2018年5月26日16時30分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
カラスのひなが巣立ちを控えた初夏は、親鳥が神経質になって威嚇行動を取る季節でもある。
たまたま巣の近くを通り、頭を蹴られたという人もいるだろう。
そんなとき身を守るには、両腕をまっすぐ上げるバンザイポーズが効果的だという説が注目を集めている。
札幌市のホームページでは、カラスの威嚇対策の一つとして、腕を上げる方法を紹介している。
この方法を勧めるのが、20年近くカラスの観察を続けてきた、NPO法人「札幌カラス研究会」(札幌市中区)代表理事の中村眞樹子さん(52)だ。
中村さんによると、カラスの威嚇には段階があり、初めはじっと人を見たり、威嚇鳴きをしたりする。
さらに、頭すれすれへの低空飛行をする。
それでも効き目がない相手に繰り出すのが、後頭部を蹴る攻撃だという。
バンザイポーズが、なぜ有効なのか。
中村さんは、「バンザイポーズをすれば、カラスは人の腕にぶつかって翼にけがをするのを避けようと、腕よりも上を飛ばざるを得なくなり、頭への攻撃を避けられる」と説明する。
中村さんは十数年前、巣の近くで作業していた造園業者がほうきを立てて持っていたところ、カラスがほうきの上までしか近づけなかったのを目撃。
これを参考に、自らバンザイポーズを試してきた。
コツは、カラスに攻撃と勘違いされないため、まっすぐ上げた両腕を動かさないこと。
走ると追いかけてくるおそれがあるため、そのままゆっくり通り過ぎるのがいいという。
元日本鳥学会長の樋口広芳・東京大名誉教授(鳥類学)も、「カラスにとっては両腕が邪魔になり、効果がある。老若男女みんながいつでも使える方法だ」と評価する。
カラスが威嚇をするのは、主に5~6月。
ひなが巣立つ前後約2週間とみられる。
「巣から落ちそうになりながら飛ぶ練習をするひなを、親鳥はひやひやして見ている。威嚇は家族を守るための行動で、巣があるのがわかっているなら、回り道も被害を避ける方法の一つ。子育てに専念してもらったほうが、巣立ちが早まります」と中村さんは話す。
出典
『カラスの威嚇にバンザイが効く? 札幌のNPO「両腕まっすぐに」』
https://digital.asahi.com/articles/DA3S13513025.html?rm=150
ちょっと前、2018年4月24日23時42分にウエザーニュースからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
街中や郊外、どこでも見かけるカラス。
ゴミをあさって散らかす、黒くて大きくて鳴き声も怖いなど、あまり好かれている鳥とはいえません。
この季節になると彼らの子育てが始まり、通行人が攻撃を受けるなど、そのイメージはますます悪化します。
しかし、このカラス、実はとても賢くて愛情が深く、上手に付き合えば、お互いにストレスなく共存できる鳥なのです。
彼らとの付き合い方や、この季節特有の攻撃を簡単に防げる方法など、NPO法人札幌カラス研究会代表理事の中村眞樹子さんに伺いました。
【身近なカラスは2種類、見た目も性格も違う】
私たちが身近に見かけるカラスは、主にハシブトガラスとハシボソガラスの2種類です。
ハシブトガラスは、名前の通りくちばしが分厚く、体も大ぶりで、声は澄んでいます。
一方、ハシボソガラスは、くちばしがスマートで、体はやや小ぶり、声はしわがれています。
ともにとても賢く、記憶力も抜群です。
また、雛に対する愛情は鳥の中でも群を抜いていますが、「このうち、主に人を攻撃するのはハシブトガラスです」と中村さんは話します。
「ハシボソガラスは、雛が落下して人が手を出そうとしない限り、まず攻撃しません。しかし、ハシブトガラスは、特に雛のふ化直後から巣立ち後10日間は雛を全力で守ろうとするあまり、巣のそばを通りかかる人を攻撃することがあるのです。大体、4月中旬から8月ぐらいがその期間にあたります」(中村さん)
雛を守ろうという親の愛情から、攻撃という手段に出るわけですね。
では、彼らの攻撃から身を守り、お互いにストレスなくこの期間を過ごすには、どうすれば良いでしょうか。
【攻撃する前の警告メッセージに気をつけよう】
中村さんによると、人を攻撃するのは最後の手段のようです。
「カラスが攻撃に出るまでは、『じっと見て警戒』→『威嚇鳴き』→『接近』→『人を追跡』→『低空飛行』→『攻撃』という段階を踏みます。このメッセージに注意が必要です。
カラスが『カウ、カウ、カウ』とピッチの早い声で鳴きながら頭上を飛び回ったり、近くに止まり『ガーッ、ガーッ、ガーッ」と少し濁った声で鳴きながら枝をつついたりすれば、それは巣が近くにあるということ。避けられるのであれば、その道は通らないようにしましょう。
『カラスのために、なんで人が遠慮するのか』という意見もありますが、それはカラスのためではなく、人が攻撃されないようにするため。人とカラスのむやみな衝突は避けよう、ということです」(中村さん)
【避けて通れない場合の簡単な回避法は】
では、迂回路がない場合はどうしたら良いでしょうか。
また、カラスはどのように攻撃してくるのでしょうか。
「カラスの攻撃は『くちばしでつつく』と思っている方が多いですが、実は後ろから人の後頭部を蹴るんです。
そのため、傘をさせば頭が隠れるので防げるのですが、いつも持っているわけではありません。
一番良いのは、『両腕をまっすぐに上に挙げて動かさず、そのまま歩いて通り過ぎる』という方法。
両腕を挙げていれば、頭を攻撃しようとすると翼が腕に引っ掛かる可能性があるため、頭を蹴ることができなくなるんです」(中村さん)
また、カラスは人の行動をよく覚えていて、大声を出したり石などを投げたりして怖い目にあわせると、その人と似た年齢や風貌の人も威嚇するようになるようです。
「むやみに刺激することなく、カラスの威嚇を察知したら穏便に通り過ぎるのが一番です」と中村さんはアドバイスします。
【魅力的で謎多き鳥、カラス】
カラスを観察すると、カラスもこちらをじっと観察しているのがわかります。
カラスの脳研究に詳しい宇都宮大学の杉田昭栄特命教授によると、カラスは人の7歳程度ができる簡単な三段論法的な知能行動ができるそうです。
電線でブランコをしたり滑り台を滑るなどの遊び行動も観察されるほど、お茶目な一面も。
いたずらに恐れたり忌み嫌うことなく、互いにストレスなく共存できればいいですね。
【参考資料など】
環境省「カラス対策マニュアル」
出典
『繁殖期(4〜8月)のカラス攻撃は「バンザイ」で防ぐ!?』
https://weathernews.jp/s/topics/201804/190105/
2018年5月21日14時33分にNHK茨城から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
海や川などで起きる「水の事故」をはじめ、子どものさまざまな事故の防止を呼びかける「子どもの事故防止週間」が21日から始まり、県内では「ヘッドランド」と呼ばれる人工の岬周辺で相次ぐ事故を、どのように防いでいくかが課題となっている。
「子どもの事故防止週間」は、子どもの事故を社会全体で防いでいこうと5月の第4週に設けられ、ことしは、海や川、それにプールなどで起きる「水の事故」と、子どもを乗せた「自転車の事故」が重点テーマとなっている。
このうち、県内では「ヘッドランド」と呼ばれる人口の岬の周辺で水の事故が相次いでいて、去年8月には、親子で海水浴をしていた小学3年の男の子が沖に流されて死亡するなど、去年1年間だけで6人が死亡している。
「ヘッドランド」周辺は、沖へ向かう強い流れが発生するために、立ち入りが禁止されているが、近くで泳いだり遊んだりする人が後を絶たない。
このため、「ヘッドランド」周辺の事故をどのように防いでいくかが大きな課題となっていて、県の河川課や茨城海保などは、夏の時期に向けてパトロールを強化するなど、対策を取ることにしている。
県内の「ヘッドランド」のおよそ半分が集まっている鉾田市では、県や警察だけでなく、地元の人たちも「水の事故」を防ごうと取り組んでいる。
このうち、海岸の近くでサーフショップを経営する人見さんは、波の様子を確認する際に、危険な場所に立ち入っている人がいないか見て回る活動を30年余りにわたって続けてきた。
人見さんは、「ヘッドランド」周辺の危険性について、「流れが強いうえ、水深が突然、深くなる場所もあり、海について知識がある人でも事故に遭うおそれがあります」と話していた。
また、「子どもの水遊びには、大人のすねぐらいの浅さが続いているところが最適です。子ども連れの人は、地元の人に聞いたりよく観察したりして危険を避けてほしい」と話していた。
出典
『“ヘッドランド”事故防止が課題』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/20180521/1070002619.html
(ブログ者コメント)
ヘッドランドの何たるかは、以下のネット記事にふんだんな写真付きで解説されていた。
(2016年8月31日 NHK首都圏)
茨城県では、海の事故が相次いでいる。
お盆の時期の1週間で起きた事故は12件と全国で最も多く、4人が死亡、2人が行方不明。
・・・・
ヘッドランドというのは、砂浜に突き出すように作られた人工の岬で、海岸の砂が流れ出さないように、およそ30年前から造られてきた。
茨城県の海岸線には、あわせて34基、設置されている。
・・・・・
ヘッドランドのすぐ脇では、沖合からの海水の流れが狭い範囲に集中する。
集中した流れは、海岸にぶつかって逃げ場を失う。
その流れは、ヘッドランドに沿う形で、一気に沖合に戻っていく。
これが非常に強い引き波、「離岸流」となる。
・・・・
ヘッドランドは、そもそも危険なため、立ち入り禁止になっている。
しかし、それと知らずに入り込んでしまって事故にあうケースも多く、最近は県外から訪れた海水浴客や外国人の事故も目立っている。
・・・・
出典
『相次ぐ海の事故 海に潜む“ヘッドランドの危険”』
https://www.nhk.or.jp/shutoken/miraima/articles/00509.html
(2018年5月31日 修正1 ;追記)
2018年5月31日付で茨城新聞から、下記趣旨の補足的記事がネット配信されていた。
・・・・・
昨年8月、鉾田市内のヘッドランド付近でペルー国籍の親子が貝採り中に波にさらわれ死亡した。
また今年5月には、神栖市内のヘッドランドで、海産物を採りに来た男性(85)が転落して死亡した。
・・・・・
近年は、ヘッドランドに入る外国人が増えている。
・・・・・
ヘッドランド周辺での遊泳を禁止する法律や条例はなく、最終的には利用者のマナーに委ねられているのが現状だ。
県内には、大洗町から神栖市の鹿島灘に、計34基のヘッドランドが設置されている。
ヘッドランド周辺が危険な理由は、岸から沖へ強く流れる「離岸流」が発生するためだ。
幅が10~30mあり、速さは秒速1~2m。
五輪の競泳選手でも、流れに逆らって泳ぐことは困難と言われている。
・・・・・
出典
『人工岬周辺で「離岸流」 夏の遊泳、注意を 看板設置 パトロール強化』
http://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=15276832451343
2018年5月18日に中日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
飯島町が管理する橋の上でスズメバチに刺されたとして、東京都内の女性が町に医療費や慰謝料など計140万円の損害賠償を求めた訴訟で、武蔵野簡裁(東京都)が町に約51万円の支払いを命じる判決を出したことが分かった。
町は控訴せず、賠償金分を追加した本年度一般会計補正予算案を町議会6月定例会に提出する方針。
町によると、女性は2016年9月、町内の御座松キャンプ場近くのつり橋を歩行中、橋桁に営巣したスズメバチに頭や肩など約15カ所を刺され、駒ケ根市内の病院に運ばれた。
女性は後日、呼吸困難など複数の症状が急激に現れるアレルギーの一種「アナフィラキシー」の治療薬を携行しなければならない状態になったとして、町に経済的支援を要請。
町は見舞金として治療費の実費を支払ったが、その後の示談交渉は不調に終わり、女性が昨年7月に提訴した。
8日の判決では、スズメバチが橋桁に営巣し、歩行者を急襲する恐れがあることを「町は予見することが可能だった」と指摘。
事故以前からハチの危険を知らせる目的で町が橋の近くに設置していた看板も理由に、「目立つものではない」として町側の責任を認めた。
事故を受け、町はキャンプ場など約10カ所に、ハチやクマへの注意を呼び掛ける看板を新設した。
出典
『ハチ刺され飯島町に訴訟 51万円の賠償判決』
http://www.chunichi.co.jp/article/nagano/20180518/CK2018051802000007.html
5月17日付で信濃毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
ハチの巣が橋の裏側にあった。
町によると、現場には以前からハチの巣があり、看板を設置して注意を促していた。
判決(8日)は、この看板が当時見にくかったと認定し、町側の対応は十分でなかったとしたという。
今回の問題を受け、町は町内各地にある公園や橋に、ハチの巣への注意を促す看板を設置した。
出典
『スズメバチに刺された女性が提訴、飯島町に賠償命じる判決』
http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20180517/KT180516FTI090015000.php
2018年5月16日21時45分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5月16日17時23分にテレビ朝日からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
16日午前10時50分頃、香川県三木町鹿庭の用水路に「子どもが流された」と、母親(32)から119番があった。
約10分後、母親が約700m下流で生後2か月の男の子を見つけて引き上げたが、搬送先の病院で死亡が確認された。
警察の発表では、死因は溺死。
母親は大阪府茨木市から子ども3人を連れて帰省しており、実家の玄関先で長男と次男を遊ばせていた。
男児は近くでベビーカーに乗せられていたが、目を離した間にスロープからベビーカーが転げ落ち、下の用水路(幅約1m、深さ約70cm、水深約25cm)に流されたという。
近所の人によると、ここ最近の雨で水の流れが速くなっていたという。
出典
『ベビーカー転落、乳児溺死…700m流される』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180516-OYT1T50103.html
『ベビーカーが用水路に転落 生後2カ月の男児死亡』
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000127391.html
5月17日18時16分にNHK香川からは、現場に柵が設置されるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
16日の事故を受けて、この用水路を管理する地元の土地改良区では、再発防止のため、スロープから水路に落ちないようにするための柵を、およそ10mにわたって新たに設けることがわかった。
柵は、早ければ来月にも設置される見通し。
用水路を管理する木田郡二股土地改良区の香西理事長は、「生後間もない子どもの命が失われるような痛ましい事故を二度と起こさないためにも、早期に再発防止策を講じたい」と話している。
出典
『乳児転落事故を受け 柵設置へ』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/20180517/8030000986.html
2018年5月14日4時21分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
幼児用の座席が付いた自転車をめぐる子どもの事故が相次いでいる。
自転車の転倒などでけがをして救急搬送された子どもは、この6年間に都内だけで1300人を超え、消費者庁は保護者に対し、子どもを自転車に乗せた際は目を離さないよう、呼びかけている。
東京消防庁によると、幼児用の座席が付いた自転車をめぐる子どもの事故は、保育所などへの送り迎えで自転車を使い始める人が増える4月から7月にかけて増える傾向にある。
こうした事故で救急搬送された14歳以下の子どもは、去年までの6年間に都内だけで1349人と、自転車の事故全体の半数を超えている。
消費者庁に寄せられた報告では、子ども2人を乗せて自転車で段差を乗り越えようとして転倒し、子どもがヘルメットを着けていなかったため頭の骨を折ったといったケースのほか、保護者が自転車から荷物を下ろそうとした際に自転車がバランスを崩し、子どもも一緒に転倒して骨折するなど、停車中の事故も多いという。
このため消費者庁は、必ず子どもにヘルメットを着けさせるとともに、停車中も子どもを乗せたまま自転車を離れたり目を離したりしないよう、呼びかけている。
【急速普及の影で…】
平成21年に道路交通法が改正され、自転車に幼い子ども2人を乗せる3人乗りが認められてから、幼児用の座席が付いた自転車は急速に普及している。
自転車協会によると、こうした自転車の生産台数は、法改正からこれまでにおよそ160万6000台に上っていて、昨年度だけでも18万8000台を超えているという。
一方で、こうした自転車を利用する保護者からは、事故につながりかねない体験をしたという声が多く聞かれる。
小学生の娘がいるという女性は、「夫が雨の日に娘を乗せて自転車を運転していたところ、マンホールで滑ってしまい、子どもをかばった結果、夫が足を血だらけにして帰ってきて驚いた」と話していた。
また、幼稚園に通う娘がいる女性は、「娘が、後ろの座席から前をのぞき込もうとして身を乗り出し、電柱などにぶつかりそうになったことがある。大きくなって体重も重くなり、後ろで動かれるとバランスを取るのが大変です」と話していた。
【自転車利用の注意点は?】
みずからも子どもの送り迎えに自転車を利用しながら、安全をめぐる啓発活動に取り組んでいる遠藤さん(女性)に、幼児用座席が付いた自転車の注意点を聞いた。
遠藤さんが指摘したのは、子どもを2人乗せる際、必ず後ろの座席から先に乗せること。
前の席に先に乗せると、2人目を乗せるときにバランスを崩しやすくなるからだ。
その際、幼児用の座席が付いた自転車の多くは、ハンドルをロックする機能が付いているので、活用してほしいと話している。
また、電動アシスト付きの自転車の場合、少しのペダルの動きで走り出してしまわないよう、子どもの乗り降りの際は、電源を切ると安全だという。
このほか、自転車を手で押して歩道を通る際も、車道側に倒れないよう、少し歩道側に傾けながら歩くと、万が一、バランスを崩したときでも大きな事故につながりにくいという。
遠藤さんは、「シートベルトやヘルメットをちゃんと着けさせるなど、ほんの少しのことでけがの防止につながるので、朝の忙しいときでも気をつけてほしい」と話している。
出典
『幼児用座席付き自転車で転倒 子どもの救急搬送相次ぐ』
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180514/k10011437151000.html
2018年5月14日17時26分にNHK兵庫から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午後8時ごろ、伊丹市の住宅の男性から「孫の首に携帯電話のストラップのひもが巻きついた」と、警察に通報があった。
警察や消防が駆けつけたところ、この家の1歳の男の子が部屋の中でぐったりしているのが見つかり、病院に運ばれたが意識不明の重体となっている。
警察によると、この家には祖父母と両親、それに男の子など6人が暮らしていて、家にいた祖父は「クローゼットの取っ手部分にかけていたストラップが座った状態の子どもの首に絡まっていた」と説明しているという。
これまでの調べでは、ストラップは金属製で長さが40cmほどあり、床から1mほどの高さの取っ手部分から垂らすと、座った男の子の首の付近にくるという。
当時、部屋のなかには男の子と4歳の姉のふたりきりで、祖父は15分ほど部屋を離れていたということで、警察はこの間にストラップの輪っかが絡まったとみて、詳しい状況を調べている。
【室内の子どもの事故に注意】
子どもが自宅で事故に巻き込まれるケースは各地で相次いでいる。
▼おととし8月、西宮市では、マンションの8階に住む6歳の男の子が、ベッドの上で飛び跳ねて遊んでいたところ、部屋の窓から転落して死亡した。
▼ことし1月、大阪・堺市では、5歳の男の子がドラム式の洗濯機の中に入って出られなくなり、死亡する事故が起きている。
また、今回と同じように室内に垂れ下がったわっか状のひもなどが子どもの首に絡まるケースも起きている。
消費者庁によると、ブラインドのひもやカーテンを束ねる布などが絡まり5歳未満の子どもが死亡した事故が、平成22年から平成26年までの5年間に全国で3件確認されているという。
このため消費者庁は、子どもの行動に目を離さないだけでなく、安全を守るために、一定の重さがかかるとブラインドのひものつなぎ目が外れる安全器具を備えた商品を選んだり、ひもをクリップでまとめ、輪っかが垂れないようにしたりするなどの対策を心がけるよう求めている。
出典
『1歳児重体ストラップ絡まったか』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/2024677321.html
5月14日20時54分に神戸新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故前にクローゼットの取っ手に掛けられていたストラップの輪の位置が、立ち上がった男児の首とほぼ同じ高さだったことが14日、伊丹署への取材で分かった。
同署は、首がストラップの輪に引っ掛かった後、男児が床に座り込むなどし、首が絞まった可能性があるとみて調べる。
同署によると、ストラップは金属製チェーンで、長さ40~50cm。
床から約1mの高さにある取っ手に掛けられていた。
男児は発見時、脚を伸ばして座った状態だったという。
男児は祖父母と両親、姉(4)の6人暮らし。
12日夜は台所に母親がおり、男児と同じ部屋に祖父と姉がいた。
祖父が部屋を約15分間離れ、子ども2人だけになった時に事故が起きたという。
出典
『ストラップの輪、首の高さに 伊丹の1歳男児重体』
https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/201805/0011255604.shtml
5月13日22時32分に産経新聞westからは、下記趣旨の解説的記事がネット配信されていた。
家庭内にあるひもが子供の首に絡まり窒息する事例は、これまでにも確認されており、消費者庁が注意を呼び掛けている。
今回の兵庫県伊丹市の1歳の男児の場合はスマートフォンのストラップだったが、他にもブラインドやスクリーン、カーテン留めなどの家庭内にあるひもが原因となり得るという。
消費者庁の調査によると、国内では平成19~26年に計10件の事故を確認。
5歳未満の子供が死亡した事故は計3件あった。
ベッドに寝かせていた6カ月の男児が寝返りをして転落した際に、ブラインドのひもが首に食い込んだとみられる事例などが報告されている。
2016(平成28)年の経済協力開発機構(OECD)の調査でも、世界15カ国で1996(同8)年以降に250件以上の死亡事故が把握されている。
事故に遭ったのは9歳までの子供で、大部分は3歳未満だった。
事故防止のため、消費者庁は、
▽一定の重さがかかるとひものつなぎ目が外れるなどの安全器具を備えた商品を選ぶ
▽ひもをクリップなどでまとめる
▽ソファやベッドをひもの近くに置かない
などを推奨している。
出典
『家庭内に潜む危険なひも カーテン、ブラインドも子供の事故に…消費者庁が
注意喚起』
http://www.sankei.com/west/news/180513/wst1805130055-n1.html
2018年5月14日20時2分にNHK北九州から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5月14日18時35分にNHK北九州からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
今月11日の朝、北九州市小倉北区砂津の住宅で、この家に住む男児(4)が2階の寝室で呼吸をしていない状態で見つかり、搬送先の病院で死亡が確認された。
これまでの警察の調べによると、死因は窒息で、男児は父親とは別の人と一緒に寝ていたという。
警察によると、父親は消防に通報した際、「子どもを起こしに寝室に行ったが呼吸をしていない」と話していたという。
また、父親が「見つけたときは、テレビ台の引き出しの中にいた」と話していることが、捜査関係者への取材でわかった。
引き出しは子どもが入れる大きさだということで、警察は、狭い引き出しの中にいたことで窒息した可能性もあるとみて、男児がどうして引き出しの中に入ったのかなど、当時の詳しい状況を捜査している。
出典
『4歳窒息死「TV台の中で発見」』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kitakyushu/20180514/5020000455.html
『男児死亡”テレビ台引き出しに”』
https://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20180514/0000804.html
5月14日8時51分に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
捜査関係者によると、テレビ台の収納部分は、幅、奥行き各数10cm、高さ10数cmで、子どもが入れる大きさという。
出典
『テレビ台に入り?4歳児が窒息死…父親が発見』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180514-OYT1T50007.html
5月12日18時49分にTBS NEWSからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
父親は警察に対し、「前日の午後9時ごろに子どもを寝かせた」と話しているという。
警察が事件と事故の両面で捜査している。
出典
『4歳男児が窒息死 警察が捜査、北九州市』
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3367743.html
(ブログ者コメント)
事件の可能性もあるということだが、とりあえず紹介する。
2018年5月7日23時20分にNHK滋賀から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5月7日21時21分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
7日午後3時ごろ、甲賀市水口町の住宅地の増水した道路脇の側溝で、近くに住む小学1年生の6歳の女の子が数10m下流に流された。
女の子は駆けつけた父親に助け出され、病院に運ばれたが、およそ6時間後に死亡した。
警察によると、女の子が流されたのは幅45cm、深さ45cmの側溝で、数人のグループで下校する途中、側溝を流れる水に足をつけて遊んでいたところ流されたという。
事故当時は雨が降っており、水深は約8cmと、普段よりも水かさが増えていたということで、警察は女の子が側溝の水に足をとられて流され溺れたとみて、詳しい状況を調べている。
彦根地方気象台によると、現場に近い甲賀市土山町の観測地点では、午後3時から午後4時までの1時間に12.5ミリのやや強い雨が降っていたという。
出典
『小1女児が側溝で流され死亡』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/2064505781.html
『滋賀・甲賀 側溝で流され、小1女児意識不明』
https://mainichi.jp/articles/20180508/k00/00m/040/073000c
5月8日18時20分にNHK滋賀からは、下記趣旨の続報的記事がネット配信されていた。(里深氏のコメントには音声情報も加筆)
市の教育委員会は8日、小中学校の校長を集めて緊急の会議を開き、通学路に危険な箇所がないか、子どもの目線に立って改めて点検するよう呼びかけた。
参加した小学校の校長は、「わが校の通学路にも同じような側溝があるので、不測の事態も想定して点検したい」と話していた。
一方、甲賀市では、これから雨の多い時期になることなども踏まえ、今後、市が管理する市道の側溝の安全対策を検討することにしている。
【専門家“子どもには危険”】
河川工学が専門で、都市の防災について詳しい立命館大学防災フロンティア研究センターの里深好文センター長は、女の子が流された側溝がある現場の住宅地でNHKの取材に応じた。
里深センター長は、側溝の水の流れ方や道路の傾斜の具合などを確認したうえで、「水深10cm程度まで増水していたとすれば、流れの速さは毎秒1mにもなり、大人でも足を取られる勢いになる。側溝の幅を見ると、子どもの体がすっぽりと入ってしまう大きさで、上流から流れてくる水に押されてどんどん下流に流されてしまったと推測される」と指摘した。
そのうえで、「側溝は、そもそも、なるべく早く水を流す狙いがあるのでスムーズな形状に作られており、流された際には、つかむところも衣服などが引っかかるところもない。現場の側溝は、住宅街ならどこにでもあるようなありふれたものだが、通学路を含めて、このような何気ないところで、ちょっとした雨でも危険度は増すということを広く学んでいってもらうのが、一番、子どもの安全を高めるのにいいと思う」と話していた。
出典
『側溝死亡事故で市教委が緊急会議』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/2064528301.html
(ブログ者コメント)
本ブログでは、以下などの類似情報を過去に紹介している。
2017年8月23日掲載
2017年8月15日報道 産総研の研究グループが川の浅瀬で子供が流される事故の検証実験を行った結果、転ぶなどして座り込んだ場合には立っている時の5倍近い力がかかることが判明した
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7491/
(2018年5月18日 修正1 ;追記)
2018年5月17日17時10分にNHK滋賀から、地元の要望を受けて事故現場にふたが設置されるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
甲賀市は、この事故のあと、地元から安全対策を求める要望を受けたことから、当面の措置として事故現場の側溝に鉄製のふたを設置し、その後、コンクリート製のふたに交換する対策を取ることを決めた。
甲賀市では、このほかにも通学路の安全確保を進める方針で、今後、具体的な対策を取りまとめて補正予算を組み、6月議会に提案することにしている。
出典
『側溝死亡事故で市がふた設置へ』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/2064786541.html
(2018年6月29日 修正2 ;追記)
2018年6月26日6時0分に京都新聞から、市は優先度の高い20か所を年度内に改修するという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故を受け、市は、通学路にあたる市道の危険箇所20カ所を年度内に改修する。
ふたが無く傾斜が急な側溝や柵のない橋などで、そのうち事故現場を含め、危険性が高い6カ所を先行して施工する。
事故現場周辺の140mをコンクリート製ふたが取り付けられる側溝に交換するほか、同町と甲南町の住宅団地内にある、勾配5%以上、幅40cm以上などの、特に危ない側溝5カ所計638mをグレーチング(鉄製格子状ふた)でふさぐ。
他の14カ所は、危険性が比較的低い、ふたのない側溝や水路に架かる柵のない橋で、格子状のせき止めや転落防止柵などを設置する。
市と市教委は、市立小中学校から通学路の危険箇所として報告を受けた計201カ所から、優先度の高い20カ所を選んだ。
市は、6月定例会に提案した一般会計補正予算案に、通学路の危険解消に向けた設計・工事費4000万円を計上しており、「6カ所は予算可決後、早急に地元と協議を始める」(建設事業課)とする。
出典
『側溝など危険市道20ヵ所改修へ 女児死亡受け滋賀・甲賀市』
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20180625000209
2018年4月19日23時11分に読売新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
マグネットボールと呼ばれる強力な磁石の玩具を幼児が誤飲し、胃や腸に穴が開く事故があったとして、国民生活センターは19日、注意を呼びかけた。
マグネットボールは直径3~30mm程度。
いくつも組み合わせ、様々な形を作って遊ぶ。
指先などを上下二つで挟んでも落ちないほど、磁力が強い。
同センターによると、昨年12月、3歳男児がクリスマスプレゼントでもらったマグネットボール(直径3mm)5個を相次いで誤飲。
約1週間後に開腹手術をしたところ、胃と小腸を貫いてつながっていた。
今年1月には、1歳9か月の女児がマグネットボール37個を誤飲し、開腹手術で摘出した。
小腸の3か所に穴が開いていた。
同センターが、マグネットボールを販売していた32のインターネットサイトを調べたところ、30サイトが誤飲に関する注意表示をしていなかった。
同センターは、「子供に強力な磁石を玩具として与えないでほしい。誤飲に気付いたら、すぐに医療機関で受診を」と呼びかけている。
出典
『マグネットボールを幼児誤飲、胃や腸に穴開く』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180419-OYT1T50131.html
4月19日18時25分にNHK NEWS WEBからは、より詳しい下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「マグネットボール」と呼ばれる強い磁石のおもちゃを子どもが誤って飲み込んでしまう事故が相次いでいる。
磁石に挟まれて腸に穴が開いてしまう深刻なケースも起きていて、国民生活センターはネット通販大手に対し、強い磁石を子どものおもちゃとして販売しないよう求めた。
「マグネットボール」は、数mmほどの磁石が数10個から200個ほどセットになったおもちゃで、さまざまな形に組み合わせて遊ぶことができることから、人気を集めている。
ところが、国民生活センターには、子どもがこうした磁石を誤って飲み込んでしまったという事故の報告が、平成22年以降124件寄せられていて、去年12月とことし1月には、体の中で引き寄せ合った「マグネットボール」に挟まれて腸の壁などに穴が空いてしまい、緊急に手術したケースが2件相次いだという。
一方、国民生活センターが「マグネットボール」を扱っている32の通販サイトを調べたところ、30のサイトは事故に注意を呼びかける表示がなかった。
このため国民生活センターは、ネット通販大手のアマゾンなど3社に対し、強い磁石を子どものおもちゃとして販売しないことや、もし販売する場合は、対象年齢や注意点を表示するよう求めるとともに、利用者に対しても子どもに触らせないよう呼びかけている。
西日本に住む40代の女性は、7年前、当時1歳5か月だった長女が2cmほどの大きさの磁石を口に入れているのを見つけ、医療機関を受診した。
エックス線写真を撮って調べたところ、長女は2個の磁石を飲み込んでいたが、磁石どうしは離れていたため、経過を見ることになった。
ところが、翌日になっておう吐を繰り返すなどしたため、再び検査したところ、離れていたはずの2つの磁石が胃と腸を挟み込んでくっついていることがわかった。
急きょ手術した結果、磁石を取り出すことはできたが、強い力で挟まれた腸の壁などの3か所に穴が開いていた。
母親は、「離れていたはずの磁石が数時間でくっついている写真を見て衝撃を受けました。小さいものの誤飲には気をつけていましたが、磁石が危険とは想像していませんでした」と話している。
手術を担当した県立広島病院の亀井医師は、「腸の壁や筋肉が磁石で押しつぶされたことで腐っていました。飲みこんでから33時間という短い時間で危険な状態になっていて驚きました」と話している。
IT大手の「ヤフー」は、国民生活センターの求めを受け、19日から通販サイトでの「マグネットボール」の販売を一時中止するとともに、オークションへの出品を削除する措置をとった。
今後、対象年齢や事故に関する注意書きなどが記載された製品については、内容を確認したうえで販売の再開を認める予定だという。
子どもの事故に詳しい小児科医の山中龍宏さんは、強い磁石を複数飲み込むと、腸の壁などが引き寄せあった磁石に挟まれて血が止まってしまうおそれがあり、子どもだけでなく大人でも注意が必要だと指摘している。
山中さんは、「磁石が冷蔵庫や窓枠などにくっついたまま気づかないこともあり、家庭内で子どもが飲み込まないように注意するには限度がある」としたうえで、「磁石がなくなっていないか確認できるよう、パッケージなどを工夫してもらうとともに、おもちゃに強い磁石は使わないでほしい」と述べ、メーカーや販売会社に早急な対応を求めている。
出典
『誤飲事故に注意!磁石のおもちゃ「マグネットボール」』
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180419/k10011410281000.html
(ブログ者コメント)
強力な磁石の誤飲事例については、本ブログでも過去に紹介スミ。
(2021年12月13日 修正1 ;追記)
2021年12月11日21時13分に読売新聞からは、消費者事故調も注意を呼び掛けているなど下記趣旨の記事が、指を挟んでくっついている磁石の写真付きでネット配信されていた。
強力な磁石を使ったおもちゃ「マグネットボール」を子どもが誤飲する事故が相次ぎ、消費者庁の消費者安全調査委員会(消費者事故調)が注意を呼びかけている。
国内では内臓に穴が開いたケースが複数あり、海外では死亡事故も発生。
事故調は日本小児科学会と連名で危険性を伝える資料を作成し、「小さな子どもには触らせないで」と訴えている。
事故調によると、マグネットボールは1個あたり3~5ミリ・メートルの球体の磁石が数百個程度で1セットになった商品。
磁石同士をくっつけて好きな形を作ることができる。
国内では「知育玩具」や「立体パズル」として10年ほど前から販売されており、100円ショップやインターネットでも購入できる。
立方体の「マグネットキューブ」もある。
消費者庁や同学会には2016年度以降、子どもの誤飲事故が10件報告され、半数の5件は昨年度だった。
昨年9月の事故では、腹痛を訴えた1歳女児の腹部をレントゲン撮影したところ、5個の磁石が見つかった。
磁石に挟まれた小腸は穴が開いており、緊急手術を実施。
3歳の兄のために購入したおもちゃだったが、女児も一緒に遊ぶことがあり、誤ってのんだ可能性がある。
おもちゃに使われている「ネオジム磁石」の磁力は一般的な磁石の10倍以上で、複数の磁石をのむと、腸管などが挟み込まれて穴が開くことがある。
国民生活センターが18年に注意喚起したが事故が絶えず、クリスマスシーズンを迎えて子どもにプレゼントする保護者が増える可能性もあることから、事故調は改めて注意を呼びかけることにした。
事故調と同学会の資料では
▽1個が小さく、子どもが容易に誤飲する
▽1セットの磁石の数が多く、一部がなくなっても気付きにくい
など、おもちゃの特徴や事故の危険性を明記。
小さな子どもに触らせないことや、少しでも誤飲が疑われる場合はすぐに医療機関を受診するよう求めた。
事故調は資料をホームページで公開するとともに、関係省庁を通じて保育所などに提供したり、大手通販サイトでリスクを周知したりしている。
事故調の中川委員長は、「多くの人に危険性を伝え、子どもが被害を受ける事故を少しでも防ぎたい」と話している。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20211211-OYT1T50206/
2018年4月11日18時54分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
山や自宅の庭などで採った食用の植物について、消費者庁は11日、有毒植物と混同しないよう注意を呼びかけた。
昨年までの10年間で、有毒植物による食中毒で10人が死亡。
スイセンをニラと間違えるケースが多いという。
スイセンとニラの葉は外見が似ている。
ニラには独特のにおいがあるが、はっきりと区別できない場合もあるという。
スイセンの葉を食べると、吐き気や下痢などの症状がでることがある。
消費者庁の岡村長官は、「食用と完全に判断できない場合は食べないでほしい。人にもあげないで」と話している。
厚労省のまとめによると、2008~17年に有毒植物による食中毒は188件発生。
患者数は818人で、このうち10人が亡くなった。
件数で最も多かったのはスイセンによるもので、47件だった。
同省ホームページで、食用と間違えやすい有毒植物と、その中毒症状を公開している。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/yuudoku/index.html
出典
『それ、本当にニラ?有毒植物に注意 消費者庁が呼びかけ』
https://www.asahi.com/articles/ASL4C4JTYL4CUTFL00D.html
4月12日4時18分にNHK NEWS WEBからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
山菜や春野菜のシーズンを迎えたが、間違えて毒のある植物を食べて食中毒を起こすケースが例年後を絶たないため、消費者庁は注意を呼びかけている。
今月、山梨県でニラと間違えてスイセンを食べた5人が食中毒の症状を訴えるなど、例年この時期は、誤って有毒な植物を食べて食中毒を起こすケースが相次いでいる。
特にニラとスイセン、ギョウジャニンニクとイヌサフランを間違えるケースが多く、厚労省によると、去年までの10年間に合わせて7人が死亡している。
またジャガイモも、皮が黄緑色や緑色になった部分や芽などに毒が含まれていて、去年までの10年間に300人以上が食中毒の症状を訴えている。
このため消費者庁は、毒のある植物を採ったり食べたりしないよう注意するとともに、見分けがつきにくい場合は、消費者庁などのホームページで確認するよう呼びかけている。
消費者庁の岡村長官は、「食品の安全に関する基本的な情報をホームページに載せているので、参考にしてほしい」と話している。
出典
『ニラとスイセンなど 誤食の食中毒に注意を 消費者庁』
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180412/k10011399641000.html
(ブログ者コメント)
スイセンやジャガイモの芽による食中毒事例は、本ブログでも過去にたびたび紹介している。
2018年4月12日18時35分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
AFP通信によると、イタリアの観光名所「ピサの斜塔」で10日、日本人観光客の男性(63)が倒れ、死亡した。
男性は塔の階段上で体調を崩し、救急隊による応急処置を受けたものの、その場で死亡が確認された。
死因は明らかにされていない。
イタリア国内の観光名所にある多くの塔では、狭く急な階段が長く続き、観光客も多いことから、自分のペースで進むのが難しい。
男性も、階段を上って体に負担がかかったことが亡くなった一因とみられる。
地元消防当局が注意を呼びかけている。
ピサの斜塔は、イタリアの科学者ガリレオ・ガリレイが16世紀、物体の落下速度は質量に関係がないという「落体の法則」の実験を行った場所とされる。
出典
『ピサの斜塔の階段負担に?…63歳邦人男性死亡』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180412-OYT1T50111.html?from=y10
4月11日5時19分に発信元のAFPからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
イタリア中部の観光名所「ピサの斜塔」で10日、日本人観光客の男性(63)が倒れ、応急処置を受けたものの、死亡が確認された。
地元消防当局が明らかにした。
男性は塔の中階部分で体調を崩し、救急隊が蘇生を試みたが、その場で死亡が確認された。
地元消防当局はAFPに対し、死因は今のところ不明だが、階段を上ったことで体にかかった負担が一因の可能性があるとしている。
地元メディアによると、ピサの斜塔はこの出来事を受け、一時閉鎖された。
出典
『ピサの斜塔で邦人観光客が死亡 63歳男性、塔内で体調崩す』
http://www.afpbb.com/articles/-/3170734
(ブログ者コメント)
階段の狭さをネットで見てみたところ、斜めにならないと通れないほど狭い場所があった一方、壁にへばりついていれば、その横をもう一人が通れるような場所もあった。
階によって狭さが違うということかもしれない。
2018年4月6日6時0分に朝日新聞から、図解付きで下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ベランダから幼児が転落する事故を防ぐ研究が進んでいる。
研究機関が子どもが乗り越えにくい柵の形状を実験で確かめたり、住宅関連企業が安全対策に乗り出したりしている。
産業技術総合研究所は、昨年、ベランダの柵に関する実験をした。
2歳児、4歳児、6歳児の計21人(各7人)が参加。
垂直の柵と、上端部分が10cm手前にせり出した2種類の柵=図=を用意した。
いずれも高さは110cm、手すりの太さは直径3cmで、乗り越えにくさを検証した。
6歳児は、ほぼ全員がどちらの柵も乗り越えた。
一方、4歳児は、7人中5人が垂直の柵を乗り越えたが、手前にせり出した柵を乗り越えたのは3人だった。
2歳児は、全員がどちらも乗り越えられなかった。
同研究所の西田佳史首席研究員は、上端部分が手前にせり出した形状が、4歳前後の子どもの安全対策に有効とみている。
「保護者の見守りだけで事故は防げない。企業から具体的な予防策を提供していく必要がある」と指摘する。
東京都商品等安全対策協議会は、今年2月、この実験の結果を盛り込んだ報告書をまとめ、住宅関連企業に対し、安全に配慮した手すりを積極的に採り入れるよう促した。
【メーカーも安全策】
ミサワホーム(東京都)は、外側を見ようとする子どもの好奇心に注目。
柵の上から顔を出さなくても外が見渡せるガラス張りの柵を開発し、戸建て住宅に採り入れている。
アルミ建材大手の三協立山(富山県)も、集合住宅用の柵でよじ登りを防ぐ工夫を施している。
1~6歳の幼児約30人に協力してもらい、足の指が入りにくい桟の隙間を検証。
床上65cmまでの範囲で隙間を1cmにした。
ベランダに幼い子が出ないようにする道具もある。
窓メーカーの「YKK AP」(東京都)は、横にスライドするタイプの窓で開く幅を7cmに制限するストッパーを販売している。
換気のために窓を開けたいが、子どもがベランダに出てしまわないか心配、という時に使える。
操作する鍵を差し込まないと制限を解除できない仕組みで、一部のマンションや保育園で導入されているという。
出典
『子ども乗り越えにくい柵、実験で調査 ベランダ転落防止』
https://www.asahi.com/articles/ASL456KGSL45UBQU01D.html
2018年4月1日9時13分に読売新聞から、現場写真と事故件数推移の棒グラフ付きで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
高齢者が用水で死亡する事故が富山県内で繰り返されている。
今年は、3月末までに死亡事故や行方不明になる事故が、少なくとも7件起きた。
稲作が盛んな富山では、用水は身近な存在だ。
高齢者を事故から守るには、どうすれば良いのだろうか。
◆まさかここで……
「こんな細い用水に落ちていると思わなかった」。
昨年5月、富山市八尾町三田の用水で発見され、死亡した山崎さん(女性、当時91歳)の義娘(70)は、自宅近くを流れる幅約60cmの用水に目をやった。
山崎さんが見つかったのは、流れ込んだ水がたまるようになっている升状の場所で、住民はここで水をくんだり野菜を洗ったりしていた。
義娘は「水をくみに来て落ちたのかも知れないね」と話した。
近所の住民によると、下流では過去にも高齢者が亡くなる事故が起きているという。
近くに住む女性(90)はつぶやいた。
「家族から用水に近づくなと言われるようになった。この細い用水が危ないなんて、昔は思いもしなかったのに」
◆年間約20人が死亡
県内には、基幹的な水路(幅1m以上)が約6000kmにわたって整備されており、このほかに大小の用水が網目のように張り巡らされている。
地域によっては、自宅から外出する際、何度も用水を横切ることも珍しくない。
県農村整備課によると、県内の用水やため池で起きた転落事故による死者数は、2007年度から16年度の10年間で、少なくとも203人に上る。
約8割にあたる163人は65歳以上の高齢者で、多くは用水での事故だった。
16年度に用水で起きた死亡事故は25件で、このうち半数以上の14件が小規模な用水(幅1m未満)で起きたことがわかっている。
高齢者でも簡単に渡れそうな、狭く、水深が浅い用水で多くの命が失われている。
◆家族で話し合って
小規模な用水の危険性について、一般社団法人水難学会の斎藤秀俊会長(長岡技術科学大教授)は、「狭く浅い用水への転落は、水底のコンクリートに頭を打ちつけることを意味する」と指摘する。
頭を打って狭い用水内で意識を失って倒れると、水の流れが体でせき止められ、そのまま水死することにつながるという。
用水を使う住民が「不便だ」と柵の設置を望まないケースや、予算の制限があることなどから、安全対策は進んでいない。
こうした事故から高齢者を守る方法について、斎藤会長は「用水が身近にある生活を何10年も続けると意識しにくいが、足腰の弱った人には危険だと家族で話し合ってほしい。高齢者がよく通る用水付近だけでも、ふたや柵をつける対策も必要だ」と話す。
県も、用水への転落事故を防ぐため、
〈1〉危険箇所について高齢者に声掛けをする
〈2〉身近な水路の安全確認をする
〈3〉暗くて水路が分かりにくい場所に注意する
ことを呼びかけている。
出典
『「こんな細い用水に…」高齢者の死亡事故相次ぐ』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180331-OYT1T50122.html
(ブログ者コメント)
用水路への転落事故については、過去にも数多く事例や検証結果などを紹介している。
2018年3月27日20時0分にNHK岡山から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県内で用水路への転落事故があとを絶たないことから27日、岡山県は、これまでの事故の傾向や転落防止策などをまとめたガイドラインを示した。
県内では、ふたのない用水路に車や自転車などが転落する事故があとを絶たず、県によると去年1年間に388件が発生し、28人が死亡したという。
27日は県庁で行われた会合で、県が自治体や警察などおよそ100人の担当者に、転落事故の傾向や対策をまとめたガイドラインを示した。
ガイドラインの中で県は、平成25年から4年間に起きたおよそ1200件の同様の事故について分析を行った結果、転落した人の半数以上が歩行者、次いで、およそ3割の人が自転車に乗っていたとしている。
また、事故防止策については、人通りが多く比較的幅の広い用水路が多い地域には注意を呼びかける看板を設置することや、事故が多発している地域では、転落の危険性がある用水路を地図にまとめ、関係機関や地域の住民が情報を共有できるようにするといった内容が盛り込まれている。
ガイドラインは道路を管理する自治体に配布され、今後の対策に生かしていくという。
会合に参加した岡山市道路港湾管理課の大山係長は、「転落事故の傾向についての分析結果が参考になった。転落防止に向けた具体的な対策の検討を進めていきたい」と話していた。
出典
『用水路転落対策ガイドライン』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/okayama/20180327/4020000112.html
(ブログ者コメント)
岡山県などでの用水路転落事故は、本ブログでも過去に多数紹介スミ。
2018年3月23日22時13分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪府高槻市の住宅街で平成27年6月、ランニングをしていた40代の男性会社員が走ってきたミニチュアダックスフントを避けて転倒する事故があり、飼い主の女性側に約4000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁は23日、リードから手を離した過失を認め、約1280万円の支払いを命じた。
女性側は「故意にリードを離したわけでなく、男性にも周囲を確認する義務があった」と主張したが、塩原裁判官は判決理由で「散歩の際は動物をつなぎとめるという基本的な注意義務を違反した過失は重い」と指摘。
男性には右手首に障害が残り、治療費や収入への影響を考慮し、損害額を算定した。
判決によると、ミニチュアダックスフントが別の女性が散歩させていた柴犬に反応して突然走りだした際、飼い主の手からリードが離れた。
男性は、前方にいた柴犬の飼い主を避けようとしたところ、さらに現れたミニチュアダックスフントに気づき転倒。
右手首を粉砕骨折するなどのけがを負った。
出典
『犬を避けて転倒、賠償命令 リード離し過失、1千万円 大阪地裁』
http://www.sankei.com/west/news/180323/wst1803230129-n1.html
3月24日0時15分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
判決によると、男性は2015年6月、高槻市内の住宅街をランニング中、前方から飛び出してきたミニチュアダックスフントに驚き、避けようとして転倒。右手首を骨折する重傷を負った。
約10カ月間通院したが、右手首が曲がらなくなる後遺症が残った。
女性は犬にひもを付けて散歩していたが、別の飼い主が散歩させていた柴犬を見て突然走り出したため、ひもから手を離してしまったという。
塩原裁判官は、「動物は予想できない行動をとり、人に損害を与えることもある。散歩させる際は、飼い主はつないでおく義務がある」と指摘した。
出典
『大阪地裁 犬避けて転倒 飼い主に1280万円賠償命令』
https://mainichi.jp/articles/20180324/k00/00m/040/175000c
3月23日20時34分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
判決は、動物は予想できない行動をとり、飼い主は散歩の際はつないでおく義務があると指摘。
事故はリードから手を離したために起きたとして、「過失は重い」と述べた。
その上で、後遺症で男性の労働能力が一部失われたとして、本来得られたはずの収入との差額867万円や治療費などの支払いを命じた。
出典
『小型犬飛び出して転倒、飼い主側に1200万円賠償命令』
https://www.asahi.com/articles/ASL3R5W7PL3RPTIL04Q.html
(ブログ者コメント)
同じようなトラブルは、過去にニューイヤー駅伝でも起きている。(本ブログでも紹介スミ)
2018年3月15日17時18分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
3月15日17時56分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
玩具のハンドスピナーから外れた部品を幼児が誤飲した事故があったとして、国民生活センターは15日、乳幼児の手が届かない場所に保管したり部品のゆるみを確認したりするよう、注意を呼びかけた。
ハンドスピナーは手のひらサイズで、中央の軸部分を指で支え、羽根のようなプレートを手で回転させて楽しむ。
ストレス解消にもなるとして、幅広い世代に人気がある。
センターによると、医療機関から昨年、1歳3カ月の男児がハンドスピナーに埋め込まれた金属製の部品(直径14mm、厚さ6mm)を3つのみ込んだという報告が寄せられた。
兄が遊んでいたハンドスピナーから外れ、男児が口に入れたとみられる。
医療機関を受診後、便とともに出てきたという。
センターは昨年12月から今年2月にかけ、ハンドスピナーの部品の外れやすさを調査。
インターネット通販で購入した82商品を138cmの高さから10回落とすと、約2割にあたる16商品は、部品が外れたりネジが折れたりした。
乳幼児が細かい部品を口に入れると窒息する恐れがある一方、誤飲や窒息についての注意表示が販売サイトや包装にない製品が目立った。
センターの担当者は、「投げて遊んだり、幼い弟妹に渡したりしないよう、子どもに注意してほしい」と話している。
出典
『ハンドスピナー部品を1歳児誤飲 14ミリの部品外れる』
https://www.asahi.com/articles/ASL3H3W0TL3HUTFL009.html
『ハンドスピナー 「乳幼児が誤飲」注意呼びかけ』
https://mainichi.jp/articles/20180316/k00/00m/040/018000c
※事故関連の情報ではないが、ハンドスピナーに関しては、昨年、以下のような報道も
あった。
(2017年9月25日12時11分 朝日新聞)
ストレス解消が目的の玩具「ハンドスピナー」が人気だ。
プラスチックや金属などでできた手のひらサイズのプレートを指でくるくる回すだけだが、なんだか夢中になってしまう人が多いという。
高い技術力を持つ町工場やメーカーも、開発、販売に乗り出している。
「何が面白いんだろう。初めはそう思いましたよ」。
愛知県小牧市の金属加工会社「シマダ機工」の嶋田社長(40)は笑う。
ハンドスピナーは、2本の指で軸を持ち、プレートを指で回転させて遊ぶ。
軸部分にベアリングがあり、回転する姿やわずかな振動を楽しむ。
市販品の多くが中国製と言われる。
シマダ機工は社長ら8人の「町工場」。
国内大手自動車メーカーや航空、医療産業の依頼を受けて、高い金属加工技術で必要な部品を試作している。
その技術力がハンドスピナー作りにも生かされているという。
企画と販売を担当するのは入社4年目の技師山田さん(男性、25歳)。
「ハンドスピナーを作りたい」と、5月に企画を立ち上げた。
終業後に試作を重ね、既製品に多い三角のようなデザインではなく、「女性にも親しまれるかわいいデザインにしたい」と考えた。
たどり着いたのが「ネコ」。
ネコの手をあしらい、「ハンドスピにゃー」と名付けた。
「素材の雰囲気と加工技術の高さが伝わる『削り出し感』にこだわった」と山田さん。
真鍮を削り出したネコの手は丸みを持たせ、細かな模様も入れた。
国産のベアリングを使い、回転時間は4~6分。
重さ80g、長さ71mmで、子どもにも持ちやすいようにした。
・・・・・
出典
『指でくるくるハマる謎 ハンドスピナー、町工場も本気』
https://www.asahi.com/articles/ASK9T2S1ZK9TOIPE002.html?iref=pc_extlink
2018年3月2日8時31分に朝日新聞から、事故が起きたベビーゲートの写真付きで下記趣旨の記事がネット配信されていた。
乳幼児がいる家庭で使う安全グッズ。
危ない場所に近づけないためのゲートや、感電を防ぐためのコンセントキャップといった商品があるが、予防したい事故とは別のリスクもある。
専門家は、「より安全な製品の開発が必要」と指摘する。
千葉県に住む女性(31)は、昨年秋、自宅で「ガシャン」という大きな音と、生後半年だった長男の泣き声を聞いて驚いた。
子どもがキッチンに入らないように設置していたベビーゲートの扉と床に接する土台の間に、長男が左手小指を挟み、出血していた。
女性がキッチンから食器を運ぶために扉を開けていた際、長男がずりばいでゲートに近づいたのを見た長女(3)が扉を閉めたとみられる。
長男は指を2針縫い、治るのに約3カ月かかった。
このゲートのメーカーによると、子どもがけがをしないよう、「扉の開閉の際は、近くにお子さまがいない事を確認してください」と、取り扱い説明書で注意を呼びかけている。
女性は、「自分が気をつけておけば」と振り返る一方で、「朝忙しいときは、子どもをずっと見ているのは難しい」。
子どもの事故予防を研究する産業技術総合研究所の首席研究員・西田佳史さんは、保護者の見守りで事故を防ぐのは限界があると指摘。
子どもがけがをしたり、ヒヤリとしたりした事例をメーカー側に積極的に伝え、「生活者と企業が一緒に製品を企画したり、改善策を考えたりする活動に生かすことが大切です」と話す。
東京都生活文化局が2015年、生後半年以上の未就学児と暮らす保護者3000人に聞いたインターネット調査によると、乳幼児向け安全グッズでけがをしたり、けがをしそうになったりしたケースが197件にのぼった。
最も多かったのはゲートで66件。
千葉県の女性の経験と似たケースで、兄弟が扉を閉めたことで手を挟んでしまった事例や、「ゲートの上に乗り、ゲートが外れてひっくり返って頭を打った」(2歳女児)というケースもあった。
次いで多かったのは、ベッドガードの52件。
「寝返りしたときにガードが外れて子どもが落ちた」(3歳男児)といった事例があった。
コンセントキャップは33件で、「猫の形をしたかわいいコンセントキャップを外し、キャップをのみ込んでしまった」(0歳男児)という事例もあり、注意が必要だ。
出典
『ゲートや感電防止…乳幼児むけ安全グッズに潜むリスク』
https://www.asahi.com/articles/ASL2W6G7RL2WUTFL012.html
2018年2月20日付で信濃毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2月20日16時48分に南信州新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
19日午前10時25分ごろ、下伊那郡高森町上市田にある私有の墓地で、町立みつば保育園(同町牛牧)に通うYちゃん(4)が墓石の下敷きになったと同園の保育士から119番通報があった。
警察によると、Yちゃんは飯田市内の病院に運ばれたが、意識不明の重体。
墓石と土台の石は固定されていなかったといい、警察が原因を調べている。
警察によると、墓石の大きさは縦約80cm、横約40cm、厚さ約20cm。
発見当時は、あおむけに倒れたYちゃんの胸から右脚にかけて墓石が載っている状態だった。
町教委によると、Yちゃんら園児計46人は、この日、「園外保育」の一環で保育士4人が引率し、保育園から直線距離で約600m離れた町管理の多目的広場に出掛け、午前10時15分ごろに着いた。
墓地は広場に隣接している。
Yちゃんら、一部の園児が広場から離れたことに気付いた保育士はいなかった。
別の園児が墓石の下敷きになったYちゃんを見つけて保育士に伝え、駆け付けた保育士がYちゃんを救出、同10時28分ごろ119番通報した。
現場は、広場に隣接する、大人の背ほどの木々に囲まれた私有の墓地。
保育園は,以前にも何度か、この広場に園児を連れていったことがあり、広場に行く道路や広場の安全性は確認していたというが、町教委は「墓地の方までは、私有地のため、安全確認が不十分だった」(佐々木・町教委事務局長)とし、再発防止策を早急に取る考えを示した。
当面、町立の全4保育園で「園外保育」を見合わせるとしている。
出典
『墓石下敷き 園児重体 高森 園外保育 私有の墓地で』
http://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20180220/KT180219FTI090021000.php
『倒れた墓石の下敷きに 園児が意識不明の重体』
2月23日20時22分に信州からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
意識不明の重体で病院で手当てを受けていた男の子が、23日午後、死亡した。
出典
『墓石の下敷き 4歳男児が死亡』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/20180223/1010002229.html
(ブログ者コメント)
テレビの映像を見ると、墓地はだだっ広い広場からほんの少し離れた場所、こんもりと茂った灌木の中にある。
墓石の底部は凸凹しており、グラグラ状態で土台の上に乗っていたのかもしれない。
(2019年1月9日 修正1 ;追記)
2019年1月8日13時21分にNHK信州から、町が責任を認め賠償金を支払うなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故を受けて、町は弁護士を通じて男の子の両親と示談に向けた話し合いを続け、この結果、町側が保育園の活動中の事故であり、町に責任があることを認めていることや、両親に賠償金5700万円余りを支払う方針を固めたことなどから、示談が成立する見通しになったという。
これを受けて7日、町議会の臨時議会が開かれ、町が提出した賠償額を定めた議案について全会一致で可決された。
事故をめぐって町は去年4月、弁護士や専門家などによる検証委員会を設けて、事故の原因究明と再発防止策の検討が進められていて、町によると、今年度末までに報告書がまとまる見通しだという。
出典
『墓石倒れ園児死亡高森町が賠償へ』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/20190108/1010007163.html
(2020年2月21日 修正2 ;追記)
2020年2月20日付で信濃毎日新聞からは、当初予定していた遊び場がぬかるんでいたため下見していない場所で遊ばせたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
飯田署は19日、業務上過失致死の疑いで、当時の園長と保育士4人の書類を地検飯田支部に送った。
送検容疑は、普段から園外保育活動での安全管理を怠り、当初予定していなかった場所に園児の活動範囲を広げて見守りをおろそかにしたなどの過失で、男児を死亡させた疑い。
同署によると、5人はおおむね容疑を認めている。
書類送検されたのは元園長のパート社員女性(45)、保育士男性(26)、いずれも元保育士の会社員女性(41)、契約社員女性(43)、アルバイト従業員女性(52)。
元園長は園外保育に同行しなかったが、普段から安全管理指導を怠り、事故時も事前の指導をしなかったと判断した。
町の第三者委員会の報告書によると、当日参加した園児は3〜5歳の46人。
当初園外保育をする予定だった遊び場がぬかるんでいたため、保育士たちは相談することなく近くの墓地周辺に広げた―と指摘し、当初予定した遊び場も「十分な下見を行ったとは言い難い」とした。
飯田署は、元園長ら2人の供述から、そもそも下見をしていなかった―としている。
町は責任を認め、男児の両親に損害賠償金を支払うことなどで示談が成立。
町教委は、町立保育園の安全管理マニュアルに、園外保育で新たな活動場所を選ぶ場合は、保育士全員が下見をして検討することなどを新たに盛った。
壬生照玄町長は19日、「やるべきことができていなかったと認識している」と話し、町長と教育長を減給処分とする条例案を町議会3月定例会に提出する方針を示した。
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20200220/KT200219FTI090024000.php
2月19日18時2分にNHK信州からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
町が去年公表した報告書には、保育士が現場の下見をしたと書かれていますが、警察は、実際には下見を行っていなかったとしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/20200219/1010012503.html
(ブログ者コメント)
以下は、NHK映像の1コマ。
2018年2月16日付で東京新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
マンションなどのベランダから子どもが転落する事故が後を絶たないとして、東京都の有識者会議は15日、手すりの高さを建築基準法で規定する110cm以上を確保し、さらに10cm上乗せするよう検討することなどを関係業界に求める安全対策の提言をまとめた。
都によると、ベランダから転落して救急搬送されるなどした12歳以下の子どもは、2007年4月からの10年間に都内を中心に延べ145人いて、2人が死亡した。
半数近くが2~4歳児だった。
手すりの上を乗り越えて転落するケースが多かった。
提言では、同法や日本工業規格に基づき、手すりの高さを110cm以上、子どものすり抜け防止のため手すりの格子の隙間を11cm以下とする規定を守るよう要請した。
110cmだと、4歳児の多くがよじ登れたことが実験で明らかになり、安全性を高めるため、手すりの高さをさらに10cm伸ばした120cm以上、格子の隙間も2cm狭めた9cm以下とする検討も必要だとした。
子どもが足掛かりにして手すりを乗り越えないように、エアコンの室外機を手すりから60cm以上離して設置することも併せて求めた。
出典
『都有識者会議 転落防止へ提言 ベランダ手すり120センチ以上に』
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201802/CK2018021602000116.html
2月17日付で毎日新聞東京版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
子どもがベランダから転落する事故が相次いでいることを受け、都の有識者会議は15日、手すりの高さを110cm以上とし、足掛かりになるエアコンの室外機は離して置くといった事故防止策を業界などに求める提言をまとめた。
東京消防庁のデータによると、12歳以下のベランダ転落事故は2007年度以降に都内で126件発生し、死亡例も2件あった。
これに消費者庁などが実施する「医療機関ネットワーク事業」で収集した19件を加えて都が分析すると、年齢別では行動範囲が広がる2歳が最多で、3歳、4歳と続いた。
原因が分かっているものでは「手すりの上を越えた」が最も多く、足掛かりとなる物が置かれているケースが目立った。
提言は、建築基準法に準じて、ベランダの手すりの高さは110cm以上を確保するよう業界団体に求めた。
ただ、実験で、4歳になると形状次第で110cmではよじ登れるようになることが分かったとして、「安全性に配慮し、120cm以上も検討すること」とした。
手すりは足を掛けにくい形状にし、すり抜け防止のために隙間は11cm以下にすることや、エアコンの室外機は手すりから60cm以上離して置くことなども求めた。
保護者にも、踏み台になるものをベランダに置かず、窓の施錠を徹底するといった注意喚起が必要と指摘。
乳幼児健診やインターネットを活用した啓発を提唱した。
出典
『子どものベランダ転落防止へ 手すり高さ110センチ以上/踏み台など置かない 有識者会議が提言』
https://mainichi.jp/articles/20180217/ddl/k13/010/016000c
2018年1月28日19時22分にNHK関西から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
27日午後4時ごろ、大阪・堺市堺区の住宅で、この家に住む5歳の男の子がドラム式の洗濯乾燥機の中でぐったりしているのを父親が見つけ、病院に運ばれたが死亡した。
警察によると、洗濯乾燥機は高さがおよそ1m、幅70cm余り、奥行き60cmほどで、ドアが閉まると内側からは開けられない構造になっていた。
男の子は両親との3人暮らしで、27日は、父親が3時間ほど昼寝をして起きた際、一緒に寝ていた男の子がいないのに気づき、捜したところ、洗濯乾燥機の中で見つかったという。
警察によると、手当てを行った病院の医師は、ドラム式の洗濯乾燥機はドアが閉まると気密性が高いため、窒息したのではないかと話しているということで、警察は、中に入ったあとドアが閉まり外に出られなくなった可能性があるとみて、詳しい状況を調べている。
ドラム式の洗濯乾燥機をめぐっては、平成27年の6月にも、東京都内の住宅で当時7歳の男の子が中に閉じ込められて死亡した。
誤って中に入ってしまい、呼吸ができなくなって死亡したとみられている。
製品のなかには、子どもが外側から簡単にドアを開けられないよう、「チャイルドロック」などと呼ばれる機能が備わっているものも多くある。
また、子どもが誤って中に入ってしまった場合にも備え、使う時だけドアが閉まるようなスイッチが付けられた製品もあるという。
メーカーで作る団体も、小さい子どもがいる家庭向けに文書を作り、ドラム式洗濯乾燥機を使用していない時も子どもが近づいて遊ばないよう、注意を呼びかけている。
出典
『洗濯乾燥機の中に5歳児 死亡』
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20180128/4787521.html
1月29日15時46分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
洗濯機には、子どもが入らないよう扉を開かなくする「チャイルドロック機能」がついていたが、使われていなかったことが29日、捜査関係者への取材で分かった。
チャイルドロック機能は、特定のボタンを3秒間長押しすると、閉まっている扉が開かなくなる仕組み。
出典
『洗濯機死亡事故 「チャイルドロック機能」使われず』
https://mainichi.jp/articles/20180129/k00/00e/040/229000c
1月29日20時59分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪府警堺署は29日、司法解剖の結果、死因は窒息死だったと明らかにした。
出典
『洗濯機事故 死因は窒息死…大阪府警』
https://mainichi.jp/articles/20180130/k00/00m/040/052000c
1月28日21時21分に朝日新聞からは、下記趣旨の解説記事が図解付きでネット配信されていた。
08年以降、米国や韓国でも同様に子どもが洗濯槽に閉じ込められ、死亡する事故が相次いだ。
消費者庁は、14年と15年、一般向けのメールで注意を喚起。
子どもが勝手に入らないようにドアを閉めることや、ゴムバンドをかけるなどしておく防止策を呼びかけた。
メーカーも、取扱説明書で注意を促したり、本体に警告のシールを貼ったりしている。
青梅市の事故後、各メーカーは安全対策を強化。
ドラム内に閉じ込められても、内側からドアを開けることができる「閉じ込め防止機能」を付けた機種も販売された。
ただ、大阪市の大手家電量販店の売り場担当者によると、この機能付きの機種は数が少なく、「まずはチャイルドロックを役立ててほしい」と話している。
【家庭での子どもの事故防止に取り組む「京(みやこ)あんしんこども館」(京都市)の中辻浩美看護師の話】
遊びの一環で、大人では想像がつかないようなことをしてしまうのが子ども。
4、5歳くらいになれば、親の注意を理解できる年齢。
洗濯機に入ったり洗面台に上がったりして遊ぶことは危険ということを、しっかりしつける必要がある。
子どもだけでは洗面所に入らないようにしている家庭もあると聞く。
チャイルドロック機能がある洗濯機を選び、常にロックをかけることや、ドアが簡単に開かないように安全具を使うことも大切だ。
出典
『ドラム式洗濯機の事故どう防ぐ? 男児閉じ込められ死亡』
https://www.asahi.com/articles/ASL1X4F1NL1XPTIL00H.html
1月31日付で毎日新聞からも、下記趣旨の解説記事がネット配信されていた。
外国では、動き出した洗濯機の中で子供が打撲により死亡したり水死したりという事例もある。
安全対策は十分だったのか。
「不幸な事故が繰り返されたことに驚いている。できる限りの対応はしてきたが、これ以上となると家電の機能は損なわれる」。
あるメーカー関係者は、言葉少なに語った。
「不幸な事故」とは、東京都青梅市の住宅で2015年6月、7歳男児が今回と同じようにドラム式洗濯機の中で窒息死した事故を指す。
当時から、ドラム式の多くにチャイルドロック機能が備わっていたが、衣類が飛び出さないよう内側からは開かない構造で、これがあだとなった。
チャイルドロックは安全対策の決め手にならない--。
メーカーに衝撃が走った。
家電の業界団体「日本電機工業会」は直ちに対応に乗り出し、各社とハード面改良の検討を重ねた。
別のメーカーの関係者は、「業界全体で安全を追求する機運が高まった」と振り返る。
パナソニックは同年9月、子供の力で内側から扉を開けられるが中の衣類は飛び出さない新機種を発表した。
一方、日立は同様の仕組みに加え、運転停止時に扉が閉まらない装置を導入。
各社は、安全に配慮する機種を競って市場に投入した。
悲劇は再び起きた。
堺市の事例の洗濯機は内側から開かない旧来型だった。
日本電機工業会によると、家庭用ドラム式洗濯機は00年ごろに登場し、昨年の国内出荷台数は縦型や二槽式を含む全洗濯機の11%に当たる51万台に上る。
青梅市の事故を受けて投入した新機種がすぐに普及するはずもなく、多くは旧来型だ。
同会家電部の佐藤担当課長は、「洗濯槽の中に入れば、やけどや感電の恐れもある。内側から開けられる構造でも危険なことに変わりはない」として、チャイルドロックの徹底を呼びかけている。
出典
『アクセス 危ないよドラム式 子供の洗濯機事故、相次ぐ チャイルドロック徹底を』
https://mainichi.jp/articles/20180131/ddm/012/040/075000c
(ブログ者コメント)
パナと日立のカタログを見てみたところ、両社とも裏表紙に、安全に関する注意点の一つとして閉じ込め危険が赤字記載されていた。
また日立のカタログでは、ドラム式洗濯機のページ左下隅にも黄色に黒字で結構大きく表示されていた。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。