2018年1月28日19時22分にNHK関西から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
27日午後4時ごろ、大阪・堺市堺区の住宅で、この家に住む5歳の男の子がドラム式の洗濯乾燥機の中でぐったりしているのを父親が見つけ、病院に運ばれたが死亡した。
警察によると、洗濯乾燥機は高さがおよそ1m、幅70cm余り、奥行き60cmほどで、ドアが閉まると内側からは開けられない構造になっていた。
男の子は両親との3人暮らしで、27日は、父親が3時間ほど昼寝をして起きた際、一緒に寝ていた男の子がいないのに気づき、捜したところ、洗濯乾燥機の中で見つかったという。
警察によると、手当てを行った病院の医師は、ドラム式の洗濯乾燥機はドアが閉まると気密性が高いため、窒息したのではないかと話しているということで、警察は、中に入ったあとドアが閉まり外に出られなくなった可能性があるとみて、詳しい状況を調べている。
ドラム式の洗濯乾燥機をめぐっては、平成27年の6月にも、東京都内の住宅で当時7歳の男の子が中に閉じ込められて死亡した。
誤って中に入ってしまい、呼吸ができなくなって死亡したとみられている。
製品のなかには、子どもが外側から簡単にドアを開けられないよう、「チャイルドロック」などと呼ばれる機能が備わっているものも多くある。
また、子どもが誤って中に入ってしまった場合にも備え、使う時だけドアが閉まるようなスイッチが付けられた製品もあるという。
メーカーで作る団体も、小さい子どもがいる家庭向けに文書を作り、ドラム式洗濯乾燥機を使用していない時も子どもが近づいて遊ばないよう、注意を呼びかけている。
出典
『洗濯乾燥機の中に5歳児 死亡』
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20180128/4787521.html
1月29日15時46分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
洗濯機には、子どもが入らないよう扉を開かなくする「チャイルドロック機能」がついていたが、使われていなかったことが29日、捜査関係者への取材で分かった。
チャイルドロック機能は、特定のボタンを3秒間長押しすると、閉まっている扉が開かなくなる仕組み。
出典
『洗濯機死亡事故 「チャイルドロック機能」使われず』
https://mainichi.jp/articles/20180129/k00/00e/040/229000c
1月29日20時59分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪府警堺署は29日、司法解剖の結果、死因は窒息死だったと明らかにした。
出典
『洗濯機事故 死因は窒息死…大阪府警』
https://mainichi.jp/articles/20180130/k00/00m/040/052000c
1月28日21時21分に朝日新聞からは、下記趣旨の解説記事が図解付きでネット配信されていた。
08年以降、米国や韓国でも同様に子どもが洗濯槽に閉じ込められ、死亡する事故が相次いだ。
消費者庁は、14年と15年、一般向けのメールで注意を喚起。
子どもが勝手に入らないようにドアを閉めることや、ゴムバンドをかけるなどしておく防止策を呼びかけた。
メーカーも、取扱説明書で注意を促したり、本体に警告のシールを貼ったりしている。
青梅市の事故後、各メーカーは安全対策を強化。
ドラム内に閉じ込められても、内側からドアを開けることができる「閉じ込め防止機能」を付けた機種も販売された。
ただ、大阪市の大手家電量販店の売り場担当者によると、この機能付きの機種は数が少なく、「まずはチャイルドロックを役立ててほしい」と話している。
【家庭での子どもの事故防止に取り組む「京(みやこ)あんしんこども館」(京都市)の中辻浩美看護師の話】
遊びの一環で、大人では想像がつかないようなことをしてしまうのが子ども。
4、5歳くらいになれば、親の注意を理解できる年齢。
洗濯機に入ったり洗面台に上がったりして遊ぶことは危険ということを、しっかりしつける必要がある。
子どもだけでは洗面所に入らないようにしている家庭もあると聞く。
チャイルドロック機能がある洗濯機を選び、常にロックをかけることや、ドアが簡単に開かないように安全具を使うことも大切だ。
出典
『ドラム式洗濯機の事故どう防ぐ? 男児閉じ込められ死亡』
https://www.asahi.com/articles/ASL1X4F1NL1XPTIL00H.html
1月31日付で毎日新聞からも、下記趣旨の解説記事がネット配信されていた。
外国では、動き出した洗濯機の中で子供が打撲により死亡したり水死したりという事例もある。
安全対策は十分だったのか。
「不幸な事故が繰り返されたことに驚いている。できる限りの対応はしてきたが、これ以上となると家電の機能は損なわれる」。
あるメーカー関係者は、言葉少なに語った。
「不幸な事故」とは、東京都青梅市の住宅で2015年6月、7歳男児が今回と同じようにドラム式洗濯機の中で窒息死した事故を指す。
当時から、ドラム式の多くにチャイルドロック機能が備わっていたが、衣類が飛び出さないよう内側からは開かない構造で、これがあだとなった。
チャイルドロックは安全対策の決め手にならない--。
メーカーに衝撃が走った。
家電の業界団体「日本電機工業会」は直ちに対応に乗り出し、各社とハード面改良の検討を重ねた。
別のメーカーの関係者は、「業界全体で安全を追求する機運が高まった」と振り返る。
パナソニックは同年9月、子供の力で内側から扉を開けられるが中の衣類は飛び出さない新機種を発表した。
一方、日立は同様の仕組みに加え、運転停止時に扉が閉まらない装置を導入。
各社は、安全に配慮する機種を競って市場に投入した。
悲劇は再び起きた。
堺市の事例の洗濯機は内側から開かない旧来型だった。
日本電機工業会によると、家庭用ドラム式洗濯機は00年ごろに登場し、昨年の国内出荷台数は縦型や二槽式を含む全洗濯機の11%に当たる51万台に上る。
青梅市の事故を受けて投入した新機種がすぐに普及するはずもなく、多くは旧来型だ。
同会家電部の佐藤担当課長は、「洗濯槽の中に入れば、やけどや感電の恐れもある。内側から開けられる構造でも危険なことに変わりはない」として、チャイルドロックの徹底を呼びかけている。
出典
『アクセス 危ないよドラム式 子供の洗濯機事故、相次ぐ チャイルドロック徹底を』
https://mainichi.jp/articles/20180131/ddm/012/040/075000c
(ブログ者コメント)
パナと日立のカタログを見てみたところ、両社とも裏表紙に、安全に関する注意点の一つとして閉じ込め危険が赤字記載されていた。
また日立のカタログでは、ドラム式洗濯機のページ左下隅にも黄色に黒字で結構大きく表示されていた。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。