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12月14日0時52分に産経新聞westからは、発表された災害対策に関する下記趣旨の解説的記事がネット配信されていた。
関西国際空港が浸水した9月の台風21号被害を受け、運営会社の関西エアポートなどが13日に示した災害対策。
540億円規模を投じて、護岸のかさ上げ工事を行ったり、利用者に対する情報提供を強化したりするなど、ハード・ソフトの両面にわたる重厚なものとなった。
ただ、現場からは網羅的とも言える対策に実現性を疑問視する声も上がっており、専門家は「何を重視すべきか、優先順位を見極める必要がある」と指摘している。
【「全災害に適用」】
「今回の対策は、想定外の災害に対応でき、全ての災害に対して適用されるものだ」
13日の記者会見で、関西エアの山谷社長は、こう強調した。
会見で示された対策は多岐にわたる。
ハード面では、護岸をかさ上げし、その内側の防潮壁も高さを増して浸水防止を図るほか、ターミナル地下にある電気設備の地上化などを行う。
ソフト面では、利用者への情報提供のため、停電時でもバッテリー式で持ち運び可能な防災用スピーカーを配備したり、多言語の情報配信システムを立ち上げたりするなどして、職員が少ない場合でも対応できるようにする。
また、大阪(伊丹)、神戸両空港を含め一体運営する3空港で、非常時に人材や資機材を提供し合うシステムを構築する。
【台風被害を反省】
これまで、「50年に1度の高波」を想定した浸水対策が施されていた関空だが、台風21号では高波が護岸や防潮壁を越え、地下にあった電気設備が水につかって機能不全に陥り、ターミナルは情報不足でとまどう利用者らであふれた。
今回の対策は、そうした反省を踏まえてのもので、同社のエマヌエル・ムノント副社長は、「空港をより災害に強いものにする対策となった」と自信をのぞかせる。
【工事計画策定なく】
ただ、ある航空関係者は、「これだけの対策を、果たして本当に全て実現できるのか」と、疑問を呈する。
例えば、対策の大きな柱の一つである護岸のかさ上げは、2年以上がかかる予定だが、工事の具体的な計画はまだ策定されていない。
いつ訪れるか分からない災害に備え、当面の緊急措置として止水板の設置や大型ポンプ車の配備などが示されているが、どこまで実効性があるかは未知数だ。
近畿大建築学部の安藤尚一教授(減災学)は、今回の対策について、「課題全般を網羅し、ポイントを押さえている」と評価する一方、「全てを実行するには膨大な費用と時間がかかる。関係者間で訓練を行うなどして密に意思疎通を図り、何が本当に必要なものか優先順位を見極め、場合によっては対策を随時修正するなど柔軟性を持つ必要がある」と話している。
出典
『関空浸水対策、実効性は? 改題網羅、優先順位見極め不可欠』
https://www.sankei.com/west/news/181214/wst1812140005-n1.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
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