2018年12月12日付で中日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
イノシシやサル、カラス、ムクドリなどの鳥獣被害に悩む農家の助けになろうと、安城市桜町の稲徳煙火製造所と静岡市葵区の鳥獣威嚇装置製造業クラフト・ユーコンが協力し、撃退装置「雷神システム」を開発した。
操作が煩雑な電子装置は使わず、高齢者でも扱いやすい仕組みが特徴だ。
雷神システムは、雷のような音を発生させて鳥獣を追い払う。
音を出すために爆竹を用い、半径約200mで効果がある「怒缶(どかん)」と、ロケット花火を使って300m先まで音を響かせる「種子島」の2種類がある。
種子島は、ステンレス球の下部に、40発のロケット花火をセットする台を取り付けた。
火種の蚊取り線香をタイマー代わりに利用。
線香に着火しておくと、燃え終わる数時間後に花火の1発目が発射。
花火同士は綿製ロープでつながれており、火が15~20分かけてロープを燃え進むと、次の花火が飛ぶ仕組み。
40発が発射し終わるまで、計13時間ほど。
球の中を花火が「ピーッ」と不規則な音を出して飛び回る。
怒缶も、発火が進む仕組みは同じだが、爆竹が爆発する「パン、パン」という音だけで追い払う。
装置全体を6~8mのステンレス棒の上に固定して使う。
これまでに装置を試した農家10軒からは、「食害が減った」「サルやイノシシが来なくなった」と、効果を評価する声が寄せられている。
雷神システム開発は、ユーコンの津村代表(68)が20年前、鳥獣が嫌う電子音を使って追い払う機器について相談を持ちかけられたのがきっかけとなった。
当時は、電子音の発生機器を製作。
高齢者には操作が難しく、鳥獣が電子音に慣れてしまうと撃退効果が薄れる難点があった。
3年前、国内で唯一、ロケット花火を製造する稲徳煙火の専務稲垣さん(53)と知り合った。
稲垣さんは、花火を使った鳥獣害対策に取り組んでいたが、鳥獣被害が多い夜間にわざわざ花火に点火しに行く手間が必要となる悩みがあった。
そこで、両者が協力して開発を始め、取り扱いが簡単で人手もかからない雷神システムを考えた。
撃退装置の価格は6万円程度、専用カートリッジは20回分で1万5000円前後で、発売は15日ごろからを予定している。
(問)稲徳煙火製造所=0566(76)2770
出典
『鳥獣撃退「雷神システム」開発 安城と静岡の企業』
http://www.chunichi.co.jp/article/aichi/20181212/CK2018121202000053.html
(ブログ者コメント)
鳥獣威嚇装置については、以前、スーパーモンスターウルフを紹介したが、その関連情報として紹介する。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。