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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2018105日に掲載した第7報がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第8報修正8として掲載します。

第7報は下記参照。

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/8895/

 

 

(2018年12月17日 修正8 ;追記)

 

201812112336分に朝日新聞から、岡山駅で乗り込んできた保守担当者は専門の検査員ではなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

新幹線のぞみの台車に亀裂が見つかった問題が起きてから、11日で1年がたった。

当時、JR西日本の乗務員らが異常に気づきながら走行を止めなかったことが問題視された。

その後、どんな再発防止対策がとられているのか。

 

「のぞみ34号で異臭がある」。

昨年12月11日午後2時半、JR西日本の東京の指令所から岡山の車両支所に、車両保守の担当者を乗車させるよう、手配があった。

 

約3km離れた岡山駅に3人が車で向かい、午後3時16分に乗車。

13号車の音が気になり、「床下を点検したい」と申し出た。

指令から「走行に支障があるのか」と問われると、「そこまではいかないと思う」と、トーンを落とした。

 

臭いや音、もやなど、計30の異変に車掌や保守担当らが気づきながら、停止して車両点検せず、新大阪でJR東海に運行を引き継ぎ、名古屋まで走り続けた。

 

その後、13号車の台車枠に破断寸前の亀裂が見つかり、国の運輸安全委員会に新幹線初の重大インシデントに認定された。

 

JR西によると、山陽新幹線の要衝である岡山駅には、1972年の開業当時から、走行中の検査が専門の「走行管理班」が常駐していた。

 

だが、車両故障の減少で、2000年ごろに班は廃止。

駅から離れた支所の車両検査の社員が「走行管理担当」を兼務し、出動要員として1人を配置した。

 

だが、のぞみの異変時には、その担当も別の新幹線の巡回で不在だった。

 

そのため、普段は作業計画を立てる「技術管理担当」が岡山駅から乗車。

JR西の関係者は、「走行中の検査は経験がものを言う。専門外で、停車して点検すると強く言えなかったのだろう」とおもんばかる。

 

 

【異変報告、大幅に増加】

 

平野副社長は11日の会見で、「新幹線の安全性への過度の信頼があった。(走行中の)動的な検査の視点を持っていなかった」と述べた。

 

車両部門の幹部は、走行管理班を廃止していたことについて、「新幹線に大きなトラブルが少なかったことで縮小していったのは否めない」と漏らす。

 

今年2月、JR西は岡山駅に走行管理班を再び常駐させた。

2人体制で、異常時に即応できるよう、1人が必ず待機するよう改めた。

 

例えば、4月13日昼、指令から走行管理班に連絡があった。

「のぞみ21号で異音。すぐに乗ってほしい」

岡山駅から乗り込むと、「ブーン」という、古い冷蔵庫が発するような妙な音と小刻みな振動を確認し、指令に「1回止めて確認させてください」と進言。

三原~東広島間のトンネル内で緊急停止して車両を確認した。

異常は見当たらず、40分後に運転を再開した。

 

走行管理班の男性社員(34)は、「定期巡回で正常な音を聞いて判断感覚を研ぎ澄まし、待機時は車両データを分析し、異変の予兆を確認している」と説明する。

 

12月からは、広島駅にも走行管理班が設置された。


また、亀裂が入った台車と同じ、枠の底面が設計基準より薄く削られた川崎重工製の台車101台の取り換えも、5日までに終えた。

 

JR西は、問題発生後、走行中の安全が確認できない場合は「迷わず列車を止める」と徹底。

指令所に車内の異変が報告された件数は、発生前の約8カ月間は約100件で、停止して点検したのは1件だったが、発生後は大幅に増えた。

 

6月にあった博多~小倉間の人身事故で、運転士が異音を指令に報告せず問題視されると、さらに増え、11月末までの約1年間で929件、45件で緊急停止して車両点検をした=グラフ。

 

うち、走行管理班による停止は7件、異常時の出動は84回だった。

 

走行中の車両検査は専門性が高く、JR西は人材育成を急ぐ。

走行管理班の技術継承のため、車両所の社員と2人1組で乗り込む体制にしている。

 

来島(きじま)社長は、「車両保守の最前線。多くの社員が経験を重ね、自分で異常を判断できるレベルにしたい」と話す。

 

     ◇

 

《台車亀裂問題の有識者会議委員の臼井伸之介・大阪大大学院教授(安全行動学)の話》 

 

走行中の新幹線の安全を判断する上で、専門の走行管理班は不可欠。

この1年で体制や設備を整えてきた点は評価できる。

 

ただ、亀裂問題の当事者ではなかった運転士や駅員が、6月に博多~小倉間であった人身事故で適切に報告できず、社員全体への意識付けの不十分さを露呈した。

 

引き続き、安全が確認できない時は列車を停止して点検する一方で、実践的な訓練を重ねて、判断の精度を向上させることが必要だ。

 

1年前に得た教訓を風化させてはならない。

 

出典

新幹線、走行管理班が復活 安全確保へ「迷わず止める」

https://www.asahi.com/articles/ASLCP5S6KLCPPTIL01S.html 

 

 

12111651分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

昨年12月に新幹線「のぞみ」の台車に亀裂が見つかった問題を受け、JR西日本が、15年以上前に業務整理の一環で廃止した山陽新幹線の検査専門部署を復活させ、再発防止に取り組んでいる。

 

亀裂発覚から11日で1年。

問題が起きるまでの安全対策について、専門家から「人的投資が不十分」と指摘され、検査部門を拡充した。

 

復活した部署は「走行管理班」と呼ばれ、旧国鉄時代に設けられたとみられる。

 

同社によると、2000年ごろには岡山駅に検査担当1~2人が常駐し、異音などの報告があれば列車に乗り込み原因を調べたり、日常的に乗り心地を検査したりしていた。

 

車両の性能が上がって故障への対応などの業務が減ったとして、遅くとも02年には廃止された。

 

その後、岡山駅近くの車両基地に検査担当は配置されていたものの、昨年12月に博多発東京行きの「のぞみ34号」で異音などが報告された際は1人しかおらず、別の列車の冷暖房機器を調べていた。

 

このため、車両基地にいた教育訓練の計画を策定する内勤の社員ら3人が出動。

のぞみ34号に乗り込んだが、台車に亀裂が入った車両を停止させることなく、JR西が管轄する新大阪駅を通過し、名古屋駅近くに常駐するJR東海の走行管理班が同駅で台車の油漏れを確認して止めた。

 

こうした事態を受け、JR西は、今年2月に岡山駅に走行管理班2人を復活。

亀裂問題に関する有識者会議で座長を務める安部誠治・関西大教授(交通政策論)が走行管理班の拡充を求めたことを踏まえ、今月1日には、広島駅にも新たに走行管理班2人を配置した。

 

過去に同社の走行管理班に所属していた元担当者は、「きめ細かい対応には専属の社員が必要だ。安全対策に向けて、ようやく再スタートを切った」と指摘した。

 

出典

JR西、新幹線の検査部署を復活 台車亀裂の再発防止』

https://mainichi.jp/articles/20181211/k00/00m/040/101000c

 

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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