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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2021521190分にNHK長崎から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

長崎市の市立中学校で提供された給食の「千草焼き」にフライパンの取っ手の一部が混入しているのが見つかり、市教育委員会は混入したいきさつを調べています。

長崎市教育委員会によりますと、21日午後1時前、市立中学校の3年生の生徒が給食で提供された「千草焼き」を口に入れた際、違和感を覚え、プラスチック片が入っているのに気付きました。

生徒は、このプラスチック片を吐き出したため、けがなどはありませんでした。

「千草焼き」は市内の共同調理場で作られていましたが、縦2センチ、横2.5センチ、厚さ8ミリほどのこのプラスチック片は、「千草焼き」の調理に使われたフライパンの取っ手の一部と特定されました。

また、長崎市教育委員会が、同じ調理場から給食を提供している市内の小・中学校を調査した結果、ほかに異物の混入は確認されなかったということです。

長崎市教育委員会は、「給食への異物混入はあってはならないことだ。調理器具の管理はもとより、調理方法についても検証を進め再発防止に努めたい」とコメントしてします。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/20210521/5030011503.html 

 

521216分にYAHOOニュース(長崎文化放送)からは、今後は配送前に器具に欠損がないことの確認を徹底するなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

市によりますと、大釜で調理した具材をこのフライパンに移す時に混入したとみられます。  

市は、今後給食を学校に配送する前、器具に欠損がないか確認を徹底するとしています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/997b0c57d7d0518fc5c754c7967b9e5ab4c35d2b

 

 

 

 

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20215211911分にNHK富山から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

21日午前10時すぎ、富山市亀谷にある北陸電力の水力発電所の取水口付近で、富山市の会社員、野林さん(男性、51歳)が川に流されました。

警察と消防が捜索をしたところ、正午ごろ、取水口から約6.5キロ下流の常願寺川の中州付近で男性を見つけました。

男性はヘリコプターで救助され、富山市民病院に搬送されましたが、死亡が確認されました。

男性は取水口の近くでごみを取り除く作業をしていたということで、警察は、男性が流された原因や現場の状況などを調べています。





https://www3.nhk.or.jp/lnews/toyama/20210521/3060007433.html

 

5212031分にYAHOOニュース(富山テレビ)からは、ごみの除去は同僚数人で行っていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

21日午前1020分ごろ、富山市亀谷の北陸電力亀谷発電所で取水口にたまったごみを除去する作業をしていた男性が川に流され、その後、死亡が確認されました。
死亡が確認されたのは、富山市珠泉東町の会社員野林さん(51)です。

野林さんはダムの取水口のごみを除去する作業を同僚数人で行っており、誤って和田川に流されたものです。

同僚から「野林さんが川に流された」と消防に通報があり、警察と消防がヘリで捜索したところ、流された場所から約6.5キロの常願寺川中州付近で、心肺停止の状態で倒れている野林さんを発見しました。

野林さんは富山市民病院に搬送されましたが、病院で死亡が確認されました。

警察では、事故の原因と死因について調べています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/bf96183e6639d37fdf89109a03dbf9af3a15bf25

 

5221215分にYAHOOニュース(石川テレビ)からは、義務づけられたハーネスなどを着用していなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

この男性社員は21日午前、富山県中地山発電所で、取水口に詰まった流木などを取り除く作業をしていた際、誤って川に転落しました。

この作業は雨が降った時に行われるもので、北陸電力はハーネスや救命胴衣の着用を義務づけていました。

しかし、この男性社員はどちらも着けていなかったということです。

北陸電力では事故の原因を調べるとともに、社内ルールの徹底を呼びかけ再発防止に努めるとしています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/03018c88c5612f068a801870affccaa43669b48f

 

(ブログ者コメント)

20日から21日にかけ、関西、中部地域では大雨となっていた。
NHKの映像でも、現場検証は雨合羽着用で行われている。

作業は土砂降り状態で行われていた?
その点が気になったので、調べてみたところ、実際はどうだったか不明だが、アメダスによれば、そう強い降りではなかった感じだ。

アメダスは日本気象協会で、場所(緑色の下矢印)はマピオンで調べた。



 

(2021年9月3日 修正1 ;追記)

202192224分にNHK富山からは、高さ2.7mの場所で作業していた、北陸電力は転落防止設備設置などの対策をとるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

今年5月、富山市を流れる常願寺川の支流にある水力発電所近くの高さ約2.7メートルのところで、取水口に詰まった流木などを除去していた50代の男性従業員が川に流されて死亡しました。

労働安全衛生法では、高さ1.5メートルを超える場所で作業をする際は安全に上り下りできる設備を設けることが求められていますが、今回の現場にはなかったいうことです。

これについて北陸電力は1日付けで、労働基準監督署から是正勧告の行政指導を受けたことを明らかにしました。

北陸電力は今後、転落を防ぐ専用の設備を設置するとともに、作業員にも転落防止の器具や救命胴衣の着用などを改めて徹底させるとしています。

北陸電力では「今回の勧告を真摯に受け止め、安全作業に向けた対策を検討・実施していきます」とコメントしています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/toyama/20210902/3060008386.html

 

  

 

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2021520152分にYAHOOニュース(FRIDAY DIGITAL)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

【原発冷却のために日本中からポンプ車が集められたが……】

413日、政府は福島第一原発の放射性物質を含む処理水の海洋放出を決定した。

この処理水はトリチウムなど放射性物質を合計約860兆ベクレル含んでいるが、国やWHOの基準を大幅に下回る濃度に薄められて年間最大22兆ベクレルが海洋放出される予定だ。

最近の例では韓国の古里原発では50兆ベクレル(2018年)、中国・福清原発では52兆ベクレル(2020年)を液体として放出。

福島の2倍以上の濃度の処理水を放出した両国から猛反発を受けている。

 

このような状況において、福島第一原発の敷地内には、今も原発の冷却で大活躍をした中国製のコンクリートポンプ車が置かれていることをご存知だろうか?

62Mもの長いブームを持つその風貌から『大キリン』なる愛称が付けられている。
名付け親は当時の経済産業大臣、海江田万里氏だ。

東京電力ホールディングス株式会社福島本部福島広報部はこう明かす。

「当該コンクリートポンプ車は、現在も福島第一原子力発電所構内に保管されています。
保管の目的は緊急時に活用するためです。
動作確認により、現在も使用できることを確認しています」

製造元の中国・長沙市に拠点を置く三SANY)の本正規代理店WWB㈱によると、『大キリン』は、東京電力が運営する福島第一原子力発電所に隣接したメンテナンスセンターに設置されています。

毎月、東京電力のスタッフは、ポンプ車に問題がないことを確認するために、腕(ブーム)を伸ばし、脚を上げ、動かして走らせるなどしてメンテナンスとオーバーホールを行っていて、良好な状態を保っている。

しかも、このメンテナンスへの協力はWWB代表である龍潤生氏の意思によって無償で行われているのだ。

処理水の海洋放出で猛反発を受けている中国の製品を、原発事故から10年経った今でも福島第一原発の敷地内に「即応態勢」で置いておく…。

一見矛盾する現象の背景には、「大キリン」が日本を救った実績があるからだ。

2011311日に発生した東北地方太平洋沖地震や津波によって、東京電力福島第一原子力発電所では深刻な原子力事故が発生した。

被害を拡大させないためには早急に原子炉を冷やす必要があったのだが、その冷却方法として、限られた時間の中、東京電力や日本政府は様々な方法を模索した。

消防車やはしご車、ヘリコプターからの放水はすべて失敗に終わっており、絶望的な状況の中、提案されたのが「長いブームを持つ、コンクリートポンプ車による注水」という方法であった。

政府や東京電力は当時、日本国内にあるコンクリートポンプ車を「金に糸目をつけず」手あたり次第集めようとした。

中には5000万円の中古コンクリートポンプ車を2億円で販売しようとした会社もあったという。

国内の様々なメーカーのポンプ車が集まったが…結局どれも使い物にならなかった。

日本では道路運送車両法などでブームの長さが最大33mに制限されており、原発の注水作業を可能とする60m級のポンプ車は皆無だったのだ。

 

【超法規的措置で… 】

関係者が血眼になって世界中のメーカーを探した結果、条件を満たすポンプ車が見つかった。
中国・三一重工(SANY HEAVY INDUSTRY CO.,Ltd.)の『SY5502THB62B』という型番を持つ62mブームのポンプ車である。

当時の様子を中国南部に位置する長沙市に位置する三一重工本社に聞いてみた。

60m級のブームを持つポンプ車は日本にはもちろんなく、全世界を調べた結果、唯一、弊社だけが作っていることが分かりました。
日本政府(東電)は外交ルートで三一重工に62mコンクリートポンプ車の購入したい、できるだけ早い出荷をお願いしたいと依頼してきたのです。
その時、三一重工業の梁(りょう)会長は会議に出席するため浙江省湖州にいたのですが、日本の原発事故のニュースや日本政府からの販売要請を聞いたあと、すぐに断言しました。

『日本へは絶対にポンプ車を売ってはいけません。
 売るのではなく、寄贈します。
 無償で62mブームのポンプ車1台を寄付し、完全な技術
 サポートを提供します』」

そのポンプ車の値段は、輸送費など含めてなんと100万ドル!(当時の邦貨換算で15000万円)。

機械だけを送るのではなく、操作方法などを教えるため、3人の熟練したエンジニアまでつけた。

幸運なことに、たまたまドイツに向けてすでに船積みを完了し、出発する直前だった62mポンプ車が上海の港にあった。

送り先のドイツ企業の快諾も得て、そのポンプ車を急遽、福島向けに送り出したのだ。

同社の日本法人『三一日本』の代表取締役(当時)川添氏によると、「日本の道路では通常、走行ができないサイズ、重量であったので、通過予定の道路状況、道路の幅、トンネルなどの高さ制限、橋の重量制限などもをすべて詳細に調査して、通行可能なルートを決めました」

三一重工の担当者は続ける。

「このポンプ車を最短時間で届けるために中国外務省、上海警察、そして中国税関は、日本政府が通関手続きを免除し、一刻も早く福島で稼働できるよう、できることはすべて行いました。
日本に上陸したあとは、日本のパトカーが護衛するルートを走りました。
ポンプ車には三一重工が開発した遠隔操作装置をつけて、原発から2km離れた場所で操作を行い、現場では無人で運転することになったのです。
ポンプ車の上部にはカメラと感温装置のデバイスを取り付け、リアルタイムで最新情報を中継することも可能でした」

最初の水注入後、原子炉の温度は著しく低下し、良好な結果を示した。
三一重工のポンプ車は優れた性能で原発事故の被害拡大をくいとめることに成功したのである。

日本人の中には、「中国製」という言葉を耳にした途端、ネガティブなイメージを持つ人は少なからずいると思われるが、私が先日紹介したBYD製の電気バスが日本製に比べて格段に安い価格で性能のよいものが作れる土壌ができあがっていて、世界でもトップシェアを誇る存在になっている。

分野によっては、中国に完全に置き去りにされている。

少なくとも10年前、東日本大震災で、福島第一原発が窮地に立たされたときに中国の企業による好意で、結果的に日本が救われた事実は忘れてはならないだろう。

https://news.yahoo.co.jp/articles/47f004a3bc165e29a46a969327a82f7948039a6d

 

 

 

 

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20215202035分にNHK関西から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

20日午後5時40分すぎ、豊中市利倉にあるガラスや金属の加工会社、「N社」の工場から黄色い煙が出ていると、近所の人から消防に通報がありました。

煙の中には有毒の二酸化窒素が含まれているとみられていて、消防が近所の人たちに、建物の中に入り窓を開けないよう呼びかけるとともに、警察が付近の道路で交通規制を行っています。

これまでに工場の従業員で31歳の男性が煙を吸って気分が悪くなり、病院に運ばれましたが、意識はあるということです。

消防によりますと、工場側は、廃液のタンク内から煙が出たと説明しているということです。

煙はおよそ3時間がたっても出続けているということで、消防が詳しい状況の確認を進めています。

N社のホームページによりますと、現場の工場はスマートフォンの液晶パネルに使うガラスや金属の加工などを行っているということです。


https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20210520/2000045901.html 

 

521028分にNHK関西からは、水で薄めて中和しているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

廃液のタンク内から有毒ガスを含むとみられる煙がおよそ4時間にわたって吹き出した。

現在、工場では、廃液を水で薄めて中和する作業が行われている。

https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20210521/2000045902.html 

 

52115分に毎日新聞からは、中和作業により午後10時ごろに煙は収まったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

煙を吸った男性従業員は重症とみられる。

煙はリン酸の廃液が入ったタンクから出ており、中和作業を行って同日午後10時ごろにはほぼ消し止められたという。

現場は阪急電鉄服部天神駅から西に約15キロの工場地帯。

https://mainichi.jp/articles/20210521/k00/00m/040/007000c 

 

5202149分に産経新聞からは、何らかの物質が混入して化学反応を起こした可能性があるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

消防と大阪府警豊中南署は、タンクに何らかの物質が混入して化学反応を起こしたとみて、詳しい原因を調べている。

https://www.sankei.com/affairs/news/210520/afr2105200026-n1.html

 

 

 

 

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20215201824分にYAHOOニュース(新潟テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

新潟県十日町市で20日、高さ2mの道路標識が倒れ、登校中の小学生が軽いけがをしました。

倒れた標識は、19日に乗用車がぶつかり傾いていましたが、その場で元に戻しただけで、安全を確保する処置が行われていませんでした。

警察によりますと20日午前8時前、十日町市立松代小学校の関係者から「子どもたちが道路標識を押したところ、倒れてぶつかった」と、近くにいたパトカーに届け出がありました。

倒れたのは、十日町市松代の国道と県道の交差点にある横断歩道の道路標識で、集団登校をしていた小学生4人の頭や腰などにぶつかりました。

6年生1人が病院に運ばれましたが、頭にこぶができる程度の軽傷です。

標識の大きさは2m
重さもあり、大けがになる危険性もあった今回の事故。

実は19日夜、乗用車がバックした際、標識にぶつかる単独事故があり、警察も現場に駆け付けていました。

標識はその際、傾いていて、当事者が自分たちで戻し、警察もただちに危険はないとして、安全を確保するなどの処置をしていませんでした。

警察は、19日夜の事故が20日朝の小学生の事故につながった可能性があるとみて調べるとともに、緊急で市内の道路標識を一斉点検しています。

十日町署は「対応に問題があったかどうかは、今後の捜査の結果を見て判断する」としています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/c7efc9407c04fab809d4d18c10f12c9e0b9f2753 

 

5201927分にYAHOOニュース(テレビ新潟)からは、現場に駆け付けた警官が揺らすなどした結果、すぐに折れる危険性はないと判断していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

警察や目撃者によりますと、20日午前7時40分ごろ、集団登校中だった松代小学校の児童1人が歩道に設置された道路標識を触ったところ突然折れ、児童4人に当たりました。 

このうち6年生の女子児童が頭を打撲するケガをし、病院に搬送されましたが、軽傷だということです。

ほかの3人にケガはなく、そのまま登校しています。  

警察によりますと、19日午後6時半ごろ、自動車が標識にぶつかる自損事故が発生しました。

現場に駆け付けた警察官が標識に亀裂が入っていたことを確認しましたが、標識を揺らすなどした結果、すぐに折れる危険性はないと判断したということです。  

警察は、折れた原因が事故によるものか、それとも劣化によるものなのか調べています。  

道路標識は警察が管理するもので、警察は「標識が倒れてケガしたことについては遺憾に思います」とコメントしています。



https://news.yahoo.co.jp/articles/211cc6e5171a565f2152166d97f4a8db23d726ab

 

 

 

 

 

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20215191945分にNHK静岡から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

おととし、県立掛川工業高校の3年生だった男子生徒が、授業中に機械の刃に巻き込まれて指を切断する事故があり、指導に当たっていた60代の元非常勤講師が事故を防ぐ注意義務を怠り、けがを負わせたとして、業務上過失傷害の罪で裁判所から罰金30万円の略式命令を受けました。

略式命令を受けたのは、県立掛川工業高校で当時、非常勤で勤めていた60代の男性元講師です。

おととし9月、掛川工業高校の当時3年生だった男子生徒が授業中に回転する機械の刃の削りくずを小型のほうきで払おうとした際に左手の人差し指を巻き込まれて切断するけがを負い、検察は、元講師が、機械の電源を切って完全に停止させてから作業させるなど事故を防ぐ注意義務を怠ったとして、業務上過失傷害の罪で4月、略式起訴しました。

5月11日、掛川簡易裁判所は、元講師に罰金30万円の略式命令を言い渡しました。

県教育委員会は「略式命令を重く受けとめている。事故後は県内の学校に実習での安全に配慮した指導を行うよう通知するなど再発防止に取り組んでおり、2度と事故が起こらないようにしていきたい」と話しています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/20210519/3030011579.html

 

※ちょっと前、2021428日付でYAHOOニュース(静岡新聞)からは、課題研究の授業でフライス盤を使い風力発電装置の部品を製作していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

静岡県立掛川工業高に在校中、フライス盤に左の人さし指が巻き込まれ、第二関節より上を切断する事故に遭ったのは同校教諭の注意義務違反のためとして、元生徒の男性が27日までに、県を相手に約1300万円の損害賠償を求める訴えを静岡地裁に起こした。

訴状によると、2019年9月10日、同校電子機械科の3年生だった男性は課題研究の授業で、教諭の指導の下、フライス盤を使って風力発電装置の部品を製作していた。

回転中の刃に付着した削りカスを小型のほうきで払おうとしたところ、ほうきと共に左の人さし指が巻き込まれた。

男性側は「教諭はフライス盤の回転中にほうきで削りカスを取り除くという独自の指導を行った」と主張し、「回転を止めてからほうきを使うよう指導すべき注意義務に違反した」と訴えている。

県教委は「対応を検討中」としている。

https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/894144.html

 

 

 

 

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20215191619分にNHK鹿児島から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

19日午前9時前、鹿屋市下高隈町にある鶏卵の生産加工会社「Fエッグ」の鹿屋直営農場で、従業員の梶ケ山さん(男性、60歳)が卵を集める機械に雨がっぱのフードと右腕を巻き込まれた状態で見つかりました。

消防が駆けつけたときにはすでに心肺停止の状態で、病院に搬送されましたが、およそ40分後に死亡が確認されました。

警察の調べによりますと、梶ケ山さんは事故当時、ニワトリの卵を集める機械の部品の交換作業を1人で行っていたということで、警察は事故の詳しい原因を調べています。

Fエッグの本社では「状況を確認している」としています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/20210519/5050014704.html 

 

52060分に南日本新聞からは、死因は窒息死だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

死因は頸部圧迫による窒息死。

同僚が発見した際、身に付けていた雨具のフードが回転部分に巻き込まれていた。

https://373news.com/_news/?storyid=137363  

 

5191511分に南日本放送からは、ベルトコンベアの部品を交換していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

現場は、宮崎県に本社を置く企業、Fエッグの農場で、社員の梶ケ山さんは当時、1人で卵などを集める機械のベルトコンベアの部品を交換していたとみられます。

https://jp.rwwiki.cn/local/101805.html 

 

(2021年10月2日 修正1 ;追記)

20211011611分にNHK鹿児島からは、カバーを設置していなかったとして農場長らが書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

ことし5月に鹿屋市の農場で60歳の男性がニワトリの卵を集める機械に巻き込まれて死亡した事故で、鹿児島労働局は運営していた鶏卵会社と鹿屋市にある農場の農場長を書類送検しました。

労働安全衛生法違反の疑いで鹿児島地方検察庁鹿屋支部に書類送検されたのは、宮崎市に本社がある鶏卵の生産会社「Fエッグ」と、鹿屋市にある直営農場の農場長です。

鹿児島労働局などによりますと、ことし5月、鹿屋市下高隈町にある直営農場で、従業員の60歳の男性が作業中に雨がっぱのフードと右腕をニワトリの卵を集める機械に巻き込まれて死亡しました。

鹿児島労働局によりますと、回転式の機械で労働者に危険を及ぼす恐れがある部分がある場合は、事業者がカバーを設置することが法律で決められていますが、今回はそうした安全防止措置がとられていなかった疑いがあるとしています。

これについて会社は、「書類送検に関する通知も来ておらず、どういった内容かも把握していないので、何もコメントできない」としています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/20211001/5050016434.html

 

 

  

 

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20215181215分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

山中龍宏「子どもを守る」

動くものに乗っていて転倒すると、けがの重症度が高くなります。
今回は、学童編です。

 

【ポールにぶつかって肝臓破裂】

学童や生徒の自転車事故は多発しています。
転倒すると大けがを負う場合があります。

<事例17歳女児>

2018717日午後4時少し前、自転車に乗っていて坂道を下り、車止めのポールにぶつかって転倒した。

起き上がれず、30分くらい現場に横たわっていた。

通りかかった軽自動車のおじいさんに家まで送ってもらい、5時半に母親に付き添われて私のクリニックに来院した。

とても苦しそうな顔で、左上腹部に直径67センチの内出血斑、あちこちにすり傷があった。

内臓障害を疑い、救急車で大学病院の外傷センターに搬送した。

肝臓が破裂しており、1週間入院した。

 

< 事例2https://www.jpeds.or.jp/uploads/files/injuryalert/0006.pdf11歳女児>

春休み中の午前850分頃、塾へ行くために自転車(ママチャリ)に乗って歩道を走っていた。

ハンドルに掛けていた傘が前輪のスポークに引っかかって転倒し、左前腕を打撲、右腹部をハンドルの先端で強打した。

腹痛が持続するため医療機関を受診した。

腹部CT(コンピューター断層撮影)で肝臓の損傷が見つかり、19日間入院した。 

 

学童の交通事故は、低学年では歩行している時の事故が多いのですが、高学年になると自転車の事故が多くなります。

自転車に乗る場合は、ブレーキの利き具合、タイヤの空気圧、サドルの高さの調整などの整備のほか、ヘルメットの着用など基本的な準備をすることが大切です。  

自転車の転倒による事故では、自転車のハンドルバーによる内臓の損傷がよく知られています。

自動車事故のような非常に大きなエネルギーではなく、比較的小さなエネルギーであっても、自転車のハンドルバーやパイプ椅子の脚にぶつかるといった「一点に集中する」場合や、シーソーの角、ブロック塀の角など腹部に対して線状に外力が加わる場合に内臓損傷が起こることがあります。

このようなけがでは、外力と脊椎に臓器が挟まれて臓器の損傷が起こると考えられています。

肝臓や脾臓(ひぞう)が損傷すると大量に出血し、膵臓(すいぞう)の損傷では膵液の漏出によって腹腔(ふくくう)内の組織障害が起こります。  

自転車のハンドルのバーエンドの形状と、腹部外傷のデータを収集し、どのような機序で腹部外傷が起こったのかを検討し、傷害を起こしにくい形状にする必要があります。

バーエンド部分の面積を広くする、金属部分が露出しない構造にする、バーエンド部は軟らかい素材にするなど、形状や硬さの工夫をすれば、受傷時の衝撃を緩和することができると思います。  

自転車が転倒しやすい状況としては、自転車のハンドルに傘を掛けていて、右・左折した時に傘が前輪タイヤに絡んで転倒する、走行時の振動で前かごに入れた荷物のひもが垂れ下がって前輪に巻きついて転倒するなどがあります。

坂道でブレーキが利かず、何かに衝突して転倒することもあります。

自転車のハンドルには物を掛けない、あるいは物が掛からない・掛けにくいハンドルにする、前輪にカバーをして物が挟み込まれない構造にすることもできると思います。

 

【スケートボードで転倒した8歳女児 大型バスにはねら
  れ…】

・・・・・

【転倒は不可避 けがをしない対策を】

 ローラー付きシューズによる転倒事故もよくみられます。

・・・・・

 

今回で「転倒シリーズ」は終わります。

ヒトは、歩いたり、走ったり、乗り物で移動したりするので、「転倒する」ことは不可避です。

転ばないように気をつけるよりも、転んだときにけがをしないよう、けがをしても軽く済むよう、事前の対策をすることが重要なのです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/127e3813403ea10e6a6ca672ab706fd7d0f58c6d

 

 

 

 

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2021518111分にYAHOOニュース(幻冬舎GOLD ONLINE)から、『頻発する医療ヒューマンエラー…「不注意」よりも重大な原因は』というタイトルで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

ヒューマンエラーによる医療事故は、減らすことはできてもなくせるものではありません。

できる限り減らすためには、「注意しよう」というシュプレヒコールではなく、原因の「分析的な理解」が不可欠です。

人間の複雑な行動をシンプルに捉える「行動モデル」について、対談形式で解説します。

※本記事は、河野龍太郎氏の著書「医療現場のヒューマンエラー対策ブック」(日本能率協会マネジメントセンター)より抜粋・再編集したものです。

 

【ヒューマンエラー「注意しよう」よりも原因分析が必要】

――医療現場のヒューマンエラーによる事故が頻繁に起こっています。
なくすためには何をすればいいのでしょう。

河野:まず、理解していただきたいことは、ヒューマンエラーはゼロにはならないということです。

安全などどこにも存在しません。
あるのはリスクだけなのです。
私たちは非常に低いリスクのことを勝手に安全と言っているだけなのですね。

エラーの発生確率を極限まで低減することはできても、ヒューマンエラー自体をゼロにすることはできないのです。

――エラー防止のためにヒヤリハット情報の収集などは、広く現場に普及していますね。

河野:リスクを低減するためには、「起こったものを分析して対策をとる」と「起こる前に対策をとる」の2つのアプローチがあります。

その意味で、ヒヤリハット情報の収集と分析は「起こる前」のアプローチだと言えます。

確かにリスクは低減するし、アプローチ自体は間違っていません。
ヒヤリハット事象が正しく分析された場合には有効な対策が期待できます。

しかし、エラーとなった行動やその背後の要因全体が分析されていない場合には、対策は限られたものになってしまうでしょう。

ヒヤリハット事象の分析は絶対にやるべきですが、単にやるだけでは、有効な対策の立案と実行には限界のあることを知っておいてください。

――では、減らすためには、何を知って何をすべきでしょう。

河野:まず最初に行うべきは、ヒューマンエラーがなぜ起こるのかという発生のメカニズムの基本的考え方を理解し、具体的にどのように起こったのかを明らかにすることです。

従来、エラーの原因は「不注意だった」「ボンヤリしていた」といった個人の状態を問題視し追求してきました。

しかしそうなると、最終的な対策は「注意しよう」といったシュプレヒコール(スローガンの唱和)で終わってしまうのです。

そうではなくて、「人は、環境や体調などの特性によって結果的にウッカリしたり、間違った判断をするものだ」という理解のもと、なぜその行動を取ったのかについて考えるべきなのです。

 

【エラー発生と拡大防止に有効な「工学的アプローチ」】

――提唱されるヒューマンファクター工学的アプローチとは、発生メカニズムを明確化するということですか?

河野:ヒューマンファクター工学的アプローチとは、理論に基づいて理に適った具体的な対策を実行するという一連の考え方です。

まず、人はその能力を越えることができません。
仕事で能力以上のことを要求されても、それ自体がムリな話です。
この部分をきちんと管理することです。

さらに、エラーを減らしたければ、まず、起こりにくい環境をつくることが大切です。

次に、人がエラーを誘発するような環境に置かれても、それに負けないようにすることです。

ヒューマンファクター工学的アプローチは万能ではないけれども、それを管理する強力な手段であることは事実です。

――なくすことはできなくても、管理することはできる?

河野:ここでいう管理とはリスクの管理、可能な限りリスクを減らすという意味です。

ヒューマンエラーをトリガー(引き金)として事故が発生するのであれば、「エラーそのものをなくす」「エラーが起きても拡大させない」という2段階があることに注目しなければならない。

これは、ヒューマンエラーだけでなく、システムセーフティの基本的な考え方です。

この発生防止と拡大防止に対して工学的アプローチを応用すると有効だということです。

 

【人間の複雑な行動をシンプルに分解する「行動モデル」】

――ヒューマンエラーの定義・モデルについて説明してください。

河野:私は、ヒューマンエラーを「もともと人間が生まれながらに持っている諸特性と人間を取り巻く広義の環境が相互に作用した結果決定された行動のうち、ある期待された範囲から逸脱したもの」と強調して説明しています。

ヒューマンエラーついては、実に多くの人が定義していますが、それを要約すると3つに整理できます。

「ある行動があり、その行動が期待するところから外れてしまったのがヒューマンエラーであり、それは偶然そうなったものを除く」、簡単に言うとこうなります。

次の3つのモデルが理解を助けます。

●レビンの行動モデル(人の行動を決めるのは、人の要因と環境の要因があり、2つに分けて考える)

●コフカの行動モデル(環境には、物理的空間と心理的空間の2つがあり、人間の行動は常に心理的空間に基づいて決定される)

●天秤モデル(当事者にとって、もっとも都合のよいと考えられる行動を選択する)

行動を理解しようとする場合、これらのどのモデルを使うのかではなくて、それぞれをリンクして考えることが重要です。

――その中で、環境を狭義と広義の2つに分類されていますね。

河野:狭い意味とは、文字どおり、目の前にある環境のことです。

また広義の意味では、その背景にある環境のことです。

判断や行動は、たとえばその病院の組織文化や風土に左右されます。

これらはすべて、背景にある広義の環境です。

また、院内に教育制度があり正しい教育を受けているか、あるいは、そのときの人員配置などにも判断や行動は影響されます。

私たちは目の前の物理的環境だけで考えがちですが、このように背景にある環境も、深くヒューマンエラーに関係してきます。

近年、ようやくその理解が広がってきて、背後要因として抽出されたことに対して対策が立てられるようになり、徐々に効果も出てきたように感じています。

――モデルについて、もう少しご説明ください。

河野:先ほど、ある行動があり、その行動が期待された範囲から外れた、それこそがヒューマンエラーだと説明しました。

つまり、ヒューマンエラーは行動した結果であり、エラーを理解するためには、行動のメカニズムを理解することが大前提となるのです。

そうはいっても、人間の行動は複雑で、そのままでは理解できません。

その複雑な行動を極力シンプルにとらえる、それがモデルという考え方です。

モデルとは「複雑なものを簡単に理解するための道具」であり、「目的に応じて考えやすいように、不要なものを切り捨て、必要なものに範囲を絞って考え、目的を達成しようとするものの見方・考え方」と考えてください。

実は、人は、このモデルを無意識に使い分けているのです。

――少し難しいです。

河野:たとえば、貧血のときには横に寝かせて、足を高くしたりしますね。
これは、足を巡っていた血液を心臓側に戻し、頭に血液を送ることを目的としています。

このとき、その人は足から心臓へという血液の循環モデルを利用し、モノは高いところから低いところに流れるという重力モデルを利用しているのです。

こうすればこうなるだろうと、人は無意識にモデルを選んで頭の中で操作しているのです。

専門的で難しいことは、場合によっては必要ないので、人は常に考えやすいようにモデルを選びながら行動しています。

行動のモデルを理解し、結果的にエラーとなってしまった具体的な判断と行動を理解することが、ヒューマンエラー対策に直結する、そう考えています。

河野 龍太郎 株式会社安全推進研究所 代表取締役所長

https://news.yahoo.co.jp/articles/e1dba1a36b6b678e4f3ded5cb5209c99c52d89e8

 

 

 

 

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2021515日に掲載した元記事がブログ運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/11637/
 

 

(2021年5月25日 修正1 ;追記)

2021518655分にYAHOOニュース(水難学会会長の寄稿文?)から、前回の筆者が動画を見た人の質問に答える形で、落ちた時は靴を脱がず、あちこち素手で掴まずに救助を待つことなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

筆者記事ため池に落ちると、なぜ命を落とすのかは、ツイッターやYouTubeでも拡散されて、幅広い年代の方々に問題を投げかけました。

そして、多くの皆様から感想をいただきました。

皆様から頂いたご質問のいくつかについて回答します。

 

【勢いをつければ上陸できるのでは?】

動画でモデルとなった男性は、消防に勤める現役の水難救助隊員です。
レスキューと言えば、さらにわかりやすいかもしれません。

常日頃から身体を鍛えているこの人に、全力を使って上陸を試みてもらいました。

動画1をご覧ください。
前半と後半に分かれています。

1.平泳ぎで泳ぎ始めクロールで加速しました。
オットセイのように上陸できるかと思いきや、無理でした。
水中から身体を水面上に出すのは、イルカの芸を見ていると簡単そうに見えますが、人間には無理です。
そもそも、水棲動物と人とを比較すること自体が間違いです。
手のひらとコンクリート表面との摩擦にも、身体を陸にあげるほどの影響力はありません。

2.立った姿勢で両腕を思いきりかいて、その勢いで上陸を試みましたが、腰が水面に出ると足が滑って、それ以上は前に進むことができませんでした。
足と水底との摩擦の存在はとても大事です。

 

【ため池で救助を待つ体勢を具体的に知りたい】

溺れて命を失わないようにするためには、呼吸をし続けなければなりません。

そして、できるだけ長い時間、体力を温存します。

その場合に、もっとも推奨されるのが背浮きの状態です。

ただ、皆様から、背浮きが苦手な人はどうするのか、背浮きで救助をどうやって待つのか、背浮きの状態で少しずつ這い上がれるはずだというご質問をいただいています。

動画2をご覧ください。
これも前半と後半に分かれています。

1.平泳ぎの方が恐怖が無くてよいという方は、平泳ぎで岸にゆっくりと近づくことができます。
岸についたら、自分の胸を斜面に載せるようにします。
これができれば恐怖心から少しは開放されて、楽に呼吸ができて救助を待つことができます。

2.背浮きからエレメンタリーバックストロークに移ることができる方は、そうします。
エレメンタリーバックストロークとは、平泳ぎをひっくり返したような形の背泳ぎの一種です。
背浮きから移動しだすときにバランスを崩して沈水する事故を防ぐことができます。
動画ではエレメンタリーバックストロークでゆっくりと岸に近づきました。
肩甲骨付近を斜面に載せることができれば、だいぶ楽です。
ただ、動画でも試しているように、この体勢からは自力で上陸することはできません。

3.動画を見る限り、陸から水中にいる人を簡単に引っ張りあげられそうですが、それをしてはダメです。
水中に転落した人と同じように、陸の人が滑ってため池に落ちる可能性が大です。
2
人とも落ちたら、誰も緊急通報できなくなります。
陸の人は、引き揚げよりも、早く119番通報して救助隊を呼んでください。

 

【ため池中では靴を脱いでは絶対ダメ】

ため池中では、靴を脱いでは絶対ダメです。

「靴底が滑るから、あがれないんだろ?」という疑問をぶつけられましたが、そう思っても靴を脱いではダメです。

動画の後半は、心して視聴してください。

1.動画の現場となっている宮城県でのため池事故の直前に、別の県で事故がありました。
その現場では、ため池のほとりに靴が置いてあったそうです。
委員の1人の発言をきっかけにして、靴なしでなら、ため池から上がれるか確認しました。
モデルの動きだけで判断すると、靴を履いていても履いてなくても同じ結果となりました。

2.モデルが上陸を試みている最中に事故調査委員のつぶやいた一言に戦慄が走り、現場が凍りました。
「海とか岸壁で亡くなった人の手とか足を見るとわかるんだけれど、あんなにザクザク切れる。」
手や足に骨が見えるほどの大けがを負うということです。
靴を脱がず、あちこち素手でつかまないようにして、救助を待ちます。
水難事故現場を数多く経験している委員の言葉は重いです。

 

【さいごに】

水難学会の会員は、ほとんどが現場で救助活動を行うプロフェッショナルです。

こういったプロの経験をもとに実験を繰り返し、一連の動画として公開し、YAHOO!ニュースと連動させて、信頼できる本当の情報を皆様にお届けしています。

なお、本実験は水難事故死のあった現場で行われているのであって、これよりも生還しやすい現場、さらにきつい現場、様々あります。

当然、自力で上がれる現場もありますが、そういう議論よりは、「ため池に近づかない」という心構えを持つことが、あなたの命を守るために重要です。

ため池は農作物を育てることで人の命を育む施設なのです。

レジャー用施設ではありません。

一連の記事をお読みになられて、ご質問がありましたら、何なりと水難学会事務局にお問い合わせください。

https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohidetoshi/20210518-00238396/

 

 

 

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20215191157分にYAHOOニュース(熊本放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

18日、熊本市西区で橋の補強工事により下水管が破損し、一部の地域ではいまも生活排水を通常通りに流せない状態が続いています。

「工事関係者は、川の下に下水管があると知らずに、金属製の板を打ち込んでしまったということです」(記者)

下水管が破損したのは熊本市西区小島の坪井川です。

熊本市によりますと、坪井川橋の補強工事の際、工事業者が誤って川の下を通る下水管を損傷させたということです。

熊本市は、今回は緊急の工事のため、通常行う事前の地下調査を行っていなかったということです。

この下水管は、汚水ポンプ場と下水処理場を結ぶもので、今回の事故で約2000世帯の生活排水が通常通りに流せなくなっています。

このため熊本市は、18日からバキューム車6台を使い、24時間体制でくみ上げ輸送を行っていて、対象となる世帯に排水を減らすよう節水を呼び掛けていますが、復旧の目途は立っていません。





https://news.yahoo.co.jp/articles/29613be3476e9fdcf8ee4c15fda975bea6fbdb9c

 

 5211842分にYAHOOニュース(熊本放送)からは、3日後に仮復旧工事が始まったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

熊本市は21日、仮設の下水管を設置する工事を始めました。

「後ろに見えるのが仮設の下水管です。橋の対岸から、橋の欄干を通し、さらにこの下を通ってこの先にあるマンホールまでつなぐという事です」(記者)

およそ170メートルの区間、地上を通すことになる仮設の下水管は厚さ約1センチ。

熊本市の担当者は、「住民に節水を呼び掛けている現状をいち早く解消するため」と話し、耐久性には問題ないとしています。



https://news.yahoo.co.jp/articles/8c6d919a53c5848c46e8726bb172bde60b51230f

 

 

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2021519124分にYAHOOニュース(岩手朝日テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

岩手県滝沢市の運送会社で男性作業員が落下してきた鉄製の台の下敷きになり、死亡しました。

事故があったのは滝沢市大釜のM運輸倉庫で、18日午前715分ごろ、フォークリフトに積まれていた鉄製の台が落下し、近くにいた男性作業員が下敷きになりました。

男性は熊谷さんで、矢巾町内の病院に運ばれましたが、心破裂などにより、およそ1時間半後に死亡しました。

警察によりますと、鉄製の台はおよそ4メートル。
十数台が一束になっていて、重さは1トンを超えていたということです。

事故当時は熊谷さんの同僚がフォークリフトを操作し、熊谷さんは台を降ろす作業の補助を担当していました。



https://news.yahoo.co.jp/articles/e5341629f645cca35cf53a5136ced72ed5fb36c5

 

519946分にYAHOOニュース(岩手放送)からは、運んでいた束が荷崩れを起こした、数束をまとめて運んでいたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

18日午前、岩手県滝沢市の会社の敷地内で作業していた男性が崩れてきた鉄製の棒の束の下敷きになり、死亡しました。

事故があったのは滝沢市大釜仁沢瀬の運送業「M運輸倉庫」の敷地内です。

18日午前7時すぎ、宮城県名取市の会社員・熊谷さん(44)が鉄製の棒の束をフォークリフトで運び出す作業を補助していたところ、運んでいた束が荷崩れを起こし、下敷きになりました。

熊谷さんは胸を強く打ち病院に運ばれましたが、約1時間半後に亡くなりました。

鉄製の棒は架台として組み立てられる前のもので、長さは約4メートルあり、数十本が一つに束ねられていました。

一束の重さはおよそ1トンで、フォークリフトに数束をまとめて乗せて運んでいたということです。

警察が事故の原因を調べています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/47c7c1e149bd36f9625a4b3b8d510f5754f018aa

 

 

 

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20215172140分にYAHOOニュース(山陰放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

中国電力が再稼働に向け手続きを進めている島根原子力発電所2号機の管理区域内で、17日夕方、作業員が高さ5メートルの場所から転落する事故がありました。

作業員に意識はあり、放射能汚染の可能性はないということです。

17日午後4時45分ごろ、島根原発2号機の原子炉建物の地下2階にある残留熱除去ポンプ室で、部屋の上部にあるハッチの取り換え作業をしていたところ、周辺で清掃作業をしていた協力会社の男性作業員が、誤ってハッチから5メートル下の床に落下しました。

この事故で男性作業員は頭から出血、松江市内の病院に救急搬送されました。
意識はあるということです。

また、放射能汚染などの可能性はないということです。

事故現場の残留熱除去ポンプ室は、原子炉が停止した後の熱を取るために水を循環させるための施設で、放射線を管理し、人の出入りを制限している管理区域内にあります。

https://news.yahoo.co.jp/articles/6a96b01b35f9337903873520f44d28dc9c1b82c2

 

51803分に中国新聞からは、ハッチ取り換え作業は12人で行っていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

中電によると、男性は午後5時45分ごろ、地下2階の残留熱除去ポンプ室の上部にあるハッチの取り換え作業中に、開口部から室内へ落下したという。

作業は12人で行っており、既存のハッチを取り外していた間に誤って落ちたとみられる。

頭から軽い出血があり、市内の病院へ搬送された。

2号機は定期検査のため2012年から運転停止中で、施設内では保守管理や安全対策などの作業を続けている。

https://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=754953&comment_sub_id=0&category_id=256

 

 

 

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20215171738分にNHK東北から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

17日午前9時すぎ、仙台港の近くにある多賀城市大代の「ENEOS(エネオス)仙台製油所」で、「液体の硫黄が漏れた」と、消防に通報がありました。

警察と消防が駆けつけたところ、硫黄が作業員5人の手や服などにかかって仙台市内の病院に搬送され、軽いやけどだということです。

ENEOSによりますと、硫黄は植物の肥料などとして出荷するため、140度前後の高温で液体にされてタンクに保存されていて、作業員たちは、タンクからタンクローリーなどにつなげるパイプの部品を交換する作業をしていたということです。

警察は、当時の状況や硫黄が漏れた原因について調べています。

(ヘリからの実況中継の音声)

施設内の設備の一部が黄色くなっています。
地面にも黄色いものが流れているのが見えます。
周りには土嚢で囲っているのも確認できます。





https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20210517/6000014796.html 

 

5171920分にYAHOOニュース(仙台放送)からは、パイプのパッキンを交換していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

警察によりますと、17日午前9時10分ごろ、作業員がパイプのパッキンを交換していたところ、パイプから硫黄が流出したということです。

この事故で硫黄を浴びた作業員5人がやけどなどのけがをして、仙台市内の病院に搬送されました。

5人の命に別状はないということです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/ad7c24e194569ce00cd4d1b85d840d85aef53179

 

5171211分にYAHOOニュース(東北放送)からは、漏れた量は300ℓでENEOSの社員と協力会社の社員が病院に運ばれたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

17日午前9時15分頃、仙台市宮城野区港5丁目の「ENEOS仙台製油所」で「硫黄が300リットル漏れた」と製油所から消防に通報がありました。

製油所によりますと、敷地内の設備で液体の硫黄を使った作業をしていたところ、何らかの理由で硫黄が漏れたということです。

この事故で仙台製油所の社員と協力会社の社員のあわせて5人が病院に運ばれたということです。
いずれも軽症とみられています。

製油所によりますと、現在は、漏えいは収まっていて、敷地の外への影響はないということです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/999f6ab575c1bc27d6a365bc1220f7d881ceec2f

 

 

 

 

 

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2021422日に掲載した元記事がブログ運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/11574/ 

 

(2021年5月22日 修正1 ;追記)

2021516日付で毎日新聞東京版からは、最初に作動した熱感知器は振動で、続いて作動した煙感知器はほこりで作動した可能性が考えられるなど、下記趣旨の記事が熱感知器の構造イメージ図付きでネット配信されていた。

・・・・・

熱の感知器は「空気の膨張」を利用したもので、火災による温度上昇により感知器内部の空気が膨らむことで反応することになっていた。

しかし、同課が専門家などに確認したところ、この感知器は振動などが加われば、熱として誤検知する場合があることが判明した。

当時、作業員らは天井板を交換するために感知器を取り外すなどしており、同課は作業中に誤って物理的な力を加えてしまった可能性があるとみている。

一方、同設備は熱だけでなく、煙の感知器も同時に反応しなければ作動しない構造だった。

煙の感知器が反応した理由は解明されていないが、この感知器もほこりなどにより誤作動した可能性がある。

また、現場から自力で脱出した30代の男性作業員は、「取り外した感知器を再び取り付けた時に消火設備の警報音が鳴った」と証言。

感知器の取り付け作業が原因で反応した疑いもあり、どのような作業が行われていたのか慎重に調べている。

https://mainichi.jp/articles/20210516/ddm/041/040/082000c 

 

515205分に同じ毎日新聞からは、熱感知器は差動式、煙感知器は光電式だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

捜査関係者への取材で、熱の感知器は「空気の膨張」を利用した「差動式スポット型」、煙の感知器は「光の乱反射」を使った「光電式スポット型」と呼ばれものだったことが判明した。

一般社団法人「日本火災報知機工業会」によると、熱に反応する差動式スポット型は、火災による温度上昇で感知器内の空気が膨張すると、熱の発生を知らせる。

感知器内には通気孔があり、わずかな温度上昇では空気が逃げて作動しないが、火災などで急激に温度が上がると反応するという。

ただ、同会の担当者は「振動など下から物理的に力が加わると、誤作動の恐れもある」と指摘する。

一方、煙を検知する光電式スポット型は、内部にある発光ダイオード(LED)の光が受光部に届くと作動する仕組み。

感知器内には遮光板が多数設置されており、通常はわずかな反射光しか受光部に当たらないようになっているが、感知器内に煙の粒子が入って乱反射すると、多くの光が受光部に届いて信号が送られる。

しかし、この感知器も「火災による煙以外に、大量のほこりや粉じんなどでも作動する可能性がある」と担当者は話す。

・・・・・

https://mainichi.jp/articles/20210515/k00/00m/040/189000c 

 

5191144分にYAHOOニュース(テレビ朝日)からは、警視庁の再現実験結果、外した熱感知器を再び取り付けると信号が送られたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

消火装置は、煙と熱の両方の回線に信号が送られると作動する仕組みでした。

捜査関係者によりますと、警視庁が再現実験をしたところ、外した熱の感知器を再び取り付けると信号が送られました。

振動や空気の膨張に反応したとみられます。

また、本来、煙の感知器を取り付ける場所に熱の感知器を取り付けても信号が送られたということです。

実際の現場には、煙の感知器の場所の真下に熱の感知器が落ちていました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/7cfd85240aa3f33a704b4b906f4a827338e2b3d8 

 

(2021年5月25日 修正2 ;追記)

20215241233分にYAHOOニュース(FNN PRIME)からは、煙感知器の場所に誤って熱感知器を取り付けたことが誤作動原因かもという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

警視庁のその後の調べで、事故現場は熱感知器が作動した状態で、さらに、作業員が煙感知器の場所に誤って熱感知器を取り付けたため誤作動が起きた可能性があることがわかった。

専門家によると、両方の感知器設置場所に熱感知器を取り付けると、熱と煙を検知したと誤った信号が送られる可能性があるという。

https://news.yahoo.co.jp/articles/d5eecdba44e1c33acb2ca41cc594a2564718f33f 

 

(2022年4月14日 修正3 ;追記)

2022414日付で毎日新聞からは、作業員が手に持ったことで熱がこもり、熱を感知した状態の熱感知器を正規の場所に取付けた後、熱を感知した状態の別の熱感知器を煙感知器を取り付けるべき場所に誤って取り付けたため、熱と煙を同時に感知したとしてCO2放出準備状態になった・・・と読み取ることができる、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

東京都新宿区のマンション地下駐車場で20214月、消火設備が突然作動し、放出された二酸化炭素(CO2)を吸った男性作業員4人が亡くなった事故で、現場責任者の男性が警視庁に「起動ボタンを押さなければ消火設備は作動しないと思っていた」と説明していることが捜査関係者への取材で判明した。

実際は、ボタンを押さなくても感知器が熱と煙に反応すれば動く仕組みだった。

同庁捜査1課は、現場責任者らの誤った認識などが事故につながった可能性が高いとみて、業務上過失致死傷容疑で捜査している。

 

【警視庁、突然作動の経緯捜査】

捜査関係者によると、地下駐車場の天井には消火設備の感知器が12カ所あり、うち8カ所は熱、4カ所は煙に反応する構造だった。

設備は熱と煙の両方を検知すると火災が発生したとして二酸化炭素を放出し、酸素濃度を下げることで延焼を防ぐ仕組みになっていた。

事故では、最初に熱の感知器、約2時間半後に煙の感知器が反応して設備が作動したとみられる。

当時、作業員らは複数の感知器を取り外し、天井板の交換後に再び感知器を付け直す手順で作業をしていた。

捜査関係者によると、熱の感知器を手袋などをした状態で持つと熱がこもり、再び取り付けた際は感知器が熱を検知した状態だった可能性が高いことが分かった。

また、作業員が煙の感知器の設置場所に、誤って熱の感知器を取り付けていたことも判明。

同様に熱を検知した感知器を付け直したことで、煙が出たと判断されたとみられる。

捜査1課は、熱を検知した二つの感知器を熱と煙の感知器があった場所にそれぞれ取り付けたことで、設備が作動した可能性があるとみて、裏付けを進めている。

一方、作業中は二酸化炭素の放出を防ぐ閉止弁は閉められていなかったほか、設備の電源は入ったままだったという。

放水などによる消火と異なり、二酸化炭素の放出で対応する消火設備は、電気系統の機器が鎮火後も使えるという利点がある。

総務省消防庁によると、設置数は214月末時点で14885件に上る。

同設備を巡る死亡事故は、今回を含めて2012月~214月に3件発生。

同庁は215月から有識者会議で議論し、今年3月、工事などのために二酸化炭素が放出されるエリアに入る場合は弁を閉めることや、点検や工事の安全手順を記した文書を備え付けることなどの再発防止策をまとめた。

 

【作業員妻子、悲しみ深く 事故原因、早期解明訴え】

・・・・・

https://mainichi.jp/articles/20220414/ddm/012/040/101000c 

 

(ブログ者コメント)

熱感知器の作動原理から考えるに、本当に手に持ったぐらいで作動するのだろうか?
https://www.kaho.or.jp/pages/jikaho/page-jikaho-0102-01.html 

しかも手袋をした手だと、人体の熱は伝わりにくいような気がするのだが・・・。



(2024年11月8日 修正4 ;追記)

20241171611分に産経新聞からは、安全管理を怠ったとして当時の現場責任者が書類送検された、管理会社からは起動ボタンを押さないとガスは出ないと聞いていたと供述、熱感と煙感センサーは見分けがつきにくかった、再現実験によれば着脱時の手の熱で作動した可能性ありなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

現場の安全管理を怠ったとして、警視庁捜査1課は7日、業務上過失致死傷容疑で、K建設の当時の現場責任者の男性(60)を書類送検した。

現場の天井には熱感知と煙感知のセンサーが計12カ所に設置されており、両センサーが感知すれば電気信号が流れ、ガスが噴出する仕組みになっていた。

本来は作業時、

▽センサーの制御盤の電源を落とす
▽消火ガスの弁を閉める
▽噴出を自動ではなく、手動に設定する

などの措置をとる必要があったが、いずれも行われておらず、総務省消防庁が求めている消防設備士の立ち会いもなかった。

男性は作業員へセンサーなどに触れないよう指示していたが、ガスが噴射されると説明していなかった。

事故当時、作業員は工事の妨げになるセンサーを外し、また戻していた。

警視庁は再現実験を行い、着脱時の手の熱によってセンサーが誤作動した可能性が高いことが判明。

熱感知と煙感知のセンサーはいずれも見分けがつきにくく、煙感知系統の配線に熱感知センサーを誤って取り付け直した上、両系統で誤作動が起きたため、ガスが噴出したとみられる。

男性は現場マンションの建設にも携わっていたが、警視庁の聴取に「マンションの管理会社から起動ボタンを押さないとガスは出ないと聞いていた」と供述したという。

https://www.sankei.com/article/20241107-OQQQ4V5YAJJEDDVW5ARGDMZPQY/

 

1171714分に毎日新聞からは、誤って取り付けられた感知器にこもっていた熱が煙と判断され消火設備が作動したらしいなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

駐車場の天井には、消火設備の感知器が12カ所あり、うち8カ所は熱、4カ所は煙に反応する仕組みだった。

感知器が熱と煙の両方を検知すると、火災が発生したとして、二酸化炭素を放出し、酸素濃度を下げて延焼を防ぐ構造になっていたという。

当時、死亡した作業員らは感知器を取り外し、天井板を交換後に再び取り付けていた。

その際、作業員の手の熱に感知器が反応。

さらに、煙の感知器の設置場所に、誤って熱の感知器を取り付けたため、こもった熱が煙と判断され、消火設備が作動したとみられる。

https://mainichi.jp/articles/20241107/k00/00m/040/107000c 

 

※今回の情報を機に、もう一度関連情報を調べたところ、高圧ガス保安協会から以下の概要報告が出されていた。

事故の概要

ホテルの機械式立体駐車場内で、作業員 3 人によるシャフト交換作業中に、1 階に いた作業責任者が消火のために設置された不活性ガス消火設備の起動ボタンを誤 って押し、駐車場内に大量の二酸化炭素が噴出した。

・・・

時系列

9 45 分頃 高所で作業していた作業員から作業責任者に対して、「火気を 使用するから消火設備を切ってほしい」旨の連絡があった。

(この連絡を受けて、1 階にいた作業責任者は、消火設備を切る 意図で消火設備のふたを開け、起動ボタンを押したと考えられ る。)

・・・

事故原因

・・・

②二酸化炭素消火設備は、自動作動と手動作動の切り替えが可能で、常に手動起動の設定 をしていた。

・・・

④二酸化炭素消火設備は、起動ボタンのカバーを外した時点で退避警告の放送が 流れ、立体駐車場のシャッターが閉まる仕組みになっていた。

起動ボタンを押す と、その 40 秒後に二酸化炭素が噴出される。

起動ボタンを押してから 38 秒以内 に停止ボタンを押すと、起動せずに停止する。

⑤今回事故があった立体駐車場には、二酸化炭素消火設備が起動したことを警告するサイレンが駐車場内に一か所設置されているのみであり、高所で作業してい る人には聞こえづらい。

⑥本作業の請負契約時の仕様書では、作業時に火気を使用する場合はホテル側 に連絡することとしていたが、事故当日は、火気の使用の連絡はなかった。

・・・

https://www.khk.or.jp/Portals/0/khk/hpg/accident/jikogaiyouhoukoku/2020-541.pdf

 

  

 

 

 

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2021516714分にYAHOOニュース(TBS NEWS)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

15日午後5時前、江戸川区平井にある建材会社から、「生コンの機械の中に人が落ちた」と119番通報がありました。

消防などが駆け付け、機械の中から50代の作業員の男性を救出しましたが、その場で死亡が確認されました。  

警視庁によりますと、事故が起きた機械は、生コンクリートを作るために砂利と砂を選り分ける機械だということです。

男性は当時、1人で作業中だったとみられていて、警視庁は事故当時の状況を詳しく調べています。





https://news.yahoo.co.jp/articles/9abd9d4038711fe3e156fde6679314d387ff2bb2

 

 

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202151402分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

ヘディングに関するリスクを避けるため、日本サッカー協会は、頭部への負担を考慮しながら正しいヘディングの技術を身につけてもらおうと、若い年代の練習方法をまとめたガイドラインを作成しました。

プロサッカー選手が一般の人にくらべて認知症などで死亡するリスクが3倍以上高いとする海外の研究結果などを受けて、イングランドやスコットランドのサッカー協会は、若い年代の一部でヘディングの練習を禁止しているということです。

これを受けて日本サッカー協会は、医学の専門家などを交えて検討した結果、ヘディングの反復が認知機能に及ぼす影響の検証は難しいなどとして、現時点では禁止はしないことになりました。

そのうえで、頭部への負担を考慮しながら正しいヘディングの技術を身につけてもらうため、幼児期から中学生までの練習方法を記載した指導者向けのガイドラインを作成しました。

ガイドラインでは、中学生まで5つの段階に分かれていて、

▼小学1年生と2年生では、落ちてくる風船をキャッチしたり額に当てたりして、遊び感覚で空間を移動するボールに体を合わせる経験を積むのが望ましいとしています。

3年生から4年生になると、2人同時にジャンプして空中のボールを手で取り合う動きなどを取り入れます。

▼サッカーボールを使ってのヘディングの練習が導入されるのは5年生から6年生で、1週間に10回程度、高さを変えてジャンプでのヘディングを行うなどとしています。

日本サッカー協会の反町技術委員長は、「現場の指導者としてどうすべきか、ちゅうちょするところもあると思うので、現時点のガイドラインを示した。禁止するのではなく、正しくおそれながら、より適切な方法でヘディングの習得を目指す。今後、新たな情報が出てくればアップデートしていきたい」と話していました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210514/k10013029721000.html

 

514日付で毎日新聞東京版からは、プロのサッカー選手が神経変性疾患で死亡するリスクは一般の3倍以上という調査結果もあるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

日本サッカー協会は13日、15歳以下を対象に年齢に応じたヘディングの練習方法を示したガイドラインを策定した。

頭部への衝撃が脳しんとうや認知障害につながる恐れから、若年世代で禁止する国もあるが、日本協会は「正しい技術の習得が将来に向けて必要。脳へのダメージが少ない強度と方法で段階的に習得する。リスクを避けるため、禁止するのではなく『正しく恐れる』」とした。

ガイドラインでは、未就学の幼児については風船や新聞紙を丸めたボールを額に乗せて慣れる練習を例示し、小学1、2年生には、軽量のゴムボールを10回連続で額に当てるなど遊び感覚の練習を推奨。

小学3、4年生は8人制の試合でヘディングの機会があるため、2人同時にジャンプして空中のボールを手で取り合う運動を取り入れる。

小学5、6年生からは小ぶりのサッカーボールによる反復練習を徐々に導入。

中学生では体幹や首回りを強化し、正しい姿勢でのヘディングを身につける、と定めた。

ヘディングを巡っては、英グラスゴー大が2019年、プロサッカー選手が神経変性疾患で死亡するリスクが一般の3倍以上になるとの調査結果を公表した。

20年秋には元イングランド代表FWボビー・チャールトン氏が認知症になったと家族が公表し、選手時代のプレーとの因果関係が疑われた。

イングランド協会が昨年発表したガイドラインは、11歳以下のヘディング練習を原則禁じる一方、試合では禁止していない。

日本協会は医師、研究者らと試合や練習でのヘディングの頻度などを年代別に調べ、代表経験者や指導者への聞き取り調査も実施して内容を決めた。

https://mainichi.jp/articles/20210514/ddm/041/050/029000c

 

513210分に朝日新聞からは、2018年度の学校でのヘディング事故件数などが、下記趣旨でネット配信されていた。

ヘディングの事故は学校でどのように起きているのか。

国立研究開発法人、産業技術総合研究所の北村光司・主任研究員は、日本スポーツ振興センターの2018年度の学校事故をめぐる災害共済給付制度のデータを分析した。

サッカー全体の事故は小学校5千件、中学31千件、高校(高専を含む)38千件。

そのうちヘディングの事故は小学校42件、中学756件、高校1824件で、9割近くが部活動中のケガだった。

頭や首の重症率はサッカー全体が120%だったのに対し、ヘディングに絞ると1056%にのぼる。
「頭や首の重い傷害が発生しやすい」という。

ヘディング時の頭や首の重症事故を状況別に見ると、競り合いで「相手の身体」と衝突するケースが58%を占めた。

「ボール」との衝突で生じる痛みや不調は22%。転倒して「地面」にぶつけたのは17%だった。

ボールとの衝突によるケガは、頸椎(けいつい)捻挫が71%を占める。

地面は脳振盪が44%で頸椎捻挫が24%

それに対し、「相手の身体」との衝突は、脳振盪42%、頸椎捻挫25%に加え、硬膜外血腫や硬膜下血腫、脳出血、脳挫傷の割合が高かった。

北村氏によると、海外の研究では、16歳以下の選手のフリーキックの軌道を元に、守備的なヘディングをした際の衝撃力を測った実験データがある。

それによると、ボールが1回当たった時の衝撃は非常に小さかったが、ヘディングを繰り返すことで、どのように脳損傷などを負うかについては、実験ではまだ分かっていないという。

「近年、ヘディングの繰り返しのリスクに注目が集まっているが、そもそも、頭を使うヘディングがリスクの高いプレーであることを理解する必要がある」

https://www.asahi.com/articles/ASP5F5QKCP5COIPE031.html  

 

 

 

 

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20215142045分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が複数枚の事故現場写真付きでネット配信されていた。

東京都内を通る首都高から14日早朝、走行中の乗用車が外壁を乗り越え、隅田川に転落した。
運転していた20代の男性が死亡し、警視庁が事故原因を調べている。

河川上を通る道路なのに、なぜ壁は車が乗り越えてしまう高さなのか。

首都高からの転落事故は過去にも起きている。
なぜ繰り返されるのか。
背景を追った。

午前450分ごろ、首都高向島線の両国ジャンクション付近で事故は起きた。
現場はゆるやかな右カーブと左カーブが続くS字のような区間。
2
車線から1車線になる付近だった。

首都高や捜査関係者によると、乗用車はまず道路左側の外壁に接触した後、右側に突っ込み、約15メートル下の川に転落した。

乗り越えたコンクリート製の外壁の高さは約90センチ。
その手前にあった高さ4050センチの緩衝材を踏み台のようにして、外壁を乗り越えたとみられている。

事故の直前、転落した乗用車が前の車を追い抜き、接触を起こす前にブレーキランプがつく様子が防犯カメラに映っていた。
付近にブレーキ痕も確認されたという。

同庁は、速度超過やハンドル操作に問題がなかったか調べている。

首都高によると、こうした車両の転落事故は1992年以降、全線で7件確認されている。
多くが外壁を乗り越えたケースだ。

スピードを出す車両が目立ち、河川の上やビルの合間を走る高架なのに、なぜ外壁の高さは90センチなのか。

首都高の外壁は「壁高欄(かべこうらん)」と呼ばれる。

高さの基準は国土交通省の通達に基づき、60センチ以上、1メートル以下と定められている。

壁高欄のほか、その上側に積み荷などの落下や投棄をふせぐ高さ3メートルの防護柵が設けられている区間はある。

だが、今回の現場は対象外。

防護柵を設ける区間は、積み荷などが落ちたら影響の大きい鉄道や石油などを扱う施設の付近だ。

そもそも、壁高欄も防護柵も、車や人の転落を想定していないのだ。

なぜか。

首都高や国交省の関係者によると、「運転者の安全運転義務の遂行」が前提になっているためだ。

首都高の正式名称は「首都高速道路」。
高速道路との呼び方だが、分類上は「自動車専用道路」。
特段の標識がない限り、多くが上限速度は一般道と同じ60キロだ。

上限速度を守る限り、比較的ゆるやかなカーブの今回の区間での事故は起きないとの前提で、「90センチの壁高欄で問題ない」(担当者)との立場だ。

横浜国立大学大学院の田中伸治教授(交通工学)は今回の事故について、「現場は合流部分で必要以上に速度を出す場所ではなく、川の上だったということを踏まえても、壁高欄が90センチに設定されていてもおかしくはない」と話す。

また、首都高などの自動車専用道路は、東名高速など、ほかの高速道路とは違う規格でつくられ、安全に走行できる「設計速度」も低く設定されている。

田中教授は、「首都高が高速道路という前提で、上限速度などを誤って認識している人は一定数いる。首都高側がきちんと周知し、ドライバー側もしっかり認識する必要がある」と話す。

首都高の担当者は、「運転者には合流注意の看板や路面の文字表示などを注視してもらい、今後も安全運転を呼びかけたい」と話している。

https://www.asahi.com/articles/ASP5G6K4BP5GUTIL03R.html

 

 

 

 

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20215131626分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

九州大大学院医学研究院の松元幸一郎准教授(57)=呼吸器内科学=や九大病院の神尾敬子医員(44)らの研究グループが、線香の煙を吸い込むとぜんそくを悪化させるメカニズムを解明したと発表した。

線香の煙が気道を収縮させやすくしたり、異物を防ぐ肺の機能を低下させたりして、ぜんそくを悪化させていた。

日常的に線香を使う家庭の子どもは、使わない家庭の子と比べぜんそくのリスクが高いことが従来の研究で分かっていたが、線香の煙が体に影響する仕組みは未解明だった。

研究グループは、国内で市販している線香の煙をマウスに吸わせ、24時間後に影響を調べた。

その結果、線香の煙が気道を刺激して収縮を引き起こしやすいことや、肺の中で細胞と細胞の隙間(すきま)をつないで異物の侵入を防ぐたんぱく質「タイトジャンクション」の機能低下を引き起こすことが判明した。

燃やす線香の本数を4本から8本に増やすと悪化する結果も得られた。

研究成果は331日付の英国のオンライン総合学術誌「サイエンティフィック・リポーツ」に掲載された。

松元准教授が研究を始めたのは、診療した20代の僧侶や80代男性の患者から「成人してぜんそくの症状は落ち着いていたのに、線香をたいて読経していると、ぜんそくが起きやすくなった」、「親類の葬儀で焼香を終えて自宅に帰ってから、呼吸が苦しくなるなど、ぜんそくが悪化した」などと相談されたのがきっかけだった。

ぜんそくの臨床研究に詳しい湘南鎌倉総合病院免疫・アレルギーセンターの谷口正実センター長(64)は、「ぜんそく患者にとって線香の煙は強い刺激となり、息苦しさなどを引き起こすケースは多い」と話し、患者には可能な限り煙を避けるように勧めているという。

また台湾観光協会によると、台湾では台北の観光スポットである龍山寺で20203月から参拝客による線香の使用を全面禁止するなど、寺院での使用見直しが広がっている。

国内のある線香メーカーの担当者は今回の研究発表について、「最近の日本の家屋は気密性が高く、煙が薄まるまで時間がかかることが影響している可能性もある。論文内容を真摯(しんし)に受け止めて研究を進め、安心安全な商品の提供に努めたい」と述べた。

線香のどの成分が有害物質を発生させているかは不明だが、松元准教授は「線香を使うときにはしっかり換気をしたり、煙の少ない線香を選んだりするようにしてほしい」と呼びかけている。

https://mainichi.jp/articles/20210513/k00/00m/040/169000c  

 

※ちょっと前、2021421849分にマイナビニュースからは、燃焼時に多くの有害物質が発生しており、タバコの燃焼時よりもPM2.5が長時間室内に浮遊するなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

九州大学(九大)41日、線香の煙を吸入すると気道が収縮しやすくなり、気道を覆う上皮のバリア機能も低下することで、ぜん息を悪化させる可能性があることを明らかにしたと発表した。

線香は日本をはじめ、アジアや中東の多くの国において、宗教的行事や香りを楽しんだりするものとして慣習的に使用されてきたが、実は燃焼時に多くの有害物質が発生しており、タバコの燃焼時よりも高濃度のPM2.5が長時間室内に浮遊することも近年の研究から判明している。

また最近の臨床研究からは、線香を日常的に使用する家庭の子どもは、使用しない家庭の子どもと比べてぜん息のリスクが高く、肺機能が低下しやすくなることなども報告されていた。

しかし線香の煙の吸入が、肺や気道の機能にどのように影響するのかは、よくわかっていなかったという。

そこで今回の研究では、マウスに線香の煙を吸入させる実験を実施。

その結果、気道過敏症が亢進。
つまり、気道が収縮しぜん息を起こしやすくなり、肺に存在するタンパク質である「タイトジャンクション」の発現が低下してしまうことが判明したほか、線香の煙が気道を覆う上皮細胞のバリア機能を低下させることも判明したという。

タイトジャンクションは細胞同士を密に結合させ、気道上皮のバリア機能を保つタンパク質で、炎症の原因となる吸入抗原が体内へ侵入することを防ぐ役割を担っていることが知られている。

なお、線香の煙によるマウスの肺や気道への有害な作用は、線香の煙を吸入したあとに発生した酸化ストレスによるものであるため、抗酸化剤を使用することで症状を改善することが可能だという。

また、九大病院に通院するぜん息患者の中には、線香の煙で咳が止まらなくなったり、呼吸が辛くなったりすることがある人もいるそうで、そういう経験がある人がいる場合は、線香の本数を減らしたり、室内の場合は換気を行ったりするなどして、できるだけ線香の煙を吸入しないように心がけた方が望ましいと研究チームでは説明している。

https://news.mynavi.jp/article/20210402-1863718/

 

 

 

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2021513150分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

滋賀県信楽町=現・甲賀(こうか)市=で平成3年、信楽高原鉄道(SKR)とJR西日本の列車が正面衝突して乗客ら42人が死亡した事故は、14日で発生から30年となる。

当時、鉄道事故の原因を究明する専門の調査機関はなく、遺族らは「鉄道安全推進会議」(TASK)を設立。

現在の運輸安全委員会の発足につなげたほか、事故遺族を支援する制度も充実させた。

TASKは一昨年、役目を終えたとして解散したが、安全の指針として社会に示したものは大きい。

 

【鉄道安全推進会議(TASK)を設立】

《事故に奪われた命はかえってくるものではないが、事故の悲惨な犠牲を将来に生かすことはできる》

5年8月に発足したTASKの設立趣意書には、鉄道事故調査の専門機関を求める遺族らの強い決意が記されている。

その8カ月前、旧運輸省が公表した事故の報告書は、わずか12ページ。
到底、遺族が納得できる内容ではなかった。

事故はなぜ起きたのか。

直接原因は、信楽駅で信号が赤のまま変わらないトラブルが生じたのに、SKRが規則通りの対応をしないまま列車を出発させたこと。

JR西の運転士も、列車がすれ違える唯一の場所だった待避線にSKRの列車がいなかったことを分かってはいたが、青信号に従って漫然と運行を続けた。

背景要因もあった。
ずさんな安全管理だ。

両社は、法律に基づく届け出をせずに、それぞれの信号システムを変更。
当日のトラブルを生んだ。

事故前にも3回、信号トラブルが起きていたが、原因究明や再発防止の行動を取らなかった。

両社間の連携不足、安全意識の欠如…。
組織的背景が複合して起きた事故。

しかし、運輸省の調査は、運転が規則通りに行われたかどうかに焦点が絞られた。

関西大の安部誠治教授(交通政策論)は、「なぜ現場がルール違反をしたのか。再発防止にはその背景までも解明することが重要だが、その観点は全くなかった」と指摘する。

遺族らは事故翌年、独立組織として事故原因を調査するアメリカのNTSB(国家運輸安全委員会)を訪問し、専門機関の必要性を確信。

その後もヨーロッパを視察したり、ほかの鉄道事故の被害者らから状況を聞き取って、独自の観点から事故原因を考察した意見書を作成したりしながら、運輸省への訴えを続けた。

 

【運輸安全委員会発足につながる】

国は当初、「飛行機や船の事故は場所を特定することから始まり、難航する。鉄道はレールの上。わざわざ調査機関は必要ない」といった説明を繰り返していたが、TASK元副会長の国府(こくふ)泰道弁護士は「次第に訴えに耳を傾けるようになった」と振り返る。

そして事故から10年後の13年10月、航空・鉄道事故調査委員会が発足。

同委員会は20年、権限を大幅に拡大した運輸安全委員会となった。

13年以降、運輸安全委員会は鉄道事故だけでも320件を調査。

調査は事故原因を明らかにするだけではなく、乗客の生死を分けた状況から座席や設備の問題を分析する「サバイバルファクター」なども加わった。

乗客106人が死亡した17年のJR福知山線脱線事故の調査では、JR西への情報漏洩(ろうえい)が発覚したが、その反省から、調査の途中経過の公開範囲を拡大し、被害者への情報提供を強化する事故被害者情報連絡室が新設された。

安部教授は、「遺族らが求めてきたことは一定実現された。だが、安全の追求に終点はない。より良い調査方法や報告書への執念を失ってはならない」としている。

 

【被害者支援も後押し】

悲願の運輸安全委員会が発足する2カ月前の20年8月。
当時TASKの会長だった遺族の吉崎さん(男性、故人)は、75歳の高齢ながら、群馬県の「御巣鷹(おすたか)の尾根」へ初めて登った。

520人が死亡した昭和60年の日航ジャンボ機墜落事故の慰霊登山。
「事故は違っても痛みは同じ」。
ほかの事故遺族の悲しみに寄り添う姿は、TASKの理念を象徴していた。

30年前、信楽高原鉄道事故の遺族は家族の安否を知るため、現場や病院をさまよった。

鉄道会社や国は、説明を求めても、ほとんどが門前払いだった。

「被害者を均等にサポートする仕組みが必要」。
事故調査機関の設置に並ぶTASKの目標となった。

「国に被害者支援も自分たちの仕事だと理解させることが第一歩。そのために手をつなごう」。

信楽事故の遺族の言葉に共感し、TASKに参加したのが、花火大会の見物客11人が死亡した平成13年の兵庫県明石市の歩道橋事故で次男を亡くした下村さん(男性、62歳)。

下村さん自身も行政や警察の対応に憤りを感じていた。

歩道橋事故では、情報の乏しい中で複数の病院を回った揚げ句、遺体安置所で子供と対面した夫婦もいたという。

下村さんはTASKの役員として「被害者の心情に共感して寄り添う支援」を求めて奔走。
国土交通省に要望書を提出したり、職員に被害者支援の必要性を訴えかけたりした。

中華航空機墜落事故(6年)やJR福知山線脱線事故(17年)など、多くの事故遺族とも連携を深めた。

その結果、国交省は21年度に被害者支援の検討会を立ち上げ、24年、国交省は検討会のまとめを受け、「被害者らに寄り添う」ことを基本とした「公共交通事故被害者支援室」を設置した。

 

【「被害者に寄り添う」組織の設置】

同室は約70人の職員が、事故の被害者からの相談を一元的に受け付け、安否情報の収集や、補償制度の紹介などを担う。

15人が死亡した28年の長野県軽井沢町でのスキーバス事故では、現場に近い事務所に臨時の窓口を設置し、継続的に被害者の支援にあたった。

一方、同室を周知するために配布されるカードについて、JR福知山線脱線事故の負傷者らと意見交換した際は、「見た目を柔らかくすべきだ」などの指摘を受け、一部、文章を改めた。

同事故で次女が負傷した三井さん(女性、65歳)は、「国の職員が被害者と一緒に机を囲み、未来の支援のために意見を聞こうとする日が来るなんて思ってもみなかった」と話す。

「TASKの一員であったからこそ、悲しみに押しつぶされそうになったときも『将来の安全のために』と自身を奮い立たせることができた」と下村さん。

遺族らの思いや活動が積み重なり、TASKは事故の遺族や被害者支援のあり方に大きな足跡を残した。

           ◇

【信楽高原鉄道事故】

平成3年5月14日午前10時35分ごろ、滋賀県信楽町(現・甲賀市)で、信楽高原鉄道(SKR)の列車とJR西日本の臨時列車が単線上で正面衝突。
乗客ら42人が死亡し、600人以上が重軽傷を負った。

大津地裁は12年、業務上過失致死傷罪などでSKR側の3人を有罪とした。

JRの運転士らは不起訴となったが、一部遺族が起こした民事訴訟で大阪地裁は11年、事故原因は「両社による複合的な人為ミス」として、JR西の注意義務違反を認定。
大阪高裁もJR西の控訴を退け、判決が確定した。

SKRは単線(貴生川-信楽)を折り返し運転していたが、当時、信楽町では世界陶芸祭が開催されており、輸送量向上のため、途中ですれ違える待避線を設けてJR西の列車が直接乗り入れられるようにしていた。

https://www.sankei.com/affairs/news/210513/afr2105130010-n1.html 

 

514198分にNHK滋賀からは、信楽鉄道では事故当時を知る社員が1人もいなくなったので風化防止が課題など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

信楽高原鉄道事故から30年、事故の記憶と教訓をどう伝えていくのか、遺族と鉄道会社の今を取材しました。

【高齢化の中で遺族は】

事故のあと遺族らは「鉄道安全推進会議・TASK」という組織を立ち上げ、鉄道事故の調査の専門機関を設置するよう国に求めるなど、積極的に活動してきました。

しかし、遺族の高齢化が進む中、中心的なメンバーが亡くなったほか、事故の調査機関の設置や被害者支援で一定の役割を果たしたとして、おととしにはこの組織も解散しました。

遺族の1人、京都府城陽市の西山さん(男性、72歳)は、事故で妻の姉の中田さん(当時42)を亡くしました。

事故直後には、現場近くに建てられた慰霊碑のデザインをするなど、事故の原因究明に向けて遺族会の活動に積極的に参加していました。

しかし、西山さん自身も70歳を超えるなど、遺族の高齢化が進み、事故が風化するのではないかと不安を募らせています。

西山さんは、「一緒に活動してきた遺族の仲間が亡くなっていき、本当につらい。消えていく意見かもしれないが、この事故のことを誰かに知っていてもらいたい」と述べ、事故のことを忘れないでほしいと訴えていました。

【教訓を継承する取り組み】

事故から30年、信楽高原鉄道では、事故当時を知る社員が1人もいなくなり、記憶と教訓の継承が課題となっています。

こうした中で、月命日である毎月14日を安全の日として定め、それにあわせて、社員が慰霊碑周辺の草むしりなどをし、犠牲者を追悼する取り組みを、10年前から続けているということです。

また7年前からは、毎年5月に、地元の甲賀市の新人職員を事故現場に招き、事故の経緯と原因について説明を行うなど、風化の防止に向けた取り組みも行っています。

去年の夏に、信楽高原鉄道の安全管理を担当する常務に就任した松田さんは、「わたしも事故を経験していないので、正確に自分自身が知ることが大事だし、風化を防止するために継続して伝えていくことが重要と考えている」と話しています。

一方、JR西日本でも、8年前から、新人を含めた社員が年に1回慰霊碑の清掃に取り組むなど、若い世代へ事故の教訓と再発防止に向けた活動に取り組んでいます。









https://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/20210514/2060007511.html

 

51390分に毎日新聞からは、事故当時の様子などが下記趣旨でネット配信されていた。

すし詰めだった乗客が衝撃音と共に折り重なった。
漂う燃料の臭いに恐怖感は増す。
助け出された母の手を握ると脈は止まっていた――。

滋賀県甲賀市(旧信楽町)で1991514日、信楽高原鉄道(SKR)とJR西日本の列車が正面衝突して42人が死亡、600人以上が負傷した事故。

自らも重傷を負って生き延びた女性は、当時の光景をまざまざと思い出す。

あれから30年。
関係者の高齢化が進み、亡くなる人も相次ぐ中、風化を懸念する遺族らと、教訓を受け継ぐ人たちの声を聞いた。

・・・

あの日。久しぶりに親子で出掛けようと、信楽で開かれていた世界陶芸祭に母と姉と3人で向かっていた。

「車で行くより列車の方が安全だから」と鉄路を選び、SKRに直通乗り入れしていたJRの先頭車両に京都駅から乗車。

車内は陶芸祭を目指す人であふれていた。

・・・

突然「ドーン」と大きな音がした。
同時に身動きが取れなくなった。

何が起きたのか分からず、隕石(いんせき)が落ちたのかと思った。

人が折り重なり、左肩に姉のあごが乗っていた。
足は座席に挟まれ、首もわずかしか動かせない。

「どうしよう、ママがいない」。
姿が見えない母を姉と一緒に何度も大声で呼んだが、返事はなかった。

「苦しい」「息ができない」――。
しぼり出すような声が周りで聞こえ、消えていった。

燃料の臭いがして、誰かが「燃えるんちゃうか?」と声を上げた。
「このまま焼け死ぬの?」。
恐怖で体が震えた。

どれくらい閉じ込められていただろうか。

ようやく救助作業が始まり、他の乗客たちの下敷きになっていた母が引き上げられていくのが見えた。
ぐったりして意識はないようだった。
とっさに手を伸ばし、母の手首を握った。
数秒だったが、「脈がない」と感じた。
引き上げた隊員が首を横に振るのが見えた。

・・・

 

【信楽高原鉄道事故】

1991514日午前1035分ごろ、JR草津線貴生川駅と信楽高原鉄道(SKR)の信楽駅を結ぶSKRの単線上(滋賀県甲賀市、旧信楽町)で、SKRの普通列車(乗車人数15人)とJR西日本の臨時快速(同716人)が正面衝突。
42
人が死亡、628人が負傷した。

両駅のほぼ中間にある信号所でSKRの列車が待機し、JRの快速と行き違うはずだったが、信号トラブルが発生してSKR側は赤信号で出発。

JR側も、信号所にSKRの列車が待機していなかったのに青信号に従って進行し、衝突した。

SKR側は過失責任を認め、業務上過失致死傷罪などに問われた社員ら3人が2000年に大津地裁で執行猶予付き禁錮刑を言い渡されて確定。

JR西は過失を認めず刑事訴追もされなかったが、遺族に起こされた民事訴訟の大阪地裁判決(99年)で「事前の信号トラブルなどから事故を予見できた」として過失責任を認定された。

控訴審判決(02年)でも敗訴し、社長が03年に初めて責任を認め謝罪した。

https://mainichi.jp/articles/20210512/k00/00m/040/227000c

 

(ブログ者コメント)

温故知新事例として紹介する。

 

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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