2019年1月5日18時52分に時事ドットコムから、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
防犯効果が高いとされる自動車のスマートキーの電波を悪用して車を盗む「リレーアタック」という手口での盗難被害が増えている。
大阪市や東大阪市で、この手口で車を盗まれたり、盗まれそうになったりする被害が数件続いており、大阪府警は警戒を強めている。
スマートキーは、鍵から出る微弱な電波を車が受信し、ワンタッチでドアの開閉やエンジン始動ができる仕組み。
電波は1~1.5mしか届かず、それ以上離れれば解錠できないため、通常の鍵より防犯効果が高いと普及が進んでいる。
リレーアタックは、この微弱電波を特殊な機器で拾い、車の近くで待機する仲間の機器まで中継。
電波を受信させて車を動かし、乗り去るというもの。
防犯コンサルティングの「日本防犯設備」(東京都)によると、中国製などの機器が出回り、欧米を中心に被害が拡大。
国内でも、ここ1~2年、各地で被害が出始めた。
犯人グループは、車から離れた運転手を尾行して電波を拾うほか、玄関や窓から漏れる電波を使うこともあるため、家の車庫でも油断はできない。
東大阪市で自宅に止めていた高級車を盗まれそうになった男性のケースでは、防犯カメラに発信機などを抱えた不審な人物が撮影されていた。
被害を防ぐには、車を離れる際に不審者がいないか確認し、電波を傍受されないようにする必要がある。
同社の防犯設備士・北沢さんは、「電波を遮断するキーケースも市販されているし、自宅では鍵を電波を通さない金属缶に入れて保管することも有効だ」と呼び掛けている。
出典
『スマートキーの電波盗み解錠=車盗難「リレーアタック」-鍵管理に警戒を・大阪』
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019010500338&g=soc
1月10日15時0分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
最近の車に搭載されている電子キーの機能を悪用し、車を盗む新たな手口が出てきている。
電子キーでは、車にキーを近づけるだけで、キーからの微弱電波を感知した車のドアロックが解除され、エンジンもかけられる。
新手口はこれに目をつけ、キーと車が離れた場所にあっても、特殊な装置で電波を拾って車に中継し、数秒で作動させるという。
「リレーアタック」と呼ばれており、警察などが警戒を強める。
大阪府東大阪市で昨年9月の夜、民家の玄関前に立つ男がアンテナのついた装置を家に向けると、民家の車庫に止めてあった国産高級車のドアロックが解除された。
仲間の男がドアを開けて乗り込んだが、人が通りかかり、男らは逃走。
翌朝、家人が自宅の防犯カメラ映像で気付き、府警に届け出た。
この4か月前にも大阪市で似た事件があり、府警は、何者かがリレーアタックで家の中にあるキーの電波を車に送り、盗もうとしたとみて、窃盗未遂容疑で捜査している。
府警や自動車メーカーによると、キーを近づけるだけで簡単に車を動かせる機能は「スマートキー」とも呼ばれる。
国内では15年ほど前に導入され、多くの車種に使われている。
車から常時発信されている微弱電波をキーが受信すると、キーからも電波で特別な信号が車に送られ、正しいキーかどうか確認する仕組み。
正しいキーであれば、ドアに触れるとロックが解除され、車内のボタンを押すとエンジンが始動する。
車の電波は周囲1mぐらいにしか届かないという。
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出典
『車を盗む新手口「リレーアタック」電子キー悪用』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20190110-OYT1T50074.html
(2019年1月21日 修正1 ;追記)
2019年1月21日5時0分に朝日新聞からも、盗難事例の詳細など、同趣旨の記事がネット配信されていた。
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民家の駐車場に近づくマスク姿の男。
手にした何らかの機械は、体の前に抱えたリュックから伸びるコードとつながっている。
その機械を民家のほうに向けると、駐車中の高級車「レクサスLS500」のハザードランプが点滅した。
ドアが解錠された合図だ。
その光で、車のそばにいた仲間とみられる別の人物の影が浮かび上がる。
この間、わずか5秒ほど。
昨年9月、大阪府東大阪市の民家の防犯カメラがとらえた、リレーアタックの一部始終だ。
解錠したものの、2人組は逃走。
後日、所有者の男性(35)が確認したところ、エンジン始動ボタンを2度押した形跡があった。
しかし、何らかの理由でかからず、あきらめたとみられる。
男性は解錠されたことに、「こんなに簡単に……」と驚き、メーカーに対策を求めたいと訴える。
大阪府警によると、今月も茨木市で、リレーアタックによるとみられる事件が発生。
昨年5月にも守口市であったというが、捜査関係者は、「これ以前のものは聞いたことがない」と話す。
スマートキーは、車とキーが微弱電波を発信し合ってIDを照合。
キーを持っている人物がドアを開けたりエンジン始動ボタンを押せば、かかったりする仕組みだ。
リレーアタックは、これを悪用する。
「日本防犯設備協会」(東京)などによると、犯人は主に2人組で、車やスマートキーから出る電波を、遠くまで届くよう中継する特殊な機械で増幅し、2人の間で送受信。
車に「近くにスマートキーがある」と誤認させて解錠させ、エンジンをかけて乗り逃げする。
その後、何らかの方法でIDを書き換え、別のキーで操作できるようにして密売するとみられている。
通常、電波が届く範囲は1m程度だが、東大阪市のケースでは、スマートキーと車は約10m離れていた。
所有者が自宅にいるときでさえ、車が盗まれるおそれがある。
ブログでリレーアタックについて警告していた自動車評論家の国沢光宏さんは、スマートキーは仕組み上、IDを読み取るのは困難だったとした上で、「防犯効果は絶大と言われたが、その仕組みが悪用された」と指摘する。
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出典
『車のスマートキー、盲点 発信電波を中継「リレーアタック」盗 住宅内から受信、解錠に5秒』
https://digital.asahi.com/articles/DA3S13857922.html?_requesturl=articles%2FDA3S13857922.html&rm=150
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。