2017年4月8日23時17分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8日午後2時55分ごろ、京都市の四条大宮-嵐山間など、京都の観光名所を結ぶ京福電鉄=通称・嵐電(らんでん)=が全線(嵐山本線、北野線)でストップした。
送電線にできた鳥の巣によってショートしたのが原因という。
約6時間半後の同日午後9時22分に復旧したが、両線で計152本が運休し、約1万2000人に影響した。
花見客らで混雑していたが、長時間の閉じ込めや負傷者はなかった。
京福電鉄によると、鳥の巣は同市右京区の嵐山本線の線路わきの高圧送電線にあり、巣の一部が真下の変圧器に落下し、ショートした。
このトラブルで、一部の車両は駅間に停止。
乗客を降ろして道路などに誘導した。
路線の一部は路面を走行するが、他の交通への大きな影響はなかった。
この日は、京都地方気象台が桜の満開宣言をして初の週末。
嵐山駅前にある嵐山商店街の会長で、土産物店を経営する細川さん(55)は、「今日は朝から雨で観光客が比較的少なく、嵐電の運休は痛手だ」と話した。
出典
『京都・嵐電 全線一時運休、鳥の巣ショートで 1万人影響』
http://mainichi.jp/articles/20170409/k00/00m/040/093000c
4月9日11時19分に朝日新聞から、名古屋で同種の停電があったという、下記趣旨の記事もネット配信されていた。
中部電力名古屋支店は、9日、名古屋市北区と西区の一部の住宅約1400戸が、午前6時45分ごろから最長1時間15分にわたって停電したと発表した。
電柱上につくられた鳥の巣が、電気の流れを制御する開閉器に接触したためという。
停電は午前8時ごろまでに復旧した。
出典
『電柱に鳥の巣、機器に接触して停電 名古屋の1400戸』
http://www.asahi.com/articles/ASK493PSSK49OIPE005.html
(ブログ者コメント)
烏ではなく鳥の巣と報じられているが、これまで本ブログで紹介してきた情報から考えれば、両事例ともにカラスの巣かもしてない。
2017年4月1日11時10分にNHK鹿児島から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
鹿児島県を含む九州の広い範囲では、ことし1月と2月にそれぞれ1回、照明が明るくなったり暗くなったりを短い時間に繰り返す現象が起きていて、九州電力が対策を進めている。
九州電力鹿児島支社によると、ことし1月1日と2月19日の日中、鹿児島県を含む九州の広い範囲では、家庭などの照明が明るくなったり暗くなったりを短い時間に繰り返す現象が発生した。
こうした現象は、過去数年の間に九州でも局地的に30件近く起きており、電気事業連合会などが原因を調べていた。
その結果、このところの太陽光発電の施設の増加で、施設と電線をつなぐ保護装置の数も増え、電線に流れる装置の調整用の電力が大きくなっていることが影響していると見られることがわかった。
この保護装置は、発電装置が故障した際、感電事故などを防ぐために設けられているもので、県内でも年々数が増え、現在はおよそ7000台が設置されているという。
九州電力では、保護装置の設定を変更する対策を進めており、これまでに県内では、およそ3000台の設定を変更したということで、県内では5月初めごろまでには、すべての装置の設定を変更することにしている。
九州電力によると、これまでにこの現象によって家電製品が故障するなど被害の報告は入っていないということだが、心配がある場合には最寄りの営業所や配電事業所に相談してほしいと呼びかけている。
出典
『照明がちらつく現象 九電が対策』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/5055201481.html
4月6日20時16分にNHK佐賀からも、同趣旨の補足的記事がネット配信されていた。
九州電力は、一時的に室内の照明が暗くなったり明るくなったりする「電圧フリッカ」という現象が起きているとして、対策を進めることにしている。
「電圧フリッカ」とは、送電の際の電圧を調整するための装置に負荷がかかり、家庭や事業所の照明が一時的に暗くなったり明るくなったりする現象。
九州電力によると、ことしは1月と2月の2度、この現象が広範囲で確認され、1月のケースでは、九州各県から、およそ300件の問い合わせがあったという。
原因について、九州電力では、太陽光発電の普及で、各地で発電された電力の送電が集中するケースが増えたことで、電圧を調整するための装置に負荷がかかり、それを保護する機能が発動したためだとしている。
電圧フリッカの発生は全国的に確認されていて、これまで感電や停電などにつながったという報告は寄せられていないという。
これまでのところ、鹿児島県や宮崎県など九州南部で発生するケースが多いということで、九州電力では、電圧を調整する装置の機能を強化するよう太陽光発電を行っている事業者などに呼びかけるなど、対策を進めることにしている。
出典
『照明ちらつく現象が拡大』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/saga/5085315201.html
2017年3月25日9時32分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
カラスの営巣シーズンを迎え、中部電力岐阜支店が、電柱などに作られた巣の巡視や撤去に追われている。
岐阜県内では、過去3年間で、カラスの電柱への営巣活動が原因で21件の停電が発生した。
同支店は、「巣を見つけたら情報提供してほしい」と呼びかけている。
山県市伊佐美の田園地帯で16日行われたカラスの巣の撤去作業。
同支店の担当者が指さした電柱を見上げると、柱と変圧器の間から大量の木の枝がはみ出していた。
高さ約11.5m。
高所作業車に乗って間近で観察すると、複数の枝を土台に、ツタのようなものが幾重にも巻き付けられ、中には綿が詰まっていた。
作業員が2人がかりで慎重に取り外し、再び巣を作るのを防ぐため、電柱上部に丈夫な糸を張り巡らせた。
少し離れた電線では、巣の主なのか、1羽のカラスが作業の様子を見つめていた。
カラスは、2~6月頃になると集団生活を営むねぐらから離れ、周辺の街路樹や電柱に、つがいで巣を作る。
材料に用いられる針金やハンガーが電柱の機器の一部に接触すると停電の恐れがあり、同支店によると、昨年は県内で3件の被害が発生。
このうち3月中旬に岐阜市西部で起きた停電では、約920戸に影響し、復旧に約2時間半かかったという。
同支店が昨年取り除いた電柱の巣は約2500個で、10年前(約1500個)の約1.7倍に増えた。
カラスの生態に詳しい岐阜大野生動物管理学研究センターの森元萌弥・特任助教は、「都市化で街路樹が撤去されたり、枯れたりして、電柱を巣にする例が増えているのではないか」と分析する。
同支店は、今年も2月までに約300個の巣を確認したが、数が増えているため、発見が難しくなっているという。
担当者は、「電柱の下に木の枝やハンガーが散乱していれば、上に巣がある可能性が高い。見つけたら、電柱の番号札を確認して知らせてほしい」と話している。
情報提供は、近くの中部電力営業所まで。
出典
『停電被害防げ、電柱のカラスの巣撤去』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170324-OYT1T50029.html
(ブログ者コメント)
過去に何件か、同様の記事を掲載スミ。(個別記事紹介割愛)
中部電力に限らず、他の電力会社でも、「電柱の上に巣があったり電柱の下に木の枝などが散乱している場合は一報を・・・」と呼びかけている。
2017年3月8日16時28分に共同通信から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月8日16時46分にNHK首都圏NEWS WEBから、3月8日17時0分に時事ドットコムからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
8日午後0時半ごろ、東京都世田谷区三宿2丁目、都道拡張の工事現場で大型クレーン車が右前方に傾き、約21.6mのアーム部が電線に引っ掛かった。
付近の約1100世帯が、およそ3時間ほど停電。けが人はなかった。
警察によると、クレーン車は、道路延伸に伴い、地下に共同溝を埋設するための工事を行っていた。
50代の男性作業員がクレーン車で、重さ約5トンの升状のコンクリートを吊って地中の穴に移していたところ、車両を固定する「アウトリガー」と呼ばれる支柱4本のうちの1本が地中に沈み込み、傾いたという。
電線とクレーン車は、約10m離れていた。
現場は、東急田園都市線池尻大橋駅から北西約700mの住宅街。
東京電力によると、停電は三宿2丁目と同区池尻4丁目で発生した。
出典
『1100世帯停電、東京 クレーン車傾き電線に接触』
https://this.kiji.is/212099080444823030?c=39546741839462401
『世田谷でクレーン傾き一時停電』
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20170308/4562461.html
『クレーン倒れ電線接触=一時停電、けが人なし-東京・世田谷』
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017030800970&g=soc
2016年10月13日1時1分に朝日新聞から、事故の状況に関する、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10月12日21時37分に朝日新聞から、10月12日21時56分にNHKさいたまからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午後3時半ごろ、東京都内で停電が発生し、豊島区や練馬区を中心に、都心部を含む約58万6千戸が、一時、停電した。
東京電力によると、埼玉県新座市野火止7丁目の地下に設置された電力ケーブルで漏電、火災が起きたのが原因とみられるといい、午後4時25分ごろには復旧した。
交通の乱れなどの影響が出た。
東電などによると、同日午後2時55分ごろ、新座変電所と都心にある変電所をつなぐ電力ケーブルが通る「洞道(どうどう)」と呼ばれるトンネル内で、火災が発生した。
新座変電所から、約1.9km離れた場所とみられるという。
洞道への出入り口から、黒煙が噴き出した。
火災は、13日午前0時21分に鎮火した。
埼玉県警が、トンネル内の火災や停電との関連を調べている。
洞道は地下約6.2mに掘られ、内部には、新座変電所から豊島変電所(東京都豊島区)への9本、練馬変電所(同練馬区)への9本の、計18本の電力ケーブルが通っている。
各ケーブルには、電圧27万5千ボルトの電気が流れている。
この二つの系統を経由して電力が供給される地域は、都心中心部の広い範囲に及び、東京地裁や国交省、文科省など、霞が関の中央省庁も、一時、停電した。
停電の影響で、西武鉄道は、12路線のうち池袋線など10路線(一部含む)で、一時的に運転を見合わせた。
都営地下鉄大江戸線でも、一時、運行できなくなった。
国交省によると、停電によって人がエレベーターに閉じ込められる事案が、都内で51件発生。
大部分は間もなく救出され、けが人はいなかったという。
警視庁によると、新宿、杉並、練馬、板橋、港、中野、北の各区などで、計約200カ所の信号機が、一時、機能しなくなった。
警察官が手信号で対応するなどしており、大きな事故は確認されていないという。
東電によると、火災は、まず練馬区側の送電線で発生し、練馬変電所が停電。
10分ほどで別のルートから送電を始めたが、その後、隣接する豊島区側に向かう送電線でも火災が発生し、今度は豊島変電所が停電したという。
練馬変電所については水道橋変電所に、豊島変電所については京北変電所に切り替えて送電し、停電発生からおよそ1時間後の午後4時25分に完全に復旧したという。
東電によると、停電が発生した場合、短時間で復旧させるため、停電の区間を特定して別のルートから電力を供給する仕組みがあり、今回、停電から10分程度で別のルートからの送電ができたとしているが、東電は「妥当な時間だったか検証する」としている。
電力会社は、時間帯ごとに電力需要を予測し、それに見合った供給量を準備する。
急に送電ルートを切り替えてバランスが崩れると、周波数が不安定になり、送電関連の設備をこわす可能性がある。
このため、復旧までにある程度の時間がかかったとみられる。
出典
『都内で一時58万戸停電 東電「原因はケーブルの出火」』
http://www.asahi.com/articles/ASJBD5FXZJBDUTIL030.html
『埼玉・新座の送電施設で火災→なぜ都心部で大規模停電』
http://digital.asahi.com/articles/ASJBD6480JBDULFA02W.html?rm=439
『地下施設のトラブルが原因か』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/1106014201.html?t=1476308417695
10月13日6時38分と17時32分にNHK首都圏NEWS WEBからは、推定事故原因に関する、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
燃えたケーブルは、漏電を防ぐ絶縁体として、油を染み込ませた紙を中心部の銅線の周囲に巻き付ける古いタイプのもので、35年前に設置されたという。
また、ケーブルの点検は年に1回程度、異常がないかを担当者が目で確認する目視で行われ、今年は6月に実施していた。
電力の送電システムに詳しい東京電機大学の加藤政一教授によると、油が十分に行き渡っていなかったり、油に気泡や不純物が入ったりすると、絶縁部分の性能が落ちて電気が放電されて火花が飛び、油に引火することがあるという。
また、都心周辺では、土地の価格が高いため、地下にトンネルを掘ってケーブルを埋めることがほとんどだという。
ケーブルの総延長は数100kmにも及び、設置費用が巨額になるため、消火設備は設置されていないという。
加藤教授は、「油が絶縁に用いられていることの危険性については、以前から指摘されていた。今は、油を使用せずにポリエチレンで覆って絶縁するということも行われている。古くなったケーブルは、そうしたものに置き換えていくことが、今後、必要になってくるだろう」と指摘している。
一方で、今回の火災では、送電ルートを変えるシステムによって、比較的早く停電は復旧したということで、加藤教授は、「海外では今回のような時間で復旧に至ることは考えられず、速やかな復旧作業だったと思う」と話していた。
出典
『送電施設火災原因特定し対策へ』
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20161013/3481381.html
『専門家「油使用の絶縁は危険」』
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20161013/3489831.html
10月13日17時48分にNHK首都圏NEWS WEBからは、2年前に火災危険に関する警鐘論文が発表されていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
火災を起こしたタイプの送電線のケーブルを巡っては、条件によっては想定以上に劣化が進むとして、計画的に交換する必要性を指摘するリポートが、2年前に公表されていた。
このリポートは、茨城県日立市にある送電線のケーブルの販売などを行っている「ジェイ・パワーシステムズ」の技術者が、おととし7月、専門誌に投稿した。
この中では、今回のものと同じ銅線の周囲に絶縁用の油をしみ込ませた紙を巻きつけたタイプのケーブルについて、「劣化は非常に緩やかだと考えられてきた」と指摘している。
ところが、およそ30年間使われたケーブルの内部を調べたところ、絶縁用の紙が部分的に焼け焦げて炭化しているのが見つかったという。
こうした焼け焦げは、絶縁用の紙に寄った「しわ」の周囲で見られたため、リポートでは、しわの部分で絶縁の性能が落ち、放電が起きていたと考えられるとしている。
そして、放電によって紙が炭化して絶縁の性能がさらに落ちるという繰り返しで、局所的に紙が破損し、絶縁が失われることが推定されるとしている。
その上で、条件によっては想定よりも劣化が進む可能性がある一方、従来の点検方法では必ずしも劣化を把握できるとはいえないとして、X線を使った調査を組み合わせるとともに、計画的な交換も必要だと結論づけている。
出典
『2年前にケーブル劣化警鐘論文』
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20161013/3506101.html
10月13日17時48分にNHKさいたまからは、実際に行った消火方法に関する、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日、埼玉県新座市で起きた火災は、火が出たのが電気が流れる送電線のケーブルが通る地下の施設だったため、消防隊員は、地下の酸素を減らすために薬剤を泡状にしたり、ドライアイスを投入したりするなど、効果的な消火方法を模索しながら活動を進めた。
消火活動にあたった新座消防署によると、12日午後3時ごろ、通報を受けて現場に駆けつけた消防隊員は、感電のおそれもあるとして、水による消火活動はせず、延焼しないよう周辺に放水しながら、東電の社員の到着を待った。
そして午後3時26分、到着した東電の社員に送電線ケーブルの電気の遮断を要請し、本格的な消火活動を開始したのは、その20分後だった。
消防が最初に行った消火活動は、薬剤を泡状にして消火する方法。
これは、地下の空間を泡で埋め尽くすことで酸素を減らし、火を消し止めようという作戦だった。
しかし、消防によると火はなかなか消えず、東電が別の消火方法として提案した、ドライアイスを地下の空間に投入することを決めた。
これは、二酸化炭素の濃度を高めて酸素を減らすとともに、地下の空間を冷やすことが目的で、消防隊員は、東電が用意したドライアイス450kgを、別の出入り口から地下の施設に投げ入れた。
その後、煙や炎の勢いは徐々に弱まり、消防隊員が地下施設の様子を実際に確認できたのは、発生から4時間余りたった午後7時すぎだった。
その時点で火はほぼ消し止められたものの、地下施設内の温度は300℃に達していたため、隊員が中に入れる温度に下げるため、放水を続けたという。
消火活動の指揮にあたった新座消防署の竹内署長は、「地下施設での火災は初めての経験だった。しかし、地下施設の火災を想定した訓練を東電とともにほぼ毎年実施していたので、その経験が生きたと思う。一方で、効果が出なかった消火方法もあったので、なぜなのか検証し、今後に生かしたい」と話している。
出典
『東電火災 効果的な消火を模索』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/1106014541.html?t=1476390160925
10月13日23時25分に毎日新聞からは、出火したのと同タイプのOFケーブルで敷設後35年以上のものがまだ1000kmあるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10月14日7時20分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
東京電力は、13日、出火したものと同じタイプのケーブルのうち、敷設から35年以上が経過したものが約7割に上ることを明らかにした。
最も古いもので、敷設から60年近くたっていたものもあった。
東電は14日までに、管内の同種ケーブルの緊急点検を完了させるとしている。
東電によると、出火したのは「OFケーブル」と呼ばれるタイプで、直径約13cm。
電気が通る銅製の「導体」があり、その内側に絶縁のための油が流れるパイプがある。
導体の周りにはパイプからしみ出た油を含んだ紙が何重にも巻かれ、漏電を防ぐ構造になっている。
OFケーブルは1971年から使い始め、高度経済成長期に電力を大量に消費するようになった都心部で、特に普及したという。
同種の高電圧ケーブルは、東電管内で17ルート・約1400kmにわたって地下に敷設され、このうち約7割にあたる約1000kmが、敷設から35年以上が経過しているという。
中には、敷設から57年経過したケーブルもあり、同社は、経年劣化による漏電の可能性もあるとみて解明を急いでいる。
一方、現在主流となっている新型の「CVケーブル」は、内部に油を通す仕組みではなく、導体の周りも燃えにくいポリエチレン製の素材で覆っている。
東電管内では、約7000kmで使用。
このうち、35年以上経過したものは、全体の1割未満の約500kmだった。
OFケーブルは、年1回の目視点検のほか、油漏れがないか調べる点検を、年2回実施。
耐用年数は決まっておらず、劣化が見つかったケーブルから、CVケーブルへ交換する。
交換には、送電の一時停止が必要で、迂回ルートがないいと作業できない。
CVケーブルへの交換が進まない理由について、東電の担当者は、「都心の地下は高速道路や地下鉄、水道管などが過密しており、残された空間が少ない。環境条件の問題で、お金の問題ではない」と説明。
難燃性の防火シートで覆うことで、防災対策を進めていた。
火災のあった現場のケーブルについても、東電は2021年度までに送電ケーブルの束の周りを防火シートで覆う計画だったが、現時点では6系統のうち1系統しか覆われていなかったことも新たに判明した。
東電は、「発火したケーブルにシートが巻いてあれば、延焼は防げた可能性がある」と説明した。
出典
『火災で都内停電 35年経過ケーブル1000キロ』
http://mainichi.jp/articles/20161014/k00/00m/040/126000c
『東電、火災のケーブル35年間の旧式のまま 都心のインフラ老朽化どう防ぐ』
http://www.sankei.com/affairs/news/161014/afr1610140005-n1.html
10月15日0時9分に産経新聞からは、防火シートを巻いたケーブルも外側からの火で燃えていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京電力は、14日、火災現場のケーブル6束のうち1束では、設置済みの防火シートごと燃えた可能性があることを明らかにした。
東電によると、送電ケーブルからの出火に備え、難燃性素材を使ったシートでケーブル束の周囲を覆う作業を進めており、全体の約7割で設置済みだった。
今回の現場では全6束で、平成34年度までに設置する計画だったが、発生時点で1束にとどまっていた。
今回の火災は、防火シートのない1束で漏電が発生。
これが火元となり、シート設置済みを含む残りの5束へ延焼した可能性がある。
防火シートは内側からの延焼を防ぐのが目的で、隣接ケーブルからの延焼は防げなかったとみられる。
東電は同日までに、火災現場と同種のケーブルが使われている都心部の全17系統を緊急点検、異常がなかったと発表した。
しかし、今回の火災前にも同様の点検は行われており、東電は、「原因が分かり次第、点検方法も見直す」とした。
現場では、放水した水の排水作業が行われ、水は深さ約30cmチまで減った。
消防などによる実況見分は、16日にも行われる見通し。
出典
『送電ケーブル 防火シートごと燃える? 東電、都心部で緊急点検』
http://www.sankei.com/affairs/news/161015/afr1610150001-n1.html
10月16日20時7分にNHK首都圏NEWS WEBからは、煙が吹き上がった通風口の真下付近のケーブルが激しく燃えていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10月17日6時20分にNHKさいたまからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
警察と消防は、地下の温度が高いうえ、たまった水をくみ上げる必要があるとしていったん中断していた検証を、16日、3日ぶりに再開した。
警察によると、今回の火災では、新座市内にある複数の通気口のうち1か所から炎や大量の煙が吹き出していたが、15日の検証では、この通気口の真下付近にあるケーブル周辺が激しく燃えていることがわかった。
また、その後の調べで、焼けた部分の中には、送電線のケーブルとケーブルをつなぐ接続部も含まれていることがわかった。
東電によると、ケーブルの接続部は、気温の変化による伸び縮みに対応できるよう、たるみを持たせて設置されているが、何らかの原因で隙間ができると、漏電などのトラブルを引き起こすという。
消防などによると、地下のトンネルには、強い異臭がするほか、すすが多くあり、電灯も焼けて真っ暗な状態で、検証は思うように進まなかったという。
警察と消防は、激しく燃えていた通気口付近のケーブルが火元とみて、17日以降も検証を続け、詳しい出火原因を調べることにしている。
出典
『通気口直下のケーブル焼損』
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20161016/3510353.html
『ケーブル接続部周辺を検証へ』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/1106015271.html?t=1476740993899
10月17日18時43分にNHKさいたまからは、送電線異常監視装置が最初の火災通報から15分以上経って作動していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
火災の発生は午後2時55分に警察に通報され、3分後には東電も把握したが、火災を未然に防ぐために設置された送電線の異常を感知する装置は、最初の通報から15分以上たった午後3時11分に作動していたことがわかった。
この装置は「油圧監視装置」と呼ばれ、11年前、横浜市で起きた送電線が焼けた火事をきっかけに導入されたもので、ケーブルの銅線の周囲にある紙にしみ込ませた絶縁体の油の量が減るなどの異常をセンサーで感知して、自動的に知らせる。
今回の火災の原因は今のところわかっておらず、東電は、当日の会見で、絶縁体が何らかの原因で破損した場合、油が漏れるとともに、漏電によって発火して油に引火するおそれがあると説明しているが、このケースだと、火が出る前に装置が作動する。
しかし実際には、火災発生から15分以上たって作動しているため、東電は、当時の状況を知る手がかりになるとみて調べるとともに、装置が正常に作動したかについても調べることにしている。
出典
『送電線異常感知は出火15分後』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/1106015441.html?t=1476740814083
(ブログ者コメント)
通風口の真下付近が火元らしいということで、タバコのポイ捨てが原因だった可能性も、タバコ程度の火源でケーブルが燃えるかどうかは別として、考えられないこともない。
というのは、そのような火災が過去に起きているからだ。
2016年2月2日掲載
2016年1月26日 東京都の地下鉄日比谷線銀座駅構内で白煙が発生し、一時全線で運転を見合わせ7万人に影響、ポイ捨てタバコが屋外の吸気口から入りダクト内のほこりが燃えた模様
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5618/
2013年1月6日掲載
2012年12月29日 都営地下鉄三田駅の地上吸気口付近で落ち葉などが燃え、煙が構内に充満して一時運転見合わせ
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/2588/
2016年8月15日15時35分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
鳥が電線をつついたり、ヘビが電柱によじ登ったりしたために起こる停電が、島根県内で相次いでいる。
劣化した電線に触れてショートするのが原因で、今年5~7月のヘビによる停電回数は、昨年度の年間被害数をすでに上回った。
中国電力は、ヘビが狙う電柱上の鳥の巣の撤去作業を強化するなど、動物による停電対策に追われている。
同社松江営業所によると、今年4~7月、県内で発生した停電は189件だった。
そのうち、ヘビが引き起こした停電は昨年度の1.7倍の12件、カラスなどの鳥によるものは8件(昨年度21件)あった。
感電したとみられる死骸が現場付近に残っておらず、原因が特定できないケースも50件あった。
ヘビによる被害が特に多くなっており、12件のうち8件は夜間に起きた。
6月15日深夜には、松江市岡本町の1243世帯が最大2時間20分、その翌晩は同市内中原町で157世帯が最大1時間16分停電した。
日本蛇族学術研究所(群馬県太田市)によると、アオダイショウといわれるヘビは木に登る習性があることから、被害の大半はこのヘビによるものとみられる。
住宅付近に多く生息し、大きいものは2mを超えるとされ、気温に敏感に反応するという。
同研究所の担当者は、「基本的には昼間に活動するが、夜間の方が動きやすい気温だったのかもしれない」と推測する。
動物による停電を未然に防ぐため、中国電力は、様々な対策を講じている。
ヘビについては、過去に被害のあった電柱を中心に、ヘビの嫌う臭いを出す「忌避剤」を付着。
今年からは、ヘビが嫌う素材のシートも試験的に導入し、電柱に巻き付けている。
今年4月には、松江市内で鳥の巣が電線に接触して停電が発生。
巣にいる鳥のヒナがヘビの標的になるだけでなく、巣自体が原因になった。
同社は、電柱上にある鳥の巣の撤去活動も強化。
同社松江営業所が今年1~7月に撤去した件数は206件で、記録の残る2012年以降、最多となった。
ただ、県内にある電柱約25万本すべてに対策を講じるのは難しい。
同営業所の昌子・配電保修課副長は、「鳥の巣など、少しでも電柱の異変を見つけたら、情報を寄せてほしい」と呼びかけている。
出典
『電線触れショート、ヘビで停電相次ぐ…島根』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160813-OYT1T50154.html
キーワード;小動物
2016年8月4日17時58分にNHK京都から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8月3日23時55分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
『料理店火事 ヤモリが原因か』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kyoto/2014596181.html?t=1470345329118
『Tでぼや、ヤモリが原因か』
http://mainichi.jp/articles/20160804/k00/00m/040/106000c
3日夜、京都市下京区の老舗の中国料理店Tの地下1階の変電室で、高圧配線を覆うカバーの一部と天井の一部が焼け、客と従業員およそ200人が、一時、避難した。
けが人はいなかった。
3日午後7時ごろ、京都市下京区の中華料理店Tの従業員から「地下1階から爆発音が聞こえ、焦げた臭いがする」と119番通報があった。
消防隊員が駆け付けたところ、地下1階の変電室に煙が立ちこめ、天井や配線の一部が焦げていた。
消防によると、火元となった高圧配線の下でヤモリが焼け焦げて死んでいるのが見つかったという。
このため消防では、ヤモリが並行する2本の電線にまたがって感電し、配線がショートしたことが出火の原因とみて、警察とともに詳しく調べている。
店は京都市中心部の四条大橋のそばにあり、観光名所、先斗町にも隣接する人通りが多い所で、同店周辺の繁華街では同時刻に停電が発生し、現場周辺は、一時、騒然とした。
関西電力によると、停電は建物約150棟と信号1基で約40分間続いた。繁華街の木屋町通の一部にも及び、交差点で警察官が歩行者や車の誘導に当たった。
消防は、近くの電柱に設置されている変圧器の安全装置が働いて停電が起きたとみて、調べている。
店の建物は、明治から昭和にかけて活躍した著名な建築家、ヴォーリズが設計して90年前に完成し、現存するものとしては日本最古とされるエレベーターがあることでも知られている。
キーワード;小動物
2016年7月31日19時36分にNHK新潟から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
『県内の停電 原因はコウモリ』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/1034468222.html?t=1469997029936
30日夜11時すぎ、小千谷市の「東小千谷変電所」でトラブルが起き、小千谷市と長岡市で最大でおよそ9000戸が、一時、停電した。
東北電力では、他の変電所から停電している地区に電気を送る作業を進め、31日午前4時前に停電はすべて解消された。
この原因について東北電力が調べたところ、変電所の建物の中にある変圧器から電気の送り先を切り替えるためのスイッチの近くでコウモリ1匹が死んでいるのが見つかった。
コウモリには感電したあとがあったことなどから、東北電力は、スイッチに接触しショートしたことが停電の原因と見られるとしている。
このため東北電力では、今後、コウモリの建物への進入経路などを調べ、対策をとるという。
東北電力では、「不便と迷惑をおかけし深くおわび申し上げるとともに再発防止策に努めます」とコメントしている。
(ブログ者コメント)
小動物による停電事故。
ネズミやヘビによる事例は本ブログでも何件か掲載しているが、コウモリというのは珍しい。
2016年5月3日12時49分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
電柱の上に営巣するカラスと北陸電力の戦いが、年々、激しさを増している。
営巣期間にあたる2~5月に、北電は毎年カラスの巣を取り除くが、撤去件数は、この10年で倍増。
放置すれば停電につながりかねないため、北電は対策に知恵を絞るが、カラスも巧みに巣を作るケースが増えており、いたちごっこが続いている。
北電によると、2015年2~5月に撤去した巣は、同社全体で1万6588個、石川県内で5385個に上る。
05年には、県内で2766個だった。
撤去作業中にカラスに襲われることもしばしばと、実は危険な作業だ。
撤去件数が増えた理由は、北電が見回りの体制を強化し、覚知が増えたためでもある。
だが、同時に、石川支店の担当者によると、カラスがエサを得やすい、ゴミ捨て場や畑などに巣作り場所を選択し始めたことも関係するようだ。
カラスの生態に詳しい宇都宮大の杉田昭栄教授(動物機能形態学)は、「敵に卵やひなを狙われないよう、エサ場に近い見晴らしのいい所に巣を作る習性がある。周辺にエサが豊富で、個体数が増えているのではないか」と分析する。
北電が神経をとがらせるのは、カラスは巣作りに木の枝だけでなく、民家にあるハンガーの針金などを盗み出して使う点だ。
巣から飛び出た針金が電線に触れると漏電し、広範囲の停電が起きてしまう。
巣の場所によっては、数百戸に影響が出ることも想定されるという。
実際に、カラスの巣など鳥害による停電は、県内で例年5、6件発生しており、今年もすでに3件発生。
4月4日には、金沢市と野々市市の一部で約310戸が、最大約1時間45分にわたって停電した。
北電は、最近、停電につながりかねない巣を、多い日には1日に約200個取り除いている。
そもそも、営巣させないよう、年間100万円程度をかけ、電柱の上に約10cmの針がついた樹脂製の針山を設置したり、羽に何かが触れるのを嫌がる性質に着目して透明な糸を張り巡らせたりと、新たな対策も実施。
それでも、針山を避けたり、糸の隙間を狙ったりと、「撤去して1、2日後にまたできているケースもある」という。
北電石川支店は、金沢市大桑の電柱の上に作られた巣の撤去作業を報道陣に公開。
高所作業車に乗った社員が、卵が産み落とされた巣を撤去した。
同社は、「材料になるハンガーなどを持ち去られないよう保管に注意してほしい。巣を見つけた場合は連絡を」と呼びかけている。
出典
『カラスと電柱上の攻防、ハンガーの針金が大敵』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160502-OYT1T50140.html
(ブログ者コメント)
カラス停電関係の情報は過去に何件か紹介し、その後は、原則、掲載対象外としているが、今回は、作業員の方が襲われることがあるという、ブログ者にとっての新情報があったので、掲載した。
キーワード ;小動物
2016年4月22日8時1分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
21日午後1時20分頃、宮城県南部で約8万9900戸が最大2時間にわたり停電した。
柴田町の変電所で作業中に起きた事故が原因。
JRの在来線が運休したり、エレベーターに人が閉じ込められたりした。
県内では、1日にも10万戸近くの停電が発生しており、県民からは相次ぐ停電に不満の声も上がった。
東北電力によると、停電したのは白石、角田、岩沼、名取の4市と大河原、柴田、丸森、亘理、山元、福島県新地の6町。
柴田町の仙南変電所でクレーンを使って変圧設備の撤去作業をしていたところ、作業員が地上約20mの避雷用ワイヤを誤って切断し、落下したワイヤによって送電設備がショートしたという。
JR東日本仙台支社によると、停電の影響で、上下線合わせて21本が運休、7本が最大2時間10分遅れ、約6760人に影響した。
白石市に住む常盤木学園高3年の女子生徒(17)は、下校中、JR仙台駅で遅れに巻き込まれた。「塾に行って受験勉強したいのに間に合わない。どうして何度も停電が起きるのか」と話していた。
亘理消防署などによると、亘理町の下茨田南災害公営住宅で、40歳代の女性1人が約50分間エレベーターに閉じ込められた。けがはなかった。
同町役場では、一時、マイナンバーカードの発行などの窓口業務ができなくなった。
県南部では、広範囲にわたって信号がつかない状態になった。
柴田町船岡の同町役場近くの県道交差点では、大河原署員らが手信号で交通整理にあたった。
県内では、1日にも変電所内の鳥の巣が原因で、仙台市宮城野区など3市3町で約9万7000戸の停電が発生した。
東北電の戸田・宮城支店長は、「痛恨の極み。再発防止に努めたい」と陳謝した。
出典
『変電所でワイヤ誤切断、9万戸停電・JR運休も』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160422-OYT1T50002.html?from=ycont_top_txt
4月21日付で河北新報からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東北電力宮城支店によると、仙南変電所(柴田町)で設備撤去の作業中、クレーンが約18mの高さにある避雷用のワイヤを誤って切断。
落下したワイヤが高圧送電線に接触し、ショートによる過電流と漏電が発生したという。
出典
『<宮城県南停電>ワイヤ誤切断、ショートが原因』
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201604/20160421_13071.html
(ブログ者コメント)
東北電力HPにも、下記趣旨のお詫び記事が掲載されていた。
停電の原因は、仙南変電所(柴田町)内で設備撤去作業中に、クレーンが架空地線(避雷用ワイヤー)を切断し、母線に接触したためです。
http://www.tohoku-epco.co.jp/information/1191679_821.html
2015年11月11日11時6分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10日午後0時5分頃、長野市や長野県中野市、小布施町など3市3町村の一部地域で、計約5800戸が約1分間停電した。
中部電力長野支店で調べたところ、山ノ内町内の送電鉄塔(高さ約20m)の下で体長約80cmのサルが感電死しているのが見つかった。
同支店は、サルが鉄塔を登った際、7万7000ボルトの高圧線に接触し、ショートしたことが停電の原因としている。
サルによる停電は珍しいという。
専門家によると、感電したのは野生のニホンザルとみられる。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20151111-OYT1T50084.html
(2015年11月22日 修正1 ;追記)
2015年11月17日付で朝日新聞岐阜全県版(聞蔵)からネット配信されていた記事の内容を、本文中に追記した。
キーワード;小動物
2015年5月22日23時37分にNHK徳島から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
22日夕方、徳島市の1万8500世帯あまりがおよそ1分間停電し、四国電力は、変電所の定期点検での作業ミスが原因だったとして陳謝した。
四国電力徳島支店によると、徳島市の助任変電所から電力の供給を受けている市内中心部の1万8500世帯あまりが、午後5時10分からおよそ1分間停電した。
変電所では、22日、定期点検が行われていて、一時電気を止めていた系統に再び電気を流した際、作業員が安全確保の装置を解除し忘れていたために回路がショートし、停電したという。
四国電力によると、22日午後9時現在、停電による被害などの連絡は入っていないということだが、苦情や問い合わせの電話が数10件寄せられたという。
四国電力徳島支店は、「お客様にご迷惑をおかけし、深くおわびします。今後このようなことを起こさないよう、再発防止に努めて参ります」と話している。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/tokushima/8024990711.html?t=1432331714322
関連URL
http://mainichi.jp/area/tokushima/news/20150524ddlk36040440000c.html
2015年4月9日19時24分にNHK富山から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4月9日付で北陸電力HPにも、同趣旨の記事がニュースリリースされていた。
9日午前8時20分ごろ、高岡市の伏木古国府で、北陸電力の作業員が電柱に取りつけられた装置を取り替える作業中、機器の配線を誤った手順で切断したため、配線がショートした。
このため、伏木古国府と伏木錦町の合わせて240世帯が、17分間停電した。
停電したエリアにはJR氷見線の伏木駅もあり、信号機のトラブルとその後の点検のため、約2時間にわたって列車の運転を見合わせた。
この影響で列車2本が運休し、このほかの列車5本にも最大で1時間40分あまりの遅れが出た。
JR西日本によると、乗客約200人に影響が出たとみられるという。
北陸電力によると、取り替えたのは電線の電流を制御する装置で、決められた手順で交換すればショートしなかったという。
北陸電力は、「今後、このような停電を起こさないよう再発防止に努めていきます」としている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/toyama/3063889621.html?t=1428613332914
http://www.rikuden.co.jp/press/attach/15040901.pdf
2015年4月2日17時2分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4月2日付で関西電力HPにも、同趣旨のプレスリリースが掲載されていた。
関西電力は2日、兵庫県西脇市の一部地域で午前10時ごろから約6分間、停電が発生したと発表した。
作業員のミスが原因で、約3000軒に影響した。
関電によると、大野変電所(同市)で設備点検の準備をしていた作業員が、誤って開閉設備を動作させてしまったという。
関電は、「多くの皆さまにご迷惑をお掛けしおわび申し上げます」と陳謝した。
開閉設備;スイッチのように「入・切」し、電気の流れを調整するための設備
出典URL
http://www.sankei.com/west/news/150402/wst1504020056-n1.html
http://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2015/0402_1j.html
2015年3月2日12時41分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月2日16時29分と18時20分にNHK長野からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
2日午前5時半過ぎ、長野県北東中部の29市町村で、約38万世帯が停電した。
午前10時6分に県内すべての世帯で復旧したが、長野新幹線は長野~軽井沢駅間で始発から約3時間半にわたって運転できず、在来線も、飯山線が豊野~十日町駅(新潟県)間で午前11時頃まで運休した。
小中高校12校が休校となり、外来診療を一時休止した病院もあった。
県内にある信号機の7割近くが一時消えた。警察は、車の通行量の多い交差点などを中心に、146か所で警察官が出て手信号による交通整理を行ったということだが、交通整理が行われなかった交差点で事故5件相次ぎ、2人が軽いけがをした。
中部電力の説明によると、塩尻市の変電所から3kmから4kmほどの範囲で2系統の送電線がほぼ同時にショートして、およそ6万世帯で停電したという。
こうした場合には、安全のため、発電量と電力使用量のバランスを保つ仕組みになっていて、午前6時前、新潟県にある上越火力発電所からの送電がストップしたため、停電は長野市や松本市、上田市など広範囲に及び、県内全世帯の約半分が停電した。
中部電力は、「2つの系統の送電線がほぼ同時にショートするのは異例のことだ」として、原因を詳しく調べている。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150302-OYT1T50015.html
http://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/1015854392.html?t=1425330643974
http://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/1015854383.html?t=1425330556250
3月5日13時6分に読売新聞からは、原因に関する下記趣旨の記事がネット配信されていた。
中部電力は4日、送電線の揺れを抑える装置が未設置だったことを明らかにした。
設置は電力各社の判断に委ねられているといい、「周辺の気象条件などから必要ないと判断した」としている。
中電は停電後、ショートがあった「信濃東信線」(上田市―塩尻市)の電線上に積雪を確認。雪の重みにより、電線が上下に揺れた可能性があるという。
中電を含む電力各社は豪雪地で、雪が付着して線が揺れやすい場所に、線同士の間隔を保つための道具を取り付けている。
しかし、電線に雪の付着を防ぐ装置も含め、信濃東信線では導入されていなかった。
中電によると、装置を付けると電線の重みが増すため、雪が多い地域かどうかを検討。最終的に、信濃東信線では、縦一列に3本並んだ線をそれぞれ7m前後離す対策のみとした。
中電は4日も上空から電線を撮影し、動画を分析。長野支店広報は「原因究明を優先し、再発防止策を検討したい」としている。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150304-OYT1T50195.html
3月6日付で読売新聞長野版からも、原因に関する下記趣旨の記事がネット配信されていた。
中部電力は5日に記者会見し、ショートが起きた2系統の送電線のうち、1系統で送電線が波打つ「ギャロッピング現象」が起きたことを明らかにした。
ギャロッピングは、雪や氷が付着し、強風を受けることで大きな揚力が生まれて電線が激しく振動する現象。送電線に翼のように着雪するなど、様々な気象条件が重ならなければ発生しない。
中電長野支店管内でも、過去に同現象によるトラブルは確認されていない。
中電の調査によると、ショートが発生した送電線「信濃東信線」では、塩尻市の信濃変電所から約400~830mの間で6か所のショートした跡が確認された。
広範囲でショートが発生するのも同現象の特徴で、送電線が激しく揺れる様子を近隣住民が撮影した映像もあるという。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/local/nagano/news/20150305-OYTNT50347.html
3月9日16時30分にNHK長野からは、もう1系列もギャロッピング現象だった模様という下記趣旨の記事がネット配信されていた。
中部電力が引き続き原因を調べていたもう1系統についても、その後、塩尻市の変電所から500mほど離れた場所で、ショートして黒く変色した痕が2か所で見つかり、中部電力はギャロッピング現象が停電の原因とみられることを明らかにした。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/1013040851.html?t=1425934400812
(2015年4月1日 修正1 ;追記)
2015年3月31日付で中部電力から、ギャロッピング現象が原因だったとする報告書がプレスリリースされていた。
http://www.chuden.co.jp/corporate/publicity/pub_release/press/3256574_21432.html
(2015年10月29日 修正2)
2015年10月28日付で読売新聞長野版から、対策工事が公開されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2015年10月28日付で信濃毎日新聞からも、同趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
中部電力は27日、県内で3月に起きた大規模停電の原因となったギャロッピング現象への対策として、塩尻市内で始まった工事の現場を報道陣に公開した。
工事は、地上約60mで上下に並ぶ3本の送電線の間に、接近や接触を防ぐ「相間スペーサ」と呼ばれるゴムと鉄でできた棒(長さ8~10m)を取り付ける作業。
塩尻市から上田市までの超高圧送電線「信濃東信線」(延長約71km)のうち、地形などの影響でギャロッピング現象が起こりやすいとみられる計7エリアで計60本取り付ける。
また、送電線を回転させて雪が翼状に付着するのを防ぐ「ルーズスペーサ」も計714個付ける。
工事は8月に始め、完了は11月末の予定。
中電によると、県内の超高圧送電線にこうした装置が付けられるのは初めて。
同社長野支店塩尻電力センターの滝沢送電課長は、「これでショートを防ぎ、安定した電力供給を目指したい」と話した。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/local/nagano/news/20151027-OYTNT50373.html
http://www.shinmai.co.jp/news/20151028/KT151027FTI090019000.php
2014年12月31日19時6分にNHK北九州から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
31日、午前10時すぎ、北九州市八幡東区の新日鉄住金の旧社員寮の解体工事現場で、建物を囲っていた作業用の足場が高さおよそ15m、幅およそ10mに渡って倒壊しているのを、通行人が見つけた。
31日は年末のため、工事は休みで、近くを通っていた人もおらず、けが人はいなかった。
足場のまわりには防音用のシートが張られていて、警察では、強風にあおられたのが原因と見ている。
足場は、電柱に倒れかかるような形で倒壊し、九州電力によると、現場付近では午前11時半ごろから1時間あまりにわたり、最大185世帯が停電した。
近くの商店街では、おおみそかで、お正月用品を買い求める人たちでにぎわっていたが、停電した鮮魚店では懐中電灯の光を頼りに魚をさばく姿も見られた。
おせち料理作りに追われていたすし店の人は、「正月のかき入れ時におせち作りが中断し大変迷惑です」と話していた。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/kitakyushu/5024374041.html?t=1420063198887
2014年6月13日8時28分にmsn産経ニュースwestから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午前11時50分ごろ、京都府城陽市市辺西川原の国道307号で、道路の拡張工事中だったパワーショベルが誤って電線を引っかけ、高さ約20mの電柱1本が折れた。
けが人はいなかったが、折れた電柱が道路をふさぎ、現場の国道約300mが午後8時すぎまで全面通行止めとなったほか、付近の住宅約1千戸が一時停電した。
警察によると、パワーショベルを操作していた作業員の男性(39)が、誤ってアームを上げたまま走行。国道上を通っていた電線を引っかけ、電柱が根本から折れたという。
現場では今月7日から、道路拡張の工事が行われていた。
現場は片側1車線の国道の直線部分。
付近で飲食店を営む男性(84)は、、ボーンという大きな音がして、外を見たら電柱が倒れていてびっくりした。直前にお客が車で来ていたので、危ないところだった」と話した。
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/140613/waf14061308280004-n1.htm
2014年5月29日10時27分にYAHOOニュース(東奥日報)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5月29日17時55分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
28日未明に青森市で起きた停電をめぐり、JR東日本青森支店は同日午後、協力会社の作業員が作業対象の電柱を間違えたことが原因だったと明らかにした。
同支店は「夜間作業で、電柱の形状や電気の止め方が似ていたようだ」と釈明した。
同支店によると、停電時は協力会社「東日本電気エンジニアリング」の作業員6人が、同市金浜の配電所で高圧ケーブルを点検していた。
作業員は、感電防止のために、東北新幹線の線路を融雪する機器に電気を流す電柱のスイッチを切ろうとして、誤って隣り合う東北電力の電柱に上り、住宅に電気を供給するスイッチを切ってしまったという。
停電は午前0時半から23分間、同市高田、金浜など1637戸で発生。二つの電柱は数mの近さで隣接していたという。
同支店は28日におわびの文書を発表した。担当者は、取材に「過去にないケース」と述べた。
出典URL
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140529-29102708-webtoo-l02
http://www.yomiuri.co.jp/national/20140529-OYT1T50088.html
5月29日付の朝日新聞青森全県版(聞蔵)からは、若干ニュアンスの異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。
作業員は、JR東の電柱上のスイッチを切って漏電を調べようとした際、電柱を間違えたという。
停電地域内に住んでいた東北電力の社員が現場に駆けつけて発覚した。
(ブログ者コメント)
「停電地域内に住んでいた東北電力の社員が駆け付けて・・・」というくだりが気になる。
東北電力では、停電になったら現場に一番近い社員が現場確認に行くという仕組みを作っているのだろうか?
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。