2018年6月29日21時58分にNHK鳥取から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
米子市と兵庫県を結ぶJR山陰線の普通列車が、ATS(自動列車停止装置)などの安全装置が作動しても自動の非常ブレーキがかからない状態で、1週間以上走行していたことがわかった。
JR西日本米子支社によると、自動の非常ブレーキがかからない状態で走行していたのは、鳥取県の米子と兵庫県の城崎温泉を結ぶ山陰線の普通列車で、通常は開いているはずの、非常ブレーキを空気圧で作動させるためのコックが閉まった状態だったという。
28日の定期点検で明らかになった。
20日、検査担当の社員が誤ったチェックリストをもとに点検したため、コックを閉じたままにしていたという。
車両は、20日と22日から28日にかけて1週間以上走行を続けていたが、通常のブレーキは正常に作動しており、乗客にけがはなかった。
ミスについてJR西日本米子支社は、「乗客に不安な思いをさせ、深くおわび申し上げます。作業の仕組みを改善し、再発防止に努めてまいります」としている。
出典
『JR西が自動の非常ブレーキ不備』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/tottori/20180629/4040000721.html
6月29日付でJR西のHPには、下記趣旨の記事が掲載されていた。
4 概況
6月28日、検査担当社員は当該車両を点検中、保安装置(ATS,EBなど)が動作した際、ブレーキを動作させるための配管に取り付けられているコックが「閉(へい)」となっている事を認めました。
調査の結果、同装置が動作した際、自動的にブレーキが動作しない状態で走行していたことが判明しました。
※注釈:ATSとは、信号が赤信号であるにもかかわらず、運転士が適切なブレーキ操作をしなかった場合、自動的に列車を止める装置です。
※注釈:EBとは、1分間以上運転士が運転機器を全く操作しないと警報ブザーが鳴動し、運転士が5秒以内に運転機器を操作しない場合に、自動的に列車止める装置です。
※注釈:この事象によるお客様のおけがはありません。
5 原因
当該コックを「開(かい)」とする作業を失念したため
です。
出典
『非常時に自動でブレーキが動作しない状況での走行について』
https://www.westjr.co.jp/press/article/2018/06/page_12602.html
(ブログ者コメント)
「誤ったチェックリストをもとに点検した」ことが原因だったのか?
それとも、「作業を失念した」ことが原因だったのか?
そのどちらかによって、ミスの意味あいが大きく違ってくると思うのだが・・・。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。