022年2月22日7時1分にNHK関西から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR西日本は、運行前に遅刻などのミスをした社員に科してきた処分を3月からは行わないよう、懲戒の基準を変えることになりました。
17年前の福知山線の脱線事故では、会社による懲罰的な指導が事故の背景にあったと指摘され、ミスを報告しやすい雰囲気作りをさらに進め、安全への取り組みを推し進めたい考えです。
JR西日本は、運行に関わる社員が出勤後、仮眠室で寝過ごしたり、整備士が作業開始の時間を間違えたりするなどの人為的なミスについては、これまで懲戒の対象としてきました。
これについて会社は、責任追及よりもミスの原因究明がより重要だとして、3月1日からは懲戒の対象としないよう、基準を見直します。
107人が死亡した17年前の福知山線の脱線事故では、ミスに対する会社の懲罰的な指導が事故の背景にあったと指摘され、会社はその後、速度超過や信号機の見落としといった運行上のミスについては、原因究明を優先し、ミスを報告しやすくするため、懲戒の対象から外していました。
ただ、運行中以外のミスは懲戒の対象のままで、主要な労働組合からは依然、ミスへの責任追及に重きを置く企業風土が残っているとの声が寄せられていたということです。
会社は今回、運行中以外の人為的なミスについても懲戒の対象から外して報告を徹底させることで、ミスを繰り返さないための原因究明をより重視する方針を鮮明にし、安全への取り組みを推し進めたい考えです。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20220222/2000058074.html
2月22日5時30分に神戸新聞からは、場所を間違え発車が1分遅れたため賃金56円が支払われなかった事例もあったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR西日本は21日までに、乗務時間の勘違いや宿直勤務で仮眠を取った際の寝過ごしといったミスが運行の遅れなどにつながった場合、その分を欠勤扱いとし処分の対象にしてきた運用の見直しを決めた。
3月から適用する。
故意と認められるものは、従来通りの扱いとする。
この運用を巡っては、50代男性運転士がJR岡山駅のホームで回送列車を待つ場所を間違え、発車が遅れた1分間分の賃金など56円が支払われないのは不当として、未払い分と慰謝料など計約220万円を求めて昨年3月に岡山地裁へ提訴し、今月21日に結審。
JR西は同日、運転士側へ、未払い賃金分とその遅延損害金のみを支払う内容で和解を提案した。
JR西によると、これまでの運用で同様のケースは、「労働時間として取り扱わない」とした上で、「処分およびマイナス評価の検討対象とする」としていた。
同社は、運用の見直しは以前から検討していたとして、訴訟の影響を否定している。
JR西は、尼崎市で2005年4月に乗客と運転士計107人が死亡した脱線事故後、乗務員管理の在り方を段階的に見直している。
事故につながる事象を積極的に報告する態勢を進めるとしており、16年4月には、乗務員の人為的ミスを懲戒処分の対象外とする制度がスタートした。
訴状などによると、岡山地裁に提訴した運転士は20年6月、回送列車の車庫入れを指示された際、列車を待つホームを勘違いした影響で乗り継ぎの開始が約2分遅れ、列車のホーム出発は約1分遅れた。
JR西は当初、乗り継ぎが遅れた2分間分の賃金85円を減額。
労基署が是正勧告を出したが、同社はホーム出発が遅れた1分間分を減額した。
運転士側弁護士によれば、和解提案をしたJR西側に対し、謝罪や慰謝料を改めて求めるなどした。
運転士は結審後、取材に「形の残る謝罪が必要。運用見直しは当然」と述べるにとどめた。
和解が成立しなければ、今年4月にも判決が言い渡される見通し。
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202202/0015082458.shtml
カットされた1分間分の未払い賃金56円のほか、慰謝料など約220万円の支払いを同社に求めた訴訟で同社側は、遅刻や欠勤による賃金カットと同様に「ノーワーク・ノーペイの原則」を適用したと主張している。
関係者によると、同社は21日、未払い分の賃金を支払うとした和解案を提案したという。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220223-OYT1T50110/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。