2024年9月30日16時53分にNHK山口から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
山陽新幹線は、今月23日、山口県内での架線の張り替え作業が遅れたうえ、作業を終えた車両が「埴生トンネル」内で動かなくなり、広島駅と小倉駅の間の上下線で、始発から午前11時半すぎまでのおよそ5時間半にわたって運転を見合わせました。
JR西日本によりますと、新幹線75本が運休し、遅延も含めて7万人余りに影響が出ました。
JR西日本は、30日、これについて、架線に通す金具の取り付け手順を誤ったことや、作業を終えた車両のブレーキが緩まず動かせなくなったのは、車両の非常停止ボタンを誤って押し下げていたことが原因だったと発表しました。
JR西日本は、再発防止策として、複数人による作業手順の確認や、ブレーキが緩まない場合の非常停止ボタンの確認を徹底すること、それに、非常停止ボタンの状態をわかりやすく確認できる仕組みづくりを検討するとしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/yamaguchi/20240930/4060021335.html
9月30日23時0分に産経新聞からは、手順誤りで工事に時間がかかり、焦ってミスを重ねた可能性があるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR西によると、厚狭―新下関間の下り線で22日の終電後から架線を交換する作業をしていたが、予定通り終わらず、23日の始発から午前11時35分ごろまで運転を見合わせた。
上下75本が運休、121本が遅れ、約7万2千人に影響が出た。
要因について、作業員が架線の交換手順を間違え、通常より時間がかかったのに加え、保守用車両にブレーキがかかり、線路上で動かなくなるトラブルが重なった。
JR西の広報担当者は「作業員が架線交換の遅れに焦り、ミスを重ねた可能性がある」と説明した。
https://www.sankei.com/article/20240930-3DOBYPF4KZKZJGPIN5AANKOUIE/
9月30日付でJR西日本には、先に通すべき金具に架線を通していなかったなど、下記趣旨のプレスリリースが掲載されていた。
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4.概 況
9月22日23時40分ごろより、厚狭駅~新下関駅間下り線において、保守用車を使用し、車両に電気を供給する架線の張替作業を実施していました。
23日の3時57分ごろ、(1)架線を接続する手順を誤ったため、復旧材料を手配し、作業時間を延伸して6時20分に現地での作業を終了しました。
その後、作業に使用していた保守用車を新山口保守基地に回送しようとしたところ、(2)保守用車のブレーキが緩まない事象が発生したため、新山口保守基地から救援の保守用車を手配し、11時32分に保守用車を新下関駅へ収容、11時36分に運転を再開しました。
5.それぞれの事象の原因と対策
(1) 架線の接続手順誤り
原因:架線を磁器がいしに接続するための金具の取付手順を誤ったまま作業を進めてしまいました。
対策:作業手順を複数人で確認すること、ならびに作業手順の誤りを想定し対応策(復旧材料の持ち込みなど)の準備を徹底します。
(2) 保守用車のブレーキが緩まない事象
原因:作業中に保守用車作業台にある非常停止ボタンを誤って押下げていたため、保守用車のブレーキ が緩みませんでした。
ブレーキが緩まないことに対して、ブレーキが取り付けられている台車付近の調査に集中してしまい、非常停止ボタンの状態確認ができていませんでした。
対策:ブレーキが緩まないときは非常停止ボタンの状態を確認することを徹底します。
非常停止ボタンを押下げしたことを分かりやすく確認できる構造を検討します。
https://www.westjr.co.jp/press/article/items/240930_00_press_sanyoushinkansen.pdf
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。