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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2023311830分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

窓からの転落など学校で起きる事故について、消費者庁の消費者安全調査委員会(消費者事故調)は1日、窓際などに限定した緊急点検の実施を文部科学省に提言することを決めた。

近く報告書をまとめ、公表する。

事故が繰り返される主因として、学校側の安全点検が十分でないことを指摘し、専門的な外部人材の活用なども求める方向だ。

消費者事故調によると、20124月~223月、学校の施設や設備が原因で起きたと考えられる小中学生の死亡事故は少なくとも9件あった。

うち4件は、児童が窓際にある棚などの上に乗り、何らかの拍子に窓から転落する事故だった。

サッカーゴールが倒れて下敷きになる事故や、防球ネットの支柱が根元から折れて直撃する事故もあった。

事故調が、事故とは関係のない4小中学校で施設や設備の管理状況について実態調査を行ったところ、足がかりとなる物が近くにある窓や、固定されずに積み重ねられた棚など、死亡事故につながる危険のある場所を確認した。

文科省に対しては、緊急点検の項目として、窓際の設置物の撤去や棚の固定などを例示した上で、対応を求める方針だ。

事故調は、類似の事故が繰り返される原因も分析。

学校保健安全法に基づき、毎学期1回以上の安全点検が義務づけられているものの、調査の結果、実効性のある点検が行われていない可能性が浮かび上がった。

365校から収集した点検表を調べると、131校で「窓際に足がかりがあるか」といった具体的な項目はなく、単に点検場所が「家庭科室」とだけ書かれていたり、どのようにチェックするかが不明だったりした。

また、多忙な教職員に代わる安全点検の担い手として、労働安全の有識者など、外部人材の活用も報告書に盛り込む方針だ。

https://www.asahi.com/articles/ASR3154K8R2WUTFL023.html

 

311743分にNHK NEWS WEBからは、より詳しい下記趣旨の解説的記事がネット配信されていた。

校舎の窓からの転落や、倒れてきたゴールポストの下敷きになるなど、学校の施設や設備による子どもの死亡事故などを防ぐため、消費者庁の安全調査委員会、いわゆる「消費者事故調」は、近く取りまとめる報告書の内容を明らかにし、文部科学省に対して、全国の学校で危険性の高い場所の緊急点検を行うことなどを求めるとしています。

消費者事故調は、学校の施設や設備などが原因で、子どもが死亡したり大けがをしたりする事故が起きているとして、3年前から再発防止のための調査を進め、近く取りまとめる報告書の内容を31日、明らかにしました。

消費者事故調によりますと、去年3月までの10年間に小中学生合わせて9人が死亡していて、掃除中に窓際にあった本箱の上でバランスを崩し、校舎の2階から転落したケースなど、「窓からの転落」が半数を占めていたということです。

また、去年3月までの5年間に起きた、死亡にはいたらなかった事故合わせて103件を分析したところ、設備別では、ガラスで腕を切るなど「窓やドアなどのガラス」によるものが最も多く、全体の4分の1ほどに上ったということです。

一方、学校の施設や設備の安全性は、定期的に点検することが法律で定められていますが、消費者事故調が各学校で使っている点検表を調べたところ、協力が得られた合わせて300校余りの小中学校のうち、窓からの転落事故のリスクを十分に考慮していない学校が6割余りに上るなど、効果的な点検手法が確立されていないことが浮き彫りになったということです。

こうしたことから、近く報告書を公表するとともに、文部科学省に対し、学校の中で、転落のおそれのある窓など、特に危険性の高い場所の緊急点検を行うことや、設備などの安全点検について従来の手法を見直すこと、そして、安全管理を行う教職員の勤務実態も踏まえて、外部人材の活用を促進するよう求めたいとしています。

消費者事故調の中川丈久委員長は、「労働者よりも、学校での子どもの安全が確保されていないことが調査で明らかになった。教職員に丸投げするのではなく、社会全体で子どもの安全について見直していかないといけない」と話していました。

【学校施設・設備が原因と考えられる事故例】

学校の施設や設備が原因になったと考えられる事故は、これまで繰り返し起きています。

2017年には、福岡県の小学校でフットサルのゴールポストが倒れ、4年生の男子児童が下敷きになって死亡しました。

この事故では、ひもで固定するはずのゴールポストが固定されておらず、安全点検も適切に行われていませんでした。

また、2021年には、宮城県の小学校で校庭に設置されていた木製の支柱が折れ、近くにいた6年生の児童2人にぶつかり、1人が死亡、もう1人が大けがをしました。

この事故では、毎月の安全点検は行われていたものの、劣化に対する認識の欠如など、不十分な安全管理が事故の要因として指摘されています。

【福岡 事故で亡くなった児童の父親「学校事故のない世の中を」】

福岡県の事故で亡くなった児童の父親の梅崎さん(43)は、今回の消費者事故調の報告書について、「同じような事故を繰り返さないよう、過去の事故について調査・検証してもらうことはありがたい。今後も取り組みを進め、学校事故のない世の中を考えていってほしい」と話しました。

また、安全管理を担う外部人材の活用について、「これまで、地元自治体にも外部の人材を活用するよう求めてきた。保護者や地域の人など、子どもを守る大人を増やすことが事故の防止につながると信じています」と話しています。

【安全点検に外部人材活用の取り組みも】

消費者事故調が文部科学省に求めるとしている安全点検の担い手の外部人材の活用は、試験的な取り組みも進んでいます。

消費者事故調によりますと、安全点検を行う教職員の厳しい勤務実態や知識不足などが指摘されています。

具体的には、教職員の時間外勤務について、月平均で45時間以上となっている人の割合が去年7月までの4か月間で、小学校でおよそ4割、中学校で5割余りに上ったとしています。

また、全国の公立小中学校を対象にしたアンケート調査で、事故を防止するうえでの課題として、「十分な時間を費やすことが困難」と回答した学校がおよそ6割、「安全に関する知識・経験が不足」と回答した学校が半数に上ったとしています。

こうした現状を踏まえて、学校と地域の専門家などが連携して事故防止を図ろうという取り組みが進められています。

国家資格の一つで、科学技術に関する専門知識を備えた「技術士」の有志で作った「子ども安全研究グループ」は、メンバーが学校の安全点検に協力する「かかりつけエンジニア」という独自の取り組みを去年から試験的に始めました。

連携している横浜市の東山田中学校では、地域の協力も得て、教職員の安全点検に技術士が同行し、技術的なアドバイスを行っています。

この日行われた校舎のベランダの点検では、技術士が学校の対策を聞き取りながら、重点的に見るべき設備を説明していたほか、体育の授業などを行うアリーナ施設の点検では、バスケットゴールの落下を想定して、適切に対応できるよう具体的なアドバイスをしていました。

学校とグループでは、生徒を対象にしたアンケート調査も実施する予定で、生徒の視点も取り入れた事故予防につなげたいとしています。

また、学校が現在使っている安全点検表を、より使いやすくする工夫を検討しているということです。

東山田中学校の小林校長は、「子どもの安全安心を守ることは第一ですが、教職員がいちから専門知識を学ぶ時間は、なかなか取れません。専門家が一緒に点検したり、点検表の改善に関わったりしてくれることで、本当に必要なところを効率的に、点検できるようにしていきたいです」と話していました。

技術士で「子ども安全研究グループ」の瀬戸さんは、「学校医が健康相談に応じるように、技術的な相談にのる役割があっても、よいのではないでしょうか。事故が起きてから対応するのではなく、専門家の視点で、事故を未然に防ぐ意識を学校にも取り入れていきたいです」と話していました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20230301/k10013995041000.html 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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