2020年12月15日11時9分に産経新聞から下記趣旨の記事が、焼けた後の写真付きでネット配信されていた。
今月上旬、大阪市平野区の集合住宅で2人が死亡した火災で、火元の部屋に住んでいた70代男性が呼吸器疾患のため、普段から在宅で医療機器「酸素濃縮装置」を使用していたことが15日、大阪府警への取材で分かった。
出火原因は明らかになっていないが、装置の使用中は顔付近の酸素濃度が高まり、わずかな火気でも火災につながる恐れがある。
装置の使用中に起きたとみられる火災は全国で相次いでおり、取り扱いには注意が必要だ
火災は9日夜、同区長吉六反の木造集合住宅2階の一室から出火し、住宅全体に延焼。
焼け跡からは性別不明の2人の遺体が見つかった。
別々の部屋に住む60代と70代の男性2人と連絡がとれておらず、府警はこの2人である可能性が高いとみて身元の確認を急いでいる。
府警によると、このうち火元の部屋に1人で住んでいた70代男性は肺疾患を患っており、装置のチューブを介して体内に高濃度の酸素を取り込んでいた。
目や足が不自由なことなどもあり、訪問ヘルパーから介護を受けていた。
男性は日常的に室内で喫煙しており、部屋の畳にたばこの焦げ跡があったという。
府警は現場検証するなどして詳しい出火原因を調べているが、集合住宅の損傷が激しく、男性が装置の使用中にたばこを吸っていたかは不明だ。
酸素濃縮装置は、喫煙などが原因で肺が酸素を取り込みにくくなる「慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)」などの患者に十分な酸素を吸入させるための装置。
空気の約80%を占める窒素の多くを取り除くことで酸素濃度を高め、鼻につないだチューブで吸入する。
一般社団法人「日本産業・医療ガス協会」(東京)によると、現在、約17万人が在宅で使用している。
装置が直接の出火原因になることはないが、チューブから顔付近に漏れ出す高濃度の酸素は、わずかな火気でも燃焼を拡大させる性質を持つ。
装置の使用中とみられる死亡火災は全国で相次いでおり、平成15年から今年3月までに82件起き、77人が死亡した。
出火原因の約42%はたばこの不始末で、約15%がストーブやろうそくなどからの引火だった。
1月には香川県で電気ストーブから引火したとみられる火災で80代男性が死亡したほか、3月にも埼玉県でこたつから引火したとみられる火災で80代男性が亡くなった。
同協会の担当者は、「高濃度の酸素の中では延焼範囲が広がりやすい」と指摘。
吸入中にたばこやライターの火気を近づけると急激に火が大きくなり、チューブや衣服に引火する恐れがある。
同協会は、「装置の近くで火気の使用は厳禁。周囲2メートル以内に火気は置かず、使用しないときは必ず電源を切ってほしい」と呼びかけている。
https://www.sankei.com/affairs/news/201215/afr2012150003-n1.html
(ブログ者コメント)
本ブログでは同種事例などを多数紹介スミ。
2020年11月25日14時31分にYAHOOニュース(朝鮮日報)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
24日午後4時2分ごろ、全羅南道光陽市金湖洞のポスコ光陽製鉄所第1高炉工場で酸素供給パイプが爆発して火災が発生し、3人が亡くなった。
事故直後に作業員2人が心停止状態で発見され、1人は行方不明で、後に亡くなっているのが見つかった。
光陽製鉄所は、火災が発生するや自社の消防隊を投入し、火災発生から22分後の午後4時24分ごろには火の手を全て押さえ込んだ。
この日亡くなった作業員は、ポスコ社員のイさん(40)と協力企業の社員キムさん(32)、チョンさん(53)。
3人は第1高炉周辺のパイプライン整備に投入された。
光陽製鉄所側では、3人が高炉とつながる酸素供給用パイプに付いた開閉バルブを操作したところで爆発事故が起きたと推定している。
光陽製鉄所の関係者は「酸素供給管の方に隠れた亀裂が生じ、大量の高圧酸素が漏れた」とし「高圧で保管していた酸素が抜け出たことから、爆発とともに火災へとつながり、爆発の衝撃で作業員らは遠くに飛ばされて死亡したものとみられる」と語った。
消防当局は現場に救助隊を投入して捜索作業を繰り広げ、事故の時点で行方不明だったイさんを2時間後に発見した。
イさんは破損した構造物の間に挟まれている状態だった。
警察と消防当局は製鉄所関係者などを対象に、正確な経緯を調べる方針だ。
また、夜が明け次第、科学捜査チームを現場へ投入して鑑識に乗り出す計画だ。
光陽製鉄所では、今回の事故に先立ち昨年12月24日にも、爆発とともに火が出て研究員やエンジニアなど5人がけがをした。
当時、研究員らは製鉄所から排出される熱エネルギーを集めて再び発電を行う排熱発電蓄熱設備の研究課題を遂行していたところで、試験稼働の過程で事故が起きた。
当時は大きな爆発音が2度響き、一帯で振動が感じられ、およそ50メートル離れた李舜臣大橋に大きな鉄の塊が飛んできて、車の通行が一時中止された。
https://news.yahoo.co.jp/articles/49d6faf103f607f623bebe2f496dd5b9defda8c8
2019年4月21日21時48分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
20日午後3時20分頃、東京都文京区本郷の飲食店で、来店客の医療用ベビーカーから出火し、乗っていた女児(3)が頭や腕などにやけどを負い、翌21日朝、搬送先の病院で死亡した。
女児を助けようとした40歳代の母親と30歳代の知人女性も腕や手に軽いやけどを負った。
警察が出火原因を調べている。
警察の発表によると、女児には持病があり、酸素ボンベを積んだ医療用ベビーカーに乗っていた。
「ボン」という音がして母親らが見ると、ベビーカー下部の酸素ボンベ付近から火が出ていたという。
店内では約2時間前から、食べ物をのみ込むことが困難な人向けに、食品をペースト状にする調理法などを教える料理教室が開かれていた。
女児と両親を含む約15人が参加していたが、調理に火は使っておらず、出火当時は、料理の試食準備をしていたという。
警察は、酸素ボンベから出火しベビーカーに引火したとみて、当時の状況を調べている。
出典
『ベビーカーの女児死亡、酸素ボンベ突然出火か』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20190421-OYT1T50149/
4月21日19時7分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
雑居ビル1階でベビーカーや酸素ボンベが燃える火災があった。
警察は、ボンベが燃えたことで女児が呼吸できなくなった可能性があるとみて調べている。
警察によると、ビル1階では当時、火を使わずにペースト状の料理を作る教室が開かれており、女児の両親が参加していた。
燃えたベビーカーには、女児が呼吸のために使う酸素ボンベが乗せられていた。
当時、女児の周囲に火の気はなく、人もいなかったといい、火災の原因と死因を調べている。
出典
『ベビーカー燃え、3歳女児が死亡 呼吸用のボンベを携行』
https://www.asahi.com/articles/ASM4P6288M4PUTIL018.html
(ブログ者コメント)
詳細不明だが、酸素と接する部分に油脂などの可燃性物質があった可能性も考えられる。
2018年9月23日9時32分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
自宅で「酸素濃縮装置」を使っていた呼吸器疾患の患者らが死亡する火災が相次いでいる。
使用中は酸素濃度が高まるため、少しの火気でも火災につながるおそれがあるといい、うち4割はたばこが原因とみられている。
こうした状況を受け、装置に対策を施すことが定められたが、普及には時間がかかるため、国や消防は注意を呼びかけている。
鼻に取り付けられたチューブの先に、たばこの火を近づける。
すると、5秒ほどで激しい炎が上がった。
火はチューブを伝って首の周りへ。
チューブの先端から噴き出し続ける炎がシャツに燃え移っていく。
大阪市消防局が、注意喚起のためホームページで公開している、人形を使った実験映像。
チューブの先端部分は、酸素濃縮装置により、ものを燃えやすくする酸素の濃度が高まるため、こうした火災が起こるという。
大阪では今年6月、酸素濃縮装置の利用者の自宅で火災が相次いで発生した。
和泉市では、50代の男性が死亡。
原因は特定されていないが、男性は顔面付近が激しく焼け、近くに酸素濃縮装置があった。
家族の警察への説明では、男性は装置の使用中にたばこを吸うため、注意していたという。
東大阪市でも、喫煙習慣があった80代の女性が亡くなった。
警察は、チューブや衣服に引火した可能性があるとみている。
ガス販売業者やメーカーなどでつくる「日本産業・医療ガス協会」(東京)によると、装置の使用中に起きたとみられる火災は、2003年から今年5月末までで全国で72件発生し、68人が死亡している。
4割はたばこが原因とされ、ほかにストーブやロウソクの火などが燃え移ったとみられるケースもあるという。
医療機器メーカーや販売業者などでつくる一般社団法人「日本医療機器工業会」(東京)などが、火災を防ぐよう装置の規格の見直しを進め、2月に規格が改められた。
メーカー側は、煙を感知すると、すぐ酸素の供給を止めるなどの対策を進める。
ただ、あるメーカーの担当者は、「ハード面で火災を防ぐのには限界がある。患者本人に喫煙をやめてもらうなど、注意してもらうのが一番」と話す。
大阪市消防局の担当者は、「患者の周りにいる家族や介護関係者も、火気厳禁の徹底を」。
厚労省の担当者は、「酸素濃縮装置の使用中は、装置の周囲2m以内に火気を置かず、医師の指示どおりに使用して欲しい」と訴えている。
◇
【酸素濃縮装置】
空気中に含まれる酸素を高い濃度に圧縮し、チューブを介して体内に取り込む装置。
病気などで十分な酸素を取り込めない人が、在宅療法のために使う。
大手メーカーによると、在宅酸素療法に取り組む全国の患者数は約16万人と推計されており、ほぼ同数の濃縮装置が普及しているとみられている。
出典
『たばこから引火 酸素濃縮装置、使用中の死亡火災相次ぐ』
https://www.asahi.com/articles/ASL9Q4G7PL9QPTIL009.html
(ブログ者コメント)
同様な情報は、過去にも本ブログで何件か紹介スミ。
2018年4月30日12時48分に佐賀新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
29日午後11時5分ごろ、武雄市山内町鳥海のK製鋼佐賀工場から「男性が作業中に全身にやけどを負い、心肺停止している」と119番があった。
工場内の一角が爆発したとみられ、全身やけどを負った男性作業員(28)が搬送先の病院で約40分後に死亡が確認された。
作業員を救出しようとした男性作業長(45)も、右半身をやけどする重傷を負った。
警察や工場によると、工場1階の電気炉で鉄くずを溶かす作業中、炉内に酸素を送る高圧ホースを乗せた台車が動かなくなるトラブルが起きた。
ホースの巻き取り機がある地下の機械室からは煙が漏れていた。
作業員が確認のため降りると、午後11時ごろに室内が爆発し、救出のため後から入った作業長もやけどを負ったという。
工場内は当時、2人のほか10数人が作業していた。
警察と消防で原因などを調べている。
出典
『武雄市の工場で爆発、作業員2人死傷』
http://www.saga-s.co.jp/articles/-/211474
4月30日11時52分にテレビ朝日からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
地下の機械室に通じる床の扉から煙が出ていたため、作業員の男性(28)が確認に行ったところ、突然、爆発した。
K製鋼によると、地下の機械室には1階の電気炉へ酸素を供給するホースやホースを巻き取るリールがあるという。
地下の機械室で何らかの原因で火事が起きてホースの中の酸素に引火して爆発したとみて、警察が30日朝から実況見分を行って調べている。
出典
『工場で爆発 2人死傷 機械室原因か 佐賀・武雄市』
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000126236.html
(2018年5月19日 修正1 ;追記)
2018年5月1日付の佐賀新聞紙面には、下記趣旨の記事が掲載されていた。
作業長は、中に入って作業員を外に運び出した際に、やけどを負ったという。
機械室のホースが一部焦げており、ホースから酸素が漏れて室内に充満し引火した可能性もあるとみて、原因を調べている。
(2019年8月26日 修正2 ;追記)
2019年8月23日17時57分にNHK佐賀から、安全点検や対策が不十分だったとして当時の安全管理責任者らが書類送検されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察は23日、安全への配慮を怠ったとして、当時の安全管理責任者など5人を業務上過失致死の疑いで書類送検した。
捜査関係者によると、爆発が起きた地下には鉄を溶かす電気炉に酸素を送って燃焼させるためのホースがあり、何らかの理由でホースから酸素が漏れて室内に高濃度の酸素が充満し、断線した電源ケーブルから火花が出て爆発した可能性があるという。
警察は、設備の安全点検や事故が起きた場合の対策が不十分だったなどとして、当時の安全管理の責任者など5人を業務上過失致死の疑いで23日、佐賀地方検察庁に書類送検した。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/saga/20190823/5080003705.html
8月23日20時31分に毎日新聞からは、断線した電気コードの発火で爆発的に燃え広がったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県警武雄署が23日、必要な安全管理を怠ったとして、作業員の当時の上司ら5人を業務上過失致死容疑で佐賀地検に書類送検したことが、捜査関係者への取材で判明した。
送検容疑は、昨年4月29日午後11時ごろ、工場地下の機械室で、男性作業員(当時28歳)が工場1階の電気炉に延びる酸素用ホースを確認中、断線した電気コードが発火して燃え広がり、男性を全身やけどで死亡させたとしている。
同署は5人の認否を明らかにしていない。
捜査関係者によると、地下室には高濃度の酸素が充満しており、爆発的に燃え広がったという。
同署は、安全な作業範囲の確認や作業員への指導、設備の点検などを怠ったと判断した。
https://mainichi.jp/articles/20190823/k00/00m/040/272000c
(2020年4月3日 修正3 ;追記)
2020年4月2日17時38分にNHK佐賀から、書類送検されていた5人全員が不起訴になったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この事故で、設備の安全点検や事故が起きた場合の対策が不十分だったなどとして、工場長だった70代の男性など5人が業務上過失致死の疑いで書類送検されましたが、佐賀地方検察庁は先月31日付けで全員不起訴としました。
検察は、不起訴の理由を明らかにしていません。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/saga/20200402/5080005404.html
2015年8月30日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5168/
(2016年11月9日 修正2 ;追記)
2016年11月2日付で毎日新聞神奈川版から、酸素が漏れた際にバルブが振動し、その火花で発火したとの推定最終報告が出たという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月1日11時58分にテレビ朝日から、11月1日17時10分にNHK首都圏NEWS WEBから、11月3日17時20分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
(新情報に基づき、第1報ともども、タイトルも修正した)
防衛省と外務省は、1日、米軍から提供された火災原因の調査結果と再発防止策を盛り込んだ最終報告書を市に示した。
米国の爆発・火災専門調査機関の科学的調査でも、原因は特定されなかった。
爆発事故は、昨年8月24日未明に発生、倉庫1棟約900m2を全焼した。
米軍の要請で市から消防車が出動したが、倉庫内の保管物が分からず、放水による危険も想定されたため、到着して約6時間も消火活動ができなかった。
住宅街から約400mしか離れておらず、市と周辺住民が、原因究明と再発防止を強く求めていた。
米軍からの最終的な報告では、原因を不特定としながら、推定される可能性として、「保管していた酸素ボンベの一つにガスケットの欠陥かバルブの機能不全があり、漏れた酸素でバルブが振動。発生した火花が空気中のちりなどに引火し、火災の熱で付近の酸素ボンベが過熱され、次々と破裂したと考えられる」とした。
市によると、米軍は再発防止策として、酸素ボンベを倉庫で保管する場合は点検作業を定期的に行うほか、保管するボンベの数を減らす、緊急時の連絡体制を強化する、消火設備を点検するなどの説明があったという。
また、火災が発生した場合、倉庫に保管している物品の詳細リストを市消防に公開し、すぐに放水の可否が判断できるようにすると説明した。
報告を受け、市消防局は、米軍の立ち会いで危険物を保管する屋内貯蔵庫に立ち入り、保管状況と安全性を確認した。
会見で、同市の高野・渉外部長は、「これまで(倉庫の)中にあるものを可能な限り公開してほしいと要請してきた。火災時は見せるというのは、最初の一歩になる」と話した。
出典
『相模原・米軍施設爆発 補給廠爆発火災 出火原因特定されず 米軍、市に再発防止策』
http://mainichi.jp/articles/20161102/ddl/k14/040/242000c
『酸素ボンベの欠陥が原因か 相模原米軍基地で火災』
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000086799.html
『補給廠爆発 酸素ボンベ欠陥か』
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20161101/4021971.html
『火災時、倉庫の物品公開…再発防止へ米軍補給廠』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20161102-OYT1T50032.html
11月2日付で朝日新聞湘南版(聞蔵)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市によると、米軍が火災原因の可能性として挙げたのは、倉庫に保管されていた酸素ボンベの欠陥。
バルブやパッキンに不具合があり、酸素が漏れて振動、ほかのボンベとの摩擦で発火したのではないかと推定している。
ただ、市は「一般的には考えにくい」との見方だ。
(ブログ者コメント)
第1報では、米軍の中間報告として、噴出した酸素が金属との摩擦で発火したとの原因推定だったが、最終報告では、違う推定になっている。
中間報告時の見解はあり得る話だと思っていたのだが、今回NHKで放映されたボンベの写真を見る限り、ネック部は溶けていないように見える。
そのことから摩擦発火説はキャンセルされたのかもしれないが、振動説もイマイチ説得力に欠けるような気がしている。
米軍の調査には、どのような専門家が加わったのだろうか?
(2018年6月29日 修正3 ;追記)
2018年6月26日2時0分に神奈川新聞から、米軍は酸素保管量を10分の1にしたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2015年に相模原市中央区の在日米陸軍相模総合補給廠で発生した爆発火災に絡み、同市は25日、消防職員らが同補給廠で、倉庫内の酸素ボンベの保管状況について、米軍側から説明を受けたと明らかにした。
同年8月の爆発火災では、酸素ボンベなどを保管していた倉庫が爆発して全焼。
保管されていた酸素ボンベの欠陥が原因と推測されたため、米軍は保管を一時中断したが、5月末から再開していた。
米軍は、酸素ボンベ保管用に補給廠北西部に新たに専用倉庫を整備したと説明。
ボンベを小型化し、保管する酸素の量は以前に比べて10分の1に削減されたという。
爆発火災時には、米軍の担当者が保管物の種類を把握しておらず、駆け付けた市消防が鎮火間近まで放水を控える事態になった。
そのため、米軍は酸素ボンベに管理番号を添付して保管状況を把握できるようにしたとも説明。
市は、事故防止に向けた安全対策の徹底と保管物に関する適切な情報提供を要請した。
出典
『米軍相模補給廠の酸素ボンベ小型化 15年に爆発火災』
http://www.kanaloco.jp/article/341450
2016年9月10日15時46分にTBS News iから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10日午前10時前、横須賀市久里浜にあるガス関連施設で、液体酸素ボンベ1本が爆発した。
この爆発で、近くで作業をしていた男性(42)が病院に運ばれたが、その後、死亡した。
爆発したボンベは不良品で、男性が中身の液体酸素を別のボンベに移し替える作業中だったという。
警察は、何らかの原因で引火したとみて、詳しいいきさつを調べている。
出典
『神奈川・横須賀市で酸素ボンベ爆発、男性死亡』
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2865609.html
9月10日14時54分に産経新聞からは、ボンベ洗浄中だったという、同趣旨の記事がネット配信されていた。
10日午前9時50分ごろ、神奈川県横須賀市にあるガス関連施設内で、液体酸素ボンベ1本が爆発した。
巻き込まれた同社従業員の男性(42)が死亡した。
警察によると、ボンベは重さ約132kgで、男性は屋外でボンベの洗浄などの作業中だった。
警察が原因を調べている。
出典
『酸素ボンベ爆発、男性死亡 横須賀のガスセンター』
http://www.sankei.com/affairs/news/160910/afr1609100005-n1.html
2016年7月23日18時13分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
『在宅酸素療法、火災が5年で24件…22人死亡』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160723-OYT1T50070.html?from=ycont_top_txt
肺の病気のため酸素吸入をする在宅酸素療法が原因とみられる火災が、この5年間で計24件あり、患者22人が死亡したことが、一般社団法人「日本産業・医療ガス協会」のまとめでわかった。
吸入中の喫煙が原因となるケースも多く、同協会や厚生労働省は、近くで火を使わないように呼びかけている。
在宅酸素療法では、主に、酸素濃縮装置から鼻につないだチューブを通し、酸素を吸入する。
長年の喫煙が原因で肺が酸素を取り込みにくくなる慢性閉塞性肺疾患(COPD)や、肺結核の後遺症の患者ら、約16万人が受けている。
同協会のまとめによると、2012~16年6月に患者宅で起きた火災は、14年の7件を最多に、計24件あった。
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(ブログ者コメント)
○在宅酸素療法の火災危険性は、過去に本ブログで何件か紹介済。(高濃度酸素カテゴリー参照)
○厚生労働省HPに平成28年7月1日付で、報道発表資料が掲載されていた。
『在宅酸素療法における火気の取扱いについて』
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000003m15_1.html
2016年5月13日12時22分にテレビ長崎から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
長崎市の魚市場で、酸素ボンベが破裂して天井の一部がはがれ落ちる事故があり、男女4人が軽いケガをした。
事故があったのは長崎市京泊3丁目の長崎魚市場の敷地内。
きょう午前7時前、仲買人が魚を販売する場所で、いけすの横の通路に置いてあった直径25cm、高さ1m50cmの酸素ボンベ1本が破裂した。
消防によると、破片は直接、人にあたってはいないということだが、最大で40mほど飛んだものもあり、爆風などの影響で天井がおよそ250㎡にわたってはがれ落ちたほか、軽トラック2台のフロント部分が大破した。
また、32歳と44歳の市場の関係者の男性が肩や足に軽いケガをし、32歳の男性と80歳の女性が耳が聞こえにくいと訴えているという。
目撃した人は、「音はボン!よりひどい感じ。セリなどが終わり、ひと段落つくくらいのころだったので、30分早く爆発していたら、もっとケガ人がいたと思う」と話していた。
破裂した酸素ボンベは10年以上放置されていたもので、まだ所有者は見つかっていない。
潮水などで腐食していた可能性もあるとみて、警察と消防で、事故の原因を詳しく調べている。
出典
『長崎魚市場で酸素ボンベ破裂 4人が軽いケガ』
http://www.ktn.co.jp/news/2016051367390/
5月13日9時8分に産経新聞westから、5月13日11時1分にYAHOOニュース(テレビ朝日系)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
現場の近くで魚を売買していた男性3人、女性1人が病院に運ばれたが、軽傷だという。
長崎魚市場協会によると、業者が建物内のいけすに酸素を送るためにボンベを使っている。
警察が、所有者や使用状況を調べている。
現場近くで働く男性によると、破裂したボンベは少なくとも11年ほど前から、使わずに壁に寄せて放置されていたという。
現場近くにいた仲卸業者の男性は、「破裂した後、白い煙が出て驚いた」と話した。
『魚市場で酸素ボンベ破裂、天井10メートル崩落…男女4人けが』
http://www.sankei.com/west/news/160513/wst1605130025-n1.html
『「ボーンってなった瞬間…」 ボンベ破裂で天井崩落』
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20160513-00000020-ann-soci
2016年2月25日付で朝日新聞長崎版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2月24日18時37分にテレビ長崎からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
24日午後2時15分ごろ、佐世保市のN社の建材工場でガスタンクが爆発。
鋼材を切断していた同社の男性社員(60)と男性アルバイト(69)が、耳をケガするなどの軽傷を負った。
建設用の鋼材などを切断する溶断機の、高さおよそ80cm、直径50cmの筒状の金属製酸素タンクが爆発したとみられていて、タンクの上下の蓋が吹き飛んだという。
警察と消防によると、午後2時20分すぎ、近くの会社の職員から、「爆発音がして粉塵があがっている」と通報があった。
2015年8月24日13時17分に毎日新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
8月24日10時39分にNHK首都圏NEWS WEBから、8月25日5時0分に朝日新聞からも、同趣旨の記事が掲載されていた。
24日午前0時45分ごろ、相模原市中央区の在日米陸軍施設(相模総合補給廠)から、同市消防局に「爆発があった模様で、危険物の倉庫で火災が起きた。消火の応援がほしい」との連絡が専用線であった。
消防局が消防車14台を出動させ、米軍消防の指揮下で消火活動を実施、同7時10分ごろ鎮火した。
この爆発火災で鉄筋コンクリート造り平屋建て倉庫900m2が全焼し、火元の倉庫から飛び出したボンベや破片などが半径約200mの範囲に飛び散ったが、延焼やけが人はなかった。
米軍施設内の事故のため、在日米軍が爆発の原因を調べているという。
米軍側の説明を受けた市消防局によると、倉庫には窒素や酸素、フロンなどのボンベ数100本や酸化物が保管されており、酸化物などに引火したとみられるという。
倉庫の周辺には酸素ボンベなどが散乱しており、市消防局は、爆発で飛散した可能性があるとみている。
出火した当初は、保管物が不明だったことや延焼の危険性が小さかったため、放水を見合わせていたが、火勢が衰えた後に、倉庫内を調べた米軍側から「危険物はない」との説明があり、午前6時56分から放水して鎮火した。
米軍から現場への接近を制限されることはなかったという。
補給廠の周囲には小中高校や病院が集まり、民家も多い。
爆発や火災に関する消防への通報は、付近住民からも相次いだ。
「相模総合補給廠」
終戦直後に旧日本陸軍相模造兵廠を占領軍が接収、在日米陸軍の補給廠となった。
面積196.7haの極東最大の後方支援基地とされ、工作車両や燃料などの物資を保管。
ベトナム戦争では、戦車の修理工場となった。
2008年の日米合同委員会で、基地西側地区のJR相模原駅に隣接する17haの返還と、12年には35haの日米共同使用区域について正式合意した。
一方で、戦地での戦闘や戦闘指揮を訓練する任務指揮訓練センターが設けられるなど、基地機能の強化と恒久化が進められている。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20150824k0000e040162000c.html
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20150824/4355701.html
http://digital.asahi.com/articles/ASH8S4RSNH8SULOB018.html
8月26日付で毎日新聞神奈川版からは、ボンベは酸素だけだったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
相模原市は同日夜、米軍側から「原因究明にあたって市消防局にも調査に加わっていただき、協力を得ながら進めたい」と要請があったことを、市のホームページに掲載した。
市によると、24日に市役所を訪れた在日米陸軍基地管理本部緊急業務局長のJ・ダレル・サイズ中佐が、市幹部に「透明性を最大限重視して対応する。消防にも調査に加わっていただく」と話したという。
ただ、具体的な期日は示されておらず、調査の範囲や協力の程度も明確にされていない。
現場では既に米軍側の調査が行われているとみられているが、25日に要請はなかった。
日米安保条約に基づく日米地位協定では、米軍施設内で起きた事件や事故については、日本側の立ち入り調査権や捜査権は及ばない。
今回、実際に米軍側から協力要請があれば、異例の対応となる。
また、在日米陸軍は同日、事故当時、現場でボンベに保管されていたのは酸素と消火剤だけで、医療や溶接作業に備えたものだったと発表した。
「窒素やフロン、圧縮空気も入っていた」とした24日の発表内容を訂正した。
爆発の原因は分かっていないが、事件性はないとみている。
最終調査結果は日本政府に提出するという。
出典URL
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20150826ddlk14040327000c.html
8月27日19時14分に朝日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
消防局幹部によると、倉庫内には長さ約1.2mの酸素ボンベや消火器が計1000本近くあり、ボンベは先端が吹き飛んだり、穴が開いたりしていた。建物も鉄骨の変形が見られた。
倉庫の扉は施錠されていたとみられ、なぜ倉庫内から火が出たのか、現段階ではよくわからないという。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASH8W636MH8WULOB015.html
(2015年12月11日 修正1 ;追記)
2015年12月5日付で毎日新聞神奈川版から、ボンベから噴出した水素が発火したとする報告書が提出されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
防衛省と外務省は4日、米軍から政府に提出された火災原因調査内容の報告書を、相模原市に提供した。
報告書には、倉庫に保管されていた酸素ボンベ1本に欠陥があり、酸素が漏れて火災につながった可能性が高いとの記載があった。
報告書によると、欠陥があったと推測されたのは、酸素ボンベの「バルブ」もしくは「ガスケット」と呼ばれる部分。
この部分に小さな穴が開き、噴出した酸素が金属と摩擦して発火したとの見解が示された。
防衛省には、外交ルートを通じて10月に報告があったが、詳細な事故原因について米軍に問い合わせをしていたため、市への提供が遅れたという。
防衛省と市は、この調査結果を中間報告と受け止めている。
基地担当の小池裕昭副市長は、引き続き原因究明に努め結果を報告することを同省に要望。
基地内の安全対策と再発防止についても、米軍の立ち会いの下で消火設備などの安全点検状況を市消防局に確認させることを求めた。
補給廠の動向を追跡する市民グループ「相模補給廠監視団」の沢田代表は、「普段の保守点検がきちんとされているのか疑問。高圧ガスなどの保安を所管する県と市が連携し、基地内の保管物を点検する仕組みをつくるべきだ」と、基地への立ち入りの必要性を訴えた。
出典URL
http://mainichi.jp/area/kanagawa/news/20151205ddlk14040194000c.html
(ブログ者コメント)
酸素ボンベの危険性や火災爆発事例については、下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/423/
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/422/
報告書に記載されたようなことが原因だったのかもしれない。
2015年7月4日付で河北新報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7月5日19時4分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
4日午前6時50分ごろ、仙台市青葉区北山2丁目のマンション「北山ハイツ」(43世帯、鉄筋コンクリート6階)の106号室、無職Yさん(男性、67歳)方から出火、室内が焼けて約2時間半後に鎮火した。
警察によると、Yさんと60代の妻、30代の息子、息子の知人の30代女性が煙による喉の痛みを訴え、病院に運ばれた。消防によると、別の部屋に住む男性(77)も搬送された。5人とも喉に軽傷。
警察の発表によると、Yさんが寒気を覚えてストーブに点火したところ、利用する酸素呼吸器から漏れた酸素に引火し、燃え広がったとみられる。
マンション2階に住む女性は、「煙は真っ黒で怖かった。吸わないようにかがんで廊下を歩き、近所に避難を呼び掛けた」と話した。
現場は北山霊園に近い住宅地。消防車など23台が出動し、周辺は一時騒然となった。
出典URL
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201507/20150704_13051.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150705-OYT1T50021.html
2015年4月14日21時29分にNHK広島NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4月15日付で朝日新聞広島版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
14日午後1時45分ごろ、三次市十日市中の三次消防署の敷地内で、33歳の消防署員が酸素ボンベの廃棄のため、ボンベ先端のネック部分をエンジンカッター(NHKでは電気のこぎり)で切断しようとしたところ、ボンベが爆発した。
署員は顔面にやけどをして病院で手当を受けているが、備北地区消防組合消防本部によると、数週間の入院が必要だという。
消防によると、爆発したボンベは救急車に配備され、救急搬送の際に使われる容量が10ℓあまりの医療用のもので、当時、今年度採用された職員4人の研修を兼ねて、午後1時ごろから6人で廃棄処分を行っていたという。
やけどをした署員は研修の講師役で、消防は、ボンベに残っていたガスを十分に抜かないまま廃棄処分を行ったことが原因とみて、調べている。
備北地区消防組合消防本部の戸田消防長は、「職員全員で検証し安全管理を徹底して再発防止に努めたい」と話している。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20150414/4031611.html
(ブログ者コメント)
○酸素ボンベ切断時の危険性は、消防自身がよく知っている筈。
当然、完全に酸素を抜き、大気バランス状態で切ろうとしたと思うのだが・・・。
なぜ、このような事故が起きてしまったのだろうか?
○酸素ボンベの爆発危険性は、「事例(火災爆発;高濃度酸素の危険性)」カテゴリー参照。
それら以外、以下の事例もある。
2012年6月17日掲載
2012年6月12日 藤枝市のリサイクル業者敷地内で酸素ボンベをグラインダーで切断中に爆発
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/1931/
2014年10月30日6時21分にNHK NEWS WEBから、『酸素吸入中のたばこに注意を』というタイトルで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
酸素吸入器を使用中に、たばこを吸おうとしてライターの炎を顔に近づけたために、炎が大きくなり火災となる事故が都内で相次ぎ、今月には79歳の男性が死亡していたことが分かり、東京消防庁は燃焼実験の映像を公開して注意を呼びかけている。
今月17日、東京・港区の都営アパートの7階の部屋の一部が焼け、この部屋に住む79歳の男性が救出され病院に運ばれたが、まもなく死亡した。
東京消防庁などで調べたところ、男性は医療目的で酸素吸入器を使っている際に、たばこを吸おうと顔にライターを近づけたところ、炎が大きくなり、洋服に燃え移って死亡したとみられることが分かったという。
同じような火災はこの10年余りの間に13件起き、今回を含めて2人が死亡しているということで、東京消防庁は火が出る様子を再現した実験の映像を公開した。
酸素吸入器は、チューブを使って鼻から酸素を体内に送り込むもので、酸素の濃度が高いためにライターなど僅かな炎でも近づけると激しく燃えるおそれがあり、実験では、顔の前で大きくなった炎が、チューブを導火線のように伝わって洋服に燃え移る様子が分かる。
東京消防庁は、酸素吸入器を使用しながら、たばこを吸ったり近くで火を使ったりしないよう注意を呼びかけている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141030/k10015810371000.html
2014年10月31日付で読売新聞東京23区版からも、『酸素吸入中 喫煙で火災』というタイトルで、同趣旨の記事がネット配信されていた。
酸素吸入器を使用中に、たばこを吸おうとして火災になるケースが、今年に入って都内で2件起きていたことが、東京消防庁の調査でわかった。
酸素吸入器の酸素は高濃度で引火しやすく、同庁などは、近くで火を使わないよう呼びかけている。
酸素吸入器は、呼吸を補助する医療機器。
濃縮装置で作り出した高濃度の酸素を鼻に差し込んだチューブを通して、体内に送り込む。
同庁によると、今年5月、足立区の女性(51)がチューブを鼻から外し、たばこを吸ったところ、火種がチューブに触れて引火し、大けがをした。
10月には港区の男性(79)が酸素吸入器を着けたまま、たばこを吸おうとしたところ、チューブから漏れ出た酸素に引火、顔や服に火が燃え広がり、死亡した。
同様の火災は2004年~13年の10年間に都内で11件起き、計8人が死傷しているという。
医療用ガス供給業者などでつくる「日本産業・医療ガス協会」(港区)によると、チューブには大気中の約4~5倍の濃度の酸素が通っており、マッチや線香などの小さな火種でも、鼻などから漏れた酸素に触れると、一気に燃え広がることがある。
同協会は、「家族も含めて、火気を近づけないよう注意してほしい」としている。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/local/tokyo23/news/20141031-OYTNT50036.html
(ブログ者コメント)
過去に同種記事を何件か紹介済。それらと同様、本記事は「火災」ではなく、「高濃度酸素の危険性」カテゴリーに入れておます。
23日午後1時20分ごろ、大阪府東大阪市加納7丁目の運送会社「O運送」の資材置き場で、「酸素ボンベが飛んできて作業員がけがをした」と119番通報があった。
警察によると、この事故で従業員の男性(65)が間もなく死亡。警察は、何らかの理由で酸素が急激に漏れてボンベが飛び、男性を直撃したとみている。
警察によると、ボンベは長さ約1.4m、重さ約60kg。
ボンベの位置を変えるため、別の作業員がフォークリフトでボンベ2本を横倒しにして動かそうとしたところ、うち1本が突然白煙を噴き出した。
このボンベが5mほど離れていた男性の腹部や顔にあたったとみられる。男性は衝撃で15mほど吹き飛ばされたという。
警察は、管理方法などを調べる。
出典URL
http://www.asahi.com/national/update/0223/OSK201302230049.html
厚労省は19日、肺の病気のため自宅で高濃度の酸素を吸入する装置を使っている患者が、引火が原因とみられる火災で死亡した例が今年に入り2件あったと発表した。
同様の死亡例はこの9年間で40件近くにのぼり、厚労省は装置に火を近づけたり、吸入中に喫煙したりしないよう改めて注意を呼びかけている。
日本産業・医療ガス協会の調査によると、6月に岡山県の80代男性がたばこの火の引火で、11月に京都府の70代女性がストーブの火が原因とみられている火災で、それぞれ死亡した。
2003年12月以降では、装置を使っている住宅で起きた火災で少なくとも38人が死亡し、1人が重症のやけどを負っている。
原因はたばこ18件、ストーブ2件、漏電1件、ライター1件、不明17件だった。
装置を使う在宅酸素療法の患者は約15万人いる。
厚労省は「適切に使えば安全だが、酸素は燃焼を助ける性質が強く、十分に注意してほしい」としている。
出典URL
http://www.asahi.com/national/update/1219/TKY201212190867.html
肺の病気のため、酸素ボンベなどから酸素を吸入する在宅酸素療法をしている患者が、たばこの火の引火などが原因とみられる火災で死亡する事例が03年以降、全国で36件起きていたことが装置メーカーの業界団体「日本産業・医療ガス協会」のまとめで分かった。
厚労省は10年に注意喚起の通知を都道府県などに出したが、11年にも大阪府や長野県などで5件の死亡が報告された。
同省は、装置の使用中に火気を近づけないよう、改めて医療機関を通じて患者に呼び掛けている。
出典URL
http://mainichi.jp/select/jiken/archive/news/2012/01/26/20120126ddm012040100000c.html
(ブログ者コメント)
過去に幾度も報道されてきたことではあるが、高濃度酸素の危険性を示す記事として改めて紹介する。
□1991年1月17日。岐阜県のセラミックス工場で、ベンゼンを含んだセラミックス基盤を液体窒素で凍結して取り扱っていたところ、突然爆発。2名死亡、1名軽傷。
(直接原因)
(間接原因)
(教訓、対応)
2.液体窒素温度の表面を空気から遮断する。
3.着火源を排除する(機械的刺激や静電気など)。
(被害)
(原因)
□元栓付近に金属粉(鉄など)があり、摩擦または静電気によるスパークにより着火
□元栓の急激な開放により着火
□計器、付属品、配管などに油脂などの有機物が付着していたために着火
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。