2019年4月17日17時46分にNHK和歌山から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
17日午後3時ごろ、和歌山市有本にある「S化学工業」の和歌山工場から、「爆発があり、作業員がけがをした」と消防に通報があった。
消防が調べたところ、反応釜と呼ばれる装置で爆発が起きたということで、近くで作業をしていた50代の従業員の男性が顔と手にやけどを負うけがをしたが、命に別状はないという。
また、工場の建物に目立った被害はなく、周辺の住宅にも影響はなかった。
消防によると、この釜では液晶パネルに使われるアクリル樹脂の原料を製造していたということで、釜の中にアルコールの粉末を入れたところ、爆発が起きたという。
警察と消防が爆発の原因をさらに詳しく調べることにしている。
消防によると、この工場では去年9月にも、別の建物の1階部分が全焼する火事が起きていて、従業員がけがをしている。
出典
『化学工場で爆発 従業員1人けが』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/wakayama/20190417/2040002585.html
4月17日19時37分に日本経済新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
17日午後2時50分ごろ、和歌山市有本のS化学工業の工場で爆発があり、1人が負傷していると従業員から119番があった。
50代の男性従業員が顔などにやけどを負ったが、命に別条はない。
消防によると、鉄骨3階建て工場の3階で、アクリル樹脂の原材料を製造するため、薬品などにアルコール粉末を入れる作業中に爆発が起きたとみられる。
建物の焼損はなかった。
同社の工場では昨年9月にも火災があり、従業員1人がやけどを負った。
近くに住む女性は,「サイレンの音が聞こえて慌てて出てきた。昨年もぼや騒ぎがあったので不安だ」と話した。
〔共同〕
出典
『和歌山の化学工場で爆発、1人けが アクリル樹脂製造』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO43854890X10C19A4AC8000/
(ブログ者コメント)
同社で昨年9月に起きた事故は下記記事参照。
火事ではなく、爆発だった模様。
2018年9月27日掲載
『2018年9月19日 和歌山市にある化学工場の建物1階で化学物質小分け中に爆発、作業員1人が気道熱傷で病院へ、オレンジ色の煙が出て爆発音は計3回?』
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/8862/
キーワード;粉塵爆発? 粉じん爆発? 静電気?
2018年12月22日18時25分に神戸新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午後0時半ごろ、兵庫県相生市相生の化学メーカー「C化成」(本社・神戸市中央区)の相生工場で爆風が発生し、鉄骨スレート葺き3階建て工場の屋根の一部、約12m2が風圧で吹き飛んだ。
屋根は工場内や屋外の通路に落ちたが、けが人はなかった。
警察などによると、男性従業員3人が3階で紫外線吸収剤の原料を鉄製の容器に入れる作業をしていたが、発生時は2階に降りていたという。
警察は詳しい原因を調べている。
出典
『爆風で工場の屋根吹き飛ぶ けが人なし』
https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/201812/0011926583.shtml
2018年12月4日付でライブドアニュース(テレビ朝日)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4日午前11時前、千葉県市川市の田中貴金属工業の市川工場から、「粉じん爆発が発生した」と通報があった。
消防によると、29歳の男性作業員が上半身にやけどをして重傷を負ったほか、45歳の男性作業員が軽いけがをした。
消防は、チタンやイリジウムを粉砕する作業中に舞い上がった金属の粉じんが静電気などの原因で爆発したとみている。
工場では、携帯電話などに含まれるレアメタルや貴金属を回収して精製していた。
出典
『粉じん爆発で2人重軽傷 千葉・市川の貴金属工場』
http://news.livedoor.com/article/detail/15690808/
12月4日13時50分に千葉日報からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4日午前10時50分ごろ、市川市高谷の地金大手「田中貴金属工業」市川工場の従業員から「粉じん爆発が発生し、1人が巻き込まれた」と119番通報があった。
警察によると、金属加工関係の作業をしていたとみられる20代の男性作業員が爆発に巻き込まれ重傷を負い、病院に運ばれた。
搬送時に意識はあったという。
40代の男性作業員も軽傷を負い、病院に搬送された。
作業は工場の建物内で行われており、周囲に爆発の影響は出ていない。
消防によると、金属の粉砕作業中に粉じんに引火した可能性があるという。
設備の焼損は小さく、すぐに鎮火した。
警察が詳しい事故原因を調べている。
出典
『田中貴金属の工場で爆発 粉じん引火か、2人重軽傷 市川』
https://www.chibanippo.co.jp/news/national/552896
2017年12月9日に掲載した元記事が、修正2として記事を追記中、プロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2(続)として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7833/
(2018年11月27日 修正2の続き ;追記)
2018年11月20日付で荒川化学のHPに事故報告書が掲載されていた。
以下はポイント部の抜粋だが、着火源はフレコン内部のコーン放電と推測されている。
(新情報に基づき、第1報ともどもタイトルも修正した)
【要旨】
今回の爆発・火災事故は,印刷インキ用樹脂製造棟1階のロジン変性フェノール樹脂の製品包装作業中,FIBC(=フレキシブルコンテナ)内でコーン放電が起こり,ロジン変性フェノール樹脂の粉じんに着火したことから始まったと推測される。
そして粉じん爆発が起こり,発生した火炎が製造棟内の危険物,可燃物に引火,類焼し,製造棟全体の火災に至る重大事故に発展したものと考えられる。
【2.2.3プロセス概要 (18/101p)
⑥粗砕・解砕工程(作業:協力会社社員)】
2階固化室でスコップを使用してロジン変性フェノール樹脂をスクリューコンベアに入れる。
ロジン変性フェノール樹脂はスクリューコンベア内で解砕されながら,1 階のホッパーへ移送さ れる。
⑦包装工程(作業:協力会社社員)
1階にて包装に必要な洗浄済みのFIBCを準備する。
・・・・・
【3.3.1 発災前の状況(当日)】 (36/101P)
発災時 社員 b,c は FIBC への包装作業 全 20 個中,13 個目が終了,14 個目の包装を開始
・・・・・
【ロジン変性フェノール樹脂の包装作業】 (44/101P)
包装作業は FIBC を台秤に載せ,FIBC の充填口をホッパー排出口の直近まで伸ばし,回転型スライド弁を全開にして一気に約 400kg まで充填する。
この際,FIBC の充填口の端を回転型スライ ド弁とホッパー排出口の間に挟みこんで固定する。
さらに FIBC の充填口の反対側の端を集じんダクトに近づける。
回転型スライド弁を全開にした状態で約 400kg まで一気に充填した後(所要時間約 30 秒),回転型スライド弁の開閉操作にて調整し,所定量の 470kg まで充填する。
約 400kg から 470kg まで の充填操作中は,正確に計量するために FIBC はホッパー排出口から離し,自立させている。
充填開始から完了までの所要時間は約 1 分である。
充填後は FIBC の充填口を閉じ,フォークリフ トにて屋外へ搬出する。
【5.1粉じん爆発およびそれに伴う火災に至った経緯】 (94/101p)
(1)FIBC内に粉じん爆発下限濃度以上となる粉じんがあった。
(2)FIBC内で静電気のコーン放電により,粉じんに着火した。
(3)FIBC内で着火した粉じんが,ダクトを経由して集じん機まで伝播した。
(4)伝播した火炎により集じん機内で粉じん爆発(一次爆発)が発生した。
(5)集じん機内の一次爆発により,爆発放散口から集じん機内の未燃の粉じんを伴って火炎・爆風が噴出し,製造棟1階周辺の堆積粉じんを巻き上げ二次爆発が発生した。
(6)当該製造棟内にあった消防法危険物,可燃物のほか,爆風の影響により破断した配管から漏えいしたキシレン溶液や熱媒油に引火・類焼し,火災が当該製造棟全体に拡大した。
【5.2事故原因の整理】 (94/101p)
5.2.2人
荒川化学は長年にわたり粉じんにかかる大きな事故もなく操業し,ロジン変性フェノール樹脂が粉じんになることにより,粉じん爆発をもたらす危険性があることを認識できていなかった。
このことから,粉じんに対する安全意識が低下し,静電気や粉じん爆発に関する理解が不足していたため,危険性評価が充分できていなかった。
【6.再発防止策】 (97/101p)
6.1.2人(荒川化学および協力会社従業員)に対する対策
① 荒川化学は従業員に対し,専門家による静電気および粉じん爆発防止に関するセミナーを定期的に行い,理解させる。
②静電気および粉じん爆発防止に関するセミナーを受講して,常に新しい情報,知識を習得する。
③ 保安に関する荒川化学の社内会議にて,静電気および粉じん爆発防止の討論の場を設け,静電気および粉じん爆発防止の理解を深める。
http://www.arakawachem.co.jp/jp/ir/document/news/20181120fuji7.pdf
(ブログ者コメント)
〇コーン放電が原因と推測された爆発事例は、過去にはサイロであったものの、フレコン事例はブログ者にとって初耳だ。
今回、着火源がコーン放電だと推察した大きな理由は、ブラシ放電での着火可能性を排除したことだが、その論拠は、報告書56/101pの
『事故発生時に充填していたロジン変性フェノール樹脂の体積抵抗率は 1014Ω・m であった。
体積抵抗率が高い樹脂からの放電はブラシ放電であり,粉じんへの着火性はない。(IEC 60079-32-1, p.126 参照)』
ということらしい。
ここで、表9(55/101p)では、今回事例の粉じんの最小着火エネルギーは、最も高い測定値でも『1mjを超え3mj未満』と記されている。
一方、静電気安全指針(2007)では、ブラシ放電の着火エネルギーは『3mj程度まで』と記されている。
そういった点から考えると、今回事例の粉じんにはブラシ放電でも着火し得たのではないだろうか?
報告書の結論の根拠となったIEC 60079-32-1, p.126の記述を確認しようとしたが、ネットでは検索の壁が厚く、確認できなかった。
〇一方、ブログ者にも経験があることだが、これまでは何ら不安も抱かず取り扱ってきた物質が、爆発が起きて初めて、非常に粉じん爆発しやすい物質だったことを知る・・・そういったことも、今回事例の教訓の一つだ。
〇ちなみに、産経新聞からは「同社は粉塵爆発の危険性を認識しておらず、帯電や粉塵の発生を抑えるなどの対策を取っていなかった。」と報じられているが、報告書を読むと、静電靴や静電服着用といった静電気対策(p43)や集塵機設置(p36)といった粉じん抑制対策がとられていた。
ただ、機器の上に堆積していた粉を、当分の間、清掃していなかったなど、管理面で不十分な点はあった。
2018年2月12日21時40分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午前9時ごろ、横浜市神奈川区恵比須町、農薬メーカー「エス・ディー・エス バイオテック」(東京)の横浜工場で火災があり、工場で作業していた会社員、Nさん(男性、35歳)がやけどなどを負い、病院に運ばれたが、死亡が確認された。
警察などによると、火災があったのは5階建ての建物で、正午ごろに鎮火。
出火当時、工場は翌日の稼働に備え準備中だった。
爆発音がして黒煙が上がっていると、近所の人が通報した。
警察は、引火物があったかどうかなど、詳しい状況を調べている。
同社は出光興産の子会社で、出火した建物では農薬の原料を製造していたという。
現場はJR新子安駅から南へ約800mで、東京湾岸の工業地帯の一角。
近くの会社で働いていた女性(76)は、「真っ黒な煙がもくもくと上がり、ただごとじゃないと思った」と驚いていた。
〔共同通信〕
出典
『農薬工場で火災、1人死亡 横浜』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2681210012022018CZ8000/
2月12日18時45分にNHK神奈川からは、下記趣旨の記事が掲載されていた。
消防車など55台が出て消火にあたり、火はおよそ3時間後に消し止められたが、5階建ての建物の一部が焼けた。
警察などによると、当時、爆発音がしてから黒い煙があがったということで、工場の屋根がおよそ10m四方にわたって激しく吹き飛んだ。
出典
https://www3.nhk.or.jp/lnews/yokohama/20180212/1050001780.html
2月13日付でエス社HPに、下記趣旨のニュースリリースが掲載されていた。
・2月12日(月)9時01分頃に火災が発生し、12時05分に鎮火が確認された。
・横浜工場内中間原料投入口あたりで火災が発生した。
・協力会社の方1名が病院へ搬送され、同日、亡くなった。
・横浜工場ではダコニール原体の製造及び農薬製品への製剤化を行っている。
出典
『横浜工場における火災事故の状況について(第二報)』
(ブログ者コメント)
写真を見ると、5階建て建物の半分ほどの屋根や壁がほぼ全て吹き飛び、鉄骨が剥き出しになっている。
中間原料投入口あたりで火災発生という点と合わせ考えると、粉塵爆発が起きたのかもしれない。
2017年12月1日21時25分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月2日19時5分にNHK静岡から、12月2日12時43分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
1日午前8時25分ごろ、静岡県富士市厚原の「荒川化学工業富士工場」で爆発事故があったと110番があった。
消防などによると、協力会社の男性作業員(64)が死亡したほか、20~60代で荒川化学工業や協力会社に所属する男性11人が重軽傷を負って病院に搬送された。
警察は、業務上過失致死傷容疑にあたるかを含め、原因を慎重に調べる。
荒川化学工業(本社・大阪市中央区)によると、爆発があったのは敷地内にある4階建ての「生産棟」と呼ばれる建物。
天然樹脂ロジン(松ヤニ)などを原料に、印刷インキ用樹脂を製造していた。
3、4階では、熱した松ヤニなどを加工していた。
2階では、冷やし固めて砕いていた。
1階と2階では、固められた原料を粉砕機を使って細かく砕いたり袋詰めしたりする作業が行われていた。
死亡した男性は1階で、重傷の3人も1~2階にいたとみられる。
同社は、燃えやすい粉じんが一定の状況で空気中を浮遊した場合に爆発する「粉じん爆発」の可能性を指摘するが、一方で、爆発の条件となる着火物になるようなものはなかったと説明している。
7月末の定期点検でも、設備に異常はなかったという。
この事故で市消防本部は、一時、現場の周囲約100mにある22世帯に付近の小中学校への避難指示を出した。
出典
『静岡の化学工場 「粉じん爆発」か 死亡男性は1階で作業』
https://mainichi.jp/articles/20171202/k00/00m/040/101000c
『業務上過失致死傷容疑で検証』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/3033223331.html
『静岡・工場火災 原因究明へ 県警が現場検証』
https://mainichi.jp/articles/20171202/k00/00e/040/292000c
12月1日21時23分にNHK静岡からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
荒川化学工業によると、4階と3階で「ロジン」と呼ばれる揮発性の原料などを混ぜ合わせてインクのもととなる樹脂を作り、2階で固めて形を整えて、1階で包装作業を行っていたという。
また、死亡した男性は建物の1階部分で見つかり、このほか1階から2階にかけていた5人と4階にいた6人がけがをしたという。
会見で眞鍋常務取締役は、「揮発性のある原料はあったが火を使う作業は行っていない。室内に充満した粉じんに引火するなどして起こる粉じん爆発であればこれほど大規模になるとは考えにくく、今のところ原因はわからない」と話した。
そのうえで、1階と2階にいた人に死亡や重傷の被害が集中していることから、「1階か2階で爆発が起きた可能性があるのではないか」と話した。
現場は、JR新富士駅から北に4km余り離れた、工場などが立ち並ぶ地域。
出典
『化学工場爆発1人死亡11人けが』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/3033196281.html
(ブログ者コメント)
損壊した建屋の写真は下記記事(12月2日8時6分 静岡新聞)参照。
http://www.at-s.com/news/article/social/shizuoka/432582.html
この写真を見たブログ者は、「粉じん爆発であればこれほど大規模になるとは考えにくく・・・」との報道があるものの、過去の粉じん爆発事例とよく似ているように感じた。
(2017年12月31日 修正1 ;追記)
2017年12月2日付の静岡新聞紙面に、事故当時の状況に関する下記趣旨の記事が掲載されていた。
「モニターで作業を確認していたら、後ろで『バーン』という音がして吹き飛ばされた。振り返ると、辺りが真っ暗になっていた」と話すのは、同社の50代の男性社員。
事故当時、爆発が起きたプラントの4階にある計器室でオペレーション作業をしていたという。
手探りでプラントの外に出たといい、「死ぬかと思った。原因はよく分かっていない」と話した。
(2018年11月27日 修正2 ;追記)
2018年11月20日19時53分に産経新聞から、粉じん爆発の連鎖が原因だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
静岡県富士市の荒川化学工業富士工場で昨年12月、2人が死亡し13人が重軽傷を負った爆発火災で、同社は20日、粉塵爆発の連鎖が原因とする検証結果を発表した。
大阪市の本社で記者会見した宇根社長は、「粉塵爆発の危険性を十分認識できていなかった。再発防止を徹底したい」と陳謝した。
火災は、印刷インキを紙に定着させる樹脂を製造する4階建て工場で発生。
約5時間半後に鎮火した。
事故調査委員会委員長の鈴木和彦岡山大名誉教授も出席。
検証結果によると、樹脂の粒を容器に詰める際、粒同士の摩擦で帯電し、放電によって容器内の樹脂の粉塵に着火した。
ダクト内に飛び火し、周囲の粉塵を巻き上げながら次々と爆発し、工場内の可燃物に引火した。
同社は粉塵爆発の危険性を認識しておらず、帯電や粉塵の発生を抑えるなどの対策を取っていなかった。
出典
『粉塵爆発の連鎖が原因 静岡の15人死傷工場火災』
https://www.sankei.com/affairs/news/181120/afr1811200068-n1.html
(第2報に続く)
キーワード;静電気
2017年2月25日付で秋田魁新報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2月25日18時11分にNHK秋田からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
25日午前7時50分ごろ、秋田市向浜1丁目のN社(本社東京)の木工ボード工場で「工場内で火花が何かに引火して爆発した」と、従業員から119番があった。
男性従業員(54)が顔や両手首などにやけどを負い重傷。意識はあり、命には別状ないという。
消火活動に当たった25歳と39歳の消防隊員2人も、軽いやけどなどを負った。
火は工場内の木質チップなどに延焼し、約7時間半後にほぼ消し止められた。
警察と消防によると、木工ボード工場内の人がいない建物に設置された火花検知器が反応したため駆け付けた複数の従業員が、工場南側で製造機械の一部から火が出ているのを発見。
消火栓などで初期消火に当たったところ、急速に燃え広がり、爆発が起きたという。
工場は外周約250mの範囲で壁と窓ガラスが破損。
消防は、工場内で出た火が空中に舞う細かい木くずに引火して粉じん爆発が発生した可能性が高いとみている。
出典
『新秋木工業「工場内で爆発」 1人けが、秋田市向浜』
http://www.sakigake.jp/news/article/20170225AK0004/
『木板製造工場 粉じん爆発か』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/akita/6014238441.html?t=1488053314767
2月26日付で朝日新聞秋田全県版(聞蔵)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
木片やサイロに延焼して、爆発が起きた。
爆発があったのは、木片を固めて板を作る工場。
(ブログ者コメント)
報道から考えると、初期消火で使った水あるいは消火器噴射?の勢いで床などにたまっていた木くずが舞い上がり、それに火がついて粉じん爆発が起きたのかもしれない。
(2017年3月11日 修正1 ;追記)
2017年3月26日付の秋田魁新報紙面に、下記趣旨の補足的記事が掲載されていた。
同社によると、同市向浜には工場が2棟ある。
木工ボード工場は西側に位置し、乾燥させたチップを板の形に成形してプレスし、製品化している。
工程は全自動で、24時間稼働。
従業員は別室でモニターから稼働状況に異常がないか監視している。
当時は10数人が勤務していた。
2017年2月18日8時0分に千葉日報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2月17日17時48分にNHK横浜から、2月18日付で毎日新聞東京版から、2月19日7時43分にNHK千葉から、2月19日付で朝日新聞ちば首都圏版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
17日午後1時55分ごろ、横芝光町の金属加工会社「H社」(本社・神奈川県厚木市)成田事業所の従業員から「鉄を焼く炉が爆発した」と119番があった。
炉のあった第2工場(約1350m2)の一角が焼け、いずれも従業員の60代の女性1人と30代の男性2人が病院に運ばれた。
警察などによると、3人とも全身にやけどを負って手当てを受けていたが、その後、男性と女性1人が死亡した。
警察で出火原因などを詳しく調べている。
消防によると、火災は同3時5分に鎮圧され、間もなく鎮火。周辺への延焼はなかった。
警察によると、付近の天井には直径1.5mほどの穴が空いており、また、爆発したとみられる場所から数10m離れたシャッターが爆風とみられる影響で破損した。
当時、工場は操業中で従業員16人が働いていた。
他の従業員は避難して無事だったという。
警察によると、工場内に舞っていた塗料に、何らかの原因で引火した可能性もあるという。
同社では化学薬品を取り扱っていたが、周辺に漏れたなどの情報はない。
同社によると、成田事業所の従業員数は41人で、航空機や自動車の部品の金属加工を行っている。
成田事業所には第一工場と第二工場があり、事故が起きた第二工場では、自動車関連部品に金属を使った表面処理を行っているという。
爆発したとみられる塗装ブースでは、当時、トラックの部品に耐熱塗料を吹きかけていたという。
警察などによると、男性1人が炉のそばで部品に塗料を吹き付ける作業をし、2人が近くにいた。
塗料に含まれるアルミニウム粉末に引火し、爆発的に燃え広がったとみられる。
同社では、「原因や被害を確認している。詳細が判明次第、ホームページなどで発表したい」と話している。
現場は、圏央道松尾横芝ICから約1.5kmにある同町北部の「横芝工業団地」の一区画。
出典
『金属加工会社で火災 3人重傷「炉が爆発」 横芝光』
https://www.chibanippo.co.jp/news/national/387626
『厚木の会社の成田事業所で爆発』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/yokohama/1056050811.html?t=1487363385266
『爆発 千葉の金属工場、3人重傷』
http://mainichi.jp/articles/20170218/ddm/041/040/080000c
『横芝光町の工場爆発死者2人に』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/chiba/1086051101.html?t=1487535199304
2月20日20時46分にNHK千葉からは、残っていたアルミニウム粉末と降りこんだ雨とが反応したと思われる火災が被災現場で起きたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
20日午後6時40分すぎ、「ダクトから炎が出ている」と、この工場の従業員から通報があった。
警察と消防によると、爆発事故が起きたのと同じ建物にある設備の一部が焼け、およそ30分後にほぼ消し止められたという。
けが人はいなかった。
会社側によると、この工場では事故のあと操業を停止していて、20日は、従業員が集まって今後の対応を話し合うなどしていたという。
警察によると、前回の爆発事故で建物に穴があいた場所から雨水が入り込んでいたということで、警察は、工場で特殊な塗装に使われるアルミニウムの粉末と水が反応した可能性もあるとみて、前回の爆発事故との関連も含め、状況を調べている。
出典
『爆発事故の工場でまた出火』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/chiba/1084087302.html?t=1487621274384
2016年4月11日20時32分にNHK盛岡から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4月12日付の岩手日報紙面にも、同趣旨の記事が掲載されていた。
11日午後2時半すぎ、陸前高田市の金属加工会社「T社」の工場で爆発が起きた。
この爆発で、火が燃え広がることはなかったが、従業員のHさん(男性、50歳)が気道熱傷などの重傷、ほかに38歳の男性が左頬をやけどする軽傷を負った。
警察の調べによると、金属部品を研磨する部屋でノートパソコンの部品を電動工具で磨いていたところ、集じん機の排気口を通って火が噴き出し、部品やHさんの衣類を焼いた。。
警察は、パソコンの部品を磨く際に出たマグネシウムの粉じんに引火したとみて、爆発の詳しい原因を調べている。
工場の近くの飲食店の男性は、「『バン』という大きな音が聞こえ爆発を知りました。近所なのでとても怖いです」とと話していた。
会社によると、「T社」は従業員が15人で、パソコンの本体部分の研磨など、金属加工を手がけているという。
出典
『金属加工工場で爆発2人やけど』
http://www.nhk.or.jp/lnews/morioka/6044430711.html?t=1460412561913
2015年11月18日8時51分に京都新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
京都府福知山市の炭素製品製造会社「S社」(本社・兵庫県尼崎市)京都工場で10月19日、爆発が起きたのに同社が消防への通報を約1カ月怠っていたことが17日、分かった。
福知山市消防本部は、同社を口頭で指導した。
市消防本部や同社によると、爆発は10月19日午後8時25分ごろ、修理中だった電気集じん機(高さ13m、幅8m)を再稼働させた際に機械内部で起きた。
当時、工場は稼働中で外部への被害はなく、従業員にけがはなかった。
集じん機は、炉から出る有毒物質を除去する機械という。
爆発は、消防法で通報義務が定められているが、通報したのは今月16日だった。
社内で安全対策を検討する中で義務違反が分かったという。
現場で同日、集じん機を調べた市消防本部は、「即時の通報を指導した。事故原因は調査中」という。
S社は、「火災はなく、人的被害がなかったため、発生当初は届け出の認識がなかった。事故対応マニュアルを整理し再発防止に努める」としている。
同工場では、9月29日にもボイラー室で火災があり、消防車が出動した。
出典URL
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20151118000021
キーワード:粉塵爆発
2015年6月30日付で朝日新聞(聞蔵)から、「(声)粉じん爆発、身近にある危険[大阪]」というタイトルで、奈良県の男性(73歳)からのおそらくは投書が、下記内容でネット配信されていた。
台湾の音楽イベントで27日起きた爆発事故は、まかれたカラーパウダーが粉じん爆発した可能性があると報じられている。
私が小学校4年生の時、理科クラブで「メリケン粉爆弾」の実験があった。
先生が指でひとつまみのメリケン粉(小麦粉)をぱらぱらとアルコールランプの炎へ落とすと、時折、大きな炎が上がった。
「裏ごし器を使って粉をたくさん落としたほうが大きな炎が観察できるので、自宅で再実験してみて」と言われた。
早速、母からお茶碗2杯の小麦粉と裏ごし器を借り、自宅の中庭で、ろうそくを使って試みた。
最初は、粉が多すぎたのか、炎が消えた。
何度か失敗して、周囲が粉の白い霧に包まれたようになった次の瞬間、大きな炎が立ち上り、とてつもない大きな音がして耳が痛くなった。
長じて、私は高校で物理を教える身になったが、授業で粉じん爆発について教える機会が持てなかったことを残念に思っている。
以前、テレビ番組で、人にメリケン粉を投げつけて笑いのネタにしているのを見た。静電気で着火して爆発する可能性もあり、危険だと思った。
粉じん爆発は身近に起こりうることを知ってほしい。
(ブログ者コメント)
ブログ者はこれまで、開放空間で粉じん爆発が起きるには、バーナーの炎のような、かなり大きな着火エネルギーが必要だと思っていたが、この投書を読むと、そうでもなさそうだ。
keyword ; dust explosion
2015年6月28日19時14分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
日本時間の27日午後9時半ごろ、台北近郊の新北市のレジャー施設で音楽イベントが行われていたところ、屋外のステージの近くで、突然、炎が上がり燃え広がった。
地元の消防当局などによると、20代と30代の日本人女性2人を含む、合わせて519人がやけどなどをして手当を受けたという。
音楽イベントでは、28個もの噴射装置を使って、客に向かって色の付いた粉を大量に吹きかける演出が行われていた。
消防当局は、NHKの取材に対し、当時は細かい粉が大量に舞い上がり、空気中の濃度が、粉末に引火する「粉じん爆発」を起こしかねないレベルに達していたという見方を示した。
そのうえで消防当局は、噴射装置や照明機器などが火元となって粉に引火した可能性もあるとみて、現場検証を行うなどして当時の状況を詳しく調べていることを明らかにした。
イベントで使われていた粉は、粉末状にしたトウモロコシなどに色を付けて使っていたとみられ、消防当局は成分についても調べている。
当時開催されていた音楽イベントは、台湾の会社が「カラー・パーティー」と題して2013年から毎年開いているもので、27日は、新北市にあるレジャー施設の水を抜いたプールの中を会場に、有料で開かれていた。
当時、会場には水着姿の客を含む数千人が集まっていたとみられ、地元メディアによると、ステージに上がった歌手などがラップミュージックやダンスなどを披露していたという。
事故が起きたのは、イベントが後半にさしかかった現地時間の午後8時半ごろ、日本時間の午後9時半ごろで、ステージ近くの参加者が音楽に合わせて踊り、会場の雰囲気が最高潮に達したのに合わせて、主催者側がさまざまな色が付いた粉を、ステージの周辺に置いた機材を使って吹き飛ばし、客に向けて浴びせる演出を行った。
当時の様子を撮影した映像によると、空中に大量の粉が舞って煙のように視界を遮るなか、ステージから数m離れた一帯から、突然、炎が上がっている。
台湾では、このところ、今回のようにさまざまな色の粉を浴びながらダンスやランニングを楽しむイベントが流行しているという。
今回の台湾での火災について、火災のメカニズムに詳しい早稲田大学理工学術院の長谷見雄二教授は、出火当時の火災の映像から、会場にまかれた粉に何らかの原因で引火したあと連鎖的に燃え広がる、一種の「粉じん爆発」が起きた可能性が高いと指摘している。
今回の火災当時の映像では、会場に粉が大量にまかれ、その後、強い光が見えたあとに地面付近を炎が一気に燃え広がる様子が写っている。
映像を分析した長谷見教授によると、まかれた粉は、空気中に漂う様子から乾燥した状態だったとみられ、密度も高かったという。
このため、何らかの原因で会場にまかれた粉に引火したあと、粉状になったものが一瞬にして燃える一種の「粉じん爆発」が起きて連鎖的に燃え広がった可能性が高いと指摘している。
そのうえで長谷見教授は、「今回のような火災現象は、粉の乾燥状態や空気中の密度などの条件がそろっていれば、照明の熱やたばこの火などがきっかけで起きる可能性がある。大量の粉を使った演出は、状況によっては非常に危険だということをまず認識し、仮にこうした演出を行う場合でも、大気中の粉の密度がどれくらいであれば安全かといったことを事前にチェックしたうえで、安全な範囲で行うことが必要だ」と話している。
トウモロコシを原料にした粉末に色を付けた粉が使われるイベントは、最近、アメリカや日本などでも行われている。
こうしたイベントは、数年前にアメリカで発祥し、白いシャツを着て5kmのコースを走る間に色とりどりの粉をかけられたり、大勢で粉を浴びたりして、楽しむことを目的にしている。
日本でも、代理店が主催するイベントが去年あたりから各地で開催され、若い世代を中心に人気を集めている。
ただ、台湾と日本で使われている粉の違いや使用時の状況の違いなどは、今のところ分かっていない。
トウモロコシを原料にした粉末に色を付けた粉を使ったイベントを、去年から日本で行っている東京のL社は、台湾の事故を受けて、念のため、山盛りにした粉や空気中にまいた粉に火を近づける実験を行ったが燃えなかった、と話している。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150628/k10010130871000.html
6月28日19時19分にYAHOOニュース(AFP=時事)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
爆発発生当時の動画には、来場者らに吹き付けられた粉が突然引火し、会場が炎に包まれる様子が生々しく捉えられている。
来場者が水着など薄着だったことから大勢の人々が重度のやけどを負い、惨事を免れた人々によって搬送された。
当局が28日発表したところによると、負傷者は500人を上回っており、このうち約200人は重傷。
出典URL
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150628-00000034-jij_afp-int
6月28日22時2分に産経新聞westからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
火災の原因となったとみられるカラーパウダーは、コーンスターチをカラフルに着色した粉末。
粉塵爆発に詳しい東北大名誉教授の榎本兵治氏によると、細かい粉状の物質は、コーンスターチに限らず、砂糖や小麦粉のような食品でも、金属粉であっても、空気中に散布され、酸素が十分に行き渡った状態で火気に触れれば、爆発することがあるという。
出典URL
http://www.sankei.com/west/news/150628/wst1506280069-n1.html
7月1日0時5分にYAHOOニュース(フジテレビ系)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
台湾のイベント会場で起きた爆発・炎上事故。
消火のための作業によって炎がさらに燃え広がる現場を、ステージ上のカメラがとらえていた。
火災をステージ上からとらえていた新たな映像には、会場に響き渡る悲鳴が映されていた。
イベントスタッフは、手に消火器のようなものを持っていた。
そして、火を消そうと二酸化炭素を噴射したところ、火がさらに燃え広がっているのがわかる。
体に火がつき、必死に逃れようとする観客。
今回の火災では、こうして地面に積もっていたカラーパウダーが巻き上がってしまい、さらに火が燃え広がったとみられている。
出典URL
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20150630-00000210-fnn-int
(ブログ者コメント)
○屋内で同じ現象が起きれば「爆発」となるのだろうが、今回は屋外だったので、映像を見る限り、「爆発的燃焼」だった感がある。
○「消火器噴射で地面のパウダーが巻き上がって・・・」という件、2次爆発や3次爆発で被害がさらに拡大することが、粉じん爆発の大きな特徴だ。
(2015年8月13日 修正1 ;追記)
2015年8月11付で朝日新聞(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
台湾内政部は、事故後、可燃性の粉を噴出するのは消防法違反との判断を示し、カラーパウダーを使ったイベントを禁止した。
(2015年10月19日 修正2 ;追記)
2015年10月17日付の毎日新聞紙面に、照明にパウダーが入って引火したという、下記趣旨の記事が掲載されていた。 (新情報に基づき、タイトルも修正した)
死者12人を含む499人がやけどを負った火災で、検察当局は16日、イベント主催者1人を業務上過失致死などの罪で起訴した。
パウダーが粉塵爆発する危険性を知りながら、イベント参加者や設備を扱うスタッフらに周知せず、安全訓練もしていなかったとした。
また検察は、舞台そばの照明にパウダーが入って引火し、会場にまかれていたパウダーで粉塵爆発が起きたと断定した。
2015年4月22日付で朝日新聞大分全県版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
21日午前5時50分ごろ、大分市丹生の大分キャノンマテリアル大分事業所で、コピー機のトナーに使う粉を作る最中に爆発が起きた。
同事業者から119番通報があった。けが人はいなかった。建物の破損などもないという。
警察などによると、爆発が発生したのは午前4時半ごろ。粉を機械に投入する工程中だったという。
可燃性の微粒子に火花などが引火し爆発する「粉じん爆発」が起きたとみて、原因などを調べている。
(2015年5月5日 修正1 ;追記)
2015年5月2日付で朝日新聞大分全県版(聞蔵)から、昨年6月にも同様の事故があったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故が発生したのは4月21日午前4時35分ごろ。119番通報があったのは午前5時51分。
消防は、事故3日後の4月24日、「通報に遅れがあった。防火管理の意識・体制を徹底してほしい」と指導したという。
消防によると、同事業所では昨年6月にも同様の事故が発生。粉の摩擦などによる静電気で粉じん爆発が起きた可能性が高いとみられ、機器の改良などの対策をしていたという。
消防は、今回も粉じん爆発の可能性があるとみて、原因を調べている。
2015年2月3日13時27分にNHK盛岡から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2日午後5時14分ごろ、遠野市のパソコン部品を製造している「S社」の工場で、製品の削りかすなどを吸い込む集じん機のダクトパイプから火が出た。
工場で作業していた人が消火にあたり、火はおよそ30分後に消し止められたが、集じん機のダクトパイプ6本が焼けた。
この火事で、集じん機のそばで削りかすを集じん機に流し込む作業をしていた18歳から40歳の派遣社員の男女3人が、顔や腕などに軽いやけどをした。
警察の調べによると、けがをした派遣社員の1人は「突然、ボンという音がして、パイプから火が出た」と話しているという。
工場では出火当時、発火しやすいマグネシウムの削りかすなどを集じん機に流し込んでいたという。
警察は、マグネシウムの削りかすが何らかの原因で発火した可能性があるとみて、火事の原因を調べている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/morioka/6045163831.html?t=1422997439970
Keyword ; dust explosion , accident
2014年9月13日付で朝日新聞山口東版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
山口県警のHPにも、9月12日周南署発表として、同趣旨の記事が掲載されていた。
12日午前10時すぎ、周南市野村3丁目のステンレス加工工場で、ステンレス板を研磨した際に出る粉の回収中に小爆発があり、会社員の男性(25)が熱風により、右頬から首にかけて全治数週間の火傷を負った。
男性は、産廃回収車につないだホースで粉を吸引していたが、ホースの中で爆発が起こったらしい。
出典URL
http://www.police.pref.yamaguchi.jp/kurashi/page_a001_000264.html
(ブログ者コメント)
ステンレスの粉が粉じん爆発するという話しは、ブログ者は聞いたことがない。
粉じん爆発データ表を見ても、ステンレス粉のデータは見当たらない。
そもそも、ステンレスには不動態被膜があるので燃えない?
一応、この情報は粉じん爆発のカテゴリーに入れてはおくが、切削油か何かが爆発したのだろうか?
それとも不動態被膜形成前に爆発?
キーワード;静電気
Keyword ; dust explosion , accident , static electricity
2012年7月8日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。(新情報に基づき、タイトルも修正しました)
元記事は下記を参照願います。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/2015/
(2014年3月22日 修正1 ;追記)
2014年3月14日22時5分にmsn産経ニュースwestから、集じん機のパルスエアー電源を入れた直後に爆発したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県警は14日、安全管理を怠ったなどとして業務上過失傷害の疑いで、同社の社長(46)や当時の工場長(45)ら4人を書類送検した。
同社は、「書類送検を厳粛に受け止め、再発防止策を徹底する」とのコメントを出した。
容疑は、アルミ粉末の製造工程に新しい装置を導入したのに、安全管理や作業手順の周知を怠り、集じん機内に残留したアルミ粉で粉じん爆発を起こし、男性従業員ら4人にけがを負わせたとしている。
社長らはいずれも容疑を認めているという。
県警によると、事故は24年7月3日、溶けた高温のアルミを風で飛ばして粉末にする工程で発生。
アルミ粉を集める集じん機内部に、余分なアルミ粉が付着するのを防ぐ装置「パルスエアー」の電源を入れた直後に爆発した。
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/140314/waf14031422070018-n1.htm
3月14日19時11分にNHK津からは、若干表現の異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。
爆発がアルミの粉末を集める集じん機で起きたことから、警察は原因の究明を進めるとともに、詳しい状況を調べてきた。
その結果、警察によると、爆発の原因は清掃装置を作動させたため集じん機の内部にたまった粉末が舞い上がり、静電気などで着火した粉じん爆発で、社長らが、集じん機に清掃装置を取り付けた際、事故防止の手順を定めて従業員に徹底させるなど、安全対策が不十分だったことが分かったという。
警察は、安全対策を怠ったことが事故につながったとして、会社の社長や工場長など合わせて4人を業務上過失傷害の疑いで書類送検した。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/tsu/3075968971.html?t=1394833946083
3月15日付の朝日新聞三重全県版(聞蔵)からも、若干表現の異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。
工場は同年5月、集じん機内に空気を吹き付けてアルミ粉がたまらないようにする装置を導入。
しかし、安全な起動手順を定めず、危険回避措置をしなかったことが過失とされた。
警察は、たまっていたアルミ粉が装置の起動で舞い上がり、静電気で爆発が起きたとみている。
(ブログ者コメント)
今回の報道でも、状況がよく分らない。
バグフィルター設備一式を新たに導入したのだろうか?
それとも、元々あった集じん機に「空気を吹き付ける装置」を追加で設置したのだろうか?
もし前者であれば、設備一式、ユニットとしてメーカー標準で納入される筈なので、パルスエアーを噴射させても爆発は起きないと思うのだが・・・?
起動手順の問題と報じられているので、後者だったのかもしれない。
(2014年4月10日 修正2 ;追記)
2014年3月15日付の伊勢新聞紙面に、事故時の状況などが、前報などとは若干異なる表現で掲載されていた。
容疑は、24年7月3日午前9時ごろ、製造したアルミ粉末を集めるための集じん機内に粉末が機械に詰るのを防ぐ清掃装置を導入した際、安全な手順を確立しないまま従業員に作業させ、爆発で従業員男性(45)ら4人に重軽傷を負わせた疑い。
警察によると、同社は事故の約2ケ月前から清掃装置を使い始めたが、安全な手順を策定していなかった。
警察は、従業員が誤った手順で同装置を起動させ、可燃物のアルミニウム粉末が集じん機内で舞い上がり、静電気などが着火源になって爆発したとみている。
この事故で、同工場から半径約1km圏内の家屋や事業所でガラスが割れたり壁が壊れ、約1億8000万円の被害があった。
Keyword ; dust explosion , accident
2013年10月25日18時59分にNHK水戸から、10月25日18時1分に読売新聞から、10月26日付で毎日新聞茨城版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
25日午後1時40分頃、坂東市上出島にある金属加工会社「T金属工業」の工場で、アルミニウムの廃材を溶かす溶解炉から集じん機につながるダクト(長さ3m、直径1m)が爆発し、5m下に落下した。
警察などによると、この爆発でダクトの近くにいた男性作業員2人がやけどを負い、うち1人(40歳)は全身やけどで意識不明の重体、もう1人(37歳)も左半身に重傷を負って病院に運ばれ手当てを受けている。
警察によると、工場は平屋建てで、爆発があったダクトはアルミニウムの廃材を溶かした際に出る粉じんを集めるために設置されていたという。
爆発で工場の屋根や壁は大きく壊れているということで、警察などが工場の関係者から話を聞くなどして、当時の詳しい状況を調べている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/mito/1075555601.html?t=1382734410626
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20131025-OYT1T00889.htm
http://mainichi.jp/area/ibaraki/news/20131026ddlk08040117000c.html
一方、10月26日付で朝日新聞茨城版(聞蔵)からは、若干ニュアンスの異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察の説明では、工場は平屋建てで、爆発が起きたのは工場内のアルミニウムを精製するための作業場。
約20mの高さにある天井が抜け落ち、壁の一部も壊れた。
やけどを負った2人は、精製過程で出る灰からアルミニウムを再抽出する作業をしていたという。
(ブログ者コメント)
ガス爆発だった可能性もあるが、とりあえず粉じん爆発のカテゴリーに入れておく。
(2013年11月3日 修正1 ;追記)
2013年10月26日付の茨城新聞紙面に、事故時の状況に関する、若干ニュアンスの異なる下記趣旨の記事が掲載されていた。
排煙用のダクトが爆発して落下し、従業員2人が重体となった。
警察によると、爆発で高さ約5mから落下したのは、10m以上あるダクトのうち、約3m。
爆発後、ダクトの近くに男性(37)が、溶解炉の近くにもう1人が、大やけどを負って倒れていた。
(2013年12月2日 修正2 ;追記)
2013年11月30日19時9分にNHK水戸から、重傷を負った2名のうち1名が亡くなったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によると、大やけどをした2人のうち、派遣会社の社員でインドネシア人の男性(40)が入院先の都内の病院で容体が悪化し、30日朝、死亡したという。
もう1人の37歳の男性はその後、意識を取り戻し、回復に向かっているという。
警察は引き続き、工場の関係者から事情を聞くなどして事故の詳しい原因を調べている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/mito/1073468541.html?t=1385854182834
2013年10月16日13時43分に朝日新聞から、10月16日1時27分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。また同社HPにも同主旨のお知らせが掲載されていた。
愛知県安城市の自動変速機(AT)世界最大手のアイシン・エィ・ダブリュの敷地内で15日午後11時13分頃に発生した火災は、16日午前2時23分ごろ鎮火した。
警察などによると、アルミ製のトランスミッションを製造している鉄骨平屋建て約6万8000m2の第2工場の集塵機およびダクト、壁・天井の一部が焼損した。
ダイカスト区の集塵機付近で粉塵爆発があったといい、何らかの原因で積もったちりに引火した可能性があるという。
2度爆発音が聞こえたという。
付近で働いていた約30人にけがはなかった。
同社は16日、原因を究明するため事故対策本部を設置。
また16日中に生産を再開した。
出典URL
http://www.asahi.com/national/update/1016/NGY201310160005.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20131016-OYT1T00127.htm
http://www.aisin-aw.co.jp/news/20131016.html
(ブログ者コメント)
○「2度爆発音が聞こえた」と報道されている。もしそうなら、粉じん爆発の特徴の一つである2次爆発が起きたのかもしれない。
○アルミ粉の粉塵爆発だったとすれば、その対策はとっていたはず。何が悪かったのだろうか?
○1日後に生産が再開された点から考えると、被害は、そう大きくなかったのかもしれない。集塵機内で爆発が起きたが放散口が開いた程度で済んだ・・・という可能性も考えられる。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。