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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2018929日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。

第1報は下記参照。

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/8874/

 

 

(2018年10月27日 修正1 ;追記)

 

2018102050分にgooニュース(中日新聞)から、タービンの羽根が蒸気によって浸食され折れたことが原因だったという下記趣旨の記事が、タービンの模式図付きでネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)

 

北電は19日、火災を起こしたタービン軸の異常振動について、タービンの羽根が蒸気によって浸食されて折れ、高速回転するタービン軸のバランスが崩れたのが原因とみられると発表した。

再稼働の見通しは、依然、立っていない。


北電は同日、調査結果を中間報告として、経産省北陸産業保安監督署に報告した。


火災は9月22日に発生した。

軸の異常振動によって軸受け部の潤滑油が飛散し、タービンカバーの熱で発火したことが、警察などの調べで判明している。


羽根が折れたのは、連なった3台のタービンのうち、真ん中にある低圧タービン。

タービンは、羽根が集まった円形状の10の構造物が段々状になっており、羽根は全部で1452枚。

最も発電機寄りの構造物の68枚のうち9枚が折れ、残り59枚も外周部が欠けるなど、損傷していた。

 

北電は、タービン内の蒸気が凝結して水滴になり、羽根の表面が少しずつ削り取られて亀裂が生じたとみている。


北電は昨年4〜7月の点検で、タービンを分解して目視点検で調べている。

タービンは1997年製。

亀裂ができるには長い年月がかかるが、北電の火力部火力品質管理チームの担当者は19日の会見で、「点検の際に亀裂は発見されなかった」と説明した。


調査では、隣接する別の低圧タービンと高中圧タービンにも、羽根の外周にカバーと接触した跡などがあった。

発電機の絶縁器具にも割れが確認された。

原因究明の時期は分からず、年内に再稼働するかどうか不明。


北電は、七尾大田火力と同型のタービンを使っている敦賀火力発電所2号機(福井県敦賀市、70万KW)の運転を12日に停止し、分解して点検した結果、羽根3枚に小さい亀裂があったと明かした。

既に補修し、23日ごろに再稼働する予定。


北電は、当面(20〜26日)の電力の需給状況について、他の火力や水力発電所の運転などで安定供給を確保できる見通しだと発表した。

 

出典

蒸気でタービン浸食か 七尾大田火力火災 再稼働見通せず

https://news.goo.ne.jp/article/chuplus/region/chuplus-CK2018102002000083.html 

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

「タービン内の蒸気が凝結して水滴になり・・・」という報道から考えると、エロージョンが原因だったのかもしれない。

 

また、「羽根9枚が折れ、残る59枚も損傷していた」という記述からは、59枚は折れた9枚の影響で損傷したとも読み取れる。

 

詳細不明だが、記事のタイトルは暫定的に、ブログ者が感じた内容を加味する形で修正した。

 

 

 

(2018年12月23日 修正2 ;追記)

 

201812192136分に日テレNEWS24から、スプレーの水滴が亀裂の原因だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、第1報ともどもタイトルも修正した)

 

北陸電力は19日、会見を開き、根本的な原因について調査結果を明らかにした。

これまでの調査で、タービンの軸の異常な振動により、高温のカバー部分に潤滑油が飛び散ったことが直接的な出火原因と判明。

また、軸の異常な振動については、タービンの羽根が損傷していたことが原因だと推定されていた。

 

しかし、去年の定期検査で異常が確認されなかった羽根が、なぜ1年余りの期間で損傷するまでに至ったのか、その根本的な原因は分かっていなかった。

 

そして、19日の会見での説明では、

▽タービンの出口部分で温度を下げるために使われているスプレーの水滴が翼に浸食し、亀裂が発生した。

▽さらに、「中間スリーブ」という隣り合う翼同士をつないでいる部品が劣化していたために、ブレが大きくなり、亀裂が進展した。

という、2つの要因が重なったことによるものだと結論づけられた。

 

再発防止策としては、部品の材質を強度の高いものに変更し、点検の方法も、これまでは目視による確認だけだったが、目で見えないレベルの傷の有無を調べる検査を行なうなど、強化することにした。

 

北陸電力では、今後、応急的な対応として圧力プレートを設置し、来年2月末の運転再開を目指す方針だ。

ただ、出力は当面、7割程度となり、フル出力での運転は再来年に行われる定期検査以降になるとしている。

 

出典

七尾大田火電2号機 来年2月末再稼働へ

http://www.news24.jp/nnn/news16331845.html 

 

 

12191936分にNHK石川からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

北陸電力は最終報告書をまとめ、19日に国に提出するとともに、金沢市で記者会見した。

それによると、タービン内の蒸気を冷やすためのスプレーの水滴で出来た亀裂と金具の劣化による複合的な原因でタービンの翼が折れ、潤滑油が漏れ出したことが火災の原因だとしている。


そのうえで、今後、対策として翼の浸食部分の除去と補強、翼を固定する金具の強化、それに、定期点検で目視以外にも精密な点検を行うことなどを明らかにした。

 

出典

北陸電力タービン火災で報告書

https://www3.nhk.or.jp/lnews/kanazawa/20181219/3020000612.html 

 

 

以下は、1219日付の北陸電力ニュースリリース(報告書概要)。

 

『七尾大田火力発電所2号機タービン損傷に関する原因と対策について』

http://www.rikuden.co.jp/press/attach/18121901.pdf

 

 

 

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化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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