2015年4月10日18時33分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国土交通省太田川河川事務所は9日、広島市の土砂災害を受け、土石流を検知するために設置したセンサーのうち、1か所でサイレンが作動したと発表した。
同日午前9時10分頃、同市安佐南区八木4で、砂防ダム建設に使う重機の進入路を造るため、除草作業をしていた土木会社が誤ってワイヤとサイレンをつなぐケーブルを切断。
約1分間サイレンが鳴り、同事務所や消防などに異常発生を知らせるメールが送られた。
センサーは、渓流に張られたワイヤが土砂で切れると、住宅地のサイレンが鳴る仕組みだが、ワイヤとサイレンをつなぐケーブルが切断されても作動する。
同事務所は、「今後、同様のことがないよう、注意を徹底したい」としている。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150409-OYT1T50125.html
2015年1月10日12時44分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1月10日17時50分にNHK新潟から、1月10日11時32分と21時16分に産経新聞から、1月11日付で毎日新聞新潟版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
10日午前6時50分ごろ、新潟県湯沢町の水力発電所「東京電力湯沢発電所」(出力1万5600KW)で自動火災報知機が作動したと、同社から119番があった。
警察の調べによると、鉄筋3階一部2階建てタービン建屋の屋根約1200m2(縦約25m、横約48m)が崩落していた。
建屋内にあった運転中のタービン4基の上に崩れた屋根ががれきとなって落ち、4基のタービンが自動停止した。
同発電所は通常無人で、けが人はなかった。
同社などによると、首都圏などに電力を供給しているが、他の発電所に切り替えるなどして、供給に影響はないという。
新潟地方気象台によると、10日午前10時現在の湯沢町の積雪は214cmで、平年の約2倍だった。
同社によると、湯沢発電所の建物は1920年代に建てられ、その後、度々補修工事や改修工事を重ねてきたという。
こうした事情もあり、東電では、屋根に1m50cm以上の積雪があった場合は雪下ろしをすると決めていたが、今回は業者の都合がつかず、本格的に雪が降り始めた先月以降、一度も除雪をしていなかった。
10日も、屋根には2mほど積もっていたという
同社は、除雪業者と5日に連絡をとり、日程を調整している最中だったという。
東京電力は、屋根が雪の重みで崩落したとみて詳しい状況を調べるとともに、管理が適切だったかについても調べることにしている。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20150110k0000e040210000c.html
http://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/1036794281.html?t=1420923566003
http://www.sankei.com/affairs/news/150110/afr1501100019-n1.html
http://www.sankei.com/affairs/news/150110/afr1501100037-n1.html
http://mainichi.jp/area/niigata/news/20150111ddlk15040081000c.html
(2015年2月14日 修正1 ;追記)
2015年2月9日18時24分にNHK新潟から、屋根に積もった雪が雨で想定以上に重くなったことが崩落の原因だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2月9日20時58分に新潟放送からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
東京電力は、屋根に積もった雪の重みで崩落したとみて調査を進め、9日、記者会見して、その結果を明らかにした。
それによると、湯沢町では崩落が起きる前に雨の日が続いたことから、東京電力では、雨によって屋根に積もった雪が想定以上に重くなったことが崩落の原因となったとしている。
東電の担当者は会見で、「積雪の深さだけで重みに対する配慮が足りなかった」と話した。
そのうえで、東京電力は、別の会社からこの建物を引き継いだ昭和26年以降、60年以上にわたり、この建物の補強工事を行っていなかったことを明らかにした。
東京電力では、建物の強度に問題がなかったかさらに調査を進めるとともに、今後、建物の強度にあわせた除雪の基準を設けたいとしている。
崩落したのは大正11年、1922年建設の古い建物で、東電は雪おろしの目安を積雪1.5mと定めていて、崩落当時の積雪はその範囲内だった。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/1035321581.html?t=1423513878176
https://www.ohbsn.com/news/detail/kennai20150209_4710597.php
(ブログ者コメント)
雨で重くなった雪は、建築基準法に定められている想定値を超えることがある。
類似事例は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/4212/
2014年12月5日19時52分にNHK福井から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5日午前10時半すぎ、敦賀市の約5400世帯で最大27分間にわたって停電が起き、一時、交差点の信号機が使えなくなるなどの影響が出た。
これについて北陸電力が原因を調べた結果、市内の変電所で、カメラを設置する支柱を立てるために掘削工事を行っていたところ、地表から約1.8mの深さに埋まっていた電気を送るケーブルを誤って傷つけたため、送電ができなくなったことがわかった。
現在は、別の系統を使って送電を行っているということで、北陸電力は、掘削工事の方法に問題がなかったか、作業員に話しを聞くなどして詳しい状況を調べている。
北陸電力は、「今後はこのような停電を起こさないよう、作業方法を十分に確認し、再発防止に努めたい」と話している
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/fukui/3053745001.html?t=1417813500560
2014年12月1日23時35分に産経新聞westから、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
12月2日2時39分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
1日午後3時半ごろ、福岡市東区香椎浜ふ頭の市営「みなと100年公園」に設置されている風力発電施設の風車(直径約3.4m)の羽根3枚が突然折れて飛ばされ、一部が約90m離れた場所に止めてあったワンボックスカーを直撃した。
男性が車に乗り込もうとしていたところだったが、けがはなかった。
市は、強風が原因で、強風時に備えたブレーキも作動しなかったとみて、詳細を調べている。
この風車は、平成22年3月にも、羽根が折れて落下する事故が起きている。
市によると、折れた羽根はいずれも繊維強化プラスチック製で、重さ約7kg。3枚すべてが根元から折れていたという。
ワンボックスカーは運転席の窓ガラスが割れ、屋根の一部がへこんだ。
福岡管区気象台によると、当時、福岡市の最大瞬間風速は14.1m。
市によると、22年の事故は強風時に作動するブレーキの不具合で、羽根が過度に回転したことが原因だった。
風速約20mになると停止するよう改良していたという。
出典URL
http://www.sankei.com/west/news/141201/wst1412010083-n1.html
http://mainichi.jp/select/news/20141202k0000m040128000c.html
2014年11月5日19時24分にNHK広島NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月5日21時31分に産経新聞westからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
4日夜遅く、広島市の土砂災害の被災地に設置されている、土石流の発生を検知するセンサーの警報器が誤って鳴っていたことがわかった。
国交省太田川河川事務所は、センサーと警報器を結ぶケーブルが動物にかじられたことが原因とみて調べている。
同事務所によると、4日午後11時半すぎ、広島市安佐南区緑井7丁目の谷に設置した、土石流が発生したことを知らせるワイヤーセンサーの警報器が1分間鳴り響き、河川事務所の職員など、約20の登録先にメールで通知された。
職員や消防、それに警察の担当者が現地にかけつけたところ、土石流は発生していなかったが、センサーと警報器を結ぶ太さ1cmほどの通信ケーブルの一部に、動物にかじられた跡が見つかった。
同事務所では、通信ケーブルが動物にかじられたことによって接触不良を起こしたとみて、詳しく調査している。
天候は良く、住民を避難させることはなかった。
同事務所によると、警報器が鳴ったことで住民が避難したという情報は入ってないというが、江角副所長は、「住民にご迷惑をおかけして大変申し訳ない。通信ケーブルを増やすなど、再発防止策を検討したい」と話している。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20141105/5958461.html
http://www.sankei.com/west/news/141105/wst1411050090-n1.html
(ブログ者コメント)
通常は「問題なし」の信号を発信している通信ーブルが断線したことで誤発報した、ということではないだろうか?
もしそうだとすれば、フェイルセーフに設計した設備が設計通りに作動したというだけのことだ。
2014年10月7日11時2分に千葉日報から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
10月6日18時37分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
10月7日付の毎日新聞千葉版紙面にも、同趣旨の記事が掲載されていた。
千葉県内に6日上陸した台風18号は、予報通りの強い風雨で、週明け初日の県内各所で猛威を振るった。
市原市役所本庁舎では午前11時ごろ、1階市民課前のガラス1枚(高さ4.86m、幅1.92m、厚さ約1cm)が強風の影響で3分の2程度が室内に向かって割れ、近くにいた70代男性が左手の指を切る軽傷を負った。
現場には市消防局職員が駆け付け、枠内に残ったガラスや周囲に散乱したガラス片を撤去。他の職員も市民を誘導し、割れた範囲を板やシートで覆うなど対応に追われた。
同課は業務の一時停止を余儀なくされ、住民票の手続きで訪れた会社員女性(56)は「会社が休みになり、天候も落ち着いたから来たのに…。割れた時に居合わせていたらと考えると怖い」と顔をこわばらせた。
高沢総務課長は、「近くに石などは落ちておらず、風が原因だろう」と話した。
銚子地方気象台によると、市原市内では同午前11時すぎに最大瞬間風速28.8mを観測していた。
出典URL
http://www.chibanippo.co.jp/news/national/218162
http://www.sankei.com/affairs/news/141006/afr1410060091-n1.html
(ブログ者コメント)
○風圧だけでガラスが割れた事例は珍しいかと思い、紹介する。
○この市役所は、ブログ者の住まいから徒歩10分程度の場所にある。
当時、ブログ者は、しばしば風などの様子をチェックしており、11時ごろにも外を見ていたが、風はかなり治まっていて、ガラスが割れるような突風は吹いていなかった。
局地的に市役所付近だけに突風が吹いたということだろうが、強い風がしょっちゅう吹いている市原市。もっと強い風が吹くことも多いのになぜ割れた?というのが率直な感想だ。
2014年5月16日21時4分にNHK松山から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
16日午前、四国電力・伊方原子力発電所の低レベル放射性廃棄物を保管している建物で、作業員が誤って火災感知器のケーブルを切断するトラブルがあった。
四国電力によると、16日午前10時すぎ、1号機と2号機の中央制御室で火災を知らせる警報が出たが、実際には火災は起きておらず、確認した結果、低レベル放射性廃棄物を保管している建物に設置されている火災感知器から中央制御室までつながるケーブル2本が切断されているのが見つかった。
この建物では、16日、新たな消火設備の配管を取り付ける工事が行われており、足場を設置するために、作業員が建物の天井にドリルで穴を開けていたところ、天井裏に埋設されていたケーブルを誤って切断したという。
作業は、図面やレーダーを使った探査装置でケーブルがある場所を確かめながら行っていたということだが、何らかの原因でケーブルがうまく検知されなかったため、ケーブルのある場所に穴を開けてしまったという。
四国電力は、16日夕方までに新たにケーブルを取り付けて仮復旧させたということで、「今後、詳しい原因を調査して速やかに県に報告したい」としている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/matsuyama/8004510841.html?t=1400273584424
(ブログ者コメント)
設備を設置する、あるいはシステムを構築する場合、安全面で押さえておくべき考え方の一つに、フェイルセーフというものがある。
具体的には、万一、設備やシステムに故障が発生しても、全体として安全方向に向かうように設計するという考え方だ。
今回の火災感知器は、おそらくは、常時、「火災は起きていない」という信号を出し続けていて、それが、ケーブルが切断されたことで信号が出なくなり、結果、火災発生の警報が出た・・・ということだと思われる。
もし逆に、火災が発生した場合にだけ信号を出すシステムだったとしたら、今回の切断は検知されず断線したまま放置されて、実際の火災発生時に役に立たなかったかもしれない。
2014年5月12日18時50分に日テレNEWS24(四国放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国土交通省は11日、鳴門市の旧吉野川の工事現場で誤って下水道管を破損したと発表した。
12日現在、汚水処理に影響は出ていない。
問題が起きたのは鳴門市大津町徳長の大津橋北詰めで、国が旧吉野川の堤防の耐震化工事を行っている場所。
国交省徳島河川国道事務所によると10日、長さ15.5mの鉄製の板を地中に打ち込んでいたところ、水面から深さおよそ12mの地中に埋設されていた下水道管にぶつかり、管が壊れた。
破損箇所から海水が流れ込み、流水量が急激に増えたことで11日、問題が発覚した。
ここより上流部分で下水道を利用しているのは鳴門市内の約500世帯で、12日現在、汚水処理に影響は出ていない。
しかし、今後、流れ込んだ土や泥が管に溜まる可能性があるため、県と徳島河川国道事務所が対処方法を検討している。
破損の原因について徳島河川国道事務所は、「工事前に埋設物があるか県側に確認したが、何もないと聞いていた」と説明している。
出典URL
http://www.news24.jp/nnn/news8672726.html
2014年2月16日付で東愛知新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
豊橋市細谷町で、風力発電用の風車1基のブレード(羽根)が破損したことが16日わかった。
羽根は縦方向に2つに裂けており、破損状態から落雷の可能性が高い。
破損した羽根の一部は周辺に飛び散ったとみられるが、けが人が出たなどの報告は寄せられていない。
近くの住民によると、破損は15日の昼すぎに起きた。
破損した羽根は支柱(高さ約65m)の頂上近くに取りつけられた3枚のうちの1枚。
羽根1枚は全長約40mほどあり、破損した羽根は落雷で裂けた後、回転しながら支柱と接触し、その際に羽根の一部が飛び散ったとみられる。
この発電施設は、東京に本社を置く風力発電事業会社が管理運営し、2007年に稼働開始。
遠州灘に面した渥美半島海岸の海食崖の上に立地しており、北側には数10m離れてキャベツ畑など広がる。
風力発電の羽根が落雷に弱いことは、当初から指摘されてきた。羽根の位置は地上から数10mと高い位置にあることから、落雷の標的になりやすい。
出典URL
http://www.higashiaichi.co.jp/news/news_syakai/140216/14021602.html
また、2月17日11時43分に読売新聞からも、同主旨の記事が若干異なる表現でネット配信されていた。
豊橋市細谷町にある風力発電施設・細谷風力発電所で15日正午頃、「風車が破損し、異音がする」と、風車を設置している「ミツウロコグリーンエネルギー」(本社・東京都中央区)に付近の住民から通報があった。
同社の担当者が駆けつけると、高さ65mの塔の上に取り付けられているブレードと呼ばれる3枚の羽根(長さ35m)のうち1枚が縦に裂けたうえ、根元から折れて垂れ下がっていた。
周囲は畑や山林で近くに人家はなく、被害は出ていないという。
同社で周囲を立ち入り禁止にしたうえで、原因を調べている。
同社では破損の状況から、落雷により2枚のガラス繊維製の部材を貼り合わせた構造になっている羽根が裂け、折れた可能性があるという。
当時は曇り空で風は強くなかったとしている。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20140217-OYT1T00224.htm
(ブログ者コメント)
発電用の風車が落雷などによって破損した事例は、広義の産業安全のジャンルに入るものとして、これまで、報道される都度、掲載してきた。
ただ、これまでの事例で、おおよその傾向はつかめた感があり、都度、掲載しても参考になる事例ではないのでは?と感じるようになった。
よって、今後は特段の事例でない限り、掲載を省略する。
(2014年3月2日 修正1 ;追記)
2014年2月16日付の中日新聞紙面に、下記趣旨の補足的記事が掲載されていた。
風車は、米ゼネラル・エレクトリック社製。
発電機には風速22mで自動的に停止する安全装置がついており、ミツウロコ社の担当者は、「破損の状況から、風のせいではなく落雷の可能性が高い」と説明する。
2013年11月20日付で読売新聞岩手版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
奥州市前沢総合支所の男性職員が10月に同市前沢区で草刈りをした際、草刈り機の回転式の刃で小石が飛び、隣接する工場駐車場にあった乗用車15台の後部ガラスを割ったり、車体を傷つけたりしたことが分かった。
市が19日の市議会全員協議会で報告した。
市は、約220万円と見込まれる修理代を賠償する。
市教委によると、職員は10月17日午前11時過ぎ、同市前沢区の工業団地用地で、11月4日に行われるマラソン大会の臨時駐車場を整えるため、1人で草刈りをした。
昼食休憩後、現場に戻った際、工場の社員から「車に傷が付いている」と指摘されたという。
職員は、草刈り機の音で事故に気づかなかったという。
草刈りをした場所から損傷した車までの距離は5~15mだった。
全員協議会では、市議から「石を飛ばす音は大きく、気づかないはずがない」、「改めて本人から事情を聞くべきだ」と批判が相次いだ。
市側は「悪意があったわけでない」として、職員の処分は行わない考え。
小沢市長は「15台を一度に傷つけたと聞き、がくぜんとした。不注意というのでは済まされない。再発防止を徹底する」と述べた。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/iwate/news/20131119-OYT8T01560.htm
2013年11月20日8時16分に毎日新聞岩手版から、また11月20日付で岩手日報から、補足的な下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大型の自走式草刈り機で小石をはね飛ばし、近くにあった車15台を傷つけていた。
職員は10月17日午前11時〜正午、同市前沢区の市有地(約1万4000m2)で作業した。
草刈り機の歯の回転数を最大にしており、騒音で小石を飛ばしたことに気づかなかったと話しているという。
出典URL
http://mainichi.jp/area/iwate/news/m20131120ddlk03040059000c.html
http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20131120_4
2013年9月6日18時58分にNHK北海道NEWS WEBから、9月6日11時48分にmsn産経ニュースから、9月7日8時54分に読売新聞から、9月8日付で読売新聞北海道版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
日本海側の苫前町の風力発電施設で、風車の羽根がローターハブと呼ばれる付け根部分ごと落下しているのが見つかり、運営会社では施設内のすべての風車の運転を停止して原因を調べている。
風車の羽根が落下したのは、苫前町の風力発電施設「苫前グリーンヒルウィンドパーク」。
運営会社によると、5日午前7時前、施設の近くを通りかかった人から連絡があり、現場に駆けつけた社員が、風車1基の羽根が丸ごと外れて高さ45mの支柱の取り付け部分から落下しているのを確認した。
羽根は3枚ついていて、1枚の長さが26m、重さは全体でおよそ27トンあるが、けがをした人はいなかった。
担当者に油圧異常を知らせるメールの時間などから、同社は5日午前4時45分ごろに落下したとみて原因を調べている。
風車はデンマークのボーナス社(現シーメンス社)製で、施設では同じ型の20基を使って平成11年から発電しているが、羽根が落下する事故は全国で360基余りを運営するグループ全体でも初めてだという。
同社によると、この風車の耐用年数は20年で、使用開始から約14年しか経過しておらず、8月20日の定期点検でも異常はなかった。
運営会社では、施設内のすべての風車と、道北の遠別町と浜頓別町にある同じ型の6基の運転を停止し、原因を調べている。
施設の保守点検を行っている「ユーラスエナジージャパン」苫前事業所の丹羽所長は「原因は現時点では見当がつかず、対策本部で究明していきたい。安全が確保されるまでは運転を停止する方針だ」と話している。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20130906/4340331.html
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130906/dst13090611490005-n1.htm
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130906-OYT1T01188.htm
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/hokkaido/news/20130908-OYT8T00015.htm
(2013年9月15日 修正1 ;追記)
2013年9月14日9時59分に毎日新聞から、9月14日19時24分にNHK北海道NEWS WEBから、当時の風速や今後の調査などが下記趣旨でネット配信されていた。
経済産業省が「重大事故」と認定したことが同省への取材で分かった。
同省は、有識者会議の専門部会に、発電事業者「ユーラスエナジー苫前」が提出する調査結果報告書を諮り、原因特定と再発防止策の検討などを進める。
ユーラス苫前は12日、専門家らでつくる事故調査員会を設立、14日から風車を製造した海外のメーカーの担当者も加わり、現地で本格調査する。
当時の風速は10〜11mで、通常なら発電できる強さという。
事業者の親会社で風力発電国内最大手の「ユーラスエナジーホールディングス(HD)」は、支柱とローターの接続部分に何らかの異常があったとみて原因を調べる。
同省によると、羽根の落下事故は今年に入り、3月に太鼓山風力発電所(京都府)、4月に「ウインドパーク笠取」(三重県)で相次いで発生。
昨年まで国内では例がなく、同省は2件を「重大事故」と認定した。苫前の事故は3例目となる。
落下原因に関し、太鼓山を所有する京都府は「金属疲労」、笠取を運営する中部電力の子会社「シーテック」(名古屋市)は「部品の強度不足」の可能性が高いとし、5月に同省有識者会議の専門部会で報告した。
同省は苫前事故でも、先行2件と共通する原因がないか調べて再発防止を図る。
ユーラス苫前は省令に基づき、事故覚知後30日以内に国に調査報告書を提出する。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20130914k0000m040117000c.html
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20130914/4519781.html
(2013年10月5日 修正2 ;追記)
2013年10月4日18時55分にNHK北海道NEWS WEBから、10月5日付で毎日新聞北海道版から、10月5日付で朝日新聞北海道版(聞蔵)から、主軸の修理ミスだった可能性が高いという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
施設を運営する風力発電大手の「ユーラスエナジージャパン」は、4日、札幌市で会見を開き、事故原因の中間報告を公表した。
それによると、当時は強風などは吹いておらず、風車と支柱をつなぐ金属製の「主軸」と呼ばれる部品が折れて、風車が落下したとしている。
主軸は元々、施設内の別の同型風車に設置していたが、2011年12月に不具合が発生。取り外して修理し、昨年6月に現在の風車に取り付けた。
修理は、風車を製造したデンマークのボーナス社(現ドイツのシーメンス社)ではなく、国内業者に依頼。
報告書によると、主軸の損傷が激しい部分が設計より20mmほど削られていたり、主軸への荷重を減らすため曲線状に仕上げられるべき部位が平らになっていた。そのため折れた部分に過剰な負荷がかかり、「金属疲労」が起きた可能性が高いと説明している。
ユーラス社もこうした修理内容を把握していた。
ユ社の中村社長は、「今後は、部品の修理の際に業者に細かく指示を出すなどして、再発防止に努めたい」と話している。
会社では、来月上旬までに事故の最終報告をまとめる予定。原因を特定するまで同型の25基の運転は再開しない。苫前グリーンヒルの運転再開も見合わせる方針。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20131004/5000521.html
http://mainichi.jp/area/hokkaido/news/20131005ddr041040004000c.html
(2013年11月17日 修正3 ;追記)
2013年11月16日11時37分に北海道新聞から、最終報告書が提出されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ユーラスエナジージャパンは15日、最終報告を北海道産業保安監督部に提出した。
昨年6月の修理にミスがあり、「(羽根を支える)金属製主軸の疲労破壊が原因」と断定した。
同社が道内に設置している同型の25基の運転を、来週にも順次、再開させる。
原因については、10月上旬に提出した中間報告と同じ内容。
その後、実際の破断面を電子顕微鏡で観察したり、亀裂の発生、進展のメカニズムをコンピューター解析するなどして裏付けた。
同社は年内に、重要部位の修理マニュアルを策定するなど再発防止策を講じる。
同型の25基は苫前町に19基、宗谷管内浜頓別町と留萌管内遠別町に各3基あり、来週以降、安全性を確認できたものから運転を再開させる。
出典URL
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/504539.html
2013年9月1日19時8分にNHK新潟から、9月1日20時40分に朝日新聞からは写真付きで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1日午前7時前、新潟市中央区の高齢者施設「老人憩の家なぎさ荘」に設置していた、市の「風レンズ風車」と呼ばれる5基ある風力発電設備のうち、1基でプロペラが破損し、周囲に散らばっているのが見つかった。
市が調べたところ、グラスファイバーで作られた3枚のプロペラのうち2枚が破損し、最も大きいもので50cmほどの破片が、約70m離れた市水族館マリンピアの敷地内で見つかった。
けが人や建物への被害はないという。
新潟市によると、この設備は「なぎさ荘」の電力の一部をまかなうために、ことし7月に設置したばかりで、発電のデータを確認したところ、31日は、現場でおよそ23mの風が吹いた午後7時半ごろに異常が見られるという。
このため、市では、このころに破損したのではないかとみて、設備を止めて詳しい原因を調べている。
設備は高さ約13mで、風車の直径は約3m。風車はプロペラが3枚あり、風速毎秒20mに達すると自動でブレーキがかかる。設計上は同60mまで対応できるという。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/niigata/1034198471.html?t=1378068360585
http://www.asahi.com/national/update/0901/TKY201309010124.html
2013年8月31日23時36分にNHK広島から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
31日午後、尾道市で工事中の県の水道管の一部が破損し、尾道市と福山市のあわせて6600世帯あまりが一時、断水となった。
広島県によると、31日午後4時過ぎ、尾道市高須町で老朽化した水道管の取り替え工事をしていた際、一部が破損し、送水を止める弁が作動した。
この影響で、尾道市東尾道地域3907世帯と福山市の松永地域の2700世帯のあわせて6607世帯が断水した。
その後、復旧作業を行った結果、水道は1時間から2時間半後に全ての地域で復旧したというが、断水の影響で濁った水が出ている地域もあり、県などで注意を呼びかけている。
工事では、30年以上経った水道管の周りを覆うコンクリートを取り除く作業をしていたということで、広島県では工事の工程に問題がなかったかなど原因を調べている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/hiroshima/4004188411.html?t=1377983355536
(2013年8月11日 修正3 ;追記)
2013年8月5日2時2分にmsn産経ニュース京都から、8月5日付で読売新聞から、金属疲労による亀裂発生が原因だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故原因について検証している府の専門家会議が4日、京都市内で開かれ、金属疲労によって長さ約1mの亀裂ができ、それが広がったことで破断につながった、とする検証結果をまとめた。
同会議によると、外観調査や金属組織の分析から、3枚の羽根(長さ25m)と発電機など計45トンが溶接された鉄製タワー(高さ50m)の上端部付近で、金属疲労による亀裂ができていたことを確認した。
亀裂は、鉄製タワーの円周6mのうち約1mに及び、これが開閉することで「延性破壊」が起き、さらに亀裂が広がったとみられるという。
設置メーカーによると、破断面を特殊な顕微鏡で調べたところ、金属疲労で金属が破壊される際にできる特徴である、しま模様の連なりが見られたという。
材料の選択や溶接部の強度に問題はなかったとした。
一方、府は、事故前から風車を回転させる装置の歯車が壊れていた4号機を撤去するとともに、支柱に大きな亀裂が見つかった5号機の風車を取り外して詳しく調べる方針を、明らかにした。
亀裂が比較的小さい残りの2基では、事故原因の検証結果を踏まえて、再稼働も検討するという。
専門家会議は今後、太鼓山で特徴的に吹く風が風車に与えた影響を調査し、9月下旬以降に開く3回目の会合で報告する予定。
出典URL
http://sankei.jp.msn.com/region/news/130805/kyt13080502020000-n1.htm
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/kyoto/news/20130804-OYT8T00997.htm
(2013年11月19日 修正4; 追記)
2013年11月17日23時25分に毎日新聞から、11月18日22時6分にNHK京都から、事故報告書がまとまったという下記趣旨の記事が、、ット配信されていた。
専門家会議(座長、勝呂幸男・日本風力エネルギー学会会長)は17日、報告書をまとめた。
プロペラ部と支柱をつなぐボルト60本のうち14本で、折れたり亀裂が入ったりする破損や緩みがあったため、支柱に過重な負荷がかかり、金属疲労で引きちぎれたとしている。
報告書によると、ボルトの破損や緩みは一部の場所に集中していた。
2012年2月にもほぼ同じ場所で17本のボルト破損などが見つかり、交換した。
事故後のシミュレーションで、ボルトが十数本損傷した場合、支柱の寿命は、本来の34年間から100分の1程度に激減することが判明したが、ボルトが破損した直接の原因は明らかになっていない。
京都府は、半年に1回、定期検査を行って、主に、ボルトに緩みがないかどうかを調べていたが、亀裂があるかどうかなどは調べていなかったという。
このため、京都府は、今後は、超音波を使ってボルトの破損を検査し、亀裂などが見つかれば早期に取り替えることにしている。
府は事故後、全6基の風車の稼働を停止している。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20131118k0000m040091000c.html
http://www.nhk.or.jp/lnews/kyoto/2016187351.html?t=1384811977498
2013年6月19日付で伊勢新聞から、最終報告書が発表されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
シーテックは18日、事故原因や対策をまとめた最終報告を発表した。
風の強さに応じて羽根の角度を変える装置の摩耗によって風車が過回転したことが原因と特定した。
同社によると、風車の過回転により羽根が鉄塔に衝突。その衝撃で発電機や羽根と鉄塔を固定するボルトが破断し、羽根などが落下したと特定した。
羽根の角度を変える装置が摩耗した原因は、アルミ合金製だったためだと説明。4月下旬までに耐性が約7倍というステンレス製に変える対策を取った。
点検周期は3年に1回から半年に1回に増やすという。
また、羽根の角度を固定する力が弱まっていることを知らせる機能がなかったため、自動で確認する機能を今月末までに追加する。
台風など強風が予想される際は手動で行うという。
津市のシーテック三重支社で会見した野坂社長は、ウインドパーク笠取の風車18基の再稼働について「地元に丁寧に説明し、一つ一つの対策の効果を確認した上で、稼働に持っていく。スケジュールありきではない」と話した。
出典URL
http://www.isenp.co.jp/news/20130619/news01.htm
(2014年5月12日 修正3 ;追記)
2014年5月10日9時43分にNHK東海NEWS WEBから、対策をとった風車が再建されるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
施設を運営する中部電力の関連会社「シーテック」では、羽根の向きを調整する装置に使われている部品の強度が不十分だったことが事故を引き起こしたとして、部品を違う素材に交換したうえで、強度を自動的にチェックする機能を追加するなどの再発防止策を講じてきた。
そして、地元の自治会からも、理解が得られたとして、再建工事に着手した。
新しく建設される風車は、事故のあったものと同じ規模で、7月中旬ごろに運転を開始する予定。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20140510/4322771.html
津市と伊賀市にまたがる青山高原にある大型風力発電所「ウインドパーク笠取」で7日に風車の羽根が鉄柱からなくなった事故で8日朝、鉄柱上部から発電機と羽根が落下しているのが見つかった。
発電所を管理運営する中部電力の子会社「シーテック」が、鉄柱周辺に発電機などが散乱しているのを見つけた。周辺に建物はなく、けが人はなかった。
事故があった風車は、19基ある発電機のうち最も東側にある19号機。
落下した羽根はグラスファイバー製の3枚組で、1枚の長さは40mで重さ6.5トン。羽根の回転軸の後部についた発電機と合わせ重さ140トンで、高さ65mの鉄柱の先端に取り付けられていた。
発見時、発電機は地面にめり込み、3枚の羽根の破片が周囲に飛び散っていた。
現場の周囲に立つ木々は巨大な破片がぶつかったとみられ、なぎ倒されたような状態。
鉄柱は中央付近でよじれ、東側へ「く」の字に曲がっており、その根元には、長さ約40mの羽根が1枚、縦に裂けたような状態で巻き付いていた。一部は数百m離れた谷底まで吹き飛ばされていた。
シーテックの担当者によると、羽根が回りながら発電機ごと落ちたとみられる。
津地方気象台によると、7日の三重県中部は北西からの強風が吹き、最大瞬間風速は津市で午後5時半ごろに19.9m、伊賀市で午後4時40分に16.3mを観測した。
19号機は発電能力2000KWで、2010年12月に稼働。
シーテックと製造した日本製鋼所によると、最大瞬間風速が30mを超えると、風を受け流すように羽根の角度を風と平行に変え、自動停止させる。
設計上は最大瞬間風速70mまで耐えられるという。
同型機は九州や中国地方、北海道などに105基あり、羽根が落下したのは初めて。耐用年数は20年ほど。
19号機は、津市と伊賀市を結ぶ国道163号・新長野トンネルそばの山中に建設されている。
7日午後4時半すぎ、電力供給が止まったことを知らせる警報が本社と津市の事務所で鳴ったが、構造物が欠落した場合の警報装置などはなかった。
現場付近では8日朝から、報道機関などのヘリコプターが上空を旋回。事故現場に向かう私有地の管理用道路には従業員2人が配置され、報道機関や住民への対応に当たっていた。
出典URL
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2013040890115607.html
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130409/dst13040914390017-n1.htm
また、4月9日2時38分に毎日新聞から、経産省が日本製鋼所製の風車に安全点検を求めるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
経産省は8日、全国に設置されている日本製鋼所製105基を対象に、運転事業者に詳細な安全点検を行うよう近く通知する方針を固めた。
先月には京都府伊根町で別のメーカー製の風車が倒壊する事故も起きており、同社製以外でも発電能力が2000KWを超す大型風力発電施設については、風車の自主点検を呼び掛ける方針だ。
シーテックによると、風車は風速25mを超えると、破損防止のため自動停止する仕組みで、7日午後3時ごろには停止した。
風速70mまで耐えられるとされていたが、風車に取り付けた風速計が記録した最大瞬間風速は7日午後4時37分の27.9mだった。
同省によると、原子力発電以外の発電設備は、原則として事業者が自主点検している。
シーテックは半年に1度、点検を実施しており、直近では3月15日に行ったが、異常はなかったという。
三重県によると、津市と伊賀市の市境付近は風の通り道になっているうえ、広大な土地があることから、大型風力発電施設が4カ所あり、51基の風力発電機が集積している。
シーテックは全基を停止し、原因究明を急ぐ方針。
風力発電を巡っては、沖縄県・宮古島で03年9月、最大瞬間風速74.1mを記録した台風14号の暴風で3基が倒壊。
07年1月には青森県の「岩屋ウインドファーム」で1基が根元から倒れる事故が発生。
沖縄の事故は想定を超える強風に風車が耐えられず、青森は2本必要なボルトを1本しか付けていなかったことが判明した。
原因は落雷(24.6%)や暴風(10.8%)など外的要因が55.9%で、製造不良(6.2%)や整備の不備(2.1%)などの人的要因は15%だった。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20130409k0000m040133000c.html
(ブログ者コメント)
伊根町の事例は、本ブログ掲載済。
※記載は省略したが、伊根町の風車はオランダからの輸入品とのこと。
(2013年5月3日 修正1 ;追記)
2013年5月2日19時12分にNHK三重から、同日23時42分に毎日新聞から、羽根角度調節装置の歯車状部品が擦り減っていたことが原因だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
シーテックは津市で会見を開き、これまでの調査でわかったことを説明した。
それによると、風車には強風が吹いたとき羽根の面を風と平行にして風を受け流すようにする装置がついているが、事故当時、装置が正常に動かず、3枚の羽根が直接、最大瞬間風速42mの強風を受けたため、風車が通常の3倍のスピードで回転したという。
そして、高速で回転した羽根が大きくしなって鉄塔に接触し、羽根と柱の結合部のボルトが破断したことが、羽根や発電機が落下した原因ではないかと見ている。
羽根の角度を調節する装置に使われている歯車状部品に摩耗しやすいアルミ合金が使われ、この部品が想定より擦り減り、角度を保つ機能が通常の5分の1〜10分の1に低下していたことが判明したという。
このためシーテックは残りの18基についても、同じ装置に問題がないか調べることにしている。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/tsu/3074321131.html?t=1367531207194
また、2013年5月3日付で朝日新聞伊賀版(聞蔵)からは、若干ニュアンスの異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。
シーテックは2日、羽根の付け根の部品の素材に、柔らかくて不適切なアルミ合金を使っていたため落下につながったと発表した。
同社によると、事故当時は毎秒27.9mの風が吹いていて、風を受けて角度を変えた羽根をそのままで固定する装置に使われていたアルミ合金が摩耗し、羽根の角度を固定する力が想定の5分の1になっていた。
そのため、強風を受けた風車は通常の3倍ほどの回転数になり、変圧器などが入った機械室と風車の支柱をつなぐボルトが壊れ、落下につながったという。
同社は、敷地にあるほかの18基と県内の12基についても、同様の部品を使っていないか調べる。
2013年2月5日、美浜発電所1号機で、非常用ディーゼル発電機の負荷試験中に電気出力が低下、屋外の排気筒から黒煙が発生した。
点検結果、4台ある過給機のうちの1台でタービン室内部のタービンローターが損傷していた。
原因は、コンプレッサー翼を軸に締め付け固定するためのナットが緩んでいたこと。
緩んでいた原因は、前回点検時に過給機を縦置きにして作業をする際、専用の縦置き固定治具がなく、補助作業員が過給機を手で支えてナットを締め付けたため、翼を固定する軸方向の締め付け力が不十分になったこと。
出典URL
http://www.kepco.co.jp/pressre/2013/0318-3j.html
京都府は13日、伊根町に設置している太鼓山風力発電所で、風車1基の先端部分が高さ50mから羽根や発電機ごと落下した、と発表した。
落下部分は重さが計約45トンあり、羽根は長さ25mで3枚あったが、付近に人家はなく、けが人はなかった。府は原因を詳しく調べている。
落下したのは6基あるうちの3号機で、地上から約46mのボルト接合部分付近から折れていたという。支柱は鉄製で、切断部分の厚さは8mmだった。
府によると、12日午後7時半ごろ、同発電所を遠隔制御している福知山市の府公営企業管理事務所で3号機の異常を知らせる表示があった。
13日午前9時40分に点検業者が落下しているのを見つけた。
異常を感知した時は風速15m程度だったが、設計上は25mまで発電が可能、また風速60mにも耐えるという。
府は「切断部は風の力を受ける場所で、金属疲労の可能性がある」とし、今後、専門家を交えて原因を調べ、残る5基も点検するという。
同発電所は2001年に運用を開始した。
風車1基あたりの建設費は約1億7800万円。耐用年数は17年で、あと5年残されているという。
風車6基のうち、4、5号機は落雷などで故障していた。
11年度は発電所全体で約400万KW時を供給し、4700万円の売電収入があったが、故障や風力不足が響き約4500万円の赤字だった。
昨年9月に固定価格買い取り制度の対象となって売電価格が1.6倍となり、収益の改善が期待されていた矢先だった。
出典URL
http://www.kyoto-np.co.jp/top/article/20130313000166
一方、3月13日22時15分に毎日新聞からは、折損状況に関し、若干ニュアンスの異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。
プロペラ部と支柱の溶接部近くの鉄柱が破断しており、府は老朽化が原因とみて調査している。
出典URL
(ブログ者コメント)
耐用年数にまだ5年もあるので、この言葉の使用には違和感を感じる。
設計時に金属疲労を十分に考慮していなかったとか施工不良など、老朽化以外のことが原因ではないだろうか?
(2013年4月16日 修正1 ;追記)
2013年4月15日21時1分にNHK大阪から、他の風車4基でもほぼ同じ場所で亀裂が見つかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
このトラブルを受け、風力発電機のメーカーが残る5基の緊急点検を実施したところ、1号機をのぞく4基の支柱の計9か所で亀裂が新たに見つかった。
このうち、亀裂がもっとも大きかったのは5号機で、亀裂の長さは支柱の円周の3分の1にあたる約2m30cm、亀裂の深さは支柱の鉄板の厚さ10mmのうち8mmに及んでいたという。
また、見つかった亀裂は、いずれも3号機で支柱が折れた部分とほぼ同じ場所で確認されたという。
京都府は来月、専門家を集めた会議を開いて、支柱が折れたり亀裂が入ったりした原因や今後の対応を検討することにしている。
出典URL
(ブログ者コメント)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130313-OYT1T01230.htm
それが今回は「風力発電機のメーカーが緊急点検」という記事。
オランダからメーカーを呼んだということだろうか?
(2013年5月11日 修正2 ;追記)
2013年5月10日12時33分にNHK青森から、深浦町の風車でも支柱に亀裂が見つかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
このトラブルを受けて経産省は、同じオランダのメーカーが製造した全国およそ120基の風力発電を対象に緊急点検を実施していたが、点検の結果、深浦町が運営する風力発電所、「白神エナジーパーク」の発電機1基で、風車と支柱をつなぐボルトが破損していたほか、支柱の5か所で、亀裂が確認された。
支柱の亀裂は、伊根町のケースとほぼ同じ部分で見つかったということで、深浦町は風車の運転を止めて周辺の立ち入りを禁止した。
風車の落下や亀裂の原因はわかっていないが、日本風力エネルギー学会の勝呂幸男会長は、「風力発電機が、風の強さや向きなど地域の特性に応じて設計されていたのか、検証する必要がある。全国の風力発電所でさらに詳細な点検をすべきだ」と指摘している。
出典URL
また2013年5月10日19時45分にmsn産経ニュースからは、若干ニュアンスの異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。
経産省の通知を受け、町が施設を調べたところ、風車の羽根部分と支柱をつなぐボルトに腐食があるのを発見、4月4日に新しい部品に交換した。
さらに超音波探査で、支柱の5カ所で目に見えない程度の小さい亀裂を確認。近く、詳細に調べる
深浦町の風力発電施設は風車1基で、出力は750KW。平成11年12月に稼働を始めた。
出典URL
一方、2013年4月8日付の中日新聞紙面に、オランダのメーカーについて下記趣旨の記事が掲載されていた。
伊根町で落下した風車はオランダのラガウェイ社製。同社は倒産している。
(ブログ者コメント)
ラガウェイ社についてネット検索したところ、倒産ではなく他社と合併したという情報が見つかった。
舞鶴発電所1号機(定格出力:90万kW)は、運転中の2月27日にボイラへの補給水量が増加し、監視を強化しておりましたが、2月28日に補給水量がさらに増加したため、漏水の疑いが強いと判断し、同日13時09分に停止操作を開始しました。
3月1日2時55分に運転を停止した後、ボイラの冷却を行い、詳細な点検を行った結果、ボイラ上部の配管4本に損傷を発見しました。
原因については、ボイラ配管外面が、石炭を燃焼させた後に発生する石炭灰と接触することにより磨耗し、1本が損傷に至り、そこから高温高圧の水が近傍の配管に噴き出したことで、他の3本も損傷に至ったものと推定しています。
その他の類似箇所も点検した結果、設備の健全性が確認できたことから、10日17時26分に起動操作を開始し、本日13時02分に並列しました。
本日18時頃に通常運転を開始する予定です。
出典URL
http://www.kepco.co.jp/pressre/2013/0311-1j.html
尼崎市は11日、同市富松町2の富松橋近くで、河川の改修工事中に水道管を破損し、水漏れが発生したと発表した。
断水はしないが、復旧工事により市内全域の水道から赤く濁った水が出る可能性があるという。
同市は午後8~10時、広報車24台を出して水のくみ置きなどを呼びかけた。
同市によると、同日午後4時ごろ、護岸の掘削工事中に、地中の水道管(直径1.1m)にドリルで誤って直径4~5cmの穴を開けてしまい、水漏れが発生した。
12日午前0時から復旧工事を開始し、未明には終了する予定。
出典URL
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130112-00000212-mailo-l28
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。