2019年12月18日16時58分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月の台風15号で2次冷却塔が倒壊した日本原子力研究開発機構の原子炉「材料試験炉(JMTR)」(茨城県)で、冷却塔を支える木材に腐食が見つかったことが18日、機構への取材で分かった。
腐食が原因で木材が強風に耐えられず、倒壊に至ったという。
機構は過去の点検で、腐食の進行を把握していなかった。
多数の原子力施設を保有しており、管理態勢を問われそうだ。
冷却塔は、炉心で発生した熱を大気に放出する木造の設備で、高さ16・5メートル。
台風15号で観測された強風には耐えられる設計だった。
だが、柱の間に木材を斜めに交差させる「筋交い」で、複数の腐食が見つかった。
強度が低下していて強風の負荷で筋交いが破損し、倒壊したとみられる。
冷却塔は1968年に建設。
腐食のあった木材は98~99年度に交換したものだった。
JMTRは2006年から停止しており、機構は冷却塔の上部や壁を外観検査し、塔の中は可能な範囲での目視確認だけだった。
それ以外に木材内部での腐食の様子を把握する検査をしていなかった。
点検計画で冷却塔の特殊な構造を考慮していなかったことも要因だという。
冷却塔は9月9日朝に倒壊。
環境への影響はなかった。
周辺では午前7時ごろ、地上10メートルで最大瞬間風速30・9メートルを観測した。
JMTRは06年以降、再稼働せず、17年に廃炉が決まった。
(共同)
https://mainichi.jp/articles/20191218/k00/00m/040/187000c
12月18日11時18分にNHK茨城からは、設計風速の半分程度で倒壊したことがシミュレーションで確認されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
茨城県大洗町にある原子力機構の大洗研究所では、ことし9月の台風15号で研究用原子炉を冷却する高さおよそ17メートルの建物が全壊しました。
当時、敷地内の最大瞬間風速は、この建物の設計基準のおよそ半分の30メートル余りしかなかったことから、原子力機構で倒壊の原因を詳しく調べていました。
その結果、建物を支える木製の筋交いの一部が腐食していたことが分かり、それを基にシミュレーションしたところ、基準を下回る風で倒壊することが確認されたということです。
施設は昭和43年に完成し、51年がたっていて、すでに廃止が決まり放射性物質はありませんでしたが、外壁にアスベストが含まれ、倒壊時、微量が飛散したおそれもあります。
定期的に点検はしていたということですが、木材の表面が金属に覆われていたため、腐食に気づかなかったということです。
原子力機構によりますと、全国で89の施設が老朽化し、その7割が建設から40年以上たっているということで、今後、点検方法の見直しなど、再発防止策を検討したいとしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/20191218/1070008509.html
12月20日19時14分にNHK茨城からは、報告書が県などに提出されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
原子力機構は20日、倒壊した原因などをまとめた報告書を原子力規制委員会や茨城県、それに大洗町を含む10の市町村に提出しました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/20191220/1070008530.html
12月21日10時25分にNHK茨城からは、機構は全国の研究拠点で腐食の恐れがある箇所を特定し打音検査を年1回行うなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
原子力機構は点検で腐食を見つけられなかったとし、全国にある研究拠点に対し、腐食するおそれがある箇所を特定して目視での点検に加え、たたいて音で問題がないかを確かめる打音検査を年一回行うことを決めました。
また、必要なら超音波を使った検査も行うとしています。
原子力機構によりますと、全国で89の施設が老朽化し、その7割が建設から40年以上たっているということで、今週、菅官房長官は老朽化対策と安全確保のため、必要な予算を確保していく考えを示しています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/20191221/1070008535.html
(ブログ者コメント)
以下は、NHK映像の1コマ。
2019年12月13日10時34分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午前11時50分頃、北海道上ノ国町羽根差の風力発電施設で「風車が高速で回転し、火が出ている」と通行人から110番があった。
江差署によると、火は自然鎮火したが、風車の羽根の根元が一部焼損するなどした。
同署は、風車の部品が落下する危険性があると判断し、付近の国道228号を約1キロ通行止めにした。
同署によると、風車は高さ約20メートル、羽根の直径約5メートルの小型で、国道から約50メートル離れている。
風車を管理する函館市の企業からは、「故障して、回転を制御できない」と連絡があったという。
上ノ国町には同日午前から暴風雪警報が発令されており、午後7時現在、風車は強風を受けて高速で回転し続けている。
同署は、強風が収まるまでは通行止めを続ける。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20191213-OYT1T50132/
12月13日0時36分にYAHOOニュース(北海道新聞)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
道内は12日、冬型の気圧配置が強まった影響で、広い範囲で強風や吹雪に見舞われた。
檜山管内上ノ国町では、風力発電の風車が強風のため故障。
札幌管区気象台は、荒天のピークは過ぎたものの、風雪の強い状態は13日朝まで続くとして、警戒を呼び掛けている。
気象台によると、12日午後11時までの最大瞬間風速は、日高管内えりも町襟裳岬で40・5メートル、日高管内浦河町で34・2メートルなど。
24時間降雪量は、上川管内の美瑛町で26センチ、上川町層雲峡で25センチなど。
強風の影響で12日午前11時50分ごろ、上ノ国町羽根差の風力発電所の風車が異常な速度で回転し、故障して制御できない状態になった。
江差署は、風車のプロペラが落下する恐れがあるとして、午後0時半から付近の国道1キロを通行止めにした。
気象台によると、同町の隣の檜山管内江差町で午前9時50分に29・3メートルの最大瞬間風速を観測した。
津軽海峡フェリーは函館―大間(青森)間の同日の3便を欠航、13日の1便の欠航を決めた。
ハートランドフェリーも江差―奥尻間の12日の2便を欠航した。
新千歳空港では稚内などと結ぶ4便が欠航、丘珠空港は利尻往復の2便が欠航した。
道教委によると、室蘭市の小中全20校が臨時休校。
宗谷管内を中心に、小中22校が下校時間を繰り上げた。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/374175/
(ブログ者コメント)
たまたま、回転している様子をテレビ報道で見たのだが、羽根がちぎれるのでは?と思ったほど、高速で回転していた。
2019年12月4日5時0分に千葉日報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
千葉市美浜区の幕張ベイタウンで、地下の輸送管を使ってごみを収集する「廃棄物空気輸送システム」が9月から故障していることが3日、市などへの取材で分かった。
輸送管に穴が開いたためで、同システムを管理する市は、2022年4月ごろの復旧を目指し、補修方法を検討している。
これほど長期の故障は初めてという。
市廃棄物施設維持課によると、同システムは送風機を使って輸送管内に空気の流れを作り、投入口に入れた可燃・不燃ごみを幕張クリーンセンターに送る仕組み。
同タウンでは1995年に稼働し、約9400戸が利用する。
地下にある輸送管は直径50センチ、全長は約4・6キロ。
9月2日にごみが収集できない不具合が発生。
カメラ点検の結果、鋳鋼製の輸送管に約6ミリの穴が開き、地下水が流入していることが分かった。
管がカーブしている部分で、ごみ袋がぶつかり穴が開いたとみられる。
破損箇所は地下5メートルと深く、地下水が湧く上に電力ケーブルもあるため、掘削による補修作業が難しい箇所という。
市は、別の場所に新たな輸送管を埋める敷設替えを含め、復旧方法を検討している。
同タウンでは同月6日から、ごみの臨時収集を開始。
マンションの出入り口などに集積場所を設け、ごみ収集車による回収を続けている。
同課は、「工法がまだ決まっていないので詳細は不明だが、22年4月ごろをめどに復旧させたい」としている。
https://www.chibanippo.co.jp/news/local/649154
2019年11月29日付で毎日新聞福井版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
関西電力は28日、定期検査中の高浜原発4号機(高浜町)で損傷が確認された蒸気発生器の伝熱管5本について、作業員の衣服や靴に付着したステンレス片が昨年の前回定検中に同発生器の中に入り込み、管を傷つけた可能性があると明らかにした。
当初、12月中旬を予定していた原子炉の起動時期は、来年2月以降になる見通し。
関電によると、2018年5~9月の定検中、蒸気発生器につながる配管に作業員が入るなどして点検した際、付着していた異物が入り込んだ可能性があるという。
異物は機材を現場で加工した際に付いたステンレス片とみられ、管の傷から、長さ18~24ミリ、幅6~8ミリで、厚さ1ミリ以下と推定されている。
管の傷は長さ4~8ミリで、深さが管の厚み1・3ミリに対して、40~60%に達していた。
実際の異物は確認されていない。
関電はこれまでの調査で、縦約2センチ、横約1センチの別のステンレス片を見つけたが、管と接触した痕跡はなかったとしている。
関電は今後、配管などに入る際は作業服を着替えるようにするほか、目視点検が難しい箇所にはファイバースコープで異物がないかを確認する。
https://mainichi.jp/articles/20191129/ddl/k18/040/193000c
11月29日9時35分にNHK福井からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
定期検査中の高浜原子力発電所4号機の蒸気を発生させる機器の細管5本が、最大で60%削れていた問題で、関西電力が調べた結果、定期検査の際に作業員の服などについていた異物の混入が原因とみられることがわかりました。
高浜町にある関西電力の高浜原発4号機で、ことし9月から定期検査のため運転を停止し、タービンを駆動させるための蒸気をつくる「蒸気発生器」の検査を行ったところ、3台の蒸気発生器で、合わせて5本の細管が最大で60%削れていたことが分かりました。
国の基準では、削れた割合が20%を超えると原子力規制庁に再発防止策などを報告することが義務づけられていて、関西電力が原因を調査し、28日に県などに結果を報告しました。
それによりますと、定期検査で冷却水の弁の点検をした際に、作業員の服などに付着した微細な金属片などの異物が機器に複数、混入し、外側から細管を傷つけたことが原因とみられるということです。
県によりますと、傷が深かったのは、異物に角があるなどの形状が関係している可能性があるということです。
関西電力は、削れた細管は使用できないように栓をするとともに、再発防止策として、作業員は点検の前に服を着替えたり、靴にカバーをつけたりすることを徹底するとしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukui/20191129/3050003500.html
※以下は、11月28日付で関西電力HPに掲載されていたプレスリリースの抜粋。
『高浜発電所4号機の定期検査状況について(蒸気発生器伝熱管の損傷に関する原子炉施設故障等報告書の提出について)』
・・・・・
3台ある蒸気発生器(SG)の伝熱管全数※1について応力腐食割れ※2等を検出するために渦流探傷検査(ECT)※3を実施した結果、A-SGの伝熱管1本、B-SGの伝熱管1本およびC-SGの伝熱管3本について、管支持板※4部付近に外面(2次側)からの減肉とみられる有意な信号指示が認められました。
その後、有意な信号指示があった伝熱管の外観を小型カメラで調査した結果、幅約4mmから8mmの周方向のきずがあることを確認しました。
いずれも光沢のある金属面が確認されていることや、きずの形状から、摩耗減肉の可能性が高いことを確認しました。
・・・・・
1.原因調査
・・・・・
(2)SG器外の調査
・・・・・
a.異物の混入時期
減肉が認められた伝熱管については、今回の定期検査で初めて外面からの減肉信号指示が確認されていることから、前回の定期検査時に系統内に異物が混入した可能性が高いと推定しました。
b.異物の流入経路
2次系冷却系統内の機器の部品が損傷すること等により異物となる可能性は低いことから、主給水系統もしくはSG水張系統からSGへ異物が流入した可能性があると推定しました。
このため、系統外部からの混入の可能性を調査した結果、弁やストレーナ、タンクの分解点検の際に機器を開放することで作業員の衣服等に付着していた異物が系統内に混入する可能性があることを確認しました。
また、垂直配管に取り付けられている弁については、作業完了後の最終異物確認時に目視による確認が困難な範囲があることを確認しました。
c.想定される異物
系統の開放点検を実施している作業箇所の近傍において、保温材外装板や配管識別表示等の現地加工を実施した際に部材の切れ端等が発生し、異物が混入する可能性があることを確認しました。
・・・・・
(3)減肉のメカニズム
a.想定される異物の形状
減肉痕等の位置関係から、異物形状を、長さ18mm~24mm、幅6mm~8mm、厚さ1mm以下と推定しました。
b.管支持板下面での減肉メカニズム
工場における再現試験等の結果、SG器内の水・蒸気の流れにより管支持板下面に留まった異物に伝熱管が繰り返し接触することにより、摩耗減肉が発生することを確認しました。
2.推定原因
伝熱管の外面減肉が認められた原因は、管支持板下面に異物が留まり、その異物に伝熱管が繰り返し接触したことで摩耗減肉が発生したものと推定しました。
また、異物は、前回の定期検査(第21回)中における弁等の分解点検時に混入したものと推定しました。
3.対 策
・・・・・
(2)SGへの異物混入防止対策
SGへの異物混入の可能性のある機器の点検について、次の内容を作業手順書等に記載します。
・作業員が機器に立ち入る際には、作業服を着替えるとともに靴カバーを着用する。
・垂直配管に取り付けられている弁の点検後、目視による点検が困難な箇所に対してファイバースコープによる異物確認を行う。
・・・・・
https://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2019/1128_2j.html
2019年10月1日7時31分にNHK沖縄から、八重山地方では台風の影響で30日夜から通信障害が起きており、台風による被害状況の把握に手間取っているという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
台風18号は八重山地方から遠ざかりましたが、地盤が緩んでいるおそれがあるとして、気象台は土砂災害に厳重に警戒するよう呼びかけています。
一方、台風の影響で30日夜から石垣市と竹富町では、固定電話やスマートフォンなどが使えない状態が続いていて復旧のめどは立っていません。
NTT西日本沖縄支店によりますと、台風の影響で、30日夜9時45分ごろから、石垣市と竹富町の全域で固定電話やスマートフォンなどが使えない状態が続いています。
与那国町にあるケーブルと、石垣市の設備が故障しているのが原因だと見られ、今後、専門の作業員を現場に向かわせ復旧作業を行う方針ですが、めどは立っていません。
県は、被害の状況を確認するため石垣市と無線で連絡を取ったところ、これまでに目立った被害の情報は確認されていないということです。
一方、竹富町については、石垣市にある町役場が町内の離島と連絡が取れず、状況はわかっていないということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/okinawa/20191001/5090007971.html
10月1日9時43分に沖縄タイムスからは、通信障害は1日に復旧したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
石垣市や竹富町で固定電話やスマートフォンなどが使えない通信障害は1日午前8時30分ごろから復旧した。
通信障害は石垣市や竹富町で9月30日午後9時50分ごろからLINEなどのSNSやインターネットも使用できない状況が続いていた。
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/478037
10月4日7時51分に沖縄タイムスからは、通信障害は除草作業中のケーブル切断が原因の1つだったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
石垣市と竹富町などで起きた大規模通信障害の原因となった海底ケーブル陸上部2カ所の損傷のうち、与那国町のケーブルが県道の除草作業中に誤って切断された可能性があることが3日、分かった。
NTT西日本は本紙の取材に対し、「重機などによる作業で引きちぎられた痕跡があり、関連性があると想定し県に報告した」と説明。
今後の対応について「除草作業を委託した県の調査を待つ」としている。
通信障害は9月30日夜から約11時間にわたって発生。
NTTによると28日に与那国町の通信障害を覚知し、29日午後にケーブルの破断を確認していた。
近くで重機による除草作業を見掛けていたことや、台風による暴風で破断した状態ではなかったため同日、県に関連性を報告したという。
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/479639
10月3日19時31分に琉球新報からは、通信障害発生イメージ図付きで、除草作業に使用していたバックホーによってケーブルが切断されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・・・
通信回線を所管する県総合情報政策課と県道を管理する道路管理課の話を総合すると、9月28日に与那国町の陸上部で通信回線が断線したという情報は、同30日までに県に伝わった。
その後、NTT西日本沖縄支店から断線箇所で何らかの作業が行われているとの情報が県に入り、2日に八重山土木事務所を通じて与那国町に確認したところ、県が委託した除草作業で切断された可能性が高いことが分かったという。
通信回線は主に地中や電柱上に整備されているが、経路の都合上、一部地面に表出している部分があり、今回断線したのは路上の箇所だった。
人力などでは簡単に切れない強度があるが、除草作業は「バックホー」という油圧シャベル付きの工事用重機で実施していたため、切断できる出力があった。
NTT西日本沖縄支店は29日、与那国町の通信回線を復旧する作業をする予定だったが航空便の確保ができず、30日は台風18号で便が欠航となり、作業ができなかった。
10月1日に海上保安庁のヘリで与那国入りし、2日までに復旧作業を完了させた。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1000971.html
(ブログ者コメント)
琉球新報掲載のイメージ図によれば、通信ケーブルは沖縄本島と各島の間をループ状に敷設されており、28日に与那国島でケーブルが切断されても、もう1つの回線で通信が確保されていた。
それが30日に台風の影響で、もう1つの回線ケーブルも損傷を受けたため、石垣島と竹富島への通信が遮断された模様。
2019年8月21日20時19分にNHK北海道から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
釧路市の釧路川に設置された水位計で今月16日、水位が大幅に上昇したという異常値が観測された不具合は、水位を測るセンサーに貝殻などから溶け出したとみられる石灰質の成分が付着していたことが原因だとわかった。
道によると、今月16日、釧路市を流れる釧路川の旭橋観測所で、一時、「氾濫危険水位」を超える1m92cmの水位が観測されたが、実際には水位は上がっておらず、原因について、管理する道が調べていた。
道によると、この観測所では水中に設置されたセンサーで水位を測る仕組みになっているが、そのセンサーに貝やフジツボなどから溶け出したとみられる石灰質の成分が付着していたという。
観測所は、満ち潮の際には真水と海水が混じるため、貝やフジツボが生息しやすい環境だったということだが、こうした不具合はこれまでになく、道では同じような環境に設置されている他の水位計についても緊急に検査を行い、不具合がないか調べることにしている。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20190821/7000012953.html
※誤潮位の観測状況は下記報道参照。
(2019年8月16日11時10分 北海道新聞)
釧路市の釧路川河口付近の旭橋観測所で16日、氾濫危険水位を上回る1.92mを観測したが、観測所を管理する道の確認で増水はなく、観測機器の誤作動と判明した。
釧路建設管理部によると、同観測所の水位は、16日午前5時の42cmから、同6時に1.29m、同7時には氾濫危険水位の基準値1.33mを超えたと記録された。
外部からの指摘を受け、職員が現地を確認。
実際の水位は目視で10cm程度で、誤った観測値が自動送信されたとみて、観測を中止して原因を調べている。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/335274
(ブログ者コメント)
以下はNHK映像の1コマ。
石灰質成分が付着したセンサーが映されていた。
2019年8月22日3時38分にNHK北海道から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
21日午後10時20分ごろ、札幌市豊平区月寒中央通7丁目のJA月寒中央ビルで「煙が見える」と、通りかかった人から警察に通報があった。
警察と消防が駆けつけたところ、火事ではなく、ビルの立体駐車場の消火設備から大量の粉末の消火剤が吹き出したという。
この影響で辺り一帯が白い粉で覆われ、駆けつけた消防車や近くの地下鉄の駅を利用する人たちで騒然となった。
警察によると、駐車場で行われていた工事で消火設備の配線を誤って切断し、誤作動したという。
消防によると、消火剤はリン酸塩類という成分で、大量に吸い込むと呼吸器に影響が出るおそれもあるという。
大気汚染物質PM2.5の数値は、環境省が1時間ごとの平均値で1m3あたり80~85μgを注意喚起の指針とするのに対し、この地域では一時、181μgを観測し大幅に上回った。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20190821/7000012933.html
8月22日0時53分に日テレNEWS24からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によると、駐車場内で床をはがす作業をしていた際、配線がショートした火花で消火設備が作動したとみられている。
http://www.news24.jp/nnn/news16433743.html
(ブログ者コメント)
以下は、NHK映像の3コマ。
2019年2月28日付で奈良新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
老朽化が進む奈良市の市営東山霊苑火葬場(同市白毫寺町)で今月12日、稼働燃焼中だった1号火葬炉の天井部分に漏れた燃料の油だまりができているのを施設職員が見つけ、原因とみられる再燃バーナーを止める緊急措置を取っていたことが、市などへの取材で分かった。
もし引火していれば、爆発の危険もあったという。
再燃バーナーは、昭和57年度に現炉が稼働して以来、取り換えた記録は残ってないといい、安全性について懸念の声が出ていた。
市の早期の対応が望まれる。
1号炉は現在、使用が止められており、修繕は来月10日ごろまでかかる見通し。
炉は8基で、市は残る7炉で対応している。
・・・・・
出典
『老巧化で爆発の危険 - 稼働中の炉天井部分に油だまり/奈良市火葬場』
https://www.nara-np.co.jp/news/20190228091053.html
2018年8月29日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/8732/
(2019年3月3日 修正1 ;追記)
2019年2月25日付で神戸新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、第1報ともどもタイトルも修正した)
事故原因を究明する同市の専門家会議(事故調査委員会)の第3回会議がこのほど、東京都内で開かれた。
同会議は原因について、「風車に電源が供給されず、強風を逃がすための安全機能が働かなかった」と結論付けた。
管理体制が市や第三セクター、保守点検事業者などに分かれ、「責任の所在が不明確だった」とも指摘した。
同会議は、事故発生当時に主電源が切られていたことを調査で確認。
強風発生時に「風車を風向に正対させる」「羽根の角度を変えて風圧を弱める」などの安全機能が働かなかったとした。
そのため、強風を受けた風車に過度の回転が発生。
「風圧に耐え得る基礎設計荷重を上回ったため、基礎部分から倒壊した」と結論付けた。
風車は2017年5月、経年劣化などにより故障し、運転を停止。
その後、強風時の安全対策として電源を数回入れたが、18年1月以降は「切」の状態だった。
電源が切られていた理由については、所有者の市と、風車を含む公園の指定管理者、保守点検業者など管理体制が5団体にまたがっており、「電源に起因するリスクが共有されず、誤認識が重なった」とした。
調査結果を受け、淡路市の担当者は、「風車は19年度中に解体撤去する計画だったこともあり、安全対策の認識が甘く、危機管理意識が薄かった」と話した。
今回の調査結果は3月11日、経産省に報告される。
出典
『淡路の風車倒壊、原因は電源停止 安全機能働かず』
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201902/0012097287.shtml
2月25日18時41分にNHK兵庫からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
風車はおととし、落雷のため故障し、事故の半年以上前には電力の供給が停止されていたことが関係者への取材で分かった。
この風車は、風の吹く方向に風車の羽根を向けたり、風が強い場合、羽根の角度を調整して回転を抑える制御機能があったが、電力が供給されないため、この機能も停止していた。
専門家会議は、制御機能が働かないため、台風の強風を受けて羽根が強く回転しすぎてしまい、その力に耐えられなくなって倒壊した可能性が高いという調査結果をまとめた。
電力の供給を停止したのは、管理者の認識不足のためだったという。
(以下は音声のみの情報)
風車の運転は淡路市だが、毎月の点検は一般財団法人に委託、年に一度の点検は民間業者が行っていた。
専門家会議は、情報の共有が十分にできておらず、電力の供給を停止する時に電源を切ってはいけないという重要な情報が伝達されていなかった可能性を指摘している。
市の幹部によると、風車の仕組みや運営方法を理解している職員は1人しかいなかった。
出典
『風車倒壊 電力供給停止が原因か』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20190225/2020003186.html
(2019年3月7日 修正2 ;追記)
2019年3月7日に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市によると、風車は2017年5月に故障してプロペラの回転が止まった。
発電できなくなったこともあって、市は同年9月、風車の撤去方針を決定。
倒壊の危険性を認識していなかったため、取り壊す目標時期を20年度末と設定していた。
今回の事故を受けて聞き取り調査をした結果、昨年1月から風車の電源が「切」の状態だったことがわかった。
運転責任者で、同公園指定管理者の第3セクター「ほくだん」は、「風車は故障しているので電源は『切』にしておくべきだった」との認識だったという。
事故当時の風速はわかっていないが、北東へ約3.7km離れた施設では,8月23日午後11時に最大瞬間風速58mを記録。
同公園でも相当強い風が吹き、プロペラが動き出したと想定されている。
人為ミスも指摘されている。
設置者の市と運転責任者のほくだん、保守点検業者、風車製造会社などの管理体制が多階層に及び、「風車の制御に対する誤認識が重なり、長期間の電源停止が生じた」としている。
出典
『電気切れ制御できず、回転数急上昇し風車倒壊か』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20190303-OYT1T50103/
ちょっと前、2018年11月22日付で佐賀新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ごみを焼却する清掃工場の排ガスから二酸化炭素(CO2)を回収・売却する佐賀市のバイオマス事業を巡り、市は21日、10月に装置のトラブルが発生していたと市議会特別委員会に報告した。
循環ポンプの故障が原因で、復旧するまでの間、市販のCO2を購入して、契約企業への供給を続けたとしている。
故障したのは、排ガスを冷却し塩分を取り除く「脱塩棟」の循環ポンプ。
10月11日にポンプの圧力が低下し、メーカーによる解体調査を経て、31日に新たなポンプと交換した。
ポンプの作製・納品までに20日かかったため、この間は装置を動かせず、市内の民間業者からCO2をボンベで購入し、契約企業への供給を続けた。
ポンプの交換費用は49万6800円、民間業者から購入したCO2の関連費用は35万4888円で、合わせて約85万円を支出した。
ポンプの軸受けが破損しており、市環境部は「詳しい原因は調査中だが、軸受けに空気か異物が入ったと考えられ、想定外のトラブルだった。循環ポンプのバックアップを準備しておくべきだった」と説明した。
市のCO2分離・回収装置は2016年9月に稼働した。
CO2の販売量が当初見込みを大幅に下回っており、1日当たり10トンの生産能力を5トンに抑えて稼働している。
現在は、藻類を培養してサプリメントや化粧品の原料に用いている企業1社に1日100kg程度を供給している。
出典
『10月にCO2回収装置故障 佐賀市のバイオマス事業 20日間作動停止、循環ポンプの故障が原因』
https://www.saga-s.co.jp/articles/-/305221
2019年7時30分に佐賀新聞からは、配管に生じたサビがポンプに入りこんだことが原因だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市は8日、昨年10月に発生した故障の原因がさびだったと、市議会特別委員会に報告した。
メーカーと原因究明を進めた結果、循環ポンプにさびを含んだ水が入り込んだと特定し、「想定外のトラブルだった」としている。
故障したのは、排ガスを冷却して塩分を取り除く「脱塩棟」の循環ポンプ。
配管にさびが生じ、ポンプに入り込んで軸受けを破損させたと考えられるという。
対策として市は、さびを取り除く装置を2系統で付け加え、新たに予備のポンプを購入する。
工事には約160万円、予備ポンプに約50万円が必要で、年度内に整えるとしている。
昨年10月の故障では、装置が20日間にわたって稼働できず、市は民間業者からCO2を購入し、契約企業へ供給した。
既に、ポンプ交換やCO2購入費用として、約85万円を支出している。
議員からは、故障に伴う経費をメーカー側に請求できないのか、との質問が相次いだ。
市は「協議中」としたものの、「メーカーとの契約にさび対策は含まれていない」などと説明した。
出典
『原因は配管のさび 佐賀市のCO2回収装置故障』
https://www.saga-s.co.jp/articles/-/335743
2月8日19時8分に佐賀テレビからは、メーカーとの補償交渉が難航しているという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
去年、佐賀市のバイオマス事業の二酸化炭素抽出装置が故障した際の補償負担について、装置を製造したメーカーと市の協議が難航していることが分かった。
佐賀市は、清掃工場に特注の装置を設置して排気から二酸化炭素を抽出し、藻類を培養するバイオマス事業の企業に売却している。
去年10月、抽出装置のポンプが故障して、一時、二酸化炭素が抽出できず、市はおよそ35万円で市販の二酸化炭素を購入し、企業に補償した。
市は8日、配管に「想定できなかったサビ」が出来ていたことが原因だったと明らかにした。
【千綿市議】
「二酸化炭素を購入してやった部分については市が負担しないといけないという結果になったのか」
市は、今後、二酸化炭素事業を拡大していく方針だが、市議からは、装置の故障による補償をメーカーではなく市が負担することに異論が出ている。
メーカーは、「市が装置を発注した時の仕様書からは、サビつきは想定できなかった」として、負担に難色を示しているという。
市は、来年度の始め頃までには、負担問題の解決を図りたいとしている。
出典
『佐賀バイオマス事業 故障時の補償協議難航』
https://www.sagatv.co.jp/news/archives/29852
(ブログ者コメント)
○佐賀市が進めているバイオマス事業については、下記日経BP
誌の記事参照。
当該記事によれば、今回トラブルが報じられた装置は、2014年度までの実験プラントによる実証実験を経て、2016年8月に竣工した商用施設である模様。
『CO2回収技術で炭素循環型社会を目指す』
https://special.nikkeibp.co.jp/atclh/tomorrowtech/toshiba_sagabiomass/
記事中、おおまかなCO2回収装置のフローが掲載されており、その中に排ガス前処理装置としての脱塩塔が記載されている。
※佐賀新聞の記事では「脱塩棟」となっているが、フロー図などから考えると「脱塩塔」ではないかと思われるため、本ブログ記事では「塔」を使った。
○配管内のサビを想定できなかったということだが、どういう
ことだろうか?
鉄製の機器や配管を使う限り、サビは発生すると思うのだが・・・。
メーカー側が「発注仕様書からサビは想定できなかった」と言っている点も気になる。
2019年2月10日5時0分に北海道新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
北海道電力は9日、泊原発(後志管内泊村)1、2号機の消火設備が一部損傷したと発表した。
設備がある建屋内の暖房が不調で停止中だったところに、8日以降の記録的な寒波で設備が凍結したことが原因とみている。
主力の設備に問題はなかったものの、消火の初動から放水の水圧を保つための「加圧水ポンプ」などが使用不能になった。
泊原発では、非常用発電機の接続不良が約9年間見逃されていたことが発覚し、昨年12月に原子力規制委員会から保安規定違反の認定を受けるなど、安全管理の問題が相次いでいる。
今回、強い寒波の到来が予想される中、凍結予防措置を怠った北電の対応が、あらためて問題視されそうだ。
北電によると、9日午前0時半、泊原発の所員が発電所内を点検していたところ、1、2号機の給排水処理建屋内のポンプ室内で「消火加圧水ポンプ」の亀裂を発見。
関連配管の一部も使用できなくなっていた。
通常、ポンプ室の暖房は稼働させるが、1日から不調のため停止していた。
亀裂発見時の室温は、氷点下5℃程度に下がっていたという。
前日の8日午前0時すぎの点検では異常はなく、北電は、8日以降続いた厳しい寒さによるポンプ内の水の凍結が設備損傷の原因と推定。
同日、泊原発に近い同管内共和町の最低気温は氷点下13.1℃だった。
給排水処理建屋は水管を通じ、1、2号機の各所の消火栓に水を送る消火作業の「心臓部」。
消火加圧水ポンプは緊急時に備え、水管内の圧力を常時維持する役割を担う。
北電は、加圧水ポンプが仮に使えなくても、「主力の電動消火ポンプなど、他の設備で消火機能を保てる」として、安全面に重大な影響を及ぼす損傷ではないとの見方だ。
ただ、加圧水ポンプの機能を補う必要が出る分、消火の作業効率が落ちる可能性があるとみられる。
凍結状態は9日午前6時53分に解消し、補修作業に入っているが、復旧時期は未定。
北電は、「再発防止対策を徹底する。道民の皆様にご心配とご迷惑をかけ、深くおわびします」とのコメントを出した。
泊原発では、発電機の接続不良のほか、今年1月28日には社員のミスで、原子力規制庁の緊急時対策支援システムへのデータ伝送が2時間50分停止した。
出典
『泊原発、消火設備を損傷 暖房停止中 寒波で凍結』
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/275376/
2019年1月23日18時10分にNHK関西から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪・高槻市で23日朝、市の水道工事中に送電線が切断され、大学病院やデパートなどが停電となったことについて、市は23日夕方、会見を開き、「多大なご迷惑をおかけしました」と謝罪した。
高槻市によると、23日午前、市の水道工事で業者が誤って大規模施設向けの2万ボルトの送電線を切断し、午前4時すぎから市内中心部にある5つの施設で停電した。
市によると、大阪医科大学と松坂屋高槻店、第一三共プロファーマの工場では停電が続いているという。
このため、大阪医科大学附属病院では外来の受け付けや救急患者の受け入れを終日見合わせたほか、松坂屋高槻店が臨時休業とするなどの影響が出た。
これについて、市は午後4時半から会見を開き、水道事業の責任者など5人が出席した。
この中で吉里水道事業管理者は、「事業所、工場、市民の皆さまに多大なご迷惑をおかけしたことを深くおわび申し上げます。申し訳ございませんでした」と陳謝した。
そのうえで、原因を究明して再発防止に努めたいと説明した。
関西電力によると、これまでのところ、一般の家庭では停電の情報は入っていないという。
関西電力では復旧作業を進めているが、全面復旧は24日未明ごろになる見込みだとしている。
【病院の利用者は】
・・・・・
【臨時休業のデパートでは】
・・・・・
【市と関電 認識に違い】
停電の原因について、高槻市は23日朝、市道の地下に新たな水道管を敷設する工事を行っていた際に、大規模施設向けの2万ボルトの送電線4本のうち3本を工事業者が誤って切断したと説明した。
市によると、工事に先だって市と関西電力との間で協議を行ったということだが、切断された送電線については把握することができず、工事用の図面にも記載されていなかったという。
高槻市は、関西電力とのやりとりについて詳しいいきさつを調査するなど原因を究明して、再発防止に努めたいと説明している。
一方、関西電力は、「工事管理者である高槻市と去年8月以降、複数回にわたって設備への影響について事前協議をしていて、その中で図面を使って、地中ケーブルが埋設されていることを説明している。詳細なやりとりについては、現在、確認を進めています」とコメントしている。
出典
『高槻で送電線切断 病院など停電』
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20190123/0011864.html
1月23日21時41分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・・・
市によると、昨年11月に現場を試掘した際、切断されたものとは別の幹線があることを確認し、図面に反映させたが、今回の幹線については把握していなかったという。
関電の担当者は、「幹線があることは市に伝えていたが、具体的にどんなやり取りをしたかについては確認中」としている。
停電した5施設のうち、アル・プラザ高槻(同市芥川町)と東レフィルム加工高槻工場(同市桜町)は、同日中に仮復旧した。
大阪医科大付属病院(同市大学町)など他の3施設も、24日明け方までに復旧する見通し。
同病院では病棟の暖房が利かなくなり、病院側の要請で市は毛布790枚を提供した。
出典
『工事図面に高圧幹線記載なく 切断で停電 大阪・高槻』
https://mainichi.jp/articles/20190123/k00/00m/040/231000c
2018年11月23日9時39分に京都新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
22日正午ごろ、京都市左京区の宝が池公園内で、上水道の配水管が破裂した。
市の復旧作業に伴い、23日午前0時から同4時にかけ、同区岩倉地域や北区上賀茂地域の約5000戸が断水した。
現場では、北陸新幹線敦賀~新大阪の具体的なルート選定に向け、鉄道建設・運輸施設整備支援機構(横浜市)が地質調査のために掘削工事中だったといい、市は、機構の委託業者が誤って配水管を破損させたとみている。
市などによると、地質調査は今秋、南丹市と京都市で始まった。
同公園では、今月初旬からボーリング工法で実施していたという。
市によると、業者が掘削用ドリルの操作を誤り、口径600mmの配水管を破損させ、一時は水が噴き上がったという。
23日午前4時10分に断水は解消したが、一部地域では水道水の濁りが続いているという。
市上下水道局管理課は、「(機構側から)事前連絡がなく、配水管の位置を把握していなかった可能性がある」として、経緯を調べる方針。
北陸新幹線敦賀以西ルートは、丹波地域を縦断し、JR京都駅やJR松井山手駅付近を経て、大阪までを結ぶことが決定している。
京都市中心部の地下を通る可能性が高く、地質調査による市民生活への影響を懸念する声が出ていた。
出典
『陸新幹線の地質調査中に大規模断水 配水管破損か、京都』
https://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20181123000020
11月23日18時0分にKBS京都からは、業者が図面を確認していなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
作業中、硬いものにぶつかり、異変に気付いたものの、そのまま掘削作業を行い、直径60cmの配水管を破損させたという。
支援機構は、「上下水道局から配水管の位置を示した資料をもらってはいたが、確認をせず、そのまま作業を行った。地域の方に多大なる迷惑をかけて申し訳ない」とコメントした。
出典
『約5,000戸断水 北陸新幹線ルート選定 水道管を誤って破損』
http://www.kbs-kyoto.co.jp/contents/news/2018/11/news_181123180000_085621.htm
11月24日13時3分に京都新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
京都市左京区の宝が池公園内で22日、北陸新幹線のルート選定に伴う掘削工事中に鉄道建設・運輸施設整備支援機構の下請け業者が配水管を破損させ大規模断水が発生した問題で、業者が配水管の位置を事前に確認していなかったことが23日、分かった。
同機構が配水管を管理する市上下水道局への事前連絡を怠っていたことも判明。
同日、京都新聞の取材に、「認識が甘かった。再発防止を徹底したい」(大阪支社総務課)と謝罪した。
出典
『配水管の位置確認せずドリルで大規模断水 北陸新幹線地質調査中』
https://this.kiji.is/438909142168175713?c=39546741839462401
11月27日12時48分に京都新聞からは、機構は2種類入手した埋設物記載図面のうち、配水管が記載されていないほうの図面だけを業者に渡していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・・・
北陸新幹線の敦賀~新大阪ルートは、JR京都駅(下京区)や松井山手駅(京田辺市)を経由することが決まっている。
詳細なルートを選定するため、同機構は今月から、宝が池公園をはじめ、京都市右京区と北区、南丹市美山町の計4カ所で、地盤や地質を調べるボーリング工事を始めた。
同公園では22日正午ごろ、下請け業者が重機を使って掘削していたが、地下1.3m地点にある配水管に気付かず、破損させた。
この影響で、左京区と北区の約5000戸が一時断水した。
同機構は、事前に配水管を管理する市上下水道局と公園を所管する市建設局から、それぞれ同公園内の地下埋設物の位置図を入手していたが、市建設局の図面にすべて記載されていると思い込み、配水管の位置を示した市上下水道局の図面を下請け業者に渡していなかった。
また、市上下水道局には工事について事前に連絡していなかった。
初歩的なミスに市幹部は、「図面を入手したら終わりというのは、ずさんの一言に尽きる」とあきれ顔。
府幹部も、「文化財や地下水脈に気を付けてほしいという意味で慎重な調査を求めてきたが、まさか水道管という基本的なレベルの話とは…」と眉をひそめた。
北陸新幹線の敦賀以西ルートは、府内の大部分で地下を通る見込みで、広大な原生林が残る「芦生の森」(南丹市美山町)や、酒どころ・伏見に欠かせない豊かな地下水への影響が懸念されている。
同機構は事故を受け、同公園を含むボーリング調査を中断しているが、本年度中に詳細なルートを確定するため、調査を急ぐとみられる。
事故原因を軽微なミスとして片付けず、組織体制の再点検や府民への丁寧な説明に努める必要がある。
出典
『北陸新幹線工事で配水管破損「ずさんの一言」京都府市が不信感』
https://this.kiji.is/439977474076902497?c=39546741839462401
2018年9月29日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/8874/
(2018年10月27日 修正1 ;追記)
2018年10月20日5時0分にgooニュース(中日新聞)から、タービンの羽根が蒸気によって浸食され折れたことが原因だったという下記趣旨の記事が、タービンの模式図付きでネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
北電は19日、火災を起こしたタービン軸の異常振動について、タービンの羽根が蒸気によって浸食されて折れ、高速回転するタービン軸のバランスが崩れたのが原因とみられると発表した。
再稼働の見通しは、依然、立っていない。
北電は同日、調査結果を中間報告として、経産省北陸産業保安監督署に報告した。
火災は9月22日に発生した。
軸の異常振動によって軸受け部の潤滑油が飛散し、タービンカバーの熱で発火したことが、警察などの調べで判明している。
羽根が折れたのは、連なった3台のタービンのうち、真ん中にある低圧タービン。
タービンは、羽根が集まった円形状の10の構造物が段々状になっており、羽根は全部で1452枚。
最も発電機寄りの構造物の68枚のうち9枚が折れ、残り59枚も外周部が欠けるなど、損傷していた。
北電は、タービン内の蒸気が凝結して水滴になり、羽根の表面が少しずつ削り取られて亀裂が生じたとみている。
北電は昨年4〜7月の点検で、タービンを分解して目視点検で調べている。
タービンは1997年製。
亀裂ができるには長い年月がかかるが、北電の火力部火力品質管理チームの担当者は19日の会見で、「点検の際に亀裂は発見されなかった」と説明した。
調査では、隣接する別の低圧タービンと高中圧タービンにも、羽根の外周にカバーと接触した跡などがあった。
発電機の絶縁器具にも割れが確認された。
原因究明の時期は分からず、年内に再稼働するかどうか不明。
北電は、七尾大田火力と同型のタービンを使っている敦賀火力発電所2号機(福井県敦賀市、70万KW)の運転を12日に停止し、分解して点検した結果、羽根3枚に小さい亀裂があったと明かした。
既に補修し、23日ごろに再稼働する予定。
北電は、当面(20〜26日)の電力の需給状況について、他の火力や水力発電所の運転などで安定供給を確保できる見通しだと発表した。
出典
『蒸気でタービン浸食か 七尾大田火力火災 再稼働見通せず』
https://news.goo.ne.jp/article/chuplus/region/chuplus-CK2018102002000083.html
(ブログ者コメント)
「タービン内の蒸気が凝結して水滴になり・・・」という報道から考えると、エロージョンが原因だったのかもしれない。
また、「羽根9枚が折れ、残る59枚も損傷していた」という記述からは、59枚は折れた9枚の影響で損傷したとも読み取れる。
詳細不明だが、記事のタイトルは暫定的に、ブログ者が感じた内容を加味する形で修正した。
(2018年12月23日 修正2 ;追記)
2018年12月19日21時36分に日テレNEWS24から、スプレーの水滴が亀裂の原因だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、第1報ともどもタイトルも修正した)
北陸電力は19日、会見を開き、根本的な原因について調査結果を明らかにした。
これまでの調査で、タービンの軸の異常な振動により、高温のカバー部分に潤滑油が飛び散ったことが直接的な出火原因と判明。
また、軸の異常な振動については、タービンの羽根が損傷していたことが原因だと推定されていた。
しかし、去年の定期検査で異常が確認されなかった羽根が、なぜ1年余りの期間で損傷するまでに至ったのか、その根本的な原因は分かっていなかった。
そして、19日の会見での説明では、
▽タービンの出口部分で温度を下げるために使われているスプレーの水滴が翼に浸食し、亀裂が発生した。
▽さらに、「中間スリーブ」という隣り合う翼同士をつないでいる部品が劣化していたために、ブレが大きくなり、亀裂が進展した。
という、2つの要因が重なったことによるものだと結論づけられた。
再発防止策としては、部品の材質を強度の高いものに変更し、点検の方法も、これまでは目視による確認だけだったが、目で見えないレベルの傷の有無を調べる検査を行なうなど、強化することにした。
北陸電力では、今後、応急的な対応として圧力プレートを設置し、来年2月末の運転再開を目指す方針だ。
ただ、出力は当面、7割程度となり、フル出力での運転は再来年に行われる定期検査以降になるとしている。
出典
『七尾大田火電2号機 来年2月末再稼働へ』
http://www.news24.jp/nnn/news16331845.html
12月19日19時36分にNHK石川からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
北陸電力は最終報告書をまとめ、19日に国に提出するとともに、金沢市で記者会見した。
それによると、タービン内の蒸気を冷やすためのスプレーの水滴で出来た亀裂と金具の劣化による複合的な原因でタービンの翼が折れ、潤滑油が漏れ出したことが火災の原因だとしている。
そのうえで、今後、対策として翼の浸食部分の除去と補強、翼を固定する金具の強化、それに、定期点検で目視以外にも精密な点検を行うことなどを明らかにした。
出典
『北陸電力タービン火災で報告書』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kanazawa/20181219/3020000612.html
以下は、12月19日付の北陸電力ニュースリリース(報告書概要)。
『七尾大田火力発電所2号機タービン損傷に関する原因と対策について』
http://www.rikuden.co.jp/press/attach/18121901.pdf
2018年9月24日付で毎日新聞石川版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午後10時ごろ、七尾市大田町の北陸電力七尾大田火力発電所2号機(出力70万KW)で「タービン建屋から出火した」と、119番通報があった。
警察や消防によると、タービン建屋の内部が燃え、約4時間後に鎮火した。
延焼やけが人はなかった。
今後、焼失面積や出火原因を調べる。
北陸電によると、この火事での停電はなかった。
出火当時、2号機の補修のためタービンを停止させる作業が行われていたが、異常を感知して保護装置が作動。
社員が駆けつけたところ、タービンを支える軸受け部分付近が燃えていたという。
2号機では、2010年6月にも別の部分で火災が発生しており、北陸電は「原因究明と再発防止に努める」としている。
2号機の復旧のめどは立っていないが、当面の電力供給に影響はないという。
出典
『火災 七尾・火力発電所で出火 北陸電、延焼やけが人なし』
https://mainichi.jp/articles/20180924/ddl/k17/040/163000c
9月23日10時39分にチューリップテレビからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
発電用タービン付近から火が出て、およそ2.5mの高さまで炎があがったという。
点検作業のため出力を下げていたところ緊急停止したということで、消防や北陸電力では、タービン付近の熱が下がるのを待ってから出火の原因を調べることにしている。
出典
『北陸電力 七尾大田火力発電所でタービン火災』
http://www.tulip-tv.co.jp/news/detail/?TID_DT03=20180923104045
9月25日19時19分にNHK石川からは、タイビン翼の一部が折れていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
24日、北陸電力が火の出たタービンを分解して点検するとともに警察などが現場を調べたところ、タービンを回転させるためにボイラーから送られる蒸気を受ける「タービン翼」と呼ばれる羽の一部が折れていたことが分かった。
また、タービンの回転軸には潤滑油が自動で供給される仕組みになっていて、警察などは、何らかの原因でこの潤滑油に引火した可能性が高いとしている。
去年4月から7月にかけて行われた定期点検では、タービンに異常は確認されなかったということで、警察などは、引き続き、火が出た原因について調べている。
出典
『火が出たタービンの一部が折れる』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kanazawa/3025557581.html
9月25日17時55分にFNN PRIME(石川テレビ)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
北陸電力が火元とみられるタービンを分解した結果、タービンの内部に取り付けられた羽根、少なくとも数10枚が変形し、傷がついていたことがわかった。
北陸電力は出火当時、住民や作業員が大きな音を聞いていることから、「タービンの軸が何らかの原因で振動し羽根を傷つけたのでは」と推測している。
しかし今の段階では、出火との因果関係や原因については調査中としている。
出典
『少なくとも“数十枚”が…火災起きた火力発電所 発電用タービンの羽根が変形し損傷 石川』
https://www.fnn.jp/posts/748ITC
9月29日19時2分にNHK石川からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
タービンの回転軸には潤滑油が自動で供給される仕組みになっているが、警察と消防が調べたところ、タービンの回転軸と軸受けの間に隙間が生まれ、潤滑油が外部へ漏れていたことが分かった。
そして、潤滑油はボイラーから蒸気を受けている「タービンカバー」と呼ばれる部分に飛散し、出火したという。
北陸電力は、タービンの回転軸の振動が通常より大きくなったために、タービンの回転軸と軸受けの間に隙間が生まれたものとみて、詳しく調べることにしている。
出典
『発電所の火事は潤滑油が漏れ出火』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kanazawa/3025707121.html
2018年8月24日22時48分にNHK福井から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8月20日、関西電力の高浜原発4号機で運転再開に向けて原子炉の温度と圧力を上昇させていたところ、原子炉の上蓋にある温度計を収めた管の接続部分で微量の蒸気が漏れているのを点検中の作業員が見つけた。
蒸気には放射性物質が含まれているとみられるが、周辺環境への影響や現場にいた作業員の被ばくはなかった。
関西電力が原因を調べたところ、管の接続部分にあるステンレス製のパッキンに直径およそ0.3mmのへこみができているのが見つかった。
このパッキンは、原子炉からの水漏れを防ぐために設置されたもので、定期検査中の8月上旬に新品に交換した際、金属片のような異物が入り込んで変形し、隙間ができていたとみられるという。
異物がなぜ混入したのかは特定できていないが、関西電力は再発防止策として、パッキンの交換に使用する異物が付着しやすいテープを事前に清掃することを手順書に盛り込むとにしている。
県によると、高浜原発4号機は当初、24日から発送電を開始する計画だったが、今回の問題を受けて、今後再点検が必要になるため、運転の再開は9月上旬になる見通しだという。
出典
『蒸気漏れは異物混入が原因か』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukui/20180824/3050000143.html
8月24日23時13分に産経新聞westからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
関電は24日、調査の結果、上ぶたと炉内に温度計を通すための管の接合部にごみが混入したことが原因だったと発表した。
同日に予定していた発送電の再開は、9月上旬まで遅れる見通し。
関電によると、接合部に直径0.3mm程度のごみが混入。
原子炉内に核燃料を挿入して温度と圧力を上げたところ、ごみが接合部から外に押し出されて蒸気が漏れたという。
出典
『高浜4号機蒸気漏れ 原因はごみ混入』
http://www.sankei.com/west/news/180824/wst1808240112-n1.html
一方、8月24日付で関西電力HPには、漏洩箇所詳細図などが添付された下記趣旨のプレスリリースが掲載されていた。
1 原因調査
(1)点検結果
⑤パッキン
・コラムとフランジの間に挿入されていたパッキンの外観点検を実施した結果、コラムとの接触面にほう酸の析出痕を確認しました。
また、ほう酸を除去した後、拡大観察を行った結果、接触面に微小なへこみ(直径約0.3mm)が認められました。
・パッキン納入時の製品検査成績書を確認したところ、外観に問題がない製品が納入されていることを確認しました。
・このため、コラムとの接触面に何らかの微小な異物が噛みこんだ可能性があるものと推定しました。
(2) 作業手順の確認(温度計引出管接続部の構成部品の
組立作業)
パッキンとコラムの接触面に異物が混入した可能性について、調査を実施した結果は以下の通りです。
・温度計引出管接続部は、定期検査毎に取り外し、各構成部品の点検を行い、その後、一次冷却材系統のヒートアップ(原子炉の昇温・昇圧)前に組立作業を実施しています。
・組立作業は、コラム上部の温度計引出管に養生テープを巻き付けた後に清掃を実施し、パッキンを装着、フランジを据え付ける手順となっています。
その後、異物混入防止のため、コラムとフランジの隙間には養生テープを取り付けていたことを確認しました。
・その後、下部クランプを据え付け、コラムとフランジの隙間の養生テープを取り外し、ポジショナを装着する手順となっており、その際に異物が混入した可能性があるものと推定しました。
2 推定原因
当該箇所の組立作業時に、養生テープに表面に付着していた何らかの微小な異物がコラムとフランジの隙間に混入し、パッキンのコラムとの接触面に噛み込みました。
その後、一次冷却材の温度上昇等に伴い、異物が押し出されたことにより、その部分が漏えい経路となり蒸気の漏えいに至ったものと推定しました。
3 対策
当該漏えい箇所のパッキンを新品に取り替えます。
また、ポジショナ取付け前に、養生テープ表面の清掃を行うことを作業手順書に追記して異物混入防止の徹底を図ることとします。
出典
『高浜発電所4号機の定期検査状況について(原子炉容器上蓋の温度計引出管接続部からの蒸気漏れに係る原因と対策について)』
http://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2018/0824_1j.html
(ブログ者コメント)
パッキン入れ替え時、パッキンならびに当たり面に異物がないよう清掃しておくことは当たり前。
それが、1次冷却水を遮断するためのパッキンなら、なおさら慎重かつ丁寧に清掃しているように思うのだが・・・・。
2018年7月17日16時49分にNHK首都圏から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京メトロ・有楽町線の駅のホームで、エレベーターの耐火装置が誤作動で降下し、女性の頭に当たって女性は軽いけがをした。
この事故のおよそ1時間半前にも同じ装置が誤って降下しているのを駅員が見つけたが、安全性に問題はないと判断して復旧させていたという。
事故が起きたのは、東京・中央区にある東京メトロ・有楽町線の月島駅のホーム。
東京メトロによると、16日の午後4時すぎ、エレベーターの出入り口の上に設置されている耐火装置が誤作動で降下し、エレベーターから出ようとした60代の女性の頭に当たって、女性は軽いけがをした。
この装置は「耐火スクリーン」と呼ばれ、重さ4kgの特殊な布で出来ていて、火災が発生した際にエレベーター内に火や煙が入り込むのを防ぐため、ドアを覆うようにスクリーンが降りる構造になっている。
この事故のおよそ1時間半前にも、同じ装置が誤って降りているのを駅員が見つけたが、安全性に問題はないと判断し、復旧させていたという。
東京メトロは原因を調べるとともに、今後、ほかの駅も含めて153か所に設置されている同じ種類の装置について、緊急で点検を行うことにしている。
東京メトロは、「けがをされたお客様にご迷惑とご心配をおかけしたことを深くおわび申し上げます。二度とこうした事故が起きないよう、調査と対策を徹底します」としている。
出典
『駅エレベーターの耐火装置誤作動』
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20180717/0014876.html
東京メトロHPには、下記趣旨のお詫び記事がネット配信されていた。
3 経緯
7月16日(月・祝)16時04分頃、有楽町線月島駅にて、事務所執務中の駅係員は、火災受信機連動操作盤の鳴動を認めました。
現場を確認したところ、エレベーター1号機の耐火スクリーン(縦2,620mm、横1,610mm、厚さ10mm、重さ4kg)が降下し、お客様1名の後頭部に接触したとのお申し出を受けました。
接触されたお客様は後頭部に全治3日間の打撲を負われました。
お怪我をされたお客様には誠意をもって対応してまいります。
出典
『【お詫び】有楽町線月島駅構内の耐火スクリーンの降下について』
http://www.tokyometro.jp/info/192946.html?width=816&height=650
2018年1月17日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7949/
(2018年6月1日 修正2 ;追記)
5月18日付で毎日新聞山口版から、破断部の工法採用理由には列車の通過といった作業上の制約があったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
柳井地域広域水道企業団は16日、破断は、接合部の疲労破壊が原因と推定されるとの調査結果を発表した。
接合部が、橋の上を通行する車両の震動を繰り返し受けて、小さな亀裂が拡大して破断したと推定している。
送水管の破断は1月11日に発生。
町内のほぼ全域が断水し、町民の約9割にあたる1万5000人の生活に影響が出た。
企業団は、破断原因について、送水管を製造、設置した三井金属エンジニアリングに調査を依頼していた。
企業団によると、送水管は直径45cmのポリエチレン製で、1996年に橋の下部に敷設し、耐用年数は50年とされていた。
破断したのは、柳井市側から約80mの地点。
ボルトやナットを含め総重量約192kgの部品を使ってつなぐ工法で接合されており、この重みで振動の影響が大きくなったと推定している。
企業団は、破断部分がJR山陽線上にあり、列車の接近、通過による作業上の制約などから、時間短縮のために、この工法を採用したとしている。
この点について、調査報告書では「長期的にみた振動などによる疲労破壊は知見がなく、予想できなかった」とした。
企業長の井原・柳井市長が、16日の企業団議会全員協議会で、調査結果を説明した。
再発防止のため、2カ月に1回だった目視点検を毎月に変更するなど、今後の対応について報告した。
出席議員からは、「製造メーカーではなく第三者が調査すべきだ」「予備の送水管の敷設を検討すべきだ」などの意見が出た。
出典
『周防大島の断水 大島大橋・送水管破断事故 接合部の疲労破壊が原因 長期的な車両振動影響 調査報告』
https://mainichi.jp/articles/20180518/ddl/k35/040/424000c
5月26日付で中国新聞からは、下記趣旨の補足的記事がネット配信されていた。
原因調査に対する姿勢に地元で異論が出ている。
製品の特殊性などを理由に、調査を製造元に委託したためだ。
企業団議会の議員からは、「第三者の調査が必要」との声が上がる。
出典
『水道管破断「第三者の調査必要」』
http://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=435180&comment_sub_id=0&category_id=112
2018年5月23日11時39分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
原子力規制委員会は23日、全国の原発などで空調換気系ダクトに腐食による穴などがないか調査した結果、一部に腐食や穴が見つかったのは7原発12基だったと明らかにした。
このうち、東京電力柏崎刈羽3号機(新潟県)は腐食が大きく、中央制御室の換気機能に異常がある可能性がある。
再稼働審査に合格した同7号機でも異常がないか確認する。
他の10基には異常はないという。
中国電力島根原発2号機(松江市)の中央制御室のダクトで2016年12月に腐食による複数の穴が見つかった問題を受け、規制委が昨年1月、各電力事業者に調査を指示していた。
穴が開いていると、原発事故時は放射性物質が中央制御室に流入し、運転員が被ばくする恐れがある。
規制委によると、腐食や穴が確認されたのは以下の原発。
東北電力女川3号機 (宮城県)
日本原子力発電 東海第2 (茨城県)
東京電力福島第1の6号機 (福島県)
東京電力柏崎刈羽3、4、6、7号機 (新潟県)
中部電力浜岡3~5号機 (静岡県)
北陸電力志賀1号機 (石川県)
中国電力島根1号機 (松江市)
一部の原発については、事業者が既に明らかにしている。
柏崎刈羽では、3号機で見つかった縦約13cm、横約5cmの亀裂が最大だった。
3、7号機では、穴や亀裂が計9カ所あった。
これらは全て、福島第1原発と同じ沸騰水型原発だった。
原因を調査している。
加圧水型では、外気の取り入れ口の近くにフィルターを設置するなどの対策をしており、問題なかった。
島根2号機では、ダクトを覆う保温材を外す点検で複数の穴が見つかり、最大で横約100cm、縦約30cmだった。
原因は、結露や外から浸入した雨水、塩分の付着と推定されている。
〔共同〕
出典
『7原発12基に腐食や穴 ダクト部分、規制委が調査結果』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO3084975023052018CR0000/
5月23日17時8分に毎日新聞からは下記趣旨の記事が、調査結果の一覧表や柏崎刈羽の腐食穴の写真付きでネット配信されていた。
規制委によると、沸騰水型の場合、ダクトの外気取り込み口に水分や塩分を除去するフィルターを設置しないメーカーが多かった。
原発は全て海岸沿いにあり、水分や海水の塩分を含んだ外気をダクトから取り込み、腐食が発生したとみられる。
ダクトの材質は鉄や亜鉛メッキ鋼。
[共同]
出典
『原発12基 ダクトに腐食や穴 柏崎刈羽は9カ所も』
https://mainichi.jp/articles/20180524/k00/00m/040/004000c
(ブログ者コメント)
島根原発事例は下記記事参照。
2017年3月17日掲載
2016年12月8日発表 島根原発2号機で27年間点検記録のない空調ダクトに結露で複数の腐食穴が開いていることを発見、事故時に放射性物質が制御室に入る恐れがあった (第2報)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6900/
2018年3月31日2時59分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
九州電力は30日、玄海原発3号機(佐賀県玄海町)の2次系配管から微量の蒸気漏れがあり、31日に発電と送電を停止すると発表した。
九電によると、原子炉の運転に問題はなく、放射性物質の漏れもないという。
3号機は23日に7年3カ月ぶりに再稼働したばかりで、発電出力を段階的に上昇させていた。
今後の3号機の工程がずれ込むのは必至で、5月中の再稼働を見込む玄海4号機にも影響を与えそうだ。
九電によると、30日午後7時ごろ、巡回中の作業員が保温材に覆われた2次系の配管から微量の蒸気が漏れているのを目視で確認した。
出典
『玄海原発 再稼働の3号機が発送電停止へ、配管の蒸気漏れ』
https://mainichi.jp/articles/20180331/k00/00m/040/137000c
4月3日9時25分に佐賀新聞からは、外面腐食により直径1cmの穴が開いていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
九州電力は2日、長期停止の影響で外装板の隙間から雨水が入ったことで、配管の外側が腐食して穴が空いたとする中間調査結果を発表した。
直径約1cmの穴が見つかった配管や同じ用途の配管計16本と保温材を交換する。
原子炉の臨界は保ったまま作業する。
出典
『玄海蒸気漏れ 雨水で配管腐食 3号機、外装板の隙間から浸入』
http://www.saga-s.co.jp/articles/-/200305
4月3日7時40分に佐賀新聞からは、長期停止していたことで外面腐食が進行したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「予防の観点で発電所員、本店も含めて取り組んできたが、残念な漏えいの事象が発生した」。
長期停止からの慎重な運転再開は、佐賀県などが再三、くぎを刺していた課題だっただけに、会見に臨んだ担当者は苦渋の色をにじませた。
穴が開いた配管は屋外にある。
運転中なら100℃程度になり、「雨水が浸入しても熱で蒸発する」(九電)ため、これまで問題化しなかった。
2010年12月からの運転停止で、しみこんだ雨水は蒸発することなく、結果的に赤茶色の配管(ブログ者注;写真から推測するとサビ止め塗装のことか?)の周りは湿ったままの状態になり、黒く変色した。
死角になっていた外装板の下部で腐食が進行していたが、複数の巡視でも気づかなかった。
九電は今回の問題を受け、「巡視の仕方に考えるところはある」と述べ、「(雨水にさらされるような)類似箇所の点検をする」と強調した。
出典
『玄海3号機蒸気漏れ 長期停止の落とし穴 九電、巡視で見逃し「残念」』
http://www.saga-s.co.jp/articles/-/200263
4月2日23時42分に時事通信からは、外装板の通常の巡視では見えにくい場所に錆が付着していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
九州電力は2日、2次系の装置「脱気器」の空気抜き管16本のうち1本に穴が開き、外装板などにさびが付着していたと発表した。
空気抜き管は16本とも、1994年の運転開始以降、交換していなかった。
2006年の定期検査で保温材の一部を取り除いて状態を確認したが、異常はなかったという。
九電は1日3回程度、見回りをしていたが、管は通常の巡視では見えにくい場所にあると説明している。
出典
『雨水浸透で配管腐食か=玄海3号機の蒸気漏れ-九電』
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018040201152&g=soc
4月5日9時1分に佐賀新聞からは、腐食箇所は2007年に肉厚測定した曲がり部の近くだったという下記趣旨の記事が、写真付きでネット配信されていた。
九州電力が2007年2月の定期検査(定検)をした際、管の厚さなどから耐用年数を47年と評価していたことが4日、分かった。
配管の曲がった部分の内側が薄くなっていないか調べて判断していたが、その近くで雨水が浸入して腐食、穴が空いた。
「寿命」を36年残してのトラブル発生とあって、長期停止後の点検や評価のあり方が問われそうだ。
外観を見る巡視点検は、蒸気漏れ発生の3日前にも実施したが、外装板のさびが目立っていたにもかかわらず、異常を見抜けなかった。
九電は「余寿命評価は曲がった配管の内側の影響を測るもの。今回は直線部の外側からの腐食で、直接的な関係はない」とする。
出典
『玄海蒸気漏れ配管「寿命47年」、11年前評価 九電、点検方法に課題』
http://www.saga-s.co.jp/articles/-/201072
※以下は、九州電力からのプレスリリース。
http://www.kyuden.co.jp/press_180402-1.html
(ブログ者コメント)
佐賀新聞掲載写真によれば、保温カバーの下側?が局部的に錆びていて、一部はボロボロ状態になっているかのように見える。
長期停止中に腐食?
それとも長期停止に入る前の運転中から腐食?
(2018年4月7日 修正1 ;追記)
2018年4月6日19時56分にNHK福岡から、カバーのサビは再稼働日の朝に保守管理部署が見つけていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
九州電力によると、この場所では、毎日、点検が行われていて、再稼働の日の朝、設備の保守管理を専門とする部署が現場で確認し、「さびがある」とチェックシートに記入していたものの、「影響はない」と判断していたことが新たにわかった。
九州電力は、「専門部署でも、カバーのさびが配管の腐食につながる可能性を意識できていなかった」として、点検や対応方法の見直しを検討している。
出典
『配管カバーにさび 「影響ない」』
https://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20180406/0000447.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。