2023年2月4日6時50分に琉球新報から下記趣旨の記事が、写真や解説地図付きでネット配信されていた。
沖縄県伊是名村にあるJAおきなわの製糖工場から2日、サトウキビを搾って出る糖蜜が大量に海に流出しているのが確認された。
周辺には甘いにおいが漂い、アーサの養殖場も黒く染まるなど被害が及んでいる。
JAおきなわによると、今月1~2日にかけて工場のタンクで水が混ざってしまい、処分することになった糖蜜約300トン分を、敷地内の残さなどを保管する場所にまいたという。
近隣の畑にも約50トンを散布した。
これらの一部が側溝を通じて海に流出したとみられる。
2日午後6時ごろ、住民から工場に連絡があり発覚した。
名護海上保安署によると、流出した糖蜜は3日午前11時ごろには沖合1.5キロ、最大200メートルの広さに及んでいる。
海面が黒く染まり養殖場に被害が出ているほか、原因は不明だが魚の死骸も複数見つかっている。
JAおきなわの前田理事長は3日、記者会見で「伊是名村の誇りであるきれいな海を汚し、漁業にも大きな影響を与え、関係者にご迷惑をおかけしている。深く反省し、原因究明と再発防止を図る」と謝罪した。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1657581.html
2月3日付で沖縄テレビからは、畑と沈砂池に計348トン撒いた、沈砂池の側にある側溝から用水路を通じて海に流出したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
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JAおきなわによりますと、伊是名製糖工場では1月、水が混じって売り物にならなくなった糖蜜900トンの処分を決め、1日から2日にかけて所有する畑と沈砂池に合わせて348トンの糖蜜を撒きました。
ところが、何らかの理由で沈砂池の側にある側溝から糖蜜が流れ、用水路を通じて海に流れ出したとみられ、これまでに流出した糖蜜の量は分かっていません。
養殖されたアーサの被害の全容はいまだ把握できておらず、JAおきなわは漁業被害を調査するとともに、糖蜜が海に流出した原因などを調べています。
https://www.otv.co.jp/okitive/news/post/00007041/index.html
2月3日18時44分にNHK沖縄からは、タンクに糖蜜を入れるためのパイプの流れをよくするため水を流したところ、タンクに水が入って売り物にならなくなったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
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JAおきなわによりますと、先月31日、工場で作った糖蜜をタンクに入れるためのパイプの流れをよくするため、水を流したということです。
ふだんはタンク内の糖蜜に水が混ざることはありませんが、初めて混ざってしまったため、販売することができなくなってしまい、処分することを決めたということです。
このため、1日から2日にかけて、JAおきなわが所有する近くにあるさとうきびのかすなどを処分する空き地に合わせておよそ300トンを、畑にも52トンの糖蜜を捨てました。
JAおきなわでは、その一部が用水路を通じて海に流れ出たとみています。
また、河口付近に設置されたアーサの養殖場に被害が出ていることは把握しているとして、補償する考えを示しました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/okinawa/20230203/5090021837.html
2月5日6時44分にYAHOOニュース(琉球新報)からは、廃棄した沈砂池は一定量がたまるとオーバーフローする仕組みだったが、職員にはその認識がなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
流出元とされる場所に許容量を超える糖蜜が廃棄されていたことが分かった。
JAおきなわなどによると、工場のタンクで水が混ざってしまい、処分することになった糖蜜約300トン分を工場近くの「沈砂池」と呼ばれる用地に廃棄した。
沈砂池は一定量がたまると、水路などに流出する「オーバーフロー」の仕組みになっていた。
職員にはフローの仕組みになっているとの認識がなかったことも分かった。
人為ミスが流出につながった可能性がある。
糖蜜の回収方法はまだ決まっていない。
https://news.yahoo.co.jp/articles/584ba3877b80007613efcc8323b3b5639dbaa032
2月6日19時27分にYAHOOニュース(沖縄テレビ)からは、糖蜜について下記趣旨の記事がネット配信されていた。
伊是名島の海に流出した糖蜜とは、そもそも、どのようなものなのでしょうか。
うるま市の製糖工場を取材しました。
うるま市にある製糖工場ゆがふ製糖です。
永田記者:
「こちらが今回伊是名沖に流出した糖蜜と呼ばれるものです、どろっとしていて粘り気が強いのが特長です」
グラニュー糖や角砂糖などの原料になる粗糖を生産していて、その過程で出るのが糖蜜です。
糖蜜は工業用のアルコールや農業用の飼料や肥料などの原料になり、ゆがふ製糖では貯蔵タンク2基に保存して年間4000トンを県の内外へ出荷しています。
担当者によりますと、これまで糖蜜を廃棄処分したことは一度もなく、伊是名製糖の流出事故は稀なケースではないかと話しました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/99fa754832f4a525ac06254895a8a29affcd2fa7
(2023年2月15日 修正1 ;追記)
2023年2月13日18時11分にNHK沖縄からは、沈砂池は220トンを超えて液体が流入するとオーバーフローする設計だったが530トン捨てたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
JAおきなわは13日、那覇市内で記者会見を開き、伊是名村で運営する製糖工場が捨てたサトウキビの糖蜜が今月3日に海に流出した原因について、前田理事長が説明しました。
それによりますと、去年12月、糖蜜をタンクに流し入れようとした際、パイプ内の流れが悪かったことから、温水をパイプに流し入れたということです。
そのあと、バルブを閉め忘れて160トン以上の温水がタンク内に流れ込んで糖蜜に混じってしまい、水はポンプで抜いたものの、売り物にならないと判断し、廃棄を決めたということです。
その後、JAが所有する堆肥を作る工場内にある沈砂池に、およそ530トンの糖蜜をトラックで運んで捨てたということです。
ただ、この沈砂地は、220トンを超えて液体が流れ込むと、あふれて海につながる側溝に流れ出る設計になっていて、海に流れ出てしまったということです。
工場の担当者はこのことを把握しておらず、糖蜜を捨てたということです。
JAおきなわはプロジェクトチームを発足させ、環境への影響調査や、被害を受けたアーサの養殖業者への補償額の調整を行っているということです。
前田理事長は陳謝するともに、「人為的ミスにより、海洋に糖蜜が流出する事故を起こしてしまった。この事を摯に受け止めて、再発防止策を検討中だ」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/okinawa/20230213/5090021956.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。