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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20235270分に読売新聞から、下記趣旨の記事が解説図付きでネット配信されていた。

トラック運転手の居眠り運転事故の直前は、15秒未満の睡眠状態「マイクロスリープ」(瞬眠)が頻発する傾向が確認されたと、広島大の研究チームが発表した。

トラック事故は深刻な被害が発生するケースが多く、安全運転をサポートするシステムなどへの応用が期待される。

論文が国際学術誌に掲載された。

広島大の塩見利明教授(睡眠医学)らは、特定の運送会社の協力を得て、2016年4月~21年3月に実際に起こったトラックの居眠り運転による事故52件を対象に研究を進めた。

運転席側と、進行方向を映す2台のドライブレコーダーに残された事故直前の1分間の映像から、運転手の体と車両の動きを1秒単位で分析。

その結果、運転手には事故の前、眠気にあらがい無意識に顔や頭に触れたり、ストレッチしたりするなどの「抗眠気行動」が起こっていた。

その後、次第に眠気が強くなり、事故40秒前を境に抗眠気行動は減少傾向になったが、20秒前から「マイクロスリープ」が増え始め、体の動きが止まり、まばたきがゆっくりになるなどの特徴が見られるようになった。

10秒前には蛇行や不自然な減速などの「車両挙動異常」が急増し、事故に至っていた。

乗用車では、自動ブレーキ機能など車の安全をサポートするシステムが普及している一方、重量が重く重心も低いトラックでは、同様のシステムでも事故を防ぎきれない可能性が高いとされる。

塩見教授は「トラックは死亡事故が多く、運転手が加害者側になることが多い」と研究の重要性を指摘。

今回の研究で、居眠り運転の兆候が体に表れることが判明したことを受け、「『抗眠気行動』など居眠り運転で早期に見られる兆候を検知するシステムが開発できれば、事故防止につながるのではないか」と話した。

https://www.yomiuri.co.jp/science/20230502-OYT1T50060/

 

(2023年5月16日 修正1 ;追記)

20235151725分にYAHOOニュース(Science Portal)からは、52件の内訳は一般道32件高速道20件だったなど、下記趣旨のより詳細な記事がネット配信されていた。

トラックによる居眠り運転事故は、マイクロスリープ(瞬眠)と呼ばれる15秒未満の短い睡眠の直後に起きていることを、広島大学の研究グループが解明した。

実際の事故直前のドライブレコーダー映像を基に解析を行った。

瞬眠やその直前に見られる行動を関知して事故を防ぐ新たな安全システムなどが開発されることを期待している。

広島大学大学院医系科学研究科の塩見利明教授(睡眠医学)らは、20164月から213月までに対物・人身事故や脱輪事故を起こしたトラックの車内カメラと車外カメラについて、事故の衝撃で破損せずに両方とも記録が残った52件の、事故直前1分間の様子を1秒ごとに解析した。

52件の内訳は、一般道路が32件、高速道路が20件だった。

解析の結果、一般道路でも高速道路でも、ドライバーは事故の6040秒前までは、眠気を覚まそうとストレッチをしたり、無意識に顔や頭を触る「抗眠気行動」を取るが、それでも眠気がとれなかった場合、これらの行動が減り、事故20秒前位から体の動きが止まったり、目を閉じたり、半目になったりといった「マイクロスリープ行動兆候」が現れる。

その後、15秒未満の短時間睡眠「瞬眠」が起き、事故につながるという。

車外カメラでは、これらの行動と同時に、蛇行や不自然な減速といった危ない運転が見られた。

事故の発生しやすい時間帯は夕方、深夜、早朝。
年齢層では2030代に好発。

事故が起きた位置は、高速道路では左側方(衝突)、一般道路では正面(追突)のものが多かった。

近年、普通乗用車には事故を防ぐための様々な安全装置がついていることが多いが、トラックでは、作動しても車両の重さで制御できずに大事故となるケースもある。

国土交通省の自動車運送事業用自動車事故統計年報(令和3年)によると、バス・ハイヤー・タクシー・トラックといった、主に緑ナンバーで起きた重大事故のうち、死傷者の人数と割合の最多は、ともにトラックだった。

トラック業界は長時間労働や深夜勤務など過酷な労働環境にあったため、労働基準法の改正が行われ、202441日からドライバーの時間外労働の上限が年間960時間に見直される。

事故の根本的な原因は、ドライバーの激務、なり手不足に加え、ECサイトやフリマサイトの充実等によって物流量が増加するなど、社会的な背景もある。

塩見教授は、今回の研究結果から、「社会状況が変わらない以上、事故の原因を完全には除去できない。根本的な原因を変えられないのなら、実態を検知するシステム作りが必要ではないか。トラックでは、抗眠気行動を起こす事故発生約40秒前を察知できる機能が搭載されれば、大きな事故にならない可能性が高い」と強調した。

これまで、居眠り運転は事故原因のひとつとして知られていたものの、ドライバーが実際にどのような睡眠関連の問題行動を起こしているのかというデータが、訴訟や動画配信サイト以外で公開されることはほとんどなかった。

寄付講座として、研究のデータ提供や助成を行った福山通運(広島県福山市)は、「コロナ禍でエッセンシャルワーカーのトラックドライバーは以前にも増して労働時間が長く、睡眠時間は短いという問題を抱えている。働きやすい職場作りや社員の安全管理だけでなく、事故を起こさないという社会的意義のためにも産学連携に取り組んだ」としている。

成果は412日、米科学誌「アクシデント アナリシス アンド プリベンション」電子版に掲載された。

https://news.yahoo.co.jp/articles/96fa9efbcf18b995b62eb6430f45ac83779aa56d

 

 

  

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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