2017年10月18日20時37分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10月19日17時36分にNHK茨城からも、同趣旨の補足的記事がネット配信されていた。
18日午前11時45分頃、茨城県小美玉市の航空自衛隊百里基地で、誘導路を移動中だったF4戦闘機の機体左側から出火した。
乗員2人はエンジンを停止して機外に脱出し、けがはなかった。
自衛隊の消防車が消火作業にあたり、火は約20分後に消し止めた。
空自が出火元や原因を調べている。
出火した戦闘機は、同基地の第7航空団に所属する2人乗りの「F4EJ改」(全長19.2m、全幅11.7m)。
同基地渉外室などによると、太平洋上での飛行訓練に向かうために滑走路へと移動していた際、操縦士は機体が左に傾く異常を感じたという。
消火後の調べで、左翼の下にある主脚が折れており、機体が傾き、翼の下側に取り付けられた燃料タンクが地面と接触、その摩擦でタンクに残っていた燃料に引火した可能性が高いとみられている。
事前の点検は、格納庫からの搬出時とエンジン始動前に計2回行っていたが、異常はなかったという。
百里基地では、防衛省からの指示を受けて、同じ型のすべての機体について緊急の点検を進めている。
点検は、車輪の脚の部分に亀裂などの異常がないか外側から確認する「非破壊検査」と呼ばれる方法で行われ、安全が確認できた機体から飛行を開始することにしている。
出典
『空自基地で戦闘機が炎上、脚部破損か…乗員脱出』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20171018-OYT1T50055.html?from=ycont_top_txt
『戦闘機出火で同型機を緊急点検』
http://www.nhk.or.jp/lnews/mito/20171019/1070000419.html
10月18日17時41分にNHK茨城からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
戦闘機は、3本ある脚の部分のうち左側の車輪近くが破損していて、防衛省によると、左側の車輪が折れて機体が傾き、翼と燃料タンクが地面に接触し、火災が起きたという。
百里基地は、民間の茨城空港と滑走路を共用しているが、戦闘機から火が出たのは民間の航空機が利用するエリアではないため、茨城空港の民間機の発着に影響はなかった。
視聴者が撮影した航空自衛隊の百里基地の映像では、戦闘機から赤い炎が出て、真っ黒い煙が立ちのぼっていた。
このあと、パイロットとみられる2人が操縦席から脱出し、ヘルメットを脱ぎながら戦闘機から離れていく様子が確認できた。
その後、現場には自衛隊の消防車が駆けつけ、消火活動を行っていた。
戦闘機から出火するのを目撃した男性は、「戦闘機がゆっくりと移動中に、突然、パンという音が聞こえて煙と火が出るのが見えました。こういう事故は初めて見ましたが、機体が爆発するのではないかと思い、とてもこわかったです」と話していた。
出典
『百里基地の戦闘機出火 けがなし』
http://www.nhk.or.jp/lnews/mito/20171018/1070000409.html
10月18日22時41分に産経新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
空自によると、離陸前にF4の主脚が破損するのは、過去に例がないという。
F4は、空自が保有する戦闘機の中で最も古い機種で、F35ステルス戦闘機の導入に伴って退役する。
小野寺防衛相は今回の事故を受け、退役スケジュールを前倒しする可能性について、「安全性を確認しながら、今ある機体は有効に使っていきたい」と否定した。
出典
『空自戦闘機の出火 小野寺五典防衛相「安保環境厳しいときこそ安全飛行」』
http://www.sankei.com/affairs/news/171018/afr1710180042-n1.html
(ブログ者コメント)
摩擦熱あるいは金属火花が着火源だった可能性が考えられる。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。