2018年12月15日3時1分に大分合同新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大分市佐賀関のパンパシフィック・カッパー佐賀関製錬所構内で2016年、関連会社「N港運」の男性作業員=当時(36)=が作業車両のハッチ(ふた)に頭を挟まれ死亡した事故で、男性の遺族が14日、N港運と同社の社員4人に約6900万円の損害賠償を求めて大分地裁に提訴した。
「安全対策を怠り、労災防止の注意義務に違反した」と主張している。
事故では同社と当時の上司や同僚ら4人が、労安法違反などの疑いで書類送検された。
大分地検は今年3月、いずれも不起訴処分にした。
訴状によると、遺族側は、民法上の不法行為による賠償責任があると指摘。
「車両の安全作業マニュアルを作っていない。現場の危険予知活動も実質的にしていなかった」と訴えている。
取材に対し同社は、「事故で尊い命が失われたことは極めて残念。原因と責任についての調査は関係当局に全面的に協力してきた。提訴の事実を受け止め、ご遺族の気持ちを改めて確認させていただきながら対応したい」とコメントした。
事故は16年8月10日に発生。
大分労基署などによると、ベルトコンベヤーからこぼれ落ちた銅鉱石をバキュームカーで集めて降ろす作業をしていた際、車両のタンク内を確認していた男性が、閉じてきたハッチとタンクの間に挟まれた。
同僚が車両側面のレバーで操作していた。
出典
『佐賀関製錬所 「安全対策怠り」死亡事故 遺族、賠償求め提訴』
https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2018/12/15/JD0057609250
※以下は、昨年3月23日付で労働新聞からネット配信されていた、労基から書類送検された
当時の記事。
大分労基署は、労働者の危険を防止する措置を講じなかったとして、港湾運送業のN港運㈱(大分県大分市)と同社現場課長を労安法第20条(事業者の講ずべき措置等)違反の疑いで大分地検に書類送検した。
平成28年8月、同社労働者が死亡する労働災害が発生している。
被災者は、パンパシフィック・カッパー㈱佐賀関精錬所内において、バキュームカーのタンクから鉱物を排出する作業に従事していた。
作業を終えてタンクのハッチを閉じる作業に移行した際、他の労働者が車体に備え付けられていたパネルを操作してハッチを閉じたため、頭を挟まれている。
同社は、労働者がハッチとタンクの間に挟まれる恐れがあったにもかかわらず、一定の合図を定めたり、合図する労働者を指名するといった措置を講じていなかった。
出典
『バキュームカーのタンクに挟まれ死亡 港湾運送業社を送検 大分労基署』
https://www.rodo.co.jp/column/10894/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。