2018年7月1日20時45分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪北部地震では、鉄道の運行が長時間ストップし、この影響で大阪府内に激しい渋滞が起きた。
公共交通機関がまひする中、出勤や家族を迎えに行く人など、さまざまな目的の車が都心部に殺到。
交通量は道路のキャパシティーを超え、大規模な「地震渋滞」を招いた。
将来の南海トラフ巨大地震などを念頭に、専門家は「行政が、車の使用を控えるよう呼びかけるべきだ」と指摘。
渋滞・輸送対策として、複数の乗客が1台のタクシーに相乗り乗車するサービスに期待する声もある。
【鉄道、高速ストップで大渋滞へ】
6月18日午前10時ごろ、大阪北部を縦断する幹線道路「新御堂筋」(国道423号)。
新大阪方面から難波方面へ向かう男性客を乗せたタクシーの男性運転手(50)は、なかなか動かない車列に困惑していた。
「朝の新御堂の渋滞は珍しくないが、こんなに動かないのは初めて」と運転手。
「余震も怖いし、渋滞がいつ解消されるのか情報も乏しく、ただ待つしかできなかった」と振り返った。
阪神高速道路の全17路線と西日本高速道路の関西エリアの高速道路が通行止めになり、大量の車両が幹線道路に流入した。
日本道路交通情報センターによると、発生2時間後の18日午前10時時点で、大阪中央環状線の茨木市~東大阪市間で合計20km弱の断続的な渋滞が続いたほか、大阪外環状線でも、東大阪市付近で6.5kmの渋滞を記録。
周辺の迂回路も、激しく混雑した。
大渋滞を招いた要因の一つが、通勤ラッシュの時間と重なった鉄道網のまひだ。
通勤の車に加え、身動きがとれなくなった家族を迎えに行くなどの目的で、多数の車が大阪に押し寄せ、大混雑につながった。
【行政は車の不使用呼びかけを】
都市部の輸送は鉄道への依存度が大きく、トラブル時に有効な代替手段がないのが特徴だ。
明治大学研究・知財戦略機構の中林一樹研究推進員(都市防災)によると、一般的な10両編成の満員電車には、計約2500人が乗車できる。
災害時、これを60~70人乗りのバスで代替しようとする場合、40台近くのバスが必要だ。
中には乗用車を利用する人もおり、「物理的に道路が厳しい事情になるのは明白」(中林氏)。
今回、道路被害が少なかったことも、拍車をかけたという。
一部では、救急車の到着が遅れるなどの、深刻な影響も出た。
中林氏は、「行政や警察が『災害時は車を使わないで』と積極的に呼びかけるべきだった」と指摘。
「直接被害だけが災害でない。渋滞問題も災害の一つとして受け止め、計画を練る必要がある」と訴える。
【タクシー相乗りサービスに期待も】
JR新大阪駅などのタクシー乗り場では、当日、乗車を待つ長蛇の列が深夜まで続いたが、相乗りサービスが、こうした問題への切り札になるとの期待もある。
国交省などは今年1~3月、東京都内で相乗りタクシーサービスの実証実験を実施。
「割り勘」で運賃を安くし、よりタクシーを利用しやすくなるといったメリットがある。
利用には、スマートフォンの配車アプリを活用。
乗車地や目的地を入力し、同じ方向の利用者がいた場合は、相乗りが成立する。
運賃は、それぞれの乗車距離に応じて、自動的に計算される仕組みだ。
タクシーの相乗りは、道路運送法により、原則、禁止されている。
しかし、東京五輪などの大型イベント時の車両不足対策に加え、地震や大雪時の輸送対策にも相乗りサービスが有効との意見もあり、国交省は実証実験の結果を踏まえ、本格導入の是非を検討する方針だ。
出典
『道路のキャパ超えた交通量 「地震渋滞」どう解消?南海トラフへ重い課題』
http://www.sankei.com/west/news/180701/wst1807010052-n1.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。