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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2018641218分にNHK首都圏から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

東京都は、需要の増加が見通せず、維持費用がかさむなどして、年間5億円の赤字経営が続く「工業用水道」について、廃止する方針を固めた。


同様に赤字経営に悩む全国各地の自治体での、廃止するかどうかの議論に影響する可能性がある。


東京都の工業用水道は、地盤沈下を防ぐため、工場での地下水のくみ上げを規制する代わりに、昭和30年代から整備され、上下水道とは別の配管を通じて工場などに供給され、鉄鋼の冷却や金属・皮革製品の洗浄などに使われている。


しかし、その後、地盤沈下はほぼ落ち着き、工業用水を使う企業は去年3月末の時点で185件と、ピーク時の3分の1以下に落ち込み、需要の増加が見通せず、年間5億円の赤字が出ているほか、老朽化した施設の維持・更新におよそ2300億円が必要となっていて、関係者によると、有識者委員会が近く、「廃止すべきだ」と提言する報告書をまとめる見通しだという。


こうした状況を踏まえ、都は工業用水道を廃止する方針を固め、今月開かれる都議会で正式に表明することにしている。


地盤沈下対策として行われた工業用水道の事業では、全国の自治体で初めての廃止となり、都の方針を受け、同様に赤字経営に悩む各地の自治体での、廃止するかどうかの議論に影響する可能性がある。


ただ、一部の業界にとっては、工業用水道に比べてコストがかかる上水道の使用は大きな負担となることから、今後は、自治体による業界への支援のあり方も課題となる。


東京都の工業用水道は、昭和30年代に当時深刻だった地盤沈下を抑制するため、工場による地下水のくみ上げを規制する代わりに整備され、現在も、墨田区、江東区、北区など、都内の北東部にある工場などに供給されている。


都によると、工業用水を使う企業は、昭和51年度には664件にのぼったが、その後、工場が都外に移転するなどして減少したのに伴い、需要は年々減少し、去年3月末の時点では185件と、ピーク時の3分の1以下になった。


また、都の工業用水は中小企業の利用者が多く、都の料金収入が1件あたり年間129万円と、全国平均の16分の1にとどまっている上、水道を使う工場などが点在しているため、1件あたりの配水管が長いことなど、大阪府や千葉県、埼玉県など、ほかの大都市と比べて事業の効率性が低いという。


さらに、事業の開始から50年以上が経過し、浄水場の施設や、総延長344kmにのぼる配水管の多くが老朽化し、補修には限界があり、更新が必要な時期を迎えている。


都はこれまでに、最大4か所あった浄水場の一元化や、職員の削減、4回の料金値上げなどコスト削減に向けた取り組みを行ってきたが、工業用水の需要は、今後、さらに減少が見込まれることから、事業の廃止を含めて方向性を検討してきた。


都は、工業用水道を廃止した場合、およそ900億円をかけて浄水施設や配水管などを撤去し、上水道からの供給に切り替える方針だが、これまで工業用水を利用してきた企業の負担が増えることから、水道料金の差額の補てんや切り替え工事にかかる費用の負担など、必要な支援策を検討することにしている。

 

(以下は音声のみの情報)

 

業界の存廃にかかわると懸念しているのが、皮革製造業界。

上水道に替わると経済的負担が増し、塩素を含んだ水の使用が製造工程に支障をきたすという。

「カラーによっては、塩素が邪魔することがある」とは業界団体の代表談。


一方、東京・江戸川区にあるメッキ工場では、工業用水道が廃止された場合、年間で数100万円から1000万円近いコスト増加のおそれがあると試算している。


メッキ製品は、加工の工程で材料に付着した酸や油を取り除くため、何回も洗浄する必要があり、この工場では、1日およそ100トンの工業用水を使用している。


東京都鍍金工業組合に加盟するおよそ300の業者のうち、工業用水を利用しているのは現在は10社あまりで、比較的、影響は少ないことから、組合として廃止に強く反対することはないということだが、この工場では、上水道への切り替えにより5倍のコストがかかることから、都に対し、減免期間を設けるなどの措置を望んでいる。


組合の副理事長を務める「朝日鍍金工場」の遠藤社長は、「都もだいぶ赤字だと聞くので、廃止は致し方ないが、コストが上がるのは本当に頭が痛い話だ。中小零細企業には料金を据え置くとか、あるいは段階的に上げるなどの配慮を願いたい」と話している。

 

出典

都が「工業用水道」を廃止の方針

https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20180604/0012609.html 

 

 

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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