2016年8月20日5時10分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
視覚障害者が駅のホームから転落したり列車と接触したりする事故が、2009年度からの6年間で428件あったことが、国交省への取材で分かった。
東京メトロ銀座線で15日に起きたような死亡事故につながりかねない事態は、各地で起きている。
だが、ホームドア設置などの対策は遅れているのが実情。
関係者からは、「声かけ」の有効性を指摘する声もある。
転落・接触事故全体は、統計を取り始めた09年度が2635件、14年度が3900件と、増加傾向にある。
うち、視覚障害者の事故は、09年度39件、10年度60件、11年度78件、12年度93件、13年度76件、14年度82件で、計428件。
死亡事故に至ったケースもある。
東京視覚障害者協会によると、視覚障害者がホームから転落して亡くなった事故は、1994年以降、今回の銀座線の事故を含め、全国で24件ある。
最近では、15年に大阪・阪急宝塚線の服部天神駅で、白杖を持ってホームにいた男性(当時64)が転落し、列車にはねられ死亡している。
視覚障害者がホームから転落する原因について、同協会の山城さん(60)は、人や物と接触した弾みで点字ブロックから外れ、方向が分からなくなる、逆のホームに入ってきた列車の音を自分のホームに来たと勘違いし、乗り込もうとして線路に踏み出す、などが考えられると話す。
JR山手線の目白駅で2011年1月、全盲の男性がホームから転落死した事故を受けて、国交省は、利用者が多い駅や視覚障害者団体の要望が多い駅から、ホームドアや点字ブロックの設置を急ぐよう、鉄道各社に求めた。
国交省によると、ホームドアの設置率は、1日に10万人以上が利用する駅(251駅)で約3割、3000人以上(約3500駅)だと2割弱にとどまっている。
設置には、ホームの強度や形状などから、大がかりな補強や改修が必要なケースが多く、営業しながら進めるのは難しいことなどが背景にある。
今回の事故が起きた銀座線青山一丁目駅も、計画はあるものの、設置には至っていない。
鉄道各社の費用負担も重く、例えば銀座線全駅への設置には90億円かかり、補助金はあるが、東京メトロも一部を負担しなければならないという。
ただ、事故を防ぐ策はホームドアだけではない。
日本盲人会連合の11年のアンケートでは、回答者252人の37%が「転落したことがある」と回答。
防止策として90%がホームドア設置を挙げ、63%が「周囲の人の声かけ」を求めた(複数回答)。
東京メトロは、今回の事故を受け、視覚障害者に積極的に声をかけるよう、全駅員に指示した。
日本盲導犬協会の白井さんは、「健常者の意識も変わってほしい。『危ないですよ』と言うだけで命を救えるかもしれない」と話す。
出典
『視覚障害者の駅の事故、6年間で428件 転落や接触』
http://digital.asahi.com/articles/ASJ8M4S9YJ8MUTIL013.html?rm=437
(ブログ者コメント)
今から20年ほど前になろうか、朝の東京駅構内コンコースで、しばしば見かける視覚障害者の女性が、誰かとぶつかって方向感覚を失ったのであろうか、グルグル回っているのを見かけたことがある。
その時は、通りかかった人が助け舟を出していたが、ああいった出来事は視覚障害者の方にとって、日常茶飯事的に起きているのかもしれない。
2016年8月17日23時54分にNHK札幌から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8月18日付で朝日新聞北海道版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
函館市は、去年、路面電車が脱線して乗客1人がけがをした事故は、車両が線路内の路面からはがれたアスファルトに乗り上げたことによって起きた可能性があるとする報告書をまとめた。
この事故は、去年12月、函館市で市営の路面電車が千歳町電停を出発した直後に8つの車輪のうち4つが脱線して車体が右に傾いたもので、20代の女性が首などに軽いけがをし、6時間にわたって運転が見合わせとなった。
市は、17日、事故の原因などをまとめた報告書を公表した。
それによると、車両や線路には異常はみられなかったものの、脱線地点からおよそ20m手前の線路上にアスファルトの破片が散らばっていたという。
アスファルト片は、1つ手前の昭和橋電停付近のレール際を埋めるのに使われていたものが剥がれ、先行する市電車両か車で運ばれたとみられるという。
市では、そのアスファルトに車両が乗り上げたことが脱線につながった可能性があると指摘している。
函館市は、今後、線路内の舗装をアスファルトから破片になりにくいゴム製の素材に交換するなどして、事故の再発防止に努めていくことにしている。
出典
『市電脱線はアスファルトが原因』
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20160817/4888411.html
2016年8月20日9時00分に産経新聞から、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
8月16日11時43分に毎日新聞からも、同趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
視覚障害者の男性が、盲導犬を連れていたにもかかわらず駅のホームから転落し、電車にはねられて死亡した。
視覚障害者にとって「欄干のない橋」、「柵のない絶壁」ともいわれる駅のホーム。
危険性はたびたび指摘されており、鉄道各社は対策に取り組んでいるが、転落事故は後を絶たない。
なぜ男性はホームから転落したのか。
どうしたら事故は未然に防げたのか。
事故が起きたのは15日午後5時45分ごろ。
東京都港区の東京メトロ銀座線青山一丁目駅ホームで、盲導犬を連れていた世田谷区の会社員の男性(55)が、近くにある勤め先の会社から帰宅途中に、線路に転落した。
男性は進入してきた電車にはねられ、病院に搬送されたが、まもなく死亡した。
ホームには、主を失った盲導犬が残されていた。
警察などによると、男性はホームの線路に近い端に配置された点字ブロックを歩いていた。
ホームの幅は約2.9m。歩いていた点字ブロックの先には、一部にかかる形で柱があり、通れる幅が狭くなっていた。
東京メトロによると、転落する直前、白線より外側のホームの端を歩く男性に駅員が気付き、白線の内側に戻るようアナウンスしたが、間に合わなかったという。
防犯カメラの映像には、男性が少しずつ線路に近寄っていき、右手に盲導犬のハーネス(胴輪)を握ったまま、左足を踏み外して転落する様子が写っていた。
捜査関係者は、「盲導犬が柱を避けようと線路側に寄り、男性が転落した可能性がある」と指摘するが、原因は明らかになっていない。
男性の盲導犬を訓練した北海道盲導犬協会によると、男性が連れていたのはラブラドルレトリバーの「ワッフル号」(雌、4歳)。
同協会によると、盲導犬は障害物があると、5mほど手前でも、よける行動を取る可能性があるという。
ただ、男性が落ちたのは、柱の手前約10mの場所で、盲導犬は柱を急に避ける動きはしていなかった。
盲導犬が初めから柱を認識し、ホームの端を歩いていた可能性もある。
一方で協会は、「ホームを歩く際は、線路側に盲導犬を置くことを指導している」と説明するが、事故当時は位置が逆で、男性が線路に近い場所を歩いていた。
警察は、転落の詳しい状況を調べている。
東京メトロは、点字ブロックの一部に柱がかかって通れる幅が狭くなっていた構造について、「先に柱が立っていたところに点字ブロックを設置したため。法律上、問題はない」としている。
その上で、「点字ブロックは、これよりホーム側を歩いてくださいという意味で設置している」という。
視覚障害者がホームから転落する事故は、後を絶たない。
平成23年1月には、JR目白駅で全盲でブラインドテニスの先駆者だった武井視良さん=当時(42)=がホームから転落、死亡する事故が発生。
24年3月にも、東武東上線の川越駅で、男性が転落して列車にはねられ死亡している。
国交省によると、視覚障害者がホームから転落した事故は21年度の38件から増え続けており、24年度には92件になった。
日本盲人会連合のアンケート(23年)でも、回答した視覚障害者252人のうち37%が「ホームからの転落経験がある」と答え、60%が「転落しそうになったことがある」と答えている。
事故防止の決め手とされるのがホームドアだ。
アンケートでも、転落防止策を問う質問には、「ホームドアの設置」(228人、複数回答可能)という声が最も多かった。
今回、事故があった青山一丁目駅は昭和2年開業と古い地下鉄で、ホームドアは設置されていなかった。
コスト面の問題から、ホームドアの普及は進んでいるとは言い難い。
国交省によると、今年3月末現在で、1日10万人以上が利用する全国約250駅のうち、可動式ホームドアが設置されているのは77駅で、全体の約3割に過ぎない。
1日3000人以上が利用する全国約3500駅では、2割弱の665駅(昨年3月末現在)だ。
東京メトロでは、全179駅のうち、85駅でホームドアを設けている。
設置率は約47%だが、東京都営地下鉄の約6割、JR山手線の約8割と比べて低い。
東京メトロ広報は、「相互乗り入れの路線が多く、他社との調整に時間がかかっている」などと説明する。
今回事故が起きた銀座線は全線開業が1939年と古く、ホームの強度を確保してからドアを設置する必要があるため、設置工事が遅れている。
現時点で、上野駅の片側にしかない。
平成29年度から整備を始め、総額約90億円をかけて、30年度中に渋谷駅と新橋駅を除き完成する予定。
新橋、渋谷両駅では、30年度以降に設置するという。
千代田線は32年度、日比谷線は34年度の完成を目指している。
東西線と半蔵門線は調整中だ。
事故を受け、東京メトロは、「体の不自由な乗客が利用する際には動向を注視し、必要な声掛けをする」との文書を各駅に通知し、ソフト面の対応強化に乗り出した。
捜査関係者は、「声がけやホームドアなど複数の施策を組み合わせてこそ、有効な防止策が実現するだろう」としている。
出典
『視覚障害男性の転落事故はなぜ防げなかったのか 駅のホームは「欄干のない橋」も同然だった』
http://www.sankei.com/affairs/news/160820/afr1608200002-n3.html
『盲導犬男性転落死 点字ブロック上に柱 白線の線路側に』
http://mainichi.jp/articles/20160816/k00/00e/040/232000c
2016年8月5日7時4分に東京新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
『ベビーカー事故で脱「早さ優先」 東京メトロが駅停車5~10秒延長』
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016080590070441.html
東京メトロ半蔵門線九段下駅(千代田区)で、4月、ベビーカーをドアに挟んだまま電車が発車した事故を受け、同社は、4日、車掌の安全確認作業に余裕を持たせるため、来春以降、一部駅での停車時間を5~10秒程度延長すると発表した。
対象はホームドアのない5路線の駅の約半数に及び、始点から終点までの所要時間は1分程度延びるとみられる。
輸送能力優先ではなく、安全性を重視した大規模なダイヤ改正は、同社としては初めてとなる。
東京メトロの山村鉄道本部長らが、4日、国交省で会見し、発表した。
対象は、半蔵門、銀座、日比谷、東西、千代田の各路線で、半蔵門線は来年4月に、他の路線も数年以内にダイヤを改正する。
駅により停車時間は異なるが、現在25秒未満の駅は25秒以上停車させる方針で、計97駅の約半数で延長されることになる。
今回の事故では、女性車掌(23)が、ベビーカーの左前輪の挟み込みに気づかず発車。
車内とホームで非常ボタンが押されたが、走行を続け、電車に引きずられたベビーカーは、時速約50kmでホーム上の柵に衝突した。
ベビーカーに子どもは乗っておらず、けが人はなかった。
九段下駅の現在の停車時間は20秒。
この間に、車掌は停止位置の確認やドア開閉など、10項目にわたる作業を終えねばならず、「熟練していない乗務員には余裕がないのが現状」(同社)という。
同社は、再発防止策として、ほかに、車掌が車両とホームの間の安全確認をしやすくするための緑色の板を、九段下駅を含む3駅のホームの端に設置しており、効果があれば、今後、拡大していくという。
ダイヤ改正は、都市の発展に歩調を合わせ、「より早く、より多く」と、輸送能力向上を長く目指してきた。
1990年代に、その傾向は一段落し、運輸白書に、安全を強調する傾向が見られるようになった。
2005年に起きたJR福知山線脱線事故で、その流れは加速した。
14年3月、国交省が「電車に乗るときはベビーカーをたたまなくてもよい」と指針を示し、乳幼児を連れての電車の利用がしやすくなる中、その安全性に新たな課題を投げ掛けたのが、九段下駅での事故だった。
横浜市営地下鉄でも、昨年、駅の停車時間を延ばすダイヤ改正を実施している。
社会が成熟し、バリアフリー化が進む中、効率よりも多様な利用者の安全性に配慮した視点が、公共交通機関には求められている。
◆再発防止の主な追加対策
<1>ホームドアがなく、停車時間が25秒未満だった駅での停車時間を5~10秒延ばし25秒以上にする。
<2>ホームの狭い場所に乗客がとどまらないように、構内放送やポスターで誘導する。
<3>車両の後方部にいる車掌は、トンネルの暗闇が背景となり車両付近に異常があっても見えにくいため、明るい緑色の板をホーム最前方に設置して安全確認しやすくする。
<4>非常停止合図確認灯を見えにくくしている案内看板を移設する。
<5>停車時や異常時の車掌の確認事項を分かりやすくマニュアル化。異常時の対応は時系列で表記する。
【ダイヤ改正対象路線】
半蔵門線、銀座線、日比谷線、東西線、千代田線
(ブログ者コメント)
九段下駅での事故は、下記参照。
2016年4月4日 東京メトロでベビーカーを挟んだまま発車、車内とホームで非常ボタンが押されたが新人女性車掌は車内ボタン対応に追われ気が動転して非常停止できず
(第1報 1/2)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5805/
(第1報 2/2)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5806/
(第2報;修正2)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5884/
2015年5月14日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第3報修正3として掲載します。
第1報第2報は、下記参照。
(第1報 2/2)http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/4796/
(第1報 1/2)http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/4795/
(第2報) http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/4865/
(2016年8月5日 修正3 ;追記)
2016年7月28日付で毎日新聞東京版夕刊から、支柱基礎の構造を勘違いしていたことも一因だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。 (新情報に基づき、1報2報ともども、タイトルも修正した)
『倒壊支柱の構造、JR東把握せず』
http://mainichi.jp/articles/20160728/dde/041/040/074000c
運輸安全委員会は、28日、調査報告書を公表した。
倒壊した支柱の基礎は、高架橋上にブロックを置くタイプの構造だったが、JR東は把握しておらず、アンカーボルトで固定された強度の高い基礎だと思い込んでいたと明らかにした。
原因については、架線を支えるワイヤが通常より高い位置に固定されていた上、はりが撤去されたことで耐久力が下がったためだと指摘した。
報告書によると、4月12日午前6時10分ごろ、京浜東北線の電車の運転士が、隣接する山手線の線路間にある支柱(基礎を含む高さ約7m)が倒れてくるのを発見、非常ブレーキで停車した。
この支柱と隣の別の支柱は、2011年にワイヤで連結されていた。隣の支柱の補強が目的。
ワイヤは、基礎を大型化する計画があったことから、高さ1.9mの位置に取り付けた。
このため倒れやすくなっていたが、JR東は強度の高い基礎だと思い込んでおり、問題はないと判断したという。
7月28日10時53分に共同通信からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
『山手線、支柱強度勘違いで倒壊に JRが基礎構造把握せず、安全委』
http://this.kiji.is/131213087572738052?c=39546741839462401
傾いた段階で工事関係者や運転士らが気付いたのに情報共有がなく、何の措置も取られなかったとして、安全委はJR東に再発防止を求めた。
7月28日10時52分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
『山手線支柱倒壊、JR東の強度誤認が原因 運輸安全委』
http://digital.asahi.com/articles/ASJ7W444HJ7WUTIL02N.html?rm=346
調査報告書によると、この支柱では、11年7月、別の支柱との間にワイヤを張る工事を完了。
基礎構造が頑丈との誤った推測に基づき、ワイヤを本来よりも高い地上1.9mにつけたため、ワイヤの張力が強くかかった。
15年3月に別の支柱とつなぐはりを撤去し、支える力が低下して倒壊につながった。
倒壊2日前には、社員が支柱の傾きを把握したが、危険と判断する知識がなかった。
詳細情報をそろえて関係部署に知らせる社内慣例が対応を遅れさせた。
再発防止策として、支柱がどの程度傾けば危険か,判断基準をつくることを求めた。
2016年7月27日22時30分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
『京成電鉄 終電前に保線作業 最終電車が箱に衝突』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160727/k10010611011000.html
27日午前1時前、千葉県佐倉市の京成臼井駅と京成佐倉駅間の線路上で、下りの最終電車が保線作業に使うプラスチック製の箱2つと衝突し、およそ140m先で緊急停止した。
現場では、作業員8人が電線の部品を交換する工事を始めていたということだが、作業員は逃げて無事だった。
電車に乗っていた、およそ100人の乗客にも、けがはなかった。
京成電鉄によると、作業を管理する担当者が電車の運行が終わったと勘違いして、作業員に工事開始の指示を出してしまったという。
国の運輸安全委員会は、重大な事故につながりかねないトラブルだとして調査官を派遣し、詳しい原因を調べている。
京成電鉄では、「ご迷惑をおかけして申し訳ありません。詳しい状況を調べているところでコメントはできません」と話している。
7月28日付で毎日新聞千葉版からは、若干ニュアンスの異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。
『作業員に気づき特急が緊急停止 佐倉で京成電鉄』
http://mainichi.jp/articles/20160728/ddl/k12/040/114000c
27日午前1時ごろ、佐倉市の京成線京成臼井−京成佐倉駅間で、西馬込発京成佐倉行き通勤特急電車(8両編成)が走行中、前方約50mにいる作業員に気付いて非常ブレーキをかけて緊急停止した。けが人はいなかった。
国交省によると、電車は当時、時速70kmで走行、作業員がいた場所を140m過ぎて止まった。
作業員8人は警笛に気付き逃げて無事で、乗客乗員約100人にもけがはなかったが、運輸安全委員会は「重大インシデント」として、同日、鉄道事故調査官の派遣を決めた。
作業員は、架線の部品交換をしていた。
列車は現場で9分停止した後、終点まで運行した。
京成電鉄は、「本来は終電の通過後に始めるべき作業だった。なぜ誤ったのか、原因を調べる」としている。
(ブログ者コメント)
○毎日新聞では触れられていないが、京成電鉄HPのニュースリリースでは、NHK報道どおり、「作業用カゴに接触した」と書かれている。
http://www.keisei.co.jp/keisei/kouhou/news/160727_02.pdf
○京成臼井駅発の下り電車時刻表を確認したところ、平日は0時54分にトラブルがあった通勤特急が最終電車として発車する。
それが、土曜休日だと、最終は0時38分の快速電車。
そのことから、作業管理者が土曜休日ダイヤと勘違いした可能性も考えられる。
ただ、トラブルは26日(火)のダイヤ運行中に起きている。
金曜とか月曜であれば、勘違いの理由もわかるような気がするのだが・・・。
(2017年5月27日 修正1 ;追記)
2017年5月26日付で毎日新聞千葉版から、別の駅を最終電車が出発する時間を作業開始時間としていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
国の運輸安全委員会は25日、工事責任者が社内手続きの際に開始時間を間違った上、工事区間を走る電車の有無を確認しないなどのミスが重なったのが原因とする報告書を公表した。
報告書によると、線路上での工事の前には、電車が入らないようにする「線路閉鎖」をする必要がある。
そのための手続きの際、本来は京成佐倉駅に最終電車が到着した後の午前1時に作業を始めると申請すべきだったのに、別の駅の最終電車出発後の午前0時50分とした。
さらに当日、最終電車が京成佐倉駅に到着したことを確認しないまま工事を始めていた。
この前日にも、同様に線路閉鎖をした区間に最終電車が入っていたとみられるが、事故やトラブルはなかった。
報告書は、線路閉鎖をする場合に「関係する駅長や係員が打ち合わせをする」という社内の基準が守られていなかったと指摘。
電車の進入を防ぐため、閉鎖区間の前後では停止信号を表示するようなシステムに改めることなどを求めた。
京成はトラブルを受け、線路閉鎖をする場合に全ての電車の運行終了を指令室で確認した後に工事を始めるなどの再発防止策を実施している。
出典
『京成・工事区間電車進入 「重なったミス」原因 運輸安全委 /千葉』
http://mainichi.jp/articles/20170526/ddl/k12/040/242000c
2016年7月22日20時23分に読売新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
7月22日20時34分にTBS News iからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
『ホーム監視モニター転倒…東京メトロ原木中山駅』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160722-OYT1T50167.html?from=ycont_top_txt
『東京メトロ・原木中山駅で監視モニター倒れる』
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2827826.html
22日午後1時55分頃、東京メトロ東西線原木中山駅(千葉県船橋市)の上り線ホームで、車掌が発車前にホームを監視するためのモニター(高さ約3m、重さ約127kg)が支柱ごと倒れているのを乗客が見つけた。
けが人はなく、支柱部分の腐食が原因だという。
乗客が発見する直前、支柱が折れてモニターが倒れるのが監視カメラに映っていたという。
東京メトロによると、モニターはホームの終端から8.6m離れた場所に設置されており、今年5月25日、目視で点検した際には異常はなかったという。
同社では、23日始発までに、モニターを天井からつり下げて仮復旧させる。
また、東西、丸ノ内、有楽町の3路線に設置されている同型の自立型モニター計10台の緊急点検も実施するという。
(ブログ者コメント)
TBSの映像によれば、モニターはホーム点字ブロック帯の端から10cm程度離れた場所に設置されていた模様。
ただ、破断面の写真や映像が掲載されていないので、根元腐食だったかどうかは不明。
今後は、目視点検だけでなく、揺らしてみる点検に変更になるかもしれない。
以下は、東京メトロHPに掲載されているニュースリリース(抜粋)。
『東西線原木中山駅車掌用監視モニター転倒について』
http://www.tokyometro.jp/news/2016/156456.html
7月22日(金)13時54分頃、東西線原木中山駅2階中野方面ホーム第1車両付近に設置している自立型の車掌用監視モニターが転倒している旨、お客様からホーム上のインターホンを通じて駅事務所の駅係員に申し出がありました。
現地を確認したところ、ホーム終端から8.6mに設置している自立型の車掌用監視モニター(高さ:約3m、モニターの大きさ:縦約60㎝×横約60㎝×奥行約60㎝、総重量(支柱含む):約127㎏)がホーム上に転倒していることを認めたため、回収いたしました。
なお、お客様にお怪我等はありませんでした。
2016年7月21日20時27分にNHK広島NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
『脱線しにくい台車の走行試験』
http://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20160721/3861451.html
列車の脱線事故を防ごうと、鉄道総合技術研究所が開発を進めてきた脱線しにくい台車の走行試験が、三原市で行われた。
新しい台車は、鉄道の事故調査や技術開発などを行う「鉄道総合技術研究所」が、およそ5年かけて開発してきたもの。
2か月前から三原市にある三菱重工の試験センターで走行試験が行われていて、21日、その試験の様子が報道陣に公開された。
この台車は、車輪がレールに乗り上げて脱線するのを防ごうと、カーブを走行するときは進行方向に沿って車軸を操舵できる仕組みを取り入れたほか、レールの凹凸に合わせて車輪が上下に動いてショックも和らげる仕組みになっているという。
車輪がレールに乗り上げて脱線する事故は、平成12年に5人が亡くなった東京の地下鉄日比谷線の事故など、数年に1回のペースで発生しており、研究所では、安全性の高い台車の開発を目指してきたという。
走行試験は7月下旬まで行われ、研究所では、この台車の実用化に向けて全国の鉄道会社と検討していく予定。
鉄道総合技術研究所の宮本研究室長は、「都会でも山の中の整備の行き届かない線路でも安全に走行できるよう開発を進めてきたので、鉄道会社に導入してもらいたい」と話していた。
2016年7月15日8時13分にYAHOOニュース(福井新聞)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7月14日23時34分に産経新聞westからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
14日午後3時55分ごろ、福井県永平寺町轟(どめき)のえちぜん鉄道勝山・永平寺線轟踏切で、福井発勝山行きの普通電車(1両編成)と、同町の50代女性の軽乗用車が衝突した。
えちぜん鉄道によると、電車の接近でいったん下りた遮断機のバーが、電車通過の前に上がる誤作動が起き、車が踏切内に進入した可能性がある。
電車の運転士が踏切内の車に気付き、ブレーキをかけたが、間に合わなかったという。
同社などが、詳しい原因を調べている。
警察によると、女性と電車の乗客約30人にけがはなかった。
踏切内で軽乗用車の右後方に電車が衝突したらしい。
現場は、轟駅の西側約20mにある踏切で、警報機も付いていた。
遮断機は1965~75年ごろに設置した。
毎年春に定期点検を行っており、今年4月の点検では異常はなかったという。
同社によると、車の女性と電車の運転士が、ともにバーの誤作動を目視したとしている。
電車は、約30分後に運転を再開した。
上下線合わせて7本に最大41分の遅れが出て、約300人に影響した。
同社は、同踏切に終電通過まで監視員を置き、安全確認した。
15日以降は、始発通過時から同様の措置を取る。
遮断機の動作を確認する専用の検査機器を接続し、原因を調べる。
えちぜん鉄道は、福井県と福井市など地元自治体が出資する第三セクター。
京福電鉄(京都市)の福井県内の路線を引き継ぎ、平成15年から運行している。
出典
『えち鉄踏切、遮断機誤作動で事故か 福井県永平寺町、電車と軽が衝突』
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160715-00010001-fukui-l18
『踏切誤作動、電車接近も遮断機上がる? 福井・えちぜん鉄道、車と衝突』
http://www.sankei.com/west/news/160714/wst1607140119-n1.html
(ブログ者コメント)
○遮断機が上がったということだが、警報器も鳴り止んだのだろうか?
○道路交通法第三章「車両及び路面電車の交通方法」第五節「踏切の通過」に、以下の条文がある。
第三十三条
車両等は、踏切を通過しようとするときは、踏切の直前(道路標識等による停止線が設けられているときは、その停止線の直前。以下この項において同じ。)で停止し、かつ、安全であることを確認した後でなければ進行してはならない。
ただし、信号機の表示する信号に従うときは、踏切の直前で停止しないで進行することができる。
2 車両等は、踏切を通過しようとする場合において、踏切の遮断機が閉じようとし、若しくは閉じている間又は踏切の警報機が警報している間は、当該踏切に入つてはならない。
いくら遮断機が上がったとしても、また警報器が鳴り止んだ?としても、条文どおり、安全であることを確認しないまま、踏切内に進行してはならない。
※条文中、「信号機の表示する信号に従うときは、踏切の直前で停止しないで進行することができる。」とあるが、読み方によっては、キンコンカンコンの赤ランプが消えたら・・・とも解釈できる。
この点、確認してみたところ、社)自転車道路交通法研究会HPに、「青信号に従って進む場合は・・・」という解釈が記されていた。
「信号機が設置されている踏切で・・・」ともあるので、おそらくは踏切専用の青赤ランプのある信号機のことかもしれない。
http://law.jablaw.org/br_railroad
○機械というもの、たまに誤作動することもあるという、これは教訓的事例の一つだと感じた。
2016年7月9日21時51分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9日午前7時13分ごろ、富士急行線都留文科大学前駅(山梨県都留市田原2丁目)で、大月発河口湖行き普通電車(2両編成)がホームに車掌を取り残したまま発車するトラブルがあった。
富士急行交通事業部によると、電車の乗務員室で車掌(30)が乗客用ドアを閉じる操作をしたあと、社内書類をこの駅で回収するのを忘れていたことに気付き、再びホームに出ようとして足を滑らせ、はずみで乗務員室内の発車ブザーのボタンを押してしまった。
そのまま車掌はホームに出てしまい、電車が発車したという。
運転士は、次の駅でドアが開かないため車掌がいないことに気づき、自分でドアの開閉操作をし、その次の駅で別の車掌が乗車した。
電車は約5分遅れ、乗客約40人に影響が出た。
富士急行の聞き取りに対し、車掌は「気が動転してしまった」と話しているという。
出典
『富士急、ホームに車掌置き去り発車 足滑らしボタン押す』
http://www.asahi.com/articles/ASJ7965KSJ79UZOB00P.html
7月10日付で読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
男性車掌が、ドアが閉まった後、出発する直前に同駅で回収すべき書類を忘れたことに気がつき、ホームに降りる際、誤って乗務員室内の出発合図ボタンに触れ、そのままホームに降りた。
男性運転士は合図に従い、電車を発車させたという。
次の十日市場駅で運転士が車掌がいないことに気づき、運転指令へ報告。
同駅が無人駅だったため、最徐行で運転し、さらに1駅先の東桂駅で新たに車掌を乗せて運行を続けた。
車掌は乗務歴約10か月で、「ホーム上の書類のボックスまで2mほどだったので、間に合うと思った」と話しているといい、同社は、「車掌の基本動作の教育を徹底し、再発防止に努める」としている。
出典
『車掌を駅に置き去り…富士急・都留文科大学前』
http://www.yomiuri.co.jp/local/yamanashi/news/20160709-OYTNT50127.html
7月9日20時7分に産経新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同社によると、車掌はホームに置かれた箱から社内連絡用の書類を回収するのを忘れ、電車から取りに出ようとして足を滑らせ、乗務員室ドアの内側にある「出発合図ボタン」を押したという。
車掌は車外に出ており、運転士が合図に従って電車を発車させた。
車掌は同駅員に伝えた上で、線路と並行する国道139号を自力で走り、約900m先の十日市場駅を目指した。
電車の運転士は同駅で車掌がいないことに気づき、1つ先の東桂駅から別の車掌が乗務した。
同社は、「車掌がボタンで出発の取り消しを合図すべきだった。乗務員に基本動作を徹底させ、再発防止を図りたい」としている。
出典
『車掌がホームに置き去りに、滑って誤って出発合図ボタン押す 山梨の富士急線』
http://www.sankei.com/affairs/news/160709/afr1607090015-n1.html
2016年7月1日18時21分にNHK千葉から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1日午前2時半ごろ、成田市松崎のJR成田線で、レール上に止められていた工事用の台車が無人のまま動きだした。
台車は、緩やかな下り坂をおよそ880m移動して停止し、途中で70代の男性作業員にぶつかって、男性は足などに軽いけがをした。
JR東によると、台車が移動した区間に踏切が1か所あったが、車やほかの人への被害はなく、列車の運行にも影響はなかったという。
台車は長さが2m30cm、幅2m、重さがおよそ800kgあり、工事の担当者は動きださないように車輪止めを付けていたと話したという。
当時、台車のすぐそばで柱を打ち込む工事をしていたということで、JR東は、工事の振動で車輪止めが外れたのが原因ではないかとみて、詳しく調べている。
出典
『JR台車“無人走行”1人けが』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/chiba/1083666431.html?t=1467409472526
2016年6月30日付で毎日新聞東京版夕刊から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東海道新幹線車内で昨年6月、男が焼身自殺して、男を含む乗客2人が死亡、28人が重軽傷を負った事件で、国の運輸安全委員会は30日、乗務員に避難誘導する余裕がなく、乗客が車両の間のデッキに滞留したことで多くの負傷者が出たとする調査報告書を公表した。
安全委は同様の事件対策として、すべての鉄道会社を対象に、異常を速やかに覚知する防犯カメラの増設を提言。
また、煙に覆われた1両目で乗務員が活動できなかった教訓から、防煙マスクや耐火手袋の装備も求めた。
報告書によると、昨年6月30日午前11時半ごろ、神奈川県の新横浜−小田原間を走行していた東京発新大阪行きのぞみ225号の1両目で男がガソリンをかぶってライターで火をつけ、約43m2が焼損した。
1〜6両目を担当する車掌は、当時4両目にいて、「油がまかれた」との乗客の連絡を受けて1両目に向かったが、1分もたたないうちに火災になり、1両目に入ることはできなかった。
安全委が防犯カメラ映像を解析した結果、1両目にいた乗客約50人は男の不審な動きに気付き、火災の約1分前から後方へ避難し始めたが、多くは2両目手前のデッキに立ち止まった。
手荷物を整理する人や、流れに逆らうように1両目の様子を見に行く人もいた。
報告書は、1両目の乗客の避難状況について、「当初は火災の発生まで想定していなかったと考えられる」と指摘。
「デッキに立ち止まったり、停滞したりしたことで、避難の動きが遅くなった」とした。
そのため報告書は、鉄道各社に対し、乗務員が避難誘導する前でも、乗客が異変に気付いた場合は自主的に避難するよう、普段から呼びかけるべきだと提言した。
出典
『新幹線の焼身自殺 デッキ滞留で負傷者増 安全委が報告書』
http://mainichi.jp/articles/20160630/dde/041/040/069000c
7月1日11時40分に朝日新聞から、下記趣旨の関連記事がネット配信されていた。
東海道新幹線の車内で昨年6月にあった放火事件から1年。
国は、煙が一気に広がり、避難誘導が間に合わずに被害が拡大したとする調査報告書をまとめた。
JR東海は防犯カメラの増設など対策を進めるが、専門家は、火災を即座に覚知する仕組みや気密性の高い車内の煙対策などに課題が残ると指摘する。
放火は1両目で起きた。
運輸安全委員会の報告書によると、運転士は、1両目のトイレと2両目客室のブザーで異常を覚知して減速。
直後に背後で「ボン」と破裂音がし、オレンジ色に光ったため、火災とわかった。
客室には防犯カメラがなく、1両目でなければ、火災と分かるまで、さらに時間がかかった可能性があった。
事件後、JR東海は客室の防犯カメラ設置を始め、非常ブザーと連動させる対策を急ぐ。
2017年度までに9割の車両、19年度末までに全車両に導入する。
ただ、ブザーを押した客が状況を伝えられるインターホンは、最新型の車両にしかない。
火災の場合は、トンネルを避けて停止する必要がある。
工学院大学の曽根悟特任教授(交通システム工学)は、「即座に状況を把握することが大切。ブザーに双方向の通話機能をつける方を急ぐべきだ」と指摘する。
JR山手線、京浜東北線など首都圏の通勤列車では、通話型ブザーが導入済みだという。
報告書によると、煙は瞬く間に、火元の1両目から2両目の後部まで広がった。
後方の車両から駆けつけた車掌は、「(2両目は)煙で視界が悪く、息苦しいことから、前側に進めなかった」と証言。
亡くなった女性は1両目後部のデッキに倒れていたが、車外から乗降扉を開けてようやく発見された。
鉄道火災に備え、国は、車両の不燃・難燃化を進めてきた。
煙対策としては、車両間の煙と熱を防ぐ扉があるが、今回の火災では、避難状況が確認できず、閉めることができなかった。
国交省は、事件後、JR5社と緊急会議を開いて煙対策を検討したが、「密閉して火災の延焼を防止するのが原則。排煙は現実的には難しい」と結論づけた。
JR東海の対策も、避難誘導をする乗務員のための防煙マスクの常備にとどまる。
ただ、早稲田大学の長谷見雄二教授(建築防災)は、2両目まで煙が充満したことを問題視する。
「もし2両目で発生していたら、逃げ場のない1両目の乗客は非常に危険だった」。列車が停止し、外の扉を開けられるようになるまでの間、できるだけ煙が広がらないようにする必要があると指摘。「空調設備で、客室ごとの気圧を制御できるようにして流入を抑えるなど、被害を小さくするために取り得る対策をもっと考えるべきだ」と話す。
出典
『新幹線放火から1年、覚知・煙対策なお課題 国が報告書』
http://digital.asahi.com/articles/ASJ6Z427JJ6ZOIPE015.html?rm=700
2015年8月15日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。(新情報に基づき、第1報ともどもタイトルも修正しました)
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5124/
(2016年7月8日 修正2 ;追記)
2016年6月30日10時43分に毎日新聞から、運輸安全委員会からの報告書が公表されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
福岡県で昨年8月、走行中の山陽新幹線の車両カバーが脱落した事故で、運輸安全委員会は30日、ボルトがきちんと締め付けられていなかったのが原因とする調査報告書を公表した。
素手で締めただけで、本来必要な専用工具での作業をしていなかったとみられる。
報告書によると、昨年8月8日午後5時25分ごろ、小倉−博多間のトンネルで、新大阪発鹿児島中央行きさくら561号(8両編成、乗客約500人)が時速約295kmで走行中、2両目左側最前部のアルミ合金製カバー(幅71cm、高さ62cm、重さ6.5kg)が脱落した。
走行の振動でボルトが抜け、風で外れたとみられる。
6〜7月の走行試験後、床下の配線を外してカバーを取り付けた際、素手でボルトを締めただけで、専用工具による「仮締め」「本締め」をせずに終えた可能性がある。
作業者の役割分担や作業方法の指示が不明確だったためで、事故2日前の定期検査でも、緩みを発見できなかった。
JR西が事故後、振動を与えてボルト締結状態を試験した結果、工具で締め付けていれば緩みは発生しなかった。
脱落したカバーは、車体側面や窓ガラス、トンネルの壁などに次々と当たりながら電線に接触、停電した。
窓際に左肘を置いていた女性客が、衝撃で左腕打撲などのけがをした。
JR西は事故後、カバーの取り付け作業は1人が一貫して行い、「本締め」終了後は別の担当者が工具を使用して締結力を確認、チェックシートに記録するといった再発防止策を講じている。
出典
『山陽新幹線カバー脱落、ボルト締め不十分原因』
http://mainichi.jp/articles/20160630/k00/00e/040/151000c
2016年6月30日19時7分にNHK山口から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
30日午前5時半ごろ、山陽新幹線の県内の厚狭駅と新下関駅の間で停電が起きた。
このため山陽新幹線は、30日の始発から広島と博多の間の上下線で運転ができなくなり、このうち広島と小倉の間については、午前11時20分に再開するまで、およそ5時間にわたって運転を見合わせた。
この影響で、あわせて50本が運休し、ダイヤが大幅に乱れるなど、2万1000人あまりに影響が出た。
現在は、平常通り運転しているという。
JR西日本によると、停電は、送電設備に海からの塩分が付着して電気が漏れたため起きたとみられるが、不具合の場所を特定するには設備を1つ1つ清掃する必要があったため、復旧まで時間がかかったという。
出典
『山陽新幹線 5時間運転できず』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/yamaguchi/4063633651.html?t=1467319491552
6月30日16時56分にNHK関西NEWS WEBからは、原因に関するやや詳細な記事が下記趣旨でネット配信されていた。
停電が発生した下関市のトンネルの中では、新幹線に電気を送る電線が、電気を通さない磁器製の絶縁設備を使って、およそ50m間隔で固定されている。
停電は、この磁器製の設備9箇所を清掃した結果、復旧し、この設備には塩分が付着していたという。
トンネルは海から3kmほどの場所にあり、JR西は、この設備についた塩分によって電気が漏れる異常があったため、停電が発生したと見ている。
この設備について、JR西は2年前に清掃を行っているほか、6月9日にも、近くから目で見る詳細な点検を行ったものの、異常がないという結果だったという。
JR西は30日夜から、周辺の設備の点検や清掃を緊急で行うとともに、これまでの点検方法に問題がなかったか、調べることにしている。
出典
『塩分が付着し電気漏れか』
http://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20160630/3629581.html
6月30日14時12分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
JR西によると、下関市内のトンネルで、架線の電流が天井に流れるのを防ぐ絶縁体の性能が低下し、天井に電流が流れて停電になった可能性があるという。
出典
『山陽新幹線、停電でダイヤ乱れ』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160630-OYT1T50013.html
2016年6月29日10時18分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
神戸市須磨区の山陽電鉄月見山駅に到着した高砂発神戸三宮行き特急電車(4両編成)の車両の窓ガラスが割れた事故は、到着直前の揺れで、乗客が手をついた弾みで割れたとの情報があることがわかった。同電鉄で、状況を確認している。
事故は、29日午前7時45分ごろに発生。
4号車の進行方向左側にある窓ガラスの一部が割れていると運転士から指令室に連絡があった。
安全確認のため乗客全員を降ろし、電車は運休になった。
けが人はいない。
出典
『山陽電車窓ガラス割れ 揺れで乗客が手をついた?』
http://www.sankei.com/west/news/160629/wst1606290040-n1.html
2016年6月18日21時31分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
6月19日20時34分に日本経済新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
福島県会津若松市のJR会津若松駅で、18日、列車の発車時間や乗り場を伝える電光掲示板に「喜多方ラーメン」と誤表示された。
同駅では、「原因がわからない」としている。
JRによると、誤表示が確認されたのは、午後3時過ぎ。
国鉄時代に作られた特急車両485系が、この日、「特急あいづ」として最終運行した際、同駅からの発車を示す掲示に「サヨナラ 485系」という内容が記されるはずだった。
当日、「特急あいづ」は午後2時40分ごろ、会津若松駅に到着。
折り返しで午後3時25分に郡山駅へ出発する前、掲示板に「喜多方ラーメン15:25郡山」と、約30分、表示されたという。
駅の利用者から知らされた駅員が確認した。
本来の表示は前日までに駅員が打ち込んでおり、ミスでないことは確認したという。
「駅員のミスとは考えられない」としている。
掲示を見た人がツイッターで写真を投稿し、「駅で出前が頼めるの?」、「ラーメンが食べられる観光電車も良いかも」などと、ネット上で話題になった。
同社によると、数年前に「喜多方ラーメン」を含む名称のイベント列車が走ったことがあるといい、関連を調べている。
出典
『駅の電光掲示板に「喜多方ラーメン」 会津若松で誤表示』
http://www.asahi.com/articles/ASJ6L6S7HJ6LUGTB015.html
『列車は喜多方ラーメン? JR会津若松駅で誤表示』
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG19H0H_Z10C16A6CR8000/
6月20日11時30分に朝日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR東日本福島支店は、20日、12年前に端末に入力したデータが誤って送信されたことが原因だと明らかにした。
2004年2月に仙台―喜多方駅間を走った列車「喜多方ラーメンフェスタ号」のデータが、端末に残っていたという。
同支店によると、誤表示されたのは18日午後3時ごろ。
国鉄時代につくられた特急車両485系が「特急あいづ」として最終運行するため、駅員が17日、「さよなら 485系(特急あいづ)」と駅舎内の端末で打ち込んだ。
だが、実際に電光掲示板に正しく表示されるかどうかの確認を怠ったという。
担当者は、「なぜ、誤送信されたのかはまだわからない。確認不足でご迷惑をおかけした」と話している。
出典
『「喜多方ラーメン」誤表示、原因は12年前の… JR東』
http://www.asahi.com/articles/ASJ6N3GRCJ6NUGTB002.html
(ブログ者コメント)
写真を見ると、ホームに設置された電光掲示板に誤表示された模様。
2016年6月6日11時37分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6月6日14時29分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
6日午前1時15分ごろ、JR常磐線の我孫子発松戸行き上り普通電車(10両編成)が、千葉県松戸市の北松戸~松戸駅間で、線路保守に使う機材運搬用の台車に衝突した。
電車は時速約80kmで走行中で、運転士が約100m手前で非常ブレーキをかけたが、間に合わなかった。
乗客27人にけがはなく、線路にいた作業員2人も逃げて無事だった。
JR東日本東京支社によると、電車はこの日の最終電車。
台車は手押し式で、幅1.1m、長さ1.2mの木製の板に車輪が4つついた形状。
除草剤をまくためにタンクやホースを載せ、線路上にあった。
本来は、作業責任者が運行終了後に指示を受けて作業を始める決まりだが、この日は、誤って指示前に作業に入っていたという。
台車は衝突で押しつぶされた後、車輪の下を約30m引きずられた。
乗客は電車を降りて、最寄りの松戸駅まで約400m歩いた。
出典
『常磐線の終電、線路保守に使う台車に衝突 けが人なし』
http://www.asahi.com/articles/ASJ663DBNJ66UTIL006.html
『常磐線終電、作業台車と衝突…乗客は歩いて移動』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20160606-OYT1T50081.html
6月6日付で東京新聞夕刊からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
散布は子会社が担当し、電車の通過後に作業員が端末を使って電車が進入しないようにする「線路閉鎖」の手続きを取るはずだった。
出典
『常磐線終電、台車と衝突 作業用が誤ってレールに』
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/CK2016060602000230.html
2016年6月3日20時16分に西日本新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6月3日19時9分にYAHOOニュース(毎日新聞)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
2日午後10時50分ごろ、長崎市桶屋町の公会堂前交差点で、長崎電気軌道の蛍茶屋発赤迫行きの路面電車(1両編成)が脱線した。
乗客の男子高校生1人と運転士にけがはなかった。
同社は、同交差点を通る路線の運行を当面休止。
3日までに約2万8千人に影響が出た。
同交差点では、2007年に2度、昨年10月11日にも脱線事故があり、5月23日に全面運行を再開したばかりだった。
運輸安全委員会は、3日、鉄道事故調査官2人を派遣し、原因を調べている。
調査官は、「レールとレールの交差部分に脱線した痕跡がある」と話した。
現場は、複数の路線が交わる地点。
同社によると、電車は右カーブを時速約6kmで進行中、運転士が異常音を聞いた後、後方の台車の車輪が左に約1m脱線した。
昨年の事故では、レールの摩耗などが原因としてレールを交換し、全種類の車両で計27回の試運転をして異常がないことを確認。
現場のカーブ付近では、速度を落とすようにしていた。
事故後の点検では、レールに異常はみられなかったという。
脱線した車両は1961年から、昨年脱線した車両は62年から稼働していた。
運転再開のめどは立っておらず、同社は7~9月に計画していた納涼ビール電車などイベントを取りやめた。
中島社長は、「心よりおわび申し上げる。脱線事故を再発させたことを重く受け止め、防止策を考えていきたい」と陳謝した。
出典
『路面電車また脱線 長崎、前回と同じ交差点 [長崎県]』
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/nagasaki/article/249638
『<長崎・路面電車脱線>一部運休で2.8万人に影響』
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160603-00000065-mai-soci
(ブログ者コメント)
運輸安全委員会HPに2007年5月の脱線事故報告書が掲載されており、その19ページに、原因が以下のように記されている。
本事故は、本件分岐器中の右曲線部において、本件電車の後台車第1軸の右車輪がフランジ背面を本ガードレール等の右側面に接触させながら走行していた際に、同側面に右凸部が存在したことにより、大きな横圧が瞬間的に発生して脱線係数が大きくなったとともに、同側面が粗い状態にあったことから右車輪フランジ背面と同側面の間の摩擦係数が大きくなっていたことにより、限界脱線係数が低下したため、同軸右車輪が右ウィングレールに乗り上がった後、同軸左車輪が左レールに乗り上がって同軸が左に脱線し、続いて第2軸も左に脱線したことによるものと考えられる。
http://www.mlit.go.jp/jtsb/railway/rep-acci/RA2008-7-1.pdf
なお、昨年の事故の報告書は「調査中」として、まだ掲載されていない。
(2017年12月1日 修正1 ;追記)
2017年11月29日9時9分にNHK長崎から、対策が取られ運行が再開されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
長崎電気軌道の路面電車は、長崎市の「公会堂前」の交差点で、平成19年から去年6月にかけて、あわせて4回脱線事故が起き、蛍茶屋から赤迫を結ぶ3号系統の一部区間が運休していた。
長崎電気軌道は、先月10日から、事故現場の線路のカーブを半径20mから35mに緩やかにする工事を行い、その後の試運転でも異常がなかったため、29日朝の始発から、およそ1年半ぶりに全線で運行が再開された。
長崎電気軌道は当面の間、現場に社員を派遣して、異常がないかなどの確認作業を続けるという。
出典
『路面電車1年半ぶりに全線で運行』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/5035945861.html
11月23日20時3分に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同社と運輸安全委員会は、今回の事故について、車輪との接触によるレールの変形が原因と分析。
同社は、車輪との接触が少なくなるようレールの設計を変更し、カーブの半径を大きくする工事を進めてきた。
出典
http://www.yomiuri.co.jp/national/20171123-OYT1T50065.html
11月20日付でNHK長崎文化放送からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
長崎電気軌道は、レールを上下線ともに新調したほか、カーブを緩やかにした。
17日に始まった試運転では、車両がカーブを通る際の音や振動に異常がないかなどを確認した。
出典
https://www.ncctv.co.jp/news/46449.html
2016年5月30日23時48分に山陽新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5月31日付で毎日新聞岡山版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
27日未明に高松貨物ターミナル発吹田貨物ターミナル行き貨物列車(21両編成)がJR岡山駅構内で緊急停止したトラブルで、JR西日本は30日、新幹線高架橋の塗装工事の足場に列車のパンタグラフが接触し、損傷したことが原因だったと発表した。
工事会社が足場を、計画よりも在来線の架線近くに組んだミスが原因とみられる。
新幹線管理本部が岡山支社で記者会見した。
説明によると、接触した現場は岡山駅の南西約1kmで、新幹線高架橋の下を瀬戸大橋線が交差する箇所。
木製の足場板の端にえぐれた跡(縦3.5cm、横12cm)があった。
足場は、終電後の27日午前1時ごろから設置され、貨物列車は同3時ごろ現場を通過。
約1.4km走った地点で運転士が車体上部に異音を感じ、停止させた。
接触の衝撃がパンタグラフの損傷につながったとみられる。
工事会社が発注元のJR西日本に提出した計画書では、在来線列車との接触を防ぐため、足場は架線から1.3m離す予定だったが、実際には約80cmしか離れていなかった。
JR西は、施工業者が距離の測定を誤ったとみて調べている。
会社は、施工段階で計画の一部変更もしていたが、JR側に報告はなかった。
JR西日本は、同現場のほか、この会社が広島、山口県で実施している同様の塗装工事について、施工方法に問題がないかなどを点検する。
緊急停車の影響で瀬戸大橋、山陽線などが最大5時間半近く運転を見合わせ、通勤・通学客ら約1万7000人に影響した。
JR西日本岡山支社の中村支社長は30日の定例会見で、「在来線を運行する立場として、運転を脅かす要因を管理する責務があった。大きな輸送障害を引き起こし、深くおわびしたい」と陳謝した。
出典
『列車トラブルは工事足場ミス原因 架線近くに組みパンタグラフ接触』
http://www.sanyonews.jp/article/357647/1/?rct=syakai
『工事用足場とパンタグラフが接触 距離測定に誤りか /岡山』
http://mainichi.jp/articles/20160531/ddl/k33/040/613000c
(ブログ者コメント)
5月30日付でJR西日本HPに、図解付のニュースリリースが掲載されていた。
『岡山駅にて発生した「架線および車両故障」の原因について』
https://www.westjr.co.jp/press/article/2016/05/page_8763.html
2016年5月10日7時45分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
東京メトロで、レールの破損が相次いでいる。
銀座線渋谷駅で、9日、レール1本が完全に破断しているのが見つかった。
6日には、東西線東陽町駅で、亀裂が見つかったばかり。
メトロは、原因究明を急ぐとともに、全線のポイント部分720カ所を緊急点検する予定だ。
銀座線渋谷駅では、9日午前8時ごろ、駅から車庫に約70m向かったところにあるポイント部分のレール(幅63.8mm、高さ138mm)が破断して左右にずれ、1~2cmの隙間があるのが見つかった。
2009年に交換したもので、4月18日に実施した年1回の超音波を使った定期点検と、5月6日実施の月3回程度の目視検査の際には、異常は見つからなかったという。
東京メトロは、午後0時40分まで5時間近く、渋谷~溜池山王間で上下線の運転を見合わせ、約9万9千人に影響が出た。
6日には、東西線東陽町駅(東京都江東区)のポイントでも、レールに約15cmの亀裂が入っているのが見つかった。
ここも、09年に交換したものだという。
東京メトロによると、レールの交換時期は決まっておらず、検査で異常があった場合などに随時交換しているという。
関西大社会安全学部の安部誠治教授(公益事業論)は、「製造不良、メンテナンス不足、荷重の負荷、気温の寒暖差などが原因として考えられる。09年の交換なので経年劣化には早い。レールの破損は重大な事故につながりかねないし、他でも起こりえる。早急に原因を突き止めるべきだ」と話す。
出典
『銀座線レール、完全に破断し隙間 3日前は東西線で亀裂』
http://www.asahi.com/articles/ASJ595KB5J59UTIL04R.html
5月9日18時8分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
レールは年に1~2回、測定車を走らせて検査しており、今回の現場は4月18日に超音波を使って検査したが、異常は見つからなかった。
レールの破損は、一般的に、漏水や経年劣化、車輪との摩耗などで生じるとされるが、6日の亀裂と今回の破損の原因は分かっていない。
工学院大学の曽根悟特任教授(鉄道工学)は、「気温の低い冬季はレールが縮んでいるが、この時期は気温が急に上がり、レールが伸びることによるトラブルが相次ぐ傾向にある」。
鉄道アナリストの川島令三氏は、「銀座線は運転本数が多いので、ポイントのレールにストレスがかかりやすい。十分な点検ができていなかった可能性もある」と指摘している。
出典
『東京メトロ銀座線のレール破損、専門家「十分な点検ができていなかった可能性」 3日前にも東西線でレールに亀裂』
http://www.sankei.com/affairs/news/160509/afr1605090017-n1.html
一方、東西線のトラブルについては、5月7日0時29分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京メトロ東西線東陽町駅(東京都江東区)で、6日未明、レールに長さ約15cmの亀裂が入っているのが見つかった。
同社は、同日午後4時ごろから茅場町-葛西駅間の運転を一時見合わせ、JRなどが振り替え輸送を行った。
このトラブルの影響で、約11万6千人に影響が出た。
同社によると、6日午前3時半ごろ、夜間作業中の社員がレール1カ所に長さ約15cmの亀裂が入っているのを発見した。
レールがたわまないように、地面との間に板を入れるなどして沈み込みを防ぐ応急処置をした上で、職員が監視していたという。
当初は、運行に支障がないと判断し、終電後の7日未明にレールを交換する予定だった。
しかし、午後1時55分ごろに同社総合指令所に亀裂が広がっているとの連絡があり、午後4時ごろから同6時15分ごろまで、茅場町~葛西間の運転を見合わせ、緊急でレールの交換作業を行った。
同社は、亀裂が入った原因について調べている。
出典
『地下鉄東西線レールに亀裂、一時運転見合わせ交換 11万人超に影響』
http://www.sankei.com/affairs/news/160506/afr1605060022-n1.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。