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2011年10月6日8時30分に、神戸新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2005年4月に起きた尼崎JR脱線事故の反省からJR西日本が設立した「安全研究所」で、1985年8月の日航ジャンボ機墜落事故を経験した元日本航空社員のAさん(59)が、指導・助言にあたっている。
人的ミスが起こることを前提に対策を考える航空業界の安全思想を鉄道にも定着させるため、社員らの意識改革に取り組んでいる。
安全研究所は06年6月に発足。人間を取り巻くさまざまな要因(ヒューマンファクター)を解明し、人的ミスを防ぐ研究などに取り組む。社内外の31人が所属し、Aさんは研究主幹として研究全般を指導する。
Aさんは1975年に日本航空に入社し、主に運航部門を歩んだ。
85年の墜落事故の一報は、羽田のオペレーションセンターで聞き、徹夜で情報収集に奔走した。1週間後には群馬県の遺体安置所に派遣され、肉親を失った遺族の絶望感、喪失感に接した。「とんでもないことをしてしまった」との思いを今も背負い続ける。ほぼ毎年、慰霊登山で御巣鷹山を訪れ、安全への誓いを新たにしているという。
航空業界では90年代以降、「人は間違いをする」という視点で安全管理に取り組んできた。ど
んなに優秀な人でも言い間違いや聞き間違い、勘違いなどのミスをする。それを前提に防護策を考え、トラブルが起きても影響を最小限に抑える。 そんな航空のノウハウを鉄道に取り入れたいと考えた同研究所の所長に誘われ、Aさんは09年4月、運航安全推進部長を最後にJR西へ出向。昨年5月には転籍もした。
JR西では脱線事故前はヒューマンファクターの視点が乏しく、「事故はミスをした本人の責任」という発想が根強かった。安全研究所はこうした発想を180度転換させようと、研究員が「出前講義」にも出向く。
管理層などに染みついた意識を変えるのは容易ではないと感じる場面も多いが、「話にうなずいてくれる人が増えてきた。時間はかかるだろうが少しずつ変わりつつある」とAさん。 「つらい経験から生まれた研究所だからこそ、鉄道分野のヒューマンファクター研究を引っ張る存在になれれば」と話している。
出典URL■■■
(ブログ者コメント)
事故が起きたという結果報道ばかりでなく、こういった未然防止のための地道な取り組みについても、マスコミには随時、報道してもらいたいものだ。
2011年10月7日付で、毎日新聞東京版から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6日午後2時ごろ、東京都清瀬市に設置されている気象庁の気象情報伝送処理システム「アデス」の東日本システムで、ハードディスクの電源がダウンするトラブルが発生した。
北海道から三重県までの24都道県が設置する震度計の6割以上にあたる1610地点の震度計データが収集不能になり、新潟県や石川県では注意報の報道機関への配信遅れが発生。海上保安庁などに地震・津波情報が最大で約2時間半にわたり提供されない状態となった。
気象庁は、大阪市にある西日本システムに順次回線を切り替えて対応する一方、東日本システムを午後6時38分に復旧した。
非常用電源装置の入れ替え作業中、何らかの原因で2系統あった電源がダウンしたという。
出典URL■■■
(ブログ者コメント)
□2系統の電源に対し1つの非常用電源でバックアップするシステムだったのではないか?それなら、非常用電源入れ替え時の不具合が両系統に影響したという説明がつく。
□しかし、もしそうだとしても、今回のようなトラブルを起こさない工事方法を考えていた筈。その手順どおりに工事が行われなかった可能性もある。
2011年10月6日18時55分に読売新聞から、同日20時52分にNHK盛岡から、また、7日付の朝日新聞岩手版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。また7日付の毎日新聞紙面にも、同趣旨の記事が掲載されていた。
6日午前11時50分頃、岩手県のJR新花巻駅で、東北新幹線上りホームに続く階段の天井から金属パネル(長さ約9m、幅約2.7m、重さ約200kg)が落下した。けが人はなかった。
JR東日本によると、新青森発東京行き「はやて・こまち22号」がホームを通過した際に大きな音がしたため、駅員が駆けつけると、約6mの高さにボルトやフックで36ケ所固定してあったパネルが外れて落下し、丸ごと階段を覆うような形で階段の手すりに引っ掛かっていた。
同社は、「はやて・こまち22号」の振動で落下したとみている。
パネルは駅舎が1985年3月に完成して以来、交換されていない。
天井の点検は年に2回行っていて、去年11月の定期点検と今年3月の東日本大震災の後の臨時の点検の際には、いずれも異常は見られなかったという。
駅員がこの日早朝に目視で確認した時にも異常はなかったという。
同支社は階段を立ち入り禁止にし、原因を調べている。
出典URL■■■
(ブログ者コメント)
出典の読売新聞に写真が掲載されているが、人が通っていたらと思うと、ゾッとする。
2011年10月5日23時18分に、msn産経ニュース神奈川から以下の記事がネット配信されていた。
横浜市保土ケ谷区と旭区にまたがる市内15番目の総合公園「たちばなの丘公園」が5日、一部開園した。
かつて火薬工場だった跡地で、火薬庫につながるレンガ造りのトンネルや土塁、トロッコのレールなどの遺構が点在し、稼働当時をしのばせる。
この日開園した部分は、日本カーリット(東京)の火薬工場跡地。
大正8年、日本カーリットの母体「浅野同族」が、日本で2番目の民間火薬工場として、当時の橘郡保土ケ谷町に建設し、火薬の製造を始めたという。
園内には火薬製造の歴史や自然を説明する案内を設置。市によると、火薬工場跡地が公園となった例としてはこれまでに群馬県の「群馬の森」があるが、歴史の案内表示を付けたのは横浜が初めてという。
爆発事故の影響が周囲に及ぶのを防ぐ土塁が現存しているのは、全国でも珍しく、火薬工場の緩衝林だった雑木林なども残り、緑豊かな環境の中で歴史を感じることができる。
公園に行くには、相鉄線和田町駅から相鉄バス19系統「新桜ケ丘団地」行きに乗り、「県公社住宅前」で下車し徒歩5分。駐車場はない。
出典URL■■■
(ブログ者コメント)
大事故が契機となって移転した?と思い調べてみたが、1955年に異物混入による火薬爆発が原因で3名が死亡、19名が重軽傷を負う事故があった以降は、1995年の工場閉鎖まで、大きな事故は報じられていない。
場所を確認すると新保土ヶ谷ICのすぐそばで、近くには住宅街や大きなマンションなどがある。
思うに、工場建設当時は人っ子一人いない山の中だったものが、周辺の開発が進んだ結果、移転を余儀なくされたものであろう。
時代の変遷を告げる記事としてブログ者の目に止まったので、ここに紹介する。
2011年10月6日付で、琉球新報から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4日午後1時ごろ、石垣市の市立平真小学校のピロティのひさし部分に装飾された外壁モルタルが縦0.6m、横2.5m、厚さ12mmにわたって剥がれ落ちた。ひさしの高さは約3m。
5年の男子児童が落下で砕けた破片に当たり、右足首打撲のけがを負った。
5日、石垣市教育委員会が発表した。
市教委などによると、事故が起こったのは給食が終わり清掃活動が始まった直後。男子児童が清掃活動のためピロティにあるプランターを運んでいる最中にモルタルが剥がれ落ちたという。
学校は事故直後からピロティ周辺を立ち入り禁止にし、ピロティのひさしに残ったモルタルを5日に全て剥がした。
同校は1982年に建設され、目立った老朽はなかったという。
市内の幼小中学校は月1回、安全点検を行っているが、同校によると教室や遊具の点検が主体で、外壁のモルタルまでは注意が及んでいなかったという。
事故を受け、市教委は年内に幼小中全43校の調査を決定。モルタルの使用状況や安全点検を実施する。
出典URL■■■
2011年10月6日2時21分に朝日新聞から、同日12時11分に読売新聞から、13時31分に西日本新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
九州大学は6日、生物環境利用推進センター研究棟の実験室で保管していた円筒形の瓶(高さ約10cm、直径約4cm)入りのヒ素化合物15.8gを紛失したと発表した。
5日深夜、盗難届を提出。 警察によると、100人程度の致死量があるといい、窃盗の疑いで調べている。
九大などによると、9月29日午後3時ごろ、農学部の准教授(47)が研究補助員の男性と土壌研究のため実験室に入り、保管庫から2瓶を取り出した。
このうち1瓶からヒ素化合物3.12gを使って溶液を作った。
2人は瓶を机の上に置いたまま午後3時半から約2時間半、施錠せずに実験室を離れた。
准教授は午後6時に1人で実験室に戻り、机の上にあった1瓶を保管庫に戻し、保管庫と実験室の鍵をかけて退室した
今月4日、薬品業者がヒ素化合物を納入した際、1瓶が無くなっているのに気付いた。
准教授は「なくなったのか盗まれたのかはわからない」と話しているという。
出典URL■■■
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(ブログ者コメント)
毒物管理のルーズさが紛失事故を引き起こした、そういった事例が日を経ずして報道されることも珍しい。
(2011年10月7日 修正1 :全面改訂)
読売新聞と西日本新聞に、より詳しい記事が掲載されたので、それらの内容を元記事に追記した。
(2011年10月10日 修正2 ;追記ならびにタイトル変更)
2011年10月8日0時29分に、朝日新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
九大は7日、実験室の保管庫で、紛失した瓶と同じような瓶が見つかったと発表した。中身が同じかどうか確認している。
九大によると、7日に大学職員と福岡県薬務課が実験室を調べたところ、紛失したものと同じ薬品名の書かれた瓶が保管庫内で見つかった。
瓶には九大独自のバーコードが貼ってあり、読み取ったところ紛失した瓶と同じものだった。瓶には白っぽい粉末が入っていたという。
瓶は県警に提出し、鑑定を委ねた。
紛失を届け出た准教授は、9月29日の実験でメーカーの異なるヒ素の瓶2本を使った。だが、10月4日に確認した際には2本とも同じメーカーだったと思い込み、保管庫の中に同じ瓶が2本なかったことから、紛失したと勘違いした可能性があるという。
一方で、持ち去った何者かが元に戻した可能性も否定できないという。
一方、2011年10月8日0時14分に、読売新聞からは下記趣旨の記事がネット配信されていた。
准教授は4日、実験室にある保管庫を開けた際、茶色のふたの瓶1個がなかったため、紛失したと思い込んだという。帳簿と実際の数との照合作業も十分に行っていなかった。実際には瓶のふたの色は白だった。
出典URL■■■
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(ブログ者コメント)
□思い込みは誰にでもある。しかし冷静な立場でチェックすべき大学側まで帳簿をチェックしなかったのは何故だろうか?現場現物でチェックするのが基本中の基本のはずだが・・・。
□過去記事を読み返すと、どのメディアも「瓶がなくなっているのに気付いた」という表現だけで、「帳簿と現物数とが一致しておらず・・・」と報じた記事は一つもなかった。 ブログ者も、そこに違和感を感じとっておくべきだった。
□第1報の「納入時に薬品業者が気付いた」という記事は、誤情報かもしれない。
なぜなら、業者であれば納入時には帳簿と現物を比較確認する筈だと思うからだ。
(2011年10月12日 修正3 ;追記)
2011年10月11日12時29分に、朝日新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11日午前7時5分ごろ、福岡市のマンションで「駐車場に男性が倒れている」と住民から110番通報があった。警察などによると、7階に住む九州大の准教授(47)が頭から血を流して倒れており、間もなく死亡が確認された。
自室前の通路に脚立があり、パソコンに遺書のような書き込みがあったという。飛び降り自殺したとみている。
准教授はセンターの実験室で瓶入りのヒ素を使い、紛失に気付いたとして今月届け出た。
その後、実験室から似た瓶が見つかり、九大は勘違いだった可能性があると発表していた。
出典URL■■■
(ブログ者コメント)
責任感の非常に強い人だったのかもしれないが、それにしても・・・・。合掌。
(2012年6月19日 修正4 追記)
2012年6月15日1時30分に西日本新聞から、管理上の改善点などを記した調査報告書が発表されたという趣旨の記事がネット配信されていた。
ヒ素化合物が一時紛失したとされた問題で、同大の調査委員会が14日、報告書を発表した。
実際には紛失していないのに紛失と誤認した原因について、ヒ素化合物を使った准教授が瓶のふたの色やメーカー名を勘違いし、保管庫に戻していたヒ素化合物入りの瓶に気付かなかったためとした。
准教授は鍵を掛けないまま実験室を一時離れており「改善が必要」と指摘。
再発防止策として、管理担当者を増やしてチェック体制を強化したり、毒劇物の紛失や盗難などに備えたマニュアルづくりを挙げた。
出典URL
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/307790
2011年10月5日17時39分にmsn産経ニュース静岡から、また6日付で毎日新聞静岡版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
浜松医療センターは5日、手術室内に保管されていた毒薬に指定されている筋弛緩剤「エスラックス」1本(50mg入り)を紛失したと発表した。
同センターによると、先月28日午前8時ごろ、女性看護師が筋弛緩剤の残数を確認して手術などの業務を開始。術後に別の女性看護師が残数を確認したところ、46本あるはずが1本不足していた。
出庫簿や使用本数を確認し院内を探したが、発見できなかった。紛失した筋弛緩剤は3人分の致死量に相当するという。
同センターは筋弛緩剤は手術室の鍵付きの冷蔵庫に保管し、鍵は手術室内の管理室の引き出しに保管していた。カメラで人の出入りは常時監視されている。
外部からの盗難の可能性は低く、未使用の筋弛緩剤を誤って廃棄した可能性があるという。
同センターは今月3日、浜松中央署に遺失物届を出している。
出典URL■■■
(ブログ者コメント)
毒物については厳重な管理が求められている。
今回の場合、1本出し入れするたびに帳簿に記入し、かつ施錠するシステムであれば、紛失事故は防げた筈。
もし一日中、鍵を開けたままにしていたとすれば、それは管理していることにはならない。
(2011年10月21日 修正1 ;追記)
2011年10月5日付の静岡新聞夕刊紙面に、下記趣旨の記事が掲載されていた。
業務中は看護長が保管冷蔵庫の鍵を携帯していた。
毎日、業務開始前と終了後に残数を点検していた。
(ブログ者コメント)
鍵の保管方法が前報記事と違っている。どちらが正かは不明。
2011年10月5日7時4分に、東京新聞から下記趣旨の記事が掲載されていた。
東京メトロ有楽町線と副都心線で、4日午前8時55分ごろ、信号が故障し両線が運転を見合わせたトラブルで、原因は、トンネル内の線路脇の壁からコンクリート片(重さ約700kg)が落下し、信号ケーブルを切断したためと分かった。
運転見合わせは8時間以上続き、約22万人に影響した。
東京メトロによると、2日未明、工事用の出入り口を作るため、電車乗降口の高さから約8m上にあるコンクリートの壁面を、縦横約70cm、厚さ約60cmの立方体状に切断。切り抜いたコンクリ片は撤去せず、壁にはめ込んだままにしていた。
4日朝、壁の外側で土砂掘削作業中にショベルカーの先端が壁にぶつかり、コンクリート片が落下した。
コンクリート片が落下した壁面と電車が走るトンネルは普段は一つの空洞だが、今回は工事用の鉄板(厚さ3.2mm)をH鋼で補強し、壁と線路の間に挟んでいたため、コンクリート片は線路内に落ちなかった。
出典URL■■■
2011年10月4日19時26分に、NHK名古屋から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
去年2月、名古屋市のイベント会社「T社」の倉庫で火薬が爆発し、従業員2人が死傷した事故で、業務上過失致死傷などの罪に問われている元営業所長(47)の初公判が4日、名古屋地裁で開かれた。
初公判で元営業所長の弁護士は、火薬が発火した原因や被告が注意すべき義務の内容がはっきりしていないとして、起訴された内容を否認した。
これに対して検察は「被告は従業員に対して、花火などを取り扱う際の注意点について最初に指導する立場だった。被告は必要な講習を受けていたにもかかわらず、具体的な指導をしないまま、従業員に解体作業をさせ、爆発事故が起きた」と指摘した。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/nagoya/3005966031.html
これまでの報道経緯は下記。
2010年2月10日付 朝日新聞名古屋版(聞蔵)
9日午後2時ごろ、名古屋市のイベント会社「T社」の名古屋営業所から「ドーンという音がして煙が上がった」と119番通報があった。
鉄骨2階建てビルの1階部分がほぼ全焼し、従業員の男性(24)と女性(31)が重傷のやけどを負った。別の女性従業員は煙を吸って軽傷。
やけどをした2人は、1階でイベントに使う花火の仕分け作業中だったという。
2010年2月17日付 朝日新聞名古屋版夕刊(聞蔵)
同営業所内に、100kg超の花火が保管されていたことが、警察の調べで分かった。
容器などを除いた火薬の量は、火薬類取締法の基準を大幅に超える数10kgに上るとみられる。
住宅街では貯蔵が認められない量で、警察は同営業所を同法違反(貯蔵義務違反)容疑で捜索し、同容疑で立件する方針を固めた。
捜査関係者によると、1階倉庫から、紙袋に入った粒状の火薬や打ち上げ用の筒を束ねた花火などが大量に保管されているのが見つかった。
同営業所が扱っていた演出用の花火の場合、5kg超の火薬は同法上、頑丈な構造や盗難防止装置を備えた火薬庫に貯蔵しなければならないが、営業所は火薬庫の構造を備えておらず、花火は収納用のプラスチックケースなどに保管されていたという。
また同営業所は住宅地にあり、火薬庫の設置が認められない場所であった。
2011年7月15日付 朝日新聞名古屋版夕刊(聞蔵)
名古屋地検は、14日、元営業所長を業務上過失致死罪で在宅起訴したと発表した。
起訴状によると、元所長は、花火の解体作業をさせた際、花火を手荒く扱ったりしないよう、具体的に指導する注意義務を怠り、解体中に発生した火災で女性を死亡させ男性に全身やけどを負わせたとされる。
地検は、県から許可を受けないで花火を保管したとして、火薬類取締法違反の罪でも元所長と法人としての同社を起訴した。
(ブログ者コメント)
なぜ起訴内容を否認するのだろうか?責任者としてはゴメンナサイとしか言いようがないと思うのだが・・・。
(2015年3月13日 修正1 ;追記)
2015年3月11日21時5分にNHK東海NEWS WEBから、裁判では「途中で外出した」、「花火の解体は指示していない」が焦点になっていると読みとれる下記趣旨の記事がネット配信されていた。
業務上過失致死傷などの罪に問われている、会社の元営業所長(男性、51歳)の裁判が開かれ、検察は「極めて基本的な注意義務を怠っており、結果も重大だ」として、禁錮3年を求刑した。
一方、弁護士は、無罪を主張した。
11日、名古屋地裁で開かれた裁判で、検察は「被告は、責任者として、作業を指揮監督すべき立場だったのに、当日は途中で外出するなど、極めて基本的な注意義務を怠った。結果も重大だ」として、禁錮3年を求刑した。
一方、弁護士は「被告は、花火の解体を指示しておらず、責任者としての過失もない」として、無罪を主張した。
判決は、5月25日に言い渡される。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20150311/5651621.html
2011年10月4日19時13分に、NHK水戸から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
震災で被害のあった墓石を復旧する作業中に作業員がけがをする労災が相次いでいることから、石材業のさかんな桜川市で業者を対象にした講習会が開かれた。
講習会には石材業者のおよそ40人が参加し、筑西労基署の担当者から、桜川市や筑西市における石材業の労働災害の発生状況について、けがを伴う労災がことし3月から8月末の間に去年の倍にあたる8件発生したことなどが説明された。
また、事故の発生形態をみると、現場に複数の墓石が倒れているために十分な広さの通路が確保できず、吊上げに使うクレーンと墓石の間に作業員が挟み込まれてしまうケースや作業を急ぐあまりクレーンを固定し忘れて転倒するケースが目立つという。
石材業者の団体によると、茨城県内では被害のあった墓石の復旧作業にはまだ数年かかる見込みだという。
筑西労基署の安全衛生課長は「墓石の復旧作業は通常の据え付け作業に比べて足場の悪い環境で行うために事故につながる危険が多い。危険な箇所を把握し、事故を防いでもらいたい」と話していた。
2011年10月4日8時13分に、読売新聞から下記趣旨の記事が図入りでネット配信されていた。
定期検査中の北海道電力泊原子力発電所2号機の原子炉建屋内で、3日午後11時40分頃、男性作業員(29)が原子炉格納容器の換気設備から鋼鉄製の弁(長さ約2m、重さ約2.6トン)を取り外す作業中、弁と鉄柱の間に右腕を挟まれた。
北電によると、作業員は他の2人とともにチェーンを操作しながら弁を外して吊り下ろしていたところ、弁のバランスが崩れたという。作業員は右腕の3か所に約3cmの切り傷を負い、入院した。防護服を着ていたため、被曝の恐れはない。
また泊2号機は運転停止中のため外部への放射能の影響もないという。
弁は巨大なピンの形をしていて、格納容器3階の排気管に取り付けられている。
運転時は空気が漏れないようにふさがれていて、定期検査で排気管を点検する際に外す。
出典URL■■■
2011年9月23日付で毎日新聞但馬版から、また2011年7月29日19時54分にmsn産経ニュースから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
兵庫県養父市のトンネル工事現場の爆発で作業員2人が重傷を負った事故で、豊岡簡裁は下請けの建設会社員(51)ら3人に業務上過失傷害罪で罰金50万~30万円の略式命令を出した。
略式命令が出たのは、他に孫請けの建設会社の元社員2人。
3人は08年10月11日、養父市のトンネル掘削工事現場で、不発のダイナマイトを重機で回収する際、ダイナマイトが爆発。 重機の衝撃で爆発が予測できたのに、トンネル外に避難させるなどの措置をとっていなかったため、作業員2人に重傷を負わせたとして、豊岡区検に略式起訴されていた。
出典URL■■■
2011年9月30日10時33分に、msn産経ニュース長崎から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
長崎電気軌道で昨年10月21日、単線区間の軌道に、路面電車2台が向かい合って進入するトラブルがあり、運輸安全委員会は30日、一方の運転士が、他の電車が掲げる衝突事故防止用の標識を確認せずに運転したことが原因とする調査報告書をまとめた。
報告書によると、石橋行き電車の運転士は、単線区間に入るため、部分的に複線になっている停留場で発車待ちをしていた。
対向してきた1台目の電車が「後続電車がいる」と伝える標識を掲げたが見落とし、「後続電車はいない」と思い込んで単線の軌道へ進入。
前から来た2台目の電車と向かい合う形となり、約46mまで接近し停止した。
この単線区間では昨年1月にも同様のトラブルがあり、運輸安全委は社員教育の徹底と安全管理体制の充実を図るよう同社に勧告した。
出典URL■■■
ちなみに、当時の状況は、2010年10月23日付の朝日新聞長崎版(聞蔵)に、以下のように記されていた。
会社によると、単線区間には通常1両しか入れないが、当時は修学旅行の生徒や観光客が多く、特別に3両を同時に入れて、複線区間との間で折り返し運転をしていた。
ところが3両のうち1両が単線区間から出ていないのに、逆方向から1両が進入。これに気付いた電停の係員が車両を追いかけて停止を指示した。
(ブログ者コメント)
●昨年1月のトラブルとは、以下のようなものだった。
(2010年1月12日13時49分の共同通信ネット配信記事)
運輸安全委員会は、12日、長崎電気軌道が運行する路面電車で、運転士が信号を見落として別の電車に衝突しそうになるなど2件のトラブルがあったと発表した。
けが人はなかったが、安全委は重大事故につながる可能性があったとして、調査官2人を派遣した。
安全委などによると、9日午後6時3分ごろ、1両編成の路面電車が、駅の信号が赤だったにもかかわらず出発し、約200m先の駅にいた別の電車の約90m手前で停止した。
2つの電車は約10分後、その一つ先の終点駅で順番に折り返しで出発したが、先行の電車が通過後、後続電車が別の路線から入ってきた電車と衝突しそうになった。約60mの間隔を空けて止まったという。
運転指令からの指示がきちんと伝わっていなかった可能性があり、調査官は聞き取り調査などを行う。
出典URL■■■
●昨年10月のトラブルの報告書は下記。
29ページにわたり、事実情報、分析、結論、勧告、現場見取り図、時系列表などが掲載されている。
http://jtsb.mlit.go.jp/jtsb/railway/serious/RI11-3-2.pdf
●同報告書には、トラブル要因として以下の趣旨のことが記載されている。(14、20ページ)
※報告書の表現は分かり難いので、以下はブログ者が咀嚼した内容。
①作業基準では「通票」が対向電車の前面に掲示されていることを確認してから出発することと定められているのに、この運転手は確認しないまま出発した。
②なぜなら単線区間にいる対向電車は3両なのに2両だと思い込んでしまっていたからだ。よって2両目が来た後に出発してしまった。
③この運転士は今までも、電停にいる係員の指示を受けずに出発したことが何回かあった。
●また、背後要因として下記が記載されている。(21ページ)
①同社の教育不十分。
②現場は渋滞しがちな場所であり、乗客を長時間待たせることに関係社員がプレッシャーを感じていた。そのため作業基準と異なる取扱いが慣行となっていた。
③現場の社員の中で事故防止や業務改善に関する議論や検討をする場が少なく、指示命令によって動く受身的な組織になっている。
□ブログ者、思うに、マニュアルに書かれた手順と現場で実際に行われている手順とが違う・・・それは、しばしば起こり得ることだ。しかし、そういった状態を放置しておくと、いつか事故の原因となる恐れがある。
些細なことであっても、現場の手順とマニュアル記載手順が違うことに気が付いた場合は、両者を一致させておくことが必要だ。
また、そういった目で現場の作業内容を確認することも、安全に携わる者の仕事の一つだ。
2011年9月28日に、朝日新聞東京西部版(聞蔵)から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事業系ごみである使い捨てライターを大量に一般ごみとして捨てたとして、大田区の印刷業者の男性(73)が廃掃法違反容疑で書類送検された。
警察によると、男性は8月19日午前7時半ごろ、同区路上のごみ捨て場に、産業廃棄物である使い捨てライター245本(約3.5kg)を不法投棄した疑い。
男性は、「事業系ごみとして出さなければならないと知っていたが、一般ごみとして出した」と認めているという。
警察によると、男性はライターなどのプラスチック製品に店名などをプリントする印刷業者で、印刷ミスの不具合品がたまっていたという。
同日午前10時ごろ、ごみ収集をした清掃車の車内でライターが発火し、消防や警察が出動する騒ぎになった。その際、男性が警察に、ライターを捨てたと名乗り出たという。
2011年10月3日8時50分に北海道新聞から、同日付で毎日新聞東京版から、また2日19時22分にNHK札幌から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2日午後0時15分ごろ、稚内市の風力発電施設「さらきとまないウインドファーム」の9基ある風車のうちの2号機から出火。プロペラの回転軸付近にある発電機などを収めた機械室を全焼し、プロペラの一部も焼いた。
風車は支柱(鉄製)の高さが66m、3枚のプロペラ(FRP製)はそれぞれ長さ30m。 消
防などによると、風車は爆発音を伴って炎上し、破片が飛び散った。
放水が届かないこととプロペラなどの落下の危険性があって消火作業が行えず、約4時間後に自然鎮火した。けが人はいなかった。
施設運営会社によると、この風車は1日昼に異常を示す警告があり、2日午前11時ごろから運転を停止。2日午後に点検することになっていた。
稚内地方気象台によると、出火当時、宗谷地方には雷注意報が出されていた。
警察などは漏電か落雷の可能性が高いとみて、出火原因を調べている。
同社は丸紅が中心となって設立され、現在は電源開発の関連会社。
同施設には出力1650KW(1基当たり)の風車9基があり、年間発電量は一般家庭約1万世帯分になる。
2001年に発電を開始し、風車の火災は初めてという。
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(2011年12月2日 修正1 ;追記)
2011年11月30日9時40分に、北海道新聞から原因に関する新情報が下記趣旨でネット配信されていた。それに伴い、タイトルも変更した。
消防などは29日、現場検証を行った。消防は火災前日の落雷が出火につながったとみている。
消防は関係者の事情聴取から、出火前日の10月1日に同施設に落雷があり、点検後、2日に電源を入れ直したところ出火したとみて調査。
落雷で機械室にダメージが残ったことが原因とみている。
電源開発は出火原因を「調査中」と話し、運転休止中の残り8基については「原因究明後に再稼働する。時期は未定」としている。
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2011年10月1日21時25分と3日2時24分にmsn産経ニュースから、また1日付で茨城新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1日午後3時40分ごろ、茨城県神栖市の石油精製会社「鹿島石油」の鹿島製油所で、重油から硫黄を取り除く「重油直接脱硫装置」の精留塔(高さ約32m)の中段、約10m付近から出火しているのを従業員が発見し、119番通報した。
警察によると、精留塔の一部が燃えただけで午後9時ごろ鎮火したが、約1時55分後に再び同じ場所から出火。2日午前0時半ごろ、鎮火が確認された。
けが人はなく、警察が原因を調べている。
鹿島製油所によると、精留塔内で重油の脱硫により発生する軽油やナフサなどの一部が燃えたとみられる。
脱硫装置は24時間稼働しているが、出火後に緊急停止した。
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2011年10月2日付で、日新聞播磨・姫路版から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1日午前0時10分ごろ、姫路市の新日鉄広畑製鉄所電磁鋼板工場で火災が起きた。
消防車8台、救急車1台が出動。火は50分後に消えた。けが人はなかった。
消防などによると、現場は24時間稼働中。
モーターや変圧器などに使う薄い鉄板を加工する機械から煙が出たといい、従業員の男性(34)が発見し、同社の自衛消防隊が消し止めた。
消防では、機械のチェーンなどに塗られている潤滑油が燃えたとみて原因を調べている。
同種火災では、昨年7月、岡山県倉敷市のJFEスチール西日本製鉄所電磁工場で、圧延機の潤滑油が燃え、3時間以上鎮火しなかったケースがあった。
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(ブログ者コメント)
1日1時18分の神戸新聞によれば、燃えたのはグリースらしい。
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その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。