2018年11月9日11時43分に新潟日報から、下記趣旨の記事が現場の模式図付きでネット配信されていた。
1日に東京電力柏崎刈羽原発敷地内で発生した電気を通すケーブルの火災で、東電が把握していた火元の位置情報が、現場に出動した柏崎市消防本部と原発内に常駐している東電の自衛消防隊に伝わらず、1時間半も対応が遅れていたことが8日、分かった。
東電は、当時のやりとりを市消防本部と確認するとしている。
火災は1日、ケーブルを収納する地下通路内で煙が発生し、緊急時に電源車から原子炉建屋に電気を供給するケーブルが熱で溶けていた。
東電によると、午前6時5分に地下5m地点で異常を知らせる警報が鳴った。
市消防によると、午前7時前に現場に到着後、自衛消防隊の誘導で煙の濃い地下22m地点で火元を調べたが、見つからなかった。
市消防が、地下5m地点が火元と知ったのは同8時半ごろ。
別の消防隊員が東電の当直職員から話を聞いて判明したという。
市消防の田辺消防署長は取材に、「東電から新たな情報が、随時、電話などでほしかった」と述べた。
これに対し、東電は8日の定例会見で、当直の職員が午前7時ごろ、到着した市消防本部に地下5mル地点で警報が鳴ったと伝えたとした。
一方、東電の自衛消防隊も、火元の正確な情報を把握せずに活動していた。
火元より低い地下22m地点で濃い煙が確認された原因について東電は、地下通路内の空気の流れが関係しているとみている。
会見で設楽所長は、「地域の皆さまにご心配を掛けたことに、改めておわび申し上げる。刻々と状況が変わる現場で、結果としてベストな対応ができなかった」と陳謝した。
設楽所長はまた、報道機関への第1報が遅れた問題について、「ファクスの送信履歴を確認すれば、すぐにミスに気付けたはずだ。申し訳ない」と述べた。
出典
『ケーブル火災、火元消防に伝わらず 東電柏崎原発 1時間半、別地点調査』
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20181109431268.html
11月9日付で毎日新聞新潟版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
東京電力柏崎刈羽原発の設楽所長は8日の定例記者会見で、1日のケーブル火災発生時に現場間の意思疎通に問題が生じ、火元の特定に時間がかかったと明らかにした。
設楽所長によると、火災の発生は5号機の警報が鳴った1日午前6時ごろ。
警報は地下坑道内の熱を感知して鳴る仕組みで、当直員は「地下5mの南側」と、火元とみられるおおよその場所を把握。
坑道への入り口で煙を確認し、119番した。
一方、自衛消防と柏崎消防は、午前7時過ぎから火元の特定に向け、坑道内を探索した。
地下5mより濃い煙が充満していた地下22mの坑道内を重点的に探したため、実際には地下5mだった火元の発見に1時間半かかり、対応が遅れた。
当直員は、火元とみられる場所を口頭で自衛消防と柏崎消防に伝えたとしているが、両消防は「聞いていない」としている。
坑道内は、燃えにくい素材のケーブルを使用しているため、延焼は想定せず、消火設備は設置されていない。
設楽所長は、火災を起こしたことを陳謝したうえで、消火活動の混乱について「現場の判断ミスか、情報の伝え方に問題があったのか。やり取りの詳細を確認していきたい」と述べた。
出典
『ケーブル火災 火元の情報伝わらず 消火対応遅れる』
http://mainichi.jp/articles/20181109/ddl/k15/040/134000c
11月1日16時38分に時事ドットコムからは、普段は使用していないケーブルを作業のため通電していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東電は1日午後、記者会見を開き、電力ケーブルの継ぎ目で電流が過大になり、発熱するトラブルがあったと明らかにした。
原因は特定できていない。
東電によると、火災があったのは非常用電源と7号機をつなぐケーブルの継ぎ目。
普段は使用していないが、7号機内での作業のため、9月7日から通電していた。
2016年に敷設して以降、目視点検はしておらず、トンネル内に消火設備もないが、法令違反はないという。
出典
『ケーブル継ぎ目で発熱=柏崎刈羽原発の火災-東電』
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018110100917&g=soc
11月7日21時23分に新潟日報からは、市長が緊急用ケーブルと送電用ケーブルが同じ通路にあっていいのかと指摘したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
火災は、ケーブルを収納する地下通路内で発生し、緊急時に非常用ディーゼル発電機が使用できなくなった場合に、高台にある電源車から原子炉建屋に電気を供給するケーブルが溶融した。
同じ通路内には、6、7号機で発電した電気を送るケーブルも収納されていた。
会見で桜井市長は、「バックアップ電源用のケーブルと(送電用の)別のケーブルが同じ通路にあっていいのか。延焼の可能性があったのではないか」と指摘した。
東電は新潟日報社の取材に、「燃えにくい素材のケーブルを使用しており、問題はないと認識している」とした。
出典
『柏崎市長「東京電力に説明求める」 柏崎刈羽原発での電力ケーブル火災で』
https://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20181107430940.html
11月15日10時45分に新潟日報からは、市などへのファックス送信も遅れていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東電から新潟県と柏崎市、刈羽村への第1報のファクス送信が30分近く遅れていたことが14日、市などへの取材で分かった。
東電は同原発でトラブルがあった場合、県と柏崎市、刈羽村に電話とメール、ファクスで情報を提供することになっている。
火災は1日午前6時半ごろ、電気ケーブルを収納する地下通路内で煙が確認された。
市によると、午前6時45分に電話で東電から第1報を受けた。
これまでは、電話連絡から5~10分でファクスが届いていたが、今回は電話連絡の約30分後の同7時20分まで届かなかった。
メールは正常に送られていた。
県と村も、ファクスが届いたのは電話連絡の約30分後だったという。
原因について、東電は取材に「ファクス送信時に操作ミスがあった」と説明した上で、「行政には電話とメールで情報が伝わっており、問題はなかったと認識している」と述べた。
今回の火災を巡っては、現場に出動した市消防本部と東電との間で、火元に関する情報が共有できていなかったことや、東電から報道機関に対する第1報が遅れたことが問題となっている。
出典
『ケーブル火災1報ファクス30分遅れ 柏崎原発 東電、行政向け』
https://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20181115432512.html
(ブログ者コメント)
以下は、11月8日12時49分にFNN PRIME(新潟総合テレビ)から報道された映像の一部。
燃えにくいケーブルだけあって、ほとんど延焼していないように見える。
https://www.fnn.jp/posts/00405032CX
2018年6月29日20時45分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
独立行政法人の製品評価技術基盤機構(NITE)は28日、エアコンや扇風機が原因となった火災が2016年度までの5年間で376件あり、9人が死亡したと発表した。
毎年6月から8月は火災が多発しているといい、注意を呼びかけている。
NITEによると、消費者庁や自治体などから寄せられたエアコンと扇風機の事故情報は、12~16年度の5年間で計566件。
このうち火災は、エアコン278件、扇風機98件だった。
エアコンでは、内部を掃除した際に電機部品に洗浄液がついたことが原因で出火につながったケースがあった。
また、引っ越しなどでエアコンを移動させた際に、電源コードを継ぎ足したところ、接続部分から発火したケースもあった。
扇風機では、長期間の使用が原因とみられる火災が複数あった。
モーターやコンデンサーの劣化や首振り運転の繰り返しで、配線が切れたことが火災につながったとみられるという。
NITEは、エアコンの電源コードの継ぎ足しを行わないことや、扇風機を使わない時は電源プラグをコンセントから抜くことなどを呼びかけている。
出典
『エアコンや扇風機の火災、5年で376件 洗浄液原因も』
https://www.asahi.com/articles/ASL6X4RGZL6XUTIL01Q.html
6月27日6時30分に日本経済新聞電子版からは、エアコン洗浄時の火災危険性に関する下記趣旨の記事が、写真や図解付きでネット配信されていた。
エアコンと周りの天井や壁が焼けて黒くなっている2件の住宅。
福岡市で発生した火災現場だ。
2件の火災は、どちらも2013年8月にした発生した。
いずれも、エアコンの室内機側部にあるファンモーターのリード線接続部が激しく燃えていた。
住宅Aでは、ファンモーター部からエアコン用の洗浄スプレーに含まれる成分が検出された。
福岡市消防局によると、2件の居住者は、火災発生前に市販の洗浄スプレーを使い、室内機の内部を洗浄していた。
エアコンは熱交換器が汚れると、運転効率の低下を招いたり、カビや臭い、雑菌の温床になったりする。
そのため、エアコンメーカーは、汚れを除去する内部洗浄が必要となる場合がある旨を伝えている。
住宅Aのエアコンは使用開始から9年、もう1つの住宅Bは13年が経過し、汚れが気になって内部洗浄したと思われる。
【「トラッキング現象」を確認】
福岡市消防局は、出火原因を検証するために、複数の実験を行った。
その1つは、通電したファンモーターのリード線接続部に食塩水や洗浄液をじかにかけて、発火するかどうかを確かめるものだ。
食塩水を使った実験では、20分後に黒い泡が発生して発火。
リード線の一部が消失した。
コンセント火災で知られている「トラッキング現象」の発生が、リード線接続部でも確認できたのだ。
洗浄液を使った実験では、発火や発煙は起こらなかったものの、接続部は変色した。
トラッキング現象発生のメカニズムを次の図に示す。
福岡市消防局予防課調査係の川越消防士長は、「トラッキング現象は、湿気やほこりの付着など、様々な要因で発生し、進行速度は環境に依存する」と話す。
2件の火災は、湿度が80%を超える日に発生。
内部洗浄してから半年以上経過した状況にあった。
「洗浄後にリード線接続部に洗浄水の含有成分が付着して、トラックを形成する一因になった。その後、短絡に至るまでには一定の時間を要したと考えられる」(川越消防士長)
【専門会社でも難しい内部洗浄】
エアコン室内機の内部洗浄に起因する火災は、全国で多発している。
製品評価技術基盤機構の事故情報データベースには、01年7月以降で、少なくとも87件の記録がある。
火災は、電装部をカバーで覆って洗浄水を入りにくくした機種でも発生している。
電装部は放熱しなければならないので、カバーがあっても、完全に遮蔽するのは難しい。
洗浄の専門会社が内部洗浄したケースでも、火災に至る例は珍しくない。
内部洗浄は、専門会社であっても、難しい作業になる。
洗浄液の選定など、さまざまな注意が要るからだ。
そのため、エアコンメーカーや日本冷凍空調工業会では、高い専門知識を有する会社に内部洗浄を依頼したり、エアコンを購入した販売店やメーカーのサービス窓口に相談したりするよう、求めている。
こうしたエアコンのリスクを住宅会社は、建て主などと接する際にもアドバイスしておきたい。
【施工ミスによる発火も】
エアコンの設置工事のミスが原因で、ファンモーターのリード線接続部から発火する事故も発生している。
現場監督は注意が必要だ。
17年7月に火災が発生した静岡県吉田町の住宅では、04年に三菱重工が製造したエアコンを、外壁の配管穴にシール処理を施さない状態で設置していた。
配管穴が、たまたまファンモーターの後方に設置されていたために、長期間にわたりリード線接続部に外気が接して腐食。発火に至ったと判明した。
三菱重工サーマルシステムズでは、同様の火災を、ほかにも8件確認。
一部の機種について設置状況を無償点検すると、18年1月に発表した。
ファンモーター内部に水分が浸透しないよう機種設計を見直した、08年以前に製造販売した機種が対象だ。
出典
『エアコン洗浄があだとなり火災 なぜ起こるか』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO31387300V00C18A6000000/?n_cid=NMAIL007
(2/2へ続く)
(1/2から続く)
一方、神戸市HPにも、火災事例などが下記趣旨で掲載されていた。
【火災事例】
(1)6月 自宅にて就寝中、運転中のエアコンから「ポン」という異音と共に異臭がしたため、すぐにコンセントを抜いた。
洗浄は、スプレーにて自身で年2回程度実施。
(2)7月 自宅寝室にて就寝中、居室内の運転中エアコンから異音がしたため目を覚まし、その後、異臭、炎が上がったもの。
洗浄は、業者が一年前に実施。
(3)8月 自宅居室の使用していないエアコンから異音がし、白煙が上がってきたもの。
洗浄は、業者が実施。
【原因調査】
うち1件はリコール該当製品だったが、いずれもエアコン内のファンモーター付近が強焼しており、そのモーターには、2本の高圧配線と3本の信号線が接続されていた。
その高圧端子間において、トラッキング現象である溶融痕が認められた。
さらに、モーターの端子周辺の炭化物を化学分析すると、アルカリ性洗浄液に含まれるナトリウム、カリウム等の成分が検出された。
洗浄液の多くは電解質であるため、不要に電気部品に残留していれば、火災危険や故障の原因になる。
【洗浄には高度な知識と経験が必要】
一般的なエアコン洗浄は、洗浄機や洗浄スプレーで洗浄することが多く、洗浄液や汚れが電気部品に飛び散らないよう、内部に養生する必要がある。
エアコンは、メーカーごと機種ごとによって内部構造も異なるため、洗浄知識だけでなく、エアコン自体の専門性も必要となり、適切な洗浄方法が要求されてくるす。
また、電気部品に洗浄液等がかかったからといって、すぐに発火事故に至るわけではなく、数週間から1年程度かけて徐々に浸食され、異常や故障に至り、最悪の場合に発火・発煙事故につながっていく。
【エアコン洗浄火災って多いの?】
独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)のNews Release(平成26年6月26日)によると、平成20年度から24年度までの5年間に、エアコンによる事故が347件報告されており、そのうち「洗浄液や結露水等の液体が電源基板等に付着し、トラッキング現象が発生して発火」事故が32件、うち、火災により被害拡大したものは4件とある。
NITEに報告された事例をみると、幸いにも火災に至らず、発火事故で終了するケースがほとんどだが、火災事例のように、使用の有無を問わず、コンセントに差しているだけで発火発煙することからも、使用者、洗浄業者共に、細心の注意が必要な行為といえる。
出典
『エアコン洗浄に起因する火災』
http://www.city.kobe.lg.jp/safety/fire/information/anzen/20150401.html
2018年6月23日7時20分に福井新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今年3月に福井県小浜市後瀬町の市営住宅後瀬団地4号棟3階の一室が全焼し、女性1人が死亡した火災で、テレビの電源コードのショートが出火原因と推定されたことが6月22日、若狭消防署への取材で分かった。
同消防署によると、コードに圧力がかかったことが原因と考えられるとし、「ドライヤーや掃除機などでも起こりうる。コードには負荷をかけないでほしい」と呼び掛けている。
火災は3月29日午前9時ごろ発生。
団地は鉄筋コンクリート5階建てで、3階の一室約63m2を全焼した。
同消防署によると、現場にあったテレビの電源コードにショートした痕が見つかった。
状況から、コードが束ねてあったり、テレビ台の下敷きになったりしたことにより、コードに圧力がかかり発火した可能性があるという。
若狭消防組合管内では、同様の原因による火災は「レアなケース」としながらも、「コードを束ねた状態でドライヤーなどを使用すると、起こる可能性がある」としている。
出典
『団地火災、TV電源コード原因か 消防署「負荷かけないで」』
http://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/607241
(ブログ者コメント)
電源コードを束ねたり圧迫してはならないことは、産業安全に携わる人にとっては常識的なことだろうが、ご参考まで。
2018年5月17日8時18分に岐阜新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
16日午前10時30分ごろ、岐阜県瑞浪市明世町山野内の東濃地科学センター瑞浪超深地層研究所で、地表から深度200mの坑道内で火が出ているのを施設管理者の監視員が見つけ、作業員が間もなく消し止めた。
ビニール製送風管の一部と、コンクリート壁が幅1m、高さ1.3mにわたって焦げた。
けが人はいなかったほか、環境への影響はないという。
同研究所では、坑道に沿って配線している電気系統のケーブルから出火した可能性があるとみている。
同研究所によると、現場は、資材の運搬などに使う「換気立坑」と呼ばれる地表から深度500mまで続く坑道と、ボーリング調査に使う「ボーリング横坑」が垂直に交わる連結部分。
出火当時、現場付近は無人で、施設内の中央監視室で監視員が火災報知器の発報とカメラ映像で火災を確認し、作業員2人がバケツの水で消火した。
警察が出火原因を調べている。
同研究所は2002年に開所。
放射性廃棄物を安全に処分するための研究などを行っているが、施設内に放射性物質は保存していない。
同研究所では、04年に、地上で掘削設備の改造作業中に煙が出たことがある。
火災を受け、水野瑞浪市長は、「原因をしっかり究明し、今後の安全対策に万全を期していただきたい」とコメントした。
同研究所は、「原因の究明と対策を講じ、安全第一に取り組んでいきたい」としている。
出典
『瑞浪超深地層研で火災 環境へ影響なし』
https://www.gifu-np.co.jp/news/20180517/20180517-41443.html
5月16日20時0分にNHK岐阜からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
16日午前10時半ごろ、日本原子力研究開発機構が運営する瑞浪超深地層研究所で、地下200mの坑道にある火災報知器が作動し、送風管の周辺で火が出ているのに坑道の建設工事を請け負う業者の作業員が気付いた。
約30分後に現場に駆けつけた作業員によって初期消火が行われ、午前11時半すぎに現場に到着した消防により、鎮火が確認された。
この火事で、坑道に設置された送風管の一部や坑道の壁が幅1m、高さ1.3mにわたって焦げたが、けが人はいなかった。
出典
『瑞浪超深地層研究所の坑道で火事』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/gifu/3084758531.html
5月17日付で毎日新聞岐阜版からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
16日午前10時半ごろ、瑞浪市明世町の瑞浪超深地層研究所の地下200mで出火し、坑道壁面(幅約1m、高さ約1.3m)や送風管の一部が焦げた。
けが人などはなかった。
運営する日本原子力研究開発機構の東濃地科学センターによると、工事業者現場事務所中央監視室で火災報知機が作動し、換気立坑深度200m連結部からの出火を確認した。
119通報で駆け付けた消防が、約1時間後に火を消し止めた。
現場は当時、無人で、壁面の電源ボックスか配線が過熱し、発火した可能性があり、原因を調べている。
同研究所では、原子力発電所から出る高レベル放射性廃棄物の地層処分について、最深500mの地点で研究している。
出典
『ぼや 瑞浪超深地層研究所の地下200メートルで けが人無し』
http://mainichi.jp/articles/20180517/ddl/k21/040/176000c
2018年5月16日17時38分にNHK山梨から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県企業局が甲府市の米倉山に設置した実証試験用の太陽光発電所で、15日、太陽電池パネルのパネル部分が一部焼けたことから、県は焼けた部分の施設の運転を停止し、原因を調べている。
県企業局によると、15日昼ごろ、甲府市下向山町の米倉山にある実証試験用の太陽光発電所で、太陽電池パネルのパネル部分から煙が出ているのを業者の担当者が見つけた。
県の職員などが消火にあたった結果、火はすぐ消し止められたが、縦横30cmほどにわたってパネルが焼けた。
この発電所では、県企業局が太陽光発電で発電した電力を安定的に供給するための「蓄電システム」の実証試験を進めている。
県企業局によると、焼けた太陽電池パネルは軽量で、持ち運びができるシート状のものだということで、焼けた部分の施設でつくられる電力は、発電所全体のおよそ3%だという。
県企業局は、焼けた部分の施設の運転を停止し、原因を調べている。
出典
『米倉山太陽光発電所パネル焼ける』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kofu/20180516/1040002604.html
5月18日18時50分にテレビ山梨からは、下記趣旨のやや詳しい記事がネット配信されていた。
山梨県が甲府市の米倉山に設置した実証試験用の太陽光発電施設で、太陽光パネルの一部が焼けた。
県などは、焼けたパネルを撤去して、本格的な原因調査に入った。
県企業局によると、今月15日の昼ごろ、甲府市の米倉山にある実証試験用の太陽光発電所で太陽光パネルの一部から煙が出た。
火はすぐ消し止められたが、パネル1枚が30cm四方に焼けていて、周辺に茶色く変色したパネルも見つかった。
県などは18日、燃えたパネルを撤去して、配線を調べるなど、原因究明調査に入った。
焼けたパネルは、東京に本社がある三菱ケミカルが製造した持ち運びが可能なシート状のタイプで、4年前、米倉山で52.6KWで運用が始まっている。
三菱ケミカルによると、全国40か所でこのパネルを使用しているが、焼けたのは今回が初めという。
「定期点検でも(異常があるという)報告はなかった、速やかに原因究明を行い、再発防止を徹底したい」(県企業局電気課・平井課長)。
焼けたパネルは施設全体のおよそ5%で、県企業局は原因が判明するまで、このパネルを使った発電を中止する。
出典
『太陽光パネル焼ける、県などが原因調査』
http://www.uty.co.jp/news/20180518/4207/
(ブログ者コメント)
テレビ山梨の映像によれば、長方形のシート状パネルの角の部分が三角状に焼けている。
また、作業員が当該シートを折りたたんでいる様子も映っていた。
2018年4月3日17時55分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3日午前10時55分ごろ、停止中の四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の原子炉補助建屋内で、作業中のフォークリフトから出火した。
作業員が消火器ですぐに消火し、駆け付けた消防隊員が約1時間後に鎮火を確認した。
3日会見した愛媛県や四国電によると、伊方原発の放射線管理区域内での火災は初めて。
けが人はなく、放射性物質の外部への漏れもないという。
モーター付近から出火しており、四国電が原因を調べる。
県の担当者によると、現場は原子炉建屋に隣接する原子炉補助建屋の4階。
作業員が電動フォークリフトを操縦し、金属類などの放射性廃棄物を入れる空き容器を運ぶ作業をしていた。
作業後、リフトを収納場所に戻そうとした際、出火した。
火災報知機は作動しなかった。
四国電は、「作動するレベルの火災ではなかった」と説明した。
3号機は2016年8月に再稼働したが、定期検査中の昨年12月に広島高裁から運転差し止め仮処分決定を受け、停止している。
出典
『伊方原発補助建屋で火災 放射線管理区域は初』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO28941770T00C18A4000000/
(2018年5月18日 修正1 ;追記)
2018年4月4日付の愛媛新聞紙面に、下記趣旨の補足的記事が掲載されていた。
フォークリフトは関連会社が所有し、1993年に導入。
使用頻度は月2~5回程度で、2日にも使っていた。
毎回、使用前に行う点検や3月15日に実施した直近の定期検査で異常はなかった。
2017年12月23日付で朝日新聞熊本全県版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
熊本市は22日、10月に市が管理する施設で起きた2件の火災について、出火原因を発表した。
同市消防局によると、10月22日朝に市庁舎9階の設備課でキャビネット棚が焼損した火災は、使い捨ての単3リチウム電池2本を誤って充電していたことが原因。
電池内部が発熱し出火したとみている。
また、同月24日午前に北区植木町の植木火葬場で屋根の一部が燃えた火災については、火葬炉の排気筒から屋根の下地の木材に熱が伝わったことが原因とした。
長年の使用で木材が炭化し、発火しやすくなっていたとみている。
同市は、充電器をコンセントに差したままになっていないかなどを確認したり、熱が伝わり難い部材を使用したりするなどして再発防止に努めるという。
2017年7月27日18時5分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
27日午前0時半ごろ、神奈川県南足柄市塚原の物流倉庫「M産業足柄ロジスティックスセンター」の4階部分から火が出ていると、警備会社から消防に通報があった。
警察や消防によると、この火事で4階部分の4分の1に当たるおよそ1200m2が焼けたと見られ、16時間余りたった午後5時すぎに消し止められた。
この火事によるけが人はいなかった。
これまでの調べで、焼けたエリアには業務用掃除機のバッテリーや印刷機などが置かれていたということで、警察と消防は詳しい出火原因を調べている。
出典
『神奈川・南足柄の物流倉庫火災 16時間余りたって鎮火』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170727/k10011077061000.html
7月27日13時19分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
倉庫は鉄筋コンクリート4階建てで、70m四方、高さ約20m。
燃えているのは4階の4区画のうちの1区画で、印刷機や現像機、コードレス掃除機のバッテリーなどが置かれているという。
倉庫内は機械警備のため無人で、けが人はいないという。
現場は倉庫や工場などが並ぶ一角。
出典
『物流倉庫で火災、半日たっても鎮火せず 神奈川』
http://www.asahi.com/articles/ASK7W44V9K7WULOB00C.html
7月28日2時0分に神奈川新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7月27日18時29分にTBSから、7月28日20時18分にNHK神奈川からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によると、業務用のコードレス掃除機のバッテリーおよそ400個が木製パレットに積んで保管されていた。
自然発火の恐れがあるとして回収されていたものという。
警察は、バッテリーが出火原因の可能性もあるとみている。
火災報知器が作動し、現場に駆け付けた警備会社の男性(25)が119番通報した。
当時、貸倉庫は無人だった。
出典
『貸倉庫で出火17時間燃える 南足柄』
http://www.kanaloco.jp/article/267298
『神奈川・南足柄で倉庫火災、回収したバッテリーから出火か』
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3116155.html
『倉庫火事火元はバッテリー周辺か』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/yokohama/1056102491.html
2017年6月27日付で朝日新聞北海道版(聞蔵)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
北海道大学理学研究院(札幌市北区)の実験室で昨年7月に火災があり、購入価格約4000万円の実験装置が使用不能になるなどの被害があったことが分かった。
北大は関係者を口頭注意としたが、事実関係を公表していなかった。
朝日新聞の情報公開請求で開示された札幌市消防局の資料などによると、昨年7月17日午後2時半ごろ、理学研究院の4階建て共同利用実験棟(極低温液化センター)2階実験室から出火。壁や天井、設備など、6m2が全焼した。
当時、室内に人はおらず、けが人はなかった。
この火災で、実験装置3台が全損した。
購入時の価格が最も高かったのは約3869万円の特殊な測定装置で、使用年数が耐用年数(5年)を1年過ぎていたため、損害額は10分の1の約387万円と算定された。
他の2台は購入額が計約357万円、損害額は計36万円。
北大によると、建物などの復旧工事費は約306万円だった。
出火原因は、水槽の水を温めるために使っていた電気式ヒーターが老朽化し、電源コード部分がショートしたためと断定された。
この実験棟では、低温のヘリウムを使った実験をしており、ヒーターはヘリウムを回収する際の加温用だった。
北大は、学内の各部署に文書で注意喚起するなどしたが、事実関係を外部には公表しなかった。
関係者の処分は、発生2日後の同月19日に、理学研究院長が施設責任者2人に口頭で厳重注意した。
北大は朝日新聞の取材に、各実験装置は減価償却後の簿価が「1円」だったとし、「同等の装置があり、教育研究を途切れなく継続した。研究への影響を最小限に抑えられた」と説明。
事実関係を公表しない理由については、「過去の事例と照らし合わせて、必要ないと判断した」としている。
一方、学内の研究者からは、こうした大学側の姿勢に疑問の声も出ている。
現場は「シールドルーム」と呼ばれる密閉性の高い実験室で、火災が起きると一酸化炭素などの有毒ガスが充満しやすいとされる。
ある研究者は、「室内に人がいたら重大な結果を招いた恐れがあり、危険な火災だ。老朽化したヒーターを使い続けていたのは、予算不足も一因だと思う。やましいことがないなら、公表したらいい」と批判する。
リスク管理や大学の広報に詳しい上野征洋・社会情報大学院大学長は、「国立大学の備品は、広い意味では国民の財産。研究の意義を社会に理解してもらい、再発防止を徹底するためにも、きちんと事故を公表し、説明責任を果たすべきだ」と話している。
2017年6月20日付で毎日新聞大分版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大分市西ノ洲の新日鉄住金大分製鉄所で19日、電気室の配電盤が焦げる火災が発生した。
同製鉄所での火災は、1月に作業員の衣服が燃えたものを含め、今年に入って7回目。
このほかに、白煙を発生させる事案も発生しており、大分労働局から今月、緊急に設備点検をするよう求められていたばかりだった。
相次ぐ火災に、抜本的な対策を求められそうだ。
19日の火災は午後3時半ごろ、同製鉄所の厚板工場1階の電気室から煙が発生。
電気室の配電盤(幅60cm、高さ240cm、奥行き50cm)の中の基板、縦10cm、横10cmが燃えた。
延焼やけが人はなかった。
同製鉄所によると、同3時半ごろ、関連会社社員が2階建ての電気室で煙を発見し、製鉄所から市消防局に通報した。
数分後に現場に社員が駆けつけた時には煙は収まっていたといい、市消防局は、同時45分に鎮火を確認した。
焦げた配電盤は、1月に約35時間燃え続けた厚板工場内にあるが、今回は1月とは別のラインに電気を送るもの。
同工場は8月上旬に全面再稼働を目指して調整中だが、この日は保安運転をしておらず、原因究明を急いでいる。
大分労働局は、火災を多発していることを重視。
今月5日、同製鉄所に対して、設備を総点検して結果を報告するよう要請した。
同製鉄所は既に点検を始めているが、焦げた配電盤があった電気室については未点検だったという。
同製鉄所は、「近隣住民の方々をお騒がせし、誠に申し訳ない。速やかに原因究明し、必要な対策を講じていきたい」と話している。
出典
『火災 新日鉄でまた 今年7件目、抜本的な対策必要 配電盤焦がす /大分』
http://mainichi.jp/articles/20170620/ddl/k44/040/302000c
6月20日付で朝日新聞大分全県版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
従業員が電気室の配電盤から煙が出ているのを発見し、製鉄所が119番通報した。
電気室は厚板を加工する工程で電気システムを制御する設備で、1月の火災の出火元とは別の場所。
従業員が煙を確認した後で電源を落としたため、消防到着時には煙は収まり、配電盤の一部が焦げていたという。
(ブログ者コメント)
1月に起きた、鎮火まで35時間かかった火災も、原因は基板異常。
半年の間に基板異常で2件の火災が起きたのは多すぎる感がある。
しかし、かといって、基板異常に対し、どのような再発防止策をとればよいのだろうか?
更新期限を決めて取り換えるというのも一つの方法だろうが、取り換えたばかりに初期故障でトラブル発生ということも、ありそうな話しだし・・・。
(2017年7月12日 修正1;追記)
2017年6月21日付の大分合同新聞紙面に、基板がショートしていたという、下記趣旨の記事が掲載されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
消防によると、配電盤を分解したところ、絶縁体にショート痕があることが分かった。
電圧を調整する基板の部品で、1987年製。
経年劣化により、ショートした可能性もあるという。
2017年6月19日12時35分にNHK広島から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
18日午後8時ごろ、熊野町城之堀の住宅街で住民から「樹脂が焼けたような臭いがする」と消防に通報があり、男女5人が目の痛みや舌のしびれを訴えた。
消防は、周辺を立ち入り禁止にしたうえで住民に避難を呼びかけたが、およそ2時間後に異臭はなくなり、住民は自宅に戻ったという。
警察のその後の調べで、当時、付近の住宅でトイレの便座が焼けるボヤが起きていたことがわかったという。
警察は、異臭の原因とみて調べている。
現場は山あいにある住宅街で、マスクをつけた消防隊員が行き交うなど、一時、騒然とした。
出典
『異臭は便座焼けるボヤが原因か』
http://www.nhk.or.jp/hiroshima-news/20170619/4384541.html
(ブログ者コメント)
便座が燃える事故はしばしばあるようで、TOTOのHPには以下のお知らせが掲載されていた。
(2013年11月29日付)
日頃は、当社製品にご愛顧を賜わり、誠にありがとうございます。
当社が会員になっております、温水洗浄便座の業界団体である一般社団法人温水洗浄便座工業会では、2007年5月の消費生活用製品安全法改正の趣旨を踏まえ、事故情報の収集・分析を行い、製品事故の再発防止に努めてきております。
しかしながら、長期使用による経年劣化事故や故障した状態での継続使用により発生する事故が断続的に発生しております。
また、尿や洗剤などの影響で温水洗浄便座が故障するケースも散見されることから、事故防止と安全確保のために安全啓発を目的とした各種活動を行なっています。
その活動の一つとして、消費者の皆様に温水洗浄便座を安全・安心にご使用いただくため、使用上の注意事項をまとめたパンフレットを作成して、普及啓発しています。
温水洗浄便座は電気製品であり、故障したままで使い続けると、火災や感電、室内浸水の原因となりますので、便座のひび割れやコードの傷、焦げ臭いにおいや水漏れなどの異常にお気づきの場合は、電源プラグを抜き、止水栓を閉めて、ご購入販売店・工事店または下記TOTOお客様相談室へお問合せいただきますようお願い申し上げます。
出典
『温水洗浄便座工業会からの安全啓発のお知らせ』
http://www.toto.co.jp/News/20081117/index.htm
2017年1月21日に掲載した第2報がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第3報修正3として掲載します。
第2報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6678/
(2017年5月25日 修正3)
2017年5月19日付で毎日新聞大分版から、制御機器の異常が原因だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5月19日3時0分に西日本新聞から、5月18日21時12分に日本経済新聞から、5月19日付で産業新聞と朝日新聞大分全県版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
(新情報に基づき、第1報第2報ともどもタイトルも修正した)
新日鉄住金大分製鉄所は、社内外の専門家で構成する火災事故対策委員会を社内に設置し検証していたが、18日、鋼材を引き延ばす「圧延機」のローラーの制御装置に異常が発生し、高温の火花が発生したことが原因とする検証結果を発表した。
火災では、工場の主電室(地上2階建て、地下1階)から出火した。
同委員会は、再現実験などから、制御装置内の基板が何らかの理由で異常指令を出し、本来は動かないローラーの安全装置が連続作動したことで高温の火花が発生。
内部のアクリル板などを焼き、電気ケーブルを伝って2階や地下にも熱が広がっていき、延焼範囲も広がっていったとしている。
出火部分は「点検の対象」にはなっていなかった。
所内には、この種の制御盤が53あるが、これまでに出火した例はなかった。
異常を起こした部品は、全て取り換える。 (毎日新聞)
今後、すべての制御盤を新品に取り換える。(朝日新聞)
基板上の電子素子が信号を発しているが、それが異常となったと推定している。同種の基板は大分製鉄所内に53あり、厚板工場以外については取り替えを行った。 (産業新聞)
火災発生後、現場周辺に煙が充満したため、出火元が特定できず消火活動に時間がかかったことから、再発防止策として、発火の検知に力を入れる方針。
防犯カメラを設置するほか、制御機器に発煙の検知器をつけ、排煙窓も取り付けていくという。
また、初期消火の強化や延焼防止のため、消火器の増設や、ケーブルが交差する地点に散水システムを設置すること、ならびに異常時に電源を一括して遮断できるシステムに切り替えたりする対策なども実施する。
出典
『新日鉄住金大分製鉄所火災 制御機器異常が原因か 事故対策委検証、再発防止策も 再開は8月上旬 /大分』
http://mainichi.jp/articles/20170519/ddl/k44/040/281000c
『制御装置異常が原因 新日鉄住金大分1月の火災』
http://qbiz.jp/article/109858/1/
『大分の火災、電気盤の発火が原因 新日鉄住金』
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ18I4O_Y7A510C1TJ2000/
『新日鉄住金 大分厚板工場 火災事故と再発防止策 ■一問一答 防災意識・リスク管理強化』
https://www.japanmetal.com/news-t2017051974304.html
一方、5月19日17時37分にNHK大分からは、通報が40分遅れで改善指導を受けたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5月20日付で毎日新聞大分版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
大分市消防局は19日、記者会見を開き、当時の状況などについて説明した。
それによると、製鉄所は午前1時半ごろに設備から出る煙を覚知していたが、同局への通報はおよそ40分後だったという。
後藤予防課長は、「早期通報が被害を拡大させないポイントになる。通報が早ければ被害を軽減できた可能性がある」と述べて、製鉄所からの通報が遅かったという認識を示した。
同局によると、保守員が煙に気付いたのは5日午前1時半ごろ。
社内マニュアルに従い、まず電源を遮断し、その後に消火のため現場に戻ったが、濃い煙のため近づけなかった。
保守員は、同1時35分に社内の保安センターに通報。
センターは社内の自衛消防隊による現場確認を優先し、市消防局への通報は同2時10分になった。
同局は、火災が起きた際には覚知と同時に通報するよう、改善を指導したという。
新日鉄住金大分製鉄所は、「指導については厳格に受け止めている。より早期に通報できるよう、一層、努めていきたい」と話している。
出典
http://www3.nhk.or.jp/lnews/oita/5073542081.html
『新日鉄住金大分製鉄所火災 市消防局調査 通報遅れ指摘、同社を指導 /大分』
http://mainichi.jp/articles/20170520/ddl/k44/040/256000c
(ブログ者コメント)
5月18日付で同社HPに報告書が掲載されていた。
全16ページの報告書中、6ページに下記趣旨の記述がある。
火災報知器発報後、現場でインバータ盤からの発煙を視認した。
9ページと10ページに「推定発火原因」として、下記趣旨の記述がある。
MC盤(圧延機に材料を送り込むローラーを回転させるための動力(電力)を供給、制御する電気盤)内の接触器に対して開閉の指令を出す制御基板が異常な制御指令を出力し、接触器が通電中に開閉動作を繰り返した。
その結果、接触器からアークが継続して発生し、盤内の可燃物(感電防止用のアクリル板等)に引火した。
http://www.nssmc.com/news/20170518_100.html
2017年5月11日21時6分にNHK新潟から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今年2月、柏崎刈羽原発の作業員が着替えなどに使う部屋で発生したぼやについて、東京電力は、コンセント付近にたまったほこりが発火するトラッキングという現象が原因とみられると発表した。
今年2月、6号機と7号機に隣接する、作業員が着替えなどに使う「サービス建屋」のロッカー室で紙の書類や段ボールなどが燃え、すぐに消し止められた。
このぼやによるけが人はいなかったが、柏崎刈羽原発は現場の再現調査などをした結果、コンセントの差し込み口付近にたまったほこりが出火するトラッキングという現象が起きたことが出火の原因として考えられると発表した。
このため発電所は、コンセントの周りにあった燃えそうなものを取り払った他、使っているコンセントのほこりを払うとともに、使っていないものにも特殊なキャップを取り付けるなどの再発防止を取っていくとしている。
出典
『柏崎刈羽原発ぼや ほこり発火か』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/1033330701.html
当時の状況については、2017年2月23日19時34分に朝日新聞から報じられている下記趣旨の記事参照。
東京電力は23日、柏崎刈羽原発(新潟県柏崎市、刈羽村)6、7号機のサービス建屋2階のロッカー室で、火災が発生したと発表した。
同日午後3時20分過ぎ、火災報知機が鳴り、同原発の職員が119番通報した。
自衛消防隊員らが消火活動をし、約1時間20分後に消し止めた。
けが人はいなかった。
火災による放射能漏れはないという。
この日、同原発の免震重要棟の耐震性不足問題について説明するため柏崎市と刈羽村の各首長を訪れていた東電新潟本社の木村公一代表は、「みなさんが不安に思うようなことを起こさないということでやっている。再発防止を徹底する」と話した。
出典
『東電柏崎刈羽原発の建屋で火災 けが人、放射能漏れなし』
http://www.asahi.com/articles/ASK2R64JVK2RUOHB00T.html
2016年11月12日に掲載した元記事(第2報)がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第3報修正2として掲載します。
第1報は下記参照。
(1/3)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6381/
(2/3)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6380/
(3/3)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6379/
第2報は下記参照
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6460/
(2017年3月24日 修正2 ;追記)
2017年3月16日14時46分にNHK埼玉から、絶縁体部分に銅などが染み出し変質したことが漏電の原因だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。 (新情報に基づき、第1報第2報ともどもタイトルも修正した)
東京電力は、現場のケーブルの状況から、接続部が何らかの原因で破損して漏電が発生し出火したみて調べていたが、詳しく分析した結果、ケーブルの中心部にある銅線を覆う絶縁体の部分に銅や硫黄などの物質がしみ出し、変質してかたまりになっていた部分があったという。
こうした状態から、このほどまとめた最終報告書では、ケーブルが長期間使用するうちに劣化し、内部の物質がしみ出して変質したことが漏電を引き起こし、出火の原因になったとしている。
東京電力によると、過去に起きたケーブルの漏電の多くは施工の不具合が原因で、今回のようなケースはまれだとしている。
東京電力は、再発防止策として、すでに実施している古いケーブルの接続部を延焼を防ぐシートで覆う対策に加え、絶縁体の成分から劣化を感知する装置や、異常な放電が起きていないか常時監視するシステムを一部で試験的に導入し、有効性を確かめたうえで、さらに拡大するとしている。
出典
『送電施設火災はケーブル劣化』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/1106057451.html
3月16日19時37分に日テレNEWS24からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
火災の原因について東京電力が16日午後、会見を行った。
火災が起きたケーブルの接続部分がたわみ、ケーブルに巻かれた絶縁紙に隙間ができたという。
その隙間にたまった絶縁用の油に金属の化合物がたまり、電気が流れる放電が発生。
ケーブルが劣化して、火災につながったとみられるという。
同様のケーブルを東電が調べたところ、金属の化合物がたまる現象はほとんど確認できず、「極めてまれな現象」だったと結論づけた。
出典
『都内59万軒が停電 ケーブル火災原因は?』
http://www.news24.jp/articles/2017/03/16/06356660.html
3月16日18時32分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
「東京電力パワーグリッド」は16日、出火原因や再発防止策をまとめた最終報告を公表した。
報告書などによると、出火したケーブル接続部の内部では、電線を絶縁状態にするため、油紙が何重にも巻かれている。
この紙と紙の隙間が長期間の通電で拡大し、漏電を誘発したという。
同社は、ケーブルに防火シートを巻くなどの対策を進めているほか、今後30年で、燃えにくいポリエチレン製の樹脂を使ったケーブルに交換する。
出典
『送電ケーブル火災、東電子会社が原因の最終報告』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170316-OYT1T50133.html?from=ycont_top_txt
3月16日22時29分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
東電によると、火元は、延長のためケーブル同士をつなぐ「接続部」。
内部に生じた隙間が、熱による伸縮などで拡大。
この隙間に、絶縁のためケーブル内を満たしている油中の成分がたまり、部分放電が起きたとみられるという。
部分放電が繰り返されると、漏電しやすくなる。
ケーブルが設置されたのは約35年前で、東電は、長時間かけて劣化が進み、漏電して火花が生じ、出火したとみている。
出典
『送電線火災、劣化で漏電とほぼ断定 10月の大規模停電』
http://www.asahi.com/articles/ASK3J5J76K3JUTIL033.html
(ブログ者コメント)
3月16日付で東電パワーグリッド社からプレスリリースされた文書の冒頭は下記。
今回の火災事故が発生した原因については、城北線3番黒相のケーブルコア※1と補強絶縁紙※2との間にあった油隙(ゆげき)※3が、ケーブルを使用するにしたがって拡大し、絶縁紙が黒色変化※4したことで部分放電が生じ、その結果、絶縁破壊により火災に至ったものと推定しております。
過去に同様の絶縁破壊プロセスの例は無く、極めて稀な事象であり、他接続部で発生している可能性は低いと考えておりますが、当社は、今後、本事例を踏まえた再発防止策を徹底して行うことで、二度と同様の事故が発生しないよう、電気の安定供給に努めてまいります。
http://www.tepco.co.jp/pg/company/press-information/press/2017/1392601_8686.html
また別紙2中、絶縁破壊プロセス(推定)が下記趣旨で記されている。
①ケーブルコアに補強絶縁紙を巻き付ける際に隙間が生じ、その隙間に油がたまった。
②通電によりケーブルコアは下にたわむが、補強絶縁紙は曲がりにくいため、隙間が拡大した。
③拡大した隙間に酸化スラッジなどが生成し、部分放電が起きだした。
④その後の課電ストレスや東日本大震災によって隙間が拡大。部分放電が進展して絶縁破壊に至った。
2017年3月8日19時28分にNHK福井から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月8日0時39分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
7日夜11時ごろ、廃炉作業中の「ふげん」の敷地内の変電所の予備変圧器などがショートしたことを知らせる警報が鳴り、当直の職員が現場を確認したところ、配電盤から白煙が上がり、焦げくさい臭いがしているのを確認した。
通報を受けた消防が約30分後に到着したところ、すでに煙は消えていて、周囲の環境への影響はないという。
消防によると、配電盤の内部にはイタチのような動物が見つかり、出血し、感電したあともあることなどから、小動物が入り込んでショートしたのが煙が出た原因とみられるという。
原子力機構によると、変電所は「ふげん」の建屋から南に約40m離れた位置にあり、小動物などが入らないように配電盤のすきまをテープで塞ぐなどといった対策がとられていたいうことで、小動物が侵入した経路などを調査し、必要な対策を実施するとしている。
配電盤は予備のもので、通常は使用していない。
出典
『ふげん 変電所の配電盤から煙』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/fukui/3054538381.html?t=1489002077315
『廃炉作業中の「ふげん」で警報 未使用の配電盤から白煙』
http://www.asahi.com/articles/ASK3801GVK37PGJB00N.html
2017年2月23日12時19分にNHK北九州から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
去年7月、北九州市門司区大里本町で岸壁に係留していた漁船から火が出て、船体の大部分が焼けた。
当時、漁船は無人で、けが人はいなかった。
この火災について、国の運輸安全委員会は報告書をまとめ、23日、公表した。
報告書によると、船体は左舷側に設置されていた予備バッテリー付近の焼損が最も激しく、バッテリーの4つある端子の1つでは「アーク放電」と呼ばれる特殊な放電現象が起きた痕跡が確認されたという。
船長は、船を離れる際に、生け簀の魚に空気を送るため陸上の電源と船内の予備バッテリーを接続してポンプを稼働させていたという。
運輸安全委員会は、端子の接続部分がゆるんで「アーク放電」が発生し、近くの可燃物に延焼したのが火事の原因だと考えられるとしている。
その上で、再発防止策として、電気回路にゆるみがないか定期的に点検することや、自動消火装置を設置することなどが必要だと指摘している。
出典
『漁船火災 アーク放電原因か』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kitakyushu/5024155321.html?t=1487881585856
2017年2月5日付で毎日新聞東京版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
暖房器具や電気ケトルなど消費電力の大きな製品を使う冬に、テーブルタップなどの配線によって火災の危険が高まるとして、製品評価技術基盤機構(NITE)が注意を呼びかけている。
NITEの調べでは、2015年度に76件の配線器具の事故が発生し、うち火災は48件、1人が死亡した。
事故は、
▽電源コードを繰り返し踏んで断線して発火
▽複数の差し込み口があるテーブルタップに最大消費電力を超える電気製品をつなぎ、発火
▽電源プラグを長期間接続した状態で使い、ホコリや水分が付着してショート
などがあった。
電源コードの圧迫で起こった事故事例では、14年1月、視覚障害のある70代男性が延長コードに接続したテーブルタップに電気ストーブを接続していたところ、タップ付近で火災が起こり、軽いやけどを負った。
コードは介護者が設置したため、男性は気づかず繰り返し踏みつけ、断線したとみられる。
高齢者や視覚障害者がいる家庭は、家族や介護者が動線に配慮してコードを設置することが必要だ。
NITEは、表示で接続可能な電力量を確認し、消費電力の合計が超えないように呼びかけている。
また、消費電力の大きな機器は延長コードやテーブルタップに接続すること自体を避けた方がよいという。
[消費電力の大きい主な電気製品] ※NITE作成
オイルヒーター 500~1500ワット
電子レンジ(30ℓクラス) 1500ワット
電気ケトル 1200~1400ワット
アイロン 1200~1400ワット
オーブントースター 1300ワット
食器洗い乾燥機 1200~1300ワット
電気温風暖房機 600~1200ワット
ヘアドライヤー 600~1200ワット
掃除機 1000~1100ワット
電気ストーブ 200~800ワット
電気カーペット 250~750ワット
出典
『電気製品 つなげすぎると火災の危険』
http://mainichi.jp/articles/20170205/ddm/013/040/015000c
(ブログ者コメント)
本件、ネタ元としては以下の情報と同じ模様。
2017年2月2日掲載
2017年1月26日報道 NITEは、延長コードなどの配線器具が原因となる火災が5年で197件起き14人が死亡したとして、注意を呼びかけ中
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6728/
ただ、今回の記事には、3台のたこやき機やテレビなどをたこ足配線し、束ねたコードから発火する実験の写真が掲載されている。
この写真は上記ネタ元には見当たらず。
NITEのHPを確認してみても、見つからなかった。
2017年2月3日17時37分に共同通信から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3日午後1時半ごろ、幕張メッセ(千葉市美浜区)で、展示物のパネルが燃えるぼやがあり、専門学校の男子学生(20)が煙を吸って救急搬送された。
火は約10分後、学校関係者らが消火器で消し止めた。
訪れていた人が、一時、避難した。
警察などによると、「東京コミュニケーションアート専門学校」(東京都江戸川区)の学生が制作したイラストやポスターなどの卒業・進級作品展が開かれていた。
配線コードから出火し、縦約2.7m、横約1mのベニヤ板製のパネル1枚が燃えた。
配線コードは、学校が依頼した業者が設置したという。
3~4日の予定だった展示会は中止となった。
出典
『幕張メッセで展示物燃える、千葉 1人搬送、一時避難も』
https://this.kiji.is/200143312677584905?c=39546741839462401
2月3日16時43分にTBS News iからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
3日午後1時半ごろ、千葉市美浜区にある幕張メッセの会場で、「展示物が燃えている」と警備員から119番通報があった。
ポンプ車など9台が駆けつけ、火はまもなく消し止められたが、壁に飾っていた展示パネルが焼けた。
当時、会場内では、デザイン系の専門学校の卒業制作展が開かれていたが、来場者らが外に避難するなど、一時騒然となったた。
「作品が燃えていて」(会場内にいた人)
「煙がバーッとなっていて、消火器くださいみたいに騒いでいて」(会場内にいた人)
この火事で、男性1人が煙を吸って病院に運ばれた。
焼けたパネルの下にあった電気コードが焦げていたということで、警察が出火の原因を詳しく調べている。
出典
『幕張メッセ会場で展示パネル焼く火事、1人を病院搬送』
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye2975173.html
2017年1月26日12時30分にNHK首都圏NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
延長コードやテーブルタップなどの配線器具が原因となる火災がこの5年間に197件起きて、合わせて14人が亡くなっていることが分かり、NITE=製品評価技術基盤機構は、電気ストーブなど消費電力の大きい製品を使う冬は事故が増えるとして、注意を呼びかけている。
製品事故を調査しているNITEによると、延長コードやテーブルタップなどの配線器具が発火したり発熱したりした事故は、去年3月までの5年間に合わせて322件報告されている。
このうち197件で火災が発生し、14人が死亡したという。
事故の具体例を見ると、コードが繰り返し折り曲げられたり踏みつけられたりしたため断線して発火したケースや、コードを束ねたまま使用して異常な発熱が起こったケース、定められた消費電力を超えてテーブルタップを使用し発火したケースなどが目立つという。
このためNITEは、コードをドアで挟んだり人が踏みやすい場所に置いたりして荷重をかけすぎないようにすることや、使用できる消費電力を確認することなど、注意を呼びかけている。
報告された事故は1月が40件と最も多くなっていて、NITEの田代さんは、「冬場は電気ストーブやこたつなど消費電力の大きい電気製品を使用するので、事故が起きやすくなる。1つのテーブルタップに多くの電気製品をつなぐのはやめてほしい」と話している。
出典
『配線器具が原因の火災に注意を』
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20170126/3323231.html
(ブログ者コメント)
NITEのプレスリリース記事(全19ページ)は下記。
『【製安プレスリリース】テーブルタップなどの配線器具をチェックしましょう。~消費電力の大きな製品を使う冬に多く事故が発生しています~ (平成29年1月26日公表)』
http://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2016fy/prs170126.html
記事中、製品別の事故件数推移棒グラフや個別事例発生時の解説図、電源コードが断線しショートする仕組みの解説模式図などが掲載されている。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。