2022年9月18日20時28分にYAHOOニュース(日テレNEWS24)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
北海道・森町のイベント会場で18日、ゴーカートが子どもたちのグループに突っ込み、2歳の男の子が意識不明の重体です。
アクセルとブレーキの踏み間違いが事故の原因とみられています。
森町のイベント会場で18日正午前、ゴーカートを運転していた11歳の女の子が、コース外にいた1歳から4歳の子ども4人と大人1人のグループに突っ込みました。
この事故で、2歳の男の子が頭から血を流し病院に運ばれましたが、意識不明の重体です。
ほかに4歳の男の子が顔にけがをしています。
現場では、自動車販売店によるゴーカートの体験会が開かれていました。
主催者によりますと、係員がカーブした先のピットレーンにゴーカートを誘導しようとしましたが、女の子は時速40キロほどで直進し、コースの外に飛び出したということです。
主催者:
「ブレーキを踏んで減速しなければいけないが、アクセルが踏みっぱなしになっていた状態です。
けが人を出してしまい、大変申し訳なく思っています」
警察などによりますと、ゴーカートが飛び出した場所はコーンで仕切られていましたが、飛び出しを防ぐ目的で設置されたものではなかったということです。
警察は、安全管理が適切だったかなど、当時の状況を調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/253815db2a3e19fe9bce7d24378fe08903616f5b
9月18日18時8分にNHK北海道からは、順番を待つ人の列に突っ込んだ、検査目的の1人を含めこども3人が病院に搬送されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
18日午前11時40分すぎ、道南の森町にある宿泊施設「G大沼」で、「ゴーカートが暴走した」と警察に通報がありました。
警察によりますと、この会場で行われていたゴーカートの乗車体験ができるコーナーで、11歳の女の子が運転するゴーカートがコースからはずれ、乗車の順番を待つ人たちの列に突っ込んだということです。
この事故で1歳と2歳、それに4歳のいずれも男の子が病院に搬送されました。
警察によりますと、このうち2歳の男の子は頭から出血し、意識不明の重体だということです。
また、4歳の男の子は顔に切り傷を負う軽いけがをしたほか、1歳の男の子は外傷はないものの、検査のため病院に搬送されたということです。
会場では、車の試乗などができる自動車販売店主催のイベント「函館地区オールトヨタクルマファンFES」が開かれていて、警察が事故の詳しい状況を調べています。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20220918/7000050759.html
9月18日22時12分に読売新聞からは、当時は小雨が降っていた、3分間の運転体験を終え、スタッフがピットに誘導している最中だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
駐車場では当時、車の展示や試乗などのイベントが開かれ、ゴーカートの運転体験もプログラムの一つだった。
重体となった男児は家族と訪れていたという。
ゴーカートは小学6年の女児(11)が運転しており、コーナーを曲がりきれずコース外に飛び出したとみられる。
コースは駐車場にコーン標識などを並べたもので、事故当時は小雨が降っていた。
同社の担当者によると、女児のゴーカートが3分間の運転体験を終え、スタッフがピットレーンに誘導している最中だった。
運転体験には、高速と低速の2コースがあり、女児は最大時速約40キロで走行する高速コースに参加。
身長1メートル40以上の利用基準を設け、事前にスタッフによる操作方法などの講習を行ったという。
担当者は「車に興味を持ってもらおうというイベントでけが人を出し、申し訳ない」と話した。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220918-OYT1T50077/
9月19日21時56分にYAHOOニュース(北海道放送)からは、男児は死亡した、事故を起こしたのはレーシングカートだった、4~5周走り最後に戻る際に突っ込んだ、カートに安全装置はなかった、専門家は「ブレーキを踏めなくなる人が必ず出るのでウチは子供は乗せない、今回はピットに入るまで長い直線があったことも問題」と話したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
はねられた2歳の男の子は19日、病院で亡くなりました。
安全管理の甘さを指摘する声もあります。
遊園地などでおなじみの「ゴーカート」。
最高でも時速30キロ程度と自転車並みのスピードです。
しかし、18日事故を起こしたのは、より速いスピードがでる「レーシングカート」とも呼ばれるタイプでした。
「味わったことのないスピード感を体験」。
18日、森町で行われたのは自動車販売店のイベントでした。
主催者によりますと、女の子は1周200メートルのコースを4周から5周走り、最後にピットに戻る際、直線で減速して曲がるところを、そのまま時速40キロほどのスピードで直進し、コース外に飛び出しました。
(新千歳モーターランド 九谷田常務):
「ちょっとパニックになっている状態で、危ない状況ではありました。
なんとか強制的に止めようと試みたんですが、止められなくて」
遊園地の「ゴーカート」などは、運転席の背中側に強制的にブレーキをかけるレバーがついていますが、今回使われていたカートには付いていませんでした。
空知の南幌町でレーシングカートのレースを主催している団体です。
(南幌カートスポーツクラブ櫻井代表):
「乗用車みたいな安全装置は何もない。そこは危ない乗り物の部類に入る」
森町のイベントでは、ペダルに足が届く身長140センチ以上という条件を満たしていたことから、女の子の運転を認め、事前に運転操作も説明していましたが…。
(櫻井代表) :
「体がこわばってブレーキが踏めなくなる、アクセル踏んだままになる、ハンドルをどうすることもできない人がいる。(ブログ者注;音声のみの情報 ・・・というか、必ず出る。)
そういう人をもとに安全対策をとらないといけない。
それがあるから、うちは子どもは乗せない」
また、ピットに入る直前まで長い直線が続くコースの設定にも疑問があるとしています。
警察は、事故の状況と安全管理体制について調べを進めています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/02618bc6245153cea8f3669381589e55ed46c6da
9月19日18時43分にYAHOOニュース(HTB)からは、大人用のカートだった、アクセルとブレーキを同時に踏んでも進んでしまうなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
女の子は身長140cm以上が対象の大人用のカートを1人で運転し、事前に講習も受けていました。
異変が起きたのは、数回コースを回った後、ゴールの直前でした。
新千歳モーターランド・九谷田さん:
「通常はアクセルを離してブレーキを踏んで減速しないといけないが、アクセルを踏みっぱなしになっていたという状況。
手を伸ばして、体を引っ張ってとかアクセルペダルを引っ張ってとか、そのようなことをしようとしたんですが(アクセルが)全開でしたので」。
コースの一部には頑丈なプラスチック製のブロックが置かれていましたが、観客の前には三角コーンやポールしかありませんでした。
南幌カートスポーツクラブ・桜井さん:
「子ども用のレンタルカートには、遠隔でスイッチを押すとカートが止めることができる物もある。
パニックになると、手も足も突っ張るはず。
そうなるとアクセルが全開になる」。
右足でアクセル、左足でブレーキを踏むタイプが多いゴーカート。
実際に記者が乗ってみると。
須藤記者:「いまアクセルとブレーキを同時に踏んでいるんですが、止まらず、前に進んでしまっています」。
https://news.yahoo.co.jp/articles/721666dbac9697e7410f50f648326678bd68ef66
9月19日21時56分にYAHOOニュース(日テレNEWS24)からは、ピットイン前で低速になる場所だったのでフェンスを設けなかった、他の常設サーキットでは障壁を設置しているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故の前に来場者が撮影していた映像では、ゴーカートが走るコースと客を隔てている物は、プラスチックの三角コーンで作られた仕切りだけでした。
主催者などによると、周回レーンにはゴーカートの飛び出しを防止するプラスチック製の障壁がありましたが、事故が起きた直線の先には観客の立ち入りを防ぐための簡単な仕切りしかなかったといいます。
その理由は――
函館トヨペット 坂上車両企画部長:
「ピットインすることで低速になる場所だったので、フェンスがない状況」
新千歳モーターランド 九谷田常務 :
「安全対策はしっかり取っていたのですが、予期せぬことが起きてしまった」
◇ “予期せぬ事態”は、本当に防げなかったのでしょうか。
北海道にある、今回の事故とは無関係のレース用サーキットに、話を聞きました。
南幌リバーサイドカートランド 櫻井代表:
「もしということを考えていなかったのではないか。
突っ込んでくるカートを止められるかどうか、という検証ができていなかったから、起きた事故だろうなと」
このサーキットでは、万が一の事故に備え、コースのそばに人がいないようにした上で、飛び出しを防ぐ障壁を設置しているということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/025b63b0a21aaa138b53ae53e8eaedbe0a9642a8
9月20日付で毎日新聞からは、事故車は最高時速50キロの仕様だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
男児3人が病院に搬送された事故で、他の1人は眉間(みけん)に軽いけが、もう1人にけがはなかったという。
同署などによると、事故を起こしたゴーカートは最高時速50キロが出る仕様。
https://mainichi.jp/articles/20220920/ddm/041/040/089000c
9月21日18時49分にYAHOOニュース(スポニチ アネックス)からは、向かってくる子供の画像を撮るため親があそこにいた可能性あり、運転していた女児にもケアが必要など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
MBSの情報生番組「よんチャンTV」で、元プロテニス選手の沢松奈生子氏は運転する子供の親の立場から、「直線の向かってくるところでビデオカメラを構えたい、一番いいところで動画を撮りたいと思ってしまうので、直線の前に行きがちだと思うんですよ。でも、これだけスピードが出るものであれば、直線の先には人が立つべきではなかったのではないかなと思うので、ルールがなかったのは痛恨ですよね」と険しい表情で語った。
続けて元NHK記者で国際ジャーナリストの立岩陽一郎氏は、「乗っていた11歳の女の子が気がかりですよね。亡くなった方も大変残念ですけど、乗っていた女の子もかなり大変な状況ですよね。だからケアしてあげたいと思います」と沈痛な面持ちだった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f9492ef5a11cd25d53acea7f3ad917d999526c57
9月27日18時0分にYAHOOニュース(HTB)からは、参加者の1人は「身長は聞かれなかった、前の組の子どもがコースを外れていた」などと証言したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
なぜ、事故は起きたのか。
私たちのもとに新たな映像と証言が寄せられました。
事故が起きた日に撮影された1本の動画。
あの事故とは別の子どもがゴーカートを運転していたのですが…
男性の声「まずいまずい」
ゴール直前、ゴーカートはコース外側にある三角コーンとポールに接触したのです。
この映像が撮影されたすぐ後に、別のカートが観客に突っ込む死亡事故が起きていました。
会場にいた男性:
「ストレートで曲がり切れずに見物客のほうに突っ込んだ」
・・・
子ども2人とイベントに参加していたという男性が安全管理の問題点を証言しました。
【杜撰な身長制限】
運営側:
「一応、目安としては140センチなので、操作に支障がないというか、届かない方は子ども用のカートに移動していましたので」
しかし、実際に子供を乗せた男性は。
男性:
「(身長は)聞かれてもいないし、測ってもいないので」
男性は、子どもがゴーカートに乗る前に講習を受ける様子を撮影していました。
係員:
「ペダルいけます?」
「届かなそうだね、一旦立ってもらって・・・」
ペダルに足が届かない子供。
係員が補助いすを入れましたが…
係員:
「ペダル踏んでみて」
「届かないときは、ここを踏む」
「左側も同じように外側の方を(踏む)それで大丈夫です」
男性:
「踏めないようだったら、横のバーがあるので、ちょっと飛び出たところで、そこを踏むようにしてくださいっていう説明だけですね」
【不十分なエリア分け】
ゴール直前で三角コーンとポールに衝突してしまった男性の子ども。
「まずいまずい」
コースから外れるゴーカートはほかにもあったといいます。
男性:
「前の組の子が奥のストレートのカーブ手前でコースアウトをしていたというのはありましたね」
しかし、ゴール付近にいたおよそ30人の観客とコースを仕切っていたのは、三角コーンとポールだけ。
コースから外れるゴーカートがあるなか、観客の配置や仕切りが見直されることはありませんでした。
男性:
「Qコーンがあっても止まらない?全然止まるものではないですね、バリアではないので」
親子連れでにぎわうイベント会場で幼い子どもの命が奪われた事故。
警察は業務上過失致死傷の疑いでコースの状況や安全対策について調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/be5b0341274aae95b21fab4f16e3b244e91c00a9
2024年2月9日14時46分にYAHOOニュース(北海道文化放送)からは、イベント会社の社員とコース設計設営会社の役員が書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察は2月9日、カートがコース外に逸脱する危険などを未然に防止すべき義務を怠ったとして、業務上過失致死傷の疑いで、函館市の44歳会社員と千歳市の45歳会社役員の2人を書類送検しました。
44歳会社員はイベント主催会社の社員で、イベントを管理する立場にありながら逸脱防止措置の指示をすべきところ怠った疑い。
45歳会社役員は主催者からコース設計などの委託を受けた会社の役員で、コースを実質的に設営する立場にありながら、事故発生を未然に防ぐためにコース外周をバリアで囲うなどの対策を講じなかった疑いがもたれています。
道警は2人の認否を明らかにしていません。
ゴーカートはイタリア・ビレル社製で、排気量は約211cc、最高速度は時速70キロでした。
https://news.yahoo.co.jp/articles/dc05043421cd71e58015b9e8537f61a0b7ef8a5b
2019年12月22日に掲載した元記事がブログ運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します
第1報は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/10292/
(2022年9月24日 修正1 ;追記)
2022年9月17日7時20分にYAHOOニュース(くるまのニュース)からは、加速減速の頻度が多いほど渋滞になりやすいので合流点を1箇所に絞ると渋滞が減るなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
かなりの部分は第1報(イラスト付き)と重複しているが、なにせ2年前のことゆえ、全文を紹介しておく。
【スムーズな合流はドイツでも導入している、先頭でおこなうのが正しい】
年末年始やGW、お盆連休になると数十キロ以上の渋滞が発生しやすくなります。
とくに高速道路やバイパスの合流では車両の流入が増えてさらに流れが悪くなりがちですが、渋滞を緩和する正しい合流とは、どのような方法なのでしょうか。
渋滞中は、高速道路の各合流ポイントがウイークポイントとされています。
本来、高速道路の合流においては、道路交通法第75条の6には「本線車道に入ろうとする場合において、当該本線車道を通行する自動車があるときは、当該自動車の進行妨害をしてはならない」と、あくまでも本線優先のルールが定められています。
そのため、合流する側のクルマのドライバーは、本線を走行しているクルマの状況を確認してタイミングを図りつつ、じゅうぶんなスピードまで加速したうえで本線に合流することが求められます。
ただし、高速道路の渋滞時に本線を優先した走行をすると、本線のクルマが途切れるタイミングがなく、合流するまでにはかなりの時間を要することになります。
それでは、どのような方法が一番スムーズに合流をおこなえるのでしょうか。
2019年11月、NEXCO中日本の名古屋支社では、渋滞時の合流をスムーズに促す「ファスナー合流(ジッパー合流)」について、試験的に運用した結果を公表。
また、名古屋高速では「ジッパー法(ジッパー合流)」と呼んでいます。
ファスナー合流/ジッパー法(以下ファスナー合流)とは、合流する側のクルマが加速車線の先頭まで進んで、本線走行車両と1台1台交互に合流するという合流方法です。
ファスナー合流は、クルマのスピードのロス(不要な加減速)も少なく、効率的な合流方法といわれています。
試験運用は、合流ポイントでの渋滞が多い名神高速道路上り線でおこなわれ、合流ポイントの先頭部分まであえてラバーポールを設置することで、加速車線の途中で本線と合流できないようにされました。
そのようにファスナー合流を促した状態で、前年の同時期との渋滞状況を比較したところ、交通量はほぼ横ばいであったにもかかわらず、渋滞による損失時間が約3割減少したという結果になりました。
また、渋滞区間の平均通過時間は、名神IC付近では約13分から約10分に、約3分間短縮される結果となりました。
なかには「渋滞がわかっているのに先頭まで進んで合流するのは気が引ける」、「渋滞を追い越して先まで行くのはずるい」と思う人もいるかもしれませんが、合流地点を1か所にすることにより、本線車両がスムーズに流れやすいというのが実情です。
NEXCO中日本の担当者もファスナー合流について、「もっとも安全で、クルマの流れを極力妨げない方法です」と説明し、以下のように話を続けます。
「本線の車間が空いている場所を見つけて、右ウィンカーを出して割り込むようなかたちで合流するクルマも見られます。
そうした合流は、接触事故や新たな渋滞を引き起こす原因にもなるため、加速車線を使い切っての合流をお勧めします」
渋滞が増える要因には、必要以上の加減速が挙げられ、合流ポイントのいたるところでクルマの進入がおこなわれると、本線走行車線のブレーキを踏む回数も増え、後続車以降の流れが悪くなる傾向にあります。
そこで、合流ポイントを先頭に絞ることにより、本線を走行するクルマも、合流するクルマも、事前に速度の調整をおこなえるので、スムーズな合流が可能となるわけです。
※ ※ ※
ちなみに、ドイツでは以前からファスナー合流が導入されており、合流車は加速車線の先頭での合流が徹底されていて、妨害すると違反扱いになるほどとなっています。
2021年3月には、NEXCO東日本の管轄である圏央道でも、ファスナー合流の試験運用がおこなわれました。
路線にかかわらず、ファスナー合流が本線との合流において円滑な流れなだということは間違い無さそうです。
しかし、なかには手前で合流しようとするクルマを無理矢理追い越して、先頭から合流するクルマも見かけられますが、かえって危険性が伴うこともあり、注意が必要です。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e8af6816c5c1598faab3dbdce1737fe9a84bf6b7
2022年9月17日18時19分にYAHOOニュース(富山テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
17日朝、滑川市の産業廃棄物の処理場で、クレーンを操作していた男性が鉄板の下敷きになり、死亡しました。
17日午前8時頃、滑川市笠木にある金山産業のリサイクルセンターで、クレーンで鉄板を積み込んでいた黒部市前沢の松井さん(61)が鉄板の下敷きになりました。
松井さんはドクターヘリで病院に運ばれましたが、およそ1時間後、出血性ショックにより死亡しました。
警察によりますと、松井さんは3人で作業していて、リモコンでクレーンを操り、1枚800キロの鉄板をトラックの荷台に積み込んでいたところ、鉄板が落下し、松井さんの頭に当たったということです。
警察は事故の原因を調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/7249fef443e0b0febf5b79ad4db56773cf0a62a3
9月17日16時36分にYAHOOニュース(チューリップテレビ)からは、鉄板は頭に当たった後、左足を下敷きにする形で落下したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
17日午前8時ごろ、滑川市笠木の産業廃棄物処理場で、この会社に勤務する黒部市前沢の松井さん(61)が、左足が鉄板の下敷きになった状態で見つかりました。
松井さんは病院に搬送されましたが、およそ1時間後に死亡が確認されました。
死因は、骨盤骨折による出血性ショックでした。
警察によりますと、事故当時、松井さんを含む3人の従業員が天井走行クレーンで鉄板をトラックに積み込む作業をしていたところ、何らかの原因で鉄板が落下し、松井さんの頭部に当たり、そのまま左足を下敷きにする形で落下したとみられます。
鉄板は、縦150センチ・横300センチ・厚さ2センチで、重さは800キロでした。
警察は引き続き、事故の原因を調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/61cb6630b2f9317aaaa2dd7dd5dcc40b7b8ac5a2
2022年9月16日17時6分にNHK鹿児島から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
台風14号の接近に備え、カンパチの養殖が盛んな鹿児島湾では、魚を育てる生けすが高波で揺れて壊れないよう、養殖業者が生けすごと海の中に沈める対策を行っています。
鹿児島県は養殖カンパチの生産量が日本一で、鹿児島湾では養殖が盛んに行われていますが、台風14号の接近に備えて対応に追われています。
このうち、南大隅町の沖合で20あまりの生けすでカンパチなどを育てている大手の養殖業者は、午後から生けすを浮かべるためのフロートのバルブを開けて空気を抜き、生けすごと次々に海中に沈めていました。
生けすは海面からおよそ10メートルの深さまで沈み、高波で揺れて壊れるのを防ぐことができるということです。
カンパチの養殖業者、小浜水産グループの小濱副社長は、「波の影響を受けるのは海面から3、4メートルほどなので、海中に沈めれば、生けすは揺れずにじっとしていることができます。台風が来るたびに不安になりますが、対策はしたので、あとは祈るだけです」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/20220916/5050020360.html
2022年9月16日15時30分にNHK兵庫から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
静岡県の認定こども園で、園児が通園バスの車内に取り残されて熱中症で死亡した事件を受け、姫路市のメーカーが同様の事故を防ごうと、車内にいる人が踏むとクラクションが鳴って知らせるマットなどを開発しました。
子どもが通園バスの車内に取り残されるのを防ごうと、商品を開発したのは、姫路市の自動車電装品メーカーです。
このうち、車のエンジンを止めると自動的に数秒から10数秒後に鳴り始めるブザーは、車内後方に設置したボタンを押さないと止まらない仕組みになっていて、すべての座席の確認を促します。
また、車を降りてドアを閉めると警戒態勢となるシステムは、取り残された人が車内のマットを踏むとクラクションが鳴り続け、ドアを開けて専用のスイッチを押すかエンジンをかけないと止まらないようになっていて、万が一、取り残された人がいても外に知らせます。
メーカーでは、静岡県で起きた事件を受け、自動車の電装品を製造してきた技術を生かして開発に取り組んだということで、来月1日からインターネットなどを通じてこれらの装置を販売します。
コアテックシステムの服部社長は、「簡単に設置でき、園児が意識しなくても知らせることができるよう開発したので、多くの施設が導入し、二度とこうした事故が起こらないようにしてほしい」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20220916/2020019557.html
(ブログ者コメント)
2022年9月16日13時0分にYAHOOニュース(北海道新聞)から、下記趣旨の記事がスタンドの写真付きでネット配信されていた。
室蘭市高砂町の19世帯の水道水から国の基準値を超える発がん性物質ベンゼンが検出された問題で、付近にある給油所を運営するHエネルギー(札幌市)とENEOS(エネオス、東京)は16日、給油所の地下埋設管から漏れたガソリンに含まれるベンゼンが混入したとする調査結果を発表した。
給油所は消防法に基づく漏えい検査を怠っていた。
給油所は「D社室蘭高砂店」(室蘭市高砂町1)で、8月8日、異臭などの通報が寄せられた一帯の配管を市が調べたところ、国の水質基準(1リットル当たり0・01ミリグラム)の2倍のベンゼンが検出された。
7月上旬には、給油所がガソリンの漏えいを市消防本部に報告しており、その後のエネオス側の調査で敷地の地下水から最大510倍のベンゼンが検出されていた。
エネオス側は地下埋設管から漏れたガソリンのベンゼンがポリエチレン製水道管を透過したと判断。
消防法は週1回、地下埋設管の漏えいを発見する検知管の点検を義務づけているが、給油所は少なくとも1年前から怠っていたという。
今後、給油所の敷地外の土壌調査と汚染除去を行う。
https://news.yahoo.co.jp/articles/6728435e4e5d3dc5a572636d15e5364e41f14012
1週間ほど前、9月8日8時56分に北海道新聞からは、2年前に異変が市に知らされていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
発がん性物質のベンゼンが室蘭市高砂町1の一部19世帯が使う水道水から検出された問題で、2年前、住民が市水道部に異変を知らせたのにもかかわらず放置されていたことが7日、分かった。
この地区にある給油所敷地の地下水からは国の水質基準の最大510倍のベンゼンが検出されており、住民は健康調査を早急に行うよう求めている。
市水道部によると、「水道水から油の臭いがする」「水がべたつく」などという相談が2020年夏に地区住民から寄せられたが、市は対応していなかった。
今年6月中旬に再び住民が通報。
市水道部が調べたところ、19世帯に通じる水道水から国の水質基準(1リットルあたり0・01ミリグラム)の2倍に相当する0・02ミリグラムのベンゼンが検出された。
市水道部には苦情や通報の内容を記録したり、上司に報告したりするルールがなく、当時の記録も残っていなかったが、住民への聞き取りから通報はあったと判断。
佐藤部長は取材に「すぐに対応すべきだった。二度と起こらないようにしたい」と話した。
19世帯に通じていた水道管はポリエチレン製で、ベンゼンを透過する性質がある。
6月中旬の住民からの通報を受けて市水道部が配管を切り替えてから、異臭などは確認されていない。
市水道部はベンゼンが水道水に混入した原因を調べているが、地区の給油所「D社室蘭高砂店」を運営するHエネルギー(札幌市)とENEOS(エネオス、東京)は今月6日夜、敷地の地下水から国の基準値の510倍に相当する5・1ミリグラム、土壌からは同64倍の0・64ミリグラムのべンゼンをそれぞれ検出したと公表した。
エネオス北海道支店は取材に、「(水道水のベンゼン検出との)因果関係については調査中」と話した。
市に通報を放置され、給油所の地下水などから高濃度のベンゼンが検出されたことに住民は不満を募らせ、健康調査の実施を求めている。
地区にある店舗で働く女性は「2年ほど前、トイレ便器から店内に充満するほどガソリンの臭いがして不安に感じていた。市と給油所は早急に健康被害を調べるべきだ」と憤る。
市水道部によると、国の基準値は1リットルあたり0・01ミリグラムのベンゼンが含まれた水を1日2リットル、約70年間摂取した場合に10万人に1人ががんを患うかどうかという数値だが、摂取量が基準を上回れば発がんリスクは高まる。
市水道部は「早急に健康調査を実施する」と話し、エネオス北海道支店は「(ベンゼン混入の)原因調査と健康調査に全面的に協力する」とコメントしている。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/727698
(ブログ者コメント)
〇市は2年前に異変を知らされた際、今回のブログ者と同様、まさか内圧のある水道管の中に土中に浸み込んだガソリンが入ってくるとは思ってもみなかったため調査しなかった・・・ということかもしれない。
〇ガソリンがポリエチレンを透過する件については、富山大学などによる、以下のような研究もおこなわれていた。
(財 団 法 人 北 陸 産 業 活性 化 センター)
プロジェクト名)
低温コーティングによるガスバリアー薄膜作成技術の開発
研究背景)
ガソリンタンク用ポリエチレン樹脂は、ガソリンを微量ではあるが透過する ので、それによる環境汚染がアメリカのカリフォルニア州では問題となり、ガソ リン透過量に対する環境基準が制定された。
このため従来使用されている 樹脂上にコーティング膜を塗布しこの基準をクリアーするとともに、自動車の 軽量化による燃料向上などを通じて、環境対策としても有用な新しい技術 を持った製品が求められていた。
https://www.chubu.meti.go.jp/b31technology/report/h14/13hg4011.pdf
(2023年1月19日 修正1 ;追記)
2023年1月17日10時12分に読売新聞からは、住民説明会が開かれた、漏れ出したのは2020年10月以降で推定漏洩量は2100ℓなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
北海道室蘭市内の水道水から国の基準値を超える発がん性物質ベンゼンが検出された問題で、住民説明会が15日に開かれ、ガソリンが漏出した給油所を所有するENEOS(東京都)と、運営していたHエネルギー(札幌市)の幹部が住民らに謝罪した。
新たに3か所から基準値の最大46倍のベンゼンが検出され、汚染範囲の拡大も明らかにした。
昨年12月のENEOS北海道支店の追加調査によると、給油所の地下埋設管から漏れたガソリンの推定総量は、ドラム缶10・5本分に相当する2100リットル。
2020年10月以降に漏れ出し、市の指摘を受け営業を停止した22年7月まで続いたとみられるという。
同社と市は、汚染範囲の特定を急ぎ、16日から地下水をくみ上げて浄化の作業を始める。
説明会はENEOSと市が合同で開催。
同社の佐藤・北海道支店長は、地域住民ら約40人に対して、「心配と迷惑をかけてしまい、申し訳ない」と陳謝した。
住民からは「今でも不安で水道水は飲めない」「いつまで血液検査が続くのか」と悲痛な声が上がった。
40歳代の男性は、「住民の健康面や精神的な苦痛、風評被害について真剣に考えてほしい」と憤った。
給油所の敷地は土壌汚染対策法に基づく道の「要措置区域」に6日付で指定され、ENEOSは28年4月までに汚染された土壌や地下水を浄化する必要がある。
同社は「計画を前倒しし、地下水の浄化や土壌の改良を早急に進めたい」としている。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230117-OYT1T50069/
1月15日19時18分にNHK北海道からは、住民説明会は2回目、2020年10月の点検で問題なかったので漏洩はそれ以降と推定されるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
15日に開かれた2回目の住民説明会には、ガソリンスタンドを所有する「ENEOS」の担当者が初めて出席し、「ご心配やご迷惑をおかけし、おわび申し上げたい」と陳謝しました。
そのうえで、配管から漏れ出したガソリンの量は推定で2100リットルにのぼることや、2020年10月の点検で異常がなかったことから、漏れ出したのはそれ以降だと見ていることを報告しました。
また、健康調査を続けていくことや、16日から地下水をくみ上げて浄化作業を始め、今後、土壌の入れ替えを行っていくと説明しました。
これに対し、住民からは、賠償を求める声などがあがりました。
説明会に参加した50代の男性は、「質問しても明確な答えが返ってこないので不安が解消されません。今後も徹底的な調査をしてほしいです」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20230115/7000054260.html
2023年3月29日10時13分に北海道新聞からは、週1回以上の法的漏洩確認を行っていなかったのに行ったとする虚偽記録を作成していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
給油所を運営するHエネルギー(札幌)が、漏えいの有無を確認する作業を2021年11月から怠った上、虚偽の確認記録を作成していたことが28日、分かった。
漏えいが始まった時期は明らかになっていないが、同社は、確認を怠ったことが発見の遅れにつながった可能性があるとしている。
同社と室蘭市消防本部によると、給油所は21年11月以降、漏えいが発覚して、市が給油所の使用停止命令を出した22年7月までの約8カ月間、毎週1回以上行うべき油成分の漏えい確認を怠った。
この間、「検査済み」とする虚偽の記録を作成していた。
消防法は地下の給油タンクなどの危険物取り扱い設備について、年1回の定期点検と点検記録の3年間保存を義務付け、違反者には30万円以下の罰金または拘留を科すと定めている。
同法規則などは、油漏えいの有無を週1回以上確認するなど、一定の要件で油の在庫管理を行い、市町村に届け出れば、年1回の定期点検を3年に1回に緩和することを認めている。
同社はこの緩和措置を受ける計画を室蘭市に届け出ており、確認記録を保存するよう求められていた。
同社は北海道新聞の取材に、「油漏れを確認せず、記録をきちんと作成していなかったことは事実。従業員が記録の重要性を理解していなかった。しっかり調べていれば、早期発見できたはずだった」と述べた。
室蘭市消防本部は、「確認していなかったこと自体が一番の問題。施設の使用停止命令も出しており、今回の点検の虚偽記載について、消防としてこれ以上、処分することは考えていない」としている。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/823482
3月30日3時42分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
担当者は「点検をしておけば早期発見できた。虚偽の記録を作成したつもりはない」と説明した。
https://mainichi.jp/articles/20230329/k00/00m/040/064000c
(ブログ者コメント)
毎週1回以上の漏洩確認は以下の方法による。
『地下貯蔵タンク等及び移動貯蔵タンクの漏れの点検に係る運用上の指針について』(消防庁)
(p4/32)
*1 危険物の漏れを次のいずれかにより 1 週間に 1 回以上確認していること。
○ 漏えい検査管(区画内設置)
○ 在庫管理(貯蔵・取扱い数量の 1/100 以上の精度)
https://www.fdma.go.jp/laws/tutatsu/items/a3769ade419a1143adc030f2e2fd6aa517105aa8.pdf
2022年9月15日18時9分にNHK石川から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
突発的に潮の流れが速くなる「急潮」と呼ばれる現象で、福井県越前町では定置網が破損する被害が広がっていて、漁獲量にも影響が出ています。
「急潮」は、台風や低気圧の通過後などに沿岸部の潮の流れが突発的に速くなる現象です。
この影響で、福井県越前町の米ノ漁港では、7月中旬に沿岸に仕掛けた定置網が破損したり、網を固定するロープが切れたりする被害が相次ぎました。
漁港の定置網組合は、予備の網を使って漁を再開していますが、8月までの水揚げ量は去年の3割ほどにまで落ち込み、15日に予定していた漁も潮の流れが速いため中止となりました。
また、越前町の小樟漁港では、急潮によって定置網全体が壊れ、8月中旬以降はまったく漁に出られていません。
年内の漁の再開は難しく、漁港の関係者は来年春の再開を目指して、網を固定する土のうの準備に追われていました。
小樟定置網組合の榎太船頭は、「35年ほど船に乗っているが、こんなことは初めてだ。台風なら備えができるが、急潮はいつ来るかわからず、対策の取りようがない」と話していました。
越前町漁業協同組合によりますと、両港あわせた復旧の費用は少なくとも2億円を超える見通しだということで、漁獲量の減少は避けられない状況となっています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kanazawa/20220915/3020012760.html
(ブログ者コメント)
ネット調査結果、「急潮」現象は福井県に限らず、全国各地でみられる現象。
海保からも急潮情報が出されていた。
以下は福井県を含む日本海側の例。
(2022年9月29日 修正1 ;追記)
2022年9月27日16時7分にNHK福井からは、日本海の暖流が例年より速いことに台風14号も重なって急潮がたびたび発生している、県も復旧支援を検討するという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
突発的に潮の流れが速くなる「急潮」と呼ばれる現象で沿岸部の定置網漁に被害が広がっている問題で、県内の漁業団体は県に対し、復旧費用の補助などの支援を要望しました。
「急潮」は、台風や低気圧の通過後などに沿岸部の潮の流れが突発的に速くなる現象です。
県内の沿岸部では、ことしの夏以降、日本海の暖流が例年よりも速いことに加え、9月中旬の台風14号も重なって急潮がたびたび発生していて、沿岸に仕掛けた定置網が破損したり、網を固定するロープが切れたりする被害が広がっています。
このため、福井県定置漁業協会の坂下会長理事らが27日、県庁を訪れ、急潮によって破損した定置網のロープやうきなどを復旧する費用の補助や、突発的な急潮を予測するための海流研究の推進などを県に求めました。
要望書を受け取った櫻本副知事は、「台風14号の被害も含めて実態の把握を急ぎたい。今回の急潮は海中の自然災害と呼べるもので、台風や大雨による被害と同様に、復旧に向けた支援を検討したい」と応じていました。
要望のあと、坂下会長理事は、「漁具が傷んで水揚げもなく収入源がない状態で、復旧もすべて自己負担となると定置網漁をやめてしまう漁業者も出かねない。地場産業を守っていくために、県や国の支援をお願いしたい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukui/20220927/3050012588.html
2022年9月16日6時10分にYAHOOニュース(上毛新聞)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
15日午前11時5分ごろ、群馬県板倉町大蔵の食品香料製造会社の板倉工場で、社員から「従業員が体調を崩している」と119番通報があった。
工場内で香料の製造作業に従事していた社員3人が体調不良を訴えて病院に運ばれ、栃木県佐野市の男性(48)が死亡したほか、男性社員(30)=同町=が意識不明の重体、男性社員(41)=群馬県館林市=が軽傷。
タンク内から高濃度の一酸化炭素(CO)が検出されており、群馬県警館林署は中毒になったとみて調べている。
同署などによると、3人はコーヒー豆を熱して出る蒸気を冷却して香り付きの液体にし、円柱状のタンク(直径約120センチ、高さ約170センチ)に移す工程で作業していた。
死亡した男性と意識不明の男性は、何らかの原因でタンク内にいた。
軽傷の男性が大声でタンク内にいる2人に気付き、タンク上部の直径約45センチの穴から救出した。
当時、タンク内に液体はなかったという。
2人は搬送時、意識がない状態だったとみられる。
軽傷の男性もその後、体調不良を訴えた。
通常はタンク内に入ることはないといい、同署は当時の状況や原因を詳しく調べている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e63974270e844955d0d34284dd3b8358fd6b036d
9月16日0時39分にNHK NEWS WEBからは、タンクの中で意識を失った1人を別の作業員が助けようとしているのを周囲にいた作業員が見つけたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
15日午前11時すぎ、群馬県板倉町大蔵の「H香料株式会社板倉工場」で、タンクの中で意識を失った作業員1人を別の作業員が助けようとしているのを、周囲にいた作業員が見つけました。
通報を受けた消防が駆けつけたところ、タンクの中にいた2人はいずれも意識を失っていて、周囲にいた作業員1人も頭痛とめまいの症状を訴えて病院に搬送されました。
警察によりますと、このうち栃木県佐野市の作業員の芝宮さん(48)の死亡が搬送先の病院で確認されました。
警察によりますと、当時、芝宮さんたちはコーヒー豆を蒸留させた蒸気をタンクにためて液体化させる作業をしていたということです。
また、現場では高濃度の一酸化炭素が検出されたということです。
警察と消防が当時の詳しい状況を調べています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220916/k10013820241000.html
9月15日23時24分に毎日新聞からは、死亡した男性はタンク内に落下したとみられるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
15日午前11時ごろ、群馬県板倉町の食品用香料などを製造する「H香料」の工場で、男性作業員3人が体調不良となり、病院へ搬送された。
県警によると、このうち栃木県佐野市赤見町の芝宮さん(48)が死亡した。
30歳の男性は搬送時に意識がなく、41歳の男性は軽症。
現場から高濃度の一酸化炭素が検出され、群馬県警は中毒になったとみている。
芝宮さんは、コーヒー豆を蒸留して作った液体をためるタンク内で倒れていた。
意識不明となった男性は芝宮さんを外に出そうとタンク内に入り、さらに別の男性も駆け付け、タンク外に出た。
タンクは直径約1・2メートル、高さ1・7メートルの円筒形で上面にふたがあり、芝宮さんは落下したとみられる。
事故当時、内部に液体はたまっていなかった。
通常はタンクに作業員が入ることはないといい、県警が詳しい状況を調べる。
(共同)
https://mainichi.jp/articles/20220915/k00/00m/040/340000c
9月17日6時10分にYAHOOニュース(上毛新聞)からは、会社は事故調査委員会を立ち上げる、タンク上部には薬剤などを投入するための直径45㎝の開閉式の穴があったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
会社は16日、同工場の社員らでつくる事故調査委員会を立ち上げると発表した。
会社は「早期に事故の原因究明と再発防止策を検討していく」としている。
事故を巡っては、コーヒーの香りがついた液体を入れるタンク内にいた男性社員(48)が死亡、男性社員(30)が意識不明の重体となった。
2人の救助に当たった男性社員(41)も軽傷。
3人とも一酸化炭素(CO)中毒とみられる。
群馬県警館林署によると、タンク上部に直径約45センチの開閉式の穴があり、外から薬剤などを投入していた。
通常は香料の製造作業中にタンク内に人が入ることはなく、同署は2人が何らかの理由で自ら入ったか、誤って落下したか、当時の状況を詳しく調べている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/948991ec6a47a325685c1be3d15219b4b3d2e3d0
9月16日16時58分にNHK群馬からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。(記事は転載省略)
https://www3.nhk.or.jp/lnews/maebashi/20220916/1060012953.html
(ブログ者コメント)
直径1.2m、高さ1.7mのタンクといえば、大人2人が立って入ってキツキツのイメージ。
1人が中で倒れていても、助けに入ると、その人を踏みつけそうだ。
かといって、タンク内に上半身を入れるだけでは、倒れている人に手が届かないかもしれない。
3人がどのような動きをしていたかは不明だが、要は、酸素やCO濃度を計測することなく不用意にタンク内を覗き込む、あるいは頭を入れる、そういう行為をしてはダメという教訓的事例のような気がする
2022年9月14日19時27分にYAHOOニュース(名古屋テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
(名古屋市北消防署 纐纈警防地域係長) :
「黒川インターから名古屋高速に上がった時点で、もう車両火災とは思えないような黒い煙が大量に上がっていた」
名古屋市北消防署の纐纈(こうけつ)さん。
8月22日、名古屋高速でバスが横転、炎上した事故の現場に真っ先に駆け付け、消防隊の指揮をとりました。
現場に到着したとき、まず目に入ったのは、路側帯にいる複数のけが人でした。
(名古屋市北消防署 纐纈警防地域係長):
「何に乗っていたか聞くと、皆さん指をさして『バスです』と。
どこから逃げたか聞くと『後ろから逃げた』と」
事故直後の映像では、バスの後部に乗用車が突っ込んでいます。
このことが乗客7人のうち6人の命を救った可能性があると言います。
「自分も通勤で乗っていたバス。運転手の顔もほぼ全員知っている」
(名古屋市北消防署 纐纈警防地域係長):
「追突したことで、バスの後部ガラスが割れていた。
そこから脱出したと(言っていた)。
窓ガラスが割れて逃げる動線ができたのは、非常に大きなことだった」
乗客6人と、乗用車を運転していた男性1人の無事を確認した一方で、目の前には真っ赤な炎を上げるバスが…。
(名古屋市北消防署 纐纈警防地域係長):
「とにかく大量の水が要る。
高速道路上には消火栓がないので、(10トンの)水を積んだ水槽車を、早く近くに寄せて消そうと考えた。
逃げ遅れが何人いるかわからない。
バスの中にいるかもしれない。
下敷きになっているかもしれない。
とにかく早く消火して、人命検索を行うよう指示した」
纐纈さんは自身の経験から、運転手が車内に取り残されている可能性に気づきました。
(名古屋市北消防署 纐纈警防地域係長):
「あおい交通、実は5年間消防航空隊に勤務していた時に、自分が通勤で乗っていたバス。
運転手の顔もほぼ全員知っている。
けが人の中に運転手がいなかったので、もしかしたら、中に取り残されているのではと」
火はおよそ2時間半後に消し止められましたが、焼けたバスからは運転手の大橋さん(55)と、乗客の利光さん(64)が遺体で見つかりました。
(名古屋市北消防署 纐纈警防地域係長):
「我々の仕事は“人を助ける”、これが一番重要な仕事。
2名を助けられなかったことは非常に心残り」
悲惨な事故が二度と起こらないように…。
纐纈さんは、バスの安全管理体制の強化を強く訴えています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b129b5ec665e668ac86db30356ae38c700b4240c
※事故発生当時、8月24日18時41分に名古屋テレビからは、燃料パイプが損傷し金属火花で発火した?脱出時間は数分?異常を感じたら躊躇なく非常停止ボタンを押せばいい(バス協会談)、違っていても運転席に解除ボタンがあるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
なぜ、バスが激しく燃えるほどの火災が発生したのでしょうか。
事故が起きたバスを製造するメーカーによると、同型バスの前輪付近には、軽油が入る燃料タンクを左右に設置。
そこから、パイプやホースでタンク同士とエンジンをつないでいるといいます。
車両火災などの鑑定を行う専門家は、今回の火災の原因について――
「状況をみると、バスが中央分離帯に乗り上げたとき車体の底部、前輪あたりの底部のところのガソリンタンクやホースが損傷して、燃料漏れが起きた」
「乗り上げた時に金属の摩擦で火花が発生するので、火花が原因で燃料に着火して、燃料が漏れ続けるうちは火が止まらないので延焼が続いたのでは」(科学鑑定研究所 冨田さん)
冨田さんは、客を乗せるバスの構造上、多くの部品があるバスの底を損傷し、かつ燃料漏れが起きたことで火災が起きたのでは、と推測します。
さらに、バスからの脱出についても――
「オイルや燃料に火がついてしまった場合は、非常に速いスピードで、それこそ本当に車両全体を火が飲み込んでしまうという状況になってしまいますので、おそらく燃料に火がついてしまった場合は、5~10分くらいでほぼ車両全体を火が包んでしまう。
今回の事故の場合だと、車外に脱出できる時間は本当、数分くらいしか与えられていなかったのではないかなと思います」(冨田さん)
https://www.nagoyatv.com/news/?id=014727
(ブログ者コメント)
〇衝突前に車体がフラフラしていたという情報はあるものの、衝突原因は未だ不明だ。
〇今回は運よく後部ガラスが割れたことで6人が脱出できたが、乗用車が突っ込んでいなかったら、どうなっていたことか・・・。
ちょっと前に紹介した天井への脱出口設置提案とは別に、バス後部に脱出用ハンマーを常備しておくのも、簡単にできる対応策のような気がした。
そういえば、以前、どこかのバスで見たような覚えもある。
2022年9月14日18時45分に読売新聞から下記趣旨の記事が、不燃ゴミの中から見つかったリチウムイオン電池などの写真付きでネット配信されていた。
リチウムイオン電池などの小型充電式電池が家庭ごみに混入し、清掃工場やごみ収集車で起きた火災が2020年度、全国255自治体で1万2765件に上ったことが、環境省の調査でわかった。
独自に分別収集する自治体が増えているが、充電式電池を使用しながらリサイクルの仕組みが定められていない小型家電もあり、混入がなくなる見通しはたたない。
「独自に分別収集 自治体次々」
【分別収集対象に】
東京都町田市の清掃工場「市バイオエネルギーセンター」で2月、不燃ごみの貯留所から煙が上がった。
ごみを運ぶクレーンや照明などが焼損し、使用不能になった。
現場からは、変形・破損すると発火しやすい充電式電池が見つかり、不燃ごみとして持ち込まれたことが出火原因とみられた。
6月にも同様にベルトコンベヤーが焼ける火災が発生。
修繕はまだ終わらず、費用は総額で数千万円かかる見込みだという。
市は従来、乾電池やライター、蛍光灯などを「有害ごみ」として収集する一方、充電式電池は、市内の家電量販店などにある回収ボックスに入れるよう呼びかけていた。
しかし、相次ぐ火災を受け、7月から充電式電池も「有害ごみ」として分別収集を開始。
市ごみ収集課の田中課長は、「火災が起きたら職員の安全が脅かされる。分別収集の周知を図りたい」と話す。
【収集車でも発生】
環境省の調査によると、充電式電池の混入が原因の火災は19年度に9732件発生し、翌20年度は31%増の1万2765件に上った。
内訳は
「清掃員らが自力で消火」5517件
「火花が発生」2812件
「煙が発生」2761件
で、消防隊が出動したケースも84件あった。
同省は、火災増加の原因に、スマートフォンやパソコンなど小型充電式電池を使う製品の普及を挙げる。
資源有効利用促進法は、電池や家電のメーカーなどに対し、使用済み電池の自主回収や電池を取り出しやすい製品設計、リサイクル対象であることを示すマークの表示を義務づけている。
しかし、火災の頻発で自治体が収集に動かざるを得ない事態となり、19年度時点で全市区町村の約3分の1にあたる591自治体が充電式電池の分別収集を実施。
その後も分別収集は増加傾向にある。
ただ、町田市と同じ7月から分別収集を進める仙台市の担当者は、「混入の根絶は難しい」と語る。
開始から1か月半後、再び家庭ごみに混じった電池が発火し、収集車が焼けた。
【規制ない家電増】
混入がなくならない背景には、法規制の網にかからない家電の増加がある。
01年施行の同法の規制対象は29品目に限られており、近年急速に普及した携帯型扇風機や加熱式たばこは含まれていない。
これらはリサイクルマークが表示されていないため、消費者が電池を取り除かずに製品ごと捨ててしまうケースが後を絶たないという。
所管官庁の経済産業省の担当者は、「充電式電池を使用した製品が次々に世に出され、法令が時代に合わなくなってきている」と明かす。
電池のリサイクルに詳しい国立環境研究所の寺園・上級主席研究員は、「自治体による分別収集だけで解決できる問題ではない。小型充電式電池を用いた製品や、それを扱う事業者を網羅的に規制対象とするなど、安全を確保しつつ、あらゆる製品がリサイクルされるルール作りを国が主導すべきだ」と指摘する。
◆小型充電式電池
リチウムイオン電池、ニッケル水素電池などの総称。
パソコンやモバイルバッテリー、電気シェーバーなど小型家電に広く使われる。
ニッケル、コバルトといった希少金属(レアメタル)を材料とするため、天然資源に乏しい日本では、資源確保の観点からもリサイクルの重要性が増している。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220914-OYT1T50032/
2022年9月12日に掲載した元記事がブログ運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します
第1報は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/12718/
(2022年9月20日 修正1 ;追記)
2022年9月13日19時21分に毎日新聞からは、理事長が辞任した、園では降車確認をダブルチェックする決まりになっていなかった、理事長は降車後に車内清掃と消毒を行っていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
増田理事長兼園長(73)が8日付で辞任していたことが、代理人弁護士への取材で判明した。
増田氏は7日の記者会見で、後任が決まり次第、辞任する意向を示していた。
ただ、女児が亡くなったことの自責の念や、安全管理の不備に対する厳しい批判があったことを踏まえ、辞任を前倒ししたとみられる。
後任は決まっていない。
園では、降車確認を職員同士でダブルチェックする決まりになっていなかったほか、クラス担任が千奈ちゃんの不在を把握しながら保護者に問い合わせず欠席と思い込むなど、ずさんな安全管理体制が明らかになっている。
また、増田氏が園児らをバスから降ろした後、車内の掃き清掃とアルコール消毒をしていなかったことも新たに判明した。
ともに運転手の日課となっており、実施されていれば千奈ちゃんに気付いた可能性があった。
https://mainichi.jp/articles/20220913/k00/00m/040/190000c
(2024年7月5日 修正2 ;追記)
2024年7月4日19時10分にYAHOOニュース(静岡朝日テレビ)からは、元園長に実刑判決、元担任には執行猶予判決が出たなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
当日、バスを運転していた元園長の男。
クラス担任だった女とともに、業務上過失致死の罪に問われています。
午前11時に始まった、4日の裁判。
静岡地裁の國井裁判長は、元園長の男に禁錮1年4カ月の実刑判決、元担任の女に禁錮1年執行猶予3年の判決を言い渡しました。
判決では、元園長が園児の安全を確保する計画を作らなかったこと、送迎バスの車内の確認を怠ったこと、元担任については園児の不在を確認しながら保護者に連絡をしなかったとして、いずれも過失を認めました。
・・・
https://news.yahoo.co.jp/articles/435cc5574edc8924e58f3b0a66500231acdd24b4
2022年9月13日4時31分にYAHOOニュース(東洋経済)から、下記趣旨の記事(鉄道ジャーナリストの寄稿文)がネット配信されていた。
8月22日、名古屋で大変痛ましい事故が発生した。
名古屋空港に向かう高速バスが何らかの原因により分離帯に衝突、横転し出火。
運転手と旅客とみられる2人が死亡し、そのほかにも乗客7人が負傷したという事故である。
私はかねて、鉄道車両での横転時における避難通路の確保の必要性を何度も文章で訴えてきた。
しかしながら、事業者や製造会社、官庁の方々にとって、ほとんど発生することのない事象への対応は、費用的見地や構造上の煩雑さからか、過剰装備と思われているようである。
私が提案している案件とは、実に簡単なものである。
車両の天井に、避難用のハッチを設定するということだ。
【側面の非常口は脱出経路にならない】
バスの場合、非常口は乗車定員30人以上の車両に設置することが定められていて、非常口の位置は後面、もしくは右後方側面である。
その理由を国土交通省に問い合わせると、「通常の扉(左側)が何らかの障害により使用できない場合を考慮して、逆側(右側)に設置されたのではないか。通常の扉も使用できれば、両側からスピーディーに避難が可能ではと考えられる」とのことであった。
また、補助席のあるバス車両については、「有事の際に非常口までたどり着くのは困難なために、乗車定員11人以上の車両は、窓からの脱出も可能となるように、窓が開く大きさを幅500mm×高さ300mm以上と定められている」そうだ。
筆者が思うには、リアエンジンの大型バスにいたっては、その構造上、ほぼ100%のバスが右側に非常用のドアを擁する。
したがって、横転した場合は、上方にしか避難経路が確立しない。
バスが横転した場合、側面に窓やドアを設置している車両では、窓やドアのある面は天井または床面になる。
通常の大型バスは約2.5mの幅がある。
横転した場合、この2.5mが天井高になる。
窓から脱出する場合、高さ2.5mの天井からの脱出となる。
若者や中高年ならば、座席などに足を掛けつつ、上方の窓やドアから避難することも可能であろう。
しかし、この人口の約30%が65歳以上の方となっている高齢化時代において、こうした人々が思うような足場もない中、とても2.5m上方へ移動できるとは、あまり思えない。
それでなくとも、公共交通機関は、高齢者やお身体の不自由な方、小さな子供など、不特定多数の乗客を抱えている以上、弱者目線での対応は必要不可欠だ。
今回は前面の割れたフロントガラスから脱出ができたようだが、車両用のガラスは案外硬いので、人力で割るのも大変である。
しかもフロントガラスは樹脂膜が入っていたりするので、割れても崩れない場合もある。
話を元に戻そう。
私が提案しているのは、「天井部分への脱出用ハッチの設置」である。
天井の中心部に80cm四方のハッチを設ければ、幅2.5m~3mほどのバスなどの車両が横転した場合でも、ハッチの縁が85~110cmほどの高さになり、万が一の際は高齢者でも小学生でも、手が届くはずである。
【欧米の連節バスではすでに設置例も】
また、一辺が80cmもあれば、体格の良い方でも比較的楽に通過できるように思う。
ちなみに、この天井部分のハッチであるが、欧米の連節バスなどではすでに例がある。
だが、まだまだ見聞の至らない私は、日本で製造された国内向けの車両では見かけた記憶がない。
国内を走る一部の連節バスには避難用ハッチが設置されている。
これらはもともと欧米設計の車両であるため、「あって当たり前」なのである。
欧米では、この避難用ハッチを専門に製造している会社もある。
その気になれば国産車でも装備できるのではないか。
某バス車両・製造会社の担当者によれば、「国が指定した保安基準で製造している。欧州のメーカーは、確かに天井に非常口があるが、それもその国の基準である」との回答であった。
では、なぜ、日本では天井の非常口について設置の必要性がないと考えられているのか。
この理由について国交省に確認したところ、「天井への非常口の議論は昔からされている」という。
ただ、「今までの事故のケースの中で天井から救出されるという例があまりにも少なかったために、天井の非常口は必要ないという決断がされていると思う」とのことであった。
しかし、「名古屋で事故が起きたため、今後設置する可能性も考えられる」という。
また、「非常口を天井につけるか、または、わかりやすい場所に、簡単にガラスを割れるようなものを備え付けることも、ひとつの手として考えられる。今後、事故の調査が終わってから、どうしていくのかを検討したい」と話してくれた。
事業者・製造者・関係官吏の方には今一度、よくお考えいただきたいと願ってやまない。
渡部 史絵 :鉄道ジャーナリスト
https://news.yahoo.co.jp/articles/5fa8793a32e560862678087fabe5351a49d5204a?page=1
2022年9月14日18時34分にYAHOOニュース(秋田朝日放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日午後5時ごろ、大仙市下深井(しもふかい)の廃材などをリサイクルする施設の従業員から「女性社員が見当たらず機械の近くに手袋とブーツがあり、巻き込まれたかもしれない」と119番通報がありました。
この施設では、当時勤務中だった40代の女性の行方がわからなくなっています。
警察が廃材などを粉砕しチップにする機械の中を調べたところ、人の腕の一部とみられるものが見つかったということです。
女性は普段からこの機械を扱っていたということです。
警察が身元の確認を進めるとともに、事件と事故の両面で調べを進めています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/475b24ba4f50b33bf07b336879ca2b9c4a09f371
2022年9月10日14時26分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
さいたま市の認可保育施設で2019年11月と昨年12月、園児が夕方に送迎バスに取り残される事故が起きていたことが9日、わかった。
いずれも座席で寝ていた園児を同乗の施設職員らが見逃していた。
園児に健康被害はなく、施設側がそれぞれの保護者に謝罪した。
市によると、取り残されたのはいずれも同じ認可保育施設の3歳児クラスに通う園児各1人。
19年の事例では午後5時30分頃、園児と職員を乗せたバスが市内の降車場所で園児たちを降ろして施設に戻った際、園児が車内にいるのに気づかずに職員がドアを閉めていた。
約20分後に車内からバスの窓をたたいている園児を他の園児の保護者が見つけ、無事だった。
乗降時に園児を確認する決まりだったが、守られていなかった。
昨年12月のケースでは、午後4時過ぎにバスが園児と職員を降車場所に降ろして施設に戻った際、車内を点検していた運転手が座席で寝ている園児を見つけた。
降車時に職員が園児を確認するルールだったが、怠っていたとみられる。
その後、施設側は市の指導で、送迎時のマニュアルを作り直すなどしたという。
静岡県牧之原市の認定こども園で3歳女児が通園バスの車内に取り残されて死亡した事件を受け、さいたま市は送迎バスを使う保育施設などを対象に、送迎時のマニュアルの有無などを確認する調査を行っている。
送迎バスの安全対策について、市の担当者は、「調査結果をみて今後の対応を検討したい」と話している。
【バス送迎業務の点検、1950施設に通知】
埼玉県の大野元裕知事は9日、県内1950か所の保育園、幼稚園、認定こども園を対象に、バス送迎業務を点検するよう通知したと発表した。
安全管理の徹底を求める国の通知を受けた措置で6日付。
県内の自治体でも、同様に事業者に注意を促している。
県では出欠などの情報を保護者に確認することや職員間の情報共有の徹底、ダブルチェック体制による子どもの人数確認などを適切に行っているかについて調べる方針。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220910-OYT1T50083/
2022年9月11日9時21分にYAHOOニュース(テレビ朝日)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
埼玉県東松山市の金属工場で、フォークリフトに積んだおよそ1トンの重りが走行中に崩れ、運転していた男性が挟まれて死亡しました。
10日午後5時すぎ、東松山市の金属加工工場「Y」の資材置き場で「フォークリフトの後部に積んでいた重りが運転手にぶつかったようだ」と従業員から110番通報がありました。
警察によりますと、フォークリフトを運転していた男性(42)が重さ4~5トンの金属工具の部品を持ち上げ走行していたところ、バランスが崩れて前のめりになり、重りとして後部に積んであったおよそ1トン分の鉄板数十枚が運転席になだれこんだということです。
男性は運転席と鉄板の間に挟まれ、病院へ搬送されましたが死亡しました。
フォークリフトは荷物を運ぶ際、バランスが崩れないように運転席の後部に重りを積みますが、荷物が重すぎる場合は安全装置が作動し、運搬はできなくなります。
今回の事故では、重りの上にさらに鉄板を積み重ねることで、より重い荷物を運べるようにしていたということです。
また、鉄板は固定されていなかったとみられています。
事故当時、男性が運搬していた金属工具の部品はフォークリフトが運べる限界を上回る重さだったとみられていて、警察は業務上過失致死の疑いも視野に捜査しています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/da29a122fc62202ef65a3da836ceb3c3f504a464
2022年9月9日16時23分にNHK熊本から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
食中毒の原因となる魚介類の寄生虫「アニサキス」を瞬間的に電気を流して殺虫する技術を開発した熊本大学が、東南アジアのラオスで、がんのリスクにもなると問題になっている寄生虫の殺虫に応用できるか研究を進める方針であることがわかりました。
熊本大学の浪平隆男准教授らの研究グループは、生魚の身に1万5000ボルトの電圧を瞬間的に打ち込むことで、食中毒を引き起こす寄生虫「アニサキス」を殺虫する世界で初めての技術を開発しました。
この技術について、研究グループが東南アジアのラオスなどでまん延する「タイ肝吸虫症」の対策にも応用できるか、新たに国立国際医療研究センターなどと研究を進める方針であることがわかりました。
「タイ肝吸虫症」は、WHO=世界保健機関が「顧みられない熱帯病」の1つに挙げていて、胆管がんのリスクになり魚に寄生する「タイ肝吸虫」が原因となっています。
熊本市中央区の熊本大学では8日、研究者や企業の関係者が勉強会を開き、ラオスの家庭や市場でこの技術をどのように応用できるかなどを議論していました。
この技術を使った実験では、アニサキスを仕込んだアジの切り身を専用の装置に入れたあと、高電圧をかけ、アニサキスを殺虫できたかどうか確かめていました。
グループによりますと、この研究はAMED=日本医療研究開発機構とJICA=国際協力機構が開発途上国とともに進める研究プログラムに仮採択されていて、今後、ラオスとの実務協議を経て共同研究が開始される予定だということです。
浪平准教授は、「魚をおいしく、病気にならない状態で食べられるようにするのに役立ち、地球上から寄生虫による症状がなくなるような技術として発展させていきたい。今後はいかに小型で、安い価格で導入できるかが鍵になるだろう」と話していました。
「タイ肝吸虫」は、東南アジアのラオスやタイなどを流れるメコン川やその支流に生息するコイ科の淡水魚に幼虫の状態で寄生する、大きさが0.2ミリほどの寄生虫です。
ラオスの中南部では、魚を生の状態や発酵させて食べる文化があり、タイ肝吸虫が寄生した生の魚や発酵が不十分な魚を食べると、ヒトの胆管に寄生し、下痢を引き起こして最終的に胆管がんに進行することもあるということです。
WHO=世界保健機関は、開発途上国の貧困層を中心にまん延するフィラリアやデング熱、狂犬病などを「顧みられない熱帯病」として定義していますが、タイ肝吸虫症もその1つに挙げられています。
県によりますと、ことしに入り先月までに「アニサキス」による食中毒が4件、合わせて5人で起きています。
これは、去年の同じ時期を3人上回っていて、平成以降では最も多くなっています。
このうち、先月には水俣保健所管内で30代と40代の男女2人が腹痛やおう吐などの症状を訴え、体内からアニサキスが検出されました。
アニサキスは、サバやアジなどの魚介類に寄生し、生きたままヒトの体内に入ると、みぞおちや下腹部の激しい痛み、吐き気などを引き起こします。
厚生労働省は、新鮮な魚を選び速やかに内臓を取り除くこと、マイナス20度で24時間以上冷凍すること、70度以上、または60度なら1分間加熱することを呼びかけています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kumamoto/20220909/5000016885.html
(ブログ者コメント)
今年6月、この技術を使った装置を福岡市の会社が開発し実験機稼働中という記事を本ブログで紹介している。
2022年9月9日6時0分にYAHOOニュース(スポーツ報知)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
静岡県牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」で千奈ちゃん(3)が通園バスに置き去りにされ死亡した事件では、複数の人為的なミスが背景にあった。
こうした事故を防ごうと、三洋貿易(東京・千代田区)では、車内に設置したレーダーを使って、取り残された乗員の存在を外部に通報する“置き去り検知センサー”システムの搭載を目指している。
装置はルクセンブルクに本社を置くセンサー専用メーカー「IEE」社が開発。
三洋貿易が同社と契約し、国内で販売を行う。
バス用は「LiDAS」(ライダス)、乗用車用は「Vita Sense」(バイタセンス)と命名した。
車内の上部に設置した機器から発せられるレーダーにより、車内にいる乗員の動きを検知する仕組みで、呼吸による胸の動きにも反応する精度がある。
実証実験では、毛布の下にいる新生児の呼吸にも反応したという。
バスのレーダーは1台で座席2列分をカバー。
設置費用はバス1台で数十万円を想定し、2027年までに2000台の導入を目標にしている。
事件を受け、同社には問い合わせが相次いでおり、担当者は「主に教育関係の方からお問い合わせをいただいています」と話した。
日本だけでなく、米国でも車中に放置された子供が年平均で37人死亡しており社会問題になっており、既にこのセンサーを導入したバスが約50台稼働。
今後も拡大する見通しだ。
三洋貿易は、「車中に子供を放置して死亡する事件は、各国で問題となっています」と指摘する。
韓国では、運転手が後部座席に設置されたボタンでエンジンを停止させる仕組みを導入。
後ろの席まで行くことで、目視で乗員がいないかを確認しているという。
同社は、「保育園などでは、人員不足や過重労働などが慢性化しており、ドライブレコーダーが広がったように、技術の力で防止できたら」としている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/3c0bd5042bc6c1a90546d6811004fc2eb1e93af1
9月8日18時25分にNHK首都圏からは、置き去り検知センター販売会社が送迎バスの運転手にネット調査したところ6%が置き去りを経験していたなど、同趣旨の記事がネット配信されていた。
静岡県牧之原市の認定こども園で、3歳の女の子が車内に取り残されて熱中症で死亡した事件のあと、車内の置き去りを検知するセンサーを取り扱う都内の企業には、全国各地の幼稚園や自治体から問い合わせが寄せられています。
東京・千代田区に本社がある自動車の部品などを扱う企業では、子どもが車内に置き去りにされ熱中症で死亡する事故を防ごうと、車内の置き去りを検知して外部に知らせるセンサーの販売を来年から始める予定にしています。
このセンサーは海外企業が製造するもので、車内の天井に取り付け、エンジン停止後に車内で人の動きを検知すると、あらかじめ登録された携帯電話にメールが送信され、危険を外部に知らせるものです。
この企業には、今月5日の静岡での事件のあと、全国各地の幼稚園や自治体などから「送迎バスに設置したい」などと問い合わせが8件、寄せられたということです。
また、この企業が幼稚園や保育園の送迎バスの運転手などを対象に、「ここ1年間で送迎バスに子どもを残したまま車を離れたことがあるか」をインターネットで尋ねたところ、回答した267人中、5.6%にあたる15人が「車内に園児だけにした」と回答したということです。
三洋貿易の平澤上級執行役員は、「ヒューマンエラーによる痛ましい事件が繰り返されないように、システムやハード面を強化することで子どもの命を守っていきたい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20220908/1000084556.html
9月7日22時0分にYAHOOニュース(東海テレビ)からは、直近1年に限らないと8%の運転手が置き去りを経験していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
車内の安全装置などを手掛ける商社・三洋貿易が2022年5月、幼稚園・保育園の送迎バスの運転手・運営担当者など267人を対象に、「園児置き去り」に関するアンケートを行いました。
「園児を車内に置き去りにした経験がある」と答えた人が21人で全体の7.9%。
さらに直近1年間でみても15人で全体の5.6%。
また5人(2%)が「置き去りにされた園児の熱中症を経験した」と答えています。
原因については、「人手不足だから」「登園確認等のルールが形骸化してるから」という答えがある中、3分の2の人が指摘したのが「送迎担当者や職員の意識が低いから」でした。
安全なシステムを導入しても、最後は担当者の意識の問題となります。
https://news.yahoo.co.jp/articles/09397297e01a836a04924d28ebdf66e2cc0b8b21
2022年9月10日15時49分にYAHOOニュース(神戸新聞)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
兵庫県姫路市は10日、市が管理するJR姫路駅北側広場のエスカレーターで、9日早朝に男性1人が転倒し、膝を打撲するなどの軽傷を負ったと発表した。
委託業者がエスカレーターの運転設定を誤り、本来は上り方向にすべきところ、事故当時は逆向きになっていたことが原因という。
市によると、事故の起きたエスカレーターは、JR姫路駅と路線バス乗り場や山陽姫路駅を結ぶ連絡デッキにつながっている。
長さ約20メートル。
2基が並び、地上から見て左側が上り、右側が下りと決まっていた。
夜間は運転を停止し、一帯の管理を委託している業者が毎朝起動作業を行っている。
上り下りの設定は、エスカレーターにある操作盤で切り替えられるといい、事故当日の午前6時に起動する際、委託業者社員の思い込みで運転方向を左右逆にしたという。
男性は、本来上りである左側のエスカレーターに乗ろうとしたところ転倒。
その後、市に連絡したことで設定ミスが判明し、約5時間後の午前11時前に正しい方向に改められた。
市産業振興課は、「起動後に別の社員による確認を徹底するなど、再発防止に努める」とした。
https://news.yahoo.co.jp/articles/6c824313b65ca283507324705bd859834b2491a7
(ブログ者コメント)
〇なぜ、左が下りだと思い込んだのだろうか?
ほとんどの施設では、2つ並んだエスカレーターの場合、左が上りになっていると思うのだが・・・。
操作盤の表示に、思い込みを誘発する要因でもあったのだろうか?
〇ブログ者がエスカレーターに乗る場面を思い出してみたところ、ステップを踏み外さないよう、ちゃんとステップの動きを見るようにしていた。
今回転倒した男性、スマホでも見ていたのだろうか?
2022年9月8日17時50分にYAHOOニュース(ニッポン放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
中央大学法科大学院教授で弁護士の野村修也が9月8日、ニッポン放送「新行市佳のOK! Cozy up!」に出演。
静岡県牧之原市の通園バス園児死亡事件について解説した。
【通園バス園児死亡事件、国が安全対策チーム設置へ】
静岡県牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」で園児の千奈ちゃんが通園バスに取り残され死亡した事件を受けて、政府は再発防止のため、関係する府省によるワーキングチームの設置に向けて調整に入った。
主にバスで送迎する際のマニュアルの策定など、具体的な安全対策について検討するとみられる。
【今回の事件にある2つの問題 ~マニュアルに頼ると人はミスをする】
新行)去年(2021年)の7月にも、福岡県中間市で園児が送迎バス内に取り残され、熱中症で亡くなった事件がありました。
野村)今回の事件では、問題が2つあると思います。
1つは、人がミスをすることを前提とした政策になっていないということです。
新行)ミスをすることを前提にした政策になっていない。
野村)「バスから降りるときには、必ず複数の人で点検しましょう」というマニュアルをつくると、人がその通りにやると思ってしまい、そこで終わってしまうのです。
でも、人はそこでミスをします。
「やらなければいけない」と言われても、やらないこともあるから事故が起こるのです。
【アメリカでは同様のバスの場合、到着後、最後尾のブザーが鳴る ~運転手が最後尾まで行き、止めなければならない】
野村)人がヒューマンエラーを起こすかも知れないという前提で政策をつくらなければいけないのだけれど、役所はこういうとき、必ず「マニュアルをつくりなさい」で終わってしまうのです。
例えばアメリカでは、スクールバスなどにはいちばん後ろにブザーがついていて、到着するとブザーが鳴るのです。
【マニュアルで「点検してください」と言うだけでは不十分】
野村)ブザーを止めるためには、運転手の人がいちばん後ろまで行かないとブザーを止められないわけです。
後ろまで行く間に、当然のごとく誰か残っていないかどうかを見ることになります。
絶対に人がやらなければいけない行動をさせるような仕掛けをつくらないといけません。
マニュアルで「必ず点検してください」と言うだけではダメなのです。
【登園管理システムでは「全員出席」と登録されていた ~いないことを誰もチェックしなかった】
野村)今回、まず降りるときの点検が不十分であったことははっきりしていますが、もう1つの問題として、この幼稚園には「登園管理システム」というものがあります。
「きょうは誰が登園しているか」ということを登録するものです。
新行)登園管理システム。
野村)登録作業では、「全員来ました」と登録しているのです。
バスのなかに居残りがいるのに、全員登園したと。
先生はそれを見て、園児がいなければ本来は「居ないのではないか」とチェックしなければいけないのに、何もしないで結局、発見するまでに何時間もかかっているわけです。
【「システムに登録すること」が仕事になって、本来の確認をしていない ~仕事が形骸化している】
野村)何が問題かと言うと、「システムに入力する」ということが仕事になってしまっているわけです。
つまり「何のためにやっていた仕事なのか」ということをいつの間にか忘れてしまい、「システムに登録してくださいと言われているから登録しました」となっている。
仕事が形骸化しているのです。
新行)形骸化している。
野村)この2つの部分を塞がないと、今回のような事故は防げません。
ところが、役所がおそらくまた新しい仕組みをつくっても、「マニュアルをつくりなさい」で終わってしまうのです。
それではダメだと思います。
【「子どもの安全第一という緊張感を持ち続ける」仕組みをつくるべき】
新行)メールもいただいています。
我孫子市にお住まいの会社員、“チェチェネコ”さんからです。
「幼稚園バスに3歳児が置き去りにされて亡くなった事件について、うちの子と同い年なのでとても悲しいニュースです。
うちも妻が子どもをあずけると通知が来るようになっています。
ご両親は当日、無事に子どもが登園したものだと思っていたのに、あり得ないですよね。
昨日(7日)の会見も危機感がない腹立たしい会見でした」といただきました。
野村)本当ですよね。
「危機感」がキーワードだと思いますが、子どもの安全第一という緊張感を持ち続けるような、そういう仕組みをつくらなくてはいけないのです。
新行)命をあずかっているのだと。
野村)まさにその通りです。
命を守るためにシステムにも登録しているわけですし、点検もしているわけです。
でも、それが仕事なのだということ、子どもの命をみんなで守っているのだというところが、「スポッ」と抜けてしまうのです。
これは日本人にありがちなことです。
だから書類出しの際、ハンコを押していないことを気にするわけです。
「ハンコを押していませんよ」というような。ハンコは気にするのですが、何のために書類を出しているのかはみんな忘れてしまうのですよ。
新行)中身ですよね。
野村)「書類さえ出せばいいのでしょう」と形を整え、全部チェック欄が埋まっていて、ハンコが押してあれば終わりという感じで、何のチェックだったのかはどうでもいいわけです。
そうすると、いつの間にか本当に点検しなくても、書類をつくるだけで「仕事が終わった」となってしまう。
こういう状態であるのなら、もう1回、緊張感を取り戻す。
まさにメールでもいただきましたが、緊張感というのは大事なキーワードだと思います。
【通常の運転手が休みで園長が代理で運転 ~より慎重に行うべきだった】
新行)園の説明によりますと、バスの運転手が急に休みになり、増田理事長が代わりに運転したということです。
理事長と添乗した70代の女性派遣職員が、降車時に乗車名簿と下車する園児を照合する園の決まりがあったのだけれども、それをしなかった。
また、2人とも車内に園児が残っていないか確認しなかったということです。
「日ごろ、運転していなかったから」という説明があるわけですけれども、人が変わったとしても、お子さんの命を守るという仕事に変わりはないわけですよね。
野村)逆に言うと、いつもやっていない人が代わりに行う場合は、「より慎重でなければいけない」と普通は考えるものです。
新行)そうですよね。
野村)むしろ、そういうときにエラーが起こりやすいわけではないですか。
だからこそ二重三重にやらなければいけないのです。
いつもと違うから、ミスがないように点検係をもう1人入れるとか、あるいは降りるときに迎えに誰かが出ていて、全員で確認するとか。
新行)いつもより入念に。
野村)そういうことをやらなければいけなかった可能性はあるわけです。
ところが、まったく放置されてしまったし、園長先生だったから他の人たちは任せきりにしてしまった。
要するに、「上に立って管理する人(上司)がいない立場の人」がミスを犯すことの恐ろしさもあるわけです。
そういう点も含めて、より慎重に対応しなくてはいけないことだったと思います。
https://news.yahoo.co.jp/articles/bf823d2f3235b85a45b8f8be1adfe044fe2ed3a4
2022年9月8日17時49分にNHK熊本から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
熊本県は、有害な化学物質であるPCB=ポリ塩化ビフェニルの廃棄物を誤った配送業者に渡して紛失したとして、「三菱ふそうトラック・バス」に対して改善勧告を出しました。
三菱ふそうトラック・バスは8日、熊本県庁で記者会見を開き、天草市の天草サービスセンターで高濃度のPCBを含む安定器31台、低濃度のPCBを含む安定器12台を、それぞれ紛失したと発表しました。
安定器は水銀灯などの中に部品として組み込まれていたもので、会社によりますとことし1月、従業員がサービスセンターに来た配送業者をPCBの廃棄物の回収業者と勘違いし、安定器を渡したということです。
7月になって、会社の本部からサービスセンターに本来の回収日についての連絡があり、紛失に気がつきました。
従業員は訪問した業者の目的を確認せず、やりとりが不十分なまま渡し、「どの業者に渡したのか記憶がない」と話しているということです。
発見のめどは立っていないということで、三菱ふそうトラック・バスの九州地区の隅田支配人は、「非常に深刻な問題で、所在を調査して早急に回収されるよう努める」と述べました。
熊本県は8日、会社に対して直ちに必要な措置を講じるよう改善勧告書を出しました。
熊本県は「健康被害や環境への影響が最も懸念されるため、確認を進めていきたい」としています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kumamoto/20220908/5000016878.html
9月8日19時22分にYAHOOニュース(テレビ熊本)からは、安定器は水銀灯をLEDに交換した際に出たものだった、分別してドラム缶2つに入れ保管していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
トラックの販売や整備などを行う『三菱ふそうトラック・バス』は有害物質・PCBを含む安定器43台を紛失したと8日発表しました。
この安定器は、会社の天草サービスセンターにあった水銀灯をLEDに変更した際の廃棄物だったということです。
【三菱ふそうトラック・バスの会見】 :
「心より深くおわび申しげます」
三菱ふそうトラック・バスによりますと、紛失したのは高濃度PCB、ポリ塩化ビフェニールを含む安定器31台と、低濃度PCBを含む安定器12台、合わせて43台の廃棄物です。
今年1月、三菱ふそうトラック・バスの天草サービスセンターの職員が、センターに来た配送業者をPCBの回収業者と勘違いして渡してしまい、紛失したということです。
そして7月、会社の本部がPCBの廃棄物の回収日を連絡した際に、紛失が発覚。
センターの職員は配送業者の社名や連絡先を聞いておらず、現在も見つかっていないということです。
紛失した安定器は、水銀灯の照明をLEDに変更する工事を行った際に水銀灯から取り出されたもので、高濃度と低濃度のPCBに分別しドラム缶で保管されていました。
報告を受けた熊本県はPCB特措法に基づき、三菱ふそうトラック・バスに対し8日付で改善勧告書を通知。
引き続き、紛失した廃棄物を調査するよう指導しています。
熊本県によりますと、PCBは水に溶けにくい油状の有害物質で、一般的な中毒症状として目やにや爪の変形、まぶたや関節のはれなどが報告されています。
以前は、電気機器などに使用されていましたが、現在は製造・輸入ともに禁止されています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/edd0ca15fa069a97f907930e1633a1a2888f7fbe
(ブログ者コメント)
産業廃棄物として正規に引き渡したのなら、マニュフェストで業者名がわかるはず。
配送業者に引き渡すというのもヘンな話しだ。
もしかすると、市内を巡回している廃品回収業者に引き渡した?
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。