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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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「第3報修正6」として掲載した記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を「第4報修正7」として掲載します。

 

 

(2013年12月8日 修正7 ;追記)

 

2013121830分に毎日新聞から、笹子トンネルと同じ時期に同じ工法で作られた山形県のトンネルで、16年前に天井板を固定するボルトが脱落していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。


笹子トンネル事故の約16年前、同じ時期に造られた山形県の国道トンネルで天井板をつるすボルトの脱落が見つかっていたことが、国交省への取材で分かった。
国は当時、トンネル全線で補強を施したが、この事実を関係先に伝えたり、公表したりした記録はなく、ボルト脱落の危険性についての情報は国や自治体、高速道路各社で共有されていなかった可能性が高い。
笹子事故から2日で1年。リスク情報の共有が課題として浮かび上がった。


山形県鶴岡市・西川町の国道月山第1トンネル(2620m、1976年完成)と第2トンネル(1530m、75年完成)。
笹子トンネル(77年完成)と同様、天井上部のコンクリートに穴を開け、ボルトをカプセル型接着剤で固定して天井板をつり下げる工法が採用されていた。


国交省酒田河川国道事務所によると、建設から20年後の96年に漏水防止工事を実施した際、ボルトの脱落を発見。緊急点検の結果、補強が必要と判断した。
第1、第2両トンネルでは計約4200本のボルトで天井板をつっていたが、付け根部分に鉄板を当て、新たに計約8400本のボルトを打ち込んだ。
補強部分は接着剤を使わない工法に変更した。


同事務所は、ボルト脱落の危険性が旧建設省に報告されたかについて、「補強工事の予算の報告はしていると思うが、詳細は資料が残っておらず分からない。通行止めにしていないため、一般には公表していないとみられる」と説明。
国交省国道・防災課は、「月山トンネルに関する通知や通達は出されていない」とし、旧日本道路公団などと情報が共有された形跡はなかったとしている。
中日本高速道路は、「古い話で調べることは難しい」としている。


出典URL

http://mainichi.jp/select/news/20131201k0000m040100000c.html

 

 

また、2013121181分に毎日新聞から、「新工法過信、設計に事故の芽」というタイトルで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

笹子トンネル天井板崩落事故から2日で1年。
老朽化したインフラが利用者9人の命を奪った背景を追うと、安全性より効率を優先した工法の採用や点検を考慮しない設計など、事故の「芽」が約40年前の着工時に隠されていた。
危険性に気づいた他の道路事業者が対策を講じる一方で、旧日本道路公団や中日本高速道路がリスクを見過ごし続けていた実態も浮かび上がってきた。


「一度差したら絶対抜けない」。1972年の笹子トンネル着工を控え、山梨県内の旧道路公団事務所で開かれた学習会。元職員の小沼さん(69)は技術職員の言葉に「すごいものができた」と驚いたことを覚えている。


コンクリート壁に穴を開け、接着剤入りカプセルとボルトを押し込むと、内部に接着剤が満たされて固定される「接着系アンカー」工法。コンクリートとボルトを一体成形する工法に比べ、極めて簡便だった。欧州生まれの新工法のカタログには「変質、老化の心配はない」と記されていた。


「中央道は東名高速道より建設が10年遅れており、現場も急いでいた」と小沼さんは振り返る。
笹子の天井板設置は、わずか1年の突貫工事。新工法が採用されたがカタログは不正確だった。業界団体によると、69年に国内で製造が始まったばかりで、長期耐久性は証明されていなかった。
事故はこの接着部が施工不良や劣化で引き抜けたことが原因と見られている。


設計にも、事故の芽があった。


設計に携わった旧公団OBは「笹子は岩盤が固く、換気用の立て坑をトンネル上部に掘るのが難しかった」と説明する。
ならばと発案されたのが、天井板でトンネルを仕切り換気用のスペースにする設計だった。


全長4.7kmの笹子トンネルには排ガスがたくさんたまるため、換気用のスペースを大きくしなければならなかった。
事故が起きた現場は、天井板から最上部までの幅が約5.3mと、他のつり天井式トンネル(約0.4〜3.8m)に比べ、群を抜いて広くなり、天井板の一部として縦に設置された隔壁も大きく重くなった。


この設計が事故の伏線となった。点検しにくいという側面が考慮されていなかったのだ。
中日本高速はハンマーでたたいて異常がないか調べる打音検査を最上部では事故まで12年間実施せず、5m下からの双眼鏡による目視にとどめていた。
「当時は造ることが第一。天井板はしっかり留めれば大丈夫という感覚だった。ただ、それは過ちだった」。元職員は唇をかんだ。


笹子トンネル建設工事の責任者だった元公団職員の周佐さん(83)は、「大事なのはコミュニケーションだった。天井板を担当する設備の人間、維持管理の人間とお互い議論していれば……」と悔やむ。


縦割り組織の中で、置き去りにされたものは何か。小沼さんは言う。「当時の私たちにはリスクへの想像力が欠如していた」

 

※以下、「民営化、補強費は後回し」というサブタイトルで記事は続くが、趣旨転載は割愛する。

 

出典URL

http://mainichi.jp/select/news/20131201k0000e040109000c.html

 

 

 

 

(2013年12月18日 修正8 ;追記)

 

20131218日付で毎日新聞東京版から、事故3ケ月前の点検で当初は足場を組む予定だったが他の点検優先で簡略化されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

事故3カ月前のトンネルの点検に関し、中日本高速道路側が期間を10日間から6日間に、作業人数も1日当たり90人から42人に縮小していたことが17日分かった。
当初は、事故原因とされる頂上部のボルト固定部を間近で目視する計画だったが、「他の点検を優先」するため見直したという。
死者9人のうち男女5人の遺族が横浜地裁に起こした損害賠償請求訴訟で、同社側が明らかにした。

昨年9月に実施された事故前最後のこの点検を巡っては、遺族側は「ハンマーでたたく打音検査などを怠り異常を見逃した」と主張、同社側は「打音検査などを行っても事故を防げなかった」と反論、訴訟の争点になっている。

同社側準備書面によると、天井板をつった頂上部のボルト固定部の点検は当初、足場を組んで触手や近接目視で行う予定だった。
だが、足場なしで最大5m下からの双眼鏡による目視などに簡略化した。
同社は、国の事故調査・検討委に対し、「高速と鉄道の交差部など他の点検を優先したため」と説明している。

出典URL

http://mainichi.jp/shimen/news/20131218ddm041040119000c.html

 

 

 

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20138261831分に共同通信から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

西日本高速道路(大阪市)が道路や橋など大規模なコンクリート構造物の安全管理を強化するため、実物の橋や最新の検査機器を備えた研修施設を新設することが26日分かった。

点検や補修に携わる社員に、ベテラン社員の経験や、赤外線カメラなどを活用した最新の手法を伝え、技術力を高める。


高速道路の開通から半世紀以上が経過し、点検や補修の必要性が高まっているため、組織的に技能の底上げを図る必要があると判断した。

2014年度に設立を目指す。

 

出典URL

http://www.47news.jp/CN/201308/CN2013082601002038.html

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

笹子トンネル天井板崩落事故の横展開対応だろうか?

西日本高速道路HPにアクセスしてみたが、該当記事は見当たらなかった。

 

 

 

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(2013年4月4日 修正3 ;追記)   

20133271843分にNHK甲府から、接着剤の不飽和ポリエステル樹脂がコンクリートに含まれるアルカリ性物質と反応して劣化した可能性があるという下記趣旨の記事がネット配信されていた。

天井板などを固定するボルトの接着剤として使われていた樹脂が劣化し、強度が落ちていた可能性があることが、国の事故調査委員会の分析でわかった。
調査委員会は、事故原因との関係を検証することにしている。

事故のあとの調査で、天井板や金具をつり下げていた接着剤で固定するタイプのボルトが数多く抜け落ちているのが見つかったが、調査委員会がトンネルに残っていたボルトを引き抜く試験を行った結果、多くのボルトはトンネル本体に固定する強度が設計時の想定より落ちていたとみられることがわかった。

また、このボルトを固定する接着剤には「不飽和ポリエステル樹脂」という化学物質が使われ、劣化していたことも新たにわかった。

この樹脂は、アルカリ性の物質と反応すると成分が変化することがあり、調査委員会は、コンクリートに含まれるアルカリ性の物質が浸透して樹脂が劣化し、強度が落ちた可能性があると分析している。

メーカーなどによると、笹子トンネルの建設当時、この樹脂の使用にあたって物質との反応を確認する基準はなかったということで、調査委員会の委員からは接着剤を使うボルトがまだ新しい技術だったため、使い方に何らかの問題があったのではないかという指摘が出ている。

調査委員会は、劣化による強度の低下と事故原因との関係をさらに検証することにしている。

出典URL

http://www.nhk.or.jp/lnews/kofu/1043466131.html?t=1364418338935     

 

 

また、2013327201分に朝日新聞から、接着剤が本来必要な量の7割程度しかついていなかった可能性が高いなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。 

国交省は27日、天井板をつるボルトに、接着剤が本来必要な量の7割程度しか付いていなかった可能性が高いとの調査結果を明らかにした。
ほとんどのボルトで、コンクリート壁への接着力が足りていなかったという。

これまでの国交省の調査で、設計上は抜けないはずのボルトが多数抜けている。
コンクリート壁の穴に埋め込んだボルトは、長さ13cmにわたって接着剤を付けて固定される設計だった。
だが、抜けたボルトは平均9cm程度しか接着剤が付いていなかったと推定。接着剤の攪拌不足で穴の先端に固まったり、コンクリートの隙間に入り込んだりした可能性があるという。

接着剤自体の劣化も新たに確認された。水に触れることによる成分変化で、コンクリートと接する部分で特に劣化が進んでいた。接着力の低下にも、ある程度影響したと考えられるという。
接着剤メーカーの当時のカタログには「変質、老化の心配はない」と記されていた。
国交省は「接着剤を使ってボルトを固定する手法は当時の新技術だったため、弱点への理解が不足していた」とした。

国交省は今後、大型車両の通行や換気によって繰り返し風圧などがかかることによる接着剤の劣化も事故の要因となった可能性があるとみて、接着剤内にある細かなひび割れの分布を詳しく調べる。     

出典URL

http://www.asahi.com/national/update/0327/TKY201303270428.html

 

 

 

(2013年5月7日 修正4 ;追記)   

201356926分に読売新聞から、「打音検査では劣化見抜けず」というタイトルで、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。    

中央自動車道・笹子トンネルで起きた天井板の崩落事故で問題となったアンカーボルトの接着具合について、国が定める「打音検査」と呼ばれる従来の手法では、安全確認が十分できないことが国交省の調査でわかった。
崩落原因とされる接着剤の劣化を正確に把握できないためだ。

同省は、全国13か所の同構造のトンネルについて、専用機器でボルトを引っ張って強度を確認する「負荷試験」を追加し、改めて安全確認を行うよう道路管理者に求めた。
事故を機に設置された国交省の調査検討委員会が、近くまとめる中間報告に再発防止策として盛り込む。

同構造の13か所のトンネルの当座の安全性について、国交省は「昨年12月の一斉点検では打音検査のほか目視、触診なども行い、著しい劣化は見つからなかった。ただちに崩落につながる恐れはない」としている。   

出典URL

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130505-OYT1T00883.htm

 

 

 

(ブログ者コメント)

従来「ヨシ」とされてきた検査方法でも詳細に検討するとその効果に疑義が生じることがある、という教訓も得られた。

 

 

 

(2013年5月29日 修正5 ;追記)   

2013528224分にmsn産経ニュースから、同日2233分にNHK甲府から、天井隔壁にかかる風圧を設計時に考慮していなかったなどと指摘する報告書骨子がまとまったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。   

国交省の事故調査・検討委員会は28日、設計時に天井板のつり金具を支えるボルトに換気の際などの風圧の影響が考慮されず想定を超える負荷がかかっていたことなどを指摘する報告書骨子をまとめた。

骨子では、こうした設計時の不備に加え、ボルトを固定する接着剤の劣化や耐久性の知識の欠如、中日本高速道路の不十分な点検や維持管理体制など、複合的な要因が事故につながったとした。

骨子によると、笹子トンネルは金具でつり下げた天井板で上部に空間をつくり、その空間を隔壁で左右に分けて2本の換気ダクトとしている。金具は最上部のコンクリート部分に穴をあけてボルトを埋め込む形で接着剤で固定され、隔壁にも接続している。

隔壁が換気の風圧を受ける際にボルトが引っ張られることが判明し、最大で想定の約2.5倍の負荷がかかっていた。しかし、設計段階ではこの風圧を考慮していなかったという。換気設備の運転・停止は開通から35年間で約21万回繰り返されていたとしている。
また、直下を走る大型車の風圧で天井板が揺れたこともボルトの耐久性に影響したとする。車の風圧は720万回程度が影響したと推計されるという。

一方、未崩落部分のボルト56本を調べた結果、穴の深さは平均15.7cmだったのに対し、ボルトの埋め込み部分は平均12.9cmと短かった。接着不足だったとみられ、建設当時から耐久性に問題があった可能性もあったという。

また、骨子は天井板の撤去が望ましいと指摘。残す際は、別系統の安全機能を確保することや、標識などつり構造物の固定に接着系ボルトの使用を避けるなどの再発防止策も示した。

■笹子トンネル事故要因の報告書骨子
 ・設計において無視されていた隔壁への風圧がボルトに無視できない負荷を与えた。
 ・ボルトの接着剤の劣化など長期耐久性についての十分な知識がなかった。
 ・ボルトを埋め込む穴の深さに対し、埋め込み部分が短く、接着不足だった可能性がある。
 ・ボルトに近接しての目視や打音検査が未実施あるいは
補修を記録した書類などの保存に不備があって点検や維持管理に反映できていなかったなど、中日本高速道路の維持管理が不十分だった。 

出典URL

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130528/dst13052822060026-n1.htm

http://www.nhk.or.jp/lnews/kofu/1044876931.html?t=1369774651173

 

 

 

(2013年6月20日 修正6 ;追記)   

20136181752分にNHK首都圏から、最終的な報告書が公表されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。内容的には既報のとおり。   

国の事故調査委員会は最終的な報告書をまとめ、詳細な点検をしていれば、強度が失われたボルトの存在を把握できたとして、中日本高速道路の点検や維持管理が不十分だったと厳しく指摘した。

報告書では、事故の原因は天井板や金具をつり下げていた接着剤を使ったボルトの周辺に絞られるとした上で、完成時からすでに接着剤の強度が不足していたボルトがあったと推定されるなど、設計や施工の段階から事故につながる要因が内在していたと分析している。

さらに、開通から35年間、ボルトにかかり続けた力や、浸透した水の影響などで老朽化が進んだために接着剤の強度が失われ、一部のボルトが抜けたのをきっかけに、天井板がおよそ140mにわたって連鎖的に崩落して、重大な事故に至ったと推定している。

一方で、「すべてのボルトで、たたいて異常を調べる打音検査などの詳細な点検をしていれば、強度が失われたボルトは把握できる」として、トンネルを管理する中日本高速道路に対して「12年間にわたって詳細な点検を行わず先送りにするなど、点検内容や維持管理体制は不十分だった」と厳しく指摘した。

報告書の中で調査委員会は、点検や補修などの情報を確実に保存する仕組みが必要だとも指摘していて、国交省は、今後の道路施設の維持管理に反映させることにしている。

事故調査委員会の報告書がまとまったことについて、中日本高速道路は「点検から補修までのチェック体制の強化など、すぐに取り組める対策は直ちに実行に移しています。このような事故を2度と起こさないよう、報告書を踏まえた安全性向上のための計画を来月中にとりまとめ、確実に実行していきたい」と話している。   

出典URL

http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20130618/b8d6f8a11ff597066e0f04f022ef6ec4.html

 

 

 

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(2013年2月8日 修正2 ;追記)   

2012129日に掲載した表記記事の続報として、未崩落部分のボルト183本の6割が耐久力不足だった、過去に点検計画を変更していた、などの新情報を紹介します。 


2013212130分 msn産経ニュース)  

未崩落部分の天井板のつり金具を支えるボルトの引き抜き試験の結果、接着剤不足やさびでの腐食などで約6割が耐久力不足だったことが1日、国交省の調べで明らかになった。

国交省などによると、トンネル上部のコンクリート部分に穴をあけ、ボルトを埋め込み、天井板をつる金具を固定する構造。
埋め込まれるボルト部分は13cmで、本来は樹脂製の接着剤で覆われている。

しかし、未崩落部分の183本で引き抜き試験を実施した結果、113本で設計上の耐久力を満たしていなかった。
ボルトの中には、接着剤が足りず全体に行き渡っていないものやさびでの腐食もあった。

事故後の緊急点検では、ボルトに関する不具合が1028カ所見つかり、なかには手で簡単に抜ける脱落も確認されている。
不具合は、崩落区間近くで最も集中していた。

ボルト自体の試験では、設計上求める値を上回る強度を有していたことが判明。
また、コンクリートの採取試験では15カ所中1カ所で設計強度を下回り漏水も多数見つかるなどしたが、国交省は「コンクリートは十分な強度を備えていた」としている。

このため、国交省では不十分な接着を含めたボルトの固定状態に問題があった可能性もあるとみて、接着剤の化学的な分析などを進め、約130mにわたる天井板の連鎖崩落に至った原因を調べる。

一方、管理する中日本高速道路が天井板の撤去や詳細な点検を何度も検討しながら、長期間の通行止めによる社会的影響や緊急性などを理由に見送っていたことも判明した。  

出典URL

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130201/dst13020121310014-n1.htm  

 

 

201325163分 読売新聞 ;接着剤注入図解付き)  

原因調査の焦点は、巨大な天井板をつり下げる「アンカーボルト」に絞り込まれている。
ボルトは特殊な接着剤で固定されていたが、国交通の調査では約6割が想定強度を下回っていた。各ボルトは施工時に均等量の接着剤が使用されており、同省では経年変化による固着力の低下を想定していなかった設計、保守管理の両面に問題があったとみて調べている。

すすけたボルト
「ばらつきの多い結果は、なぜなのか」。
国交省の調査検討委員会の今田徹委員長は今月1日、同省が事故後、「強度試験」を行ったボルトで、183本中113本が設計上の想定強度を満たしていなかったことに疑問を投げかけた。
ボルトの想定強度は4トン超だが、113本中16本は天井板の重さ約1.2トンの荷重も支えられない状態だった。
手がかりとなりそうなのが、ボルトごとに異なる接着剤の状態だ。
全長約20cmのボルトで、想定強度を満たしていなかったものは先端から約12cmにしか接着剤が付着していなかった。
1.2トンを満たしていなかったボルトは先端から約9cmにしか付着しておらず、排ガスとみられる物質で黒くすすけていた。

穴の形状
強度試験で引き抜いたボルトは、接着剤が付着した範囲に差異があったが、施工した際のミスなどで接着剤の量が不足していた可能性は低いという。
施工手順では、アンカーボルトはトンネルの天井部分に穴を開け、そこに接着剤入りのカプセルを挿入してボルトを押し込む。カプセルが砕けて穴が接着剤で満たされる仕組みで、同省幹部は「手順を誤る可能性は少なく、接着剤の量が異なることは考えにくい」と指摘。別の幹部は「施工不良ならもっと早く不具合が出たはずで、経年変化と考えるのが自然」と語る。
ただ、穴の大きさに差があったり、ボルトの差し込み方が不適切だったりして、接着剤がボルトに十分に固着しなかったという可能性も残る。
同省では今後、ボルトを引き抜いた後の穴の形状を調べ、内部の接着剤の状況などを調べる。 

出典URL

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130205-OYT1T00004.htm  

 

 

201321186分 NHK甲府)   

国の事故調査委員会は1日会合を開き、中日本高速が笹子トンネルで過去に行った点検の内容や、現地の調査結果などが報告された。

それによると、中日本高速は、崩落した天井板から5m余り上にあるボルト部分について、平成20年と去年の2回、足場を組んで近くで行う点検をいったん計画していたが、いずれも計画が変更され、取りやめていたという。

このうち平成20年の点検は、各地のトンネルでタイルの落下事故が相次いだことを受けてタイルのみを対象にした点検に変更し、去年は、より重要度が高いと思われる箇所の点検を優先するため、点検内容が変更されたという。

また、中日本高速は4年前の平成21年、トンネルの天井板を撤去する計画を作成していたが、約1年にわたってトンネル付近を通行止めにする必要があることから、平成23年に計画を見直し、天井板を撤去しないことになったという。

さらに、事故直前の去年9月に行われた定期点検でボルトやナットの欠落や緩みなどの不具合があわせて51か所で見つかっていたことが新たにわかったが、その後、補修は行われていなかったという。

国の事故調査委員会は、点検や天井板の撤去の計画を変更した経緯や補修の考え方などについてさらに調べることにしている。  

出典URL

http://www.nhk.or.jp/lnews/kofu/1045210301.html?t=1359755114919 

 

 

20132772分にmsn産経ニュース) 

笹子トンネル上り線で、天井板を支えるつり金具のアンカーボルトが過去に652カ所で補修されていたことが6日、中日本高速が国交省に報告した調査結果で分かった。

補修されたボルトは崩落現場近くに集中しており、中日本高速や補修にかかわった業者が補強や修理が必要で危険な状態と認識していた可能性もある。
山梨県警は業務上過失致死傷容疑での捜査を進めており、保守点検の実態解明とともに、補修の経緯も調べる。

国交省によると、昨年12月の事故後に中日本高速が調査。記録にない補修の形跡が652カ所で見つかった。
うち275カ所は正規の位置にボルトがあるが、近くに追加する形で別のボルトを設置していた。
12カ所は正規の位置に穴だけがあり、付近に補充するようにボルトを設置していた。
残る365カ所は「L型鋼」と呼ばれる鋼材を使って、正規の位置とは離れた場所に取り付けていたという。

事故は東京側出口から1.7km付近で発生したが、ボルトの補修は、崩落区間から東京側出口寄り数100mの範囲に200カ所以上集中していた。
中日本高速は、「調べたが記録がなく、建設当時の補修なのか、いずれかの点検の際に補修したのかなど、経緯は分からない」としている。 

出典URL

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130207/dst13020707050001-n1.htm   

 

 

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2012年12月3日2時14分に朝日新聞から、事故発生のニュースが下記趣旨で写真と図解付きでネット配信されていた。
 
2日午前8時ごろ、山梨県大月市と甲州市にまたがる中央自動車道上り線の笹子トンネルで、天井のコンクリート板が長さ約130mにわたり崩落した。
県警などによると、少なくとも3台の車
(ブログ者注:最終的には保冷車、ワゴン車、乗用車の3台)が下敷きになり、うち1台から複数の遺体を発見、別の車の1人も死亡を確認し、もう1台でも複数が亡くなったとみられる。ほかに2人がけがをした。県警や消防が、取り残された人の捜索を続けた。

管理する中日本高速道路は、天井部の老朽化が崩落原因の可能性もあるとしている。
県警は、管理上の問題がなかったか業務上過失致傷容疑などで捜査を始めた。
国交省によると、高速道路でトンネルの天井が崩落した死亡事故は過去に例がない。


同社によると、笹子トンネルは上下線で分かれ、上りは2車線で全長4784m。崩落が起きたのは甲州市側から約3.2km付近で、換気のため天井部に設置されていたコンクリート板(縦約1m、横約5m、厚さ約10cm)が崩れ落ちた。1枚の重さは約1トン。
板をつり下げている隔壁部分ごと崩落したとみられ、270枚が落ちた可能性がある。


県警高速隊などによると、下敷きになったのは乗用車とワゴン車、保冷車。このうち乗用車とワゴン車から火が出た。ワゴン車で複数の遺体を確認し、保冷車の男性も死亡。乗用車でも複数の死者が出たとみられる。トンネル内ではほかに20台以上が身動きが取れなくなった。

事故後、トンネル内はスプリンクラーが作動し煙が立ちこめた。二次崩落の危険性があるため、支柱で補強しながらの救助作業が続いた。
 
同社によると、天井板は1977年の開通時から取り付けられ、これまで板を固定するボルトや金具を補修した記録はない。定期的に点検し、最近では今年9月に作業員が目で見て確認したが、異常は見つからなかったという。


同社の社長は記者会見し、「多くのお客様にご迷惑をおかけしていることをおわびします」と謝罪した。
中央道は現場付近の一部区間が上下線で通行止めになった。復旧の見通しは全く立っていない。
     ◇
 〈笹子トンネル〉 
山梨県甲州市と大月市にまたがり、1977年に開通した。片方向2車線で、上下線で分かれ、全長は上りが4784m、下りが4717m。1日あたりの平均の交通量は上下合わせて約4万6千台。休日は長い渋滞が起きることがある。高低差は約50mで、直線部分が多い。トンネル内の制限速度は70km。

 
http://www.asahi.com/national/update/1202/TKY201212020423.html
 
 
2012年12月3日23時35分にmsn産経ニュースから、天井板固定用のアンカーボルトが脱落していたという下記趣旨の記事が、図解付きでネット配信されていた。
 
脱落したのは天井板のつり金具をトンネル天井のコンクリートに固定する直径1.6cm、長さ23cmの「アンカーボルト」。崩落した全区間でつり金具が落下していた。
天井板は130mにわたりV字に崩れ、約330枚落下。重量は360トン以上になる。

 
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/121203/dst12120323380038-n1.htm
 
 
2012年12月4日19時48分に読売新聞から、1ケ月前の各社初会合で対策が議論され始めていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
事故の約1か月前の11月7日、中日本を含む高速道路会社3社で作った技術検討委員会の初会合で、同トンネルで採用された建設工法に関し老朽化による壁面劣化の危険性が指摘されていたことがわかった。

笹子トンネルは1977年の完成。掘削部分の岩盤を木や鉄の板で押さえながら、コンクリート壁を構築する「矢板工法」が用いられた。
この工法は一般に、大規模な重機械類が必要ないメリットがあるが、反面、年数が経過すると、岩盤と壁面の間に空洞が出来やすく、コンクリートの劣化につながりやすいとされる。


3社の技術検討委は構造物の老朽化対策を検討しており、3社が管理するトンネル1748本のおよそ2割が矢板工法だったことから11月に「潜在的リスク」を指摘。対策を議論し始めていた。

 
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20121204-OYT1T00792.htm
 
 
2012年12月4日19時24分にNHK甲府から、12月5日11時36分に読売新聞から、2000年を最後に笹子トンネルだけ打音検査していなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
中日本高速が管理する同じ構造のトンネルのうち、笹子トンネルだけが2000年を最後に天井板をつる金具を固定する上部のボルト周辺を点検する際に「打音検査」を行っていなかったことが、会社への取材でわかった。
中日本高速は、トンネル上部が天井板から5.3mと高い位置にあって手が届かないことから、目視にとどめていたと説明している。

 
http://www.nhk.or.jp/lnews/nagoya/3003942701.html?t=1354662319040
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20121205-OYT1T00440.htm
 
 
2012年12月5日21時21分にNHK甲府から、アンカーボルトを固定する接着剤の劣化も調べるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
中日本高速によると、天井板をつり下げていたつり金具をトンネル上部のコンクリートに固定するボルトは「アンカーボルト」と呼ばれ、コンクリートに穴を開けたうえで樹脂製の接着剤を入れ、そこにボルトを打ち込んで固定させるという。

現場からはボルトが抜け落ちているのが複数見つかっていることから、警察はボルト自体の状態やボルトを固定させていた樹脂製の接着剤の劣化の可能性についても調べを進め、なぜ天井板が崩れ落ちたのかについての解明を進めることにしている。

 
http://www.nhk.or.jp/lnews/kofu/1043968161.html?t=1354745604509
 
 
2012年12月9日付でNHK NEWS WEBから、接着剤を使ったアンカーボルトで天井を吊り下げる工法自体を問題視する専門家の意見が、下記趣旨でネット配信されていた。 

崩落した天井板などはトンネルの上部に接着剤を使うボルトでつり下げられていた。
専門家は、こうしたボルトを使用した施工方法そのものに疑問があると指摘している。


トンネル工学が専門の谷本大阪大学名誉教授は、「接着剤は水に触れると劣化しやすく、時間がたつとボルトがゆっくりとずれ動く「クリープ現象」が起きる可能性があり、耐久性に限界があるため、補助的な用途に使っていた。笹子トンネルで天井板などの固定になぜ接着剤を使うボルトを使っていたのか疑問がある」と、こうしたボルトを使う施工方法そのものに疑問があると指摘している。

一方、長年プラントの建設に携わってきた技術者によると、接着剤で固定するボルトは、主に建物や設備の耐震補強や落下防止策などあとから取り付けるものに使われるのが一般的で、天井に垂直に打ち込む場合は引き抜く力が斜めにかかるようにしてボルトとコンクリートに力を分散させているという。

笹子トンネルでは接着剤を使うボルトがトンネル上部に垂直に打ち込まれ、引き抜く力が真下にかかるようになっていた。

技術者の一人は、「非常に驚いた。笹子トンネルのボルトは接着剤だけに負担がかかるため常識では考えられない」と話していて、施工方法が適切だったか調べる必要があると指摘している。

 
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121208/k10014052541000.html
 
 
2012年12月9日7時30分に毎日新聞から、4年前に関門トンネルで起きた同種事例が専門誌に掲載されていたと、下記趣旨でネット配信されていた。
 
関門国道トンネルで4年前、天井板のつり金具の老朽化による損傷で大規模改修工事が行われた経緯を、中日本高速が学術研究団体の機関誌に掲載された論文で把握していたことが分かった。
同社は「社内の技術者も論文の存在を知っていた」と認めており、関門の事例が社内でなぜ生かされなかったか確認するとしている。


論文などによると、07年6月に高さ制限を超えた車がトンネル上部に接触したため天井板の金属製部材の一部が垂れ下がり、後続車両を損傷する事故が発生。これを受けて臨時点検したところ、約50本のつり金具で腐食や損傷が見つかった。2本は破断、残りも「くの字」に折れ曲がるなどしていた。

このため60日間通行止めにし、改修工事を実施。既存の天井板8800枚を取り換えると共につり下げ部を1カ所から2カ所に増やし、落下防止用ワイヤ2本を取り付けた。

 
http://mainichi.jp/select/news/20121209k0000m040078000c.html
 
 
2012年12月9日付の毎日新聞朝刊紙面に、アンカーボルト周辺の点検要領があいまいだったという、下記趣旨の記事が掲載されていた。
 
同社の現状の「保全点検要領」には、「天井板の留意事項」の中に「目視による確認をするなど配慮」とある。一方、「詳細点検」の定義部分には「個々の構造物の状況を細部にわたって近接目視・打音等により行う」とある。
しかし同社は、今年9月、5~10年に1回の「詳細点検」を実施した際、ボルト周辺の打音検査を実施しなかった。

この要領は旧道路公団から引き継いだものだが、マニュアルが改訂される中で「詳細点検」の定義も変化していた。
(03年の要領)「近接目視および出音により行う」
(今年4月改訂)「近接目視・打音」に加え、非破壊検査の活用などを示し「適切」かつ「効率的」に状態を把握するとされた。

 
 
 
(ブログ者コメント)
 
事故の直接原因、間接原因が、大体見えてきたようだ。
現状、間接原因は、大きくは以下の3点だと思われる。
①アンカーボルト取付け工法の選択誤り。
②他社事例を他人事として傍観
③保全コスト削減?で打音検査を省略

 
うち、①については、元IHI技術者だったという人が、以下のことをブログに書いている。ご参考まで。

このアンカーボルトは構造物や建造物の基礎施工用ですから、下向き(重力方向)に使用するのが常識です。
その場合、アンカーボルトに引き抜き力がかかるのは、上部構造物が地震を受けたり、風圧を受けたときのみで、これは、短期荷重設計対象です。
このアンカーボルトを上向きに使ったり、長期荷重支持に使うのは非常に危険です。
今回のトンネル事故現場での接着剤系アンカーボルトの使われ方は“誤用”といってよいでしょう。
従来のアンカーボルトは基礎コンクリートの打設前、鉄筋組と同時に、アンカーボルトをセットし、鉄筋に溶接します。形状もJ型となっており、構造的に非常に安心できるものでしたが、施工面では面倒でした。一方、接着剤系アンカーボルトは、基礎コンクリートを打設した後、施工しますから、非常に施工しやすいアンカーボルトです。
この接着剤系アンカーボルトは確かに施工が容易ですが、通常のアンカーボルトに比べて、引き抜き強度に不安があります、なぜなら、接着剤とコンクリートの接着力に強度依存しているからです。接着剤による接着力は、施工条件に大きく左右され、信頼性が今一です。
http://blogs.yahoo.co.jp/hisa_yamamot/31000233.html
 
一方、②については、東日本大震災時にミューザ川崎など、多くの構造物でつり天井の落下事故が起きており、その時にも見直す機会はあったはず。この点も分析が望まれる。
 
 

(2013年1月12日 修正1 ;追記)

2013年1月10日2時7分に毎日新聞から図解付きで、また1月9日21時21分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

上り線のつり天井部分を調べていた国交省は9日、ボルトの緩みやコンクリートのひび割れなど計1211カ所の不具合を確認したと発表した。
つり金具を天井のコンクリートに固定しているアンカーボルトは全1万1613カ所の1割近い1028カ所で不具合が見つかり、ボルトが抜けた状態の「欠落」も他と合わせて計27カ所もあった。

国交省は先月、笹子と同じつり天井式トンネルの緊急点検を高速道路各社や地方整備局に指示し、中日本高速道路が笹子を調査。下り線でも同様の不具合が670カ所見つかっている。

上り線のボルトなどについては近接目視やたたいて異常を確認する打音検査、引っ張って緩みを調べる触診を昨年12月13〜27日に行った。
その結果、天井板が崩落した場所を除き、アンカーボルトに1004カ所の緩みが見つかり、3カ所は引っ張ると脱落。つり金具に天井板などを固定するボルトや内壁の固定具のボルトと合わせて27カ所が欠落していた。アンカーボルト付近のコンクリートのひび割れは125カ所。

他のつり天井構造のトンネル59本では、最も多い「新御坂トンネル」(山梨県)でも163件で、笹子トンネルが突出している。

国交省道路局は「(緊急点検を実施した)他と比較して多い」と指摘。アンカーボルト約180本を引っ張って抵抗力や接着剤の劣化状況などを調べており、同省の事故調査・検討委員会は今回の調査結果と合わせて原因究明を進める。


出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20130110k0000m040068000c.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130109-OYT1T01103.htm


一方、2013年1月10日付の毎日新聞朝刊紙面(25面)には、「通常点検より細部まで計上」という見出しで、下記趣旨の記事が掲載されていた。

同社の保全・サービス事業本部長は「微細なゆるみなど、通常われわれが点検している時に異常や不具合と判定しているものを超えて、全て計上した」と説明。
ただ、具体的な不具合個所などについては、「整理中」と繰り返し、明言しなかった。




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2011年12月8日18時50分にNHK広島から、また8日付の中国新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

三原市で建設が進められている「国道2号三原バイパス」で、道路の土台となるコンクリート製の壁の補強材の長さが不足していたことがわかり、工事を発注した国交省福山河川国道事務所は、ほかにもこうした不適切な施工がないか、調査するよう工事を請け負った業者に命じた。

同バイパスは、三原市の東西を結ぶ全長9.9kmの道路で、来年3月の全線開通を目指して現在、工事が進められている。

不適切な施工があったのは、JR糸崎駅の約2km東にあるトンネルの出口付近で、道路の土台の擁壁を支える「ストリップ」と呼ばれるコンクリート製の壁の補強材、合わせて112本のうち、露出していた4本について長さが50cmから1mほど不足しているのを、11月29日に同事務所の職員が見つけた。

補強材の長さが足りないと、壁の強度が不足し、倒れるおそれもあるということで、同事務所は、工事を請け負った東京の業者に対し、ほかにも不適切な施工がないか、112本すべてを掘り返して調べるよう命じた。

業者による調査は、8日から始まり、約1週間にわたって行われるという。
同事務所は「安全面からもあってはならないことで、今後は、工事のチェック体制を強化するなど再発防止を徹底したい」と話している。


出典URL■■■


以下は12月7日付の国交省プレスリリース資料。写真や施工図などが掲載されている。
     ■■■


なお、この糸崎地区では、今年、別の業者の施工ではあるが、施工不具合で重力式擁壁が沈下している。詳細は以下の2月4日付の国交省プレスリリース資料参照。
     ■■■



(ブログ者コメント)

よくぞ国交省事務所の職員が工事の途中段階で施工不良を見つけたものだと感心したが、ひょっとすると、2月の施工不良発覚以降、チェックの目を厳しくしていたのかもしれない。
それにしても、同じ工事区間でまたまた施工不良が見つかるとは・・・。
2月の施工不良の情報と注意喚起は、この業者にも回っていただろうに・・・。
このブログでも、建造物の施工不良が原因の事故を少なからず紹介しているが、心寒い思いがする。
そういえば、築20年のわが家でも、施工不良が原因のトラブルを大小あわせて10件ほど経験している。
建設現場というもの、これが実態なのだろうか?



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2011年9月22日0時16分に、中国新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。

三次市の中国横断自動車道尾道松江線の海田原橋(仮称)建設現場で8月30日にコンクリート製橋桁の一部(約20トン)が落下した事故で、国交省三次河川国道事務所は、台車のレールにストッパーを設置していなかったなどの人為的ミスが原因と特定した。

20日夜、地元で説明会を開き、謝罪した。 説明会には住民約20人が参加。
現場の架橋工事を請け負う建設業Mテックの担当者が、
□橋桁を載せた台車の車輪とレールの接合部に歯止め具を設置するなどの安全対策を怠った
□台車とモーター付き車両を連結するボルトを緩めたままにしていて、連結が外れた
などの点を報告した。

発注主の同事務所は「防げる事故。初歩的なミスだった。申し訳ない」と謝罪。現場の工事監督職員を増やすなど、安全対策を徹底すると強調した。
住民側は、十分な安全確保を前提に工事の再開を了承した。橋桁の落下を目撃した男性(70)は「本腰を入れ、チェック態勢をとれ」と厳しい口調だった。


出典URL■■■
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2011513日付で、長崎新聞から下記趣旨の記事がネット配信されていた。
 
県対馬振興局発注の架橋工事が、設計ミスのために中断していることが12日、分かった。

設計は、07年度に広島市の建設コンサルタントが約4千万円で受託。下部工事は09年2月に着工し、今年2月に完成した。

上部工事は地元建設会社など3社が出資する共同企業体(JV)が3月末に着工したが、設計図を確認すると、橋げたなどを橋脚に乗せる工程で橋脚に耐震力が不足しているほか、構造計算ミスで橋のカーブ部分にひびが入る恐れがあることも判明。工事を中断した。

振興局によると建設コンサルタントはミスを認めており、修正した設計図が今月中に出来上がる予定。橋脚補強など構造見直しが不可欠となることから完成が遅れる可能性がある。新たな事業費が発生した場合、県議会の議決も必要になる。
同局は「県として着工前に設計図をチェックしたが不備を見つけることができなかった。安全性を万全にして速やかに工事を再開したい」としている。
 
 
  
(ブログ者コメント)
 
上部工事を請け負ったJVは、よくぞ気がついたものだ。それにしても、着工後に、なぜ気がついたのだろうか?着工前であれば、設計をバックチェックしていて、ということも考えられるが・・・。
 
 
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魚田慎二
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男性
自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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