







2022年8月11日1時46分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10日午後8時55分頃、北九州市小倉北区魚町4の旦過市場付近で火災があり、警察や消防に通報が相次いだ。
北九州市消防局によると、飲食店から「天ぷら油に火が付いた」と通報があったという。
消防が消火活動に当たっている。
同市場付近では4月にも大規模な火災が発生し、40店舗以上が被災した。
福岡県警小倉北署によると、複数の建物が燃えている。
けが人の情報は入っていない。
激しく燃えているのは、旦過市場に隣接する「新旦過地区」で、4月19日に火災が発生した場所のすぐ南側。
同地区にある老舗の映画館・小倉昭和館や、同市場商店街にも火が回っている。
昭和館の樋口館主は自宅から現場に駆けつけた。
「これ以上燃え広がらないことを望むばかりです」と言葉少なに語った。
市場に食事に来ていたという同市小倉南区の会社員男性(61)は、「最初は白い煙が充満していたが、あっという間に炎が噴き上がった。2回も火災が起きるなんて」と語った。
旦過市場はJR小倉駅の南約600メートルにあり、大正初期から約100年の歴史を持つ「北九州の台所」として親しまれてきた。
4月の火災では大量のがれきが発生したが、寄付金で撤去作業が行われるなどし、今月13日に完了予定だった。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220811-OYT1T50106/
8月11日20時13分に毎日新聞からは、トタン屋根は焼け落ちにくいため上からの放水が下に伝わりにくいなど下記趣旨の記事が、前回と今回の消失エリア説明図付きでネット配信されていた。
4月に大規模な火災が起きたばかりの旦過市場(北九州市小倉北区)一帯で10日、なぜ同じような大規模火災が繰り返されたのか。
元東京消防庁麻布消防署長で市民防災研究所(東京)の坂口隆夫理事は、両方に共通する構造的な問題が背景にあると指摘する。
二つの火災が起きた場所は、いずれも古い木造の建物が密集。
多くの店舗が連なって長屋のようになり、トタン屋根で覆われていた。
坂口氏によると、このような市場一帯の環境から、大規模に燃え広がったメカニズムは二つの火災に共通しているとみられる。
建物が密集していると、消防隊員が中に入り込んで放水活動をするスペースがほとんど無い。
トタン屋根は焼け落ちにくく、上からの放水は屋根より下へと伝わりにくい。
火はトタンに逃げ場を塞がれて横へと広がりやすくなり、延焼につながった可能性があるという。
坂口氏は、「消防隊はそばの広い道路で待ち受けて放水するしかなく、延焼そのものを防ぐのは難しかったのでは」と分析する。
市消防局も、木造の建物が密集する場所の危険性を4月の火災で再認識していた。
火災後は、同様の場所にある市内の飲食店105店舗に立ち入り検査を実施し、6月までに各店舗の防火体制を確認。
旦過市場でも6月、関係者と初期消火の手順や避難経路を確認する訓練を実施していた。
直近でも消防訓練の予定があり、市場関係者と内容を協議していたという。
今回の火災では、飲食店関係者からの119番が入っていた。
坂口氏は、「4月の火災を踏まえ、各店で初期消火の準備ができていれば、大規模な延焼は防げた可能性がある。火を使っている時は、そばから離れないでほしい」と話した。
https://mainichi.jp/articles/20220811/k00/00m/040/280000c
8月13日2時0分に毎日新聞からは、凝固剤を天ぷら油に入れて固めるために加熱中、皿洗いしていた、消火器で消そうとしたが消えなかった、凝固剤加熱中の火災は15年で少なくとも40件など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
火元とみられる飲食店関係者が「天ぷら油を処理する凝固剤を入れて加熱していたら、油に火が付いた」などと説明していることが関係者への取材で判明した。
店関係者は消火器で初期消火したが、火の勢いは収まらなかったという。
火元とみられる店を利用したことがあるという男性によると、店は2階建てで、今回の火災で激しく燃えた「新旦過横丁(よこちょう)」の一角にある。
1階のカウンター席の奥に調理場があり、2階には座敷があった。
関係者によると、店には火災当日は客4人が訪れ、貸し切りで営業していた。
調理が終わった後、店関係者は使用済みの天ぷら油を固めて処理するため、凝固剤を油が入った調理器具に投入。
一定の温度に達しないと固まらないため、火を付けて油を加熱しながら洗い物をしていたという。
その後、油から火が出ているのに店関係者が気づき、備え付けの消火器で初期消火に当たったが、ブレーカーが落ち、火は天井に引火。
2階にいて異変に気づいた客が店の外に出て、別の消火器を借りてきて消火作業に加わったものの収まらず、客が119番した。
火元とみられる店付近には、他の市場関係者らも駆けつけた。
複数の関係者は、この際、「消火器が見つからなかった」と証言。
さらに、ホースで水道水を使って消火しようとしたが、なすすべがなかったという。
市消防局によると、店関係者は「初期消火ができなかった」と説明しているといい、消防などは店関係者などが初期消火を試みたが火勢を止められず、火の手が回った可能性があるとみて調べている。
・・・
油を固めて捨てるための凝固剤は、油を下水道に直接流さずに済むため、環境保護の機運の高まりもあって、家庭でも広く使われている。
一方、油を温かい状態にしておかないと使えないため、加熱のし過ぎによる火災も後を絶たない。
独立行政法人「製品評価技術基盤機構」(NITE)によると、凝固剤で油を固めようとした際に起きた火災は2002~17年に全国で少なくとも40件確認されている。
建物が全焼したり、けが人が出たりした事例も珍しくなく、油を火にかけたまま目を離してしまったケースが目立つ。
各自治体も凝固剤の使用方法について注意を呼び掛けている。
東京都は「廃油凝固剤でついうっかり火災を起こさないために」と題して、ホームページ(HP)で正しい使用法を公開。
加熱のし過ぎにより、鍋から炎が上がる様子を映した動画も閲覧できる。
新潟県佐渡市はHPで使用上の注意を紹介する一方、発火した場合はぬれたバスタオルやシーツを使って鍋全体を覆うといった対処法も公開。
同市消防本部予防課の担当者は、「油を使う時は目を離さず、過熱防止装置付きのコンロがある場合はそちらを使ってほしい」とアドバイスした。
https://mainichi.jp/articles/20220812/k00/00m/040/333000c
8月13日6時53分に読売新聞からは、密集地にある飲食店の防火対策を確認するため消防は営業前に連絡するよう求めていたが、この店からは連絡がなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同市場付近では4月19日にも大規模な火災が発生。
新旦過地区の飲食店など42店舗が被災した。
市消防局は、この火災以降、北九州市内で木造店舗が密集する地域にある飲食店に対して立ち入り検査を順次行い、防火対策を確認するなどしてきた。
しかし、新旦過地区の飲食店については、店が営業を再開する時には連絡するよう求めていたが、今回の火災まで連絡はなかったため営業していないと判断し、検査は実施していなかったという。
同地区で最後に検査を行ったのは2020年12月だった。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220813-OYT1T50078/2/
(ブログ者コメント)
〇個別原因は違えど、事故は続く時には続く。
そういった事例が過去に産業現場では散見されるが、一般火災では珍しい。
〇わが家でも使っている天ぷら油の凝固剤。
使い方を確認したところ、揚げ終わって火を止め、油が熱いうちに投入しているとのことだった。
(2022年9月11日 修正1 ;追記)
2022年9月8日19時0分に毎日新聞からは、火元となった店の関係者は消火器で初期消火を試みていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
火元とみられる飲食店の関係者が備え付けの消火器などで初期消火をしていたと確認されたことが、市消防局への取材で判明した。
市消防局などは、初期消火を試みたものの、火勢を止められなかったとみて調べている。
市消防局によると、火元とみられる飲食店の焼け跡から使用済みの消火器2本を回収した。
うち1本は、この店に備え付けられていたもので、もう1本は初期消火に当たった関係者が、別の店などから持ち込んだものとみられる。
火元とみられる飲食店付近には他の市場関係者らも駆け付け、複数の関係者はこの際、「消火器が見つからなかった」と証言していた。
現場が混乱していたことに加え、店関係者が備え付けの消火器を既に使い切っていたためとみられる。
https://mainichi.jp/articles/20220908/k00/00m/040/292000c
(2023年1月28日 修正2 ;追記)
2023年1月27日12時13分に毎日新聞からは、1回目の火災の原因は特定できなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
北九州市小倉北区の旦過(たんが)市場一帯で起きた2度の大規模火災のうち、最初の2022年4月の火災について、市消防局は27日、出火原因は「不明」とする調査報告書を公表した。
出火場所は、市場に隣接する旧「新旦過町内会」(新旦過横丁(よこちょう))内の木造飲食店と断定した。
出火原因を巡っては、福岡県警も「不明」とする鑑定結果をまとめていた。
市消防局は、火災現場の状況から
①放火
②たばこによる出火
③電気による出火
のいずれかが火災の原因の可能性があるとみて、調査を続けてきた。
その結果、①と②については防犯カメラの映像に放火につながるものは確認されず、店舗に灯油などがまかれた痕跡や、たばこから出火した痕跡もなかったことから「考えにくい」と判断。
③は電気コードにショートした跡が確認されたものの、出火原因となったかは「不明」で、漏電や電気機器からの出火も「焼損が激しく、確固たる証拠が得られなかった」とした。
火災は22年4月19日未明に発生し、42店舗延べ約1924平方メートルを焼損。
旦過市場一帯では8月にも2度目の大規模火災が起きており、市消防局などが出火原因を調べている。
https://mainichi.jp/articles/20230127/k00/00m/040/072000c
(2024年6月9日 修正3 ;追記)
2024年6月6日19時28分に産経新聞からは、出火元の女性は市場に100万円を寄付していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
旦過(たんが)市場一帯で起きた2度目の大規模火災で、食用油を加熱したまま放置したため約3324平方メートルを焼いたとして、業務上失火罪に問われた元飲食店経営者の女性被告(63)は6日、福岡地裁小倉支部(渡部五郎裁判長)の初公判で起訴内容を認めた。
検察側が禁錮2年を求刑し、即日結審した。
判決は7月11日。
検察側は論告で「ごく基本的な注意義務に反し、過失の程度は大きい。焼損面積は広範囲に及び、財産的被害も計約6億円と極めて多額だ」と非難。
市場に100万円を寄付したことなどを考慮しても、刑事責任は重いと指摘した。
弁護側は最終弁論で、古い木造建物が密集し構造的問題もあったとして、執行猶予を求めた。
被告は「深く反省し、心よりおわび申し上げたい」と述べた。
https://www.sankei.com/article/20240606-VWGXE66MARNQFMSTHDZ73MIWBY/
6月6日21時21分に毎日新聞からは、なぜ鍋を火にかけたことを忘れたのかなど、火災に至る詳細な経緯が下記趣旨でネット配信されていた。
「キッチンに戻ると、コンロの上のフライパンから火柱が上がっていた。消火器で消すと火は消えて、ホッとしたのに……」
北九州市小倉北区の旦過市場一帯で2022年8月に起きた2度目の大規模火災で、火気の注意義務を怠ったとして業務上失火の罪に問われた火元の飲食店の経営者だった女性(63)は、6日に福岡地裁小倉支部(渡部五郎裁判長)で開かれた初公判で、出火当時の状況を克明に語った。
女性は旦過市場で飲食店が建ち並んでいた「新旦過横丁(よこちょう)」の一角で、小料理屋を営んでいた。
建物は木造2階建てで2階に座敷があり、1階奥に調理場があった。
起訴状によると、女性は使用済み食用油を処理するため、調理場でフライパンに油処理剤を入れてガスコンロで加熱。
他の作業に気を取られて、その場を離れたとされる。
油凝固剤は一定の温度に達しないと固まらない。
被告人質問で弁護人から、普段からそのように火元を離れることがあったかと問われた女性は、「(普段は)火元を離れることはありません。油を温め、火を切ってから処理剤を入れます」と力を込めた。
なぜ、この日は火元を離れたのか。
市場一帯は同年4月にも42店舗を焼く大規模な火災が起きたばかりだった。
女性の店は難を逃れたが、被災店舗のがれき処理が目の前で進み、周囲には粉じんが舞ったり焼け焦げたような臭いが漂ったりしていた上、街灯もなくなった事で物騒に感じていたという女性。
弁護人からの質問に「建物のオーナーからは『営業して良い』と言われたが、あまり営業したくなかった」と明かし、店を開けない女性に「少しでも協力したい」と予約を入れてくれる常連客の好意に応えようと、予約が入った際のみ、貸し切りで店を開けていたと説明した。
火災の起きた22年8月10日は午後6時から4人の客を2階の座敷に入れ、午後8時過ぎに料理を提供し終わった。
「そろそろお帰りになるかな」
通常は客が帰ってから片付けをしていたが、4月の火災以降、周辺を物騒に感じていたことから、「夜、店の中に一人でいるのは嫌」と、客と一緒に帰り、翌日に店へ出て洗い物などをするようにしていたという。
ただ、この日は「翌日がごみの日だった。ネズミに荒らされるので、ごみを出して帰りたかった」と、急いで片付けを始めた。
唐揚げを揚げた油と、かき揚げを揚げた油を、それぞれの鍋からフライパンに移し、凝固剤を投入。
ガスコンロに火を付け、「すぐ戻るつもり」でトイレへ行った。
そこで目についた手洗い場の掃除をしていた頃までは火のことを覚えていたが、「他のことをしている間に頭から抜け落ちた」。
散らばった客用の下駄(げた)を整理したり、カウンターに置きっぱなしになっていた客からもらった果物を移動したり……。
火を離れてから15分ほど過ぎた頃に思い出し、調理場に戻った時にはフライパンから火柱が上がっていたという。
女性が備え付けの消火器を使うとフライパンの火は消えたといい、女性は「ホッとした。よかったと思った」と振り返った。
しかし直後に停電し、真っ暗になった店内でふと上を見ると、天井にオレンジ色と青色の火の玉のようなものがゆらゆらとしているのが見えた。
「これは火かな?」と、瞬時には認識できなかったという。
停電に驚いて2階から下りた客が店の外に出て、別の店から消火器を借り、天井に向けて噴射したが消えず、「初期消火失敗」と119番した。
検察側は、4月の大規模火災で、旦過市場で火災が起きれば周辺店舗に延焼する可能性を認識していたか、女性に尋ねた。
「はい」と答えた女性は、さらに「火元を離れる危険性は頭から抜けていたのか」と問われ、「うっかりしました」とくぐもった声で返答した。
検察側の求刑と弁護側の弁論後、裁判官から最後に何か言いたいことはあるか問われた女性は、「この度は私の不注意により大規模な火災を起こしてしまい、本当に深く反省しております。被害に遭われた方に心よりおわびを申し上げたい。本当に申し訳ありませんでした」と頭を下げた。
https://mainichi.jp/articles/20240606/k00/00m/040/311000c
※キーワード;非定常作業 、 ヒューマンエラー
2022年7月1日17時57分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
茨城県阿見町星の里にある物流会社「S社」の阿見第2物流センターで6月30日に冷蔵冷凍倉庫から出火し、7月1日も煙が収まらず、消火活動が続いた。
県警牛久署によると、鉄筋の倉庫内のウレタンが燃え続けており、完全に鎮火するまで1~2週間かかる見通しという。
火災は6月30日午後6時50分ごろ、倉庫北東側から煙が出ているのを倉庫内で作業をしていた男性が発見し、119番通報した。
消防によると、別の40代男性が喉の痛みを訴え搬送された。
1日午後になっても倉庫から黒い煙が上がり、現場周辺は焦げた臭いが立ち込めていた。
消防士が建物の上部に慎重に登り、火の状況を確認する様子も見られた。
https://www.sankei.com/article/20220701-R3NOYDYZSRKIDEWXEOBMCY37NM/
7月5日20時30分に朝日新聞からは、消火作業が長引いたため町は住民に節水を呼び掛けた、6月に稼働したばかりの倉庫だった、最初はウレタンがくすぶっているという通報だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
茨城県阿見町の阿見東部工業団地にある物流倉庫で6月30日に発生した火災が5日夕、鎮火した。
消火作業が長期化し、町が住民に節水を呼びかける事態になっていた。
出火したのは、食品物流会社「S社」(本社・東京)の阿見第二物流センター内にある鉄骨平屋の倉庫(約7300平方メートル)。
冷凍・冷蔵食品などを保管しており、6月に稼働したばかりだった。
稲敷広域消防本部によると、6月30日午後6時50分ごろ、倉庫内のウレタン樹脂がくすぶっていると通報があった。
その後、一気に倉庫内に火が燃え広がったという。
同消防本部は、室内にたまった可燃性ガスが爆発的に燃え広がる「フラッシュオーバー現象」が起きたとみている。
倉庫は外壁と内壁の間にウレタンの断熱材を挟む構造になっており、それが内部でくすぶり続けた。
建物の高さは約20メートルで、22台の消防車で消火活動をした日もあったが、当初は地上からの放水が届かないこともあった。
このため、外壁を重機で壊し、5日朝から屋内で放水していた。
消火活動に大量の水が使われた影響で、通常は池底から8メートル前後に保たれている町内の配水池の水位が、一時は4メートルまで低下した。
これを受け、同町は2日から、ホームページや町民向けのメールで節水への協力を呼び掛けていた。
上下水道課によると、5日現在、水位はおおむね回復したという。
https://www.asahi.com/articles/ASQ756JMZQ75UJHB00G.html
7月5日20時5分にNHK茨城からは、出火当時、断熱材を取り付ける工事が行われていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この火災では発生当日に下請け会社の40代の男性がのどの痛みを訴えて病院に搬送されたほか、今月2日、消火活動にあたっていた41歳の男性消防士が熱中症の疑いで搬送されましたが、いずれも命に別状はないということです。
捜査関係者などによりますと、火が出た当時、物流センターの内部では断熱材を取り付ける工事が行われていたということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/20220705/1070017658.html
2022年3月29日10時11分にYAHOOニュース(沖縄タイムス)から、下記趣旨の記事が現場写真付きでネット配信されていた。
29日未明に沖縄県糸満市西崎5丁目のクリーニング工場「Tクリーナー」で発生した火災は同日午前9時半現在、おおむね鎮圧した。
ただ、工場3階部分からは若干の白い煙が依然出ている。
同社や糸満署によると、安否不明者やけが人は確認されていない。
外観では工場は4階建てで、3、4階部分が激しく燃えた様子が確認できる。
午前1時15分ごろ、「煙が出ている」と工場の警備会社から119番通報があった。
工場長の男性によると、3階には乾燥機や商品が置かれていたという。
「火種となるような心当たりは全くない」と話した。
同工場では今回とは別の場所で、昨年5月と10月にも廃タイヤの焼却炉が爆発する事故が起きている。
10月の爆発事故では作業員の50代男性が死亡した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/88f91dca4f25319fe808e0b78b23360585ce44cc
3月29日17時51分にYAHOOニュース(沖縄テレビ)からは、燃えた建物には水蒸気を発生させるための焼却炉があったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
消防車11台が消火にあたり、火は、およそ8時間後にほぼ消し止められ、けが人はいなかった。
燃えた建物は、布団やシーツを洗浄する工場で、水蒸気を発生させるための焼却炉があったという。
出火当時、工場は稼働していない時間帯だった。
この工場では、今回とは違う建物で2021年、2度火災が起きていて、10月に焼却炉が爆発した事故では2人が死傷している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/649610663652231af5b572b84b59204dec5f6b7a
※今回の火災事故が起きる前、2022年3月2日10時29分に琉球新報からは、該社は昨年爆発事故の報告書を提出していなかったとして書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
那覇労働基準監督署は1日、クリーニング工場の焼却炉の爆発事故が発生したにもかかわらず、事故報告書を提出しなかったとして、糸満市のクリーニング業と同社専務の30代男性を労働安全衛生法違反の疑いで那覇地検に書類送検した。
同署によると、2021年5月27日、糸満市のクリーニング工場でボイラー付属設備の焼却炉の爆発事故が発生。
事故発生を所轄の労働基準監督署長に報告しなければならないにもかかわらず、報告を怠り、報告書を提出しなかった。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1478613.html
(ブログ者コメント)
昨年10月の爆発事故は本ブログでも紹介している。
(2023年8月24日 修正1 ;追記)
2023年8月24日5時20分に琉球新報からは、ボイラーのハード&ソフト面で欠陥があったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
ガスボイラー機器の使用中に事故が発生し従業員2人が死傷するなどした糸満市のクリーニング業の企業が、ボイラー機器を製造販売する宮崎県の会社と役員3人に損害賠償を求めた訴訟の判決で、那覇地裁(藤井裁判長)は23日、原告の請求を全面的に認める判決を言い渡した。
機器システムの欠陥による事故の損害を認定し、被告らに約4億2千万円の支払いを命じた。
被告は請求棄却を求めていたが、具体的な主張はなかった。
藤井裁判長は判決理由で「被告らは請求原因事実を争うことを明らかにしないから、これらを自白したものとみなす」と判示した。
判決によると、被告は2020年1月、機器システムを原告に引き渡したが、その時点で設計・製造上の欠陥、指示・警告上の欠陥が存在した。
原告は被告が指示する用法に従って稼働させたが、21年5月と10月に炉内で爆発が起きるなどした。
運転マニュアルや被告の指示には、使用法の明確な基準や適切な説明がなかった。
原告側代理人弁護士は、取材に「システムの欠陥が認められたことは大きい」と判決を評価した。
一方、被告の会社と役員3人は今年、宮崎地裁都城支部から破産手続きの開始決定を受けたといい、「被った損害の賠償金をどうやって回収するかが課題」と述べた。
琉球新報は同社の代表番号に電話をかけたが、不通だった。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1771460.html
8月24日10時23分にYAHOOニュース(沖縄タイムス)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
2021年10月に従業員2人が死傷するなど爆発事故が相次いだ沖縄県糸満市のクリーニング業「Tクリーナー」が、原因は焼却システムの欠陥にあるとして、開発・販売元で宮崎県の焼却設備製造「O開発」と同社の代表ら役員3人を相手に損害賠償を求めた訴訟で、那覇地裁(藤井裁判長)は23日、システムの欠陥や事故との因果関係を認め、請求通り約4億2千万円の支払いを命じた。
クリーニング工場では21年10月、焼却炉内の爆発で鉄製の着火扉が頭に当たった男性作業員1人が死亡、1人が熱風で顔にやけどを負った。
同年5月にも焼却炉内部が爆発し、建屋を破損していた。
原告側は、システムに当初から欠陥があり、被告側の対応・説明も問題があると主張していた。
藤井裁判長は判決で、各事故がシステムなどの欠陥で生じた損害と認定。
10月の事故が起きるまでの被告側の対応を踏まえ「原告に生じた各損害を賠償すべき義務を負う」と判示。
会社代表ら3人それぞれについて「任務懈(け)怠(たい)行為があり、悪意または重過失があるというべき」と指弾した。
判決によると、被告側は請求を棄却するよう求めたが、反論など具体的な主張はしていなかった。
同社は今年5月に破産手続きの開始が決まり、役員3人も破産手続き中だという。
原告側代理人の中村弁護士は、「機械の欠陥が事故原因だったと認められたことは一つの大きな節目。相手が破産したのは非常に残念で、まだ全面解決とは言えないが、ご遺族にも報告したい」と述べた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/4e568de1b23a868a46b432c17a49bffbbb034f17
2022年2月21日16時29分にNHK栃木から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
去年2月、足利市で発生した大規模な山火事から、21日で1年です。
市は、今後の山火事に備えて課題などを検証し、初動対応などの強化に乗り出しました。
去年2月21日に足利市の市街地近くで発生した山火事は、強風で燃え広がるなどして鎮火まで3週間あまりかかり、焼失面積は167ヘクタールに及んだほか、最大で周辺の305世帯に避難勧告が出されるなど、市民生活に大きな影響が出ました。
足利市は、県や警察、それに自衛隊などとともに山火事の対応を検証する会議を設け、課題や対策などをこのほどまとめました。
それによりますと、去年の山火事では災害対策本部の設置が発生翌日になり初動対応が遅れたとして、具体的な設置基準を決めました。
火災発生場所の最大風速がおおむね5メートルを超えているか、超える見込みがある場合で、かつ炎が民家の500メートル以内に迫っている場合などに災害対策本部を自動的に設置するとしています。
また、去年の山火事では使用した消火用の水が6300トンにのぼり、市街地にある消火栓だけで確保するのは困難だったことから、今後は農業用のため池などの場所を把握・情報共有し、速やかに消火用水を確保できる体制を整えます。
このほか、市の各部署がスムーズに連携できなかった反省から、山火事発生時にそれぞれの部署が担う役割をあらかじめ決めてマニュアルを作り、通常業務と両立しながら早期の収束を目指すとしています。
足利市危機管理課の近藤課長は、「足利市にとって、とても大きな山火事で、初動対応に特に課題が残った。よりスムーズにスピーディーに活動できる体制を作るので、市民にも理解と協力をいただきたい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/utsunomiya/20220221/1090011724.html
2月21日7時1分にYAHOOニュース(下野新聞)からは、山を愛する市民も火災予防などに取り組んでいるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
栃木県足利市西宮町の両崖山で下草など約167ヘクタールを焼いた大規模山林火災は21日、発生から1年を迎える。
登山道脇には今も黒焦げの幹や倒木が残る。
だが、山を愛する市民の間には、「火災予防・環境整備・事故防止」を掲げて里山を守ろうとする動きが広がっている。
火が及んだ登山道など8カ所に今月、被災状況を写真と文章で伝えるパネルが設置された。
火災1年に合わせ、ハイカーに防火意識を高めてもらおうと、登山愛好家グループ「足利里山通信」が企画した「リメンバー2・21ハイク 足利林野火災パネル展」の一環だ。
27日までの週末は、3カ所以上の写真を撮って、下山したハイカーに「里山の守人」と記した木札を配っている。
中心となって企画したのは、群馬県邑楽町、元広告代理店経営原島さん(男性、74歳)。
8年前から市内の山行を日課にしていたところに火災が発生し、「山は自分たちで守らないと」との思いを強くした。
鎮火後の昨年4月、無料通信アプリ「LINE」のオープンチャット機能を利用して足利里山通信を開設。
150人を超える会員が山の天候や危険箇所などについて情報交換している。
今月13日には、同市南大町、神棚職人入江さん(男性、76歳)のチャットでの呼び掛けに応じた15人が登山道に参集。
地元住民と共に、朽ちた橋の解体や倒木の撤去作業に汗を流した。
地元の三重地区観光協会の遠藤会長(男性、72歳)は、「安全な道になり、ありがたい」と感謝した。
4月3日には、市内主要9カ所のハイキングコースで32年続く一斉清掃ボランティア活動「足利の山クリーンハイク」の実行委員会とも合流して力になる。
原島さんは、「数は力。幸い、この1年は無事過ごせたが、今後も仲間を増やして山を守り、火災や事故の有事には早期解決につなげたい」と力を込めた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1450244c263544e0877a24baac3003b5413eadd2
(ブログ者コメント
足利市の山火事は本ブログでも紹介スミ。
2021年12月3日13時21分にNHK関西から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
先月(11月)29日、大阪・此花区北港緑地の「日立物流西日本」の7階建ての倉庫から火が出ました。
これまでに消防車のべ445台とヘリコプター2機が出動して消火活動にあたり、発生から4日たった3日午前11時に火は、ほぼ消し止められました。
消防によりますと、倉庫に保管されていた物が広範囲に燃えたとみられ、倉庫は窓などが少ないため火元に水が十分に届かず、消火活動は難航したということです。
この火事でこれまでに、のべ床面積およそ5万6000平方メートルのうち、70%近くにあたる3万8000平方メートルが焼けたということです。
また、火事が起きた翌日(先月30日)には近くの別の会社で働いていた50代の女性が煙を吸って喉の痛みを訴え、病院に搬送されたということです。
消防は、火を完全に消す活動を続けるとともに、今後、警察と合同で現場検証をして火事の原因を調べることにしています。
【大阪市消防局 緊急立ち入り調査】
倉庫で起きた火事を受け、大阪市消防局は、発生翌日の先月30日から市内にある広さ5万平方メートル以上の倉庫21か所を対象に緊急の立ち入り調査を行っています。
調査では、
▼延焼を防ぐ防火扉や避難経路となる階段の前に荷物が積み上げられていないか
▼定期的に避難訓練を実施しているか
などについて確認しているということです。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20211203/2000054661.html
12月3日12時40分に毎日新聞からは、紙製のパレット付近から火が出た、倉庫は商品の日焼け防止のため無窓になっていることが多いなど、下記趣旨の記事が現場写真と火災状況のイラスト付きでネット配信されていた。
大阪湾に浮かぶ人工島・舞洲(まいしま)(大阪市此花区)の「日立物流西日本」舞洲営業所で起きた倉庫火災は、発生から丸4日たった3日午前も鎮火の見通しが立たない。
倉庫特有の構造的な問題から、内部に熱気や煙が充満して消火活動が難航しているためだ。
巨大な物流拠点で何が起きているのか。
「倉庫で段ボールが燃えている」。
男性の従業員が大阪市消防局に119番したのは、11月29日午前8時55分だった。
鉄骨鉄筋コンクリート造りの6階建て倉庫(延べ約5万平方メートル)からは激しい炎が上がり、黒煙も噴き出した。
3日現在で3万平方メートル超が焼損し、屋根の一部も焼け落ちた。
延べ433台の消防車とヘリ2機が出動。
同日午前11時にようやくほぼ消し止められたが、火は今もくすぶっている。
現場は物流センターが密集する地域で住宅がなく、人的被害は煙を吸い込んだ女性1人の救急搬送にとどまる。
親会社の日立物流(東京都中央区)などによると、出火元は目撃情報から荷物を搬出する1階の中央部分とされ、「パレット」と呼ばれる運搬用の紙製の台を積んでいた付近から炎が上がった。
瞬く間に倉庫内に火が回っており、大阪府警此花署などが出火原因を調べている。
市消防局によると、2020年5月に倉庫の立ち入り検査を実施したが、防火設備に問題はなかった。
倉庫は各メーカーから発送された商品を保管し、卸売業者に出荷する「物流の中継基地」。
主に6~3階に医薬品や食品、工具などが保管されていた。
多くの商品が燃えたとみられ、日立物流の担当者は「東日本などの倉庫から業者に出荷しているが、納期に遅れが出始めている」と説明する。
なぜ消火活動が困難を極めているのか。
倉庫は全体的に窓の数が少なく、屋外からの放水は壁に阻まれて限界がある。
開口部が少ないことで内部に熱気と煙がこもっている上、市消防局は「倒壊の危険性などがないか安全確認が必要で、容易に内部で作業できなかった」と説明。
1日から一部エリアの内部で消防隊員が消火活動を始めた状態だ。
事務用品通販会社「アスクル」の物流倉庫(埼玉県)でも17年、鎮火まで12日間を要する火災が起きた。
東京理科大の関沢愛教授(建築・都市防災学)は、「倉庫は商品が日焼けするのを防ぐため『無窓』構造になっていることが多く、一度燃え始めると消火に時間がかかる」と指摘。
「ネット通販の急拡大で物流革命が起き、各地で大規模な倉庫が増えている。事業者は防火や被害拡大を防ぐ対策に改めて力を入れるべきだ」と語った。
https://mainichi.jp/articles/20211203/k00/00m/040/071000c
12月4日18時55分に産経新聞からは、12月4日17時に鎮火したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪市此花区の人工島・舞洲にある物流会社「日立物流西日本」の倉庫で11月29日朝に起きた火災は、発生から5日が経過した4日午後5時に鎮火した。
窓が少ないため消火活動は難航したとみられ、物流にも一時影響が出ていた。
大阪市消防局によると、7階建て倉庫延べ約5万6千平方メートルのうち約3万8700平方メートルが焼け、延べ503台の消防車とヘリコプター2機が出動した。
発生翌日の30日には、近隣で働いていた50代女性が煙を吸い軽傷を負った。
大阪府警此花署が出火原因などを調べている。
https://www.sankei.com/article/20211204-I5KIRYVZGVNTXPCISUSXOIBZO4/
(2022年1月17日 修正1 ;追記)
2022年1月15日3時39分に産経新聞からは、原因は放火だったという下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
大阪府警捜査1課と此花署は15日、現住建造物等放火容疑で、府内に住む派遣社員の少年(19)を逮捕した。
「同僚からたたかれたり蹴られたりする暴力を受け、一緒に働きたくなかった。別々にしてほしかったのでターボライターで火を付けた」と容疑を認めている。
府警は犯行動機の裏付けを進めている。
逮捕容疑は昨年11月29日午前、大阪市此花区北港緑地の日立物流西日本舞洲営業所の倉庫1階南側に積まれていた運搬用の段ボール製「パレット」に何らかの方法で火を付け、倉庫を全焼させたとしている。
府警によると、1月14日朝には、同市西淀川区の5階建て倉庫「プロロジスパーク大阪4」で、日立物流西日本が借用する倉庫3階の区画でも火災が起き、薬品が入った段ボールが焼けた。
この現場には、此花区の火災後に舞洲営業所から少年を含む4人が派遣されており、府警が事情を聴いたところ、少年が西淀川区での放火について「同僚からの暴力を受けてストレス解消でライターで火を付けた」と話し、此花区の放火も認めたため、逮捕した。
https://www.sankei.com/article/20220115-DETLVQXR2BJNZNT66CXFQFJ36Q/
(2022年6月15日 修正2 ;追記)
2022年6月14日16時28分に産経新聞からは、損害は80億円にのぼっていた、元少年は別の倉庫の放火容疑でも追送検されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
昨年11月に起きた放火事件により、日立物流側に少なくとも約80億円の損害が生じていたことが14日、同社への取材で分かった。
大阪府警は同日、現住建造物等放火の疑いで逮捕した元派遣社員の男(20)=事件当時(19)=について、同社が賃借する別の倉庫にも放火しようとしたとして同未遂容疑で追送検し、捜査を終えた。
府警によると、男はいずれの倉庫にも派遣社員として勤務。
「先輩から毎日仕事について注意され、暴力も受けていた。全てなくなれば離れられると思い、ライターで放火した」と容疑を認めているという。
府警は追送検容疑について、起訴を求める「厳重処分」の意見を付けた。
昨年11月29日に起きた舞洲の倉庫の放火では、延べ約5万3千平方メートルのうち約3万平方メートルが焼け、鎮火までに5日を要した。
日立物流によると、損害額は倉庫の解体・撤去費などで約73億円、保管商品の代替輸送費で約6億7千万円に上るという。
今年1月14日、今回の追送検容疑となった大阪市西淀川区の同社の倉庫でもぼやが発生。
当時ここに派遣されていた男が、先の舞洲の火災も含めて関与を認めたため、府警は舞洲での放火容疑で逮捕していた。
男は1月末から約4カ月間、刑事責任能力の有無を調べるため鑑定留置され、今月2日に起訴された。
追送検容疑は1月14日午前、大阪市西淀川区中島の5階建て倉庫の日立物流西日本が賃借する区画で、薬品が入った段ボールの上に置いた紙に火を付け、倉庫を燃やそうとしたとしている。
けが人はなかった。
https://www.sankei.com/article/20220614-LAMC4A45QBIBLGQRU2GF4OTOEI/
6月14日19時25分に読売新聞からは、元少年はタバコを吸わないのにライターを持っていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
元少年はどちらの倉庫でも勤務した経験があり、タバコを吸わないのにライターを所持しているなど、不審な点があったということです。
https://www.ytv.co.jp/press/kansai/151990.html
2021年9月29日13時5分に読売新聞から下記趣旨の記事が、過去の判決例付きで「ネット配信されていた。
子どものいたずらや遊びが重大な結果を引き起こし、親が高額の賠償金を支払うケースは少なくない。
徳島市で2018年、住人2人が死亡したアパート火災では、男児(11)の火遊びが原因だったとして、徳島地裁が今月2日、母親に遺族への約3160万円の賠償を命じた。
親に課せられる「監督責任」は大きい。
18年3月、徳島市北矢三町の2階建てアパートが全焼。
男性(当時38歳)ら2人が死亡した。
男性の遺族は19年、男児の母親に慰謝料など約4050万円の損害賠償を求めて提訴した。
訴訟では、母親が我が子に対する監督義務を尽くしていたかどうかが争点となった。
遺族側は「マッチで遊ぶ危険性は当時8歳の男児にも理解でき、母親が適切な指導を行っていれば、火災は簡単に回避できた」と主張。
母親側は「男児の生活習慣に気を配り、それまで警察が関わる事態もなく、監督義務を十分履行していた」と反論した。
秋武郁代裁判官は判決で、火災原因について、男児がアパートの古紙置き場で友達とマッチで段ボールを燃やして遊んでいた際、建物に燃え移ったと認定。
その上で、監督義務について検討した。
秋武裁判官はまず、火遊びで火災が発生しうることは男児にも簡単に理解でき、母親には火の危険性を十分に教えておく監督義務があったと指摘。
▽火災の約1か月前から男児の友達が火遊びをしているうわさがあった
▽火災の直前、男児が「マッチ、マッチ」とつぶやきながら外出し、母親は「マッチは危ないよ」と言っただけで、それ以上注意しなかった
などの経過を挙げ、「母親は監督義務を怠った」と結論付けた。
母親側は判決を不服として17日に控訴。
代理人弁護士は取材に「『マッチは危ない』という発言は、火遊びをやめるよう指導した証拠。監督義務は果たしている」と語った。
遺族側の代理人弁護士は「コメントしない」としている。
◇
子どもの行動に、親はどこまで責任を負うのか。
民法では、責任能力のない子どもが第三者に損害を加えた場合、親が賠償責任を負うと規定。
一方、監督義務を尽くしていれば、責任は免れるとも定める。
だが、民事裁判では、予測が困難な事故でも、親の賠償責任は広く認められてきた。
こうした流れに一石を投じたのが、子どもが引き起こした事故を巡る訴訟で、最高裁が2015年に言い渡した判決だ。
11歳の男児が校庭で蹴ったサッカーボールが道路に転がり、よけようとした高齢者のバイクが転倒した死亡事故で、判決は親の賠償責任を否定。
「通常は危険がない行為で偶然生じた損害について、親の監督責任は問われない」とする判断基準を示した。
損害賠償請求訴訟に詳しい吉村良一・立命館大名誉教授(民法)によると、火遊びや線路への置き石といった危険な行為は、これに当てはまらない可能性が高いという。
「親が子どもの生活全般に広く責任を負うという裁判所の考え方は、最高裁判決前後で変わっていない」と指摘する。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20210929-OYT1T50101/
2020年7月12日に掲載した元記事がブログ運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第2報修正3として掲載します。
第1報(2/2)は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/10844/
(2021年4月12日 修正3 ;追記)
2021年4月5日19時36分にNHK静岡から、事故報告書が公表されたという下記趣旨の解説記事がネット配信されていた。
火災から9か月。
メーカーが火災のあとに設けた専門家による事故調査委員会は3日、記者会見して、とりまとめた報告書の内容を説明しました。
爆発的に燃え広がった原因や必要な再発防止策にどのような見解が示されたのか、詳しくお伝えします。
火災が発生したのは去年7月5日の深夜1時すぎ。
吉田町川尻にある倉庫と工場が併設された「レック静岡第二工場」で発生しました。
消防や警察が駆けつけた時点では、建物内は白い煙が漂う程度でした。
そこに消防隊員3人と警察官1人が火元を探すために入っていきました。
午前2時7分ごろ、1階の工場と倉庫を隔てる防火シャッターの工場側から爆風と爆発音がして一気に燃え広がり、倉庫の2階に上っていた4人が取り残されたんです。
(防火シャッター)
警察などによりますと、この防火シャッターが大きく壊れていたことから、この付近で何らかの原因で爆発が起きたと考えられています。
(アナウンサー)
その燃え広がりについて、メーカーの事故調査委員会は今回の報告書ではどのような見解を示したか。
(武友記者)
この中では、「開いた防火シャッターから新鮮な酸素が入り込み、爆発を起こした可能性が高い」という見解を示しています。
こちらは、現場の模式図です。
火元は、工場側にあった粉末や液体の洗剤を袋に充てんする機械の周辺が激しく燃焼していたことから、このあたりから火が出たと考えられています。
事故調は、この付近で発生した可燃性ガスにシャッターの開口部を通って一気に流入してきた酸素が入り込み、「気相爆発」という現象が起きた可能性があるとしているんです。
(アナウンサー)
防火シャッターは、爆発の前に開いていた、ということなんでしょうか。
(武友記者)
発生直後、消防は記者会見で、「工場側の爆発によりシャッターが突き破られ燃え広がった」という見解を示していました。
今回、事故調は誰がシャッターを開けたのかなどその経緯については「情報がない」としながらも、現場の状況から見て「気相爆発」が起きたという見解を示したんです。
(アナウンサー)
火災の原因についてはどういう見解だったか。
(武友記者)
事故調は、原因の特定には至らなかったとしました。
ただ、2つの可能性を挙げています。
1つ目は、分電盤などの機器が発熱して発火した可能性です。
発生を裏付ける証拠は得られなかったものの、当時、通電状態にあり、「漏電した可能性はある」としました。
2つ目は、工場や倉庫に保管していた「過炭酸ナトリウム」が水分と反応し、発熱した可能性です。
メーカーでは、洗濯槽クリーナーなどの製品を作っていましたが、原料は、下請けの2つの会社から加工した状態の「過炭酸ナトリウム」を仕入れていました。
このうち1社の原料について、事故調は水と反応して発熱する可能性があると指摘しました。
(アナウンサー)
「過炭酸ナトリウムは、あまり聞き慣れない」。
(武友)
過炭酸ナトリウムが水などと反応すると発熱します。
原料に過炭酸ナトリウムがどのくらい含まれているのかによって「危険物」となり、消防庁が保管方法などを規制しています。
メーカーは、安全な配合量の原料を仕入れていたとしていますが、火災のあと、消防庁がメーカーの製品を調べた結果、2つの製品が「危険物」に判定されました。
メーカーは、3日の記者会見で、この製品の原料は国内の商社を通じて、韓国の会社から仕入れていたもので「『非危険物』の判定を得ていた」と説明しました。
メーカーは今後、検証を続けていくとしています。
(アナウンサー)
火災のあとに「危険物」と判明したんですね。
メーカーの管理体制は十分だったのでしょうか。
(武友記者)
事故調査委員会で委員長を務めた東京大学の田村昌三名誉教授は次のように指摘しています。
(田村昌三名誉教授)。
「過炭酸ナトリウムの危険性を把握し、どのような条件で化学反応が起きるのか、十分な知識と知見を持っていなかった。今後は社内に安全性を検証する専門組織を設け、物質の定期的な検査を実施し危険性を把握すべきだ」。
(武友記者)
事故調査委員会は「メーカーがこれまで、安全性を確保するための内部体制を構築しておらず、過炭酸ナトリウムの潜在的な危険性に十分な知識と知見を持っていなかった」と指摘しました。
さらに、電気設備に関する安全管理体制の不十分さも指摘しました。
(アナウンサー)
4人が亡くなった凄惨な火災でした。
しっかりした再発防止策が求められる。
(武友記者)
社会的責任がある事業者として、安全管理の意識をもつことの重大さが改めて示された火災だったと思う。
警察と消防は検証を続けており、引き続き取材してお伝えしていく。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/20210405/3030011036.html
4月5日20時53分にYAHOOニュース(テレビ静岡)からは、防火シャッターが開いた原因のいくつかの可能性について、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
午前1時29分。
火災警報を受け警備会社が到着すると、防火シャッターが下がり始めていました。
1時46分現場に消防が到着。
煙が漂う中亡くなった4人は2階の確認に向かいます。
2時7分。
爆発音とともに爆風が押し寄せました。
会社側火災事故調査委員会・土橋律委員「この火災の場合、爆発的燃焼がかなり特異なものでございます。特に段ボールの場合は、いったん酸素不足で火が消えても、また小さな扉を開けて空気を流入させると再燃すると。防火シャッターが開いて外側の空気が入り込んで、気相の爆発を起こしたというのが一番可能性が高い」
委員会は、可燃性のガスに新たな空気が流れ込んで起こる「気相爆発」の可能性を指摘しました。
ではなぜ、閉まったはずの防火シャッターが開いたのか?
記者「東側シャッターや主要階段が開いているのは消防隊員が開けた可能性があるのか」
会社側火災事故調査委員会・土橋律委員「シャッターが誰が開けたのか、勝手に開いたのか、いろんな情報が全く入ってきませんので、開いたとすれば、これ(気相爆発)が起こるその可能性は高いと」
現場に駆けつけた社員は、消防隊員からシャッターを開けるよう指示されたが開け方がわからなかったと話していて、静岡市消防局は「出火原因や当時の隊員の活動については、現在事故調査委員会で検証中なのでお答えできません」としています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b2c23c381fccc11d33be94bc692c7e5818c59548
(ブログ者コメント)
報告書中のポイントと感じた記述は下記。
P37)火災は、7月4日18時から7月5日午前1時15分の間に発生しているが、時間は特定できていない。
午前1時15分 1階南側工場の自動火災報知設備受信機で火災を感知、警備会社にて火災警報を受信した。
午前1時34分 警備会社担当隊員は外に退避しながら消防通報を実施。
消防より、退避して到着する消防の誘導をするよう指示あり。
P38)午前1時43分 2階南側倉庫の状況。炎はなく煙が漂っている。火災報知器が鳴っている。(写真付き)
午前1時48分 消防隊が現場到着。
P39)午前1時49分 2階南側倉庫の状況。炎はなく白煙が漂っている。火災報知器が鳴っている。(写真付き)
P40)午前1時59分 2階南側倉庫の状況。消防隊が2階倉庫内部を移動している。2階の煙濃度が上昇している。(写真付き)
P41)午前2時4分 2階南側倉庫の状況。消防隊員が「照明がほしい」と発声。炎はないが煙の濃度が濃くなっている。 消防隊が2階南側倉庫内を移動していることから、2階の防火シャッターは下りていない。
P43)午前2時7分 「バーン」という爆発音とともに爆風が発生する。
煙と熱気が噴き出てきたため、消防隊は緊急脱出を行う。
1階にいた隊員は屋外に退出、2階に状況確認に行った隊員と警察官は取り残される。
消防無線にて爆発音爆風という形の中で無線が入る。
P71)4.4.5 過炭酸ナトリウム組成物の発熱・発火の検討
発火源に関する化学的要因の内、可能性のある化学物質として過炭酸ナトリウム(以下 SPC という)の熱反応特性について検討した。
SPC は酸化性物質であり、それ自身で発火、燃焼燃することはないが、支燃性があり、単独では通常の取り扱い条件で安定であるが、熱や反応を促進する物質との接触によって自己分解するといった化学的特性を有する物質である。
・・・
SPC の化学的特性を踏まえ、工場内に存置していたSPCが何らかの要因により分解した可能性を検討するため、当事故調査委員会では、SPCに水を添加し、その後の熱的挙動を調べるために示差走査熱量計(DSC)および暴走反応測定装置(ARC)による検討を行った。
・・・
以上、熱的挙動の検討から、A 社製 SPC、B 社製 SPC に加水された場合には、発熱反応が生じる可能性が確認できたが、製品 SPC( SPC31.5w/w%の洗濯槽クリーナー)については発熱反応の促進は確認できなかった。
P73)本試験結果により、SPC の発熱開始温度は、A 社製、B 社製ともに水分の影響を受ける結果となった。
特に B 社製 SPC の ARC 測定結果に基づく解析では、断熱状態において 24 時間以内に発熱分解する温度(ADT24)と 25kg 缶で 1 週間以内に自己加速分解開始する温度(SADT)がともに13℃となり、火災時工場内温度は 24℃であったことから、工場内に存置したSPCは発熱分解した可能性を否定することはできない。
2021年3月27日16時58分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が複数の現場写真付きでネット配信されていた。
27日午後3時ごろ、大阪府摂津市三島3丁目の段ボール製造会社「M紙業」から、「溶接中の火がパレットに燃え移った。今も燃えている」と119番通報があった。
摂津市消防本部によると、火は工場内に燃え広がり、延べ約8820平方メートルの工場と、3階建ての事務所延べ約670平方メートルが全焼した。
隣接する高槻市や吹田市の消防隊も出動し、消火活動にあたったが、けが人の情報はないという。
現場は阪急京都線の摂津市駅から南に約800メートルの、住宅や工場が立ち並ぶ一角。
近くで美容院を経営する岩谷さん(男性、61歳)は、「店の営業中に煙が上がり、消防から逃げてと言われた。早く火が消えてほしい」と不安そうに話した。
https://www.asahi.com/articles/ASP3W5H8YP3WPTIL00C.html
3月27日23時49分にNHK関西からは、会社は休みで別会社の社員が作業していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
27日午後3時ごろ、摂津市三島にある段ボールを製造する「M紙業」の工場で、「溶接中の火がパレットに燃え移った」と、作業をしていた男性から警察に通報がありました。
消防車など16台が出て消火にあたり、およそ8時間後の午後11時すぎにほぼ消し止められましたが、敷地にある3階建ての事務所と、のべ床面積がおよそ8800平方メートルの工場が全焼したということです。
警察や消防によりますと、けが人や逃げ遅れた人はいないということです。
工場は27日は休みで、出火当時、別の会社の社員が作業していたということで、警察などが詳しい状況について調べています。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20210327/2000043089.html
(2023年11月30日 修正1 ;追記)
2023年11月27日22時10分に朝日新聞からは、エレベータ設置工事中に天井の鉄板を溶断していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
府警は27日、工事会社2社の男2人を業務上失火の疑いで書類送検し、発表した。
起訴を求める「厳重処分」の意見を付けたという。
府警によると、2人は岸和田市の建築リフォーム業「U工務店」の部長(63)と、泉南市の工事業「S工業」の元社員(30)。
2021年3月27日、摂津市三島3丁目の段ボール製造会社「M紙業」で、エレベーター設置工事中に天井の鉄板を溶断する作業をしていた際、足場にしていた樹脂製のパレットに引火させ、工場や倉庫など4棟を全焼させた疑いがある。
この会社の被害額は約54億6千万円に上ったという。
https://www.asahi.com/articles/ASRCW6CXVRCWPTIL00M.html
11月27日18時10分にYAHOOニュース(ABCテレビ)からは、鉄板を加熱して切り離した際に溶けた金属からプラ製の足場に引火したなど、時に下記趣旨の記事がネット配信されていた。
おととし3月、摂津市の段ボール製造会社「M紙業」で倉庫や工場が4日間にわたって燃え、8000平方メートル以上が全焼しました。
警察によりますと、作業員が倉庫内で鉄板を加熱して切り離した際、溶けた金属からプラスチック製の足場に引火したといいます。
警察は、適切な対策をとらずに作業したとして、現場責任者の男性(63)と溶接作業員の男性(30)を業務上失火の疑いで書類送検しました。
起訴を求める「厳重処分」の意見を付けたということです。
警察に対し、2人とも容疑を認めています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/689a342e7c376c7d9d95b26a77171f5d8f959b09
11月27日18時47分に産経新聞からは、パレットを使うと手間がかからないと思ったと話しているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
書類送検容疑は、3年3月27日、鉄板を溶断する際、プラスチック製のパレットが可燃性だと知りながら足場として使用するなど、適切な防火対策を怠り、溶断作業中の火花をパレットに引火させ、工場内の4棟を全焼させたとしている。
府警によると、2人は容疑を認めており、工務店部長の男は「パレットを使うと手間がかからないと思った」などと話しているという。
https://www.sankei.com/article/20231127-PIZUZRULGJKHLCBZAXWIWRH2OU/
2021年3月1日19時24分にNHK兵庫から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1日正午ごろ、尼崎市名神町にある金属加工会社「S製作所」で、火事が起きたと従業員から消防に通報がありました。
消防車18台が出て、火はおよそ2時間後にほぼ消し止められましたが、7階建ての建物の1階から3階部分が焼けたということです。
当時60人ほどの従業員がいましたが、全員が逃げ出して、けがはありませんでした。
警察によりますと、従業員が「1階にあるストーブに火を付けたまま、灯油を給油していたところ火事になった」と話しているということで、警察と消防が詳しい原因を調べています。
消防では、ストーブに灯油を給油するときは必ず火を消してから行うことや、燃えやすいものを近くに置かないことなど、注意を呼びかけています。
また気象台によりますと、県北部では空気の乾燥した状況が続いていて、乾燥注意報を出して火の取り扱いに注意するよう呼びかけています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20210301/2020012296.html
2021年2月13日20時49分にNHK北海道から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日午後3時半ごろ、札幌市中央区南9条西5丁目のビルの新築工事現場で、「炎と黒い煙が見える」と消防に通報がありました。
現場からは一時、黒煙が激しく立ち上り、消防車など20台余りが出て消火にあたった結果、火はおよそ1時間後に消し止められました。
警察によりますと、この火事でビルの外にあったヒーターや作業用に組まれていた足場などが焼けました。
また、工事関係者の50代の男性が顔や腕にやけどをして病院で手当てを受けました。
命に別状はないということです。
消防の話によりますと、屋外の雪をとかすためのヒーターに給油しようとした際に火の手が上がったという目撃証言もあるということです。
当時、工事現場には数十人の作業員がいたということで、警察と消防が火が出た原因をさらに調べています。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20210213/7000030602.html
キーワード;静電気?
2021年2月8日12時36分にYAHOOニュース(RKB毎日放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8日午前5時半ごろ、佐賀市東佐賀町の葬儀場「Mホール東佐賀」から火がでました。
火は、遺体が安置されていた葬儀会場1部屋を中心に焼き、約2時間後に消し止められました。
この火事で、50代と60代の男性従業員2人が煙を吸って病院に運ばれましたが、命に別状はないということです。
警察によりますと、出火当時、火元とみられる部屋には誰もおらず、燃え方が激しかった祭壇に安置されていた遺体は、一部焼損したということです。
別の部屋に安置されていた2遺体は、家族が運び出したということです。
火元とみられる部屋は、祭壇のロウソクと線香の火がついたままの状態になっていて、警察と消防は、これらの火が祭壇に燃え移った可能性もあるとみて、火事の原因を調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1c36ad506e54fc55c8c9a0d945f02fef5373582e
2月8日18時59分にNHK佐賀からは、「消火器では消えない」と119番通報があったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8日午前5時半すぎ、佐賀市東佐賀町の葬儀場「Mホール東佐賀」で働くアルバイトの男性から、「祭壇が燃えている。消火器では火が消えない」と、消防に通報がありました。
消防車12台が出て、火はおよそ2時間後に消し止められましたが、葬儀場の建物の一部が焼けました。
警察によりますと、建物の中にいたアルバイトの男性2人が煙を吸って病院に運ばれましたが、けがはなく、命に別状はないということです。
また、建物の中には3体の遺体が安置されていて、このうち2体は、葬儀のために泊まり込んでいた家族などが外に運び出して無事でしたが、1体は、一部が焼けて損傷したということです。
警察や消防によりますと、建物の中の祭壇にはろうそくや線香が供えられていて、その付近が激しく燃えたあとがあるということで、火事の原因を調べています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/saga/20210208/5080008094.html
(ブログ者コメント)
病院に搬送されたアルバイト従業員2人は、初期消火中に煙を吸ったということかもしれない。
2021年1月26日19時14分にNHK福井から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
26日午後0時半ごろ、越前町織田にあるH化成福井工場から「溶接作業中にウレタンに火花が移った」と、工場で作業をしていた従業員から消防に通報がありました。
消防車など15台が出て消火活動にあたり、火はおよそ2時間後に消し止められましたが、3棟ある工場のうちの1棟が半焼となり、およそ520平方メートルが焼けました。
ケガをした人はいませんでした。
警察などによりますと、この工場は自動車のシートなどを製造していて、出火当時はベルトコンベヤーの修理のため、従業員2人で溶接作業をしていたということです。
また通報の内容から、溶接作業中に火花がとんだとみられるということで、警察や消防は現場検証を行って火事の詳しい原因などを調べています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukui/20210126/3050007042.html
2021年1月6日11時0分に産経新聞から下記趣旨の記事が、実験時の写真付きでネット配信されていた。
全国の火災を出火原因別にみると「たばこ」がトップで、乾燥する冬場などは特に気をつけたいところ。
だが岡山市では少し事情が異なり、ここ3年連続でトップは「たき火」だ。
岡山県が農業が盛んなことが背景にある。
こうした状況を受け、同市消防局は初めて啓発動画を作成。
さらに防火教室などでは、もし衣服に火がついたとき、地面に倒れ込み、左右に転がって火を消して-と呼びかけている。
【5件に1件】
下草についた火が風にあおられ、煙とともに広がる。
火は納屋の壁に見立てた木の板やマネキンの着た衣服にも燃え移った。
同市消防局が実際に起きた火災の再現実験を行い、撮影した映像だ。
12月22日、動画投稿サイトのユーチューブで公開を始めた。
同市では平成29年~令和元年の3年間、火災原因のトップはたき火。
このうち元年は、火災の発生件数200件中、たき火は40件で、5件に1件の割合だった。
令和2年も11月末現在で全体の件数162件(速報値)の火災のうち、たき火は37件(同)を占めている。
全国の傾向とは違っていて、消防白書によると、平成30年の全国の出火件数3万7981件のうち、出火原因のトップは3414件で、たばこ。
たき火は3095件で、その次だった。
岡山でたき火が原因の火災が多いのは、田畑の多さと瀬戸内地方の乾燥した気候によるとみられる。
県南部では江戸時代から稲作地帯が形成され、近代の明治38年~昭和38年の長期にわたる児島湾の干拓で水田はさらに拡大した。
現在も郊外を中心に田畑が広がっており、草刈りをした後にわらや枯れ草をまとめて燃やすのは、冬場によく見られる光景だ。
【ストップ ドロップ アンド ロール】
同市消防局によると、失火は高齢の農業従事者が起こす傾向がある。
「慣れているのか、中にはたき火をしたまま現場を離れて食事に行ってしまう人もいた」と担当者。
いったん燃え広がった火を制御することは難しい。
同市消防局では、火元を離れず、水を入れたバケツなど消火の準備を行い、周りに燃えやすいものがないかを確認することを、予防策として求めている。
また、すぐに通報ができるよう、たき火をする際は携帯電話を所持しておくことも呼びかけている。
一方、この機会に推奨しているのが、衣服に火がついたときの対処法。
衣服に火がついたとき、焦って走るとかえって火が広がってしまう上、直立状態だと火が頭に延焼し、頭部や気道をやけどする恐れがある。
そこで、地面に倒れ込み、顔を手で覆って左右に転がり、火を地面に押し付けて消すという。
1980年代に米国で火災予防教育として始まったとされる「ストップ ドロップ アンド ロール(Stop Drop and Roll)」という手法で、国内でも各自治体で啓発が進んでいる。
岡山市では「横文字だと高齢者にはなじみが薄い」として、この名称は使っていないが、地域の防火教室などで手法を奨励。
担当者は「今後、より分かりやすく広報啓発を進めたい」としている。
https://www.sankei.com/west/news/210106/wst2101060002-n1.html
(ブログ者コメント)
以下は岡山市が発信しているユーチューブ映像(5分38秒)
実験映像以外、過去のデータでは風速2m程度のおだやかな風の時の事例が一番多かったなど、専門家のインタビュー解説もある。
https://www.youtube.com/watch?v=u2GqQARbJlk
2019年12月21日に掲載した元記事がブログサイト運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第5報として掲載します。
第4報は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/10287/
(2020年11月6日 修正7 ;追記)
2020年10月30日10時17分に沖縄タイムスからは、再発防止検討委員長は文化財の警備を指定管理業務とすることに疑義を呈しているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
首里城の防火や管理体制を話し合う県の第三者委員会「首里城火災に係る再発防止検討委員会」の阿波連光委員長(弁護士)は29日までに本紙取材に、「替えが効かない文化財の警備を、今後も効率化やコストダウンを前提とした指定管理業務としていいのか」と述べ、管理体制の抜本的な見直しを議論する必要性に言及した。
■指定管理業務でいいのか
同委員会が9月にまとめた中間報告では、火災報知機の発報が遅れ、早期発見に至らなかったと指摘。
遠隔警備会社から消防へ通報したため、火災の発生場所など消防が火元へ急行するのに十分な情報が不足し、さらに城郭内に入る門扉が施錠されたままで、放水開始が遅れたと結論付けた。
委員らは10月24、25日に姫路城、清水寺などを視察した。
兵庫県の姫路市が管理する姫路城では、火災報知機の感知が姫路市消防局へ、感知場所も含めてリアルタイムで共有される。
阿波連委員長は、姫路城と比べて「首里城(の警備体制)は消防との連携が相当甘かった」と述べた。
姫路城の警備は姫路市の職員が担い、市の管理条例や防火管理規則で管理方法、訓練の回数などを定めている。
首里城の場合は、所有者の国から県に管理が移管され、県は指定管理者の財団に管理を委託。
警備は財団が警備会社に委託している。
阿波連委員長は、「誰がどこに責任を負うのか不明確だった」と指摘。
もうけが出ない警備や防災も含めて指定管理の体制でいいのか、県で担う方がいいのかどうか、今後の委員会で議論するとした。
■責任を分かりやすく
その他、視察した京都市の清水寺は、過去10回の火災で焼失し、約400年前に再建。
長い歴史の中で防災のノウハウが培われ、火災時の門の解錠など詳細な動きが決まっていたという。
首里城は、ノウハウが伝承されず「普通のビル管理と同じ発想で管理をしていたのではないか」と推察した。
木造建築などで城壁に囲まれた首里城は、もともと燃えやすく消火しにくい。
再建に向けて「ハード面では早期発見と初期消火がやりやすい仕組み、ソフト面では責任を分かりやすくすること」を求めた。
首里城は「400年、500年先まで残れば、もっとすごい世界遺産となるだろう」と期待。
そのためには、税金で賄う警備や防災費用がかさむ。
「自分たちの宝を自分たちで守るという強い気持ちが大切だ」と述べ、県民が一緒に防災を考え、協力する必要性を訴えた。
委員会は、視察の結果などを反映させた再発防止の方向性をまとめた最終報告書を来年3月ごろ県へ提出。
県は、21年度から具体的な管理体制の構築に取り組む。
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/655778
10月31日15時31分に琉球新報からは、出火原因不明のまま警察も消防も調査を終えたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
首里城火災の出火元は電気系統設備が集中していた正殿北東側とみられているが、原因は不明のまま、県警も那覇市消防局も捜査・調査を終えた。
原因を解明できなかった理由として、火災が長時間続き、火元とみられる正殿北東が焼き尽くされたからだとされる。
県警と市消防は現場で採取した銅線などを検査機関で鑑定したが、有力な物証を得られなかった。
県警は正殿周辺の監視カメラ画像を確認したが、放火など人為的な要因は見つけられなかった。
結果、火災につながる重大な過失を確認できなかったとし、誰も刑事責任に問えないと判断した。
首里城火災の再発防止策を協議する第三者委員会「首里城火災に係る再発防止検討委員会」(委員長・阿波連光弁護士)は9月、中間報告をまとめた。
報告では、火災当日は深夜までイベントの準備作業が行われていたが、業者らは奉神門や南殿から電源を引いていたので、火災原因の可能性は低いとした。
その上で「(正殿北東にあった)配線またはコンセントなどからの出火、あるいは配電盤の老朽化などを原因とする漏電火災が考えられる。電気関係設備が出火原因の可能性は否定できない」と判断した。
報告では再発防止策として、ハード(建築物・設備)とソフト(管理・運用)が密接に連動した、総合的な防止策の検討などを求めた。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1217526.html
(2021年4月1日 修正8 ;追記)
2021年3月31日7時9分に沖縄タイムスからは、城郭の内外で設置者が違うため防災体制が一本化されていなかったなどと指摘した最終報告書が提出されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
建築物の構造や施設の管理体制、日常の訓練や関係機関の連携など、さまざまなレベルの問題点が幾重にも重なって火災を拡大させ、正殿などの焼失を防げなかったことが、県の第三者委員会の調査で明らかになった。
首里城火災を受けて設置された再発防止検討委員会(委員長・阿波連光弁護士)は、最終報告書を県に提出した。
問題をややこしくしているのは、首里城公園の場合、城郭内と城郭外では公園の設置者が異なるため、設備が連関していないことだ。
出火当時、首里城公園には警備会社の警備員5人と設備会社の監視員2人の計7人が勤務していた。
警備員と監視員は、城郭内の国営公園にある中央監視室(モニター室)と、城郭外の首里杜館にある中央監視室、防災センターなど、4カ所に配置されていたという。
モニター室と防災センターで火災情報を自動的に伝達する仕組みはなかった。
出火してからしばらくの間、火災に気付かず、仮眠を取っていた監視員もいた。
指揮命令系統が不明確で、警備員および監視員の動きが統率されておらず、城郭内と城郭外の防災設備面の連携が取れていなかった、と報告書は指摘する。
首里城はもともと、建築物の構造上の特性や立地上の制約から、消火活動面で弱点を抱えていた。
短時間で火災が広がった大きな要因はそこにある。
その上に、さまざまなマイナス要因が重なり、延焼拡大を招いてしまったのである。
首里城公園は、管理体制も複雑だ。
正殿などのある城郭内の場合、国が県に管理を許可し、県が沖縄美ら島財団に指定管理を任せ、財団が常駐警備会社、遠隔警備会社、設備会社に、それぞれ業務を委託している。
管理体制が複雑で、一元化されていないため、責任の所在もあいまいになりがちだ。
人気のない夜間の消防計画については、施設の整備というハード面だけでなく、要員配置の在り方や教育訓練などソフト面の強化が欠かせない。
この際、県に提案したいのは、最終報告書の中でも触れられているが、防災センターの機能を一元化し、業務全体を統括する責任者を置くことである。
消防に電話連絡するのではなく、火災探知時の情報が自動火災通報装置によって瞬時に消防に届く仕組みが不可欠だ。
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/730230
3月30日16時51分にNHK沖縄からは、仮眠をとっていた監視員は出火後30分ぐらいして火災に気付いたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
最終報告によりますと、火災が起きた当時、警備員と監視員、合わせて7人は首里城公園の4か所に配置されていましたが、このうち防災センターの機能がある3か所の間で、火災の情報が相互に自動で伝達されるシステムになっていなかったということです。
この結果、火災の情報が7人の間で速やかに共有されず、出火から30分近くが経過した午前3時ごろまで火災に気づくことなく、仮眠をとっていた監視員がいたとしています。
こうしたことから最終報告では、防災センターの機能を一元化し、防災業務全体を統括する責任者を置くなど、管理体制を見直すよう求めています。
一方、出火原因は不明としながらも、「正殿1階北東側の分電盤につながっていた電気設備、または電気機器のいずれかによるトラブルの可能性が否定できない」と結論づけています。
第三者委員会の委員長を務める阿波連光弁護士は、記者会見で「首里城公園が、もともと国営部分と県営部分に分かれていたことが、すべての始まりで、管理体制をバラバラに構築したのがよくなかった。今後は、一元化した防災センターを整備して、取り組まないといけない」と述べました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/okinawa/20210330/5090013653.html
3月30日19時23分に時事ドットコムからは、報告書には今後も消失リスクがあると記されているという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「再築しても火災に弱い性格は基本的に同じで、今後も焼失リスクがある」として、再建後も継続して防災設備を強化するよう求める報告書をまとめた。
報告書は首里城正殿について、国内の他の城郭と違い、土壁やしっくいなど防火効果のある素材が使用されていない木造で、一度出火すると燃え広がりやすいと指摘。
「建築基準法や消防法を満たす(消火)設備があっても十分ではない」と強調した。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021033001085&g=soc
3月30日19時40分にFNN PRIME(沖縄テレビ)からは、警備会社を経由して119番通報されたため消防は詳細情報を得られなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
報告書では、出火元となった正殿内の火災報知器が「熱感知式」であったため、出火を感知するまでに一定の時間を要したことや、119番通報が現場の警備員ではなく警備会社を経由したため「どこから出火しているのか」消防が詳細な情報を得る事が出来なかったと指摘している。
https://www.fnn.jp/articles/-/162666
2017年5月8日に掲載した元記事がブログサイト運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7081/
(2020年11月5日 修正2 ;追記)
2020年10月28日付で中国新聞からは、被告の行為と火災に因果関係があったとして有罪判決が下ったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
重過失失火と重過失致死傷の罪に問われた元飲食店店長高沢被告(29)=同区=の判決公判が28日、広島地裁であり、冨田敦史裁判長は禁錮3年、執行猶予5年(求刑禁錮4年)の判決を言い渡した。
段ボールなどがある所でアルコールスプレーを噴霧し、バーナーで火を放った高沢被告の行為と火災の因果関係の有無が最大の争点。
弁護側は因果関係を否定し、無罪を訴えていた。
冨田裁判長は判決で、捜査機関の再現実験を検証した専門家の証言に基づき、段ボールに着火する可能性があると認定。
午後9時40分前後に高沢被告が駆除行為をした後、炎が立ち上って火災報知器が鳴り、同47分に高沢被告が119番をした点を踏まえ、「被告の行為と火災発生の時間が近く、それ以外に合理的な出火原因は想定できない」と述べ、因果関係を認めた。
「客や従業員に死傷の危険を生じさせる可能性があることは容易に予見でき、注意義務違反は著しい」とも指摘。
「結果は極めて重大で強く非難されるべきだ」と述べる一方、ビルの防災管理が不十分であった点なども考慮し、執行猶予付きの判決を導いた。
判決後、高沢被告は無言で地裁を後にした。
弁護人は控訴する方針を示した。
【解説】ビル防火 見直し急務
6人が死傷した広島市中区流川町の雑居ビル火災を巡る広島地裁判決は、被告の軽率な行為を厳しく非難するとともに、ビルの防火体制の不備が一因になったと指摘した。
人が密集する歓楽街では、ひとたび火災が起きると大惨事になる。
いま一度、この火災をどう教訓にするかが問われる。
広島県警などによると、6人がいたビル2階のメイドカフェは壁で仕切られた大小の個室が並ぶ複雑な構造だった。
地裁判決は、火災当時は2階から地上への避難が難しい状況だったと説明。
惨事の要因として「防災訓練が行われず、防災管理が不十分だったことなど、被告に帰することができない事情が一定程度寄与している」と言及した。
2001年に東京・歌舞伎町の雑居ビル火災で44人が死亡し、08年には大阪・難波で同様に16人が亡くなった。
狭い店内に多数の客と従業員がひしめく「ネオン街」は大火のリスクと隣り合わせだ。
流川火災から5年。
火災後の市の調査で、排煙設備がないなど建築基準法に抵触する建物が相次いで確認されたが、その6割は今も改善されていない。
歓楽街の防災力をどう引き上げるか。
ビルの所有者やテナント側の取り組みとともに、行政のリーダーシップも欠かせない。
10月28日19時47分にFNN PRIME(テレビ新広島)からは、建物の構造上、避難が難しかったことも考慮した判決だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
28日の判決で広島地裁は、駆除作業と火災の因果関係について認めた。
一方で、建物の構造上避難が難しく、防災管理が不十分だったことなどを考慮して、禁錮3年・執行猶予5年の判決を言い渡した。
https://www.fnn.jp/articles/-/100951
(2022年2月23日 修正3 ;追記)
2021年11月19日11時59分にYAHOOニュース(共同通信)からは、メイドカフェの運営会社が火災を起こした店の運営会社に損害賠償を求め提訴したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
メイドカフェの運営会社が19日までに、火災を起こしたビル1階の飲食店の運営会社に約4500万円の損害賠償を求めて提訴した。
10月15日付。
この飲食店の元店長は重過失致死傷罪などで有罪が確定している。
訴状によると、メイドカフェ側は営業できなくなった上、別の店も撤退し多大な損害が発生したと主張。
亡くなった従業員の遺族への和解金も発生したとしている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/fb47d9f2b411e1795b27ee33bead56538ba4b3de
2022年2月22日18時0分に産経新聞からは、遺族が火災を起こした男性相手に損害賠償を求めた裁判で支払いを命じる判決が出たという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
メイドカフェ従業員の遺族が、火災を起こしたビル1階の飲食店元店長の男性(31)=重過失失火と重過失致死傷の罪で有罪確定=に損害賠償を求めた訴訟があり、広島地裁は22日、元店長に約2800万円の支払いを命じる判決を言い渡した。
絹川泰毅裁判長は、元店長がゴキブリ駆除のため、スプレーを噴霧し点火したことで火災が発生したと認定。
ビルは木造2階建てで古く、近くには段ボール箱があり、「火災の発生を容易に予見することができ、重過失があった」と指摘した。
https://www.sankei.com/article/20220222-F6O2R6DR4NNSHNED2HIBWLR63Q/
(2023年6月14日 修正4 ;追記)
2023年6月12日18時54分に中国放送からは、死傷者の出たカフェ運営会社に対し飲食店運営会社に3600万円の賠償命令が出たという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8年前、広島市の繁華街で3人が死亡するなどした雑居ビルの火事で、従業員などが死傷したメイドカフェの運営会社が、火災を起こした男性が当時勤務していた飲食店の運営会社に損害賠償を求める訴えを起こしていた裁判で、広島地裁は飲食店の運営会社に3600万円の損害賠償を命じる判決を言い渡しました。
元店長の男性は重過失致死傷などの罪で禁錮3年、執行猶予5年の判決が確定しています。
メイドカフェの運営会社は、「ビルが全焼したことで店舗の営業ができなくなったうえ、インターネット掲示板に店への批判的な書き込みをされたことで、近くにあった別の店舗も撤退を余儀なくされた」などとして、元店長が働く飲食店の運営会社に対しておよそ4500万円の損害賠償を求めていました。
広島地裁の大浜寿美裁判長は、「火災によってビルが全焼したことで、店舗の営業をあきらめざるを得なくなり、損害が生じた」と認定。メイドカフェの1年分の利益にあたる2400万円と、弁護士費用など合わせて3600万円の支払いを命じました。
一方で、「別の店舗が営業停止になった主たる原因は不特定の第三者によるインターネットへの書き込みであり、飲食店の運営会社がこれを予見することは不可能」として、火災と、別の店舗が撤退したことの因果関係は認めませんでした。
https://iraw.rcc.jp/topics/articles/13994
2020年10月21日21時4分にNHK宮崎から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
20日午後5時前、延岡市の半導体集積回路の工場「旭化成マイクロシステム」で「4階から煙が上がっている」と会社から消防に通報がありました。
消防はおよそ70人が24時間態勢で消火活動にあたっていますが、丸1日以上たった現在も消火のめどはたっておらず、活動は難航しています。
消防によりますと21日朝、4階で消火活動にあたっていた消防隊員数人が、「顔がひりひりする」などの違和感を訴えたということです。
消防では、何らかの有害な物質が発生している可能性があるとして、一時、工場の内部での消火活動を休止しました。
昼すぎからは安全を確保して活動を再開しましたが、出火したとみられる4階にはいまだに煙が充満していて、火元が特定できていないということです。
旭化成延岡支社によりますと、この火事では、工場の従業員およそ400人は避難して無事で、けが人は出ていません。
また、小規模の爆発が生じる可能性はあるものの、工場の外に影響を及ぼす危険はないとしています。
工場周辺では、異臭が発生していますが、会社によりますと、電気ケーブルを覆う際などに使われる塩化ビニールが燃えて発生した塩化水素とみられ、数か所の地点で調査して人体に影響がない濃度であることを確認したということです。
一方、延岡市では、避難を希望する人のために21日午後、市役所2階の講堂に避難所を開設しました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/miyazaki/20201021/5060007700.html
10月24日付で宮崎日日新聞からは、24日昼に鎮火が確認されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
延岡市中川原町5丁目の旭化成の関連会社「旭化成マイクロシステム」延岡事業所で20日に発生した火災は、24日午後0時25分、火が完全に消える「鎮火」が確認された。
火元とみられる場所の温度が上昇せず、火の気や煙もないことから延岡市消防本部が判断した。
https://www.the-miyanichi.co.jp/kennai/_48366.html
10月24日16時30分にNHK宮崎からは、爆発の恐れのある物質の存在を火災翌日まで公表していなかった、集積回路製造場所付近で火柱が上がっていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
工場の3階には爆発のおそれのある物質が保管されていましたが、会社側は火災発生の翌日の夜まで、この事実を公表していませんでした。
これについて、24日、初めて会見した旭化成延岡支社の濱井支社長は、「火災が起きた場所と、爆発物の保管場所は防火壁で区切られているため、大丈夫だと思っていた」と釈明したうえで、今後、情報提供のあり方を見直す考えを示しました。
火災の原因はまだ分かっていませんが、従業員が集積回路を製造する場所の付近で、火柱が上がっているのを見ているということで、警察と消防は今後、現場検証を行って詳しく調べることにしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/miyazaki/20201024/5060007723.html
(2020年11月17日 修正1 ;追記)
2020年11月10日付で宮崎日日新聞からは、酸性の水が建物内にたまっていて、まだ現場検証ができない状況だという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
火災で建物内に酸性の水がたまり、火元とされる4階の現場検証ができないことが9日、関係者への取材で分かった。
延岡署は同日、市消防本部と合同で建物2階の現場検証を実施。
水の排出に時間を要しており、4階の検証は早くても今月下旬になる見込み。
県警は業務上失火容疑に当たるかどうかや火元や出火原因について慎重に調べている。
https://www.the-miyanichi.co.jp/kennai/_48768.html
(2021年1月19日 修正2 ;追記)
2021年1月18日20時3分にNHK宮崎からは、ようやく現場検証ができる状態になったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「旭化成マイクロシステム」の火災では、鎮火に丸4日近くかかったほか、火元とみられる4階部分では、塩化水素が溶けたとみられる酸性の液体がたまるなどして現場検証が行えずにいました。
液体を取り除く作業が進められるなどした結果、安全が確保できたとして、18日午前から現場検証が行われました。
午前10時前には防護服とマスクを身につけた警察と消防など10人余りが、工場の中に入っていく様子が確認できました。
警察や消防によりますと、この日は初めて3階部分に入り、内部の焼け方や損傷などを調べたということです。
また、火元とみられる4階は、現場検証は行わなかったものの、床の一部が抜け落ちていたほか、天井が崩れるなどの損傷も確認できたということです。
警察と消防は19日も午前から工場内に入り、現場検証を行う予定で、引き続き詳しい出火原因を調べることにしています。
火災の発生から3か月で、ようやく現場検証が始まりましたが、捜査の難航も予想されます。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/miyazaki/20210118/5060008413.html
(2021年9月15日 修正3 ;追記)
2021年9月14日16時42分にNHK宮崎からは、出火原因は不明だったがケーブル端子の接触不良などが原因だったと推定されるとする会社側の報告書が公表されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
会社側は14日、調査報告書を公表しました。
それによりますと、工場内の損傷が激しく、はっきりとした出火原因は不明だとしたうえで、従業員の目撃証言や工場内の温度変化のデータを分析した結果、小さなほこりなどが入るのを防ぐ4階のクリーンルームが火元で、「ウエハー」と呼ばれる半導体の材料の製造装置から出火したと推定されるとしています。
また、同じタイプの装置を使って検証を行った結果、装置のケーブル端子の接触不良などによって出火し、燃え広がった可能性があるとしています。
会社は、消防法などの法令に基づいて防火対策や点検などを実施していたとしていますが、今後はクリーンルームに監視カメラを設置し、製造装置の部材を燃えにくいものに変えるなどして、再発防止に努める方針です。
一方、警察は現在も火災の原因について捜査を続けています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/miyazaki/20210914/5060010594.html
9月14日18時54分にYAHOOニュース(宮崎放送)からは、今後、グループ全体のクリーンルーム対象に早期火災検知システムの最適化などに取り組むなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
旭化成の調査報告書によりますと、出火元は、複数の目撃証言や温度データの分析などから、4階クリーンルーム内の半導体ウエハ製造設備であるチタン除去装置と推定。
また、出火の原因は、電気的な要因によるものと推定され、この装置内のケーブル端子部の接触不良、または一部の断線による発火が考えられるとしています。
旭化成は、グループ全体のクリーンルームを対象に、電気保安点検の最適化や、早期火災検知システムの最適化など、再発防止対策に取り組むことにしています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b695550dce5811d8b1416ad90a90b33187b84c28
※以下はHPに掲載されている報告書。
https://www.asahi-kasei.com/jp/news/2021/ip4ep30000003ale-att/ze210914_02.pdf
(2022年4月14日 修正4 ;追記)
2022年4月11日17時55分にYAHOOニュース(西日本新聞)からは、会社は工場再建を断念する方針など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
旭化成の工藤社長は11日に開いた記者会見で、2020年10月の火災で稼働が停止している宮崎県延岡市の半導体工場について、「火災前の工場をそのままの形で立ち上げるのは難しい」と述べ、再建を断念する方針を表明した。
今後の復旧は「敷地の近くか工場の跡で、半導体関係や他の素材を作ることは十分あり得る」として、建屋や敷地の活用策の検討を進める考えを示した。
質疑で半導体工場について問われた工藤氏は、工場はがれきの撤去作業を続けており、「非常に慎重に進めていて、もう少し時間がかかる」と説明。
工場では自動車や音響メーカー向けの高密度集積回路(LSI)を生産していたが、現在は国内外の他メーカーで代替生産しているという。
延岡市内の旭化成グループの工場では、火災や事故が相次いでいる。
9日に起きた化学繊維のベンベルグの工場火災について、工藤氏は「近隣の皆さんに非常にご心配やご迷惑をかけた」と陳謝した。
3月にはグループ会社の火薬工場の爆発事故で社員1人が亡くなっており、「どこまで職場全体に危機感も含めて浸透しているかどうか、見直す必要がある」と語り、原因究明に取り組む考えを示した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/59fe14ad6057fb2902232dcf57721b4c046fc672
2020年10月10日7時0分にYAHOOニュース(佐賀新聞)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
九州電力玄海原発3号機(東松浦郡玄海町)で9月下旬に発生した仮設ケーブル火災の原因について九電は9日、佐賀県庁などを訪れ、人為的なミスで容量を超える電流が仮設ケーブルに流れたためと説明し、謝罪した。
九電の豊嶋取締役常務執行役員は報道陣に対し、「コミュニケーション不足だった」との認識を示した。
火災は9月24日に発生した。
九電によると、仮設ケーブルは当初、3号機の定期検査に伴って使用する仮設プレハブだけに給電する計画だった。
しかし、新たに2台の換気用ファンを接続するように計画を変更した際、仮設ケーブルを取り換えておらず、容量を上回る電流が流れて発火した。
仮設電源盤を管理する責任者は、取り換えの必要性を認識していたが、連絡をしていなかった。
県庁を訪れた豊嶋取締役常務執行役員は小林万里子副知事に報告書を手渡し、「徹底した原因究明と対策を取りまとめた」と述べた。
小林副知事は玄海原発で火災などが過去2年で5件続いていることに触れ、「小さなトラブルが頻発している印象。重く真摯(しんし)に受け止めて」と述べ、近く視察する考えを示した。
電は再発防止策として、管理職による現場の作業点検の頻度を増やすなど体制を強化し、今後は文書で連絡のやり取りを行う。
玄海町、唐津市、伊万里市にも説明した。
https://www.saga-s.co.jp/articles/-/585491
10月9日付で九州電力HPに、コミュニケーション不足の具体的な状況が、下記趣旨でプレスリリースされていた。
(別紙1 3ページ)
〇当初は、仮設プレハブ(電流容量10A[アンペア])のみへ給電する計画であったため、仮設電源盤に許容電流が44Aの1次側仮設ケーブルを選定した。
〇仮設電源盤に換気用ファン(電流容量41A×2台)を追加接続するように計画を変更した際に、仮設電源盤の取扱責任者は1次側仮設ケーブルを変更する必要があると認識していたものの、後回しにした
〇その後、仮設電源盤に換気用ファン2台を接続したことが、接続作業責任者から仮設電源盤の取扱責任者へ伝わらないまま、換気用ファン2台が起動され、ケーブルの許容電流である44Aを超える電流92Aが流れたため、ケーブルが発火し焼損した。
http://www.kyuden.co.jp/press_201009b-1.html
※キーワード;ヒューマンエラー、人的エラー
2020年10月9日13時8分に毎日新聞から下記趣旨の記事が、炎上するマンションの写真付きでネット配信されていた。
韓国南東部・蔚山(ウルサン)の33階建ての高層ビルで8日午後11時すぎ、火災が発生した。
韓国メディアによると、火は外壁を伝って瞬時に燃え広がり、ビルのマンション部分や近隣の住民ら数百人が避難した。
煙を吸った約90人が病院に搬送されたが、いずれも軽傷。
消防の捜索で、死者は確認されていない。
火は商業施設も入る複合ビル全体を包むように燃え広がった。
はしご車も出動したが、高さが届かず消火は難航した。
数十人が屋上に避難し、救出された。
強風にあおられ、隣接する商業施設の屋上部分に延焼した。
ビルの火災は約2時間後におおむね鎮火した。
聯合ニュースによると、14階にいた50代の住民は「窓ガラスが(火災で)バリバリと割れる音がし、リビングと寝室に火が燃え広がった」と説明。
消火器を使いながら避難した。
はだしで逃げ出した住民もいた。
瞬時に火災の規模が拡大したのは、外壁の断熱材パネルに用いられていた可燃性の接着剤が原因とみられている。
火災で有毒ガスも発生した。
12階にあったエアコンの室外機が火元とみられており、消防や警察が調べている。
ビルは2009年に完工し、約130世帯が入居していた。
蔚山は韓国南東部にある人口約115万人の主要都市。
南部・釜山を経由して観光に訪れる日本人も多い。
(共同)
https://mainichi.jp/articles/20201009/k00/00m/030/095000c
10月9日16時15分に聯合ニュースからは、外壁のパネルは樹脂製の防振材を化学品で着色したアルミ板で挟んだものだったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
韓国南東部・蔚山の複合高層ビルで8日深夜に発生した大規模な火災は、発生から15時間半以上たった9日午後に完全な鎮火が確認された。
煙を吸い込むなどして住民ら93人が病院に搬送され、うち3人が重傷を負ったものの、死者はなかった。
現場はマンション(127世帯)と商業施設が入るビルで、地下2階、地上33階建て。約380人が暮らしていた。
蔚山では8日午前7時から強風注意報が発令されており、火は強風にあおられて、建物全体に広がった。
火災発生後、近隣の住民を含め数百人が避難するなど現場は混乱を極めた。
15階、28階、屋上に設置された避難場所に逃げ込んだ住民77人は無事救助された。
消防隊員930人を含む約1000人が消火にあたり、この日朝にはヘリコプターも投じられた。
消防当局によると、建物の外壁には防振材などをアルミニウム板で挟んだパネルが使われていたという。
防振材に使われる樹脂が可燃性であることに加え、アルミニウム板を化学製品で着色していたため、一気に燃え広がった可能性がある。
蔚山地方警察庁は約40人で構成された捜査チームを設置し、火災の原因などを調べる方針だ。
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20201009001700882?section=society-culture/index
10月9日10時30分にニューズウイーク日本版からは、外壁パネル内で炎が飛び火しているため鎮火まで時間がかかっているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
火災は8日午後11時7分に12階バルコニーで発生し、通報を受けた消防当局が午後11時20分、現場に到着して鎮火に乗り出したが、火の手が瞬間秒速15mの強い風に乗って外壁に沿って延焼、一瞬に33階まで広がったという。
大きな炎は約2時間ほどで消し止められたが、その後もマンション外壁パネル内で炎が飛び火し、完全鎮火するまで時間がかかっているという。
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/10/3388.php
(ブログ者コメント)
高層ビルが瞬時に燃え上がった事例としては、2017年ロンドン事例が記憶に新しい。
あの事例も、美観重視で外壁に樹脂などが使われていた。
詳細は下記記事参照。
『[番外] 2017年6月14日 英国ロンドンの24階建て公営住宅で火災が発生し15分程度で建物炎上、低コストで見栄えを良くしようと外壁に燃えやすい材料を使っていた』
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7259/
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7258/
2020年8月5日22時53分に毎日新聞から、下記趣旨の記事が現場写真付きでネット配信されていた。
5日午後3時ごろ、愛知県一宮市にある繊維加工会社「O繊工」の工場で、「倉庫の外にあったパレット(荷物を載せる台)が燃えて、倉庫に燃え移りそうだ」と、目撃した男性従業員から119番があった。
県警一宮署によると、鉄骨3階建ての工場兼倉庫を全焼した。
現場付近では工場から出た煙が立ちこめ、焦げ臭いにおいが充満した。
近所に住む50代女性は、「帰宅途中で黒い煙を見た。あっという間に建物全体に炎が燃え広がった」と話した。
同署によると、倉庫の外にあったパレットや段ボールから燃え広がったとの情報がある。
工場は稼働中で50人の従業員がいたが、外に逃げてけが人はいなかった。
現場はJR東海道線木曽川駅から東に約1・6キロの住宅や田んぼが混在する地域。
(共同)
https://mainichi.jp/articles/20200805/k00/00m/040/240000c アカスミ
8月11日付でCBCニュースからは、中学生2人が噴射した殺虫剤に火をつけハチの巣を駆除していた火が燃え移ったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8月5日、愛知県一宮市の繊維加工工場「O繊工」で、工場と倉庫合わせて約3400平方メートルが燃えました。
けが人は、いませんでした。
火が出たのは午後3時ごろで、火元とみられる場所付近で、一宮市内に住む中学1年生の男子生徒2人が目撃されていました。
捜査関係者によりますと、男子生徒2人が、ハチの巣を駆除しようと噴射した殺虫剤に火をつけていたところ、その火が工場に燃え移ったとみられることがわかりました。
2人は、火遊びをしたことについて認めていて、関係者によりますと、殺虫剤に火をつける動画を見て真似をした可能性もあるということです。
警察は近く、2人を失火の非行内容で、児童相談所に通告する方針です。
https://www.youtube.com/watch?v=3--ltZKXKlE
8月11日11時48分にYAHOOニュース(東海テレビ)からは、あきらめるしかないが悔しいという社長談話など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
捜査関係者によりますと、市内に住む12歳と13歳の中学1年の男子生徒2人が、出火に関与したとみられることが新たにわかりました。
工場のパレットにできた蜂の巣を駆除しようと噴射した殺虫剤に火を付け、火炎放射器のように使用したところ、工場に燃え広がったとみられ、
調べに対し、2人は行為を認めているということです。
O繊工の社長: 「火炎放射器を作ってと聞いています。子供たちがやったことなんで、まあ諦めるしかないんですけど…正直悔しいですね」
14歳未満の少年は刑事責任を問われないため、警察は近く、失火の非行内容で少年2人を児童相談所に通告する方針です。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b8fc4f2bebf7e12aedbc562a1e3e468e72fdd5a0
8月11日23時41分に中日新聞からは、2人は親と一緒に工場に謝りに来たなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
関係者によると、市内に住む中学1年の男子2人は、敷地内のパレットにできた蜂の巣を駆除しようと、殺虫剤を噴射して火を付け、火炎放射器のように使ったという。
その後、パレットに引火し、工場に燃え広がった。
同社社長(44)によると、火事の後、2人は親を伴って謝罪に訪れ「自宅から殺虫剤を持ってきて興味本位でやってしまった」と謝罪した。
社長は取材に「子どもがやったことなので仕方がないが、悔しい。今は復旧に向けて一丸となりやっていくしかない」と語った。
一宮署は失火容疑で捜査しているが、14歳未満は刑事責任を問えないため、今後、児童相談所に通告するとみられる。
一宮市消防本部によると、殺虫剤に限らず家庭用のスプレー缶には、可燃性の液化石油ガス(LPG)などの噴射剤が入っており、炎や火気の近くで使ってはならない。
予防課の担当者は「取り扱いを誤ると事故になる」と注意を促す。
https://www.chunichi.co.jp/article/103281
(ブログ者コメント)
グーグルアースで調べたところ、どこが火元かは不明だが、道路に面した場所にパレットなどが積まれていた模様。
ともあれ、そのような場所にハチの巣があると作業に支障が出るような気もするのだが・・・。
2020年7月16日18時35分にNHK関西から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
16日午後2時半ごろ、堺市北区百舌鳥赤畑町のアルミ加工工場「H軽金属」から、煙が出ていると通行人から消防に通報がありました。
火は近隣の住宅3棟に燃え広がり、2時間半後にほぼ消し止められましたが、消防によりますと、消火活動中の40代の男性消防隊員が崩れてきた建物の下敷きになりました。
隊員は病院に運ばれましたが、消防によりますと意識不明の状態だということです。
ほかに、けが人はいませんでした。
警察によりますと、工場の責任者の男性は「バーナーでアルミを温めて溶かそうとしたところ火が出た」などと説明しているということで、警察と消防で火事の原因を詳しく調べています。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20200716/2000032448.html
7月16日18時53分に産経新聞からは、アルミを熱していたら火を噴いたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
16日午後2時25分ごろ、堺市北区百舌鳥(もず)赤畑町の金属加工会社の工場で「煙が出ている」と119番があった。
堺市消防局によると、消火活動にあたっていた40代の男性消防隊員が崩れてきた建物の下敷きとなり、病院に搬送されたが、意識不明の重体。
大阪府警北堺署などによると、火は約2時間半後にほぼ消し止められたが、木造平屋の工場約43平方メートルが全焼。
隣接する民家などにも延焼した。
出火当時、工場内で1人で作業していた男性経営者(64)は「アルミをバーナーで熱していたら火を噴いた」と話しているといい、同署などが詳しい出火原因や当時の状況を調べている。
男性経営者にけがはなかった。
https://www.sankei.com/affairs/news/200716/afr2007160024-n1.html
7月16日18時51分にYAHOOニュース(関西テレビ)からは、アルミの炉に火が入って噴出し近くの灯油に引火したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
16日午後、堺市北区の金属工場で火事がありました。
男性消防士が崩落した屋根の下敷きになり、意識不明の重体です。
(視聴者撮影映像)
火災現場付近で午後2時40分ごろに撮影された映像です。
白い煙が高くあがり、周りを飲み込んでいるのがわかります。
午後2時半ごろ、堺市北区百舌鳥赤畑町にある金属工場から火が出ているのを、付近を通った人が見つけ消防に通報しました。
消防によると工場内のアルミの炉に火が入って噴出し、近くにあった灯油に引火したということです。
【目撃した人】
「火が建物をなめるように出ていた。黒煙がものすごくて道路上全部黒煙だらけ」
消防隊員合わせて94人が消火活動に当たりましたが、建物の一部が崩落し、男性消防士が下敷きになり、意識不明の重体です。
警察によると、金属工場に隣接する住宅3軒にも延焼し、現在火はほぼ消し止められています。
ほかにけがをした人は確認されていません。
https://news.yahoo.co.jp/articles/95a27ed2c60d4982f2455314ad84e838a08ad482
(ブログ者コメント)
以下は、NHK映像の2コマ。


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。