







2017年6月25日14時44分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
パキスタン中部パンジャブ州の幹線道路で、25日午前6時半ごろ(日本時間午前10時半ごろ)、ガソリンを積んでいたタンクローリーが横転し、漏れ出したガソリンが燃え上がった。
地元の警察によると、事故で漏れ出したガソリンを汲み取ろうとタンクローリーの周囲に集まっていた人たちが火に巻き込まれ、これまでに125人が死亡したという。
現場では、軍の部隊も出て救助活動が行われ、100人以上がやけどなどを負って病院に搬送された。
現地のメディアは、目撃者の話として、事故現場に集まったうちの数人がたばこを吸っていて、その火がガソリンに引火した可能性があると伝えている。
タンクローリーが横転したあと、現場近くで撮影されたと見られる写真には、多くの人が集まって地面にたまった液体を容器ですくっているような様子が写されている。
また、現地のテレビ局が報じた事故現場の映像では、消防車両の脇で黒い煙が立ちこめる中、激しい炎があがっているのが確認できる。
横転したタンクローリーのすぐそばには焼け焦げたオートバイが散乱していて、集まった人たちが不安そうに様子を見守っている。
【ガソリン集めで被災 過去の事故】
横転したタンクローリーから漏れ出したガソリンを持ち帰ろうと集まった住民が巻き込まれる事故は、これまでもアフリカで起きている。
このうち、ナイジェリアでは2012年、南部のリバーズ州で、事故で横転したタンクローリーから漏れ出したガソリンをすくいとろうと住民が集まったところ、ガソリンに引火して炎上し、90人以上が死亡した。
また、ケニアでも2009年、西部のリフトバレー州でタンクローリーが横転し、ガソリンを手に入れようと集まった住民ら110人以上が炎に巻き込まれるなどして死亡した。
このほか、いずれもナイジェリアの最大都市ラゴスの郊外で、2007年、パイプラインの亀裂から漏れ出したガソリンに引火して爆発が発生し、集まっていた30人以上が死亡したほか、2006年にも何者かがパイプラインに穴をあけてガソリンを盗んだあと爆発が起き、近くの住民も巻き添えとなって、およそ250人が死亡している。
出典
『パキスタン タンクローリー横転ガソリンに引火 125人死亡』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170625/k10011029801000.html
6月25日23時8分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
地元メディアによると、少なくとも149人が死亡、100人以上が負傷した。
報道によると、走行中のタンクローリーがバランスを崩して横倒しになり、ガソリンが周囲の畑に大量に漏れ出した。
多くの住民が容器を手にガソリンをくみ取りに来たところ、何らかの理由で引火したという。
住民がたばこを吸っていたとの情報があり、地元警察が原因を調べている。
周囲の車やバイク100台近くが焼けたという。
26日から始まるイスラム教の断食月(ラマダン)明けの連休を前に道が混雑していたことも、被害が広がった要因とみられる。
出典
『タンクローリー横転し炎上、149人死亡 パキスタン』
http://www.asahi.com/articles/ASK6T52W7K6TUHBI00P.html
6月25日18時39分に日テレNEWS24からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
数1000ℓのガソリンが周辺に漏れ出した。
事故後、近くの住民が漏れたガソリンに群がって、集めて持ち帰ろうとしたり、バイクのタンクに入れたりしていたところ、突然引火し、一気に燃え広がった。
地元当局によると、この火災で、これまでに少なくとも140人が死亡したという。
タンクローリーの運転手が居眠り運転をして事故を起こしたとの情報もあり、当局が詳しく調べている。
出典
『タンクローリーが横転し引火 140人死亡』
http://www.news24.jp/articles/2017/06/25/10365254.html
2017年6月15日7時8分に読売新聞から、火災発生を伝える下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ロンドン西部の高層公営住宅で、14日午前1時(日本時間14日午前9時)頃、火災が発生し、建物全体に燃え広がった。
発生から15時間以上を過ぎても消火活動が続いており、死傷者が多数出ている模様だ。
住民らは、「防火扉があるので、火事の際には自室で待機するように」との指導を受けていた。
これが被害拡大の一因になった可能性がある。
火災が起きたのは、24階建てで約120世帯が入居できる「グレンフェル・タワー」。
1974年に建てられた。
ロンドン消防当局によると、14日午前0時54分に最初の通報があり、消防車40台、消防士200人以上が出動して消火に当たっている。
出典
『英高層住宅火災、「自室待機」指導で被害拡大か』
http://www.yomiuri.co.jp/world/20170614-OYT1T50085.html
6月14日16時27分に日テレNEWS24からは、冷蔵庫が爆発したという話しがあるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
イギリスメディアによると、マンションの住民は「4階の部屋にある冷蔵庫が爆発して火事になった」と話しているという。
また、火災の警報装置が作動しなかったという話もある。
出典
『英タワーマンション火災「冷蔵庫が爆発」』
http://www.news24.jp/articles/2017/06/14/10364222.html
6月16日8時31分に産経新聞からは、昨年までの大改修時に外壁材料として燃えやすい樹脂などを使ったため15分程度で建物に火が回ったらしいという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6月16日0時41分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
警察当局は15日、昨年までに大規模改修を行った際、見栄え重視で外壁に燃えやすい素材を使用したため、出火から15分程度で建物全体に炎が広がったとの疑いを強めた。
施工業者から事情を聴いている。
火災のあった高層アパートは、ケンジントンチェルシー区が改修に取り組み、昨年までの2年間で約1000万ポンド(約14億円)をかけ、内装、暖房システムのほか、防水効果を高める外壁工事を終えたばかりだった。
英メディアによると、施工業者の計画書では「建物の見栄えを良くして、外観を現代風にする」との目的が強調されており、低コストで美観を得るため、表面を覆う外壁に燃えやすい樹脂などの素材が使われていた。
出典
『見栄え重視の外壁 火の回り早める? 出火から15分で全体が炎上』
http://www.sankei.com/world/news/170616/wor1706160023-n1.html
『ロンドン高層住宅火災、数十人が行方不明 死者17人に』
http://www.asahi.com/articles/ASK6H6FQNK6HUHBI022.html
6月19日0時50分に産経新聞からは、英国では禁止されている外壁材を使っていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
英国のハモンド財務相は18日、BBC放送に、改修工事で使用した安価で耐火性の低い外壁材が「欧州や米国と同様に、英国で使用が禁止されているもの」と述べた。
英メディアは、外壁材は2種類あるうち、より安価で耐火性が低い方が使用されていたと報じている。
出典
『ハモンド財務相「外壁材は英国で禁止」 安価で耐火性の低いものを使用』
http://www.sankei.com/affairs/news/170619/afr1706190002-n1.html
6月16日付でBBC NEWS JAPANからは、古い建物ゆえ設置義務の遡及適用がなくスプリンクラーは設置されていなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
イングランドでスプリンクラーの設置が義務付けられているのは、2007年以降に建てられ、高さ30m以上の建物のみだ。
この決まりは、過去にさかのぼって適用されないため、1974年に完成したグレンフェル・タワーにも適用されなかった。
建物の構造や使用方法に根本的な変更を加える場合は、既存の高層建築にもスプリンクラーを設置しなくてはならない。
出典
『【ロンドン火災】 なぜ高層住宅にスプリンクラーがついていないのか』
http://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-40298255
(2/2へ続く)
(1/2から続く)
6月16日10時0分にBBC NEWS JAPANからは、新たに設置した外装パネルと既にある壁との隙間が煙突効果を果たした可能性も考えられるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・・・
約870万ポンド(約12億円)が投じられた改修工事は昨年完了した。
自治体の文書によれば、断熱・防音効果を高めるため、新しい外壁材が使用され、窓が交換された。
建物の外装に断熱層を設置するのはよくあることだが、一部の建築家や建築安全の専門家は、それによる火災のリスクを認識している。
通常は断熱材で埋められる新たな外装パネルと、すでにある壁のすき間が、建物の側面に沿って炎が立ち上る経路となる恐れがあるからだと、専門家は指摘する。
・・・・・
出典
『ロンドンのタワーマンション火災 改修計画に「防火壁」はなかった』
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/06/post-7810_1.php
6月15日付でBBC NEWS JAPANからは、自室に影響ない火事なら室内にとどまれというマニュアルだったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・・・
グレンフェル・タワー内に掲示されていた火災時行動マニュアルは、自室で発生した、もしくは自室に影響を与えている火事でなければ、室内に留まるよう住民に勧告している。
・・・・・
これは、大型集合住宅において比較的スタンダードな勧告だ。
・・・・・
元消防士で防火対策専門家のエドワーズさんは、「自室に留まる」方針は、火事に直接影響を受けない住民が不要に避難して通路をふさがないようにするためだと話す。
大事なポイントとなるのは、炎の広がり方だ。
英国の防火対策の基本は、鎮圧可能な規模の火事を前提としている。
高層集合住宅は、通常、たとえ1カ所で出火しても、建物全体には広がらないよう設計されている。
個別の住宅はそれぞれ独立して、延焼を防ぐように設計されているはずだ。
しかしグレンフェル・タワー火災の場合、炎が瞬く間に建物全体に燃え広がった。
その速度は前例がないとエドワーズさんは言う。
・・・・・
出典
『【ロンドン火災】 なぜ高層住宅の住民は「室内に留まる」よう指示されるのか』
http://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-40284049
6月14日22時44分に産経新聞からは、日本で同様の火災が起きる可能性は低いという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
タワーマンションなどの日本国内の高層住宅は、延焼防止構造や防災設備の設置が義務付けられ、今回のロンドンと同様の火災が起きる可能性は低いとされるが、適切に管理されていることが前提となる。
総務省消防庁によると、はしご車が届かない11階建て以上の建物は高層ビルと位置づけられ、建築基準法や消防法で規制される。
マンションの場合、各部屋の鉄扉の外側に廊下が設置され、ベランダ側も仕切りで分断。
11階以上はスプリンクラーの設置が義務付けられ、どの部屋で火災報知機が作動しても管理室を通じて全部屋に知らせる仕組みが取られている。
平成27年に全国で起きた高層マンション火災は計477件で、うち死亡火災は13件(14人)。
だが、高層マンション火災全体の平均焼失面積は3.4m2にとどまる。
同庁予防課の担当者は、「国内では、焼けても1室だけで済む例が多く、大規模な延焼や逃げ遅れは考えにくい」と話す。
ただ、不適切な管理で危険が生じたケースもある。
平成元年8月、東京都江東区の28階建てマンションから出火、24階の約100m2が焼け、子供ら7人が一時取り残された火災では、発生を知らせる放送に不具合があったという。
神戸大学都市安全研究センターの北後明彦教授(60)=防火避難計画=は、「設備の点検も人の手で行うことなので、過信しすぎてはいけない。法律は最低限の安全対策」と訴えた。
出典
『日本の高層マンションなら…専門家「燃えても1室だけ」』
http://www.sankei.com/affairs/news/170614/afr1706140032-n1.html
(ブログ者コメント)
写真を見た瞬間、木造建築でもないのに、なぜ建物全体が燃えているのだろう?と思った今回の火災。
まさか、外壁材に燃えやすいものが使われていたとは・・・。
設計施工に携わった人の中に、危険予知した人はいなかったのだろうか?
2017年6月12日16時45分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午前11時50分ごろ、大阪府田尻町吉見の空き家から出火し、木造2階建ての建物延べ計約100m2を全焼した。
けが人はなかった。
警察などによると、火元の空き家は以前アパートとして使用されていた建物で、今月5日から解体作業が行われていた。
出火当時は作業員が3人おり、グラインダー(工作機械)を使っていたところ、火花が出て引火したとみられる。
出典
『解体中の元アパートが全焼 工作機械の火花が引火か 大阪』
http://www.sankei.com/west/news/170612/wst1706120032-n1.html
2017年6月7日5時0分に千葉日報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市原刑務所(市原市磯ケ谷)は6日、除草作業をしていた男性受刑者が操作していた草刈り機から出火する火災が発生したと発表した。
同所によると、5日午後2時5分ごろ、同所農場内で男性受刑者が自走式の草刈り機を使って除草作業をしていたところ、草刈り機から出火。
すぐに職員が消火器で消火した。
建物への延焼やけが人はなかった。
草刈り機の燃料キャップが完全に閉まっていなかったため、ガソリンが気化したことが原因とみられる。
高橋所長は、「刑事施設でこのような事案が発生したのは遺憾。今後、農場器具などの管理に万全を期し、再発防止に努める」とコメントしている。
出典
『受刑者操作の草刈り機出火 市原刑務所』
https://www.chibanippo.co.jp/news/national/413753
(ブログ者コメント)
市原刑務所には、交通事故を起こして有罪となった受刑者が収監されている。
2017年4月14日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第5報修正7として掲載します。
第4報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6997/
(2017年6月5日 修正7 ;追記)
2017年5月30日付で毎日新聞埼玉版から、複数の爆発音の正体に関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2月16日の発生初日に倉庫2階であった爆発音は、火災の影響でベルトコンベヤーが落下した衝撃音とみられることが分かった。
このほど、東京都内で開かれた国の検討会で、総務省消防庁が調査結果として報告した。
同庁によると、2階部分の壁や柱などに爆風の痕跡はなく、爆風が発生したという消防隊員の証言もなかった。
また、発生4日目の2月19日に確認された爆発音については、「火災で崩れた屋根から空気が入り込み、強い燃焼が起きた」と指摘した。
一方、同20日に建物南側であった破裂音は、「2、3階に焼けたスプレー缶が散乱していたことなどから、保管されていた缶が破裂した可能性がある」とした。
今回の火災では、爆発音により消防隊が倉庫内に立ち入れず消火作業が難航し、鎮火まで12日間かかる要因となった。
検討会では、今後、こうした現場で専門家の知識も活用しながら消火作業にあたる体制作りが必要だとの対策案が示された。
出典
『三好のアスクル火災 爆発音はコンベヤー落下衝撃音 /埼玉』
http://mainichi.jp/articles/20170530/ddl/k11/040/185000c
(2017年7月31日 修正8 ;追記)
2017年7月28日23時29分に毎日新聞から、指定数量以上の危険物を専用保管場所以外の場所に保管していた理由などについて、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
埼玉県警は28日、無許可で基準を超える量の危険物を倉庫に保管していたとして、倉庫を管理する子会社の「アスクル ロジスト」(東京都江東区)と、当時、倉庫の責任者だった同社の元物流センター長の男性(44)を消防法違反容疑で書類送検した。
容疑は、火災が起きた2月16日、消毒用アルコールや芳香剤など同法の基準の約5倍に相当する危険物286品目、1万2185点を倉庫に保管していたとしている。
倉庫の外には許可を受けた危険物専用の保管施設があったが、危険物に該当する商品も倉庫内に保管していた。
動機について男性は、「出荷の際に倉庫へ商品を移し替えるのに人手も時間もかかる。出荷作業に支障を生じさせないためだった」と説明したという。
県警によると、出火場所は倉庫1階にある廃段ボールの集積室だった。
作業中のフォークリフトのエンジンルームに入った段ボールの紙片がエンジンの熱で着火。
床に落ちて段ボールに燃え移ったとみられる。
出典
『アスクル倉庫火災 子会社と当時の倉庫責任者を書類送検』
https://mainichi.jp/articles/20170729/k00/00m/040/097000c
7月28日と29日付で朝日新聞(聞蔵)からは、やや詳しい着火メカニズムが、下記趣旨でネット配信されていた。
端材室から段ボールを持ち出す際に使われていたフォークリフトを調べたところ、エンジンルーム内に段ボール片が混入していた。
県警が実験すると、エンジンと消音器をつなぐ接続部の温度が400℃以上になることが確認された。
県警は、段ボール片がこの接続部に付着した状態で作業員がエンジンをふかし、過熱して発火。
室内の他の段ボールに燃え移ったとみている。
7月29日8時56分に産経新聞からは、県警は業務上失火容疑での立件は見送ったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。を
出火原因をめぐっては、フォークリフトのエンジンルーム内に段ボール片が入り込み、エンジン付近の高温になる金属製の管に触れて発火、床にある他の段ボールに燃え移ったとみている。
火災が起きた端材室は、多量の段ボールが堆積。
高さ約3mもの段ボールが積み上がっていることもあったという。
県警は業務上失火容疑でも捜査していたが、
▽同型機種のフォークリフトで同様の事故が起きていない
▽エンジンルーム内に紙片が入ることが予想できない
▽フォークリフトを端材室に導入し火災が起きたケースがない
の3点から立件見送りを決めた。
一方、県警はフォークリフトが出火元になったとみられることから、フォークリフトの製造事業者らが参加する一般社団法人「日本産業車両協会」に火災の経緯について情報提供。
再発防止のための注意喚起を依頼した。
出典
『アスクル火災 「余分な労力かかる」 書類送検の男性供述 「効率化」重視し過ぎ、消防法違反』
http://www.sankei.com/affairs/news/170729/afr1707290002-n1.html
(2022年3月18日 修正9 ;追記)
※別火災事例に合わせ、報道されていた。
作業リーダーがメンバーを集め避難口まで誘導していた。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/12359/
(2023年4月28日 修正10 ;追記)
2023年4月26日21時0分に毎日新聞からは、段ボールの上でフォークリフトの前進後退を繰り返していた業者に51億円の損害賠償命令が出たなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
火災は資源回収業者の過失が原因だとして、アスクルが業者側に約101億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は26日、業者の「M」(愛知県清須市)に約51億円の賠償を命じた。
平城恭子裁判長は、宮崎の従業員が運転していたフォークリフトが車体に段ボールを巻き込み、出火したことが火災の原因と認定した。
判決によると、火災は17年2月16日午前9時ごろに発生。
12日後に鎮火し、3階建ての倉庫(延べ約7万1800平方メートル)の約60%を焼損した。
M社の従業員が段ボールが積まれた部屋でフォークリフトの前進と後退を繰り返したところ、床にあった段ボールが車体の隙間(すきま)に混入し、エンジンルームの排気管に接触して着火した。
M社側は「段ボールが混入して着火することは予見できなかった」と主張したが、判決はフォークリフトの取扱書に「燃えやすい物の上に車両を乗り入れてはいけない」などの注意事項が記載されていることから、火災発生を予見できたと結論付けた。
焼けた倉庫や商品などから損害額は約125億円と算定。
アスクルの従業員が誤作動と誤解して火災報知機のスイッチを切ったことなどを考慮し、2割を減じた約100億円の賠償責任を宮崎が負うとし、アスクルが受領した保険金約49億円を差し引いた。
https://mainichi.jp/articles/20230426/k00/00m/040/292000c
4月27日1時11分に産経新聞からは、業者とは再生資源の販売契約を結んでいたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
アスクルなどによると、業者と段ボールなどの再生資源の販売契約を結んでいた。
火災当時、業者の従業員がフォークリフトで作業をしていた。
(キーワード:熱面発火)
2017年5月19日20時43分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
茨城県阿見町で16日、木造平屋と木造2階の住宅2棟が全焼する火事があった。
警察によると、火元の平屋に住む罹災者は出火直後に消火しようとしたが、水が出なかったと話している。
両住宅は地下水を電動ポンプでくみ上げて上水道として使っており、警察は、火災で電気のブレーカーが落ちるなどしてポンプが作動しなかったとみている。
警察によると、全焼したのは阿見町の葬祭業の男性(64)所有の住宅2棟計約240m2。
16日午後3時45分頃、平屋に住む長男(36)が110番した。
長男は警察などに「電子レンジでチャーハンを温めていた。5分ほど目を離して戻ったら火が出ていた。消火しようとしたが、水道から水が出なかった」と話している。
阿見町上下水道課によると、大形地区は全域が地下水くみ上げ。
貯水設備がないと、停電などで水道管から水が出なくなる。
消防本部は、「電動ポンプで地下水をくみ上げている場合、停電などによる断水に備え、日常的に湯船に水をためるなどの対策をとってもらいたい」と呼びかけている。
一方、警察などは、電子レンジが火元とみて出火原因を調べている。
国民生活センターが把握した2009年度~15年1月の電子レンジの発煙や発火は、全国で計669件に上る。
出典
『ブレーカー落ちポンプ停止か、火消せず2棟全焼』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170518-OYT1T50040.html
2017年4月9日20時39分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9日午後3時55分頃、名古屋市南区加福町の建設資材製造会社「Nテックス」大江工場から出火、木材などを焼いた。
警察や消防によると、男性社員ら計3人がやけどを負い、病院で治療を受けている。
命に別条はないという。
発表によると、この日は機械の定期メンテナンスを行っていた。
建設資材を生産する機械の溶接中に、火花が木材などに飛んで出火したとみられる。
出典
『建設資材会社の工場で火災、3人やけど…名古屋』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170409-OYT1T50087.html?from=ycont_top_txt
4月9日17時36分にメーテレからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
9日午後、名古屋市南区にある工場で火事があり、3人がやけどをして治療を受けている。
消防などによると、午後4時前、南区加福町にある「Nテックス株式会社大江工場」で「プレス機から火が出た」と、119番通報があった。
この火事で、従業員とみられる3人がやけどをして病院で治療を受けている。
消防や会社のホームページによると、火事のあった工場は建設資材を生産していて、材料の木材や綿が置いてあるという。
出典
『名古屋・南区の工場で火事 従業員か3人やけど』
http://www.nagoyatv.com/news/?id=161201
2017年3月22日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第4報修正5として掲載します。
第1報(1/2)は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6801/
第1報(2/2)は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6800/
第2報下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6867/
第3報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6916/
(2017年4月14日 修正5 ;追記)
2017年4月7日18時18分にNHK埼玉から、指定数量の数倍の危険物が貯蔵所以外の倉庫内に置かれていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
これまでの調べで、倉庫内に貯蔵されていた商品のスプレー缶などに含まれるエタノールなど、可燃性のある危険物の総量が法律で定めた基準を数倍上回っていた疑いがあることがわかり、警察は、アスクルの本社などを消防法違反の疑いで捜索した。
その後の調べで、倉庫の敷地内には、危険物を含んだ商品を保管する専用の貯蔵所があったが、ほとんど使われていなかったことが、関係者への取材でわかった。
商品の多くは倉庫の2階と3階で保管されていて、火災時にはスプレー缶に引火したとみられる爆発が複数回起きている。
商品を出荷しやすいように倉庫内で保管されていたとみられ、警察は、捜索で押収した資料を分析し、危険物の保管状況を調べている。
今回の捜索について、東京消防庁のOBで市民防災研究所の坂口隆夫事務局長は、「病院やデパートなど、人の出入りが多い施設では消防の立ち入り検査はほぼ毎年行われるが、物流倉庫では数年に一度しか行われず、会社側からの届け出がなければ、消防が危険物の保管状況を把握することは難しい」としている。
出典
『アスクルを捜索 保管状況捜査へ 』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/1106064271.html
(ブログ者コメント)
倉庫内に保管されていた大量のスプレー缶が火災拡大の一因となった事例は、過去にもあった。
2011年9月29日掲載
『2011年9月27日 川崎市の物流倉庫の2階から出火、61時間後に鎮火 (修正4)』
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/791/
2011年6月20日掲載
『2011年6月19日 兵庫県小野市でスプレーガス製造工場が全焼、けが人なし (修正3)』
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/495/
(2017年4月17日 修正6 ;追記)
2016年4月12日18時20分にNHK NEWS WEBから、防火シャッターの閉止信号を送る配線や動力配線が焼けたことで60の防火シャッターが作動しなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
激しく燃えた2階と3階にあった防火シャッターのうち、60%余りに当たる、およそ80のシャッターが正常に閉まっていなかったことが、国の検討会で公表された資料からわかった。
シャッターの配線が焼けたり、ショートしたりしたことなどが原因とみられ、国は今後、配線の防火対策を検討することにしている。
具体的には、全く動かなかった不作動がおよそ60あったほか、閉まる途中で物やベルトコンベヤーが挟まるなどしてうまく閉まらなかった閉鎖障害がおよそ20あったという。
このうち不作動については、火災報知設備から防火シャッターに信号を送る配線が焼けたり、ショートしたりしたことが原因と見られるとしている。
国によると、アスクルの倉庫の防火シャッターは、すぐ近くにある火災報知設備が煙を感知した場合、それを示す信号を受けて作動するが、それぞれのシャッターに信号を送る配線は1系統しかなかったという。
このため、今回の火災では、近くの火災報知設備が作動する前に、配線が焼けたり、ショートしたりして多くの防火シャッターに信号が届かず、一部のシャッターしか作動しなかった可能性があるとしている。
検討会の座長を務める東京理科大学の小林恭一教授は、「今回のような火災で多くのシャッターを自動で閉めていくためには、配線を、例えば耐熱性のある鋼の管の中に入れたりコンクリートの壁に埋め込んだりするなど、いろいろな工夫が必要だ。今回見えた課題を基に、今後、防火シャッターを中心とする防火区画の効果をいかに上げていくかを、もっと詳細に検討したい」と述べた。
出典
『アスクル倉庫火災 防火シャッター60%余 正常に閉まらず』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170412/k10010946291000.html
4月13日付で朝日新聞埼玉版(聞蔵)からも、若干詳しい下記趣旨の記事がネット配信されていた。
倉庫北側の第1系統、中央部・南側の第2系統の2つに分かれるシャッターのシステムのうち、第1系統では、火災の感知器からの信号が、配線のショートによりシャッターの制御装置へ伝わらず、系統全体が機能を停止したとみられるという。
第2系統では、シャッターの動力になる電流の配線のショートにより、一部のシャッターが閉じなかった可能性があるという。
2013年11月8日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第3報修正4として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3358/
第2報は下記参照
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3409/
(2017年3月22日 修正4 ;追記)
2017年3月14日20時27分に毎日新聞から、容疑不十分で院長が不起訴になったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月14日22時24分に毎日新聞からも同趣旨の記事がネット配信されていた。
福岡地検は14日、業務上過失致死傷容疑で書類送検された男性院長(49)を、容疑不十分で不起訴処分とした。
地検は、「起訴に足る証拠はなかった」としている。
適正な防火措置を取っていても被害は食い止められなかったと判断した。
火災では、設置が義務づけられた防火扉のうち複数が正常に機能せず、避難訓練もしていないなど、防火管理上の不備が指摘された。
福岡県警は15年2月、防火扉の管理など安全対策を怠って両親を除く13人を死傷させたとして、院長を業務上過失致死傷容疑で書類送検していた。
地検は、防火管理上の不備と患者が死傷したことの因果関係について慎重に捜査。
煙の回り方を調べた実験結果などから、防火扉が正常に機能していても煙が広がるのを止めることは難しかった上、夜間当直1人では初期消火や避難誘導をするのは困難で、死傷者が出ることは避けられなかったと結論づけた。
不起訴を受け、院長は「亡くなった患者様とご遺族の方々には、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。私にできることは、被害に遭われた方々のことを思い続け、地域医療に身をささげるとともに、再発防止のための活動に微力を注ぐよりほかないと考えています」とのコメントを発表。
代理人弁護士によると、両親を除く死亡者の遺族全員との示談が成立しているという。
火災後、有床診療所のスプリンクラー設置基準は、原則、ベッド数4床以上の診療所に拡大された。
ただ、経営難や後継者不足により、現在も全国の約7割の診療所で未設置とみられる。
一方、院長に刑事罰を科さないよう求める嘆願署名は約16万人分が集まり、近隣住民からは不起訴処分に安堵の声も上がった。
嘆願署名約1800人分を集めたという同市博多区のビル管理人の松本さん(57)は、「行き場のない高齢者を受け入れるなど、地域医療に役立っていた」と振り返り、現在は近くでクリニックを開いている院長について、「いずれは元の場所で再開してもらいたい」と話した。
出典
『福岡10人死亡火災 男性院長を容疑不十分で不起訴処分』
http://mainichi.jp/articles/20170315/k00/00m/040/111000c
『福岡10人死亡火災 遺族「再発防止に…」 院長不起訴に』
http://mainichi.jp/articles/20170315/k00/00m/040/116000c
3月14日19時24分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
福岡県警は送検時、起訴を求める「厳重処分」の意見を付けていたが、地検は「起訴に足りる証拠がなかった」と判断した。
県警は、防火扉の一部が作動しないようになっていたために、煙が一気に充満して被害を拡大させたと判断。
扉の不備を放置し、避難訓練などもしていなかったとして、院長を15年2月に書類送検した。
だが地検は、実験の結果などから、扉が仮に機能していたとしても「煙の回りが早く、患者を避難させることはできず、結果を回避できなかった」とし、過失は問えないと結論づけた。
出典
『10人死亡の整形外科火災、院長を不起訴 福岡』
http://www.asahi.com/articles/ASK3G3RHHK3GTIPE00F.html
2017年3月9日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第3報修正4として掲載します。
第1報は下記参照。
(1/2)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6801/
(2/2)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6800/
第2報は下記参照
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6867/
(2017年3月22日 修正4 ;追記)
2017年3月14日付で埼玉新聞から、防火シャッターの一部が完全に閉まっていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月17日付で朝日新聞埼玉版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
倉庫に設置されていた防火シャッターの一部が、物品が挟まるなどして作動していなかったことが、14日、総務省消防庁と国交省の防火対策や消火活動の在り方を議論する第1回の検討会で明らかになった。
会議資料などによると、防火シャッターは火災発生時、自動的に床まで下りて延焼を防ぐ仕組みになっていたが、倉庫火災では、一部のシャッターが正常に作動していなかった。
コンベヤーにぶつかったり、物品に阻まれて閉まりきっていないシャッターもあった。
また、消火活動で消防隊員が2階から2カ所の屋内階段を使って3階に上がろうとしたところ、3階のドアはいずれも施錠されており、進入できなかったことも判明。
電子ロックがかかっており、関係者からカードキーを借りる必要があったという。
一方、屋内に61基、屋外に10基設置されていた消火栓は、初期消火時、ほとんど使用された形跡がなかったという。
アスクルは、防火シャッターやスプリンクラーなどの防火設備について、消防法や建築基準法に則って整備したと説明。
今月9日の会見で、「防火シャッターの点検は半年に1回、出火前は昨年11月に実施している」としていた。
出典
『<アスクル火災>物挟まり防火シャッター動かず 消火栓も使用されず』
http://www.saitama-np.co.jp/news/2017/03/15/01_.html
3月14日7時55分にNHK NEWS WEBからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
倉庫の2階では、防火シャッターの一部が全く動いていなかったほか、一部はベルトコンベヤーのつなぎ目が障害となって閉まりきっていなかったことが、関係者への取材でわかった。
火災が起きると、ベルトコンベヤーのつなぎ目が自動的に折りたたまれて、防火シャッターが床まで降りる仕組みになっているが、今回の火災では、こうした仕組みが機能していなかったと見られるという。
出典
『アスクル倉庫火災 防火シャッターの一部作動せず』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170314/k10010910121000.html
3月16日18時17分にNHK首都圏NEWS WEBからは、初期消火時に一部の消火栓で水が出なかった、消防法で倉庫にはスプリンクラー設置義務なしなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
その後の調べで、出火当時、従業員2人が屋外にある消火栓を使って初期消火を試みたものの、一部の消火栓で水が出なかったことが消防への取材でわかった。
・・・・・
消火設備の設置基準などを定めた消防法では、人の出入りが多い商業施設や病院などと異なり、倉庫にはスプリンクラーを設置する義務がなく、今回、火災が起きたアスクルの倉庫でも、燃え方が激しかった2階と3階にはスプリンクラーがなかった。
大型の物流倉庫は、インターネット通販の拡大などに伴って増加しているほか、商品の保管だけでなく、荷さばきや仕分け作業を行う機能も備えるなど、人が出入りすることが多い施設に変化していて、アスクルの倉庫にも出火当時、400人あまりが働いていた。
東京消防庁のOBで市民防災研究所の坂口隆夫事務局長は、「これまでの倉庫は、作業をする人が少なく、人命が危険にさらされる可能性が低かったため、法律の規制も緩やかだったが、今後は、スプリンクラーのような設備を義務づけることを検討すべきだ」と述べ、法律の見直しも検討すべきだと指摘している。
出典
『アスクル倉庫 消火栓の水出ず』
http://www.nhk.or.jp/shutoken-news/20170316/4581201.html
3月17日8時46分に毎日新聞からは、段ボール置き場以外の1階はほとんど燃えていないなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
14日に開かれた総務省消防庁と国土交通省の「三芳町倉庫火災を踏まえた防火対策などに関する検討会」では、今回の火災の鎮火に要した時間が同規模施設で過去最長だったことも明らかになり、巨大化する物流倉庫の防災対策に一石を投じた。
検討会の資料などによると、火災は2月16日朝に3階建て倉庫1階の廃段ボール置き場で発生。
1階の他の場所はほとんど燃えていないことから、火は、この部屋の天井部分にあった「排出口」から2階に燃え広がったとみられる。
出火当時、従業員2人が初期消火を試みたが、屋外消火栓のポンプが作動せず、水が出なかったことも判明した。
・・・・・
消防庁の資料では、延べ床面積1万m2以上の倉庫火災について、発生から鎮火までの時間は、これまで、14年に愛知県蟹江町であった倉庫(約2万5000m2)火災が45時間で最長だった。
今回の火災は、その6.5倍に当たる296時間を要した。
5万m2以上に及ぶ「大規模倉庫」は昨年度時点で全国に150施設あり、10年前の約3倍に増加している。
アスクル側は、三芳町の倉庫について、「(防災面で)法令上、適切に設計されていた」と説明しているが、検討会の座長で火災科学を専門とする小林恭一・東京理科大総合研究院教授は、「(三芳町の倉庫は)大勢の従業員がいてロボットやコンベヤーなど複雑な設備を備えており、倉庫の一般的イメージとは異なる施設だった。このような施設に対応するため、規制など制度的な見直しを考える必要がある」と話した。
出典
『アスクル火災 鎮火まで過去最長 同規模施設で』
http://mainichi.jp/articles/20170317/k00/00e/040/164000c
2017年2月22日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報は下記参照。
(1/2)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6801/
(2/2)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6800/
(2017年3月9日 修正2 ;追記)
3月1日付で毎日新聞東京版から、被害の規模に関する、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
アスクルは28日、倉庫の建物や商品などの資産として約121億円を計上していると発表した。
建物は延べ床面積の約6割が焼けており、今後、被害状況を詰めた上で、保険金を差し引いて損失額を確定させる。
建物などに掛けられている保険の支払限度額は約46億円。
近隣住民に対する補償関連費用や、配送が遅れたことなどによる顧客離れなどが業績に影響する可能性がある。
出典
『埼玉・三芳の「アスクル」火災 倉庫資産121億円』
http://mainichi.jp/articles/20170301/ddm/041/040/108000c
3月3日8時13分に読売新聞から、フォークリフト車輪の空回りで発煙し2階から段ボールを落とす穴を通じて2階に燃え広がったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
火元の1階使用済み段ボール置き場の真上に、2階から段ボールを落とす穴(約2m四方)があり、火が穴を通じて2階に燃え広がった可能性が高いことが、関係者への取材でわかった。
段ボール置き場で作業中のフォークリフトの車輪が段ボールの上で空転し、摩擦熱で段ボールが燃え始めたとみられる。
関係者によると、1階の段ボール置き場では、2月16日の出火当時、フォークリフトで段ボールの整理や搬出などを行っており、運転していた作業員は「空回りした後輪の方から煙が出た」と証言しているという。
出典
『アスクル火災、段ボール落とす床穴から延焼か』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170303-OYT1T50007.html
3月2日8時57分に毎日新聞からは、火災初期段階の様子に関し、下記趣旨の補足的記事がネット配信されていた。
鎮火から一夜明けた1日、記者会見した塩野消防長は、消防が現場に到着した時の状況について、「従業員が初期消火していたが、(出火元の)段ボール置き場がある部屋は全て炎に包まれていた。後続の隊員がベルトコンベヤーを登って2階を確認したが、2階にも燃え広がっていた」と明かした。
消火活動が難航した理由について、「倉庫の開口部が少なく、内部に入ろうとしても濃い煙と熱気で作業が困難だった」と説明。
「火勢が弱まってからも、火だねを潰す作業で鎮火まで時間がかかった」と話した。
出典
『アスクル火災 「内部は濃い煙と熱気」 消防が会見』
http://mainichi.jp/articles/20170302/k00/00e/040/173000c
(2017年3月11日 修正3 ;追記)
2017年3月9日付で埼玉新聞から、消火作業中に約100人が消防の許可なく私物を取りに倉庫内に入っていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同社は9日、東京都内で鎮火後に初めて記者会見を開いた。
消火活動中に社員が建物2階に荷物を取りに行っていた件で、現場責任者の判断で、延べ約100人が立ち入っていたことを明かし、「非常に不適切で反省している」と改めて謝罪した。
同社によると、火災発生後の2月16日夜と17日午前、火が燃え広がっていなかった建物南側2階の個人ロッカーへ、安全を確認しながら5~10人ごとに、延べ約100人の社員が荷物を取りに行ったという。
会見で担当者は、「消防に了承は取っていない」と説明した。
出典
『<アスクル火災>燃える建物に100人入り謝罪 跡地に再建の意向』
http://www.saitama-np.co.jp/news/2017/03/10/01_.html
2017年2月16日20時27分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
2月16日付で埼玉新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
16日午前9時15分ごろ、埼玉県三芳町の通販会社「アスクル」の物流倉庫「ASKUL Logi PARK 首都圏」の男性従業員から、「倉庫内の段ボールが燃えている」と119番通報があった。
警察や消防によると、鉄骨3階建ての倉庫付近で出火し、延べ床面積約7万m2のうち約1万5000m2を焼いたが、なお延焼中。
この火災で46歳と36歳の男性従業員2人が消火活動中に煙を吸って、喉などにやけどを負った。
三芳町の林町長は、16日午後3時5分、「火災規模が大きく、鎮火は極めて困難」と判断し、県に対して、県特別機動援助隊「埼玉SMART」の出動を要請。
県内の主要消防局などで構成した同援助隊の応援を得て、消火活動を続けている。
県は情報連絡室を設置し、消防防災課職員を現地に派遣した。
同社によると、出火当時、倉庫内では400~500人が勤務し、倉庫には法人や個人向けのパソコンや文房具、お茶、水、洗剤など、約7万種類の商品が保管されていたという。
この倉庫は、2013年7月に物流拡大を目指して稼働開始。
24時間稼働しており、首都圏全体をカバーしているという。
現場は、西武新宿線航空公園駅から北東に約5kmの、畑と雑木林の中に倉庫などが点在する農村地帯。
出典
『アスクル倉庫で火災、2人やけど 消火作業続く』
http://www.asahi.com/articles/ASK2J3WDCK2JUTNB006.html
『アスクル倉庫で火災、2人けが 消防車51台出動、鎮火せず/三芳』
http://www.saitama-np.co.jp/news/2017/02/17/02_.html
2月20日17時35分にNHKさいたまからは、消火活動は困難を極めているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2月17日22時45分に読売新聞から、2月20日18時18分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
この倉庫は縦約240m、横約100m。
1階に通用口があり、トラックが商品の積み込みなどを行うスペースが広く取られていて、商品の大半は2階と3階に保管されていた。
消防によると、消火活動が始まったあと、早い段階で1階と2階の天井の1部が崩れ落ち、火は建物全体に燃え広がった。
さらに、屋上に敷き詰められていたソーラーパネルにも引火したという。
消火活動は、2階と3階に窓がほとんどないことから、外からしか放水できず、難航している。
消防は、17日から重機で2階と3階に穴を開けて、内部への放水を始めた。
そして18日の夜には、いったん2階部分の火を消し止めることができたという。
しかし19日の午前0時13分と15分に、3階の南東部分で、保管されていたスプレー缶に引火したとみられる2度の爆発があり、ふたたび火が強まった。
その結果、これまでに、全体の6割以上にあたる4万5000m2が焼けたという。
消火活動が長期化している理由について、消防は、2階と3階に窓がほとんどないこと以外、
・倉庫内には商品が入った段ボールが積み上がっていたり防火壁があったりして、内部への放水は難しい
・屋上にはソーラーパネルがあり、水をかけると消防隊員が感電するおそれがあるため、直接放水することができない。
・建物の中の温度が、一時、500℃に達し、熱で壁がゆがむなど倒壊のおそれもあり、激しく燃えている場所に隊員が進めない。
としている。
アスクルによると、スプリンクラーや防火シャッターなどが設置され、定期的に点検や消防訓練を実施していたという。
出典
『アスクルの倉庫の内部状況』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/1106051731.html?t=1487621000187
『アスクル倉庫火災、鎮火めど立たず…放水困難』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170217-OYT1T50144.html
『建物内で消火作業も、破裂音で一時屋外退避 窓などの開口部が少なく難航』
http://www.sankei.com/affairs/news/170220/afr1702200028-n1.html
2月20日8時0分に読売新聞からは、倉庫内のスプレー缶などに引火したと思われる大きな爆発音が何回も聞こえたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
19日未明、大きな爆発音が2回鳴り響いた。
現場で消火作業に当たっていた消防隊員約40人が一時避難し、危険が及ぶ可能性があった倉庫西側の3世帯7人に対して同町が避難勧告を出して、2世帯6人が避難する事態となり、住民らからは不安の声が上がった。
消防などによると、爆発音は倉庫南東部3階で起こり、保管されていたカセットコンロ用ガスボンベや整髪料・化粧品のスプレー缶などに引火したとみられている。
住民らによると、19日午前0時過ぎから、地響きとともに大小30回以上の爆発音が聞こえ、午前3時頃まで続いていたという。
倉庫から約50m先に住む住宅清掃業の女性(69)は、「大きな爆発音で目が覚めた。何10回も響き、眠れなかった」と振り返った。
この女性は、「外に出ると真っ黒な煙が上がり、はしご車が3台ぐらい来て消防隊員も慌てた様子だった。家の中にいてもエアコンから煙が入り、臭いが充満して困る。洗濯物も干せない」と語った。
出典
『夜中に地響きと爆発音30回以上、「眠れない」』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170220-OYT1T50015.html
(2/2へ続く)
(1/2から続く)
2月21日18時10分にNHKさいたまからは、消火用水に関する、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
三芳町によると、火災が発生した2月16日から20日までの5日間に消火活動に使われた水の量は1万5000m3にのぼるとみられ、町の全世帯が1日に使う水の量にあたるという。
町は、生活用水を県が管理する浄水場から購入しているが、今回の火災で消火活動が長引けば、生活用水が足りなくなるなど影響が出かねないことから、ふだんのおよそ1.2倍の水を購入できるよう、県に要請している。
出典
『アスクル火災 水確保県に要請』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/1106052051.html?t=1487709522282
2月21日20時27分に朝日新聞からは、消火活動中に社員が倉庫内に入ったことが問題になっているという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
消火活動中、同社社員が荷物を取りに倉庫内に入っていたことが、同社への取材でわかった。
同社の説明によると、出火当時は倉庫内で400~500人が勤務し、倉庫内の個人ロッカーなどに従業員の荷物などを置いたままになっていたという。
同社は、「安全は確認した」としつつ、倉庫内に入ることを会社として了承や指示をしたのかや、消防に報告したのかについては「コメントを控える」としている。
消防は社員が入ったことを把握しておらず、「通常の火災ではありえず、被害が拡大しかねない」としている。
出典
『アスクル火災、消火中社員が立ち入り 消防「ありえぬ」』
http://www.asahi.com/articles/ASK2P3J55K2PUTNB001.html?iref=com_rnavi_arank_nr03
(ブログ者コメント)
〇火災前の倉庫内部の様子などは、下記報道参照。
シュリンクフィルムで包装された段ボールをフォークリフトで運び出したり、天井まである棚から荷物をオートスタッカークレーンで運び出したりしている写真も掲載されている。
(2017年2月21日 日経ビジネス)
『火災のアスクル倉庫、内部はこうなっていた 昨年9月の訪問時、記者が見た光景』
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/110879/022000581/?P=2
〇出火から6日経っても鎮火せず。
なぜ、当初の段ボール火災が、これほどの大火災になってしまったのだろうか?
スプリンクラーが役に立たなかったとは思いたくないのだが・・・。
(2017年3月1日 修正1 ;追記)
2017年2月23日付で埼玉新聞から、2、3階からベルトコンベヤーで送られてきた段ボールの1階置き場付近から火が出た可能性が高いなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同社は、23日、建物内の消防設備の図面を公表した。
建築基準法や消防法の基準に則り、1~3階に防火区画を定めるなど、火災の拡大を防ぐ措置が取られていた。
同社が公表した図面によると、スプリンクラーは防火区画が1500m2以上となる1階北東部に設置。
1~3階には、1500m2以内ごとに、防火シャッターなどで区切られた防火区画を定め、消火栓、消火器を設置している。
煙を感知すると、防火シャッターが自動的に閉まる仕組みになっているという。
同社は、建物の消防設備について「法律を順守している」とし、火災発生時に消防設備が適切に作動していたかどうかは「消防による検証を待ちたい」とした。
消防や同社によると、出火場所は1階北西部の段ボール置き場の可能性が高い。
2、3階につながるベルトコンベヤーから、使用済みの段ボールが1階に流れてくるという。
出典
『<アスクル火災>消防設備は「法令順守」 適切に作動したか検証待つ』
http://www.saitama-np.co.jp/news/2017/02/24/03_.html
2月24日付で埼玉新聞からは、8日経ってもまだ火が出ることがあるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
倉庫火災は24日、発生から丸8日が経過した。
消防によると、同日朝、強風の影響により空気が入り込み、倉庫3階東側で炎が出た。
3階は屋根が落ち込んで消防隊員が近づけない場所が多く、商品も山積みになっていることから、機械で熱源を探索しながら放水している。
出典
『<アスクル火災>3階で再び炎、強風影響「全体の鎮火、数日遅れる」』
http://www.saitama-np.co.jp/news/2017/02/25/03_.html
2月28日20時24分にNHKさいたまから、12日後にようやく鎮火したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。 (新情報に基づき、第1報ともども、タイトルも修正した)
火災は、出火から12日がたった28日午後5時、完全に消し止められた。
消防によると、今回の火災で、倉庫ののべ床面積、およそ7万2000m2のうち、東京ドームとほぼ同じ広さの4万5000m2が焼けたという。
出典
『アスクル出火から12日で鎮火』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/1106053911.html?t=1488316388267
2017年1月30日12時37分に日テレNEWS24(テレビ信州)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
29日午後8時すぎ、松本市のN社製粉工場で「塔の上が燃えている」と、通りがかった人から消防に通報があった。
高さ14mの貯蔵庫から炎が上がったため、はしご車3台が出動して消火にあたり、火は約5時間後に消し止められた。
けがをした人はいなかった。
貯蔵庫には、そばがらが入った容器が10本入っていて、そのうちの数本が焼けたという。
N社によると、工場は28日午前7時半以降、稼働していなかった。
消防と警察は、貯蔵庫の上部から火が出たとみて、原因を調べている。
出典
『松本市の製粉工場で火事…けが人なし』
http://www.news24.jp/nnn/news8847440.html
1月30日11時58分にNHK長野からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
29日午後8時すぎ、松本市の製粉会社「N社」の工場内にある施設の一部が焼ける火事があり、火はおよそ5時間後に消し止められた。
この火事で、けが人はいなかった。
警察と消防は、30日午前9時ごろから現場検証を行って、出火原因を調べている。
警察と消防によると、火が出たのはそば粉を製造した際に出るかすを貯蔵する施設で、これまでの調べで、かすを運搬する機械がある部屋が激しく焼けているという。
また、29日はこの施設は稼働しておらず、従業員などもいなかったという。
警察と消防は、施設内の機械から出火した疑いがあるとみて、原因を詳しく調べている。
出典
『製粉工場火災 機械から出火か』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/1013457231.html?t=1485762506487
(ブログ者コメント)
N社からは、「有機リサイクル向け原料出荷サイロ棟の上部分より出火」した旨、ニュースリリースされている。
2017年12月27日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6611/
(2017年1月5日 修正1 ;追記)
2016年12月23日1時40分にFNNニュースから、火の粉ではなく火の塊が飛んで延焼したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
(新情報に基づき、第1報ともども、タイトルも修正した)
・・・・・・・
火は、住宅の間を飛び越え、あちらこちらに飛び火しているのが見て取れた。
専門家に火災の映像を解析してもらうと、あるキーワードが浮かび上がってきた。
ベルアソシエィツの鈴木弘昭代表は、「これは明らかに飛んでますね」と話した。
鈴木代表が指さしたのは、屋根の一部が飛んでいる映像だった。
大きさは、およそ30cmぐらいに見えた。
鈴木代表は、「盛んに燃えているところから、火の塊がどんどん飛んでいって、落ちて、そこから燃え上がっている」と話した。
鈴木代表が挙げるキーワードは、火の粉ならぬ「火の塊」。
鈴木代表によると、この日、風が強かったため、火の粉だけではなく、「火の塊」が飛んだことが、これだけ大規模な火災になったとみている。
この「火の塊」、正体は何なのか。
鈴木代表は、「瓦の下に使われている木や板。部屋の中だと、障子やふすまの枠が小さくなって、火がついたまま飛ぶことがあると思う」と話した。
消火している現場の映像を見てみると、瓦が落ちたあとに残された木枠や、今にも風に吹き飛ばされそうな壁枠が見て取れた。
こうしたものが、火の塊となって、風にあおられ、火災が拡大したのか。
・・・・・・・
出典
『新潟・糸魚川市大規模火災 延焼原因は火の粉ならぬ「火の塊」』
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00345362.html
12月28日17時42分に朝日新聞からは、ミキサー車で消火用水が運ばれた経緯について、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
糸魚川市の大規模火災で、燃え広がる炎を消し止める消火用の水を、コンクリートミキサー車が運んでいた。
機転をきかせたのは、現場にいた地元の生コン会社の社長だ。
ミキサー車を向かわせたのは、糸魚川市のコンクリート会社「協栄産業」社長の木島さん(67)。
出火した22日昼ごろ、出火元に近い「本町通り商店街」の自宅兼日用雑貨店にいると、警察に避難を促された。
消火活動を遠巻きに見ていた木島さんの耳に、消防団員の声が響いた。
「水が足らん!」
火の手は、みるみる自宅へ延びていく。
工場長の田原さん(64)に電話をかけて指示した。
「あるものは全部持ってこい!」
田原さんは、従業員10人をそれぞれミキサー車に乗せて、水を入れて運ばせた。
地元の生コン組合加盟の同業者にも応援を求めた。
会社の洗車用ポンプだけでは給水が滞ると思い、同じくポンプを持つ、取引先の砂利会社や建築会社にも協力を頼んだ。
みんな、快く応じてくれた。
砂利会社の業務課長、斎藤さん(48)は、「小さい街ですからね。協力しなきゃ」。
協栄産業のミキサー車が1台で運べる水は3000~5000ℓ。
現場近くの防火水槽や簡易水槽に水を運び、翌朝まで消火活動を支えた。
1台平均18往復。
運転手10人は、一睡もせずに運転を続けた。
事務員の女性は、おにぎりを作って支えた。
田原さんは、「こういうことがあると、まとまるみたいでね。誰一人文句を言わなかった」と振り返る。
総務省消防庁によると、22日は126台の消防車両が活動し、144棟が焼損した。
市消防本部の小野消防防災課長は、「ミキサー車がなければ、どうなったかわからない」と感謝した。
出典
『糸魚川大火、ミキサー車が運んだ消火用水 とっさの機転』
http://www.asahi.com/articles/ASJDW2TZMJDWUOHB002.html
(ブログ者コメント)
火災時には火の塊が飛ぶこともあるという件だが、本ブログでは過去に以下の情報も掲載している。
2012年9月20日掲載
2012年9月13日報道 国の研究グループが木造3階建て校舎の建設基準策定のため現物実験を行い、新たな火災を起こす恐れのある火の粉は700mほど飛ぶことを確認
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/2264/
※2/2へ続く
※1/2から続く
12月29日20時37分に産経新聞から、1軒だけ焼け残った家に関する、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月27日23時9分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
焼け野原の中にほぼ無傷で残った2階建ての一軒家が「奇跡の木造住宅」として注目を集めている。
家主が「丈夫な家をつくってほしい」と地元工務店に頼んで建てた特別仕様だったことが、効果を発揮したという。
この住宅の家主は、会社員のKさん(35)。
瀟洒な外観の洋風住宅の被害は、窓ガラスのひびと、エアコンの室外機やインターホンが高熱で変形するといった程度にとどまった。
Kさんは既に自宅に戻り、家族らとともに暮らしている。
燃えなかった理由は、普通の住宅とは異なり、火に強いステンレスのトタン板を外壁に使い、一部は耐火レンガだったことが大きいとみられる。
屋根の洋瓦も、一部はステンレス製だった。
さらに、暴風に備えて窓はワイヤ入りの二重ガラス。
屋根の軒先は、火の粉が入りづらいように設計されていた。
県内で平成19年に発生した中越沖地震を目の当たりしたことから、住宅を造る際、Kさんは頑強にするよう工務店に注文。
それ以外は全て「お任せ」で、翌20年に完成した。
2LDKで延べ250m2。費用は一般の住宅と比べ1.5倍ほどかかったという。
22日の出火当時、Kさんは市内で仕事中だった。
市の安心メールで火災を知って帰宅し、消防団員として隣家の初期消火に当たった。
だが、強風の中で炎が近くまで迫ってきた。
自宅にも燃え移ると思い、もうダメだと思って避難した。
だが、鎮火後に戻ると、建物はほとんど焼けずに残っていた。
ステンレスには耐熱効果があると業者から聞き、「火にも強いことを初めて知った」と、自身も驚いている。
周囲に駐車場などの空き地があったことも幸いした。
Kさん宅を手掛けた工務店「ミタキハウス」は、「今後も災害に強い家づくりの提案をしたい」としている。
出典
『1軒だけ焼けず…防災特注 奇跡の木造住宅 周辺は焼失「復旧に協力したい」 発生から1週間』
http://www.sankei.com/affairs/news/161229/afr1612290032-n1.html
『糸魚川大火に耐えた奇跡の1軒 08年完成「丈夫な家」』
http://digital.asahi.com/articles/ASJDW5364JDWUOHB00W.html?rm=323
12月30日11時37分に読売新聞からは、点在していた駐車場が大火を食い止めたという下記趣旨の記事が、図解付きでネット配信されていた。
日本海にいたるまで延焼した一方、被災地域の東西への広がりは少ない。
その周辺には、駐車場が点在している。
市消防本部によると、駐車場は燃え広がることもない上に、狭い路地などと違って逃げることも容易であり、十分な消火活動を展開しやすかったという。
市消防本部は、「広場的な役割を果たした」とする。
出典
『点在する駐車場、火を食い止めた…糸魚川大火』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20161230-OYT1T50051.html
(2017年1月15日 修正1 ;追記)
2017年1月14日5時59分にNHK首都圏NEWS WEBから、飛火のメカニズムが調査されているという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国立研究開発法人)建築研究所の研究グループは、火災現場で先月25日と26日に調査を行った。
その結果、屋根などが焼けた3棟の建物について、いずれも周りの建物が燃えていないことから、飛び火で焼けた可能性が高いことがわかった。
また、住民への聞き取りで、「火元から離れているのに燃え始めた」などの証言が得られたほか、上空から撮影された映像も分析した結果、このほかの4か所についても飛び火で燃え広がった可能性が高いことがわかり、研究グループは、さきほどの3棟の建物と合わせた少なくとも7か所について、飛び火が原因で延焼が拡大したとみている。
さらに、いずれも縦横10cmほどの炭化した木材や木の板が周囲に建物のない空き地で見つかり、研究グループは、こうした建物の一部が燃えながら強風や火災による上昇気流で次々に飛ばされ、「飛び火」になったと分析している。
建築研究所の岩見達也主任研究員は、「飛び火の原因になったとみられる炭化した木材も見つかったので、今後は、詳しいメカニズムを調べるとともに、飛び火が起きやすい建物の材質なども調べて今後の防火対策に生かしたい」と話している。
出典
『糸魚川火災 飛び火延焼7か所』
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20170114/5969791.html
(2017年3月3日 修正2 ;追記)
2017年3月2日14時42分にNHK新潟から、糸魚川市は応援要請を考慮して火災対応マニュアルを改訂するという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
去年12月の火災では、地元、糸魚川市の消防本部が初期対応に当たったが、人員など態勢が限界を超えたため、近隣の富山県や長野県から応援が駆けつけることになり、鎮火まで30時間がかかった。
こうした教訓を受け、糸魚川市消防本部は、現在ある火災の対応マニュアルを改訂することを決めた。
具体的には、大規模火災が起きたときに、近隣地区からの協力をスムーズに進めるため応援要請のあり方を明確化するとともに、応援の消防隊がすぐに活動に当たることができるよう、消火栓や防火水槽の場所がわかる携帯電話のアプリを導入することなどを検討しているという。
また、街のパトロールを始める風の基準を、最大瞬間風速15m以上に引き下げることも検討しているという。
消防本部では、3月末までにマニュアルの改訂を終えたいとしている。
出典
『糸魚川市が火災マニュアル改訂』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/1034384471.html?t=1488488534288
2016年12月22日23時32分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
新潟県糸魚川市で22日、約140棟が延焼した火災は、東日本大震災を除いて、過去20年で国内最多の焼損棟数となった。
火災は、火元から北へ約300m、東西約250mにわたって燃え広がった。
消防士らは火元の火の勢いを抑えようとしたが、狭い道も多く、住宅密集地でもあるため、放水作業ができる箇所が限られていたという。
小野・消防防災課長は、「風が強く、どんどん飛び火して、消火作業が追いつかなかった」と説明する。
当時、日本海の低気圧に向かって強い南風が吹いていた。
気象庁によると、糸魚川市では、午前10時過ぎに14.2mの最大風速を記録し、最大瞬間風速は正午すぎに24.2mに達した。
この強風で「フェーン現象」が起きたと気象庁はみる。
山を越えた風が日本海側に吹き下ろす際、空気が乾いて気温が上がる現象だ。
糸魚川市では、正午までに20℃近くまで気温が上昇。
隣の上越市では湿度が40%台と、乾いていた。
現場付近は商業地域に指定され、建ぺい率や容積率が住宅地より高く、木造の建物が密集する要因にもなっていた。
準防火地域でもあり、耐火性を高めなければならない防火地域より、規制が緩かった。
県内と富山県の計18の消防本部が応援に加わったが、火勢は夜まで衰えなかった。
消火活動が長引き、企業の生コン車や国交省の散水車も集めて水を補給した。
総務省消防庁の担当者は、「現場に到着した消防隊は、真っ先に火元から周辺への延焼防止にかかる。今回は、それを上回る状況だったかもしれない」と話す。
火災の規模と比べて、けが人が少ないとみられる点については、「昼間の火災で周囲の住民が早く気づき、避難ができたのでは。夜に起きていれば、人的被害が増えた恐れがある」とみている。
出典
『「風強く、どんどん飛び火して…」 糸魚川の大規模火災』
http://www.asahi.com/articles/ASJDQ5FP8JDQUTIL02F.html?iref=com_rnavi_arank_nr04
12月23日10時21分にNHK首都圏NEWS WEBからは、初期消火活動状況などが、下記旨でネット配信されていた。
12月23日1時36分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
糸魚川市消防本部によると、最初に火災を知らせる119番通報が入ったのは、23日の午前10時28分だった。
その7分後、午前10時35分に最初の消防車が現場に到着。
消防本部では、所有する6台の消防車すべてを投入して、消火活動にあたった。
現場は、雪よけのためのひさし「雁木(がんぎ)」が連なる市の中心部で、木造の商店や住宅が密集している。
消防士によると、(出火した)ラーメン店は隣接店との間に隙間がなく、多方向からの放水が難しかった。
現場到着時には、火は既に他の建物にも広がっていた。
初期消火にあたった消防隊員は、勢いよく炎が上がるラーメン店の裏手で放水を試みたものの、その裏手に回る道の幅が狭く、消火活動が難航したと証言している。
1時間ほど消火活動が続く中、消防隊員のところに新たな情報が入ってくる。
日本海がある北に向かって、およそ100mほど離れた別々の建物2か所から火の手が上がっているという無線の連絡だった。
消防団も加わって消火にあたったが、この2か所の建物は屋根に火が回ってしまい、下からの放水では届かなかったこともあって、消火活動が困難を極めたと消防隊員は証言していた。
最初の通報からおよそ1時半後の正午ごろ、糸魚川市消防本部は、近隣の上越市などの消防本部に応援を要請する。
その後も、新潟県の各地の消防本部や、富山県、そして長野県の消防本部にも応援を要請し、最終的には、20の消防本部のおよそ1000人の消防隊員が消火活動にあたった。
しかし、折からの強風にあおられて建物への延焼はその後も続き、出火から10時間あまりたった午後9時ごろ、火はほぼ消し止められ、鎮圧状態となった。
出典
『糸魚川 消防はどう活動したか』
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20161223/5529142.html
『糸魚川火災 100m先に飛び火、強い南風で…消防士証言』
http://mainichi.jp/articles/20161223/k00/00m/040/067000c
12月23日21時21分に毎日新聞からは、出火原因に関する下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月23日22時56分に共同通信からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によると、店主は任意の事情聴取に「開店前、中華鍋に食材を入れてコンロに火をつけたまま、失念して近くの自宅に帰った。戻ってきたら、炎が換気扇の高さまで上がっていた。大変なことをして申し訳ない」と、憔悴しきった様子で話したという。
店主は水をかけて消そうとしたが、炎の勢いは止まらず、隣の精肉店に通報を求めた。
警察は実況見分で、店主の証言通り、厨房のコンロ付近に中華鍋があることを確認した。
出典
『糸魚川火災 「コンロに鍋かけたまま自宅に」と火元男性』
http://mainichi.jp/articles/20161224/k00/00m/040/049000c
『鍋の空だき出火原因か、新潟 発生から約30時間で鎮火』
https://this.kiji.is/184766985959653385?c=39546741839462401
(ブログ者コメント)
〇出火元のラーメン店が燃えている段階で火を消し止められなかったばかりに、これほどの大火になってしまった。
裏手からの消火活動が難航したということだが、結果的には、発災後の拡大防止活動がうまくいかなかったことになる。
最初の1時間でなんとかなっていれば・・・。
〇テレビでは、防火槽のマンホールにコンクリートミキサー車から水を補給している様子が映し出されていた。
本ブログでは、過去に何回か、大規模火災時の消火用水確保のため、地方自治体が生コン業者と協定を締結する動きがあると紹介している。
今回、糸魚川市でもそのような協定を締結していて、そのために水の補給がスムースにいったとすれば、それは事前に構築していた拡大防止策が功を奏したことになる。
〇別のテレビでは、周囲の家は焼け落ちているのに、1軒だけ無事だった、比較的新しく見える家が紹介されていた。
(映像によれば、外壁などに若干黒い部分があるものの、家の中は全く無事)
その理由として、以下の解説があった。
・家の周囲に、駐車場とか2~3m幅の道路といったスペースがあった。
・強風に備え、窓を二重にしていたので、ガラスが割れなかった。割れていれば、そこから火が中に入った。
(映像によれば網入りガラス。ヒビが入っていたが割れてはいなかった)
2016年11月21日16時0分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ロシアのセルフ式ガソリンスタンドで、夜間に給油中の女性が、満タンになったかどうかライターに火を付けて給油口を確認したところ、ガソリンに引火した。
ロシアメディアなどが伝えた。
後続車のカメラが、その瞬間を捉えていた。
慌てた女性は息を吹きかけて消そうとしたが、さらに燃え広がった。
映像はソーシャルメディアに投稿されたが、「危険すぎる」とあきれた声が相次いだ。
出典
『満タンかな? 確かめようとライター付け、引火 ロシアの女性』
http://www.sankei.com/affairs/news/161121/afr1611210020-n1.html
(ブログ者コメント)
〇今年1月8日付でmsnニュースから、より詳しい状況が下記趣旨でネット配信されていた。
ユーチューブで映像を見ることができるが、女性は30代か40代に見える。
ちょっとくらいなら大丈夫。
この世の中では、そんな慢心が致命的となることは少なくない。
やっちまったと思った時は、時すでに遅し。
わかっていたはずなのに、自ら事故を招いてしまうことだってあるものだ。
例えば、今回ご紹介する映像もそんなひとつ。
ロシアのスルグトにあるアソリンスタンドで撮影された映像には、火気厳禁であるにもかかわらず、ライターを使用して大惨事を招いたシーンが映っていた。
問題の動画では、車に給油しようとしている女性を確認できる。
しかし、正常に給油されていなかったのだろうか。
女性はしきりにメーターを気にして、どこかソワソワ。
自分の後に給油待ちの車が待っていることもあり、原因を突き止めようと急ぐ。
ここで、車内に常備されている懐中電灯を取り出せばよかったのだが、あろうことか、女性は給油口にライターをかざし、確認しようとするではないか。
もちろん、そこは火気厳禁のガソリンスタンド。
一瞬にして燃え移ると、辺り一面が火の海となってしまった。
それにしても、改めてガソリンに引火すると恐ろしいことがわかるこの動画。
たとえ極寒の環境でも、揮発性の高いガソリンの前では、ライターの小さな火であっても関係ないようだ。
当然、この事故が日本で起きないとは言い切れない。
セルフ方式の給油が急増し、ガソリンに対する認識が低下している傾向にあるため、火災を未然に防ぐことができるよう、今一度、気をつけたいものだ。
参照元:YouTube
出典
『【衝撃動画】ガソリンスタンドでライターを使って明かりを灯した結果 → 想像以上に火の海となる大惨事』
〇このロシア人女性を嗤うことはできない。
知識に乏しい人が危険物を扱っている状況は、日本でも同じだからだ。
本ブログでも紹介したとおり、たとえば「軽トラックだから軽油を入れた」レベルのトラブルも起きている。
2016年11月8日21時6分にNHK長崎から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月8日13時29分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
8日午前9時35分ごろ、長与町岡郷にある三菱重工業長崎造船所堂崎工場から「工場内で爆発音がした」と消防に通報があった。
同社や警察などによると、この工場は魚雷などの稼働試験を行う施設で、開発中の魚雷のエンジンについて稼働試験を行っていたところ、爆発音がして、エンジンから火が出たという。
通報を受けた消防は車両10台を出したが、火は、工場の作業員などの消火活動によって、通報から1時間あまりで消し止められたという。
エンジンの部品などが一部焼けたが、工場の建物への延焼や建屋の損傷はなかったという。
当時、作業員は約50m離れた場所から遠隔操作で試験を行っていて、けが人はいなかったという。
火事について工場の近くに住む女性は、「ドン、ドンと大きな爆発音が2回聞こえた。煙が上がっていてガスのような臭いがした。これまでこのような爆発音を聞いたことはない」と話していた。
同社では、出火した原因を調べている。
出典
『三菱重工魚雷エンジンから出火』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/5034218891.html?t=1478638764452
『魚雷エンジンの試験中に爆発 三菱重工の工場で 長崎』
http://www.asahi.com/articles/ASJC845XDJC8TOLB006.html


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。