2023年6月8日8時42分にYAHOOニュース(乗り物ニュース)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
【「諸外国にも例を見ない」暫定2車線高速の対策】
安全性に課題があるとされる「暫定2車線」の高速道路について、新たな対策が検討されています。
対面通行のため、一歩間違えると正面衝突が発生し、重大な影響を及ぼすことから、中央分離帯へ「ワイヤーロープ防護柵」を設置する対策が進みましたが、やはり事故は多発しているようです。
【これなら安全…?】新しい「中央分離帯突っ込み対策」(画像で見る)
道路資材メーカーのアークノハラ(東京都新宿区)が2023年6月1日より、ワイヤーロープ防護柵用の新たな安全対策製品として、支柱側面反射材「サイドウィング」を発売します。
ワイヤーロープを支える支柱から、その名の通り、反射材を外側に少し張り出させて、目立たせるというものです。
暫定2車線区間は、全国の高速道路の約4割を占めます。
これは「諸外国にも例を見ない」状況だと、国土交通省は説明。
こうした区間は正面衝突が発生しやすいうえ、いちど事故が起こると車線に余裕がないことから通行止めになりやすいことなどが問題視され、4車線化事業とともに、中央分離帯へのワイヤーロープ設置が2018年から進められました。
2022年11月までに約1430kmの設置が済み、対向車線への飛び出し事故は2016年度の194件から、以降の約6か年(2022年11月まで)の合計で13件という水準まで激減しました。
しかし、ワイヤーロープへの接触事故は、2018年から2022年11月までに6257件も発生。
とりわけ右カーブの区間で全体の4~5割を占めるといいます。
これを受けてアークノハラが開発したのが、反射材を張り出して目立たせるという「サイドウィング」反射材です。
これまでの支柱に反射シートを貼る対策に追加して、カーブ区間での安全性を高めることに主眼が置かれています。
国土交通省はさらに2023年度、事故が起こると影響が大きくなりやすい長大橋やトンネル区間において、固定式のセンターブロック、センターパイプといった車両の逸脱防止性能などを満たす新技術を全国で試行します。
https://news.yahoo.co.jp/articles/5eee0d11fc741cc18e459dc374d7f1a56ae0dc29
2023年5月24日18時52分に産経新聞から、下記趣旨の記事が同型バスのトランク写真付きでネット配信されていた。
JR四国バス(高松市)の高速バスで2月、徳島市で降車し荷物を取ろうとした客が誤ってトランクに閉じ込められ、そのまま約1・6キロ先の終点まで約7分間走行していたことが24日、分かった。
四国運輸局は道路運送法に基づき、運転手が所属する同社松山支店にバス1台を20日間使用停止とする行政処分を出した。
同社と運輸局が明らかにした。
同社によると、2月24日午前11時45分ごろ、松山発徳島行き高速バスが、徳島市の徳島大学前で停車。
松山駅から乗車した20代の女性客が降車して荷物を取り出そうとトランク内に入った。
運転手は中に人がいることに気付かず扉を閉めた。
客は自分で荷物を取り出すことになっているという。
女性は終点の徳島駅でトランクが開けられた際に脱出し、けがはなかった。
同社の宮武安全推進部長は高松市で記者会見し、「深くおわびする」と謝罪。
トランクの内部確認を徹底するよう乗務員に指導し、他にも再発防止の取り組みを検討すると説明した。
5月24日17時23分に読売新聞からは、マニュアルでは運転士がトランク内を確認してから発車するようになっているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2月24日午前11時45分頃、20歳代の女性が徳島市の徳島大学前で降車し、荷物を取りにトランクの中に入ったところ、40歳代の運転手が他の降車客への対応に気を取られ、トランク内を確認せず、扉を閉めて発車。
1・6キロ先の徳島駅で、係員がトランクを開けると、女性が自ら外に出てきた。
女性にけがなどはなかったという。
社内マニュアルでは、運転手がトランク内を確認してから発車するように定めているという。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230524-OYT1T50217/
5月24日18時20分にNHK香川からは、女性は閉じ込められていたことを終点ターミナルの係員に告げたが会社側には伝わらなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ジェイアール四国バスの発表によりますと、松山支店所属のJR松山駅発、JR徳島駅行きの高速バスで、ことし2月下旬、乗客の20代の女性1人をトランクに閉じ込めたまま、一般道を走行していたということです。
乗客の女性は徳島大学前のバス停で降りた際、トランクに潜り込んで手荷物を取り出そうとしていましたが、40代の運転手は別の乗客の対応をしていて、そのことに気づかず、トランクの扉を閉めて発進しました。
その後、1キロほど離れた終点のJR徳島駅に到着して、バスターミナルの係員がトランクを開けたところ、女性が閉じ込められていたことがわかりました。
その際、女性は閉じ込められていたことを係員に告げましたが、運転手や会社側には伝わらず、その後、女性が会社に連絡して発覚しました。
女性が閉じ込められていたのは、およそ7分間で、けがはなかったということです。
一方、今回の問題を受けて、四国運輸局がことし3月、ジェイアール四国バスに対し監査を行ったところ、いくつかの法令違反が確認されたということです。
四国運輸局とジェイアール四国バスによりますと、具体的な法令違反として、年に一度、すべての運転手が受けなければならないことになっている研修を一部の運転手が受けていなかったことなどがあったということです。
このため四国運輸局は、ジェイアール四国バスの松山支店に対し、今月24日付で今月26日から6月14日までの20日間、車両1台の使用を停止する行政処分を出しました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/takamatsu/20230524/8030015916.html
(ブログ者コメント)
終点ターミナルの係員は、降りる客がいたからトランクを開けたのだろうか?
それとも、降りる人がいなくてもトランクを開けて内部を確認するルールになっていたのだろうか?
もし、そうでなかった場合、女性はずっと閉じこめられたままだった。
そして、車庫入れ時に運転手がトランクルームを開けて確認するルールになっていなければ・・・。
考えるだけでも恐ろしい。
2023年4月26日20時31分にYAHOOニュース(FLASH)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4月24日、京都府舞鶴市の路上で指の一部が見つかった事件。
その意外な顛末に、ネットが沸き立っている。
指が発見されたのは、24日の午後4時過ぎ。
第1関節から先の、約2cmの指先が路上に落ちているのを、小学生が見つけた。
このことが翌25日に報じられると、SNSでは《暴力団抗争?》など、多くの推測が飛び交った。
しかし、25日夜になって事件は急展開。
指は、舞鶴市に住む60代の男性配達員のものであることが判明した。
警察によると、男性は「配達中に、車のスライドドアに指を挟み怪我をしたが、そのまま配達を続けた。病院には行っていない」と話しているという。
この驚愕の事実に対し、SNSでは
《なんとも痛ましい。指を切断する大怪我でも仕事を続けなければならない所に闇感が。》
《警察も事件性無しと判断したというニュースだけど、指を切断しても仕事を続けなくちゃいけない労働環境は明らかに異常じゃない?!》
《指が無くなったのに病院に行かずに配達続けるの、日本の配達時間に対するシビアさを物語る闇深さを感じる》
といった、厳しい職場環境を想像する声が多数あがった。
なかには
《私も配達中に指挟んだこと2回くらいある。配達を優先してしまう精神状態はわかるなぁ…。異常よね…》
《配達員が指落としてでも病院に行けない理由は、自分が突然現場抜けることでそこを埋める人手がいないから。それだけ配送業は人手が足りてません。ただでさえ荷物溢れてるのに、仮に配達を中断して配達が遅れれば大量の時間指定に遅れ客からクレームの連絡が来ます》
など、配達業務の経験者と思われる人からの、同情の声もある。
くしくも4月14日、日本郵便は「集配関係委託契約に関する協力会社とのパートナーシップ構築に向けた取組について」と題する文書を発表。
郵便物やゆうパックなどの配達・集荷などを委託する下請け業者から値上げの要請があったものの、それに対し不適切な対応があった――などの内容だ。
ほかにも、下請けに営業用物品を無償で配達させるなど、問題行為もあったとしている。
4月24日配信の「東洋経済オンライン」では、「ゆうパックの『下請けたたき』値上げ拒否の代償」との記事を掲載。
下請け運送会社幹部の《委託料が安いのに1人当たりが運ぶ荷物量は多い。もう2度とやりたくない》というコメントを掲載している。
注文すれば、あっという間に品物が届く――。
それを当たり前だと思っている我々だが、いま一度、考えなおす時期なのかもしれない。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f29a72a433691ef39de4aa8db50e54997949c3de
4月27日11時45分にYAHOOニュース(ベストカー)からは、スライドドア後端に指を挟まれ骨折した人の体験談や教訓などが、下記趣旨でネット配信されていた。
2023年4月25日、京都・舞鶴市の路上で人の指1本が見つかり、その指は同市内の60代男性配達員のもので、クルマのスライドドアで切断されたことが判明した。
自身も最近、スライドドアに指を挟んだ国沢光宏氏がスライドドアについて緊急レポートする!
【画像ギャラリー】指を切断する事故が京都で発生!スライドドアは便利でも使い方には気を付けよう!(7枚)
■スライドドアによる痛ましい指の切断事故が発生!
2023年4月24日の午後、京都の舞鶴で60歳代の男性配達員がスライドドアに指を挟まれ切断されてしまうという痛そうな事故が発生した。
実は私も4月4日にスライドドアで指を挟み、切断こそ免れたけれど指先を骨折している。
あれから3週間経過したものの、指先はしびれていて感覚なし。
医師によれば、あと1mm奥まで挟まれていたら第一関節から切れてもおかしくなかったという。
軽自動車を含め、最近、スライドドア車が急増している。
子どもがもしも指を失ってしまったら、一生辛い思いをすることだろう。
こういった痛ましい事故を防げるよう、私のケースを紹介したい。
■メーカー側もスライドドア対策はしているが……
まず、スライドドアの構造をチェックしてみよう。
当たり前のことながら、ドアの前方は挟まる可能性が高い。
誰にでもイメージできると思う。
自動車メーカーだってしっかり対策してあります。
例えば、トヨタのノアを見ると、ドアの前端に柔軟性のある樹脂をすべての接触面に装着してある。
少し挟んでみたら、相当痛いものの、指の厚み分くらいは隙間を確保しているようだ。
指を潰すくらいですみそう。
また、乗用車のスライドドアは電動が主流。
これまた前方にセンサーを装着しており、一定の強さで停止する。
少し戻るようになっている車種も多い。
子供でも潰されることはない。
オートクロージャーは、比較的強いパワーでドアを閉めにかかるけれど、こちらは、締まる前にいったん停止する。
この時点で指が挟まれていたら、手を離せばいい。
問題は、電動もオートクロージャーもないドアながら、前述のとおり、最近のクルマなら締まる部分に指を守るだけのソフト素材が付く。
古いクルマだと締まった時の隙間が比較的大きいため、これまた切断に至らないと思う。
■いまだに挟んだ指の先の感覚がない!
私はどこに挟まれたのかといえば、写真のとおり、ドア後端です。
この隙間に左手の中指が入っており(まったく意識していなかった)、右手で強くドアを閉めたら思い切り挟まれた。
挟まれた瞬間、猛烈な衝撃を受け、実際指が取れたと覚悟したほど。
もちろん、ドアは締まった状態で指は抜けず、ドアを開いたら、潰れていたけれど先端まで付いていた。
たが、痛さときたらハンパなし!
ただでさえ、指の先は神経が集中しており、痛い。
指を触ってもしびれており、感覚ない。
どうしようかと思ったが、とりあえず病院へ行く。
救急車じゃなく自分でクルマを運転していったこともあり、1時間ほど待たされる間、痛みがドンドン増していく。
やっと診察してもらい、すぐレントゲン撮影。
すると、第一関節から先の指の骨が潰れていた。
さらに指側の骨は剥離している。
医師によれば、強い一撃を受け、さらにズレたことによる骨折だろうという。
もう少し深く挟まれていたら、指の先端が落ちていた可能性高いとのこと。
京都の事故は第一関節から先が脱落していたというので、私の場合、単に幸運だったということかもしれない。
ちなみに今回、スライドドアのどの場所に指を挟んだのか明らかになっていないが、可能性としてはスライドドア後端だと思う。
■スライドドアは力を入れて閉めてはダメ!
こういった事故、どうやったら防げるだろうか?
スライドドア車は強いチカラで閉めないことを強く推奨しておく。
特に経年変化したワンボックスカーなどのドアは重くて渋くなっている。
強いチカラで操作しがち。
動きが渋くなっているなら、スライドレール部分に注油するなど滑らかに動くようにしておけば、思い切り閉めることもなくなるんじゃなかろうか。
ちなみに、今回は指だったが、スライドドアは50kg以上あるから、慣性力だって大きい。
幼児などの場合は、足が挟まれても強くドアを閉めたら簡単に骨折する。
最悪のケースだってありうる。
とにかく、手動のスライドドアの操作は充分注意して行うこと。
スライドドアを閉める際、クルマの外に人がいないことも確認したほうがいい。
私が指を挟まれたドア後部は、案外、注意されない場所のように思う。
これからスライドドア車を買うのなら、少なくとも助手席側だけは電動開閉機能付きにしておき、運転席側はチャイルドロックなどをかけ、普段使わないようにしておくのがいいと思う。
参考までに書いておくと、『搭乗者賠償保険』に加入していれば、保険料支払いの対象になる。
私は面倒だったので申請しませんでした。
もちろん、普通のドアだって強く閉めたら危険です。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0b9642c9922ce25c0dafb0d2cb0e71a1acc428f5?page=1
2023年4月19日15時4分にYAHOOニュース(FLASH)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4月17日午前8時ごろ、東京・渋谷区で軽自動車1台が燃える事故があった。
運転手は「エアコンの警告ランプがついて、火が出た」と警察に証言しているという。
東京消防庁がポンプ車など3台で消火活動にあたり、およそ15分後に鎮火。
この事故によるケガ人などがいなかったことは幸いだが、このところ、車両の単独火災事故のニュースをよく目にする。
2022年の消防白書によれば、2021年中に3512件の車両火災が発生。
71人が亡くなっている。
火災の原因について、自動車評論家の菰田潔氏は、「多岐にわたり、特定するのは難しい」としたうえで、「電気配線をオリジナルから変えたクルマは、火災発生率が高いと思います」と指摘する。
「オーディオなどの配線も、いい加減にやると、1年後くらいに出火するケースもあるようです。
エンジン関係では、後づけターボとか後づけオイルクーラーなどの取りつけ不良か、ゆるみが原因でオイル漏れを起こし、エキゾースト(排気)にかかって出火、というケースもあります。
新車のままで乗っていて、車両火災になるケースは、私の知る限りはとても少ないと思います」(菰田氏)
日本自動車工業会のホームページには、いくつかの車両火災につながる要因が紹介されている。
たとえば――。
「浸水、冠水被害を受けたクルマは火災を起こす恐れがあります。
エンジンは絶対にかけないでください」
「潤滑不良でエンジン破損を招き、車両火災が発生することもあります」
「エンジンをかけたままで車中仮眠しないでください。
睡眠中に誤ってアクセルを踏み込み、エンジンが高回転を続けて異常に加熱し車両火災を引き起こすことがあります」
やはり車両火災には、さまざまな原因があるようだ。
日本自動車連盟(JAF)は、ほかに「エンジンルーム内への清掃用の布などの置き忘れ、バッテリーのターミナルが緩むことで発生するショート」、「車内に放置したライターやスプレー缶などによる火災」についても警告している。
意外な原因としては、「フロントウインドウにアクセサリーなどをつるす透明の吸盤」というものもある。
凸レンズ効果により太陽光が集光され、部分的に高温になる場所を作り出すことがあるそうだ。
一般的には、使用年数が経っている車両に火災が多いとされている。
「電気系統のワイヤーハーネスの被覆が劣化し、内部の銅線が剥き出しになり、熱を持ったことで火災につながるケースもあります。
また、古い車のシートや内装は難燃性の素材ではないことが多く、火の回りは速くなります」(自動車整備士)
万が一、火災が発生した場合は速やかに避難し、119番通報することが大切だが、同時にJAFでは、「一度外に避難したら再び車に戻らないでください」とも呼びかけている。
火の出た車には、とにかく近づいてはいけないということだ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/9b3c60a71e3e8f344bdb809a54b635256c07a1ba
4月18日16時22分にYAHOOニュース(FNN PRIME)からは、17日には渋谷以外に日本橋でも車両火災が起きていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
真っ赤な炎に包まれ、黒煙を上げる車。
これは「めざまし8」が独自に入手した、4月17日午後6時50分頃、東京・日本橋で起きた車両火災の映像です。
場所は、日本橋・昭和通りのアンダーパス入り口付近。
アンダーパスの上から撮影された映像を見ると、周囲に煙が広がっているのが分かります。
「車が燃えている」と通報を受けた消防車が到着。
消火作業を始めた直後のことでした。
「ボン!」と現場に響き渡る“爆発音”。
撮影者も思わず「おおお~」と声を上げます。
さらに、間髪を入れずに2度目の爆発が。
車の中が瞬間、真っ白な光に包まれます。
それでも、消防隊員はひるむことなく消火を続け、火は約50分後に消し止められました。
この火事で、車に乗っていた男性2人が軽いケガをしました。
【渋谷でも“車両火災”「ボンネットの隙間から煙」】
同日午前8時頃、東京・渋谷の六本木でも車両火災が発生。
軽自動車が激しい炎に包まれました。
車を運転していた男性に話を聞くと…。
車の持ち主:
「ボンネットの隙間から煙が出て。そこに(車を)止めて、降りて見たら火が中で燃えていた。」
はじめは前方のボンネット部分から出火したということですが、5分ほどで全体に燃え広がったといいます。
車の持ち主:
「警告灯がついたんですけど、何のことか分からないので。
どうしようかなと思っていたら、煙が出始めたんで。
怖いですよね、原因が早くわかるといいんですが。」
都内で相次いだ“車両火災”。
警視庁は出火原因を詳しく調べています。
(めざまし8 4月18日放送より)
https://news.yahoo.co.jp/articles/10510228c9461a05029439df75534c9ecd49b83e
2023年4月18日19時12分にYAHOOニュース(乗りものニュース)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「みなさんは、“オーバーハング”という言葉をご存じですか?」
愛媛県松山市に本社を置く伊予鉄グループが2023年4月中旬、同社の公式ブログにこう投稿しました。
オーバーハング(overhang)とは英語で「突き出ている」「張り出している」状態や、そのような部分のことを表します。
【こんなに危険!】「リアオーバーハング」とすり抜けを実演(写真)
ブログでは「今回はバス(自動車)におけるオーバーハングについての話です」と続け、特に「リアオーバーハング」について解説と注意喚起を行っています。
リア(rear)とは英語で「後方」のこと。
つまり「リアオーバーハング」とは、車両の後輪から後ろを指します。
これがどう危険なのか――。
バイクや自転車が、自動車の左側をすり抜けるのを見たことがある人も多いでしょう。
自動車がバイクなどと並行していれば衝突することはありませんが、自動車、特にバスなど大型車両が進路を変える際は状況が変わってきます。
普通自動車に比べオーバーハングが長いバスは、カーブを曲がる際や車線変更する際など、ハンドルをきった方向と逆側にリアオーバーハングが大きく振り出します。
伊予鉄によると、その振り出し幅は、車両長12mの大型バスなら1m近くにもなるそうです。
そのうえで「片側1車線の道路でバスが右折を始めたら、左側をすり抜けて追い抜こうとする車がありますが、バスのリアオーバーハングの振り出しは大きく、大変危険です。バスが、交差点で右左折を始めた際には、無理に詰めたり追い抜いたりせず、温かい目で見守っていただければと思います」としています。
もちろん、事故の発生を防ぐべく、バス運転士も細心の注意を払っています。
右左折の際は左右、それも前方だけでなくミラーで後方確認も徹底し、曲がる方向と逆側の後方にも目を配ります。
なお伊予鉄では、リアオーバーハングの振り出しの危険性を認識するため、バス運転士に対して自転車を用いた体験講習を行っているとのこと。
ちなみにバスが左折する際に、右側から追い抜こうとする自動車もありますが、前出の右折と同様、リアオーバーハングによって、今度は右側にバス車体が突き出るため、車間によっては衝突する可能性があります。
後続車は無理に詰めてはならないことは、言うまでもありません。
https://news.yahoo.co.jp/articles/6d15f0419529fc6683f0b0a451a4dfb04d2f510f
2023年4月12日9時8分にYAHOOニュース(テレビ静岡)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
静岡県熱海市の国道で三輪自動車「トゥクトゥク」が歩道に乗り上げ3人が死傷した事故から、まもなく1カ月。
11日、警察などが現場診断をして、再発防止策を検討した。
熱海は坂の多い人気の観光地で、トゥクトゥクの運転方法を知ると、事故の背景が見えてくる。
【3人死傷事故の現場で感じたこと】
3月15日、熱海市東海岸町の国道135号線で、大学生がレンタル店で借りた「トゥクトゥク」が歩道に乗り上げ、歩行者3人をはねた。
この事故で埼玉県の19歳の男子大学生が死亡し、80代と20代の男性がケガをした。
事故から約1カ月。
トゥクトゥクを貸し出したレンタル店は、事故以降 休業を続けている。
雨宮記者:
「どうして事故が起きたのか。
再発防止に向けて、現場の形状や見通しなどを確認する現場診断が行われています」
現場診断には、警察や県、それに交通安全にかかわる地元の団体など19人が参加した。
参加者:
「(トゥクトゥクは)右カーブから左カーブに入り、左へ(ハンドルを)切らなきゃいけない時に、たぶん切りすぎて(歩道へ)入ってしまった」
参加者:
「(四輪)車のつもりで路側帯に合わせて行ってしまうと、後ろのタイヤが段差に当たってしまう」
参加者は現場付近を見てまわり、ガードレールの設置や観光客への指導など、事故の防止対策について話し合った。
参加者:
「(レンタル店は)ただレンタルするのではなくて、指導や講習的なものが必要かなと思います。
ガードレールを要所要所につけるべき」
参加者:
「普通車とトゥクトゥクの操作性を熟知してもらわないと難しいと思う。
(現場の国道は)見た目はそれほどカーブがきつくなく見えても、実際に運転してみると、S字カーブがきつい」
警察は、レンタル店に対して、トゥクトゥクの操作の難しさや危険性について、観光客への説明や講習を求めたいとしている。
県警交通企画課・岡澤管理官:
「歩道への逸脱なので、歩道と車道の境界にあたる防護柵あれば助かったかもしれない。
追突が非常に多いポイント。
警察のソフト面の対策として、姿を見せて注意喚起する対策も熱海署を中心にやっていかなきゃいけないと感じている」
県警によると、現場付近では2018年から4件の事故が起きていて、県警は県と協議しながら必要な対策を進めていきたいとしている。
【トゥクトゥクの運転 どう違う?】
タイなど東南アジアで見かけるトゥクトゥク。
運転方法は車やオートバイと、どう違うのだろうか?
宿泊客の送迎にトゥクトゥクを活用している河津町のホテルに聞いた。
ホテル四季の蔵・井野さん:
「ハンドルはオートバイと同じように、右手がアクセルになっています。アクセルは手動です。
ブレーキはフットブレーキです。
ふだん、普通の車や小さいバイクを運転している人だと、トゥクトゥクは違和感があって、操作を間違える可能性があります。
ホテルによると、トゥクトゥクのタイヤはオートバイと異なり、地面と接触する面積が大きいことから、ハンドル操作に力が必要で、運転は慣れないと難しいという。
井野さん:
「非常に(ハンドルが)重たいので、うまくぐっとタイミングを見て力を入れないとうまく操作できないところがトゥクトゥクにはある。
坂の下りのカーブは非常に速度も遅くしますし、細心の注意を払って運転しています。
ブレーキとハンドル操作が、トゥクトゥクの難点です。」
【トゥクトゥクで観光客送迎 ホテルの工夫】
このホテルではトゥクトゥクを1年前に導入したが、ドライバーには3カ月間の練習期間を設けた。
また、トゥクトゥクは普通自動車免許を持っていれば運転することができるが、ホテルでは大型二輪の免許を持っている従業員3人にのみ運転を認めている。
井野さん:
「最初の3カ月は試乗期間で、(運転に)慣れるために3カ月用意して、その後からお客様を乗せるようにした。
経験のない方が運転して、急に何人も後ろに乗って、それではハンドル操作はどんどん難しくなるし、ブレーキもきかなくなるでしょうし、非常に難しいと思う。」
【旅先で慣れない道と乗り物 再発防止にむけて】
事故を起こしたトゥクトゥクのレンタル業者は、普通運転免許を取得して3年以上がたっている人には10分ほどの操作方法のレクチャーをして、貸し出していた。
熱海の事故では1人の命が奪われ、2人がケガをした。
繰り返さないために、原因究明と再発防止策が求められる。
11日の現場診断で、再発防止策としてあがった意見を確認しておこう。
・車道と歩道の間へのガードレールの設置
・トゥクトゥクに乗る観光客への危険性の説明や適切な講習
・警察による事故防止に向けた注意喚起
熱海は起伏の多い街だ。
旅先での慣れない道と、ふだんは乗らない乗り物。
観光客が熱海でトゥクトゥクを運転する際には、慎重な操作が求められる。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c78ce24295a7bc50569b63e4d3fb7b55c3412ca8
2023年4月13日17時58分に四国放送から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日夜、徳島県徳島市の吉野川橋アンダーパスで、走行中のトラックが積んでいたパワーショベルが高さ制限ゲートに衝突し、ゲートが壊れる事故がありました。
ぐにゃりと折れ曲がったゲートとトラックから落下したパワーショベルが衝撃の大きさを物語っています。
事故があったのは、徳島市上助任町の吉野川橋南詰のアンダーパスです。
警察によりますと、12日午後9時ごろ、中型トラックが走行中、積み荷のパワーショベルが橋の手前に設置された、高さ3.6メートルの制限ゲートに衝突しました。
鉄製のゲートは大きく損壊し、アンダーパスは4時間近くに渡って通行止めとなりました。
ゲガ人はいませんでした。
(河野記者)
「事故から一夜明け、現場では、損壊したゲートの復旧作業が行われています」
吉野川橋のアンダーパスでは、これまでも同様の事故が度々起きています。
2019年6月には、吉野川橋北詰めでクレーン付きの大型トラックがゲートに接触。
傾いたゲートを後続のトラックが通過できずにゲートをひきずり、反対車線の車に次々とぶつかる多重事故に発展しました。
ゲートとの接触事故は過去15年間で34件発生しています。
アンダーパスを管理する県は、対策として2021年、吉野川橋北詰にセンサーで車高超過を検出する装置を導入しました。
車高超過の車両に対し、警告音と電光掲示版で、注意を促します。
吉野川橋北詰めでは、この装置の設置後、ゲートとの接触事故は起きていません。
(徳島県東部県土整備局・津山次長)
「南岸につきましても、レーダーの設置等含めた有効な対策の検討を進めている」
今回の事故を起こした男性は取材に対し、「あまり通ったことのない道で、当たるとは思わなかった」と話しました。
(津山次長):
「アンダーパスを通行される方は、通行前に必ず積み荷も含めた高さを確認していただきたい」
https://www.jrt.co.jp/news/news999xehukqk5sk16xmp
(ブログ者コメント)
2019年6月の事故は本ブログでも紹介している。
『2019年6月3日 徳島市の県道アンダーパスでクレーン付きトラックが高さ制限ゲートに衝突、倒れたゲートが後続トラックの荷台にめりこみ、その状態で走ったため8台に次々と衝突(修2)』
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/9720/
2023年4月3日14時11分にYAHOOニュース(Merkmal)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
【交通事故での重傷化防ぐ】
フィンランド首都のヘルシンキが全域30km/h規制を採用し、2021年には年間の歩行者が関連する死亡事故がゼロ件になったのは大きな話題だ。
大都市で年間死亡事故ゼロを実現することは無理であるという固定観念を変えたことも後押ししたのだろう。
2021年1月にはベルギーの首都ブリュッセル、8月にはパリ、さらにはロンドンやウェールズでも採用されてきた。
もちろん、幹線道路等の都市の重要路線は除外しているのが一般的だ。
東京で例えれば、山の手線内側を全域30km/h規制とし、首都高などの一部の主要幹線道路を50km/h規制としたと考えると分かりやすい。
また、都市だけではなく、2021年5月には、スペインが基本、全国を対象として実施(中央線がない区間は20km/h規制)、フランスも200以上の都市で導入が進むという。
日本では、実勢速度との乖離(かいり)を小さくするため、規制速度の上限を上げる動きもみられ、先進諸国とは大きく状況が異なる。
規制速度の上限を30km/hとしているのには、大きな意味がある。
今後も人とクルマの共存は不変であり、人とクルマが30km/hで衝突した場合には、10人に1人の割合で重傷化し、50km/hで衝突した場合には、半数の歩行者が重傷化すると報告されている。
また、世界では衝突事故の48%は速度超過が原因と言われている。
信号交差点が多い都市部では、自動車の旅行速度(信号待ちや渋滞による停止を考慮した速度)は15~25km/h程度のため、主要な道路への影響は少ないという考えが一般的だ(ただし、パリでは施行前にはタクシー事業者からの大きな反対運動もあったと聞く)。
ブリュッセルでは、1年後には騒音が大きく低下したとの報告もあり、ロンドンでは、タイヤやブレーキの摩耗による粒子状物質の排出量の減少も期待されており、環境への影響低減にも効果的な対策だ。
【歩行者関連事故が激減したロンドン】
ロンドンは、ロードプライシングの内側エリア全域を制限速度20mph(約32km/h)とした予防安全対策に取り組んでいる。
東京に例えると、山手通り内や環七内側全域を制限速度30km/hとするような大規模な対策だ。
・・・
【誰もが見られるロンドンの交通事故状況】
オープンデータ化が進んでいることで有名なロンドンは、交通事故分野でも同様だ。
市内の交通事故の状況を一目で把握できるダッシュボードをウェブサイトで公開し、過去からさかのぼっての傾向を誰もが知ることができる。
・・・
【ロンドンは2041年に死亡・重傷事故ゼロ目指す】
ロンドンでは、2041年に死亡事故と重傷事故をゼロにする「ビジョンゼロ計画」を策定している。
死亡事故だけではなく、重傷事故をゼロにするという野心的な計画だ。
2024年までには市内の30km/h規制対象区間(ゾーン30)を倍増する予定であり、この3月にも、さらに5つの地区に対して28kmを超える路線長でゾーン30を拡大していくそうだ。
併せて、年間100万件のスピード違反に対応できるよう、道路交通マネジメントのデジタルトランスフォーメーション(DX)を積極的に推進、加速していく構えだ。
・・・
https://news.yahoo.co.jp/articles/62677cf36ae29662abf955ee24c02b2ff2389c14
2023年3月17日19時20分にチューリップテレビ)から、下記趣旨の記事が多数の写真付きでネット配信されていた。
富山県高岡市の人気ラーメン店「S」の経営者・浅野さんが、用水路で遺体で見つかってから3日…。
きょう17日は浅野さんの告別式が営まれました。
そして事故の現場を取材すると、思わぬ“死角”を発見。
そこから、浅野さんが用水路に落ちた“原因”が見えてきました。
・・・
奥様:
「今は全然受け入れられない。
家まで自転車でショートカットして細い道に入ろうと思ったと思う。
大きい道は通っているけど、ショートカットが結構好きな人で。
ちょっと暗かったから、それが明るかったら多分見えているから。
もうちょっと早く帰っていれば…
色んなことが重なったみたい」
家族によりますと、浅野さんの死因は頚椎骨折で、即死だったとみられるそうです。
浅野さんは、なぜ用水路に転落したのでしょうか。
浅野さんが店を出たのは今月13日の午後6時半ごろ、自転車で自宅に向かいました。
店からおよそ250メートル、そこに浅野さんが遺体で見つかった用水路があります。
記者:
「店から自宅までの帰り道にはこのように幅の広い用水路、そして脇に入ると遺体が発見された幅の狭い用水路があります」
浅野さんは翌朝、この用水路に倒れているところを発見されました。
近くには倒れた自転車がありました。
いったい何があったのでしょうか?
記者:
「横を見ると、自転車のタイヤの跡がたくさん残っています」
狭い道にもかかわらず、たくさんの自転車のタイヤの跡があります。
頻繁に自転車が通っているのがわかります。
近所の人:
「近道やったんかな。(この道は)本当に近所の知ってる人しか通らない」
この道は地元の人が“抜け道”として使う道路だといいます。
そして、事故の現場には“死角”があったことがわかりました。
曲がり角には数センチの「段差」があるうえ、そこに融雪装置の「パイプ」があったのです。
近所の人:
「絶対危ないと思う。
子どもたちは、ひっかかるの分かってるから、ジャンプとか言って通ってたらしい。
用水路も危ないし。
とにかく、この段差が危ない。
真っ暗だし」
日中は見えますが、夜になれば街燈もないため、段差やパイプがよく見えないそうです。
浅野さんがバランスを崩して用水路に転倒した可能性があります。
そうだとしても、水深はわずか3.5センチしかない用水路です。
なぜ死亡事故となったのでしょうか?
富山県の用水路の事故について調べている富山県立大学工学部の星川圭介教授は、こう語ります。
富山県立大学 星川圭介教授:
「自転車っていうのは衝撃が大きいというのがありますよね。
スピードがありますので、用水路があると気づいたとしても、間に合わずに落ちてしまうことがあるので」
自転車でスピードが出ていると、防御しようにも間に合わず、角に頭を打ちつけるなどの危険性があるといいます。
こうした狭い用水路は「末端水路」と呼ばれ、柵も設置されていない場所がほとんどだといいます。
富山県立大学 星川圭介教授:
「末端(水路)だと、何もないことがあるので、落とし穴的にあっと落ちてしまう。
暗いところで落ちてしまう用水路というのは何とか対策しないと」
事故が相次いでも、危険な用水路が手付かずのまま放置されているのが現状です。
・・・
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/tut/384400
(ブログ者コメント)
本ブログでも何回か紹介してきた用水路への転落事故。
これまでは比較的幅の広い用水路をイメージしていたのだが、今回は激狭の用水路ということで、認識を新たにした。
2023年2月18日0時0分にYAHOOニュース(TBS NEWS)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京・目黒区の路上で自転車に乗っていた男性が前方に停まったタクシーの開いたドアに接触、転倒し、その直後、後続のバスにひかれて死亡しました。
17日午後6時55分ごろ、目黒区下目黒の「目黒通り」で29歳の男性が運転するタクシーが東から西に向かって走行中、乗客を乗せるため路肩に一時停止しました。
男性運転手が乗客の荷物を積み込むためにタクシーの外に出ようと運転席のドアを開けたところ、後ろから自転車で来た63歳の会社員がドアに接触し、転倒しました。
会社員はその直後、右隣の車線を走ってきた路線バスにひかれ、病院に運ばれましたが死亡しました。
会社員はヘルメットを被っていませんでした。
タクシーを運転していた男性は「後方確認を怠った」と話しているということで、警視庁は事故の原因を調べています。
現場は片側2車線の道路で道幅は狭くなく、事故が起きた夕方の時間帯は交通量が多いということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d6aceff0a4644e70a099062fcccdb2001e0b495a
2023年4月21日5時0分に朝日新聞からは、タクシーの運転手とバスの運転手が書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京都目黒区で2月、自転車の60代男性が開いたタクシーのドアにぶつかって転倒し、後続の路線バスにはねられて死亡する事故があり、警視庁が、タクシー運転手の男性(30)とバス運転手の男性(49)の2人を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死)の疑いで書類送検していたことが、捜査関係者への取材でわかった。
事故は2月17日午後6時55分ごろ、目黒区下目黒の目黒通りで発生した。
自転車の男性が路肩に停車中のタクシーを右側から追い越そうとした際に運転席側のドアが突然開き、ぶつかって転倒。
後続の路線バスにはねられて死亡した。
タクシーの運転手は、客の荷物をトランクに載せるために外に出ようと、ドアを開けたという。
警視庁は、タクシーの運転手はドアを開けたことで死亡事故を引き起こし、バスの運転手については事故を予測できたと判断したという。
https://www.asahi.com/articles/ASR4N5QNFR4NUTIL01Z.html
2023年2月9日13時54分にYAHOOニュース(四国放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「コリジョンコース現象」という言葉をご存じでしょうか。
見通しの良い交差点で近づいてくる車に気付かなかったり止まっていると錯覚したりする現象です。
先月、福島県でコリジョンコース現象が原因になった可能性がある、とみられる事故がありました。
調べてみると、徳島県内でも過去に事故が起きていたことがわかりました。
・・・
田園地帯では、交差点があること自体、分かりにくい場合があり、一本道と勘違いして、ついついスピードを出しすぎてしまうおそれがあるということです。
田んぼや畑の多い徳島県。
見通しが良い道も油断せず、用心して運転することが重要です。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a7452be2895b0cf13537e89c4ce4c1c5aea473bc
(ブログ者コメント)
本件、当初は「コリジョンコース現象」だと複数のメディアから報じられ、ブログ者も事例紹介しようと考えていた。
しかし、その後、片方の運転手の前方不注意などが原因だと判明したため、紹介するのを止めた。
それが今回、先祖返りのような報道。
確認のため、報道そのものを視聴してみたが、記事通りの言葉でしゃべられていた。
ブログ者が違和感を覚えたのは「・・・可能性がある、とみられる・・・」という表現だ。
「・・・可能性がある、とみられていた事故、実際は違いましたが・・・」と報じられていれば、素通りしたのだが・・・。
マスメディアといっても、他県で起きた事故のフォローはしていない、できないということかもと思い、書き留めておくことにした。
以下は当初、コリジョンコース現象か?と報じられた報道の一例;図解付き。
(2023年1月5日7時55分 読売新聞)
福島県郡山市大平町の市道交差点で乗用車と軽乗用車が出合い頭に衝突し、炎上した軽乗用車から4人の遺体が見つかった事故の現場は、見通しの良い交差点だった。
このような場所では、近づいてくる車に気づかなかったり、止まっていると錯覚したりする「コリジョンコース現象」が起きやすい。
県警は、この現象が事故の一因になった可能性もあるとみて調べている。
自分の運転する車と同じ速度で横から車が近づいてくると、進路前方から常に同じ角度に車が見える状況となる。
車が止まっていると錯覚して注意を払わなくなりがちで、衝突の危険を直前まで察知できないことがあるという。
県警は、コリジョンコース現象による事故を起こさないため、見通しの良い交差点でも意識して顔を左右に向けるなどして注意するよう、県民に改めて呼びかけている。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230104-OYT1T50159/
以下は、片方の運転手の前方不注意だったという報道の一例。
(2023年1月5日21時24分 朝日新聞)
乗用車を運転していた福島市の会社員、高橋容疑者(25)=自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死)容疑で送検=が「交差点ではなく、単線道路だと思った」と供述していることが、県警への取材でわかった。
郡山署は今後、高橋容疑者立ち会いのもとで実況見分し、事故原因について詳しく調べる。
署によると、南進していた乗用車が、東進していた軽乗用車の左後方側面に出合い頭に衝突。
軽乗用車側が優先道路だった。
県警によると、高橋容疑者は調べに対し、「暗い道で初めて通った。目の前を物体が横切り、その後、衝撃を感じた」などと供述しているという。
https://www.asahi.com/articles/ASR156G0VR15UGTB006.html
以下は、交差点は窪地にあったのでライトで照らしにくかった、優先道路に対する一時停止標識がなかった、ロービームだった可能性も考えられるといった解説報道。
(2023年1月27日11時23分 テレビユー福島;写真付き)
どうすれば、この悲惨な事故は防げたのか?
今回は、この事故を交通事故鑑定人に分析してもらったところ、交差点の構造上の問題点や、車の「ある機能」を使っていなかった可能性が浮かび上がってきました。
「条件がそろっていれば回避できた事故だったと思います。残念です」
こう話すのは、交通事故鑑定人の中島博史さんです。
中島さんがまず指摘したのは、事故現場の交差点の構造です。
中島さん:
「事故現場は、加害車両側から見ると下っていって、交差点の位置が一番低くなって、その先が高くなっているという状況」
「平らになっている、交差する道路のところがヘッドライトでは照らしにくい構造になっていた」
「下り坂の先が上り坂のような状況なので、スピードを落としてまた上り坂でアクセルを踏むことをあまりやりたくないという心理も働いた可能性がある」
事故を受けて現場では、警察が一時停止の標識を新たに設置するとともに停止線を引き、一時停止を義務化しました。
中島さんは、この一時停止の標識があれば事故を防げた可能性が高いと話します。
中島さん:
「一時停止の標識があれば、赤で警告として表示される標識なので、見落としづらいし、明確に自分の側が止まらなければいけないと確認できる」
さらに、事故を防ぐために必要なことが、もう一つあるといいます。
事故を防ぐためのポイントとして、中島さんがあげたのが「ハイビームの活用」です。
中島さん:
「今回の事故は、もしかすると、ロービームであったためにお互い気づきにくい状況になっていた可能性がある」
こちらは夜、事故現場の交差点に向かってハイビームをつけて走った映像です。
かなり手前の段階で、交差点が照らされて見えるのが分かります。
一方、こちらはロービームの状態で走った場合です。
交差点の手前にならないと、交差点の中が見えないことが分かります。
中島さん:
「基本的には100メートル先をハイビームで照らしている状態で、夜間の安全がなんとか確保できるということをよく知っていてほしい」
一時停止の標識やハイビームの活用。
痛ましい事故が起きる前に、こういった対策をとることが何よりも重要です。
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/tuf/297361?display=1
2023年2月8日18時47分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
新名神高速道路の三重県―滋賀県間で1月下旬、積雪の影響で多数の車両が立ち往生した問題で、中日本高速道路などは8日、「車の滞留が一時的と判断し、通行止めのタイミングが遅れた」とする検証結果をまとめた。
立ち往生は最長で65・5キロに上ったことも判明。
今後は、大規模滞留が予想される場合、ちゅうちょなく通行止めを実施するとした。
同社によると、1月24日時点では、降雪予測から「除雪で交通が確保できる」と判断していたが、同日夕から予想を上回る雪が降り、渋滞が悪化。
25日午前0時過ぎには除雪車が滞留に巻き込まれて作業できなくなり、同午前3時50分に規制を始めた。
状況の見極めが甘かったことに加え、名神高速道路や名阪国道が既に通行止めとなっていたため、「東西の大動脈確保」の観点から規制をためらったと分析した。
今後は、除雪能力を超える降雪が予測されていなくても、「人命最優先」の考え方に基づき、気象状況や道路状況を関係機関と共有して通行止めを実施するとした。
通行止めは1月26日午後11時半に約44時間ぶりに全面解除された。
(共同)
https://mainichi.jp/articles/20230208/k00/00m/040/199000c
2023年1月2日18時10分にYAHOOニュース(くるまのニュース)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
高速道路上には、この先の渋滞状況や所要時間などの有益な情報を示す「電光掲示板」があります。
【画像】「えっ!? こんなところで渋滞するの?」 意外な「渋滞」発生の理由を画像で見る(22枚)
掲示された情報のなかには「赤い三角のマーク」が表示されることがありますが、これは一体なにを意味しているのでしょうか。
週末を中心に発生する渋滞は、原因となる交通量の増減や事故処理の状況など複合的な要素によって、刻一刻と状況が変わっていきます。
そんな道路上の流動をドライバーにリアルタイムで伝えるのが電光掲示板の役割です。
随所に設置される電光掲示板の情報を参考に、ルートを変更した経験を持つ人もいるでしょう。
たとえば「この先渋滞 3km 30分」や「所沢-嵐山小川 渋滞30km 90分」、また東名高速道路や中央自動車道などで左右ルートが分かれる場合には「左ルート 工事渋滞 2km 5分」といったように、自車位置から先の周辺渋滞情報などが表示されます。
さらに渋滞の文字情報に加えて、赤い三角形のマークが表示されることがありますが、これはいったいなにを表しているのでしょうか。
この赤い三角マークの正体について、NEXCO中日本の広報担当者は以下のように話します。
「渋滞が増加傾向の場合に赤い三角マークを表示しており、渋滞が縮小傾向にある場合は表示されません。
マークの表示を確認したら、急いでいるときなど、必要や状況に応じて柔軟に経路を変更していただくことに役立てていただけたらと思います」
この情報は、高速道路に設置されているトラフィックカウンターの情報をもとに表示されており、過去のパターンから渋滞が増加傾向になる可能性が高いと判断した場合に、所要時間の横に赤い三角マークを自動で(手動も可)表示させるといいます。
各トラフィックカウンターは、例えば首都圏近郊では2kmおき、首都高速道路では300mから600mの間隔で設置され、通行した車両の台数や小型車・大型車などの判別、通過速度などを24時間365日計測しています。
高速道路を巡回するパトロールカーなど道路職員らの目視情報なども同時に集約され、常にリアルタイムで道路交通管制センターに送られ続けています。
※ ※ ※
赤い三角マークは、同区間で並行して通る2つの経路について、ドライバーが容易に選択しやすくするよう導入された経緯があります。
例えば、東名高速道路では「東京ICから豊川IC間」、また並行して走る新東名高速道路では「御殿場JCTから三ヶ日JCT間」にある道路情報板に表示されます。
そのときの自車の状況に応じて、迂回するルートを探すための有効な参考情報となるのです。
また他の高速道路でも、道路情報板における赤い三角マークは使用されています。
NEXCO西日本でも、5km以上の渋滞を対象として、渋滞が増加傾向にある場合に表示。
同様に、阪神高速道路では2011年から、首都高速道路では2006年から導入されており、NEXCO東日本なども導入しています。
また、首都高速道路やNEXCO東日本では、渋滞が増加しているときの右上がりの赤い三角マークだけでなく、減少傾向にあるときには右下がりの緑色の三角マークも表示されています。
なお、渋滞の迂回ルートは、NEXCOなど道路各社のホームページなどから探すことができ、各経路の目安となる通過時間も確認することができます。
高速道路で渋滞に直面してしまうと、ドライバーはついイライラしてしまいがちですが、こうした有益な情報を活用しながら、冷静な判断をおこなうとともに、安全運転を心がけましょう。
https://news.yahoo.co.jp/articles/721fa9e87b128032c06304f2b9040ee2affdc6e4
2022年12月10日9時30分にYAHOOニュース(北海道文化放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
運転中、誰もが遭遇したことのある野生のシカ。
特に秋以降、シカとの衝突事故が増加しています。
どう防げばよいのか取材しました。
これはJR花咲線で撮影された映像です。
沢山のシカが線路を渡っています。
JR北海道では12月5日から、秋以降、シカなどの野生動物と列車との衝突が多発していることを受け、夕方から夜間に走行する花咲線と釧網線の一部の列車で減速運転を行っています。
しかし、シカとの衝突は列車だけではありません。
田中 うた乃 記者:
「今、シカ2頭が道路を渡っていきました。非常に危険です」
北海道内ではシカと車などの衝突事故が相次いでいます。
2022年10月、道東の標茶町の国道でシカと接触したはずみでワゴン車とトラックが正面衝突し、3人が死傷しました。
さらに11月18日には、登別市の道道でバイクがシカと衝突し50代の男性がろっ骨を折るケガをしました。
道警の調査によると、シカとの事故は、10月から12月が最も多く、年々増加傾向にあります。
中でも、夜間の発生が全体の85%を占めています。
専門家は、シカが強い光に弱いことから、夜間の運転に注意を呼びかけています。
北海道大学文学研究院 立澤 史郎 助教:
「夜間は車のヘッドライトがシカに当たりますけども、シカの方は完全に目つぶしを受けているので、実は何も見えていない。
それに加えて、シカの方も凍結した所がすごく苦手なんですね。
夜間に凍結した道路上でシカを見つけた場合、見えていないですし、蹄が滑って逃げられない」
シカとの衝突を防ぐには、どうすればよいのでしょうか。
専門家は…
ディ・クリエイト 上西 一美さん:
「『ハイビーム走行』をしていち早く発見できるようにすること。
それともう一つは、速度を守っておくということが大事。
(また)人が危険だと思って反応するまでの時間というのは、『もしかすると飛び出して来るかもわからない』というのと『まさか飛び出してくるとは思わなかった』というときと大幅に変わってくる」
突然、車道に飛び出してくる野生のシカ。
特に夜間や見通しの悪い場所では、いつもより慎重運転が必要です。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c2a389c78dc32463b653efb8c7f3b914aec21259
(ブログ者コメント)
花咲線のシカについては16日に紹介したばかり。
上記映像の7~9コマは、車にハネられたシカが道路上を向こうのほうに転がっているシーンだ。
2022年11月28日11時47分にYAHOOニュース(テレビ信州)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
27日午後3時45分ごろ、木島平村往郷の村道で近くに住む農業の33歳の男性がフォークリフトに8歳の長男を乗せて運転していたところ、長男が落下し、左足をひかれました。
父親が消防に通報して長男は救急搬送されましたが、左足の骨を折る重傷です。
警察によりますと、子どもはフォークリフトの荷物などを載せる爪の部分に立ったまま乗っていて、進行方向とは反対の運転席の方を向いていたということです。
警察は、長男を爪の部分に乗せていた理由など、詳しい事故の原因を調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e92df614fd26bc95aae1f87e0812a9545284070d
11月28日14時59分にYAHOOニュース(長野朝日放送)からは、フォークリフトは自動車登録されていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
フォークリフトは農耕作業車と同じ「小型特殊自動車」にあたり、公道を走行する際は自動車登録(ナンバープレート)が必要ですが、警察によると、父親が運転していたフォークリフトは自動車登録がなかったということです。
父親はフォークリフトの運転資格を持っていたということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d5e1993bea79be673a09810d8444edab17976118
11月28日14時29分にYAHOOニュース(信越放送)からは、坂道を下っていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
フォークリフトは村道の坂を下る方向に進んでいたということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/98c72cdba0ee4406413758e2564c7262c063fe59
(ブログ者コメント)
路面に多数のヒビ割れがある場所にブレーキ痕や血痕があったことから考えると、そこでバランスを崩したのかもしれない。
2022年11月16日19時44分にYAHOOニュース(富山テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日、富山市で道路を横断中の女性が車にはねられる事故がありました。
日没が早まるこれからの季節、「日没後」の事故に注意が必要です。
事故が起きる原因にはある共通点もありました。
リポート:
「事故があったのと同じ時間くらいなのですが、あたりはどんどん暗くなってきて、人も見えづらくなっています」
13日、午後5時15分ごろ、富山市東町で、近くに住む小林さん(女性、86歳)が、道路を横断中に左から来た車にはねられました。
この事故で小林さんは胸や腰を強くうち、意識不明の重体となっています。
事故のあった場所は片側2車線の見通しの良い道路。
およそ50m先には横断歩道もありました。
事故が起きた午後5時15分ごろの富山市東町を訪れると、帰宅ラッシュを迎えていて、車の数が多くなっていました。
ドライバー:
「一番夕方が見えづらいと思う。
(寒くなると)黒い服装の人が多いので、黒い服は本当に見えづらい」
警察によりますと、過去5年間に県内で歩行者が死亡した事故のうち、7割以上が「日没後」に起きています。
日没後76.1%:51人
日 中 23.9%:16人
(富山県警まとめ 2017~2021)
その原因の一つが、「蒸発」と呼ばれる現象です。
対向車の前を歩行者が通ると、ヘッドライトの光で人が見えなくなる…これが「蒸発」です。
さらに事故の共通点として、道路を渡り始めたときよりも渡り終える直前に事故に巻き込まれるケースが多いといいます。
富山県警察交通企画課 高瀬次席:
「高齢者の人が道路を渡りはじめから渡り終えるまでの時間は約10秒かかる。
歩くのがなかなかつらい面もあるので、自分の気持ちと体と必ずしも合致してないところはあるかもしれない」
県警交通企画課の高瀬さんは、横断歩道を渡ると共に、「反射材」を活用してほしいと話します。
富山県警察交通企画課 高瀬次席:
「(歩行者は)車がきているか、きていないかしっかり確認してもらいたいが、ドライバーに発見してもらえるように、反射材をつけてもらえれば、早く発見してもらえる」
反射材をつけているときとつけていないときでは、暗闇の中、歩行者の発見までに大きな差が出ます。
今後、ますます日没が早くなるこの季節。
運転者と歩行者双方で安全確認を行い、交通ルールを守ることが求められています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1708fa8656c4e68d81e559205c8a2c13ff12b82b
(ブログ者コメント)
「蒸発現象」については本ブログでも何回か情報提供しているが、これも情報の一つとして紹介する。
2022年11月16日11時16分にNHK佐賀から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今月、小城市の国道で、スプレー缶の塗料のようなものが道路上で噴き出し、その上を通過した車にこびりつく被害があったことがわかりました。
被害者の女性は15日、警察に相談したということで、警察はドライブレコーダーの映像を解析するなど、調べを進めることにしています。
武雄市の40代の女性によりますと、今月5日の正午すぎ、夫が運転する車に乗って小城市牛津町の国道34号を走っていたところ、道路上にスプレー缶が落ちていたということです。
スプレー缶は車線の中央付近で黄色の塗料のようなものを噴き出していて、女性の車にこびりつきました。
車についた塗料のようなものは完全には落ちない状況で、新たに塗装となれば、30万円程度かかるのではないかということです。
被害にあった女性はNHKの取材に対し、「何で道路にスプレー缶がとびっくりしているうちに車の中にシンナーの臭いが充満して苦しかったです。塗料が車についてしかたないと思えば事は済みますが、どうせなら、何が原因か追及したいというのが今の思いです」と心境を話しました。
女性は15日、小城警察署に被害の相談をしたということで、警察はドライブレコーダーの映像の解析や現場付近を走っていた車の運転手に話を聴くなどして、当時の状況を調べることにしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/saga/20221116/5080013220.html
2022年11月15日19時0分にYAHOOニュース(ドライバーweb)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
その後の報道では、運転手の男性が「フェード現状を習ったことはあるが忘れていた」(静岡朝日テレビ)などと供述しているとが明らかになっています。
今回の事故では、原因として「フェード現象」がクローズアップされています。
そこで、フェードに至ってしまったのはなぜか、まだすべて明らかにはなっていませんが、同じく日々お客様を乗せて運転している現役のバス運転手にお話を聞いてみました。
◇◇◇
フェード現象は大変危険なもので、現役バス運転手の私も、常にブレーキには気を遣っています。
しかし、私は、今回の事故の問題はフェード現象以前にあると思っています。
果たしてどこに問題があったのか、現役バス運転手としての考えを述べてみたいと思います。
【バスに搭載されるブレーキは4種類】
まず、今回の事故を考える前に、バスのブレーキを説明します。
バスのブレーキはドラム式が主流です。
簡単に説明すると、金属の桶の内側に摩擦剤を当てることで減速力を生み出すのがドラムブレーキです。
テレビのニュースでは「バスのブレーキはエア式」という説明もありました。
一体どこがエアなのかというと、ペダルとブレーキ本体の間。
一般乗用車ではワイヤーで駆動している部分を、バスの場合は圧搾空気で駆動しています。
こうすることで、人間がペダルを踏んだ以上の力をブレーキ本体に入力しているのです。
また、このメインのドラムブレーキ以外にも、補助ブレーキが装備されています。
その一つが排気ブレーキで、排気系統にフタをすることで、より強力なエンジンブレーキを引き出すというものです。
さらに、貸切用などの大型バスには、リターダというものが装備されています。
件の事故の車両には、流体式リターダが採用されているはずです。
流体式リターダとは、プロペラシャフトに円盤を取り付け、それを液体で満たしたカバーで密封(カバーはシャシー側に固定)。
液体の攪拌抵抗を利用してブレーキをかけるものです。
以上、バスにはメイン1+補助1もしくは2種類の合計3種類のブレーキシステムが備わっています。
これにエンジンブレーキを足せば4種類となるわけです。
そして、今回の問題であるフェード現象について。
フェード現象とは、ブレーキがオーバーヒートして効きが悪くなる現象のことです。
一般車のディスクブレーキにしろ、バスのドラムブレーキにしろ、回転する金属に摩擦を与えて止めるのがブレーキの原理です。
摩擦を与えれば物は発熱します。
その摩擦の時間が長ければ長いほど、あるいは強ければ強いほど、発熱量は大きくなります。
ブレーキも同じで、ブレーキペダルを踏む時間と強さに比例して発熱しています。
発熱が続くと、やがてブレーキパッドの素材が溶け出して蒸発。
そのガスが膜となり、ディスクとの摩擦を下げてしまうのがフェード現象です。
前述の通り、バスのブレーキはドラム式。
ドラムはパッドが鉄の桶の中に入っているため、冷めにくい弱点があります。
すなわち、フェード現象が起きやすいと言われているのです。
今回の事故関連のニュースでは、しきりに「フェード現象」「ブレーキの使いすぎ」と報道されています。
このニュースだけを見ていると、「バスは軟弱なブレーキで走っているのか?」「バスのブレーキは危険なのか?」と思ってしまいます。
現役運転手として、はっきり言いますが、その答えは「NO」です。
バスのブレーキは、そんなにやわなものではありません。
そんなシステムであれば、何十人ものお客様の命を預かれるはずがありません。
それでは、今回は何が問題だったのでしょうか。
私は、フェード現象ではなく、人間の運転方法に問題があったと見ています。
もっと言えば、「経験不足」というよりも、「ブレーキに対する理解不足」だと思っています。
【ブレーキのクセの理解不足が事故につながったか】
バスのブレーキはやわなものではないと言いましたが、普通乗用車のブレーキに比べてクセが強く、止まりにくいのは事実です。
このクセが今回の事故に大きく関わっていると思います。
どんなクセなのかというと、エア式+ドラム式による減速力の立ち上がりの遅さが一つ。
前述の通り、バスのブレーキは圧搾空気で駆動しています。
圧搾空気はワイヤーのように固形ではないので、どうしてもダイレクトさに欠けます。
また、ドラムブレーキ自体も、減速力がディスクよりも劣るため、これらが逆の相乗効果を生んでしまうのです。
しかも、この特性は速度が上がれば上がるほど顕著に出てきます。
例えば、60km/hでブレーキペダルを強く踏んでも、まともに効き出すまでに、体感では0.5秒ほどかかるぐらい。
しかし、バスの特性や機能を理解した上でブレーキをかけると、驚くほどよく効きます。
その決め手となるのは後輪。
バスは後輪よりも後方にエンジンが配置されています。
すなわち重心が後寄りなのです。
さらに、後輪はダブルタイヤとなっています。
そのため、後輪に強くブレーキをかければ、より短距離でバス減速させることができるのです。
では、どうやって後輪のブレーキを強くかけるのでしょうか。
その答えが、排気ブレーキとリターダ(補助ブレーキ)の活用です。
補助ブレーキはエンジンブレーキの一種。
バスは後輪駆動ですので、補助ブレーキは後輪のみにかかります。
すなわち、後輪の減速力を強めることができるのです。
バイクに乗る方なら、後輪ブレーキの活用がいかに有用かは分かると思います。
それと同じです。
しかも、補助ブレーキはアクセルオフで自動的にかかるので、フットブレーキのタイムラグを穴埋めしてくれます。
さらに説明すると、フットブレーキ単体でかけると、バスの前側のサスペンションだけが縮んで、つんのめった状態になります。
これでは、前二輪のみで大きなバスを止めているようなもので、まともな減速力が引き出せないばかりか、挙動も不安定になります。
しかし、排気ブレーキとリターダを効かせておけば、後輪側のサスペンションも縮むため、全てのタイヤに荷重が乗り、安定して減速ができるのです。
ズバリ、今回の事故の原因は、こういったブレーキの活用ができなかったことに起因しているのではないでしょうか。
私も峠道を頻繁に走りますが、下り坂ではエンジンブレーキに加えて排気ブレーキをかけておけば、急坂でも加速を抑えることができ、フットブレーキを少し踏むだけで十分に減速できます。
もちろんフェードの心配もありません。
これがフットブレーキだけで下った場合、前二輪のみに頼っていることになります。
さらに、下り坂は必然的に前荷重になります。
平地を走っている時よりも強大な負担が前輪にかかるのです。
件の運転手は事故直前に「止まらない」と言ったそうですが、そんな状況ではフェードが起きていなくても止まらなくて当り前です。
先ほど、ブレーキが立ち上がるまでに0.5秒と言いましたが、急坂ではもっと時間がかかり、もっと止まりません。
カーブの直前でブレーキペダルを踏んづけても、ブレーキはまともにかかるわけがありません。
さらに、ブレーキが効いたとしても、前輪は制動に全てのグリップを使っていますから、ハンドルを切っても十分な旋回力は生まれないのです。
【愛車のブレーキは大丈夫?】
最後に、今回の事故はバスだけではなく、乗用車にも起きるということを知っていただきたいと思います。
フェード現象をはじめ、ここまで説明してきた特性は、普通乗用車にも共通します。
特に一般乗用車は、どんどん技術が発達し、ブレーキを踏めば何の疑問もなく減速できます。
ギアもATやCVTが主流なので、エンジンブレーキを意識する人も少ないと思います。
そこに大きな落とし穴があります。
最近の乗用車の足回りを見ると、ミニバンやSUVといった大きいサイズの車なのにも関わらず、ブレーキローターが小さいクルマが目立ちます。
様々な試験をクリアしているとは思いますが、果たしてその巨体を、そんな小さなブレーキで安全に止めれるのか、と心配になります。
小さいローターと大きいローターの効きの違いは、身近なもので、とても分かりやすい例があります。
それが自転車。
自転車はリムにブレーキがついていますが、ブレーキパッドはとても小さいと思いませんか?
それでも十分な減速力が生まれます。
これが大きいローターと小さいローターの違い。
乗用車にもバスにも、同じことが言えるのです。
フェードが起きたら終わりです。
悲しい事故が2度と起こらないよう、正しい知識を持ったドライバーが一人でも増えてくれることを祈るばかりです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d41adcb7f229e1a700b2a0368e41096168b4d98f?page=1
(2022年11月2日 11時:4分 産経新聞)
静岡県小山町の県道で観光バスが横転し、1人が死亡、26人が重軽傷を負った事故で、県警は2日、フットブレーキの多用で利きが悪くなる「フェード現象」が原因と考えられると発表した。
現時点で車体に不具合は見つかっていないという。
県警によると、横転直前のバスの速度は時速90キロ前後だった。
事故は10月13日午前11時50分ごろ発生。
富士山須走口5合目から「ふじあざみライン」を下る途中、右カーブで曲がりきれず、道路左側ののり面に乗り上げて横転した。
現場の制限速度は時速30キロ。
https://www.sankei.com/article/20221102-RFYMGWNZCVIB3PVKKLNXEGIPMA/
2022年11月12日10時9分にYAHOOニュース(東北放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11日午前8時50分頃、仙台市若林区荒井7丁目の市道で、乗用車が道路脇の住宅の敷地に立てかけられていた剪定用のはしごに衝突しました。
この事故で、はしごに登って作業をしていた若林区荒浜の造園業・幸谷さん(男性、67歳)がおよそ3メートル下の道路に転落し、頭などを強く打ち、12日未明に死亡しました。
現場は幅およそ5.5メートルの市道で、乗用車を運転していた40代の男性は「はしごに気付かなかった」と話しているということです。
警察が詳しい事故の原因を調べています。
【写真を見る】乗用車が道路脇のはしごに衝突 せんてい作業中の男性死亡 仙台
https://news.yahoo.co.jp/articles/73deedd566c9da2f551d80a139c149a37911f654
11月12日19時3分にYAHOOニュース(東日本放送)からは、はしごは市道に立て掛けられていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
仙台市若林区で11日、庭の剪定作業のため市道に立てかけてあったはしごに乗用車が衝突し、はしごにのって作業をしていた男性が死亡しました。
11日午前8時50分頃、若林区荒井の市道で、会社員の男性(48)が運転する乗用車が、剪定作業のため立てかけてあったはしごに衝突しました。
この事故で、はしごにのって作業をしていた若林区荒浜の造園業、幸谷さん(67)が約3mの高さから落下して頭を強く打ち、病院に運ばれました。
幸谷さんは、搬送時には意識がありましたが、12日未明、急性硬膜下血腫で死亡しました。
現場は見通しの良い直線道路で、警察で、事故の状況などを調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/44f36df5b5b923beb9abf116d0f27358dc79ae62
2022年11月2日12時0分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
乗務前に呼気から基準値以上のアルコールが検知されたとして、大阪府高槻市は、市営バスに勤務する男性運転手(49)を戒告の懲戒処分とした。
10月31日付。
運転手は「蒸しパンを食べて出勤した」と説明しているが、パンに含まれるアルコール成分が反応した可能性が高いという。
市交通部によると、運転手は10月23日午前9時過ぎ、営業所に車で出勤。
乗務前のアルコール検査で、呼気から、市の内規で定める基準値(1リットルあたり0・07ミリグラム)を超える0・11ミリグラムのアルコールが検知された。
さらに15分かけて2回検査し、それぞれ0・11ミリグラム、0・081ミリグラムが検知された。
道路交通法が定める酒気帯び運転の基準値(1リットルあたり0・15ミリグラム)は超えていなかったが、運転手の乗務は認められず、別の運転手が代行した。
バスの運行に支障はなかった。
運転手は出勤する10~15分前、車で営業所近くのコンビニに寄って蒸しパンを購入して車内で食べた、と説明しているという。
市交通部によると、この蒸しパンに含まれる「酒精」という食用に使われるアルコールが、検知器に反応した可能性が高いという。
市交通部ではパンのほか、栄養ドリンク、うがい薬、キムチなどの発酵食品も、検知器で反応する可能性があるとして、乗務直前に食べないよう、営業所内で貼り紙をするなどして注意喚起していたという。
運転手は勤務歴約20年のベテランで、このことも知っていた。
「この日は起床が遅れて急いでいて、朝食がまだだったと思い、直前にパンを食べてしまった。業務に支障をきたして申し訳ない」と話したという。
担当者は、「乗務直前にパンを食べたらいけないというのは、バス業界では常識。お客様に安心して乗っていただくことが大事で、アルコールが検知されたことは重たい。改めて周知徹底して、再発防止に努めたい」と話している。
https://www.asahi.com/articles/ASQC23SPMQC2OXIE00C.html
11月2日1時55分にYAHOOニュース(日テレNEWS24)からは、蒸しパン専門店では基本的にアルコールは使わない、酒精が使われた蒸しパンを食べた直後に検査すると口の中に残っていたものが反応する可能性ありなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
なぜ、蒸しパンを食べてアルコールが検出されたのか。
東京・目黒区にある蒸しパン専門店「目黒八雲むしぱん」で話を聞きました。
蒸しパン専門店オーナー:
「(材料は)基本的に小麦粉、米粉(こめこ)、ベーキングパウダーと砂糖と水だけで作ります」
家庭で作るときも含め、一般的には、“蒸しパンにアルコールは使わない”といいます。
その上で、蒸しパン専門店のオーナーは、「例えば、中に入っているラム酒漬けのレーズンとか、アルコールの入った甘酒、果物をお酒に漬けたものが材料になっているものであれば、アルコールは出るかもしれない」と話しました。
この店では、アルコールが含まれる食材を使っている場合は、きちんと掲示しているといいます。
では、市販の蒸しパンを食べてアルコールは検知されるのでしょうか。
記者が蒸しパンを食べた後にアルコール検査をしてみると、高槻市の基準(0.07ミリグラム)には達しませんでしたが、0.05ミリグラムという数値が出ました。
実は、パンの中には「酒精」というアルコール成分が含まれていることがあります。
高槻市は、パンの他にも漬物や栄養ドリンクなどを摂取した場合にアルコールが検知されることがあるとして、今回の件については、「運転のプロとして、自己管理を怠っていたのは遺憾だ」とコメントしています。
また、日本交通事故調査機構の佐々木代表取締役によると、食べた直後に検査すると、口の中に残ったものに反応し基準値を超える可能性があるとして、検査前に歯磨きやうがいをすることが重要だとしています。
(11月1日放送『news zero』より)
https://news.yahoo.co.jp/articles/d9210043fb1a0aa011f78af4f1448bd5a70600b9
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。