2021年8月17日6時17分にYAHOOニュース(Wow!Korea)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
30代男性1人が重症を負い、車両666台が被害を受けた「天安出張洗車爆発」が、タバコに火をつけようとして起きた事故だと確認された。
去る11日午後11時9分頃、韓国チョンアン(天安)市の住商複合マンションの地下駐車場で出張洗車営業用のワゴン車(スターレックス)から爆発とともに火が出た。
現場の防犯カメラには、止められていたワゴン車が急に爆発し、火の手が上がると、運転席に乗っていた男性が飛び出し、携帯電話を手にしながら車両周辺でおろおろとする姿が撮影されていた。
この男性が着ていた服は爆発のせいで破れ、肌がむき出しの状態だった。
この男性は、当時タバコに火をつけようとして爆発したと話しており、車両の後部にはガスボンベがあったという。
彼は出張洗車の職員であり、全身に2度の火傷を負い、病院へ運ばれた。
この火により、住民14人が煙を吸い病院で治療を受け、70人あまりが避難した。
火は消防官384人と消防車約50台が投入され、3時間で鎮圧された。
去る15日、忠南消防本部によると、この日、火災により車両10億ウォン(約1億円)、配管設備を含む不動産9億ウォン(約9000万円)の被害が発生したという。
全焼や半焼、煤などの被害を受けた車両は666台に及ぶ。
特に、被害車両の中でも高級外車も多数含まれており、実際の被害金額はもっと大きい可能性がある。
オンラインコミュニティーとSNSには現場の姿が込められた写真と共に、被害住民たちの文章が掲載されてもいる。
一部住民は、地下駐車場内でスプリンクラーが作動したと明らかにした。
警察は、車両内の「スチーム洗車機」からガスが漏れたのか、圧力容器に問題があったのかなどを調査中だ。
警察と消防当局が正確な火災原因を明らかにするため、国立科学捜査院と合同調査を進めている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/601f2605bfa9097aa40d1cd045caa4252446ba94
(ブログ者コメント)
スチームクリーナーの原理を調べたところ、洗浄液を加熱沸騰させ、その蒸気でクリーニングする、というものらしい。
(モノタロウHP)
https://www.monotaro.com/s/pages/productinfo/steam/
もし、韓国事例も、そのようなタイプの機械であり、洗浄液として可燃性のものを使っていたとすれば、ガスボンベ以外にも、その蒸気が機械から漏れて作業車内に充満していた・・・といったことが考えられる。
ちなみに、このスチーム洗車は、日本でも数多くの業者が手がけている。
2021年6月16日17時56分にYAHOOニュース(札幌テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
札幌市北区太平で、道路の補修工事中にマンホールが吹き飛ぶ事故がありました。
付近ではガス漏れが発生していて、住民およそ30人が避難しているということです。
マンホールがはずれ、そのすぐ横では、地面を掘り返しての作業が続いています。
現場付近の住宅では・・・。
(記者)
「すぐそばの住宅では地面にあったふたが開いています」
16日午後2時半ごろ、札幌市北区太平8条6丁目で、道路の補修工事中にマンホールが吹き飛ぶ事故がありました。
現場付近ではバーナーを使って作業をしていました。
(作業していた人)
「ガスが出ていたところに火が付いた。1分もたたないうちにマンホールがボンボンボンと順番に(爆発した)」
事故によるけが人はいませんでしたが、付近ではガス漏れが発生していて、住人およそ30人が避難しているということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/fac05f786ac3a594e993712e0abd4eb2d4bc1bcb
6月17日12時12分にYAHOOニュース(札幌テレビ)からは、工事時にPE製のガス管に傷をつけたことが原因らしいという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
16日午後2時半ごろ、札幌市北区太平8条6丁目でバーナーを使った道路の補修工事中に道路脇の排水溝から火柱が上がり、付近のマンホールが吹き飛びました。
付近では一時、ガスが止められたほか、住民が避難するなどの影響が出ました。
ガス会社や消防などによりますと、現場付近の地中にあるポリエチレン製のガス管に傷が見つかっていて、この傷から漏れ出たガスに引火したとみられています。
警察は、道路の補修作業に伴ってガス管に傷がついた可能性があるとみて、作業員に話を聞くなどして原因の特定を進めています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/97d6446c45dcd7f98e03dfdae0de0936b808e647
6月17日19時35分にFNN PRIME(北海道文化放送)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
6月16日札幌市北区の住宅街で起きた爆発は、道路の補修作業中、地下のガス管に穴が空き、漏れたガスに引火した可能性があることが分かりました。
ガス管にあいた指先ほどの小さな穴…これが爆発に繋がった可能性が・・・。
道路の補修業者:「火が出たので水をかけた。(火が)消えなくて、もう少しかけたらボンとなった」
https://www.fnn.jp/articles/-/197817
2021年6月10日20時29分にNHK北海道から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10日午後2時半ごろ、羅臼漁港の「上架場」で、漁船を陸に揚げて修理していたところ、「爆発が起きた」と消防に通報がありました。
作業にあたっていた40代から60代の男性3人が顔などに軽いやけどをして近くの病院に運ばれましたが、症状は軽く、命に別状はないということです。
漁協などによりますと、爆発が起きたのは羅臼漁協所属の小型刺し網漁船、「第五十八盛漁丸」です。
船は数日前からエンジンが故障していて、当時、作業員3人が甲板の下に潜ってエンジンを修理していたということです。
船は操だ室の後ろの部分が一部吹き飛んで、中がむき出しの状態になっていました。
警察と消防が爆発の詳しい原因を調べています。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20210610/7000035252.html
2021年4月27日7時7分にNHK埼玉から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
26日午後10時ごろ、日高市にある「太平洋セメント埼玉工場」で「爆発音がした」とか「近くで車が燃えている」と警察や消防に通報が相次ぎました。
警察によりますと、工場にある自家発電用のボイラーが爆発したということで、直後に隣接するパチンコ店の駐車場に止まっていた車1台と、近くの林が燃える火災が起きましたが、およそ1時間半後に消し止められました。
周辺にはコンクリートの破片のようなものが散乱し、車およそ20台のガラスが割れるなどの被害も出たということです。
けが人はいませんでした。
太平洋セメントの担当者によりますと、工場では石炭などを利用して自家発電を行っていたということで、警察は爆発によって熱源が飛散し周辺で火災が起きたとみて、被害の状況や爆発の原因を詳しく調べることにしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/20210427/1100011364.html
4月27日19時23分にNHK首都圏からは、爆発直前に異変はなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
太平洋セメントによりますと、当時従業員10人あまりがいたということですが、これまでの警察の調べで、周辺の住民なども含めてけが人はいないということです。
工場によりますと、自家発電装置は木くずを加工したチップと石炭をボイラーで燃やして水を温め、水蒸気でタービンを回して発電するしくみで、平成8年に稼働し年に2回修繕が行われていたということです。
当時、作業員が別の建物で遠隔で管理していたほか、定期的にパトロールを行っていましたが、爆発の直前にボイラーに異変はなかったということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/20210427/1100011370.html
2021年3月25日19時51分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
25日午後4時45分ごろ、東京都大田区久が原2丁目のプラントメーカー「Nテクノ」の作業場で爆発が起きた。
東京消防庁によると、工場にいた40代の男性が死亡し、80代の男性がけがを負った。
警視庁池上署などが原因を調べている。
爆発があったのは5階建てビルの1階部分にある作業場で、衝撃でシャッターや鉄の扉が吹き飛び、ガラスが割れた。
火災は発生しなかった。
ホームページなどによると、同社は「水素・酸素混合ガス」を作る装置や水の殺菌機器などのほか、化粧品などを製造・販売している。
関係者によると、爆発があった1階の作業場でこうした商品の実験などをしているという。
近くに住む50代の男性は「ドン」という大きな音を聞いて、家から外に出た。
周囲を見回すと、Nテクノ社のビルから白い煙が上がっていた。
しばらくすると、救急車が駆けつけ、ぐったりした様子の男性を搬送していったという。
同社では、過去にも社員らがけがをする爆発事故があったといい、男性は「事故を繰り返すのは困る。安全を徹底してほしい」と話した。
現場は都営地下鉄浅草線の西馬込駅から南西に約800メートルの住宅街。
https://www.asahi.com/articles/ASP3T6HDDP3TUTIL060.html
2021年3月13日12時35分にYAHOOニュース(石川テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日朝6時40分ごろ、金沢市古府町のS精練の本社工場で乾燥機が爆発し、作業中の30代男性がケガをしました。
「ドカーン!っていう音でびっくりしました。地震みたいな感じです。怖いです」
工場は2階建てで、乾燥機は1階にあったということです。
警察と消防は、乾燥機のガスに引火したとみて、詳しい原因を調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c97dcda7a1e8df43aa95d0896082a57eb71297ba
3月13日18時37分にYAHOOニュース(テレビ金沢)からは、数人がLPGを使って布を乾かす作業をしていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日午前6時40分ごろ、金沢市古府町にあるS精練の染色工場で、爆発とみられる火事があった。
この事故で、工場の窓ガラスが割れる被害が出たほか、30代の男性作業員1人が頭にけがをしたが、命に別状はないという。
当時、従業員数人がLPガスを使って布を乾かす作業をしており、警察では何らかの原因でガスに引火した可能性も含めて詳しい原因を調べている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/83f6c46e8b18031e8e364e598ce12b95f076ef76
金沢西署と市消防局は同日、実況見分し、乾燥機のLPガスが漏れ、引火したとの見方を強めた。
当時は男性のほか、10人前後が作業していたという。
2013年7月29日に掲載した元記事がブログ運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第2報修正4として掲載します。
第1報は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3083/
(2021年2月20日 修正4 ;追記)
2021年2月12日19時28分に北海道新聞からは、機器から漏れたアセトンが揮発滞留し別の機器の電気火花で着火したらしいなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
安全対策を怠って従業員2人を死亡させたとして、釧路署は12日、業務上過失致死の疑いで、B社元社長(78)=釧路市=を書類送検した。
元社長は火災発生時、工場にいなかったが、業務全般を指揮、監督する立場だった。
同署は工場内の機器から漏れたアセトンが揮発して室内に滞留し、別の機器から出た火花で引火、爆発したとみている。
元社長は取材に「工場の設備は定期的に点検し、適切に管理していた」と答えた。
B社は昨年11月に解散し、H社が業務を引き継ぎ、元社長は釧路支社長に就いた。
B社と元社長は火災当時、市長から危険物貯蔵所としての許可を受けずに指定量以上のアセトンを貯蔵していたとして、15年に消防法違反などの罪で罰金刑を受けた。
工場では16年5月にも従業員1人が重傷を負う火災があり、同署は業務上過失致傷の疑いで調べている。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/510910
2月12日16時5分にYAHOOニュース(北海道テレビ)からは、工場内で電気機器を使用していた際の火花が着火源らしいなど、同趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によりますと、工場内で電気機器を使用していた際に生じた火花が気化したアセトンに引火して爆発したということです。
警察は元社長の認否を明らかにしていません。
https://news.yahoo.co.jp/articles/fad97834fdedde9e1e0f5fe868162e139c3995c4
2月11日12時12分にYAHOOニュース(STV NEWS)からは、元社長は爆発の予見可能性はなかったと話しているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
元社長はSTVの取材に対し、「爆発の予見可能性はなく、警察の捜査は間違っている」と話しています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/39cce53d056de55fba735a77f48302a5610859fa
(ブログ者コメント)
使用していた電気設備というのは、照明とか冷蔵庫といった電気器具だったのだろうか?
それとも、電動工具といった道具類だったのだろうか?
2020年11月20日6時49分にYAHOOニュース(CBCテレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
19日午後、岐阜県揖斐川町のイビデンの工場で、機械の爆発事故があり、1人がけがをしました。
19日午後2時すぎ、揖斐川町北方のイビデンの工場で、技術開発部門の棟の機械が爆発しました。
イビデンや警察によりますと、従業員3人で機械のメンテナンス作業を行っていたところ、何らかの原因でガスが発生し、爆発につながったとみられるということです。
この爆発で、作業に当たっていた42歳の男性に部品が直撃し、けがをしましたが、命に別状はないということです。
警察と消防が、事故の詳しい原因を調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c418b41421c40e1b29b5a87714d660135ed21ad5
2020年11月13日17時39分にNHK宮崎から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日午前11時前、都城市高木町の「A豆腐製造所」で「ガスが爆発した」と消防に通報がありました。
この爆発で、10代と20代の男性と60代の女性の、従業員合わせて3人が腕などにやけどをするなどして病院に搬送されました。
いずれも、命に別状はないということですが、このうち20代の男性と60代の女性の2人が治療のため入院したということです。
当時3人は、製造所内で焼き豆腐を作っていて、警察によりますと、ガスの出が悪かったため、5リットルのガスボンベをお湯を張ったバケツに入れて温めていたということです。
警察では、ガスボンベが温められたことで、ボンベからガスが漏れて引火した可能性があるとみて,従業員から当時の状況を聞くなどして、事故の原因を調べています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/miyazaki/20201113/5060007848.html
(ブログ者コメント)
「こんな人もいる」的情報を2日続けて紹介することになろうとは・・・。
これも意味ある偶然の一致か?
2020年6月17日に掲載した元記事がブログサイト運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/10755/
(2020年11月5日 修正1 追記)
2020年10月28日16時1分にNHK滋賀からは、公表された内部調査報告書によると設備内の箱が空洞だったことを会社側が把握していなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
会社側が内部調査を進め、28日公表した報告書によりますと、解体中の設備には空洞部分がありましたが、一部が腐食していたため、洗浄剤として使っていた可燃性の液体が入り込み、解体の際の熱で爆発が引き起こされたことがわかったということです。
会社側では、設備に空洞部分があることや、腐食すると危険物が入り込むおそれがあることは事前に把握しておらず、今後、危険物と接触する可能性がある設備には空洞部分を設けないなどの再発防止策を講じるということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/20201028/2060006114.html
10月28日22時50分に京都新聞からは、腐食部分から洗浄液のメチルエチルケトンが空洞内に入り込んでいたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
調査報告によると、槽内の中間空洞部に、洗浄に使う危険物のメチルエチルケトンが残留し、切断用機材の熱で引火して爆発が起きたと認定。
槽の温度調整用の水によって空洞部の隔壁が腐食し、メチルエチルケトンが流入したとみている。
作業前に槽内や付属配管の危険物除去は済ませていたが、会社側は中間空洞部の密閉構造を把握せず、危険物がたまるとは考えていなかったとした。
旭化成は調査報告と併せ、中間空洞部が密閉構造にならないように安全設計をすることや設計情報の共有などの再発防止策も示した。
https://www.47news.jp/localnews/5430138.html
※以下は旭化成HPに掲載されている報告書(フロー図や洗浄設備図解付き)の
抜粋。
・・・・・
3.発生製造所及び発生設備の概要
事故が発生した処理槽は、消防法に定める危険物のメチルエチルケトン(無色の液体。以下「MEK」)を使用してフィルムを洗浄する設備でした。
・・・・・
4.2 爆発死亡事故の発生に関する現象の解析
(3)中間空洞部に MEK が浸入したメカニズムの調査
調査の結果、中間空洞部の隔壁に腐食痕が確認されたこと等から、以下のメカニズムによって MEK が中間 空洞部に浸入したと考えられます。
①ジャケット水(地下水をイオン交換樹脂に通した精製水で、ジャケットを循環していた水)起因の腐食により、ジャケットと中間空洞部の隔壁(ステンレス)が貫通。
②中間空洞部内にジャケット水が浸入。
③中間空洞部内に浸入したジャケット水により、運転中に MEKが溜められている処理槽本体と中間空洞部の隔壁(ステンレス)が塩化物により局部腐食し、貫通。
④中間空洞部内にMEK が浸入。
なお、腐食の原因は、循環するジャケット水の中に腐食が発生する濃度の塩化物が混入していた、あるいは、 微生物の腐食加速作用により極めて低濃度の塩化物で腐食が生じた、二つの可能性があると推定しています。
5.事故要因分析
5.1 直接原因
運転中に MEK がジャケット水起因の腐食によって中間空洞部内に段階的に浸入し、爆発濃度の範囲内で中間空洞部内に存在していたことと、そこに着火源であるプラズマ溶断の熱が加わったことと考えます。
5.2 間接原因
中間空洞部が密閉構造であると、その内部に滞留する MEK と空気との混合気体が爆発する危険性を持つため、 十分注意する必要があります。
直接原因に至る間接原因は、中間空洞部が密閉構造であることと、中間空洞部が腐食により MEK 側と貫通することを撤去工事前に覚知していなかったことと考えます。
(1)中間空洞部が密閉構造であることを認識していなかった理由
・当該設備の完成図書の図面には、中間空洞部にあたる箇所に溶接記号の記載がなく、密閉構造と認識していませんでした。
なお、設備メーカーから提出される完成図書の図面は、一般的に詳細な構造までは把握できない図面です。
・設計、製作段階で中間空洞部が密閉構造になった経緯については、完成図書等に明記されていませんでした。
中間空洞部が密閉構造であるという情報は、当時は運転・保安上重要な情報ではないと判断され、完成図書等には明記されなかったものと考えています。
・当該製造ラインの運転や点検、整備に携わってきた関係者も、以下の理由から中間空洞部が密閉構造であることを認識することがなく、また撤去工事前の現場確認においてもこれを認識していませんでした。
①処理槽はその側板や底板がジャケット、断熱材で覆われている等、その内部を直接確認することができない構造となっていた。
②当該製造ライン以外の処理槽は、中間空洞部に相当する箇所が密閉となっていない構造であるため、当該製造ラインも同様の構造と認識していた。
③定期的に行うメンテナンス時も、作業内容には一切関係しない箇所のため、気に留めることがなかった。
(2)中間空洞部が腐食により MEK 側と貫通することを予見していなかった理由
以下の理由から、中間空洞部で使用するステンレス材が腐食することはないと考えていたため、中間空洞部 が MEK 側と貫通することを予見していませんでした。
①ジャケット部に補給するイオン交換水の電気伝導度は当該工場で毎月管理しており、管理していた電気伝導度基準(塩化物イオン濃度の基準)は、当該ステンレス材に塩化物腐食が生じる範囲ではなかった。
②腐食に微生物が関与した可能性があるが、当該工場で管理していたイオン交換水の電気伝導度基準では、当該ステンレス材に微生物腐食が発生した事例は知られておらず、そのことを予測していなかった。
③イオン交換水で当該ステンレス材に塩化物腐食が生じた事例は過去、当社内では無かった。
④循環するジャケット水の中に塩化物が混入することで腐食が発生することもありうるが、上記①~③より、 補給するイオン交換水の電気伝導度を管理することで問題ないと考えていた。
⑤MEK は当該ステンレス材に対して腐食性を有しない。
6.今後の事故再発防止策
今後は以下の対策を徹底し、さらに全社へ水平展開することで、事故の再発防止を図ります。
6.1 本質安全設計
消防法に定める危険物に接する設備、機器において、新設、改造を問わず「密閉空洞部※」は設けないとする本質安全設計を行います。
※密閉空洞部…溶接構造により開放できないもの、密栓のみで密閉空洞となっているもの
6.2 設計情報の蓄積・共有・継承
設備の製作時及び改造時の設計情報は、正確に漏れなくドキュメントとしてファイリングすることで、蓄積・ 共有し、継承します。
6.3 腐食対策の強化
・・・
6.4 工事安全管理の強化
・・・
https://www.asahi-kasei.com/jp/news/2020/ip4ep30000001s4r-att/ze201028.pdf
(2021年3月31日 修正2 ;追記)
2021年3月29日18時21分にNHK滋賀からは、設備で使っていた化学物質の爆発危険性を文書で伝えていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大津労働基準監督署のその後の調べで、作業を発注した旭化成は、設備で使う化学物質に爆発する危険性があるのに、注意事項などを文書で伝えず、また作業を請け負った会社も設備に残った化学物質の濃度を測定するなどの爆発の予防措置を講じていなかった疑いがあることがわかりました。
このため労働基準監督署は、旭化成と49歳の担当部長、それに作業を請け負った業者と現場責任者を、労働安全衛生法違反の疑いで29日、書類送検しました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/20210329/2060007187.html
(2022年4月3日 修正3 ;追記)
2022年4月1日18時27分にNHK滋賀からは、書類送検されていた2人と会社は不起訴になったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
おととし、守山市にある旭化成の工場で爆発が起きて作業員1人が死亡した事故で、爆発する危険性があるのに文書で周知していなかったなどとして、労働安全衛生法違反の疑いで書類送検されていた旭化成などについて、大津地方検察庁は、1日までに不起訴処分としました。
不起訴処分となったのは大手化学メーカーの旭化成と旭化成の担当者だった男性、それに作業を請け負った会社と現場責任者だった男性です。
この事故は、おととし6月、旭化成の工場で、設備の撤去作業中に突然爆発が起きて42歳の作業員1人が死亡したものです。
大津労働基準監督署は、作業を発注した旭化成は設備で使う化学物質に爆発する危険性があるのに注意事項などを文書で伝えず、また、作業を請け負った会社も設備に残った化学物質の爆発予防措置を講じていなかったとして、去年3月に労働安全衛生法違反の疑いで書類送検していました。
大津地方検察庁は、去年12月に不起訴処分としていたことを1日公表し、不起訴理由を「情状を総合的に考慮した」としていますが、公表が1日になった理由は明らかにしていません。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/20220401/2060010317.html
2020年10月9日7時13分に東京新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
日本原子力研究開発機構は七日夜、東海村の原子力科学研究所(原科研)にある核融合炉物理実験棟(FNS棟)の消火栓ポンプ室で火災があり、請負会社の四十代の男性作業員が顔と両腕に軽いやけどを負ったと発表した。
現場は放射線管理区域外で、作業員らの被ばくや放射性物質の漏えいなどはなかった。
原科研によると、七日午後四時半ごろ、消火栓の定期点検を終えた作業員ら五人が、消火水槽に小さな穴が開いているのを発見。
補修シートを貼り付けるため、有機溶剤のクリーナーでさびの油分を除去し、ヒートガンで熱風を当てて乾燥させていたところ、小規模な爆発が起きた。
溶剤が揮発したガスが室内にたまり、熱風で異常燃焼を起こしたとみられる。
東海消防署が午後六時ごろ、鎮火を確認した。
有機溶剤を使った室内でヒートガンを用いるのは、作業手順として認められていなかった。
県庁で記者会見した原科研工務第一課の山本マネージャーは、火災発生について謝罪した上で、「原因を突き止め、こうしたことが二度と起こらないよう適切な対策を取る」と述べた。
今回、原科研から立地・周辺自治体への第一報は大幅に遅れた。
原子力安全協定に基づく各自治体への通報時刻は、県が午後六時十七分、東海村が六時十六分、那珂市が六時二十六分、ひたちなか市が六時三十二分、常陸太田市が六時三十分、日立市が六時三十三分。
最も遅い日立市は爆発から約二時間後だった。
原科研によると、火や煙、臭いがなかったため、当初は火災と認識せず、消防署が現場で火災と判断するまで各自治体に通報していなかった。
県の高田原子力安全対策監は、県庁での記者会見で「若干遅い。早急に通報するよう指導する」と苦言。
日立市も、担当者が電話で第一報を受けた際に注意したという。
FNS棟では一九八一年から、加速した重水素をトリチウム(三重水素)に当てて核融合反応を起こし、それに伴い発生する中性子を使って核融合炉開発に必要な構造材などの特性を調べる実験をしてきた。
原科研の核融合研究は、二〇一六年に発足した量子科学技術研究開発機構の那珂核融合研究所(那珂市)に移管。
FNS棟は同年で使用を終えており、二〇年度中に原子力規制委員会に廃止措置を申請予定だ。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/60713?rct=ibaraki
10月8日7時0分にNHK茨城からは、油分除去用のスプレーを吹き付けた後に熱風をあてたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
原子力機構と県によりますと、40代の男性の作業員が水槽についた油をとるために引火性のガスを含むスプレーを吹き付けたあと、熱風をあてたところ、火災が起きたということです。
消火の必要はなくおさまったということですが、この作業員は顔と両腕に軽いやけどをしました。
本来は、熱風で乾かしたあとにスプレーをかけることになっていたということです。
また、機構は当初、火や煙が出なかったと判断し、ただちに地元の消防に通報せず、通報したのはおよそ50分後でした。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/20201008/1070010959.html
10月7日付で研究所のHPには、補修個所に洗浄液を吹き付け、ヒートガンで乾燥させていたなど、事故の状況が以下のように掲載されていた。
1. 状況
16時30分頃 FNS棟消火栓ポンプ室において、屋内消火栓の定期点検終了後、消火栓呼水槽にピンホールを発見。
補修のために補修シートを貼付するために補修部にパーツクリーナー液(引火性ガス)を吹き付け、錆を脱脂させた。
ヒートガンを用いて塗布面を乾燥させていたところ、小規模な爆発(滞留したガスの異常燃焼)が発生し、熱波により請負作業員1名が負傷した。
負傷者は出血なし、意識あり。
17時19分頃 負傷者を村内の病院に運んだが、当該病院の判断を受けて東海消防署に連絡し、救急車による搬送を依頼した。(119番通報)別の病院に搬送。
17時52分頃 公設消防車1台(3名)入構。
18時00分頃 公設消防により「鎮火」が確認された。
18時05分頃 公設消防により「火災」と判断された。
18時08分頃 病院に到着。
19時35分頃 負傷者処置終了。顔及び両腕火傷(軽傷)。
https://www.jaea.go.jp/02/press2020/p20100701/
(ブログ者コメント)
〇静電気の可能性なきにしもあらずだが、熱風が着火源になった
とすれば珍しい事例だ。
〇ネットで調べたところ、600℃といった高温に設定できるヒートガンもあるという
今回爆発したのは揮発した有機溶剤だったのか?
それとも噴射剤としてのLPG?だったのか?
機種や成分などの詳細は不明だが、いずれにせよ、熱風が着火源だったとすれば、ヒートガンの熱風によって発火点以上に熱せられ・・・といった可能性が考えられる。
2020年10月1日20時4分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1日午前11時半ごろ、兵庫県加古川市尾上町池田の繊維会社「O社」(大阪)加古川工場で「タンクが爆発して火災になっている」と工場関係者から119番があった。
加古川署によると、工場従業員の藤原さん(男性、53)=同県姫路市=が死亡し、男性従業員(34)が軽傷を負った。
署は、工場が安全管理を怠った可能性もあるとみて、業務上過失致死容疑で調べている。
署によると、藤原さんが工場2階でタンクを電動のこぎりで解体し、配管を切断する作業中に事故が起きた。
タンクや配管には引火性の二硫化炭素が残っていたとみられるが、約10年間使われておらず、入っていない前提で作業していたという。
工場では更地にするための解体作業をしていた。
加古川工場関係者によると、二硫化炭素はレーヨンを作る際の原料として使っていた。
現場は山陽電鉄尾上の松駅から南に約600メートルで、付近に住宅街がある。
〔共同〕
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64498010R01C20A0AC8Z00/
10月1日18時45分に神戸新聞からは、軽傷を負った従業員は音を聞いて駆け付けた人だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1日午前11時半ごろ、兵庫県加古川市尾上町池田の繊維メーカー「O社」加古川工場で爆発音がし、けが人が出ていると同社の男性社員から119番があった。
工場内で社員の男性(53)が背中にやけどを負うなどして倒れており、その後死亡した。
加古川署や同市消防本部によると、同工場は鉄筋コンクリート4階建て。
男性は当時、1人で2階に設置されているタンクの解体作業中だった。
電動のこぎりで配管を切断する際、爆発が起きたとみられる。
タンクには、有毒で気化すると引火しやすい二硫化炭素が入っていた可能性があるが、約10年間未使用だったため、入っていない前提で作業していたという。
音を聞いて現場に駆け付けた別の男性社員(34)も、喉に痛みを訴えて搬送されたが、軽傷のもよう。
https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/202010/0013747471.shtml
2020年8月25日19時30分にYAHOOニュース(UHB)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
北海道稚内市の港で係留中のクレーン船で作業中にバッテリーが爆発する事故があり、作業していた男性4人が負傷しました。
爆発事故があったのは、稚内市の抜海港に係留していたクレーン船「第24賢正丸」です。
8月25日午前7時ごろ、船を所有する会社から「バッテリーが爆発し付近の人がケガをした」と、稚内海上保安部に連絡がありました。
海保によりますと、船上では午前4時30分ごろ、クレーンのエンジンをかけるためバッテリーの交換などをしていて、予備バッテリー2個をケーブルでエンジンと連結し起動しようとしたものの、できませんでした。
そこでモンキーレンチを使って バッテリーからケーブルを外そうとしたところ、バッテリーのプラスとマイナスの配線部品に同時に触れ、ショート。
付近には可燃性のものがあったとみられ、爆発したということです。
この事故で、作業をしていた20代から40代の男性4人が耳鳴りや切り傷などのけがをして病院で手当てを受けました。
海保が詳しく調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1fd826eb0747b3bbbc62456d91a9a5dea9d66c3b
8月25日21時10分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
25日午前4時45分ごろ、北海道稚内市の抜海港に係留中のクレーン船「第24賢正丸」で、クレーンのエンジンとつなげていたバッテリーが爆発し、近くにいた作業員4人が顔面を切るなどの軽傷を負った。
稚内海上保安部によると、午前4時半ごろから、クレーンを動かすため、エンジンとバッテリーをつなげる作業をしていた。
エンジンがうまく起動せず、作業員がバッテリーを外そうとした際に爆発。
工具でバッテリーのプラスとマイナスに同時に触れて爆発した可能性があるとみて、詳しく調べる。
https://www.sankei.com/affairs/news/200825/afr2008250050-n1.htmlhttps://www.sankei.com/affairs/news/200825/afr2008250050-n1.html
(ブログ者コメント)
電池工業会の下記記事から推測すると、バッテリー内の水素が爆発したのかもしれない。
ちなみに同記事によると、自動車や建機などの電池爆発は毎年30~50件程度起きており、その7割は液切れが原因とのこと。
・・・・・
バッテリは液量不足のまま使用していると、「爆発」することがあります。
(1) バッテリ液量不足
規定量以下の状態で使用を続けると、バッテリの金属部分が露出し、劣化が進みます。
(2) 劣化が加速
劣化がさらに進むと、劣化部分でスパーク(火花)が発生することがあります。
(3) 内部のガスに引火する。
スパークがバッテリ内部に溜まっている水素ガス(充電時や自己放電時も発生します)に引火し、爆発することがあります。
(4) 液量が不足していると、バッテリ内に水素ガスが多量に溜まり、爆発が大きく
なることがあります。
(5) 火気に注意してください。
イ) スパークは端子部とハーネスの緩みや金属工具によるプラス端子部とマイナス端子部,プラス端子部と車体の接触(ショート)など外部要因もあります。
ロ) タバコの火なども引火源となります。
・・・・・
http://www.baj.or.jp/frombaj/10.html
2020年8月19日付で中国新聞から、下記趣旨の記事が現場写真付きでネット配信されていた。
19日午後4時20分ごろ、福山市御門町の県道で、信号待ちのトラックが突然、爆発した。
フロントガラスが吹き飛び、車体は大破したが、運転していた20代の男性は顔に軽いやけどを負っただけで無事だった。
福山東署などによると、男性が体を冷やす冷却スプレーのガスが充満していたことに気付かず、車内でたばこを吸おうとライターで火を付ける際に引火して爆発した可能性が高いという。
男性は「ライターを使ったら突然爆発した。気がついたらドアや屋根が外れていた」と驚いていた。
同署によると、爆発で吹き飛んだ破片で周囲の車7台にも傷が付いたという。
福山南消防署によると、冷却スプレーにはジメチルエーテルなど、空気より重たく、可燃性の高いガスが含まれていることが多い。
車内では、窓を開けただけでは換気が不十分で、足元に充満していることに気付かないといい、同署は「スプレーを使う際には十分注意して」と呼び掛けている。
8月19日22時38分に朝日新聞からは、スプレーを30秒ほど体に吹きかけたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
19日午後4時20分ごろ、広島県福山市御門町2丁目の県道交差点で信号待ちをしていたトラックの運転席で爆発が起き、運転手の男性(22)が顔に軽いやけどを負った。
目撃者らの通報で駆けつけた広島県警福山東署や福山地区消防組合によると、男性は「暑かったので冷却スプレーを体に30秒ほど吹きかけた後、たばこに火を付けようとしたら爆発した」と話したという。
トラックはフロントガラスが吹き飛んだほか、運転席や助手席側のガラスも破損し、屋根部分もめくれたという。
福山市のこの日の最高気温は35・9度だった。
https://www.asahi.com/articles/ASN8M7GJXN8MPITB016.html
8月25日18時9分にNHK関西からは、スプレー缶による事故は5年で約300件起きており夏場に多いなど、下記趣旨の解説記事がネット配信されていた。
猛烈な暑さが続く中、今、人気を集めているのが、冷却スプレーです。
体に吹きかけると、ひんやりとして手軽に涼しさを感じさせてくれます。
しかし、この冷却スプレー、使い方には注意が必要です。
今月19日、広島県福山市で、信号待ちをしていたトラックが突然、爆発しました。
原因は、暑い車内で体を冷やそうとして使った冷却スプレーとみられています。
警察によりますと、運転手の男性が車内で冷却スプレーを体に吹きかけたあと、たばこを吸うためにライターを使った際に引火し、爆発が起きたとみられるということです。
男性は顔に軽いやけどをしました。
消費者庁によりますと、スプレー缶に関する事故は、平成27年4月からことし3月までの5年間で300件余り把握されていて、特に夏場に増える傾向にあるということです。
事故の発生日がわかっている220件を月別にみると、冬が1か月間に10件前後なのに対し、▼6月は28件、▼7月は27件、▼8月は32件と、気温が比較的に高い時期に多く発生しています。
消費者庁によりますと、夏の暑い時期は冷却スプレーや制汗剤、虫よけスプレーなどスプレー缶を使用する機会が多くなるため、事故が増えると考えられるとしています。
また、NITE=製品評価技術基盤機構は、冷却スプレーに含まれる可燃性のガスに引火して、着ている服が燃える事故の再現映像を公開し、スプレーを使った直後に近くでライターなどを点火しないよう呼びかけています。
【大阪市消防局も注意呼びかけ】。
車の中など狭い空間でスプレー缶を使用すると可燃性のガスが充満し、ライターなどを使った場合に引火して爆発するおそれがあるということです。
大阪市消防局では、風通しのいい広い空間でスプレー缶を使用するよう呼びかけています。
大阪市消防局規制課 危険物担当係長の森本さんによりますと、車内でスプレーを使用した場合、ガスは低いところに滞留しやすいため、窓を開けたとしても、しばらくは、ガスが車内に残った状態が続くということです。
このため、「スプレーの使用直後はライターなどの火気を使用することは控えていただきたい。車外で冷却スプレーなどを使用してから車内に乗り込むなど注意してほしい」としています。
また、夏場に使う機会が増える殺虫スプレーにも注意が必要だということです。
森本さんは、「例えば台所でスプレー缶を使うと、空気よりも重いガスがシンクにたまるおそれがあり、そこでうっかりコンロなどの火をつけると、引火する危険性があります」と指摘しています。
消防局によりますと、大阪市内では近年、スプレー缶による事故が増加傾向にあるということで、風通しのいい広い空間で使うよう呼びかけています。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20200825/2000034061.html
(ブログ者コメント)
以下は、NHK映像の1コマ。
消費者庁公表資料(下記記事中のPDF)によると5年で300件あまりの事故の中には、、廃棄スプレー缶の事故も含まれている。
『8月に多いスプレー缶によるやけどや皮膚障害に注意! -使用時に吸い込んで呼吸困難になる事故や、廃棄処理時に引火する事故が発生-』
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/caution/caution_036/
2020年8月6日に掲載した元記事がブログサイト運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報(2/2)は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/10892/
(2020年8月14日 修正1 ;追記)
2020年8月6日9時40分に福島民友から、ボンベ2本分を超えるガスが一晩で漏れたらしいなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ガスメーターに記録された7月のガス使用量がボンベ2本分を超える約60立方メートルに上っていたことが5日、分かった。
関係者によると、店は4月下旬から休業中で、休業前の3月の使用量は約100立方メートルだったという。
店の外に設置されていたボンベ6本のうち1本の容量は約25立方メートルあった。
県警や消防は、ボンベ2本分を超える多量のガスが爆発前日の29日午後8時以降に漏れ出して店内に充満、何らかの原因で引火して爆発したとみて、詳しい状況を調べている。
店舗内に引き込まれたガス管は調理場の流し台の下を通ってコンロと炊飯器につながっており、流し台の下の腐食が特に激しく、さびて穴が開いていたことも5日、判明した。
ガス管はむき出しの状態になっており、県警はガス管の管理に問題がなかったか、業務上過失致死傷の疑いで捜査している。
https://this.kiji.is/663910066496472161?c=39546741839462401
8月6日18時24分にNHK福島からは、安全装置が作動しない程度の量のガスが漏れ続けたらしいなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、第1報ともどもタイトルも修正した)
関係者によりますと、現場から回収されたガスメーターの記録から、先月は休業前の1か月間の使用量の6割程度にあたる、およそ60立方メートルのガスが出ていたことがわかったということです。
この店のガスボンベには、1時間あたり6立方メートル以上ガスが出ると自動的に止まる安全装置がついていましたが、作動した形跡はなかったということです。
警察は、安全装置が作動しない程度の量のガスが、ガス管の損傷部分から徐々に漏れ、室内に充満した可能性が高いとみて、回収したガスメーターをさらに詳しく分析して、ガスが漏れた経緯を調べることにしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20200806/6050011274.html
8月6日7時27分にYAHOOニュース(時事ドットコム)からは、穴が開いていたガス配管は調理場掃除時の水で濡れていることが多かったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故後、ガスの配管に腐食が見つかった。
関係者によると、通称「白管(しろかん)」と呼ばれ、プラスチック製などと比べ湿気に弱いという。
捜査関係者などによると、現場検証に立ち会った店長が「営業中、調理場に水や洗剤をまいて掃除していた」と話しており、流し台下の床面をはう状態で設置されていたガス管が継続的にぬれていたとみられる。
店の運営会社は5日、取材に対し「ガスの管理は業者に全て任せていた」と答えた。
業者は、6月末の検針で異常は見つからなかったとしている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/79e55c7287401c30bcde273766b266a99cf28d22
8月7日9時55分に福島民友からは、腐食が激しかった配管接続部はネジ込み方式だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
店舗内に引き込まれたガス管は、流し台とガスコンロの間に接続部があり、ここの腐食が特に激しく、剥離していたことも6日、判明した。
関係者によると、ガス管は床にむき出しの状態で置かれ、接続部はネジでつながっていた。
https://this.kiji.is/664272106725016673?c=39546741839462401
8月8日11時14分にYAHOOニュース(福島民友)からは、ガス管は腐食防止仕様になっていたがネジ部はなっていなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
関係者によると、接続部は流し台とガスコンロの間に位置していた。
接続部はさびて穴が開いていた。
ネジと違ってガス管は腐食を防ぐ仕様になっていた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2cfde796ee622d823b2b2add21b38c0bdc61fb09
(ブログ者コメント)
〇以下は、8月6日NHK映像の3コマ。
〇ブログ者の自宅でも、洗面台の固定ボルトが浮いていたので
増締めしようとしたら、ポロっととれてしまったことがある。
ネジの面影、全くなし。
両脇のボルトはすぐにシール施工した。
(2020年12月15日 修正2 ;追記)
2020年12月11日11時3分にYAHOOニュース(福島民友)からは、警報機とガスメーターを連動させるよう保安機関から指摘されていたが対応していなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ガス点検を行う保安機関が昨年12月の定期点検の際、飲食店側に安全対策としてガス警報器とガスメーターを連動させるよう指摘していたことが10日、経済産業省への取材で分かった。
同省によると、店は指摘後も改善を行っておらず、関係者は「連動が行われていれば、事故を防げた可能性がある」としている。
同省などによると、ガスの警報器とメーターを連動させることで、警報器が一定量のガス漏れを検知した際、自動でガスの供給を遮断するようになるという。
事故前から、全国LPガス協会が飲食店などの業務用施設に対し、両機器を連動させるよう推進していた。
爆発事故が起きた飲食店でも、保安機関が昨年12月2日に実施した点検・調査で店側に導入を促していた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/90d727520a82cb4e17eb7c75f4556e90b3bc4f92
12月14日19時35分に産経新聞からは、湿気に弱いタイプのガス管(違法使用)が床面に触れる状態で設置されていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
腐食による劣化で穴が開いていた調理場のガス管が、コンクリートの床面に触れる状態で設置されていたことが分かった。
経済産業省が14日までにまとめた事故に関する報告書が指摘した。
ガス管設置に関する国基準に違反し、腐食しやすい状態にあったことで、事故の一因となった可能性がある。
同省によると、穴が開いたのは湿気に弱いタイプのガス管で、直接コンクリートに設置すると通電しやすく、腐食が進む恐れがあるという。
報告書によると、ガス管はコンクリートと触れている部分を中心に、複数箇所が腐食。
同型のガス管は、法令で調理場など水の影響を受けやすい場所では使用しないよう定められており、同省ガス安全室は「2つの違反が腐食を加速化させた可能性がある」としている。
https://www.sankei.com/affairs/news/201214/afr2012140025-n1.html
12月15日17時47分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
ガス管は床から離して置くことが法令で求められる材質で、法令違反の状態が続いたため腐食が進み、ガス漏れにつながった可能性がある。
報告書によると、事故が起きたガス管は「白管」と呼ばれ、比較的湿気に弱い。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20201215-OYT1T50115/
2020年8月4日17時46分にNHK滋賀から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4日午前10時半すぎ、長浜市八幡中山町の近くで、4階建ての集合住宅から黒煙が上がり、爆発音も聞こえたという通報が警察にありました。
火はおよそ2時間半後に消し止められましたが、集合住宅の一部と駐車場の複数の車が焼けました。
この火事で、近くにいた男性が顔や手にやけどをしたほか、別の女性も体調不良を訴え、病院に搬送されましたが、いずれも命に別状はないということです。
警察の調べでは、現場では集合住宅で使われていた複数のプロパンガスのボンベが激しく焼けていて、火事の前、近くにいた人がガス臭さを感じたり、シューシューという音を聞いたりしていたということです。
警察は、何らかの原因で漏れたガスに引火した可能性があるとみて、さらに詳しく調べています。
現場は、JR長浜駅から北西に2キロほど離れた県道沿いの住宅地の一角で、現場は一時、騒然としたということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/20200804/2060005456.html
8月4日12時17分に京都新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
4日午前10時40分ごろ、滋賀県長浜市八幡中山町の4階建てアパート「O」の駐車場付近から出火、アパートの壁面や、北側の駐車場に止めてあった車5台に類焼し、約2時間半後に消えた。
30代の男性が顔や両腕にやけどを負い、40代女性が煙を吸い、病院に搬送された。
2人とも命に別条はないという。
滋賀県警長浜署や湖北地域消防本部が原因を調べている。
アパート西隣の民家にいた女性(59)は、「シューとガスが漏れるような音がして、外に出たら火が噴き上がり、一気に建物の3階くらいまで燃え移った。何度か爆発音もして、車も巻き込んで燃えた」と話した。
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/322748
(ブログ者コメント)
以下は、映像の4コマ。
2020年7月30日22時42分にNHK福島から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
30日午前9時前、郡山市島2丁目にある飲食店「しゃぶしゃぶ温野菜 郡山新さくら通り店」で爆発がありました。
店の中では男性1人の遺体が見つかり、警察が身元の確認を進めたところ、仙台市太白区の会社員、古川さん(男性、50歳)と確認されたということです。
店を運営する会社によりますと、爆発が起きた店は、新型コロナウイルスの影響で4月から休業し、その期間中に店舗の改装を行って、8月3日から営業を始める予定だったということです。
古川さんが勤務する設計施工会社によりますと、古川さんはこの店の改装工事の現場監督で、壁紙を塗装したり、床を貼り替えたりする作業を行い、ガス関係の工事は請け負っていないということです。
このほか、周辺の銀行のATMを使っていた人や、近くの会社の事務所にいた人など、20代から80代の男女18人がけがをしました。
18人のうち、40代の女性2人が重傷ですが、いずれも意識はあり、残りの16人は軽いけがだということです。
消防によりますと、この店の敷地にはプロパンガスのボンベが6本倒れていて、このうち3本でガスが漏れ、バルブが壊れていたということです。
警察や消防は、プロパンガスが爆発の原因とみて、詳しい状況を調べています。
爆発が起きた建物は外壁などが無くなって鉄骨の骨組みだけになり、周囲の広い範囲に爆発で吹き飛んだとみられる、がれきが散乱していました。
現場はJR郡山駅から西におよそ4キロの会社の事務所や飲食店、学校や住宅が密集する地域です。
会社によりますと、店舗では、7月21日から31日までの予定で改装工事を行っていて、29日は内装の工事に加え、急きょ予定になかったガスコンロの近くにコンセントを増設する工事が行われたということです。
厨房をガスコンロからIHに交換するのに伴う工事だったということで、工事の際にガスは使用していないということです。
工事作業員は午後7時58分にセキュリティをセットし店を出ていて、30日午前8時57分にセキュリティを解除した前後に、爆発事故が発生したということです。
店は4月24日から休業していて、この間、ガスの元栓は閉めていたということです。
ガス会社が6月30日にガスの検針を行った時点では、異常は見られなかったということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20200730/6050011179.html
7月31日付でいわき民報からは、同店はフランチャイズ契約店で、開店当時から死亡した男性に内装工事を依頼してきたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
フランチャイズ契約で同店を運営していたのは、小名浜下神白のT商店。
開店した平成18年当初から、亡くなった現場管理者の古川さんに内装工事を依頼してきたという。
同社では、県内外で新さくら通り店のほか3店舗を経営するが、過去に仙台市の店で屋根裏火災はあったが、これまで大きな火災や事故は発生していなかった。
7月30日19時33分に読売新聞からは、死亡した作業員が店に入ってまもなく爆発が起きたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
子会社が店を全国展開している外食大手コロワイドの野尻社長らが同日夕、同市役所で記者会見した。
野尻社長らによると、29日に改装工事業者が塗装やガスコンロ近くのコンセント新設などの工事を行い、夜に戸締まりをして退室。
30日午前8時55分頃、工事業者の男性が店舗に入って間もなく爆発が起きたという。
ガスの元栓は休業が始まる際に店長が閉めたことを確認し、同市の燃料会社も6月30日にボンベを点検して問題はなかったという。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20200730-OYT1T50197/
7月31日19時25分にYAHOOニュース(東日本放送)からは、死亡した作業員は1人で現場に来ていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
運営する会社などによりますと30日、古川さんは1人で午前8時10分ごろ現場に到着し、爆発とほぼ同時刻に店のセキュリティーが解除されていました。
店の改装作業を請け負っていたK造型によりますと、前日の29日に、追加で厨房のガスコンロを電気コンロに変えるため、コンセントを1カ所増設するよう依頼され、電気工事会社がその日のうちに作業を行い完了させたということです。
K造型では、ガスに関する工事は請け負っていなかったということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0665dea7b61111fc2af0caacd9464e683284e3bf
7月30日22時46分にYAHOOニュース(時事ドットコム)からは、ガスコンロは目詰まりで使っていなかったが、給湯器ではガスを使っていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故が起きた店舗を運営していたT商店(福島県いわき市)の新妻社長らによると、店舗では4月以前からガスコンロが目詰まりして使用できず、元栓が閉められていたため、プロパンガスは給湯器のみで使用していたという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e3070eada24421722d400d19a070affe9aa01508
7月31日17時22分にNHK福島からは、ガス漏れがあるとメーターが自動遮断するはずなど、下記趣旨の記事が、現場の見取り図付きでネット配信されていた。
福島県LPガス協会によりますと、プロパンガスのボンベは必ず屋外に設置し、厨房のコンロや給湯器へガスを供給するまでの配管の途中には、ガスメーターや元栓、それにそれぞれの器具のガス栓など、ガスの供給を止める仕組みがいくつもあります。
また、ガスはボンベから一定の圧力で供給するように調整していて、メーターがガス漏れなどによる圧力の異常を感知すると、自動的にガスの供給を止める機能がついているということです。
協会によりますと、爆発事故が起きた店のメーターは市内のガス販売会社が設置し、6月30日まで毎月1回、点検していたということですが、会社の報告では点検で異常は見られなかったということです。
また、ガス漏れの検知器はちゅう房に1台を取り付けていて、使用期限は来年の12月だったということです。
ただ、検知器が正常に作動してガス漏れを知らせるアラーム音が鳴っていたとしても、建物の外まで聞こえるかどうかは分からないとしています。
協会は、「店の運営会社は4月以降は元栓を閉めていたと説明していて、メーターも異常を感知しなかったとすれば、どこで、なぜ、ガス漏れが起きたのか全くわからない」としています。
(以下は音声情報のみ)
遺体は正面出入り口付近で見つかりました。
爆風で飛ばされたのか、自ら移動していたのかは不明だということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20200731/6050011197.html
8月1日18時6分にYAHOOニュース(時事ドットコム)からは、前日に異臭がする旨、死亡した作業員が報告を受けていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故前日の7月29日、亡くなった内装業者の古川さん(50)と下請け業者の作業員数人が店に入り、コンセントの設置などの工事を行った。
関係者によると、作業員が古川さんに「どぶのような異臭がする」と報告していたといい、消防はガス臭だった可能性もあるとみている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/12f1da6d4f148be73fb4b1145e621d9232e5c59e
7月31日21時10分にYAHOOニュース(福島テレビ)からは被害範囲に関し、解説図付きで下記趣旨の記事がネット配信されていた。
被害を受けた周辺の建物は184棟に上ることが消防本部の調べで分かった。
【事故現場から半径300m】
桑野協立病院や郡山女子大学附属高校では窓ガラスが割れるなどの被害。
【事故現場から半径400m】
郡山女子大学でも食堂のガラスが1枚割れた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/cd9d4ef4c85462ec32d9b33549d66c5b2e9975bc
7月30日13時53分に配信された朝日新聞の記事には、複数枚の現場写真が添付されている。(記事の内容は転載割愛)
https://www.asahi.com/articles/ASN7Z36B2N7ZUTIL007.html
(2/2へ続く)
(1/2から続く)
8月1日14時20分に福島民友からは、周囲の被害は空気の振動によるものらしいという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
爆発の被害は広範囲に及んだ。
福島民友新聞社の取材では、爆発による窓ガラスの破損は南東に500メートル以上離れた場所でも確認されている。
専門家は「爆発によって生じた音が空気中で振動して伝わり、ガラスが割れたのでは」と分析する。
エネルギーの解析が専門の福島大共生システム理工学類の佐藤理夫(みちお)教授(60)は、太鼓や打ち上げ花火の音が体に響くなどの例を示しながら、「爆発の威力はすさまじく、かなりの音が周囲に響いたと考えられる。離れた位置の被害は、爆風ではなく、音の振動による被害と考えられる」と述べた。
また爆発事故では、周囲への延焼が確認されなかった。
佐藤氏は、「激しすぎる爆発で周囲の可燃物を一気に吹き飛ばし、不幸中の幸いだが火災が発生しなかったのでは」と指摘した。
https://www.47news.jp/localnews/5080887.html
8月3日17時48分にYAHOOニュース(福島中央テレビ)からは、この店は一昨年から消防法違反を指摘されていたが改善していなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
消防によると、店側には、おととしから、消防法の違反が指摘されていた。
防火管理者を決めていないだけでなく、防災のための消防計画も作っておらず、結果、店側は、改善しなかったという。
防災や消防行政に詳しい専門家は…。
■市民防災研究所 坂口隆夫事務局長
「消防計画の項目には「工事等における安全対策」という項目もある。
安全対策をやっていたのか、やっていなかったのか、全くの業者お任せだったのか。
この辺は今回の爆発との関連もでてくると思う」
店舗を運営していた企業は、私たちの取材に対し、「消防計画が提出されておらず、管理が行き届いていなかったのは事実。ただそれは爆発の原因とは結び付かないと考えている」と話した。
警察と消防では、消防法の違反と今回の事故との関連を調査している。
こうした状況を受けて、郡山地方広域消防組合では、管内にある282店舗を対象に、緊急の立入検査を始めた。
消防法の違反項目がないかを確認するほか、プロパンガスの配管なども点検。
今後も順次、立入検査を進める方針。
https://news.yahoo.co.jp/articles/6019a3cf1560fb628b1ab75f86e58d9addf1c7f4
8月4日9時55分に福島民友からは、同じ会社が経営する別の店でも消防法違反を指摘されていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同店を経営する会社が防火管理者を選任せず、消防計画も策定していなかったことを巡り、同社が経営する県内の別の飲食店も消防法違反を指摘されていたことが3日、関係者への取材で分かった。
郡山の店と同様に、防火管理者を選任していないなどの状況だったという。
https://www.47news.jp/localnews/5092898.html
8月4日22時49分に毎日新聞からは、ガス会社は配管の腐食が進んでいることを6月末に店側に伝えていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
捜査関係者によると、現場検証で見つかったガスコンロ近くの配管の一部が、さび付き腐食が進んでいたという。
6月30日にガス会社が定期点検した際にガス漏れなどの異常はなかったが、腐食が進んでいることを確認し、店側に伝えていたという。
https://mainichi.jp/articles/20200804/k00/00m/040/311000c
8月4日12時43分にYAHOOニュース(テレビユー福島)からは、休業中なのに7月になってガスの使用量が急増していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
関係者によりますと、休業前の4月中旬には6本のボンベは満タンで、5月から6月にかけてはほとんど使用されていなかったということですが、7月の使用量は、休業中にもかかわらず、数日分のガスが使用された記録が残っていたことがわかりました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/06d12c29fdb6bb6febf1094966128ce6c32c62fa
8月4日19時57分に朝日新聞からは、ガス漏れに備えた安全装置が作動していなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ガスボンベには1時間に一定の量のガスが漏れた場合、ガスを自動で止める安全装置がついているが、事故当時に作動していなかったことも判明。
県警は、装置が検知できない少量のガス漏れが長時間続いたか、装置自体が故障していた可能性があるとみて、専門家に依頼し、回収した装置の分析を進めている。
https://www.asahi.com/articles/ASN846HWQN84UGTB00F.html
8月5日付で河北新報からは、メーターには異常時ガス遮断装置が備わっていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
関係者によると、メーターには異常時にガスを遮蔽(しゃへい)する仕組みは備わっていなかったという。
県警や消防による現場検証は4日午後2時すぎ、終了した。
調理場に設置されていたガス漏れ警報器が見つかっていないが、県警は警報器が何らかの原因で作動せず爆発に至った可能性も含め、業務上過失致死傷容疑での立件を視野に調べを進める。
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202008/20200805_63020.html
8月5日21時11分にYAHOOニュース(テレビユー福島)からは、配管エルボ接続部に亀裂が入っていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
関係者によりますと、この飲食店のガス管の一部は錆が激しく、配管と配管のつなぎ目に数センチ以上の亀裂のような穴が開いていたことが新たにわかりました。
また、ガスボンベから使われた7月のガスの使用量は、休業中にもかかわらず、通常の1か月分のおよそ6割が使われていたということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f47ecd999ef7b5eb44a958158ac892202c891654
(ブログ者コメント)
以下は、8月5日テレビユー福島映像の2コマ。
2020年3月23日14時27分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
23日午前10時ごろ、北九州市戸畑区中原の日鉄ケミカル&マテリアル九州製造所で化学物質が入ったタンクが爆発した。
福岡県警戸畑署と北九州市消防局によると、消防車20台が出動したが、けが人はなかった。
日鉄ケミカル&マテリアルは日本製鉄のグループ会社で、同社八幡製鉄所内に九州製造所がある。
製造所によると、爆発したのは、コールケミカル工場内にあるフタル酸と呼ばれる化学製品の製造工程のタンク。
設備点検のため、作業を順次停止していたという。
https://mainichi.jp/articles/20200323/k00/00m/040/103000c
2020年3月18日12時45分に毎日新聞から、交通網整備などに伴う大事故の一覧表付きで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪市営地下鉄谷町線延伸の工事現場でガス爆発が発生し、79人が死亡、420人が重軽傷を負った「天六ガス爆発事故」から、4月で50年を迎える。
当時は1970年大阪万博の開幕直後。
高度経済成長まっただ中の大惨事は、「都市災害」の概念が浸透するきっかけにもなった。
刑事責任を問われた元職員に、生死をさまよった被害者や遺族。
5年後に再び大阪で万博を迎える今、関係者の言葉に耳を傾け、都市開発のありように目を向けたい。
「日本一長い商店街」として知られる大阪市北区の天神橋筋商店街の北端に位置する通称「天六交差点」。
約300メートル東の都島通で70年4月8日午後5時45分ごろ、大爆発は起きた。
この惨事は、大都市大阪の過密化を防ぐ再開発途上に起きた未曽有の大災害であったが、今後、都市の建設にあたっては安全性の確保に努め、再び惨事を起こすことのないよう祈願と決意を新たにする。
現場近くの国分寺公園には、大阪市や工事請負業者の鉄建建設(東京)、大阪ガスが建立した慰霊碑が建つ。
誓いの碑文の下に、79人の犠牲者の名が刻まれた銘板が納められている。
「生涯忘れられない、忘れてはいけない事故」。
事故から15年が経過した85年に業務上過失致死傷罪で懲役1年6月(執行猶予3年)の有罪判決を受けた元市交通局の矢萩さん(男性、80歳)=奈良県生駒市=は3月上旬、碑の前で手を合わせ、つぶやいた。
事故のあった4月8日には、毎年欠かさず事故現場を訪れる。
「工事に関わった当事者として、事故に対し口を閉ざして逃げてはいけないと思った」と、初めて個別の取材に応じた。
谷町線は70年3月開幕の大阪万博前に東梅田―天王寺間が開業し、事故当時は都島駅までの延伸工事中だった。
土を掘り起こしてコンクリート製の覆工板で覆った地下空間で作業が進められた。
事故原因となったガス管は土が除かれ、むき出しのままで宙に浮いていた。
大阪地裁は、経年劣化や掘削と埋め戻しの繰り返しから管の継ぎ目が外れ、大量のガスが漏れたと指摘。「何らかの着火源」が引火し、爆発したとしている。
爆発の直前、ガス漏れの一報を受けて駆け付けた大阪ガスの巡回車が現場付近でエンジントラブルを起こした末に炎上した。
判決は炎上と爆発の因果関係を認定していないが、ガス漏れを知らずに燃えさかる車を見るために集まった人たちが爆発に巻き込まれた。
爆風で路上に敷き詰められた1枚380キロの覆工板が1000枚以上吹き飛ばされた。
火災の見物人や帰宅途中だった約500人は体を強打したり、炎にのまれたりして死傷。
「4階建てのビルの屋上にも板が残っていた」と近隣住民は証言する。
矢萩さんは鉄建建設の工事を指揮する主任監督だった。
地裁判決は市にも「監督権を適正に行使する責務があった」と判断し、矢萩さんら交通局の職員3人に有罪判決を下した。
「自分が刑事責任を負うのは仕方ない」。
矢萩さんは判決を受け入れているが、「高度経済成長のひずみで発生した都市災害。個人を裁いて終わる問題ではない」と複雑な思いが今もくすぶる。
当時、政府は外車の輸入を抑制するなど、国内自動車産業の保護政策を推し進めた。
モータリゼーション(自動車の大衆化)で生じたのが、大都市の深刻な交通渋滞だ。
道路の混雑で輸送効率が落ち、赤字がかさんだ大阪市電(路面電車)に代わったのが地下鉄。
大阪市は戦後復興の象徴となった大阪万博に向けて、急ピッチで整備を進めた。
矢萩さんは、「大阪が世界の目に触れることもあり、万博を目標に、国も府も市も張り切っていた」と話す。
市民生活への影響を最小限に抑えながら工事を進めるには、万博開幕の70年3月までに地下の開削を終え、路上に覆工板を敷く必要があった。
判決は、作業中のガス管の防護が不十分だったと指摘した。
「『突貫工事だったのか』と聞かれれば、そうかもしれない」。
矢萩さんは、ぽつりとつぶやいた。
事故から50年。
大阪は、あの頃のように25年の大阪・関西万博を控え、会場となる人工島・夢洲(ゆめしま)を中心とした湾岸エリアの開発への期待が高まっている。
市営地下鉄は民営化され、大阪メトロに。
万博開幕までには中央線を約3キロ延伸し、会場の玄関口となる「夢洲駅」(仮称)を新設する工事が計画されている。
ただ、埋め立て地の夢洲の地盤沈下を懸念する声もある。
矢萩さんは、「地理的特性を踏まえると、スケジュールに余裕はないはず。爆発事故を直接知らない技術者たちには、『安全第一』の視点だけは見失わずに開発に取り組んでほしい」と願った。
【繰り返される「人為ミス」「都市災害」 被害者は忘れない】
1970年4月8日の天六ガス爆発事故当時、中学3年だった坪井さん(男性、64歳)=大阪市北区=は自宅近くの現場で父(当時37歳)を亡くした。
「今更、鉄建建設や大阪市を恨むつもりはない」と心の整理はつけているが、事故以降も繰り返される、人為的なミスが根本にあり、傷を広げる「都市災害」にいらだちを隠さない。
80年には、国鉄静岡駅(当時)前の地下街でガス爆発が起きて15人が死亡した。
91年には、広島市で新交通システム「アストラムライン」の高架建設中に橋桁が落下して15人が犠牲になった。
大事故が起こる度に、都市開発のあり方を問う議論が巻き起こっては、やがてしぼんだ。
坪井さんは険しい表情で言う。
「事故に関わった人にとって、悲惨な出来事は教訓として残り、反省するきっかけになる。でも、ニュースで目にしただけの人は『またか』で終わってしまう。僕らの中であのガス爆発は死んでも風化しないが、同じ失敗が繰り返されたことが腹立たしい」
19年4月、鉄建建設の社員や大阪市職員も出席した事故現場近くの国分寺公園で執り行われた五十周忌法要。
参加は約40人。
坪井さんは遺族の代表としてあいさつに立った。
大事故を経験した町会の一員として「二度と同じ過ちは繰り返さない」という誓いを述べたという。
「油断大敵。開発技術が発展しても、過信が大事故を招く」と語る坪井さん。
楽しみにしていた70年大阪万博を訪れることなく亡くなった父を思い浮かべ、付け加えた。
「5年後の大阪・関西万博に携わる建設関係者には、プロフェッショナルとして人の命を一番に考えた開発を進めてほしい。それが天六事故の犠牲者のみたまに応えることにもなる」
奇跡的に一命を取り留めた人もいた。
「命があるいうんは、それだけで素晴らしいことや」。
武富Nさん(男性、72歳)は、大阪市東淀川区の自宅でしみじみと語った。
結婚48年目の妻(72)も隣でほほえむ。
恋人同士だった2人はあの日、大阪・梅田で夜のデートを楽しむつもりだった。
営業先から車で天六の職場へ戻る途中だったNさんは、渋滞の先に燃え上がる車を見た。
人だかりから「ガス臭い」という声が聞こえた。
「ほんまかいな」と思った後の記憶が抜け落ちている。
目を覚ますと暗闇の中にいた。
爆風で吹き飛ばされ、地下約5メートルの工事現場にたたきつけられていた。
「兄ちゃん、上がろか」。
もうろうとする意識の中で、隣で倒れていた中年男性の声が聞こえた。
頭蓋骨(ずがいこつ)は折れ、右足の甲の関節が外れるなど、全身に大けがをしたが、地上から下りてきた縄ばしごで自力で地上に出た。
警察官がパトカーでNさんを病院に運んだが、車内で記憶は再び途切れた。
数日後に意識を取り戻した時、「偶然が重なって助かった」と命の重みをかみ締めた。
退院後も、雨の日は気圧の関係で体がだるくなったり、地下鉄の騒音に頭痛を起こしたりする後遺症に苦しんだが、事故の2年後に結婚したM子さんが支え続けた。
Nさんの勤務先が倒産するなど「山あり谷あり」だったが、二人三脚で歩んできた。
M子さんは、「どん底からの出発だったから乗り越えられた。事故を経験していなかったら、私たちは『耐える』ということを知らんかったと思う」と振り返る。
Nさんは毎日、地下鉄に乗って大阪市内のマンション管理会社でパート従業員として勤務する。
「大阪が便利な街になるまでに多くの犠牲があった。それだけはいつまでも、忘れたらいかん」。
被害者の声が重く響く。
https://mainichi.jp/articles/20200317/k00/00m/040/213000c
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。