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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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20211032125分にNHK関西から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

3日午後3時40分すぎ、和歌山市北部を流れる1級河川の「紀の川」にかかる水管橋で水量の異常を検知し、担当者が現地調査をしたところ、水管橋が壊れているのが見つかりました。

水管橋は長さが500メートル余りで、直径90センチほどの水道管が2本通っていて、中央付近で折れて川に崩れ落ち、水が漏れていました。

「紀の川」の南にある浄水場から北側の配水池に上水を送っていたということで、今後、最大およそ6万戸で断水するおそれがあるということです。

水管橋は昭和50年に設置され、再来年に耐用年数を迎えるということですが、先月までの月1度の目視点検では異常はなかったということです。

和歌山市は、3日午後8時すぎ、尾花正啓市長を本部長とする緊急の対策本部を開き、県内の自治体に応援を要請し、給水車を配置するなど対応を急いでいます。

和歌山市企業局の中村局長は会見で、「市民のみなさまにご迷惑かけします。本当に申し訳ありません」と陳謝しました。





https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20211003/2000052081.html

 

1041138分にNHK和歌山からは、崩落する瞬間の映像が捉えられていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

紀の川につけられた国土交通省の管理用のカメラが、水管橋が崩落する瞬間を捉えていました。

画面では、奥の左から右に水管橋がかかっています。

崩落の瞬間、中央部の水道管の一部が真下の川に落ちていくのが分かります。
続けて、上部のアーチ部分も折りたたまれるように落下しました。
わずか数秒の出来事だと見られます。

映像には崩落の前、数分間の映像もありますが、水管橋には特に異変は見られません。

カメラの機能上、崩落の正確な時間は分かりませんが、3日の午後3時台の後半とみられるということです。









https://www3.nhk.or.jp/lnews/wakayama/20211004/2040009579.html

 

1041657分に日テレNEWS24からは、配管から流れ落ちる水の映像がネット配信されていた。(記事の転載は省略)

https://www.news24.jp/articles/2021/10/04/07950280.html

 

1041147分に読売新聞からは、橋は震度7にも耐えられるよう6年前に工事していた、市民生活への影響は甚大など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

和歌山市は4日、市内を流れる紀の川にかかる「 六十谷(むそた) 水管橋」(長さ約550メートル)の一部が崩落した影響で、同日午前11時現在、市北部の約6万世帯(約13万8000人)が断水していることを明らかにした。

復旧のめどは立っておらず、市立の幼稚園、小中学校と高校の計36校園が臨時休校となった。

尾花正啓市長は4日午前10時から記者会見を開き、橋は2015年度に耐震化工事を実施していたことを明らかにし、「震度7の地震でも耐えられるようにしていた。老朽化が原因とは考えにくい」と説明。

近くの別の橋に応急用の水道管を設置する工事を行うことを検討しており、「4日中に復旧のめどを立てたい」との方針も示した。

市は4日午前7時から、休校になった22小学校に住民向けの給水所を設置。

このうち野崎小では約100人が列を作り、78歳の女性は「トイレが流せず、お風呂にも入れず困っている。いつ復旧するかわからないのが不安だ」と話していた。

市は、水を大量に使う人工透析患者の多い川の北側の5病院にも給水車を派遣している。

スーパーやコンビニエンスストアでは、ペットボトル入りの水の品切れが相次いだ。
60歳代女性は3日午後9時頃、近所のスーパーに水を買いに来たが、すでに売り切れていた。
「お風呂に水をためている途中で出なくなったから、慌てて来たのに」と困惑していた。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20211004-OYT1T50082/ 

 

1041134分に朝日新聞からは、落橋防止装置が働いたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

和歌山市の尾花正啓市長は、考えられる原因について問われ、2本並んでいる管のうち北側は完全に切れて落ち、南側はぶら下がった状態だと説明し、「何らかの原因があったのでは」と語った。

「落橋防止装置が働いた」とも述べた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/28d0acaa86ae06269782ab75705c32f60cf2900a 

 

1062143分に毎日新聞からは、水道管を吊り下げる部材が腐食で破断していたなど、下記趣旨の記事が破断部位の写真や図解付きでネット配信されていた。

尾花正啓市長は6日、崩落を免れた部分について、水道管をつり下げる橋の部材(つり材)4本で腐食による破断を確認したことを明らかにした。

市は、海風や鳥のふんなどでつり材の腐食が進んで破断し、水管橋が落下した可能性があるとみている。

点検で腐食や破断を見落としていたとみられ、尾花市長は「きちんと点検できていれば防げたのではないか」として、管理の不備を認めた。

橋はアーチ橋と水道管が一体となった構造。

太いアーチ状の部材から垂直に下げた最長85メートルのつり材で、水道管(直径約90センチ)2本を支えている。

3日午後345分ごろ、橋の中央部約60メートルが部材や水道管ごと崩落した。

市が6日にドローンなどで橋を詳しく調べたところ、崩落部分の北側区間でつり材4本が破断しているのを確認した。

つり材は太さ約14センチ、厚さ約4ミリの中空の鋼管。
破断は、補強材を取り付けた接続部分の上下で起きていた。

また、昨年12月にグーグルマップのストリートビューで撮影された崩落部分の画像では、同様に複数箇所で、つなぎ目が切れているように見える。

6日に市の依頼で現場を視察した専門家は、「つり材の切断が崩落原因の一つとみられる」とし、腐食原因については補強材の隙間(すきま)には塩分や鳥のふんなど異物がたまりやすい点を指摘した。

市はこれまで「月1回の点検で異常はなかった」と説明していた。

ただ、毎月の点検は約40メートル東の県道の六十谷橋から漏水を確認する程度。

水管橋の通路を歩いて点検するのは年1回で、直近は5月だったが、軽度の腐食は確認したものの、緊急性があるとは判断していなかった。

水管橋は通常の道路橋より足場が狭く、破断部分も約35メートルの高所にあったが、双眼鏡などは使っていなかったという。

尾花市長は「人の通る橋に比べて点検が甘かった」と述べた。

橋の構造などに詳しい神戸大大学院の鍬田泰子准教授は、「1カ所が破断するとバランスが崩れ、他の部材に過度な荷重が作用して衝撃的な崩壊につながりうる」と説明。

「残っている橋のつり材にも破断が確認されており、それらもいつ崩落してもおかしくない。補修は難しく、架け替えなど他の手立てで復旧することが必要になる」と指摘した。

尾花市長は「この壊れた橋で本格復旧を図るかは未定」とし、本格復旧まで長期化する恐れが出てきた。

https://mainichi.jp/articles/20211006/k00/00m/040/301000c

 

1062313分に読売新聞からは、2015年の耐震化工事では、つり材を補強する部品の一部を交換したが、つり材そのものは交換しなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

水道橋は1975年3月に完成。

直径約90センチの水道管が2本通り、それぞれの水道管と橋のアーチ部分を多数の鉄製つり材がつなぐ構造になっている。

市は年に1度、水道管の目視点検を実施している。

今年5月の点検では全体的に腐食が進んでいることを確認したが、緊急性はないと判断し、来年度に修繕に向けた予算を計上する予定だった。

点検で破断は確認されなかったという。

2015年度に行った耐震化工事では、金具やワイヤで水道管を補強。
つり材を補強する部品の一部も交換したが、つり材そのものは交換しなかった。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20211006-OYT1T50217 

 

1061739分にNHK和歌山からは、水道管の仮設工事が始まった、市長は目視点検について「死角もあって・・」などと発言したなど下記趣旨の記事が、ストリートビューで破断しているように見える箇所の説明図付きでネット配信されていた。

和歌山市は、水管橋の東側に並行してかかる県道の橋に仮の水道管を設置する応急的な復旧工事を、6日午前10時ごろに始めました。

工事は、およそ475メートルの県道の橋を通行止めにして行われ、トラックで運び込まれた水道管を橋の上におろし、道路上でつなぎ合わせる作業が進められました。

・・・

和歌山市は6日午前、カメラを搭載したドローンで現地調査を行い、その映像を公開しました。

映像は9分余りで、崩落した部分を含め、橋全体を真上や西側などから撮影していて、橋のアーチ部分や水道管をつないでいる「つり材」と呼ばれる部材の複数の場所で、破断しているのが確認できます。

・・・

グーグルマップのストリートビューには、橋の崩落した部分を去年12月に撮影した画像があり、この画像では、アーチと水道管をつなぐ「つり材」と呼ばれる部材が、中央付近で離れているようにも見えます。

和歌山市もこの画像を把握していて、原因調査の参考にするということです。

・・・

尾花市長は「橋の上の方は死角となっていた所もあり、目視点検で確認することができなかった。道路橋と比較して検査が甘かったと言わざるをえない」と述べました。





https://www3.nhk.or.jp/lnews/wakayama/20211006/2040009633.html

 

1062130分に朝日新聞からは、破断したのは全て連結部だった、毎月の点検は40m離れた橋から目視で漏水中心、今年5月には水道橋の上を歩いて点検したが破断部分は3.5m上で気が付かなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

市が6日朝に橋の残った部分をドローンで撮影したところ、崩落部分の一つ北側のアーチで18本あるつり材のうち4本に破断が見つかった。

市によると、破断はいずれもつり材の部材の連結部で見つかった。

連結部には鳥のフンのほか海水の塩分や雨水がたまりやすいため、腐食が進んだと考えられるという。

また、水を通しているときの水管の重さは1千数百トンに達するが、通水していない現在は、橋の残った部分が崩壊する恐れは低いとしている。

市は毎月、約40メートル離れた六十谷橋から目視で点検しているが、主に漏水を調べる目的だった。

今年5月には水管橋の上を職員が歩いて点検したが、破断している部分は通路から高さ35メートルの位置にあり、気づかなかったという。

尾花市長は「検査が甘かったと言わざるを得ない」と述べた。

今後はドローンを導入したり検査の項目を増やしたりする考えを示した。

https://www.asahi.com/articles/ASPB671YLPB6PXLB00V.html 

 

1061824分にYAHOOニュース(テレビ朝日)からは、市長は「異常な腐食が原因」と述べた、ただ、「ふん」による建造物への被害は珍しいことではないなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

和歌山市の紀の川で水管橋が崩落した問題。

復旧に向けて工事が進む一方で、原因の調査も行われています。

そんななか、市長の口から驚きの言葉が…。

和歌山市・尾花正啓市長:
「『異常な腐食』がされているのが、原因のような感じがします」

通常では考えられない「異常な腐食」。
市長は調査で、こんな指示をしていました。

和歌山市・尾花正啓市長:
「『鳥のふん』がないかというのを、特にあの部分は見て頂ければ」

ヘリポートから飛び立ったのはドローン。
上空から見て、橋の上にある「鳥のふん」と腐食の状況を調査しようというのです。

一体、なぜ、そんな調査が必要なのか。

日本鳩対策センター・中明克之常務取締役:
「酸性の強いふんが鉄であったりとか、塗膜なんかに付着して変色させたり、腐食させたり…。鳥は歯がないため咀嚼(そしゃく)したりとかができないので。胃酸が非常に強いんですね」

実は、動物のふんが建造物に被害を与えるケースは、珍しいことではありません。

世界遺産の「アンコールワット」では、コウモリのふんに含まれる硫黄やリンの成分が石材を劣化させ…。

2007年のアメリカ「ミネアポリス」の橋の崩落事故では、「ハトのふん」が原因とも指摘されました。

2017年にさいたま市で道路標識が倒れて通行人の女性がけがをした事故でも、犬やネコの尿による金属腐食が原因かと言われています。

3カ月前のストリートビューの画像を見ると、崩落した水管橋の上には「カワウ」でしょうか、鳥が、何羽も止まっているのが確認できます。

今月6日の午前中に撮影した映像でも、同じような種類の鳥が…。

日本鳩対策センター・中明克之常務取締役:
「サギだったり、海鳥とかっていうのは体が大きいものですから、そういった被害っていうのは大きく比例してくるということは考えられます」

崩落の原因についても、鳥のふんの可能性も含めて、今後、専門家を交えて詳しく調査を進める予定です。

https://news.yahoo.co.jp/articles/8a23d76c809e0531c7ae21d5d75d63275fec0e52

 

1061826分にNHK和歌山からは、識者は長期にわたり複数が破断していった可能性あり、原因を鳥のふんに限定するのは難しいなどと述べたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

地震工学が専門で、ライフラインの被害などに詳しい神戸大学大学院工学研究科の鍬田泰子 准教授は、「崩落した部分のつり材もかなり前の段階から同様に破断していたと考えられる。1か所が破断してもほかの部材で持ちこたえることはできるが、破断が長期間、複数にわたったことで、そのいずれかが限界を迎え、ほかの部材も連鎖的に崩落したのではないか」と指摘しています。

また、破断があった付近で、鳥のふんの付着が確認されたことについては、「過去にほかの水管橋で鳥のふんによって穴があいた事例もあるが、原因をそれのみに限定するのは難しい。今回のケースは海の近くで潮風の影響を受けやすく、小さな地震が頻発する地域でもあることから、繰り返し、疲労劣化したと考えるのが自然ではないか」と話しています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/wakayama/20211006/2040009635.html 

 

1071840分にYAHOOニュース(TBS NEWS)からは、破断部分の拡大映像がネット配信されていた。(記事本文は転載省略)

https://news.yahoo.co.jp/articles/da9b6f2a8a4c837a9b138fa725488b1b6b7b3677 

 

(ブログ者コメント)

〇ストリートビューで、崩落個所の事故前写真を確認したところ、たしかに、接続部品より上のつり材が垂直ではなく、若干右にずれているように見えないこともない。
横の橋からの目視点検時、違和感を覚えたことはなかったのだろうか?



〇地震で水道管が揺れた場合、揺れの力は「つり材」にもかかるはず。
6年前の耐震工事時、「つり材」を補強する部品の一部を交換したということだが、全数、確認した上でのことだったのだろうか?
建設後、46年間、どのようにメンテナンスしてきたのかは不明だが、今回、破断した部位の腐食が6年で急に進んだとは、チト考えにくいのだが・・・。

 

 

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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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