2019年6月9日10時14分に読売新聞から下記趣旨の記事が、事故件数の棒グラフ付きでネット配信されていた。
スマートフォンやパソコン、加熱式たばこなどに使われるリチウムイオン電池がゴミ処理施設に運ばれて発火・発煙する事故が昨年度は128件に上り、5年間で4倍に増えたことがわかった。
施設が全焼するケースなど、被害は深刻化している。
同電池が誤って家庭や企業からゴミとして捨てられていることが背景にあるとみられる。
環境省は、ゴミの分別の徹底を全国の自治体に要請した。
同電池は従来の充電式電池に比べて軽く、1回の充電で2~3倍は長持ちする。
一般社団法人「電池工業会」(東京)によると、国内の生産量は2003年に7.6億個だったが、18年には12.9億個に増え、全電池の3割を占める。
公益財団法人「日本容器包装リサイクル協会」(東京)によると、全国のプラスチックごみ用のリサイクル施設で、リチウムイオン電池が原因とみられる発火・発煙事故は18年度に128件起き、13年度の32件の4倍となった。
今年度も4~5月だけで60件に達し、過去最悪のペース。
施設が全焼して一部事業が撤退に追い込まれたケースもあった。
また、リサイクル施設にとどまらず、ごみの選別施設など、ごみ処理施設全般で事故は多数起きている。
同電池は燃えやすい有機溶剤を含み、ショートすれば発火する恐れがある。
ショートを防ぐための保護回路が内蔵されているが、一部で流通する粗悪品には保護回路のないものもある。
粗悪品でなくても、ごみ処理施設で砕く際に衝撃で発火する可能性がある。
資源有効利用促進法では、充電式電池は製造業者や輸入業者による回収が義務付けられ、リチウムイオン電池を処分する際は家電量販店や市町村役場に設置された回収ボックスに出す必要がある。
だが、不燃ごみやプラごみとして捨てられるケースは後を絶たず、ごみ処理施設のほか、ごみ収集車の中でさえ発火・発煙する事故も発生している。
こうした事態を受け、環境省は先月、全国の自治体に対し、ごみの分別の徹底をごみ処理業者に求めるよう要請した。
同省担当者は、「家庭でも、充電式電池を処分する時は回収ボックスを活用してほしい」とする。
一方、リチウムイオン電池が内蔵されたスマホなどを消費者らが持ち歩く際の発火・発煙事故も増えている。
独立行政法人「製品評価技術基盤機構」(東京)によると、17年度は175件と、13年度の70件の2.5倍に増えた。
この5年間で1人が死亡し、49人が負傷している。
出典
『スマホ・PC・加熱たばこ…充電池「ごみ」発火多発』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20190609-OYT1T50049/
2019年5月22日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/9663/
(2019年6月10日 修正1 ;追記)
2019年6月3日7時0分に毎日新聞から、廃棄電気製品などの保管場所で大規模火災が相次いでいる、常総市の業者は古物商の許可しか持っていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国内でプラスチックごみの処理が追いつかなくなる中、プラスチックを多く含んだ廃棄電気製品などの保管場所で大規模火災が相次いでいる。
中国がリサイクル資源としてのプラごみ輸入を2017年末に原則禁止して以降、処理業者のプラごみ保管量は増加しており、更なる火災の発生が懸念されている。
環境省は相次ぐ火災について、電気製品のリチウムイオン電池が出火元の可能性があるとして、5月20日、都道府県などに注意を呼びかける通知を出した。
5月15日早朝、茨城県常総市の資材置き場で火災が起きた。
消防車など延べ約240台が出動し、消防隊員ら延べ約1360人が消火活動に当たって、27日に鎮火した。
現場は敷地約5000m2に、企業や家庭から回収したとみられる洗濯機や冷蔵庫といった廃棄電気製品などが、高さ約10mに積み上げられていたという。
火災で黒煙が上がり、近くの小学生ら数10人が一時、のどや目の痛みを訴えた。
環境省によると、この他にも4月以降、東京都、埼玉県、栃木県などの廃棄物処理業者の敷地内で、プラごみなどが燃える大規模な火災が起きている。
プラごみの8割近くは企業などが出す産業廃棄物だが、中国の原則禁輸後、首都園を中心に処理が追いつかず、中間処理業者の敷地に山積みされるケースも目立つ。
禁輸前は、金属などを取り除いた廃棄電気製品もプラスチック資源として中国に輸出されており、常総市の火災では業者が茨城県の聞き取りに、「輸出できず、廃棄電気製品がだぶついていた」と説明した。
相次ぐ火災は、原因が特定できていないものもあるが、環境省は一部について、廃棄電気製品から分別されずに残ったリチウムイオン電池の発火が原因とみる。
山積みになった石油由来のプラごみが燃えれば、大規模火災につながる。
早期の注意喚起が必要として、環境省は5月20日、業者への分別徹底や火災防止の指導、消防との連携を求める通知を都道府県などに出した。
一方、常総市などによると、5月15日に火災が起きた業者は古物商の許可しかなく、産業廃棄物や家電を回収できる許可は得ていなかった。
各地で違法な廃品回収が行われているとされ、産廃処理業者などで構成する東京都産業資源循環協会の担当者は、「違法業者にまで火災予防を徹底するのは困難」と苦慮している。
出典
『リチウムイオン電池が火元か 資材置き場で火災頻発 プラごみに紛れ』
https://mainichi.jp/articles/20190602/k00/00m/040/225000c
(ブログ者コメント)
たしかに最近、このような廃棄物置き場での火災事故が増えている感がある。
2019年5月24日付で信濃毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
24日午前3時26分、松本市島立のリサイクル会社「S」の敷地内でごみが燃えているのではないかと通行人から119番通報があった。
警察によると、鉄くずやビニール、プラスチックなどのごみが燃えており、消防は消防車両12台で消火に当たっているが、午後1時現在、鎮火に至っていない。
警察によると、出火当時、同社は無人でけが人はいない。
現場からは煙が激しく立ち上り、早朝から松本市中心部を含む広い範囲に立ち込めた。
市は、安曇、奈川、四賀を除く地域の市民に、不要な外出を控え外出時はマスクを着用するよう、防災行政無線で呼び掛けた。
市には問い合わせの電話が相次ぎ、「子どもが喉を痛がっている」との通報も寄せられた。
松本市教委は、市立小中学校と組合立鉢盛中(東筑摩郡朝日村)の計48校に、なるべく屋外に出ず、窓を閉めて煙を教室内に入れないこと、マスクを着用することなど、注意を促す通知を出した。
市も、公立の保育園、幼稚園計45園に、園外活動をできるだけ避けることなどを呼び掛けた。
同市の開明小は遠足を中止し、山辺小はブドウの栽培法を体験する校外活動を延期した。
県が、火災現場に近い松本合同庁舎で常時観測している微小粒子状物質「PM2.5」の大気中の濃度は、24日午前10時、1m3当たり96μgと、火災前の4倍近くに上昇。
同11時に14μgに下がった。
1日の平均濃度が国の暫定指針値(70μg)を超える恐れはないとして、注意喚起していないが、県環境保全研究所(長野市)は、「呼吸器系が弱い人は、なるべく屋外に出ないようにするか、性能の良いマスクをするなどしてほしい」としている。
安曇野市も、市民に不要な外出は避けることなどを防災行政無線で呼び掛けた。
同市職員によると、午前8時ごろから一時、上空に白いもやがかかり、焦げるような臭いがした。
現場は長野道松本インターに近い国道158号沿い。
現場付近の同国道は午前4時ごろから交通規制されている。
長野道への影響はない。
長野地方気象台によると、風向きは午前6時から9時ごろまでは西風、9時以降は北寄りの風に変わった。
出典
『松本で廃棄物火災 市中心部にも煙』
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190524/KT190524FSI090012000.php
5月30日付で信濃毎日新聞から、今後は熱感知センサー設置などの対応をとるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同社の小松取締役統括部長が29日、信濃毎日新聞の取材に応じた。
警察などによると出火原因はまだ分かっていないが、小松取締役は、「破砕処理する前に保管していた金属や廃プラスチックの最下部から出火した」と説明。
再発を防ぐため、熱を感知するセンサーや散水設備を取り付ける考えを明らかにした。
小松取締役によると、出火したのは金属や廃プラスチックなどの廃棄物を保管していた場所。
南北19m、東西21mの区画で、高さ4mの壁に3方を囲まれている。
出火当時30〜40トンほどの廃棄物があり、区画の北東部分で出火した。
出火場所に屋根はなく、消防によると、屋外に当たるため、センサーなどを設置する決まりはない。
近くの裁断機などには熱を感知するセンサーなどがあった。
出火原因となり得るスプレー缶などは事前に選別しているが、焼けた廃棄物を調べたところ、スプレー缶が複数交じっていた。
ただ小松取締役は、スプレー缶が自然に出火する可能性は低く、直接の原因ではないとしている。
警察などによると、24日午前0時ごろに出火。
保管場所にセンサーなどがなかったため、午前3時26分に通り掛かった人が119番通報するまで覚知が遅れた。
小松取締役によると、23日は従業員が午後5時に帰宅。
小松取締役自身が同7時に最後に見回った時点で異常はなかった。
同社は来週以降に本格的に再稼働する方針。
小松取締役は改めて、「私どもの不注意から起こったこと。煙の被害が広がり、申し訳ない。二度と火災を起こさないようにしたい」とした。
出典
『「熱感知センサー設置検討」 松本の廃棄物火災 再発防止策 リサイクル会社説明』
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190530/KT190529FTI090010000.php
2019年5月23日21時42分に神奈川新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
横浜市は23日、収集中のごみ袋が路上に転がり、自転車で通り掛かった女性が乗り上げて転倒、約1カ月のけがを負った、と発表した。
市資源循環局によると、神奈川区の集合住宅で17日朝、同局の男性職員2人が可燃ごみを収集。
1人がごみ袋を敷地内の集積場所から道路脇まで、もう1人が道路脇から収集車まで運んでいた。
その際、道路脇に積んだ約10袋のうちの1袋が転がり、自転車で通り掛かった30代の女性が転倒、あごを骨折した。
同局神奈川事務所の事務所長らが女性に謝罪。
同局は全ての事務所に対し、収集方法の点検や安全確認の徹底を指示した。
出典
『収集中のごみ袋が転がり自転車乗り上げ 女性が転倒、骨折』
https://www.kanaloco.jp/article/entry-169679.html
5月23日付の横浜市記者発表資料(改行など一部、ブログ者が編集)は下記。
1 発生日時 令和元年5月17日(金)午前8時45分頃
2 発生場所 横浜市神奈川区栗田谷 34 番地47号付近
3 負傷の状況 30歳代女性 右側下顎骨骨折 (全治約1か月)
4 経過
資源循環局職員が集合住宅の敷地内に設置されたごみ収集ボックスから、ごみ袋を運び出している時に、運び出したごみ袋1袋が敷地から道路上に転がり出てしまいました。
その時に通行中の自転車がごみ袋に乗り上げて、バランスを崩したはずみで敷地内に駐車していた車両にぶつかり転倒し、自転車の運転者が負傷しました。
神奈川事務所の職員2名が事故発生場所へ急行して謝罪し、うち1名が事務所の車にて運転者と病院へ同行しました。
午後2時30分頃 運転者は病院で治療後、帰宅しました。
5 事故原因
ごみ袋をごみ収集ボックスから出した際に、歩行者などに注意を払うべきだったところ、それを怠ったため。
6 再発防止について
収集作業の緊急点検について、全事務所あて指示するとともに、収集作業中における周囲の状況の 安全確認の徹底について、注意喚起を行いました。
出典
『ごみ収集作業時における自転車転倒事故について』
(2019年5月31日 修正1 ;追記)
2019年5月30日付で東京新聞神奈川版から、職員が投げた袋が原因で、市は事故の当事者双方に状況を確認していなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
市は29日、袋はごみの収集作業をしていた職員が投げたものだったと明らかにした。
当初は、2段に積んでいたうち上段の袋が落ちて転がったと発表していた。
23日の発表後、女性から「事実と違う」と指摘があり、職員に聞くと、投げたことを認めた。
発表時に職員に確認せず、現場の写真から袋が転がったと判断していた。
市資源循環局神奈川事務所は、「調査不足により被害者に嫌な思いをさせて申し訳ない」と話している。
出典
『女性転倒のごみ袋、収集の職員投げる 横浜市「調査不足」』
https://www.tokyo-np.co.jp/article/kanagawa/list/201905/CK2019053002000129.html
(ブログ者コメント)
当事者双方に状況確認せず公式発表するとは、まったく信じられない。
もしかして、職員にだけ事情聴取し、言い分を鵜呑みにして発表した?
当時の発表資料は既に削除されていて、新しい発表資料は見つからなかった。
今度こそはと時間をかけて調べ直しているのだろうか?
2019年5月17日付で茨城新聞から下記趣旨の記事が、黒煙発生状況の航空写真付きでネット配信されていた。
常総市坂手町のリサイクル業者「R商事」の資材置き場で15日に発生した火災で、現場にあった廃家電の保管状況が廃棄物処理法の施行規則に違反しているとして、県が昨年8月に改善指導していたことが分かった。
県廃棄物対策課によると、この資材置き場の場合、規則により、野積みした廃家電などの高さを5mより低くしなければならなかった。
しかし、県が立ち入り検査したところ、実際には10mほどに達していた。
県が昨年8月に指導し、R商事は9月、約7カ月かけて保管量を減らすとの改善計画書を県に提出した。
その後、県は検査に入っていなかったというが、今月22日に状況を確認する予定だった。
警察の調べなどでは、出火当時、資材置き場では約2万m2の範囲で、高さ10~20mほどに電子レンジや冷蔵庫が積まれており、改善せずに被害拡大につながった可能性もある。
R商事の登記上の代表者の住所地にあるリサイクル会社は、本紙の取材に対し「担当者が不在で答えられない」と話した。
鎮火後の対応について、県の担当者は「消防や警察と連携し、多量保管の改善を引き続き求めていく」としている。
【2日目も鎮火せず 児童ら目の痛み訴え】
常総市坂手町の資材置き場の火災は、発生2日目の16日に入っても鎮火せず、黒煙を上げて燃え、市内の小学生ら約40人がのどや目の痛みを訴えるなどの影響が出た。
消防によると、16日は消防車19台のほか、県の防災ヘリが定期整備に入っていたため、栃木、埼玉両県の防災ヘリが出動。
山積みになった資材を崩すため、建設用重機も使った。
火勢は弱まって黒煙は減ったが、鎮火のめどは立っていない。
15日夜に続き、16日も徹夜で消火活動を続けるという。
常総市教育委員会によると、小中学生らには16日朝、配布したマスクをして登校してもらった。
朝に市内すべての小中学校と幼稚園で調査をしたところ、24人がのどの痛み、17人が目の痛みを訴えた。
現場は坂東市との市境付近にあり、風向きの影響で坂東市にも煙が流れた。
坂東市教委によると、マスクをして登校させたほか、小中学校計6校で終日、窓を閉め、体育や部活動などの屋外活動が中止された。
出典
『常総火災 廃家電保管で業者指導 県が昨夏、改善怠った可能性も』
https://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/201905/CK2019051702000162.html
5月18日付で東京新聞からは、出火当日に風下1か所で国の基準を超えるベンゼンが検出されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県は17日、火災当日に採取した大気を検査し、風下の1カ所で環境基準(1m3あたり0.003mg)の約10倍のベンゼンを検出したと発表した。
ただ、健康に影響を与えるレベルではないとする。
県によると、調査は現場から約2.5kmの範囲で風上1地点、風下5地点の計6地点で、有害大気汚染物質のベンゼン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、ジクロロメタンを測定した。
このうち最も近い風下50mの一地点で、1m3あたり0.032mgのベンゼンを検出した。
健康影響がないとした理由に、県は、労安法に定められた屋内の労働者の健康を確保できるベンゼンの値は環境基準の約1000倍で、今回の測定値はその100分の1の濃度であることなどを挙げる。
出典
『常総火災で基準超ベンゼン検出 当日の大気中「健康に影響なし」』
https://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/201905/CK2019051802000172.html
5月18日付で茨城新聞からは、出火3日目も県内各消防からの応援を受け消火活動中など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
山積みされた廃家電の保管量は推定で約5万m3に上り、17日午後7時現在も炎と煙が上がっている。
火災が鎮火しないことを受け、常総広域消防本部は16日、県を通じ、広域応援を要請。
17日は16の消防本部が駆け付け、消防車両は計20台、人員は延べ約170人に増強された。
18日はさらに6消防本部が早朝から加わる予定。
現場では、大型重機2台で金属くずをかき出しながら消火活動を展開。
隊員は水分を補給しながら交代で活動に当たっている。
隊員の1人は、「煙でマスクが黒くなり、目も痛む。気温も高いので、体力的に厳しい」と汗を拭った。
常総、坂東両市教育委員会によると、この日も目や喉の痛みを訴える児童生徒が相次ぎ、17日朝の時点で両市合わせて計53人に上った。
常総市は、今回の火災で健康や農産物に不安を持つ市民、農家がいることから、18、19日の両日、市役所本庁舎1階市民ホールに相談窓口を設置することを決めた。
開設時間は両日とも午前8時半〜午後5時。
出典
『常総・廃材火災 応援入り消火続く 夜通し活動、隊員疲弊』
https://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=15581061539188
(2019年5月29日 修正1 ;追記)
2019年5月24日付で茨城新聞から、出火原因は不明だが電池がショートした可能性もあるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察と消防は23日、合同で実況見分を行い、出火原因については「不明」と結論づけた。
ただ、炭化した状態の乾電池や充電池が大量にあったことから、電池がショートして発火した可能性もあるとしている。
実況見分は同日午前9時から始まった。
同社の関係者を立ち会わせて、火災が起きた時の状況を詳しく確認。
県廃棄物対策課と環境省、国立環境研究所の職員も加わり、現場の様子を記録した。
火災は15日午前6時ごろに発生。
警察によると、広さ約9400m2ある廃材置き場のうち、約5600m2部分で火災が起き、山積みされた廃家電のプラスチックくずや金属くずなどを焼いた。
現場では、がれきの温度を下げる放水作業が現在も続いている。
出典
『常総の廃材火災 出火原因は不明 警察、消防が実況見分』
https://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=15586210481622
2019年5月28日付で東京新聞茨城版からは、火災発生13日目に鎮火したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
火災は、発生から13日目の27日に鎮火した。
常総広域消防本部が発表した。
消防本部によると、焼失面積は約5600m2。
高さ10~20mに積まれた廃品の電子レンジ、冷蔵庫などが燃えた。
夜通し消火作業を続け、20日夜に鎮圧状態になったが、プラスチックや金属の内部が熱を帯び、再び燃える可能性があったため、鎮火までさらに7日間の消火活動をしたという。
常総広域消防本部と市消防団のほか、応援で県内23カ所の消防本部や3県の防災ヘリが出動。
26日現在で、延べ260台、約1400人が消火活動をした。
出典
『鎮圧状態から7日 常総火災が鎮火』
https://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/list/201905/CK2019052802000159.html
2019年5月13日20時45分に日テレNEWS24から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日昼過ぎ、金沢市内の倉庫で火事があった。
けが人はいなかった。
火事があったのは金沢市東長江町の倉庫で、13日午後0時半ごろ、消防に通報があった。
関係者によると、ごみを回収しに来た運搬車の中にあったスプレー缶が爆発し、中のごみから出火したため、外に出したところ、倉庫に燃え広がったという。
火はおよそ30分後に消し止められ、けが人はいなかった。
警察と消防が詳しい出火原因を調べている。
出典
『ごみの中のスプレー缶爆発 倉庫へ燃え移る』
http://www.news24.jp/nnn/news16332729.html
5月13日16時9分にYAHOOニュース(MROテレビ)からは、若干ニュアンスの異なる、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日午後0時半ごろ、金沢市東長江町のゴミ集積所で、ごみを運んできた収集車の作業員から「ごみから火が出た」と消防に通報があった。
火は集積所の小屋を全焼し、およそ30分後に消し止められた。
警察によると、収集車からゴミを出して広げたところ、火が出たという。
火事のあった場所は夕日寺小学校近くの金腐川沿いで、住宅等、近くの建物は川を隔てたところにある。
出典
『金沢のゴミ集積所の小屋が全焼』
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190513-00010003-mrov-l1
5月13日18時59分にNHK石川からも、若干ニュアンスの異なる、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日正午すぎ、金沢市東長江町で「ごみ収集車から倉庫に火が燃え移った」と消防に通報があった。
火は、およそ30分後に消し止められたが、この火事で、ごみ集積場として使われていた倉庫が全焼した。
けが人はいなかった。
警察によると、ごみ収集車の作業員が煙が出ているごみを車から取り出したところ、倉庫に火が燃え移ったということで、警察と消防が当時の状況を詳しく調べている。
出典
『ごみ集積場全焼 収集車から延焼』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kanazawa/20190513/3020001687.html
(ブログ者コメント)
以下はNHK映像の1コマ。
原っぱのような場所にポツンと建っている倉庫が全焼した。
2019年5月10日21時4分に京都新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
滋賀県彦根市は10日、市清掃センター(同市野瀬町)にごみを捨てに来た市内の男性(76)が、ごみ焼却場に車ごと転落し、首などに軽傷を負ったと発表した。
職員が車を誘導する際、マニュアルを守らなかったためとしている。
市によると、同日午前9時半ごろ、刈草を捨てに来た男性の車が焼却場の扉(幅3m、高さ5m)に向け後進した際、誤って5m下の焼却場に転落した。
市のマニュアルでは、転落を防ぐよう扉を全開にしないよう義務付けているが、職員は怠っていたという。
同センターは「マニュアルの内容を職員に徹底させる」としている。
出典
『焼却場に車ごと転落、ごみ捨ての男性けが 職員が誘導ミス』
https://www.kyoto-np.co.jp/shiga/article/20190510000198
5月10日20時21分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10日午前9時25分ごろ、滋賀県彦根市野瀬町の市清掃センターのごみ焼却場で、刈り草を持ち込んだ市内の男性(76)が運転する軽トラックが、投入口から約4.8m下のごみピットに転落した。
男性は頭や首に全治1週間のけがをした。
市によると、ピットは幅約19m、奥行き約6m、深さ約5mで、ごみが20cmほどたまっていた。
男性は刈り草を投入しようと軽トラックを後退させる際に速度を出し過ぎ、高さ約20cmの車止めを乗り越えて転落した。
投入口の前には車両の停止位置ラインがあるが、手前にごみが散乱しないよう、市職員が投入口近くまで後退するよう誘導していた。
投入口には両開きの扉があり、投入時は全開にしないようセンターの業務細則で定められているが、当時は全開になっていた。
同センターへの市民による持ち込みは昨年度、1日平均で285台に上る。
鹿谷・市市民環境部長は、「扉を全て開けて作業しても事故がなかったので、安全と思っていた。細則通りの運用ができていなかった」と説明した。
出典
『ごみ焼却場ピットに 軽トラックが転落 彦根』
https://mainichi.jp/articles/20190510/k00/00m/040/275000c
2019年4月11日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/9527/
(2019年5月16日 修正1 ;追記)
2019年5月9日付で信濃毎日新聞から、設備復旧費の負担だけで2億円など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
建屋を除く機械設備の復旧費は約2億8000万円で、このうち保険で賄えない約2億円を市が負担する見通しであることが8日、分かった。
復旧の工期は11月までを想定。
市は、その前に、被害のなかった破砕、選別の設備を使って7月にも自前処理を再開する方針だ。
現在行っている処理の外部委託費は、約1億4000万円に上ると想定している。
市環境部などによると、ピットで起きた火災の熱でクレーンのケーブルやモーター、集じん機、火災報知機といった周辺設備が損傷。
特注の部品が多いクレーンの修理に最も時間がかかるという。
建屋は使える状態だが、一部鉄骨に変形などがあり、修理費用を調査中。
復旧費は火災保険で建屋分の全額と機械設備の一部が賄えるが、大半は市が負担する見通しという。
一方、4月中旬から外部委託している不燃ごみの処理費は、普段のごみの量を基に試算すると月約3600万円。
完全復旧を11月まで待つと委託費が膨らむため、市はピットを使わず、ごみを破砕、選別の工程に直接投入して自前処理を再開する考えだ。
安全上、不可欠な火災報知機や照明を復旧した上で、7月の再開を目指す。
ただ、選別の機械については、火災発生前から更新工事を予定しており、自前処理は9〜10月の1カ月半は中断する。
このため、処理の外部委託は4〜6月、9〜10月の計4カ月間に及ぶと想定する。
出典
『長野のごみ処理施設火災 機械復旧 市の負担2億円』
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190509/KT190508FTI090013000.php
5月10日付で信濃毎日新聞からは、火報発報後に手順に基づき現場確認していたために消防通報まで1時間20分かかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
自動火災報知設備の作動から市が119番通報するまで約1時間20分かかっていたことが9日、市などへの取材で分かった。
警備会社と市が、決められた手順に基づき、誤作動でないかの確認を重ねたため。
今回、鎮火の確認まで丸3日以上かかった。
加藤市長は同日の定例記者会見で、通報の遅れが火災の大規模化、長期化につながった可能性が大きいとし、対応手順を見直す考えを示した。
市などによると、自動火災報知設備が出火を感知し、警備会社に警報を伝えたのは4月4日午前1時11分。
警備員が約15分後にセンターに駆けつけたが、外から煙などは確認できず、自宅にいるセンター職員に「現場の確認が必要」と伝えた。
手順に基づき、職員、警備員とも、この時点では消防に通報しなかった。
職員がセンターに到着したのは同2時5分。
不燃ごみの処理施設で火災を確認し、同28分に119番通報した。
スプリンクラーの水のタンク(容量40トン)は既に空で、施設内には煙が充満していた。
センターでは従来、可燃ごみを24時間態勢で焼却していたことから、職員らが常時監視していたが、昨年9月末に可燃ごみを燃やす長野広域連合の新ごみ焼却施設が運転を始めたのに伴い、11月中旬から夜間は無人に。
センターは、夜間監視を警備会社に委託するに当たり、自動火災報知設備の作動時について「誤報もあるため、現地へ行って確認することにした」とする。
職員らが常時いる市役所などからカメラなどで監視する態勢は取っていなかったという。
加藤市長は、「誤報でもいいから通報する態勢」にすべきだったとし、今後はカメラ設置などで「24時間監視態勢を築き、二度とこうした火災が起きないようにする」と強調。
隣の広域連合施設は有人で24時間監視しており、非常時の応援要請も選択肢とした。
一方、ピットは底から3mまでは水没させられる構造だが、出火時は不燃ごみが高い所で10mほどまで積み上がっていた。
市は再発防止のため、「ためる総量を減らす運用も検討している」とした。
出典
『通報遅れで大規模化か 長野のごみ処理施設火災』
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190510/KT190509FTI090017000.php
(ブログ者コメント)
誤報でも、ボヤでも、すぐ消えても、とにかく直ぐに通報を・・・とは、消防が口を酸っぱくして言っていることだ。
無駄な遠慮は無用。
火災覚知と同時に、消防に通報したほうがよい。
ただ、今回のようなケースでは、自宅から駆け付ける職員よりも消防車のほうが先に現場に着くかもしれず、開門方法などを含め、そういった場合の対処方法も考えておく必要があるかもしれない。
(2019年6月14日 修正2 ;追記)
2019年6月13日17時32分にNHK信州からは、市はごみ高さを3m以下に抑えるなどの火災対応マニュアルを作成するといった、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
長野市の加藤市長は13日開かれた定例の記者会見で、改めて通報の遅れが大規模な火事につながったという認識を示したうえで、「今後は空振りでもいいから、火災を認知したら直ちに消防に通報する体制に変え、あわせて熱感知器も導入していく」と述べ、再発防止に努める考えを示した。
具体的には、これまで策定されていなかった火事の際の対応マニュアルを新たにつくり、誤報のおそれがあっても直ちに消防に通報することにしたほか、より正確に火事を感知できる熱感知器を「ピット」に設置するとしている。
また、「ピット」にはこれまで最大で10mほどの高さまでごみを積み上げていたということだが、消火の際、水を行き渡らせやすくするため、今後は、積み上げる高さを3mほどに抑えるとしている。
出典
『ごみ施設火事で対応マニュアル』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/20190613/1010008994.html
2019年4月4日付で信濃毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4日午前2時半ごろ、長野市松岡のごみ処理施設「市資源再生センター」にある資源化施設棟で煙が充満しているのを施設職員が気付き、119番通報した。
警察などによると、鉄骨造り(地上4階、地下1階)の施設棟内のピットに一時保管していた不燃ごみなどが燃え、市消防局などが消火作業に当たっているが、同日午後1時半現在、鎮火していない。
けが人は確認されていない。
同センターは1996年に完成。
市内全域から不燃ごみや資源ごみを回収している。
市生活環境課によると、火災の影響で、4日に予定していた市中心部などの集積場計369カ所での不燃ごみや瓶の回収を中止した。
同課の担当者は、同日昼の時点で鎮火していないことや、鎮火しても安全確認に時間がかかることから、回収再開についての「見通しは立っていない」と説明。
回収できない状態が続く場合は「地域の役員や有線放送を通じて、家庭での不燃ごみの保管を呼び掛ける」とした。
同課によると、出火当時、施設棟は稼働しておらず、同センターは無人だったが、火災報知機が鳴り、職員が駆け付けて火災に気付いた。
ピットは、回収車から不燃ごみなどを降ろす場所。
選別前や破砕前の鉄類、ガラス、プラスチック類などが一時的に保管されていた。
出火原因は今のところ不明だが、集積所で回収する際と、同センターに集められた時点で、職員が出火しやすいスプレー缶が交じっていないか目視で確認し、取り除いているという。
消火には、市消防局の消防車など計15台が出動。
放水活動を続けたが、4日昼の時点でも白や灰色の煙が施設棟から立ち上っている。
市消防局は「放水しても大量に堆積したごみに次々と燃え移り、鎮火に時間がかかっている」とした。
現場は犀川近くにあるが、周辺には住宅も多く、風向きによっては煙が住宅近くまで流れた。
近くの水野さん(男性、70歳)は、「化学物質が燃えて有害なガスが出ていないか」と心配していた。
出典
『長野のごみ処理施設「市資源再生センター」で火災 きょうの回収中止』
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190404/KT190404FSI090005000.php
4月5日付で中日新聞からは、水道管の流れが変わったため周辺住宅の水道水にサビが出たなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4日午前2時35分ごろ、長野市松岡二の市資源再生センターで、火災報知機が鳴っているのに職員が気づき、不燃ごみを仮置きする貯留槽内から煙が出ているのを確認して119番した。
市生活環境課によると、貯留槽には破砕される前の不燃ごみが置かれていた。
この火災の消火活動に現場付近の消火栓が使われ、周辺住宅の水道にさびが混じる影響が出た。
市上下水道局によると、消火栓につながる水道管内の水の流れが変わり、管のさびが剥がれた。
担当者は「50件ほど苦情が来た」と明かすが、復旧のめどは立っていないという。
出典
『不燃ごみ250トン燃える 長野市資源再生センター』
https://www.chunichi.co.jp/article/nagano/20190405/CK2019040502000010.html
4月6日付で信濃毎日新聞からは、消火が難航している理由など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4日未明に発生した火災は、5日も鎮火しなかった。
市消防局は24時間態勢で消火活動を続ける。
同局によると、火災が起きているのは硬いプラスチック製品やガラス、金属など、不燃ごみを一時ためるピット内=図。
消火活動が長引いているのは、約250トンあるごみの内部が燃え、放水が届きにくいのが理由とした。
火災による停電のためか、ごみを搬出するクレーンも作動せず、上部のごみを取り除けない他、ピットの下部に排水溝があるため、ごみを水没させて火を消すこともできないという。
消火活動には、5日までに消防隊員延べ約200人、消防団員延べ約60人を投入。
消防車の放水に加え、15分間でおよそ40トンを放水できる施設備え付けのスプリンクラーも稼働しているが、火はくすぶり続けている。
市は、影響が長期化する可能性があるとみて、ピットの代わりに不燃ごみをためる仮置き場の設置を検討。
市内の複数箇所で想定し、民間事業者に打診を始めた。
出典
『長野のごみ施設火災、鎮火めど立たず 13日まで不燃物の回収中止』
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190406/KT190405FTI090028000.php
4月7日15時5分にNHK信州からは、発生3日後に消し止められたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
消防が24時間態勢で消火活動を続けた結果、発生から3日あまりたった7日午前8時になって消し止められた。
警察と消防によると、この火事でけがをした人はいなかったという。
記者会見した長野市消防局は、出火の原因について「ピットにたまっていた不燃ごみの中にライターかスプレー缶など発火を誘発するようなものが含まれていて、上に積まれたごみで圧力がかかって火が出たのではないか」との見方を示した。
出典
『ごみ処理施設火事 3日ぶり鎮火』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/20190407/1010008266.html
4月8日付で信濃毎日新聞からは、重機でゴミをかき回しながら放水したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
消防によると、6日午後に発煙がなくなり、同日夕から大型重機でごみをかき回しながら放水を続けた。
鎮圧状態が10時間以上続いたことから、鎮火と判断した。
消火活動では男性消防団員2人が、のどの不調を訴えて治療を受けた。
一方、燃えたごみの中には本来、別に分けて回収するはずのスプレー缶やリチウム電池などがあったといい、警察は「何らかの可燃性の物品」から出火した可能性があるとみている。
出典
『長野のごみ処理施設火災が鎮火 不燃ごみ当面民間委託』
https://www.shinmai.co.jp/news/nagano/20190408/KT190407FTI090015000.php
4月8日付で中日新聞からは、紛れ込んだライターなどが発火源かもという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
消防は、貯留槽内に紛れ込んだライターやスプレー缶などが発火につながったのではないかとみて、出火原因を調べている。
施設内のクレーンや照明機器の配線設備などが被害を受けたため、不燃ごみや瓶などの収集再開のめどは立っていない。
出典
『不燃ごみ火災、78時間ぶり鎮火 長野市資源再生センター』
https://www.chunichi.co.jp/article/nagano/20190408/CK2019040802000081.html
4月9日17時54分にNHK信州からは、市長が分別徹底を呼び掛けたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9日の定例の記者会見で長野市の加藤市長は「スプレー缶や電池など発火につながるごみの混入が原因とみている」としたうえで、「電池などは施設の火災原因となるので、市民の皆様には改めて分別の徹底をお願いしたい」と述べ、市民に対し協力を呼びかけた。
出典
『火災 市長「ごみ分別の徹底を」』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/20190409/1010008306.html
2019年2月14日22時18分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
14日午後5時35分ごろ、埼玉県春日部市豊野町2丁目のプラスチック加工会社「Tプラス」の従業員から「プラスチックの粉砕物が燃えている」と119番通報があった。
警察によると、鉄骨2階建ての工場と、隣接する鉄骨3階建ての事務所が全焼した。
従業員は全員避難し、けが人はいなかった。
警察によると、工場で従業員3人がリサイクルしたプラスチックを砕いて粉にしてタンクにためる作業をしていたところ、タンクの中から火が出たという。
同社の男性社長は、「工場でプラスチックのリサイクルをしていた。作業の工程で火は使わないが、静電気が発生する。こんなに燃えてしまうとは」と話した。
近くの会社に勤める男性は、「火事だという騒ぎを聞いて外に出ると、バーンと音がして工場から炎が高く上がっていた」と話した。
出火直後に現場近くを通りかかったという女性(38)は、「火柱が建物の倍くらいの高さまで上がり、顔が熱くなった。工場の前で泣きながら立ち尽くす男性を見た。ポン、ポンという破裂するような音がして爆発するのかと、すごく怖かった」と話した。
現場は、市南東部の国道4号バイパスに近い春日部市豊野工業団地の一角。
出典
『春日部でプラ工場など全焼「火は使わないが、静電気が」』
https://www.asahi.com/articles/ASM2G6FM1M2GUTNB012.html
2月15日15時17分にNHK埼玉からは、21時間後に消し止められたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2階建ての工場から火が出て、この工場と別の工場、それに3階建ての事務所のあわせて3棟が全焼した。
工場の屋根が落下して、炎上するプラスチックに直接放水できなくなるなどしたため消火活動が難航し、夜を徹した消火活動の結果、火は出火から21時間近くがたった15日午後2時20分に消し止められた。
火が出た当時、工場や事務所には従業員4人がいたが、全員が避難し、けがなどはなかった。
出典
『春日部市のプラ工場火災が鎮火』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/20190215/1100004739.html
(ブログ者コメント)
○Tプラス社のHPによれば、この会社では廃プラスチックを計量・選別後、粉砕、配合、造粒してペレットとして販売している。
○「粉砕後の粉をためるタンクから静電気で火が出たかも・・・」というニュアンスの報道だが、瞬間的なエネルギーしか発生しない静電気が火災の原因だとは、ちと考え難い。
粉じん爆発なら話はわかるが・・・
もし粉じん爆発だったとすれば、珍しい事例だ。
2019年1月29日15時25分にFNN PRIME(東海テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
29日午前9時45分ごろ、愛知県常滑市大曽町のリサイクル会社「T社」の工場で「倉庫内で爆発があった」と、女性従業員から消防に通報があった。
この爆発で工場の屋根の一部が壊れたほか、男性従業員2人が頭などに軽いケガをした。
警察によると、従業員6人がベルトコンベアに流れてきた家電などの廃棄物を分別して粉砕する作業をしていたところ、突然、爆発したという。
警察は、廃棄物の中にガスボンベが紛れ込み爆発した可能性が高いとみて調べている。
出典
『廃棄物に“ガスボンベ”紛れ込んだか…リサイクル工場で爆発 作業員2人ケガ 屋根も破損 愛知』
https://www.fnn.jp/posts/3893THK
1月29日12時26分に中日新聞からは、近くにガスボンベがあったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察などが調べたところ、工場内のベルトコンベヤー付近で爆発が起き、作業中だった27歳と20歳の男性作業員が頭などに軽いけがをし、市内の病院に運ばれた。
警察などによると、工場は家電製品をリサイクルするため、分別し、破砕する。
ベルトコンベヤーでは6人が作業をしていたという。
工場の天井には、爆風が原因とみられる穴もあった。
現場近くにはガスボンベがあり、何らかの原因で爆発したとみられる。
出典
『常滑のリサイクル工場で爆発 男性2人軽傷』
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2019012990122620.html
2018年12月28日19時13分にNHK福岡から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
28日午後1時40分ごろ、柳川市大和町のスーパーマーケット「A大和店」で、段ボールの回収を行っていた50代の男性が、パッカー車と呼ばれる収集車に搭載された、段ボールを圧縮するための板に体を挟まれた。
警察によると、近くにいた店の従業員が通報し、男性は病院に搬送されたが、胸を強く圧迫されていて意識不明の重体だという。
警察によると、男性は上半身が挟まっていたということで、パッカー車の中に入れた段ボールを整理していた最中に挟まったと見ている。
店によると、この男性は段ボールの回収のために、ほぼ毎日訪れていて、今日もパッカー車に1人で乗って訪れ、作業に当たっていたという。
警察が事故の原因を詳しく調べている。
出典
『収集車に胸を挟まれ意識不明重体』
https://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20181228/0003237.html
2018年9月13日15時34分に神戸新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日午前9時半ごろ、神戸市垂水区青山台7、ショッピングセンター「A店」敷地内の段ボール置き場で、停車中のゴミ収集車から人の手が出ているのを従業員の男性が見つけ、119番した。
駆け付けた救急隊員らが収集車の中から男性を救出したが、死亡していた。
警察によると、男性は60代くらい。
1人で段ボールを回収しにきていたとみられる。
店舗内の防犯カメラには、同日午前8時ごろに、段ボールを持って運んでいる様子が写っていたという。
警察は、回収作業中に積み込み装置の回転板に巻き込まれた可能性が高いとみて、男性の身元の特定を急いでいる。
出典
『ゴミ収集車から人の手 男性死亡、作業中に巻き込まれたか』
https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/201809/0011635890.shtml
(ブログ者コメント)
ダンボールを束ねていたヒモに手が絡んで・・・ということだろうか?
それとも、一旦放り込んだものを引き出そうとして・・・ということだろうか?
あるいは・・・・・。
2018年8月9日19時2分にNHK秋田から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
男鹿地区消防本部が、使用しなかった消火剤を処分する際に、産業廃棄物処理業の許可を受けていない業者に処分を委託していたとして、警察は9日、消防本部の消防長と消防組合を、廃棄物処理法違反の疑いで書類送検した。
書類送検されたのは、男鹿地区消防本部の59歳の消防長と、消防本部を管理する「男鹿地区消防一部事務組合」、それに消火剤の処理を委託された能代市の会社と、この会社の40代の営業部長。
警察によると、男鹿地区消防本部は、ことし3月、古くなった消防ポンプ車を廃棄する際、消火剤およそ1800ℓが入ったままのポンプ車を、消防設備を扱う能代市の会社に引き取らせ、処分を委託した。
しかし、この会社は、消火剤を処分するのに必要な産業廃棄物処理業の許可を得ていなかったという。
ポンプ車は、引き取られてまもなく、秋田市河辺で解体されたが、その際に消火剤が近くの県道に流れ出し、およそ18時間にわたって通行止めになった。
男鹿地区消防本部は、「ポンプ車の処理を委託した担当者は、産業廃棄物処理業の許可がない会社に消火剤の処分を委託することが法律違反だと認識していなかった」としたうえで、「法律を知らなかったことが原因だと考えている。新たにマニュアルを作るなど再発防止に努めている」としている。
出典
『消火剤の処分委託で書類送検』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/akita/20180809/6010001484.html
8月9日19時40分に秋田放送からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
今年3月、産業廃棄物処理業の許可を受けていない業者に消火用の薬剤の処分を委託したとして、男鹿地区消防本部の消防長や業務を受託した能代市の会社の社員が書類送検された。
3月下旬、秋田市河辺豊成の県道・秋田御所野雄和線には、およそ30mにわたって泡が流出し、付近が一時通行止めとなった。
この時の泡は、男鹿地区消防本部と能代市の会社の取引が発端となっていた。
廃棄物処理法違反の疑いで書類送検されたのは、男鹿地区消防本部の59歳の男性消防長と法人としての男鹿地区消防一部事務組合。
それに能代市の消防設備販売会社と40代の男性社員。
警察などによると、男性消防長は3月、能代市の会社が産業廃棄物処理業の許可を受けていないにも関わらず、消火用の薬剤およそ1800ℓの処分を委託し、会社側がこれに応じた疑いがもたれている。
県道を塞いだ泡は、能代市の会社から発注を受けた業者が消防車両を解体中に薬剤が漏れ出したことが原因だった。
男性消防長はABSの取材に対し、「認識不足だった。今後は廃棄物の適正な処理に努める」と話している。
出典
『県道に泡が流出…消防長らを書類送検 (秋田県)』
http://www.htv.jp/nnn/news86113969.html
(ブログ者コメント)
2年前、秋田市の消防が消火剤を不法投棄し、川に大量の泡が出たという事例を紹介した。
2016年6月28日掲載
『2016年6月21日 秋田市で解体予定の消防分署の花壇脇に穴を掘り、産廃として処分すべき消火剤860ℓを投棄しため、地下浸透して水路に流れ込み大量の泡が発生 (修正1)』
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6057/
メディアでも取り上げられた事例なのに、同じ秋田県の消防が、なぜ、また同じようなトラブルを起こしたのだろうか?
管轄が違えば他人事?
県内の消防同士でヒヤリ事例などを共有するシステムがない?
消火剤は廃掃法に従って処理すべきということは知っていたが、廃棄する消防車の中に消火剤が残っていることにまでは気が回らなかった・・・というのなら、まだわかるのだが・・・。
一方、委託された会社も、消防設備を扱っているのなら、消火剤の処理が廃掃法の規制を受けることぐらいは知っていて当然だと思うのだが・・・。
2017年8月25日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報として掲載します。
第1報は下記参照。
(1/2)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7501/
(2/2)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7500/
(2018年8月2日 修正3 ;追記)
2018年7月27日13時32分に毎日新聞から、会長らが不法投棄容疑で逮捕されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
岐阜県警は27日、窯業原料を適切に処理せず道路脇斜面上に山積みしていたとして、窒業原材料メーカー「M陶料」(瑞浪市)会長のM容疑者(男性、66歳)ら3人を、廃棄物処理法違反(不法投棄)容疑で逮捕した。
ほかに逮捕されたのは、いずれも同町に住む同社常務、W容疑者(男性、68歳)と土木会社社員、T容疑者(男性、58歳)。
県警によると、M容疑者は「分かりません」と述べ容疑を否認し、W、T両容疑者は容疑を認めている。
逮捕容疑は、M容疑者らは2015年6月18日ごろ、共謀して同町の会社敷地内に産業廃棄物である汚泥など約6トンを投棄したとしている。
T容疑者は、頼まれて不法投棄を手伝ったとされる。
県警は、M容疑者が会長に就任した05年以降に不法投棄が始まり、土砂崩れ事故につながったとみて、業務上過失傷害容疑でも捜査を進めていく。
出典
『中央道土砂崩れ 会社会長逮捕 廃棄原料を道路脇に山積み』
https://mainichi.jp/articles/20180727/k00/00e/040/262000c
7月27日11時11分に岐阜新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県警生活環境課によると、T容疑者は個人的に委託を受け、産廃を投棄していたという。
出典
『窯業原料会社会長ら3人逮捕 瑞浪の中央道土砂崩れ』
https://www.gifu-np.co.jp/news/20180727/20180727-61057.html
7月28日7時55分に岐阜新聞からは、逮捕理由について、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県警は27日、3容疑者を逮捕する強制捜査に踏み切った。
事件発生から1年を前に、真相解明へ向け、重要な局面を迎えた。
強制捜査に乗り出した理由について、県警生活環境課は、「任意捜査では、事案概要が明らかにできないと判断した」と説明。
捜査関係者によると、M容疑者が容疑を否認していることや、これまでの調べで曖昧な供述をしていることなどから、逮捕に踏み切ったという。
M容疑者は今月9日、岐阜新聞社の電話取材に、「土砂崩れ以降、県の措置命令などに基づきながら粛々と対応してきた」と答えた。
違法性の認識などについては触れず、「犯罪者ではないし、今さら取材を受けて話すことは一切ない」と話した。
出典
『中央道土砂崩れ発生1年、強制捜査に』
https://www.gifu-np.co.jp/news/20180728/20180728-61280.html
(2018年10月26日 修正4 ;追記)
2018年10月23日付で中日新聞から、違法投棄していた詳細状況が公判で明らかになったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
初公判が22日に岐阜地裁であり、同社が違法性を認識しながら40年余り汚泥を捨てていた詳細が明らかになった。
検察側の冒頭陳述によると、会社は1950年にM被告の父が設立。
77年ごろから中央道の北の斜面に違法な投棄を繰り返し、M被告が代表になった2007年以降も、同社常務のY被告(69)を通じ、土木会社員のT被告(58)に埋め立てを依頼していた。
検察側は証拠調べで、M被告らは捨てた汚泥を再利用するつもりはなかったと指摘した。
15年1月にくぼ地がほぼ埋まると、M被告とY被告は、捨て場の閉鎖や新たな投棄場所について相談。
同年6月28日に汚泥6トンを埋めて以降は、敷地内の別の場所に捨てるようになったという。
検察側によると、不法投棄することで同社が免れた処分代金は約1830万円。
一方、8月に流出した汚泥や土砂の撤去に、約5890万円かかったという。
M被告は逮捕直後、県警の調べに「分かりません」と容疑を否認したとされるが、この日の罪状認否では他の2人と同じく、はっきりした声で「間違いございません」と答えた。
出典
『「捨て場」に投棄40年 瑞浪土砂崩落で初公判』
http://www.chunichi.co.jp/article/gifu/20181023/CK2018102302000242.html
10月23日9時1分に岐阜新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
検察側の冒頭陳述によると、同社は1977年ごろから窯業原料の製造過程で出た汚泥を投棄するようになり、投棄場所を「捨場(すてば)」と呼んでいた。
2007年にM被告が同社の単独代表となった際、Y被告に捨場の管理を指示し、Y被告から依頼を受けたT被告が重機で埋め立てを繰り返していたとされる。
初公判後に取材に応じた同社の代理人弁護士は、この捨場を閉鎖した後にも新たな捨場を設け、産業廃棄物を投棄していたことを明らかにした。
出典
『会社会長ら不法投棄認める 中央道土砂崩れ初公判』
https://www.gifu-np.co.jp/news/20181023/20181023-83971.html
2018年7月8日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/8551/
(2018年7月29日 修正1 ;追記)
2018年7月22日15時2分に日本経済新聞電子版から、下記趣旨の続報的記事がネット配信されていた。
古紙、ペットボトル、プラスチック……。
毎日の暮らしのなかで排出されるゴミが、行き場をなくしている。
引受先だった近隣諸国が相次いで輸入を制限した結果、あらゆる廃棄物が国内に滞留し始めた。
ゴミ処理の「最前線」で何が起きているのか。
東京・大井埠頭近くの京浜島は、高度成長期に埋め立てられた造成地。
廃棄物処理業者が軒を連ね、大型トラックが廃プラスチックや鉄くずなどを搬入する。
「もう捌(さば)ききれなくなってきた」。
7月上旬、処理業者の男性社長(44)は嘆息した。
圧縮された廃プラスチックの塊が5m近く積み上がり、保管場所はすでに満杯。
それでも、搬入のトラックは途切れない。
社長は「昨年の1.5倍はたまってる。これからもっと増える」とゴミの壁を見上げた。
日本各地の集積場所で同じような光景が広がる。
原因は、2017年末から中国が廃棄物の輸入を制限し始めたこと。
日本だけでなく、米国や欧州などで大量のゴミが行き場を失った。
「中国は80年代後半から世界の廃棄物を輸入し、再生資源にして活用してきた」。
中国のリサイクル会社、亜星再生資源開発の孫社長(54)が話す。
廃プラスチックを再生する事業を展開、中国経済の成長とともに規模を拡大した。
中国では廃棄物の輸入停止で、同国での事業継続が難しくなるリサイクル業者も出ているという。
孫社長の会社もその一つ。
上海郊外にあった工場を閉鎖、中国法人を清算する手続きを進める。
最盛期の15年、廃プラスチックだけで88万トンが中国へ輸出された。
このうち34万トンを占めるペットボトルを500mℓ入りに換算すると、110億本に相当する。
産廃を扱う白井グループ(東京)の白井社長は、「これまで中国に頼りすぎていた」。
3月、埼玉県熊谷市にリサイクル工場が竣工した。
中国のリサイクル大手、大発(浙江省)の新工場だ。
「輸入できないなら、日本でリサイクルをするまで」と杜社長(63)。
再生原料にして中国に出せば、規制を受けないという。
9月には同県加須市にも工場をオープンする。
中国のリサイクル業者が日本に拠点を移す動きは、ほかにもある。
ただ、国内の廃棄物をすべて処理することはできない。
関東の郊外。
幹線道路をはずれて細い道を進むと、廃棄物処理業者の看板があった。
作業場で若い男性が、廃棄された掃除機を本体と電源ケーブル、ホースに分解していた。
男性社長(59)は、「中国の輸入制限後、うちに回ってくるようになった」と明かす。
作業員の半数が中国からやってきた技能実習生。
作業員が足りずに、技能実習生を5人から10人に増やした。
業者の中には、廃棄物を「中古品」として輸出する者もいるという。
「いろんなルートでなんとかしている」。
社長に分別後の廃棄物の行き先を聞いてみると、こんな答えが返ってきた。
スターバックスはプラスチック製ストローの提供をやめる。
EUも使い捨てプラ製品を禁止する方針を決めた。
自国で処理しきれない量のゴミの排出は、見直す時期を迎えている。
【東南アジアでも規制の流れ】
国連環境計画の報告書によると、15年に世界で廃棄されたプラスチックの総量は約3億トン。
このうちの約1500万トンが、日米欧など消費国から途上国へ輸出されていたといわれる。
中国の輸入制限以降、輸出国は東南アジアを引受先にし、急場をしのいできた。
日本からの廃ペットボトルの輸出動向をみると、今年1~5月でベトナムやタイ、マレーシアなど東南アジア6カ国へ約7万4000トンを輸出していた。
前年同期の16倍にあたる。
欧米からの廃棄プラスチックも東南アジアに押し寄せ、環境の悪化を懸念したベトナムやタイが、中国同様に輸入抑制に動いた。
日本でも、有害廃棄物の越境移動を規制する改正バーゼル法が10月から施行され、使用済み家電の輸出規制が厳しくなる。
出典
『廃プラ「捌ききれない」 中国輸入規制で行き場なく ドキュメント日本』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33263470S8A720C1CC1000/?n_cid=NMAIL007
2018年7月2日7時53分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
環境省は、使い捨てプラスチック製品のごみ(廃プラ)のリサイクルを強化する。
中国が昨年末、廃プラの輸入を規制するようになり、中国に輸出してきた廃プラが日本で処理できないまま、急増しているためだ。
同省は、リサイクル業者に対し、新たな設備導入にかかる費用の半分を補助する。
日本の廃プラは2016年、899万トンとされ、うち27%にあたる242万トンがリサイクルされたが、半分以上は、中国を中心とする海外で処理された。
日本国内の処理能力は年80万トン程度にとどまり、処理施設の増強が急務になっている。
環境省は、今年度、15億円を支援する。
対象は、全国で20社程度になる見込みという。
日本は、大阪で来年6月に開催する主要20か国・地域(G20)首脳会議で、廃プラ対策を主要議題とする方針だ。
出典
『プラごみ処理、新たな設備導入費の半分補助』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20180702-OYT1T50042.html?from=ycont_top_txt
※本件、ちょっと古いが、2018年2月19日にNHKから、中国が資源ごみの輸入を禁止したことに関する解説記事が、図解やグラフ付きで下記趣旨でネット配信されていた。 長文に付き、抜粋して紹介する。
経済成長を続けてきた中国では、これまで、国内の製造業が不足している原料の資源を補うためだとして、外国から資源ごみを買い取り、リサイクルして使ってきました。
しかし、2期目を迎えた習近平政権の環境政策の下、去年(2017年)末から、一部の資源ごみの輸入を禁止。
この措置によって、国内のリサイクル業者をはじめ、輸出元の国々で、今後の影響について懸念が高まっています。」
藤田
「今回、中国政府が輸入禁止としたのは、廃プラスチック、鉄鋼用添加剤など、古紙、繊維系廃棄物の4種類の一部で、合計24品目になります。
生活由来の廃プラスチック・8品目、選別していない古紙、繊維系廃棄物・11品目、使用済みの鉄鋼用添加剤など・4品目です。
中でも、この『廃プラスチック』は、家庭ごみとして出されるペットボトルや発泡スチロールなど、全てのプラスチックごみが対象となっています。」
塩﨑
「中国国内の産業に多くの再生資源を必要としながら、輸入禁止とした背景には何があるのでしょうか。
その背景と中国国内への影響について、イギリスBBCのリポートをご覧ください。」
・・・・・
藤田
「スタジオには、再生資源の国際取引やリサイクルに詳しい、ジェトロ・アジア経済研究所の小島さんをお迎えしました。よろしくお願いします。」
塩﨑
「中国政府は、なぜ今、廃プラスチックの輸入を禁止した
のでしょうか?」
小島さん
「中国は1980年代から、廃プラスチックの輸入をはじめ、2000年以降ですね、急激に輸入量を増やしてきています。
こちらで見るように、2012年ぐらいがピークでしょうか。
非常に、世界中からですね、廃プラスチックの輸入をしてきて、いろんな製品を作っています。
先ほど見ましたように、額縁になるとか、いろいろなおもちゃとかですね、そういうものに作り替えていくということをしています。
石油からつくるプラスチックで製品をつくるよりも、廃プラスチックをリサイクルして製品を作った方が安くできるということで、そういうような輸入を進めてきたというところがあります。
輸出側も、国内で製品にするよりも、中国に輸出をしてリサイクルする方が安上がりにできるということで、そういう流れがでてきたということです。
例えば、ペットボトルですと、ペットボトルを輸入してですね、破砕・洗浄したものを輸入してリサイクルし、中綿にする。
人形とかの中綿にするということがされてきました。
そういうようなものを含めて、いろいろな再生資源を輸入してきたわけですけども、リサイクル工場からさまざまな残渣が出てくる。
あるいは、公害対策が十分でなくて、汚染物質が垂れ流されるというような問題が起きています。
先ほどのBBCの放送でもありましたように、河川が汚染されるとか、大気が汚染されるとかいう問題が起きています。
2期目を迎えた習近平政権が、環境対策をさまざまな形で強化をしています。
大気汚染対策もきびしくしていますし、同じように、再生資源の輸入に関しても厳しい措置を、4月に習近平国家主席が委員長をしています委員会の中で、輸入規制を厳しくするという方針を打ち出しまして、7月にはWTOに通告し、これから厳しくしますというようなことを宣言をしています。」
塩﨑
「中国はこれまで、どのくらい再生資源を受け入れてきたのでしょうか。」
藤田
「こちらをご覧ください。
世界各国の国内で処理しきれない廃プラスチックは、海外に輸出して処理されます。
世界では、年間におよそ1500万トンもの廃プラスチックが輸出されていますが、その半分近くを中国が輸入してきました。
香港経由で入るものも含めると、そのシェアは世界の6割と言われています。
中国に輸出してきた主な国や地域は、日本、アメリカ、ヨーロッパの各国などです。
塩﨑
「これまで、資源のリサイクルを中国に大きく依存してきた各国ですが、今後、どのような影響が考えられるのでしょうか。
イギリスの影響について、BBCのリポートをご覧ください。」
・・・・・
塩﨑
「世界の資源リサイクル、何を目指すべきなんでしょうか?」
小島さん
「各国ごとにですね、すべて国内でリサイクルしていくということは、なかなか難しいかというふうに思っています。
いろんな製品がグローバルに作られて、供給されている構造の中で、いかにその生産拠点にいろんなものを資源として戻していくかということが重要だと考えています。
また、中国が輸入を止めたということもありまして、リサイクルをきちんと進めていくようなことが必要で、EUは今年(2018年)の1月にプラスチック戦略というのを発表してですね、使い捨てのプラスチックの使用を2030年までになくしていくという方針を打ち出しています。
きちんとリサイクルしていくというような取り組みを強化していこうということです。
そのような取り組みが重要かというふうに思っております。」
出典
『中国 資源ごみ輸入禁止の波紋』
https://www.nhk.or.jp/kokusaihoudou/catch/archive/2018/02/0219.html
2018年6月15日18時54分にNHK三重から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6月、松阪市のごみ処理施設で、破砕機と呼ばれる機械で不燃ごみを細かくする作業中、ごみの中に鉄の塊が混ざっていて機械が壊れた。
市によると、約4500万円の被害が出たという。
被害を受けたのは、松阪市桂瀬町にあるごみ処理施設、松阪市クリーンセンターの高速回転式破砕機と呼ばれる、ごみを細かく砕く機械。
6月12日、不燃ごみを細かくする作業中、ドーンという音がして機械が止まり、作業員が確認したところ、機械の中から約13kgの鉄の塊が見つかったという。
この衝撃で機械が故障し、主軸などを交換する修理が必要となり、修理費が約4500万円にもなる見込みだという。
修理は6月28日まで行われ、松阪市は、この間も、ごみの回収は通常通り行うとしている。
当時、機械を運転していた男性は、「地震かと思うくらいの揺れと一緒にドーンというすごい音がして、火花が散った。その直後に、機械が自動で止まった」と話していた。
松阪市環境生活部の堀口清掃施設課長は、「甚大な被害になり、びっくりしている。誰が捨てたのかはたどりようがない。このような被害が出ないよう、ごみを捨てるときは適切に捨ててほしい」と話していた。
出典
『破砕機破損で4500万円被害』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/tsu/3075604831.html
6月16日付で毎日新聞三重版からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
松阪市は15日、同市桂瀬町の市営ごみ処理場「同市クリーンセンター」の不燃物ごみピットに12日、鉄塊が入り込み、高速回転式破砕機が故障したと発表した。
鉄塊は直径15cm、長さ12cm、重さ約14kg。
ピット内で破砕されたため、原形や物体名は不明。
鉄塊の混入で直径約30cmの破砕機の軸が曲がり、軸受部がダメージを受けた。
15日から28日にかけて修理を行うが、この間も不燃物を受け入れる。
修理総額は4500万円という。
同市は、ごみ分別ガイドブックで、鉄の塊はごみ集積場に出さず、職員が目視して取り除ける同センターに持ち込むよう案内している。
鉄塊の搬入経路は不明。
出典
『松阪市営ごみ処理場 鉄塊が入り込み、高速破砕機故障』
http://mainichi.jp/articles/20180616/ddl/k24/040/212000c
(2018年6月25日 修正1 ;追記)
2018年6月16日付の伊勢新聞紙面に、下記趣旨の補足的記事が掲載されていた。
高速回転式破砕機は1分間に300回転し、不燃物をこぶし状に砕く。
破砕後、鉄やアルミ、ガラス、陶磁器、可燃物などに選別する。
不燃物ごみピットに混じっていた鉄塊の衝撃で、破砕機の主軸や軸受が損傷し、交換などの整備が必要になった。
2018年4月3日付で伊勢新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
三重県南伊勢町は2日、同町東宮のごみ処理施設「クリーンセンターなんとう」敷地内にある焼却炉の稼働を先月29日付で休止したと発表した。
28日夕~29日朝に掛け、施設内で火災が発生。
動力ケーブルが焼損し、電源供給ができなくなったことが原因。
県と各市町などで結ぶ応援協定に基づき、県がごみの受け入れ先を調整している。
町によると、29日午前9時ごろ、出勤した職員が焼却炉の近くにある動力ケーブルと道具棚に燃えた跡があるのを発見。
棚には油の染みこんだ布などが入った道具箱を置いていた。
焼失面積は約4m2。
出火当時、施設は無人で、けが人はいない。
消防が出火原因を調べている。
町は、電源ケーブルの復旧に1~3カ月程度、修理費は500~2000万円掛かると見込んでいる。
休止中に発生した可燃ごみは、町外のごみ処理施設に持ち込む。
県は、鳥羽志勢広域連合や伊勢広域環境組合などと交渉している。
同施設の焼却炉は、平成10年に稼働を開始。
平成28年度は、約3600トンを処理した。
焼却炉の稼働休止後も、ごみの収集は続いており、収容量の限界の約60トンのごみがたまっているという。
缶や瓶、粗大ごみなどを収集・処理している施設は、これまで通り稼働させる。
出典
『南伊勢町のごみ処理火災 焼却炉の稼働休止 火災で動力ケーブル焼損』
http://www.isenp.co.jp/2018/04/03/16220/
2018年6月15日付で毎日新聞三重版からは、火災原因に関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
火災は、職員不在の夜間に焼却炉の扉を開放したまま、残り火でごみを焼いていたことが原因だったことが、14日の町議会で明らかになった。
小山町長は、「時間外の作業が招いた火災であり、おわびを申し上げる」と、不適切な施設運営を認めて陳謝した。
火災は、3月28日夜から29日朝にかけ、焼却炉近くの工具類の設置場所付近が燃えた。
電気ケーブルの焼損などで炉2基が停止し、今月4日に、うち1基が稼働再開した。
倉田町議の質問に、小山町長は「処理能力を上回る廃棄物が運び込まれ、焼却炉の運転停止後も(残り火で)燃やしていた。空気を内部に入れるため、炉の扉を開けたままにしていた。スプレー缶などの爆発で火が炉の外に飛び出して火災が起きたと思われる」と述べた。
この不適切な運営は4~5年前から、月1回程度の割合で行っていたという。
町によると、設備修繕費は約4800万円、近隣自治体などへのごみ処理委託費は1100万円に上っており、町は全国自治協会からの共済金で賄う方針。
出典
『南伊勢の処理施設火災 夜、炉の扉開けごみ焼却 町長が陳謝』
http://mainichi.jp/articles/20180615/ddl/k24/010/140000c
2018年6月7日17時41分にNHK新潟から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
トラクターなどの修理で出た廃タイヤの処分を無許可の業者に委託したとして、村上市のJAにいがた岩船の職員らが、廃棄物処理法違反の疑いで逮捕された。
逮捕されたのは、村上市のJAにいがた岩船の農機センターの責任者、O容疑者(52)と、農機車輌センター工場長のH容疑者(44)、それに無許可で廃タイヤの運搬などを請け負った村上市の自営業、Y容疑者(33)の3人。
警察によると、職員2人は去年9月までの2年間に、農家のトラクターの修理などで出た廃タイヤ4トンの処分を、産業廃棄物処理の許可を受けていないY容疑者に委託したとして、廃棄物処理法違反の疑いが持たれている。
いずれも容疑を認め、2人は「県の許可があるかどうか分からなかった。他の業者よりも安く、サービスもよかった」と供述しているという。
JAにいがた岩船は、「このような事態を招いたことを厳粛に受け止め、役職員一同、深く反省するとともに、職員に対する指導、強化を徹底し、再発防止に万全を期した対応策を講じます」とコメントしている。
出典
『JA職員ら廃タイヤ無許可処分か』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/20180607/1030003424.html
(ブログ者コメント)
JAの中には、宮城や鹿児島のようにISO14001認証を取得しているところもある。
ただ、JA新潟が認証取得しているという情報は見つからなかった。
JA新潟でも認証を取得していれば、このようなトラブルは起きなかったと思うのだが・・・。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。