2024年9月8日10時59分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6日午後4時半頃、栃木県日光市沢又の資材置き場から出火し、タイヤ約2000本のほか、乗用車など計4台を焼いた。
火は約14時間半後に消し止められ、けが人はいなかった。
県警今市署によると、資材置き場を所有する男性が「近隣住民が火を使ってハチを駆除していた」などと話しているといい、同署は駆除作業の火がタイヤなどに燃え移った可能性があるとみて、出火原因を調べている。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240907-OYT1T50184/
火事のあった翌日、9月7日14時55分に毎日新聞からは、この事例が紹介されていないので、たまたまタイミングが一致しただけだと思うが、火を使った害虫駆除での火災が相次いでいる、日中の炎は見えにくいため着火しても気付かない危険があるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ゴキブリなどの害虫駆除で使った火が原因とされる建物火災が全国で相次いでいる。
直接燃え移ったり、可燃性が高い殺虫剤に引火したりして複数人が死傷し、文化財が焼失したケースもある。
各地の消防がホームページやユーチューブで注意を呼びかけており、専門家は「適切な業者に任せてほしい」と話す。
6月10日昼前、島根県津和野町の70代男性の木造一部2階建て住宅から出火した。
全焼して民家3棟に延焼、男性は手や足にやけどを負った。
庭でハンディータイプのガスバーナーを使ってアリの駆除作業をしていたと説明しており、県警は燃え移った可能性があるとしている。
同様の火災は各地で起きている。
2015年10月には広島市の2階建てビルで、1階飲食店の店長だった男性がゴキブリ駆除のため、アルコールスプレーを噴霧してガスバーナーを点火。
段ボールなどに引火してビルを全焼させて3人を死亡、3人にけがをさせたとして、重過失致死傷罪などで有罪が確定した。
長野県千曲市では17年9月、県指定文化財「松田家住宅主屋」を含む5棟が焼失。
スズメバチの巣の駆除依頼を受けた専門業者ではない男性が煙を出そうと火を使うなどして、引火したとされる。
今年7月には北海道帯広市で蜂の巣を駆除しようとした際に住宅の壁が焼けた。
これらの建物火災のほか、林野火災も全国的に起きている。
各地の消防は注意を促しており、ユーチューブで啓発動画を配信する福島県の郡山地方広域消防組合によると、管内では23年までの10年間に少なくとも6件発生。
動画では「日中の炎は日光で見えにくく、着火しても気付かない危険性がある」と警鐘を鳴らす。
害虫駆除に詳しい日本ペストコントロール協会の谷川理事は、「スプレータイプの殺虫剤での駆除を推奨するが、可燃性のため火気は厳禁だ。害虫被害が甚大なときは、保健所から適切な専門業者を紹介してもらってほしい」と話した。
(共同)
https://mainichi.jp/articles/20240907/k00/00m/040/107000c
(ブログ者コメント)
広島市と千曲市の事例は過去に本ブログでも紹介スミ。
2024年9月6日付で静岡新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6日午前8時頃、焼津市高新田の発泡スチロールを扱う会社の事業所から「機械に両手を挟まれた人がいる」などと消防に通報がありました。
警察によりますと、事故にあったのは焼津市北新田に住む嘱託社員の男性(60)で、男性は発泡スチロールを細かく砕く機械で作業中、機械内にあるものを取り除こうと、機械を止めて操作をしていた時に、何らかの原因で機械が再び動き出し、巻き込まれたとみられています。
男性は病院に運ばれましたが、その後、死亡が確認されました。
警察は、周囲にいた作業員から話を聞くなどして、事故の起きた原因を詳しく調べています。
https://www.at-s.com/life/article/ats/1550556.html
2024年9月4日18時14分にYAHOOニュース(チューリップテレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
防毒マスクなどの使用を監視していなかったとして、富山市の医薬品メーカーが書類送検されました。
労働安全衛生法違反の疑いで書類送検されたのは、富山市の医薬品製造業・F製薬と当時の取締役管理本部長です。
この会社の工場では、おととし6月、有害性が非常に強い特定化学物質「硫酸ジメチル」を扱っていた作業員など3人に中毒症状が出る事故がありました。
3人の作業員は、防毒マスクと保護メガネを作業中に外すなどして適切に使用していませんでした。
労働安全衛生法では、特定化学物質を取り扱う場合、防毒マスクなどの使用を作業主任者が監視しなければならないと規定されていますが、当時、作業主任者はその場におらず、監視していませんでした。
https://news.yahoo.co.jp/articles/e62ed7638a1ce7c3e0bec7abc7c81210195f3ed4
2024年9月4日19時33分にYAHOOニュース(STV)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
北海道・新ひだか町の北海道静内農業高校で、サイロ内で作業していた教師に、重さ10キロの砂袋が当たり、病院に搬送される作業事故がありました。
2024年9月4日午前11時ごろ、北海道静内農業高校のサイロ内で、家畜の飼料を踏み固める作業をしていた同高校の男性教師(50代)に、重さ10キログラムの砂袋が落下しました。
砂袋は男性教師の首の後ろにあたり、意識朦朧の状態で搬送されました。
搬送時、両腕と右脚のしびれを訴えていたということです。
サイロでは飼料を入れる前、壁に沿わせて内部を包むようにビニールを張っていて、高さ10メートル付近でこのビニールを固定していた砂袋2つが作業中に落下、そのうち1つが、高さ5メートル付近で飼料を踏み固めていた男性教師に当たったということです。
男性教師は他の職員2人と一緒に作業をしていて、警察は当時の状況を詳しく調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/be451f5d52a81da9ce5ac94797b2c473b5fb8860
2024年9月5日5時52分にYAHOOニュース(日テレNEWS24)から、下記趣旨の記事が複数枚の写真付きでネット配信されていた。
市原市上空から見る国道16号には、上下線あわせて4車線を横切るように、1本の亀裂が…。
4日午前9時すぎに「道路が陥没している」と通報が入りました。
大町フィールドキャスター :
「ここが陥没した現場です。いままさに4台の重機が作業を行っています。広い範囲で陥没が起きています」
長さ約5.5メートル、幅約15メートル、深さ約85センチにおよぶ陥没。
実は「陥没の直前にここを通った」という車は“違和感”をおぼえたといいます。
「いつもここを通る車が『(普段は)弾まないのが弾んだ』って」
──車が弾んだ?
「ええ。だから少し道路が湾曲になっていたんですかね。だから ボンボンと(弾んだか)」
すでに道路が沈みかけていたのでしょうか?
この陥没による交通事故やけが人は確認されていないということですが、突然の陥没に影響している可能性があるというのが…3日の朝、このあたりを襲った道路が冠水するほどの“激しい雨”。
県が設置した雨量計によると、3日午前7時までの1時間に85ミリの猛烈な雨を観測。
市内の一部には、土砂災害の恐れがあるとして一時、避難指示がだされていました。
4日、渋滞に巻き込まれた近所の人も、3日の雨を自宅から撮影。
近隣住民 :
「この辺も水浸しになって」
──自宅もギリギリ?
近隣住民 :
「ギリギリ、そうですね」
別の住民も──
近隣住民 :
「これでも、すねくらいまで(水が)あるんですよね。車が止まったり、立ち往生したりしている車があった。日常でもよく使う道路だから、まさかあそこが陥没するとはね」
道路が陥没した原因は“3日の大雨である可能性”があるといいます。
大町フィールドキャスター :
「反対車線の下側、空洞があります。ここが水路だったんでしょうか、奥みると水がありますね。水路とみられる場所は、かなり大きな空洞となっているのがわかります」
陥没した道路の下には、雨水を排水するための水路が走っています。
地盤工学に詳しい専門家は、この水路に着目。
日本大学理工学部 鎌尾彰司准教授 :
「可能性があるとしたら、天井にあるひび割れから、逆に水が外に出て(水路の)コンクリート製の構造物の上の土を泥流化させて泥水化させた。そこの部分を早く空洞にしてしまった。老朽化によっていずれ陥没するはずだったのが、この大雨によって、それが少し早められたと考えられる」
「出口には大量の土が堆積している状況と聞いているが、用水路の水では流しきれないほどの大量の土・天井が破損崩落することで、土も落ちていったと考えるのが妥当」
国土交通省は、3日の大雨が水路に流れ込んだことが影響した可能性も考えられるとして、原因を調査しています。
鎌尾准教授 :
「同じような箇所が我が国にはいくつでもあるといっても過言ではない。管理者がしっかり管理をして、危険な箇所から工事していくことが必要」
4日の夜になっても…
大町フィールドキャスター :
「日は落ちたんですが、まだ渋滞は解消されていません。我々が進んでいるこの車線もそうですし、反対車線も渋滞となっています」
大動脈ともいえる道路で起きた陥没。
国土交通省は、5日の正午の通行止め解除を目指しているということです。
(9月4日放送『news zero』より)
https://news.yahoo.co.jp/articles/ddb26aedb5369858ae7e1eb8fec030da6b4196b5
9月5日20時8分にNHK千葉からは、仮復旧し31時間後に通行止めが解除された、路面下の金属製雨水管の上部が腐食し沈み込んで鋪装との間に隙間ができていたところに大雨で大量の水が流れ込み路盤を流出させたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国土交通省千葉国道事務所では、きのうから復旧作業を進め、通行止めの開始からおよそ31時間がたった5日午後4時半ごろ、作業を終えて通行止めを解除したということです。
千葉国道事務所によりますと、陥没した路面の下には雨水を流す金属製の管があり、近くの海水の影響で管の上の部分が腐食して沈み込んでいたとみられるということです。
市原市では、3日の朝に雨が強まり、県が設置した雨量計では1時間に85ミリの猛烈な雨を観測していて、千葉国道事務所では、管と道路の舗装との間に隙間ができていたところに大量の雨水が流れ込んで舗装の下の路盤を流出させ、道路が陥没した可能性があるとしています。
国道事務所は5日、仮設の管を設置して舗装を行い、車両が通行できる状態にしたということで、今後、道路の状況を見ながら本格的な復旧工事を行うということです。
(ブログ者コメント)
翌朝、ブログ者も現場を確認しようと行ってみたが、歩行者&自転車用の通路も通行止めになっていて、近づくことができなかった。
一方、当然のことながら、16号を迂回する何本かの道路は、どこもかしこも大渋滞だった。
ちなみにJATRACの渋滞情報では、陥没場所がマーキングされ、南北方向に赤い渋滞線が2本表示されているものの、東西方向の迂回道路渋滞赤線は全く表示されていなかった。
2024年9月5日付で毎日新聞京都版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
4日午前8時35分ごろ、城陽市寺田の市立寺田南小学校から「殺虫スプレーを使用中、児童が体調不良を起こした」との119番通報があった。
のどの痛みや吐き気、頭痛を訴えた4年生15人(男6人、女9人)が救急搬送されたが、全員軽症だという。
市教委によると、午前8時5分ごろに担任が教室内でハチを見つけ、備え付けの殺虫スプレーを使用。
窓と扉は開いていたという。
当時は始業前で、搬送された中には隣のクラスの児童も含まれていた。
他の児童は別の教室に一旦退避し、消防が安全を確認。
休校の措置などはとらなかった。
本田・学校教育課長は、「殺虫剤使用の際の量や換気に関する注意点を、教育現場で共有する」と話した。
https://mainichi.jp/articles/20240905/ddl/k26/040/181000c
2024年9月2日16時m58分にYAHOOニュース(琉球朝日放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2日午前、沖縄市で電気設備を点検していた20代の男性が感電する事故がありました。
男性は会話ができる状態で病院に搬送され、治療が続いています。
消防や関係者によりますと、2日午前11時ごろ、沖縄市泡瀬の工事現場で「男性が感電した」と工事関係者から119番通報がありました。
現場では、20代の男性が倒れていて、意識はあり、会話ができる状態で駆け付けた消防が病院へ搬送し、現在も治療が続けられています。
男性は、電気設備の点検中、何らかの原因で送電部分に触れ感電したと見られています。
警察が事故の原因を詳しく調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/acaeaeb304d486892f50254e87b78ea8d26aefb1
2024年9月3日5時51分にYAHOOニュース(日テレNEWS24)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2日朝、広島市のクリニックで異臭が発生し、患者とスタッフ9人が病院に搬送されたほか、約140人が避難しました。
異臭の原因について夕方、クリニック側が説明しました。
◇
平和記念公園からもほど近い、広島市の中心部。
現場となったクリニックには多くの消防隊員や警察官らが駆けつけていました。
当時クリニックにいた人 :
「『避難してください』って、非常階段を使って誘導してくれた。ちょっとにおいがあるって感じた人もいたみたい」
隣接する病院にいた人 :
「何事が起こったんかなと。息・のどが苦しいとかいうのは聞きました」
通報があったのは、2日午前9時半ごろ。
職員(通報) :
「薬剤を混ぜたので、塩素のようなものが発生したかもしれない」
異臭騒ぎが起きたのは、透析治療などを行う「Nクリニック」。
患者2人、スタッフ7人が、のどの痛みなどを訴え、別の病院に入院しました。
全員意識があり、重症ではないということですが、クリニックにいた140人全員が隣接する病院に避難する事態に。
この日の夕方、クリニック側が会見を行いました。
医療法人A会 土谷理事長 :
「ご迷惑をおけしましたこと、深くお詫(わ)びをいたします」
「異臭の原因は透析装置を消毒する消毒剤の補充に誤りがあった。次亜塩素酸ナトリウムと酢酸が反応したと考えています」
消毒剤を補充する際に「次亜塩素酸ナトリウム」と「酢酸」が混ざり、「塩素ガス」が発生した可能性があるといいます。
吸うと息苦しくなるなどの中毒症状が引き起こされることもある「塩素ガス」。
消防の調査で、塩素に近いものが現場で検知されたことも明らかに。
Q.2種類の液を混ぜて消毒するのは普段と違う?
Nクリニック 森石院長 :
「間違えて混入してはいけない。手順を間違えたんだろうと考えています。
近い場所にはあるが、明らかに容器は違うと確認している」
補充作業は普段から1人で行っていて、2日は10年以上勤務しているスタッフ1人が担当。
そのスタッフも入院したといいます。
化学物質に詳しい専門家は…
長岡技術科学大学 斎藤秀俊教授 :
「量を少し間違えた程度で、反応が一気に進むようなものではない。(次亜塩素酸ナトリウムに)酢酸を大量に入れてしまったのかなと推測できる」
また、「塩素ガス」の発生は家庭内でも起こりうるため、注意が必要だと指摘します。
斎藤教授 :
「例えば次亜塩素酸ナトリウム、 漂白剤なんかの容器には『混ぜるな危険』というふうに、でかく書いてあるんですね。絶対に混ぜて使わないというのが、家庭内の事故を防止するための1番のやり方」
(9月2日放送『news zero』より)
https://news.yahoo.co.jp/articles/04849cde83bfd0aeff3ff2c62b079cd01a6422c4
9月2日17時23分にFNN PRIME(テレビ新広島)からは、酢酸は透析機器の洗浄に使うものだったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市の保健所によりますと、クリニックでは透析治療を行っていて、透析機器の洗浄に使う酢酸と消毒に使う次亜塩素酸を誤って混ぜたということです。
https://www.fnn.jp/articles/-/752830
9月2日19時54分に日本経済新聞からは、消毒剤の補充の手順に誤りがあった、9人のうち2人は中等症、建物内で塩素が検出されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
記者会見を開いた医療法人の土谷理事長は、「透析装置を消毒する消毒剤の補充の手順に誤りがあった」と説明。
酢酸と次亜塩素酸ナトリウムが混ざり、ガスが発生したとした。
9人のうち、透析を受けに来た患者2人を含む7人が軽症、補充をしていた職員ら2人が中等症という。当
時、クリニックにいた計約140人が全員避難。
透析を受けられなくなった患者の一部も病院で処置を受け、経過観察のため入院した。
消防は建物内で塩素ガスを検出。
広島県警はクリニック内を現場検証し、詳しい原因や経緯を調べる。
〔共同〕
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUE023AH0S4A900C2000000/
9月2日17時54分にNHK広島からは、4階の機械室で臨床工学技士が消毒液補充作業をしていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
このクリニックは透析治療などを専門に行っていて、警察によりますと、建物の4階でクリニックのスタッフが透析の機械を消毒する薬品を誤って混ぜ、有毒なガスが発生したとみられるということです。
・・・
理事長らによりますと、透析治療を行っている4階の機械室で、臨床工学技士が透析機械の消毒液を補充する作業を行っていたということです。
https://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20240902/4000026876.html
9月3日18時0分にYAHOOニュース(テレビ新広島)からは、酸性の薬剤は透析液中のカルシウムが配管に付着したのを除去、塩素系の薬剤は患者の血から出たタンパク質が付着したのを溶かすために使用している、塩素ガス発生抑制剤メーカーでは今回の事故を受け問い合わせが急増しているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
取材班は広島市内にある透析クリニックを訪ねました。
Q:こちらの部屋はどういった部屋?
【どい腎臓内科透析クリニック・里 臨床工学技士】
「水道水を処理して綺麗な水をつくって透析液にかえる部屋」
その部屋の中に少し距離を離して置かれているのが「酸性」の液体と「塩素系」の液体です。
【里 臨床工学技士】
「(それぞれ別々に)タンクから吸い上げられて200倍程度に希釈して透析装置に流れていく」
実は、透析クリニックにとって酸性と塩素系の液体は、洗浄や消毒などのために”欠かせないもの”だといいます。
【里 臨床工学技士】
「酸性の薬剤は透析液にカルシウムが入っているので、配管に蓄積したカルシウムを除去するために使用している。塩素系のほうはタンパク質汚れに強いので、配管に患者様の血液から出たたんぱく質などが付着するので溶かすために塩素系の薬剤を使用している」
そして1日およそ2リットルほど使用し、週に1回程度補充をしますが、こちらのクリニックでは常に2人体制で行っています。
「補充をします。酸性タイプです」
「酸性タイプです」
換気扇の作動確認や防護服、メガネなどを装着し、声を掛け合いながら進める作業…。
【野川アナ】
「箱に入った液体をタンクに詰め替えています」
そして、詰め替え終わり蓋を閉めた後も…。
「液漏れありません」
【野川アナ】
「こぼれた液体がないかということも、二人で声を掛け合って確認をしました」
万が一混ざってしまった際の対応について聞いてみると…。
【里 臨床工学技士】
「すぐに排水する。施設の外に中和槽がありますので、薬剤が中和されて無毒化されて排出される」
【野川アナ】
「中和槽がこの病院の外にあるこちらで中和されて下水に流されるということです」
透析に”欠かせない”だけに、その危険性を理解し対策を講じた取り扱いが重要となる2つの液体。
これは実際に「塩素ガス」の発生を再現した映像です。
塩素ガスは猛毒で発生させないことが第一ですが、万が一発生してしまった際に、その発生を速やかに停止させる「抑制剤」の製造メーカーでは、今回の事故を受けて、全国の病院などからこれまでにないほど問い合わせが急増しているということです。
(スタジオ)
補充という作業は決して難しいものではなく、”慣れ”や”不注意”によるヒューマンエラーをいかに防ぐかが大切だと現場の方々はおっしゃっていましたが、ヒューマンエラーのほかに怖いというのが地震だということなんです。
きょう伺ったクリニックでは、万が一強い揺れが来た時に、少しでもタンクからこぼれるリスクを減らすため、固定ではなくキャスターをタンクの下につけているということでした。
また、補充の仕方についても、何か業界で統一したガイドラインなどがあるわけではないそうで、今後、今回のことを受けて業界団体などが動き出すのかどうなのか、といったところも気になるところです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/60f725f53698ec7dec6f823ea647cf5de1c03eff
(ブログ者コメント)
理事長から「補充の手順に誤りがあった」と説明された件、マニュアルが間違っていたということだろうか?
それともマニュアル通りに行わなかったということだろうか?
調べた範囲では、その点に言及した報道は見つからなかった。
2024年9月2日12時10分に時事通信から下記趣旨の記事が、当該ビルの全景写真付きでネット配信されていた。
2日午前9時25分ごろ、東京都港区芝大門の解体工事現場で、「建物の上から物が落下し、警備員がけがをしている」と目撃者から110番があった。
警視庁愛宕署によると、外壁とみられるコンクリート片が落下し、交通整理をしていた男性警備員に直撃した。
男性は頭から血を流し、意識不明の状態で救急搬送された。
コンクリート片は建物の5階辺りから、工事用の囲いを突き破って落下したとみられる。
同署が詳しい原因を調べている。
事故当時近くにいたという同僚の警備員(56)によると、男性は60代半ばぐらい。
路上で掃き掃除中に突然外壁が剥がれ、石のようなものが落ちてきた。
一般の通行人が巻き込まれる可能性もあったといい、「一瞬の出来事で何が起きたか分からなかった。まさかこんなことになるなんて」と話した。
現場に掲示された看板によると、解体工事は4月に始まった。
来年1月からは事務所などとして使われる12階建てビルの新築工事が予定されていた。
現場は都営三田線御成門駅から南東約200メートルの、ビルやホテルなどが立ち並ぶ地域。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024090200296&g=soc
9月2日18時9分にYAHOOニュース(テレビ朝日)からは、警備員2人で上から落ちてくるゴミを掃除していた、こんなものが落ちてくるから気をつけようと話している最中に直撃したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2日午前9時半前、港区芝大門のビルの解体現場で「建物の上から物が落下し、警備員がけがしている」と110番通報がありました。
コンクリート製のビルの外壁が何らかの理由で落下し、歩道にいた男性警備員に直撃したということです。
現場で一緒に作業をしていた警備員は。
一緒に作業をしていた警備員 :
「上から解体に伴って多少小さいごみが落ちてくるので2人で掃除をしていた。
ちょうど私と打ち合わせをしていた。
『こういうものが落ちてくるから気をつけよう』と話していて、その話をしている最中に直撃した」
事故の様子を目撃した人は。
事故現場を見た人 :
「人が仰向けになって倒れているのが見えた。
急に人を呼ぶ叫び声が聞こえたので、そっちの方向を向いたら警備員が現場の人を呼んでいる声がして。
『誰か呼んで下さい』という声」
男性は頭から血を流して意識不明の状態で病院に搬送され、亡くなりました。
亡くなったのは東京・足立区に住む横山さん(67)。
事故現場周辺を通行していた人は。
現場近くで勤務する人:
「ちょっと怖い。昼食べる時によく通る道。ヘルメットつけて歩けるわけではないので安全対策はしっかりやってほしい」
「危険はいつ起きるか予測できないので、工事現場の下を通る時にはもっと気をつけようと思う」
警視庁は、外壁が落下した原因などを調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/428daed4befdaee118051acd407eb9bc8fa41231
9月2日10時29分にYAHOOニュース(テレビ朝日)からは、現場には被災者のものと思われるヘルメットが残されていた、当時、風は吹いていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
加藤記者 :
「現場には警備員の方がかぶっていたとみられるヘルメットが残されています。
また、周囲にはコンクリート片も散らばっています」
一緒に作業をしていた警備員によりますと、事故当時、現場では風は吹いておらず、工事の際に出たゴミなどを拾っていた際にコンクリート片が男性に直撃したということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ea514d07a288b7fc57dc6e44309fb9085d5bd536
9月2日18時14分にYAHOOニュース(日テレNEWS24)からは、防塵パネルは重量物に耐えられるようにはできていないなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
解体中のビルは工事用のパネルに囲まれ、コンクリートは見えない状態。
いったい、なぜ、コンクリート片が落下したのでしょうか。
専門家は、ビルの真ん中あたりにある、1枚だけはがれたパネルを見て、こう指摘します。
神戸大学大学院 建築学専攻 向井洋一教授:
「(コンクリートを)移動させる時ひっかかって倒れたり、それが外側に倒れたら、(防風・防じん)パネルはそれに耐えられるようには基本的にはしていない。
それがそのまま押し出して落ちちゃった可能性はあるかも」
工事現場を通る歩行者が注意できることはあるのでしょうか。
向井教授:
「工事現場で上でつり上げたり、車で作業をしている時は、警備員さんがいるけど前を見ながら上を見る。なんか落ちてくるって気遣いながら」
https://news.yahoo.co.jp/articles/9adea9ce4550c7329738b3d273e232080773237c
9月2日17時41分にNHK首都圏からは、6~7階付近の外壁が落ちた、作業開始前で落下物防止柵を出していなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
(映像では1枚だけ出ている落下防止用柵が映っている)
捜査関係者によりますと、6階から7階付近にあった外壁が何らかの原因で落下し、ビルを覆っていた工事用の囲いを突き破って落ちたとみられています。
当時は作業開始前で、落下防止用の柵を出していなかったということです。
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20240902/1000108654.html
9月3日13時32分にYAHOOニュース(FNN PRIME)からは、台風対策で朝顔(落下物防止柵)を閉じ、そのままにしていた可能性があるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
事故現場近くにいた人:
「私が来たのは朝8時。そこから間もなく解体の音がバリバリ、ドカドカ音がし始めた。工事し始めた。」
解体作業は、2日午前8時半ごろから始まったといいます。
・・・
田中キャスター:
「解体工事の現場自体はパネルで全体を覆われていまして、3階から4階部分でしょうか、落下物防止のためのパネルもありますけれども、今見ると1枚だけ斜めになって、それ以外はすべて垂直に壁とくっついた状態になっていますね。」
業界用語で「朝顔」と呼ばれる落下物防護柵。
これが開いていない状態となっていたのです。
一体どういう状況なのか?
1級建築士の岩山健一さんに聞きました。
岩山氏:
「おとといぐらいに台風が来てましたよね。『朝顔』(落下物防護柵)って、開いている状態だと風にあおられるわけですよ。だから、強風が吹くようなタイミングでは閉じておくというのが、これはこれで正しい選択。」
作業中は必ず開いておかなければいけないものですが、台風や大雪の際は閉じることもあるという落下物防護柵。
台風を警戒し閉じられたものが、そのままだった可能性があるというのです。
岩山氏:
「今回はコミュニケーションが足りていなかったのではないかと考えます。「朝顔」(落下物防護柵)が開く前に中で解体が始まってしまったのではないかと。」
現場で作業をしていた解体業者によると、事故が起きた午前9時半ごろには、落下物防護柵は全て閉じた状態だったということです。
解体作業開始から1時間近く、ずっと閉じたままだったということになります。
なぜこのような状態になってしまったのかも含めて、現在調査中だということです。
(「めざまし8」9月3日放送より)
https://news.yahoo.co.jp/articles/7bc34e2302cdba250f5eec349979b3168a01fb54
(ブログ者コメント)
〇詳細は不明だが、現場に残されたヘルメットには細長い穴状の亀裂が入っているように見える。
また、コーンの横には厚さ数cm程度の外壁コンクリート片らしきものが落ちている。
それらのことから考えると、剥がれた外壁が縦になったままヘルメットを直撃したのかもしれない。
〇ヘルメットの耐貫通性試験は、重さ3kgの円錐を1m高さから落として行う。
日本ヘルメット工業会 産業用ヘルメット 衝撃吸収性試験
https://www.japan-helmet.com/importance/shiken.html
今回のヘルメットも、当該試験でOKになったものが型式認定されたものだと思うが、想定以上の一点集中荷重がかかったということだろうか?
ちなみに、どのような想定で試験方法が定められたのか、調べてみたが見つからなかった。
〇今回の事故は、ヘルメットが役に立たなかった、ブログ者が知る限りでは珍しい事例だ。
ヘルメットは材質によって3~5年の耐用年数が定められているが、今回のヘルメットは何年使用したものだったのだろうか?
また、着装体などは正しく取り付けられていたのだろうか?
2024年9月1日16時3分にYAHOOニュース(KOREA WAVE)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ソウルのアパートや宿泊施設に設置されている緊急脱出用の「緩降機」が、正しく管理されていないことが多く、市民の多くはその使用方法さえ知らない現状が浮き彫りとなった。
特に最近、富川市(プチョンシ)のホテル火災で19人が死傷した事故後、緩降機の重要性に注目が集まっている。
緩降機は高層建築物で火災が発生した際、ロープを使用して安全に降下するための装置だが、多くの市民は普段は目にする機会が少なく、使用方法についても詳しく知らない。
緩降機が設置されていても、しばしば収納家具の奥やカーテンの後ろに隠れているなど、緊急時にすぐ取り出せない場所に保管されていることが多い。
記者が訪れたソウル市内の宿泊施設では、緩降機の保管場所がテーブルの下にあり、ホコリが積もっていた。
宿泊客の多くはその存在すら知らず、実際に使用しようとすると、ロープを取り出し、壁のフックにかけるだけで数分を要した。
火災時の「ゴールデンタイム」である7分以内に脱出することは困難なようだ。
また、緩降機のフックを窓際の固定リングに取り付ける際、長期間使用されていないためリングが緩んでおり、力を入れて回さなければしっかりと固定されなかった。
一部の市民は、法的に緩降機を設置することが義務付けられていても、実際に使用できなければ意味がないと指摘している。
消火器やAED(自動体外式除細動器)と同様に、学校や職場での緩降機使用訓練の機会が必要だとの声も上がっている。
専門家は、緩降機を利用する際にはいくつかの重要なステップがあることを強調している。
使用前には支柱がしっかりと固定されているか確認し、降下中には腕を上げずに体を支えるようにする必要があると警告している。
また、緩降機は常に目立つ場所に設置し、緊急時に迅速に取り出せるよう管理されるべきだとしている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/4e448cfe72f145898832f6bdb8f651cc6241335b
(ブログ者コメント)
〇数えたことはないが、おそらくブログ者はこれまで100軒以上のホテルに泊まっている。
しかし、ベランダに下の階に降りる非常口があるのを目にしたことはあるが、緩降機に意識が向いた記憶はない。
室内にあれば、邪魔だなあ・・・とか、これは何だ?という気になると思うので、室内には設置されていなかったのかもしれないが・・・。
〇そこで緩降機とはいかなるものか調べたところ、以下の記事が見つかった。
御参考まで。
(2023年3月29日 NHK首都圏;多数の写真付き)
みなさん、ちょっと思い出してください。
マンションのベランダや、ビルの屋上などで見たことがある「避難〇〇」と書かれたアレ。
「避難するときに使うんだよね」
そう、その通りです。
では、その「避難○○」の使い方、知っていますか?
私は知りませんでした。
「その時」が来たら使うんだろう程度で…
火災が起きて、マンションなどの高い建物から避難するとき、もし階段が炎に包まれていたら…
もう1つの避難手段、それが「避難器具」になります。
「使い方を知ることが、あなたの命を救う」
ハラハラ・ドキドキの体験で感じたことをお話します。
■こんにちは! 5分以内に脱出してください
アナウンサー(原)みずから防災体験をする「#防災やってみた」
このシリーズの怖いところは、本当に何も知らされずに体験現場に向かうことです。
案内されたのは、都内のとある施設の2階。
迎えてくださったのは、都市防災の専門家 工学院大学の村上正浩教授です。
そこで、いきなりの指示が…
・・・
■避難器具 その(1)「避難はしご」
・・・
■避難器具 その(2) 「緩降機(かんこうき)」
今回の体験は意外とイケるかも!と思った原を、真のハラハラ・ドキドキが待っていました。
村上)こちらも避難器具なんですが、気が付きました?
原)なんでしょう、この「私の部屋にある、使われていないフィットネスバイクのようなもの」は。
村上)見慣れないかもしれませんが、こちらは『カンコウキ』と呼ばれる避難器具です。
“緩”やかに “降”りる“機”械で『緩降機』
意識しないと気付きませんが、都内では約3万2千棟に設置されているそう(総務省消防庁による)。
飲食店などが入る商業用ビルやホテルなどに多く設置されているそうです。
街を探してみると…
カラオケボックスのこれ、居酒屋のこれ、ホテルのこれも…実は緩降機です。
村上)では原さんも、この緩降機を体験してみましょう。隣のビルで。
この2階建ての施設からではないの!?
そして、連れていかれたのは、一瞬想像したけれど信じたくなかった、ビルの屋上…
・・・
■避難器具 その(3)「救助袋」
・・・
■使い方を知ることが、あなたの命を救う
4階の高さから身ひとつで降りる…もう一度したいとは思いませんが、いざというときには冷静に避難できそう、という自信がついたのは事実です。
今回体験したのは、あくまでも1つの避難経路が塞がれてしまった場合の「代替手段」。
階段などでの避難ができない時の、いわば最後の手段です。
使う可能性は非常に低いと思いますが、火災の時に避難できる方法が目の前にあるのに、知らないがために使えない。
そんな状況にならないためにも、まずは使い方を知っておくことが大切だと感じました。
では、もう一度聞きますね。
あなたの近くにある「避難○○」の使い方、知っていますか?
https://www.nhk.or.jp/shutoken/shutobo/20230329a.html
2024年9月1日11時4分にYAHOOニュース(現代ビジネス)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
世界で最も災害の多い国である日本において、我々の先祖たちは、災害の恐ろしさを後世に伝えるため、様々な手段を用いている。
その代表例が「地名」だ。
【写真】桜、亀、滝ほか、あなたの町は…日本全国「あぶない地名」一覧【解説付き】
現在、日本列島に大雨をもたらしている台風10号(サンサン)によって、すでに各地で土砂災害や浸水、川の氾濫などが起きている。
その被害地域を調べるてみると、確かに「あぶない地名」がズバリ当てはまる場所も。
前編記事『【台風10号】死者3名「蒲郡土砂崩れ」現場が《あぶない地名》と判明…!なぜ「ハザードマップの警戒区域ではない」町で災害は起きたのか』では、蒲郡の「あぶない地名」ほか、災害と関係性が高い「蛇」がつく地名などを検証してきた。
■人気の観光地、実は水害多発地帯だった
歴史に残るような大規模な災害。
これらが発生した場所には、多くの場合、特有の地名がある。
今から40年近く前、1982年7月23日から翌24日にかけて、長崎市内を集中豪雨が襲った。
「長崎大水害」と呼ばれるこの水害で、市内全域は瞬く間に冠水した。
被災地の中でも、23人という多くの犠牲者を出したのが長崎県長崎市鳴滝(なるたき)だった。
この町はかつて幕末期に出島で医師を務めたドイツ人・シーボルトが開設した鳴滝塾があった場所として有名で、現在も観光客で賑わう。
だが実は水害多発地帯としての一面もある。
「鳴滝」という地名について『地名用語語源辞典』(東京堂出版)では〈水音をたてる滝。水音の激しい急流〉と説明しており、水が激しく流れる土地を示している。
長崎大水害で甚大な被害を出した鳴滝だが、被災現場を訪れたところ、もはやその面影はなかった。
新しく建てられたのであろう住宅を含めて、家々が密集している。
この鳴滝は昔、人々が頻発する水害を避けたため、それほど住宅はなかったそうだ。
それが近年になって引っ越してくる人が急増し、今のような住宅地を形成しているという。
その理由を、長崎市内の不動産業者はこう指摘する。
「少し前に、鳴滝を『高級住宅地』にする触れ込みがありました。それからですよ、どんどん家が増えていったのは」
■縁起の良い「つる」のはずが…
たしかに町を散策してみると、シーボルト記念館の周辺は綺麗に整備されており、異国情緒すら感じられる。
ほどよく自然もあって、閑静な山の手といった雰囲気だ。
不動産業者は続ける。
「お店に来る年配のお客さんの中には『高級住宅地』という宣伝文句に惹き付けられて鳴滝に家を建てた方が大勢いらっしゃいますが、後から防災マップを見て、ビックリされますよ」
同じく九州は福岡県みやま市瀬高町東津留(ひがしつる)。
19世紀から今に至るまで20回以上、町を流れる矢部川の氾濫に遭っている。
2012年7月11日~14日にも、梅雨前線に伴う集中豪雨によって矢部川の堤防が決壊、濁流が東津留の家々を呑みこんだ。
この堤防が決壊した現場周辺には「津留」という地名がよく見られる。
矢部川を挟んで東津留の反対にある柳川市大和町六合という地区は、かつて「西津留」と呼ばれていた。
さらにその両地区を「津留橋」が結んでいる。
津留地区で一番の長寿である93歳の男性に話を聞くことができた。
「『津留』という地名はよう水害が起こる場所だと、わしらぐらいの者はみな知っとる。矢部川が鶴の首みたいに蛇行してるだろ。わしが小さい頃はそこからしょっちゅうキレよった(氾濫した)」
現地で矢部川を間近にすると、確かに鶴の首が曲線を描いているように、大きく蛇行している様がよく分かる。
この「鶴」が「津留」となり、今に歴史を伝えているのだ。
■大阪にある《水を「放出」していた地》
一方で、災害が起こりやすい地名を見つける際、土地の今の様子だけを判断材料にしてはいけない。
川や山に近い場所は当然、災害も発生しやすいが、大都市の中心部であっても油断はできない。
大阪府大阪市鶴見区放出(はなてん)もそうした土地に当てはまる。
大阪市の東部に位置するこの放出は、マンションやスーパーマーケット、工場などが立ち並ぶ活気あふれる町だ。
駅に降り立って辺りを見回しても、災害とはまったく無縁な風景が広がっていた。
しかし、この町を明治時代の古地図で見ると、様相は一変する。
かつて、この地は田畑や池が非常に多い低湿地帯だったのだ。
北には寝屋川、南には第二寝屋川、そして西には淀川と、3つの川に囲まれる形になっているこの放出。
それゆえ川が氾濫すれば、水が一気に町に流れ込む可能性が高い。
「かつてあった湖水が、淀川に合流する地点で、水を放出していた。昔から水の集まりやすい土地として、『放出』と呼ばれるようになった」(70代の住民男性)。
1972年と1976年の二度にわたって発生した寝屋川の氾濫による水害を体験した、放出で長年暮らす80代の女性は、その時の苦労をこう打ち明ける。
「あの時は生まれて初めて床上浸水を経験しました。家にも泥水が流れ込んでそれはもう大変でしたよ。三日三晩、朝5時に起きて夜の10時まで泥を掻き出す作業をして、もういっぺんに歳をとった気がしました」
放出の住民たちは、「今は(寝屋川や淀川は)整備されているから大丈夫」と話すが、これは油断以外の何物でもない。
国土交通省のハザードマップでは、寝屋川の氾濫時には1~2mの浸水が、さらに淀川の氾濫時には同2~3mが見込まれている。
これは大阪市内の他の地域と比較しても、きわめて危険度が高い。
「水害は過去のもの」とは単なる思い込みにすぎないのだ。
■野毛(ノゲ)は「ガケ」を指します
首都圏にも、他に多くの災害地名が存在する。
神奈川県横浜市中区野毛(のげ)町は、野毛山動物園を頂点とした丘陵地となっている。
町は起伏が激しく、道路脇の急傾斜は、今にも崩れそうな状態をやっと抑えているかのように舗装されている。
2014年10月、この町の一部で崖崩れが発生して寺院に流れ込み、僧侶が1名亡くなった。
近くの住民は、「事故が起こるまで、『崖がある』という程度の認識で、そこまで危険だとは思っていなかった」と言うが、実はこの「野毛」という地名が、災害を警告していた。
『横浜の町名』(横浜市市民局)では〈ノゲとは崖のこと〉としている。
つまり野毛が、崖崩れや土砂崩れが起きやすい土地だと明示されている。
さらに『横浜の町名』の続きには、〈野毛町の地域には、有名な切り通しがあり、この切り通しは「野毛」という地名が意味する崖をまさに切り取っているのである〉とある。
山を切り開いてできた町が野毛の本当の姿。
危険があって当然なのだ。
■土地の由来を知ることが、命を救う
他にも思いがけない災害地名として、「蟹」というものがある。
神奈川県川崎市高津区蟹ケ谷(かにがや)はそんな蟹がつく珍しい地域だ。
川崎市発行の『川崎地名辞典』には〈「蟹」は、「剥落しやすい土地」を示す「カニ」から来たもの〉と、その由来が記されている。
それを証明するように、'89年8月にこの蟹ケ谷で崖崩れがあった。
当時を知る住民が振り返る。
「あの日は大雨が一晩続きました。ゴルフ場やバッティングセンターが建つ崖の上から土砂がなだれ落ちたんです。住宅に流れ込んで3人が亡くなりました」
その後、事故発生現場の崖下は造成されて、住宅地になったとその住民は話す。
新しく引っ越してきた人たちは、大きな崖崩れがあったことを知っているのだろうか。
ここまで災害に関係する数々の地名をあげてきた。
だがこれらは、ごく一部にすぎない。
前出の楠原氏はこう語る。
「地名には必ず、そこで暮らす人の生活の上で不可欠な意味があります。
だからこそ、長い間、災害と接してきた日本には『あぶない地名』があるのです。
せめて自分の住む所、あるいはこれから住もうとしている土地の名前がどんな意味で、どういった場所なのかを知っておいて損はありません」
自分の住む土地の由来や成り立ちを、少しだけ振り返ってみることが、家族の命を救うことになるかもしれない。
(ブログ者コメント)
記事中の添付リストには、以下のような情報が記されている。
鮎;「揺(あゆ)く」に由来。
軟弱な地盤の土地を意味しており、平地では地震災害が発生しやすい。
その他、梅、荻、女、柿、蟹、釜、亀、草、倉、駒、鷺・・・
https://news.yahoo.co.jp/articles/b9f5a3d6c7c22e67f37cc75cf518579f8fed8806
2024年7月13日に掲載した元記事がブログ運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/13993/
(2024年9月10日 修正2;追記)
2024年8月31日19時0分にYAHOOニュース(産経新聞)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
内容的には、ほぼ第1報とかぶっているが、よくまとめられた記事だと感じたので、紹介する。
高知市で今年7月、小4男児が水泳の授業中に亡くなった。
小学校のプールが設備故障し、近くの中学校で授業を行っていた。
8月24日に開かれた事故検証委員会では、当日のプールは男児の身長よりも水深が深く、事故以前にも死亡男児を含め3人の児童が溺れかけていたことが明らかになった。
関係者が「何度も立ち止まる機会があった」と悔やむ今回の事故。
なぜ防げなかったのか。
■足のつかないプール
事故は7月5日に起きた。
市教委によると、当時のプールの水深は114~132・5センチ。
亡くなった男児の身長は113・8センチで、一番浅いところでも足がつかない状態だった。
水中で足がつかないというのは、大人でも恐怖を覚える環境だ。
市教委は専門家らによる検証委員会を設置、
8月24日に初会合が開かれた。
会合は冒頭以外は非公開で進められたが、そこで示された事故の経緯や当日の状況などをまとめた資料からは、情報共有の不備と現場の危機意識の欠如が浮かびあがる。
資料などによると、6月上旬に被害男児の通っていた長浜小のプール濾過(ろか)ポンプの故障が発覚。
修理に時間を要するとして、1~3年は近隣の別の小学校、4~6年は事故現場となった南海中で授業を行うことを長浜小の校長が提案した。
校長らが南海中のプールを現地調査したところ、満水時には最大水深140センチになるが、6月5日の計測では深いところで120センチ程度と、長浜小と同じだった。
市教委は「水深が長浜小と変わらない」との報告を受け、安全性が確保できるとして、南海中のプール使用を決定。
長浜小は保護者に対し、連絡文書で「南海中のプールは、水深1・2~1・4メートルですが、水を浅く張っているため長浜小のプールの深さ(1・0メートル~1・2メートル)とあまり変わりありません。尚、細心の注意を払い水泳指導を行います」と通知した。
南海中のプールを使った初めての授業は6月11日に行われた。
校長はプールの水位が10センチ程度上がっていることを確認。
同21日も満水になっていたが、教員らは「苦手な子は浅いところにいること」などと注意喚起し、授業を強行した。
この日、今年度初めての水泳授業を受けた被害男児は、最も浅い場所で浮きの練習をしていたが、水面が頭の上だったため、教員1人が「半分付きっきりで対応した」という。
また、バタ足練習では被害男児を含め3人が教員に救い上げられる場面があり、校長に「溺れかけた児童がいる」と報告したという。
■空白の10分
そして事故が起きた7月5日を迎える。
授業は2、3時間目に行われ、4年児童36人が参加した。
教員2人が指導にあたり、教頭1人がプールサイドで監視していた。
授業は午前10時10分から体操、シャワーと進む。
教頭によると、被害男児は水慣れの前に「怖い」と言っていたという。
授業が進み、泳ぎの得意なグループと苦手なグループに分かれたのは午前10時42分ごろ。
教員1人がプールサイドを歩いている被害男児を目撃している。
そして、午前10時52~54分ごろ、児童の「先生」と呼ぶ声を聞いた教員2人がプールサイドに引き上げられた男児を確認したが、すでに意識不明だった。
教員がプールサイドで確認してから約10分の間に溺れたとみられる。
■「水位変化、考え及ばず」
水位変化などを受け、授業中止を判断できなかったのか。
検証委員会のあと、取材に応じた松下教育長には報道陣から質問が相次いだ。
松下教育長は、中学校での授業実施については「長浜小と水位が同じということで安全と判断した」と説明。
授業実施の段階で水位が高くなったことについては「調査後に水を足していて、それ自体は水質管理上適切だったが、その後水位が変化することに考えが及ばなかった」と釈明した。
「いずれにせよ、立ち止まる機会は何度もあった」と後悔をにじませた松下教育長。
検証委は年度内を目標に報告書を取りまとめる予定だ。
検証委の委員長を務める中内功弁護士は、「原因と再発防止策を検討するためにも、事故が発生した経緯をしっかり解明することが重要だ」と話していた。
■「危機意識が不十分」
安全教育学が専門の桐蔭横浜大スポーツ教育学科の井口成明教授に聞いた。
プールの水深に明確な基準はないが、全く泳げない児童なら身長の半分ぐらいが適切で、足がつかない状態はありえない。
本来なら泳力別にグループを分け、底に踏み台を沈めたり腕浮輪を使うなどの対策が必要だった。
監視の目も不十分で、児童が恐怖を覚える環境で授業を進めたのは危機意識が不十分と言わざるを得ない。
水泳教育は水の危険から身を守るすべを身に付ける学習で、児童を危険にさらすのは本末転倒だ。
学校現場は、水泳授業の基本的な安全対策の在り方をしっかりと研修し実践する必要がある。
https://news.yahoo.co.jp/articles/8cf8bfbc58ee2e89f509ec16a8b50943c147685e
2024年8月31日20時0分にNHK関西から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
31日午前11時半ごろ、大阪・此花区にある日本製鉄の工場で、「男性が鉄板に挟まれてぐったりしている」と警備員から消防に通報がありました。
救急隊員が現場に駆けつけ、寝屋川市の会社員、大西さん(58)が意識不明の状態で病院に搬送されましたが、その後、死亡が確認されました。
警察によりますと、この工場は電車の車輪などを製造していて、大西さんは深さおよそ10メートルの排水ピットの中で清掃作業をしていたところ、鉄板が突然倒れて下敷きになったということです。
鉄板の大きさは縦と横それぞれおよそ1メートル、重さが200キロほどあり、仕切り板として使われていたということで、警察は当時の状況を詳しく調べています。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20240831/2000087256.html
2024年8月31日19時27分にNHK愛媛から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
31日午前10時過ぎ、新居浜市の「住友金属」東予工場から「工場内で社員が感電して意識不明で倒れている」と消防に通報がありました。
警察などによりますと、倒れていたのは市内に住む社員の笹野さん(26)で、当時は同僚7人と銅を精製するため、電気が通った大型の電解槽に電解液を流し込む作業を行っていました。
笹野さんは、電解槽につながる電気が流れるアルミ製のバーの上にうつぶせで倒れているところを同僚が見つけ、市内の病院に運ばれましたが、意識不明の重体です。
上半身には感電した際にできたとみられるやけどのあとがあったということです。
警察は、笹野さんが作業中に感電した疑いもあると見て、詳しい状況を調べています
https://www3.nhk.or.jp/matsuyama-news/20240831/8000019332.html
8月31日付で愛媛新聞からは、電気槽内に銅板を並べ硫酸に浸して電気を流す作業をしていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
31日午前10時10分ごろ、新居浜市西原町3丁目の住友金属鉱山東予工場精銅課で、同社社員の男性(26)が倒れているのを同僚が発見し、119番した。
男性は重体。
新居浜署によると、男性は31日午前8時ごろから、電解槽内に銅板を並べ、硫酸に浸して電気を流す精銅作業に同僚7人と従事していた。
男性の上半身に、感電によるとみられる熱傷が確認された。
https://www.ehime-np.co.jp/article/news202408310167
2024年8月30日23時28分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
横断歩道の白線の間隔は、これまで45センチから50センチと定められていましたが、塗り直しにかかるコスト削減などを目的に、間隔を90センチまで広げることを可能にする制度改正が、ことし7月に行われました。
しかし、「目の不自由な人たちが横断歩道を認識しづらくなる」という意見が事前に寄せられ、警察庁は一部の横断歩道に対象を絞って間隔の変更を進める方針です。
横断歩道は、車のタイヤとの摩擦などで塗料がすり減ることから、交通量の多い場所では2年から3年ごとに塗り直しが必要で、維持管理にかかるコストが課題になっています。
白線の間隔は、標識標示令で45センチから50センチと定められてきましたが、警察庁は塗り直しのコスト削減などを目的に、白線の間隔を90センチまで広げることを可能にする制度改正の方針を打ち出し、ことし6月にかけて意見を募集しました。
これに対し、目の不自由な人たちから「白線の間隔を広げると横断歩道を認識しづらくなる」という複数の意見が寄せられたということです。
警察庁は、視覚障害者の団体に聞き取りなどをしたうえで、「すべての横断歩道」を対象にしていた当初の方針を変更し、信号が変わったことを音で知らせる装置と「エスコートゾーン」と呼ばれる誘導ブロックが設置された一部の横断歩道に対象を絞ったうえで、7月26日から制度を開始しました。
警察庁は、目の不自由な人の安全に十分配慮して横断歩道の塗り直しを進め、合理化との両立を図りたいとしています。
■白線の間隔を広げる背景は
警察庁によりますと、ことし3月末時点で、全国にはおよそ59万か所、合わせておよそ116万本の横断歩道があります。
交通量が多い場所では2年から3年おきの塗り直しが必要とされていて、新たに横断歩道を設置したり薄くなった白線を塗り直したりするための予算として、今年度は国と地方あわせて82億円余りが計上されています。
全国の警察は、白線のすり減り具合=「摩耗率」をもとに作業の優先度をランク付けし、横断歩道の塗り直しを進めていますが、費用面やスケジュールの制約があるのが現状です。
横断歩道での交通事故は年間1万件以上起きていますが、中には白線が見えにくくなったことで重大事故につながったと認定されたケースもあります。
2018年10月、川崎市で横断歩道を横断中の男性がタンクローリーにひかれ、頭の骨を折る大けがを負いました。
運転手は過失運転傷害の罪に問われましたが、裁判所は「白線が完全に消えていて、運転手が横断歩道を認識するのは困難だった」として、運転手に無罪を言い渡しました。
警察庁などは、白線の間隔を広げた場合にドライバーや歩行者からどう見えるかなどを検証し、安全上の支障はないと判断して制度の改正に踏み切りました。
塗り直しの費用を削減できるだけでなく、タイヤとの接触を減らして、白線がすり減るまでの期間をのばすことができ、効率的な維持管理と事故防止両面の効果が期待できるとしています。
費用面では、例えば標準的な幅7メートルの道路で、従来どおり45センチの間隔で8本の白線を引いた場合、1か所でおよそ8万円がかかります。
一方、間隔を90センチまで広げると必要な白線は6本で済み、費用はおよそ6万6000円。
1万7000円の費用が削減できるとしています。
■目の不自由な人はどんな影響を受けるのか
横断歩道の白線の間隔が広がることで、目の不自由な人たちはどんな影響を受けるのか。当事者に取材をしました。
全く光を感じない「全盲」の吉泉さんの場合、横断歩道では白線の塗料の盛り上がりを足で踏んだ感覚で、まっすぐ進めているかを確認しているといいます。
吉泉さんは、「45センチ間隔は歩幅の範囲に収まるので白線を確認しやすいのですが、90センチになってしまうと手がかりが半分になるので、影響を受けると思います」と話しています。
視野が狭く視力も弱い鷹林さんの場合、白線が横断歩道の位置を知るための手がかりになっているといい、「白線は少し離れた場所からでも認識しやすいので、それを頼りに横断歩道を見つけて渡っていました。白線が減ってしまうことで、横断歩道に気づけなくなるかもしれず、不安を感じています」と話していました。
■専門家 “いちばん大事なのは安全 合理化ありきではない”
交通工学が専門で、制度改正の検討にも参加した埼玉大学の久保田尚名誉教授は、「インフラの建設や、維持管理にお金が回らないという大きな状況があり、ほとんど消えかかったような横断歩道が、残念ながら各地でみられる。いちばん大事なのは安全であって、それを達成するために必要なのが合理化だが、合理化ありきではない。視覚障害者の方に意見を聴き、不安が払拭(ふっしょく)されたかなどを確認しながら、運用を進める必要がある」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240830/k10014566241000.html
2024年8月30日19時13分にYAHOOニュース(テレビ朝日)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
台所で食器を洗う女性に、まさかの事態が。
中国南部の広西チワン族自治区で撮影された映像。
轟音とともに閃光(せんこう)に包まれるキッチン。
女性は吹き飛ばされ、皿などが飛び散ります。
女性を襲ったのは、なんと落雷でした。
この日、中国では南部を中心に大荒れの天気に…。
広西チワン族自治区でも、雷雨への警戒が呼び掛けられていました。
幸いにも女性にけがはありませんでしたが、なぜ室内にいたにもかかわらず、落雷の被害を受けたのでしょうか。
専門家によると、水道管や排水管など金属製のパイプを伝って雷が室内まで侵入したのではないかということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/9a132788e543788bde5a84f2b08102b30fe45536
(ブログ者コメント)
〇落雷による建物火災はしばしば起きているが、その原因の一つは、こういうことかもしれない。
〇動画を見ればカメラは全くブレていない。
ということは固定カメラ。
防犯対策を徹底している家だったのだろうか?
2024年8月30日16時49分にYAHOOニュース(防災士ライターの寄稿文)から下記趣旨の記事が、複数枚の写真付きでネット配信されていた。
台風10号は本体付近のみならず、遠く離れた地域にも「遠隔豪雨」を引き起こし、大雨による甚大な内水被害が発生しています。
ニュースでは、冠水した道路を水しぶきを上げて走るトラックや車を報じてします。
しかし、カメラを横に振れば、多くの地域で道路沿いの住宅や商店、歩行者が、二次被害にあっていることが分かるでしょう。
今回は、ニュースでは報じられない、大雨で道路が冠水した際の二次被害についてお伝えします。
■内閣府防災情報のページでも小さいながら掲載している
今回お伝えする情報は内閣府防災情報のページでも、小さいながら掲載されています。
(防災情報のコピペは転載省略)
このように、道路が冠水したことで二次被害にあっている方は実際にいます。
次からは、筆者が実際に見聞きした、冠水した道路を車が通行した雨水の波で起きた、二次被害について紹介します。
■自宅の駐車場の車が泥水を被って浸水状態
自宅の駐車場に止めてあった車は、タイヤ部分まで雨水に浸かっていました。
なんとかその程度で済んでいたので、エンジンルームは無事。
だったはずなのですが、冠水した道路を走る車によって大きな波が起こり、ボンネットまで泥水を被る被害に・・。
さらに、車が通るたびに泥水を被るため、車が浸水した状況となり、エンジンがかからなくなってしまったのです。
■商店の扉のガラスが割れて浸水!ほとんどの商品を廃棄
店前に土のうを積んで扉のガラスに板を貼り、何とか店内への浸水を防いだ商店ですが・・。
台風が去り、ガラスに貼った板を外し、開店の準備をしていたとき。
道路を大型のトラックがとおり、大きな波が商店を襲いました。
土のうを軽々と超えた波は、商店の扉のガラスを破壊し、店内に侵入します。
割れたガラスが雨水と共に店内に侵入しているため、思うように動けません。
そうしているうちに、トラックや大型のワゴン車が通行し、何度も商店に水が浸入。
せっかく台風から店を守ったのに、思わぬ二次被害によって床下浸水同様の被害になってしまいました。
雨水を被った商品は全て破棄せざるを得ない状況で、損害額は数百万円におよんでいます。
■歩道での避難途中に波で転倒!頭を数針も縫う大けがを負う
ひざ下まで冠水した道路を歩くのは、困難を極めます。
しかし、避難所に向かうために仕方なく歩道を歩いていたとき、水しぶきを上げて車道を走り去った車のあとから、思わぬ波に襲われました。
通常でも不安定なところに、腰上までの波の力で耐えきれず転倒。
頭をブロック塀に打ちつけて血だらけになりつつも、とにかく避難所まで辿り着き、応急処置をしてもらいます。
その後、救急車で病院に運ばれて、傷口を数針も縫う結果になりました。
■対向車線からの大量の水しぶきで視界不良に!その一瞬で
追突事故を起こした
雨の日に対面通行の道路を走った経験のあるドライバ―なら、簡単にイメージできるでしょう。
冠水した道路を車で走る際に巻き上げる水しぶきは、一般的な雨のときより量が多くなります。
そのため、対向車線からの大量の水しぶきがフロントガラスに降り注ぐと、ワイパー1回では視界は開けません。
その結果、数秒間視界不良に陥り、その瞬間に前の車が急ブレーキ!
しかし、水しぶきを被った車はブレーキを踏むことなく、前方の車に衝突してしまったのです。
■冠水した道路の走行は要注意!交通違反で罰せられることも
ある
今回紹介したケース以外にも、道路の冠水による二次被害はたくさんあります。
しかし、車社会の現代では、「道路が冠水したから車で外出してはダメ」とはいえません。
自分の車が冠水した道路を走ったことで、誰かに二次的な被害を与えたことを、本人が知る由はないでしょう。
だって、そのまま何ごともなく走り去っていくのですから、分かりませんよね。
ところが、実は知らないところで誰かに二次的な被害を与えているかもしれません。
そして、以下の道路交通法違反で、罰せられるケースもあるので要注意ですよ。
(道交法文面のコピペは転載省略)
冠水した道路を車で通行するときは『速度をおとして通行するのがマナー』であると、広く知って欲しいですね。
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/45fc2d3dfc2fc6b17899948548af52ac1491f5f1
(ブログ者コメント)
2週間ほど前、冠水道路に入ろうとして消防団の人に叱られた・・・そんな体験談が話題になっているという情報を紹介したが、今回は、その詳細版。
2024年8月30日17時37分にNHK北海道から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
30日午後2時ごろ、小樽市新光の高速道路の工事現場で「地下20メートル付近で体調が悪くなった人がいる」と、工事関係者から消防に通報がありました。
消防が駆けつけたところ、作業員4人が意識不明の状態で地上に引き上げられていて、救急隊が酸素吸入などを行った結果、いずれも意識を取り戻し、その後、病院に搬送されました。
警察などによりますと、現場では高速道路のジャンクションを全面開通させるための建設工事が行われていて、当時、5人の作業員が地下20メートル付近で、コンクリートを流し込むなどの作業にあたっていたということです。
警察は、4人が作業中に酸欠状態になったとみて状況を調べています。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20240830/7000069502.html
8月30日20時4分に産経新聞からは、熱中症のような症状だと119番通報された、直径5m深さ30mの穴の中で作業していた、基礎工事中だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
30日午後2時5分ごろ、北海道小樽市新光の工事現場で「作業員が熱中症のような症状で意識がない」と119番通報があった。
道警によると、男性作業員4人が一時意識不明となったが、酸素吸入をして回復した。
4人は直径約5メートル、深さ約30メートルの穴の中で鉄骨を運ぶ作業中で、酸欠などの可能性もあるとみられ、詳しい状況を調べている。
現場は後志自動車道の小樽ジャンクション(JCT)付近。
道警によると、JCTの基礎工事が行われていた。
https://www.sankei.com/article/20240830-AGEQTGBOYNO6FP7GWXS33VXY4Y/
8月30日22時30分にYAHOOニュース(北海道文化放送)からは、リレー方式で鉄骨を下ろす作業を行っていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8月30日午後2時10分ごろ、小樽市新光3丁目の後志自動車道で工事作業員1人が体調不良を訴え、関係者が消防に通報しました。
警察や消防が現場に駆け付けた時には男性作業員4人が体調不良に陥っていて、全員が一時意識を失い、病院に搬送されましたが、治療を受けて現在は意識を取り戻しているということです。
警察によりますと、現場では高速道路のジャンクションを新設する工事がおこなわれていました。
4人は当時、基礎部分を作る工程で深さ約30mの円形に掘られた立坑(穴)に入ってリレー方式に鉄骨を下ろす作業をしていたところ、体調不良になったということです。
警察は4人が酸欠や熱中症になった可能性があるとみて、作業工程や現場の状況などを調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c9ca1e9e76a71f779897dcd3cec4747aa8a29973
2024年8月29日18時41分にYAHOOニュース(STV)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
北海道・道東の根室高校の校舎内に大量のカビが発生し、複数の生徒が体調不良を訴えていたことがわかりました。
高校は現在、臨時休校となっていて、職員らによるカビの除去作業が続いています。
夏休みが明けて、本来であれば授業が再開しているはずの教室。 2024年8月29日、生徒の姿はなく、アルコールを使っていすや机の清掃作業が行われていました。
校内には、送風機や除湿機、合わせて30台を設置、昼夜を問わずに換気が続けられています。
(根室高校 木部教頭):
「結露からカビが出てくると。(床が)びしゃびしゃになっていますので、生徒も危ない。そういうことできのうから臨時休校」
(武田記者):
「こちらの窓枠には、上から下までびっしりとまだら模様のカビが残されています。手前の窓枠が膨張して開かないため、ふき取る作業ができない状況」
8月は平均湿度が連日80パーセントを超え、蒸した日が続いた根室。
まちはきょうも、視界がきかないほど霧が立ち込めていました。
根室高校は現在、外装工事でシートに覆われ、建物内の風通しが悪く、お盆期間の数日間は閉め切った状態が続きました。
その結果、8月15日に、校舎全体にカビが広がっているのが見つかったのです。
(木部教頭):
「外装の工事もしているので、いつもと違って風通しが悪い。ことしは特に根室も湿度が高いのもあって」
根室高校ではカビの除去作業を進め、8月26日に始業しましたが、これまでに生徒4人がのどの痛みや目の充血など、体調不良を訴える事態に―。
あすまで3日間の臨時休校を余儀なくされました。
(木部教頭):
「まずはこの3日間でできるかぎりのことをしたい。安心して学校に通学できる体制を全力でととのえているのでご理解いただければと思っている」
根室市は、9月1日まで自習スペースとして市内の施設の空き部屋を無料開放。
29日、早速、高校生が勉強に励んでいました。
(高校3年生):
「頑張らないといけない時期なので勉強しないといけないけど、学校を使えないのは辛い」
(高校3年生):
「先生に聞きたいこと聞けないので大変ですけど、きれいになると思うので、それまで頑張ります」
来週から定期試験を控える根室高校。
いまは業者も加わってカビの除去作業が続いていて、来週から授業を再開する予定だということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d75ae61865b460d9e896ec3ffe0c3b93ed4e853f
8月28日10時58分に読売新聞からは、道東沿岸は夏場に温かく湿った空気が寒流の親潮で冷やされ霧が発生しやすい、カビ発見後に教職員や生徒が自主的に清掃したが除去しきれなかったなど、下記趣旨の記事がシートで覆われた校舎の写真付きでネット配信されていた。
北海道根室市の道立根室高校は校舎内にカビが大量に発生したため、28日から3日間、臨時休校する。
専門業者に依頼し、休校中にカビの除去と清掃を行う。
カビは教室や廊下の壁のほか、机や椅子、上履きにも及んでおり、夏休みで校舎を閉鎖していた15日に見つかった。外壁の塗装工事のため校舎をシートで覆っていたため、湿気がたまり発生したとみられる。
根室市など道東沿岸は、夏場に暖かく湿った空気が寒流の親潮で冷やされ霧が発生しやすい。
例年はお盆明けには涼しくなるが、今夏は蒸し暑さが続いていた。
カビ発見後、教職員や生徒が自主的に清掃し、夏休みが明けた26日に始業したが、天井などは除去しきれず、結露も悪化したため、生徒の健康に配慮して休校を決めた。
木部教頭は、「清掃はほとんど終わったが、今後のことを考えて、休校して環境を整えたい」と話した。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240828-OYT1T50075/
2024年8月29日6時30分にYAHOOニュース(週プレNEWS)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
酷暑の夏、韓国で起きたEV炎上事故が大きな話題を呼んでいる。
そんな中、ひそかに注目を集めているのが「周回遅れ」と揶揄されがちなニッポンEV。
実は、その安全性がハンパないという。
そこで、ニッポンEVが炎上事故を起こさない秘密に迫ってみた。
■絶対に炎上しない!? 日産のEV
EVが燃えに燃えている!
今月に入り、韓国ではEVのバッテリー(電池)から出火した可能性が高い火災が相次いでいる。
特に注目を集めているのが、今月1日に起こったEVの炎上事故。
具体的には、集合住宅の地下駐車場に止められていたメルセデス・ベンツ「EQE350」が出火し、駐車場にあった40台のクルマを焼き尽くした。
ちなみに、EQE350は中国メーカーのバッテリーを搭載していたという。
この火災により、韓国では集合住宅の地下駐車場のEV利用を制限し、充電スタンドを閉鎖する動きが出ている。
実は、EVのバッテリーを起因とした火災事故は世界各地で続発している。
しかし、新車販売のEV比率が1%台の日本では、EVのバッテリー火災に対し、いまひとつピンとこないかもしれない。
ただ、EVの炎上事故はすでに起きている。
昨年7月、千葉県にある「アウディ幕張」で、屋外の立体駐車場に置かれたEVが自然発火、8台のクルマが焼け、大きな話題となった。
では、EVのバッテリーはどんなメカニズムで燃えるのか?
現在、多くのEVがリチウムイオン電池を搭載している。
このリチウムイオン電池は衝撃に弱い。
それはなぜか?
図をご覧いただきたい。
リチウムイオン電池の構造は、灯油と同レベルの可燃性の溶剤(電解液)に浸された正極と負極がセパレーターという材料で仕切られている。
事故などの強い衝撃を受けると、セパレーターが壊れ、正極と負極が触れてショートしてしまう。
ショートすると発熱が始まり、その熱が次の発熱を引き起こす、いわゆる"熱暴走"と呼ばれる現象を引き起こす。
溶剤は可燃性ガスとなるため、着火すると、火炎を噴射したように燃え上がる。
しかも厄介なことに、鎮火しても電池内に残ったエネルギーによって、再び発熱して火を噴くことも。
つまり、EVの電池が引き金となった火災事故の消火活動は困難を極める。
加えて、リチウムイオン電池は温度変化を苦にする特性をを持ち、50℃以上になると自然発火の可能性もある。
言うまでもなく、EVに搭載されるリチウムイオン電池は、スマホやモバイルバッテリーとはレベチのデカさ。
発火すれば、周囲を巻き込む大惨事に発展する恐れも。
ただ、不思議なのは海外ブランド車のEV炎上事故は耳にするが、数が少ないからなのか、日本のEVの炎上事故は聞こえてこない。
それどころか、10年に世界初の量販EVとしてデビューした日産リーフは、"絶対に炎上しないEV"として世界的に有名なのだという。
「リーフは世界初の量販EVということもあり、失敗はありえない。"技術の日産"の知見をすべて注ぎ込んでいます」(日産関係者)
日本製のEVが爆発しない秘密はどこか?
ここからは、カーライフジャーナリストの渡辺陽一郎氏が解説する。
Q.なぜ日本のEVは爆発しないの?
渡辺)
コストを費やして火災の発生を抑える対策を徹底的に行なっているのが大きい。
具体的に言うと、ありとあらゆる単位で発熱チェックをしっかり行ない、常に電池の温度をコントロールしている。
また、バッテリーの形状、電極に使われる素材、さらに万一バッテリー内部で発火が生じてもほかのセルへの延焼を防ぐ工夫など、日本のメーカーは製造の手間やコストがかかっても、とにかく安全を最優先にして開発してきた。
Q.日本のメーカーが安全対策を入念に行なうワケは?
渡辺)
国民性や企業風土もありますが、1960年代から70年代における日本メーカーの欠陥車問題が影響しているかと。
当時の欠陥は、ブレーキの故障から燃料漏れまで多岐にわたり、実は火災も含まれていました。
例えば、排出ガス規制の対策を施したことで、車両の排気系統が過熱し、駐車場所に生えている草に触れて発火するケースもありました。
この手の欠陥事故が続いた影響もあり、69年にリコール制度が誕生し、国内の自動車メーカーの安全意識は飛躍的に向上しました。
余談ですが、今から20年以上前に日系自動車メーカーの取締役から、「先日、原発を見学したが、安全意識とその対策が低すぎる。あんな考え方と対策は自動車メーカーでは絶対に通用しない」という話を聞きました。
その後、東日本大震災が発生し、取締役の懸念が的中してしまった。
近年、日本の自動車メーカーの安全意識は非常に高く、さらに言えば石橋を叩いても渡らないほど慎重です。
Q.日本の自動車メーカーは安全性にこだわってきたと。
渡辺)
自動車は、欠陥があれば死傷事故に直結します。
仮に不良品の発生率が0.01%(1万分の1)でも、月に2万台売れるクルマであれば、同じ車種で毎月2回の死傷事故がメーカーの責任で発生し、倒産の引き金になってしまう。
日本の自動車メーカーは過去の欠陥車問題の経験を踏まえ、安全の大切さと、安全を軽んじたときに訪れる恐ろしい結末を理解している。
だから日本のEVは燃えないのです。
日本のメーカーが、自動運転やロボットタクシーの実用化などに慎重な理由も同様で、遅れているのではなく、慎重なのです。
Q.今回の韓国の炎上事故は中国メーカーの電池でした。
渡辺)
あくまで想像ですが、中国の自動車産業は2000年以降に急成長を遂げた。
日本と違い、欠陥車問題で世間やマスコミから厳しく叩かれた経験も乏しい。
まだ安全意識が育っていないのかも。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c18ce813e168370b5a131838939c6148a480255f
(ブログ者コメント)
自動車メーカーの取締役が3.11以前に原発を見学した際、安全意識と対策の低さに驚いたという話しを聞いたとされる件。
我田引水になるが、ブログ者も同様に感じたことを以下の記事にコメントしたことがある。
2015年11月21日掲載
『2015年11月4日報道 新潟県の柏崎刈羽原発で「安全系」と「一般系」のケーブルが法規制に反し混在していたのは分離設置を明記したマニュアルがなかったことが原因 (第2報;修正2)』
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5389/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。