2021年1月24日23時32分にYAHOOニュース(Aviation Wire)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1年半前の2019年7月21日に、那覇空港で韓国のアシアナ航空(AAR/OZ)のソウル(仁川)行きOZ171便(エアバスA321型機、登録記号HL8256)が管制官の指示に従わず、着陸直前の旅客機がいる滑走路へ進入したトラブルについて、国土交通省の運輸安全委員会(JTSB)は1月21日に報告書を公表した。
OZ171便の男性機長(当時38)が、管制官から「滑走路に入り待機せよ」と指示されたと誤認。
一方、男性副操縦士(35)は「滑走路手前で待機せよ」と指示を正しく把握していたものの、機長と副操縦士が管制官の指示を相互確認しなかったことが、誤進入の原因として考えられると結論づけた。
【機長が誤認】
報告書によると、管制官はOZ171便に対し、滑走路(RWY18)手前の誘導路E1で待機するよう指示していたが、同機が滑走路に進入。
これを受け、管制官は着陸許可を午後1時13分29秒ごろに得て滑走路へ最終進入中だった、着陸直前の日本トランスオーシャン航空(JTA/NU)の久米島発NU212便(ボーイング737-800型機、JA01RK)にゴーアラウンド(着陸復行)を指示。
着陸をやり直した。
この影響で、NU212便の到着は定刻より13分遅れた。
アシアナのOZ171便には乗客143人と乗員8人が、JTAのNU212便には乗客53人と乗員6人が乗っていた。
JTSBは、OZ171便が午後1時14分ごろに滑走路へ進入したと推定している。
OZ171便が滑走路へ進入し、NU212便がゴーアラウンドした時点の両機の推定間隔は約3334メートル(1.8海里)で、国連の専門機関ICAO(国際民間航空機関)が定めた滑走路誤進入の危険度区分では、5段階あるうち中央の「カテゴリーC(衝突を回避するための十分な時間及び/又は距離があったインシデント)」に相当するという。
NU212便は、OZ171便が滑走路へ進入したのが見えたため、ゴーアラウンドする心づもりをしたとしている。
管制官は午後1時14分4秒ごろ、NU212便へゴーアラウンドを指示。
OZ171便には同7秒ごろ、現在位置で待機するよう指示した。
OZ171便の副操縦士は機長に対し、「我々は滑走路進入の指示を受けていない」と指摘。
機長が管制官に確認したところ、管制官は「Hold short of runway(滑走路手前で待機せよ)」と指示したことと、OZ171便からの復唱も同内容だったと返答した。
これを受け、機長は「Oh, Sorry about that」と応じたという。
その後、到着機との間隔があったため、管制官はOZ171便の離陸を許可した。
同便はソウルへ、定刻より2分早着となる午後3時23分に到着した。
OZ171便の機長の総飛行時間は6178時間00分、このうち同型式機の飛行時間は4561時間00分。
副操縦士は総飛行時間が504時間00分、同型式機では200時間00分だった。
NU212便の男性機長(51)は総飛行時間1万5382時間14分、同型式機は1万3827時間20分。
男性副操縦士(32)は総飛行時間2413時間57分、同型式機は2176時間47分だった。
【副操縦士把握も相互確認怠る】
報告書では、OZ171便の機長は機体が不具合を抱えていたことや、地上走行の順番が1番目であったこと、飛行計画の変更などに気を取られていた可能性があったと指摘。
管制官から「Hold short of runway」と指示された際、「Line up and wait(滑走路に入って待機せよ)」の指示を受けたと誤認した可能性があるとした。
また、那覇空港ではパイロットの同意なしに誘導路E1からの「インターセクション・デパーチャー」を指示される場合があることを、機長が知らなかったことも影響した可能性があるとしている。
一方、副操縦士は「Hold short of runway」の指示を正しく復唱していたため、管制官の指示は把握していたとみられる。
しかし、離陸に必要な手順が残っていたことや、高度制限解除に伴いFMS(Flight Management System:飛行管理装置)の設定変更を行わなければならず、ワークロード(作業負荷)が高い状態で機長との相互確認ができず、滑走路への誤進入にも気づかなかったものと考えるとした。
アシアナの運航規定では、パイロットは管制許可をすべて相互確認しなければならないと定めていた。
ICAOが定めた滑走路誤進入防止マニュアルも、地上走行や滑走路横断、離陸または着陸の許可について、パイロット2人が同意すべきとしている。
【相互確認「ワークロード高い時こそ」】
報告書は、「管制指示の相互確認はいかなる場合でも実施する必要があり、ワークロードが高い時こそ実施されなければならない」と指摘した。
また、副操縦士が滑走路手前の停止位置でも離陸準備が完了していない場合は、出来る限り早く管制官に報告すべきだったとしている。
本件について、国交省航空局(JCAB)は、航空事故につながりかねない「重大インシデント」に認定済み。
アシアナは再発防止策として、
▽那覇空港の情報を更新してパイロットへ注意喚起
▽地上走行中のスタンダードコールアウトの変更
▽誤進入防止の社内キャンペーン
▽パイロットの評価基準と路線審査手順の強化
▽当該パイロットの再教育と再訓練
を実施した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b05dbfdc094f93ddd18a293d108e22c097a19e15
キーワード;ヒューマンエラー 人的エラー
2020年12月1日18時17分にYAHOOニュース(CNN)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
オーストラリア北東部クイーンズランド州のブリスベン空港で、外来種のハチが空の便の安全を脅かしている。
中南米原産のホウロウドロバチがブリスベン空港で最初に問題を引き起こしたのは2013年。
シンガポール行きのエティハド航空便が、離陸から数分後に同空港に引き返した。
オーストラリア運輸安全局の報告書によると、整備士が機体を調べた結果、対気速度の計測に使われるピトー管が、ほぼ完全に泥で詰まっていたことが分かった。
ホウロウドロバチにとって、ピトー管は営巣のための完璧な空洞だった。
エティハド機が駐機場にいたのは、出発前のわずか2時間のみだった。
「ブリスベンの地上職員からは、航空機がゲートに到着してからわずか2~3分のうちに、ハチが機首付近を飛び回って偵察していたという報告が寄せられている」。
生態学者のアラン・ハウス氏はそう解説する。
ハウス氏はブリスベン空港やカンタス航空と共同で、ハチがピトー管に与える影響について調査した結果を、このほど米科学誌プロスワンに発表した。
適切に管理しなければ、オーストラリア国内の別の空港や近隣諸国の空港にもホウロウドロバチが到達する危険があると研究チームは指摘し、「重大な事故につながる可能性もある」と警告する。
ピトー管は機首部分に取り付けられて、周辺の大気が流れる速度に関する情報を操縦室に伝える。
機体の速度が遅すぎれば失速の危険があり、早すぎれば不具合を起こす危険がある。
エティハド便は自動的にマニュアルモードに切り替わってパイロットが操縦を引き継ぐことを強いられ、空港に引き返した。
ブリスベン空港ではこれまでのところ、ハチを原因とする重大事故は起きていない。
しかし1996年2月にバージェン航空の旅客機がドミニカ共和国沖に墜落して乗客乗員189人が死亡した事故では、「小型の昆虫による泥やがれき」でピトー管が詰まったことが原因だった可能性があるとされた。
オーストラリア民間航空安全局(CASA)は2018年、ハチの侵入の危険性について操縦士や航空会社、空港に注意喚起を行い、ピトー管が詰まれば対気速度や高度の計測ができなくなり、危険につながりかねないと警告した。
CASAは航空会社に対し、ブリスベン空港で待機している間はピトー管を覆うよう勧告している。
ただ、それが義務付けられているわけではなく、ブリスベン空港の調査では、2013年11月~19年4月の間に合計26件の事案が報告された。
調査によると、ブリスベン港でホウロウドロバチが初めて見つかったのは2010年だが、2006年ごろに到達していた可能性もある。
どのようにしてオーストラリアに到達したのかは不明だが、恐らく船舶を経由したとハウス氏は推測する。
研究チームは3Dプリンターを使ってボーイング737型機とボーイング747型、エアバスA330型機、および地域航空に使われるダッシュ8型機のピトー管の模型を制作。
ブリスベン空港内の4カ所に置いて、39カ月間、観察を続けた。
この期間中にピトー管模型が完全に詰まる事案は93回発生した。
ほぼすべてが11月から5月にかけての温暖な時期だった。
ハチの巣はほとんどが、空港の草地に近い場所で作られていた。
ハチたちは草地から毛虫を集め、幼虫の餌としてピトー管に詰め込んでいた。
野生生物管理当局が有機殺虫剤を使って毛虫を駆除した結果、国際ターミナルと国内ターミナル付近のハチの活動を半分に抑えることに成功したという。
今回の調査では、米南部やハワイ、ポリネシア、ミクロネシア、日本などでもホウロウドロバチが見つかっている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f28c78469c5813bb0f4323c0d5ddf2f0b04c717e
(ブログ者コメント)
関連情報調査結果、ピトー管詰まりによるトラブルは、そこそこ発生している。
以下は、報道された事例2点。
(2018年2月14日 BBC)
ロシアの国内線サラトフ航空機が11日午後にモスクワ近郊で墜落し、乗客・乗員71人全員が死亡した事故について、速度センサーの凍結が原因かもしれないことが明らかになった。
ロシアの国内航空委員会が13日、発表した。
国内航空委員会によると、墜落現場から回収されたフライトレコーダーの記録を急ぎ解析したところ、モスクワのドモジェドボ空港を離陸してから2分半後、高度約1300メートルで問題が発生した。
速度計が様々な数値を表示し始めたという。
委員会は、暖房装置が切れた「ピトー管」と呼ばれる速度センサーが凍結したからではないかとみている。
問題に気づいた乗務員は自動操縦装置を切り,航行を続けたが、機体は後に30~35度の角度で急降下した。
ロシアの報道によると、機長は離陸前に凍結防止処置を不要と判断した。
この処置は必須ではなく、天候の状態次第で実施するかどうか決める。
2009年6月にリオデジャネイロからパリへ向かう途中で大西洋上に墜落したエールフランス機の事故も、ピトー管についた氷が原因ではないかとみられている。
この事故では228人が死亡した。
https://www.bbc.com/japanese/43054293
(2009年6月11日17時0分 ニューズウイーク日本語版)
6月1日に大西洋上に墜落したエールフランス447便の事故調査機関は、墜落原因は速度計の故障ではないかと考え始めている。
エールフランスの整備部門に自動送信されていたデータによると、事故機に搭載されていた各速度計の数値にばらつきがあったことが判明。
これは、豪雨によって「ピトー管」と呼ばれる計測器が詰まったためだと考えられる。
操縦士と副操縦士は飛行速度をおのおのの計器で確認しているため、一方が故障すれば異なる情報が伝えられてしまう。
そのため、悪天候下で取るべき飛行速度について判断を誤った可能性がある。
96年に起きた2件の墜落事故も同様の故障が原因とされている。
トルコのバージェン航空301便はピトー管に虫が詰まり、アエロペルー603便はピトー管のマスキングテープをはがし忘れていた。
今回のエールフランス機の場合、送られてきたデータでは「操縦室から送られてきた飛行速度のデータが一致しておらず、正確な速度が分かっていない」と、エアバス社の広報担当者は本誌に語った。
「その理由はまだ不明だ」
[2009年6月17日号掲載]
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2009/06/post-203.php
2020年8月12日16時23分にYAHOOニュース(東スポ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
お笑いタレントのラサール石井(64)が12日、ツイッターで1985年8月12日に起きた日航機墜落に言及した。
ラサールは当時、人気番組「オレたちひょうきん族」にレギュラー出演しており、事故を聞いた時に真っ先に浮かんだのは明石家さんまのことだったといい、「35年前の今日。日航ジャンボ機墜落事故。私は渋谷スタジオで収録後にニュースを聞いた。いつも月曜日はさんまさんがこの便に乗っていた筈だったので驚いたのを覚えている」と、当時のことを回想した。
今となっては有名な話だが、さんまはたまたま「ひょうきん族」の収録が早く終わったため、ひとつ早い便に乗り、事故を逃れていた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/7cc1c67817a34dfbcd1505dfad9fa3f27ae54121
8月12日15時54分にYAHOOニュース(神戸新聞)からは、もう1件、前の便に乗って難を免れた事例が下記趣旨でネット配信されていた。
日航ジャンボ機墜落事故から、12日で35年。
兵庫県豊岡市出身の書道家、村尾さん(80)=大阪府箕面市=は、事故に遭った便を直前にキャンセルして難を逃れた。
その経験から長年、「生きる」「感謝」をテーマに筆を執る。
16日まで大阪市内で作品展を開いており、「命ある限り、慰霊の思いを書に込めたい」と語る。
村尾さんは豊岡高校卒業後、大阪市消防局に入った。
25、26歳ごろ、本格的に書道を始め、40代で書道家に転身した。
あの日-。
1985年8月12日は、東京であった表彰式の帰りだった。
お盆の帰省ラッシュのまっただ中だったが、たまたま搭乗予定の1便前に空席があり、その便で大阪へ。
自宅に着いて初めて、当初乗るはずだった便が墜落したと知った。
「搭乗前、金魚鉢を持っていた子どもと両親を見かけた。係員に『次の(事故機となった)便に乗ってほしい』と言われていた。それが今も記憶に焼き付いて忘れられない」
生と死を分けた恐怖感から、家族には「新幹線に乗った」とごまかし、2年近く真実を話すことができなかった。
「月日がたって話せるようになり、ようやく気持ちの整理が
ついた」
その後は毎年、事故現場の御巣鷹山に慰霊登山に向かった。
慰霊式を「遺族に申し訳ない気がして」陰から見つめたこともある。
事故から30年となった2015年、鎮魂の意を込めて作品展を開いた。
その前年にがんが見つかり、自身にとっても“最後の個展”と覚悟した。
幸い手術後も転移はなく、体調が落ち着いたため、35年の今年、グループ展を企画。
村尾さんと、弟子や孫弟子らによる計48点を集めた。
会の名前は、現場の「御巣鷹の尾根」の麓を流れる川にちなみ「神流(かんな)の風」と名付けた。
村尾さんは「あたたかい炎をいつも 心に持ち続けたいんだ」とやわらかな筆致で記した。
「生きる希望や感謝の思いが伝わってくるように」と、どの作品も色半紙やカラフルな額縁で仕立てた。
今も、搭乗便のチケットを財布にしのばせている。
「もらった命を大切に、生きることへの信念を持ち続け
たい」。
作品展が終わったら、数年ぶりに御巣鷹山を目指すつもりだ。
作品展は16日まで、大阪市北区のリーガロイヤルホテル1階のギャラリー。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b5e184fd7a400a6d4231b10cf417873bd1140052
(ブログ者コメント)
事故は運に左右されることがある・・・これらも、その一例だ。
特にさんま氏の場合、収録が予定通りの時間に終わっていたら、今、彼の姿をテレビで見ることはないだろう。
逆に、当該便は満席だったということで、さんま氏の席をキャンセル待ちで手に入れた人にとっては、気の毒極まりないことだった。
2020年8月11日6時9分にYAHOOニュース(乗り物ニュース)から、ヘリ尾翼の放電索写真付きで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
【自ら静電気を発生させてしまうヘリコプターの構造】
毎年のように発生する豪雨災害ですが、万が一、避難が遅れてしまった場合、自衛隊や消防などのヘリコプターによる救助活動によって助けられることになるかもしれません。
ヘリコプターによる救助には、大きく分けて2種類あります。
ひとつは、着陸して機内へと誘導される方法。
もうひとつが、「ホイスト」と呼ばれるワイヤー装置によって吊り上げられて収容される方法です。
避難先で救助のヘリコプターが来ると、「助かる」という気持ちから安心してしまうかもしれませんが、実は、隠れている危険も一緒に近づいて来ているのです。
その危険とは「静電気」です。
ヘリコプターなどの航空機には、完全ではないものの、静電気を放出する仕組みが整っています。
また我々、一般人が救助される際には、救助員が地上や建物に接地することによって機体の静電気が放電されるため、救助員に触れても問題ありません。
そもそも、ヘリコプターや旅客機などは、なぜ大量の静電気をため込む性質があるのでしょう。
それはおもに、給油時や飛行中に燃料がホース内を流れることによって、その摩擦から大量の静電気が発生するからです。
機体の大きさにもよりますが、中型のヘリコプターでは200リットルほど、大型のヘリコプターともなれば4000リットル近い燃料を搭載することができます。
これだけ燃料が多いと、給油時に発生する燃料の流動にともなう静電気の発生量も必然的に多くなります。
そのため、燃料搭載量の多い機体ほど、より多くの静電気を帯電させるといえるでしょう。
ほかにも、回転するエンジンブレードやローターが発生させる静電気もあります。
こうした静電気と航空機の関係は切っても切れないもので、航空機が発達する歴史とともに、静電気をうまく放電する仕組みもできてきました。
しかし、常に回転する部位がある以上、ヘリコプターは機体に帯電する静電気を完全に除去できるわけではありません。
【静電気帯びたまま降りてくるヘリ救助員が問題ないワケ】
救助のために降下する隊員は、ホイストワイヤーの先端に取り付けてあるフックと身体ハーネスを固定して地上へと降りてきます。
しかし、救助されたい一心で隊員に触れたり、垂れ下がるフックやワイヤーに触れたりすると、前述の静電気によって感電してしまう恐れがあるのです。
ただし、災害派遣の救助中に、このフックによる感電事故は発生していません。
なぜなら、救助員を吊り下げない状態でフックだけを降ろすことは、ほとんどないからです。
また、降下する隊員が着地すると、接地したところから放電されるため、しばらくは感電する恐れがなくなります。
そのため、地上に降りた隊員が一時的にフックを外して活動し、再びフックを装着する時には、接地させずにフックをつかみ取っても問題ありません。
しかし、これは訓練された隊員のみが行えることで、一般人はフックやワイヤーに安易に触れることはせず、救助員の指示に素直に従うのが一番安全といえるでしょう。
ちなみに日頃、身近で感じる静電気のひとつに、乾燥した季節、クルマへ乗る際に指先で走る静電気があるでしょう。
クルマの静電気は、給油や走行などによって発生しますが、タイヤに組み込まれた導電スリットによって放電され続けるため、クルマの帯電量はほとんどないといいます。
そのため、乾燥した時期に「パチッ」と感じる嫌な静電気は、クルマが原因ではなく、人体に帯電している静電気が原因といわれています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d14a5d93dfc419bc0831e348704917c38fb961bf
2020年4月13日21時54分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日午後4時半ごろ、成田空港(千葉県成田市)で、駐機していた日本航空のボーイング737―800型機が強風にあおられ、時計回りに約90度回転し、左主翼の先端部が搭乗橋に接触した。
左主翼のライトのカバー(縦7センチ、横25センチ)が割れ、搭乗橋にはこすったような跡ができた。
乗員乗客はおらず、けが人はいなかった。
成田国際空港会社や日航によると、5日から駐機していた。
機体は重さ約50トンで、ターミナルビルに向かって機首を前方に駐機し、前輪と後輪を木製のチョーク(車輪止め)計6個で固定していた。
強風で外れたか、機体が乗り越えたとみられる。
金属製のチョークに取り換える措置が取られた。
成田市内では午後6時過ぎ、最大瞬間風速25・7メートルを観測した。
成田空港では、強風の影響で着陸できない航空機が相次ぎ、同9時までに20機が羽田や関西、中部、仙台の各空港に目的地を変更した。
日航は、「原因を究明し、今後も安全対策をさらに行いたい」とコメントした。
https://mainichi.jp/articles/20200413/k00/00m/040/221000c
4月13日21時22分に時事ドットコムからは、強風で動くのは極めて珍しいなど、下記趣旨の記事が破損個所の写真付きでネット配信されていた。
13日午後4時半ごろ、成田空港第2ターミナルに駐機していた日本航空の小型旅客機が強風にあおられて約90度回転し、左翼が搭乗橋と接触して破損するトラブルがあった。
同機は重さ約50トンで、強風で動くのは極めて珍しいという。
乗客乗員は乗っておらず、けが人はいなかった。
成田空港会社や日航によると、トラブルがあったのはボーイング737―800型機で、ブレーキと車輪止めで固定されていた。
回転する際に左翼先端の白く点滅するストロボライトが破損し、搭乗橋にも傷が付いた。
成田空港は同日、最大で風速約20メートルの風が吹き、到着予定だった約20便が着陸できずに目的地を変更した。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020041300880&g=soc
(ブログ者コメント)
風が強い千葉では風速20mなど、ザラにある。
到着機が違う空港に向かうこともしばしばだ。
しかし、このような事例はこれまで聞いたことがない。
突風?チョーク設置ミス?木製チョークの破損?
(2020年5月4日 修正1 ;追記)
2020年5月3日11時4分にNHK千葉からは、局地的に強風が吹いた、強風予想時には台風用の鉄製チョークを使うことにするなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
先月、成田空港の駐機場に止まっていた日本航空機の主翼がボーディングブリッジに接触したトラブルで、強風であおられた機体のタイヤが木製の車止めを乗り越えて動いてしまった可能性の高いことが分かり、日本航空は安全対策を強化することになりました。
先月13日、成田空港の駐機場に止まっていた日本航空ボーイング737型機が強風にあおられ、左の主翼の先端が乗客が乗り降りするためのボーディングブリッジに接触しました。
機首は当初の位置から90度ほど回転し、機体が動かないようにするためにタイヤの1つに設置されていた高さ15センチほどの木製の車止めの一部が破損していたことが航空関係者への取材で新たに分かりました。
風の強い力でタイヤが車止めを乗り越え、その際の衝撃で破損したとみられます。
トラブルが起きた時刻に空港にある風速計で記録された最大瞬間風速は20.1メートルで、通常なら木製の車止めでも問題ないということですが、日本航空は、局地的にこれまでの想定を超える風が吹いたとみています。
このため社内の安全基準を見直し、その基準を超える風が吹くと予想される場合には、台風などの際に使われる鉄製の車止めを用いて機体を固定することになりました。
日本航空は、「今後とも十分な安全対策を講じていきたい」とコメントしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/chiba/20200503/1080010836.html
(ブログ者コメント)
以下は、映像の1コマ。
この車止め、現在使用中のものかどうかは不明だが、少々、傷んでいるようにも見える。
2019年12月24日23時33分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
全日空は24日、羽田発福岡行き全日空259便ボーイング767の60代の男性機長が、乗務の際に携帯が必要な証明書類がないことに運航中に気付き、機長が乗務予定だった後続の福岡発大阪行きの1便が欠航したと明らかにした。
全日空によると、証明書類は、航空法で携帯が義務付けられている「航空身体検査証明」など。
自宅に置き忘れていた。
大阪行きには129人が搭乗予定だった。
機材繰りの関係で、大阪発仙台行きの出発が定刻から14分遅れる影響も出た。
パイロットは通常、乗務前にアルコールの影響がないことなどをチェックする際、証明書類の携帯についても確認しているという。
全日空は詳しい状況を調べる。
(共同)
https://mainichi.jp/articles/20191224/k00/00m/040/325000c
12月24日23時12分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
全日空は24日、60代の男性機長が乗務に必要なライセンス類を自宅に忘れたため、乗務予定だった1便が欠航し、1便が14分遅れたと発表した。
機長は不携帯のまま、1便に乗務していたという。
全日空によると、機長は24日午後3時に羽田を出発した福岡行きの便に乗務中、ライセンスを携帯していないことに気づいた。
このため、その後に乗る予定だった福岡―伊丹便は人繰りがつかずに欠航し、伊丹―仙台便は出発が遅れた。
乗務前にはパイロット同士でライセンスを確認することになっており、機長がなぜ不携帯のまま乗務したのか、全日空が経緯を調べている。
https://www.asahi.com/articles/ASMDS7JG9MDSUTIL05J.html
2019年12月8日0時16分にYAHOOニュース(読売新聞)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
成田空港(千葉県成田市)内にある日本航空の保安検査場で7日、乗客の手荷物に入っていた工具のドライバーを検査員が見逃し、通過させるミスがあった。
同社によると、シンガポール行きの便に搭乗しようとした客から、保安検査場を通過後に「ドライバーを持っているが、大丈夫か」と申告があり、判明した。
既に乗り込んでいた乗客の手荷物の再検査と機内の点検を実施したため、同便は出発が2時間以上遅れたが、他の便への影響はなかったという。
同社は「原因を調査して再発防止に努めたい」としている。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191208-00050012-yom-soci
(ブログ者コメント)
空港保安検査場での見逃しミスは今年、報道されただけで5件目だ。
解説記事を入れると6件、本ブログで紹介したことになる。
今年が特段に多い?
それとも、今までは表に出なかっただけだろうか?
2019年12月10日1時46分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪(伊丹)空港の日本航空の保安検査場で、検査員が搭乗客の手荷物から小型ナイフを見つけたにもかかわらず、誤って返却していたことが9日、同社への取材でわかった。
伊丹空港では、日本航空や全日空の検査場で刃物を見落とすミスが相次いでいる。
日本航空によると、6日午前7時ごろ、保安検査場のX線検査で、午前7時15分発福岡便の搭乗客の手荷物から小型ナイフ1本が見つかった。
伊丹に戻った際に返却する手続きを取ったが、検査員が手荷物と一緒にナイフも返却。
直後にミスに気づき、乗客を追いかけて回収したという。
再検査は行わず、福岡便は2分遅れで出発した。
保安検査は、日本航空から業務委託を受けた警備会社が担当している。
伊丹空港の保安検査場では、9月以降、刃物を保安区域内に通すミスが相次いで発覚。
日本航空も11月、刃物が入った搭乗客の手荷物を通していた。
同社は、「警備会社と連携し、原因究明と対策を早急に講じたい」とコメントしている。
https://www.asahi.com/articles/ASMD95HNWMD9PPTB008.html
2019年12月3日21時14分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
空港の保安検査員が乗客の刃物を見落とすミスが相次いでいる。
世界各国でテロ事件が続発する中、日本の空港への信頼を傷つけかねない重大な事態。
背景として指摘されているのは、保安検査という「お客さんに喜ばれない仕事」を担う厳しさゆえに、離職率が高く、人材が育っていない現状だ。
「全国で同様の事案が発生していてもおかしくない」。
空港関係者は、今回の事態は氷山の一角との見方を示している。
【人為的なミス】
9月26日、大阪(伊丹)空港の全日空の保安検査場で、検査員が乗客の手荷物にあった折り畳みナイフを確認したにもかかわらず、誤って返還した。
このため発着便30便以上が欠航、さらに羽田空港でもこの乗客のナイフをエックス線検査で見落としたことが判明した。
伊丹空港では、10月と11月に刃物を見落とすミスが、日航の検査場を含め、少なくとも計3回発生している。
空港の保安検査は、航空法に基づき、航空会社が責任を負うことになっているが、実際には民間警備会社などに委託するケースが多い。
羽田の一部と伊丹の保安検査は、警備会社「N社」(福岡市)が担当。
同社は、ほかに福岡など3空港で保安検査を行っている。
「人為的なミスと言わざるを得ない。会社全体で再発防止に取り組みたい」。
同社空港保安事業本部の担当者は、言葉少なに語った。
【精神的にしんどい】
「お客さんに怒鳴られているのを何度もみたことがある」。
国内のある空港の関係者は、検査員の仕事の実態をこう打ち明ける。
早朝や深夜に及ぶ不規則な勤務。
旅客の手荷物検査やボディーチェックで喜ばれることはない。
「お客さんが笑顔で対応してくれず、精神的にしんどい」という。
一方、待遇は決していいとはいえない。
厚生労働省の毎月勤労統計調査によると、検査員が含まれる警備業の30人以上の事業所の昨年度の平均月給は約23万7千円。
全産業平均に比べ、約13万3千円低かった。
大規模な空港の場合、警備会社は保安検査場を使用する複数の航空会社から委託を受けており、契約料を引き上げるためには、多くの受託先との交渉が必要だ。
格安航空会社(LCC)の登場で航空券価格が下落傾向にある中、委託料引き上げ交渉は簡単ではない。
検査員の退職は後を絶たず、結果的に、効果的な検査方法や旅客のクレーム対応の仕方などを身につけた熟練の人材が不足する。
成田空港では、平成28年4月に約940人いた検査員のうち、4分の1以上の約240人が1年後に辞めていたことが明らかになった。
桜美林大の戸崎肇教授(航空政策)は、「機内に持ち込まれる手荷物が増え、危険物の発見が難しくなる一方、経験のある検査員が少なくなっている。人間だけでは限界があり、人工知能(AI)による識別など技術を導入することが不可欠だ」と指摘している。
【強い危機感、対策強化急ぐ】
刃物などの航空機内の持ち込みは、テロやハイジャック、事故につながる恐れがあり、航空法などで禁止されている。
検査で発見し、原則、没収すべきものだが、人為的な見逃しがなくならないのが現実だ。
国土交通省は、隠し持った刃物などの危険物を服の上から検知できる「ボディースキャナー」など、人間による検査の限界を補う先進的機器の導入を進め、航空会社などと協議して教育カリキュラムの向上も急いでいる。
米国では、2001年の米中枢同時テロで、航空機を乗っ取りビルに突っ込んだテロリストが、凶器を持ったまま保安検査を通過したことが判明。
ずさんな検査が問題化し、保安検査を政府が直轄し、政府職員が行うようになった。
しかし、日本ではそうした対策は検討されていない。
航空評論家の青木謙知氏は、「日本の検査員は世界的に質が高い。公務員でなければ検査の質が落ちるとはいえない」と指摘する。
ただ、東京五輪を前に、より厳格な検査が求められているのも事実。
国交省でも、こうした危機感は強い。
今回のように見逃しが発覚し、保安検査を経た安全区域にあたる「クリーンエリア」に危険物が持ち込まれれば、すべての検査をすぐやり直すことを各航空会社に求めている。
最近の刃物見逃しについて、警備関係者は「全世界のクリーンエリアが航空機で直結しており、リスクが一気に拡散する重大事だった」と厳しく批判した。
https://www.sankei.com/affairs/news/191203/afr1912030033-n1.html
(ブログ者コメント)
今年報道された4件の事例は本ブログでも紹介スミ。
2019年11月24日12時14分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
24日午前7時10分ごろ、大阪(伊丹)空港の全日空の保安検査場で、成田行きの乗客の小型折り畳みナイフを係員が見逃すミスがあり、検査場が約20分にわたり閉鎖された。
乗客は再度、保安検査を受け搭乗。
約30分遅れで出発した。
影響で一部の便に遅れが生じた。
全日空によると、エックス線検査で折り畳みナイフ1本を発見し没収。
乗客は再検査を受け、通過した。
その後、検査から漏れたリュックがあることに気付いた係員が乗客を追い掛けて所持品を確認すると、折り畳みナイフがもう1本見つかった。
大阪空港では9~10月、全日空機の乗客が刃物を持ったまま検査場を通過するトラブルが相次ぎ、今月9日には日航でもカッターナイフの見落としがあった。
(共同)
https://mainichi.jp/articles/20191124/k00/00m/040/061000c
11月24日13時37分に朝日新聞からは、若干ニュアンスの異なる、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
24日午前7時10分ごろ、大阪(伊丹)空港の保安検査場で、折りたたみ式のナイフが入ったバッグに係員が気づかず、成田行きの全日空(ANA)2176便の乗客を通す検査ミスがあった。
検査場は約20分間閉鎖され、乗客は再度、保安検査を受けて搭乗し、約30分遅れで出発した。
全日空によると、X線検査で折りたたみ式のナイフを1本発見し、回収して乗客が通過した後、別のリュックにもう1本の折りたたみ式のナイフが入っていることに係員が気づいた。
乗客を追いかけて所持品を確認し、回収して保安検査をやり直したという。
伊丹空港では9月と10月にも、刃物の入ったバッグに係員が気づかず、全日空機の乗客を通す検査ミスが発生している。
https://www.asahi.com/articles/ASMCS4D0DMCSPTIL009.html
11月24日12時27分にNHK関西からは、上記の2報道とは若干ニュアンスの異なる、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
24日朝、大阪空港にある全日空の保安検査場で、係員が折りたたみナイフを手荷物に入れた乗客を見落とし、確認のため一時検査場が閉鎖されるトラブルがありました。
大阪空港では、ことし9月から同様のミスが相次いでいます。
全日空によりますと、24日午前7時ごろ、大阪空港の南ターミナルの保安検査場で、業務を委託された係員が機内への持ち込みが禁止されている折りたたみのナイフを手荷物に入れた乗客を見落とすミスがありました。
係員はその後、見落としの可能性があることを上司に申告し、空港内でナイフ2本を持ち込んだ乗客を見つけましたが、保安規定に基づいて、午前7時12分から20分間保安検査場が閉鎖されました。
この影響で、7便に最大で30分程度の遅れが出たということです。
大阪空港では、先月に同じ全日空の南ターミナルで同様のミスがあり、数時間にわたって保安検査場が閉鎖されたほか、今月9日には日本航空の検査場でも同様のトラブルが起きています。
全日空は、「再発防止に取り組む中でこのような事態を起こし、ご迷惑をおかけしていることを深くおわびします」とコメントしています。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20191124/2000022672.html
(ブログ者コメント)
伊丹空港での同様の保安検査ミスは、今年、これで4回目だ。
過去3回の検査ミスは本ブログでも紹介スミ。
2019年11月20日付で毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪(伊丹)空港の保安検査場で今月9日、羽田行き日航104便の乗客が持っていたカッターナイフ2本を、エックス線検査で見落としていたことが19日、日航への取材で分かった。
乗客は日航の客室乗務員で、私的な移動中だった。
搭乗口で自らカッターを持っていると申し出て、検査を受け直すことになった。
日航によると、運航への影響はなかった。
カッター2本とはさみが入った手荷物を預け入れるのを失念し、持ち込んだ。
検査員はエックス線検査ではさみを見つけたが、荷物を開けて確認しないまま返却。
搭乗口の申告があったことで、カッターを見落としていたことも判明した。
大阪空港では9~10月、乗客が刃物を持ったまま検査場を通過するトラブルが相次いでいた。
https://mainichi.jp/articles/20191120/ddm/012/040/101000c
11月19日18時46分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
日本航空によると、9日午前7時15分ごろ、羽田便の搭乗ゲートで女性から「手荷物に刃物が入っている」と申告があった。
係員が確認すると、ペーパークラフトなどで使うデザインカッター2本(刃渡り1・5センチ)とはさみがあった。
保安検査は、日本航空から業務委託を受けた警備会社が担当。
検査員はX線検査ではさみにだけ気づき、搭乗ゲートで預けるよう指示していた。
女性は保安検査場で再検査したが、羽田便の搭乗を見送り、同便を含め伊丹発着便への影響はなかった。
女性は「急いでいたので刃物の申告を失念していた」と説明しているという。
https://www.asahi.com/articles/ASMCM5F5DMCMPPTB009.html
11月19日17時36分にNHK関西からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
カッターナイフはプライベートで飛行機に乗ろうとした日本航空の女性客室乗務員のもので、キャリーバッグに入れていたということです。
客室乗務員は、保安検査場に入る前に日本航空のカウンターにカッターナイフの入ったキャリーバッグを預けるつもりでしたが、急いでいて預けるのを忘れたと話しているということです。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20191119/2000022517.html
2019年10月30日19時16分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪(伊丹)空港の全日本空輸の保安検査場で17日、係員が乗客の手荷物内のカッターナイフを見逃し、搭乗エリアに通していたことが30日、同社への取材でわかった。
全日空は9月にも同空港で乗客の手荷物から刃物を見逃すミスをしており、国土交通省が国内の航空会社などに対し、対応手順の確認や検査の徹底を指示していた。
全日空によると、17日に保安検査を終えた乗客から「かばんにカッターナイフが入っている」と搭乗口の係員に申告があった。
同社は乗客を改めて検査し、カッターナイフを処分。
そのほかに持ち込み制限物がないことを確認し、搭乗させた。
委託先の警備会社の職員がX線装置で乗客のかばんの中身を検査したが、発見できずに通したという。
検査機器に異常はなかった。
再検査のため計8便、最大29分の遅れが発生し、約1150人に影響した。
全日空は9月26日に伊丹空港で乗客の手荷物にある折りたたみ式ナイフを見逃す保安ミスがあった。
複数の係員でチェックすることなど再発防止を進めていた。
同社は「申し訳ない。関係各所と連携を深め安全管理に万全を期す」としている。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO51593670Q9A031C1AC8Z00/
10月30日19時47分に時事ドットコムからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
全日空によると、17日午前8時55分ごろ、新潟行きの便の搭乗客が保安検査後の出発エリアで、「カッターナイフを手荷物に誤って入れて持ってきてしまった」と同社職員に申告。
刃の長さは6.5センチで、職員が処分した。
検査場の係員は「エックス線検査装置に反応がなく検出できなかった」と説明しているという。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019103001248&g=soc
(ブログ者コメント)
9月の見逃しトラブルは、本ブログでも紹介スミ。
2019年10月1日1時15分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
鹿児島県鹿屋市の海上自衛隊鹿屋航空基地は30日、格納庫で整備中の対潜哨戒機P3Cのプロペラが落下し、整備担当の40代1等海曹の男性にあたり、男性が死亡したと発表した。
同基地によると、事故は30日午後2時30分ごろに発生。
隊員らがエンジンを下ろす作業をしていた際、エンジンに固定されていたプロペラが落下し、男性を直撃したという。
P3Cの整備は通常、クレーンで機体をつり上げて行う。
今回の事故の状況については調査中としている。
事故当時、現場には複数の整備担当の隊員がいた。
連絡を受けた同基地の医官が男性の死亡を確認したという。
https://www.asahi.com/articles/ASM9Z6FD1M9ZTIPE01R.html
9月30日19時0分にFNN PRIME(鹿児島テレビ)からは、エンジンが落下し、一緒に落ちたプロペラの直撃を受けたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。「
30日午後、鹿児島県鹿屋市の海上自衛隊鹿屋航空基地の格納庫で、哨戒機P3Cの整備作業中にエンジンが落下し、直撃を受けた40代の男性隊員が死亡しました。
海上自衛隊鹿屋航空基地によりますと、30日午後2時40分ごろ、哨戒機P3Cの整備作業中、翼の下にあるエンジンが落下したということです。
この事故で、エンジンといっしょに「プロペラ・ブレード」とよばれる部品が40代の男性隊員に直撃し、男性隊員は、その場で死亡が確認されました。
https://www.fnn.jp/posts/2019093000000007KTS
9月30日20時26分にNHK鹿児島からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
海上自衛隊鹿屋航空基地によりますと、30日午後2時半ごろ、隊員が格納庫でP3C哨戒機のエンジンを取り外す作業を行っていたところ、エンジンが落下し、部品のプロペラが作業中の40代の1等海曹の男性隊員を直撃したと言うことです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/20190930/5050008158.html
(2020年9月26日 修正1 ;追記)
2020年9月25日19時37分にYAHOOニュース(鹿児島読売テレビ)からは、破損した吊り上げ部品の溶接部分が目視できない形状だった、エンジン取り外し時に人が下にいないことというルールがなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
防衛省の事故調査委員会は25日、事故の調査結果を明らかにした。
それによると、エンジンの落下はクレーンとエンジンを接続する部品に亀裂が入り破損したことが原因で、破損部分の溶接が均一ではなかったとしている。
また、破損した部品について、溶接部分が目視で確認できない形状だったという。
その上で、検査のためにエンジンを取り外す際、エンジンの下に人がいることを禁止する明確な規則がなかったことが、事故の原因と結論付けた。
海上自衛隊は今後、溶接部分を目視で点検できる部品に代えること、エンジンを取り扱う際には安全な距離を保つなどの対策をするという。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1da6ba033e1b6d73d32abf33a2075c384ec1902e
9月25日19時21分に鹿児島テレビからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
海上自衛隊は、事故調査委員会を立ち上げ、調査の結果、エンジンの落下は、クレーンを使ってエンジンをつり下げるための整備器具が壊れたことによるものだったと公表しました。
この整備器具は一部の溶接があまく、ごく小さな亀裂が複数回入ったことが壊れた原因とみられています。
また、整備規則にも不備があり、エンジンを取り外す際、エンジンの下に人が入ることを明確に禁止していなかったことが事故の原因になったとしています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ef57292d447d54fc6e0dcbae3e435600a05f119b
2021年3月9日19時52分にNHK鹿児島からは、事故前から亀裂があったらしいという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
海上自衛隊の事故調査委員会は、去年9月、エンジンをクレーンでつり上げるために使う「スリング」と呼ばれる道具が作業中に壊れたなどとする調査結果を公表していました。
ところが、ことし1月になって、事故が起きる前からスリングに不備があったという情報が寄せられ、事故調査委員会が隊員へ聞き取り調査をしたところ、亀裂が入っていたことなどが確認されたということです。
このため事故調査委員会は、先月から鹿屋航空基地で追加の調査を行っています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/20210309/5050013889.html
2019年9月26日11時29分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
26日午前7時5分ごろ、大阪(伊丹)空港の全日空の保安検査場の係員から「利用客の手荷物からナイフのようなものが見つかったが、誤って返却してしまった」と申告があった。
航空法などで刃物の機内への持ち込みは禁じられており、全日空は保安検査場を通過していた全利用者に対し、再び検査を実施している。
大阪府警によると、負傷者などは出ていない。
再検査に伴い、航空便の出発に遅れが生じ、空港内で混乱が起きているという。
全日空は、午前9時25分以降、南ターミナルを出発する全便の運航を見合わせている。
全日空などは、係員が利用客に刃物を返却した経緯を調べる。
https://www.sankei.com/west/news/190926/wst1909260020-n1.html
9月26日13時51分に産経新聞westからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪(伊丹)空港の全日空の保安検査場で26日朝、係員が乗客の手荷物の中にあった刃物を見逃し、機内に持ち込まれた可能性がある問題で、刃物は折りたたみナイフとみられることが分かった。
府警などによると、刃物を持ち込んだ利用者は40~50代ぐらいの男性。
かばんの中に折りたたみナイフ1本を入れていたとみられる。
係員に指摘されたところ、男性は「小さいから持ち込んでも大丈夫」という趣旨の話をし、本来は刃物の持ち込みが禁止されているにもかかわらず、係員が誤って返却してしまったという。
全日空は午前9時25分以降、南ターミナルを出発する全便の運航を見合わせていたが、午後1時ごろに再開、国内線11便は欠航とした。
https://www.sankei.com/west/news/190926/wst1909260028-n1.html
10月2日23時41分に読売新聞からは、この乗客は羽田空港で海外便に乗り換えたが、羽田ではナイフを発見できなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
男性は羽田空港行きに搭乗しており、羽田から同社の国際線で出国する際も別の検査員がナイフを見落としていたことがわかった。
全日空が2日発表した。
二重のミスを犯していたことになり、同社は「多大な迷惑をかけおわびしたい。再発防止を徹底する」と陳謝した。
男性は同7時55分発の便で羽田に向かっており、到着後の同9時35分頃、ジャカルタ行きの同社便に乗るため国際線ターミナルビルで再び検査を受けた。
今度は20歳代の男性検査員がX線検査で見落とした。
男性については、全日空などが伊丹の防犯カメラ映像などで特定し、帰国時に事情を聞いたという。
両空港の保安検査は全日空が委託した警備会社の検査員が実施。
伊丹の女性検査員は入社1年未満で、ナイフ発見時、上司から受けた「通常の措置を取るように」との指示を、返却することだと勘違いしたという。
羽田の男性検査員は5年ほどの経験があった。
全日空は「モニターにはナイフらしきものが映っており、気付くことができたはずだ」としている。
今回のミスを受け、国土交通省は航空各社や全国の空港管理者に保安検査の手順の徹底を指示した。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20191002-OYT1T50277/
(ブログ者コメント)
伊丹空港での見逃しミスは、当初、自分に確たる自信がないなどの場合、間違っていることでも説得力ある相手の話しに納得してしまうことがある・・・そんなヒューマンエラーの一つかちと思っていた。
それが、どうやら、上司が具体的指示をしていなかったことが原因だったようだ。
それにしても、この係員、黙っている選択肢もあっただろうに、よくぞ勇気を出して申告したものだ。
未然防止には失敗したが、一種、拡大防止には成功した事例。
羽田空港では拡大防止に失敗したが・・・。
2019年8月7日12時53分に北海道新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
観光客が運転する車が7月末、一般の立ち入りを制限している新千歳空港の滑走路付近に誤って進入したことが7日、分かった。
滑走路の補修をしていた工事関係者が見つけ、制限区域進入から数分後に退去させた。
国交省新千歳空港事務所は、運航に影響はなかったとしている。
同事務所によると、山梨県の50代女性が運転するレンタカーが7月30日午後11時ごろ、制限区域に進入。
滑走路2本は6月10日から11月末までの午後11時~翌午前6時半、老朽化の補修と滑走路端安全区域の拡張工事をしている。
進入当時は、警備員が通行許可証を十分確認しないまま、工事関係者用のゲートから入れたとみられる。
航空機は、隣接する航空自衛隊千歳飛行場の滑走路を使っていたため、運航に影響はなかった。
女性は、翌31日に空港周辺の商業施設であった人気ロックバンドのライブを見るため現地を訪れ、道に迷ってゲートから進入。
不審に思った工事関係者が気づき、ゲートから出したという。
新千歳空港では7月24日、機内持ち込み禁止の多目的ナイフとガスボンベを持った男性が保安検査場を通過する問題も起きている。
同事務所の四渕次長は、「保安関連のトラブルが続き、大変重く受け止めている。空港関係者に対策を徹底するよう周知したい」と話した。
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/332840?rct=n_hokkaido
(ブログ者コメント)
7~8年前になろうか、ブログ者も同じような経験をしたことがある。
某ビルの中に地方紙閲覧コーナーがあるとの情報を得、当該ビルを訪れた時のことだ。
玄関正面には警備員がいる。
当方、初めてにつき、「地方紙閲覧コーナーがあると聞いてきたのですが・・・」と聞けば、その警備員、そんなコーナーがあるとは知らない様子で、何回かやりとりした後、「じゃあ、こちらから入ってください」と、ビルの内部に入れてくれた。
中に入ってみると、どうも様子がおかしい。
普通のオフィスみたいだ。
確認しようと思っても、誰もいない。
数分滞留した後、そこから出た。
聞けば、その日は、全国各地から会議に集まっているとのことで、警備員の方、その会議に遅れてきた人間だと勘違いしたようだった。
2019年8月2日11時10分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
熊本県天草市の天草空港で1日、駐機していた天草エアラインの機体の燃料が高温になったため、午後の天草~熊本便と天草~福岡便の計3往復6便が欠航した。
空港周辺の気温は午前9時前に30℃を超えていた。
1日からのダイヤ変更で、駐機時間が従来の約30分から約3時間に延びたことなども影響したという。
同社によると、1日午後0時55分発熊本行きの201便(乗客13人)で、機体内の燃料が高温になっていることを示す警告灯が点灯。
消防車で放水したが、温度は下がらず、同日午後の全便を欠航し、計117人に影響が出た。
熊本地方気象台によると、空港周辺の気温は午前9時前には30℃を超え、午後1時の気温は32.7℃だった。
同社では、機長1人が体調不良のため欠航や運休が相次いでおり、1日から熊本~大阪(伊丹)便で日本航空の機体を使う共同運航を開始。
共同運航便との乗り継ぎをしやすくするため、201便のダイヤを変更。
空港での駐機時間が、従来の約30分から約3時間に延びていた。
天草空港は格納庫がなく、機体の日よけができない。
給油施設もないため、離陸直前に給油することもできない。
このため天草エアラインは、燃料の温度上昇を回避する対策として、2日から福岡発天草行きの102便が到着後、次の離陸前までに、乗客を乗せずに天草~熊本間を往復する「フェリー(回航)便」を運航する。
8月2日9時53分に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
機体内の燃料が基準の51℃を超える高温になったことを知らせる警告灯が点灯。
消防車で放水したが温度は下がらず、運航を中止した。
この日の天草市の最高気温は34.4℃。
同社は、同日からのダイヤ変更で、同空港での駐機時間が従来の約40分から約3時間に延びたことが原因とみている。
この機体を使用する予定だった別の5便も運航を取りやめ、計117人に影響した。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20190802-OYT1T50178/
8月4日7時0分に産経新聞からは、同じ理由による欠航がう3日間続いているという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
天草エアラインは3日、炎天下により機体の燃料が高温となったことの影響で機材繰りがつかなくなったとして、天草~福岡など、天草空港(熊本県天草市)発着の計3便を欠航とした。
暑さによる欠航は3日連続で、計247人に影響が出た。
https://www.sankei.com/region/news/190804/rgn1908040016-n1.html
2019年7月7日23時34分に北海道新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7日午後1時45分ごろ、北見市の上空約900mで、小型プロペラ機と、えい航されて飛行していたグライダーをつなぐナイロン製ロープ(直径約6mm、約50m)が切れ、約40m分が落下した。
両機は約30分後までに、同市豊田の北見地区農道離着陸場(農道空港)に着陸し、けが人はなかった。
警察によると、ロープが落下したとみられる現場は、同市東相内と美園にまたがる山林で、ロープは見つかっておらず、地上での被害も確認されていない。
国交省は、事故につながりかねない重大インシデントと認定。
運輸安全委員会は8日以降、航空事故調査官2人を派遣し、原因を調べる。
警察によると、グライダーには所有者である滋賀県の男性会社員(53)が搭乗。
小型機を別の1人が操縦し、午後1時40分ごろに農道空港を離陸。
上空でロープが切れ、グライダー側に約40m分が残り、飛行に危険が生じたとして、男性がロープを落下させる操作をしたという。
出典
『グライダーからロープ落下 北見上空 小型機でえい航中』
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/322940/
7月8日18時36分にNHK北海道からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
グライダーは、先端側についていた長さ40mのロープを切り離して落下させた。
国の運輸安全委員会は、事故につながりかねない重大インシデントとして、8日午後4時ごろ航空事故調査官2人を現地に派遣し、飛行場の管理者などから当時のフライトの様子や天候などを聞き取った。
同委員会事務局の逸見航空事故調査官は、「グライダーの教本には、けん引ロープが切れた場合はすぐに切り離さず、飛行場に戻ると書いてある。今後、機体を調べたり、操縦者から話を聴いたりして、原因の調査を進めていきたい」と話していた。
出典
『グライダー牽引ロープ落下で調査』
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20190708/7000011722.html
7月8日22時0分に北海道新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国交省は、落ちたロープが1kg以上あるとみられることなどから、今回の事案を事故につながりかねない重大インシデントと認定し、調査官を派遣した。
出典
『グライダーからロープ落下 調査官2人が北見入り』
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/323273/
(ブログ者コメント)
以下は、NHK解説映像の1コマ。
(2019年7月27日 修正1 ;追記)
2019年7月26日20時22分にNHK北海道から、ロープが見つかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
25日、離陸した場所からおよそ3km離れた訓子府町のタマネギ畑にロープが落ちているのを農作業中の人が発見し、警察に通報した。
ロープは長さおよそ49m、重さおよそ1.5kgで、切れた断面の形や太さが一致したため、警察が落下したロープだと判断した。
出典
『グライダーから落下のロープ発見』
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20190726/7000012235.html
2019年6月9日13時38分に琉球新報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9日午前6時56分ごろから同8時20分ごろの間、那覇空港で停電が発生した。
那覇空港事務所によると、航空会社のパソコンが使用できず搭乗手続きができなくなり、欠航や遅延が発生した。
少なくとも数100人の乗客に影響が出た。
9日は1日通して運航ダイヤに乱れが出る見通し。
原因は調査中。
同事務所によると、全日空(ANA)が運航する那覇から新石垣間の往復便1762便と1763便の2便が欠航した。
那覇から出発する国内線と国際線双方の18便と那覇着の4便で遅延が発生した。
日本航空(JAL)900便の那覇発羽田行きの便が、この日最長の1時間49分の遅れを記録した。
国内線旅客ターミナルビルのインフォメーションで働く女性によると、突然停電し、トイレも使用できなくなった。
「パソコンも消えて、客から問い合わせがあっても運航状況が分からなくて答えられなかった。大変だった」と話した。
那覇空港ビルディング(NABCO)によると、停電した施設は国内線と国際線エリア、連結施設、P3駐車場だった。
国内線には予備の発電機もあるが、国内線エリアでは作動しなかった。
NABCOの兼島社長は、「みなさまに大変なご心配とご迷惑をお掛けしましたことを深くおわび申し上げます」と謝罪するコメントを発表した。
出典
『那覇空港の一時停電で数百人に影響 1日中運航ダイヤに乱れも 予備の発電機も作動せず』
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-933401.html
6月9日19時53分に琉球放送からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9日午前6時56分ごろから同8時20分ごろの間、那覇空港が停電し、国内線と国際線の計24便に欠航や遅延が発生した問題で、NABCOは同日夜、停電の原因について、「店舗の開店準備や空調などで早朝の時間帯の電力需要が想定を超えたため、ブレーカーが落ちてしまったとみている」と本紙の取材に回答した。
より詳細な原因を調査している。
那覇空港は、国内線と国際線の間の連結施設が3月に供用開始となった。
連結施設内には航空会社のチェックインカウンターのほか、飲食店や土産物店なども多数入居する。
NABCOの担当者は、「連結施設ができたため、電力需要の予測を超えてしまったと考えられる。より詳しい原因を調べて対応を考えたい」と話した。
約1時間20分の停電により、搭乗手続きができなくなり、少なくとも数100人に影響が出た。
国内線の発電機は作動しなかったが、連結施設と国際線の発電機は稼働したという。
出典
『那覇空港停電の原因は予測以上の電力需要か 連結施設新設で』
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-933593.html
2019年5月22日5時14分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は21日、米ボーイングが新型機「737MAX」の2018年10月に発生した最初の墜落事故の一因がバードストライク(鳥の衝突)だった可能性に気づいていながら、対策を怠っていたと報じた。
同様のケースが再発する可能性を軽視していたという。
737MAXの2度の墜落事故は、機体の傾きを測るセンサーの故障によって自動制御システムが誤作動を起こしたことが原因と考えられている。
センサーの故障理由は明らかになっていない。
同紙によると、ボーイングは18年10月のインドネシアでの最初の事故について、バードストライクによってセンサーが故障した可能性があると、11月の時点で米航空会社に説明していた。
一方、同じ事故が起こる可能性は低いと考え、再発防止策を取っていなかったという。
同紙は、「米航空当局は、バードストライクによってセンサーが故障した可能性が高いと考え始めている」と指摘した。
一方、今年3月のエチオピアでの2度目の事故について同国の航空当局は、「センサーが異物によって損傷した証拠はない」と説明している。
出典
『ボーイング、鳥衝突への対策怠る 墜落事故で 米紙報道』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45104340S9A520C1000000/?n_cid=NMAIL007
5月22日5時43分に時事ドットコムからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
米航空機大手ボーイングの新型旅客機「737MAX」墜落事故をめぐり、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)は21日、連邦航空局(FAA)が、鳥の衝突により機体の角度を計測するセンサーに不具合が生じたとの見方を強めていると報じた。
センサーからの誤ったデータを基に自動飛行制御システムが作動して機首が下がり過ぎ、墜落を招いた可能性があるという。
同紙によると、FAAは今年3月にエチオピアで起きた2件目の墜落事故について、1羽または複数の鳥の衝突がセンサーの不具合を引き起こした可能性が高いとみている。
エチオピア当局は「(センサーに)異物による損傷の証拠は見つかっていない」と否定的な見解を示しているが、一般的に、衝突の証拠を見つけるのは困難という。
出典
『ボーイング機事故、鳥衝突しセンサー故障か=当局が見立てと米紙報道』
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019052200127&g=int
2019年5月18日8時7分にNHK首都圏から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今月5日、モスクワの空港で、ロシアの航空会社の旅客機が着陸に失敗して機体が激しく炎上し、乗客乗員78人のうち41人が死亡した。
ロシア国営テレビの映像には、脱出した多くの乗客が大きなスーツケースやカバンを持っている様子が映されていて、現地では、手荷物の持ち出しが脱出の遅れにつながったという指摘が出ている。
これを受けて国交省は、旅客機から緊急脱出する時の注意点を改めてホームページに掲載し、手荷物を持つと自分の脱出の遅れだけでなく、ほかの乗客の妨げになるとして、荷物の持ち出しをしないよう呼びかけている。
緊急時の脱出をめぐっては、日本でも平成28年に新千歳空港や羽田空港で起きた事故の際、客室乗務員が手荷物を持たないよう繰り返し指示したにも関わらず、多くの乗客が荷物を持ち出し、避難・誘導に支障が出た。
運輸安全委員会によると、平成28年2月、新千歳空港で日本航空の旅客機のエンジンから火が出て、乗客らが緊急脱出した。
客室乗務員が手荷物を持たないよう指示したにも関わらず、多くの乗客が荷物を持ち出そうとしたため、置いてから脱出するよう指示し、操縦室の扉の前に荷物が積み上げられる結果となった。
このため、パイロット自身が客室に出られなくなり、避難・誘導に支障が出た。
また、同じ年の5月に、羽田空港で大韓航空の旅客機のエンジンから火が出て緊急脱出が行われた際も、多くの乗客が荷物を持ち出していたことが問題点として指摘された。
運輸安全委員会の前身の航空事故調査委員会が発足した昭和49年以降、脱出スライドを使った緊急脱出は15件行われ、中には、ほかの乗客が持ち出したスーツケースが手に当たって骨折する事故も起きている。
旅客機は、緊急時に、乗客が座席に座った状態から90秒以内に全員脱出できるよう設計されているが、手荷物を持たないことが前提となっている。
ヨーロッパの航空機メーカーのエアバスが行った緊急脱出の試験の映像では、乗客役の人たちが狭い通路を通って非常口に殺到したあと、脱出用のスライドから次々と滑り降りている。
このとき、荷物を持ち出そうとするとどのような影響が出るのか、全日空の訓練施設で再現してもらった。
座席の上の棚から荷物を取り出すためには、通路上に立たなければならず、ほかの乗客の妨げになる。
また、肩掛けカバンのような荷物も、ベルトが座席の手すりなどに引っかかり、避難に支障が出るおそれがある。
このほか、ハイヒールを履いたまま避難すると、脱出用のスライドを傷つけて中のガスが抜けてしまうおそれがあるため、必ず脱ぐよう求めている。
全日空は、こうした注意点が乗客の印象に残るよう、機内で上映する安全ビデオの内容を刷新するなどの取り組みを進めている。
全日空客室基準チームの西村リーダー(女性)は、「一刻も早く脱出する必要があり、手荷物は持たず、客室乗務員の指示に従ってほしい」と話している。
出典
『緊急脱出時は荷物持たないで!』
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20190518/0029824.html
事故報道初期の5月8日13時10分に産経新聞からは、避難時の機内の様子などに関し、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
生存者37人が、いずれも機体前方の乗客らで、犠牲者は機体後部に集中していたことが分かった。
ロシアのメディアが7日、報じた。
前方の一部乗客が棚の荷物を取り出し、後部乗客の逃げ遅れにつながった可能性が高まっている。
地元メディアが伝えた女性客室乗務員の話によると、アエロフロート機は緊急着陸の際に後部が炎上したが、停止した段階で機内に延焼はなかった。
この乗務員は同僚と前方にある左右の扉を蹴り開け、それぞれの緊急脱出シューターが避難経路となった。
通路は1本で、別の乗務員が機体後部のシューターを開こうとしたが、失敗した。
搭乗していたセベロモルスク市のエフメニコフ市長(47)は、「機内にパニックはなく、乗客は列になって前方の脱出口に進めるのを待っていた」と語った。
しかし、搭乗客によると、前方の複数の乗客が棚のスーツケースなどを取り出した上で機外に脱出したことが明らかになっており、犠牲拡大の一因ではないかと議論になっている。
航空燃料が炎上し高熱で窓が溶け出す中、機内の温度は一気に上昇していたという。
インタファクス通信は、捜査関係者の話として、機体が滑走路に着地した際に破損した車輪が左側の燃料タンクを直撃し、燃料に引火して火災が起きたとの見方を伝えた。
ロシア連邦捜査委員会によると、事故機のスホイ・スーパージェット100には乗客73人、乗員5人の計78人が乗っていた。
乗員の中で犠牲になったのは1人で、後部ドアを開けようとした男性乗務員(22)だった。
出典
『荷物取り出しで犠牲拡大か ロシア旅客機の炎上事故』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44513160Y9A500C1CR0000/
5月18日10時36分に産経新聞からは、機体の重量が過多だったため足回り部品が破損し火災につながった可能性ありという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国営ロシア通信は17日、事故原因を調査している露航空当局の文書を基に、着陸時の機体が重量過多だったことが事故の要因となった可能性があると伝えた。
ロシア通信が入手した文書によると、事故を起こしたロシア製旅客機「スホイ・スーパージェット100」の緊急着陸時の重量は42.6トンで、着陸許容重量を1.6トン上回っていた。
一方、着陸時の速度には問題はなかったという。
燃料が多く残った状態で緊急着陸を行う場合、機体重量を軽くするため,燃料投棄を行うのが一般的。
しかし,事故を起こした機体は燃料投棄を行わなかったとみられている。
この事故では、着陸時にシャーシやタイヤなど足回り部分が破損。
飛び散った部品が燃料タンクを損傷させ、燃料に引火したとされる。
足回り部分が破損した原因は、重量過多のためだった可能性が強まった。
事故は5日夕に発生。
同機は落雷で通信機器が故障し、離陸から約30分後に同空港に引き返したが、着陸に失敗。
乗客・乗員78人のうち41人が死亡した。
出典
『重量過多が要因か モスクワ旅客機着陸失敗事故』
https://www.sankei.com/affairs/news/190518/afr1905180008-n1.html
(ブログ者コメント)
〇以下は、NHK映像の1コマ。
荷物を持って逃げてきた複数の乗客が映っている。
〇平成28年の新千歳空港事例は、本ブログでも紹介スミ。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。