2018年4月25日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/8277/
(2018年5月21日 修正1 ;追記)
ちょっと前、2018年4月19日11時50分にCNNから、ブレードに金属疲労が見つかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国家運輸安全委員会(NTSB)は18日、破損したエンジンのファンブレードに金属疲労が見つかったことを明らかにした。
機体は急降下して、左側に一時、40°以上も傾いたが、女性操縦士は落ち着いた様子で管制塔に状況を伝え、態勢を立て直して無事に同機を緊急着陸させていた。
・・・・・
死亡したのはニューメキシコ州の43歳の女性で、死因は頭部と頸部、胴体の外傷だった。
機体は事故の衝撃で、一時、41°まで傾いた。
傾斜が25°を超えることは極めて稀だという。
その後、態勢を立て直して緊急着陸に入った。
航空情報サイトの推計によると、同機は約5分間で高度3万1684フィートから1万フィートまで急降下していた。
サウスウエスト航空によると、同機のエンジンは2日前に目視点検を行ったばかりだった。
NTSBのこれまでの調査で、破損したエンジンはファンブレード24枚のうちの1枚がなくなっていることが判明。
ブレードの取り付け部分に金属疲労の痕跡が見つかった。
「これがなぜ、事前に見つけられなかったのかを究明したい」と担当官は話している。
金属疲労は一見しただけでは分からず、エンジンを外部から点検しただけでは見落とすこともあるという。
ファンブレード破損の衝撃で脱落したエンジンカバーは、同機の着陸場所から約110kmの地点で見つかった。
ペンシルベニア州警察は18日、同州内で複数の破片を回収した。
出典
『窓が吹き飛び機体傾斜、米旅客機事故の状況が明らかに』
https://www.cnn.co.jp/usa/35118008.html
2018年5月15日4時50分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
中国内陸部、四川省の上空を飛行していた旅客機の操縦席の窓が突然破損して近くの空港に緊急着陸し、副操縦士など乗員2人がけがをして、航空当局が原因を調べている。
中国国営の新華社通信などによると、四川省成都付近の上空で、14日午前、飛行していた四川航空の旅客機の操縦席の窓が破損した。
この旅客機は、内陸部の重慶からチベット自治区のラサに向かっていたもので、現地メディアは操縦士の話として、離陸してから30分ほどして、上空1万メートル近くを飛行していたところ、突然、窓が破損したと伝えている。
旅客機は、窓が破損した直後、急降下したということだが、およそ40分後に成都の空港に緊急着陸した。
このトラブルで、操縦席で破損した窓の近くにいた副操縦士が機体の外に飛び出しそうになって顔や腰にけがをするなど、乗員2人がけがをした。
トラブルのあった旅客機を伝える映像では、操縦席の窓とともに機器が壊れている様子や、客席で垂れ下がっている酸素マスクなどが確認でき、当時、緊迫した状況だったことがうかがえる。
この旅客機は2011年に四川航空に配備されたエアバスA319型機だということで、中国の航空当局が詳しい原因を調べている。
出典
『中国 飛行中に旅客機の操縦席の窓壊れる 副操縦士らけが』
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180515/k10011438421000.html
(ブログ者コメント)
〇写真によると、操縦席正面の窓が割れたように見える。
〇飛行中の旅客機の窓が割れた事例は、米国の2件に続き、今年これで3件目だ。
米国の2件は、本ブログでも紹介している。
2018年5月9日17時11分にTBS NEWSから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9日午前、広島空港で訓練中の消防車両が横転する事故があり、乗っていた2人が軽いけがをした。
国交省大阪航空局広島空港事務所によると、午前8時半ごろ、広島空港の誘導路で化学消防車が横転した。
当時、消防車は毎日実施している走行訓練をしていて、車庫を出て誘導路に入ろうと左折をしたところで横転したとみられている。
乗っていた空港消防の男性隊員2人が軽いけがをして病院に運ばれた。
事故のため、広島空港では一部の便の出発に遅れが出たが、滑走路の運用や航空機の運航に影響はないという。
出典
『広島空港で消防車両が横転、隊員2人けが』
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3364937.html
5月9日17時30に日テレNEWS24からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
9日朝、広島空港で訓練走行中の消防車が横転し、隊員2人が軽いけがをした。
この事故の影響で、羽田行きなど3便に遅れが出た。
事故が起きたのは、広島空港の滑走路に並行する「誘導路」。
空港事務所によると、午前8時30分頃、訓練のため走っていた消防車がハンドルを切ったところ、突然、横転した。
消防車に乗っていた30代の男性隊員2人が軽いけがをした。
事故のあと、滑走路の点検が行われたため、羽田に向かう便など計3便で最大18分の遅れが出た。
現在は平常どおり運航している。
横転したのは空港に常備されている重さ25トンの化学消防車で、毎日、走行点検が行われている。
事故当時の風速は約5メートルで、風の影響はなかったとみられ、警察が原因を調べている。
出典
『広島空港で訓練中の消防車が横転 2人けが』
http://www.news24.jp/articles/2018/05/09/07392625.html
(ブログ者コメント)
日テレの空撮映像からは、車庫脇の道路から誘導路を横切り左折した直後であろうか、誘導路センターラインのやや向うでひっくり返っているように見える。
2018年5月3日5時7分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
アメリカで2日、中西部イリノイ州からニューヨーク近郊に向かっていたサウスウエスト航空の旅客機の客室の窓が突然割れ、旅客機は近くの空港に緊急着陸した。
航空会社によると、70人余りの乗客が乗っていたということだが、これまでのところ、けがをした人がいるという情報は入っていない。
乗客が機内で撮影した写真では、主翼付近の窓に縦にひびが入り、割れているのが確認できる。
地元メディアは乗客の話として、「とても大きな音がした。窓の一部がなくなっていて怖かった」と伝えている。
サウスウエスト航空はアメリカ各地を結ぶ国内線を運航する大手航空会社で、事前に座席を指定できないなど、サービスを限定する一方で運賃を抑える、独自の経営で利用者を増やしてきた。
しかし、先月17日にはエンジンが大破して客室の窓が割れ、乗客1人が死亡する事故を起こし、AP通信は今回の事故について「最悪のタイミングだ」と伝えている。
アメリカのFAA=連邦航空局は、窓が割れた原因を調べることにしているが、今後、安全性に対する懸念が高まりそうだ。
出典
『また旅客機の窓割れる 緊急着陸 先月と同じ米航空会社』
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180503/k10011425951000.html
5月3日18時22分に産経新聞からは、ヒビが入った窓の写真付きで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
米中西部シカゴ発ニュージャージー州行きのサウスウエスト航空が2日、機体の窓に亀裂が入ったことを理由にオハイオ州の空港に緊急着陸した。
乗客76人にけがはなかった。
サウスウエスト航空では、4月17日に飛行中の機体のエンジンが大破して窓が割れ、乗客1人が死亡する事故が起きたばかり。
AP通信は「最悪のタイミングの事故」と伝えた。
亀裂が入った理由は分かっていない。
サウスウエスト航空によると、窓は多層構造になっていて、機内の気圧などに影響はなかった。
点検のためにオハイオ州クリーブランドの空港に着陸した。
乗客がソーシャルメディアに投稿した写真では、主翼付近の窓に長い亀裂が入っている様子が確認できる。
4月の事故以来、サウスウエスト航空は業績が悪化しており、安全性を懸念する声がさらに高まりそうだ。
出典
『米サウスウエスト航空 窓にひびで緊急着陸 先月の死亡事故に続き』
http://www.sankei.com/affairs/news/180503/afr1805030009-n1.html
(ブログ者コメント)
先月起きた事故は、本ブログでも紹介スミ。
2018年4月18日11時37分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
米東部ペンシルベニア州上空で17日午前(日本時間18日未明)、上昇中だった米サウスウエスト航空機(ボーイング737―700型機、乗員乗客148人)の左エンジンにトラブルが発生。
飛散したエンジン部品で客室の窓が割れ、座席の乗客が機外に吸い出されそうになった。
米国家運輸安全委員会(NTSB)の発表では、乗客1人が死亡した。
事故があったのはニューヨーク発ダラス行きの便で、フィラデルフィア空港に緊急着陸した。
FOXニュースなどによると、死亡したのは窓側席の女性客とみられ、飛散した部品で頭を強打したという。
窓の破損で機内が減圧したため、高度を下げるまで、乗客は酸素マスクを着用した。
男性乗客はニューヨーク・タイムズ紙に対し、「エンジンが爆発し、10~15分間急降下した」「窓が吹き飛び、客室乗務員が泣いているのを見て、事態の深刻さに気付いた」などと語った。
出典
『旅客機の窓割れ、吸い出されそうに…1人死亡』
http://www.yomiuri.co.jp/world/20180418-OYT1T50007.html?from=y10
4月18日付でBBC NEWS JAPANからは、下記趣旨の詳細な記事が写真付きでネット配信されていた。
米サウスウエスト航空の旅客機(乗客143人、乗員5人)が17日朝、飛行中にエンジンが爆発し、緊急着陸した。
この事故で乗客1人が死亡、7人が手当てを受けた。
死亡した女性は、爆発によって窓から外に吸い出されそうになったという。
米国の旅客機で乗客が死亡したのは、2009年以来初めて。
事故を起こしたのはニューヨーク発ダラス行きのボーイング737-700型機1380便で、現地時間の午前11時20分にフィラデルフィア空港に緊急着陸した。
当局によると、エンジンのほか、窓と翼、胴体にも損傷があった。
死亡したのはJ・ライオーダンさん。
日刊紙フィラデルフィア・インクワイアーによると、米金融機関ウェルズ・ファーゴのニューメキシコ州アルバカーキ支店の副頭取で、子供2人の母親だった。
目撃者によると、左側のエンジンが爆発した影響で窓ガラスが割れたため、客室の気圧が急激に下がり、ライオーダンさんが空中に吸い出されそうになったという。
ライオーダンさんは、他の乗客によって引き戻された。
NBCニュースは、航空管制官と操縦士の交信内容を公表した。
それによると、パイロットのT・ジョー・シュルツさんが「機体の一部を損失したので、少し減速する必要がある」と話している。
火災は起きているかとの質問に起きていないと答えたシュルツさんは、「穴が開き、誰かが放り出されたらしい」と付け加えた。
米連邦航空局は調査を開始した。
また、国家運輸安全委員会(NTSB)は、予備調査でエンジンのファンブレードが損失しており、折れた部分に金属疲労の痕跡があると発表した。
NTSBのロバート・サムウォルト委員長は、エンジンを覆うカウリングの一部が、フィラデルフィアから112km離れたペンシルベニア州バーンビルで見つかったと説明した。
同委員長は、「これはきわめて異例の事態で、重く受け止めている」と述べ、調査には12~15カ月かかると付け加えた。
また、使用されていたCFM56エンジンは「旅客機で広く使われている」と述べた。
サウスウエスト航空は、CFM56エンジンの検査プログラムを「細心の注意を払って」加速させると発表。
検査は、向こう30日間で終わらせる方針という。
同社は声明で、事故によって「打ちのめされている」と述べ、「悲劇」の影響を受けた人々に哀悼の意を表した。
ソーシャルメディアでは、気体が激しく揺れる中、乗客が酸素マスクを着けて座っている様子などがシェアされた。
乗客の1人は、「突然、大きな爆発音が聞こえて、ガラガラと音が鳴った」と話した。
K・ジョンソンさんはCNNの取材に対し、「左側のエンジンが完全にずたずたになっていた。怖かった」と話した。
ジョンソンさんはツイッターで乗務員の写真を公開し、「この人たちがサウスウエスト航空ニューヨーク発ダラス行き1380便のヒーローだ。フライト中にエンジンが故障したものの、彼らがフィラデルフィアまで誘導して149人の命を助けた」とツイートした。
ニューヨーク市の牧師T・ボーアマンさんは、大きな音がしたとき、飛行機の後部に座っていた。
「突然、30mくらい落ちたかと思いました」「しばらくの間、制御不能のような状況でした。パイロットが飛行機をコントロールするために苦労しているようでした。正直、その場の全員が落ちると思ったと思います」
客室乗務員から衝撃に備えるよう言われたとき、ボアマン牧師と妻は最悪の事態を考えたという。
「今生きていることを本当にありがたく思っています」「神とパイロットに感謝しています」と牧師は話した。
乗客のM・マーティネスさんはCBSニュースの取材に対し、飛行機が「自由落下」しているように感じたと説明した。
また、救急隊員が負傷した女性を搬送するのを見たという。
「まず爆発が起きて、すぐに酸素マスクが降りてきました。それから10秒以内にエンジンが窓にぶつかって、窓が大きく割れたのです」
出典
『飛行中にエンジン爆発、1人死亡 米サウスウエスト機が緊急着陸』
http://www.bbc.com/japanese/43805994
4月19日16時30分に朝日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・・・
当時の状況が明らかになった。
目撃情報によると、衝撃音の後、リオダンさんがガラスのなくなった窓から吸い出されそうになった。
乗客の1人は、「彼女の胴体の半分が窓の外に出ていた。飛んできた金属片の直撃を受け、ひどく出血していた」と、米メディアに証言した。
乗客らが体を引っ張って機内に戻したが、リオダンさんは意識不明で、心肺機能の蘇生など、機内で救命活動が続いたという。
・・・・・
男性客が自分の背中で破損した窓を覆い、減圧を防ごうとしていたという。
一部の乗客がすすり泣き、取り乱す中、「大丈夫だ」と冷静になるように呼び掛ける声も響き渡っていた。
家族に手紙を書き始めた人もいた。
・・・・・
出典
『高度1万メートル「彼女の胴体、半分が外に」 米旅客機、エンジン・窓破損の
機内』
https://digital.asahi.com/articles/DA3S13458786.html?rm=149
2018年2月23日7時11分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国際航空運送協会(IATA)は22日、2017年の商業用航空機の事故に関する統計を公表、ジェット旅客機に限ると死亡事故はゼロだった。
世界的に航空機の安全性は向上しており、100万便当たりの事故発生率は1.08と、12~16年の平均値の2.01と比べ、大きく改善した。
17年に起きた商用機の事故は45件。
うち死亡事故は6件で、乗客乗員の死者は19人だった。
16年の死亡事故は9件で、死者は202人だった。
17年の死亡事故のうち、5件はプロペラ機の事故。
1件がジェット貨物機の墜落事故で、乗客乗員に加え地上で巻き込まれた35人が死亡した。
ジェット機に限ると、機体が失われるような大きな事故の発生率は100万便当たり0.11。
12~16年の平均値は0.33だった。
商用機全体の17年の輸送実績は約4180万便で、旅客数は計41億人だった。
出典
『ジェット機の死亡事故ゼロ 17年、安全性向上』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO2728848023022018000000/
2018年2月6日13時54分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
格安航空会社(LCC)ピーチ・アビエーションは6日、関西国際空港に5日夜到着した台北便が、国内線用として使われていたスポット(駐機場)に同社のミスで入り、13人が手続きせず入国したと発表した。
うち日本人1人と連絡が取れず、確認を急いでいる。
同社によると、台北からの28便は5日午後10時18分に到着。
前日の駐機場担当者が誤って割り当てていた国内線スポットへ移動した。
このため、降りて第2ターミナルビルに向かった乗客165人についても、国内線到着口に誘導してしまった。
警備員が国内線エリアに多数の外国人がいるのに気付き、空港会社などに連絡してトラブルが発覚した。
乗客は国際線到着口に戻り、いったん空港を出た13人のうち12人も間もなく連絡が取れ、入国審査を受けるという。
スポット割り当てを誤った担当者は、「使用機は国内便に切り替わるため、国内線スポットにしてしまった」と話しているという。
当日の担当者らも誤りに気付かず、同社広報グループは「利用者と関係者にご迷惑をおかけし、深くおわび申し上げます」としている。
28便で帰国した奈良市の診療放射線技師、小西さん(24)が入国審査を終えたのは、到着から3時間以上たった6日午前1時半ごろ。
「これからマイカーで帰ります」と、疲れた様子だった。
ピーチ・アビエーションは、関空を拠点とするANAグループのエアライン。
成田空港でも2016年と17年、別のLCC「バニラ・エア」の台北、香港便の乗客がリムジンバスで国内線到着口に誘導され、手続きせず入国するトラブルが重なり、国交省から業務改善の勧告を受けた。
出典
『関空 入管経ず13人入国 ピーチ、国内線到着口に誤誘導』
https://mainichi.jp/articles/20180206/k00/00e/040/193000c
2月6日18時2分にNHK関西からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
航空会社では、原因について調査を行い、この日は国内線用として運用していた駐機場に、誤って台湾からの便をとめたことがトラブルにつながったとしている。
台湾からの便が到着した駐機場は国内線として運用していたため、乗客は飛行機を降りたあと、そのまま国内線の到着口へつながる経路に誘導されたという
駐機場が変更になる場合には、複数の担当者が確認することになっているが、航空会社では、チェック機能が十分に働かなかったと説明している。
出典
『国内線駐機場に台湾便到着が原因』
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20180206/5048072.html
一方、2月6日6時35分にNHK関西からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
上記報道との関連は不明だが・・・。
ピーチ・アビエーションなどによると、旅客機を降りた乗客を誘導する通路の途中には扉があり、この扉の開閉で、国際線の到着口への通路と、国内線の到着口への通路を切り替える仕組みになっているという。
航空会社では、この扉の開閉を誤ったため、乗客の一部を誤って誘導した可能性があるとしている。
出典
『台湾からの乗客 国内線に誤誘導』
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20180206/5046521.html
(ブログ者コメント)
バニラエアのトラブルは下記参照。
2017年6月18日 成田空港に到着したバニラ・エア機から国際線到着口に向かったバス1台が運転手の勘違いで国内線到着口に着き35人が無手続き入国、昨年4月にも同様事例
(第1報)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7280/
(第2報)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7444/
2018年1月19日7時41分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
昨年7月、日本航空の旅客機が、管制の許可を受けないまま関西空港に着陸していたことがわかった。
同社は、機長らに厳重注意するとともに、管制との連絡や確認などの体制について改めて指導したという。
同社や国交省によると、トラブルを起こしたのは台北発関西空港行きの旅客機(ボーイング737―800型)で、昨年7月8日昼過ぎ、同空港に着陸する際に、管制の着陸許可を受けずに着陸した。
滑走路にほかの航空機などはおらず、乗客ら約130人にけがはなかった。
一般的に、旅客機が空港に着陸する際には、安全のために、まず管制から滑走路への進入許可を受け、その後、着陸の許可を得る必要がある。
今回のケースでは、機長と副操縦士は進入許可を受けた後、他の航空機と管制とのやりとりや操縦手順などに気を取られ、着陸許可を受けるのを忘れたという。
出典
『日航機が許可なく関空着陸…管制への連絡失念』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180119-OYT1T50011.html
1月19日16時1分に読売新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
担当の管制官は他の業務に気を取られて許可を出したと思い込み、旅客機の機長らも操縦手順などに気を取られていたという。
出典
『着陸許可、管制側も失念…他の業務に気を取られ』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180119-OYT1T50105.html
(ブログ者コメント)
ダブルヒューマンエラー事例として紹介する。
2017年12月29日19時42分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
29日午後0時50分ごろ、鹿児島県霧島市の鹿児島空港で、点検のため地上を移動中の航空機が傾き、日本エアコミューター(JAC、霧島市)の整備士、Kさん(男性、31歳)が左の主翼と地面に体を挟まれた。
Kさんは頭などを強く打って病院に搬送されたが、間もなく死亡した。
警察やJACなどによると、機体は第10管区海上保安本部(鹿児島市)鹿児島航空基地所属のプロペラ機サーブ340(全長約20m、両翼幅約23m)で、JACが定期検査を受託していた。
当時は、けん引車で格納庫に入れるため後退中で、約10人が作業に当たっていた。
Kさんは誘導や監視を担当していた。
左翼側の車輪が格納されたような状態になっており、機体が傾いた原因との関連を調べている。
JACの作業に問題がなかったかなども確認していく。
事故による空港滑走路の閉鎖などはなく、運航に影響はなかった。
出典
『鹿児島空港 点検航空機に挟まれ、整備士死亡』
https://mainichi.jp/articles/20171230/k00/00m/040/064000c
12月29日18時24分に産経新聞westからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察は、左主翼の車輪が何らかの原因で機体に格納されたことで機体が傾いたとみて調べている。
航空機は、領海警備や海難救助などに使用している。
年1度の定期点検のために、10月から来年2月の予定でJACに預けていた。
出典
『鹿児島空港で男性整備士が主翼の下敷きになり死亡』
http://www.sankei.com/west/news/171229/wst1712290026-n1.html
(2019年8月7日 修正1 ;追記)
2019年8月5日19時33分にFNN PRIME(鹿児島テレビ)から、整備士が書類送検されたが不起訴になったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
鹿児島空港でおととし12月、けん引中の航空機が傾き、作業をしていた男性が翼と地面に挟まれて死亡した事故で、鹿児島地方検察庁は、業務上過失致死の疑いで書類送検されていた3人の男性整備士を不起訴処分とした。
この事故はおととし12月、鹿児島空港でけん引中だった10管本部の航空機が傾き、近くで作業をしていた日本エアコミューターの整備士、Kさん(当時31)が左の翼と地面の間に挟まれて死亡したもの。
この航空機は、10管本部が日本エアコミューターに整備を委託していたもので、機体をバックさせた際、左側の車輪が格納され、機体が傾いたという。
当時、Kさんを含めた9人の整備士が作業中で、警察は今年3月、このうち3人の整備士を業務上過失致死の疑いで書類送検したが、鹿児島地検は先月31日付けで、3人全員を不起訴処分とした。
鹿児島地検は、不起訴処分の理由を明らかにしていない。
日本エアコミューターは、「このような事故が二度と起こらないよう、引き続き作業手順の確認など、再発防止に努めていく」とコメントしている。
https://www.fnn.jp/posts/2019080500000008KTS/201908051933_KTS_KTS
2017年12月22日5時0分に北海道新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
新千歳空港で昨年2月、日本航空機のエンジンから発煙し、緊急脱出した乗客3人が重軽傷を負った事故で、国交省運輸安全委員会が21日公表した事故調査報告書は、多くの客が乗務員の指示に反し、手荷物を持ち出そうとしたことが妨げとなり、脱出に時間を要したと指摘した。
航空各社は、脱出時に荷物を持たないよう呼び掛けを強めるなどしているが、乗客の中には「離陸前のアナウンスは聞き流してしまう」との声も。
周知徹底が大きな課題だ。
報告書が示した事故後の機内の写真では、乗客159人の満席状態だったにもかかわらず、棚の手荷物がほとんど残っていない。
機体から外に出る非常脱出シューターは空気で膨らませた布製で、かばんの金属部分やハイヒールなど、とがったものが当たると破れる恐れがある。
客室乗務員は左右と前後計4カ所の脱出口で、手荷物を持たないよう大声で呼び掛けたが、持ち出す客が多かった。
前方の脱出口では、乗務員が乗客から取り上げた手荷物で操縦室前のドアがふさがれ、機長と副操縦士は乗客が脱出をほぼ終えるまで客室に出られず、マニュアルが定める避難指揮を取れなかった。
機長は、「無理にドアを開けると荷物が散乱し、避難の妨げになると思った」と説明した。
同機は、暗闇で左右のうち片側の脱出口だけを使っても、全乗客が1分半以内に避難できる設計だが、今回の事故では6倍の9分かかったという。
運輸安全委は、「乗客の順守すべき指示が効果的には伝わらなかった可能性がある」と結論づけた。
重傷を負った乗客は、脱出シューターを滑り降りて着地の際に地面に腰を打った。
1998年に成田空港で米ユナイテッド航空機から脱出した乗客乗員24人がけがをした火災でも、着地でのけがが相次いだが、教訓は生かされなかった。
日本航空は、事故後の昨年4月、乗務員が行う救難訓練に、乗客が手荷物を持ち出さないよう指示する教官の実演を追加。
昨年11月には機内で流す安全ビデオを変更し、脱出時は手荷物を持たないよう強調した。
AIRDO(エア・ドゥ)も、昨年4月から乗務員の訓練で、手荷物を持ち出した客に具体的な置き場所を指示する内容を加えた。
運輸安全委も今回の調査報告書で、乗客に安全に関する事項を守るよう改めて呼び掛けたが、周知が浸透しているとは言い難い。
出典
『避難完了まで想定の6倍/手荷物が操縦室ドアふさぐ 新千歳の日航機発煙』
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/152862
12月21日10時11分に時事通信からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
成田空港で1998年に起きたユナイテッド航空機からの緊急脱出では、60代の女性がスライド滑降中に他の客のスーツケースと接触。人さし指を骨折した。
3512便では、離陸時に加え、脱出前にも客室乗務員が大声で指示したが、159人の客の多くが従わず、座席上の棚から荷物を取り出した。
脱出時に負傷した客3人のうち、骨折の重傷を負った女性はスライドから飛び出し、腰から着地していた。
滑った姿勢は本人の記憶がなく解明できなかったが、上体を起こして滑れば、通常は飛び出さないという。
出典
『多くの客、荷物持ち出し=新千歳・日航機の緊急脱出-運輸安全委「確実な
周知を」』
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017122100457&g=soc
12月21日付で毎日新聞東京版からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
報告書によると、昨年2月23日午後3時ごろ、誘導路に停止中の日航機の機内で異臭がし、煙が立ちこめた。
右エンジンからは炎が目撃された。
機長の決断により、高さ約2.5mから滑り降りるシューター4本で、乗務員が乗客を脱出させた。
多くの乗客は指示に従わず、手荷物を持って逃げようとしたことから、乗務員は荷物を取り上げて操縦室のドアの前に積み上げた。
機長らは、ドアを開けると通路側に荷物を押しやり、逃げ遅れにつながると考え、脱出がほぼ終わるまで操縦室から出なかった。
このため、機長らは社内規定で定められた脱出の指揮や援助ができなかった。
乗客の高齢女性はシューターを滑り降りる際に援助が受けられず、着地に失敗して胸の骨を折った。
出典
『日航機発煙 新千歳空港トラブル報告書 手荷物持ち避難、原因 乗務員が取り上げ→操縦室前に山積み→機長が誘導できず』
https://mainichi.jp/articles/20171221/dde/041/040/036000c
12月21日18時10分に北海道新聞からは、トラブルは着氷によるものだったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
煙の原因は、激しい降雪でエンジン前部のファン付近に氷が付き、吸気量が減った結果、空気の圧力で押さえ込んでいた潤滑油が漏れ出し、霧状となって機内に流入した可能性が高いと指摘した。
エンジン内では、動力を生み出すためにシャフト(軸)が回転する。
シャフトの両端は、潤滑油を満たした容器(図の《1》)で覆われているが、シャフトと容器の接する部分(図の《2》)は、摩擦を小さくするため隙間がある。
ここから潤滑油が漏れないよう、通常は空気圧をかけているが、事故当時はエンジン前部のファン付近に着氷があり、十分に空気を送り込むことができなかった。
このため潤滑油がエンジン内に漏れ広がり、霧状となって機内に流入したほか、エンジン排気管付近の高温部に触れて発火した。
出典
『着氷で吸気減り機内に潤滑油 昨年の新千歳日航機発煙』
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/152707
※以下は、事故当時の状況を伝える記事。(本文転記省略)
(2016年2月23日23時29分 毎日新聞)
『新千歳空港 離陸前、日航機から煙…緊急脱出、4人搬送』
https://mainichi.jp/articles/20160224/k00/00m/040/056000c
2017年11月7日付で東京新聞夕刊から下記趣旨の記事が、トラブル件数推移の棒グラフ付きでネット配信されていた。
航空整備士が原因となる安全上のトラブル件数が3年連続で過去最高を更新していたことが、国交省の統計で分かった。
9月に航空機の部品落下が相次ぎ、国交省は機体整備の強化などを航空会社に促す検討を始めたが、専門家は「トラブル増加の背景には、整備士を取り巻く環境の悪化がある。落下物防止対策には整備士の待遇改善が必要」と指摘している。
国交省が航空事故、事故には至らない重大インシデント、安全上のトラブルをまとめた統計によると、トラブル件数の合計は2008年度以降、850~991件と、ほぼ横ばいで推移している。
内訳を原因別でみると、整備士が原因の件数が近年急増し、11年度の17件から16年度は119件と7倍に。
14年度から16年度まで、3年連続で過去最高を更新した。
一方、国交省によると、09年4月~17年3月に国内の航空会社から報告を受けた部品脱落の件数は451件。
ライトやパネル、アンテナなどが飛行中に外れたとみられる。
整備士は飛行前後に機体の一部分を点検したり、数カ月に1度、機体全体を整備したりして安全運航を支えており、整備・点検を確実に実施すれば、脱落を防げる場合が多いという。
20年に羽田空港の東京都心上空の飛行ルート導入を控える中、国交省は6日、航空機メーカーや学識者らでつくる落下物防止に関する対策会議の初会合を開催。
機体からの落下物を未然に防ぐため、航空会社に整備強化を促す基準づくりを来年3月までにまとめる。
ただ、元日本航空機長で航空評論家の杉江弘さん(71)によると、整備士が整備・点検に集中できる環境が危機にさらされているという。
杉江さんは、「格安航空会社(LCC)の拡大で世界の航空機は増えたが、整備士の人数は間に合っていない。航空料金を下げるため、整備士の処遇にもしわ寄せが及んでいる」と指摘。
「落下物防止のための整備強化には、整備士の待遇改善が欠かせない」と説明した。
<最近国内で発生した航空機の落下物>
9月7、8日の2回にわたり、成田空港を発着した全日空の同じ旅客機から、脱出用シューターを収納する部分のパネルが相次いで落下した。
同月23日には、関西空港を離陸したKLMオランダ航空機からパネルが脱落し、走行中の乗用車に衝突した。
<羽田空港の東京都心ルート>
羽田空港の国際線発着枠を約4万回増やすため、国交省が2020年の東京五輪・パラリンピック開催までに導入を予定。
南風時の午後3~7時に、着陸機が中野区、新宿区、渋谷区、港区、品川区などの上空を通る。
出典
『相次ぐ部品落下 航空整備士起因のトラブル3年連続増』
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201711/CK2017110702000252.html
2017年10月18日20時37分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10月19日17時36分にNHK茨城からも、同趣旨の補足的記事がネット配信されていた。
18日午前11時45分頃、茨城県小美玉市の航空自衛隊百里基地で、誘導路を移動中だったF4戦闘機の機体左側から出火した。
乗員2人はエンジンを停止して機外に脱出し、けがはなかった。
自衛隊の消防車が消火作業にあたり、火は約20分後に消し止めた。
空自が出火元や原因を調べている。
出火した戦闘機は、同基地の第7航空団に所属する2人乗りの「F4EJ改」(全長19.2m、全幅11.7m)。
同基地渉外室などによると、太平洋上での飛行訓練に向かうために滑走路へと移動していた際、操縦士は機体が左に傾く異常を感じたという。
消火後の調べで、左翼の下にある主脚が折れており、機体が傾き、翼の下側に取り付けられた燃料タンクが地面と接触、その摩擦でタンクに残っていた燃料に引火した可能性が高いとみられている。
事前の点検は、格納庫からの搬出時とエンジン始動前に計2回行っていたが、異常はなかったという。
百里基地では、防衛省からの指示を受けて、同じ型のすべての機体について緊急の点検を進めている。
点検は、車輪の脚の部分に亀裂などの異常がないか外側から確認する「非破壊検査」と呼ばれる方法で行われ、安全が確認できた機体から飛行を開始することにしている。
出典
『空自基地で戦闘機が炎上、脚部破損か…乗員脱出』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20171018-OYT1T50055.html?from=ycont_top_txt
『戦闘機出火で同型機を緊急点検』
http://www.nhk.or.jp/lnews/mito/20171019/1070000419.html
10月18日17時41分にNHK茨城からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
戦闘機は、3本ある脚の部分のうち左側の車輪近くが破損していて、防衛省によると、左側の車輪が折れて機体が傾き、翼と燃料タンクが地面に接触し、火災が起きたという。
百里基地は、民間の茨城空港と滑走路を共用しているが、戦闘機から火が出たのは民間の航空機が利用するエリアではないため、茨城空港の民間機の発着に影響はなかった。
視聴者が撮影した航空自衛隊の百里基地の映像では、戦闘機から赤い炎が出て、真っ黒い煙が立ちのぼっていた。
このあと、パイロットとみられる2人が操縦席から脱出し、ヘルメットを脱ぎながら戦闘機から離れていく様子が確認できた。
その後、現場には自衛隊の消防車が駆けつけ、消火活動を行っていた。
戦闘機から出火するのを目撃した男性は、「戦闘機がゆっくりと移動中に、突然、パンという音が聞こえて煙と火が出るのが見えました。こういう事故は初めて見ましたが、機体が爆発するのではないかと思い、とてもこわかったです」と話していた。
出典
『百里基地の戦闘機出火 けがなし』
http://www.nhk.or.jp/lnews/mito/20171018/1070000409.html
10月18日22時41分に産経新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
空自によると、離陸前にF4の主脚が破損するのは、過去に例がないという。
F4は、空自が保有する戦闘機の中で最も古い機種で、F35ステルス戦闘機の導入に伴って退役する。
小野寺防衛相は今回の事故を受け、退役スケジュールを前倒しする可能性について、「安全性を確認しながら、今ある機体は有効に使っていきたい」と否定した。
出典
『空自戦闘機の出火 小野寺五典防衛相「安保環境厳しいときこそ安全飛行」』
http://www.sankei.com/affairs/news/171018/afr1710180042-n1.html
(ブログ者コメント)
摩擦熱あるいは金属火花が着火源だった可能性が考えられる。
2017年9月29日18時37分にNHK北海道から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
29日午後、アメリカ西部のロサンゼルスから成田空港に向かっていた日本航空の旅客機の操縦室で焦げたような臭いがしたため、この旅客機は目的地を変更し、新千歳空港に着陸した。
新千歳空港事務所によると、機内で火災などはなく、現在、日本航空が機内で調査している。
国交省新千歳空港事務所によると、29日午後3時半ごろ、アメリカ西部のロサンゼルスの空港から成田空港に向かっていた日本航空61便の機長から、「操縦室内で焦げたような臭いがしたため、目的地を変更して新千歳空港に着陸する」という連絡が入った。
機体はボーイング777で、乗客乗員あわせて253人が乗っていて、午後4時50分すぎに新千歳空港に着陸した。
空港事務所によると、けが人や体調不良を訴えている人はいないという。
空港事務所によると、操縦室内にある飛行の記録を印刷するためのプリンターが熱を持ち、焦げたような臭いが発生したということで、機内で出火や煙が立ちこめるなどの現象は起きていないという。
現在、日本航空が機内で調査を行っている。
出典
『JAL機操縦室で異臭』
http://www.nhk.or.jp/sapporo-news/20170929/4394211.html
2017年9月27日21時30分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
旅客機の機体のパネルが27日朝、茨城県稲敷市江戸崎甲の鋼材加工メーカーの敷地内で見つかった。
けが人や建物への被害はなかった。
国交省成田空港事務所は点検窓のふた(アクセスパネル)とみており、どの飛行機が落としたものか調べている。
見つかったのは、縦30cm、横147cm、重さ3.14kgの台形の白いパネル。
場所は、成田空港のB滑走路に北側から着陸する際の飛行ルート近くで、霞ケ浦の東、日本中央競馬会の美浦トレーニングセンターの南という。
パネルが見付かった野村鋼機茨城支店・関東スチールセンターの佐々木センター長は、「電気室と事務室の間に落下していた。けが人も建物への被害はなく、いつ落下したものかも分からない」と説明。
「遊覧飛行をする軽飛行機のものかと思っていた。まさか大型の飛行機のものだったとは……」と話す。
成田空港に発着する飛行機では、7、8の両日、全日空の同じ機体から脱出用スライドを収納するパネルが落下する事故が起きていた。
27日夜、今回見つかった部品を確認したANA整備センター品質保証室品質企画部の奥リスクマネジメントチームリーダーは、「(7、8両日に)脱落した部品と同じもの。番号などから、当社のものであるか、持ち帰って確認を急ぎたい」と話した。
この部品落下については、成田市が20日、国交省航空局や成田国際空港航空会社運営協議会などに、点検整備の徹底を求める要望書を提出していた。
出典
『旅客機のパネルが落下 茨城の会社敷地、けが人なし』
http://www.asahi.com/articles/ASK9W5DCNK9WUDCB01K.html
9月28日12時59分に朝日新聞からは、窒素漏れでパネルのロックが外れたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
全日空(ANA)は28日、同社運航のボーイング767型機が飛行中に落としたものだったと発表した。
左の主翼の付け根にある脱出用スライドを収納するパネルで、強化プラスチック(FRP)製。
中国・アモイから成田空港に向かっていたANA936便が7日に落としたという。
この機体は、翌8日にも、成田空港へ飛行中に同じパネルを落としているが、このパネルはまだ見つかっていないという。
ANAは原因について、「非常時にパネルを外すための高圧窒素ボトルからわずかな窒素が漏れ、パネルのロックが外れた」と説明。
「関係者とご搭乗の皆様にご心配とご迷惑をおかけしたことを深くおわびする」とコメントした。
出典
『旅客機パネル、全日空機から落下 翌日も同機体から落下』
http://www.asahi.com/articles/ASK9X35PFK9XUDCB00C.html
9月28日18時10分にNHK茨城からは、全日空が再発防止策を取ったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
パネルは、今月7日に中国から成田空港に到着した全日空936便、ボーイング767型機から脱落したものだと、製造番号で確認された。
この機体については、新しいパネルを取りつけて翌日も運航したが、中国・大連から戻ったあとで点検したところ、同じパネルが再びなくなっていた。
全日空によると、このパネルは、主翼近くにある脱出用シューターが入る箱のふたにあたり、緊急時には配管を通じて高圧ガスが流れ、パネルのロックが外れる仕組みになっている。
今回は、配管からガスが漏れ出していたため、飛行中にロックが外れたとみられているが、全日空は、漏れた量が僅かだったために点検の際に気付かず、2度にわたって脱落が起きたとしている。
これを受けて全日空は、すべての同型機について、出発前にパネルなどの点検を行う再発防止策を取った。
出典
『全日空機2度脱落 再発防止探る』
http://www.nhk.or.jp/lnews/mito/20170928/1070000212.html
(ブログ者コメント)
〇7日、8日と続けて落下した後、落下したという報道はないので、今回、発表された原因の窒素漏れは、8日のトラブル時に見つけていたのかもしれない。
〇再発防止策の要は、今後、窒素漏れがないことを、どのように確認するか?ということだと思うのだが、その点に触れた報道は見当たらなかった。
〇ちなみに、飛行機からのパネル落下トラブルは、先月9月23日、関西空港を離陸したKLM機でも起きている。(本ブログで紹介スミ)
2017年9月25日付で毎日新聞東京版から、落下したパネルなどの写真付きで下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月25日7時9分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
国土交通省大阪航空局は24日、関西国際空港を23日午前に離陸したアムステルダム行きのKLMオランダ航空868便の部品の一部が大阪市の中心部に落下し、同11時ごろに走行中の乗用車に当たったと発表した。
けが人はなかった。
同省は重大インシデントと認定。
同省運輸安全委員会は航空事故調査官を派遣し、事故原因の調査を始めた。
航空局などによると、同便は23日午前10時40分に関空を離陸したボーイング777-200型で、乗客乗員計321人。
約4000mとみられる大阪市上空を飛行中に、右主翼付け根上方の胴体パネル(縦横約1m、厚さ約3mm、重さ約4.3kg)が同市北区西天満3の国道1号(片側4車線)に落下。
道路に跳ね返って走行中の乗用車に当たり、車の屋根や後部の窓ガラスが破損した。
運転していた東京都日野市の女性(51)ら2人にけがはなかった。
同便は約11時間後にオランダに到着し、着陸後に、非金属で複合素材のパネルの落下を確認した。
飛行中に異常を示す表示は出なかったという。
国交省は、航空法施行規則で定める「航空機から脱落した部品が人と衝突した事態」に準ずる事故として、「重大インシデント」に認定した。
航空機から重さ4kg以上ものパネルが落下した現場は、JR大阪駅の南東約1.2kmの、オフィスビルやマンションが建ち並ぶ地域。
休日を楽しむ家族連れらの姿もある時間帯だった。
事故当時、付近に居合わせた運送業の男性(49)は、交差点で白い乗用車の屋根にパネルが当たるのを目撃した様子を証言した。
信号待ちの車列が一斉に動きだした直後だった。
車はパネルが当たった後、スピードを落として停車するかに見えたが、交通量が多いためか走行を続けたという。
運送会社の配達員の男性(49)は、落下地点のすぐそばの歩道で荷物を配達中、「ボーン」という大きな音を聞いた。
目の前に停車中の車の上で大きな物がはねて、路上に落ちたのが見えたという。
直後に助手席の女性が驚いた様子で周囲を見回していたといい、男性は「人に直撃したら死者が出たかもしれない」と話した。
大阪府警や国土交通省の調べでKLMオランダ航空の機体の部品と分かって発表されたのは、24日になってからだった。
出典
『航空トラブル 旅客機部品落下、車破損 重さ4キロ、大阪の中心部走行中 けが人なし』
https://mainichi.jp/articles/20170925/ddm/041/040/158000c
『航空機の部品が落下 ガッシャーンと衝撃音「まさか空からだったとは」』
http://www.sankei.com/affairs/news/170925/afr1709250004-n1.html
9月24日21時36分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
飛行中の民間航空機から空港敷地外に部品が落下する事例は、過去にも相次いでいる。
上空から、エンジントラブルで破損した部品とみられる金属片が落下し、地上の子どもらがけがをしたり、氷の塊が民家に当たったりしたこともある。
千葉県成田市内では2015年12月、航空機から落下したとみられる部品が見つかったという報告が国交省に相次いだ。
市内の山林で金属製部品(重さ約300g)、成田空港近くの水田では主翼部品に取り付けるゴム製カバー(同約500g)が見つかり、市は同省などに再発防止を申し入れた。
13年7月には同空港に隣接する畑で、重さ約1.8kgの長円形の金属が見つかり、航空機から落ちた部品と判明した。
05年8月には、福岡空港を離陸直後の航空機のエンジンから出火、エンジン内で破損した部品とみられる多数の金属片が地上に降り注いだ。
サッカーをしていた小中学生に当たったり、会社員が触ったりして2人が軽傷を負った。
15年1月には、航空機に付着していたとみられる氷塊が千葉県内の民家に落下、屋根瓦が割れる被害も出た。
同省関西空港事務所の担当者は、関西国際空港周辺の航空機からの部品落下について「関空発の航空機は海上を飛行することが多い。市街地への落下はこれまで聞いたことがない」と話した。
【民間航空機からの部品落下とみられる主な事例】
2005年 8月 福岡空港を離陸直後の航空機のエンジンから出火して金属片が多数落下。サッカーをしていた小中学生に当たるなどして2人が軽傷
13年 7月 成田空港に隣接する畑で重さ約1.8kgの長円形の金属が見つかり、航空機部品と判明
15年 1月 航空機に付着していたとみられる氷塊が千葉県内の民家に落下し、屋根瓦が割れる。けが人はなし
12月 千葉県成田市内の山林や水田に、金属製部品の一部(重さ約300g)などの落下が判明
出典
『旅客機部品落下 「関空発で市街地落下は聞いたことない」』
https://mainichi.jp/articles/20170925/k00/00m/040/067000c
(2/2へ続く)
(1/2から続く)
9月25日16時37分にNHK関西からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国の運輸安全委員会は25日午前、関西空港にあるKLMオランダ航空の事務所で、担当者から機体の整備状況などについて聞き取り調査を行った。
このあと、運輸安全委員会の日下航空事故調査官は、「パネルはめったに落ちない部品で、過去の事例や経験則がない。落下物はないことが当たり前。再発防止に向けて、しっかり調査に取り組みたい」と述べた。
国交省は国内の航空会社に対して、部品を落下させたりなくなっているのが見つかったりした場合に報告を義務づけていて、去年10月末までのおよそ7年半に437件の報告があったという。
ほかにも、平成27年度までの10年間に国内の空港周辺で航空機からの落下物が見つかったケースは、あわせて21件確認されている。
平成20年5月には、旅客機から重さが12kgと3.5kgのパネル2枚が外れ、このうち1枚が千葉県香取市の畑に落下しているのが見つかった。
航空機の多くの部品は定期的な整備が義務づけられ、航空会社が運航の間に異常がないか確認しているが、部品の脱落や落下は後を絶たない。
今後、羽田空港の発着枠の拡大に伴って、東京都心の上空を飛行するルートが設定されることに住民から不安の声があがっていることから、国交省は、空港に到着した機体を抜き打ちでチェックしたり、落下や紛失に関する情報を関係者間で共有する仕組みを作ったりして、対策を強化している。
今回の部品落下について、日本航空の元機長で航空評論家の小林宏之さんは、「落下したのは、主翼の根元の胴体部分に付いている空気の流れを良くするフェアリングというパネルで、これが落下するのは非常に珍しいケースだ。原因はまだわからないが、パネルを止めているネジが全部とれているということなので、定期的な整備や飛行前の点検が不十分だった可能性がある」と指摘している。
出典
『機体部品落下事故で聞き取り調査』
http://www.nhk.or.jp/kansai-news/20170925/4225352.html
9月26日7時45分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
飛行ルートと落下現場が水平距離で3km以上離れていたことが、25日、分かった。
捜査関係者によると、風を受けながら落ちてきた可能性があり、国交省運輸安全委員会の航空事故調査官は同日、航空会社関係者への聞き取りを開始。
今後は整備状況を確認し、パネルが落下した原因や経緯を調べる。
同便の大阪市付近での飛行ルートは此花区や淀川区などの上空で、当時、同市付近では西南西の風が吹いていた。
出典
『オランダ航空機 パネル落下点、飛行ルートから3キロずれ』
https://mainichi.jp/articles/20170926/k00/00m/040/117000c
(2018年12月1日 修正1 ;追記)
2018年11月29日10時33分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
運輸安全委員会は29日、パネルを機体に固定する取り付け金具「ブラケット」の強度が不十分だったため負荷がかかり金属疲労を起こして破損し、パネルが脱落したとする調査報告書を公表した。
報告書によると、パネルを機体に固定するブラケットは、寸法の精度や強度が不十分だった。
このため、パネルを押さえつける力が弱くなるなどの問題が生じ、機体とパネルが密着せず隙間が生じたとみられる。
その隙間からパネルの内側に流入した空気の圧力で負荷がかかり、金属疲労でブラケットが破損。
さらに大きな隙間が生じ、流れ込んだ空気の圧力と振動でパネルの脱落につながった可能性が高いという。
ボーイング社は08年、同種のパネル脱落の報告を受け、航空各社に点検を指示する通知を出していたが、200型は対象外だった。
KLMは17年12月までに、全機で、強度を増した改良型ブラケットへの交換を完了。
ボーイング社は18年3月に改良型ブラケットへの交換を指示する通知を出している。
報告書によると「脱落の直接の要因になった可能性は低い」とされるものの、パネルを固定するボルト30本のうち、5本で誤ったタイプが使用されていた。
安全委は、「整備手順や部品管理を見直し、再発防止策を講じることが望ましい」としている。
出典
『強度不十分で金具破損、KLM機のパネル落下 運輸安全委』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO38314590Z21C18A1CR0000/?n_cid=NMAIL007
11月29日12時52分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
報告書によると、落下した強化プラスチック製パネルは、右主翼付け根付近の機体表面を覆っていた。
他の機体でも同じ金具にひび割れがあり、ボーイング社は09年に改良型金具を開発。
KLMにも情報提供していたが、交換を促す内容ではなく、問題の機体は旧型金具のままだった。
運輸安全委は、振動などによる金属疲労で金具が破断したため、パネルの隙間が広がり、空気の圧力などで脱落したと推定した。
パネルのへりの約30カ所は、ねじ止めされていたが、多くのねじ穴は広がり、ねじの頭が通り抜けた痕跡もあったという。
出典
『運輸安全委員会報告書 金具破断が原因か KLM機パネル落下』
https://mainichi.jp/articles/20181129/k00/00e/040/264000c
11月29日22時54分に産経新聞からは、下記趣旨の記事がブラケットの写真付きでネット配信されていた。
報告書によると、ボーイングは平成21年、この金具のひび割れが6件確認されたとして、改良型に交換可能と航空各社に情報提供したが、強制的に交換を促す内容ではなく、KLMの機体で不具合も起きていなかったため、交換されなかった。
ブラケットとは別に、パネルを固定するボルトが30本あり、5本は誤った種類が使われていた。
誤ったボルトの部分では、パネル内側に空気が入った形跡がないとして、「脱落の直接要因の可能性は低い」と指摘した。
出典
『脱落パネルと機体に隙間 取り付け金具が破損 運輸安全委調査報告書』
https://www.sankei.com/affairs/news/181129/afr1811290045-n1.html
2017年9月18日20時57分に中日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
18日午前9時15分ごろに愛知県常滑市の中部国際空港を離陸し、上昇中だった福岡行き全日空435便ボーイング737―500型の操縦室と客室で焦げたような臭いがしたため、中部空港に引き返し、約10分後に緊急着陸した。
国交省中部空港事務所によると、乗客126人と乗員5人にけがはなかった。
火災などの痕跡はなく、全日空が原因を調べている。
同便は欠航となり、乗客の一部は後続便に乗り換えた。
中部空港の滑走路は3分間閉鎖し、後続便5便に最大13分の遅れが出た。
乗客の1人で、友人の結婚式に向かうはずだった愛知県東海市の会社員の男性(35)は、「離陸してすぐ焦げたような臭いがしたと思ったら、機長から『機内の不調が見つかったので引き返す』とアナウンスがあった。他の乗客も慌てた様子はなかった」と話していた。
出典
『全日空機が離陸後、焦げたような異臭 中部空港に引き返す』
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2017091890205736.html
9月20日11時31分にNHK東海からは、エンジンに付着していたオイルなどが原因か?という、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
18日、愛知県の中部空港を離陸した全日空機が、機内で異臭がしたため緊急着陸したトラブルで、会社が点検したところ、機体に異常は見つからなかったという。
全日空は、エンジンに付着していたオイルなどの汚れが原因となった異臭がエアコンを通じて客室内に流れ込んだ可能性があるとしている。
全日空によると、18日午前、中部空港発、福岡行きの全日空435便、ボーイング737ー500型機が離陸した直後、機内で焦げたような異臭が発生し、中部空港に緊急着陸した。
このトラブルで、全日空は20日までに空調関係の機器などを点検したが、破損や故障などはなく、機体に異常は見つからなかったという。
この航空機では、エンジンで作られた高温の圧縮空気をエアコンのシステムで適温にして客室に送り込んでいることから、全日空は、エンジン内部に付着していたオイルやほこりなどの汚れが原因となった異臭がエアコンを通じて客室内に流れ込んだ可能性があるとしている。
全日空はエンジンや空調機器の試運転などを行い、異常がないことを確認したとして、20日からこの機体の運航を再開することにしている。
出典
『全日空機異臭エンジン汚れ原因か』
http://www.nhk.or.jp/tokai-news/20170920/4059231.html
2017年8月1日12時5分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
航空機内に持ち込まれたパソコンや携帯電話が発火した場合に乗客らのけがを防ごうと、日航はグループ各社の全機に、電子機器を収納する「耐熱袋」を搭載した。
担当者は、「機器に異常があれば、すぐに袋に入れるので、客室乗務員(CA)に伝えてほしい」と呼び掛けている。
電子機器は、内蔵されたリチウムイオン電池が衝撃を受けたり破損したりすると、発火する恐れがある。
耐熱袋は、日航が繊維メーカーと共同で開発。
特殊な素材の3重構造で、火が移っても炭化し、燃え広がりにくくなっている。
目立ちやすいオレンジ色で、縦35cm、横46cm、厚さ1cm。
ノートパソコンからスマートフォンまで入れられる。
発熱した機器に素手で触れないよう、耐熱性のある手袋も併せて導入した。
電子機器を落としたり衝撃を与えてしまったりした乗客から申し出があれば、CAが預かり、袋に収納して目の届く所に置く。
3月にグループ内全機で配備完了。
6月末まで数件の使用実績があり、実際に発火した例はなかった。
日航では2011年、ロサンゼルス発成田行きの機内でWi-Fiルーターが発火。
すぐに消火し、けが人はなかったが、電子機器の発火への対応を検討してきた。
札幌発羽田行きのスカイマーク機で昨年8月、乗客の携帯式充電池が機内で発煙。
消そうとしたCA2人が電池から飛び散った液体でやけどを負った。
これを受け、国交省は昨秋、防護手袋などの使用を通達した。
今年7月には、国際民間航空機関(ICAO)の指針変更に伴い、異常に気付くのが困難な貨物室に内蔵機器を預け入れる際、電源を切りケースや衣類で保護することを義務付けた。 (共同)
出典
『電子機器発火に「耐熱袋」 グループ全機搭載』
https://mainichi.jp/articles/20170801/k00/00e/040/286000c
2017年6月26日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7280/
(2017年8月9日 修正2 ;追記)
2017年7月31日18時10分にNHK千葉から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
成田空港で2度にわたって外国から到着した乗客を国内線の到着口に誤って誘導し、審査を受けないまま入国させた問題を受け、バニラ・エアは、空港会社や空港でバスを運行する会社と共通のマニュアルを作成し、協力して再発防止に取り組むことになった。
先月18日、バニラ・エアは、香港から成田に到着した乗客のうち、外国人を含む34人をバスで誤って国内線の到着口に誘導し、10人が審査を受けずに入国した。
こうしたミスは去年4月にも起きていることから、国土交通省は業務の改善を勧告し、バニラ・エアは31日、新たな改善措置を発表した。
それによると、バニラ・エアは、空港会社、そして空港でバスを運行する会社との間で国際線の乗客の誘導手順をまとめた共通のマニュアルを作成したという。
そのうえで、バスの行き先などについて協力して確認を行うほか、バスが国際線から来たかどうか、到着口の空港会社の警備員にも確認させるなどの対策を取ったとしている。
また、3か月に1度は、合同の点検を実施することも盛り込んだ。
バニラ・エアは、「今後、再発防止に徹底的に取り組み、信頼回復に努めたい」と話している。
出典
『バニラ・エア誤誘導で再発防止策』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/chiba/1085597061.html
(ブログ者コメント)
バニラ・エア社以外、国際便到着機から到着口までバスで案内している会社はないのだろうか?
あるとすれば、それらの会社は、バニラ・エア社が今回採った対策をすでに実施済ということなのだろうか?
2017年6月19日19時57分にYAHOOニュース(読売新聞)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
格安航空会社(LCC)の「バニラ・エア」は19日、香港から18日夜に成田空港に到着した乗客の一部を誤って国内線到着口に案内し、34人が入国手続きをせずに入国したと発表した。
同社は昨年4月にも同様のトラブルを起こしており、国交省は19日、同社に厳重注意し、再発防止策の検討などを求めた。
同社によると、18日午後10時13分に到着した香港―成田便の乗客168人を3台のバスに乗せて国際線到着口に移動させる際、34人が乗った1台が誤って国内線到着口に向かったため、乗客は手続きをせずに入国してしまった。
運転手が指示を勘違いしたという。
乗客の通報でトラブルが発覚し、24人は入国後に改めて手続きを済ませたが、10人は終えていないという。
同社は、昨年4月にも同様のトラブルを起こし、再発防止策を講じていた。
出典
『バニラ・エア、34人を誤誘導…入国手続きせず』
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170619-00050098-yom-soci
6月24日6時57分にNHK千葉から、該社が再発防止策をまとめたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
バニラ・エアは23日、再発防止策をまとめた。
それによると、職員がバスの運転手に直接行き先を確認して乗客を誘導することや、国際線の到着口に職員を新たに配置し、乗客が全員到着しているかを確認するなどとしている。
出典
『バニラエア誤誘導で再発防止策』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/chiba/1086089191.html
(ブログ者コメント)
〇以下は昨年4月の事例。
2016年4月24日掲載
2016年4月17日 成田行きのバニラ・エア国際便が中部空港で給油後に成田に到着したためバス会社が国内便と勘違いし、連絡バスを国内線到着口に着けたため一部乗客が手続きせず入国
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5845/
〇以下は、バニラ・エア社HPの掲載書からの抜粋。思いのほか詳しく記されていた。
発生原因①
バス運転手と弊社到着バス担当による配車内容の確認について、1台目のバス運転者とは直接行っているが、2台目以降のバス運転者に対して、弊社到着バス担当からの直接の確認が出来ていなかった。
<再発防止策>
■弊社国際線到着バス担当を機側まで派遣し、すべてのバス運転手と配車内容の確認を行う。
■また、バスに表示されている「内際別表示プレート」(国内線と国際線のどちらであるか分かる表示プレート)が正しい表示になっているかを、バス運転手と弊社国際線到着バス担当とで、機側にて相互確認する。
発生原因②
バス到着口に到着する前に、バス運転手とバス配車担当者間で内際区分に関する無線による相互確認を行うことになっているが、バス運転手の誤った確認内容に対し、バス配車担当が気づかなかった。
<再発防止策>
無線確認の回数を、現行の到着口到着前に行う1回から、機側を出発する際も行うことで、2回の確認を行う。
また、バス配車担当者とバス運転手の無線交信の内容を、バス配車サブ担当者が確認する。
発生原因③
国内線バス到着口に誤って国際線バスが来た場合、誤りを確認し、お客様の降車を防止する仕組みがなかった。
<再発防止策>
国内線バス到着口に配置している警備員(NAA社(成田国際空港株式会社)が配置)が、到着バスの「内際別表示プレート」を確認し、万一、国際線表示のバスが誤って国内線バス到着口に到着した場合、バス運転手に対してお客様の降車を行わないよう指示し、国際線バス到着口に向かうよう指示する。
複数のバスが同時に到着する場合は、1台ずつ確認する。
発生原因④
お客様からの申告を受けるまで、国際線で到着されたお客様が誤って国内線バス到着口で降車されたことを把握出来ていなかった。
<再発防止策>
国際線バス到着口に弊社到着口担当を新たに配置し、配車したすべてのバスが、国際線バス到着口に到着したことを確認する。
『JW304便(香港→成田)成田国際空港におけるお客様誤誘導に関する再発防止策等のご報告』
https://www.vanilla-air.com/jp/news/2796
(2017年6月28日 修正1 ;追記)
2017年6月27日20時5分にNHK千葉から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国交省は、今月19日に文書で厳重注意したのに続き、27日、航空事業者に対する行政指導としてはより厳しい業務の改善を勧告した。
勧告文書では、会社側が2度のミスを繰り返したことについて「1度目のミスのあとに講じた再発防止策が徹底されておらず、旅客の誘導体制が適切に機能していない」と、厳しく指摘している。
出典
『誤誘導でバニラ・エアに改善勧告』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/chiba/1086090381.html
(ブログ者コメント)
昨年講じたトラブルの原因と再発防止策は下記参照。
https://www.vanilla-air.com/jp/news/1740
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。