2019年2月26日14時59分に毎日新聞から下記趣旨の記事が、検査状況の写真付きでネット配信されていた。
現在営業する日本の遊園地で最も古い歴史を持ち、京阪電鉄(大阪市中央区)が実質的に直営する「ひらかたパーク」(大阪府枚方市)。
そのジェットコースターの定期検査を、30年以上にわたり、鉄道技術者が担っている。
遊具メーカーに任せる運営会社が多い中、乗客の命を守る職人技を来園者の安心感につなげている。
車両基地でチェックする取り組みは、次代に引き継がれようとしている。
ひらパーの愛称で親しまれ、京阪電鉄の100%子会社の京阪レジャーサービスが運営。
1912年に開園し、88年から、遊園地の約6km南にある京阪電鉄寝屋川車庫(同府寝屋川市)で、ジェットコースターの一種「レッドファルコン」を年1回運んで定期検査するようになった。
現在は5機種を車庫で毎年検査。
法令上は3年に1回と定められている、スピードの出ないトロッコ型コースター「ころっとろっこ」も、毎年の検査対象だ。
巨大クレーンのほか、目に見えないほど小さな車軸の亀裂を調べる専用の機器などを使い、技術者らが鉄道車両と同じように、遊具の車輪や台車を入念にチェック。
自社の施設なのでコストを抑えられるほか、部品を車庫で作ったり、メーカーが推奨する時期より早く部品を取り換えたりできるメリットもある。
「この乗りもん、大丈夫なんか」。
エキスポランド(大阪府吹田市、09年閉園)の絶叫マシンで07年に死亡事故が起きて間もない頃、レジャーサービス社員の岩城さん(男性、40歳)は来園者からこう声を掛けられ、鉄道の車庫で入念に調べていることを伝えたという。
自身も車庫で技術者とともに検査にあたり、「お客さんの笑顔をなくさないようにしたい」と話す。
整備不良などによる事故は起きておらず、車庫で遊具の作業責任者を務める京阪電鉄社員の小邨(こむら)さん(男性、52歳)は、「ここでは、お客さんの顔は見えないが、電車に携わるプロとして、これからも見落としがないよう頑張りたい」と語る。
【ユニークなアイデアで奮闘続ける「ひらパー」】
鉄道会社が遊園地の遊具を定期検査しているケースは珍しい。
西武鉄道の沿線にあり、西武グループの企業が運営する「としまえん」(東京都練馬区)や「西武園ゆうえんち」(埼玉県所沢市)も、かつては所沢車両工場(同市)で検査していたが、2000年の工場閉鎖後は遊具メーカーに任せているという。
私鉄各社は旅客獲得につなげようと、沿線に遊園地をオープンしてきた。
しかし、少子化や娯楽の多様化を背景に苦戦を強いられ、関西では01年開園のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市此花区)が人気を集め、00年代に閉園が相次いだ。
そうした中、ひらパーは、枚方市出身でアイドルグループⅤ6メンバーの岡田准一さんによるコミカルなCMなど、ユニークなアイデアで奮闘を続けている。
出典
『「ひらパー」コースター 安全第一、鉄道技術者が整備30年超』
https://mainichi.jp/articles/20190226/k00/00m/040/066000c
2019年2月20日23時17分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
神戸市は20日、飲食店10店が入る商業ビル「Zタウンビル」(中央区下山手通1丁目、地上7階・地下1階建て)で1月上旬~2月上旬、3店舗の従業員と客の計33人が下痢や嘔吐の症状を訴えたと発表した。
水道水をためる地下の受水槽の水と5人の便からノロウイルスが検出され、市は汚染された水が原因の食中毒と断定した。
市によると、ビルに入居する飲食店から今月4日、「水が下水のように臭い」と連絡があり、確認すると受水槽の水が泡立っていた。
雨水など、汚染された水が流れ込んだとみられる。
ビルやマンションの受水槽は、設置者が維持管理を行う。
Zタウンビルのものは外からの点検が難しい地下埋設式で、建築基準法で1975年12月以降は新設が禁じられている。
市は飲食店に対し、受水槽の設置や管理状況を把握し、水の臭いや色に注意するよう呼びかけている。
出典
『商業ビルの店で「水が臭い」 受水槽汚染、33人食中毒』
https://www.asahi.com/articles/ASM2N3TF9M2NPIHB00D.html
2月20日20時30分にNHK兵庫からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
神戸市によると、地下にある受水槽は余分な水を排出するポンプの調子が悪く、周囲の地下水が逆流して流れ込んだことが汚染の原因とみられるという。
出典
『ビル受水槽汚染 飲食店で食中毒』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20190220/2020003157.html
2月21日0時25分に日本経済新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市によると、雨水などをためる地下タンクの配管が壊れ、隣にある受水槽に汚れた水が流入した。
出典
『受水槽に汚水、ノロ感染か 神戸のビルで30人体調不良』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41538000R20C19A2AC8000/
2019年2月12日18時28分にテレビ長崎から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午後、長崎市中心部のアーケードで、ランタンフェスティバルのランタンが燃える火事があった。
けが人はいなかった。
後藤アナウンサー
「浜町アーケードです。ランタンフェスティバルの飾りが燃えて、現在、消火活動が行われています」
警察と消防によると、午後2時ごろ、長崎市の浜町アーケードで「ランタンの上の方から火花が見える」と、近くの店の従業員から119番通報があった。
火は、およそ20分後に消し止められたが、アーケードの天井から吊るされている縦およそ3m、横およそ2mのランタンの一部が燃えた。
けが人はいなかった。
消防によると、「電気配線に、オブジェを吊るすワイヤーが接触して配線のコーティングが剥がれ、火花が起こった可能性が高い」という。
長崎市は、安全が確認できるまで、湊公園とアーケード、中央公園で、白熱球を使ったランタンやオブジェの灯りを消している。
出典
『長崎ランタンフェスティバルのランタンが燃える火事 けが人なし』
http://www.ktn.co.jp/news/20190212234611/
2月13日12時30分にテレビ長崎からは、類似ランタンの緊急点検結果、大きな問題はなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市は白熱球を使った13個のオブジェの灯りを消し、イベント終了後の午後10時以降、業者などが緊急の点検を行った。
内部で古くなった配線の交換を行ったが、大きな問題はなかったということで、13日からは全てのオブジェが点灯するという。
出典
『長崎ランタンフェスティバル・オブジェの火事をうけ緊急点検』
http://www.ktn.co.jp/news/20190213234700/
2月12日17時27分にNHK長崎からは、フェス期間中にランタンが燃えたのは初めてだという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
長崎市観光推進課によると、ことしで26回目となる長崎ランタンフェスティバルで期間中にランタンが燃える火事が起きたのは今回が初めてだという。
出典
『ランタンフェスのランタン燃える』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/20190212/5030003217.html
ちょっと前、2019年2月2日付で毎日新聞播磨・姫路版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
姫路市立水族館(姫路市西延末)は1日、先月24、25日の2日間で、飼育しているフンボルトペンギン11羽のうち8羽が死亡したと発表した。
鳥インフルエンザの検査は陰性。
食中毒の可能性もあり、死亡した個体の内臓やエサを分析している。
水族館によると、24日午後2時半ごろ、客が「ペンギンの様子がおかしい」と連絡。
職員が確認したところ、1羽がけいれんしていた。
その後、計10羽にけいれんや嘔吐などの異常が見られた。
水族館は、安全が確認できるまでペンギンの公開を中止する。
出典
『姫路市立水族館でペンギンが大量死』
https://mainichi.jp/articles/20190202/ddl/k28/040/369000c
2月13日8時8分に朝日新聞からは、塩分の与え過ぎが原因だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同水族館は12日、塩分の与えすぎが死因とみられると発表した。
水族館によると、ペンギンには通常、えさの生アジを海水につけて与えている。
1月24日、えさ用の生イワシを入手。
海水につけると、生アジと違って身がばらけてしまうため、塩を振りかけて与えたところ、同日夕から25日までに計8羽が死んだ。
同館が外部の検査機関に調査を依頼した結果、生イワシの塩分濃度が従来のえさの10倍の約3%と分かった。
ペンギンは塩分を取りすぎると循環器の障害を起こすとされ、病理検査の結果、死んだペンギンは臓器に血がたまる「うっ血」がみられたという。
同館は、残った3羽が回復したとして、13日から展示を再開する。
出典
『ペンギンの相次ぐ死、塩分与えすぎが原因 姫路の水族館』
https://www.asahi.com/articles/ASM2D4HSFM2DPIHB01D.html
2月12日18時16分に神戸新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同館は12日、「餌のイワシに塩分補給のため塩をまぶしたことで、塩分の過剰摂取になったと考えられる」と発表した。
同館によると、死んだ8羽のうち2羽を検査した結果、全身の臓器がうっ血し、塩分の過剰摂取による循環器障害とみられたという。
従来、塩分補給は海水に漬けた餌を食べさせていたといい、同館は「今後は補給する塩分を適量に抑えるよう気を付けたい」としている。
出典
『水族館のペンギン突然死 死因は塩分の過剰摂取』
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201902/0012059640.shtml
2月13日7時42分に産経新聞westからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
塩をまぶしたイワシを餌として与える際、塩抜きが不十分だったことが原因とみられる。
出典
『姫路市立水族館のペンギンの死、塩分取り過ぎか』
https://www.sankei.com/west/news/190213/wst1902130008-n1.html
2月12日20時44分にNHK兵庫からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
水族館は、与えたエサに問題があるとみて、民間の研究機関に調査を依頼していた。
その調査結果によると、死んだペンギンにはいずれも、塩分を過剰に摂取したことによる循環器障害が起きていたという。
また、エサとしてあげたイワシには、大量の塩がしみ込んでいたという。
これについて姫路市立水族館の館長は、「ペンギンに栄養をつけようと塩をたくさん振りかけたイワシを与えてしまったのが原因だ。このような事態を引き起こし、誠に申し訳ない」と話している。
出典
『ペンギン死んだ原因は塩分過剰』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20190212/2020003095.html
(ブログ者コメント)
○メディアによって報道内容が多少異なることは珍しくないが、4社の報道内容がこれほどバラバラなことも珍しい。
ここでは朝日新聞の記事が最も真相に近いような感じがしたので、タイトルも、そのような表現にした。
○どのような管理ミスがあって、このような事態になったのだろうか?
考えられる原因としては下記など。
・飼育員の知識不足。
・イワシを与える方法がマニュアルに記載されていなかった。
・マニュアルには記載されていたが、要注意点など、記載内容
に抜けがあった。
2019年2月6日20時28分にNHK信州から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6日午前7時半すぎ、長和町にある「Eスキー場」のゲレンデ内で「従業員が倒れている」と、スキー場の管理者から警察に通報があった。
警察によると、倒れていたのは佐久市春日のアルバイト従業員、西澤さん(男性、64歳)で、西澤さんは頭などを強く打っていて心肺停止の状態で病院に運ばれたが、およそ2時間半後に死亡が確認された。
警察によると、西澤さんは午前8時の営業開始を前に、1人でスノーモービルに乗ってゲレンデに注意喚起の看板を設置するなど、コースの点検作業をしていたという。
警察によると、西澤さんが乗っていたスノーモービルは、西澤さんが倒れていた場所から200mほど上ったゲレンデにあったということで、警察は、西澤さんが作業中に滑落したとみて、当時の詳しい状況を調べている。
出典
『スキー場点検作業中の男性死亡』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/20190206/1010007575.html
2019年2月4日22時37分に新潟日報から、下記趣旨の記事が現場の写真付きでネット配信されていた。
4日午後1時半すぎ、新潟県十日町市学校町1の十日町雪まつり雪上カーニバル開催予定地で、制作中の雪像ステージが崩れ、作業員2人が雪の下敷きになった。
十日町市の渡辺さん(男性、70歳)が意識不明の重体となり病院に運ばれ、午後9時すぎ、死亡が確認された。
死因は外傷性出血。
ほかに40代男性が肩や足を打撲するなどの軽傷を負った。
同まつり実行委員会によると、雪像造りでは3年前に作業員が転倒して骨折した事例があるが、雪が崩れたことによる事故はこれまでなかった。
警察などによると、事故があったのは火焰型土器の雪像。
重機を使って雪像の周囲を削っていたところ、高さ約5m、幅約7m、奥行き約4mにわたって雪が崩れ、雪像の下で指示を出していた2人が巻き込まれた。
新潟地方気象台によると、4日は糸魚川市(能生)で16.7℃を観測するなど全県で気温が上がり、29地点中26地点で今年一番の気温となった。
十日町市の最高気温は9.3℃と3月下旬並みで、朝から雨が降っていた。
事故現場にいた建設会社の関係者は、「この時期に雨は珍しい。気温も高く、雪が解けるので注意が必要だと話したばかりだった」と声を落とした。
雪上カーニバルは16日に予定され、城と火焰型土器をモチーフにした雪像ステージを設営する計画だった。
会場には大型ダンプ2200台分の雪が運ばれていた。
2日に安全祈願祭を行い、雪像造りを始めた。
今年で70回を迎える十日町雪まつりで、雪上カーニバルは第8回(1957年)から開催。
「雪で造った世界一の建造物」としてギネスブックにも掲載された。
近年は観客減や財政難などもあり、まつりの在り方を検討していた委員会はカーニバル廃止を提言し、今回で最後の見通しだった。
出典
『雪像崩れ作業員下敷き 十日町 70歳男性が死亡』
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20190204448966.html
2月4日16時38分にNHK首都圏からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
雪像は地元で出土した縄文時代の土器をイメージしたもので、雪を高さ10mほど積み上げて重機で削る作業が進められていて、雪の下敷きになった2人は、雪を削る場所の指示などをしていたという
雪像が崩れた現場の近くにいた71歳の男性は、「雪像が『ドーン』という音とともに半分ほど崩れた。きょうは気温が高く雨も降っていて、雪はやわらかかった」と話していた。
出典
『制作中の雪像崩れる1人心肺停止』
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20190204/0025016.html
2月4日22時55分に朝日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によると、20数人の作業員がステージ上で雪像をつくっていた。
2人は、別の1人と一緒に火焰型土器の形をした雪像をつくるため、高さ7m、奥行き5mの雪を重機などで削っていたという。
渡辺さんは全身、40代男性は体半分が雪に埋まり、作業員たちが救出した。
出典
『雪祭りの雪像が崩れ、70歳男性が死亡 新潟・十日町』
https://www.asahi.com/articles/ASM245PY0M24UOHB00G.html
2月5日10時47分にNHK新潟からは、同種事故防止のための札幌雪祭りにおける取り組み内容が、下記趣旨でネット配信されていた。
・・・・・
大小190もの雪像が作られ、期間中250万人が訪れる「さっぽろ雪まつり」。
5年前に雪像が倒れてけが人が出たことを受けて、安全対策を強化した。
特に市民が作る雪像については、事前にプロの技術指導員から講習会を受けることや、雪像に木の心棒を入れて安定させることを義務づけている。
さらに、期間中は1時間に1回、警備員が巡回して雪像をチェックし、解けて崩れるおそれのある雪像は速やかに壊している。
こうした対策の結果、この5年間は事故が起きていないという
出典
『雪像崩れ重体の男性が死亡』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/20190205/1030006731.html
2月7日8時29分に新潟日報からは、雪上カーニバルが中止になったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故を受け、雪まつり実行委員会(会長・関口市長)は6日、市役所で臨時会議を開き、16日夜の雪上カーニバルの中止を決めた。
代替イベントの実施を検討する。
雪まつり関連の他のイベントは、予定通り開催する。
会見で関口市長は、「70年の歴史で初めて死傷事故が起きた。雨や気温の上昇で雪像ステージが崩れやすく、安全が確保できない」と、カーニバルの中止を表明。
作業員の遺族から「雪まつりが大好きな人だったので、やめないでほしい」との意向が伝えられたと説明し、他の関連イベント開催に理解を求めた。
15~17日の日程のうち、オープニングフェスティバルや、きもの女王コンテスト、おまつり広場などに変更はない。
雪上カーニバルについても、規模を縮小した代替イベントを16日に十日町高校グラウンドで開催できないか、8日をめどに検討する。
実行委は、市内各地で今後、雪像づくりが本格化することから、事故防止を呼び掛ける。
雪上カーニバルの中止は、中越地震の翌年の2005年、関東の大雪で交通機関がストップした14年などがある。
費用対効果の面から廃止が検討され、ことしが最後の見通しだった。
実行委は雪上カーニバルの優待ゾーンに入場できるパスポートを販売しているが、中止を受け、払い戻しに応じる。
出典
『事故を受け雪上カーニバル中止に 十日町雪まつり実行委が臨時会議で決定』
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/national/20190207449513.html
2017年3月3日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6837/
(2019年1月29日 修正1 ;追記)
2019年1月24日7時50分に静岡新聞から、2審では逆転無罪になったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、第1報ともどもタイトルも修正した)
2010年3月、御殿場市の陸上自衛隊東富士演習場で野焼き作業中に作業員3人が死亡した事故で、業務上過失致死罪に問われた野焼きの主催団体「東富士入会組合」元組合長(78)と同組合元事務局長(61)の控訴審で、東京高裁は23日、2人を有罪とした一審静岡地裁沼津支部判決を破棄し、両被告に無罪を言い渡した。
栃木裁判長は、一審判決で過失責任を認めたことについて「明らかな事実の誤認がある」と述べ、被告側による無罪主張を全面的に認めた。
事故の予見可能性の可否が最大の争点だった。
控訴審判決で栃木裁判長は、一審判決では作業の安全確保を考える上で重要な意味を持つ「防火帯」の概念が不明確だった点を指摘し、「経験豊富な現場作業員が逃げ場を確保しない危険な方法で着火を行うとは、通常、想定しない。(2人が)計画の立案時に危険性を予見すべきだったというのは、常識的に考えても無理がある」と否定した。
作業手順を示す義務があったとした認定内容についても、「風向きなどに応じて、作業当日に現場の作業員が安全な場所かどうかを判断するのが合理的。両被告が改めて周知徹底する必要はない」と言及した。
一審判決では
(1)両被告は、作業の実施計画の企画立案者として、危険性が予見できた
(2)実施にあたり、「防火帯」以外での着火を禁じるなど、適切な注意喚起や安全教育をするべきだった
などとして2人の過失を認定し、元組合長は禁錮1年執行猶予3年、元事務局長は禁錮10月執行猶予3年の判決を受けていた。
<メモ>御殿場野焼き死亡事故
2010年3月20日、御殿場市の陸上自衛隊東富士演習場で行われた野焼き作業中、風にあおられた炎で逃げ場を失った3人が焼死した。
業務上過失致死の罪に問われた主催団体「東富士入会組合」の元組合長ら2人は、公判で無罪を主張。
17年2月、静岡地裁沼津支部から有罪判決を受けた2人は、東京高裁に控訴していた。
出典
『御殿場野焼き3人死亡、逆転無罪 東京高裁』
http://www.at-s.com/news/article/social/shizuoka/591799.html
1月23日20時54分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
一審判決は、緊急時の避難場所「防火帯」の周知徹底を怠った結果、狭い場所に入り込んだ当時32~37歳の男性3人を焼死させたとして、W被告を禁錮1年執行猶予3年、K被告を禁錮10カ月執行猶予3年とした。
これに対し高裁判決は、大規模な野焼き作業では、着火場所の選定は現場をよく知る作業員の判断に委ねられていると指摘した。
被害者を含む作業員らは経験豊富で、過去に大事故はなく、作業責任者が参加した事前会議でも事故の可能性に関する指摘がなかった点も重視。
被告らが例年の計画を踏襲したことは「相応の合理性がある」とした。
そのうえで、被害者3人の火のつけ方について検討。
防火帯を背にするのが「野焼き作業の鉄則」だが、これに反した危険な方法だったと認定した。
「通常は想定し得ない行為」で、「計画の際に予見するのは常識的に考えて無理がある」と結論づけた。
出典
『野焼き3人死亡、元組合長ら2人に逆転無罪 東京高裁』
https://www.asahi.com/articles/ASM1R5FHKM1RUTIL02T.html
2019年1月24日23時11分にNHK静岡から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
23日午前9時半ごろ、裾野市のガソリンスタンドで、男性がミニバイクに給油をしている最中にガソリンに引火する火事があった。
ガソリンスタンドの店員が、その場で初期消火を行って、けが人や建物への被害はなかったという。
警察などによると、ミニバイクの男性は給油口が壊れていたため、給油タンクの油量計が取り付けられている金属板のねじをはずした穴から給油していたという。
ガソリンはミニバイクの周辺にこぼれたということで、警察は、そのガソリンに静電気によって火が付いたものとみて、火が出た原因などを詳しく調べている。
このガソリンスタンドは、客がみずから給油する「セルフ方式」だが、注意書きや機械の音声で、給油を始める前には、設置されている静電気除去シートに触れてから作業を行うよう呼びかけているほか、店員も常駐して対応しており、今回の火災では店員が異変に気づき、すぐに消し止めたという。
店では、「ガソリンは気化するので、給油キャップを開ける前から静電気に気をつけてほしい。危険がないよう、正しい方法で給油し、不安があれば店員に声をかけてほしい」と話している。
出典
『GSで給油中火事は静電気原因か』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/20190124/3030001768.html
(ブログ者コメント)
どのようにして給油していたのだろうか?
ネジ穴から給油していたとは思えないし・・・。
燃料タンクに取り付けられていた油量計を外し、そこから給油したということだろうか?
2017年8月19日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正3として掲載します。
第1報は下記参照。
(1/2)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7478/
(2/2)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/7477/
(2019年1月24日 修正3 ;追記)
2019年1月17日19時26分に大分合同新聞から、危険性を認識しながら作業させた当時の支配人などが書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1月18日3時1分に大分新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
県警は17日、業務上過失致死傷の疑いで、施設の責任者だった男性や死傷した2人を含む4人を書類送検した。
それぞれが安全確保のための措置を怠り、事故に結び付いたと判断した。
書類送検したのは、いずれも同パークの運営会社「城島高原オペレーションズ」の男性社員で、当時の支配人(54)と運行管理者(50)、点検責任者(47)。
亡くなった点検業者の男性=当時(44)=も、容疑者死亡のまま書類送検した。
支配人の送検容疑は、車両を走らせながら点検する危険性を認識しながら、指導・改善を行わず、作業させた疑い。
運行管理者は、走路上から作業者が退避したことを確認せずに車両を走らせた疑い。
死傷した2人は、車両を停止させずに走路上で作業した疑い。
県警などによると、2人は点検に集中していたため、気付くのが遅れたらしい。
同パークは事故発生から約2カ月間、ジュピターの運行を休止した。
再開に当たって、走路の監視カメラを4台から13台に増設。
作業マニュアルも見直すなど、再発防止策を講じた。
出典
『4人書類送検 安全確認怠った疑い 城島ジュピター』
https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2019/01/18/JD0057702622
『ジュピター死亡事故で4人を書類送検』
http://www.e-obs.com/news/detail.php?id=01170043889&day=20190117
2019年1月6日19時30分にNHK岐阜から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
岐阜県郡上市の神社で、肩を組み合ってやぐらをつくり、高さ6mの所にある花飾りを奪う祭りの最中、参加者の女性が落ちて頭を強く打つ事故があった。
女性は病院で手当てを受けているが、消防によると意識はあるという。
事故が起きたのは、郡上市白鳥町の長滝白山神社で行われた平安時代から伝わるとされる「花奪い祭り」。
祭りでは、神社の拝殿の前で、参加者が肩を組み合って3段のやぐらを作り、てっぺんに登った人が高さ6mの天井からつるされた5つの花飾りを下に落とす。
主催者によると、5つ目の花飾りを落とす際にやぐらがバランスを崩し、2段目にいた40代の女性が落ち、頭を強く打ったという。
女性は救急車で病院に運ばれたが、消防によると意識はあるという。
和紙や竹で作られた花飾りは、持ち帰ると御利益があるとして、当時は、およそ2500人の参拝者が一斉に奪い合っていた。
祭りを主催していた白鳥観光協会の大坪事務局長は、「祭に参加された方がケガをして残念です。伝統の祭りなので、十分注意して続けたいです」。
出典
『郡上「花奪い祭」で女性けが』
https://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20190106/0002656.html
1月6日21時10分にYAHOOニュース(東海テレビ)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
岐阜県郡上市で6日行われた伝統の「花奪い祭り」で、やぐらを組んでいた40代の女性が落下した。
女性は病院に運ばれたが、頭の骨を折る重傷。
6日午後3時前、郡上市白鳥町の長滝白山神社で「花奪い祭り」の最中に、やぐらから40代の女性が落下した。
女性は病院に運ばれたが、頭の骨を折る大ケガをした。
警察によると、当時、女性は天井から吊るされた花笠を落とすため大勢の人で組まれたやぐらに乗っていて、花を奪おうとする人たちでもみ合いとなった際に、やぐらのバランスが崩れ、落下したという。
「花奪い祭り」は平安時代から続くとされる伝統の祭りで、手にすると幸運になるといわれる「花笠」を奪い合う光景が毎年繰り広げられている。
出典
『伝統の『花奪い祭り』で40代女性が頭の骨折る 人で組んだ“やぐら”のバランス崩れ落下』
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190106-00020328-tokaiv-soci
1月6日18時22分に中日新聞からは、組まれたやぐらの写真付きで、祭りが行われたという記事がネット配信されていた。
ただし、女性がケガをしたとは報じられていなかった。
(記事転載は省略)
出典
『高さ6メートル、つかめ福の花 郡上・白鳥で「花奪い祭」』
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2019010690182221.html
2019年1月7日付で秋田魁新報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6日午前8時50分ごろ、秋田県仙北市田沢湖のたざわ湖スキー場でリフト降り場を除雪中のアルバイト男性(63)が試運転中の下り線リフトに誤って接触し、弾みで約3m下の斜面に転落、左肩甲骨やあばら骨を折る重傷を負った。
警察によると、男性は8時半ごろから1人でぎんれい第1リフトの降り場を除雪。
リフトのコース沿いに防護ネットがあるが、男性はネットのない場所に落ちた。
同スキー場によると、リフト稼働中は乗降場を除雪しない決まりで、この日も営業開始の10分前にブザーを鳴らして試運転を始めたが、男性は気付かなかったという。
出典
『除雪中リフトに接触、斜面転落し骨折 たざわ湖スキー場』
https://www.sakigake.jp/news/article/20190107AK0011/
2019年1月5日12時0分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
静岡県裾野市須山のスキー場「F」で4日夜、リフトが緊急停止し、スキー客ら約80人が一時、宙づりとなったことが5日、スキー場への取材で分かった。
約35分後に全員が救助され、けが人はいなかった。
スキー場によると、4日午後8時5分ごろ、3線あるリフトのうちの1線で、4人乗りリフトに従業員が接触。
車輪からワイヤが外れ、安全装置が作動し、緊急停止した。
リフトは高い所で地上から約8mあった。
停止したまま、従業員がロープの付いた棒状の専用器具を使い、地上に降ろした。
部品交換と点検を終え、5日朝から運転を再開した。
(共同)
出典
『リフト停止、一時80人宙づり 静岡のスキー場』
https://mainichi.jp/articles/20190105/k00/00m/040/073000c
(ブログ者コメント)
車輪からワイヤが外れた?それともワイヤから車輪が外れた?
それはともかく、人が接触したぐらいで外れるものだろうか?
「部品交換と点検を終え・・・」と報じられている点から考えると、車輪に問題があったのかもしれない。
2019年1月1日19時8分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1日正午過ぎ、大阪市此花区のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)で、宙づり式ジェットコースター「ザ・フライング・ダイナソー」から、部品のボルトが落下しているのが見つかった。
USJによると、コースターのレール部分からボルトが落ちるところを来園者が目撃。
スタッフが確認すると、長さ約10cmのボルト2本がコースターの下に設置された防護用ネットに引っかかっていた。
レール同士の接合部を補強するためのボルト28本の一部が破損して落ちたとみられるという。
落下を目撃した来園者からの指摘を受けて、コースターは運行を停止。
乗客や来園者にけがはなかった。
USJは、この日の閉園後に原因を調査したうえで、2日以降のコースターの運行を判断するという。
出典
『USJのコースター、ボルト2本が落下 けがなし』
https://www.asahi.com/articles/ASM1164R3M11PTIL11G.html
1月1日20時18分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
USJによると、落下したのはレール接続部を補強する28個のうちの2個で、本来の長さは約10cm。
発見された際、コースターは終点の直前だったため、緊急停止せず、通常通り停車。
その後の運転を見合わせた。
USJでは、12月31日から1月1日にかけて年越しイベントがあるなど、混雑していた。
(共同)
出典
『USJでボルト2個落下、けが人なし ジェットコースター運転休止』
https://mainichi.jp/articles/20190101/k00/00m/040/104000c
1月1日17時42分にテレビ朝日からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
2本のボルトはジェットコースターのレール同士を留めるためのものとみられ、いずれも途中で折れていたという。
USJによると、レールは多くの本数のボルトで留めているため、即座に事故が起きるような状況ではなかったということだが、直後に運転を取りやめ、現在も点検作業を続けている。
出典
『USJ 宙づりコースター休止 ボルト2本破損し落下か』
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000144330.html
2018年12月31日10時20分に山形新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
30日午後1時ごろ、山形市の蔵王温泉スキー場で停電が発生した。
一部リフトで利用客計89人がシートに座ったまま最大2時間半、救助を待った。
蔵王ロープウェイ山頂線蔵王地蔵山頂駅では観光客最大100人が麓に戻れず、同7時すぎまで足止めとなった。
けが人はなく、同8時35分ごろまでに停電は全面復旧した。
東北電力山形支店によると、停電したのは黒姫や大森などの各ゲレンデのリフトに加え、蔵王中央ロープウェイ(温泉駅~鳥兜(とりかぶと)駅)と蔵王ロープウェイの山麓線(蔵王山麓駅~樹氷高原駅)、山頂線(樹氷高原駅~蔵王地蔵山頂駅)。
横倉ゲレンデ付近の配電線に、雪の重みで押された枝が接触し、漏電したのが原因とみられる。
リフトに取り残された89人は、運営会社の社員らが救助ベルトの付いたポールを使って順次、ゲレンデに降ろした。
山麓線と山頂線を運行する蔵王ロープウェイによると、両線は予備のエンジンで最寄りの駅までゴンドラを移動させた。
駅で待った観光客らは雪上車で麓まで運んだという。
蔵王中央ロープウェイを運行する蔵王観光開発の話では、同線は運行時間の合間で、稼働中のゴンドラはなかった。
【不安、寒さに耐え救助待つ】
スキー場で突如止まったリフトとロープウエー。
利用者は寒さをこらえながら、救助を待った。
仙台市から友人4人と訪れた男子高校生(17)は、昼食を食べた後、名所の「横倉のカベ」に再挑戦しようとリフトに乗り、30mほど進んだところで急停止したという。
「しばらくアナウンスがなくて不安だった。風はなかったが、寒さがこたえた」。
30分ほどでスタッフが訪れ、ポールを使って雪面に降りた。
「初心者や外国人客は不安だったと思う。(救助に)慣れてないように思えたので、訓練をもっと深めてほしい」と話した。
東京都から観光で訪れた20代男性は、蔵王ロープウェイの山頂線で停電に遭った。
「吹雪で揺れるゴンドラ内で30分以上待った。怖かった」と振り返る。
予備エンジンで蔵王地蔵山頂駅に到着したものの、同駅では空調が止まっており、とても寒かったという。
しばらくして雪上車によるピストン輸送が始まり、男性は3時間ほど待った後、午後5時15分ごろに麓に向かった。
「スタッフからお菓子をもらったり声を掛けてもらったりして、不安はなかった」と話した。
出典
『蔵王温泉スキー場で停電、リフト上に一時89人 地蔵山頂駅では最大100人足止め』
http://yamagata-np.jp/news/201812/31/kj_2018123100636.php
12月31日1時19分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
30日午後1時ごろ、山形県の蔵王温泉スキー場(山形市、同県上山市)で停電があり、リフトとロープウエーが止まった。
停電は約7時間半後に復旧。
スキー場関係者や地元消防によると、一時、計約90人のスキー客らが宙づりとなったが、けが人の搬送はなかった。
山形市内のスキー場で約80人、上山市側で約10人が宙づりとなった。
上山市側の「蔵王ライザワールド」によると、停電から10分程度で約10人をスキー場関係者らが救出した。
東北電力によると、山頂付近の枝が雪の重みで電線に接触して漏電し、停電したとみられるという。
(共同)
出典
『山形・蔵王のスキー場で停電 リフト停止し一時90人宙づり』
https://mainichi.jp/articles/20181231/k00/00m/040/018000c
12月31日0時10分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
30日午後1時頃、山形市の蔵王温泉スキー場で、リフトやロープウェー計9基が停電のために停止した。
リフトに乗っていたスキー客約90人が、約1時間宙づり状態となった。
ロープウェーの利用客約160人も山頂などに一時取り残されたが、約6時間半後に全員救助され、けが人はいなかった。
停電は同日午後8時半過ぎに解消。
スキー場への配電設備に異常が発生したのが原因で、東北電力が調べている。
蔵王温泉スキー場は、当時、スキー客やロープウェーを使って樹氷を見に訪れた観光客らでにぎわっていた。
このため、運営会社の職員10数人が手分けして救助に向かった。
リフトで宙づりになったスキー客にはロープを使ってリフトから降ろした。
出典
『リフト、停電で停止…90人が1時間宙づりに』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20181230-OYT1T50085.html?from=ycont_top_txt
2018年12月28日21時50分に北海道新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
28日午後1時40分ごろ、十勝管内音更町木野大通東7の北洋銀行木野支店の外に設置された大型看板が、長さ約12mの鉄製の支柱ごと、同支店北側の公共駐車場内に倒れた。
駐車中の乗用車と軽自動車、車道に出ようとしていた軽自動車の計3台にぶつかり、20代の女性1人が車内にいたが、けがはなかった。
警察などによると、看板は縦6m、幅90cm、厚さ30cmのトタン製で、直径30cmの支柱に取り付けられていた。
支店の出入り口横にあり、根元から折れるように倒れ、車の屋根などを破損した。
帯広測候所によると、発生当時、同町に隣接する帯広市で最大瞬間風速17.4mを記録。
同行は、強風の影響で倒壊したとみている。
同行広報室によると、看板は支店が開店した1985年8月に設置。
道条例に基づき定期点検を行っており、今年9月の点検でも異常はなかったという。
倒壊を受け、同行は全店の看板の緊急点検を実施。
さらに、支店など全道84カ所にある、倒壊したものと類似の、支柱で設置した大型の看板全96基を撤去する方針を決めた。
広報室は、「車などの被害に誠実に対応し、原因究明を進める」とする。
現場は帯広市に近く、商業施設などが集まる国道沿い。
近隣のスーパー前でしめ縄を売る帯広市の販売員高野さん(女性、46歳)は、「風は強かったが、背の高い看板が倒れるほどとは」と驚き、「年末で混雑する時期だけに恐ろしい」と話した。
出典
『北洋銀行看板、強風で倒壊 車3台直撃 類似看板撤去へ 音更』
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/262902/
12月29日9時15分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
看板は高さ12mの支柱の高さ6mの部分に設置されていた。
看板が落下した車3台のうち1台は車内に人がいたが、車の天井で防がれ、無事だった。
同銀行によると、看板は専門業者が年1回目視で安全点検を行い、3年に1度は看板内部も調べているが、異常はなかったという。
帯広測候所によると、音更町を含む十勝地方中部には28日朝から強風注意報が発令され、時折、突風が吹いていた。
出典
『銀行の看板倒れ車直撃…車内に人、天井で無事』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20181229-OYT1T50017.html
(ブログ者コメント)
各種画像から推察するに、支柱の根元が腐食していたが、根元部分にリングカバー?があったので発見できなかった・・・という可能性も考えられる。
3年に1度、専門業者が看板内部も調べていたということだが、支柱の根元も、カバーを外すなどして点検していたのだろうか?
以下は、上記推察の根拠画像。
(12月28日16時31分 日テレNEWS24)
支柱の根元は腐食していたように見える。
支柱の根元にはリングカバーらしきものがついている。
(グーグルアース)
倒れる前の支柱を見ると、やはり根元にリングカバーらしきものがついていた。
2018年11月28日22時34分に北海道新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
札幌市は28日、中央区の本郷新記念札幌彫刻美術館で屋外展示中の彫刻作品が倒れ、点検中だった60代の男性職員に接触する事故があったと発表した。
男性職員は頭部裂傷などのけが。
同日入院したが、命に別条はないという。
施設の指定管理者・市芸術文化財団によると、開館前の同日午前9時40分ごろ、男性職員が点検していた彫刻「鳥の碑」(台座部分を含む高さ187cm、幅57cm、奥行き51.5cm)が倒れた。
1963年制作のコンクリート製で、彫刻と台座の接合部分が腐食していたという。
この作品の展示は、当面、行わない。
財団は他の彫刻作品に異常がないことを確認し、通常通り開館した。
「点検時は安全管理を徹底する」としている。
出典
『彫刻倒れ職員けが 本郷新記念札幌彫刻美術館』
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/252710/
2018年11月23日18時58分にTBS NEWSから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
23日午前7時半ごろ、愛知県尾張旭市の「愛知県森林公園」の乗馬施設で、女性が手綱を持って馬を引いていたところ、突然暴れだした馬に引きずられて転倒、頭を蹴られた。
女性は名古屋大学馬術部の3年生・杉本さん(21)で、脳挫傷やくも膜下血腫などで意識不明の重体。
この施設では、24日から全日本学生馬術大会が開かれる予定で、杉本さんは、この大会の準備のために施設に来ていたとみられる。
「(厩舎の)中の通路を歩いていたら、突然、馬が暴れた。いつもいる環境下ではないので、馬が少し神経質になっていたのでは。二度と事故がないように徹底したい」(全日本学生馬術連盟 長友 理事長)
大会関係者によると、暴れた馬は乗馬用の12歳のメスで、体重は500kg近くあるという。
出典
『馬に頭蹴られ意識不明の重体、愛知の乗馬施設』
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3531897.html
11月23時19時23分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
女性は名大馬術部に所属し、出場する同部の馬の世話を担当しており、馬を馬場から馬房へ戻す途中だったという。
同園では、騎乗時にヘルメットを着用するよう呼びかけているが、女性は当時下馬しており、ヘルメットは着けていなかったという。
出典
『乗馬施設 馬に蹴られ名大生重体 愛知・尾張旭』
https://mainichi.jp/articles/20181124/k00/00m/040/053000c
11月23日13時17分にFNN PRIME(東海テレビ)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大会の主催者によると、女子学生は選手ではないが、厩舎から馬を出して歩かせていたところ、突然暴れだしたという。
出典
『乗馬施設で女子大生が馬に頭蹴られ意識不明の重体 24日からの馬術の全国大会会場 愛知』
https://www.fnn.jp/posts/2972THK
(ブログ者コメント)
危険が存在する場所では、常に保護具を着用しておく必要がある。
馬術において、ヘルメット着用で予防する危険は落馬だけという認識なのだろうか?
2018年11月16日19時8分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
サッカーの国際親善試合キリンチャレンジカップは16日夜、大分市の大銀ドームで、日本代表(世界ランキング50位)とベネズエラ代表(同29位)が対戦する。
しかし、試合開始約1時間前の午後6時半時点になっても、両チームの選手、審判が周辺の交通渋滞によりスタジアムに到着しなかった。
関係者によると、日本代表は午後6時に到着する予定だったという。
DF槙野(浦和)は午後6時すぎに自身のツイッターを更新し、「これから代表戦。だが、大渋滞でスタジアム入り出来ていない。皆さんの力が必要です。バスを通して下さい。すいません…お願いします!」とつぶやいた。
DF吉田(サウサンプトン)も、「大分自動車道スタジアムへ向かうみなさん、右側車線あけてください!」と自身のツイッターに記した。
午後6時45分ごろ、ベネズエラ代表と審判は会場に到着した。
日本代表も午後6時50分ごろに会場入り。
当初の予定より、1時間近く遅れた。
キックオフは予定通り、午後7時半。
出典
『「バスを通して下さい」 森保J、渋滞で会場入り遅れる』
https://www.asahi.com/articles/ASLCJ3HPHLCJUTQP00S.html
11月22日3時1分に大分合同新聞からは、渋滞した原因など下記趣旨の詳細な記事が、チケット完売なのに空席が目立つ試合直前のスタジアム写真付きでネット配信されていた。
大分市の大分銀行ドームで16日にあったサッカー日本代表の国際親善試合で発生した大渋滞は、国内外に衝撃を与えた。
選手は会場入りが大幅に遅れ、対戦国の監督は「先進国でこんな事態が起きるなんて」と唖然。
キックオフに間に合わない観客も多かった。
来秋のラグビーワールドカップ(W杯)にも影を落としたトラブルは、どこに原因があったのか。
【パトカーの先導で】
「スタジアム入りできていない」、「右車線を空けてください!」
日本代表が会場入りするはずの午後6時ごろ、渋滞で動かないバスから吉田麻也主将ら選手がツイッターで“SOS”を発信した。
結局、パトカーの先導でベネズエラ代表が着いたのは同7時半のキックオフ45分前、日本は40分前。
相当数の観客が試合開始に間に合わず、観戦できなかった人もいた。
「南米ではよくあるが、先進国の日本であれだけの渋滞が起きたのは意外」。ベネズエラのラファエル・ドゥダメル監督は、試合後、そう漏らした。
【警備員とやりとり】
なぜ大渋滞は起きたのか。
県警交通規制課によると、確認したのは午後4時半ごろ。
会場近くの「公園西インター入口」交差点を起点に、多方面に車が連なった。
同7時半ごろにピークとなり、最寄りの東九州自動車道の大分米良インターチェンジ(IC)は、大分IC付近まで約10km渋滞。
一般道を含めた総延長は21kmに上った。
会場周辺には計4300台を収容する駐車場が分散しているが、ネックとなったのは高速道から最も近い駐車場。
前売りの駐車券を持っていない車が多く、警備員とのやりとりに時間を要した。
他の駐車場へ分岐する同交差点がふさがれ、行き場を失った車が周辺に滞留した。
警察官が緊急で交通整理をしたり、警備員も駐車券の確認を簡略化するなどしたが、追い付かなかった。
【日本協会も認める】
大銀ドームでは、2015年にもサッカー国際親善試合(日本対チュニジア)を同条件で開催。
渋滞は最長で3.5kmだった。
今回の試合は3万3000人超が観戦。
県警は、会場に向かう車両に加え、雨で通常より帰宅ラッシュが激しかったのが要因とみる。
県関係者は、「メディアなどで渋滞や駐車場に関する事前説明が足りなかったのではないか」と指摘。
主催した日本サッカー協会も「周知不足だった」と認める。
【ラグビーW杯不安】
大分は02年のサッカーW杯でも目立ったトラブルはなく、観客輸送のノウハウは国内外で一定の評価があった。
そのイメージが損なわれ、ラグビーW杯で来県を予定する国内外の人たちが不安を抱く可能性は否めない。
大銀ドームは、ラグビーでも会場となる。
県などは周辺の駐車場を開放せず、シャトルバス主体の輸送計画を組んでおり、今回と事情は大きく異なる。
とはいえ、「条件次第で相当な混雑が起きることが実証された。最悪の事態を想定して計画を見直す必要がある」と県警。
サッカー協会の輸送計画にアドバイスをしていただけに、トラブルは人ごとで片付けられない面もある。
ラグビーW杯の開催まで302日。
ホスト県の「危機感」が求められている。
出典
『駐車場 説明足りず サッカー代表戦渋滞』
http://www.oita-press.co.jp/1010000000/2018/11/22/JD0057537168
(ブログ者コメント)
産業安全とは関係ないが、事前の周知不足などで計画が大幅に狂い、多方面に影響を及ぼした事例として紹介する。
2018年11月14日付で毎日新聞東京版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
横浜市で10月、9階建てビルの屋上から金属パネルが落下し、直撃した歩行者の男性(当時65歳)が死亡した。
パネルの劣化が一因とみられるが、一定規模のビルで必要な定期検査や行政への報告を所有者が怠っていた。
高度成長期やバブル経済期に建設されたビルの老朽化が進む中で、同種の事故が繰り返されているが、問題のビルと同時期に検査が必要で、行政に未報告の全国のビル数は、全体の3割近い2万6332棟に上っている。
10月1日、横浜市中区尾上町の「KIT関内ビル」の屋上に取り付けられたパネル3枚が落下した。
ビルの隣の店舗の男性(28)は、「交通事故かと思うほどの大きな音がした。頻繁に通る道なので怖い」と振り返った。
パネルは地上約32mにあり、大きいもので縦約1.5m、横約3m。
警察が業務上過失致死容疑で調べているが、ビルは完成から30年ほどが経過し、パネルは一部のネジが外れ、錆びて腐食が進んでいたという。
国交省によると、2017年度までの8年間、ビルの看板や壁などの落下事故が全国で77件あり、41人がけがをした。
こうした事故を防ぐため、建築基準法は一定の用途と規模を持つビルの所有者側に、定期的に安全検査し、建築確認ができる職員のいる都道府県や市などに報告するよう求めている。
しかし、今回事故のあったビルは、直近では16年度に検査し横浜市に報告すべきだったが、実施していない。
ビルの所有会社は、「定期検査が必要とは知らなかった」と市に答えたという。
同省によると、同様に16年度に定期検査が必要だったビル9万4206棟のうち、検査未報告は2万6332棟に上った。
検査時期が16年度以外のビルは他に約19万3700棟あり、未報告の棟数はさらにふくらむ。
検査を担う行政関係者は、制度の周知が進んでいない点が一番の問題と口をそろえる。
老朽化の進んだビルでは、所有者が変わると管理水準が落ち、検査の必要性が引き継がれないこともある。
検査項目が約130もあり、建築士らによる目視だけでなく、場合によっては高所での確認作業も必要になる。
1990年以前に建てられた鉄筋や鉄骨のビルは約40万棟あるとされ、危機感から、一定の大きさ以上の看板に独自の許可や届け出を求める自治体もある。
福岡市は10~11年度、業者に委託し、360°カメラ搭載車両で看板の設置状況を調べた結果、看板約1万2000のうち、約65%の約8000が無許可で、所有者に安全管理を促した。
京都市も、一定以上の大きさの看板は設置時の届け出義務があり、更新手続きの際に腐食などを点検し、報告書の提出を求めている。
担当者は、「ビル側は、安全管理にもっと危機感を持つべきだ」と話している。
出典
『看板老朽 ビル増す危機 8年で落下事故77件 定期検査や報告怠り』
https://mainichi.jp/articles/20181114/ddm/041/040/056000c
同じ11月14日付で同紙からは、下記趣旨の識者の話もネット配信されていた。
【設置状況把握を 東京理科大の兼松学教授(建築材料学)の話】
看板や外壁は、落下すると人命にかかわり、目視だけでは不十分。
ただ、検査費用の面で、民間にも限界がある。
まずは、自治体が看板の設置状況を把握すべきだ。
その上で、車検のように、ビル全体を詳細にチェックできる仕組みの検討が必要だろう。
出典
『看板老朽 ビル増す危機 8年で落下事故77件 定期検査や報告怠り 東京理科大の兼松学教授の話』
https://mainichi.jp/articles/20181114/ddm/041/040/064000c
(ブログ者コメント)
今年10月の横浜市事例は、本ブログでも紹介している。
2018年11月11日0時27分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10日午後2時半ごろ、兵庫県姫路市四郷町山脇の自動車試乗イベント会場で、遊具の空気式滑り台が風にあおられて倒れ、遊んでいた同県高砂市の小学5年の女児(10)が鎖骨を折るけがをした。
警察が業務上過失傷害容疑を視野に、設置状況に問題がなかったか調べる。
警察によると、滑り台は高さ約5m。
セメントを詰めた20ℓの缶を6カ所に置いて、ロープで固定していた。
イベントは姫路M自動車販売が主催。
別の業者に設置を依頼していたとみられる。
滑り台の階段を上ろうとした際に横倒しになり、弾みで地面にたたきつけられた。
他に子供1人が滑り台の上にいたが、横に設置されていた別の遊具の屋根に落ち、けがはなかった。
(共同)
出典
『兵庫・姫路 空気式滑り台が風にあおられ、小5女児けが』
https://mainichi.jp/articles/20181111/k00/00m/040/093000c
11月10日23時43分に産経新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
滑り台は高さ約5m、長さ6~7mで、空気を送り込むとクッション状に膨らむ構造。
出典
『エア滑り台倒れ、10歳女児骨折 兵庫・姫路』
https://www.sankei.com/affairs/news/181110/afr1811100017-n1.html
11月11日13時51分にNHK兵庫からは、ベンチに座っていた女性も逃げる際に軽傷など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
遊んでいた小学生の女の子が転落して骨を折る大けが、また、近くのベンチに座っていた75歳の女性が逃げようとしたときに転んで、軽いけがをした。
当時は、重しを入れた数個のオイル缶とベルトのようなもので結んで固定していたという。
会社側は倒れたすべり台を撤去して、イベントは予定どおり11日まで続けている。
出典
『可搬式すべり台倒れ女児大けが』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20181111/2020002312.html
(ブログ者コメント)
空気で膨らませる遊具が風で倒れて負傷者が出た事例は、本ブログでも過去に何件か紹介している。
(「空気」+「遊具」でブログ内検索)
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。