2015年11月1日17時5分に和歌山放送から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
津波防災の日を前に、和歌山市では、きょう(1日)午前、南海トラフ巨大地震を想定し、すべての市民を対象にした総合防災訓練が行われ、2千人余りの市職員と1万1千人近くの市民が参加した。
また、訓練中に男性1人が、転倒し、頭を打って死亡した。
市では、午前9時、初の試みとして、市内一斉に、防災行政無線で緊急地震速報を、3分後には、防災行政無線と携帯電話のエリアメールなどで「大津波警報」を伝達、市民に避難を呼びかけた。
訓練は、すべての市職員を含む、全市民が対象で、警察や消防、ライフライン関係、自衛隊など関係機関も参加し、避難所開設や避難誘導、炊き出しなどが行われ、参加した市民は、避難所や高台に避難するなど、いざという時の行動を確認した。
また、訓練中、和歌山市毛見で、70歳代の男性が高台への避難経路案内中にしゃがみ込むように倒れ、頭を打って救急搬送されたが、まもなく死亡が確認された。
別の70歳代の男性は足に軽いケガをし、80歳代の男性は意識を失って転倒したが、救急隊が到着した時には意識を取り戻し、病院に運ばれたが大事はなく、すでに帰宅したという。
和歌山市によると、南海トラフ巨大地震が発生した場合、市内全域で災害が発生するほか、特に津波が発生した場合は、県の想定で、1mの津波が最短40分で到達し、その後、最大8mの津波が襲来、市の17.5%が浸水、1万5800人が犠牲になるとされている。
今回の訓練は、今月(11月)5日の「津波防災の日」を前に行われたもので、市では、一人の犠牲者も出さないことを目指し、市民一人ひとりが、いざという時の自分の行動を確認することを目的に行われた。
市では、訓練を通して課題を洗い出し、地区ごとの避難計画に反映させることにしている。
出典URL
http://wbs.co.jp/news/2015/11/01/70345.html
11月1日20時46分に産経新聞westからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
和歌山市で1日行われた総合防災訓練に参加した70代の住民男性が、津波を想定した避難訓練中に倒れ、病院で死亡した。病死とみられる。
市や消防によると、避難訓練は、海岸に近い和歌山市毛見で午前9時すぎに実施。
男性は他の住民と一緒に、高さ約60mの小山にある目標場所へ登る途中、突然座り込むと「しんどい」とつぶやき、そのまま倒れた。
救急搬送時は、心肺停止の状態だったという。
総合防災訓練は市内212カ所で行われ、市民と市職員計約1万3千人が参加した。
http://www.sankei.com/west/news/151101/wst1511010054-n1.html
(ブログ者コメント)
以下は、前もって市民の参加を呼び掛けたチラシだが、そこには訓練の内容しか書かれていない。
他の資料には書かれていたのかもしれないが、今後、市民に訓練への参加を呼び掛ける際には、「今回体調がすぐれない方は次回参加してください」などと記しておいたほうがよいのかもしれない。
http://www.city.wakayama.wakayama.jp/houdou/2015/09/day/17/001.pdf
2015年10月19日20時46分にNHK水戸から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10月19日19時20分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
東日本大震災の教訓から、各地の避難所などで停電への備えとして蓄電池の整備を促す環境省の補助事業を会計検査院が調べたところ、全国24の自治体などではボルトなどで十分に固定されておらず、地震が起きた際に破損して使えなくなる可能性があったことが分かった。
東日本大震災で停電が相次いだことから、各地の自治体は、災害で電力の供給が途絶えたときの備えとして、行政の防災拠点や避難所などに、太陽光などで発電した電気を蓄える蓄電池の整備を進めている。
この蓄電池の設置状況を会計検査院が調べたところ、秋田、山形、茨城、大分など6つの県の24の自治体などでは、合わせて106基の蓄電池がボルトなどで十分に固定されておらず、国の指針で求められている震度6強の地震への耐震性を確保していなかったという。
蓄電池は、重いものでは180kg以上あるが、92基はまったく固定されていなかったということで、地震が起きた際、転倒するなどして破損し、使えなくなる可能性があったという。
会計検査院は、蓄電池の整備を推進した環境省が、耐震性を確保するための具体的な方法を示さなかったことが原因だと指摘している。
これについて環境省は、「災害に強い地域づくりという目的を達成できないおそれがあり遺憾だ。早急にガイドラインを整備し、自治体に周知したい」とコメントしている。
【茨城県稲敷市】
4年前の東日本大震災で震度6弱の揺れを観測した茨城県稲敷市では、市役所に自家発電の設備がなく、4つある庁舎のうちの1つが、一晩中、停電した。
このため市では震災後に、環境省の補助事業を活用するなどして、複数の蓄電池を購入した。
このうち、危機管理課や災害対策本部に使う会議室には、重さが65kgある蓄電池が1基ずつ設置されている。
停電が起きると、パソコンや固定電話、テレビなどの機器に電力を供給するということで、ほかの大型の蓄電池とあわせて、庁舎で必要な電力をおよそ10時間は維持できるという。
市役所の機能を維持する上で欠かせないものだが、ボルトで固定していなかったという。
稲敷市危機管理課の軽部課長補佐は、「蓄電池がそれほど大きなものでもないので簡単に倒れないだろうと思っていた。危機管理課は災害時に全体の指揮系統の中心になるので停電によって業務が停止すると非常に危険だ。ボルトで固定して地震で倒れないようしたい」と話している。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/1075789661.html?t=1445289189654
http://mainichi.jp/select/news/20151020k0000m040046000c.html
2015年10月18日11時5分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
10月19日8事27分に秋田魁新報から、10月20日7時0分に産経新聞秋田版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
秋田県北秋田市の大館能代空港で17日に行われた旅客機の火災対応訓練で、出動した化学消防車がエンジン故障のため滑走路上で立ち往生し、滑走路が一時使用不能になった。
消防車は撤去されたが、羽田発着の2便に50分と30分の遅れが出た。
訓練は、同空港管理事務所や消防など約120人が参加し、午後2時過ぎに始まった。
化学消防車は5月下旬に導入された新車だったが、滑走路上の火災想定現場で放水中、エンジンが止まり、自力走行できなくなった。
訓練終了の午後4時になっても動けず、大型重機がけん引して撤去。
滑走路は、同4時25分に閉鎖を解除した。
運航する全日空によると、滑走路閉鎖の影響で、羽田便2便の乗客計146人に影響した。
同空港事務所の金子次所長は、「消防車は導入したばかりの新しい機材で、整備や点検はしている。予測不可能だった」と語った。
化学消防車は毎日点検しており、9月中旬の別の訓練では正常に動いていたという。
同空港には消防車が2台あるが、故障した消防車は今も復旧せず、残る1台の消防車しか出動できない状態になっている。
消防車が1台態勢になっていることについて、県港湾空港課の高橋課長は、「もう1台は正常に動いており、支障はない」と説明している。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/national/20151017-OYT1T50156.html
http://www.sakigake.jp/p/akita/national.jsp?kc=20151019c
http://www.sankei.com/region/news/151020/rgn1510200042-n1.html
2015年10月13日18時54分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
海上自衛隊が艦船に配備している「膨張式救命胴衣」の状況を会計検査院が調べたところ、約6000着分の点検が不十分だったことが分かった。
海自が点検方法を定めた説明書を配布していなかったことが原因という。
検査院は、各部隊に説明書を配布し、適切な点検を指導するよう改善を求めた。
海自は、「速やかに対応したい」としている。
検査院によると、膨張式救命胴衣は、着用者が海中に落下したり作動レバーを引いたりすることで、ガスが出て膨らむ仕組み。
海自は、目視のほか、ガス漏れの有無を見る「漏えい試験」や、実際に作動させる「膨張試験」を行うと定めた説明書を作成していたが、配布していなかった。
そのため、艦船などの部隊に配備された膨張式救命胴衣の大部分に当たる6166着で、漏えい試験や膨張試験が全く行われていなかった。
こうした救命胴衣の帳簿上の価格は、計2億5626万円に上る。
海自によると、現在の膨張式救命胴衣の配備は1985年に始まっており、長年、点検が不十分だったとみられる。
実際の装備品の不具合は、確認されていない。
出典URL
http://mainichi.jp/select/news/20151014k0000m040029000c.html
10月13日17時6分にNHK NEWS WEBからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
海上自衛隊が艦船に装備している救命胴衣について、全国の部隊に点検用のマニュアルの配布を怠ったため、20年以上にわたって必要な点検が行われず、緊急時に機能しないおそれがあることが、会計検査院の調べで分かった。
必要な点検が行われていなかったのは、横須賀など全国5つの海上自衛隊の地方総監部が管理している6100着余りの膨張式の救命胴衣。
艦船などに装備されるこの救命胴衣は、内蔵された炭酸ガスによって自動的に膨らむ仕組みになっていて、海上自衛隊は緊急時に機能するように、点検用のマニュアルで気密性の確認を3か月に1回、実際に膨張させる試験を1年に1回行うよう定めている。
ところが、会計検査院が調べたところ、海上自衛隊は、マニュアルを平成6年までに作ったものの、その後20年以上にわたって、艦船などの部隊に全く配布していなかったという。
この結果、各部隊はマニュアルの内容を把握できず、必要な点検が行われていなかったという。
会計検査院は、定期点検の重要性についての認識が欠けており、海中に転落するなどした隊員の命を守れないおそれがあるとして、改善を求めた。
これについて防衛省は、「これまでも、目視による点検などは行っていた。今後は、救命胴衣を適切に管理する体制を整えたい」としている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151013/k10010268381000.html
(ブログ者コメント)
マニュアルについては、制定すべきものがちゃんと制定されているか?制定されたものが設備や作業方法の変更などによって現状にマッチしないものになっていないか?といった観点から、定期的に見直すことが大切だ。
社内で定期見直しをルール化している、あるいはISO監査などの機会に第三者にも確認してもらう、といったことを実施している企業も結構ある。
2015年10月12日付で毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
関東・東北豪雨を受け、総務省消防庁は、全国の都道府県庁と市区町村役場の非常用電源に関する緊急調査を始めた。
鬼怒川の堤防が決壊した茨城県常総市では、屋外にあった市役所の非常用電源設備が浸水して使用不能となり、被災状況の把握や救助活動に支障をきたす事態に陥った。
全国で同様の課題がないかチェックし、対策を検討する狙いだ。
常総市は2009年、洪水ハザードマップを作成し、鬼怒川が氾濫した場合、庁舎周辺は1〜2m浸水すると想定した。
しかし、昨年11月に市役所本庁舎(3階建て)を新築した際も、非常用電源設備を上層階に置くなどの対策はとられなかった。
非常用のディーゼル発電機と燃料タンクは、30cm程度かさ上げしただけの市役所敷地内に置かれた。
今回の豪雨では、9月11日未明に市役所でも浸水が始まり、午前2時ごろに非常用発電機を作動させた。
市役所機能を約21時間維持できるはずだったが、2時間半後には水をかぶって動かなくなった。
停電により、庁舎内の固定電話、パソコン、照明、コピー機などが使えなくなり、災害対策本部は携帯電話に頼って運営された。
市の担当者は、「市役所の浸水は想定外だった」と振り返る。
消防庁は、10月に入って非常用電源の緊急調査を開始。電源の有無、使用可能時間、設置位置、防水対策などについて尋ねる。
防災システム研究所を主宰する防災・危機管理アドバイザーの山村武彦さんは、「ハザードマップを自ら作成しておきながら、常総市には『うちは大丈夫だろう』との思い込みがあったのだろう。全国的に、浸水の恐れがあれば配電盤を含め非常用電源を上層階に上げたり、災害対策本部を別の場所に移したりする対策を検討すべきだ」と指摘している。
出典URL
http://sp.mainichi.jp/shimen/news/20151012ddm041040129000c.html
10月9日19時11分にNHK東海NEWS WEBからも、NHKが愛知県内の実態を調査した結果が、下記趣旨でネット配信されていた。
9月10日の関東・東北豪雨では、茨城県常総市の市役所が、決壊した鬼怒川の水で浸水し、庁舎の裏の地上部分にあった非常用電源が水没、市役所の電話やパソコンなどが使えなくなって救援活動に支障がでた。
NHKでは、豪雨から1か月にあわせて、大雨や洪水で庁舎が50cmから5mの浸水が想定される16の市町村に、非常用電源の場所について聞き取りした。
その結果、浸水の恐れが指摘される、地下もしくは1階部分に設置してあった自治体は、岡崎市、清須市、あま市、常滑市、津島市、大口町、飛島村の7つだった。
そのほかの9つの自治体は、2階以上のフロアに設置していた。
専門家は、集中的な豪雨が増える中、浸水を防ぐのが難しい1階や地下の設置は避けるべきで、対策が必要だと指摘している。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20151009/5486391.html
(ブログ者コメント)
浸水した庁舎が、ハザードマップ作製から5年後に新築されたものだったとは・・・。
てっきり、マップ作製前に建てられた庁舎だと思っていた。
庁舎の新築構想時、各部署のニーズを吸い上げなかったのだろうか?
それとも、ハザードマップ作成部署が、そこまでは考えなかったのだろうか?
あるいは、考えてはいたが、山村氏の言うように思い込みがあったのだろうか?
常総市の洪水では教訓が多々あるが、これもその一つだろう。
(2015年11月19日 修正1 ;追記)
2015年11月17日22時5分に日本経済新聞から、消防庁調査結果が発表されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月17日13時7分に時事ドットコムから、11月17日12時8分に共同通信からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
(新情報に基づき、タイトルも修正した)
消防庁は、17日、災害が起きた際に使用する自治体庁舎の非常用電源に関する全国調査の結果を発表した。
津波や洪水などで庁舎が浸水する恐れがある自治体のうち、富山、大分、沖縄の3県と199市区町村は、電源を水から守る対策が不十分なことが判明した。
9月の関東・東北豪雨では、茨城県常総市役所の非常用電源が水没し、初動対応に支障が出た。
消防庁は、今回の結果を受け、電源を上層階に移すなど、浸水や地震の揺れへの対策を促す通知を関係自治体に出した。
調査は、47都道府県と1741市区町村を対象に実施し、10月1日時点の状況を調べた。
非常用電源を設置済みの自治体の割合は、都道府県で100%、市区町村で約85%だった。
全体の約3割の自治体で、水害発生時に災害対策本部を置く庁舎が浸水する恐れがあることが判明。
このうち3県と199市区町村は、「屋上など高い場所に非常用電源を置く」、「電源設備を防水板や土のうで囲う」などの浸水対策を十分に講じていなかった。
また、福島、長崎の2県と686市町村では、非常用電源の燃料備蓄量が24時間分未満にとどまっており、消防庁は、72時間分の燃料を備蓄するよう求めた。
出典URL
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG17H6K_X11C15A1CR8000/
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201511/2015111700448&g=soc
http://www.47news.jp/CN/201511/CN2015111701001433.html
2015年10月8日5時27分に朝日新聞から、『犬に13発、千葉県警に意見600件 射撃の腕の問題?』というタイトルで、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
千葉県松戸市の未明の住宅街で、突然13発の銃声が響いた。暴力団の抗争ではない。
3人の警察官が銃口を向けたのは、住民らに相次いでかみついた紀州犬。
なぜ、13発も撃ったのか?
「女性が犬にかまれた」。110番通報は9月14日午前2時。
松戸署員3人が現場へ行くと、左腕をかまれた飼い主(71)が犬と相対していた。
体長122cm、体重21kgの大柄な犬が牙をむいて、警部補(55)に向かってきた。
「犬から離れて下さい。射殺します」。4時間半前にも、近くで「犬にかまれた」との通報があり、すでにけが人は3人。
もう被害者を増やせないと、警部補はその場で飼い主から射殺の許可を得ると、続けざまに5発撃った。
犬との距離は3~4m。だが、犬は倒れず、後ずさりした警部補が路上で転倒。
後ろにいた巡査部長(47)と巡査(27)が、交互に計8発撃った。
犬がやっと倒れたのは、約2mの距離から巡査部長が撃った最後の13発目。約5分の出来事だった。
解剖の結果、当たったのは13発中6発。顔面1発、肩付近3発、後ろ脚2発。心臓を貫いた最後の13発目が致命傷になったようだ。
「1、2発で急所に当てられれば良かったが、暗闇で動き回られて難しかったのではないか」と、捜査関係者は語る。
警視庁の通達は、現場に出る可能性が高い交番勤務や刑事課などの警察官には、最低でも年1回の実弾による射撃訓練を義務付けている。
ただ、実弾の購入には全国で2億2千万円(2014年度)かかる。腕が鈍らないように、映像や訓練用の弾を使った訓練も、年2回求めている。
今回、発砲した千葉県警の3人も、数十発の実弾訓練と映像訓練を受けていた。
しかし、訓練の想定はあくまで人への発砲で、動物は想定していなかったという。
なぜ、なかなか当たらなかったのか。
「そもそも拳銃は、動物を撃つには不向きです」。猟友会に所属するハンターの一人(64)は、そう指摘する。
獣を狙う散弾銃なら50m先でも狙えるが、拳銃は飛距離も威力も劣る。
「当たったとしても動物はすぐには倒れず、動き回る習性がある。動物に不慣れで動かなくなるまで撃ち込んだら、13発になったのでは」という。
競技射撃の経験者は、「散弾銃を使うクレー射撃は別として、オリンピック競技でも、ピストルやライフルで競うのは動かない標的。訓練していても、犬のように動き回る標的は、当てるのが難しい」と話す。
警察庁によると、全国で職務中の警察官の発砲件数は2014年に6件9発。今年も9月末で、今回の13発を除けば、3件3発にとどまる。
拳銃を使える場合を定めた警察庁の規範では、狂犬など動物を撃つことも想定されており、千葉県警も「適正だった」と話す。
警察庁の把握では、12年に静岡県伊東市で、商店街に突進してきたイノシシに4発撃った例はあるが、犬への発砲例は把握していないという。
13発の一部は犬を貫通し、住宅の外壁やブロック塀などに穴が開き、5世帯の10カ所で銃痕が見つかった。自宅の壁に直径5cmの穴が開いた30代の女性は、「流れ弾の怖さを身をもって知った。2歳と5歳の子がもし外で遊んでいたら……。麻酔薬を投与するなど、別の方法はなかったのか」と振り返る。
今回の発砲後、松戸署と県警には計600件超の意見が電話やメールなどで寄せられた。「放置したら危険。よくやった」との励ましが1割ほどあったが、大半は「何で13発も撃ったのか」などの苦情だった。
立正大の小宮信夫教授(犯罪学)は、「緊急性があるとはいえ、住宅街で犬に向けて拳銃を連発しては住民の不信感を招く。犬がかみつくのはどこでも起こり得るケースで、警察は事前に想定して、捕獲道具や対応マニュアルを準備しておくべきではないか」と話す。
出典URL
http://digital.asahi.com/articles/ASHB2048WHB1UTIL06J.html?rm=733
(ブログ者コメント)
産業安全とは関係ない事例だが、想定する事態に対し、どこまで訓練すべきか?という点で気になったので、紹介する。
(2015年10日23日 修正1 ;追記)
2015年10月20日0時38分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
千葉県松戸市で9月、通行人を襲った犬を射殺するのに警察官3人が拳銃を13発撃ち、銃弾が付近の民家を傷つけたことを受け、県警は「犬への拳銃使用は効果が低く、跳弾により危険性が高まる」と判断。
棒の先端にリングの付いた保護補助具を年内に全署に配備するなど、発砲以外の方法で捕まえるための対応策をまとめたことが、19日、関係者への取材で分かった。
県警によると、撃った13発中、6発しか命中せず、外れたり犬を貫通したりした銃弾が民家の壁などを損傷させたため、全国から「撃ち過ぎだ」と批判が殺到。付近の住民からも不安の声が上がっていた。
県警は今後、県内全署に対応策を周知する方針。
県警の対応策は、捕獲について、家屋などに危害が及ばない方法にするとした上で、動物への拳銃使用は「さらに射撃技術を向上させ、適正かつ的確な使用に努める」としている。
出典URL
http://www.sankei.com/affairs/news/151020/afr1510200004-n1.html
(2015年11月22日 修正2 ;追記)
2015年11月21日19時39分にNHK千葉から、首輪が壊れたため逃げ出した、飼い主を書類送検したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月21日付で毎日新聞千葉版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
犬の飼い主について、警察は、犬の適切な管理を怠ったとして、過失傷害などの疑いで書類送検した。
その後の警察の調べで、犬は、首輪のプラスチック製の留め具が壊れたため逃げていたことが分かり、警察は、適切な犬の管理を怠ったとして、飼い主の71才の女性を過失傷害と千葉県動物愛護条例違反(犬の係留義務)の疑いで書類送検した。
警察によると、布製の首輪が、つなぎ目のプラスチック部分で壊れて残っていた。
警察の調べに対し、女性は、「丈夫な革製の首輪を使っていたが、首がすれて首回りの毛が抜け始めたのでかわいそうだと思い、首輪と留め具を変えた」と話しているという。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/chiba/1083699041.html?t=1448140124575
http://mainichi.jp/area/chiba/news/20151121ddlk12040057000c.html
2015年9月30日7時18分に沖縄タイムズから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
台風21号の影響を受け、沖縄県与那国島ではライフラインが断絶するトラブルが続出した。
このうち、電話とインターネットは400回線が接続不能に陥ったが、昔ながらの黒電話は一部で利用できた。
実は、コードレス電話などとは違う構造が、停電時に強い側面を持っているという。
NTT西日本沖縄支店によると、黒電話は受話器をあげると電話線から電気が流れる仕組みになっている。
このため、停電が起きても、電話線がつながっていれば通話できるという。
一方、コードレス電話などは留守番電話やディスプレーの機能があり、家庭電源を使用しているので、停電が起きると使えなくなる。
ただ、中には利用可能な機種もあり、停電時にディスプレーが表示されなくても、受話器をあげて「ツー」「プー」という音が聞こえれば、電話番号を入力して通話できるという。
同沖縄支店の担当者は、「黒電話は、電話線が切れなければ、停電時にも強い通信手段」と話した。
同支店は、電話線の損傷などの復旧、確認のため、29日午後、島に入った。
出典URL
http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=135104
(ブログ者コメント)
台風21号襲来時の状況は、下記記事参照。
『台風21号、沖縄・与那国島で風速81m ほぼ全戸停電』
(9月29日0時15分 朝日新聞)
非常に強い台風21号は28日、沖縄の南の海上を西に通過した。
一時、暴風域に入った与那国島では、1957年の観測開始以来、最大で、全国の観測史上4番目となる81.1mの最大瞬間風速を記録。
島内は、全1千戸がほぼ停電状態となった。
気象庁によると、台風の中心は28日午後9時現在、台湾付近にあり、中心気圧は965ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は40m。
台風の影響で、石垣島や台湾を発着する空の便に、欠航が相次いだ。
沖縄県防災危機管理課によると、午後7時半現在、NTTの回線トラブルで与那国島とは固定電話、携帯電話、インターネットがつながりにくい状況にある。
町役場も電話が通じないため、町職員と近隣住宅の電話を使って連絡を取り合っているという。
風がある程度弱くなるまで、被害状況の調査は難しいとしている。
沖縄電力によると、同日午後8時現在、石垣島や与那国島などで計3900戸が停電している。
与那国島は、ほぼ全島が停電している状態。営業所の従業員も外出できないほどの暴風雨のため、詳しい被害状況は把握できていないという。
http://www.asahi.com/articles/ASH9X6D1PH9XTIPE03W.html
(ブログ者コメント)
本件、そのようなことがあるらしいとは聞いていたが、情報ソースは不明だった。
それが今回、実例を入手できたということで、紹介する。
2015年9月25日17時19分にNHK四国NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
南海トラフ巨大地震など大規模な災害に備えて、学生のうちから防災についての知識を深め、「防災士」の資格を取得してもらおうという講義が、今日から愛媛大学で始まった。
この講義は、学生のうちから防災に関する基本的な知識や実践力を身につけ、将来、地域の防災を担う人材を育成しようと、愛媛大学が今年度から始め、初日は学生およそ100人が受講した。
開講にあたって、愛媛大学防災情報研究センターの矢田部龍一センター長は、「近年、大規模な災害が多発しており、各自が防災の知識を身につけ、自助や共助の活動にあたってほしい」と述べた。
この後の講義では、防災情報工学が専門の二神透准教授が、東日本大震災や去年、広島市で起きた土砂災害など各地の自然災害を紹介しながら、
○日ごろから自分が住む場所の地形の特徴を把握し、
○気象情報を的確に入手し、
○自分で状況を判断して早期避難などの行動をとる
ことが重要だと説明した。
受講した1年生の男子学生は、「防災について幅広く学び、地域の自主防災活動に積極的に関わりたい」と話していた。
講義は来週まであわせて16回開かれ、救命救急の方法なども学んで、NPO法人が認定する「防災士」の資格の取得を目指している。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/matsuyama-news/20150925/5162251.html
(ブログ者コメント)
防災士を認定する「特定非営利活動法人)日本防災士機構」とは、元内閣官房副長官を会長とし、役員に政官学民のトップクラスの人が就任している、結構大きな組織。
詳細は、下記HP参照。
2015年9月24日18時58分にNHK東北NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月24日17時11分に時事ドットコムから、9月25日付で河北新報からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
仙台市消防局は、今月11日に、119番通報を受けて救急車を市内の60代の男性のもとに出動させる際、誤った場所に向かわせ、到着するのが8分ほど遅れるミスがあったと発表した。
男性は病院に運ばれたが、その後、死亡した。
消防局によると、今月11日の午前6時過ぎ、仙台市若林区の住宅から「60代の男性が急に倒れ、息をしていない」と、男性の妻から119番通報があった。
指令課の職員が救急車を出動させたが、その際、誤って50mほど離れた福祉施設に向かわせ、結果として、男性の自宅への到着が8分ほど遅れたという。
男性はその後、病院に搬送されたが、この日の夕方、死亡した。
消防局によると、指令課の職員が妻から住所を聞いた際、目印として教えられた福祉施設に男性が住んでいると勘違いしたことが原因だという。
住所の確認は複数の職員で行う仕組みだったが、この日は豪雨の影響で通報が相次いでいて、確認がおろそかになってしまったと説明している。
この日、宮城県には大雨の特別警報が出されており、午前6~7時で14件、救急の通報があった。
男性が運ばれた病院は、搬送の遅れと死亡の因果関係は分からないとしている。
消防局は、「災害多発時でも指令課員相互で確認するなど、再発防止を徹底する」としている。
仙台市消防局では、ことし6月にも、指令課の別の職員が救急隊に誤った病院名を伝えるミスを起こし、病院収容が10分遅れるミスがあった。
出典
http://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20150924/5156131.html
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201509/2015092400662&g=soc
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201509/20150925_13015.html
2015年9月8日付で埼玉新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月8日20時5分にNHK NEWS WEBからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
さいたま市消防局は8日、急病人を病院に搬送しようとした救急車がぬかるみにはまり、現場の出発が約20分遅れたと発表した。
患者の川口市の女性(37)は、さいたま市中央区の病院に搬送されたが、肺塞栓のため、意識不明の重体。
市消防局は、搬送遅延による影響があったか確認するという。
市消防局によると、女性は同市緑区の母親方を訪れ、車で外出しようとしたところ、両足の痛みを訴えたため、母親が同日午前8時49分に119番した。
同区の緑消防署美園出張所から出動した救急車は同56分に到着。道路の道幅が狭かったことから、50mほど離れた場所に止め、担架などを使って患者を救急車に収納した。
同9時33分ごろ、女性副士長(30)がUターンしようと後進させて道路脇の舗装されていない空き地に入ったところ、後輪がぬかるみにはまった。
直後の同34分ごろ、女性が心肺停止状態となったため、心臓マッサージなどの応急処置をするとともに、緑区の緑消防署に応援の救急車を要請した。
到着した救急車に乗せ替え、約20分後の同53分に現場を出発。
救命救急センターに指定されている中央区の病院に、同10時10分に到着した。
救急車はバックする前、隊長の男性司令補(41)が地面の固さを確認した上で誘導していた。
女性は、救急隊が到着したときには、意識があったという。
消防は搬送先の病院の医師に話を聞き、「心肺停止に関しては状況は変わらなかったと思うが、搬送が遅れたことで、その後の治療に影響した可能性はある」として経緯を詳しく調べている。
さいたま市緑消防署の野原署長は、「この雨で予想以上に地面がぬかるんでいて運転の判断を誤った。多大なご迷惑をおかけして申し訳ありません」と陳謝した。
出典URL
http://www.saitama-np.co.jp/news/2015/09/09/01.html
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150908/k10010221031000.html
2015年8月31日付で読売新聞大分版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
宇佐市と、宇佐生コンクリート事業協同組合(奥田理事長)は、災害時の消防用水供給についての協定を結んだ。
火災などが発生した時、コンクリートミキサー車に消防用水を入れて運ぶ内容。
大型のミキサー車は5トンの水を積むことができ、加盟4社で計約30台を保有している。
市危機管理課は、「大きな支援になる」と期待する。
各社の敷地の一部を応急工事用資材の保管所として提供することも、盛り込んだ。
締結式は市役所で行われ、是永市長が、「特に山林火災では、水の確保に苦労するので、支援はありがたい」と述べた。
奥田理事長は、「社会貢献になれば」と応じた。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/local/oita/news/20150830-OYTNT50044.html
8月26日付で宇佐市HPにも、同趣旨の記事が掲載されていた。
平成27年8月26日(水曜日)、市役所において、「災害時における消防用水等の供給支援に関する協定」が結ばれました。
火災が発生した場合、消火活動などを実施するためには、迅速に消防用水を確保することが重要となります。
山林火災などの消防水利の不便な場所では、消防用水の確保が困難となるような場合があります。
宇佐生コンクリート事業協同組合との協定は、消防用水の確保が難しい場所での火災などの場合に、組合員所有のコンクリートミキサー車で、消防用水を火災場所に供給することで、消火活動などが迅速に実施出来るようになるものです。
また、大規模災害時には組合員所有のタイヤショベル等の機材や生コンクリート製造プラント敷地の一部を応急工事用資材の保管場所の提供をいただけることから、災害応急対策などを迅速に実施できる体制が整うこととなる内容です
出典URL
http://www.city.usa.oita.jp/soshiki/5/27165.html
(ブログ者コメント)
同様な取り組みを、過去にも紹介済。
2012年11月28日掲載
2012年11月20日報道 横浜市の瀬谷消防署が大地震による火災発生時にコンクリートミキサー車で消火用水を調達する取組みを開始
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/2485/
また、ネットで調べたところ、上記以外にも多くの自治体などで同様な取り組みを行っている。
2015年8月23日付で毎日新聞中部版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8月22日19時42分に朝日新聞から、8月22日19時14分にNHK静岡からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午前11時ごろ、陸上自衛隊東富士演習場(静岡県御殿場市など3市町)で、戦車が訓練のため発射した砲弾の部品の破片が見学していた40代男性2人の足に当たり、それぞれ左太ももと右膝に軽傷を負った。
陸自富士学校によると、この訓練は23日に同演習場で行われる陸自最大規模の実弾射撃訓練「富士総合火力演習」の予行演習で、90式戦車と10式戦車の計14両が参加、一般の招待客ら約2万人が見学していた。
けがをした2人は、戦車の後方にある観客用シート席の前から2列目に座っていた。
現場で救急処置を受け、そのまま見学を続け、帰宅したという。
破片は、戦車が発射した120ミリ砲の「離脱装弾筒」の一部。
金属製で砲弾の周りを覆い、発射後に通常は演習弾と分離して前方約200mに落下するが、後ろに飛んだとみられる。
同校によると、23日の公開演習は、公募した観客ら約3万人が見学する予定。
今回の事故を受け、23日は原因となった120ミリ砲の射撃を中止するなど、演習構成を一部変更して実施する。
同校は、「心からおわび申し上げ、速やかに原因を調査する」とコメントした。
出典URL
http://mainichi.jp/area/news/20150823ddq041040012000c.html
http://www.asahi.com/articles/ASH8Q4R85H8QUTPB009.html
http://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/3034332481.html?t=1440275074988
8月23日15時16分にNHK静岡からは、下記趣旨の続報がネット配信されていた。
東富士演習場で一般公開された「富士総合火力演習」は、戦車から出た部品があたって2人の見学者がけがをした前日の事故を受け、演習内容が一部変更された。
富士総合火力演習は、毎年8月に陸上自衛隊が実弾を使って東富士演習場で行っているが、22日は10式という最新鋭の戦車が砲弾を発射した際、戦車の外に排出された砲弾を覆う金属製の部品が見学席にいた40代の男性2人に当たり、2人は足に軽いけがをしていた。
これを受けて23日の演習では中谷元防衛大臣が、「日頃の訓練の成果を公開する際に事故が発生したのは遺憾だ。原因究明と安全確保に万全を期し、再発防止につとめる」と述べ、陳謝した。
そのうえで、陸上自衛隊は23日の公開演習について、10式戦車の実弾発射をやめ空包に切り替えたほか、それ以外の戦車でも前日と異なる種類の弾を使うなど、安全のために内容を一部変更したという。
陸自によると、「富士総合火力演習」は、きょうだけで2万5000人あまりの見学客が訪れ、約3億5000万円分の弾薬を消費したという。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/shizuoka/3033672721.html?t=1440360673365
2015年8月15日10時31分にNHK金沢から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8月14日20時17分に北陸放送から、8月15日付で朝日新聞石川全県版(聞蔵)からも、同趣旨の記事が掲載されていた。
金沢市消防局の救急隊員が、90代の男性を救急車に運び込もうとした際に過ってストレッチャーから転落させ、男性が足の骨を折る大けがをしていたことが分かった。
金沢市消防局によると、7月31日、市内の介護施設で、病気の容体が悪化した90代の男性を、救急隊員がストレッチャーに乗せて救急車に運び込もうとしたところ、ストレッチャーが傾き、男性が約1mの高さから転落した。
この事故で、男性は足の骨を折ったほか、頭や腕に切り傷を負う大けがをしたが、受け答えできる状態だったといい、市内の病院に搬送された。
ストレッチャーは救急隊員3人が運んでいて、救急車に乗せる直前に誤って傾け、男性は高さ約1mから車のステップに当たり地面に落下したということで、消防局は、何らかの原因で過ってバランスを崩したと見て調べている。
男性は5日後に、搬送先の病院で死亡した。金沢市消防局は、「男性の死因は以前から患っていた病気によるもので、転落が原因ではない」としている。
家族から公表を控えてほしいという要望があったが、理解を得られたため公表したという。
金沢市消防局の小谷局長は、「市民の命を守るべき救急隊が患者にけがを負わせてしまい、深くお詫び申し上げます。職員の指導や教育を徹底し、再発防止に努めてまいります」とコメントしている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kanazawa/3024161261.html?t=1439672080272
https://www.mro.co.jp/news/detail.php?cd=3883509
2015年8月6日8時22分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
8月6日付で読売新聞関西版から、8月9日付で滋賀報知新聞からも、同趣旨の記事が解説図付きでネット配信されていた。
滋賀県高島市の陸上自衛隊・饗庭野演習場の流れ弾が住宅の屋根を突き破って着弾した事故で、陸自中部方面総監部の幹部らが5日、市役所を訪れ、福井市長に、事故が標的の設定ミスで起こったなどとする調査結果を報告し、「住民らに不安を与えた」などと謝罪した。
この事故は、今年7月16日、同市今津町保坂の住宅2階で銃弾1発が見つかり、約3.5km離れた同演習場で行われていた大久保駐屯地(京都府宇治市)の所属部隊の射撃訓練で発射された実弾と判明。
高島市や滋賀県の要請を受け、同総監部が原因究明と再発防止策の策定を進めていた。
同総監部の藤岡・幕僚副長がこの日、市役所を訪れ、「訓練の部隊が、演習場規則に反して標的を設置した」と、調査で判明した事故原因を説明した。
説明によると、訓練で使用された重機関銃は、車両、航空機に対するもので、演習では重機関銃を3丁並べて約800m離れた標的に対して射撃した。
その際、本来は、地表から掘り下げた堤に標的を置く規則だが、事故当日の訓練では、規則で定められた標的の位置が草に覆われて標的が見えにくかったため、約4m高い堤の上に標的を設定したところ、堤と異なり、標的背後の盛り土には石や岩を除いた無石土を使っていないため、標的の背後にあった石に銃弾が当たり,住宅の方向へはねた可能性が高い、とした。
訓練の指揮官らは、この規則を知らなかったといい、同総監部は、標的指定位置付近の盛り土から石をなくしたり、標的の設置要領を記した看板を設置したりするなどの再発防止策に取り組む、とした。
また、被害を受けた住民の話では、昭和45年にも自宅で流れ弾の着弾があったとしており、陸自で調査を進めている。
福井市長は、「あってはならないミス。射撃訓練の再開は市民の理解が条件」と述べ、再発防止策の取り組み状況の説明を求めていく考えを示した。
同総監部の幹部らは同日、県庁でも調査結果や再発防止策を説明。
高島市の事故現場周辺地区で、住民に対する説明会も開いた。
出典URL
http://www.sankei.com/west/news/150806/wst1508060022-n1.html
http://www.yomiuri.co.jp/osaka/news/20150806-OYO1T50003.html
http://www.shigahochi.co.jp/info.php?type=article&id=A0018955
当時の状況は、下記参照。
(2015年7月17日5時22分 京都新聞)
16日午後6時5分ごろ、滋賀県高島市今津町保坂の民家で、家人の男性(27)が、2階の床に銃弾1個が落ちているのを見つけ、警察に通報した。
警察によると、銃弾は長さ約6cm、直径約1.2cm。民家の天井に銃弾が貫通したとみられる穴が空いていたという。
民家は、陸上自衛隊饗庭野演習場の北西約3.5kmにある。
陸自大久保駐屯地(京都府宇治市)によると、同日午前8時45分から午後3時10分ごろまで、同駐屯地所属の約30人が同演習場で重機関銃を使った射撃訓練をしており、銃弾の大きさが訓練で使用したものと一致したという。
跳弾して飛び出した可能性が高いとし、17日朝から調査する。
出典URL
http://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20150717000005
2015年7月23日21時23分にNHK長崎から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
23日午後1時40分ごろ、佐世保市崎辺町にある海上自衛隊の射撃場で、拳銃を使った訓練を行っていた松浦警察署の22歳の男性巡査が実弾が入った袋を地面に落としたところ、そのうちの1発が突然破裂した。
破裂した弾の破片がこの男性巡査にあたり、足に軽いけがをした。
警察によると、男性巡査は射撃訓練中に、拳銃から実弾を抜いて袋に入れる作業をしていたところ、誤って実弾が入った袋を地面に落としたという。
23日は、男性巡査のほかに19人の警察官が射撃訓練を行っていたが、ほかの警察官にケガはなかった。
警察では、弾が破裂した詳しい原因を調べている。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/5033586011.html?t=1437685539022
7月23日21時42分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
23日午後1時40分ごろ、長崎県佐世保市の海上自衛隊佐世保地方総監部の射場で、射撃訓練をしていた県警松浦署の男性巡査(22)が拳銃の弾を落とし、暴発した弾の破片で右足にかすり傷を負った。
警察によると、射撃訓練をする際、警察官はふだん所持している拳銃から弾を抜いて封筒に入れ、制服のポケットに保管することになっている。
巡査は、シャツの右胸のポケットに入れようとして封筒ごと落とし、中に入っていた数発のうち1発が破裂したという。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASH7R6HZNH7RTOLB01Y.html
(ブログ者コメント)
落ちた銃弾が「破裂」した事例は、過去にもあった。
2013年10月7日掲載
2013年9月30日 岐阜県関市の警察署駐車場で副署長が署員装備品の確認中、誤って落とした銃弾が地面に当たって破裂し5m飛ぶ、けが人なし
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/3321/
2015年7月14日付で読売新聞宮崎版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7月13日18時36分にNHK宮崎から、7月13日20時48分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
県消防学校(宮崎市郡司分)は13日、消防訓練中の初任科生の男性4人(19~25歳)が熱中症の症状を訴え病院に搬送されたと発表した。
4人のうち3人は意識もあり軽症、1人は、当初、意識もうろうで重症だったが、その後、症状は安定しているという。
発表では、4人を含む初任科生37人は、4人の教官の指導のもと、13日午後1時から同校敷地内の訓練塔2棟(6階建てと8階建て)で、防火衣と空気呼吸器を身に着け、屋外階段を駆け足で上り下りする訓練を行っていたという。
午後1時50分ごろ、1人が体調不良を訴えたといい、その後も3人の初任科生が次々と同様の症状を訴えた。
初任科生は今年4月に入学し、今月から防火衣を身に着けて本格的な訓練を始めていた。
訓練では、学校が定めた熱中症対策マニュアルに基づき、15分に一度、5分程度の休憩と水分補給をしていたという。
宮崎地方気象台によると、13日、宮崎市では午前10時すぎに30.7℃の最高気温を観測していて、4人が体調不良を訴えた午後1時50分ごろの気温は26.8℃だったという。
学校によると、熱中症で学生が搬送されたのは初めて。
14日からは、学生同士での体調確認を徹底するとしている。
出典URL
http://www.yomiuri.co.jp/local/miyazaki/news/20150713-OYTNT50071.html
http://www3.nhk.or.jp/lnews/miyazaki/5063310471.html?t=1436820761164
http://www.asahi.com/articles/ASH7F5VPCH7FTNAB00W.html
2015年7月12日23時13分にNHK宇都宮から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午後0時半すぎ、小山市大川島の駐車場で駐車していた救急車が動きだし、前に止まっていたワンボックスカーに衝突した。
この事故で、ワンボックスカーに乗っていた10人が病院に運ばれ、医師の診断の結果、運転していた男性1人が腕に軽いけがを負い、残る9人にけがはなかったという。
警察によると、当時、救急車は救急隊員が急病人の搬送に向かっていたため、無人だったという。
救急車を運転していた隊員は、「ギアをパーキングにしたつもりがドライブのままだった」と話しているという。
警察は、オートマチック車特有のクリープ現象によって車が動きだしたものとみて、当時の詳しい状況を調べている。
事故について救急車が所属する小山市消防本部は、「あってはならない事故を起こし大変申し訳ありません。今後は事故の経験を情報共有し再発防止に努めます」というコメントを出した。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/utsunomiya/1093285161.html?t=1436731329368
7月13日0時0分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
12日午後0時40分ごろ、栃木県小山市大川島のラーメン店駐車場で、止めてあった同市消防本部豊田分署の救急車が無人のまま動きだし、約10m進んでワゴン車に衝突、乗っていた男女ら10人が軽いけがをした。
警察が、原因を調べている。
警察によると、救急車はラーメン店から急病人の通報を受けて出動。
隊員3人が駐車場で降り、店に向かった後に動きだした。
救急車はオートマチック車で、エンジンをかけたままだった。
運転していた男性隊員(27)がシフトレバーをドライブに入れたままにし、足踏み式のサイドブレーキもかけなかったとみられる。
出典URL
http://www.sankei.com/affairs/news/150713/afr1507130001-n1.html
7月13日18時20分に朝日新聞から、7月14日付で毎日新聞栃木版からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
栃木県小山市の駐車場で12日午後0時40分ごろ、停車中の救急車が無人のまま動き出し、約5m先のワゴン車に追突した。
ワゴン車の9人と車外で救急車を止めようとした男性(28)が別の救急車で病院に搬送され、男性が右腕打撲の軽傷を負った。
警察と消防によると、救急車は飲食店で男児(2)が転倒して頭を切ったとの通報で出動し、隊員3人が店内で救急活動をしていた。
救急車は、車内の温度上昇を防ぐためエンジンを切らず、シフトレバーはドライブのままでサイドブレーキをかけていなかった。運転した隊員(27)は、「ブレーキをかけたつもりだった」と話しているという。
男児の命に別条はなかった。
男性は、子ども5人を含む友人3家族計10人で来店し、空席を確認するため男性が車を降り、9人がワゴン車内で待っていたという。
動き出した救急車に気付いた男性は腕で押し戻そうとしたが、止められずぶつかった。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASH7F4FM9H7FUUHB01X.html
http://mainichi.jp/area/tochigi/news/20150714ddlk09040475000c.html
2015年7月10日19時9分にNHK東海NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
今年5月、愛知県半田市にある知多広域消防指令センターが、意識を失った70代の女性の家族からの通報を受けて救急隊が出動した際に住所を誤って伝えたため、到着が予定より10分ほど遅れ、女性は運ばれた病院で死亡が確認された。
同センターは、「到着の遅れと死亡との関係性は薄い」としているが、家族に謝罪するとともに、住所確認の徹底など再発防止策をとった。
同センターによると、今年5月、半田市の男性から「自宅の浴槽で70代の母親が意識を失っている」と通報を受けた際、住所を誤って聞き取り、現場に向かう救急隊に男性の家とは違う住所を伝えたという。
その後、救急隊が到着しないという男性からの通報を受けて誤りに気づき、正しい住所を伝えたが、救急隊の到着は、予定より10分ほど遅れた。
救急隊が到着した時に女性は心肺停止の状態だったということで、運ばれた病院で死亡が確認された。
同センターの星野センター長は、「到着が遅れたことと、女性が死亡したことは関係性が薄い」としているが、「ミスがあったことは事実で、深くおわびします。今後、再発防止に努めます」と話している。
同センターは、通報者から聞き取った住所を複数の職員で地図上で確認することや、通報者にも救急隊の誘導にあたってもらうなどの再発防止策をとったという。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20150710/3247381.html
7月10日11時3分に産経新聞westからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
愛知県半田市で5月、女性(78)が自宅の浴槽で沈んでいるのを家族が発見、119番したが、通報を受けた知多広域消防指令センターが住所を誤って伝え、救急隊の到着が10分近く遅れていたことが10日、同センターへの取材で分かった。
女性は病院で死亡が確認された。同センターは、到着の遅れと死亡との因果は低いとしている。
同センターによると、通報があったのは5月3日午後11時10分。
6分後に救急隊が指示されたマンションに到着し、インターホンで呼び出したが応答がなく、誤りに気付いた。
周辺を探して正しい住所に到着したのは午後11時25分。女性を浴槽から引き上げたが、助からなかった。
星野センター長は、「よく似た名前のマンションが隣り合っていた。紛らわしくないよう地図上での表記を明確にする」と話した。
出典URL
http://www.sankei.com/west/news/150710/wst1507100049-n1.html
7月10日13時2分に中日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
センターによると、5月3日午後11時10分ごろ、市内のアパートから「浴槽で溺れた」と通報があり、半田消防署成岩出張所から出動した救急車と消防車が約5分後に到着。
女性の住む2階建てアパートの隣にある同じような名称の8階建てマンションだと勘違いし部屋が見つからず、名称の酷似に気付いてアパートの部屋を見つけた。その間、約9分だった。
救急隊員が到着時、女性は湯が抜かれた浴槽で心肺停止の状態だった。隊員は自動体外式除細動器(AED)で応急処置したが、亡くなった。
センターは、知多半島5市5町の全消防組織の通報を一括管理運営している。
星野指令センター長は、「大変申し訳ない」と謝罪。防止策として「名称が紛らわしい集合住宅などを精査、確認できるようシステム改良を検討する」と話した。
出典URL
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2015071090130224.html
(ブログ者コメント)
確認不足などによる救急車出動場所間違いは、今年から原則、掲載対象外としているが、この事例は、よく似た名前のアパートとマンションが隣り合っていたためという点で、ちと興味をひいたので紹介する。
2015年6月9日付で中日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
磐田市は8日、同市大原の上大原集会所で7日、敷地内に設置されている高さ約10mのホースタワーの頂上付近のロープが外れ、掛けていた消防用ホースと金属製フックが下にいた男性2人を直撃し、重傷を負ったと発表した。
このうち、74歳の男性は頭部の陥没と腕を複雑骨折する重傷。もう1人の81歳の男性は頭部を8針縫うけがを負った。
市によると、2人は、地元であった環境美化活動の後、可搬ポンプを試運転し、使用したホースをタワーに掛けていた。
タワーは1990年、使用後の消防用ホースを乾燥させるために設置し、自治会が管理していた。
落下した金属製フックは長さ約30cm、幅約5cm、重さは数kg。ロープはナイロン製で太さ約3cm。
定期点検はしていなかったとみられる。
市は、市内の約150カ所に設置されている全タワーを使用禁止にした。
点検し、不用なタワーの撤去を検討する。
出典URL
http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20150609/CK2015060902000094.html
6月9日付で毎日新聞静岡版からは、若干ニュアンスの異なる下記趣旨の記事がネット配信されていた。
磐田市は8日、上大原公会堂(同市大原)で消防用ホースの乾燥に使っているホースタワー(高さ約12m)の頂上付近からホースが落下し、下にいた男性2人が腕の骨を折ったり、頭を縫ったりするけがをする事故が7日にあったと発表した。
市危機管理課によると、7日午前8時10分ごろ、上大原自治会所属の74歳と81歳の男性2人が、ポンプの試運転に使った消防用ホース(約20m)を乾燥させようと金属製のフックをホースに引っかけ、ロープを使ってタワーの頂上付近に引き上げていたところ、ロープが突然切れてホースとフックが頭上に落ちてきた。
同課によると、ホースタワーは合併前の旧磐田市が1990年ごろに設置したものだが、実質的な管理・運用は自治会任せで、定期点検は行っていなかった。
今後、旧磐田市内に約150基あるタワーについて点検するとともに、当面の使用を禁止するよう、各自治会に通知する。
出典URL
http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20150609ddlk22040136000c.html
関連記事
6月9日 静岡新聞
消防用ホース落下 磐田で2人けが
http://www.at-s.com/news/detail/1174203294.html
2015年5月30日18時2分にNHK横浜から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
29日夜、神奈川県伊勢原市で、路上で倒れていた男性を搬送するために現場にかけつけた救急車が誤って男性をひいて、男性は足の骨を折る大けがをした。
伊勢原市消防本部によると、29日午後8時前、伊勢原市岡崎の市道で「酒に酔った人が倒れている」と近所の人から119番通報があった。
救急車が現場にかけつけると、男性は道路の中央付近に倒れていて、救助するためにすぐ横をすり抜けて前に出ようとした時に、突然、男性が寝返りを打ち、左足をひいてしまったという。
けがをしたのは伊勢原市の42歳の男性で、足の骨を折る大けがをして、およそ1時間後に別の救急車で病院に搬送され、手当てを受けたという。
消防は、男性の手前で救急車を止めて状況を確認したうえで作業を始めるべきだったとして、30日、男性に謝罪したという。
伊勢原市消防本部の吉川消防長は、「今後はこのようなことを起こさないために、安全管理を十分行うよう職員に指導する」とするコメントを出した。
出典URL
http://www3.nhk.or.jp/lnews/yokohama/1056836441.html?t=1433022800761
5月30日12時37分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
神奈川県伊勢原市で29日夜、路上で倒れていた男性(42)を搬送するために現場に着いた救急車が、過って男性の左足をひき、男性はつま先の骨が折れる重傷を負った。
市消防本部が30日、発表した。
渋滞で停車スペースがなく、男性の横をすり抜けようとした際にひいたという。
男性は、別の救急車で病院に搬送された。
消防本部によると、29日午後7時45分ごろ、伊勢原市岡崎の市道で「酔っぱらいが倒れている」との通報があった。
救急車が現場に行くと、市道の真ん中で男性が倒れていた。
通常の運用では、救急車は傷病者の手前で停車し、状態を確認するようになっている。
だが、渋滞で止められず、横をすり抜けようと低速で進んだところ、男性が急に体の向きを変え、左足を後輪でひいたという。
市消防本部は、「今後はこのようなことがないよう指導していきたい」とし、男性に謝罪する予定。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASH5Z3Q11H5ZULOB006.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。