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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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202228日付で毎日新聞茨城版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

6日午後355分ごろ、鉾田市箕輪で、「涸沼でボートが転覆した。男性2人を救助したが、1人の心肺が停止している」と近隣住民から110番があった。

2人は病院に搬送されたが、このうち1人の死亡が確認された。

鉾田署によると、死亡したのは東京都調布市西つつじケ丘2の会社役員、入江さん(70)。

同乗していた東京都小平市鈴木町の会社員男性(74)は低体温症で軽症。

同署によると、2人は同日午前10時ごろから、涸沼の放射線の水質調査のため、ボートで沖に出ていた。

エンジンの故障からオールに切り替えていたが、ボートに水が入り、バランスが崩れて転覆したという。

助けを求めるのを、湖岸沿いを散歩していた男性(78)が発見し、別の男性(68)が舟で救助した。

2人ともライフジャケットを着用していたが、入江さんのものはファスナーが開いていたという。

ファスナーが閉じていないライフジャケットは、浮いてもバランスが保てないことがあるとして、同署は注意を呼びかけている。

https://mainichi.jp/articles/20220208/ddl/k08/040/085000c 

 

 

 

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202110111852分にYAHOOニュース(岩手朝日テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

久慈港近くの海域で潜水作業をしていた50歳の男性が死亡しました。
死亡したのは、久慈市栄町の潜水士・中平さんです。

11日午前9時ごろ、T建設工業の久慈工事事務所から「久慈港内で潜水作業中の潜水士と連絡がとれない」と八戸海上保安部に通報がありました。

民間の潜水士などが周辺海域を捜索したところ、およそ2時間半後に中平さんが海底で発見されました。

中平さんは市内の病院に運ばれましたが、その後、死亡が確認されました。

事故現場は久慈港から北におよそ3キロ離れた防波堤で、中平さんは、海中にあるブロックの撤去作業をしていました。

海上保安部が事故の原因を調べています。

現場の水深はおよそ25mで、当時の天候は曇り、波の高さは12mと、普段より風が強く波も高い状態でした。



https://news.yahoo.co.jp/articles/7d70a01ae771352f63171da00911fd804c12e2b5

 

10112039分に産経新聞からは、空気ホースや連絡用の電話線が切れたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

11日午前9時ごろ、岩手県久慈市の久慈港内で、潜水作業中の同市栄町の潜水士中平さん(50)と連絡が取れないと、工事会社から八戸海上保安部に通報があった。

約2時間半後、中平さんは水深約25メートルの海底で、心肺停止状態で発見されたが、搬送先の病院で死亡が確認された。

国土交通省東北地方整備局によると、中平さんは1人で海底のブロックを撤去する作業をしていたが、空気を送るホースや連絡用の電話線が何らかの原因で切れたという。

八戸海保が詳しい状況を調べている。

https://www.sankei.com/article/20211011-U6MIFBTI65N5ZGSM3XG2XEURCE/

 

 

 

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2021981813分にNHK信州から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

8日午後3時ごろ、飯田市の天竜川で川下りをしていた舟を後ろ側で操作していた船頭の60代の男性が川に転落しました。

舟には、この船頭のほかに乗客11人と前にも船頭が乗っていましたが、けがはなく、その後、目的地に到着したということです。

この舟は午後2時半ごろに港を出発し、船頭が転落したのは天竜橋から150メートルほど上流の地点だったということです。

その後、転落した船頭の男性が右岸に向かって泳ぐ姿が、一時、確認されていましたが、その後、男性の行方がわからなくなっているということです。

警察や消防などは転落した男性の行方を捜しています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/20210908/1010019818.html 

 

9964分に信濃毎日新聞からは、空櫂でバランスを崩した可能性があるなど下記趣旨の記事が、1969年から2003年までに起きた天竜下りの事故リスト付きでネット配信されていた。

天竜舟下りの舟から船頭が転落した8日の事故。

運航会社によると、降雨の影響で川の水位は7日まで高く運休したものの、8日は運航基準を満たしていた。

現場は波が立ちやすい場所ではあっても、この日の水流は渇水期よりやや速い程度。

船頭歴約40年のベテランに何があったのか。

船頭仲間らからは、操作中にバランスを崩した可能性を推測する声も出ている。

運航する信南交通によると、天竜川の水位は、飯田市松尾新井の弁天港近くを基準にしている。

8日朝は、この水位が社内運航基準を下回っていることを確認。

まず客を乗せずに運航して安全を確かめた後に、午前10時発の第1便から営業を再開した。

事故が起きたのは午後2時半発の第4便だった。

舟は木製で長さ約12メートル、幅約2メートル、定員は28人。

桜井さんは、船尾でかじを取る役割を担っていた。

現場は約6キロのコースのうち、波が立ちやすい最後の場所だが、流れの速さに大きな問題はなかったという。

「『空(から)がい』で、バランスを崩した可能性がある」。
桜井さんと同僚の船頭の男性は、転落を目撃した同乗の船頭らの話から、そう推測する。

「空がい」は水をかく「かい」が水の中に入らず、空振りすることだ。

別のベテラン船頭は、「波立つときには(空がいが)よく起きる」と話す。

事故後、木製の小型舟に乗って捜索に加わった同僚の男性は、川下りの目的地だった同市時又の時又港の川岸で、焦りをにじませた。
疲れ切った表情で「早く見つかってほしい」と願った。

https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2021090801023

 

991212分にYAHOOニュース(長野放送)からは、転落した船頭は船頭歴44年のベテランだった、ヒモを引っ張って膨らませる救命具を装着していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

信南交通によりますと、「空櫂(からがい)」でバランスを崩し転落したとみられます。

信南交通・木下取締役:
 
「『空櫂(からがい)』って言うんですが、水の中に入っていない状態で櫂を操作し、その勢いで(バランス崩し)転落してしまう。一刻も早く見つかるよう祈っています」

「天竜舟下り」は飯田市の弁天港から時又港までの6キロを35分かけて下ります。

桜井さんは船頭歴44年のベテランで、ひもを引っ張って膨らませる救命具を装着していたということです。

https://news.yahoo.co.jp/articles/274505a06cf02c86c5e8060c8930059e4dcde661 

 

(ブログ者コメント)

〇天竜下りの事故といえば、20118月に起きた浜松市での5人死亡事故を本ブログで紹介しているが、信濃毎日新聞掲載の事故リストには含まれていない。
浜松市は静岡県ゆえ、長野県の新聞ではリストは載せなかったということかもしれない。

〇救命胴衣は着用していたが行方不明になってしまったという件、大ベテランの船頭さんでも落水時、パニックになって救命胴衣のヒモを引っ張るのを忘れてしまった・・・ということだろうか?

ちなみに信州飯田の天竜下りHPを見てみると、「お客様には自動膨張式救命具を着用していただいています」という趣旨の記述があった。


 

(2021年9月29日 修正1 ;追記)

202192662分に信濃毎日新聞からは、対策としてベスト型救命具に切り替える、また空櫂時の転落防止板を取り付けたなど、下記趣旨の記事が対策後の写真付きでネット配信されていた。

飯田市の天竜川で「天竜舟下り」を運航する信南交通(飯田市)は25日、船頭で同社役員の桜井さん(63)=飯田市毛賀=が舟から転落して行方不明となった8日の事故後から運休していた舟下りの運航を28日に再開すると発表した。

船頭が着ける救命具を更新するなど、安全対策の改善点も明らかにした。

中島社長と木下・地域観光事業部長が同社で記者会見。
船頭による実演も交えて、改善点を説明した。

中島社長らによると、これまでの船頭用救命具は腰に着けるもので、水を感知するか、ひもを引くと膨らみ、首に掛けて使うタイプだった。

同乗していた船頭の話から、桜井さんが着けていた救命具が作動しなかった可能性があり、ひもを引く必要のないベスト型に変更することにした。

一方、桜井さんは舟の後方で、かいが水中に入らずに空振りしてしまう「空(から)がい」でバランスを崩したとみられており、船頭が転落する可能性が高い舟後方の左側のへりに高さ15センチ、長さ160センチの板を取り付けた。

船頭の太もも付近の高さで、誤ってバランスを崩しても板が支えになって転落しにくいという。

船頭任せだった船頭用救命具の点検は、毎朝2人で行う。

不定期だった乗客用救命具の点検は、チェック項目を設けて月1回実施し、記録も付ける。

救命具や舟の点検、転落を想定した訓練に充てる時間を増やすため、11月以降、1日5便の運航本数を減らす検討もしているという。

中島社長は記者会見で「安全管理に重大な不備があった」と陳謝。

舟下り事業継続の可否も考えたが、周囲から存続を求める声もあったとし、「二度と悲惨な事故がないよう改善し、安全と桜井さんの発見に尽力する」と話した。

同社は事故直後は1日約30人、その後も1日約20人態勢で桜井さんの捜索を続けている。

          ◇

動画がありますのでご覧ください。

https://youtu.be/GJ5XJ0F0hAE

 

https://www.shinmai.co.jp/news/article/CNTS2021092500594 

 

(ブログ者コメント)

ヒモを引く以外、水を感知しても作動するタイプの救命胴衣を装着しており、不作動だった可能性もあるとのこと。
そこで、救命胴衣不作動に関する情報を調べてみた。
結果、以下の情報を見つけたので、参考までに紹介する。

情報①
ヨコタオートマリン(隠岐の船外機ショップ)のブログ
「水感知カートリッジ」に不具合があった場合、自動作動しない可能性があるので、基本的にはヒモを引くこと。自動膨張は補助的な位置づけ。
https://yktmarine.hatenablog.com/entry/2018/03/08/100234 

情報②
オーシャンライフ(ライフジャケット製造販売会社)のHP
雨に濡れたぐらいでは作動しないよう、国交省の「不注意膨張試験」に合格したものだけが型式承認される。(試験時の写真あり)
https://www.lifejacket.jp/faq/f_lifejacket3/rain.html

情報③
ボーターズNE(ボート業界の広報紙?)
実際にバケツで水をかけてもシャワーを浴びても、作動しなかった。(映像あり)
https://www.news-boaters.com/special/51357

 

 

 

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20216141951分にYAHOOニュース(北海道文化放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

札幌市で612日、湖のほとりで遊んでいた小学生の男の子が溺れる事故がありました。

気温が上がり、子どもの水遊びの機会が増える中、何に注意したらよいのでしょうか。

12日午後1時半ごろ、札幌市南区定山渓のさっぽろ湖で、小学2年生の男の子の姿が見えなくなったと父親から通報がありました。

約1時間後に、消防が湖に浮いている男の子を発見し、救助しましたが、死亡が確認されました。

男の子は家族4人で遊びにきていて、さっぽろ湖の上流付近で遊んでいましたが、父親が釣りをしている間に姿が見えなくなりました。

田中記者:「男の子は水に足をつけて遊んでいたとみられますが、水の中は坂になっていて、転倒や滑る危険性がありそうです。また、坂の奥は底が見えないほど深さがあります」

警察は、親が目を離した隙に湖の深みにはまり溺れたとみて調べています。


夏場に増える子どもの水難事故。
北海道内では毎年気温が高くなる5月から8月にかけて水の事故が増えています。
去年は28件の事故で大人を含む13人が死亡しました。  

警察は、川や海などで水遊びをする際は、

▼親は絶対に子どもから目を離さず、
▼子どもにも親から離れないよう言い聞かせる

など、細心の注意を心がけて欲しいと呼び掛けています。



https://news.yahoo.co.jp/articles/2c0097f625ab3bbcbfe174e2eea86f7f1b6efa5e

 

(ブログ者コメント)

遊んでいた場所に関し、上記報道では「湖のほとり」となっており、また別のメディアでは「川の水深の浅いところ」と報じられていた。

それらの文言からは、河川敷で遊んでいて急に深い場所にはまってとか、流れに足をとられて・・・といった状況を想像してしまうが、映像を見ると、本ブログでこれまで何回か情報提供してきた「ため池」事故と同じような状況だったようだ。

 

 

 

 

 

 

 

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2021651637分にNHK北海道から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

4日午後8時ごろ、足寄町茂足寄の道道で、停電の復旧作業に交通誘導員として同行していた音更町の警備員、有田さん(男性、64歳)が行方不明になりました。

現場の脇にある湖「オンネトー」と道路の間の斜面に有田さんが持っていた誘導灯が落ちているのが見つかったことから、警察は湖に転落したおそれもあるとみて捜索を続けていました。

その結果、5日午後2時すぎ、捜索にあたっていたダイバーが深さ2.5メートルほどの湖の底に男性の遺体が沈んでいるのを見つけました。

遺体が見つかった場所は、誘導灯が落ちていた斜面の近くで、岸からは5メートルほど離れていたということです。

警察は、見つかった場所や着衣などから遺体は有田さんとみて、身元の確認を進めています。

北海道電力によりますと、現場の周辺では4日夕方から荒れた天気の影響で停電が起きていて、ショートした電線を探す作業が行われていました。





https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20210605/7000035033.html 

 

651230分に北海道文化放送からは、当時、現場には枝が散乱していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

当時現場は真っ暗なうえ、強風で枝が散乱して足場が悪く、警察は湖の側の斜面に滑落したとみて調べています。

https://www.uhb.jp/news/single.html?id=20827

 

 

 

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20215281112分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が丸亀ため池斜面のゴムシート写真付きでネット配信されていた。

香川県丸亀市のため池(通称・原池)で、釣りに訪れた父親と男児が亡くなる事故が起きてから2週間余り。

2人は池に転落しておぼれたとみられるが、県内には約12千のため池があり、同様の死亡事故が相次ぐ。

朝日新聞が県内全17市町の役所や消防に確認したところ、過去10年で少なくとも42件発生していることがわかった。

現場は丸亀市綾歌町の山中。
父子は隣の綾川町に住んでいた。

池はすり鉢状で最深部は約6メートル。
転落すれば、大人でもはい上がるのは困難とみられる。

この池では2011年にも釣り中に転落した女性が亡くなっている。

事故後に設置された注意喚起の看板は劣化し、支柱だけが残っていた。

転落防止のロープも張られていたが、市は今回の事故を受け、保護柵を新たに設置するという。

ため池の管理者に助言や指導をする「香川ため池保全管理サポートセンター」(高松市)の白川センター長は、事故現場の斜面には浸食防止のゴムシートが張られ、「池から上がる際に表面のぬめりで足がかからなかったのでは」と指摘する。

浸食対策には一般的に、突起があるコンクリート製のブロックを使うが、費用が約10分の1で済むゴムシートで代用する池も多いという。

白川センター長は、「維持費など管理者の負担が大きく、こちらから新たな安全対策を促すのは難しい」と話す。

 

【過去の死亡事故、管理者に1115万円の賠償命じる判決も】

釣りスポットとして知られ、過去に釣り中の転落死亡事故があった「神内池」(高松市西植田町)。

今月中旬の昼間、記者が訪れると、男性5人が岸辺で釣りをしていた。
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代男性は週に1度は訪れるといい、平日も休日もバスやフナを釣って楽しんでいる人が多いという。
ライフジャケットは未着用で、「着けておくほうがいいけど、邪魔になるから」と話した。

ため池での事故は管理者が責任を問われ、訴訟になった事例もある。

三豊市のため池で、近くに住む姉と弟が相次いで転落して亡くなる事故が起き、フェンス設置など安全対策が不十分だったとして、父親は県や市、管理者を相手取って訴訟を起こした。

高松地裁は2017年、管理者である土地改良区に約1115万円の賠償を命じ、その後、高裁で改良区が解決金を支払うことで和解した。

神内池でも丸亀の事故を受け、管理団体がフェンスの設置など安全対策を検討している。

ただ、池は外周5キロで、人通りの多い約500メートル区間のみでも1千万円ほどの多額の費用がかかり、担当者は「県に補助制度の活用などを相談している」と話す。

事故防止を呼びかける人たちも対策に悩んでいる。

高松市の古高松地区地域安全推進委員協議会では昨年8月、ため池の安全パトロールを始めた。

月に1度、保護柵などの安全設備の設置状況を点検。
50カ所を巡回し、危険箇所も複数見つけたが、池の管理者に伝えられていないという。

有友会長(73)は、「水利組合や管理者に安全設備の設置は強制できない。どう伝えるか会議を重ねている」と話す。

そんな矢先に丸亀のため池で悲惨な事故が起きたことで、子どもたちに直接呼びかける機会を設けた。

高松北署の協力を得て、今月24日、古高松学園つくし幼稚園で水遊びでの事故の危険性を伝える紙芝居を初めて披露した。
隣接するため池にも出向き、注意点を伝えた。

有友会長は、「子どもや保護者に関心を持ってもらうことで、事故の抑止につなげたい」と語った。

高松市の元小学校教諭森重さん(男性、45歳)は、ライフジャケットの着用の徹底を呼びかけている。

3人の息子の父親でもあり、2009年から「子どもたちにライジャケを!」と題し、主にSNSを通じて発信している。

森重さんは、「はい上がりにくいため池でも、ライフジャケットを着用し、浮いておくことでリスクは軽減される。特に子どもは一瞬で沈む場合があり、必ず身に着けてほしい」と話す。

 

【ため池での事故を防ぐには(水難学会・斎藤秀俊会長への
  取材から)】

・近づかない

・転落した人を見つけたら、池に飛び込んで助けようとせず、119番通報 ※陸に引き上げるのは困難

・転落した人は無理に上がろうとせず、仰向けで浮いた状態で待つ

https://digital.asahi.com/articles/ASP5W6WBYP5NPTLC028.html?pn=6

 

 

 

 

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20215211911分にNHK富山から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

21日午前10時すぎ、富山市亀谷にある北陸電力の水力発電所の取水口付近で、富山市の会社員、野林さん(男性、51歳)が川に流されました。

警察と消防が捜索をしたところ、正午ごろ、取水口から約6.5キロ下流の常願寺川の中州付近で男性を見つけました。

男性はヘリコプターで救助され、富山市民病院に搬送されましたが、死亡が確認されました。

男性は取水口の近くでごみを取り除く作業をしていたということで、警察は、男性が流された原因や現場の状況などを調べています。





https://www3.nhk.or.jp/lnews/toyama/20210521/3060007433.html

 

5212031分にYAHOOニュース(富山テレビ)からは、ごみの除去は同僚数人で行っていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

21日午前1020分ごろ、富山市亀谷の北陸電力亀谷発電所で取水口にたまったごみを除去する作業をしていた男性が川に流され、その後、死亡が確認されました。
死亡が確認されたのは、富山市珠泉東町の会社員野林さん(51)です。

野林さんはダムの取水口のごみを除去する作業を同僚数人で行っており、誤って和田川に流されたものです。

同僚から「野林さんが川に流された」と消防に通報があり、警察と消防がヘリで捜索したところ、流された場所から約6.5キロの常願寺川中州付近で、心肺停止の状態で倒れている野林さんを発見しました。

野林さんは富山市民病院に搬送されましたが、病院で死亡が確認されました。

警察では、事故の原因と死因について調べています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/bf96183e6639d37fdf89109a03dbf9af3a15bf25

 

5221215分にYAHOOニュース(石川テレビ)からは、義務づけられたハーネスなどを着用していなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

この男性社員は21日午前、富山県中地山発電所で、取水口に詰まった流木などを取り除く作業をしていた際、誤って川に転落しました。

この作業は雨が降った時に行われるもので、北陸電力はハーネスや救命胴衣の着用を義務づけていました。

しかし、この男性社員はどちらも着けていなかったということです。

北陸電力では事故の原因を調べるとともに、社内ルールの徹底を呼びかけ再発防止に努めるとしています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/03018c88c5612f068a801870affccaa43669b48f

 

(ブログ者コメント)

20日から21日にかけ、関西、中部地域では大雨となっていた。
NHKの映像でも、現場検証は雨合羽着用で行われている。

作業は土砂降り状態で行われていた?
その点が気になったので、調べてみたところ、実際はどうだったか不明だが、アメダスによれば、そう強い降りではなかった感じだ。

アメダスは日本気象協会で、場所(緑色の下矢印)はマピオンで調べた。



 

(2021年9月3日 修正1 ;追記)

202192224分にNHK富山からは、高さ2.7mの場所で作業していた、北陸電力は転落防止設備設置などの対策をとるという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

今年5月、富山市を流れる常願寺川の支流にある水力発電所近くの高さ約2.7メートルのところで、取水口に詰まった流木などを除去していた50代の男性従業員が川に流されて死亡しました。

労働安全衛生法では、高さ1.5メートルを超える場所で作業をする際は安全に上り下りできる設備を設けることが求められていますが、今回の現場にはなかったいうことです。

これについて北陸電力は1日付けで、労働基準監督署から是正勧告の行政指導を受けたことを明らかにしました。

北陸電力は今後、転落を防ぐ専用の設備を設置するとともに、作業員にも転落防止の器具や救命胴衣の着用などを改めて徹底させるとしています。

北陸電力では「今回の勧告を真摯に受け止め、安全作業に向けた対策を検討・実施していきます」とコメントしています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/toyama/20210902/3060008386.html

 

  

 

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2021515日に掲載した元記事がブログ運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/11637/
 

 

(2021年5月25日 修正1 ;追記)

2021518655分にYAHOOニュース(水難学会会長の寄稿文?)から、前回の筆者が動画を見た人の質問に答える形で、落ちた時は靴を脱がず、あちこち素手で掴まずに救助を待つことなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

筆者記事ため池に落ちると、なぜ命を落とすのかは、ツイッターやYouTubeでも拡散されて、幅広い年代の方々に問題を投げかけました。

そして、多くの皆様から感想をいただきました。

皆様から頂いたご質問のいくつかについて回答します。

 

【勢いをつければ上陸できるのでは?】

動画でモデルとなった男性は、消防に勤める現役の水難救助隊員です。
レスキューと言えば、さらにわかりやすいかもしれません。

常日頃から身体を鍛えているこの人に、全力を使って上陸を試みてもらいました。

動画1をご覧ください。
前半と後半に分かれています。

1.平泳ぎで泳ぎ始めクロールで加速しました。
オットセイのように上陸できるかと思いきや、無理でした。
水中から身体を水面上に出すのは、イルカの芸を見ていると簡単そうに見えますが、人間には無理です。
そもそも、水棲動物と人とを比較すること自体が間違いです。
手のひらとコンクリート表面との摩擦にも、身体を陸にあげるほどの影響力はありません。

2.立った姿勢で両腕を思いきりかいて、その勢いで上陸を試みましたが、腰が水面に出ると足が滑って、それ以上は前に進むことができませんでした。
足と水底との摩擦の存在はとても大事です。

 

【ため池で救助を待つ体勢を具体的に知りたい】

溺れて命を失わないようにするためには、呼吸をし続けなければなりません。

そして、できるだけ長い時間、体力を温存します。

その場合に、もっとも推奨されるのが背浮きの状態です。

ただ、皆様から、背浮きが苦手な人はどうするのか、背浮きで救助をどうやって待つのか、背浮きの状態で少しずつ這い上がれるはずだというご質問をいただいています。

動画2をご覧ください。
これも前半と後半に分かれています。

1.平泳ぎの方が恐怖が無くてよいという方は、平泳ぎで岸にゆっくりと近づくことができます。
岸についたら、自分の胸を斜面に載せるようにします。
これができれば恐怖心から少しは開放されて、楽に呼吸ができて救助を待つことができます。

2.背浮きからエレメンタリーバックストロークに移ることができる方は、そうします。
エレメンタリーバックストロークとは、平泳ぎをひっくり返したような形の背泳ぎの一種です。
背浮きから移動しだすときにバランスを崩して沈水する事故を防ぐことができます。
動画ではエレメンタリーバックストロークでゆっくりと岸に近づきました。
肩甲骨付近を斜面に載せることができれば、だいぶ楽です。
ただ、動画でも試しているように、この体勢からは自力で上陸することはできません。

3.動画を見る限り、陸から水中にいる人を簡単に引っ張りあげられそうですが、それをしてはダメです。
水中に転落した人と同じように、陸の人が滑ってため池に落ちる可能性が大です。
2
人とも落ちたら、誰も緊急通報できなくなります。
陸の人は、引き揚げよりも、早く119番通報して救助隊を呼んでください。

 

【ため池中では靴を脱いでは絶対ダメ】

ため池中では、靴を脱いでは絶対ダメです。

「靴底が滑るから、あがれないんだろ?」という疑問をぶつけられましたが、そう思っても靴を脱いではダメです。

動画の後半は、心して視聴してください。

1.動画の現場となっている宮城県でのため池事故の直前に、別の県で事故がありました。
その現場では、ため池のほとりに靴が置いてあったそうです。
委員の1人の発言をきっかけにして、靴なしでなら、ため池から上がれるか確認しました。
モデルの動きだけで判断すると、靴を履いていても履いてなくても同じ結果となりました。

2.モデルが上陸を試みている最中に事故調査委員のつぶやいた一言に戦慄が走り、現場が凍りました。
「海とか岸壁で亡くなった人の手とか足を見るとわかるんだけれど、あんなにザクザク切れる。」
手や足に骨が見えるほどの大けがを負うということです。
靴を脱がず、あちこち素手でつかまないようにして、救助を待ちます。
水難事故現場を数多く経験している委員の言葉は重いです。

 

【さいごに】

水難学会の会員は、ほとんどが現場で救助活動を行うプロフェッショナルです。

こういったプロの経験をもとに実験を繰り返し、一連の動画として公開し、YAHOO!ニュースと連動させて、信頼できる本当の情報を皆様にお届けしています。

なお、本実験は水難事故死のあった現場で行われているのであって、これよりも生還しやすい現場、さらにきつい現場、様々あります。

当然、自力で上がれる現場もありますが、そういう議論よりは、「ため池に近づかない」という心構えを持つことが、あなたの命を守るために重要です。

ため池は農作物を育てることで人の命を育む施設なのです。

レジャー用施設ではありません。

一連の記事をお読みになられて、ご質問がありましたら、何なりと水難学会事務局にお問い合わせください。

https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohidetoshi/20210518-00238396/

 

 

 

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20215101122分にYAHOOニュース(水難学会会長の寄稿文?)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

59日午後、香川県丸亀市のため池に釣りに来ていた小学1年生の男の子と33歳の父親の2人が死亡しました。

なぜ、ため池に落ちると命を落とすのでしょうか。
繰り返される事故に、どう対処すればよいのでしょうか。

 

【事故の概要】

9日午後340分頃、香川県丸亀市綾歌町のため池で、「人が落ちている」と近隣住民から110番があった。

駆けつけた救急隊員が、水中に沈んでいる男性(33)と、水面に浮かんでいる小学1年の息子(6)を発見。
男性は現場で、息子は搬送先の病院で、いずれも死亡が確認された。

丸亀署の発表によると、ため池の水深は約6メートル。
周囲に柵はなかった。

父子で釣りに来ていたが、帰宅が遅いため妻が現場に行き、息子を見つけ、近くの住民が通報したという。

同署は、誤って転落した可能性があるとみて調べている。

(記事中の氏名等を筆者が改変) 
最終更新:5/10(月) 9:35 読売新聞オンライン

 

筆者が現場を直接確認しているわけではないのですが、様々なメディア情報が正しいとすれば、ため池における典型的な後追い沈水とみることができます。

【参考】河川・湖沼池の多人数水難 原因は後追い沈水

 

同様の事故は、過去からずっと繰り返されています。

例えば、201671日に宮城県大衡村で発生した、父子3人が犠牲となったため池水難事故をあげることができます。


大衡村の八志沼で、釣りをしていた父子3人がいなくなったと母親から110番通報があった。

宮城県警大和署によると、沼の中から3人が見つかり、搬送先の病院で死亡が確認された。

過って転落したとみている。(中略)

車内に残っていた母親が、釣りをしていた3人のところへ向かったところ、姿が見えなくなっていたという。

2016年7月2日 21時04 朝日新聞デジタル

 

わが国におけるため池水難事故については、農林水産省がデータとしてまとめています。

平成22年から令和元年までの間に、毎年20人から30人がため池転落で命を落としています。

 

【宮城県大衡村八志沼での事故調査】

水難学会では、2016829日に水難事故調査委員会(安倍淳委員長)を現場に派遣して、事故調査を行いました。

その結果については、すでに宮城県内において会見を開き、報道発表しています。

八志沼は、すぐ近くを通る道路から徒歩で降りるだけで、岸に簡単にアクセスできました。

日頃から釣りをする人が絶えなかったそうです。

このため池にはコンクリートの斜面が形作られています。

漏水や斜面崩落を防ぐために、コンクリートやゴムなどで斜面が保護されているのが、一般的なため池の構造となっています。

陸から見れば、波もない、流れもない、鳥のさえずりに囲まれ、斜面も低く見える、全てにおいて安全を錯覚させるような条件を満たしています。

八志沼は、まさにその条件をすべてクリアしていました。

水難学会事故調査委員会では、現場に赤十字水上安全法指導員有資格者の救助員複数名、医師を配置し、各種実験を行いました。

動画1をご覧ください。
現役の水難救助隊員が斜面を登り降りしています。
乾燥した斜面では、歩行に何の支障もありません。
ところが、足を水に少しだけ浸けたら、滑って、いっきに池に吸い込まれました。
数秒もたたないうちに背の立たない深みにもっていかれています。
 『動画1』

動画2では、自力で上がろうとしています。
途中まではいいのですが、腰が水面に出るくらいの地点で足が滑り、それ以上は上がれません。
無理すると、むしろ、より深い方に体がもっていかれます。
勢いをつけて上がろうとすると、反動で、より深い方にもっていかれ、呼吸を確保できなくなれば、そこで溺水します。
 『動画2』

子供が先に落水したらどうでしょうか。
当然、大人が助けに池に入ることでしょう。
そして、子供を陸に上げようとしますが、上げることができるでしょうか?

動画3をご覧ください。
ポリタンクに水を入れています。重さはほぼ18 kgになります。
小さいお子さんの体重を想定しています。
お父さん役が頑張って上げようとしていますが、かないません。
そして、最後はポリタンクを水没させてしまっています。
これこそ、現世の地獄です。
『動画3』


【どうすれば命を落とさずに済むか】

とにかく、ため池には近づかないこと。これにつきます。

ため池は構造上、人が入ることを想定していません。

一度滑って落ちれば、這い上がることができない構造になっていると考えてください。

救命胴衣を着用していれば、水に沈むことはありません。
呼吸は確保できます。

でも、6月ー9月の時期を除けば水温が低くなり、発見されるまで浸かっていると、そのうち低体温となり、命を失います。

救助用のロープがあれば、どうか。

ため池の中にいて意識がある人を発見したら、すぐに119番通報をしてください。

救助隊の到着が遅れるようであれば、動画4のようにしてロープにつかまってもらい、陸にあげることができます。

ただし、素手では絶対に引き上げようとしないこと。
同じように池の中に引きずりこまれます。
『動画4』


【ため池の安全対策】

多くのため池で、フェンスなどで囲んで人が侵入しづらくしています。

でも、これは単なる気休め。

そのうち、あちこちが自然に壊れたり、人為的に壊されたりして、人が侵入してきます。

「侵入する人が悪い」という気持ちもよくわかりますが、実は、ため池の管理者も落ちて命を失っています。

要するに、生きて戻ることができればいいという考え方で、水難学会では樹脂ネットを利用した自己救命策を考案し、宮城県内を中心に普及を始めています。

動画5をご覧ください。
被験者の男性がため池に落ちて、背浮きで岸に近づきました。
岸に到達したら、ひっくり返り、ネットを手でつかみました。
そして、手でネットをつかみながら、足をネットにかけ、手足で斜面を登っていきます。

樹脂ネットは何でもよいわけではなく、ため池の自己救命用に適切なネット素材、固定方法がありますので、詳細につきましては、水難学会にお問い合わせいただければと思います。
『動画5』


【さいごに】

父子や兄弟で亡くなる水難事故が絶えないため池。
危険ですから、釣りを含めて、不用意に近づいてほしくないと思います。

さらに、管理されている皆様にも、できるだけコストをかけずに、しかも命を守る効果のある方法について、一度考えていただければと思います。

https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohidetoshi/20210510-00237132/  アカスミ

 

5121322分にYAHOOニュース(Real Sound)からは、上記の水難学会動画が511日、ユーチューブで1位になったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

普段はエンタメ系の動画が上位を占めることが多いYouTubeの「急上昇動画」ランキングにおいて、511日に「ため池からの這い上がり」という動画が1位となり、12日現在もランクインを続け話題を広げている。

本動画はYahoo!ニュース「個人」コーナーで10日に公開された記事「ため池に落ちると、なぜ命を落とすのか」https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohidetoshi/20210510-00237132/に合わせて展開された動画で、前日に起こった香川県丸亀市での死亡事故をきっかけに、水難学会が注意喚起を行うものだ。

急上昇動画になったことで、当該記事を読んでいない層にも広く視聴されており、これからのアウトドアレジャーシーズンに向けて、高い啓発効果を発揮していると言える。

これから夏に向けての、釣りや水辺の遊びには、悲しいことに水難事故がつきもの。

なかでも「ため池」は、波も水の流れもない安心感からか、ついつい警戒心が少なくなってしまい、不用意に入ってしまうケースがあるという。

その危険性を伝えているのが、「動画1 ため池に落ちる様子」だ。

一見なんてことのない水面だが、足を水に少しだけ浸けたら、滑って一気に池の中へと吸い込まれていった。
わずか数秒で、肩の位置に水面があることがわかる。  

そして怖いのが「動画2 ため池からの這い上がり」だ。

普段から鍛えているであろう、現役の水難救助隊員が自力で上がろうとしているが、腰が水面に出るくらいの地点で足が滑り、それ以上は上がれなく、「もう限界です」と周囲に告げていた。

概要欄には「無理すると、むしろ、より深い方に体がもっていかれます。勢いをつけて上がろうとすると、反動でさらに深い方にもっていかれ、呼吸を確保できなくなれば、そこで溺水します」と記載されている。  

動画のコメント欄には「ため池=アリ地獄」と書かれているが、正にそんな感じ。

また、「これくらいの斜面、もし子供が落ちたら、助けられると思って自分も入っちゃうかもしれないな…」というコメントもあったが、この発想こそが“危険”と感じられる動画となっている。  

「動画4 ロープ1本でため池から上がれるか」の概要欄には「ため池の中にいて意識がある人を発見したら、すぐに119番通報をしてください」とした上で、救助用のロープが傍にあった場合、「救助隊の到着が遅れるようであれば、動画のようにしてロープにつかまってもらい、陸にあげることができます。ただし、素手では絶対に引き上げようとしないこと。同じように池の中に引きずりこまれます」と、二次被害を出さないための注意書きがなされている。

いずれにしても、ため池の危険性がリアルに感じることができる動画だ。  

繰り返されるため池の事故。

“どうすれば命を落とさずに済むか”と考えたら、とにかく、ため池には近づかないことが、なにより大切なことだろう。

「記事を読む」より、「動画を見る」ほうが気軽で、シェアしやすい面もあるだろう。

ぜひ、この動画をチェックして、ため池の危険性を身の回りの大切な人に伝えよう。

https://news.yahoo.co.jp/articles/4e291283628fcb6dd5b5677cd44efe5e4494f513 


(ブログ者コメント)

ため池への転落事故は、市原市の山倉ダム事例を含め、本ブログでも何件か紹介している。

 

 

 

 

 

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202153451分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

小型船に乗る人にライフジャケットの着用が義務づけられたこの3年余りに、プレジャーボートなどから海に転落して死亡した人の6割が、ライフジャケットを着用していなかったことが分かりました。

ほとんどが釣り人で、海上保安庁は、海のレジャーが盛んになるこれから着用の徹底を呼びかけています。

国は、操縦に免許が必要なすべての小型船の船長に乗船する人にライフジャケットを着用させるよう、20182月から義務づけています。

義務化以降、この3年余りに、国の運輸安全委員会が公表したプレジャーボートと遊漁船の事故調査報告書をNHKが分析したところ、衝突などを除いて、海に転落して死亡した人はほとんどが釣り人で、60歳代以上が18人、60歳未満が7人で合わせて25人でした。

このうち、6割にのぼる少なくとも15人はライフジャケットを着用していなかったことが分かりました。

義務化されても着用が徹底されていない実態が浮き彫りになっています。

また、着用して死亡した人のうち3人のケースでは、膨らませるボンベが外れるなど、ライフジャケットに何らかの問題があったことも分かりました。

海上保安庁は、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、密を回避できるとして釣りなど海のレジャー活動が活発になるとみていて、ライフジャケットの着用の徹底や適切な管理を呼びかけています。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210503/k10013005341000.html 

 

 

 

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202148647分にYAHOOニュースから「知ってますか? マスクをしたまま水に転落したら呼吸ができない」というタイトルの記事(水難学会会長の寄稿文?)が、写真や解説図付きでネット配信されていた。

マスクをしたまま水に転落したら、場合によっては呼吸ができません。
そして、すぐに沈み溺れます。
なぜでしょうか。
これからアウトドア活動が盛んになるシーズン、万が一の水難事故に備え、知っておきたい緊急行動があります。

 

【実験画像】

飛沫を防ぐためによく常用しているマスクで実証実験をしました。

1ではマスクの端が顔面に密着するウレタン製タイプを装着しました。
プールサイドで立ち、ここから勢いよく落水しました。
転落直後に背浮きになりましたが、それを諦めてすぐに立ってしまいました。
背浮きができた時間は数秒です。

2ではマスクの端に顔面との間に隙間ができる不織布タイプを装着しました。
こちらでは、しばらく安定した背浮きをすることができました。
ただ、マスクを通しての呼吸はできるものの、抵抗が高くて、かなりしづらいのです。

この2つの図に写っている被験者は、背浮きのスペシャリストです。
水難学会にて、ういてまて教室のプログラムを考案し、すべての実技について様々な実証実験を行って安全性を確認してきました。
当然、安全対策を十分にとった上で一連の実験を行っています。

そんな本人でも、顔面に密着するタイプのマスクを装着したら、背浮きをすることができませんでした。

聞くと「呼吸が全くできないよ」との答えが返ってきました。
呼吸しようとすると、水が口の中に入ってきて、水中で呼吸するような(無理です)状況になってしまいました。

 

【マスクの中で何が起こったのか】

落水後にすぐにマスクが水を吸うのと同時に、水が顔とマスクの間に入ります。

ウレタンマスクは吸水性が抜群で、さらにマスクの端が顔面と密着するので、図3に示すように息を吸おうとすると、マスクと顔面との間にとどまった水を吸い、さらにマスクが鼻や口に密着して、マスクに吸収された水をも吸うことになります。

つまり、水中で水を吸い込むのと同じことになります。

ましてや、鼻から容赦なく水が入るので、淡水であれば鼻が痛くてたまりません。

そのため、背浮きを長く行うことも、呼吸をすることもできないのです。

そうなると、苦しさと鼻の痛さに耐えかねて立ち上がることになります。

それがもし、足のつかない池とか川だと、背浮きの達者であっても、溺れます。

一方、不織布マスクのように、マスクの端に顔面との間に隙間ができるのであれば、マスクの端から水が流れ出すために、マスクと顔面との間に水はたまりにくくなります。

呼吸の時に、口や鼻に濡れたマスクが完全密着しないので、背浮きを続けることができます。

ただ、それでも、濡れると水の膜が不織布の目にはある程度張るので、これが空気の流れを妨げます。

従って、背浮きはできても呼吸はしづらくなります。

 

【マスクをしたまま落水したら、どうする?】

背浮きの状態になったら、すぐにマスクを口と鼻から外します。
その方法は2つあります。

4左はアゴにずらす方法です。
右手でも左手でも、マスクの下端をつまみ、アゴに向かってズリ下ろせば、すぐに呼吸をすることができます。

一方、図4右はマスク全体を引っ張って耳かけを耳から強制的に外す方法です。

いずれも緊急行動なので、もたもたすることはできません。
「なんでもいいから外す」と覚えておいて、最も外しやすい方法で外してください。

 

【マスクを外す練習はプールですべきか?】

絶対にやめてください。
ういてまて教室では、図3のような姿勢で、背浮きで救助を待つ方法を学びます。
しかしながら、マスクをしたまま水に入るのは絶対にやめてください。
ういてまて教室ではマスクを必ず外して入水してください。

マスクは、水泳では最も大切だとされる、呼吸の確保を妨げます。
マスクをしたまま入水することなど、これまでの人類の歴史でも流石に経験したことがなく、確立された安全管理の仕方がありませんし、正しい指導方法もありません。

 

【練習なしで本番を迎えたらどうするか。】

そのため、水辺で釣りをするなど、水に落ちる可能性の高い活動をする時には、救命胴衣の着用がこれまで以上に求められます。

5は管理された上で立ち入りの許可された港の防波堤釣り場でのワンシーンです。

ここではマスク着用ばかりでなく、救命胴衣の着用も求められており、入場者はそれらをきちんと守っています。

救命胴衣を着用していても、落水したら、緊急行動としてマスクを外します。
ただ、救命胴衣の浮力のおかげで、落ち着いてマスクを外すことができます。

膨張式救命胴衣の場合には、自動膨張式でなければなりません。

手動膨張式では、膨張させる手間とマスクを外す手間と、緊急時に2つを確実に操作することは水の中では厳しいですし、そもそも、同時にマスクを外すような緊急行動を想定せずに開発されています。

散歩中に水に落ちるなど、救命胴衣を着用してなかったら、図4を思い出し、とにかくマスクを外し、背浮きになって救助を待っていてください。

 

【さいごに】

マスクを着用したまま落水する状況はたくさんあります。

子供同士で水辺で遊んでいたり、親子で釣りに出かけていたり、あるいは洪水や津波災害での避難中もそれにあたります。

プール授業やプール開放で、マスクをしていることを忘れて飛び込んでしまうことも考えられます。

「そんなばかな」というかもしれませんが、本稿で実証試験を行った被験者は、プールに入る前にマスクをしていることを忘れてシャワーを浴びました。

水辺でのマスク着用。
これまで人類が経験したことのないことです。

マスクの着用がすっかり定着した今年の水のシーズンでは、かなり真剣に注意して行動しなければなりません。

https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohidetoshi/20210408-00231450/ 

 

 

 

 

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20201015200分に京都新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

15日午前1055分ごろ、滋賀県多賀町萱原の犬上ダムで、測量していた男性がダム湖に落ちたと110番があった。

男性は搬送先の病院で死亡が確認された。

 

彦根署によると、死亡したのは彦根市の男性会社員(62)。

同僚と2人でダムののり面で測量作業中、約5メートル下のダム湖(深さ約3メートル)に落ちたという。

 

同署は労災事故とみて調べている。

 

https://www.47news.jp/localnews/5378117.html

 

 

 

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2020911931分にYAHOOニュース(テレビ新潟)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

波が沖に戻るときには「離岸流」という強い流れが発生する。

9月1日、聖籠町の海水浴場で海上保安部などが離岸流の調査を行った。  

 

9月1日、新潟海上保安部と長岡技術科学大学が聖籠町の網代浜海水浴場で離岸流の調査を行った。  

 

波が海岸に打ち寄せる際、海水はどんどん岸にたまるので、どこかから沖に戻ろうとする。

この時、岸から沖に流れる速い流れのことを離岸流と呼ぶ。  

 

県内では、去年までの過去5年間で18人が、離岸流が原因と思われる事故にあっている。  

 

1日の調査では着色剤を海に入れ、どこに離岸流が発生しているか確認をした。  

 

長岡技術科学大学・犬飼直之准教;
「波が低いですけども、今日は。それでも少し弱い流れが発生
 して、それが集まって沖に流れが出る。これが海岸での流れ
 になります」  

 

また、離岸流により、どれくらい人が流れるかを調べてみると…  

1日は比較的波が低いほうだったが、約15分の間に200メートル以上流された。  

 

長岡技術科学大学の犬飼直之准教授は、「気づかないうちに沖に出て行ってしまう、こういう恐ろしさがあると思います」と話した。  

 

新潟海上保安部は、もし離岸流に巻き込まれた場合は、岸と平行に泳いでほしいと呼びかけている。

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/a2779c5ea0b3f9526b3ef9927fcaf8db79e2cd6b 

 

 

911858分にYAHOOニュース(新潟放送)からは、今回の調査で見つかった離岸流は弱かったが、それでも人(浮き輪を使用した実験参加者)が15分で斜めに200m流されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

海水浴中の事故につながる危険な流れ「離岸流」です。

この離岸流の調査が、新潟県聖籠町の海水浴場で行われました。

 

離岸流の調査は、第9管区海上保安本部と長岡技術科学大学が協力して行いました。

 

着色剤をまいて波の流れを調べます。

 

【長岡技術科学大学 犬飼直之准教授】

「流れがころっと変わるのが離岸流の特徴。波打ちとか天気の状態によって、どっちの方向に離岸流が出るか、どのくらいの流速になるか、それはそのときの状態でころころ変わる」

 

離岸流とは、海岸に打ち寄せた波が沖に戻るときに発生する強い流れで、巻き込まれると、あっという間に沖に流されてしまう危険性があります。

 

調査では、秒速10センチから15センチほどの弱い離岸流が見つかりました。

 

このような弱い離岸流でも、人が浮いてみると、たった15分で沖に向かって斜めに200メートルほど流されてしまいました。

 

【長岡技術科学大学 犬飼直之准教授】

「穏やかな天気のときにも、それに応じた少しゆっくりの離岸流が発生する。気が付かないうちに沖に出て行ってしまう恐ろしさがある」

 

【新潟海上保安部交通課 木村亨課長】

「これからのシーズン、海水浴場では監視する人がいない。そういう所では泳がないでいただきたい」

 

新潟海上保安部によりますと、過去5年間でマリンレジャー中に事故に遭った人は82人で、このうち20人は離岸流が原因とみられるということです。

 

離岸流に巻き込まれた場合はパニックにならずに、海岸と平行に泳いで脱出するよう呼びかけています。

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/7f7efdf8b904ae8eb73954e1f53ef09d76289c47

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

以下は、新潟放送映像の5コマ。

 









 

 

 

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2020821135分にYAHOOニューから、下記趣旨の記事(水難学会会長の寄稿文?)がネット配信されていた。

 

ういてまて教室が全国的に広がり、実際の水難事故現場で、溺者(水にいて、陸に上がれない人)が背浮きで浮いて救助を待つことが多くなりました。

 

ただし、この実技ができないと、溺れた瞬間に沈水してしまいます。

 

つまり、溺者は浮いているか、沈んでいるかのどちらかなのです。

 

浮いて救助を待っている時、安定して背浮きしています。

だから、浮き具があれば「なおよい」程度の話です。

 

ここのところ、凶器になるような「水入りペットボトルやクーラーボックスを溺者に向かって投げ入れる」などという記事を目にします。

 

私(溺者)に、こんなもの投げ入れないでください。

 

 

【浮いて救助を待っている人が主役】

 

水難救助現場では「溺者が主役」です。

特に、浮いて救助を待つ人は、その人が最善の環境で救助を待てなければなりません。

 

最善の環境とは、図1のような安定した背浮きです。

 

安定して背浮きができるのなら、ペットボトルなどの浮き具が無くても大丈夫です。

このようにしていれば、安定して呼吸ができます。

少々の波や流れでも沈むことはありません。

 

ただ、怖いのは呼吸のタイミングを逃した時や、背浮きのバランスを崩した時です。

 

こういった環境の変化があると、背浮きから垂直姿勢になって沈水、呼吸ができなくなってしまいます。

 

だから、陸上にいる人(バイスタンダー)は、最善の背浮きができるようにしてあげなければなりません。

 

バイスタンダーは「ういてまて」と大きな声で溺者を励まします。

そして119番通報をします。

それだけでいいのです。

 

でも、バイスタンダーには、それでも「どうしよう」とパニック状態が続くので、水難学会では「浮くものを探して、投げて渡そう」という(活躍?の)場を与えました。

 

それが、ペットボトルなどの浮くものを投げ渡すという実技につながりました。

 

バイスタンダーに役割が増えるほど、バイスタンダーは飛び込まなくてすむ。

だから、ペットボトルを探して投げるという行為は、「陸上にいるバイスタンダーが水に飛び込んでしまわないよう」にするという、オプションなのです。

 

 

【いつの間にか、バイスタンダーが主役になってしまった】

 

最近、「ペットボトルが空だと、溺者に届きにくいので、ペットボトルに水をいれる」との解説をよく目にします。

 

溺者に届けにくいなど、それはバイスタンダーの都合であって、溺者にとっては、いい迷惑です。

 

溺者にとっては、その瞬間が生きるか死ぬか、本当に瀬戸際に立たされているのです。

ギリギリの所で頑張って呼吸を確保しているのです。

 

そこに凶器が降ってきたらどうでしょうか。

それは溺者のためには全くならないのです。

 

そして、バイスタンダーが飛び込む行為も、溺者のためにはなりません。

 

「自分は学校で習った背浮きで浮いているから、お母さん飛び込んじゃダメ」と心の中で叫んでいるのに、いつしか、陸にいるはずのお母さんの声が聞こえなくなった。

これ以上の不安はありません。

「まさか、お母さんは飛び込んでしまった?」

 

溺者の気持ちになって、水難事故を考えましょうよ。

 

 

【水入りペットボトルなどの凶器の現実】

 

こういうものをバイスタンダーが投げ入れてしまうだろうという品物を、カバー写真に示しました。

 

600 cc2 Lのペットボトル、大型クーラーボックス、小型クーラーボックス、衣服の詰まったリュックサックです。

 

それを図2のような人形で、背浮きで救助を待っている子供を表現して、それぞれの浮き具を投げ渡します。

 

 

【水なしペットボトル(動画1)】

 

定番です。

より遠くに到達させるため、少し弧を描くようにして投げます。

そのため、溺者の目線から見ると、上から降ってくるように見えます。

 

そうすれば、ペットボトルの着水点がおおよそ推測できて、手の届く範囲内であれば、ペットボトルをつかむことができます。

 

万が一、顔面に当たっても、キャップの部分さえ直撃しなければ、衝撃を感じることがありません。

 

 

【水ありペットボトル(動画2)】

 

より遠くに到達させようとするため、直線的に溺者に向かってきます。

 

2 Lのペットボトルは人形の左わき腹に当たりました。

その衝撃で人形の位置が明確にずれました。

これは、空のペットボトルではありえない現象です。

 

600 ccのペットボトルでも、人形を動かすほどの衝撃はないにしても、溺者目線では、向かってくるペットボトルに対して恐怖に感じます。

 

 

【クーラーボックスなど(動画3)】

 

まず、大型クーラーボックスを人形に向かって投げ入れました。

動画を見ただけで、これは助けたことになっていないことがわかります。

 

小型クーラーボックスではどうでしょうか。

発泡スチロール製の小型であれば、溺者に対する衝撃が少なく、投げ入れるとすれば、この辺の大きさと重さが限界です。

 

さらに、衣類の詰まったリュックサックはどうでしょうか。

動画を見る限りでは、相当な衝撃を溺者に与えてしまいそうです。

衣類の詰まったリュックサックは、自分でもって、いざという時に緊急浮き具として使うのが、もっとも安全な使い方です。

 

こういう現実を実験して確かめず、やすやすと文章や言葉で伝えてしまう恐ろしさ。

 

ういてまて教室は、こういった実験を繰り返し、「いま現在考えられる範囲で最も安全で効果的なプログラム」へと発展し、全国の小学校などで、事故を起こすことなく展開されているのです。

 

 

【さいごに】

 

どうでしょうか。

「私」が溺者になってイメージできたでしょうか。

 

水の入ったペットボトルなど、たとえ練習中でも投げられたら、怖くてかないません。

しかも直進性抜群ですから、おなかとか顔にコントロールよく直撃します。

 

安定して背浮きができるのなら、ペットボトルは届かなくてもいいのです。

だから、水を入れずに投げ入れてください。

練習の時にもどうか、そうして行ってください。

 

筆者も反省の毎日です。

水難学会の指導員が水入りペットボトル投げを学校で試して、児童の顔にあざを作ってしまった暗い過去があります。

 

「命を守る講習会で、なぜ子供がけがをするのか」と責められました。

まったく、その通りです。

学会で禁止していても、弁明の余地がありませんでした。

 

https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohidetoshi/20200821-00194373/ 

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

〇1つ前の記事では、正しい救助方法の一つとして、声掛けしてから少量の水を入れたペットボトルを近くに投げる方法が紹介されている。

それが、この記事では、水を入れたペットボトルは投げてはいけないと言っている。

どちらが正?

 

思うに、背浮きの方法を学んだ人が背浮きしている場合は、通報した後は見守り、何かするにしてもlせいぜい空のペットボトルを投げるにとどめる。

 

背浮きせず、バタバタもがいている人に対しては、多少のリスクがあっても、コントロールしやすいよう、少し水を入れたペットボトルを近くに投げる・・・ということではないかという気がした。

 

〇以下は、動画2の3コマ。

底から5~6cmほどの深さに水を入れたペットボトルを投げているが、それが当たった衝撃で人形は向きが変わっている。

ちょっとしたバランスで浮かんでいる場合、たしかにバランスを崩してしまうだろう。

 

 



 

 

 

 

 

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20208211017分にYAHOOニュース(ハフポスト)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

厳しい暑さが続く中、海や川で溺れて亡くなる水難事故が後を絶たない。

 

栃木県の矢板市の観光名所「おしらじの滝」では、818日夕方に10代と20代の男性2人が心肺停止状態で見つかり、いずれも搬送先の病院で死亡が確認された。

 

19日には、神奈川県平塚市の海で遊んでいた男子中学生2人が流され、このうち1人が搬送先の病院で死亡する事故が発生した。

1人は、現場に居合わせた男性に救助された。

 

8月中には、岐阜県の川や静岡県の海水浴場などでも死亡事故が相次いだ。

 

溺れている人を見つけたとき、方法を誤れば救助者自身の命も危険にさらされる。

正しい救助の方法は?

 

海上保安庁や日本赤十字社などが公開している資料を基に、ポイントをまとめた。

 

 

【溺れているときのサインは?】

 

溺れているかを判断するサインとして、海上保安庁は次のような動作を例に示している。

・後ろから波をかぶり、前髪が顔にかかりながらも浜に向かおうとしている

・浮き沈みを繰り返しながら、水面に顔を出して空気を吸おうとしている

・水面を手で叩いたり、もがくような動きをしたりしている

・頭が後ろに反り、手ではしごを上るような動きをしている

 

 

【泳いで助けに向かうのは危険】

 

岐阜県は公式サイトで、「溺れている人がパニックでしがみつき、一緒に溺れてしまう恐れがある」として、「絶対に泳いで助けに行かないで」と呼びかけている。

 

溺れている人を見つけたとき、まず始めにすることは「助けを呼ぶ」ことだ。

 

海保によると、海水浴場で溺れた人を発見したときは、監視員やライフセーバーなど周囲に助けを求める。

 

海水浴場以外であれば、118番(海上保安庁)、110番(警察)、119番(消防)に救助を求めるよう呼びかけている。

 

通報したら、

1どんな事故か

2事故の場所

3事故者の人数

4通報者の名前と連絡先

を伝える。

 

 

【道具が命を救う】

 

救助で活用できるのは、「浮くもの」と「長いもの」だ。

 

「浮くもの」は浮き輪やペットボトルのほか、クーラーボックスも活用できる。

 

ペットボトルは、投げやすくするために少量の水を入れ、キャップをしっかり閉める。

 

クーラーボックスもフタをしっかり閉めて使う。

 

「長いもの」は棒や板切れ、ロープなど。

 

溺れている人に気付いてもらえるよう、大きな音を出したり「これから投げるよ」と声をかけたりしてから、その人の近くに上記の物を投げる。

 

水中に入って助ける場合は、複数の人が手をつなぎ、鎖のようにつながる「ヒューマンチェーン」を作り、先頭の人がクーラーボックスなどを持って溺れている人に近づき、物につかまらせる、という方法もある。

 

 

【水を吐かせるより、先にすること】

 

溺れた人を助けた時に意識がなかった場合、どう手当てをしたら良いのか?

 

日本赤十字社の公式サイトによると、反応(意識)がなければ、できる限り早く心肺蘇生を実施することが大切だ。

 

水を吐かせるより先に、心配蘇生を優先する。

 

水中で足が地に着き、安全が確認できる場合は、溺れた人の気道を確保し、人工呼吸を始める。

 

長時間、水没していた人が心配蘇生により回復した例もあるため、「諦めずに蘇生の努力を続けて」と呼びかけている。

 

ただ、水中では効果的な心配蘇生を行うことは難しいため、「なるべく早くボートに乗せるか、水際に引き揚げる」ことを推奨している。

 

日本医師会は、公式サイトで心配蘇生法の手順を公開している。

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/0566538f6173a4472ff47b595cb098ad781a979c 

 

 

 

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2020817219分にNHK山形から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

17日午後3時すぎ、西川町の東北電力吉川発電所の取水口で、作業していた西川町に住む臨時作業員、飯野さん(男性、65歳)が寒河江川に転落したのを、現場にいた東北電力の社員が見つけ、消防に通報がしました。


警察と消防が捜索したところ、通報から1時間あまりたった午後4時半ごろ、およそ850メートル下流の寒河江川の中央付近で飯野さんを見つけ、町内の病院に搬送しましたが、まもなく死亡しました。


東北電力によりますと、飯野さんは業務委託先の会社の臨時作業員で、ライフジャケットを身につけて、流木などゴミの撤去作業をしていたということです。


また、警察と消防によりますと、当時、川は増水し、濁っていたということで、飯野さんが誤って流されたとみて、当時の詳しい状況を調べています。

 

https://www3.nhk.or.jp/lnews/yamagata/20200817/6020007832.htmlhttps://www3.nhk.or.jp/lnews/yamagata/20200817/6020007832.html

 

 

8171855分にTYUからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

きょう午後、西川町の寒河江川で男性が流され、死亡する事故がありました。

 

警察と消防によりますと、きょう午後3時15分ごろ、西川町沼山地内の寒河江川でライフジャケットを身に着けた人が流されていると消防に通報がありました。


救助に向かった消防が、顔を水に浸けたまま流される男性を発見しましたが、川の流れが速く近づけず、下流にある小月山橋付近で男性が浮かんでいるのを発見しました。


男性は午後4時半ごろに川から引き揚げられましたが、心肺停止の状態で病院に搬送され、死亡が確認されました。


事故に遭ったのは、現場の上流にある東北電力吉川発電所でゴミ取り作業を行っていた60代の男性とみられています。


寒河江川は先月の大雨から濁った状態が続いていたということです。

 

https://www.tuy.co.jp/program/news/localnews/83492/

 

 


(ブログ者コメント)

 

以下は、NHK映像の1コマ。

 

 

 

 

 

 

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2020525530分に神戸新聞から下記趣旨の記事が、トラクターで草刈り中の写真付きでネット配信されていた。

 

兵庫県明石市二見町西二見のため池「野々池」で24日、地元自治会の役員が草刈りをした。

 

この池では、9年前に小学生児童3人が水死する事故が発生。

 

「あの時、きちんと刈っておけば防げたのではないか」。

悲劇を繰り返してはいけないと、参加者は黙々と体を動かし続けた。

 

事故は2011年7月3日午後に起きた。

野々池で遊んでいた、地元の小学校に通う2年と3年の男子児童計3人が溺れて死亡した。

 

周囲は高さ約1・5メートルのフェンスに囲われ、立ち入り禁止となっていたが、事故以前からフェンスを乗り越えて遊んでいる子どもの姿が目撃されていた。

 

地元住民には後悔が残る。

事故以前の草刈りはフェンスの周囲だけで、水面が見えないほど雑草や樹木が生い茂っていたという。

 

当時、地元の自治会長を務めていた伊藤さん(男性、78歳)=同市=は、「事故があったのは昼間。雑草がなかったら、道路を通った誰かが子どもたちの様子に気づけていたのでは」と悔やむ。

 

事故を機に、翌年から、ため池を管理する水利組合らがフェンス内の除草や樹木の伐採を実施。

同組合員の高齢化により、14年からは、地元自治会が年に3、4回のペースで草刈りを続けている。

 

この日は8人が午前9時から作業を開始。

強い日差しが照りつける中、大人の背丈ほどに伸びた雑草を、トラクターや草刈り機を使って刈り取った。

 

伊藤さんは、「自治会も高齢化しており、いつまで続けられるか分からない。二度と悲劇を繰り返さないために、行政側でも対策をとってほしい」と話した。

 

https://www.kobe-np.co.jp/news/akashi/202005/0013368199.shtml

 

 

 

 

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20203151711分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

15日午前215分ごろ、広島県大竹市栗谷町大栗林の小瀬川で、同県東広島市の会社員・冨永さん(男性、29歳)の姿が見えなくなったと110番通報があった。

 

同日午前715分ごろ、現場から約25メートル下流の川底で発見され、間もなく死亡が確認された。

 

県警大竹署によると、冨永さんは男女6人で小瀬川を訪れており、メンバーは署に対し、「修行サークルの集まりで、修行のために入水した」と説明しているという。

 

当時、辺りは暗く、一行は川の中で立ったり座ったりしており、同日午前1時ごろ、冨永さんの姿が見えなくなったことに気付いたメンバーが付近をしばらく捜索し、110番通報したという。

 

川幅は約25メートルで、冨永さんが発見された場所の水深は15メートルだった。

 

同署は死因などを捜査している。

 

https://www.asahi.com/articles/ASN3H5KBJN3HPITB002.html 

 

 

3151845分にFNN PRIME(テレビ新広島)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

 

きょう未明、大竹市の川で仲間と一緒に修行を行っていた男性が行方不明となりました。

 

男性はその後、川底に沈んでいる状態で発見されましたが、死亡が確認されました。

 

警察によりますと、きょう午前1時ごろ、大竹市栗谷町大栗林の小瀬川で同じ修行サークルに所属する男女6人が川に入っていたところ、東広島市の会社員冨永さんの行方が分からなくなりました。

 

通報を受けた警察と消防が捜索したところ、午前7時過ぎ、川に沈んでいる富永さんを発見しましたが、現場で死亡が確認されました。

 

冨永さんたち6人は水深およそ80センチメートルのところで修行していたとみられ、警察は事故の経緯について詳しく調べています。

 

https://www.fnn.jp/posts/2020031500000004TSS

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

以下は、テレビ新広島映像の2コマ。

流れは結構早そうだ。

 



 

 

 

 

 

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20191220日付で中日新聞富山版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

県は十九日、県内で多発する農業用水路事故の未然防止対策方針をまとめたガイドラインを策定した。

月内にも県のホームページで公表する。

県庁であった県農業用水路事故防止対策推進会議で了承された。

 

県によると、用水路の安全対策に関するガイドラインの策定は全国的にも珍しいという。

 

ガイドラインは、

(1)ソフト対策の継続的かつ積極的な推進

(2)効果的なハード・セミハード対策の実施

(3)行政・関係団体や地域組織などの連携強化

の三つを基本とした。

 

注意喚起の看板の設置、体験会を通じた安全点検や危険箇所マップづくりといったソフト対策や、優先度に応じた転落防止柵の設置などのハード対策を示した。

 

道路に隣接した水路など、転落事故の危険が高い場所も例示した。

 

会議終了後、広瀬慎一会長が石井隆一知事に結果を報告した。

 

広瀬会長は、「自分の体が弱っていることになかなか気が付かない人もいる。特にソフト対策に力を入れていってほしい」と話し、石井知事は、「各市町村に呼び掛けて注意喚起を徹底していく。日本のモデルといってもらえるように取り組んでいく」と応じた。

 

県によると、県内の農業用水路は推定で一万一千二百十キロ以上に及ぶ。

 

転落死亡事故は二〇〇九~一八年度に百八十四件発生し、約八割を高齢者が占める。

 

本年度は十一月末までに九人が亡くなり、全員が高齢者だった。

 

相次ぐ事故を受け、一月から推進会議がガイドライン策定に向けて議論を進めてきた。

 

今後は、対策の効果や問題点を継続的に検証し、必要に応じてガイドラインの改善を図っていく。 

 

https://www.chunichi.co.jp/article/toyama/20191220/CK2019122002000034.html

 

 

12月19日1時36分にチューリップテレビからは、より詳しい下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

県内で農業用水路への転落事故が多発していることを受け、県は安全対策ガイドラインをまとめました。

危険な用水路には柵を設置するなど、ハード面の対策を進めながら、地域で危険マップを作るなど、ハードとソフトの両面から転落事故の防止を目指します。

県内の農業用水路では、2009年度からの10年間で184件の死亡事故が発生、今年度も9件の転落事故が起きていて、全国でも高いレベルとなっています。

多発する事故を受けて、県では農業土木の研究者などが今年1月から事故防止の対策を話し合い、19日、安全対策のガイドラインを策定しました。

ガイドラインは、柵の設置などのハード面と、児童や高齢者への安全点検や啓発など、ソフト面の対策の推進を基本方針に掲げています。

ハード面の対策として盛り込まれたのは、危険な用水路の『見える化』です。

転落防止柵の設置、用水路の地下への埋め込み、そして、柵などが設置できない用水路には、発光タイプの「道路鋲(どうろびょう)」を設けるとしています。

県内の用水路の総延長は1万1000キロ以上あると推定されています。

では、用水路の危険性をどうランク付けするのか。

 「射水市の住宅街にあるこちらの用水路は、このように幅が広く、深さもあることから、県の示す対策優先度ではもっとも高いAランクとなります」(記者)

射水市大島にある用水路。

用水の底から路上までの高さは、およそ1メートルで、現在は、転落を防止する柵が設置されていますが、8年前までは、このように柵はありませんでした。

「歳いった人は(落ちたら)上がれないと思う。自転車乗ってても、こういうのがあると安心」(住民)

今回のガイドラインでは、危険な箇所の対策に向け、2つの基準で優先度をランク付けすることにしました。

用水路の高さや幅、流れの早さを評価する『転落リスク』、用水路の見えやすさや、高齢者が通る頻度などの『周辺環境』。

この2つを総合的に判断し、対策優先度をA、B、Cで評価します。

「あちらのような大きな用水路では柵などの対策がされていることが多いのですが、実際には、このような県内でよく見る小さい用水路で事故は多発しています」(記者) 


実際、今年度の死亡事故の9件のうち、4件は、幅1メートル未満の小さい用水路で発生しています。

「柵あったほうがいいですよね。きりないわね沢山あるもん。だんだん歳いったら気になるよね。若いときはいいよ、若いときは上がれるけど歳いったら気をつけないと」(住民)

こうしたランク付けを自治体や用水路の管理団体、地域住民が活用し、必要があれば、柵やふたをするなどの対策を実施していく予定ですが、すべての用水路に対策を施すことは現実的には不可能です。

「日常のコミュニケーションの中でお互いに気をつける。年寄りは体の弱っていることに気をつける。基本的には自己責任が大事だと思います」(元富山県立大学学部長・廣瀬愼一さん)

ガイドラインでは、このほか、地元住民が参加するワークショップで、危険箇所マップを作るなど、ソフト面の対策も進めるとしています。

 

http://www.tulip-tv.co.jp/news/detail/?TID_DT03=20191219181155

 

 

 

 

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20191216020分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

用水路への転落事故が全国で相次いでいることを受けて、国の来年度の予算案に、都道府県が用水路の事故防止対策を行う費用を全額補助する事業が初めて盛り込まれることになりました。

 

農業用水や生活排水が流れる用水路は、農地の宅地化に伴い、住宅地にも張り巡らされていて、子どもや高齢者が転落する事故が全国で相次いでいます。

用水路事故は、交通事故のような詳細な全国統計はありませんが、NHKが各地の消防に取材したところ、去年1年間に15の道府県で、用水路などで少なくとも2000人以上が死傷していることが分かっています。

政府は今月20日の閣議決定を目指して、来年度予算案の編成作業を進めていて、農業用水路などの補修や防災対策の予算として、今年度の当初予算より24%多い、およそ258億円が盛り込まれる見通しです。

この中には、農業用水路などの安全対策を緊急に進めるため、令和3年度まで都道府県が用水路の危険箇所を把握したり、危険度に応じて柵やふたなどを整備したりする際の費用を全額補助する事業が盛り込まれることが、政府関係者への取材で分かりました。

国は、これまでにも土地改良区などが安全対策を行う際、費用の一部を補助する事業を平成29年度から行っていますが、都道府県が主導する対策事業に国が全額を補助するのは初めてです。

今回の予算案では、都道府県が国に提出する計画書が認められれば、市町村や土地改良区が管理する用水路でも、緊急性が高い危険箇所については全額が補助されるため、都道府県主導で用水路の安全対策が進むことが期待されます。

 

 

15道府県で死傷者約2000人】

 

用水路に子どもや高齢者が転落する事故は、全国で相次いでいます。

しかし、警察は用水路での溺死事故に限って「水難事故」として記録し、頭を打って死亡したりけがをしたりしたケースも含めた「用水路事故」という分類では統計を取っていないため、詳しい実態は分かっていません。

NHKは、警察庁の統計でおととしまでの3年間に溺死事故が多かった15の道府県の233の消防本部に、用水路や側溝への転落事故などで出動した件数や死者の数やけがの程度、それに事故の状況について独自に取材しました。

その結果、去年1年間に死亡した人は154人、けが人は1800人余りで、死傷者はおよそ2000人に上ることが分かりました。

死亡した人は154人で、警察の統計の47人の3倍以上、けが人は警察の統計の7人に対し1800人余りに上っています。

こうした転落事故を防ぐためには、柵やふたを設置するなどハード対策が有効です。

しかし、農林水産省によりますと、用水路の総延長は地球10周分にあたる40万キロに及ぶとされ、ハード対策には膨大な費用がかかります。

また、用水路の管理者も、農家がお金を出し合って運営する「土地改良区」や県・市町村など、さまざまです。

 

国も、平成29年度から土地改良区などが安全対策を行う際の費用の一部を補助する事業を始めていますが、特に土地改良区は予算や人手が足りず、費用の一部を補助する制度があっても、安全対策が進んできませんでした。

 

 

【家族3人亡くした女性「夫の死 むだではなかった」】

 

国が新たな対策に乗り出すことについて、用水路の事故で家族3人を亡くした富山県入善町の米原さん(女性)は、「国が動いたことで事故は減っていくと思います。夫の死はむだにはなりませんでした」と語りました。

米原さんは去年8月、夫(当時69)を自宅近くの用水路で亡くしました。

40
年以上前にも現場近くの用水路で、バイクを運転していた父親が誤って転落して死亡し、米原さんが生まれる前にも幼かった姉が、親が目を離した隙に用水路で溺れて亡くなりました。

米原さんはこれまで、「自分と同じような思いをする人をなくしたい」とNHKの取材に応じていて、今回、国が新たな対策に乗り出すことについては、「危険な用水路の対策をしないと事故は少なくならないと感じていました。県や町だけでは予算的に難しいところがあると思うので、国が動いたことで5年後、10年後にはだいぶ事故は減っていくと思います。夫の死はむだにはなりませんでした」と涙ながらに語りました。

 

 

【「転落しない自信ある」70代以上で多く】

 

富山県内では用水路に転落して死亡する人の8割を高齢者が占めていますが、県が行ったアンケート調査で「用水路に転落しない自信がある」と答えた人は、70代以上で多くなっていることが分かりました。

専門家は、転落しないという過信が事故につながる要因だとして、危険性を十分意識するよう注意を呼びかけています。

全国でも用水路事故が多い富山県は、死亡事故だけではなく、けがをしたケースや転落しそうになった、いわゆる「ヒヤリハット」事例を集めることで事故防止につなげようと、県内の土地改良区や市町村、それに県庁の職員など合わせておよそ2000人を対象に、ことしアンケート調査を行いました。

その結果、自分自身や家族、知人のいずれかが用水路で危険な目に遭った経験はあると答えたのは51.7%で、全体の半数以上に上りました。

一方、「用水路に転落しない自信があるか」という質問に対して、「自信がある」と答えた人の割合は、70代は25.1%、80代以上は20.8%と、最も低い40代に比べて3ポイントから7ポイントほど高くなっていることが分かりました。

県によりますと、昨年度までの10年間で県内の農業用水路に転落して死亡した65歳以上の高齢者の数は149人と、全体の8割を超えています。

県は、高齢者の運動機能や平衡感覚は加齢によって低下することに加え、自分は転落しないという過信が事故につながっているとして、身近な用水路の危険性を十分意識するよう注意を呼びかけています。

 

 

【専門家「社会全体の問題と認識された」】

 

用水路事故の実態に詳しい長岡技術科学大学大学院の斎藤秀俊教授は、国が用水路事故を社会全体の問題として認識したと評価したうえで、都道府県が主体となって対策を進めるべきだと指摘しています。

斎藤教授は、これまでの用水路の安全対策について、「用水路を所有・管理する土地改良区に任せっきりだった面があり、対策が進まなかったのは、資金が足りず人員を割けないことや土地改良区によって安全対策に対する意識の差が大きかったのが理由だ」と指摘しました。

そのうえで、都道府県による事故防止対策の費用を全額補助する事業が来年度(令和2年度)の政府の予算案に盛り込まれることについて、「用水路事故が地元だけの問題ではなく、すべての都道府県、社会全体の問題として認識されたという意味をもつ。今後、都道府県が緊急性が高いところから主体的に対策を講じることができるという点で意義がある」と評価しました。

また、「これまで用水路事故で幼い子どもや高齢者が多く命を落としてきた。こういった歴史を今後繰り返さないように、この予算を使って対策を進めてほしい」と述べました。

 

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191216/k10012216181000.html

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

富山県や岡山県の事例など、用水路事故については本ブログで何件も情報を紹介している。

 

 

 

 

 

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男性
自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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