







2023年5月25日15時51分に読売新聞から、下記趣旨の記事が地図と現場写真付きでネット配信されていた。
先月、徳島県小松島市の岸壁から男児と男性が海に転落し、男性が死亡した。
一帯の港を管理する県は「貨物船が停泊して荷物を積み降ろす妨げになる」として、岸壁に転落防止のための柵は設置していない。
ただし、2人が転落した岸壁のすぐ近くには多くの人が訪れる公園があり、今後も同様の事故が起きかねないとの懸念から、県は浮輪やハシゴを設置する対策を取ることを決めた。
事故は4月6日午前8時45分頃に発生した。
同市小松島町の岸壁から、障害福祉サービス事業所のスタッフの男性(65)と、利用者の男児が転落し、男性が死亡した。
小松島署によると、男児と男性が同時に海に転落した可能性があるという。
2人がいた岸壁には15センチ程度の車止めがあるだけで、転落防止用の柵は設置されていない。
岸壁は、徳島市から小松島市に至る徳島小松島港の「本港地区」と呼ばれるエリアにある。
徳島小松島港は1964年に、小松島港として国の海上輸送の拠点「重要港湾」に指定され、2000年に現在の名称となった。
死亡事故が発生した同市の岸壁は、主に貨物船や港湾工事に従事する作業船が利用。
その利用は毎年度、およそ800件にのぼる。
国土交通省港湾局や徳島小松島港を含め、県内12港湾を管理する県運輸政策課によると、旅客船が利用する港などの施設については、安全確保のため、同省の告示で転落防止用の柵を必要に応じて設置するよう規定されているが、貨物船が利用する港では同様の規定はない。
不特定多数の貨物船が利用する港湾に転落設置用の柵を設置した場合、柵が邪魔になってうまく停泊できず、「荷役の業務に影響が出る恐れがある」(県運輸政策課)として、一律に転落防止用の柵を設けていないという。
ただし、この岸壁から徒歩1分ほどの場所には、多くの人が訪れる「しおかぜ公園」がある。
かつてフェリー乗り場などがあったエリアに、市民の憩いの場を作ろうと県が00年に整備した公園で、小さな子ども連れや近所の人たちが利用。
転落した2人も、この公園を訪れていた。
事故後の先月下旬も、公園には多くの人が姿があった。
長男(3)らを遊ばせていた徳島市の主婦(28)は「公園にはよく訪れるが、子どもの足で行ける場所に海があり、目を離したら落ちてしまわないか、いつも心配。何か対策をしてほしい」と話した。
県運輸政策課の担当者は取材に「事故で人が亡くなっているが、転落防止用の柵の設置は港の性質上、やはり難しい」としつつ、人が海中に転落した場合に備え夏頃までに、現場の岸壁に浮輪やハシゴを設置するとしている。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230525-OYT1T50131/
2023年5月6日16時7分にNHK首都圏から下記趣旨の記事が、解析画像の写真付きでネット配信されていた。
プールで子どもが溺れるなどの事故を防ごうと、AI=人工知能を使って、溺れているおそれのある人の動きを検知する技術を中央大学などのグループが開発しました。
この技術を開発したのは、中央大学研究開発機構の石川仁憲機構教授などのグループです。
グループでは、プールの中で頭が浮き沈みしたり水面をたたいたりするなどの、人が溺れる前の特徴的な動きや経験豊富なライフセーバーから聞き取ったリスクの高い状況などをAIに学習させ、プールサイドに設置したカメラの映像をAIがリアルタイムで解析する技術を開発しました。
AIは、人が溺れる可能性を検知すると監視員などのスマートウォッチに自動で通知するということで、迅速な救助につなげることができるということです。
また、過去に起こったプールでの事故をふまえて、プールの中に設置された遊具や台などの下に人が潜り込んだり、浮き輪がひっくり返ったりといった、事故につながる状況も検知できるということです。
グループでは今後、さらに実証実験を行い、学校などに技術提供できるよう開発を進めるということです。
石川機構教授は、「監視員を配置した上で、万が一のサポートとしてAIを使ったシステムは有効だと考えている。子どもたちがプールを楽しめるよう安全な環境作りのために活用してほしい」と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20230506/1000092168.html
2023年5月7日1時57分にYAHOOニュース(ワールドジェットスポーツマガジン)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
【ボートから落水した釣り人、自動膨張式の救命胴衣が膨らまずに死亡】
今月5日、兵庫県明石市松江の沖合約3キロで、プレジャーボートを操船していた姫路市の70歳代男性が波に揺られて海中に落水。
約40分後に、通報を受けた神戸海上保安部に救助されたが、搬送先の病院で死亡が確認された。
男性は「自動膨張式ライフジャケット」を着用していたが、ライフジャケットが膨らまなかったという。
この事故について、本誌編集部が海上保安部に「ライフベストが膨らまない事故は、他にもあるのか?」と質問をしたところ、「統計的な数字に関して、即答は出来ない」との答えだった。
【ライフジャケットの形状は主に2種類】
ライフジャケットにもいろいろ種類があるが、代表的な形状は、浮力体に発泡プラスチックなどを使っている「固型式」と、浮力体として炭酸ガスなどを使用する「膨脹式」の2種類だ。
今回の事故で着用していたのは、「膨張式のライフジャケット」である。
「固型式」は、もともと浮力体がライフジャケットに入っているので、着ているだけで浮力が得られる。
しかし、浮力体が厚いので着用するとかさばるし、折りたためないので収納時もかさばる。
10人定員のボートなら、10着分の収納スペースが必要になる。
「膨張式」は中にボンベが入っていて、作動すると内蔵の気密袋にガスが充填され膨らむ。
膨張方法としては、水に浸かると自動的に膨脹する「自動式」と、紐を引くことで膨脹する「手動式」がある。
ジャケット自体が薄くて動きやすく、コンパクトでかさばらないのが特徴だ。
【「自動膨張式ライフジャケット」の誤解・メーカーは“100%自動で膨らむ”という保証をしていない】
自動膨張式ライフジャケットの"自動膨張機能"は、あくまでも補助装置とされている。
今回の事故のように自動で膨らまなかった場合は、手動式と同じようにヒモを引かないと膨らまない。
メーカーは「落水時に必ず膨張する」保証はしていないのだ。
ライフジャケットは法定備品なので、船舶検査時に膨張式ライフジャケットも検査対象となる。
検査の一例として、ボンベの重量を測定したり、口で膨らませて漏れがないか確認するが、膨張式は一度膨らませてしまうとボンベを交換しなければならない。
そのため、実際に水に浸けて“自動で膨らむかどうか”の検査は行っていない。
つまり、自分の持っている「自動膨張式ライフジャケット」が本当に膨らむかどうかは、実は誰にも分からない。
現在、神戸海上保安部が死亡した男性のライフジャケットを調査中である。
しかし、メーカー側からは「自動で膨らむ保証はない」という旨があるので、責任を求めることは難しそうだ。
【「どのライフジャケットを選ぶか」。それも自己責任である】
浮力体の入っている「固型式ライフジャケット」と、ボンベで膨らむ「膨張式ライフジャケット」、どちらを選ぶかは自己責任だ。
もし、船から落水したときに衝撃で気を失ったら、ヒモを引っ張れない。
落水してパニックになった子供に「自分でヒモを引け」といっても、それは無理な話だ。
「自動膨張式ライフジャケット」がキチンと機能してくれればいいが、今回の事故のようなケースもあるはずだ。
「自動膨張機能」は、“補助装置”という時点で、「自動で膨らまないことがあるかもしれない」と認識すべきである。
それを知っていると知らないのとでは、万が一のときの心構えが変わってくる。
メーカー側も、1年に1回は定期点検を依頼してほしいと呼びかけている。
これから本格的なマリンシーズンを迎えるにあたり、ライフジャケットは、「自分の命を預けるもの」という認識の上で、どのタイプを選ぶかを決めてほしい。
https://news.yahoo.co.jp/articles/128d15367c392690ebf9141e695bfb2fb451e300
5月7日19時10分に同じYAHOOニュース(ワールドジェットスポーツマガジン)から、自動膨張式は浸水感知まで時間がかかることがあるので落水時は手動で作動させるように説明しているメーカーもあるなど、下記趣旨の補足的続編記事がネット配信されていた。
海上保安部に質問をした際、コメントのなかに、『自動で膨らまない“かもしれない”救命具の名称として「自動」を使うのはいかがなものか』とあったが、私もそう思う。
それより何より、この『自動で膨らまないことがある』という事実を"知ってもらう"ことが最優先事項だと思っている。
【「自動膨張式ライフジャケット」が膨らまないことでメーカーに責任を問うても、「記載してある」と言われる可能性が高い!】
「自動膨張式ライフジャケット」を非難するつもりはない。
国民の多くが「自動膨張式ライフジャケット」は自動で"膨らむ"と思っている、その事実に"警鐘"を鳴らしたい。
そして、膨らまないときは「引き手を引っ張る」ことを知って欲しい。
事実、今回の事故では自動で"膨らまず"に人が亡くなっているからだ。
【「自動で“膨らまない”ことがある」ことを知っておくのが大事】
通常、膨張式のライフジャケットは「引き手を引っ張る」ことで付属のボンベからガスを放出させ、浮力体を膨張させる仕組みになっている。
自動膨張式の装置には"水を感知する機構"が備わっていて、落水あるいは水が入ってきたことを自動で検知したときに、付属のボンベからガスを放出させ、浮力体を膨張させる仕組みなのだ。
手動式の「引き手を引っ張る」のと同じ構造である。
『落水時の姿勢や落ちた状況により、どうしても浸水するまでの時間にバラつきがでます。自動膨張機能はあくまでも補助的な機能とし、安全を素早く確保する意味で、落水時は手動にて引き手を引いて膨張させてください』と説明しているメーカーもある。
自動で膨らむのはあくまで“補助”的なものであって、それが絶対に膨らむというものではない。
メーカー側は、最初から「自動膨張を補助する機能が付いています」と書いている。
【ボンベキットの交換時期は?】
ボンベ自体に明確な使用期限はないそうだが、膨脹式救命胴衣に使用されている「カートリッジ」には、使用期限がある。
特に、水分を感知する部分は特殊な和紙でできている。
1年も経つと、この和紙がカラカラに乾いてしまうので、水分を感知しにくくなるそうだ。
最悪の場合、ライフジャケットが膨脹するまで30秒以上かかってしまうケースもある。
一度膨らませてしまったり、カートリッジの使用期限が切れた膨張式ライフジャケットは、ボンベキットを取り替えれば何度でも再使用することができる。
付いているボンベの種類やメーカーによっても変わってくるが、交換を依頼しても5000円前後で新しいボンベキットにしてもらえる。
【どこのメーカーか分からない「激安ライフジャケット」に、自分の命を任せられるかは「自己責任」である】
本誌は水上バイクの専門誌なので、常日ごろから使用しているのは、国の認可を受けた“桜マーク”の付いた「TYPE D」や「TYPE F」と呼ばれる"固型式のライフジャケット"である。
浮力体に発泡プラスチックなどを使っているので厚みもあり、耐衝撃性や保温性も兼ね備えている。
このタイプは、水上バイクで使用するにはベストだ。
難点と言えば、とにかくかさばる。
折りたたむこともできないので収納にも困る。
そのため、一般的なボート遊びでは、かさばらず手軽に着れる「膨張式のライフジャケット」が人気なのも理解できる。
繰り返しになるが、「自動膨張機能」は、“補助装置”という時点で、「自動で"膨らまない"ことが"あるかも"しれない」ということを絶対に覚えておいてほしい。
膨張式のライフジャケットが悪いと言う気は全くない。
それを知っていると知らないのとでは、万が一のときの心構えが変わってくる。
これから本格的なマリンシーズンを迎えるにあたり、ライフジャケットは、「自分の命を預けるもの」という認識の上で、どのタイプを選ぶかを決めてほしい。
名の知れたメーカーでも自動で膨らんでくれない恐れがあるというのに、どこのメーカーかも分からない激安品の膨張式ライフジャケットに、自分の命を預ける勇気は私にはない。
https://news.yahoo.co.jp/articles/bee283035cf1dafe853c321f709b7c7351dbc4cf
5月8日19時47分にYAHOOニュース(ワールドジェットスポーツマガジン)からは、ライフベストは手動式だったが引き手を引いていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この事故について本日、管轄の海上保安部より、「調査の結果、被害者の着用していたライフベストは“自動膨張式”ではなく、“手動膨張式”であった」と本誌に連絡があった。
さらに男性は、「ライフジャケットの“引き手を引いていなかった”」という答えだった。
死亡した男性は、恐らく海に投げ出された時点で、意識がなかったのだろう。
「引き手を引っ張る」ことが出来なければ膨らまないので、せっかくライフジャケットを着用していても意味がないことになってしまう。
手動式は、落水時に「引き手を引っ張って」"膨らませ"なければならない!
このコトを肝に銘じておいて欲しい。
・・・
https://news.yahoo.co.jp/articles/29a7fbedf157257eacfe3b2006214b1dc0391727
2023年4月25日6時50分にYAHOOニュース(齋藤水難学会会長の寄稿文)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
【プール事故 なぜ、監視していても溺水を発見できないのか?】
答えは、溺水が一瞬のことだから。
そして、プールサイドから斜め下方向に見ても、沈んでいる人になかなか気づかないから。
だからといって、プールは危険かと言うとそうではなく、監視術を導入することによって事故をグンと減らすことができます。
【溺水は一瞬】
数ある溺水のパターンでもっとも多いのが入水の失敗です。
特にプールでの重大事故は入水直後に発生しています。
筆者の救助実績で最も多いのがプールで、130 cm前後の水深で、5歳児から7歳児の子供をよく救助しましたし、ぎりぎりで事故をよく回避したものです。
プールでの入水失敗は、走り飛込みによるものが群を抜きます。
飛込んだ先のプールが深ければ一瞬で、そのまま浮き上がってきません。
一瞬だから声も出せないし、手を振って「タスケテ」と知らせることもできません。
プールの深さというものがよく理解できない年齢の子供が、その子の身長と同じくらいのプールで溺水事故を起こす傾向にあります。
そして、水深がそう深いわけでもないので、大人は「安全だ」と思い込む傾向にもあります。
でも、子供の身長と同じ深さでは、呼吸するための口と鼻は水面よりも下になるので、ここに溺水の危険が潜んでいるのです。
【沈んでいるのが、わからないのか?】
わかりません。
プールサイドに立って見渡して異常を確認できるのは、せいぜい足元の水底の情報です。
監視タワーに座って異常を確認できるのも、せいぜい足元の水底の情報です。
それこそ、目の前で人が沈んでいればわかりますが、そうでないから事故として顕在化するわけです。
プールに沈んでいた人の第一発見者は「すぐ近くで遊んでいた人だった」という話しは、よく聞くかと思います。
なぜ足元しかわからないかというと、プールの中の水の屈折率が空気の屈折率より高いためです。
光の屈折が悪さすると、陸上から斜め下方向にプールの底を見た時に、物も水底も全部浮き上がって見えます。
浮き上がって見えるということは、プールの底から水面に至るまでがぺしゃんこに見えて、言い方が悪いですが、お菓子のミルフィーユみたいに平坦なものが重なっているように見えて、見えているものが沈んでいるのか浮いているのか、それが人かプールの底の線なのか、よくわからなくなります。
その他、光の屈折は水面で光を反射するので、光って底が見えなくなりますし、波がたてば水底のものは歪んで見えてしまいます。
動画1に、その様子が全部うつっています。
動画1:
水深1 mのプールの底に沈み、浮き上がってくる様子を陸上から観察。
光の屈折現象で、プールの底や人が浮き上がっているように見える(筆者撮影、18秒)
かくいう筆者でも、監視はじめの最初の5分間くらいは、動画の水底に写っているものが何かしっかりチェックしながら監視できるでしょうが、5分後にその集中力を保ち続けているか自信はありません。
因みに、学生時代には10年に渡ってプール監視の最前線で多くの修羅場を経験してきています。
では、プールサイドを歩き回ればいいのではないか。
その通りです。
プールには遊軍監視といって、歩き回る監視を付けることがあります。
とはいっても、25 mプールでも1周回れば5分くらいは時間がかかってしまいます。
5分くらい溺れた人がいることに気が付かずにいたら、結果的に「監視が不十分だったのではないかと」と言われかねません。
なぜなら、5分も水中に沈めば、その人の救命の機会は相当に低くなるからです。
【ではプールの安全はあって、ないようなものなのか】
プールでの溺水事故を見つけるのは、あまりたとえがよくないことをお許しいただくとして、流れ星を見つけるようなものです。
どこにいつ流れるかわからない流れ星を目をあちこちやりながら見つけるようなことをやってしまいがちです。
やがて流れ星が天のどこかに一瞬の光の筋を現わし消えるのでしょうが、その方向を見ていなかったら、その人にとって流れ星は「なかった」ことになります。
よく監視の留意事項で次のようなことを言われますが、見つからない流れ星を探す時の方策とどこか似ていたりします。
・プールの全体を見渡す場所でしっかり見る
・動きが止まった人に注意する
・光の反射で見づらくなったら監視位置を移動する
その一方で「流れ星はしし座の方向に11月17日の夜によく見える」と観点を明確にしたらどうでしょうか。
一瞬の流れ星を見つけられる可能性がグンと高くなるのではないでしょうか。
それと同じで、監視の観点を明確にして実行できるようになれば、事故あるいは事故の前兆が見えるようになり、プールの安全性を高めることができるのです。
これを監視術と言います。
【監視術とは具体にどういうものか】
繰り返しますが、「観点」を明確にする監視の実技が監視術です。
多くの場面毎の実技がありますが、本稿では、次の実技を一つの例としてご紹介します。
それは入水指導です。
プールから入水する時には、プールに背を向けて足から静かに入水します。
具体例を動画2に示します。
動画2:
入水方法の実技(筆者撮影、1分26秒)
この方法を子供に1回教えただけではダメです。
それでは単に授業です。
自分も含めて子供が入水する時に必ずこの入水方法で入水するように癖を付けます。
何回も何回も、入水の度に繰り返します。
でも、まだ監視術とは言えません。
そして監視術です。
子供がプールに近づいて入水しようとしたら、正しい方法で入水するか、大人あるいはインストラクターは必ず見てあげます。
しっかりと入水できたら「素晴らしい」と声を掛けてあげます。
手を抜いたら「もう一度やり直し」と声を掛けて正しい入水に導きます。
要するに、観点をおさえて子供に寄り添って行動を見てあげる、これが監視術です。
そうすれば、全ての入水に目が行きますし、子供も一生ものの安全を一つ手に入れることができるのです。
プールにて最も危険な年齢である5歳から7歳にかけては、特にこのように子供に寄り添って危険を排除するのです。
そして年齢ごとに相当する観点がありますので、その観点に沿ってそれぞれの監視術を展開していくことになります。
公営プールなど、一般に開放されているプールで監視員が実行する監視術には、また別の技術があります。
一方、スイミングスクールでは「水の安全を教える・確保する」ことがすべての基本ですから、子供たちひとりひとりに向き合って上述したような手間をかけた監視術を実行することになります。
【おわりに】
監視術は、人の命を預かる技術です。
文章だけでは正確に伝えきれないので、実技を伴ってお伝えしなければなりません。
詳しくは、筆者までお問い合わせください。
スイミングスクールにて「入水指導を入水の度に行っているか」などの監視術チェック項目を保護者の皆様に見えるようにお知らせすれば、さらに安心してお子様をプールに預けることができるようになるのではないでしょうか。
https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohidetoshi/20230425-00346993
2023年4月22日19時20分にYAHOOニュース(斎藤水難学会会長の寄稿文)から、下記趣旨の記事が写真やグラフなど付きでネット配信されていた。
知床観光船の事故以来、様々な議論がありました。
事故防止のためのチェック強化は必要でしょうが、それでも船というものは沈むものです。
だからこそ、冷水でも浮いて救助を待つことのできる具体策が強く求められます。
【ういてまて】
ういてまては"uitemate"として世界に広がっているコンセプトです。
水の中に投げ出されたとき、生還するために浮いて救助を待つ、あるいは生還のチャンスを待つという、極々当たり前の考え方です。
浮き方として、靴や衣服内の空気の浮力を使ったり、救命胴衣の浮力を使ったり、ペットボトルの浮力を使ったり、浮遊物の上に這い上がったり、ういてまての方法は様々です。
でも、こんなこと昔からわかっていたのですが、浮いていたとしても救助が来るまで命をつなぐことができないことが時々あります。
冷水に沈んだ知床観光船の事故では、まさにそれが現実として突きつけられました。
実際に人は冷たい水に落ちたら、どうしようもありません。
【冷たい海の現実】
筆者は水難学会副会長の安倍淳氏と共に、知床観光船の事故から1年が経とうとしている3月下旬に知床半島のウトロの海岸に立ち、20名の犠牲者に線香をあげ、まだ見つからない6名の人々に思いを馳せました。
少しでも苦しみが共有できるように、気温4.1度の中、未だ春には遠いオホーツク海の水に手を入れてみました。
動画1では、水温2.1度の海水に手を入れている様子を写しています。
果たして何秒間手を海水につけていることができるでしょうか。
「動画」
1 3月下旬のオホーツク海。まだ流氷の一部が残る。
冷たすぎて言葉がなかなか出ないし、海水に連続でずっと手をつけていられない(筆者撮影)
まだ流氷のかけらが漂うオホーツク海。
宿泊した海辺のホテルで従業員に聞いてみたら、「例年3月いっぱいは流氷が見られる」とのこと。
「去年の観光船の事故のあった日は、流氷が見えなくなって1ヶ月も経ってなかった」そうです。
氷が融けて間もなかったのですから、当時の知床半島沿岸の水温が3度強というのも納得できます。
【冷水の中で人はどうなるのか】
水難学会では過去に、水温10度の中での背浮きの実証試験を行っています。
防寒着を着て、その上に厚手のカッパを着用し、15分間ほど背浮きで浮きました。
開始直後にカッパの隙間から冷水が浸入し、それが内側の衣服内に滲みてきます。
そうやって背中を中心に冷たい思いをするのですが、衣服内の冷水は体温で温められて、そのうち水温が20度近くに達します。
20度の水温であれば極端な冷たさは感じなくなりますし、少しの間は生命を維持することができるのです。
ところが、この実験での10度の水温と、知床半島の水温3度強では、モノが全然違います。
たった7度の差ですが、3度の冷水に奪われる熱量は直ちに生命に影響を与えると言っても過言ではありません。
さらに、波にもまれると、せっかく体温で温めた衣服内の水はどんどん逃げていきます。
どうやっても、身体が冷えていきます。
人が安静時に皮膚から外に放出する熱量は、文献によると、ごくごく平均的に1時間あたり54 kcal(キロカロリー)です。
ここで、人が冷たい水に浸かると、当然、水に熱が奪われていきます。
もし1時間あたり54 kcalの熱量が奪われるなら、身体の表面での熱の出入りはプラスマイナスゼロで、身体が冷えも温めもされません。
この水温というのが決まっていて、だいたい33度です。
これを中性水温と言います。
33度より温かければ身体は温まり、冷たければ冷えていきます。
この感覚は、ぬるま湯につかったことがあれば、なんとなくわかりますね。
図1をご覧ください。
水温3度の冷水に全身が浸かったらどうなるのか、簡単なシミュレーションを図に示してみました。
人間の代わりに、中に熱源があって54 kcalの熱を放出し続ける60リットルの湯たんぽをモデルとして、それを冷水に入れた時、湯たんぽから奪われる熱量を計算しています。
熱が奪われれば、湯たんぽの中の熱源が熱を供給するとしても、湯たんぽの中の水温は下がります。
これが人だと、例えば深部体温で35度を下回れば軽い低体温症になりますし、32度を下回れば中等症、28度を下まわれば重症となる傾向にあるようです。
図にある軽症エリア、中等症エリア、重症エリアは、そうやって湯たんぽの水温を人の体温に見立てて簡易的に表示しました。
あくまでも冷水の危険性の目安程度だと理解していただければと思います。
あくまでもシミュレーションですが、全身が3度の冷水中にある時には、3分半ほど経つと湯たんぽの中の水温は、人間で言うところの「重症エリア」に入ってしまいます。
ところが同じ3度でも、全身が空気中にあれば、まだ奪われる熱量は小さいのです。
要するに、空気中にいた方がまだ命がもつということで、この理由は工学的に言えば、同じ温度の水に比べて空気の熱伝達率がとても低いことから来ています。
ということは、冷水に身体が浸からないようにすれば、生命維持に対してその効果は絶大であるということがわかります。
【身体を空気中に保つのがドライスーツ】
・・・
【実際に生命維持時間を延ばせるのか?】
・・・
【どう活用したらよいか】
・・・
※本稿で使用したデータは、日本財団令和4年度助成事業「わが国唯一の水難事故調査 子供の水面転落事故を中心に」の実施により得られています。
https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohidetoshi/20230422-00346447
(ブログ者コメント)
〇この記事は今年4月6日に紹介した下記情報の詳細版という感じだった。
『2023年3月29日報道 水難学会が冷たい水から身を守るドライスーツの効果を実験した結果、ダウンジャケットの上に着ると体温が30℃程度に保たれたなど、効果があることが判明した』
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/13135/
〇記事中、気になったのは、安静時の放熱量が平均で54kcal/hという点だ。
これは1日あたり1296kcalで、一般的に言われている基礎代謝量とほぼ同じ値。
人体維持の仕組みの一端がわかったような気がした。
2023年4月23日18時51分にYAHOOニュース(チューリップテレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
22日夕方、富山県高岡市のフィットネスクラブのプールで、水泳教室に参加した5歳の男の子がプールの中に沈んだ状態で見つかり死亡した事故で、男の子は浮き具をつけていましが、プールに入る際、浮き具が外れた可能性があることがわかりました。
【写真を見る】水泳教室の5歳男児死亡 “浮き具”外れたことが原因か 富山・高岡市
亡くなったのは富山県高岡市和田の保育園児、拓杜(ひろと)ちゃん、5歳です。
22日午後4時50分ごろ、高岡市木津の「Oフィットネスクラブ高岡」で、水泳教室に参加していた児童が、プールの底に沈んでいる拓杜ちゃんを発見。
拓杜ちゃんは引き上げられた際、すでに意識がなく心肺停止の状態で、およそ1時間20分後に搬送先の病院で死亡が確認されました。
記者:
「当時、こちらの高さ60センチほどの台がプールの中に沈められていて、その上に乗ろうとした際、つけていた浮き具が外れた可能性があることがわかりました」
当時、水泳教室には4人のコーチがいて、そのうち1人が指導、3人がプール内とプールサイドで監視していましたが、拓杜ちゃんが沈んだことに誰も気づかなかったといいます。
株式会社O 形田代表:
「もう取り返しのつかないことになったと思っています。完全にもう監視体制の緩みだったということに尽きると思います」
拓社ちゃんは泳ぎがあまり得意ではないため、ヘルパーと呼ばれる浮き具をつけていて、飛び込んだ際に外れたことが原因とみられています。
形田代表:
「(ヘルパーは)しっかり縛っていれば外れないんでしょうけど、そのこともこちらの落ち度だと思う」
警察は司法解剖を行うとともに、業務上過失致死の疑いを視野に調べることにしています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1b644d3b8ec1e3b051a4fe520364a61a3cd7e3f3
4月23日19時16分に毎日新聞からは、溺れてから発見されるまで5分かかっていた、ヘルパーのヒモがほどけた可能性がある、コーチ2人はプールサイドに、1人は水中にいて、もう1人はプールと事務室を行き来していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
富山県高岡市の「Oフィットネスクラブ高岡」のプールで男児(5)が死亡した事故で、男児が溺れてから沈んでいるのが見つかるまで約5分かかっていたとみられることが、フィットネスクラブの関係者への取材で分かった。
プールに設置された監視カメラに、男児が飛び込んだ後に浮き上がらず、そのまま沈んでいく様子が映っていた。
フィットネスクラブによると,事故当時、現場にはコーチが4人いたが、沈んでいる男児に気付いたのは近くにいた別の子どもだった。
県警は、安全管理体制に不備がなかったかどうかを慎重に調べている。
亡くなったのは同市の保育園児、拓杜ちゃん。
水深約120センチのプールの底に敷かれた台の上で、ヘルパーと呼ばれる浮き具を腰に着けて遊んでいたが、発見時、ヘルパーは外れていた。
飛び込むなどした際に、ひもがほどけた可能性がある。
事故は22日午後に起きた。
子ども対象の水泳教室が行われており、拓杜ちゃんを含む19人が参加していた。
コーチ4人中2人はプールサイドに、1人は水中にいた。
もう1人はプールと事務室を行き来していたという。
(共同)
https://mainichi.jp/articles/20230423/k00/00m/040/160000c
4月22日23時56分にYAHOOニュース(チューリップテレビ)からは、死亡した男児は1年ほど前から週に1回、兄と一緒にスクールに通っていた、運営会社は泳げない子への監視が甘かったと話しているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
スイミングスクールの運営会社によりますと、拓杜ちゃんは、1年ほど前からスクールに通い始め、週に1回参加していました。
この日参加していた生徒は20人ほどで、保育園児は拓杜ちゃんのみ、あとは小学生だったということです。
午後4時から午後5時までの1時間、月1回の「検定」で、どこまで泳げるようになったかの見極めが行われていました。
拓杜ちゃんは兄とスクールに参加していて、検定を終えた兄と競技用のプールから少し離れた場所にある温水プールに入っていました。
拓杜ちゃんは「検定」には参加せず、遊んでいたということです。
その後、拓杜ちゃんだけが再びプールに入りたいと競技用プールに移動、中に入ったところで、遊んでいたほかの生徒とぶつかり、そのまま沈んだとみられるということです。
その後、ほかの生徒が沈んだ拓杜ちゃんに気付き、近くにいた大人が拓杜ちゃんをプールから引き揚げたということです。
当時は、コーチとして大人4人がついていて、監視していました。
このうち1人がプールに入り検定を担当、生徒を順々に泳がせテストをしていたということです。
ほかの3人は見張り役で、プールサイドに上がり、泳いでいる生徒を監視するなどしていました。
プールは縦25メートル、横12.5メートル、深さは1.2メートル。
これを6レーンに区切って検定が行われていましたが、拓杜ちゃんが沈んだ状態で発見された時間は、すでに全員の検定が終わって自由時間になっていたということです。
スクールの運営会社は、原因について、コーチの数はいたが、水に慣れていない子や泳げない子への監視が甘かったことが考えられる」などと話しています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/44b9a76cdf6a84945a2714baeab620eac57daa2e
4月24日9時40分にYAHOOニュース(テレビ朝日)からは、溺れるのは一瞬、呼吸で精一杯なので声を出すことなく静かに沈んでいくことが多いなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
プールの外からは保護者も様子を見ていましたが、誰も気付いていませんでした。
プールの深さは1.2メートルあります。
当時は赤い台を沈めて、60センチにしていました。
なぜ誰も気付くことができなかったのでしょうか。
専門家は、2つの理由を指摘します。
一つは、“溺れる早さ”です。
水難学会・斎藤秀俊会長:
「溺れるのは一瞬なんですね。30秒とか1分とか暴れたり、声を出したりは全くない」
もう一つは、“静かに溺れる”ことです。
別のプールで撮影された映像。
画面中央で1人の子どもが溺れているように見えますが、周りが気にする様子はありません。
この直後、気付いた職員がプールに飛び込んで助けました。
水の事故に詳しい 坂本昌彦医師:
「実際には溺れる時は手を上げる、手を振る余裕もない。呼吸で精一杯なので、助けを呼ぶ、助けてということもなく、静かに沈んでいくことが多い」
専門家は、子どもが水に入る時には、片時も目を離してはいけないと呼び掛けています。
(「グッド!モーニング」2023年4月24日放送分より)
https://news.yahoo.co.jp/articles/a0ad275c9aa18ece64ffa3dbb84239c10f339e10
4月24日21時3分にYAHOOニュース(チューリップテレビ)からは、練習後の遊び時間に事故が起きた、プールサイドで監視すべきコーチ1人はプールの中にいた、拓杜ちゃんがプールに入るのを許可したコーチは直後に現場を離れた、許可した情報は他のコーチに伝えられなかった、次のクラスの児童が次々と入ってくるタイミングだった、過去には自分の子が溺れているのにコーチが気付かず自ら知らせた保護者がいたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
浮き具をつけて練習する子どもたち。
これは、事故があったOフィットネスクラブ高岡が、今年3月にSNSにアップした動画です。
亡くなったのは、こうした泳ぎに慣れていない「水慣れクラス」の男の子でした。
事故が起きたのは練習が終わったあとの「遊び時間」。
子どもたち19人がプールで遊んでいるのをコーチ3人が監視していました。
監視は原則、プールサイドで行うことになっていましたが、1人はプールの中にいました。
拓杜ちゃんは、兄と一緒に近くのジャグジーに入ったあと、1人でプールへ移動。
コーチの1人にプールに入っていいかたずねたといいます。
その様子について別のコーチの男性は・・・。
監視していたコーチ:
「(声をかけられた)コーチは(拓杜ちゃんの)確認をとってから、1回ちょっとこっちに物を取りに行って、それでまた(元の位置に)戻った」
記者:
「物を取りに行っている間、拓杜ちゃんが落ちた?
監視していたコーチ:
「可能性がある」
拓杜ちゃんに声をかけられたコーチは、プールに入ることを許可した直後に、用具置き場に移動。
一時的に監視が2人となり、拓杜ちゃんがプールに入るのを誰も見ていなかったことがわかりました。
監視していたコーチ:
「拓杜ちゃんが、明らかに水慣れクラスで泳げない子だったので、拓杜くんが入ってきたとわかれば注視したが、それをわかっていない状態だったので見つけられなかったと思う」
泳ぎに慣れていない拓杜ちゃんが、プールに入ること…。
この情報が、ほかのコーチに共有されていなかったといいます。
さらに…。
当時監視していたコーチ:
「ここから次々と、次の生徒が入ってきているタイミングだった。次々ここ入ってきて、ここ通っていっている。すごく人の出入りが多い時間帯だったので…」
プールでは、まもなく次のクラスの練習が控えていて、50人ほどの生徒がプールサイドに入ってきていたといいます。
当時監視していたコーチ:
「目の前のことなので、どうして気づいてあげられなかったのかと、悔しくてしょうがない危機感の問題だったと思う」
実はこの今回の事故と似た状況が過去にも…。
この水泳教室に子どもを通わせたことがあるという保護者は、自分の子どもがプールで溺れた際にコーチが気が付かず、自ら知らせたことがあるとし、私たちの取材に「事故は起きるべくして起きた」と話しています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2b485597e6511ac78ce9e114e1204baefd0fa6b4?page=1
4月25日21時29分にYAHOOニュース(チューリップテレビ)からは、プール内の台から降りて泳ごうとしたところヘルパーが外れてしまったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
当時、プールサイドにいたコーチが、監視カメラに映った男の子が溺れるまでの一部始終を証言しました。
体につけた浮き具がはずれ、男の子が“慌てる様子”も映っていたということです。
【写真を見る】「浮き具はずれ慌てる様子が…」5歳児プール死亡事故 当時のコーチが監視カメラの詳細を証言 富山
拓杜ちゃんは近くのジャグジーに入ったあと、プールに向かい、コーチの1人に声をかけます。
当時現場にいたコーチ:
「おそらく“入っていい?”みたいな感じのことを(聞いた)。それで(コーチは)“いいよ”というような感じだと思う」
拓杜ちゃんはプールに入ると、すぐ足が届くように置かれた60センチの赤い台の上に着地します。
記者:
「台に子ども2人がいたので、狭かったのでうまく乗れなかった?」
当時現場にいたコーチ:
「いや、たぶん違います。普通に入って、本人がそこから深いところにちょっと練習してみようかな、みたいな感じで泳いでみたんです。そしたらヘルパーがとれちゃって、そこからちょっと慌てちゃった感じ」
記者:
「これまでの話と結構違いますね」
当時現場にいたコーチ:
「ちょっと(監視カメラを)何回も見返しているうちに、ちょっとそれは、そんなような感じがします」
拓杜ちゃんが赤い台の上に乗ったとき、コーチの1人が近くにいました。
しかし、まもなくコーチはその場を離れたといいます。
そして、拓杜ちゃんが赤い台から降りて泳ごうとしたところ、ヘルパーがはずれてしまいます。
そのとき拓杜ちゃんは“慌てる様子”だったといいます。
直前にコーチが離れたことについては?
当時現場にいたコーチ:
「ヘルパーがついている子を見るべきだったけど、ほかの遊んでいる子とか、いろいろやっていることに目を奪われてしまったと。赤い台の上に立っていたので、そこまで(安全上)問題はないと判断したんだと思う。(拓杜ちゃんの)級的にもまったくできない子じゃないというか、なおさらもしかしたら大丈夫だろうと思ったのかもしれない」
体からはずれたヘルパーのひもは、直前にコーチの1人が結んでいたということです。
当時現場にいたコーチ:
「普段の練習通り結んだといっているので、それは緩くはなかったといっていたので、だから本当に不可解なのが、どうしてとれちゃったんだろうというのがわからない」
拓杜ちゃんの父親は25日、私たちの取材に「もう二度と子どもが亡くなる事故は起きてほしくない」と話しました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/44f53f12ee050fe85bfb7d2c382480eefe5bd856
2023年3月29日23時5分にYAHOOニュース(北海道放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2022年4月、知床半島沖で起きた観光船沈没事故を教訓に、水難学会が行なった冷たい水から身を守るドライスーツの実証実験の結果が公表されました。
胸などにセットしたのは、温度を計測するセンサー。
そして最後に着用するのはドライスーツです。
2月、宮城県で行われたこの実証実験は、冷たい海で事故が起きた際の救助の可能性を探るために水難学会が行ったものです。
2022年4月、観光船が沈没し、20人が死亡、6人が行方不明となった知床半島沖の当時の海水温はおよそ3度。
海水に浸かった乗客・乗員は短時間で体温を奪われ意識を失ってしまったと考えられています。
水難学会 斎藤秀俊会長:
「今のところ対策としては、救命胴衣の着装というところにとどまっておりますので、いわゆる体の冷え、低体温症に対する何らかの対策については法令でも決まっていない」
2月の実証実験では、厚さの異なる3種類の衣服の上に防水性のドライスーツを着て、15分間、水温0.5度のプールに浮かび体温の変化を調べました。
「冷たい?痛み感じる?」
「つま先がしびれるような感覚」
実験の結果、ダウンジャケットの上にドライスーツを着た人は、上半身の体温が30度前後で保たれ、ドライスーツに保温効果が期待できることがわかりました。
水難学会 斎藤秀俊会長:
「救助が来るまで生きていることができる水温は17度。
17度よりも水温の低いところでは、ドライスーツを着装するというのがこれから理想の形になってくるのではないか」
水難学会では、2022年をめどに、ドライスーツで体温が1時間以上保てることを証明したうえで、簡易型ドライスーツの開発に取り組みたいと話しています。
なお、事故があった斜里町のウトロを拠点とする小型観光船の運航会社3社は、4月28日から今年の営業を始めます。
3月29日(水)「今日ドキッ!」午後6時台
https://news.yahoo.co.jp/articles/8950b47627f42bba46692277b5f18f444df1b8cf
2022年12月26日17時0分に上毛新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
群馬県みなかみ町藤原の奈良俣ダムで24日に潜水作業中の男性が死亡した事故で、県警沼田署は25日、男性が埼玉県内の水中工事会社の潜水士(68)と判明したと発表した。
同署によると、男性は水門ゲート取り換えのため、水深約3メートルで作業。
堤防からクレーンでつるしたゴンドラに乗り、ドライスーツを着て1人で潜っていた。
地上のコンプレッサーで空気を送っていた。
堤防で補助をしていた作業員が、ドライスーツが膨らんで浮いてきた男性に気付いて引き揚げたが、既に呼吸をしていなかったという。
同署が詳しい事故原因を調べている。
https://www.jomo-news.co.jp/articles/-/221527
2022年12月19日16時25分にYAHOOニュース(静岡朝日テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月、静岡県の下田港で乗用車が海に転落した事故で、素早い行動により人命救助に貢献したとして、クルーズ会社の社員5人が消防から表彰されました。
表彰されたのは伊豆クルーズの飯田さんら社員5人です。
消防によりますと、飯田さんは11月13日午前10時半ごろ、東京都の男性が運転する乗用車が、下田港の桟橋から海に転落するのを目撃しました。
車は岸壁からおよそ20メートル沖で3分の1が沈んだ状態で、飯田さんは上着だけを脱ぎ、船の係留ロープを持って海に飛び込みました。
そして、車の後輪シャフトにロープを結び、他の4人と共に岸壁までたぐりよせて、消防隊が到着するまで水没を防ぎました。
飯田さん:
「15、6年前にも同じような事案がありましてですね、その時は車がすぐに沈んでしまって、僕も飛び込んだんですが、何も出来なくてですね。
次になった場合は、ロープを持って飛び込んで車軸に掛けるのが一番早いかなと思ってまして、イメージトレーニングじゃないですが、そういう形で心掛けていました」
男性は救出時、心肺停止状態でしたが、救急搬送途中に自発呼吸ができるようになり、12月2日に退院したということです。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0553a7ab48ef123d61dd09227d4b4dbed0ee8417
12月19日17時22分に朝日新聞からは、車が完全に水没していれば助からなかったかもなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11月13日午前10時半ごろ、下田港の外ケ岡桟橋付近で、観光に訪れていた東京都の50代男性が運転する車が誤って海に転落した。
仕事中に、観光客らが騒いでいるのに気づいたのが、遊覧船を運航する伊豆クルーズの営業担当、飯田さん(53)。
既に119番通報がされていることを確認した後、上半身裸になり、近くにあった船の係留ロープを持って海に飛び込んだ。
車は岸壁から約20メートル離れた海上で前部の3分の1ほどが沈んだ状態だった。
飯田さんが後輪の車軸にロープを結びつけると、同僚4人や近くにいた観光客らがロープを引っ張って車をたぐり寄せ、沈むのを防いだ。
男性は駆けつけた救助隊員によって車から救出された。
男性は心肺停止の状態だったが、救急車に収容した後に自発呼吸が回復。
12月2日に退院し、後遺症もないという。
消防本部は「車が完全に水没していれば水深約7メートルの海中での潜水救助活動となり、救命率は大きく低下していた」とみている。
飯田さんに感謝状を手渡した井上消防長は、「迅速で勇気ある救助活動に感謝します」とたたえた。
飯田さんによると、十数年前にも車が海に落ちる事故があり、この時は車が沈んでしまったため、「同じような事故が起きた時のことを考え、イメージトレーニングをしていた」という。
今回、車に人が乗っていることは確認できなかったが、「無人の車が転落するとは考えにくい」と、すぐに海に飛び込んだ判断も功を奏した。
高校、大学時代は水泳部員で、泳ぎにも自信があった。
1週間ほど前に男性からお礼の電話を受けたという飯田さんは、「助かって何より。観光客など近くにいた30人ほどの人たちがロープを持つなどして協力してくれたおかげです」と話した。
https://mainichi.jp/articles/20221219/k00/00m/040/143000c
※事故当時の報道は下記参照。
(2022年11月13日付 テレビ静岡)
13日午前10時半頃、下田市外ヶ岡の下田港で「海に車が落ちた 人が乗っている」と、近くにいた人から警察に通報がありました。
近くにいた人:
「バシャーンだよね。波しぶきが出たというので見に行ったらこの状態」
警察や消防によりますと、運転席には50代の男性が乗っていて、転落から約15分後に消防に救助されましたが、意識不明の状態で病院に搬送されました。
事故を目撃した人によりますと、男性の車は遊覧船の乗り場付近からバックで海に転落したということです。
警察は、事故が起きた原因を詳しく調べています。
https://www.sut-tv.com/news/indiv/19035/
2022年11月5日18時0分にテレビ大分から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5日午後、大分県佐伯市の工事現場で男性作業員が川に転落する事故がありました。
男性は心肺停止の重体で病院に搬送されましたが、その後、死亡が確認されたということです。
事故が起きたのは佐伯市長良の堅田川の工事現場です。
警察や消防によりますと5日午後3時前、工事関係者から「作業員が土のうと一緒に川に落ちて上がってこない」と119番通報がありました。
転落したのは男性作業員で、心肺停止の重体で通報からおよそ1時間後に佐伯市内の病院に搬送されました。
そして、搬送からおよそ1時間半後に死亡が確認されたということです。
当時、現場では土のうを設置する作業が行われていたということで、警察が事故が起きた原因を詳しく調べています。
https://tosonline.jp/news/20221105/00000005.html
11月6日18時21分にYAHOOニュース(大分放送)からは、土嚢のヒモに足を絡ませて転落し溺死したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5日午後3時前佐伯市長良の堅田川の工事現場で、「土のうと一緒に作業員が川に転落し上がってこない」と消防に通報がありました。
駆けつけた警察と消防が、転落した佐伯市の潜水士・古戎さん(53)を引き上げました。
古戎さんは病院に運ばれましたが、およそ2時間半後に死亡しました。
死因は溺死でした。
警察によりますと、現場では当時、複数人で水中に土のうを積む作業をしていたということです。
また、消防によりますと、通報した工事の関係者は「古戎さんが土のうのひもに足を絡ませて転落した」と話していて、警察が事故の原因を調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0a041861afdd55d11dcd859cada25cf9de94841a
(ブログ者コメント)
映像から推定すると、フレコンタイプの大型土嚢のヒモに足を絡ませて転落した模様。
2022年9月2日20時25分にNHK千葉から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2日午後2時50分ころ、千葉市中央区を流れる生実川で「男の子が取水口にはまり溺れている」と、通りかかった人から消防に通報がありました。
男の子は駆けつけた消防などにおよそ30分後に助け出されましたが、搬送先の病院でまもなく亡くなりました。
警察によりますと、亡くなったのは千葉市緑区の中学1年生、早川さん(12)で、同級生2人と現場付近で遊んでいたところ、川に設置された取水口に体の一部が入り、抜け出せなくなったとみられるということです。
千葉市によりますと取水口は直径30センチで、下流に排水するために設置されていたということです。
現場付近は当時、水深がおよそ1メートルあり、取水口は水面から出ていなかったということで、警察が詳しい状況を調べています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/chiba/20220902/1080018893.html
9月2日18時15分に産経新聞からは、管に尻を吸い込まれた、3人で助けようとしたが流れが強かったため119番した、事故前に通行人に注意されていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2日午後2時50分ごろ、千葉市中央区の生実(おゆみ)川で遊んでいた中学1年生の男子生徒1人が、川の中にある排水管のようなものに下半身を吸い込まれた。
ともに遊んでいた同級生2人と通行人が助けようとしたが、管の水を吸い込む流れが強く、119番通報。
救助隊と消防隊が計5隊かけつけ、午後3時20分に救助したが、男子は搬送先の病院で死亡が確認された。
千葉中央署によると、市内の中学校に通う中学1年の3人は、川で遊んでいた際、通行人に「危ないぞ」と注意されていたという。
川の深さは大人の腰くらいの高さだったとみられているが、管に尻を吸い込まれ、顔も水面下に入って抜けない状況だった。
https://www.sankei.com/article/20220902-65DTUPNMYVO3VDS3KDNKIXASOI/
9月2日17時39分にYAHOOニュース(千葉日報)からは、パイプ状の排水溝に吸い込まれた、大雨注意報が出ていて水かさが増していたが肩の高さまで水に浸かって遊んでいたなど、など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
千葉中央署によると、早川さんは同級生2人と遊びに来ていて、パイプ状の排水溝に吸い込まれて溺れたとみられ、顔まで水に漬かっていた。
当時、雨の影響で水かさが増していたという。
市総合治水課によると、排水溝は直径約30センチ。
近くで工事をしていた男性は、「男の子3人が川で遊んでいるのを見た。1人は肩の高さまで水に漬かっていて、(同僚が)危ないよと注意していた。買い物で1時間くらい離れて戻ってきたら事故が起きていた」と話した。
近所に住む40代主婦は、「以前から夏休みに川で小学生たちが遊んでいるのを見かける。問題は聞いたことがなかった」と驚いた様子だった。
気象庁によると、関東周辺に前線が停滞し、暖かく湿った空気が流れ込んだ影響で、千葉市では2日、午前8時ごろから雨が降り始め、午前11時から正午までの1時間で最大15ミリのやや強い雨を観測した。
市内には大雨注意報が出ていた。
レーダー解析では、内陸部など市内の一部で午前9時ごろ、30ミリ以上の降水量も確認されている。
同庁担当者は、「上流で強い雨が降れば、下流では雨が強くなくても増水する危険性がある」と話した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/153e10a7cd581dfe26ff655d4fd227e50af2e301
9月2日21時38分にYAHOOニュース(日テレNEWS24)からは、大人1人が助けに入っていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察や消防によりますと、2日午後3時前、千葉市中央区の生実池で、「男の子が溺れている。大人1人が助けに入った」と通報がありました。
警察や消防が現場に駆けつけ、捜索開始からおよそ30分後に水中の排水口の部分に引っかかっている状態の男子生徒を救助しましたが、その後、搬送先の病院で死亡が確認されました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/b27a2c41effa1e72b65257b4b19f0dcb9f05492b
9月6日12時13分にYAHOOニュース(千葉日報)からは、市は川の両側に緊急対応としてロープを張ったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同市の神谷俊一市長は5日の定例記者会見で、事故があった川の両側にロープを張り、緊急的な再発防止措置を取っていることを明らかにした。
今後、柵や立ち入り禁止を伝える看板の設置なども行う。
市総合治水課によると、事故があったのは市が管理する河川で、当時は川の周囲に柵やロープなどはなく、誰でも川に近づける状態だった。
市は事故翌日の3日、川の下流側約20メートルにロープを張り、立ち入り禁止の張り紙も掲示。
今後、柵などを設置するほか、地元小中学生らに川に近づかないよう注意喚起も行っていくとした。
(ブログ者コメント)
事故現場は、上方に見える狭い水路のような川だと思われる。
その川は、こんな感じ。
グーグル撮影時は草は茂っておらず、水もほとんどない感じだ。
川の途中にチラっと見えている白っぽいものが排水溝だろうか?
この角度からも、ガードレールの向こうに排水溝らしいものがチラっと見えている。
2022年8月18日19時36分にYAHOOニュース(CBC News)から、下記趣旨の記事が複数枚の写真付きでネット配信されていた。
多発する夏の水難事故。
愛知県豊田市の矢作川(やはぎがわ)で過去、水難事故が相次いだポイントがあります。
そこで起きているのは「おいで おいで現象」だと専門家は話します。
川に潜む危険について取材しました。
【写真を見る】川に潜む危険 そこで起きているのは「おいで おいで現象」 過去10年でおよそ10件の死亡事故が起きた場所とは
豊田市池島町の矢作川。
今年5月には19歳の男性が川に流され、死亡しました。
また、3年前にもこの付近で小学生の女の子2人が死亡しています。
(記者):
「付近には危険を知らせる看板が、数多く設置されています」
河川敷では、かつて無料でキャンプやバーベキューを楽しめましたが、あまりに水難事故が起きたことから、おととし3月から閉鎖されています。
豊田市消防によりますと、このあたりでは過去10年ほどの間に、およそ10件の死亡事故が起きているということです。
そこで、かつて事故調査にもあたった水難学会の斎藤秀俊会長に聞きました。
(水難学会 斎藤秀俊会長):
「矢作川の池島公園の辺りは、人が(川の)深いところに導かれる原因があった。川がおいで、おいでするんですよ。(その周辺は)川には珍しい砂浜。海のような砂浜があってすごくアクセスしやすい」
その砂浜の先に危険が潜んでいるのです。
【 “アリ地獄”でパニックに】
これまで救助活動にあたった豊田市消防の訓練時の映像です。
広い砂浜があり、穏やかな流れの浅瀬が見てとれますが、その先に危険が。
(水難学会 斎藤秀俊会長):
「砂で急に深くなるのはすごく厄介で、深いと思って戻ろうと思っても、もう戻れない。砂が崩れてアリ地獄のようなもの」
ひざの高さほどの水位の浅瀬の先に突然深みが現れます。
驚いて引き返そうにも、足元は砂地で踏ん張りがききません。
そして、パニックに陥るというのです。
同じような特徴を持つ川での実験映像です。
浅瀬から進んでいく女性。
すると、急に体が沈みました。
わかっていても身の危険を感じてしまうような状況です。
さらにもうひとつの危険が…。
【岸に近づけない渦「循環流」とは】
(水難学会 斎藤秀俊会長):
「『循環流』がぐるぐる回るんですね。上流から下流に流れるのと同時に、分岐して砂浜のほうを通って、また上流に戻る。その流れ(循環流)があるから戻れない」
矢作川の「循環流」。
本流に対してうずをまいている部分があります。
この流れに巻き込まれると、岸に近づけない状況が生まれるのです。
(豊田市消防本部足助消防署 中根消防司令補):
「プロの消防隊員でも、岸まで戻ってくることは難しい。水流も深さもあるところから、フィンなしで戻るのは難しい」
河川財団によりますと、2003年から去年までの間に、死亡事故が3件以上起きている水難事故多発地点が全国に40か所あり、そのうち愛知と岐阜で合わせて14か所もあるということです。
もしも、川で危険に遭遇したらどうすべきなのでしょうか?
(水難学会 斎藤秀俊会長) :
「背浮きというのを皆さんに教えている。背中を下にして、水面の上に仰向けのような状態で浮かぶ。とにかく呼吸を確保すること」
https://news.yahoo.co.jp/articles/a9f5fbf846e0db6a445eb2ce76b7314af41f326c
2022年8月9日16時34分にYAHOOニュース(東海テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
岐阜県関市の板取川で2022年7月、男性が流されて死亡する事故が2件続けて発生しました。
板取川は水難事故が多発している川で、原因について川の専門家と共に調査しました。
【立て続けに死亡事故が発生… 板取川では2021年までの14年間で22人が死亡】
2022年7月17日、岐阜県関市の板取川で「友達が川に流された」と消防に通報がありました。
流されたのは名古屋市に住む30歳の男性で、友人らおよそ30人と河原でバーベキューをしていましたが、ほかの5人と川に入った際に流され、その後、行方がわからなくなりました。
事故から1週間後の24日、およそ23キロ下流の美濃市の川原で釣り人が全裸の遺体を発見し、27日に身元が確認されました。
事故当時、現場の板取川は前日に降った雨の影響で水位が70センチほど高く、流れも速くなっていたということです。
また25日には、同じ関市の板取川で「友達が川に流された」と警察に通報がありました。
通報からおよそ20分後、泳いでいた場所から上流に30メートルほど離れた川底で男性が沈んでいるのが見つかり、その後、病院に運ばれましたが、まもなく死亡しました。
死亡したのは21歳の男子大学生で、大学の友人3人と川に遊びに来ていて、上流の岩場を目指し泳いでいたところ、途中で流され溺れたということです。
警察庁によると、2021年に起こった水難事故による死者・行方不明者のうち、およそ半数が河川や湖などで事故に遭っています。
河川財団のデータによると、河川や湖などの水難事故は夏休みに集中し、7月・8月の発生件数は全体の半数以上となっています。
事故があった板取川は関市や美濃市を流れ、長良川に合流する川ですが、2021年までの14年間で58件の水難事故が起き、22人の方が亡くなっています。
水難事故の原因はどこにあるのか、ドローンを使って川の専門家と共に調査しました。
【板取川上流の午渡橋では岩やブロックで変化する水流に注意!】
名古屋から車でおよそ1時間半。
岐阜県の板取川。
岐阜県を中心に、消防や警察などに川での救助を指導しているレスキュー3ジャパンの佐藤さんにご協力いただきました。
まずやってきたのは、板取川上流の午渡橋(まわたりばし)の付近。
ここでは過去14年間で2件の水難事故が発生し、1人が亡くなっています。
ドローンを飛ばし、上からその様子を観察してみます。
美しい流れですが、危険は潜んでいました。
佐藤さんがまず指摘したのは、岩にぶつかる波です。
佐藤さん:
「縦渦(たてうず)という独特の、上から下に向かって渦が作られますので、よく一般の方が気づいたら水に沈み込まされるのも縦渦の流れのせいになります」
一般的に、川の流れが岩に当たったあとは左右に避けて流れます。
しかし流れが強いと、ぶつかった勢いで流れが上向いたあと、下に下がる「縦渦」という現象が起き、岩の少し前に白波が立ちます。
見た目はさほど大きなものではありませんが、飲み込まれると、沈み込む水流と重力が重なった強烈な力が働き、ライフジャケットなどの装備をしていなければ、川底に飲み込まれ溺れてしまう危険な現象です。
全国的にも、この縦渦に飲まれてしまう事故が多いといいます。
さらに川の様子を見ると、佐藤さんがもう一つ危険な場所を発見しました。
佐藤さん:
「コンクリートブロックの上流側に流れが当たっている所は、極めて危険です。流れてくる人がコンクリートブロックに当たった瞬間に、隙間の方に流れは押そうとしますので、中に潜ってしまったら場合によっては脱出できないこともあります」
流れが集中するブロックの隙間に体が入りこんでしまうと、水流に押され隙間から抜け出せず、さらに沈み込む力も働き溺れてしまうといいます。
また、この時、ブロックの陰に隠れてしまうため、発見も遅くなるため、ブロックのような人工物には近づかないことが大切です。
【「高い所から見て地形の把握を」 洞戸阿部地区では川の深さに注意!】
先ほどの場所から下流に下った洞戸阿部(ほらどあべ)地区。
ここでは過去14年間で4件の水難事故が発生し、2人が亡くなっています。
雨が降ってきたためドローンは飛ばせませんでしたが、道路から見て危険なポイントを教えてもらいました。
佐藤さん:
「中州からこちらの川の右岸の浅い所、流れが緩い所でしたら楽しく遊べるんじゃないかと思います。中州から左岸に近い方になってきますと、急に深くなったりとか急に流れが速くなる」
水質が良い場合は色の違いで深さがわかります。
川の右岸は底が見えていますが、左岸は底が深いため緑色に。
水難学会が公開している実験映像をみると、濁っていて一見わかりませんが、川の中央へ進んでいくと、ひざくらいの高さから一気に肩辺りまでの深さに変わりました。
この深さになったときに戻ろうと思っても、川底は砂利やぬかるみで滑ってしまい足を取られ、深い方へ落ち込んで溺れる原因になります。
川遊びをする場合は、「ドローンとまではいかないものの、一度できるだけ高い位置から見て欲しい」と佐藤さんは話します。
佐藤さん:
「河原に降りてしまうと、自分の視点が低くなってなかなか視界が狭くなるので見にくいんですが、ちょっと高い所からだいたいの川の地形を見て、自分たちが安全に遊べる範囲を高い所で作ること、その目印をつけておくこと、その範囲内で遊ぶことによって安全に楽しく遊べるのではないかと考えております」
【川で遊ぶときのポイントは「ライフジャケットを着てひざ下まで!」】
実際に川で遊ぶときの注意点について、水難学会の斎藤会長は、「ライフジャケットを着て、ひざ下までのところで遊ぶこと」と指摘します。
ライフジャケットを着れば安全というわけではありません。
ライフジャケットを着ていても、腰の深さの川に入ってバランスを崩してしまうと、浮いて流され始めます。
ライフジャケットをつけていることで浮力が働きますが、川の流れによって簡単に流され、水に飲み込まれる可能性があります。
ライフジャケットを着た上で、転んでもお尻がつき、流されにくいひざ下までの所で遊ぶようにしてほしいということです。
また、川は流れの音が大きく、助けの声が届きにくいので、「子供を含め、川に入っている人から目を離さないこと」「大人が下流にいることで、いざ流されはじめたときに助けやすい」と指摘しています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/7064586b597d2a8b550758f2cbe2c037b4d1fbf9
2022年7月25日19時8分にYAHOOニュース(山陰放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
山陰地方では日本海の海岸での水難事故が相次ぎました。
鳥取県米子市では24日、親子が流され父親が死亡。
島根県浜田市では中学生が流され、意識不明の状態で搬送されました。
専門家は、事故が相次いだ背景には、共通点があると指摘します。
キーワードは「日本海の低気圧」です。
24日午後、鳥取県米子市の弓ヶ浜海岸で、親子2人が沖に流されているのを海水浴客が発見し、警察に通報しました。
目撃者;
「沖に流された息子が1人で入っていて、危ないよっていうのでお母さんに言って、お父さんも来て、僕が110番している間に、お父さんが助けに行きました。
浮き輪だけこっちに返ってきました」
警察などによると、2人は家族3人で海水浴に来ていましたが、40歳の息子が沖に流され、67歳の父親が浮き輪を持って救助に向かったということです。
救助を手伝った人:
「途中から男性が浮き輪から外れて、多分水の中に入っていったんだと思います、
溺れてしまって…奥に行けば行くほどかなり波は高かったみたいで、2mくらいあったと思います」
2人は救助され、市内の病院に搬送されましたが、父親の死亡が確認されました。
息子は意識はあるということです。
また、23日には島根県浜田市の国府海水浴場で男子中学生1人がおぼれました。
沖合30メートル付近に中学生があおむけで浮いているのを、ライフセーバーが発見。
救助され、病院に運ばれましたが、意識がなかったということです。
中学生は家族と泳ぎに来ていたと見られます。
浜田市では23日、別の海水浴場でも、男女7人の若者が沖に流されました。
「助けて」と叫びながら流されていたということです。
7人は浮き輪を付けていて、近くでサップをしていた人に救助されるなどして、全員が無事でした。
【原因は「離岸流」ではなく「日本海の低気圧」の可能性】
別々の場所で相次いだ水の事故。
専門家は3件の事故について…
一般社団法人水難学会 斎藤秀俊 会長:
「一般的な離岸流だと、せいぜい秒速30センチ前後なので、あまり流されてるって気が付きません。
だんだん遠くに行ったなという流れです。
陸の人がびっくりするくらいというのは、相当速い流れです。そうすると、離岸流よりも別のメカニズムを考えた方がいいと思います」
原因は「離岸流」とは考えにくいとした上で、3件の事故には、ある共通点があると指摘します。
斎藤会長:
「今回の3つの事故は、ほぼ共通していて、弓なりになっているような砂浜で起こっています。
1日あるいは2日の間で同じような事故が起こるというのは、だいたい原因が同じです。
その1つの原因によって、それぞれの条件にあった海岸で、ある流れが発生し、その流れに乗っかって沖に向かって流されるのです」
水難学会の斎藤秀俊会長は、3件の事故は「同時多発的」として、日本海側を通過した「低気圧」に注目します。
斎藤会長:
「今回、特に、まずは島根県、それから次に鳥取県に行く。
ということから考えると、どんどん東の方に事故が移っていくことで考えれば、ちょうどその直前に、低気圧が西から東に向かって日本海側を進んでいます。
ですから低気圧によって出た波、波向きがちょうど合った海水浴場で大きな流れができてしまって、その流れによって流されてしまった、今できる推測だと、そういうことが考えられます」
【太平洋側は「土用波」に警戒を】
また、今後の注意点として、海水浴場ではない場所では泳がないことはもちろん、海水浴を楽しむタイミングを考えてほしいと言います。
斎藤会長:
「今回の3件の事故を見て、1つだけ注意するのは、日本海側を低気圧が通った後は、しばらく海水浴しない方がいいということです。
せめて低気圧が通過してから、3日くらいは海に入るのは控えたほうがいいと思います」
また、太平洋側では今の時期、別の波にも注意が必要だと話します。
斎藤会長:
「よくあるのが太平洋側で、土用波というのがあります。
土用波は土曜に来る波ではなく、土用の丑の日の土用です。
土用波が関東地区を襲ったりすると、ほぼ同じ日に同じような事故が発生します。
こういうケースを同時多発的と呼び、警戒が必要です」
https://news.yahoo.co.jp/articles/93bdcfe2587b9cfaa6af3e24ba1e8529ac0de9fc
2022年7月25日21時30分にYAHOOニュース(南日本新聞)から、下記趣旨の記事がプールの写真付きでネット配信されていた。
24日午後3時半ごろ、鹿児島県指宿市十町の指宿Sホテルで「女性がプールで溺れている」と従業員が119番した。
福岡県筑紫野市紫1丁目、女子大学生(21)がプールの底に沈んでいるのを宿泊客や従業員が引き上げたが、搬送先の病院で死亡した。
死因は水死。
指宿署によると、プールは長さ22メートル、幅9.5メートル、深さ1.2~2メートル。
女性は深みで溺れかけた妹を助けようとして溺れたとみられる。
泳いでいたのは2人だけだった。
ガラス越しにロビーから見ていた宿泊客や従業員が、自力でプールサイドに上がった妹が浮輪をプールに投げていたため、異変に気付いた。
女性は家族旅行で訪れていた。
ホテルによると、従業員が巡回するが監視員は置いていない。
鮫島支配人は、「事故防止策を見直し、安全に努める」と話した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a7800dec55b9a56e42fa41cec6c1e82414100e1d
7月25日15時10分に朝日新聞からは、妹を助けようと深さ2mの場所に行き溺れたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・病院に運ばれたが、約2時間後に死亡した。
指宿署によると、山田さんは家族で旅行に来ていた。
おぼれかけた妹を助けようとして深さ約2メートルの場所にいき、おぼれたという。
当時、プールにいたのは山田さんと妹だけで、監視員はいなかった。
妹が自力でプールサイドに上がり、山田さんに浮輪を投げて助けようとしているのにホテルの従業員が気づいた。
近くにいた男性客が飛び込んで山田さんを引き揚げた。
プールは浅いところで1メートル、深いところで2メートルあるという。
https://www.asahi.com/articles/ASQ7T51N9Q7TTLTB00W.html
7月25日7時42分にNHK鹿児島からは、水深2mのところに沈んでいたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察や消防によりますと、女性がプールの水深2メートルのところでうつ伏せで沈んでいたのが見つかり、病院に搬送されましたが、およそ2時間後に死亡が確認されました。
警察によりますと、山田さんは一緒にプールで泳いでいた妹が溺れかけているのを助けようとしたところ、溺れたということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kagoshima/20220725/5050019667.html
(ブログ者コメント)
ホテルのプールで水死したという事例は珍しい。
2022年7月23日16時52分にNHK岩手から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
23日午前9時前、金ケ崎町西根にある農業用のため池「吉田沢堤」で草刈りをしていた、農業・宮舘さん(男性、57歳)が、草刈り機ごとため池に転落しました。
近くで作業していた会社員の齊藤さん(男性、62歳)が、助けようと池に飛び込みましたが、2人とも溺れました。
2人のうち、齊藤さんは転落から15分後に、最初に落ちた宮舘さんは1時間半後に救助されましたが、いずれも搬送された病院で死亡が確認されました。
2人が落ちた地点は、水深が2メートル30センチほどあり、泥がたまり、水草が茂っていたということです。
2人は、ため池周辺の水路を管理するグループのメンバーで、事故が起きる15分ほど前から、同じグループのメンバー14人で草刈り作業をしていたということです。
2人が作業していた場所は、コンクリートで舗装されたのり面で、警察は足場の悪いところで作業していて、誤って転落したものとみて、当時の状況について調べています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/morioka/20220723/6040014950.html
7月23日18時30分にYAHOOニュース(岩手めんこいテレビ)からは、現場は草が濡れていて滑りやすくなっていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
23日午前9時ごろ、金ケ崎町西根のため池で草刈りをしていた近くに住む宮舘さん(57)と齊藤さん(62)が池に転落したと、一緒に作業をしていた人から通報がありました。
2人は救急隊などに救出されましたが、心肺停止の状態で病院に運ばれ、死亡が確認されました。
警察によりますと、転落した宮舘さんを助けようとして齊藤さんも池に入りましたが、溺れたということです。
現場は草が濡れてすべりやすくなっていて、警察では事故の詳しい原因を調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ff9d9c3ead67d8c71d481b58a5551956ee3d44a4
7月23日18時48分にYAHOOニュース(河北新報)からは、雨が続iいて池は増水していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
池の周囲には柵があり、2人は内側ののり面で作業していた。
同署は、農業男性が足を滑らせたとみている。
2人は同日午前8時半ごろから、ほかの住民12人と除草作業をしていた。
近所の自営業50代女性は、「雨が続き、池は増水していた。農業用水は地元の人たちが手入れをしてくれていた。こんな事故が起きるとは思わず、残念だ」と話した。
現場はJR北上駅から南西に約10キロ。
https://news.yahoo.co.jp/articles/24855a8baf2ff577ba0f4f1f15827dd8befd2f0f
7月25日6時51分にYAHOOニュース(斎藤水難学会会長の寄稿文?)からは、ため池で2人同時に亡くなる事故は近年あまり聞かない、複数人で作業する時はバディシステムなどの対策をとったほうがよいなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
7月と8月は、ため池草刈り時の溺水事故が頻発します。
なぜでしょうか。
どうしたら助かるでしょうか。
草刈りを含めた農作業中のため池転落・溺水事故のうち、2人が同時に亡くなる事故は近年あまり聞きません。
重大事故だと判断します。
この日は多くの人数で草刈りをしていたようです。
それであればなおさら、「これだけでも知っていたら、誰も命を落とさずに済む」という簡単な救助法があります。
【農作業中のため池溺水事故の実態】
筆者は最近、全国各地のため池サポートセンター主催の研修会に講師でお邪魔する機会が増えました。
その際の参考資料として、ため池での作業中の事故例を集めています。
新聞等に掲載された農作業中のため池溺水事故は、この10年間で少なくとも15件。
15人が命を落としています。
内訳は、発生時期では7月3件、8月3件を筆頭に、農繁期に事故が集中します。
作業内容では、草刈り6件、水量調整7件でした。
年齢は70歳代8人、60歳代5人で、犠牲者には高齢者が多く見られます。
今回の事故と同様に、草刈り機を抱えながら池に転落した事故としては、2016年7月に鳥取県で農業の男性(68)が命を落とした例があげられます。
【草刈り中に考えられる転落の要因】
図1をご覧ください。
谷池にしても皿池にしても、転落の発生しやすい最も危険な場所は、水を留めるために作られた堤体のうち、遮水を担う斜面(のり面)です。
通常、表面には、ゴム張りやコンクリート張りをしてあります。
遮水斜面全体がゴムやコンクリートで覆われていれば草刈りの必要はほぼないので、ここに草刈り機を入れることもないでしょう。
ところが、図1に示すように斜面の水面に近いところでゴムシートなどが途切れていると、そこから斜面に従い堤体の天端に至るまで草が茂り、草刈りをしなくてはならなくなります。
図のような斜面であれば、草刈り中はゴムシートの表面が作業者の視野から外れます。
足元のどこまでがゴムシートなのかよくわかりません。
そしていよいよゴムシート周辺の草刈りに入ります。
刈られた草がゴムシートの上に横倒し状態で積まれると、ゴムシートの存在にますます気づきにくくなります。
草刈りが一段落すれば、ゴムシートの上の刈られた草を集めようとします。
その時、草に隠れたゴムシートの上にのってしまい、滑落してため池に吸い込まれます。
ゴムは表面が乾いているとなかなか滑りませんが、濡れたらいっきに滑りやすくなります。
刈った草の水分が漏れ出してゴムシートの表面で潤滑剤になったと言えます。
動画Iの後半では、濡れたゴムシート表面で筆者が滑り、落ちてからしばらく茫然とする様子がわかります。
これが足のつかない池だったら、茫然としている間に溺れることになります。
※動画Ⅰ https://youtu.be/XHqysx1tOhE
【大切な作業者の命を守るために】
基本は次の3つです。
1.救命胴衣の着装
2.複数人数での活動
3.携帯電話の常時携帯
とはいっても、現場では「ないものねだり」の様相もあります。
例えば、夏場の暑い時期の救命胴衣の着装は、身体を動かしながらなので、体温上昇を招きます。
筆者でも、作業着の上に救命胴衣を着装した姿では、このところ続いている炎天下のテレビのロケ現場で20分持ちません。
現実的に無理があります。
ならば、救命胴衣を着装せずに命を守ることを考えましょう。
その場合には複数人数で、特に2人一組のバディーシステムで、お互いが安全確認をしながら活動します。
そして、作業箇所の直近には必ずしっかりしたロープを準備します。
当然、天端から池の少なくとも5 m先まで届くくらいの長さのロープでなければなりません。
種類としては、フローティングロープ(主材:ポリプロピレン)がベストです。
どう使うか?
滑落した人はすぐに力を抜いて背浮きの状態になってください。
靴や服は脱ぎません。
そうすれば、自然と背浮きの状態になります。
この状態なら、茫然としていても呼吸はできます。
陸の人は「ういてまて」と声をかけてロープの先を投げて渡します。
池に浮いている人がロープを両手でつかんだら、ロ-プで引っ張りながら静かに岸に運びます。
足が届くようになったら、池の中にいる人に立つように指示します。
そこからは、動画IIに示すように、ロープをつかみながら池の中の人は池から脱出します。
※動画Ⅱ https://youtu.be/GxilHh3g2Is
昨今の農業の担い手不足・人手不足で、どうしても1人で草刈り作業をしなければならない場合は、携帯電話の常時携帯と救助ネットの敷設を心がけましょう。
最近の携帯電話は、少々水に濡れても使えます。
背浮きしながら、あるいはため池の立てる場所から119番通報して、消防の救助隊を呼びます。
GPS機能がONになっていれば、「助けて」の一言で消防119番の受付台ではおおよその場所がわかり、救助に来てくれます。
救助用ネットは、遮水斜面の全面に張ります。
どこから滑落したとしても、元の場所に這い上がることができますし、そもそも、ネットのおかげで滑落しにくくなります。
耐候性のよい樹脂ネットを選ぶようにします。
【さいごに】
総務省による「ため池の安全管理に関する行政評価・監視の結果」によれば、「安全管理に関する農林水産省の通知等が、施設管理者に周知されていない」とされています。
筆者・水難学会もYahoo!ニュースを活用しながら安全啓蒙に努めていますが、いまだに全国の施設管理者に必ずしも情報が届いていないと実感しています。
https://news.yahoo.co.jp/byline/saitohidetoshi/20220725-00307008
7月26日20時26分にYAHOOニュース(岩手めんこいテレビ)からは、傾斜25°以上の濡れた斜面は滑って上がれないなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ため池での事故について専門家は、「滑り落ちると、ぬれた斜面を上がるのは非常に困難」と指摘しています。
そのうえで、「万が一、転落した場合は、仰向けに浮いて救助を待ってほしい」と呼びかけます。
水難学会 斎藤秀俊会長 :
「特に、農業用のため池はすり鉢状になっている。一度水の中に足を入れたり斜面が滑りやすかったりすると、ため池に滑り落ちるように落下してしまう」
水難事故の対策を研究する水難学会の斎藤秀俊会長は、草やコンクリートなどの種類に関わらず、ぬれた斜面を上がるのは困難と話します。
斎藤会長:
「角度が緩ければ、はい上がれる。
ところが、分度器の角度で25度を超えると、それよりも角度が急になると、滑って水の中から上がれなくなる。
長靴、普通の靴、サンダル、靴の種類を選ばず、ぬれた斜面だと簡単に滑って落ちてしまう」
照井記者:
「男性が立っていたとみられる法面は急なうえ、藻が張っていて滑りやすように見えます」
実際に、今回の事故の現場でも、斜面の傾斜は29度ありました。
斎藤会長は、作業する際はなるべく複数人で作業することや、ロープやネットなど転落時につかめるものを準備しておいてほしいと述べます。
斎藤会長:
「大人数で作業をするなら2人1組で、必ずそばにロープを置いておく。
浮いていたり足を踏ん張って立てていたりしたときに渡せるくらいの長さのロープを準備しておく。
もし、どうしても一人で作業をしなければならないときは、携帯電話は常にポケットの中に入れておく。
転落してから自分で上がるためのネット・樹脂状の網を斜面に垂らしておく」
そのうえで、万が一転落した場合には、呼吸を確保するため、浮いたまま救助を待ってほしいと話します。
斎藤会長:
「すぐに深いところに持って行かれるので、落ちたら『背浮き』の体勢になってほしい。
背中を下にして水面の上に浮いて、ベッドの上に仰向けに寝る感じ。
泳いでも、はい上がれる場所はないので、浮いて救助を待つのが得策」
そして、注意力が下がると事故につながりやすいとして、こう呼びかけています。
斎藤会長:
「暑くて仕方ないというときは注意力が散漫になる。
日中の気温が上がる時間は避け、朝夕など涼しい時間に草刈り作業を行うような注意が必要」
※一部映像は一般社団法人水難学会のYouTubeより
https://news.yahoo.co.jp/articles/8122fc2ea9acedf61196a5b41b8a3837ec5af305
2022年7月19日19時2分に読売テレビから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
19日午後、滋賀県近江八幡市のJRの線路をくぐる地下道で、たまっていた水に女性が浮いているのが見つかり、女性の死亡が確認されました。
地下道は大雨で冠水していたとみられます。
現場は近江八幡市安土町のJR安土駅近くにある線路をくぐる地下道で、19日午後3時過ぎ、たまった水に女性がうつ伏せで浮いているのを近くで工事をしていた男性が見つけました。
女性は60代から70代とみられ、その場で死亡が確認されました。
近江八幡市付近では、正午ごろの1時間で約90ミリの猛烈な雨が観測されるなど、記録的な大雨が降っていて、地下道には深さ2メートル以上の水がたまっていたということです。
警察は、女性が水がたまった地下道に誤って入り、溺れた可能性もあるとみて、詳しい状況を調べています。
https://www.ytv.co.jp/press/kansai/157619.html
7月19日22時27分にYAHOOニュース(びわこ放送)からは、女性の服装など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によりますと、発見当時、地下道は大雨で冠水し、深い所では、150センチ以上の水位に達していたということです。
見つかった女性は、60代から70代、身長は150センチ程度で、白と黒のチェック柄シャツに黒色のズボン・黒色の運動靴を身につけていました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/7b798fc99b2b2ff06d00cd539e739983cfbc88de
7月19日20時45分にNHK滋賀からは、目立った外傷はなかったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
19日午後3時すぎ、滋賀県近江八幡市のJR安土駅の近くの線路の下をくぐる地下歩道で女性が浮いているのを、近くで工事をしていた男性が見つけ、警察に通報しました。
警察によりますと、女性は60代から70代くらいで、目立った外傷や着衣の乱れはなく、その場で死亡が確認されたということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/20220719/2060011055.html
(ブログ者コメント)
大雨時、アンダーパスで歩行者が死亡する事故は珍しい気がした。
(2022年8月4日 修正1 ;追記)
2022年8月3日15時21分にNHK滋賀からは、急激に増水する様子が監視カメラに写っていた、現場は県道と市道がT字路になっていて県道側は立入禁止措置がとられたが市道側はとられなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
先月、近江八幡市にある地下歩道で、72歳の女性が死亡しているのが見つかりました。
当時、現場は大雨の影響で冠水し、女性は溺れたと見られています。
取材を進めると、急激に地下歩道が冠水した状況や、行政が混乱し、対応に遅れが出ていたことがわかってきました。
この事故を受けて、滋賀県は今後、同じような構造の道路について、カメラを設置するなど対策を強化することにしています。
先月19日、近江八幡市で、JRの線路の下をくぐる地下道が冠水し、市内に住む72歳の女性が溺れて死亡しました。
3日に開かれた県議会の一般質問で、県の安全対策などについて問う質問が出されました。
これに対し、県の門間土木交通部長は、冠水の危険性を伝える看板を現場に増設するとともに、地下道を管理する県と近江八幡市の間で、大雨の際の情報共有のあり方などについて検討していきたいと答えました。
また、県が管理する道路のうち、事故が起きた地下道と同じような構造になってる場所が、ほかにも52か所あるとして、水につかりやすい場所については監視カメラの設置などを検討していくとの考えを示しました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/20220803/2060011166.html
(2022年8月26日 修正2 ;追記)
2022年8月19日11時36分にNHK滋賀からは、市道スロープの入口から冠水状況が見えなかったため女性はスロープをくだり、急激な増水で身動きがとれなくなったらしいなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故から19日で1か月です。
警察は、女性が急激な増水の危険性に気づかないまま地下歩道に入ったあと、身動きがとれなくなって溺れたとみて調べています。
警察や関係者によりますと、女性が亡くなったのは正午ごろで、午前中、近くのコミュニティーセンターで仲間と太極拳を楽しんでいたということです。
警察によりますと、女性はその後、JRの線路の反対側にある自宅に歩いて帰るため、線路沿いにあるスロープの市道をくだって、線路下の県道を通ろうとしたとみられています。
当時、大雨で線路下の県道は水につかり始めていたとみられていますが、市道のスロープの入り口からは線路下の一番深い部分の水位は見えない構造になっています。
また、当時、道路を管理する県や市は、現場を通行止めにするなどの措置はとっていませんでした。
警察は、女性が急激な増水の危険性に気づかないまま地下歩道に入ったあと、水に足を取られるなどして身動きがとれなくなって溺れたとみて、当時の水位の変化や女性が死亡したいきさつを詳しく調べています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/20220819/2060011363.html
8月24日16時56分にNHK滋賀からは、市の担当者に冠水時には通行止めにするという認識がなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
小西市長は24日の会見で、「この地下歩道は従来から大雨の際に冠水していたため、県にポンプの増設などを要望していたが、死亡事故につながるほどだという認識はなかった」と述べました。
また、市が地下歩道につながるスロープ部分を通行止めにするのが遅れたと指摘されていることについては、「冠水と同時に通行止めにしないといけないという認識を市の担当者が持っていなかったと思う。県ともしっかりとした連携がとれる形を作っていく必要がある」と述べ、連絡態勢の見直しなど再発防止に取り組む考えを示しました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/20220824/2060011391.html
8月25日7時1分にYAHOOニュース(京都新聞)からは、県と市が通行止めにした時間について、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
市によると、事故当日の午前8時半ごろ、現場近くの安土中が、JRの線路下を通る地下歩道が冠水していると市に連絡。
記録的短時間大雨情報が出された午後0時20分ごろ、県が地下歩道を通行止めにしたが、市道部分の通行を市が規制したのは、遺体発見後の午後4時45分だった。
https://news.yahoo.co.jp/articles/72665edf7d11f09f1e6a8b83c08a2e19ce029c97
(2022年9月1日 修正3 ;追記)
2022年8月30日19時15分にNHK滋賀からは、現場を訪れた専門家は女性が歩道に入った後、一気に増水した可能性を示唆したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この事故について河川工学など水に関する防災に詳しい立命館大学の里深好文教授は、今月24日に現場を訪れ、「地下歩道がひどく浸水していると分かれば引き返すことになると思う。岩田さんが入ったときには浸水がそこまでひどくなかったのではないか」として、女性が地下歩道に入ったあと、一気に増水したのではないかという見方を示しました。
NHKが滋賀県内のすべての自治体を対象に行ったアンケートでは、同じような構造のアンダーパスが県内に150か所以上あることが分かり、里深教授は、「この地下歩道だけの問題ではない。大雨の時には地下は周辺の地上部に比べて浸水のリスクが非常に高いということを知ってもらいたい」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/20220830/2060011431.html
(2022年12月14日 修正4 ;追記)
2022年12月12日17時41分にNHK滋賀からは、市は冠水感知センサーと電光掲示板を設置するなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12日に開かれた近江八幡市の市議会で、市の担当者が、同様の事故を防ぐため、滋賀県とともに現場の地下歩道に、冠水を感知するセンサーと、それに連動して「通行止め」などと自動で表示する電光掲示板を新たに設置することを明らかにしました。
掲示板は、4か所ある地下歩道の入り口すべてに設置され、来年6月中旬までに工事を終える見込みだということです。
また、12日の市議会では、女性が亡くなった当日に、市が20人余りの態勢で大雨の対応にあたっていたことについて議員から質問が出され、市の担当者は、事故のあと、大雨などの警報が出た場合には、従来よりも人数を増やして対応に当たるよう態勢を見直したと述べました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/20221212/2060012179.html
(2023年6月14日 修正5 ;追記)
2023年6月13日18時41分にYAHOOニュース(関西テレビ)からは、事故の報告書がまとまり、再発防止のための3つの対策が示されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故の報告書が13日、まとまりました。
検証委員会は、通行止めを実施するマニュアルや注意喚起を行う設備が必要だと指摘しました。
・・・
13日に提出された報告書では、再発防止のために大きく分けて3つの対策が示されました。
1つめは、大雨対応のマニュアル整備と市民への周知です。
早期に通行規制を実施するには、県と市が連携して事前に基準を決めておくことが必要だとしました。
【事故検証委員会 多々納裕一委員長】
「どの程度の水深で通行止めをするか具体的な話。
このあたりは住民の皆様ともご相談いただいて対応を実施していただきたい」
2つめは、地下道を冠水させないための設備の改修です。
排水ポンプを最大限活用できる対策を検討するとともに、水が入ってくるのを防ぐための壁を整備する必要があるとしました。
3つめは、地下道の状況を外から把握できるようにすることです。
地下道に水位を把握するセンサーやセンサーと連動して、通行規制を示す電光掲示板を設置するのが望ましいとしていて、市はすでにこれを設置しました。
【近江八幡市 小西理市長】
「通行止めというのが遅れた県と市の不連絡というのもあった。
様々な観点からリスクを分析しつつ、再発しないような対応を構築していきたい」
(関西テレビ「newsランナー」6月13日放送)
https://news.yahoo.co.jp/articles/3149071a6adb7766d19ccf2656a37ecedcf9fc6d
2022年7月1日20時51分に静岡朝日テレビから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1月、静岡県東伊豆町で20代の男性が、海での作業中に溺死しました。
労働基準監督署は、定置網漁業を行っていた会社と社長を書類送検しました。
1月、東伊豆町の沖合およそ500メートルの海中で、20代の男性が定置網を回収する作業を行っていたところ、ボンベが網に絡まり、溺死しました。
事故を受け、三島労基署は、男性が潜水士免許を持っていないのにも関わらず、業務を行わせたとして、男性が勤務していた会社と社長の男を労働安全衛生法違反の疑いで静岡地検沼津支部に書類送検しました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/67bcbae95b2572e5828abf65d43171384d014441
※事故当時の報道は下記参照。
(2022年1月23日 静岡新聞)
22日午前10時10分ごろ、河津町見高の南東約500メートル沖で、海に潜り定置網の回収作業中だった東伊豆町片瀬、会社員の男性(28)が意識不明の状態で見つかり、搬送先の病院で死亡が確認された。
下田署によると、男性は会社の仲間5人と海に出た後、1人で潜り、網を切る作業をしていたという。
同署は労災事故の可能性があるとみて調べている。
https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/1016105.html
2022年6月29日18時16分にNHK北海道から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
29日午前、北斗市にあるセメント会社の採掘場で水路の清掃をしていた男性1人が流され、搬送先の病院で死亡が確認されました。
水路は当時、雨の影響などで水かさが増していたということで、警察が詳しい状況を調べています。
警察によりますと、29日午前10時ごろ、北斗市峩朗にある太平洋セメントの採掘場で、北斗市谷好2丁目の会社員、佐藤さん(38)が水路の清掃を行っていたところ、流されて行方がわからなくなりました。
警察や消防が捜索したところ、水路の下流側の水がたまっている場所に佐藤さんが沈んでいるのが見つかり、消防のダイバーによって救出されましたが、搬送先の病院で死亡が確認されました。
水路は幅60センチぐらいで、行方不明になった当時は雨が降っていたことなどから、水かさが増していたということです。
警察によりますと、佐藤さんは大雨で流れ込んだ土砂が水路をふさがないよう清掃作業を行っていたとみられるということで、警察が詳しい状況を調べています。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20220629/7000048015.html
6月29日16時48分にYAHOOニュース(北海道放送)からは、流れてきた枝や落ち葉を取り除いていた、前線を伴う低気圧の影響で大雨が降っていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大雨に見舞われている、北海道南部の北斗市で、38歳の男性が用水路で流され、死亡しました。
29日午前10時半ごろ、北海道北斗市のセメント会社で、用水路を掃除していた会社員の佐藤さん38歳が、水に流されました。
佐藤さんは、およそ4時間後、下流の池に沈んでいるのが発見され、病院に運ばれましたが、死亡が確認されました。
消防によりますと、佐藤さんは、雨で流されて来た枝や落ち葉などを取り除く作業をしていたということです。
北海道南部は、前線を伴った低気圧が通過している影響で、28日夜から局地的に大雨に見舞われていました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2cbaabb847366f2e0bf281972b24d269fb8aef8c
2022年5月11日付で労働新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
福島・会津労働基準監督署は、潜水前に潜水器の点検を怠ったとして、建設業のA海洋㈱(東京都中央区)と同社執行役員を労働安全衛生法第22条(事業者の講ずべき措置等)違反の容疑で福島地検会津支部に書類送検した。
令和3年3月、同社労働者が溺死する労働災害が発生している。
労災は、南会津郡の奥只見ダムで発生した。
労働者が潜水作業をしていたところ、潜水器内に水が入り込み、水深21.5メートル付近で溺死している。
同社は労働者に、空気圧縮機により送気して行う潜水業務を行わせる前に、潜水器の点検を行わなかった疑い。
https://www.rodo.co.jp/column/126539/
※事故当時の報道は下記参照。
(2011年11月7日11時14分 日本経済新聞)
6日午後7時20分ごろ、福島県金山町滝沢の只見川にある電源開発(Jパワー)滝発電所の放水口で、しゅんせつ作業をしていた潜水士、永松さん(男性、36歳)=熊本県玉名市上小田=が意識を失っているのを同僚が発見、119番した。
永松さんは間もなく死亡が確認された。
水死とみられる。
Jパワーによると、この施設は無人発電所で、埼玉県川越市にある施設で制御。
永松さんは別会社に勤め、7月末の新潟・福島豪雨からの復旧のため、放水口にたまった木材や泥などを取り除いていた。
会津坂下署によると、永松さんは潜りながら有線マイクを通じて連絡を取り合っていたが、突然、応答がなくなったという。
〔共同〕
https://www.nikkei.com/article/DGXNASDG07012_X01C11A1CC0000/


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。