







2019年10月28日3時1分に大分合同新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
27日午後4時15分ごろ、大分市青崎のM造船大在工場から「潜水作業中のダイバーが上がってこない」と119番通報があった。
大分東署によると、ドック内のプールと海を隔てるゲートに設置された配管の開閉弁に挟まれたという。
午後11時半現在、第7管区海上保安本部福岡航空基地の機動救難士が救助活動を続けている。
同署によると、ダイバーは同市荏隈の清水さん(男性、36歳)。
プールは長さ約300メートル、幅約110メートルで、午後3時ごろから1人で潜っていた。
配管(直径約60センチ、長さ約6メートル)にあるねじ状の弁を閉める作業中、体を挟まれて脱出できなくなったという。
予定の時間になっても上がってこないため、工場の作業員が通報した。
プールには建造中の船があり、当時の水深は約9メートルだった。
https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2019/10/28/JD0058629316
10月28日5時55分にNHK大分からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
27日午後3時すぎ、大分市青崎にある「M造船」のドックで、潜水作業にあたっていた大分市荏隈の潜水士、清水さん(36)が、ドックから海につながる配管に吸い込まれて浮かび上がれなくなりました。
通報を受けた消防や大分海上保安部などが救助活動にあたり、およそ10時間後に清水さんを救出しましたが、清水さんは搬送先の病院で死亡が確認されました。
警察によりますと、清水さんは水が満たされたドックの水中に潜って配管の排水口の弁の開閉作業をしていたところ、近くにある別の配管に吸い込まれたとみられるということです。
この配管は直径およそ60センチで、ドックに海水を入れたり出したりするために水深およそ9メートルのところに設置されているということです。
警察は、造船会社から話を聞くなどして事故の原因や安全管理の状況などについて調べています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/oita/20191028/5070005143.html
(2022年4月20日 修正1 ;追記)
2022年4月19日19時0分に大分朝日放送からは、工場の役員らと潜水士を派遣した会社の役員らが安全管理不徹底で書類送検されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2019年に大分市の造船所で潜水作業を行っていた潜水士が死亡した事故について、警察は4月19日、業務上過失致死の疑いで当時の現場責任者らを書類送検しました。
警察によりますと2019年10月、南日本造船大在工場で大分市の潜水士の男性(当時36歳)が、ドックの排水作業中に配管に吸い込まれました。
男性は事故発生からおよそ9時間半後に救出されましたが、搬送先の病院で死亡が確認されました。
警察は4月19日、当時のM造船大在工場の役員(45)と社員(57)、また潜水士を派遣した会社の役員(72)と社員(49)のあわせて4人を業務上過失致死の疑いで書類送検しました。
警察は十分な安全管理が徹底されていなかったとして4人の過失を認定しています。
https://www.oab.co.jp/sp/news/?id=2022-04-19&news_id=18631
(ブログ者コメント)
安全管理上、どのような点に不備があったのだろうか?
調べた範囲では、言及された記事は見つからなかった。
2019年10月20日23時31分に読売新聞から、下記趣旨の記事が現場の写真と状況説明図付きでネット配信されていた。
富山市町村の住宅街で9月24日深夜、用水路に転落した70歳代女性が近所の男性2人に助けられ、一命を取りとめた。
かすかなうめき声を偶然、自宅浴室にいた男性が聞いたのがきっかけとなった。
女性は70メートル流され、暗渠に入る直前だった。
1秒でも遅れていたら助からなかったかもしれない。
24日午後11時頃、後藤さん(男性、69歳)は風呂に入っていたところ、開けていた小窓から聞こえた。
「うー」と。
次第に聞こえなくなったが気味が悪いので、妻さん(62)に2階から外を確認するように伝えた。
「誰もいない」と妻。
こう続けた。
「『ゴボッ』という音を聞いた」。
用水路に何かあるのか――。
そう思った後藤さんは「まさか人か」と懐中電灯を手に家を飛び出した。
街灯は遠くにぽつんとあるだけ。
「気のせいであってほしい」と願いながら、自宅前を流れる用水路に光を当てながら歩くと、近くからうめき声が聞こえた。
足元を照らすと、人の足。
流されるのを防ごうととっさにつかんだ。
その体はほとんど暗渠に入っていた。
「誰かー」。
110番の後、追いかけてきた妻が叫び声に気づき、間近の安川さん(男性、70歳)宅に助けを求めた。
テレビを見て起きていた安川さんがすぐ駆けつけ、後藤さんと一緒にその足を引っ張った。
現れたのは小柄な女性。
ずぶぬれで震えており、銀色のシートに覆われて救急車で病院に搬送された。
救急隊員は「長い時間水につかっていたら危なかったはずだ」と話す。
女性が見つかった地点の用水路は幅60センチ、深さ50センチ。
女性は70メートルほど手前で転落して流されたらしい。
「暗渠の中に流されていたら助けられなかったかもしれない」と、後藤さんは振り返る。
救助した2人には後日、富山中央署から感謝状が贈られた。
後藤さんは「女性が助かって何より」、安川さんは「当たり前のことをやっただけ」と話した。
女性は10月に入り、退院した。
「2人のおかげ 孫また会えた」…
救助された70歳代女性は、17日、読売新聞の取材に応じた。
女性は9月24日夜、散歩していた。
雨風が強く、傘を差しながら歩いていたという。
後藤さん宅の前あたりで、風にあおられて傘が持っていかれそうになり、バランスを崩した。
その後は記憶がおぼつかず、気がついたら病院だったといい、女性は「2人のおかげで助かってよかった。孫にまた会うことが出来てうれしい」と感謝していた。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20191020-OYT1T50095/
(ブログ者コメント)
風雨強い中、家の外のかすかな異常に、よくぞ気が付いたものだ。
産業現場の話しではないが、感度よく災害を未然に防止できた事例として紹介する。
ちなみに富山県は岡山県と並び、用水路への転落事故が多い県だ。
事例などは本ブログで何件も紹介スミ。
2019年9月29日18時57分にFNN PRIME(さくらんぼテレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
山形県鶴岡市のダムで29日、点検作業をしていた男性が溺れたとの情報があり、現在、救出活動が行われている。
29日午前11時半ごろ、鶴岡市の八久和ダムで、ダムに潜って点検作業をしていた男性から「同僚が溺れたかもしれない」と消防に通報があった。
男性が捜索したところ水深約20メートルの取水口に腕を巻き込まれ、意識を失っている同僚を発見したという。
意識不明となっているのは40代の男性作業員で、通報から5時間以上が経った今も引き上げられていない。
男性作業員らは東北電力から委託されて、3年に1度の点検をしていたという。
https://www.fnn.jp/posts/6023SAY
10月3日12時23分にFNN PRIME(さくらんぼテレビ)からは、導水管の中を水で満たした後、10月3日に心肺停止状態で救出されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
山形県鶴岡市のダムで潜水作業中に取水口にはさまれた男性は、3日午前、警察と消防に心肺停止の状態で救出された。
(記者)
「時刻は午前5時半。警察や消防による斎藤さんの救出作業が間もなく始まろうとしている」
心肺停止のまま救出されたのは、酒田市大宮町の会社員・斎藤さん(男性、44歳)。
斎藤さんは9月29日、鶴岡市上田沢の八久和ダムで水力発電施設を点検するため、水深20メートルにある取水口のすき間をふさぐ作業をしていた際、導水管に右腕を引き込まれ水中に取り残されていた。
救出にあたっては、二次災害の恐れがあったため導水管の水圧を下げる必要があり、ダムを管理する東北電力は長さ5.7キロの導水管の中を水で満たす作業を続けてきた。
そして3日の朝早く、導水管が水で満たされたとして、消防の潜水士などが救出活動を開始し、午前10時ごろ、斎藤さんを心肺停止のまま陸上へと救出した。
警察は関係者から話を聞き、詳しい事故の原因を調べることにしている。
https://www.fnn.jp/posts/6087SAY
10月3日15時48分にNHK山形からは、水漏れする水門の隙間に毛布を詰めていたなど、下記趣旨の記事が作業のイメージ図付きでネット配信されていた。
先月29日、鶴岡市のダムで、潜水しながら修理の作業をしていた男性作業員が、ダムの水門に腕をはさまれ、浮かび上がれなくなりました。
男性は、発生から5日目の3日朝、消防や警察によって救出されましたが、その後、死亡が確認されました。
死亡したのは、酒田市の潜水士齋藤さん(44)です。
警察などによりますと、齋藤さんは、先月29日、鶴岡市郊外の八久和ダムで、水深20メートルのダム底にある水門にできた隙間を埋める修理のため、潜水しながら作業をしていたところ、水門の隙間に右腕を挟まれ、浮かび上がれなくなりました。
その後、通報を受けた消防と警察は救助の準備を進め、救助に向かった人が水門の隙間に吸い込まれないための措置が終わったことから、発生から5日目の3日朝6時半ごろからダイバーによる救助作業を始めました。
そして、およそ3時間後の午前9時半ごろ、心肺停止の状態の齋藤さんを救出したものの、その後、死亡が確認されました。
警察は引き続き、事故の詳しい状況を調べることにしています。
(以下は音声のみの情報)
しかし2次災害の恐れがあったため、救助作業が始まったのは発生から5日目だった。
【救助作業がすぐにできなかった理由】
事故時、定期点検のため、画面右側の導水路の水を抜こうとしていた。
そのため、画面中央の水門を閉めたが、水が漏れ続けていたため、潜水士は毛布を詰めて水門の隙間を塞ぐ作業を行っていた。
しかし、水が少なくなっていた導水管側とダム側には大きな水圧差が発生し、右腕を挟まれてしまったとみられている。
救助作業を行うにも、この水圧差が壁となった。
水圧の差をなくすには、別の場所から再び導水路に水を入れて満たす必要があり、その作業に時間がかかったという。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/yamagata/20191003/6020004961.html
(ブログ者コメント)
以下は、NHK放映の2コマ。
2019年8月31日10時18分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
奈良県の吉野消防署と吉野警察署は30日、桜井市の警備員、新谷さん(男性、64歳)に感謝状を贈った。
新谷さんは13日、川で溺れていた男性にロープを投げ入れてつかまらせ、その後、消防署員らが引き揚げた。
新谷さんは、警備員として2011年から吉野町宮滝の吉野川周辺で、夏の遊泳期間に遊泳客が崖上から川に飛び込むなどの危険行為を防ぐため、監視をしてきた。
新谷さんの話では、13日午後3時50分ごろ、吉野川上流から男性(30)が溺れて流されてくるのを発見。
新谷さんは高さ4mほどの岩場から、男性の上流側にロープを投げ入れた。
ロープは流されて、下流の男性のもとへ。
岩陰で男性の姿は見えなかったが、ロープの先にしっかりと重みを感じた。
「大丈夫ですか。しっかりつかんでくださいね」。
男性に声をかけながら、引きずられないように、精いっぱい足を踏ん張った。
別の救護活動で居合わせた消防署員数人がそのロープを引き揚げ、男性にけがはなかった。
新谷さんは、普段から狙った場所にロープを投げ入れる練習を欠かさずにしてきたという。
「感謝状はうれしいけれど、当たり前のことをしただけです」と、ほほえんだ。
https://www.asahi.com/articles/ASM8Z5216M8ZPOMB00H.html
(ブログ者コメント)
溺れた人の救助活動に当たるであろう警備員の方が、狙ったところにロープを投げ入れる練習までしているとは思わなかった。
自主的?
それとも会社の訓練項目の一つ?
それはともかく、日頃の練習が実を結んだ例として紹介する。
2019年8月22日11時30分に産経新聞から、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
東京都練馬区の遊園地「としまえん」のプールで埼玉県朝霞市の小学3年、Mさん(8)が溺れて死亡した事故から、22日で1週間となる。
水面に浮かべるビニール製の遊具を設置するプールや海水浴場は各地にあり、事故防止は急務の課題だ。
残り少ない夏休みだが、専門家の声を踏まえ、水上遊具の安全性や監視のあり方を考えてみたい。
【潜り込み防止を】
捜査関係者によると、Mさんはマット状の遊具(縦約2.5m、横約5m、厚さ約30cm)の下の中央付近で発見。
ライフジャケットを着用し、うつぶせ状態だった。
何らかの原因で全身が潜り込んでしまい、ジャケットの浮力で体がマットに張り付き身動きが取れなくなった可能性がある。
ライフセーバーで、NPO法人「日本プール安全管理振興協会」の北條理事長は、「溺れた場合はパニックに陥ることも多く、冷静な行動ができなくなる」と指摘し、潜り込み防止策として、遊具の下に網やフェンスの設置を提案する。
また、今回の遊具は色づけされていたが、北條氏は「透明化することで遊具の下を確認しやすくなり、事故リスクの低減につなげられる」とも指摘する。
【呼吸可能な空間】
今回事故が起きたのは、「水上アスレチック」と呼ばれる遊具の一種。
ビニール素材で柔らかいため、けがの心配が少なく、軽いことで悪天候時に撤去もしやすいなどの理由から、この数年で各地のプールや海水浴場で設置が増えている。
平成18年の埼玉県ふじみ野市営プールで小学2年の女児が吸水口に吸い込まれ死亡した事故を受け、国土交通省などがプール施設の安全指針を策定したが、その指針には水上アスレチックについて具体的な記載はなく、「安全対策は事業者側の裁量に委ねられているのが実情」(水上遊具メーカー関係者)という。
子供の遊具下への潜り込みを想定し、独自に安全対策を実施している施設もある。
千葉県山武市のプール「蓮沼ウォーターガーデン」では、マット状遊具の四辺に丸太状の浮きを付け、マットと水面が接しないように工夫。
万が一、ライフジャケットを着けた子供がマットの下に潜り込んで浮力が働いても、呼吸ができる空間を確保している。
監視体制も施設の安全性を左右するが、同施設ではプールサイドからの監視に加え、常時、数人の監視員がプール内を巡回し、遊具から水中に転落した子供を引き上げるようにしている。
しかし、全ての施設で手厚い監視体制を実現できるわけではない。
事実、としまえんでは7人の監視員全員をプールサイドに配置。
遊具の下に潜り込まないよう呼びかけ、正午と午後2時に水中を確認する定時点検を行っていた。
「遊びに夢中の子供に呼びかけが伝わると考えるのは非現実的だ」。
小児科医で、子供の事故に関する調査などを行うNPO法人「Safe Kids Japan(セーフキッズジャパン)」の山中龍宏理事長はこう指摘し、「複数の監視員を配置しても、太陽光の反射で水面が見えにくくなるなど、人間の目に頼った監視には限界がある。最新技術の活用も必要だ」と強調する。
【自動解析で警報】
山中氏によると、天井や水中のカメラ映像を専用のソフトウエアが自動解析する監視システムも開発され、一部のプールに導入されている。
人が水面から沈んで約20秒間動かなくなるとアラームで監視員に注意を促し、専用端末に溺れた人の位置情報を表示するという。
「混雑するプールで子供が保護者とはぐれることは容易に想定できる。事業者側には、そうなった場合でも子供が安全に遊ぶことができる環境を提供する責任がある」
北條氏は、こう指摘した上で、「利用者が施設の安全性を評価するのは困難。事業者側が安全対策を分かりやすく公開し、利用者が見比べられる仕組みづくりが必要だ」と話している。
https://www.sankei.com/affairs/news/190822/afr1908220006-n1.html
(ブログ者コメント)
としまえんの事故は本ブログでも紹介スミ。
2019年7月22日2時48分にNHK高知から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
21日午後6時頃、大豊町で男性が町内を流れる立川川に転落し流されたと警察に通報があった。
警察によると、男性は同僚2人と地滑りの調査に来ていたということで、消防が現場に到着した時には、道路脇の谷から立川川に向かって水が勢いよく流れていたという。
消防が同僚から聞いた話によると、3人は谷からの水に流されないように道路にロープを渡して歩いていたということだが、男性だけが川に転落したという。
現場は徳島との県境に近い山間部で、警察と消防は夜になったことから捜索を一旦打ち切り、22日朝、再開することにしている。
出典
『地滑り調査員が川に転落し不明』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kochi/20190722/8010005722.html
(ブログ者コメント)
当時の高知は大雨。
そのような状況下、どういう立場の人が、どのような目的で調査していたのだろうか?
以下は、大雨に関する報道。
(7月21日20時47分 NHK高知)
暖かく湿った空気の影響で、県内には発達した雨雲がかかり続けていて、本山町では午後8時までの48時間の雨量が平年の7月1か月分を超える大雨になっている。
気象台は、土砂災害に厳重に警戒するとともに、低い土地の浸水、川の増水、氾濫に警戒を呼びかけている。
気象台によると、台風に向かって流れ込む暖かく湿った空気の影響で、県内では大気の状態が非常に不安定になっていて、発達した雨雲がかかり続けている。
須崎市では午後8時までの1時間に、32.5ミリの激しい雨が降った。
本山町では日中、雨が降り続き、午後8時までの48時間に降った雨の量が553ミリと、平年の7月1か月分を大きく超えている。
本山町、高知市、土佐町には、土砂災害の危険性が非常に高まっているとして、土砂災害警戒情報が出ている。
県内では一部の地域に大雨警報が発表され、このあとも多い所で1時間に50ミリの非常に激しい雨が降り続く見込みだ。
気象台によると、県内は21日も大気が不安定な状態は続き、所により激しい雨が降るおそれがある。
気象台は、土砂災害に厳重に警戒するとともに、低い土地の浸水、川の増水、氾濫に警戒するよう呼びかけている。
出典
『大雨 土砂災害に厳重警戒を』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kochi/20190721/8010005718.html
2019年7月18日1時1分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
海水浴などで水面に浮かべ子供が乗って遊ぶビニール製遊具「フロート」は、風に流されやすく事故につながるとして、消費者庁などは17日、夏休みを前に注意を呼び掛けた。
風が強い日は使用を避け、対象年齢も確認するよう求めている。
海保によると、遊泳中のフロートによる事故は昨年、少なくとも7件発生。
京都府や福井県などでは、4~8歳の子供が沖に流され、水中に落下して肺水腫となったケースもあった。
国民生活センターは、3種類(サーフボードのような形、鳥の形、イルカのような形)のフロートで実験した結果、鳥形が最も風の影響を受けやすく、風がそれほど強くない風速3mでも秒速0.64mと、大人でも水中では簡単に追いつけない速度で進んだという。
消費者庁の担当者は,「子供から目を離さないことが最も重要」と話している。
出典
『フロート遊び、風に注意 海水浴、流され事故に』
https://www.sankei.com/affairs/news/190718/afr1907180002-n1.html
(ブログ者コメント)
消費者庁からのお知らせは下記参照。
https://www.caa.go.jp/notice/entry/016014/
(2019年8月3日 修正1 ;追記)
2019年7月31日15時41分に朝日新聞から、上記報道より詳しい下記趣旨の記事がネット配信されていた。
水面に浮かべて子どもが乗って遊ぶ浮き具「フロート」。
海水浴で家族連れなどに人気だが、風で沖に流され、戻れなくなる事故も起きている。
消費者庁は、風が強い日は使用を控えるよう呼びかけている。
海上保安庁によると、昨年、海で遊泳中におぼれたり自力で海岸に戻れなくなったりした14歳以下の子どもは70人。
そのうち、少なくとも7人がフロートで遊んでいた。
福井県の海水浴場では、4歳の女児が流され、フロートの上に立ち上がったところ、バランスを崩して海に転落。
肺に水がたまる肺水腫を起こし、入院治療が必要になった。
国民生活センターなどは、今年5~6月、幼児の人形(身長約100cm、体重約15kg)を乗せたフロートが流される速度などをテストした。
プールでサーフボード型、イルカのような形、スワン型の3種類を比較したところ、背が高く風の影響を受けやすいスワン型が最も速く、サーフボード型、イルカ型の2倍以上の速さで流された。
海水浴場での実験では、風速2~4mのあまり強くない風でも、スワン型は2分弱で、海岸から5mの地点から50mの地点まで流された。
途中で大人が海岸から救助に向かったが、水深が深くなるとなかなか前に進めず、追いつけなかった。
消費者庁によると、子どもの体格に対してフロートが大きすぎると、乗った時に水面に足がつかず、自力で海岸に戻ることが難しいという。
担当者は、「フロートの対象年齢を確認し、保護者はフロートに乗った子どもから手を離さないでほしい」と話す。
フロートから落ちた子どもがおぼれる事故を防ぐため、ライフジャケットを着せることも求めている。
【ライフジャケット選びのコツは】
子どもにどんなライフジャケットを着せればいいか。
7月下旬、東京都内で開かれた水難事故防止イベント(「海の安全―未来プロジェクト実行委員会」主催)で、ライフジャケットの選び方が紹介された。
製品によって、目安となる体重や浮力などがあるため、体格に合うサイズを選ぶ。
肩部分を持って子どもを引き上げる時に水中で脱げないよう、股下ベルトがあるものがよい。
蛍光色や反射板、ホイッスルがついているものもある。
イベントには、7年前に幼稚園の川遊び中の事故で長男(当時5)を亡くした母親が登壇。
園は子どもたちにライフジャケットを着せていなかった。
参加した親子連れを前に、「子どもたちの命を守るのは大人。子どもと一緒に安全を学びながら、楽しい水遊びの体験をしてほしい」と話した。
海上保安庁によると、2014~18年の5年間で船舶から海に転落した人の死亡率は、ライフジャケットを着用していた人が11%だったのに対し、着用していなかった人は50%にも上ったという。
出典
『海水浴で人気の「スワン」に注意、2分で40m流される』
https://www.asahi.com/articles/ASM7T67FWM7TUTFL009.html
2019年5月16日22時55分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
16日午後2時55分ごろ、福岡県小郡市二森の宝満川で「小学生2人が溺れた」と119番があった。
2人のうち、近くに住む市立御原小3年、Mさん(男児、8歳)が約2時間半後、深さ約6mの川底に沈んだ状態で見つかったが、搬送先で死亡が確認された。
もう1人は近所の男性に救助され、命に別条はなかった。
市によると、2人は御原小の同級生。
3年生7人と1年生1人の計8人で集まり、うち6人が川で泳ぐなどしていた。
警察によると、現場は川幅30~40m。
堰がある。
Mさんが溺れ、助けようと近づいたもう1人も溺れたらしい。
現場では住民数10人が捜索の様子を不安そうに見守った。
70代男性は、「川で子どもが遊ぶのを見ることはほとんどなかったのに」と言葉を詰まらせた。
御原小によると、この日は午前の授業で終わり、児童は給食後に下校したという。
出典
『小学生2人溺れ1人死亡 福岡・宝満川』
https://mainichi.jp/articles/20190516/k00/00m/040/274000c
5月17日6時35分に西日本新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察や市教委によると、2人はクラスメートで、下校後にほかの同級生4人と、水深が膝下ほどになっているコンクリート製のせきの上で遊んでいたが、M君が足を滑らせて下流側に転落した。
救助された男児は、溺れたM君を助けようとして、自分も溺れたという。
下流側の川幅は30~40mで、水深は約6m。
川の周囲に柵はなく、遊泳禁止の場所ではなかった。
出典
『小3男児、川で溺れ死亡 助けに入った級友は救助 小郡市』
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/510758/
5月18日7時28分に西日本新聞からは、堰付近では流れが変わるので危険など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
小郡市の宝満川で16日、小学3年の男児2人が溺れ1人が死亡した事故は、農業用の堰で起きた。
川に関する調査研究を行う河川財団(東京)によると、堰付近は流れが複雑で、全国で水難事故が多発している。
筑後地区には筑後川や矢部川、その支流やクリークもあり、水辺は身近な遊び場だ。
事故から子どもを守るため、専門家は、「川に潜むリスクを理解させる教育が重要」と指摘する。
小郡市によると、現場は農業用の「端間堰(はたまぜき)」。
周囲に柵はなく、護岸も緩やかで、児童の足で簡単に入ることができる。
だが、同市教育委員会は、子どもの遊び場になっていたことを事故後に把握したという。
警察や市教委によると、児童たちは水深が膝下程度の堰の上で遊んでいた。
亡くなった男児は足を滑らせ、急に深くなる下流側に転落。
救助された1人も、助けようとして溺れた。
河川財団の調査で、2003~17年、堰付近で発生した水難事故は128件。
同財団「子どもの水辺サポートセンター」の菅原主任研究員によると、流量が多い川の場合、堰の下流側では、水位の違いによる落差のため、強力な渦が生じることもあるという。
菅原主任研究員は、「一見すると浅いと思った場所が深かったり流れが速かったりすると、パニックになって溺れることが多い」と説明した。
小松利光九州大名誉教授(応用水理学)は、「堰や橋脚など河川の構造物の近くは、思わぬ危険が潜んでいる可能性がある」と指摘した上で、「学校教育などで子どもたちに危険箇所を伝えるだけでなく、自ら危険を感じ取る能力を育てることが望ましい」と話した。
市教委は、事故を受け17日朝、緊急の園長・校長会を開き、地域の危険箇所を再度確認し、今後はそうした場所では泳がないことなどを周知徹底するよう確認した。
◇ ◇
【遊泳禁止の根拠法なく】
男児が溺れて死亡した宝満川は、事故現場を含めて、遊泳禁止の措置はとられていなかった。
県河川管理課によると、「川は、原則、誰でも自由に使っていいもの。県の管理河川で県が遊泳禁止にしている区域はない」という。
一方で、地元では事故を受け、現場周辺を立ち入り禁止にするよう検討する動きも出ている。
同課によると、河川での遊泳を禁止する根拠となる基準や法律はない。
事故防止のために注意喚起を行う判断は、自治体や行政区、学校など、地元の関係者の判断に委ねられているのが実情だ。
例えば、「遊泳禁止」を決めて看板を河川敷に立てる場合、基礎工事などが必要なら管理者への占用許可申請をしなければならない。
しかし、宝満川を管理する久留米県土整備事務所は、「看板設置の申請はこれまでなかった」という。
一方、現場の端間堰を管轄する市農業振興課は、今後は堰に立ち入らないよう注意喚起する看板とフェンスを設置する方向で、関係者と調整を始めると明らかにした。
同事務所は、「地元から看板を立てたいという相談があれば、協力したい」としている。
出典
『堰付近の水難事故多発 小郡市の宝満川、小3死亡 深い水深、流れ速く
[福岡県]』
https://www.nishinippon.co.jp/nnp/f_chikugo/article/511047/https://www.nishinippon.co.jp/nnp/f_chikugo/article/511047/
2018年11月23日19時57分にNHK三重から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
23日正午すぎ、尾鷲市の尾鷲港から8kmほど東に離れた沖合で作業中の船の乗組員から海保に、「定置網で作業中の女性ダイバーが意識を失い、現在、人工呼吸をしている」と通報があった。
海保によると、女性は東京・墨田区の会社員、田中さん(41歳)で、田中さんはその後、市内の病院に運ばれたが、間もなく死亡が確認された。
田中さんは、尾鷲市で漁業に参入した東京の企業の社員で、23日は午前11時半すぎから、会社の同僚の男性と2人で、海中の定置網を点検するため、海に潜っていたという。
作業を始めてからおよそ15分後に、定置網が設置された水深およそ25mの海底で田中さんが動かなくなっているのを男性が発見したという。
男性は、すぐに田中さんを海上の作業船に引き揚げたが、田中さんは意識や呼吸もなかったという。
海保では、田中さんの作業や装備などに問題がなかったかどうかなど、事故の詳しい原因を調べている。
出典
『尾鷲沖で女性ダイバーが死亡』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/tsu/20181123/3070000665.html
11月23日20時25分に毎日新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
死因は水死。
水深約25mの海底で定置網にもたれかかるような姿勢で見つかり、潜水具が口から外れていたという。
田中さんは、東京で居酒屋などを展開する会社の社員。
同社は今年3月、自ら魚を調達するため、同市で定置網漁を始めていた。
出典
『三重 潜水作業の女性水死 定置網点検で』
https://mainichi.jp/articles/20181124/k00/00m/040/082000c
11月24日付で伊勢新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
死因は海水を吸い込んだことによる窒息死。
田中さんは当時、市内で3月から定置網漁に参入した業者の委託を受けて、定置網を点検していたという。
出典
『潜水作業中の女性死亡 尾鷲沖』
http://www.isenp.co.jp/2018/11/24/25546/
(ブログ者コメント)
毎日新聞からは「居酒屋などを展開する会社の社員」と報じられているが、会社として潜水点検のスキルを持った社員を雇用しているということだろうか?
それとも伊勢新聞の報道から推測できるような、居酒屋などを展開する会社から委託を受けて点検していた別会社の社員だったのだろうか?
2018年8月5日17時17分にNHK新潟から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5日昼すぎ、糸魚川市の親不知海水浴場で、長野市の30代の男性が娘の小学生とともに沖に流された。
この男性の妻が、高台で監視にあたっていたIさん(男性、73歳)に救助を要請し、Iさんが救助に向かったが、海岸から数10mの沖合で溺れたという。
Iさんは近くにいた海水浴客に救助され、病院に搬送されたが、その後、死亡した。
救助の要請があった男性と娘の小学生は、海水浴客に救助されて無事だった。
この海水浴場は糸魚川市が管理しているが、Iさんはシルバー人材センターから派遣されて、今シーズンから、自宅の近くにある海水浴場の監視にあたっていたという。
警察と消防が、事故の詳しい状況を調べている。
出典
『高齢の監視員がおぼれて死亡』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/20180805/1030004281.html
8月5日20時13分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
5日正午過ぎ、新潟県糸魚川市外波(となみ)の親不知海水浴場で、溺れた親子の救助のため沖に向かった同海水浴場の監視員、Iさん(73)が、岸から40~50mの海上に浮かんでいるのを海水浴客が発見、救助されたが、間もなく死亡が確認された。
死因は水死だった。
警察によると、Iさんは長野県の30代男性と小学2年の娘が溺れたとの通報を受けていたという。
親子は別の海水浴客に救助され、無事。
現場は高波で風も強かった。
監視員はIさんのみだった。
出典
『親不知海水浴場 海水浴客助けに向かった73歳監視員死亡』
https://mainichi.jp/articles/20180806/k00/00m/040/073000c
(ブログ者コメント)
最近、プール監視員の資格について記された情報を数件紹介したばかりだ。
また、富士山から下山中の70代の安全誘導員が6合目で遭難したという情報も紹介した。
今回事故の原因は、それらの情報と共通するものがあるように感じたので、紹介する。
2018年7月25日13時57分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「子どもは静かに溺れます!」・・・。
長野県佐久市の医師会がスマートフォンのアプリなどで呼びかけた注意が反響を呼んでいる。
子どもは溺れたら騒ぐと考えがちだが、実際は声も出さずに沈むことが多い。
国も周知を始めた。
この注意喚起は、佐久総合病院佐久医療センター(長野県佐久市)の坂本昌彦小児科医長(41)が発案。
昨夏、当時1歳だった長男が、10秒ほど目を離した隙に「音も立てず浴槽に沈んで溺れそうになった」ことがきっかけだ。
坂本医師が調べると、特に子どもは、こうした溺れ方が一般的だとする米国の研究を見つけた。
子どもは何が起きたのか分からず、呼吸しようと精いっぱいで、声を出す余裕もないという。
佐久医師会は昨年9月、「静かに溺れる」ことを啓発するポスターを作製。
同医師会のスマホ向け無料アプリ「教えて!ドクター」で紹介すると、全国から反響が相次いだ。
・・・・・
出典
『「子どもは静かに溺れます!」医師呼びかけ反響』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20180725-OYT1T50053.html
(ブログ者コメント)
調べてみると、昨年、より詳しい下記趣旨の記事がネット配信されていた。
(2017年9月29日12時0分 YAHOOニュース(BuzzFeed Japan))
幼い子どもが命を落とす「不慮の事故」のなかで、交通事故や窒息と並んで高い割合を占める「溺水」。
子どもが溺れる際の状況について、長野県佐久市の小児科医たちが注意を呼びかけたツイートが話題を呼んでいる。
【共感の声「自分の娘がそうなったら…」】
注意喚起をしたのは、佐久総合病院の医師たちが中心となり、子どもの病気やホームケア、子育て支援情報などについて発信している「教えて!ドクタープロジェクト」。
ツイートでは、子どもが溺れた際にバシャバシャと音を立ててもがくのは「映画の世界だけ」で、実際には、自分が溺れているという状況を理解できず、声も出せずに「静かに沈みます」と指摘。
溺れても物音で気付くだろうと安心して目を離すのではなく、常に見守る必要があると呼びかけた。
投稿は2万件近くリツイートされ(9月29日現在)、実際にこうした状況を経験したことがある親などから、
「あの時の光景は忘れることができません」
「静かに沈むなんて思いもよりませんでした」
「自分の娘がそうなったら…とゾッとして震えました」
などと、多くの声が寄せられた。
【医師も経験「パッと見たら、もう浮いていた」】
「偉そうなことを言っていますが、実は、私も経験したことがあるんです」。
BuzzFeed Newsの取材にそう話すのは、同プロジェクトのリーダーを務める坂本昌彦医師。
それは、いつものように1歳3カ月の息子と一緒に風呂に入り、先に自分が脱衣所に出たときだった。
「そのとき、息子は浴槽のふちにつかまってジョウロで遊んでいました。
そこまでは見てたんです。
遊んでるなーと思って脱衣所に出て体を拭き始めて、チャプチャプと息子が遊ぶ音もしていたのですが、15秒か20秒後くらいにパッと見たら、もう浮いていたんですよね。
仰向けで目を見開いて、こっちを見ているような状況で」。
すぐに風呂から引き上げ、息子は無事だったが、やはりバシャバシャともがくような音はしなかった。
「まず、バシャバシャと水しぶきをあげるためには、相当な割合で体が水から出ている必要があります。
それに加えて、赤ちゃんたちの場合は、溺れても自分がどういう状況なのか理解できていないので、頭の中が『?』のまま、もがくこともなく沈んでいくのだと思います」
坂本さんによると、こうした反応は「本能的溺水反応(instinctive drowning response)」と呼ばれ、日本の医学界でもあまり広く知られていないという。
坂本さん自身もアメリカ・シアトルの小児科医の著書で知り、より多くの人に知らせたいと、今回の注意喚起に至った。
「溺水は、本当に命に関わります。
『音が聞こえていれば溺れることはない』というのは違うんだよ、『子どもは静かに沈むんだよ』ということは、どれだけ強調しても強調しすぎということはないと思います」
【もし万が一溺れてしまったら…】
一方、もし万が一、子どもが溺れてしまった際には、どういった対応を取ればいいのか。
厚労省の人口動態調査によると、2016年に不慮の事故で亡くなった1~4歳児85人のうち、約3割の26人が溺水だった。
また、水中での時間が5分を超えると、脳に後遺症を残す可能性が高くなるといわれている。
坂本さんによると、
(1)まず意識があるかを確認し、
(2)平らな場所に寝かせて、
(3)意識がなければ、絶え間なく心臓マッサージと人工呼吸を行い、
(4)必要であれば救急車を呼ぶ
などの措置をとるべきだという。
だが、何よりも大切なのは、お風呂やプールでは子どもから目を離さずに、溺れてしまう事態を防ぐことが大切だと繰り返し強調する。
また、乳幼児だけではなく、小・中学生でも溺れている際に音を立てたり、大声で助けを呼ぶことができるとは限らないため、注意が必要だという。
出典
『「子どもは静かに溺れます」医師が注意喚起』
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170929-00010003-bfj-hlth
(ブログ者コメント)
先日、高知市の小学校プールで保護者など10人の監視下、8歳女児が溺れた事故を紹介したが、当該事故も、「静かに溺れた」事例だったのかもしれない。
2018年7月14日10時0分に毎日新聞から、下記趣旨の記事が写真付きでネット配信されていた。
合言葉は「浮いて待て」・・・・。
夏休みを前に、水難事故から身を守ってもらうため、群馬県藤岡市立平井小学校で12日、衣服を着たまま水に浮く「着衣水泳」の授業が開かれた。
5、6年生の約60人がジャージーとサンダルを身につけ、プールで実際に浮く練習をした。
【静かに待つ 】
藤岡市内の学校でこうした授業を開くのは、初めて。
この日は、水難学会の指導員でもある藤岡消防署救助隊の池田隊長と新井副隊長の2人が指導した。
まず、誤って川や池に落ちてしまった場合は、どうすればいいのか。
合言葉は、「浮いて待て」。
あわてて泳ぐのは禁物。
浮いたまま、助けを待つことが大切だという。
新井副隊長によると、「ラッコのように浮かぶには、両手を広げ、胸を張って、しっかり空を見る」姿勢がいい。
大の字で、あおむけの状態だ。
身につけている服や靴は脱がない。
服は体との間に空気が入って「風船」代わりに、靴は重たい足を浮かせる「浮き具」になる。
ランドセルも、浮き具代わりになるので手放さない。
近くに空のペットボトルが浮いていれば、それを使う。
浮かんでいる時は静かに待つ。
声を出そうとすると沈んでしまうためだ。
【溺れている人がいたら】
一方、溺れている人を見つけた時は、自分で助けに行かず、119番通報する。
陸から空のペットボトルやヘルメット、ランドセルなど浮くものを投げ、声を出して励まし続ける。
溺れている人はパニック状態になっているため、助けに行ってもしがみつかれ、一緒に溺れてしまう危険性があるという。
授業を受けた折茂さん(男児、10歳)は、「浮くのは意外と簡単だった。もしも友達が溺れたら、自分も水に入らず、浮くものを投げて助けを呼びたい」と話した。
池田隊長は、「学校からの依頼があれば、いつでも講習できる。水難事故を防ぐため、ぜひ広まってほしい」。
出典
『水難事故対策 「浮いて待て」 慌てるのは禁物、着衣水泳』
https://mainichi.jp/articles/20180714/k00/00e/040/251000c
2018年7月5日11時50分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5日午前9時半ごろ、兵庫県猪名川町の工事現場から「排水管に人が流された」と119番があった。
警察や消防によると、男性作業員3人が流され、搬送先で1人の死亡が確認された。
他の2人は救助されて意識があるという。
大雨の影響で水が流れ込んできたとみられる。
警察によると、死亡したのは和歌山市の男性(59)とみられる。
消防によると、現場の調整池にある直径約1mの排水管の目詰まりを取り除いたところ、水が一気に流れ、3人は管の中に吸い込まれた。
男性は数100m流された。
出典
『3人水路に流され1人死亡 大雨注意報発令中 兵庫・猪名川』
http://www.sankei.com/west/news/180705/wst1807050038-n1.html
7月5日14時7分にNHK兵庫からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3人は50代から60代で、病院に搬送されたが、このうち川まで流された和歌山県の59歳の男性とみられる作業員が、午前11時40分すぎに死亡した。
また、2人のうち1人は水を飲んでいて症状が重く、もう1人は打撲などの軽傷だという。
出典
『作業員3人が流され1人死亡』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20180705/2020000524.html
7月6日0時30分にNHK兵庫からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
5日午前9時半ごろ、猪名川町差組にある物流センターの予定地の造成工事の現場で、男性の作業員3人が人工のため池の排水管に吸い込まれ、流された。
警察によると、排水管は近くを流れる野尻川につながっていて、2人は途中で消防に救助されたが、1人は、およそ600m離れた川まで流されて死亡した。
県によると、死亡したのは和歌山市本脇のAさん(男性、59歳)と分かった。
ほかの2人は、宮崎県西都市の62歳の男性と大阪・箕面市の56歳の男性で、いずれも骨を折る大けがをしたという。
当時は、ため池にもぐって、大雨で流されたごみを排水管から取り除く作業をしていたということで、警察は、安全管理に問題がなかったか、詳しい状況を調べている。
出典
『作業員流され3人死傷 身元判明』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20180706/2020000606.html
7月6日1時17分に時事ドットコムからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
消防によると、Aさんを助けようとして2人も流されたという。
水路は、当時、大雨の影響で増水していた。
出典
『水路に3人流される=大雨で増水、1人死亡-兵庫』
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018070500513&g=soc
(ブログ者コメント)
当時、猪名川町では大雨が降り続いていた。
『猪名川町で避難準備の情報』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20180705/2020000521.html
(2018年11月30日 修正1 ;追記)
2018年11月28日7時21分に産経新聞から、救助しようとした男性のほうが流されて死亡したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
伊丹労基署は27日、現場の安全管理を怠ったとして、労安法違反の疑いで、東京都の土木工事会社「Y建設」の現場責任者だった男性社員(62)と法人としての同社を書類送検した。
送検容疑は7月5日、同町の造成工事現場の人工池で、排水管に転落しないよう管の周りに高さ約75cm以上の柵を設置するなど安全措置を取る必要があったのに、怠ったとしている。
同日朝、作業にあたっていた男性社員が増水した排水管に転落しそうになり、救助しようとした同社の男性作業員が流されて死亡。
男性社員と下請け会社の男性作業員(56)も、それぞれ重傷を負った。
出典
『西日本豪雨の作業員死亡、労基署が会社を書類送検』
https://www.sankei.com/affairs/news/181128/afr1811280002-n1.html
11月27日18時44分に神戸新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
事故は同日午前9時20分ごろ、同町差組の物流倉庫建設現場で発生。
ため池内の排水口に吸い込まれ、同社の男性(59)=和歌山市=が死亡、作業所長と別会社の男性(56)が重傷を負った。
伊丹労基署によると、作業所長がろ過用フィルターを取り除く作業中に流され、59歳男性らが救助に向かったという。
出典
『西日本豪雨で3人死傷 工事会社などを書類送検』
https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/201811/0011856676.shtml
11月27日17時36分にNHK兵庫からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
当時は記録的な豪雨となっていて、伊丹労基署は、安全管理に問題がなかったか調べていた。
その結果、排水管の周りには柵が設置されておらず、豪雨のなか作業をすれば吸い込まれる危険が高かったと判断したという。
出典
『豪雨 ため池死亡事故で書類送検』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kobe/20181127/2020002450.html
(ブログ者コメント)
以下はNHK兵庫の映像の1コマ。
画面の奥に池があり、そこから川に流された模様。
川にかかる橋の上には、関係者だろうか、2人が立っている。
2018年7月1日17時34分にNHK愛媛から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
1日午前11時ごろ、愛媛県今治市大西町の国道沿いにある池に草刈り作業中の男性が落ちたと、一緒に池周辺の草刈り作業をしていた男性から消防に通報があった。
消防や警察で調べたところ、近くに住む無職、Wさん(男性、76歳)が池に浮いているのが見つかり、病院に運ばれたが、死亡が確認された。
警察によると、Wさんは午前8時ごろから、近所の人たちと草刈りを行っていたが、突然、姿が見えなくなったという。
草刈りをしていた場所は傾斜が急な土手だということで、警察は、Wさんが誤って池に転落した可能性があるとみて、当時の詳しい状況を調べている。
出典
『今治で草刈り中に池転落で死亡か』
https://www3.nhk.or.jp/matsuyama-news/20180701/0001320.html
(ブログ者コメント)
同じような事故は、以前、市原市の山倉ダムでもあり、本ブログにも記事を掲載している。
あの場所も、傾斜が急な土手だった。
(2018年7月15日 修正1 ;追記)
2018年7月2日付の愛媛新聞紙面に、下記趣旨の記事が掲載されていた。
姿が見えなくなり、池に帽子が浮いているのを男性(67)が発見、通報した。
2018年6月14日5時0分に千葉日報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日午前10時35分ごろ、千葉市中央区東千葉2の入浴施設の解体工事現場で、支柱を抜く作業をしていた60代ぐらいの男性が別の支柱を抜いた深さ約4mの穴に転落し、搬送先の病院で死亡した。
警察で男性の身元と詳しい原因を調べている。
警察によると、作業は4人で行い、男性は地上で支柱の固定作業をしていたとみられる。
転落した穴は前日に別の支柱を抜いた跡で、穴は直径約1.5m、底には1.6mほど水がたまっていたという。
警察官らが駆け付けた際、男性は頭を下にして上半身が水中に沈んでいた。
作業員が「下の穴に落ちた」と119番通報した。
出典
『穴に転落、男性死亡 千葉市、解体作業中に』
https://www.chibanippo.co.jp/news/national/506753
2018年2月27日22時4分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
27日午前9時15分ごろ、広島県安芸高田市八千代町土師の土師ダムで、ダム湖に潜り設備設置工事をしていた福岡県筑紫野市武蔵、潜水士、Mさん(男性、36歳)が流され、搬送先の病院で死亡した。
警察によると、作業中は閉めなければいけない放流管が開いていた。
警察は、業務上過失致死の疑いも視野に入れ、ダムを管理する国交省中国地方整備局や工事を請け負った会社から事情を聴いている。
中国地方整備局土師ダム管理所によると、放流管は水中にあり、ダム湖から付近の川や用水路に水を流している。
同管理所が弁を開け閉めして水量を調整する。
警察によると、Mさんは、放流管内部の点検用に水をせき止めるゲートを新設するため、1人で水深約17mのダム湖の底に潜っていた。
Mさんから同僚に通信装置で「流されている」と連絡があり、放流管付近で見つかった。
土師ダム管理所の犬山所長は、「非常に残念に思う。事故原因ははっきりしていないが、二度と事故が起きないようにしたい」と話した。
出典
『ダムで作業中の潜水士死亡 「流されている」との通信最後に』
http://www.sankei.com/west/news/180227/wst1802270083-n1.html
2月27日19時36分にNHK広島からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
Mさんは、およそ15分後に引き上げられ、市内の病院に搬送されたが、およそ3時間後に死亡が確認された。
警察によると、Mさんは水深17mほどのところにある直径およそ1m20cmの放流管の点検に必要な設備を設置するため、潜って作業をしていたという。
ダムを管理する中国地方整備局土師ダム管理所によると、工事の際は、放流管の中の水の流れを止めるため、放流管の排水口の弁を閉じることになっていたということだが、事故当時は閉じられておらず、Mさんは潜水後まもなく、放流管に吸い込まれたとみられるという。
出典
『土師ダムで作業中の潜水士死亡』
https://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20180227/5574161.html
2017年10月25日12時30分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
25日午前6時50分ごろ、北海道北斗市の沖合で、台風21号の定置網の被害を調べていた同市七重浜の潜水士の男性(55)が網にからまった状態で動かなくなっているのを、調査に同行していた漁船の乗組員が見つけた。
引き上げて病院に搬送したが、その後に死亡が確認された。
海保によると、男性は地元漁協の依頼を受け、海中で網の点検をしていた。
漁船の乗組員が男性を引き上げた際、潜水ボンベは外れていたという。
海保が詳しい状況を調べている。
出典
『台風被害調査の潜水士死亡 北海道沖の定置網、絡まった状態で見つかる』
http://www.sankei.com/affairs/news/171025/afr1710250018-n1.html
10月26日付で朝日新聞北海道版(聞蔵)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
海保によると、男性は同日午前6時10分ごろ、台風21号の影響調査のため、漁船2隻に分かれて計7人で出港。
同6時半ごろから1人で海に潜り、サケの定置網が破れていないか調べていたという。
約20分後に漁師が定置網を引き揚げたところ、網の中から男性が見つかった。
その際、酸素ボンベや重りのベルトは装着していなかったといい、海保が詳しい原因を調べている。
2017年10月22日21時5分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午前2時50分ごろ、山口県周南市の笠戸湾内で、小舟に乗っていた長崎県新上五島町の機関士の男性(70)が船舶から投げられたロープをつかむため海に飛び込み、行方不明になった。
徳山海保が巡視艇などで捜索.
現場から南西に約3.3kmの浜辺で見つかったが、死亡が確認された。
同海保によると、男性は長崎海事工業所有の船舶第8丸喜丸(295トン)の乗組員。
同僚3人と買い出しを終え、小舟で帰船しようとした際にエンジンが不調になった。
本船からロープを投げてもらったが届かず、男性はロープを取ろうと海に飛び込み、姿が見えなくなった。
当時、台風21号と低気圧のため風雨が強く、波の高さは約50cmあった。
出典
『行方不明の機関士、死亡 救助ロープつかむため海に飛び込み』
http://www.sankei.com/west/news/171022/wst1710220068-n1.html
2017年9月16日19時0分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が地図付きでネット配信されていた。
佐賀県唐津市七山の観音の滝で、4日夕、19歳の男子大学生が溺れて命を落とした。
数日後、手を合わせに現場に行くと、住民から不可解な話を聞いた。
「救急隊は、当然、滝の近くの駐車場に乗りつけると思っていたら、下流から岩場を上ってきた」――。
本当なら、到着までに10分近いロスになる。
なにが起きたのか?
大学生は友人4人と観音の滝に来て、滝つぼに飛び込んで遊ぶうちに溺れた。
その後、浮いてきたのを発見され、現場での心肺蘇生もなされたが、通報の2時間後、死亡が確認された。
唐津市消防本部から午後4時21分に指示を受けた分署の救急隊は、滝から直線で約600m下流の駐車場に車両を止め、渓流沿いの遊歩道を駆け上がった。
駆けつけた七山診療所の阿部医師(37)も、その駐車場に救急車両を見つけて車を降り、合流。
一緒に走りながら、なぜ滝つぼ近くまで車で直行しないのか隊員に尋ねた。
「下流に流されたという情報です」
先頭の阿部医師ら4人は、川面に目を配りつつ、右岸から左岸へ、再び左岸から右岸へと渡り、ぬれた岩場で足を滑らせないようにしながら、起伏を繰り返す道を走った。
看護師も、第2隊の水難救助隊も続いた。
【やんだサイレン】
午後4時半。110番通報をした友人が滝近くの観音大橋のたもとで救急隊を待っていた。
近くの畑にいた吉原さん(73)も同33分ごろ駆けつけた。
畑で聞いた救急車のサイレンが、橋に着くとやんでいた。
追い越されると思っていたのに、数分たっても来ない。
いたたまれず、友人に尋ねた。
「どこに来てと伝えたの?」
「(この)観音の滝の駐車場です」
午後4時38分、阿部医師ら4人が滝に到着。
岩場に引き揚げられていた大学生に心肺蘇生が始まった。
吉原さんは、はるか眼下に、岩場を駆け上がって来た隊員を見て愕然。
阿部医師らも思った。「結局、滝つぼにいたのか」
【下のほうに】
午後4時20分に無線連絡を受けた唐津署も、同21分に電話連絡を受けた市消防本部も、把握した情報はこうだ。
〈観音の滝の滝つぼで遊泳中に流され、姿が見えなくなった〉
県警本部の通信指令室は、友人からの通報内容を要約し、双方に伝えた。
要約される前のやりとりはどうだったのか?
指令室員は、極度の不安と緊張で荒い息を吐きながら話す友人から、滝で仲間が溺れたという内容を、まず聞き取った。
さらに詳細な聞き取りが続いた。
――(大学生は)どんなふうに溺れたの?
――中に入って、戻って来ようとしたけど、水の流れに、
下のほうに溺れていきました
――観音大橋のたもとにいて下さい
下の方に溺れて……。
滝つぼに入った大学生は、激しい水圧に押され、底に向かう水流にのみ込まれたとみられる。
必死で水面に浮上しようと、もがいただろう。
友人は、そう表現しようとしたと思われる。
だが通信指令室は、「下流に流された」と受け取った。
県警本部から唐津署、市消防本部、さらに救急隊への情報は、そういう認識で共有された。
阿部医師は、友人と指令室のやりとりを記者から伝え聞き、ひと呼吸置いて口を開いた。
「現地を知らない人は、下流に流されたと考えるのが自然だと思う。滝の状況を具体的に想像するのは難しい。通報する側もパニック状態だから、なおさらだ」
助けたい――。誰もが懸命だった。
阿部医師は、滝つぼ近くに車で直行しても状況は厳しかったろうと思いつつ、前途ある命が失われた夕暮れのことが頭を離れない。
出典
『滝つぼでおぼれたのに…大学生水死、救急隊はなぜ下流へ』
http://www.asahi.com/articles/ASK9H369FK9HTTHB001.html
以下は、事故発生を伝える当時の記事。
(2017年9月5日9時37分 佐賀新聞)
4日午後4時20分ごろ、唐津市七山滝川の観音の滝で、大学生の山田さん(19)が溺れたと友人から110番があった。
山田さんは滝つぼで意識不明の状態で友人に発見され、搬送先の唐津市内の病院で午後6時20分に死亡が確認された。
唐津署によると、山田さんは福岡市内の大学に在籍し、この日は糸島市内の友人4人と観音の滝に遊びに来ていた。
約3mの高さがある岩から滝つぼに飛び込んで遊んでいたところ、山田さんの姿が見えなくなったという。
現場近くの遊歩道にはチェーンで柵がしてあり、周辺には「遊泳禁止」の看板があった。
出典
『観音の滝で学生死亡 唐津市七山 友人と飛び込み』
http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10102/460672
(ブログ者コメント)
佐賀新聞掲載写真を見ると、滝つぼのすぐ下流には複数の大きな石が流れをせき止めるような形で転がっており、それらの石の間を水が流れている。
水流の多寡にもよるだろうが、写真撮影日のような状況であれば、それらの石を越えて人が下流に流されることは、まず考えられない・・・そんな現場だ。
2017年8月15日20時37分にNHK愛媛から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
全国で子どもが川などで流されて死亡する事故が相次ぐ中、愛媛県の事故の遺族とも連携する国の研究機関のグループが初めて行った検証実験の結果、子どもの場合、川の浅瀬で滑り転んだ瞬間、立っているときの5倍近い水流の力がかかり、体重の軽い子どもは、一気に流されてしまうおそれが高まることがわかった。
今月、初めて検証実験に臨んだのは、国の研究機関、「産業技術総合研究所」で子どもの事故防止の研究に取り組む、西田佳史首席研究員のグループ。
西田首席研究員らのグループは、6歳の子どもを想定した身長114cm、体重23.4kgの人形を使い、川に見立てたプールで、水深を10cmから20cmチの浅瀬に設定して、人形が立っている場合と滑り転ぶなどして座り込んだ状態になった場合に分けて、人形が流れる水から受ける力がどのように変化するかを検証した。
その結果、子どもにとっては比較的速い流れと言える秒速1.5mの場合、浅瀬で立った状態の時には、人形が流されるほどの力は加わっていなかったものの、座り込んだ状態になった場合、流れる水から受ける力が4.8倍となり、人形が流されるレベルに達することがわかった。
西田首席研究員は、コケや藻などで滑ったり岩などに足を取られやすい川の浅瀬では、滑り転ぶと、体重が大人よりも軽い子どもは一気に流されてしまうおそれが高まると指摘する。
西田首席研究員は、「子どもは、浅瀬でも転ぶと流され、助けられない状況になる。ライフジャケットを着用することが重要だ」と話していた。
出典
『浅瀬で子ども事故多発、なぜ?』
http://www.nhk.or.jp/matsuyama-news/20170815/5624901.html
(ブログ者コメント)
実験映像を見たところ、立っている時は足首付近までしか水圧を受けていないが、座り込んだ状態になると足全体や体の一部が水圧を受けていた。
受圧面積が大幅に増えて・・・ということではないだろうか。


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
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