2022年4月4日18時21分にYAHOOニュース(FNN PRIME)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
駅のホームに響き渡る警報音。
線路にいる1人の男性が自力でホームに上がろうとするが、高さもあって、なかなか上がることができない。
ホームで多くの人がいる中、駅員が3人がかりで引き上げる事態に。
これは2日午前10時ごろ、東京・八王子駅で撮影された映像。
多くの人がホームに押し寄せたため、男性は押し出されたとみられる。
なぜこんなにも多くの人が詰めかけたのだろうか。
その理由は、ホームに止まるこの列車にあった。
ホームに詰めかけたのは、いわゆる“撮り鉄”と呼ばれる鉄道ファン。
そのお目当ては、旧国鉄時代の赤とクリーム色が懐かしいE653系の特急「いわき」。
八王子駅から福島のいわき駅までを走る臨時列車で、多くの鉄道ファンがカメラを向けていた。
撮影者:
「先頭車両付近は30人くらいいて、その向かい側のホームにもファンが同様に30人とか、そのくらいはいたんじゃないですかね。結構ぎゅうぎゅう詰めで、押し合っているという状況でしたね」
撮り鉄の一部が、黄色い点字ブロックを越えて列車を撮影していたその時、男性が転落したという。
JR東日本によると、転落した男性も身を乗り出して、列車を撮影しようとしていたという。
転落はホームがかなり狭くなった場所で起きていた。
撮影者:
「転落するほどファンが集まっているというのは、ちょっとこれは異常事態だなというか」
一歩間違えば大事故につながりかねない行為。
JR東日本は、「警察とも連携を取りながら、引き続き、警戒や警備の強化に努めていく」としている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/3d10f326bcee7a7458eccd56c6f22d1d06914717
4月6日17時15分にYAHOOニュース(ENCOUNT)からは、JR東は現時点ではホームでの撮影を禁止することは検討していないなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
JR八王子駅で2日、電車の撮影を趣味とする鉄道ファン、いわゆる「撮り鉄」の男性がホームから線路に転落。
在来線の運行に数分の遅れが生じた。
撮り鉄のマナーをめぐっては以前から度々問題となっており、一歩間違えば重大な事故にもつながりかねなかった今回のケース。
ホームでの撮影を規制することはできないのか。
JR東日本に聞いた。
今回、撮り鉄が集まったのは2日午前10時4分JR八王子駅発のE653系特急「いわき」。
春の臨時列車としてJR東日本のホームページや時刻表でも運転時刻が公表されている。
JR東日本によると、「いわき」の撮影を目当てに集まった撮り鉄でホームが混雑するなか、男性がホームから身を乗り出す形で誤って線路内に落下。
すぐに非常停止ボタンが押され、駅員が男性をホームへ引き上げた。
男性にけがなどはなく、その後、すぐにその場を立ち去ったという。
以前から度々問題視される撮り鉄のマナー。
撮影が予想される日時に警備員を配置したり、ホームでの撮影行為を禁止することはできないのだろうか。
JR東日本の担当者は、ENCOUNTの取材に、「多くのお客さまがいらっしゃることが想定される場合は、駅係員等による巡回を強化するとともに、放送による注意喚起を行っております。当日は、当該列車の運転により多くのお客さまがいらっしゃることが想定されたため、列車の前方及び後方を中心に社員を配置し警戒にあたっておりました」と文書で回答。
ホーム上での撮影禁止については、「現時点では検討しておりませんが、安全確保のため係員が撮影についての制限や注意をする場合がございます。撮影を行う際は列車との接触事故やホームからの転落事故等が起きないように安全な場所で撮影をするとともに、他のお客さまのご迷惑とならないよう十分にご注意いただくよう、ご協力をお願しております」としている。
個々人の良識に委ねられている電車撮影の現状。
今後、重大な事故が起こったり、規制が進まないためにも、撮り鉄全体によるマナー向上が望まれる。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ce5df3faecf9b522f09282ad38ae46afa0339fd5
2022年3月31日20時23分にYAHOOニュース(日テレNEWS24)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京・銀座のビル建設現場で31日、工事用のエレベーターが10階から落下し、作業員の男性1人が死亡しました。
31日午後4時すぎ、警察官や救急隊員がブルーシートを広げ、救急車へと搬送するなど、現場は騒然としていました。
事故が起きたのは、ビルも多く立ち並ぶ東京・銀座です。
記者 :
「31日午後4時前、ビルの建設工事現場で突然、エレベーターが10階から1階に落下したということです」
警視庁などによると、現場では11階建てのビルを建設中で、落下した工事用のエレベーターには、40代くらいの作業員の男性1人が乗っていたということです。
ビルの真横で働いていたという男性は――
事故現場の隣で働く男性 :
「最初はガス爆発したのかと思ったくらいの『ドン』という音でした」
現場近くにいた人 :
「突然ガシャーンっていう音。救急車やら消防車が来て、はじめて事故があったんだなって」
落下したエレベーターに乗っていた男性は病院に搬送されましたが、死亡が確認されたということです。
警視庁などが詳しい事故の原因を調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ddcff314442bd4fba55822a5b0eb952b88114df5
3月31日18時58分にYAHOOニュース(テレビ朝日)からは、建築資材などを運ぶための仮設エレベーターが落下したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京・銀座の建築現場で工事用のエレベーターが10階から1階に落下しました。
中に人がいたということです。
最新の情報では、落下したエレベーターに乗っていたのは40代くらいの男性作業員で、死亡が確認されました。
また、当時、事故現場で作業していた男性に話を聞きますと、ドカーンという音で上から物が落ちてきて大きな火花が散ったと話しています。
警視庁などによりますと、31日午後3時45分ごろ、中央区銀座1丁目の11階建てビルの新築工事現場で「エレベーターが落下し、中に人が閉じ込められている」と通報がありました。
エレベーターは10階くらいの高さから1階に落ちたということです。
エレベーターに乗っていたのは40代くらいの男性作業員で、意識不明の状態で救助され病院に運ばれましたが、死亡が確認されました。
落下したのは建築資材などを運ぶための仮設エレベーターで、作業をしていた2人のうち1人がエレベーターの中にいたということです。
このビルは飲食店が入る予定で、高さはおよそ50メートルあり、今年1月に着工し、9月に完了予定でした。
エレベーターがなぜ落下したのかなど、警視庁が当時の状況を詳しく調べています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/37895e8b7bbdd120377dcc3a40f8d14ccd356b53
4月1日0時47分にTBS NEWSからは、エレベーターを上下に動かすためのレールを上の階に伸ばす作業中にレールが外れたらしいという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
きのう午後4時前、中央区・銀座の11階建てビルの建設現場で工事用のエレベーターがおよそ40メートルの高さから地上に落下しました。
警視庁によりますと、この直前に工事用エレベーターを上下に動かすためのレールを10階から11階に伸ばす作業が行われていたということです。
その最中にレールが何らかの原因で外れたとみられ、エレベーターが地上に落下。
中で作業をしていた塚田さん(49)が全身を強く打ち、意識不明の状態で病院に搬送されましたが、その後、死亡しました。
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye6010836.htm
(ブログ者コメント)
資材を出し入れするために内部に入っていた?
詳細不明だが、荷物用エレベーターの内部に人が入ることは禁止されている。
2022年3月31日22時57分にYAHOOニュース(北海道文化放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3月31午後、札幌・西区の三角山で、クマの巣穴の調査をしていた男性2人が、巣穴から出てきたクマに襲われケガをしました。
午後2時半ごろ、札幌・西区山の手の三角山の山頂付近で、男性2人がクマに襲われました。
水上記者 :
「現場の登山道には大勢の警察官やパトカーがいて、物々しい雰囲気が漂っています。先ほど、クマ注意の看板が貼られ、注意が促されています」
2人は、札幌市の職員とともにクマの巣穴の調査を行っていた委託業者で、47歳の男性が頭に、58歳の男性が右腕に、それぞれケガをしました。
自力で下山し、病院に搬送されています。
3月14日にクマの巣穴があるとの情報が寄せられていて、31日の調査で巣穴を発見し確認していたところ、穴から出てきたクマに襲われたということです。
クマは体長約2メートルで、2人が撃退スプレーをかけると林に逃げました。
札幌市の担当者 :
「(クマが出る)可能性がすごい高いわけではないのかなと判断したので、いったんハンターは入れずに。判断が甘かったというか、ケガされた方には申し訳なかったと思っています」
ハンター2人が市の職員とともに現場に向かいましたが、クマの痕跡などは見つからず、引き返しています。
4月1日も午前6時からハンター8人が市の職員と現場で警戒にあたり、駆除を視野に箱わなを仕掛けるかなど、対策を決めることにしています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/d2cd10cbc2dfdba1719ea89caf1da6efb4e81f0c
3月31日15時51分にHTBからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
31日午後、札幌市西区の三角山で、男性2人がクマに襲われけがをしました。
クマが現れたのは山頂から西に500m付近の場所です。
午後2時半過ぎ、札幌市西区山の手の三角山で「クマに襲われた」と消防に通報がありました。
警察によりますと、47歳の男性が頭、58歳の男性が右腕をクマ1頭にかまれたということですが、意識はあり、自力で下山して病院に搬送されました。
2人は2週間前に目撃されたヒグマの巣穴の調査をしていて、巣穴から出てきたクマに襲われたということです。
クマはスプレーをかけると逃げて行ったということです。
さきほど、調査に同行した札幌市の担当者が当時の状況について語りました。
札幌市の担当者:
「冬眠穴(巣穴)の中に近づいたら、出てきて襲われたと聞いている。(クマは)巣穴から坂道を下の方に転がり落ちるように逃げて行った」。
近くの住宅街に住む男性:
「たまに出たという案内が出ているけれど、襲われたというのは初めて聞いた」。
三角山に毎朝登っている男性:
「襲われたとなったら不安」。
札幌市では、3つある登山口を閉鎖しました。
警察はパトロールをして、登山口の近くの住民に注意を呼び掛けています。
https://www.htb.co.jp/news/archives_15420.html
3月31日15時25分にNHK北海道からは、5人で調査していた、クマの被害が増えているので道は新年度から「ヒグマ対策室」を設けるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によりますと、市の職員や委託先の職員などあわせて5人がクマの生態調査を行っていたところ、巣穴から出てきたクマ1頭に突然かまれたということです。
警察によりますと、今月に入って付近の住民からクマの巣穴があるという通報を受け、31日、調査に訪れていたということです。
・・・
【今年度は死傷者多い】
道内では、人がクマに襲われる事故が相次いでいます。
今年度は、去年、夕張市で狩猟をしていた男性がクマに襲われ死亡したほか、札幌市の市街地にクマが現れ、4人が重軽傷を負うなど事故が相次ぎ、死傷者の数は今月30日までにあわせて12人と、統計が残っている昭和37年度以降最も多くなっています。
このため道は、1日からの新年度、新たに「ヒグマ対策室」を設けるとともに、クマに遭遇する事故を防ぐため、基本的なルールを守るよう注意を呼びかけています。
山に入るときは、
▼インターネットなどで事前にクマの出没情報を確認し、
▼食べ物やゴミは必ず持ち帰ること、
▼1人で野山には入らず、音を出しながら歩き、
▼ふんや足跡を見つけたらすぐに引き返す
よう、呼びかけています。
また、クマが人里に近づかないようにするため、
▼ゴミ出しのルールを守ること、
▼ゴミやペットフード、干物や漬物などの保存食を野外に放置しないこと、
▼家庭菜園の作物や果実は早めに収穫し、畑に放置しないこと
などを呼びかけています。
【“三角山で目撃聞いたことない”】
今回、札幌市にある三角山で人がヒグマに襲われたことについて、クマの生態に詳しい北海道大学獣医学研究院の坪田敏男教授は、「三角山でのクマの目撃情報は聞いたことはない」として、ヒグマの行動範囲が広がっているとの見方を示しました。
具体的には、札幌市や周辺の地域では、ここのところヒグマの生息数が増加していて、強いオスがエサとなるドングリなどが豊富な山奥に生息しているため、弱いオスや若いヒグマが人里に近い場所にまで行動範囲を広げざる得ない状況になっているということです。
また、今は雪どけが進んでクマが冬眠から目覚めて活動を始める時期のため、冬眠していた穴の周辺で活動を始めたり、エサを探し始めたりするため、人と遭遇した可能性があるということです。
そのうえで坪田教授は、「『札幌市ではヒグマと人間が共存している』という認識に立って、ハイキングや山菜採りで山に入る人は鈴を付けてクマに存在を知らせるなどしてほしい。また、山に近い住宅では生ゴミをきちんと処理するなどヒグマとの余計なあつれきを生まない努力が必要だ」と話していました。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20220331/7000044986.html
4月1日21時22分にYAHOOニュース(北海道文化放送)からは、刺激する形になって襲われた、親グマが巣穴に戻る可能性もあるため今後はセンサーカメラで継続監視するなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
事故を受けて札幌市が行った緊急調査では、巣穴に子グマがいるのが確認されました。
巣穴は奥に長く続いていて、体長30~40センチほどの子グマ2頭が奥の方にいたといいます。
人間を襲う危険性は低いとして、駆除には至りませんでした。
一方、男性2人を襲った親グマは見つかっていません。
親グマは体長1.5メートルほどのメスとみられています。
北海道立総合研究機構 釣賀 一二三さん:
「結果的には刺激する形になって、母グマに襲われた。積極的に付きまとう個体ではないので、駆除にはならないという判断になった」
札幌市は、親グマが巣穴に戻る可能性があるためセンサーカメラを設置し、継続して監視するということです。
・・・
https://news.yahoo.co.jp/articles/efb3440d96c72e05be4c297f364031504819df93
(ブログ者コメント)
クマがいる可能性は高くないと判断した理由について調べてみたが、書かれている記事は見つからなかった。
2022年3月30日19時39分にYAHOOニュース(FNN PRIME)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
部屋に入ってきた男性。
箱から取り出したのは、コードレス掃除機のバッテリー。
バッテリーの近くには、ごみ箱が置いてある。
すると、突然、大きな音を立てて、バッテリーが爆発し発火。
火は、周りのごみや男性の服に燃え移っていく。
これは、NITE(製品評価技術基盤機構)が公開したリチウムイオンバッテリーの発火事故を再現した様子。
突然、爆発するバッテリーには、ある共通点があるという。
それが、非純正バッテリー。
製品本体のメーカーのものではない、
いわゆる非純正のバッテリーの発火事故は、2017年からの5年間で134件あり、中には、住宅などが全焼する事故も起きている。
NITEは、異常が見られる場合、すぐに使用をやめるよう呼びかけている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f271a69125a67864fe80378e204111a6a37bfb20
3月30日19時1分にYAHOOニュース(Impress Watch)からは、使用中や充電中以外、最近では充電後に置いていただけで発火した事例もあるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)は、非純正バッテリによる発火事故などが増えているとして、注意を喚起している。
同機構によれば、2017年から2021年までの期間で、非純正バッテリによる事故の報告件数は134件にのぼった。
すべて製品やその周囲が焼損した事故で、直近3年間は事故が増えており、家屋の全焼事故につながるケースも毎年発生しているという。
また、多くの場合、使用中や充電中に事故が発生しているが、最近では充電後に置いていただけで発火した事例も確認されているという。
互換品などと称した非純正バッテリは、純正品に比べ、機器本体のメーカーが設計や品質管理に関与しておらず、安全保護装置が動かない、品質管理が不十分、事故のさいにメーカーの対応や補償を受けられないといったリスクがある。
加えて、リサイクルルートが確立されておらず、廃棄が困難な場合もあるとして、注意喚起している。
あわせて同機構では、非純正バッテリの発火を想定した実験や、異常発生時の対処などに関する映像も公開している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ebae0b2dfcece005f4506dc7ef3b7d1b1b754b50
煙が出て突然爆発したのはスマートフォンなどに使われているバッテリーです。
身近な充電式のバッテリーによる火事や事故が増えています。
空気が乾燥する道内。
各地で火事が相次いで起き、6日から7日にかけて札幌で2人が死亡しました。
火事の原因の多くを占めてきたのがスマートフォンやコードレス掃除機などに使われている充電式の「リチウムイオンバッテリー」です。
去年11月、石狩市で撮影された写真です。
黒焦げになっているのはインターネットで購入した電動工具用のバッテリーです。
石狩市の男性は「突然目の前で爆発した。純正がどうしても高いので、安い中国製の互換性(非純正)のバッテリーを使っていた」と話します。
インターネットなどで安く売られている粗悪品の「非純正」バッテリーが、充電中に発火する事故が多くなっています。
電気製品や燃焼機具、レジャー用品などの生活用製品の事故について、原因究明を行っているNITE(製品評価技術基盤機構)は「純正なら75度前後の温度になった場合に安全装置が働くですとか、機器が異常に膨らまないなどと言った基準があるんですけど、非純正にはそういった対策が施されていない」と指摘します。
コロナ禍で「おうち時間」が増えたことで、リチウムイオンバッテリーを使う製品が多くなり、「非純正」製品の事故が増えています。
NITEでは「ネット通販でURLが不自然、日本では使用されない字体が混ざっている、他の製品に比べて極端に値引きがされていて、非純正バッテリーなら信頼性に疑問を持たれた方がいい」と注意を呼び掛けています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/2845d37f0ec2fc6b1fc05a921551c58fb865b2e6
2022年3月30日4時0分にYAHOOニュース(Merkmal)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
【製造現場が抱える葛藤とは】
ある自動車メーカーに取材へ行ったときのことだ。
事務棟内を会議室に向かって案内してくれていた担当者が言った。
「階段では、必ず手すりを持ってください」
驚く私に、担当者は困ったような笑みを浮かべた。
「安全のため、規則で決まっていますので」
階段昇降の際の転倒、および転落を防ぐため、階段では手すりを持って昇り降りするのが規則なのだという。
確かに、階段という場所は日常の中でも意外な危険がひそむ場所だ。
私自身、子どもの頃に階段から落ちて痛い思いをした経験もある。
階段では安全に気を付けるべきなのは、間違いない。
だがしかし、ここは企業のオフィスである。
出入りするのは大人だけだ。
それなのに「階段では手すりを持つ」という規則が課され、さらに昼休みなど人の行き来の増える時間には、安全担当者が、皆が手すりを持っているか監視に立つのだという。
自動車メーカーという、いわば日本の中でも優秀な人材が集まる場所で、これほど“過保護”な光景が繰り広げられているとは、実に驚きである。
【過保護な細やかさは公正さの証】
実は、このような話は、決してめずらしい話ではない。
ある自動車関係エンジニアは言う。
「カッターの使用が禁止されているため、取引先から受け取った荷物を開けるのが大変だ」
また他の重工関係技術者もこう話す。
「社内にある池への立ち入りが禁止された」
日本の技術を引っ張る大企業が、まるで子供を相手にしているかのような規則を次々と社員に課しているのである。
なぜこのようなことが起こるかというと、実はすべて労働災害防止のために行われているのだ。
労働災害(労災)とは、仕事に関連した作業が原因で発生したケガや病気、死亡などを意味する。
労災は全て、労働監督基準署に必ず報告されなければいけない。
そして会社は、必要な治療費などを保障しなければいけない。
つまり、会議室を移動するために歩いていた階段で転んで足首をねんざしたのも、事務所でダンボールを開けるために使ったカッターで手を切ったのも、さらには休憩中に散歩がてら社内の池の飛び石を渡っていたら転んで頭を打ったのも、全て労働災害となり、報告の義務が発生するのだ。
【背景にある「労災かくし」】
なぜ、そのような小さなことや、明らかな不注意からくるものまで、きちんと報告しなければいけないのだろうか。
その理由は「労災かくし」にある。
労災かくしとは、本来は労災として対応されなければならない事例が、報告や保障されないものだ。
労災かくしが発生すると、今後の労災発生を防止するための対策が取られなかったり、本来ならば被災者が受け取れるはずだった保障や賠償が受けられなかったりする。
もしも労災が「小さなケガだから」や「不注意が原因だから」で報告の必要がなくなれば、本来ならば報告が必要な事例についても、無理やり「うっかりからくる、ちょっとしたケガ」にさせられるケースが必ず出てくるだろう。
だから労災は、どのようなものでも、報告が義務づけられているのである。
【小さな事故への対応が重大事故の防止につながる】
当たり前だが、労災が多いと企業の評判は落ちる。
事故などの危険が多い職場は、働き手の確保も難しくなる。
また、労災による治療費の負担や賠償など、企業への負担も大きい。
そのため、企業は労災をなくそうと必死になる。
自動車業界をはじめ、製造現場では「ゼロ災でいこう」、つまり労災をゼロにしようと言われる。
つまり、階段で転ぶとかカッターで手を切るようなものでも、再発防止のための対策が取られるようになるのである。
また製造業の現場では「ハインリッヒの法則」という考え方もよく使われる。
1件の重大な事故が起こるとき、それまでに29件の小さな事故があり、300件の事故に至らないまでも、ちょっとヒヤッとした出来事があるというのである。
そして1件の重大な事故を防止するためには、29件の小さな事故からなくす。
そのためには300件のヒヤッとした出来事にきちんと対策をとるという考え方だ。
階段に例えるならば、転落して死亡するケースは1件でも、転んですねを打ったりねんざするような事故が29件あり、転倒しなくてもよろめいたり、つまづいたりするケースが300件ある。
つまり、死亡事故を起こさないようにするためには、そもそも階段でよろめいたり、つまづいたりするケースをなくさなければならないのだ。
階段で転んだとかカッターで手を切るような小さなケガでも、きちんと対策を行い原因を取り除くことが、重大な事故の防止につながる。
こうして冒頭のような「階段では手すりを持つ」というルールが作られるのだ。
【正解の見えない安全と過保護の対立】
このような理由から、企業は小さな事故やケガにも真剣に対応せざるを得ない。
だがしかし、その結果として“過保護”なルールを課している。
現場のジレンマは社員の声から聞かれるような不便さや社員のモチベーション低下だけにはとどまらない。
いちいち再発防止のための会議や、情報共有のミーティング、社内教育が行われ、それに伴うコストも発生する。
単純な計算だが、時給1000円で働くスタッフを1000人、教育のために30分拘束すれば、そのコストは50万円になる。
自動車メーカーのような巨大な企業であれば、こんな軽い数字で済むわけもない。
人は小さなミスを完全になくすことはできない。
全てを完璧に対策するのは不可能で、やればやるほど管理のためのコストもかさんでいく。
労災防止のための取り組みと、それに足下を取られて動きにくくなる現場。
折り合いがつく日は来るのだろうか。
石川玲子(工業系エンジニアライター)
https://news.yahoo.co.jp/articles/76f3df4078f40206bbc69dec301b8289c3b632ad
(ブログ者コメント)
しばしば聞く話しだが、よくまとめられている記事だと感じたので紹介する。
2022年3月31日22時43分にYAHOOニュース(日本海テレビ)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
島根県出雲市の金属を扱う会社の工場内で31日の夕方、身元不明の白骨遺体が発見された。
身元不明の白骨遺体が発見されたのは、島根県出雲市大津町のW製鋼所の工場にある焼鈍炉だ。
この焼鈍炉は、車の部品となる金属に高温の熱処理をほどこす装置になる。
31日午前1時ごろ、出雲市の60代女性から「夫が帰ってこない」と警察に通報があり、捜索したところ、夫の車が勤務先の渡部製鋼所で見つかった。
この女性の夫は30日の日中に遺体が発見された焼鈍炉で作業をしており、近くで別の作業をしていた2人がその様子を目撃していた。
出雲警察署が焼鈍炉が冷えるのを待って31日午後5時ごろ中を調べたところ、1人の白骨遺体を発見。
警察は見つかった遺体は女性の夫の可能性があるとみていて、近くで作業をしていた2人に当時の状況を聞くとともに、事件・事故の両面で調べを進めている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/bbb9905721fa8df4b9fe12f9ed255f177f4a7b8d
3月31日19時58分にYAHOOニュース(山陰放送)からは、焼鈍炉には上下開閉する自動扉がついていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
31日午後5時前、島根県出雲市にあるW製鋼所の焼鈍炉の中で、白骨遺体が発見されました。
出雲警察署によりますと、31日午前1時過ぎ、出雲市内の女性(60代)から、夫が仕事から帰ってこないと110番通報があり、警察が仕事場にかけつけたところ、夫の車が発見されました。
仕事場から帰った形跡はなく、作業をしていた焼鈍炉に取り残されている可能性があるとして、炉を停止し、熱が冷めるのを待って、中を確認したところ、午後5時前、1人の白骨遺体が発見されたということです。
この焼鈍炉は、車の部品などを鋳造する炉で、間口は4.5メートル、奥行き8メートル、高さ5メートルの上下開閉する自動扉があり、作業は3人で行っていたということです。
警察は白骨遺体の身元確認を急ぐとともに、事件・事故の両面で調べを進めています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/4fb0dcfbc01f246759eac2dbea6a56cd005a92ee
4月1日12時23分にYAHOOニュース(山陰中央新報)からは、他の2人とともに炉で車両部品を製造していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察の調べで、男性社員は30日の日中、他の社員2人と燃焼させた炉で車両部品を製造していたことがわかっています。
この「焼鈍炉」は高さ5m、奥行8m、人が中に入ることもある設備で、通報を受けて炉の操業を止め、内部の温度が下がるのを待って、警察が中を確認しました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/8aeb1042cef200d8515a46980ab219a0b185ab89
4月1日19時44分にYAHOOニュース(日本海テレビ)からは、他社では普通、炉の中に入ることはないなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
男性は、3月30日に遺体が発見された焼鈍炉で作業をしており、近くで別の作業をしていた従業員2人がその様子を目撃している。
関係者によると常時、女性の夫を含めた3人で作業を行っていたという。
今回現場となった焼鈍炉とはいったい・・・
記者:
「出雲市の会社とは別のところにある焼鈍炉です。広い倉庫のようなところで、熱が入ると、700度以上にもなるということです」
この会社の焼鈍炉では750度から900度の熱で10時間以上かけて金属製品の熱処理を行っている。
普段から炉を使って作業をする人に話を聞くと、製品の出し入れは、普通、炉の中でしないため、人が入ることはまずないという。
警察は、女性の夫が何らかの原因で閉じ込められた可能性があるとみていて、遺体の身元の特定を急ぐとともに、事件・事故の両面で調べを進めている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/39c8741845dd3fbc01c0676f7a8e8d500e8deb14
(ブログ者コメント)
他の2人は、作業途中で仲間がいなくなったことに、なぜ気づかなかったのだろうか?
2022年4月1日21時31分にYAHOOニュース(J-CASTニュース)から下記趣旨の記事が、白煙が上がっている映像のカット写真付きでネット配信されていた。
車のフロントガラスにお守りの吸盤を付けていたところ、突然、ダッシュボードから煙が出て・・・。
こんな動画がツイッターに投稿され、話題になっている。
動画を見ると、あわや車両火災になりかねない危険な状況だった。
消費者庁も、こうしたケースから起こる「収れん火災」について、サイト上などで注意を呼びかけている。
【ケースの縁から白い煙がモクモクと上がり始め・・・】
お守りの吸盤がレンズのようになって、車のダッシュボードの上に置かれたケースの縁の1点に太陽光が集まっている。
サングラスを収納したケースだ。
すると、ケースの縁から白い煙がモクモクと上がり始める。
そのまま放置したら、車両火災になりかねない状況だ。
この8秒ほどの動画は、にゃすさん(@nyasufuji)が2022年3月30日にツイッターで投稿した。
にゃすさんは、このツイートで「焦った」と明かす。
この後、お守りの吸盤は、フロントガラスからすぐに外し、「降りる前に気が付いて良かった」「ほんと危なかった」と漏らしていた。
にゃすさんにJ-CASTニュースが4月1日に聞いたところによると、このハプニングがあったのも3月30日で、吸盤はフロントガラス右下付近に付け、そのレンズ作用で光が当たった収納ケースのビニール部分に少し焦げ跡が残った。
車を止めていたときに煙が出ているのに気付いたため、スマートフォンで動画を撮影したという。
吸盤などがレンズの作用をして物を発火させる現象は、「収れん火災」と呼ばれている。
収れん火災は、鏡やガラス玉など様々な物から起こることが知られており、消費者庁は20年11月26日、「『収れん火災』に注意!」などとサイト上で呼びかけた。
消費者庁では、国民生活センターと連携して関係機関から情報を収集する「事故情報データバンク」を2010年から運用している。
このデータバンクによると、収れん火災については、20年9月までの10年間に関連情報が20件寄せられた。
【お守りそのものも、保安基準上いけなかった】
このうち、車のガラスにシルバーマークやカーテンを付けるために吸盤を使っていたケースが2件あった。
2018年7月には、80 歳代男性が100 円ショップで購入した吸盤タイプのシルバーマークを車内のリアガラスに付けていたところ、後部座席シート部分から煙が出たことがあった。
シートに掛けてあったカバーが少し燃えていたという。
「通常、車内で使われる吸盤は、レンズのように光を集めないようにするため、色付きか白か半透明のものが多いとのことだが、購入したものの吸盤は透明だった」としている。
前出のにゃすさんがフロントガラスに付けたお守りの吸盤も、透明のものだった。
実は、お守りの吸盤はそもそも、フロントガラスには付けてはいけなかった。
国土交通省の車両基準・国際課が4月1日に取材に答えたところによると、道路運送車両の保安基準第29条や細目告示第195条の規定から、フロントガラスや運転席・助手席のサイドガラスには、バックミラーやETC機器、ドライブレコーダーのほか車検のステッカーなど、運転に必要なもの以外は付けることができない。
「それは、運転するときに、視界の妨げになるからです。お守りなども、認められていません。もし付けたとすれば、保安基準違反になります。車検にも通りません。実際は、そのような認識ができていない方も、それなりにいらっしゃるようですね」(車両基準・国際課)
なお、前出のにゃすさんは、ツイッター上でも、お守りはフロントガラスに付けてはいけないのではとの指摘を受け、「現在は違反の可能性もあるので外してます」と取材に明かした。
https://news.yahoo.co.jp/articles/717f1e523dc41d4d99f449f476b65e666e220b2f
2022年4月1日9時22分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
佐賀県唐津市消防本部の救急隊員が3月30日、救急搬送した唐津市内の女性(90歳代)を病院のベッドに移す際、後頭部を約1メートル下の床に落とし、約1週間のけがを負わせた。
青山消防長らは唐津市内の家族に謝罪。
31日に同市内での記者会見で公表した。
発表によると、30日午前、玄海町内の医療機関から女性の転院搬送の119番があった。
女性は肺炎を患い、胸部に水がたまっていた。
呼吸をしやすくするため、医師は救急隊員3人に対し、女性を水平に寝かせず上半身を起こした状態での搬送を指示した。
隊員はストレッチャーで唐津市内の病院に転院搬送。
ベッドに移す際、3人は女性の頭部、腰部、脚部をそれぞれ抱え持った。
頭部と腰部を受け持った隊員は女性の下に敷いたタオルケットの四隅をつかんでいた。
ところが、腰部を担当した隊員がベッドと女性との間に立っていたため女性をベッドに移せず、隊長はいったん離れるよう指示。
隊員がタオルケットを握っていた両手を離したため、女性の上半身はタオルケットから滑り落ち、フローリング床で後頭部を打ったという。
女性は後頭部を縫うけがを負い、急性硬膜下血腫、外傷性くも膜下出血と診断された。
搬送前と意識レベルに変化はなく、血腫や出血の増大はみられないという。
青山消防長は「命を守るべき消防職員が市民にけがを負わせるあってはならない事故」と謝罪した。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220331-OYT1T50365/
4月1日13時31分にYAHOOニュース(佐賀新聞)からは、腰を支えていた隊員がベッドに挟まれたため隊長の指示で手を離したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
30日午前11時40分すぎ、市内の90代女性を東松浦郡玄海町の医療機関から市内の病院のベッドに運ぶ際、高さ1メートルのストレッチャーから転落させた。
容体は安定し、意識はあるという。
消防本部によると、隊長ら3人が、女性の頭から腰付近まで下に敷いていたタオルケットと、女性の足をそれぞれ持っていた。
腰を支えていた隊員が移動先のベッドに挟まれたため、隊長の指示で女性から手を離した。
その際、女性が後頭部から床に滑り落ちた。
消防本部は「隊員全員がどこを支えているか認識できておらず、安全管理が不徹底だった」と説明した。
青山消防長は「あってはならない事故」と陳謝、隊員への処分は検討中とした。
同本部では2016年にも担架から男性が転落してけがをするなど、同様の事故が今回を含め3件発生している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f3bd5f348a1b8893614802d8705e8f94e15b88eb
3月31日19時6分にNHK佐賀からは、誤って手を離した、今後は搬送の障害となるものを移動して動線確保を徹底するなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
唐津市消防本部によりますと30日正午ごろ、唐津市の病院で、救急隊員3人が90代の女性を搬送用のストレッチャーから入院用のベッドに移そうとした際に、誤って女性をおよそ1メートルの高さから床に転落させたということです。
隊員2人がタオルケットで女性の頭を支え、もう1人が脚を抱えていましたが、女性をベッドに移す際に隊員1人が誤ってタオルケットから手を離し、女性が転落したということです。
女性は頭を8針縫ったほか、頭がい骨の線状骨折など、全治1週間のけがをしました。
消防本部は、病室が狭く、ストレッチャーをベッドの横に置くことができなかったことなどが事故の原因だとして、患者を搬送する際は障害となるものを移動して、動線の確保を徹底するなど再発防止に努めるとともに、職員の処分を検討するとしています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/saga/20220331/5080011384.html
(ブログ者コメント)
2016年の事例については本ブログでも紹介スミ。
2022年3月29日4時0分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
札幌市が、動物がそれぞれ本来の行動をとれるようにする「動物の福祉」を重視した動物園条例の制定を目指している。
制定されれば日本初となる見込みで、市円山動物園のゾウ舎では先行して取り組みを進めてきた。
きっかけは、ある動物の死だった。
【自然での姿、動物園のなかでも】
「ゾウがここまで自然の中にいる時と同じ姿を見せてくれるようになるとは」。
ミャンマーでアジアゾウの導入を交渉し、生息地を視察した同園飼育展示課の朝倉係長(51)は目を細めた。
2019年に約30億円をかけて新設された円山動物園のゾウ舎で飼育されている4頭には、それ以前に見られた、ストレスなどの影響で同じ行動を繰り返してしまう「常同行動」も確認されていない。
ゾウ舎では、ゾウに負担がかからないよう、さまざまな工夫が凝らされている。
床はコンクリートではなく、砂を約1メートルの深さで敷き詰め、生息地の足場を再現。
水深3メートルのプールに潜って水浴びもできる。
ゾウには直接エサを与えず、「複数の穴が開いた壁の向こう側に置く」「砂の下に埋める」などしたエサを自ら探さなければならない。
野生のゾウは一日の大半をエサを探して過ごすことから、ゾウ舎内でもその習性のまま行動できるようにしているという。
【襲われたマレーグマ「動物虐待」】
市が、早ければ5月の定例市議会に提出する「動物園条例」の素案は、動物が肉体的・心理的にどういう状態にあるかを科学的に把握し、本来の行動をとれるようにする「動物の福祉」を重視。
諸外国が生物多様性保全に取り組み、動物の福祉が注目されていることが背景にあり、同園ではゾウ舎がその先進事例となっている。
市が条例制定に動き出したのは、15年7月に同居訓練中だった高齢の雌のマレーグマ「ウッチー」が若い雄に攻撃され、その後死んだ事故がきっかけだった。
同年6月から複数回行われた訓練の度に、ウッチーと若い雄が争う様子が確認され、死の前日も約20分間にわたり攻撃されるウッチーの姿が確認されていたが、訓練は続けられた。
事故を調査した市動物管理センターは「ネグレクト(放置)型の動物虐待」と指摘。
その後も動物の死が相次ぎ、同園の専門的ノウハウの蓄積・継承不足が浮き彫りになった。
市は対策に乗り出す。
17年に「動物専門員」を新たに設け、19年度から動物の飼育は全て動物専門員が担うことになった。
また、同園は飼育する動物の種類を減らす方針で、2月末時点で飼育する155種のうち32種は、個体が死んだり他の園に転出したりしたら飼育を終了する。
市はアジアゾウの受け入れに当たり、「ゾウ導入基本方針」を14年にまとめ、「動物にとって豊かで充実した環境を整えることが重要」としていたが、事故が相次ぐ結果となった。
同園経営管理課の森山晃係長(41)は、「飼育員は動物にとって良い環境にしようと努力してきたが、それを個人に委ねてしまっていた」と話す。
【自然保護の視点欠け 国内法は未制定】
「動物の福祉」を重視する法律は国内では未制定だ。
日本動物園水族館協会は13年、動物園水族館法制定について要望書を環境相に提出。
「多くが動物観覧や集客を目的に運営されている」、「地方自治体が設置しており、国や県に所管する部署がない」として法整備を訴えた。
17年には種の保存法が改正され「動物園が種の保存に重要な役割がある」と明記されたが、包括的な法制定の動きはない。
環境省の動植物園の検討会に委員として参加した滋賀県立大の上河原献二教授(環境法・環境政策学)は、「動物園が自然保護の役割を果たすべきだという認識が欧米にはあるが、日本では理解が十分に広がっていない」としたうえで、「仮に法律を制定すると新たに規模の大きい予算が必要になる。それもちゅうちょする一つの要因ではないか」と指摘する。
森山係長は、「『どこかが始めないと国内の状況が何も変わらない』という思いがあった。札幌の取り組みが全国に広がり、理解が進んでくれるのが理想です」と話す。
【札幌市が動物園条例制定を目指す経緯】
2014年11月…市が「ゾウ導入基本方針」まとめる。「動物の福祉」明記
2015年 7月…円山動物園でマレーグマ「ウッチー」が死ぬ。市動物管理センターは「ネグレクト型の動物虐待」と指摘
2015年 8月…グラントシマウマ、マサイキリンが相次いで死ぬ
2015年10月…元旭山動物園長の小菅氏が市環境局参与に就任
2016年 4月…市が円山動物園の休園日を年末3日間から年35日間に増やし、開園時間も短縮
2017年 4月…市が「動物専門員」職を新設
2019年 3月…ゾウ舎オープン。円山動物園でのゾウの公開は07年以来12年ぶり
2019年 4月…市が動物専門員を増員。飼育を担当する常勤職員は全て専門員に
2021年12月…市が動物園条例の素案を市議会総務委で示す
(2022年6月7日 修正1 ;追記)
2022年6月6日18時23分にNHK北海道からは、条例が可決・成立したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
「動物の福祉」の観点から動物園の役割や責任を定める札幌市の「動物園条例」が、6日の市議会で可決・成立しました。
いわゆる「動物の福祉」を掲げた条例は、全国でも初めてです。
「札幌市動物園条例」は、6日午後開かれた市議会の本会議で全会一致で可決・成立しました。
条例では、札幌市の円山動物園で誤った飼育方法により動物が死ぬ事故が相次いだことへの反省などを踏まえ、動物が、苦痛や不安を感じず本来の行動がとれるようにする、いわゆる「動物の福祉」を確保し、生物多様性の保全に貢献するなどとしています。
動物の尊厳を尊重するため、ヒツジやモルモットなどと触れ合う施設を除いて、餌やりなどで動物に利用者が直接接することや、動物に人を模したような格好や行動をさせることはしてはならないと定めています。
また、専門的な知識や経験を持つ職員の確保や、動物の病気の予防や治療を適切に行える医療体制の整備なども盛り込まれています。
市によりますと、こうした「動物の福祉」を掲げた条例は全国でも初めてだということです。
https://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20220606/7000047221.html
2022年3月29日10時11分にYAHOOニュース(沖縄タイムス)から、下記趣旨の記事が現場写真付きでネット配信されていた。
29日未明に沖縄県糸満市西崎5丁目のクリーニング工場「Tクリーナー」で発生した火災は同日午前9時半現在、おおむね鎮圧した。
ただ、工場3階部分からは若干の白い煙が依然出ている。
同社や糸満署によると、安否不明者やけが人は確認されていない。
外観では工場は4階建てで、3、4階部分が激しく燃えた様子が確認できる。
午前1時15分ごろ、「煙が出ている」と工場の警備会社から119番通報があった。
工場長の男性によると、3階には乾燥機や商品が置かれていたという。
「火種となるような心当たりは全くない」と話した。
同工場では今回とは別の場所で、昨年5月と10月にも廃タイヤの焼却炉が爆発する事故が起きている。
10月の爆発事故では作業員の50代男性が死亡した。
https://news.yahoo.co.jp/articles/88f91dca4f25319fe808e0b78b23360585ce44cc
3月29日17時51分にYAHOOニュース(沖縄テレビ)からは、燃えた建物には水蒸気を発生させるための焼却炉があったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
消防車11台が消火にあたり、火は、およそ8時間後にほぼ消し止められ、けが人はいなかった。
燃えた建物は、布団やシーツを洗浄する工場で、水蒸気を発生させるための焼却炉があったという。
出火当時、工場は稼働していない時間帯だった。
この工場では、今回とは違う建物で2021年、2度火災が起きていて、10月に焼却炉が爆発した事故では2人が死傷している。
https://news.yahoo.co.jp/articles/649610663652231af5b572b84b59204dec5f6b7a
※今回の火災事故が起きる前、2022年3月2日10時29分に琉球新報からは、該社は昨年爆発事故の報告書を提出していなかったとして書類送検されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
那覇労働基準監督署は1日、クリーニング工場の焼却炉の爆発事故が発生したにもかかわらず、事故報告書を提出しなかったとして、糸満市のクリーニング業と同社専務の30代男性を労働安全衛生法違反の疑いで那覇地検に書類送検した。
同署によると、2021年5月27日、糸満市のクリーニング工場でボイラー付属設備の焼却炉の爆発事故が発生。
事故発生を所轄の労働基準監督署長に報告しなければならないにもかかわらず、報告を怠り、報告書を提出しなかった。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1478613.html
(ブログ者コメント)
昨年10月の爆発事故は本ブログでも紹介している。
(2023年8月24日 修正1 ;追記)
2023年8月24日5時20分に琉球新報からは、ボイラーのハード&ソフト面で欠陥があったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
ガスボイラー機器の使用中に事故が発生し従業員2人が死傷するなどした糸満市のクリーニング業の企業が、ボイラー機器を製造販売する宮崎県の会社と役員3人に損害賠償を求めた訴訟の判決で、那覇地裁(藤井裁判長)は23日、原告の請求を全面的に認める判決を言い渡した。
機器システムの欠陥による事故の損害を認定し、被告らに約4億2千万円の支払いを命じた。
被告は請求棄却を求めていたが、具体的な主張はなかった。
藤井裁判長は判決理由で「被告らは請求原因事実を争うことを明らかにしないから、これらを自白したものとみなす」と判示した。
判決によると、被告は2020年1月、機器システムを原告に引き渡したが、その時点で設計・製造上の欠陥、指示・警告上の欠陥が存在した。
原告は被告が指示する用法に従って稼働させたが、21年5月と10月に炉内で爆発が起きるなどした。
運転マニュアルや被告の指示には、使用法の明確な基準や適切な説明がなかった。
原告側代理人弁護士は、取材に「システムの欠陥が認められたことは大きい」と判決を評価した。
一方、被告の会社と役員3人は今年、宮崎地裁都城支部から破産手続きの開始決定を受けたといい、「被った損害の賠償金をどうやって回収するかが課題」と述べた。
琉球新報は同社の代表番号に電話をかけたが、不通だった。
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1771460.html
8月24日10時23分にYAHOOニュース(沖縄タイムス)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
2021年10月に従業員2人が死傷するなど爆発事故が相次いだ沖縄県糸満市のクリーニング業「Tクリーナー」が、原因は焼却システムの欠陥にあるとして、開発・販売元で宮崎県の焼却設備製造「O開発」と同社の代表ら役員3人を相手に損害賠償を求めた訴訟で、那覇地裁(藤井裁判長)は23日、システムの欠陥や事故との因果関係を認め、請求通り約4億2千万円の支払いを命じた。
クリーニング工場では21年10月、焼却炉内の爆発で鉄製の着火扉が頭に当たった男性作業員1人が死亡、1人が熱風で顔にやけどを負った。
同年5月にも焼却炉内部が爆発し、建屋を破損していた。
原告側は、システムに当初から欠陥があり、被告側の対応・説明も問題があると主張していた。
藤井裁判長は判決で、各事故がシステムなどの欠陥で生じた損害と認定。
10月の事故が起きるまでの被告側の対応を踏まえ「原告に生じた各損害を賠償すべき義務を負う」と判示。
会社代表ら3人それぞれについて「任務懈(け)怠(たい)行為があり、悪意または重過失があるというべき」と指弾した。
判決によると、被告側は請求を棄却するよう求めたが、反論など具体的な主張はしていなかった。
同社は今年5月に破産手続きの開始が決まり、役員3人も破産手続き中だという。
原告側代理人の中村弁護士は、「機械の欠陥が事故原因だったと認められたことは一つの大きな節目。相手が破産したのは非常に残念で、まだ全面解決とは言えないが、ご遺族にも報告したい」と述べた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/4e568de1b23a868a46b432c17a49bffbbb034f17
2022年3月28日付で労働新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京・中央労働基準監督署は、墜落防止措置を怠ったとして、映画・演劇業の独立行政法人日本芸術文化振興会(東京都千代田区)と同社副部長を、労働安全衛生法第21条(事業者の講ずべき措置等)違反の疑いで東京地検に書類送検した。
入社1年目の女性職員が高さ2.85メートルの足場から墜落し、重度の障害が残るケガを負っている。
災害は令和2年12月29日、同社が運営する国立劇場内で発生した。
被災者は、舞台で使用する資材の片付け作業を行うため、移動式足場の上に乗っていた。
他の労働者とともに、足場の上で台車に乗せた板10枚を資材置場に収納しようとしたところ、墜落した。
コンクリートの床面に頭を打って重傷を負い、現在も休業が続いている。
労働安全衛生規則第519条では、高さが2メートル以上の作業床の端など墜落の恐れがある箇所には、手すりを設けなければならないとしている。
同法人はこれを怠った疑い。
移動式足場は側面の2カ所のみ手すりが設けられており、前後の手すりは取り外されていた。
車体はキャスターによって移動可能で、当日は労働者数人を足場上に乗せたまま、別の労働者複数人で車体を押して移動させていた。
同労基署は、「資材を出し入れやすくするため、常に手すりを外していたようだ」と話している。
同法人は普段、舞台で使用する資材を低い場所で保管していた。
災害当時は年末年始で、資材が増えて置き場がなくなり、移動式足場を用いて高い場所へ収納しようとしていた。
劇場内では墜落災害が発生したことはなく、被災者はヘルメットを装着していなかった。
同労基署は、「建設業など墜落災害が起きやすい業種では、安全対策に関する知識が浸透している。劇場関係の業種でも、照明や大道具を取扱う部署では対策が講じられているが、そのほかではまだ対策が不完全なケースが多い」と話している。
https://www.rodo.co.jp/column/123288/
(ブログ者コメント)
劇場での転落事故は本ブログでも何件か紹介しているが、今回、関連情報を調査中に以下のガイドラインを見つけた。
内容的には、かなり細かく安全基準が定められている。
以下は46p/154pにある、今回事例と関連する基準。
『劇場等演出空間の運用 および安全に関する ガイドライン 公演に携わるすべての人々に ver.3[2017]』
(劇場等演出空間運用基準協議会)
・・・
08 高所作業
2 mを超える位置での作業は、労働安全衛生法上、「高所作業」と位置づけられている。
公演制作現場においても、これに準じて 2m を超える高さでの作業は、高所作業と捉え、墜落事故および落下事故防止のため、安全対策を講じて万全な注意を払うこと。
・・・
■高所作業員は、必ずハーネス または安全帯と、 保護帽(ヘルメット)を着用し、 携帯物には落下防止対策を施す。
● 高所作業員は、必ずハーネスもしくは安全帯を装着し、堅固な 箇所にランヤード(命綱)をフッキングして墜落防止策を講じる。
それが、ワイヤーや親綱である場合には、墜落時の巻き添えを防ぐために、1本の親綱に複数人がフッキングすることは厳禁である。
● 高所作業員は、保護帽(ヘルメット)を着用し、万一の際のリス クの軽減を図る。
● 高所作業をおこなう際には、必要のない物品を携帯せず、作業に必要な工具等には、ワイヤーなどの落下防止対策を施す。
■高所作業がおこなわれている区域は明示し、立ち入り制限する。
周辺の地上作業員も、 保護帽(ヘルメット)を必ず着用する。
・・・
http://www.kijunkyo.jp/img/archives/guideline2017.pdf
2022年3月27日18時10分にmBS NEWSから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
去年7月に川内川の支流・春田川が氾濫し、薩摩川内市中心部の24ヘクタール・142棟が浸水した豪雨災害では、川内川河川事務所が管理する排水ポンプ2基のうち、1基が当初、2時間半に渡って作動していませんでした。
27日、川内川河川事務所は排水ポンプについて「操作要領通り操作ができていれば浸水被害を大幅に低減できた」として責任を認め、住民らに国家賠償法に基づく賠償金を支払うと表明しました。
(川内川河川事務所 杉町所長):
「あらためてお詫び申し上げたい。再発防止にむけポンプの改良など取り組む」
国は今後、被害金額の確認などを行い、早ければ来年春にも賠償金の支払いを始める方針です。
https://www.mbc.co.jp/news/article/2022032700055330.html
※昨年2021年11月25日9時30分に朝日新聞からは、ポンプを操作する担当者に事前に大雨に関する予報が適切に伝えられていなかったため、到着とポンプの作動開始が遅れたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国土交通省川内川河川事務所と鹿児島県、薩摩川内市は23日、7月10日の大雨で川内川の支流・春田川近くの排水ポンプが一時作動しなかった問題を検証する委員会を開き、ポンプが正常に運転されていれば浸水被害は大幅に軽減できた可能性があるとのシミュレーション結果を報告した。
この大雨では、JR川内駅近くの市街地約24ヘクタールが水にひたり、住宅など142棟で浸水被害がおきた。
当時はポンプを操作する担当者に事前に大雨に関する予報が適切に伝えられず、排水機場への到着とポンプの作動開始が遅れ、不具合にもつながった。
シミュレーションでは、ポンプが操作要領どおり運転できた場合、春田川の水位は下がり、浸水被害は大幅に解消されるとした。
これを受けて、今後は大雨が予想される場合は事前に市の担当課が操作員へ出動の可能性を伝え、ポンプの運転状況などの情報も国と共有して態勢を強化することなどを提案した。
https://www.asahi.com/articles/ASPCS6VH4PCRTLTB00X.html
※昨年、2021年7月31日9時30分に朝日新聞からは、あちこちで同時多発的に冠水したので広報には限界があったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
国土交通省川内川河川事務所は29日夜、市国際交流センターで住民説明会を開き、トラブルを陳謝した。
今後、管理を委託する市に県も加え、有識者を含めて原因究明と改善策の検討を進めるという。
「防災無線などの広報が一度もなかった。もう少し早く状況を伝えてくれたら、被害も軽減されたのではないか」。
説明会には、浸水被害があったJR川内駅周辺の自治会長ら20人ほどが出席。
大雨の当日朝に春田川の水を川内川に排出するポンプの不具合が直ちに知らされなかったことへの疑問の声が相次いだ。
川内川河川事務所と市によると、10日未明、春田川下流にある向田排水機場で、主ポンプへ空気を送るための真空ポンプから水が噴出していた。
業者を呼んで点検する間の約2時半、2基のうち1基を作動させられなかったという。
9日から10日の大雨では、県内では人的被害は無かったものの、4市2町で住宅被害があった。
春田川も未明から水があふれ出し、周辺の市街地約24ヘクタールが濁流に浸り、142棟が浸水などの被害にあった。
ポンプの不具合が浸水に与えた影響について、川内川河川事務所は「しっかり検証し、結果に的確に対応していきたい」と述べた。
この日の同事務所と市の説明からは、当時、ポンプの状況に関する情報共有が関係機関の間で必ずしも図られておらず、住民への情報提供に至らなかった側面も浮き彫りになった。
市は、「市内のあっちこっちで同時多発的に冠水し、(ポンプの不具合を)広報するのは少し限界もあった」と説明した。
https://www.asahi.com/articles/ASP7Z6VJ1P7ZTLTB004.html
※昨年、令和3年7月29日付で河川事務所から、当時の状況が詳しいイラストや写真付きで公表されていた。
https://www.city.satsumasendai.lg.jp/www/contents/1627630962884/simple/12.pdf
2022年3月27日10時31分にYAHOOニュース(FNN PRIME;テレビ西日本)から、下記趣旨の記事が18枚の写真付きでネット配信されていた。
日本新三大夜景都市のひとつに数えられる福岡県北九州市。
夜空に浮かぶ真っ赤な色で存在感を放つのは、1962年に開通した全長627メートルの巨大なつり橋。
若松区と戸畑区とを結ぶ「若戸大橋」だ。
当時、東洋一と称えられ、2022年には国の重要文化財にも指定された。
この橋が今日まで当初からの姿を変えず維持されてきた裏には、月に一度行われる「知られざる仕事」がある。
洞海湾のシンボルともいえる橋の安全を命がけで守っているスペシャリストに密着した。
【真下は海 墜落の恐れもある高所を進む】
現場に到着すると、作業服を着た男性たちが車から降りてきた。
若戸大橋での作業を担当して9年目になる、「イーエレクス」の従業員。
イーエレクス・平原さん:
「緊張感を持って、常に意識して作業を行っています」
――緊張感がないと?
イーエレクス・平原さん:
「墜落する恐れがある」
取材班は足の震えを感じながら、作業員のあとをついて行く。
作業員:
「点灯よし! 」
暗闇の中、階段を海面から40メートルの高さまで昇り、歩行通路に出る扉を開ける。
一般の人は立ち入ることができない吹きさらしの通路が、目の前に広がる。
ここは橋で、車が走っている道路のすぐ下にあたる場所だ。
下を覗くと海面が丸見え。
橋の中央寄りに少し移動し、いよいよ作業がスタートする。
【点灯確認し清掃 作業時の”絶対的な約束”とは】
イーエレクス・平原さん:
「航空障害灯の点検に向かいます。設備の中の照明を点けるのと、航空障害灯を点灯させて点検を行います。」
この日の作業は、飛行機の衝突を防ぐための「航空障害灯の点検」。
――何メートルくらいの場所?
イーエレクス・平原さん:
「80メートルくらいの場所になります。」
目的地を目指し、大人1人が通るのがやっとのスペースをひたすら進む。
そうして到着したのは、海面から80メートルの場所。
橋の最も高いところだ。
ここで点検する航空障害灯とは、夜になると赤く点滅する灯りで、夜間に飛行する航空機に対して橋が存在していることを示すためのもの。
正常に灯りが点いているかどうか、取り付け部分が緩んでいないかどうかなどを確認し、きれいに清掃するまでが一連の作業。
また、作業をする時の絶対的な約束がある。
イーエレクス・平原さん:
「動工具の落下と自分たちが墜落しないこと。」
――道具を落としてしまうと?
イーエレクス・平原さん:
「下に航行している船舶だったり、橋の上を走っている車両だったり、やっぱり接触してしまう恐れがあるので。そこは細心の注意を払って作業を行っています。」
下を通過する船や車に落とした物が当たってしまうと、大事故につながりかねない。
そのため、ペン一本落とすことも許されないのだ。
イーエレクス・平原聡さん:
「自分の恐怖感よりも、何か物を落とす恐怖感の方が強いです。」
【人々の暮らしを支える 裏方の仕事に誇り】
橋の頂上での点検を終えると、再び高さ40メートルの歩行通路へ。
続いて、通路のすぐ下に設置されている灯りの点検を行う。
この灯りは、夜になると緑・白・赤の3色で表されている。
一般的に「航路灯」と呼ばれ、橋の下を航行する船に対して航行できる水域を示しているのだ。
作業員:
「清掃よし! 」
出発から数えると約3時間に及んだ「命がけの作業」が終了した。
イーエレクス・平原さん:
「普段は分かりづらい点検だと思うんですけど、裏方の仕事っていうのは重要だと思うので。陰ながら誰かの役に立っているという仕事を行えることは、誇りを持っています。」
イーエレクス・平原さん:
「いま開通から60年経って。70年、80年と維持管理をすれば、本当に100年続くと思いますので、引き続き仕事を頑張っていきたいと思います。」
彼らのように高所での決死の作業にあたってくれる人たちがいるからこそ、私たちの安全は守られている。
https://news.yahoo.co.jp/articles/a3e00ab5bb6bf6687febbc41e2a31c2f56aaec2d
2022年3月28日22時55分にNHK NEWS WEBから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
26日、羽田空港から大分空港に向かっていた日本航空の旅客機が上空で大きく揺れ、客室乗務員1人が転倒して腰の骨を折る大けがをしました。
運輸安全委員会は航空事故として原因を調査することにしています。
国土交通省や日本航空によりますと、26日午後5時40分ごろ、羽田発大分行きの日本航空669便、ボーイング767型機が県営名古屋空港から東におよそ90キロ離れた高度8500メートルの上空を飛行中、突然、機体が大きく揺れました。
この旅客機には乗客62人と乗員8人の合わせて70人が乗っていて、このうち機体の後方の調理室にいた客室乗務員の体が宙に浮き、床に着地した際、腰などを強く打ったということです。
当時、客室乗務員が体調に問題はないと話したため、旅客機はそのまま飛行を続けましたが、その後、痛みを感じて27日、病院を受診したところ、腰の骨を折る大けがをしていたことが分かったということです。
ほかの乗客乗員にけがはありませんでした。
日本航空によりますと、当時、シートベルトの着用サインは点灯していなかったということです。
運輸安全委員会は航空事故として原因を調査することにしています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220328/k10013556601000.html
3月28日23時57分にテレビ朝日からは、けがをした乗務員は飲み物のカートを片付けていた、多少の揺れは予想されていたが想定外の揺れだったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・・
機内にいた客室乗務員の女性(27)の体が宙に浮き、落下して腰の骨を折る重傷です。
当時、シートベルト着用のサインは消えていて、けがをした客室乗務員は、機体後部の作業スペースで飲み物のカートを片付けているところでした。
当日は天候の影響で多少の揺れは予想されていましたが、これほど大きな揺れは想定外だったということです。
https://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000249646.html
2022年3月25日17時5分にNHK兵庫から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
兵庫県明石市の市議会で、水上オートバイの危険な運転に対して懲役刑などの罰則を盛り込んだ条例案が全会一致で可決され、成立しました。
水上オートバイをめぐっては、去年、淡路市の海岸で3人が死亡する事故が起きたほか、明石市の海岸で泳いでいる人のそばで危険な運転が確認されるなど、事故やトラブルが相次ぎました。
こうした中で明石市は、水上オートバイの安全な利用を促し、事故を防ぐため危険な運転に対する罰則を盛り込んだ条例案を、先月(2月)市議会に提出し、審議が続けられていました。
そして25日、本会議で採決が行われ、全会一致で可決・成立しました。
条例では、泳いでいる人のそばでの危険な運転を禁止し、夏場など一定の期間は市内の4か所の海水浴場に「遊泳者安全区域」を設けて、水上オートバイの乗り入れ自体を禁止するとしています。
そのうえで、区域内に入って危険な運転をした場合には6か月以下の懲役か50万円以下の罰金を科すとしています。
議会のあと、泉房穂市長は、「市民の命を守るのは行政の責任なので、県とも連携を図りながら、毅然と対応していきたい。水上オートバイを安全に楽しんでもらうため、民間との啓発活動も実施したい」と話していました。
水上オートバイの危険運転をめぐっては、兵庫県も罰則を強化した条例の改正案をまとめ、来月(4月)14日まで広く意見を募ったうえで、ことし6月の県議会に提出する方針です。
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20220325/2000059346.html
3月25日15時12分にサンテレビからは、市町村が水上バイク規制に懲役刑を盛り込むのは全国初、3月30日から施行予定など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
明石市議会で25日、水上バイクの危険行為に対し懲役刑を含む罰則を盛り込んだ条例案が採決され、全会一致で可決されました。
25日、明石市議会で可決されたのは、水上バイクの規制に関する条例案で、市区町村が懲役刑を盛り込むのは全国で初めてとなります。
水上バイクを巡っては、明石市の林崎・松江海岸での危険運転に対し去年8月、明石市の泉房穂市長が刑事告発し、その後、神戸海上保安部が殺人未遂などの容疑で40代の男性を書類送検しました。
明石市の条例案では、遊泳者安全区域内での高速度や急回転といった危険行為への罰則として6カ月以下の懲役、または、50万円以下の罰金を定めています。
3月30日に条例が公布、施行される予定です。
https://sun-tv.co.jp/suntvnews/news/2022/03/25/50721/
2022年3月25日12時0分にYAHOOニュース(ドラーバーWEB)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「えっ、それがそんな重い違反になるの?」と、多くの方が驚くのではないか。
非常に珍しい裁判を傍聴した。
舞台は東京高裁、罪名は「道路交通法違反」。
開廷表では、被告人は女性名だ。
が、不出頭。
高裁は被告人の出頭を要しないのだ。
検察官と弁護人はいる。
裁判長が判決を言い渡した。
裁判長:「主文。本件控訴を棄却する」
被告人側が「一審の判決は誤っているから破棄してくれ」と控訴。
それを二審の高裁は破棄した。
つまり、一審の判決を維持したわけだ。
高裁の判決は、このパターンがダントツに多い。
被告人は、どんな交通違反をやったとされたのか。
無免許か?
飲酒運転か?
スピード違反か?
一審が認定した罪となるべき事実を、裁判長はこう述べ始めた。
裁判長:「病気の影響により正常な運転ができない状態で…午後6時10分頃、普通乗用自動車を運転し…」
そっちかあ。
道路交通法第66条が「過労運転等の禁止」としてこう定めている。
第六十六条:
何人も、前条第一項に規定する場合のほか、過労、病気、薬物の影響その他の理由により、正常な運転ができないおそれがある状態で車両等を運転してはならない。
てんかん発作のおそれがある状態、または糖尿病の低血糖の状態、そういうので事故った裁判を私は何件も傍聴してきたよ。
裁判長は続けた。
裁判長:
「目撃者は、被告人車両に追従して走行…被告人車両は左右のドアミラーが開いておらず、ライトが点灯しておらず、右左折する際にウインカーの点灯がなく、蛇行して…」
おいおい、「正常な運転ができないおそれ」どころか、マジでヤバイじゃないか。
裁判長:
「目撃者は、危険と思い、停車させた…被告人は『風邪で苦しい』と言い…」
2日前に風邪をひき、本件当日まで寝ていたが、午後、やむなく仕事へ行くため運転したのだという。
風邪で具合が悪く、ゲホゲホ咳が出て蛇行。
ガードレールにでも接触したか、「自損事故」を起こした。
それでも走り続け、上記のようなマジでヤバイ走行を目撃されたのだ。
おそらくドライブレコーダーに録画されていたのだろう。
弁護人は、風邪は第66条の「病気」に当たらないと、無罪主張だった。
裁判長はぴしゃりと退けた。
裁判長:
「独自の見解であり、到底採用することはできない。風邪によるものであったとしても危険な運転…第66条がいう正常な運転とは、外部に対する注意力、抑制力、身体的な対応力などが…」
一審の判決は罰金30万円だという。
風邪ひき運転の罰金は、普通車の酒気帯び運転と同額なんだねえ。
私は初めて知った。
過労運転と聞けば、大型トラックの長距離運転とか思い浮かぶ。
多くの方は他人事のように感じるだろう。
しかし、咳がゲホゲホ出て蛇行運転とか、熱でぼーっとしてうっかり信号無視とか、ありそうな話じゃないか。
日々起こる交通事故の一部は、じつはそういう原因で起こっていたりして。
気をつけましょう!
文=今井亮一 肩書きは交通ジャーナリスト。
1980年代から交通違反・取り締まりを取材研究し続け、著書多数。
2000年以降、情報公開条例・法を利用し大量の警察文書を入手し続けてきた。
2003年から裁判傍聴にも熱中。
2009年12月からメルマガ「今井亮一の裁判傍聴バカ一代(いちだい)」を好評発行中。
https://news.yahoo.co.jp/articles/c70a9e5e6cd674e43154aecb5dfa2f8a04cc914b
2022年3月25日0時41分に読売新聞から、下記趣旨の記事がイラスト付きでネット配信されていた。
強力な磁石を使ったおもちゃ「マグネットボール」を子どもが誤飲する事故が相次いでいることを受け、消費者庁の消費者安全調査委員会(消費者事故調)は24日、経済産業省に対し、事故防止のための法規制を検討するよう求める意見書を出した。
消費者事故調が独自に法規制の検討を求めたのは初めて。
この日公表された事故調の報告書によると、国内では2017~21年、子どもの誤飲事故が10件確認され、うち6件で緊急手術が行われた。
1個が3~5ミリの「ボール」を複数のみ込み、磁石に挟まれた胃や腸に穴が開いたケースもあった。
海外では玩具の国際規格に基づいて磁力などを法律で規制しているが、国内では製造や販売、輸入を規制する法律がなく、消費者が自由に購入することができる。
通販サイトでは対象年齢や誤飲への注意喚起がない商品も売られており、事故調は日本でも法規制が必要だと判断した。
経産省では「危険が生じないような対策をとりたい」としている。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220324-OYT1T50264/
(2022年6月30日 修正1 ;追記)
2022年6月27日19時28分に朝日新聞からは、経産省が販売業者に対し対象年齢14歳以上などを明示するよう要請したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
強力な磁力を持つおもちゃ「マグネットセット」を子どもが誤飲し臓器に穴が開くなどの事故が相次いでいることを受けて、経済産業省は、子どもの手に渡らないよう商品説明による対策を講じるよう販売業者に要請した。
24日付。
マグネットセットは3~5ミリの強力な小型磁石を使ったおもちゃで、球状や立方体のものがあり、互いをくっつけて遊ぶ。
「知育玩具」などとうたい、海外製が主にインターネットモールで売られている。
経産省は販売業者に対して、対象年齢を多くの製品で設定されている14歳以上とすることや、重大事故が発生していることを商品説明で明示するよう要請。
さらに、「知育」や「教育」など、子どもが使うことを前提にした表現を用いないよう求めた。
インターネットモールの大手運営会社7社に対しては、出品者に周知するよう協力を求めた。
消費者庁の消費者安全調査委員会(消費者事故調)が今年3月にまとめた調査報告書によると、子どもによるマグネットセットの誤飲事故は2017~21年に少なくとも10件あった。
年齢は1~7歳で、すべての例で複数をのみ込んでいた。
胃と小腸など異なる場所にとどまった結果、消化管を挟んでくっつくことで臓器に穴が開く例が多く、開腹手術や内視鏡による除去が必要となった。
消費者事故調は事故予防のために法的な規制が必要だと経産省に提言している。
同省は磁力の強さなどについて規制が可能か検討中としている。
担当者は、「非常に危険なので、お子さんに触れさせないよう、家庭でも注意してほしい」と話している。
https://www.asahi.com/articles/ASQ6W5SVWQ6SUTFL02D.html
2022年3月25日21時18分にNHK秋田から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
25日午前、鹿角市で走行中の大型貨物車が作業でたるんでいた電話線に接触し、すぐそばの高さ3メートルほどの足場で電話線を住宅に引く作業にあたっていた作業員が転落してあばら骨を折るけがをしました。
警察は、大型貨物車が電話線に接触したはずみで作業員が転落したとみて、詳しく調べています。
25日午前11時ごろ、鹿角市花輪の市道で走行中の大型貨物車が、作業中のたるんだ電話線に接触しました。
警察によりますと、電話線は道路の上をまたがって設置されていますが、当時、住宅に引くための作業で電話線はたるんでいて、すぐそばの高さ3メートルほどの足場で作業にあたっていた30代の作業員が転落したということです。
作業員は救急車で病院に搬送され、あばら骨を折るなどのけがをしましたが、命に別状はないということです。
大型貨物車を運転していた50代の運転手には、けがはなかったということです。
現場は、JR鹿角花輪駅からおよそ2キロメートル離れた片側1車線の直線道路で、警察は、大型貨物車が電話線に接触したはずみで作業員が転落したとみて詳しく調べています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/akita/20220325/6010013538.html
3月25日付で鹿角きりたんぽFMからは、1.5m下の足場に転落したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
25日昼前、走っていた大型トラックが工事中の電話線に接触したはずみで作業員が足場に転落し、大けがをする事故がありました。
警察によりますと25日午前11時ごろ、花輪猿ケ平の通称、農免農道で、走行中の大型トラックが、道路を横断する形で伸びていた、工事中の電話線に接触しました。
そのはずみで、電話線を建物に引き込む作業をしていた青森市の39歳の会社員の男性が1.5メートル下の鉄製の足場に転落し、ろっ骨を折る大けがをしました。
大型トラックを運転していた花輪東町に住む50代の会社員の男性にけがはありません。
大型トラックは高さがおよそ3.8メートルで、警察では当時、電話線がどのような状態で、トラックのどこに接触したかなど、詳しい事故原因を調べています。
https://fm791.net/news/post-64633/
2022年3月24日22時9分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
九州電力の子会社で送電線や変電所の保守点検を担う「K社」(福岡市)勤務の男性(当時20)が高所作業中に鉄塔から転落して死亡したのは、同社に安全配慮義務違反があったためだとして、男性の遺族が会社に約8200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が24日、福岡地裁であり、立川毅裁判長(上田洋幸裁判長代読)は同社に対して約4600万円の支払いを命じた。
判決などによると、男性は2018年11月26日、福岡県筑前町の九州電力中央変電所近くの鉄塔でアースを取り外す作業中、約30メートル下に転落して死亡した。
判決は、男性は入社2年目で経験が浅いのに、転落時は鉄塔上で別の作業員と上下を入れ替わる動きをしており、会社には「実技研修をするなどして安全ロープの使用方法を指導する義務があった」と指摘。
「現場の状況に応じた具体的な指導や監督ができる体制を整えないまま高所作業に従事させた」とした。
一方、男性が「漫然とロープを外したことは不注意だった」とも指摘した。
K社は、「まだ判決文を受け取っていないので、内容を確認してから対応を判断したい」としている。
https://www.asahi.com/articles/ASQ3S7D5VQ3STIPE018.html
3月24日21時5分にNHK福岡からは、一時的に命綱がない状態になっていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
作業員は一時的に、いわゆる命綱がない状態になって転落していて、遺族は、安全に配慮する義務を怠ったとして、会社に8100万円あまりの賠償を求める訴えを起こしました。
きょうの判決で福岡地方裁判所の立川毅裁判長は、「作業員は入社1年7か月と経験が浅い従業員だったのに、作業の具体的な手順なども定められていなかった。現場の状況に応じた体制を整えないまま、高所作業に従事させた」などと安全配慮義務違反があったと認め、会社に4500万円あまりの賠償を命じる判決を言い渡しました。
https://www3.nhk.or.jp/fukuoka-news/20220324/5010015275.html
2022年3月24日18時0分にYAHOOニュース(東日本放送)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
16日の地震では、家庭用の灯油タンクが倒れ、油が流れ出る事故も相次ぎました。
二次災害につながる恐れがあるとして、消防がタンクの固定を呼び掛けています。
宮城県の大崎広域消防本部によりますと、管轄する1市4町では、16日の地震で危険物漏洩による緊急出動が6件ありました。
いずれも、固定されていない家庭用の灯油タンクが転倒したものです。
灯油が流れ出ると、火災の危険があるほか、排水溝などを通じて河川に流れ込み、環境破壊につながる恐れがあります。
2021年2月に起きた福島県沖地震では、住宅から出た灯油が川に流れ込んだ影響で浄水場への水の取り込みを止めざるを得なくなり、塩釜市と多賀城市で最大2万1000世帯が断水しました。
こうした灯油タンクへの対応が重なれば、人命救助にも影響が出かねません。
大崎広域消防予防課・遠藤課長補佐:
「ホームタンクが倒れているという段階で、消防隊が行って措置することになっているが、消防力が割かれてしまって、本当に1分1秒を争う方々に、なかなか多くの手を差し伸べることができない」
事故の多発を受けて大崎広域消防本部はチラシを作り、灯油タンクの固定を呼び掛けているほか、灯油の販売やタンクの設置業者にも、注意喚起の協力を依頼しています。
大崎広域消防本部予防課・遠藤博樹課長補佐:
「(灯油タンクは)一般家庭に相当数普及しているので、設置するだけじゃなくて、しっかり固定することで地域の安全にも、防災にもつながると」
https://news.yahoo.co.jp/articles/fb2a984e2035dae94f153f33c4a24bc66109e0a9
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。