







2023年9月1日19時25分にYAHOOニュース(テレビ朝日)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
絶景を眺めながら楽しめる「O流しそうめん」で8月中旬に食中毒が発生しました。
患者の数が少なくとも93人に上っていることが分かっています。
石川県には他にもおよそ500人から相談があり、調査が進められています。
【 “絶景流しそうめん” 93人食中毒】
高さ15メートルから落ちる迫力の滝。
石川県津幡町の観光名所の一つ、木窪大滝。
その滝を眺めながら楽しめるのが、湧き水を利用した「流しそうめん」。
これを目当てに年間1万人の観光客が訪れるほど人気だったといいます。
しかし、1日は川底に落ち葉が散乱し、辺りは閑散としています。
先月、この施設で食事を取った24人が腹痛や下痢などの食中毒症状を訴えた問題。
食中毒の原因について、保健所はそうめんやイワナの塩焼き、かき氷、ウィンナーなどの食事と判断しています。
その後も相談が次々と寄せられ、患者は93人まで増加。
さらに県は、相談があったおよそ500人についても調査しています。
【湧き水原水から「カンピロバクター」】
食品問題評論家 垣田達哉さん:
「100人、何百人規模の食中毒はあまり例がない」
そう話すのは、食品問題に詳しい垣田さんです。
今回、施設が使用していた湧き水の原水から検出されたのは細菌・カンピロバクター。
食品問題評論家 垣田さん:
「どこにでもいる。海とか川でも。食中毒菌はいると思っていただければいい」
調理に使用していたのは、山からの湧き水。
津幡町によると、この施設では普段は塩素で殺菌処理をしていて、これまでにカンピロバクターが検出されたことはなかったといいます。
なぜ今年に限って食中毒が起きたのでしょうか。 こ
れは食中毒が発生する2週間前にそうめんを食べた男性が撮影したものです。
そこには「滝の水に負けじとそうめんが流れてくる」というテロップと、勢いよく流れるそうめんの映像が。
流しそうめんを撮影した男性:
「滝のあった津幡町が豪雨で滝の水も多く…」
【湧き水で? 大雨被害で「検査せず」】
異例の集団食中毒。
石川県を襲った大雨の影響で、水質検査をしていなかったことが分かりました。
食中毒が起こる2週間前に家族とそうめんを食べたという男性は…。
流しそうめんを撮影した男性:
「(Q.体に変化は?)大丈夫でした。何回か食べたことがあり、大丈夫だと…」
また、コロナ禍を経て4年ぶりの再開だったこともあり、食べる箸とそうめんをすくう箸が違うなど、感染対策もされていたといいます。
そして男性は、こんな異変に気が付きました。
流しそうめんを撮影した男性:
「滝のあった津幡町が豪雨で滝の水量も多く…7月の豪雨で大変だったと思うと複雑な気持ち」
道中の道路も崩落していました。
施設側は食中毒の原因について、「年に1度以上、実施すべきである水質検査を、7月中旬に発生した線状降水帯による被害の影響から、営業開始前に行わなかったことが今回の事態を招いてしまった」と話しています。
7月12日、石川県内で発生した線状降水帯。
流しそうめんの施設がある津幡町でも甚大な被害が発生しました。
このため、水質検査をせず、例年より数日遅らせて7月23日から営業を開始したといいます。
施設がある木窪地区 加藤区長:
「本当に大雨の被害は相当ひどかったみたいなので。ぱたぱたと急だったせいもあるんですかね」
水質と線状降水帯の関係について、専門家は。
食品問題評論家 垣田さん:
「従来と水の流れ・水質が変わっている可能性が高い。大雨があった時ほど水質検査しなければいけないのに、今回それをしていなかったのは非常に大きなミス」
施設は現在、夏の営業を終了しています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/45204a334dd3c12720cbcf8ac977319215bcaf64
9月2日5時0分に北國新聞からは、8月11、12日の食事で発症した、いつどこから湧き水に侵入したかは特定できない、7月の大雨で塩素投入装置が被災していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
・・・
県によると、8月11、12日に店で、そうめんなどを食べた2歳~50代の男女24人が腹痛や下痢、発熱などの症状を訴えた。
その後、店で食事をしたほかの人も同様の症状を訴え、患者は1歳~70代の93人に増えた。
石川県内のほか、富山、や長野、福井県から訪れていた。
入院者はおらず、全員既に回復している。
保健所が8月18日に実施した現地調査で、流しそうめんに使用している湧き水からカンピロバクターが検出された。
湧き水に細菌が混入した原因については「いつ、どこから侵入したかは分からず、特定できない」(県薬事衛生課)という。
湧き水は流しそうめん以外にも調理に利用していた。
・・・
店のホームページによると、7月中旬の線状降水帯による大雨の影響で塩素投入装置が被災し、復旧させたが、営業を優先して、営業開始前に水質検査を行わなかったという。
・・・
県内で発生した食中毒の患者数として、平成以降では、2002年11月に志賀町で確認されたウェルシュ菌での食中毒540人が最多。
過去10年間では、15年3月に金沢市でノロウイルスが原因の食中毒が発生し、94人が感染した。
★カンピロバクター
鶏や牛、豚など家畜の腸管内に生息する細菌で、食べ物を介して人間の体内に入ると、1~7日の潜伏期間の後、発熱や下痢、腹痛といった胃腸炎症状、倦怠感、頭痛、目まいなどを引き起こす。
まれに、呼吸困難に陥る「ギラン・バレー症候群」を発症することもある。
75度以上の熱を1分以上加えれば死滅するため、十分な加熱が予防となる。
https://www.hokkoku.co.jp/articles/-/1170069
なぜ涌き水に細菌が混入したのかを追跡すると、ある可能性が浮かび上がってきた。
【画像39枚】取水口の近くで出くわした檻にかかったイノシシ…湧き水の「管」を徹底追跡
【カンピロバクターによる集団食中毒】
「O観光流しそうめん」は、石川・津幡町で30年以上続く夏の名物だ。
週末には大行列ができるその賑わいをFNNが取材したのは、8月12日。
まさか、この日、そうめんを流す湧き水に危険が潜んでいたとは知る由もなかった。
・・・
細菌感染症に詳しい、東京医科大学の中村明子兼任教授は、「カンピロバクターの場合は、普通の食中毒よりも熱が出るということから言うと、症状が重いと言ってよろしいかと思います」との見解を示した。
【管から水が噴出…檻にかかったイノシシも】
本来、カンピロバクターは、野生動物や家畜などが持っている細菌で、鶏肉などを加熱が不十分な状態で食べた時などに下痢や腹痛、発熱などの症状を引き起こすという。
それがなぜ湧き水に混入していたのか。
現地を取材すると、流しそうめんの営業は終わっていたが、山から伸びている黒い管からは冷たい湧き水が出ていた。
管をたどっていくと、水が噴き出ている箇所を発見した。
現場の映像を東京医科大学の中村兼任教授に見てもらったところ、「ここから水が噴き出しているということは、ここに外部から菌が混入する場所だと考えてもおかしくない」と指摘。
「野生(動物)のふん便の中にカンピロバクターが存在していないと言えませんよね。小さなピンホールみたいなとこから菌っていうのは自由に出入りしますから」と説明した。
野生動物の腸内にいるカンピロバクターは、ふん便にも含まれる。
自然に24時間さらされた管の隙間から、細菌が湧き水に入り込んだ可能性が考えられるという。
また、地上に見えていただけでも約100mある湧き水の管についても、中村氏は「(管が)長いとそれだけリスクが大きい。地中に埋めた方が安全で、外に出してるとやっぱり野生の動物がかじったり。流しそうめんの場合は、水がやっぱり重要な一つの材料になるわけで、水の管理というのがちょっとお粗末な気がします」と疑問を呈した。
管が地中に埋まっていた地点から約500メートル山頂側に向かうと、湧き水の取水口だという場所にだどりついた。
その近くでは、檻にかかった3匹のイノシシに出くわした。
身近に野生動物がいることがわかる。
中村氏は、「やっぱり、こういった野生動物の腸には(カンピロバクターが)存在していると考えて間違いないと思います」と話した。
【営業優先し水質検査せず】
・・・
水質検査は時期を問わず、年に1回以上行えばルール違反にはならないという。
石川県健康福祉部・事業衛生の出雲担当課長も、「食品衛生法では、営業者は1年に1回以上、水質検査を含めた衛生管理を行う必要がある。(実施する時期の指定は)ない」としている。
【9月も食中毒に厳重警戒】
夏休み終盤を揺るがした集団食中毒。
しかし、専門家は8月以上に、9月こそが一般的な食中毒の危険な時期だと指摘する。
中村氏は、「真夏の暑い時は『食中毒を起こしちゃいけない』とすぐ残り物を冷蔵庫にしまうとか、室温に放置するなんてことはしないのに、9月ぐらいになると朝晩はちょっと涼しくなり、食品の扱いがちょっとずさんになる。(9月は)食中毒にむしろ気をつけなければいけない月」だと注意を促す。
やりがちなことで特に注意が必要なのが、カレーやシチューなどの煮込み料理の管理だ。
鍋に置いたままにしておくと、冷める際に食中毒の原因となる「ウェルシュ菌」が増殖する。
ウェルシュ菌は、100℃で1時間の加熱にも耐え、一度菌が繁殖してしまうと再加熱しても死滅しないため、作り置きのカレーなどを食べる際は、粗熱が取れた状態で小分けにし、冷蔵庫に入れることが大切だという。
(「Mr.サンデー」9月3日放送より)
https://news.yahoo.co.jp/articles/603b304037467ecb3dde5f0d055cbb8631423186
9月9日15時53分に毎日新聞からは、店は廃業するという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同店を経営する大滝観光は9日までに、損害賠償を終了した時点で廃業するとホームページで明らかにした。
ホームページは5日付で更新。
現在、損害賠償の支払いを進めており、終えた時点で廃業すると報告した。
その上で発症した人や関係者に「心より深くおわびするとともに、回復を祈念している」と謝罪している。
https://mainichi.jp/articles/20230909/k00/00m/040/144000c
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2023年6月16日21時16分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
埼玉県警川口署に約9か月勾留された40歳代の男性が、留置施設の弁当の野菜が極端に少なく、ビタミン不足で脚気になったとして、県を相手取り1000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が16日、さいたま地裁であった。
沖中康人裁判長は男性の請求を一部認め、慰謝料など55万円の支払いを県に命じた。
判決などによると、男性は2017年11月に詐欺容疑で逮捕され、同署に勾留。
朝はパン、昼・夕は弁当を食べていたが、18年5~6月、筋力低下などを訴え、8月に入院。
一時は危篤状態となり、ビタミンB1不足による脚気と診断された。
県警は19年11月、同署で勾留された別の4人がビタミンB1欠乏症になったとして、納入業者との契約を打ち切った。
ただ、それ以前は栄養不備がわからなかった上、長期収容を想定しない留置施設では栄養よりもカロリー確保が求められるなどと主張し、争っていた。
判決では、ビタミンB1の不足が脚気の原因になることは広く知られているとし、「(県警が)注意義務を怠った」と結論づけた。
県警の佐藤・首席監察官は「判決内容を十分に精査し、関係部署と協議して対応したい」とコメントした。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230616-OYT1T50229/
6月16日 20時30分に朝日新聞からは、19年に外部機関の定期検査で複数回、ビタミンB1が摂取量目安を下回っていたことからB1不足を認識できたはずなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
埼玉県警川口署の留置場に勾留されていた東京都の40代男性が、留置場の食事が原因で脚気になったなどとして、県に損害賠償を求めた訴訟の判決が16日、さいたま地裁であった。
沖中康人裁判長(鈴木和典裁判長代読)は、食事に健康上必要な量のビタミンB1が含まれていなかったことを発病の原因と認め、県に55万円の支払いを命じた。
男性は2017年11月に詐欺容疑で逮捕され、川口署の留置場に勾留された。
18年7月の健康診断で手足のしびれを訴え、8月に病院で脚気と診断された。
一方、県警は19年11月、同署の留置場で20~30代の男性4人が栄養不足による脚気と診断されたと公表。
越谷市の弁当業者が3食を納めており、外部機関の定期調査で複数回、ビタミンB1が18~49歳の男性の摂取量の目安を下回っていたことを明らかにしていた。
判決は、食事を管理する県警の担当者について「食事に健康上必要なビタミンB1が含まれていなかったことを認識できたはずなのに、そうした注意義務を怠った」などと指摘。
県に慰謝料の支払いを命じた。
県警は判決を受け、「判決内容を検討し、関係部署と協議の上、適切な対応をして参りたいと考えております」とコメントした。
https://www.asahi.com/articles/ASR6J6R5TR6JUTNB00Z.html
6月16日21時20分にNHK埼玉からは、県は業者から弁当の試作品提出を受け、仕様書どおりの品質だと判断し契約していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
都内に住む40代の男性は、埼玉県警の川口警察署に勾留されていた平成30年の5月から6月にかけて手足のしびれを感じ、「かっけ」などを発症して、一時、危篤状態になったのは、出された弁当にビタミンB1が不足していたためだなどとして、県に1000万円の賠償を求めていました。
これに対し県は「業者から弁当の試作品の提出を受け、仕様書の内容の品質が順守されていると判断して契約した。ビタミンB1の不足が体調不良の原因だとは認識しえなかった」などと主張していました。
16日の判決で、さいたま地方裁判所の沖中康人裁判長は、「かっけは、過去に国民病と言われ、原因は広く知られている」としたうえで、「被告はビタミンB1が欠乏しないよう注意すべき義務を怠った結果、原告がかっけになったと認められる」として、県に55万円の賠償を命じました。
警察は、原告に弁当を提供していた業者とはすでに契約を解除しているということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/saitama/20230616/1100016879.html
2023年3月20日19時55分に朝日新聞から下記趣旨の記事が、球根の写真付きでネット配信されていた。
茨城県は20日、阿見町の10歳未満~40代の男性3人がスイセンの球根を誤って食べて腹痛やのどの痛みを訴え、食中毒と断定した、と発表した。
県生活衛生課によると、家族のうち1人が、知人から観賞用としてスイセンの球根を譲り受けたが、その情報を共有していなかった。
18日午後0時45分ごろ、別の1人がタマネギと間違えてカレーの具材として調理し、家族4人で食べたという。
午後1時ごろに3人が腹痛やのどの痛みを発症。
保健所が残ったカレーや球根を調べたところ、有毒成分リコリンが検出された。
3人の症状はいずれも軽症で、既に回復しているという。
厚生労働省によると、スイセンは、タマネギの他にもニラ、ノビルと間違えやすく、食後30分以内で吐き気や頭痛などの症状が出るという。
2012~21年に62件の食中毒が発生し、死亡に至ったケースも1件あった。
同課の担当者は「確実に食用と分からないものは食べないでほしい」と話している。
https://www.asahi.com/articles/ASR3N5KJHR3NUJHB00M.html
(ブログ者コメント)
スイセンの葉をニラと間違えて食べてしまう事例は本ブログでも何回か紹介スミ。
その中には、スイセンの球根をタマネギと間違えて食べて中毒する事例も結構多いという情報もあった。
ただ、具体的な事例を紹介するのは初めてだ。
2023年1月7日17時3分に産経新聞から、下記趣旨の記事が売られていたフグの写真付きでネット配信されていた。
千葉県は7日、南房総市富浦町青木、Tマート物産館内「M総合水産」が有毒部分を除去していないフグを店頭で販売していたと発表した。
昨年9月ごろから今月6日まで販売した。
安房保健所長がフグを回収するなど指導した。
県によると、販売されていたのはコガネフグ。
同水産は「売ってはいけないことを知らなかった」、「安くておいしく、珍しいので売れた」と説明している。
近隣の市場から購入していた。
15~20センチの小さいものは20円、大きいものは100円で販売されていた。
6日に保健所に「(皮やヒレなどを除去していない丸のままの)丸フグが販売されている」との通報があり、店頭販売が確認された。
6日に7尾を販売したが、それ以前は販売記録がなく、わからないという。
同水産は、有毒部分を除去したものでなければ食用として販売してはならないとの県の「ふぐの取り扱い等に関する条例」に違反しているという。
県は「現時点で当該品による健康被害はない」としている。
フグの毒は、テトロドトキシンと呼ばれ、毒力が大変強い。
有毒部分を食べると20分~3時間後に口や指先のしびれが始まり、まひが全身に及び、呼吸困難で死亡することがある。
https://www.sankei.com/article/20230107-BYJZ4JWFXRLLRMOBUZ3BZE4MXA/
1月8日9時18分に読売新聞からは、コガネフグはシロサバフグの別名など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
千葉県は7日、南房総市のTマート物産館内にある「M総合水産」で、有毒部分を除去していないシロサバフグ(別名コガネフグ)が販売されていたと発表した。
県は同社に商品の回収を指示し、購入者には食べずに返品するよう呼びかけている。
発表によると、同社は昨年9月頃から、店頭で処理されていないシロサバフグを販売していた。
今月6日には7匹が購入され、いずれも未回収という。
同日、買い物客から安房保健所に「フグが丸ごと売られている」との通報があった。
県衛生指導課によると、今のところ健康被害は確認されていない。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230107-OYT1T50229/
(ブログ者コメント)
〇厚労省資料によれば、シロサバフグの場合、筋肉や皮、精巣は無毒だが、肝臓や腸、卵巣は有毒だ。
https://www.mhlw.go.jp/topics/syokuchu/poison/animal_01.html
〇千葉県条例は下記。
鮮魚のプロなのに「処理していないフグを売ってはいけないことを知らなかった」というのは信じられない。
(取扱い等の制限) 第三条
ふぐは、処理したものでなければ、食用として販売してはならない。
ただし、販売にあつては、生ふぐをそのままの形体で、営業者又はふぐ処理師に販売するとき、及び食品衛生法第五十二 条第一項の規定による魚介類競り売り営業の許可に係る施設内において卸売業者、仲卸業者又は売買参加者に販売するとき、並びに加工され、又は料理されたふぐを販売するときは、この限りでない。
https://www.pref.chiba.lg.jp/eishi/tetsuzuki/350/documents/fugujourei.pdf
〇南房総市にしばしば鮮魚を買いに行くブログ者。
見かけていたら、鮮魚店で売られているのなら問題ないだろうと思い、買っていたかもしれない。
さすがに内臓は食べないだろうが・・・。
2023年1月6日19時0分にNHK埼玉から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
3年前の6月、八潮市の小中学校で給食を食べた児童や生徒など3400人余りが下痢や腹痛などの症状を訴え、保健所が調べたところ、給食に出された海藻サラダから病原大腸菌「O7」が検出され、集団食中毒の原因とされました。
県などによりますと、海藻は乾燥した状態から戻すために加熱処理をする必要がありましたが、当時、水で戻していたということです。
捜査を続けた結果、警察は、給食を調理した八潮市の「協同組合東部給食センター」の60代の男性役員と50代の女性社員を、従業員に対し加熱処理するよう十分な指示をしていなかったなどとして6日、業務上過失傷害の疑いで書類送検したことが捜査関係者への取材でわかりました。
また、調理を担当していた30代の男性社員も、業務上過失傷害の疑いで書類送検されたということです。
書類送検について、「協同組合東部給食センター」は「詳細について確認中のため、コメントは差し控える」としています。
https://www3.nhk.or.jp/lnws/saitama/20230106/1100015833.html
※事故から5ケ月後、2020年11月16日付で埼玉新聞からは、当日調理が原則だが前日に水戻しし、加熱処理しなかったために菌が増殖したなど、下記趣旨の解説記事がネット配信されていた。
今年6月、民間業者に委託していた埼玉県八潮市の学校給食で3千人を超える児童生徒が食中毒を発症した問題で、4カ月にわたり停止していた給食の提供が10日、市内の小中学校で再開された。
4日には市教委が設置した学校給食審議会が、現在の全面民間委託方式から公設方式に移行することなどを市に答申し、安全体制の整備を促した。
給食再開後も弁当を持参する児童生徒が見られる中で、保護者は「信じるしかない」という。
給食を提供するのは、市内にある民間の「協同組合東部給食センター」。
約40年にわたり、市内全15小中学校の給食を調理し提供してきた。
6月下旬、病原大腸菌O(オー)7による集団食中毒が発生し、児童生徒ら3453人が下痢や腹痛などを発症した。
管轄の草加保健所などの調査で、食材の海藻ミックスとワカメにO7が付着していたことが判明。
県食品安全課は「原材料を前日に水戻ししたことで病原大腸菌が増え、加熱処理をしなかったため滅菌できなかった」と分析した。
学校給食は、文科省が定める学校給食衛生管理基準に基づいて調理される。
食中毒を招いた調理工程に対し、関係者の目は厳しい。
県東部の自治体担当者は「当日の調理が原則。本当であればちょっと考えられない」と首をかしげる。
給食を民間業者が調理、提供する県内自治体は、八潮市や久喜市の旧久喜地域など。
久喜市で給食を提供する全国農協食品久喜工場の担当者も、「今回たまたまだったのかもしれないが、果物以外は必ず加熱するのは当然で、あり得ない話」とみる。
長期にわたり給食が中止となったことで、保護者からは給食再開を求める声が多く寄せられた。
市はPTA連合会や校長会と協議し、
▽前日調理を行わない
▽加熱調理を徹底する
▽調理後2時間以内の喫食に努める
などの改善策を講じながら再開を決定。
市が委託した第三者機関による衛生チェックも行うとした。
給食停止の期間中、保護者は不便を強いられた。
小学生と中学生の子どもを持つ母親は、再開について「保護者の負担も考えると良かったのでは」としつつ、「私たちは信じるしかない。市やセンターには最善の注意を払ってほしい」と注文する。
市によると、児童生徒の1割程度が、給食への不安などから弁当の持参を続けているという。
公設方式への移行を答申した学校給食審は、全面民間委託方式では栄養管理などを担う栄養教諭や学校栄養職員が配置できない点を指摘。
移行までの期間も市や同センターの取り組みをチェックし、指導や助言ができる第三者委の設置などを求めた。
市教委の担当者は、「審議会の答申を受けて課題点を整理し、関係部署と連携して検討を進めたい」と話している。
https://www.saitama-np.co.jp/news/2020/11/16/11_.html
※以下は埼玉県資料の主要点要約。
要因1)
海藻サラダの原料だった赤すぎのりから大腸菌が検出された。
ただ、他の流通先では問題なし。
要因2)
調理後、配送から喫食まで冷蔵保管されていなかった。
改善点)
前日に水戻しし、冷蔵庫で保管後、翌日に調理配送するようになっていたマニュアルを、当日に湯戻しし真空冷却した後に調理するよう改めた。
https://www.mhlw.go.jp/content/11121000/000756179.pdf
(ブログ者コメント)
ネットで調べたところ、乾燥したワカメは水で戻して調理するのが一般的らしい。
その点、ならびに他の流通先で問題は出ていないことから考えると、今回の事例は6月下旬という気温の高い中、水で戻した海藻やワカメをマニュアルに反し、1晩、常温保存していたことが問題だったと思われる。
それなら対策としてはマニュアル遵守だけでよさそうなものだが、群を抜いた発症者の多さから、それだけではダメだと判断されたのかもしれない。
(2023年1月21日 修正1 ;タイトル修正)
読者の方からのコメントに応じ、タイトルを部分修正した。
旧タイトルは下記。
『[昔] 2020年6月 埼玉県八潮市で小中学生3400人がO157食中毒、給食食材の海藻を前日に水洗い後、マニュアルに反し冷蔵保管しなかったため菌が増殖した』
2022年12月23日20時56分にNHK岩手から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ゆで卵などを製造・販売する八幡平市の食品加工会社が、製造過程で使用が認められていない消毒剤を使っていたとして、県から無期限の営業禁止処分を受けました。
県は健康に影響はないとしていますが、会社は製品の自主回収を進めています。
処分を受けたのは、八幡平市の食品加工会社「I社」です。
県によりますと、この会社が製造・販売した「味付ゆで卵」を今月21日、保健所が検査したところ、卵の殻から食品添加物として認められていない「塩化ジデシルジメチルアンモニウム」が高い濃度で検出されたということです。
これは、畜舎などの消毒に使われる薬品で、殻にカビが生えるのを防ぐために使ったとみられるということです。
食べる部分からは検出されておらず、県は、健康への影響はないとしていますが、23日付で会社を無期限の営業禁止処分にしました。
「I社」は、この「味付ゆで卵」のほか、同じ加工場で製造した温泉卵や半熟卵など合わせて15品目、およそ90万個を自主回収し、電話で相談を受け付けています。
大川社長はコメントを発表し、カビを防ぐために使用し、使用が認められていないという認識も一部の幹部職員にはあったとしました。
その上で、「基本的な食品安全の意識に欠如があったと言わざるを得ません。お客様、関係機関の皆様の信頼を大きく損なう事になりましたこと、心からおわび申し上げます」としています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/morioka/20221223/6040016385.html
12月24日7時30分に読売新聞からは、動物用の消毒剤を茹で湯につかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
食品での使用が禁止されている動物用の消毒剤を味付きゆで卵の製造で使用したとして、岩手県央保健所は23日、食品衛生法に基づき、総菜製造会社「I社」(八幡平市)の製造所を無期限の営業禁止処分にした。
発表では、消毒剤「塩化ジデシルジメチルアンモニウム」が殻から検出された。
県は「通常の食べ方で健康被害は考えにくい」としている。
同社によると、味付きゆでたまごは1日約12万個製造しており、製造部門がカビを予防する目的でゆで湯に使用したという。
コンビニ店や飲食店などに出荷され、同社が自主回収を進めている。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20221223-OYT1T50319/
12月23日20時17分に産経新聞からは、責任者は指定外添加物であることを認識していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
岩手県は23日、「I社」(同県八幡平市)が製造する「味付ゆでたまご」から指定外添加物が検出され、同日付で無期限の営業禁止を命じたと発表した。
同社によると、全国のローソンなどに出荷。
この製品約60万個を含む全ての卵製品約90万個の回収を進めている。
県が21日に同社を立ち入り検査。
卵の殻から、農場などで消毒薬として使用される指定外添加物の「塩化ジデシルジメチルアンモニウム」が検出された。
卵本体からは検出されず、健康被害も確認されていない。
同社によると、殻に付くカビを抑制するため、卵をゆでる湯に添加していた。
責任者は指定外添加物であることを認識しており、詳しい経緯を調べている。
https://www.sankei.com/article/20221223-AOHGELNTDRIWNEEYFQ7YNBLRIA/
12月24日付で岩手日報からは、殻の部分から4.6ppmの消毒剤が検出されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
検出されたのは塩化ジデシルジメチルアンモニウム。
主に畜鶏舎の消毒や病気のまん延時に養鶏に噴霧、経口摂取させる消毒、殺菌剤として使用される。
県などによると、21日に同社工場の立ち入り検査などを実施。
ゆで卵の殻の部分から4・6ppmの塩化ジデシルジメチルアンモニウムが検出された。
https://www.iwate-np.co.jp/article/2022/12/24/131737
(2023年1月12日 修正1 ;追記)
2023年1月11日18時49分に読売新聞からは、会長と次長が逮捕されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ゆで卵を製造する際、食品で使用が認められていない消毒剤を使ったとして、岩手県警は11日、総菜製造会社「I社」(岩手県八幡平市)会長の田村容疑者(65)と生産部次長の荒屋容疑者(45)を食品衛生法違反の疑いで逮捕した。
発表によると、2人は昨年12月21日、消毒剤「塩化ジデシルジメチルアンモニウム」を入れた湯でゆで卵を製造した疑い。
消毒剤は鶏舎の消毒などに使われるもので、県の調査に対し、同社の担当者はカビを防ぐために使ったと説明。
健康被害は確認されていないという。
同社は1日12万個を製造し、大手コンビニなどに出荷していたが、県から昨年12月、無期限の営業禁止処分を受けた。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20230111-OYT1T50160/
2022年11月30日13時25分にNHK青森から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
皮膚の下に寄生虫が入り込み、かゆみや腫れなどを引き起こす「顎口虫(がっこうちゅう)」による症状を訴える人が青森県内で確認されました。
同様の症状を訴える患者は三八上北地方を中心に急増し、その多くはシラウオを生のままで食べていたということで、県は、淡水魚を食べる際は加熱するよう注意を呼びかけています。
青森県によりますと、ことし9月から今月にかけて、三八上北地方を中心に、皮膚のかゆみなど訴え、医療機関を受診した人がおよそ130人に上り、一部の患者からは、寄生虫の一種、「顎口虫」が検出されました。
この「顎口虫」の幼虫が寄生した淡水魚などを加熱せずに食べた場合、幼虫が皮下組織に移動し皮膚のかゆみや腫れなどの症状が出るほか、最悪の場合、目や脳神経にまで移動し、失明やまひなどを引き起こす場合もあるということです。
治療については、一般的に虫を駆除する薬が用いられますが、外科的に虫を摘出する場合もあるということです。
また、患者の多くは、シラウオを加熱せず生のまま食べたということで、県はシラウオを含む淡水魚を食べる際には加熱するよう注意を呼びかけています。
また県は、ことし9月以降に加熱しないで淡水魚を食べたことがあり、かゆみや痛みを伴う皮膚の線状の腫れなど、体調不良を感じた場合は、速やかに医療機関を受診するよう呼びかけています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/aomori/20221130/6080018099.html
(ブログ者コメント)
〇顎口虫について調査したところ、平成13年に秋田市で起きた発症事例や顎口虫の生活環などについて、愛知県衛生研究所からわかりやすい情報がネット配信されていた。
ただ、生食かどうかの記載はなかった。
以下は当該情報。
外来種のブラックバス(オオクチバス)の刺し身を食べた秋田市内の女性(60)が、寄生虫病の一種「日本顎口虫(がっこうちゅう)症」を発症していたことが4日までに分かった。
ブラックバスによる寄生虫発症の確認は国内初。
確認した秋田大医学部寄生虫学教室によると、女性が食べたのは、昨年5月に秋田市郊外の農業用貯水池で釣られたブラックバス。
3週間ほどして腹部に幅2、3mmの数本のミミズばれができ、最長で約40cmほどになった。
駆虫剤を飲ませ、症状は約2カ月後に治まったという。
女性が自宅で冷凍保存していた残りの魚肉を検査したところ、寄生虫の幼虫を確認した。
その後、同じ池で釣った9匹のうち、6匹からも寄生虫が見つかった。
日本顎口虫は皮膚の下などを移動し、引っ掻いたような皮膚の炎症を起こす。
重症化するケースはないというが、同教室は「絶対に生で食べないで」と、注意を呼びかけている。
在来魚などを食べるブラックバス問題は各地に広がっている。
秋田県水産振興センターの杉山・内水面利用部長は「釣って、食べ、駆除しようという運動が全国で進んでいる。今後の駆除活動にどう影響するかが心配だ」と話している。
(Asahi.com,H14.4.4を一部改変)
https://www.pref.aichi.jp/eiseiken/5f/gnathostomiasis.html
〇生食用のシラウオはスーパーでも売られているし、鮎や岩魚などの刺身を出す店は全国にあまたある。
しかし、寄生虫で発症したという報道は、さほど聞いた覚えがない。
海水魚のアニサキス中毒は、よく聞くのに・・・。
海水魚の生食量は淡水魚の生食量にくらべ、はるかに多いから目立つ・・・ということだろうか?
2022年10月5日付で毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
魚介類に潜み、人体に取り込まれると激しい腹痛を起こす寄生虫「アニサキス」による食中毒について、患者数は推計で年間平均1万9737人に上るとの分析結果を、国立感染症研究所などのグループがまとめた。
2018、19年の診療報酬明細書(レセプト)のデータを分析した。
厚生労働省に報告された食中毒事例の統計では、患者数は18年が478人、19年が336人で、実際の患者数はこの統計よりも多いとみられる。
アニサキスは、体長2~3センチほどの幼虫がサバやアジなどの魚に寄生し、人が刺し身などを食べて生きたまま体に入ると、激しい腹痛や吐き気などの症状を起こす。
サンマへも寄生するため、秋の食中毒も多く確認されている。
同研究所の杉山広客員研究員らは、18、19年の診療報酬明細書(年約843万人分)のデータから、医療機関にかかったアニサキス食中毒の患者数を調べた。
この結果、18年は991人、19年は766人で、日本の全人口に当てはめて推計すると、18年が2万1511人、19年が1万7962人に上った。
杉山さんらが05~11年の診療報酬明細書を分析した結果では、患者数は推計で年間約7000人で、増加していることがうかがえる。
杉山さんは増加理由について、「輸送網が発達し生で食べる魚種が増えたことや、13年からアニサキスが食中毒の原因物質として個別に集計されるようになり、医療関係者の認識が高まった」と話す。
著名人がSNS(ネット交流サービス)などで自身の経験を紹介することで一般の人にも認知され、受診するケースが増えたことなども考えられるという。
厚労省の食中毒統計では18、19年とも、発生件数では原因物質の中でアニサキスが最も多い。
統計の患者数と診療報酬明細書から推計される患者数に開きがあるのは、保健所への届け出が必要との認識が十分に浸透していないためとみられる。
厚労省は、アニサキス食中毒の予防には、マイナス20度で24時間以上の冷凍か、60度で1分以上の加熱を推奨している。
https://mainichi.jp/articles/20221005/ddm/012/040/096000c
(ブログ者コメント)
診療報酬明細843万人分のデータを全人口に当てはめて推定したということだが、その方法とは、いかなるものだったのだろうか?
単純に日本の人口が1億人だからとスライド計算したとは思えない。
また、食中毒で腹が痛くなったが病院には行かず、我慢し続けた結果、アニサキスが腹の中で死滅した・・・そんな人の割合をどのように推定したのだろうか?
2022年10月4日22時0分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大分県は4日、県内のスーパーなどで有毒植物のクワズイモがハスイモ(テンジク)として販売され、11人が口の中の痛みなどの症状を訴えたと発表した。
食品・生活衛生課によると、臼杵市の青果仲卸業者から3日、「納入先でハスイモを9月29日に購入した客から口の中がかぶれた、別のものではないか、といった連絡があった」との通報があった。
残品などを調べた結果、ハスイモではなく有毒植物のクワズイモと判断。
食中毒と断定した。
11人は40代以上の男性3人と60代以上の女性8人で、臼杵市のCうすき店と県内のスーパーで購入。
このほか、大分市のW青果(D大分馬場店)でも販売されたという。
臼杵市内の出荷者は「テンジクと思って出荷した」と話し、この3店舗で販売されたという。
ハスイモは、茎の部分をみそ汁に入れたり酢の物にしたりして食べるが、クワズイモとは葉の形が似ており、茎だけだと見分けにくいという。
県は、体調に異常を感じたら保健所に連絡するよう呼びかけている。
https://www.asahi.com/articles/ASQB46R38QB4TPJB007.html
10月4日18時30分にYAHOOニュース(テレビ大分)からは、農家が自生していたものを収穫し出荷していたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
県によりますと、9月29日から10月3日にかけて、県内3つの店舗で有毒なクワズイモがハスイモとして販売されました。
いずれも臼杵市の農家が自生していたものを収穫し、誤って出荷していました。
購入して食べた11人が食中毒の症状を訴えていますが、いずれも快方に向かっているということです。
販売された39袋のうち、臼杵市のCうすき店と大分市のW青果で販売された9袋が回収されていないということです。
県が注意を呼び掛けています。
https://www.fnn.jp/articles/-/426363
(ブログ者コメント)
クワズイモによる食中毒は、昨年に大分県佐伯市で、一昨年には宮崎県綾町で発生している。
(いずれも本ブログで紹介スミ)
ともに九州ということで調べてみたら、このクワズイモ、ウイキペディアによれば、四国南部から九州南部、琉球列島にかけて分布しているとのことだった。
2022年9月9日16時23分にNHK熊本から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
食中毒の原因となる魚介類の寄生虫「アニサキス」を瞬間的に電気を流して殺虫する技術を開発した熊本大学が、東南アジアのラオスで、がんのリスクにもなると問題になっている寄生虫の殺虫に応用できるか研究を進める方針であることがわかりました。
熊本大学の浪平隆男准教授らの研究グループは、生魚の身に1万5000ボルトの電圧を瞬間的に打ち込むことで、食中毒を引き起こす寄生虫「アニサキス」を殺虫する世界で初めての技術を開発しました。
この技術について、研究グループが東南アジアのラオスなどでまん延する「タイ肝吸虫症」の対策にも応用できるか、新たに国立国際医療研究センターなどと研究を進める方針であることがわかりました。
「タイ肝吸虫症」は、WHO=世界保健機関が「顧みられない熱帯病」の1つに挙げていて、胆管がんのリスクになり魚に寄生する「タイ肝吸虫」が原因となっています。
熊本市中央区の熊本大学では8日、研究者や企業の関係者が勉強会を開き、ラオスの家庭や市場でこの技術をどのように応用できるかなどを議論していました。
この技術を使った実験では、アニサキスを仕込んだアジの切り身を専用の装置に入れたあと、高電圧をかけ、アニサキスを殺虫できたかどうか確かめていました。
グループによりますと、この研究はAMED=日本医療研究開発機構とJICA=国際協力機構が開発途上国とともに進める研究プログラムに仮採択されていて、今後、ラオスとの実務協議を経て共同研究が開始される予定だということです。
浪平准教授は、「魚をおいしく、病気にならない状態で食べられるようにするのに役立ち、地球上から寄生虫による症状がなくなるような技術として発展させていきたい。今後はいかに小型で、安い価格で導入できるかが鍵になるだろう」と話していました。
「タイ肝吸虫」は、東南アジアのラオスやタイなどを流れるメコン川やその支流に生息するコイ科の淡水魚に幼虫の状態で寄生する、大きさが0.2ミリほどの寄生虫です。
ラオスの中南部では、魚を生の状態や発酵させて食べる文化があり、タイ肝吸虫が寄生した生の魚や発酵が不十分な魚を食べると、ヒトの胆管に寄生し、下痢を引き起こして最終的に胆管がんに進行することもあるということです。
WHO=世界保健機関は、開発途上国の貧困層を中心にまん延するフィラリアやデング熱、狂犬病などを「顧みられない熱帯病」として定義していますが、タイ肝吸虫症もその1つに挙げられています。
県によりますと、ことしに入り先月までに「アニサキス」による食中毒が4件、合わせて5人で起きています。
これは、去年の同じ時期を3人上回っていて、平成以降では最も多くなっています。
このうち、先月には水俣保健所管内で30代と40代の男女2人が腹痛やおう吐などの症状を訴え、体内からアニサキスが検出されました。
アニサキスは、サバやアジなどの魚介類に寄生し、生きたままヒトの体内に入ると、みぞおちや下腹部の激しい痛み、吐き気などを引き起こします。
厚生労働省は、新鮮な魚を選び速やかに内臓を取り除くこと、マイナス20度で24時間以上冷凍すること、70度以上、または60度なら1分間加熱することを呼びかけています。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kumamoto/20220909/5000016885.html
(ブログ者コメント)
今年6月、この技術を使った装置を福岡市の会社が開発し実験機稼働中という記事を本ブログで紹介している。
2022年8月16日付でニューズウイークジャパンから下記趣旨の記事が、写真や動画付きでネット配信されていた。
8月6日(土曜日)、イタリアのピエモンテ州クーネオ県にある、人口約6,300人の自治体ソンマリーヴァ・デル・ボスコで50頭の牛が死亡した。
刈りたての新鮮な草を食べていた未経産牛と成牛が突然震え始め、地面に身を投げて窒息死したという、なんとも居た堪れないショッキングで凄惨な状況が写真や動画と共に報じられた。
一体、何が起こったのか、なぜ?
クーネオ県のソンマリーヴァ・デル・ボスコ市で歴史と伝統を持つピエモンテ牛の飼育農家を営んでいるジャコミーノ・オリベロ氏(58歳)は、「放牧中に種まきされた穀物を食べていた牛たちが目の前で、酔いしれるように、そしてハエのように死んでしまいました。すべては数分間で起こりました。」と、語った。
オリベロ氏はすぐに警報を発し、地方保険公社(ASL)の獣医師とブラの森林警察へ連絡をした。
地上に息絶え絶え生き残った牛たちを救おうと、少なくとも30回の点滴を投与するなど試みたが、なす術がなく、その他に何もすることができなかったという。
牛たちが食べていたその草は、実際には牛の餌には適していなかったと付け加えた。
その5日後の8月11日(木曜日)午後、ピエモンテ州で2例目となる同様のニュースが報じられた。
近くの畑から刈り取ったばかりの新鮮な草を食べた後に6頭の牛が死亡したという。
約10頭の牛が突然地面に倒れ、6頭が死亡した。
4頭はクーネオ動物予防研究所のサヴィリアーノ氏、地方保険公社(ASL) のトーピ氏、バルベリス氏ら獣医チームによって救出された。
同日、さらに同県内で数時間のうちに2件の緊急要請が入った。
クーネオ県サルッツォ市モレッタの厩舎でも牛が倒れ出した。
獣医チームは、おそらく牛の死因は中毒死であるとみて、毒性物質の影響を中和するための硝酸ナトリウムを牛たちに投与したが、5頭の牛が死亡した。
その際、獣医師らが納屋で"ソルガム"に非常によく似た刈りたての草を見つけた。
モロコシが自分の土地で育っていないことを確信した農夫は、朝、160頭のほとんどが妊娠していた牛を厩舎から約1km離れた農夫の所有する畑に運ぶことにした。
ソルガムは、特に厳しい環境条件に適応でき、干ばつにも非常に強い植物だが、わずかな植物しか栽培されていなかった。
「ソルガムの種をまいたのは初めてです。 冬に使おうと思いました。 」と農夫は言った。
この2番目のケースから、数日以内に領土でより詳細なチェックが行われることとなった。
乳牛を育てている農家はソルガムとトウモロコシが水分ストレス下にあると毒素を生成する可能性があることをよく知っていると言う。
しかし、誰もが知っているわけではないし、ましてやこのような深刻な結果は想像もしていなかっただろう。
3番目の電話は、今度はクーネオ県ブラ市から。
町のすぐ外にあるピエモンテの牧場へ獣医師らは駆けつけた。
6頭が生き残り、4頭が死亡した。
報告によると、8月11日の夕方から12日の夜にかけ解毒剤を使用するなど、迅速な処置によりブラでは6頭、モレッタでは5頭が命を取り留め、ソンマリーヴァ・デル・ボスコ農場全体では、25頭の牛を救うことができた。
【原因分析と結果】
ロンバルディア州およびエミリア・ロマーニャ州の動物予防実験研究所Izsplvで分析が行われた。
牛の大量死の原因については、モロコシであったことに疑いの余地はない。
牛は「若い植物にのみ存在する有毒物質であるデュリンの摂取に起因するシアン化水素酸による急性中毒で死亡した」と結論づけた。
ピエモンテ州、リグーリア州、ヴァッレ・ダオスタ州の動物予防研究所から、「アレッポ・ソルガムを含むカットハーブを動物に与えてはいけない」とクーネオ県の飼育農家へ向け注意喚起がなされた。
【ソルガムとは】
セイバンモロコシ(学名:Sorghum halepense)単子葉植物イネ科モロコシ属の多年生植物である。
霜や乾燥などのストレスによりシアン化水素を植物体内に生産することや、硝酸塩を含むことから、日本では飼料としてほとんど栽培されない。
根茎、種子の両方で繁殖するため、畑地・牧草地の強害雑草となっている。
・・・
https://www.newsweekjapan.jp/worldvoice/vismoglie/2022/08/50.php
8月19日23時41分にYAHOOニュース(AFP)からは、干ばつによってソルガムの成長が阻害され、有害物質の濃度が高まったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
イタリア北西部ピエモンテ(Piedmont)州トリノ(Turin)近郊にある牧場で今月、成長初期段階のイネ科の植物ソルガムを飼料として与えた牛が急性青酸中毒を起こし、約50頭が死んだ。
通常は起こりにくい事故だが、干ばつによって有害物質の濃度が高まったとみられている。
地元の動物愛護団体によると、ソンマリバデルボスコ(Sommariva del Bosco)の牧場で6日、イタリアのブランド牛の一つ、ピエモンテ牛約50頭が、急性青酸中毒でごく短時間のうちに死んだ。
ソルガムには、青酸配糖体であるデュリンが含まれているが、成長とともにその量は減少する。
だが現地では干ばつが続いているため成長が阻害され、デュリンの濃度が高まったとみられている。
同国北西部の動物予防試験所(IZS)の獣医師ステファノ・ジアンティン(Stefano Giantin)氏は、「干ばつによってソルガムに多量のデュリンが含有されていたと考えている」と述べた。
急性青酸中毒では、摂取から10~15分で呼吸や神経、筋肉などの障害が現れ、15~30分後に死に至る。
現地で採取したサンプルからは、高濃度のデュリンが検出された。
ピエモンテ州の他の3か所の牧場でも牛に同じ症状が現れたため、専門家はチオ硫酸ナトリウムを注射する治療を施し、約30頭の牛を救うことができた
https://news.yahoo.co.jp/articles/e76a0003fbc58852713075e3e9dbc49f474b549f
(ブログ者コメント)
〇ネットで調べたところ、ソルガムは世界5大穀物の1つ。
日本では「たかきび」とも呼ばれており、信州などで生産され、通販でも売られていた。
毒素の件については、「草丈1m以下では青酸含量が多いので避ける」という記事があった。
https://www.pref.oita.jp/soshiki/15087/saibaigijyutsusisin.html
〇一方、セイバンモロコシについては、「世界的に悪名高き草」、「国内でも急増」、「葉に含まれる青酸配糖体は分解すると青酸になるため、生乾きだと家畜に危険」と記されている記事があった。
https://www.city.noda.chiba.jp/shisei/1016739/1016740/kusakoho/kusazukan/1028191.html
〇牧草を表現するのに「青臭い」と言うことがあるが、あれは微量の青酸が含まれているからだろうか?
調べてみたが分らなかった。
2022年7月22日6時30分にITmediaビジネスから、下記趣旨の記事が器具などの写真付きでネット配信されていた。
サバやアジなどに寄生するアニサキスによる食中毒被害が後を絶たない。
2018年以降、食中毒の原因別で4年連続トップを占め、直近では元AKB48のメンバーでタレントの板野友美さんが被害に遭い、話題になった。
そんな中、和歌山県紀の川市の板金加工メーカー、エムテックが、魚の切り身に紫外線を当ててアニサキスを検出するハンディ型装置を開発した。
食中毒で苦しむ人を一人でも減らしたい――との思いがあるという。
同社が6月に発売したのは、「ワームチェッカー」という商品。
暗所で、魚の切り身に装置をかざして紫外線を照射すると、アニサキスが青い光を発する「キャンドリング法」という技術を用いて作製した。
価格は2万円で、飲食店やスーパーマーケットなどへの普及を目指している。
「親父が30年前にアニサキスにやられたんです」
こう話すのは、エムテックの初代社長で、現在は開発室長の根来さん(男性、75歳)。
現在は、内視鏡を使って簡単にアニサキスを除去できるが、当時は今ほど内視鏡の技術が進んでおらず、根来さんの父親は開腹手術を受けて、約1週間の入院生活を送ったという。
「その意味では、開発で、言わば父の敵討ちをしたわけです」と根来さんは話す。
同社は16年に、水産会社からの依頼を受けてアニサキスの発見を補助する装置のOEM(相手先ブランドによる生産)供給を始めた。
翌年には、操作性をより高めた「アニサキスウォッチャー」を開発。
同商品は、和歌山県が実施する、優れた技術や製品を登録する「1社1元気技術」に採用されるなど、高い評価を得た。
アニサキスウォッチャーは改良を重ね、今年に入ってからは大手スーパーが関東の店舗に100台導入するなど、販路を広げてきた。
一方で、これまで開発してきた商品は、いずれも据え置きタイプ。
調理場に「置き場所がない」という意見も寄せられていた。
そうした意見に応え、新たに開発したのが、今回のハンディタイプの装置だった。
コンパクトなハンディタイプであれば、調理場の広さを問わず使うことができる。
1990年創業の同社はもともと、ステンレスなどの板金加工に強みを持つ。
コロナ禍では、足踏み式の消毒液スタンドを作製・販売するなど、時代や顧客の要望に応じたものづくりを展開してきた。
根来さんは自身を「ものづくりバカ」と表現し、4年前に社長を長男(48)に引き継いだ後も、開発室長として日々、商品のアイデアを練っている。
昨年末以降、中国のゼロコロナ政策によるロックダウン(都市閉鎖)の影響で、部品調達が遅れるなど、厳しい局面もあった。
しかし、「世の中のためになるものづくりを続けたい」という思いが原動力になっているという。
「飲食店や小売店にハンディタイプの装置が普及し、食中毒で消費者を悩ますことなく安全な商売をしてもらえたらというのが私の思い」と根来さんは語った。
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2207/22/news047.html
2022年7月22日19時50分にYAHOOニュース(長野放送)から、下記趣旨の記事がジャガイモ残品の写真付きでネット配信されていた。
長野県千曲市の小学校で授業中に食べたジャガイモによる食中毒が発生しました。
県や千曲市、長野保健所によりますと、21日、千曲市内の小学校から「授業中にジャガイモを食べたところ、複数名が吐き気や腹痛、嘔吐などを起こした」という趣旨の連絡があったということです。
ジャガイモは学校で栽培したもので、21日、教職員が皮付きのまま茹で、児童と教職員あわせて98人が食べていました。
このうち教職員2人を含む45人に吐き気や腹痛、嘔吐などの症状があったということです。
症状があった人のうち11人は医療機関を受診しましたが、全員入院はせず、快方に向かっているということです。
調理したジャガイモは、芽のないものを選別していましたが、一部に未熟なものが含まれていたということです。
症状や、ジャガイモを皮付きのまま食べていること、食べたジャガイモの中に未熟なものが含まれていたことから、保健所はジャガイモに含まれているソラニンによるものと推定しました。
長野保健所は、「食べる際は皮をむくことや、未熟なもの、変色したものは食べないこと、日の当たるところで保存しないこと」など、注意を呼び掛けています。
千曲市教育委員会は、「今回の事態を重く受け止め、再発の防止に向け、各学校へ指導をしてまいります」とコメントしています。
ソラニンはジャガイモの発芽部分や日光に当たって緑色に変色した皮の部分に含まれる有毒物質。
ソラニンを含んだ未成熟の小さなジャガイモや、成熟していてもジャガイモの芽や緑色の皮を食べると嘔吐などの症状が起こり、子供は大人に比べると微量でも発症するといわれています。
https://news.yahoo.co.jp/articles/fd6771e673f0fa8fc199184c7dbc0cc9e3dc4632
(ブログ者コメント)
また起きてしまったソラニン中毒事故。
本ブログ゙ではこれまで、ジャガイモによる食中毒事故の9割は学校で発生しているなど、、数多くの事例や情報を紹介している。
2022年7月11日7時5分にYAHOOニュース(ITmedia NEWS)から、下記趣旨の記事が図解付きでネット配信されていた。
シンガポール国立大学と韓国Yonsei Universityの研究チームが開発した「Detecting counterfeit liquid food products in a sealed bottle using a smartphone camera」は、スマートフォンのカメラのみで、開封前の密封されたボトル内の液体内容物に不純物が混入されていないかを検出するシステムだ。
密封されたボトルを逆さにし、それによって上昇した気泡の形や動きをカメラで捉え、機械学習で分類して、不純物かどうかを予測する。
オリーブオイル、はちみつ、アルコールなどの液体食品の偽造が多く報告されている。
世界保健機関(WHO)は、世界で消費されるアルコールの25%が偽造品であると推定しているという。
これらの事例の急増は、偽造者が粗悪品を混入したり、大量の正規の液体内容物をより安価な代替品に置き換えたりするため、経済的利益を得ることに起因していると考えられる。
混入される不純物は、しばしば死亡事故につながる有害な健康問題を引き起こす可能性がある。
しかし、偽造品は容易に入手できる本物の瓶に包装され、工場の基準に従って密封されているため、一般消費者が混入した液体内容を検出することは極めて困難である。
ボトルを開けることなく液体の内容物を分析しようとする最先端のソリューションもあるが、専門的で高価な装置を使用するため、一般に利用することはできない。
この課題に対して、ボトルの中に封入された液体内容物の情報を取得するために、一般的なスマートフォンのカメラを利用した液体偽造品検出システム「LiquidHash」を提案する。
LiquidHashの基本的な考え方は、ボトル内の気泡の形や動きから液体の性質を推測することだ。
これは液体の特性、特に密度、粘性、表面張力が、気泡の半径、縦横比、気泡が上部に上昇する際の終端速度に影響を与えるためである。
よって、観測された気泡からこれらの特徴を定量化することで、異なる液体製品を区別できる。
区別するために、ノイズの多い環境下でも気泡の特徴を抽出し、その特徴を利用して不純物混入の液体を分類するために機械学習モデルをトレーニングした。
ユーザーは、密閉されたボトルを逆さに回転させながら、スマートフォンのカメラで上昇する気泡を検出し、泡の形と動きをスローモーションで記録する。
この記録を分析し、画像を処理して、その液体製品が本物か不純物かを判断する。
実際にLiquidHashを実装し、エクストラバージンオリーブオイル、純粋な生蜂蜜、ウオッカの3種類の本物の液体と8種類の不純物を用いて、条件を変えた実環境実験を行い、その実現可能性を評価した。
複数の参加者に異なる液体の入ったボトルを回転させながら、スマートフォンのカメラで撮影してもらい、500分以上の録画データを収集した。
その結果、LiquidHashは最大で95%の検出精度を達成し、その有効性を実証した。
※テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。
新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。
https://news.yahoo.co.jp/articles/1befd2b64f3ed616085746429106ae857f27bf61
2022年6月22日11時53分にYAHOOニュース(千葉日報)から、下記趣旨の記事が缶の写真付きでネット配信されていた。
千葉県は21日、酒々井町の土砂災害避難訓練会場で配った県の備蓄物資のクラッカー缶の一部から異臭がしたとして、同缶を回収すると発表した。
一般の参加者や見学者らに230缶を配布しており、食べずに県へ連絡するよう呼びかけている。
健康被害の連絡は入っていないという。
県防災対策課によると、同訓練は同町と合同で19日に実施。
県は同クラッカー缶(商品名パイロット・ブレッド・クラッカー)を千缶準備し、酒々井小と文化施設「プリミエール酒々井」で配った。
残りを保管していた同町職員が21日午前8時50分ごろ、一部の缶を開けたところ、異臭に気付いて県に連絡。
アンモニアや古い油のような臭いがし、乾燥剤に染みがあった。
少なくとも10缶以上から、異臭が確認されているという。
同クラッカー缶は米国製で、2012年度に購入。
賞味期限は今年12月だった。
県は受け取った人に連絡をするとともに、同町の防災無線などを通じて回収への協力を求める。
また、県の備蓄倉庫には同クラッカー缶が4万5千個保管されていることから、原因や経緯などを調査し今後の対応を検討する。
https://news.yahoo.co.jp/articles/ee0824a4528d436ccc2a8127b75993f7ae76c009
(ブログ者コメント)
〇てっきり中国産かと思いきや、なんと米国産。
ただ、米国の会社が中国で製造した可能性も考えられる。
〇日本経済下支えのため、行政が購入する非常食は、多少高くても国内メーカーのものを購入しているとばかり思っていた。
2022年6月15日7時15分にYAHOOニュース(ITmedia)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
魚介類にひそむ寄生虫「アニサキス」による食中毒被害が相次いでいる。
胃を突き刺すように侵入し、下腹部の激しい痛みや嘔吐を引き起こすとされる。
この食中毒を防ぐため、創業以来30年以上に渡り、アニサキスと戦い続けてきた水産加工会社がある。
「日本の生食文化を守りたい」との一心で試行錯誤を重ね、昨年6月、切り身に電気を瞬間的に流してアニサキスを殺虫する画期的な装置を開発した。
開発秘話を社長に聞いた。
「暗闇の中で一筋の光が差したような気持ちでした」
開発の成功をこう振り返るのは、福岡市の水産加工メーカー、ジャパンシーフーズの井上社長だ。
同社は1987年設立。
主にアジやサバの生食加工品を手掛け、スーパーマーケットや飲食店に卸している。
アジの生食用加工食品で国内トップシェアを誇る。
ジャパンシーフーズが熊本大学などと連携し開発した「アニサキス殺虫装置」は、切り身に100メガワットの電気を瞬間的に流すことで、アニサキスを殺虫する仕組みだ。
一度に3キロのアジの切り身を6分で処理できる。
開発までには、血のにじむような試行錯誤の連続だったと井上社長は明かす。
【アニサキス加熱報道で売り上げ大幅減も】
近年、盛んに話題に上るアニサキス食中毒だが、この食中毒自体は、かつてから存在する。
アニサキスは、サバやアジのほか、サンマ、カツオ、イワシ、サケ、イカなどの魚介類に寄生。
白色で少し太い糸のような見た目をし、長さは2~3センチ、幅は0.5~1ミリと、目視できる大きさだ。
もともと魚介類の内臓に寄生しているが、魚介類が死亡し時間が経つと、内臓から筋肉に移動することが知られている。
厚生労働省がまとめた21年の食中毒発生件数は717件。
新型コロナウイルス対策による衛生意識の向上などで、発生件数は過去20年で最少となったが、このうち半数近い344件が、アニサキスによるものだ。
次いで、カンピロバクター(154件)、ノロウイルス(72件)と続く。
食中毒の発生件数は、アニサキスを原因とするものが18年以来、4年連続1位となっている。
17年にはお笑いコンビ「品川庄司」の庄司智春さんがサケイクラ丼を食べ、8匹のアニサキスが胃に入り、激しい腹痛に襲われたというニュースが盛んに報じられた。
こうしたアニサキス食中毒をめぐる盛んな報道で、消費者の生食への警戒感が高まり、ジャパンシーフーズの売り上げは、20%近く落ち込んだこともあったという。
「生食をやめて、すべて冷凍にする必要があるかもしれないという思いが常に頭をよぎっていました。そうなると、売り上げも落ち、何より日本の食文化である刺身がなくなってしまいます」
井上社長は、そんな危機感が常にあったと振り返る。
【アニサキスに人工カミナリを打つ計画も】
アニサキスの有効な殺虫方法は、冷凍(マイナス20℃で24時間以上)するか、加熱(70℃以上、または60℃で1分)するかだが、それでは刺身の品質や鮮度が落ちてしまう。
生食の品質・鮮度を保ちつつ、アニサキスを撲滅できる方法はないか――。
井上社長はさまざまな手立てを講じた。
独自開発した紫外線LED(発光ダイオード)を加工ラインに導入し、切り身に紫外線を照射、付着したアニサキスを目視で発見しやすいようにした。
しかし、これでは、身の中に潜り込んだアニサキスを見つけ出すことはできず、対策は十分ではなかった。
このほかにも、近赤外線、超音波装置……と、さまざまな実験を重ねた。
福岡大学に依頼し、アニサキスに人工雷を打たせて殺虫する実験も実施したが、雷がうまく切り身に当たらず、成功には至らなかった。
試行錯誤を続ける中、18年に福岡大学から「アニサキス問題を解決できるかもしれない」と、熊本大学の浪平隆男准教授を紹介してもらった。
冷凍・加熱以外でアニサキスを殺虫する方法として、「パルスパワー」という瞬間的な超巨大電力を用いた新たな殺虫方法を開発。
こうして、世界にも類例がない悲願の「アニサキス殺虫装置」が誕生するに至った。
【次世代機の開発にも着手】
現在、ジャパンシーフーズの工場ではアニサキス殺虫装置1台が稼働する。
昨秋から、装置で殺虫処理をした生食用刺身の出荷を始めている。
一方、装置は実験機との位置づけで、1日あたりの殺虫処理能力は、アジの切り身で約50~60キロ。
ジャパンシーフーズは1日あたり約4トンの加工食品を生産しており、殺虫処理能力としてはまだまだ十分ではない。
不足分は、今も水流でアニサキスを弾き飛ばしたり、紫外線を使った目視検査のほか、身に潜らないように鮮度管理を徹底したりする――などの対応を重ねている。
ジャパンシーフーズは現在、実験機に代わる次世代型の、大量処理が可能な装置の開発も進めている。
現状は、切り身を装置に入れて、処理後に装置から取り出すといった人手を使う作業が必要だが、次世代機はコンベアを用いた流れ作業の中で、電流を加える仕組みを採用するという。
次世代機は3年後の25年の完成を目指しているという。
【サンマの刺身が店頭に並ぶ日も】
次世代機も工場用途を目的とした装置だが、さらに小型化を実現し、飲食店などでの設置を目指した開発も視野に入れている。
「当初、サンマの刺身がスーパーの店頭にも並んでいましたが、アニサキスが盛んに報じられるようになってからは、全く見なくなりました」(井上社長)
サンマやイワシなど小型の魚は、冷凍すると品質が著しく劣化する。
漁獲量の減少などの影響もあるが、冷凍に向かない魚は店頭から消えてしまった。
飲食店向けの小型装置が実現すれば、サンマの刺身の販売も可能になる。
「アニサキスへの懸念からなくなってしまった刺身を復活できるかもしれない」と、井上社長は期待を込める。
「日本の生食文化を守りたい」――。
そんな社長の執念から生まれた装置が実用化され、アニサキス食中毒を撲滅する日はそう遠くないのかもしれない。
https://news.yahoo.co.jp/articles/f6a7dfefa9eac8135a8853d0b424601796737cdd
(2023年12月25日 修正1 ;追記)
2023年12月21日15時57分に読売新聞からは、鯵で技術が確立した、今後は違う魚種やアニサキス以外の寄生虫、ジビエ肉にも研究の幅を広げていくなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
魚介類に寄生して食中毒をもたらす「アニサキス」を死滅させるため、熊本大が電気エネルギーを使った殺虫方法の研究を進めている。
アジでは、刺し身の品質を損なわずに感電死させる技術を確立した。
併せて対象魚種の拡大や、別の寄生虫への応用も目指しており、関係者は「生魚や生肉を安全においしく食べられるようにしたい」と話している。
長さ2~3センチ、幅0・5~1ミリ。
白い糸のように見える物体がくねくねと動く。
アジやサバなどに寄生するアニサキスの幼虫だ。
国は死滅させる方法について、マイナス20度で24時間以上冷凍するか、60度で1分加熱することを推奨している。
ほかに目視で除去する方法がある。
刺し身は冷凍すると食感が悪くなり、色あせも早い。
除去では取り逃がす可能性がある。
冷凍せず消費者に安全な生魚をどう届けるか。
水産業界は紫外線やX線、超音波、高圧力などを試したが、有効な手段は見つからなかった。
注目されたのが、瞬間的に発生させた巨大電力「パルスパワー」の活用だ。
コンデンサーに蓄積した電気エネルギーを一気に取り出す。
この技術を研究してきた熊本大産業ナノマテリアル研究所の浪平隆男准教授(電気工学)が、福岡市の水産加工会社からの依頼で、2021年に技術を確立させた。
4年を費やしたという。
技術はこうだ。
塩水に浸したアジの切り身に電子レンジ10万台分となる1億ワットの電力を瞬間的(100万分の1秒)にかける。
約200秒間にわたり、300~350回繰り返す。
電流は一瞬のため、身の温度が上がらず、刺し身の品質を保ったまま殺虫できる。
浪平准教授は「感電死なので、加熱死と比べてアジへの影響が小さい」と説明する。
現在は、アジより身が軟らかいサバや、骨が多いサンマ、身が厚いサーモンを対象としている。
特徴に合わせて品質とアニサキスの殺虫を両立させる技術の確立を目指す。
アニサキス以外の寄生虫の殺虫も視野に入れる。
シラウオの顎口虫、ヒラメのクドア、ホタルイカの旋尾線虫などを想定する。
馬刺しや、狩猟で獲たイノシシやシカなど野生動物の肉「ジビエ」も寄生虫の恐れがあり、生肉での殺虫技術の確立に挑む。
【研究費、寄付募る】
研究費について、熊本大はクラウドファンディング(CF)を活用している。
対象魚種の拡大に400万円、魚介類でアニサキス以外の寄生虫への研究に1000万円、野生動物向けなどに1600万円と、それぞれ寄付額の目標を設定した。
締めきりは26日。
約40日間で計約1100万円が集まっている。
アジで確立した技術は、依頼した水産会社が活用しており、約2年で数十トンを出荷した。
熊本大は、今後の研究についても、殺虫装置の実用化を目指す。
浪平准教授は「研究対象を広げることで、生でおいしく安全に食べられる選択肢を残したい。CFで関心が示されれば、現実化の後押しとなり、装置をつくるメーカーが出てくれることにも期待したい」と力を込める。
【食中毒の6割566件】
アニサキスによる食中毒は増加傾向にある。
厚生労働省によると、届け出項目にアニサキスが加えられた2013年は88件だったが、22年には566件となり、過去最多となった。
22年に国が把握した食中毒の報告数は全部で962件。
アニサキスは6割近くを占め、カンピロバクター(185件)やノロウイルス(63件)を上回った。
ただ、実際のところ、アニサキスでの食中毒の患者数はさらに多いとみられる。
国立感染症研究所の杉山広・客員研究員(寄生虫学)がレセプト(診療報酬明細書)に明記された病名を解析。
10年前後の患者数は年間で推計約7000人だったが、17、18年は約2万人に増えた。
アニサキスが食中毒の原因物質に加わったことや、芸能人がアニサキスで食中毒を発症して認知度が上がり、受診が増えたことが大きいという。
https://www.yomiuri.co.jp/local/kyushu/news/20231221-OYTNT50108/
2022年5月26日6時0分に河北新報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
昨年6月の改正食品衛生法施行を機に、手作りの漬物販売をやめる高齢農家が相次いでいる。
宮城県内では漬物の製造販売が従来の登録制から許可制に変わり、煩わしい手続きや負担の増加が主な理由とみられる。
農家の漬物は余った野菜を上手に活用する生活の知恵だ。
産直施設の人気商品でもあることから、残念がる声が上がっている。
【農家「採算合わない」 非接触型の水栓など必要に】
「採算が合わない。年も取っていて前からやめようと思っていたところに、追い打ちをかけられた」と話すのは、仙台市太白区の農家女性(72)。
近くの農産物直売所で自慢のなす漬けや大根の甘酢漬けなどを売ってきたが、食品衛生法改正に伴い、漬物作りを諦めることにした。
改正法は、全国で漬物の食中毒が相次いだ事態を踏まえ、営業許可業種に漬物製造業を加えた。
非接触型の水栓設置など、より厳しい施設基準が定められたほか、食品衛生責任者の設置などが必要になった。
経過措置期限は2024年5月末。
新規許可の申請手数料は2万3000円と、登録制時代の5800円から約4倍にはね上がった。
農家の漬物コーナーを常設し、多い時季だとキムチやぬか漬けなど約50種類が並ぶ仙台農協の農産物直売所「たなばたけ高砂店」(宮城野区)。
法改正の前後で、既に数人の農家が漬物の製造販売をやめている。
梅干しや浅漬けなどを10年以上も手がけてきた宮城野区の農家女性(77)も、その一人。
20年4月から栄養成分表示の完全義務化が始まったことも挙げ、「漬物はもうからないわけではないが、縛りが多く、続けるのはとても大変。表示制度と許可制、年齢が重なってやめた」とため息をつく。
【直売所「維持できるよう応援したい」】
仙台市内の他の農家からは、「漬けるのは野菜が取れる時期だけで、一年中ではない。業者と一緒にしないでほしい」、「規格外の野菜がもったいないから漬物にしているのに…」などと困惑の声が漏れる。
たなばたけ高砂店の佐藤・副店長は、「漬物は農家の収入につながり、直売所としてはビジネスチャンスでもある。(作り手は)高齢化の波で減っているが、維持できるよう応援していきたい」と話す。
秋田県では法改正をきっかけに、伝統食「いぶりがっこ」などの漬物作りをやめるケースの増加が懸念されている。
県は本年度、新たに必要となる施設の整備費を補助するなど、漬物製造業の支援に乗り出した。
全国青果物商業協同組合連合会副会長や仙台伝統野菜保存会長を務める今庄青果(仙台市)の庄子社長は、「食の安全安心の観点からも、何らかの対策は必要だ」とした上で、「事故が起こらなければ良いという考えだけで話が進むと、地域の食材が使われなくなり、食文化も大きく失われてしまうのではないか。ルールの何かがおかしいと皆さんで考えたい」と指摘する。
https://news.yahoo.co.jp/articles/86f34691e8b25c7591b393c0cdf12853b6921a19
昨年、2021年9月6日6時0分に同じ河北新報からは、秋田県など12府県では届出も不要だったので、いきなり許可制になるとハードルが高すぎるといった、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
6月施行の改正食品衛生法で漬物製造業が営業許可業種の対象になり、自宅で漬物を作って販売してきた秋田県内の農家ら個人事業者に困惑が広がっている。
東北の他の5県は改正前から条例で届け出制などを定めている一方、秋田県には規定がなく、「突然、規制された」と感じる人が少なくない。
許可の取得には新たな作業場の整備など負担増が予想され、漬物作りを諦める人も出ている。
改正食品衛生法は2018年6月に公布。
全国で浅漬けなど漬物の食中毒が相次ぎ、営業許可業種に漬物製造業が加えられた。
秋田県では漬物の食中毒がなく、食品衛生法施行条例などで漬物の規定をしていなかった。
県農林水産部の佐藤部長は、「しょっぱい味を好む秋田では漬物の塩分濃度が高く、大丈夫だったのかもしれない」と説明する。
改正法では、許可の条件として漬物専用の作業場を設けることを求めており、自宅の台所や物置など、漬物以外の食品や道具がある場所では作れなくなる。
移行期間は24年5月末まで。
届け出制を導入している他県でも許可制への対応は必要になるが、これまで秋田では行政の関与が乏しかったため、自由に作ってきた個人事業者の戸惑いはより大きい。
「何も決まりがないところに法律で規制された。改正内容の説明もなかった」と話すのは、自宅の台所でナスやキュウリの漬物を作る横手市の農業松井さん(56)。
物置を漬物用調理場に改修する予定だが、「漬物を作る人は高齢者が多く、みんな辞めてしまう」と危惧する。
同市の農業女性(72)は、法改正を機に漬物作りを諦めた。
「おいしいと喜んでくれる人がいたので本当は続けたかった。3年間の移行期間はあるものの、お金がかかる。年齢も年齢なので」と語る。
秋田も含め、漬物の規定がないのは全国で12府県。
秋田県は今後、個人事業者のニーズ把握調査や支援策を検討するほか、研修会を開いて改正法の周知を図る。
担当者は「現場の声を聞き、漬物作りを続けられる施策を考えたい」と話す。
https://kahoku.news/articles/20210905khn000021.html
(ブログ者コメント)
本ブログでは、2012年に起きた北海道の浅漬けO157集団食中毒事例を紹介している
2022年5月23日19時7分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪府枚方、寝屋川、守口、門真の4市は、学校給食用に米の納入を受けているJA北河内(枚方市)の精米工場内にハトが入り込み、ふんや羽毛によって衛生上の問題があったとして、同JAの米の使用を取りやめた。
4市は別の業者から納入を受けたり、メニューを米飯からパンに変更したりするなどしている。
守口市によると、17日に市立小の給食の米飯にホチキスの針が1本入っていたことを受け、保護者らが精米機を確認しようと精米所を訪れたところ、所内に複数のハトが入り込み、ふんや羽毛がある状態を確認した。
枚方市保健所は20日に精米所を立ち入り調査し、ハトの侵入を防ぐことなど衛生管理を求めた。
同JAによると、精米機は外部から異物が入らないような構造をしているため、ハトのふんや羽毛が米に混入することはないという。
しかし、精米購入者に衛生上の不安を抱かせたとして、中木代表理事組合長は23日、「不快感を与えたと反省し、皆様におわび申し上げる」とのコメントを出した。
ハトの駆除や消毒などが終わるまで精米作業や出荷を停止する。
守口市の太田教育長と枚方、寝屋川、門真3市の担当者は23日、同JAを訪れて、精米所の確認や経緯の聞き取りをした。
守口市は20日から、枚方と門真2市は23日から、それぞれ別の納入業者に変更して米飯を提供。寝屋川市はパンに変更し、来週以降は別の米業者に委託する。
いずれの市も給食の供給に影響はないとしている。
https://mainichi.jp/articles/20220523/k00/00m/040/133000c
5月23日21時30分に読売新聞からは、約100校に米を納入していた、ハトは数年前から入り込んでいたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
大阪府の守口、枚方、寝屋川、門真4市の小学校など計約100校に給食の米を納入していたJA北河内営農センター(枚方市)の精米工場にハトが入り込み、4市は「衛生上の問題がある」として、20日、米の使用を停止した。
4市やJA北河内によると、今月17日、守口市内の小学生男児が食べた米飯にホチキスの針が入っており、同市教育委員会が19日に調査。
工場内に複数のハトがおり、床や機械などにフンや羽根がついていた。
ハトは数年前から入り込んでいたという。
JA北河内は「米は密閉したパイプ内で精米されるため、フンや羽根が混入することはない」としているが、4市は20日、米の使用を停止。パン食に変更したり、別業者から米を納入したりしているが、一部の学校では20日、確保が間に合わず、主食が提供できなかった。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20220523-OYT1T50167/
5月23日11時0分に産経新聞からは、保護者と市教委職員が訪れて発見したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
同JAは23日、「ハトがいる建物内で作業・出荷したことにより衛生面で不安と不快感を与え、おわび申し上げます」とする中木代表理事組合長名のコメントを発表した。
「保健所の指導の下、ハトの駆除と消毒を行い、適切な衛生管理態勢を確立して信頼回復に努めたい」としている。
同JAによると、精米所内はハトのフンや羽で機械や床などが汚れた状態だった。
ただ、精米過程で米に混入することはないとしている。
17日に守口市の小学校給食の米飯にホチキスの針が混入しているのが分かり、保護者と市教委職員が精米所を訪れたところ、複数のハトが入り込んでいたという。
同JAから白米の納入を受けていた同市などは、納入先変更やメニュー変更などで対応している。
https://www.sankei.com/article/20220523-DRCDAVGMO5LADGRETDX5WZ4TTQ/
(ブログ者コメント)
産経新聞には保護者が訪れた際の動画が掲載されており、上の3カットはその一部。
カット3枚目のシーンでは、「帳面にウンコついてるやん。これみて、よう食わすな、人に・・・」と、保護者とみられる男性がJAの職員?をきつく叱責する音声も流れていた。
2022年5月1日19時10分にYAHOOニュース(Hint Pot)から、下記趣旨の記事が該当する花の写真付きでネット配信されていた。
昨今のアウトドアブームを受けて、メディアでは「食べられる野草」を紹介する記事が増えています。
食べられるものが意外と多いことに驚く一方、身近な植物に含まれている有毒な物質には注意が必要です。
茨城県の兼業農家として、少量多品種の米と野菜作りに取り組むこばやしさん。
植物や自然に囲まれながら2児を育てるこばやしさんに、春から梅雨時期にかけて気をつけている有毒植物6種類を教えていただきました。
また、実際に野草を食べて大変な目に遭った……というエッセイ漫画も併せてご紹介します。
◇ ◇ ◇
■身近な有毒植物は200種 誤食や誤飲に注意
初夏目前はタケノコや山菜がおいしい季節です。
我が家の裏山では木々が芽吹き、スズメバチの後ろ姿も見られるようになってきました。
東京から茨城県にある配偶者の実家に移住して約6年。
兼業農家である実家は、庭や裏山に四季折々の花が多種多様に咲き並びます。
祖父母によると、それらはこの土地の先代が各々に庭に植えてきたもの。
つまり私は、その一つひとつの花の品種や植わっている経緯を知らずに住み始めたということです。
子どもや犬と散歩をすると、子どもは気になった花や葉っぱを何でも拾ったり、口にしてみたりします。
さらに、犬が道端に生えている葉っぱをむしゃむしゃ噛むことも。
そこで、それぞれの草花を改めて調べると、これもあれも実は有毒だったと目を丸くすることが多々あります。
植物の中には、食用や薬用になるものがある一方、毒成分を持つものも多くあります。
日本には有毒植物が身近なものだけでも200種類ほど(※1)。
消費者庁によると、有毒植物による食中毒は毎年春、特に4~5月に多く発生するそうです。
有毒植物を食用と勘違いして食してしまったり、花瓶に差していたところ子どもなどが誤ってその水を飲んでしまったりと、さまざまなケースがあります。
いずれも嘔吐や下痢などの中毒症状を発症する恐れがあるため、購入や採取した際は扱いに注意することが事故防止につながるそうです。
■春から梅雨にかけて注意すべき植物 代表格はスイセン
それでは、私が日頃から注意している6種をご紹介します。
万が一、有毒な草花を誤って食べたり、生けた花瓶の水を誤って飲んだりして具合が悪くなった時は、すぐに医師の診察を受けましょう。
誤って食中毒になった場合は、確認しやすくするために、できれば実物を持っていく、もしくは写真に残しておくと良いですよ。
【スイセン(ヒガンバナ科)】
特徴:全草が有毒。
園芸品として色や形の異なる多くの種類がある多年草。
野生化したものもある。
食中毒の事例が絶えない代表例は、スイセンをニラと間違えて口にしてしまうことです。
他にも、葉の部分をノビル(※)やアサツキ、根の球根部分を玉ネギやノビルなどと間違える事例が挙げられます。
スイセンとニラは、花が咲いていなければ見分けられないほど葉の形状が酷似しています。
その一方で、違いは葉を揉んだ際の匂い。
また、スイセンの葉はニラよりも厚めでしっかりとしている印象もあります。
どちらも多年草のため、一度植えると毎年勝手に生え続けてくる性質も。
そのため我が家の場合は、どちらも義父母よりも前の先代が植えたものです。
(※)ノビル……ユリ科ネギ属で、葉が小ネギのようで根がぷっくり膨らんだもの。野草。
「よく見れば間違えるわけがない」……そう考えている人も少なくないでしょう。
しかし、実際にスイセンの葉を食べてしまったという体験談を読むと、本当に見分けがつきにくく、誰にでも起こり得る事故であることがよく分かります。
そんな体験談を漫画に描いたのは、コミックエッセイ「結婚してから同じ布団で寝てません」(オーバーラップ刊)の著者、小池ぬーみんさん。
職業が猟師という配偶者さんと2匹の猫との田舎暮らしを漫画で綴り、人気を集めています。
小池さんはある時、配偶者さんの提案で野草料理に挑戦。
配偶者さんから説明を受けて庭に生えたノビルを収穫したところ、実はそれがスイセンでした。
スパゲティに加えて食べると味に違和感を覚えますが、山菜を口にしたのが初めてだったため間違いに気づかず。そのまましばらく食べてしまいます。
その後、2人とも嘔吐が止まらなくなり、病院に駆け込みました。
この漫画からも分かるように、普段から自然と接している人でも、花が枯れたスイセンとノビルを見分けるのは難しいもの。
また、少量食べただけでもつらい症状に見舞われるのです。
■これから見頃を迎えるアジサイや仕込みが始まる青梅にも注意
次にご紹介する植物も、普段からよく見慣れているものばかりです。
中には花瓶の水を飲んでも中毒を起こすことがあるといわれるものも。
【スズラン(ユリ科)】
特徴:全草が有毒。
初夏に花咲く高山などに自生する多年草で、庭に園芸用に植えられていることもある。
スズランを差した花瓶の水を飲んでも、中毒を起こすことがあるそうです。
背丈が低く、気軽に摘んで家に飾れる花の一つですが、子どもの手が届かない場所に置きましょう。
我が家でも徹底しています。
【アジサイ(アジサイ科)】
特徴:全株が有毒。
全国各地の公園・寺院・庭などに植えられている落葉低木。
6月から7月にかけて、ピンクや青、紫などの花を咲かせるアジサイ。
小さな花が集まって咲く花姿はとても可憐ですが、過去に刺身のツマのように料理に添えられたものを食べて、食中毒が発生した事例があるそうです。
万が一そのような場面に出くわしたら、口にすることを避けましょう。
【イチョウ(イチョウ科)】
特徴:全株(特に葉や種子)が有毒。
街路樹や公園樹として植わっている。
我が家の庭にも植木鉢に植えたものがあり、春になって若葉がついてきました。
葉の形がかわいらしいので、子どもが口にしないように注意が必要です。
また、秋に生る銀杏の実(種子)には経口中毒量があるそうです。
中毒リスクを低減するには、「年(歳)の数以上は食べない」という昔からの言い伝えを目安として覚えておくと良いでしょう。
【ウメ(バラ科)】
特徴:未熟果が有毒。
公園や民家の庭先などに観賞用や食用にも植わっていることが多い落葉高木。
梅雨になると梅酒や梅干しなどの加工向けに、未熟果の青梅や完熟梅がスーパーマーケットなどにも出回ります。
この未熟果は有毒のため要注意です。
香りが良いので、子どもなどが拾ってかじってしまわないようにしましょう。
【レンゲツツジ(ツツジ科)】
特徴:全草が有毒。
高原などに自生する落葉低木。
園芸樹でもある。
春、葉が出た後、赤色や黄色などのロート状鐘形の花が咲く。
子どもがツツジの花のミツを吸うことを知っている場合は要注意。
レンゲツツジは我が家の近くで見かけない品種ですが、区別がつかない場合は口にしないことが最善です。
■ヒガンバナは田んぼのモグラ除けに? 毒を利用した祖先たち
最後に、昔からその土地で生き続けている多年草であり、有毒な草花の代表格として注意したいヒガンバナについて。
ヒガンバナはその名の通り、秋のお彼岸の頃に花を咲かせます。
北海道や東北を除く日本全国の土手、道端や民家でもよく見かけますが、有毒なことはあまり知られていません。
昔の人々がヒガンバナを植えた目的の一つは、田んぼの畔を崩すモグラ除けのためだったという説があるそうです。
確かに、原木シイタケを育てている我が家の裏山には、モグラが掘ったであろう穴がボコボコあり、これでは田んぼの水があらゆる箇所からだだ漏れになってしまうだろうと想像できます。
そこにヒガンバナを植えた先代は、有毒性を知った上のことだったでしょう。
しかし、時を経て今、そうした特性や経緯を知らない私や子どもたちが手に取ることには、危険も潜んでいます。
採取が許可されている野山から花や山菜を家に持ち帰り、飾ったり食べたりすることは、自然がくれる暮らしの小さな楽しみですよね。
だからこそ、害や危険性なども知った上で、生活に取り入れることが大切だと実感します。
コロナ禍3年目の初夏。近場の公園はもちろん、森や山へ出かける人が今年も多いと思われます。
知らない草花を手に取る前に、一度立ち止まってスマートフォンや図鑑などで調べてみましょう。
自身の安全を守るとともに、自然の新しい一面に触れる手助けになると思います。
【参考】
※1東京都福祉保健局「食品衛生の窓」間違えやすい有毒植物
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/dokusou/index.html
厚生労働省「自然族のリスクプロファイル」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/poison/index.html
消費者庁「家庭菜園等における有毒植物による食中毒に御注意ください」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/pdf/160413kouhyou_1.pdf
農林水産省「知らない野草、山菜は採らない、食べない!」
https://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/rinsanbutsu/natural_toxins.htm
【消費者向けパンフレット】有毒な植物と食べられる植物間違えないように気をつけて!(国立医薬品食品衛生研究所安全情報部)
http://www.nihs.go.jp/dsi/section_s3/toxins/toxicplantsA4.pdf
「人もペットも気をつけたい 園芸有毒植物図鑑」土橋豊(淡交社)
https://news.yahoo.co.jp/articles/a60cc7097bab72c0905c2b0fc1de451b54b399b6
2022年2月23日付で毎日新聞山口版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
萩市教育委員会は22日、市内の1小学校の給食で卵アレルギー対応が必要な3~6年生の児童8人に誤って卵を使った料理を提供したと発表した。
市によると、21日に学校に併設した調理場で給食を調理した際、卵を抜いた料理の鍋と、調理師が自分の昼食用に卵を使って作った料理の鍋の置き場を誤ったという。
鍋の型が似ていたため誤配膳に気づかず、給食を食べた児童は腹痛や吐き気などを訴えた。
医療機関を受診し、全員、回復に向かっているという。
21日に児童と保護者に謝罪し、22日に全保護者に謝罪と再発防止策の文書を配布した。
https://mainichi.jp/articles/20220223/ddl/k35/040/304000c
2月22日17時46分にNHK山口からは、アレルギー対応の給食は食器に盛り付けたうえで教室まで運んでいるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この学校では、ふだんからアレルギーに対応した給食をつくり、食器に盛り付けたうえで教室まで運んでいますが、21日は、通常の給食とアレルギー対応の給食の鍋の形が似ていたため、間違えて配膳してしまったということです。
なかには、22日、学校を欠席した児童もいましたが、現在、症状は回復しているということです。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/yamaguchi/20220222/4060012691.html
(ブログ者コメント)
・調理師が自分用に作った卵料理とアレルギー対応で作った
卵抜き料理は、見た目、似ていたのだろうか?
・卵料理の鍋を、どのような場所に置いたのだろうか?
卵抜き料理の鍋を置いている場所の近くだった?
・卵アレルギーの生徒が多数いる現状、普段、卵料理の管理は
どのようにしていたのだろうか?
いろいろと疑問がわいてきたので調べてみたが、そういった点に触れた情報は見つからなかった。


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。