2016年12月28日9時0分に福井新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
27日午前6時ごろ、福井市の油槽所のポンプから重油が漏れているのを、委託業者の従業員が発見した。
すぐに吸着マットで回収作業を行ったが、敷地外に重油が流出。
側溝から下水管に入り込み、異臭被害が拡大した。
福井市などによると、従業員が前日の26日午前9時ごろ、タンクからタンクローリーに重油を給油するポンプに亀裂があり、重油がにじんでいるのを見つけ、すぐにタンクの栓を閉めた。
27日午前6時ごろ、出社してきた従業員がポンプの亀裂から重油が漏れているのを見つけた。
敷地外の側溝のふたを開けたところ、油が浮いていることに気付いたという。
26日から27日朝にかけてタンク内の重油量に変化がなかったため、漏れた重油は栓とポンプの間の管に残っていたものとみられる。
最大約100ℓが流出し、このうちの一部が敷地外に流出したとみている。
消防に27日午前10時15分ごろ、重油漏れ現場から約400m離れた住民から、異臭がすると通報があった。
調べたところ、同油槽所から重油が漏れ出たことが分かった。
市や消防によると、従業員が重油漏れに気付いたのは同日午前6時だが、重油の回収作業に気を取られ、通報が遅れたらしい。
委託業者は、「気がついた時点で消防に通報すべきだったが、油の処理を最優先して連絡できなかった。近隣住民の方にご迷惑をおかけしました。機材の点検、メンテナンスを行い、二度と発生しないようにします」とコメントしている。
油槽所所有会社はコメントを出していない。
市下水管路課の職員らが駆け付け、同日午後5時まで周囲の下水管の洗浄、側溝の重油除去、下水管内に残っている臭気を拡散させる作業に追われた。
出典
『重油漏れ、下水管に入り被害拡大 給油ポンプに亀裂、敷地外に流出』
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/112057.html
(2017年1月13日 修正1 ;追記)
2016年12月28日付の福井新聞紙面に、数日前から悪臭が漂っていたという、下記趣旨の記事が掲載されていた。
2、3日前から屋内外に悪臭が漂っていたとの住民の話もあり、26日にポンプの亀裂が発見される以前から漏れ出ていた可能性がある。
同油槽所の近くに住む男性(67)は、「2、3日前から、家の外に出ると油のような臭いがしていた」と、顔をしかめた。
別の男性(58)は、「ここ数日は、外だけでなく、家の中、特に風呂場や台所、洗面所でも悪臭が漂っていた。臭くて、どうしようもなかった」という。
(ブログ者コメント)
住民の方は、どうしようもないほどの悪臭がした時点で、油槽所からの漏れを疑わなかったのだろうか?
2016年10月27日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正2として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6404/
(2016年12月30日 修正2 ;追記)
2016年12月26日20時16分に北陸放送から、最終報告書が提出されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
北陸電力は、26日、最終報告書を県と原子力規制委員会に提出した。
最終報告書では、
・降雨量の想定が不十分だったこと
・水位が高いことを示す警報が鳴った際に、現場を十分に確認しなかったこと
・原子炉建屋の水密化処理が十分ではなかったこと
など、10項目の直接的な要因があったとしている。
さらに、ミスを招いた背景として、
・長期の原子炉停止により緊張感が低下していて、迅速に行動する意識が低くなっていたこと
・知識の伝承が不足していること
など、6項目の組織的な要因があったとした。
北陸電力では、志賀原発の活動を監視する内部組織を、遅くとも来年7月までに立ち上げて現場での緊張感やリスク管理の意識を高めたいとしており、県も、その姿勢を注視する考え。
また、北陸電力では、原子炉建屋の水密化工事など、直接的な再発防止策に取り組みたいとしている。
提出された最終報告書は、今後、原子力規制委員会で評価される見込みだが、「緊張感の低下」という人為的な原因に対し、批判の声が高まりそうだ。
出典
『原発雨水流入問題で最終報告書を提出』
https://www.mro.co.jp/news/detail.php?cd=6786476
12月26日19時23分にNHK金沢からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
北陸電力は、26日、原発の業務すべてを監視する新たな組織を設置するなどの再発防止策を盛り込んだ、最終的な報告書を取りまとめた。
志賀原発2号機では、ことし9月、原子炉がある建物に大量の雨水が流れ込んで分電盤の1つが漏電するトラブルが起き、原子力規制庁は、さらに雨水が流入すれば、安全上重要な機器の電源を失うおそれがあったとして、北陸電力に原因の究明と再発防止を求めていた。
このため、北陸電力は、26日、トラブルの原因や再発防止策をまとめた最終的な報告書を原子力規制委員会に提出し、金沢市で会見を開いて説明した。
報告書では、雨水が流れ込んだ理由として、原子炉建屋に水が入り込まないようにする工事が十分でなかったことなどを挙げた。
さらにその背景には、会社全体に、トラブルが起きたときに重大な事故に結びつくのではないかと考える姿勢が足りなかったことや、原発の運転停止が長期間にわたっていて、不具合があったときに素早く対応する意識が低下していたことなどがあるとしている。
そのうえで、今後の再発防止策として、原発に関するすべての業務が適切に行われているかどうか監視する新たな組織を、早ければ来年4月にも設置するとしている。
会見の中で西野副社長は、「本当に初歩的な対応のミスが重なって今回のトラブルが起きた。反省すべき事象が多くあると重く受け止めている。規制委員会や地元にしっかり説明していきたい」と述べた。
出典
『雨水流入で北陸電力が最終報告』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kanazawa/3025511531.html
(ブログ者コメント)
最終報告書は北陸電力HP参照。
『志賀原子力発電所2号機における雨水流入事象に関する 原子力規制委員会への報告について』
http://www.rikuden.co.jp/press/attach/16122601.pdf
2016年12月25日0時41分に日本経済新聞電子版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
化学大手が、研究開発中に失敗した実験のデータを保存、活用する仕組みをつくる。
住友化学は、2017年4月から電子材料の開発で、実験内容を成否と関係なく電子データとして記録する。
三菱ケミカルホールディングスも、17年度中に高機能材料で、同様の取り組みを始める。
データの共有によって、同じ失敗の繰り返しを防ぐほか、別の製品開発にも役立てる。
化学メーカーは、さまざまな実験をしながら、電子機器や自動車の部材に使う材料を開発する。
実験で思い通りの結果が出た場合は、これまでも量産化のためにデータを記録してきたが、研究者が「失敗」と感じた場合は、記録しなかったり、個人のノートに書くだけにとどまったりしていた。
住化は17年4月から、電子機器向け部材の研究開発部門の一部で、実験ノートをタブレット端末に切り替える。
成功した実験だけでなく、失敗した場合も、条件や化学反応の結果などをデータとして記録。
別の研究者が似たような実験をする時に、過去の事例をすぐに探せるようにする。
三菱ケミカルHDも、実験結果を共有データとして蓄積する。
このほど、IT(情報技術)企業と組み、データを入力するシステムの試作に着手した。
17年度中に、高機能材料を扱う一部の研究現場で利用を始める。
研究者の利便性を検証しながら、導入する現場を広げる。
両社は、研究者が互いに実験データを参照し合うようにし、失敗した実験を繰り返さないようにすることをめざす。
化学業界では、ある製品の開発で「失敗」と見なした実験結果が、他の製品の開発では貴重な資料になることも少なくない。
住化が16年に発売した和紙のような質感のフィルム「WAPO」は、別の製品の失敗作に研究者が注目したことで生まれた。
水のろ過に使う三菱ケミカルHDの中空糸膜も、別製品の実験で偶然できた材料が開発のきっかけになった。
両社が、失敗した実験データの保存に乗り出す背景には、大量の情報を扱うビッグデータ技術の発達がある。
多くのデータを保存し、そこから必要な情報を拾い出したり、新たな結論を導き出したりすることが容易になっている。
両社は、埋もれた情報を有効活用し、製品開発のペースを速める。
化学業界では、原油価格や市況の影響を受けやすい石油化学製品への依存度を下げ、収益性の高い特殊品に軸足を移す動きが広がっている。
住化は年間約1600億円、三菱ケミカルHDは年に約1400億円を研究開発に投じており、特殊品開発の拡大で、今後、さらに増える見通しだ。
世界で大規模な化学メーカーの合併・統合が相次ぐのも、研究開発の負担増が一因。
研究開発の改革は、業界の大きな課題になっている。
出典
『「失敗」実験をヒットの種に 化学大手、データ活用』
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO11052530U6A221C1TJC000/?n_cid=NMAIL003
(ブログ者コメント)
記事中、別表として、ポストイットなど、失敗や偶然から生まれた身近な商品や素材が6件紹介されている。
2016年12月25日7時55分にNHK札幌から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月26日付で朝日新聞北海道版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
24日午後7時前、江別市大麻にある廃棄物処理会社の敷地内で、大型トラックの荷台から積んでいた雪を降ろす作業をしていた札幌市白石区の男性(28)が、降ろした雪を寄せる作業していたタイヤショベルとトラックとの間に体を挟まれた。
この事故で男性は病院に運ばれ、およそ30分後に死亡が確認された。
タイヤショベルが雪山から後退する際に滑り、トラックから雪を降ろし終えた男性にぶつかったという。
タイヤショベルを運転していた60代の男性は、警察の調べに対して、「タイヤショベルがスリップしてしまい、ブレーキがきかず、トラックとぶつかった。外に出たら、男性がタイヤショベルとトラックの間で倒れていた」と話しているという。
警察で事故の原因を調べている。
出典
『重機とトラックに挟まれ死亡』
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20161225/5566461.html
(ブログ者コメント)
地面がアイスバーン状態になっていたためにスリップしたのだろうか?
もしそうだとすれば、このタイヤショベル、チェーン装着などのスリップ防止策をとっていなかったのだろうか?
2016年12月23日20時55分に日テレNEWS24から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月23日18時29分に朝日新聞から、12月23日18時57分にNHK水戸からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
茨城県水戸市の飲食店で「クマ肉のロースト」を食べた客と経営者ら15人が発熱などの症状を訴え、「旋毛虫」(せんもうちゅう)という寄生虫による食中毒と断定された。
茨城県によると、食中毒があったのは水戸市の飲食店「B」で、「クマ肉のロースト」を食べた客など20代から50代の男女15人が、発疹や発熱の症状で治療を受けているという。
このうち20代の男性1人が、一時、入院した。
「クマ肉」は常連客が北海道で捕獲し、自宅で調理して店に持ち込んだもので、市場には流通していないという。
店は、先月24日から今月8日までの間、27人に提供していた。
水戸保健所で調べた結果、冷凍保管されていた肉から寄生虫の「旋毛虫」が見つかったほか、患者からも「旋毛虫」の抗体が見つかった。
このため、保健所は旋毛虫による食中毒と断定し、店を当面の間、営業禁止とした。
店は18日から自主休業している。
国内での「旋毛虫」による食中毒は4例目で、35年ぶりだという。
旋毛虫は、野生のクマやイノシシに寄生。
人間の小腸の粘膜内で幼虫を生み、その幼虫が全身の筋肉に広がるという。
腹痛や下痢、筋肉痛などの症状が出る。
国内での過去の発生例は、1974年の青森県(患者数15人)、79年の北海道(同12人)、81年の三重県(同172人)の3例。
いずれも、野生のクマの刺し身が原因だった。
旋毛虫は加熱すれば死滅するため、県は、野生動物の肉は十分に加熱するよう呼びかけている。
出典
『クマ肉で15人食中毒 原因は「せん毛虫」』
http://www.news24.jp/articles/2016/12/23/07349875.html
『クマ肉食べたら食中毒 原因は旋毛虫、国内で35年ぶり』
http://www.asahi.com/articles/ASJDR569PJDRUJHB00B.html
『クマ肉で食中毒 せん毛虫原因』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/mito/1076034871.html?t=1482524204160
(ブログ者コメント)
調べたところ、旋毛虫は、冷凍したぐらいでは死なないらしい。
ということは、「クマ肉のロースト」という表現から考えると、ローストビーフのように、中心部が若干のレア状態だったのかもしれない。
以下は、横浜市HPにある記事の抜粋。
三重県での事例などが詳しく記されている。
『旋毛虫感染症(トリヒナ症)について』
旋毛虫感染症(トリヒナ症)は、全世界で見られ、極寒の北極でも発生していますが、南極での発生は報告されていません。
全世界での旋毛虫感染症(トリヒナ症)の発生は年間1万人程度と推計され、致死率は0.2%程度です。
また、世界的には、旋毛虫(トリヒナ)で汚染された豚肉が感染源となっていることが多いため、宗教的に豚肉の摂取が禁じられている地域での発生は少ないです。
しかし、トルコにおいて、宗教的に豚肉の摂取が禁じられている回教徒で旋毛虫感染症(トリヒナ症)の集団発生が起こったことがあります。
牛のミンチ肉とされたものに不法に豚肉が混じられていて感染源となったと考えられました。
1981年12月から1982年1月にかけて三重県四日市市のM旅館でツキノワグマの冷凍肉のサシミを食べた413人中172人が、発疹・顔面浮腫・筋肉痛・倦怠感などの症状を示しました。
ツキノワグマの冷凍肉から旋毛虫( Trichinella spiralis )が検出され、ツキノワグマの冷凍肉のサシミを食べた人60人で旋毛虫( Trichinella spiralis )に対する抗体が陽性となりました。
このツキノワグマは、京都府および兵庫県で捕獲されたもので仕入れ業者は解体後販売時まで-27℃で保存していました。
三重県四日市市のM旅館は仕入れ後は-15℃で保存し、サシミで客に提供していました。
旋毛虫( Trichinella spiralis )で汚染されていたツキノワグマの冷凍肉を十分加熱することなく食べたことにより客が旋毛虫感染症(トリヒナ症)となった事件でした。
この事件での患者に対するアンケート調査では、ツキノワグマの冷凍肉のサシミを食べてから症状出現までの潜伏期間は、最長54日、最短7日、平均24.3日でした(参考文献1)。
なお、日本で初めて確認された旋毛虫感染症(トリヒナ症)の集団発生は、1974年青森県岩崎村で野生のクマの肉をサシミで食べたハンター仲間での集団発生とされています。
・・・・・・
http://www.city.yokohama.lg.jp/kenko/eiken/idsc/disease/trichinella1.html
2016年12月24日1時44分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月23日21時19分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
23日午後3時頃、名古屋市中村区平池町で、建設中の高層ビル「グローバルゲート」の周囲に設置された足場(高さ約10m)が強風にあおられ、幅約20mにわたって倒壊した。
施工する竹中工務店(大阪市)によると、倒壊した箇所はウエストタワー(地上36階、高さ約170m)の南面。
道路側に向かって倒れたが、工事現場の敷地内で、作業員は倒壊に気づいて逃げ、巻き込まれた人はいなかった。
名古屋地方気象台によると、名古屋市内にはこの日、強風注意報が出され、同市では午前9時過ぎ、最大瞬間風速15.4mを観測した。
現場の工事関係者は、「風が強く、ガラガラと大きな音がして、気付いたら倒れていた」と話した。
近くにいたという女子大生(21)は、「帽子がとばされるほど強い風が吹いたと思ったら、『ガラガラ』と大きな音をたてて足場が崩れた」と話した。
グローバルゲートは、名古屋駅南側の再開発地区「ささしまライブ24」にあり、豊田通商など5社が事業主となっている。
オフィスやホテルなどが入居し、来年4月から順次開業する。
出典
『高層ビル建設現場、強風で高さ10mの足場倒壊』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20161223-OYT1T50092.htm
『建設中の高層ビルで足場崩れる 強風か、けが人なし』
http://www.asahi.com/articles/ASJDR66MJJDROIPE019.html
2016年12月23日17時39分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月23日付であいテレビからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
23日午前9時25分ごろ、松山市港山町の三津浜港で、市営渡船「三津の渡し」の船長から、下船後の利用客が海に落ちたと海保に通報があった。
巡視艇の乗組員が約10分後に救助したが、搬送先の病院で死亡が確認された。
海保によると、死亡したのは松山市三津の無職男性(80)。
三津の渡しは、港内の南北約80mを結ぶ無料の市営渡船で、近くの住民の身近な交通機関として利用されている。
男性は南の三津側で渡船に乗り、港山町側で下船した直後、岸壁の階段を上る際に転倒し、約3m下の海に落ちたという。
突風にあおられて落ちたとみられる。
事故当時、愛媛県内全域に強風注意報と波浪注意報が出されていた。
気象台の観測によると、松山市の午前9時の風速は5.2mだったが、船長や付近の住民によると、現場付近では時折強い風が吹いていたという。
出典
『下船直後に海に転落、80歳男性死亡 突風にあおられ?』
http://www.asahi.com/articles/ASJDR5KCRJDRPFIB00C.html
『「三津の渡し」海中転落 高齢男性が死亡』
http://www.itv-ehime.co.jp/catch/news_detail.php?date=20161223&no=0002
12月23日19時1分にNHK松山からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
男性は、この渡し船をよく利用していたという。
※以下は、船長がインタビューに対し答えていた音声のみの情報。
・(男性は)突風にあおられて、後ろを向いて転落するような形で(海に落ちた)。
・風は相当強かった。ずっと吹きっぱなしだった。
出典
『三津浜で海中転落の男性死亡』
http://www3.nhk.or.jp/matsuyama-news/20161223/5537262.html
2016年11月21日に掲載した第2報がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第3報修正2として掲載します。
第2報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6493/
(2016年12月28日 修正2 ;追記)
2016年12月22日18時19分に朝日新聞から、NITEも再現実験を行ったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月22日19時8分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
東京・明治神宮外苑であったイベントで木製の展示物が焼けて5歳の男児が死亡した火災を受けて、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)が、白熱電球付きの投光器と木くずを使った再現実験をしてみたところ、点灯から2分で発火した。
NITEは、「白熱灯はたくさんの熱を発する。白熱灯の電球や器具を布や紙などで覆ったり、近くに木くずや草木など可燃物を置いたりしないでほしい」と呼び掛けている。
明治神宮外苑の火事では、投光器の白熱電球の熱が原因で、ジャングルジム形の展示物を飾る木くずから燃え広がったとみられている。
実験は、450Wの白熱電球のついた投光器を木くずで覆った状態で行った。
点灯してから25秒で発煙し、125秒で発火。
発火の際の温度は、562℃まで上昇していた。
また、NITEが事故を受けて集計したところ、白熱灯の電球やライトなどの照明器具が原因とみられる事故が今年3月までの5年間に100件あり、うち49件を火災が占め、1人が死亡していた。
21件は、洗濯物や布団が接触したり熱で過熱したりして着火していた。
誤った使い方や不注意が原因の事故が目立っているという。
蛍光灯の火災も5年間で91件発生しており、10年以上使った器具の経年劣化によるものが目立った。
NITEは、年末の大掃除の時期に合わせ、照明器具を確認することを呼びかけている。
出典
『投光器と木くずで再現実験、2分で発火 神宮外苑火災』
http://www.asahi.com/articles/ASJDQ549RJDQUTIL01X.html
『白熱灯照明事故 5年間で100件 火災多く死亡も』
http://mainichi.jp/articles/20161223/k00/00m/040/021000c
(ブログ者コメント)
NITEからのプレスリリースは下記参照。
『照明器具が関係する火災が起きています。蛍光灯照明を長く使っていないか、白熱灯照明の周りに燃えやすい物がないか確認しましょう』
http://www.nite.go.jp/jiko/chuikanki/press/2016fy/prs161222.html
記事中、以下の事例が掲載されていた。
〇約29年間使用した蛍光灯照明を、点けたまま就寝していたところ、製品を焼損する火災が発生した。
(平成27年8月、三重県、90歳以上・女性、拡大被害)
⇒蛍光灯照明を長期間使用すると、器具の安定器が経年劣化し、破損や発煙、発火するおそれがあります。
10年以上使用している蛍光灯照明は、販売店などに依頼して異常がないか確認してください。
また、使用していて照明が明滅する、急に消える、異常な音がするなど異常がある場合は新しい製品に交換してください。
〇自宅のウッドデッキに白熱灯照明(センサーライト・ハロゲンランプ)を取り付けて使用していたところ、近くにあった洗濯物が風に煽られるなどしてライトに被さったため、センサーが感知して点灯し、ハロゲンランプの熱で洗濯物が発火し、周辺を焼損した。
(平成26年6月、静岡県、年齢性別不明、拡大被害)
⇒白熱灯照明の近くに可燃物(草木なども含む)を置いたり、器具や電球を布や紙等で覆ったりしないでください。
白熱灯照明は照明器具の中でもたくさんの熱を発する照明のため、可燃物が近くにあったり、器具や電球を布等で覆ったりすると、火災事故につながりますので、注意してください。
※平成28年の11月にアートイベントで、木製の展示物を照らすために白熱電球の投光器を使用し、展示物が全焼する火災が発生しました。
白熱灯照明は高熱になる※4ことを意識して使用してください。
〇60Wレフランプ専用のダウンライトに90Wの白熱電球を取り付けて使用したところ、金属製本体が過熱され、ダウンライト及び周辺を焼損する火災が発生した。
(平成26年2月、福岡県、40歳代・男性、拡大被害)
⇒天井に埋め込むダウンライトでは、放熱が妨げられるため、レフランプ専用の製品があります。
また各照明器具では、使用できるランプの種類(白熱電球、蛍光ランプ、LEDランプなど)やワット数(消費電力の大きさ)が決められています。
必ず各照明器具に適合したランプを使用してください。
(2019年8月4日 修正3 ;追記)
2019年8月2日付で毎日新聞東京版から、展示した学生2人のみが起訴されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
東京地検は1日、オブジェを展示した日本工業大(埼玉県宮代町)の22歳と21歳の男子学生2人を重過失致死傷罪で在宅起訴した。
業務上過失致死傷容疑で書類送検された同大教員ら4人は不起訴処分とした。
警察は今年3月、重過失致死傷容疑で学生2人を、学生への指導や現場の安全管理などを怠ったなどとして、業務上過失致死傷容疑で日本工業大の男性教員1人のほか、イベントを主催した広告会社の社長ら3人を書類送検していた。
https://mainichi.jp/articles/20190802/ddm/012/040/121000c
8月1日21時15分に時事ドットコムからは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
地検は、学生が内部に設置した白熱灯の熱で飾り付け用の木くずが燃えたと認定。
発火は予想できたのに注意義務を怠った重大な過失があったと判断した。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019080101202&g=soc
2016年5月31日と6月29日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第3報修正3として掲載します。
第1報は下記参照。
(1/2)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5976/
(2/2)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/5975/
第2報は下記参照
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6058/
(2016年12月28日 修正3 ;追記)
2016年12月22日付で毎日新聞北海道版から、防衛省検証結果、陸海空とも武器弾薬の管理実体は適正だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
防衛省は、21日、陸海空自衛隊の武器や弾薬の管理実態を調査し、「適切に取り扱っていることを確認した」とする検証結果を公表した。
事故を巡っては、陸自が6月、弾薬の調達担当者が過去に実弾を請求した際のデータを引き写し誤請求するなど、複数の人為ミスが重なったのが原因とする調査結果を発表。
今回の調査は、省内に設置した検証委員会が、陸自以外にも対象を広げて、再発防止策の実施状況なども検証した。
出典
『陸自誤射 検証結果を公表 北海道・然別演習場』
http://mainichi.jp/articles/20161222/ddr/041/040/009000c
(ブログ者コメント)
防衛省発表資料は下記参照。
『5.56mm普通弾誤射事案に関する再発防止等の検証結果について』
http://www.mod.go.jp/j/press/news/2016/12/21a.html
以下、記述の一部を転記する。
「陸幕事故調査委員会により判明した原因」
①弾薬の請求時におけるヒューマン・エラーによる誤請求を防止する電算機の機能不足、弾薬の請求書類の確認体制が不十分であったこと
②弾薬の交付・受領時における弾薬点検要領の不徹底、弾薬が入った紙箱等の識別が容易にできないこと
③弾薬の使用時における誤射を行った部隊の隊員の弾薬取扱い機会の不足、過去の薬きょう紛失時の捜索経験による弾薬紛失に対する過剰な警戒心により弾数確認に集中していたこと
「陸幕事故調査委員会がとりまとめた再発防止策」
① 陸上幕僚監部による現況把握・指導の継続
② 弾薬請求要領に関する教育の徹底及び電算機の改修
③ 弾薬交付・受領時における点検の確行等
④ 弾薬の使用要領に関する教育訓練の徹底
※陸上自衛隊の各方面総監等に再発防止策として徹底指示。徹底を確認。
「5.56mm普通弾誤射事案に関する再発防止等検証委員会の設置」
陸幕調査委員会の調査により判明した本事案の原因として掲げられた事項は、海上自衛隊、航空自衛隊を含めた自衛隊全体においても問題がないか実態把握が必要であると認識。
よって、陸・海・空の全自衛隊の武器・弾薬の管理及び使用実態等を検証の上、自衛隊全体において再発防止策を統一的に実施すること等を目的として、防衛省に若宮副大臣を長とし、事務次官を副委員長、陸海空幕僚長、関係局長等を委員とする「5.56mm普通弾誤射事案に関する再発防止等検証委員会」を設置。
(2017年1月14日 修正4 ;追記)
2017年1月13日18時37分にNHK札幌から、具体的な対策などについて、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
陸自は、事故の発生に関係した25人に13日付けで懲戒処分を行い、このうち、過去の実弾の請求書類を参考に補給部隊に弾を請求した担当者とその上司ら3人が停職7日などの処分となっている。
また、実際に訓練を行う段階で実弾かどうか確認をしなかったとして、隊員や上司などあわせて22人が減給や戒告などの処分となっている。
今回の事故を受けて陸自では、実弾と空包の箱の色をわかりやすく変えたほか、コンピューターで弾を請求する際、実弾の場合は確認画面が出るなどの対策を取ったという。
出典
『陸自実弾誤射で25人懲戒処分』
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20170113/3005991.html
2016年12月22日20時56分に産経フォトから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月22日21時58分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午後3時40分ごろ、奈良県斑鳩町の世界遺産・法隆寺にある国指定重要文化財「法隆寺東院四脚門」に、同県宇陀市の造園会社アルバイトの男性(74)が運転するダンプカーが衝突、屋根の一部が壊れた。
警察によると、門の高さ約3.5mの部分で、屋根を下側から支える「破風」と呼ばれる木材1本が割れ、くしの歯状に並ぶ「棰(たるき)」13本が損傷した。
棰は、屋根の頂点部分に渡す棟木から軒に向けて斜めに取り付けられ、先端が屋根の下で突き出る形となっていた。
男性は、「荷台が上がったままになっているのに気付かず運転し、衝突した」と話しており、警察が詳しい状況を調べている。
奈良県によると、東院には八角円堂の夢殿があり、門はすぐ近くに立つ。
鎌倉時代末ごろの建立とされる。
警察によると、男性は寺の敷地内で造園作業を終え、草や枝を荷台に載せて私道(幅約4m)を走り、別の現場に移動する途中だったという
出典
『法隆寺重文の門損傷 ダンプ衝突、74歳運転』
http://www.sankei.com/photo/story/news/161222/sty1612220016-n1.html
『法隆寺 重要文化財の門の屋根損傷 トラックの荷台接触』
http://mainichi.jp/articles/20161223/k00/00m/040/071000c
2016年12月22日20時22分にNHK富山から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
22日午前11時すぎ、砺波市庄川町示野の市道を自転車で走っていた南砺市山見の男性(33)が風にあおられて、道路の左側にある1mほど下の畑に、自転車ごと転落した。
この事故で、男性はあごの骨を折る大けがをして、病院で手当を受けているという。
警察が男性に話を聞いたところ、「右から強い風が吹いてあおられた」と話しているということで、警察は、風でバランスを崩し、畑に転落したとみて、当時の状況を調べている。
このほか、消防などによると、22日午前9時すぎ、滑川市大島で、屋外で作業をしていた54歳の男性が風にあおられて転倒し、頭に軽いけがをしたという。
出典
『風で自転車ごと畑に転落大けが』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/toyama/3065514171.html?t=1482443874771
2016年12月22日23時32分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
新潟県糸魚川市で22日、約140棟が延焼した火災は、東日本大震災を除いて、過去20年で国内最多の焼損棟数となった。
火災は、火元から北へ約300m、東西約250mにわたって燃え広がった。
消防士らは火元の火の勢いを抑えようとしたが、狭い道も多く、住宅密集地でもあるため、放水作業ができる箇所が限られていたという。
小野・消防防災課長は、「風が強く、どんどん飛び火して、消火作業が追いつかなかった」と説明する。
当時、日本海の低気圧に向かって強い南風が吹いていた。
気象庁によると、糸魚川市では、午前10時過ぎに14.2mの最大風速を記録し、最大瞬間風速は正午すぎに24.2mに達した。
この強風で「フェーン現象」が起きたと気象庁はみる。
山を越えた風が日本海側に吹き下ろす際、空気が乾いて気温が上がる現象だ。
糸魚川市では、正午までに20℃近くまで気温が上昇。
隣の上越市では湿度が40%台と、乾いていた。
現場付近は商業地域に指定され、建ぺい率や容積率が住宅地より高く、木造の建物が密集する要因にもなっていた。
準防火地域でもあり、耐火性を高めなければならない防火地域より、規制が緩かった。
県内と富山県の計18の消防本部が応援に加わったが、火勢は夜まで衰えなかった。
消火活動が長引き、企業の生コン車や国交省の散水車も集めて水を補給した。
総務省消防庁の担当者は、「現場に到着した消防隊は、真っ先に火元から周辺への延焼防止にかかる。今回は、それを上回る状況だったかもしれない」と話す。
火災の規模と比べて、けが人が少ないとみられる点については、「昼間の火災で周囲の住民が早く気づき、避難ができたのでは。夜に起きていれば、人的被害が増えた恐れがある」とみている。
出典
『「風強く、どんどん飛び火して…」 糸魚川の大規模火災』
http://www.asahi.com/articles/ASJDQ5FP8JDQUTIL02F.html?iref=com_rnavi_arank_nr04
12月23日10時21分にNHK首都圏NEWS WEBからは、初期消火活動状況などが、下記旨でネット配信されていた。
12月23日1時36分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
糸魚川市消防本部によると、最初に火災を知らせる119番通報が入ったのは、23日の午前10時28分だった。
その7分後、午前10時35分に最初の消防車が現場に到着。
消防本部では、所有する6台の消防車すべてを投入して、消火活動にあたった。
現場は、雪よけのためのひさし「雁木(がんぎ)」が連なる市の中心部で、木造の商店や住宅が密集している。
消防士によると、(出火した)ラーメン店は隣接店との間に隙間がなく、多方向からの放水が難しかった。
現場到着時には、火は既に他の建物にも広がっていた。
初期消火にあたった消防隊員は、勢いよく炎が上がるラーメン店の裏手で放水を試みたものの、その裏手に回る道の幅が狭く、消火活動が難航したと証言している。
1時間ほど消火活動が続く中、消防隊員のところに新たな情報が入ってくる。
日本海がある北に向かって、およそ100mほど離れた別々の建物2か所から火の手が上がっているという無線の連絡だった。
消防団も加わって消火にあたったが、この2か所の建物は屋根に火が回ってしまい、下からの放水では届かなかったこともあって、消火活動が困難を極めたと消防隊員は証言していた。
最初の通報からおよそ1時半後の正午ごろ、糸魚川市消防本部は、近隣の上越市などの消防本部に応援を要請する。
その後も、新潟県の各地の消防本部や、富山県、そして長野県の消防本部にも応援を要請し、最終的には、20の消防本部のおよそ1000人の消防隊員が消火活動にあたった。
しかし、折からの強風にあおられて建物への延焼はその後も続き、出火から10時間あまりたった午後9時ごろ、火はほぼ消し止められ、鎮圧状態となった。
出典
『糸魚川 消防はどう活動したか』
http://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20161223/5529142.html
『糸魚川火災 100m先に飛び火、強い南風で…消防士証言』
http://mainichi.jp/articles/20161223/k00/00m/040/067000c
12月23日21時21分に毎日新聞からは、出火原因に関する下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月23日22時56分に共同通信からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によると、店主は任意の事情聴取に「開店前、中華鍋に食材を入れてコンロに火をつけたまま、失念して近くの自宅に帰った。戻ってきたら、炎が換気扇の高さまで上がっていた。大変なことをして申し訳ない」と、憔悴しきった様子で話したという。
店主は水をかけて消そうとしたが、炎の勢いは止まらず、隣の精肉店に通報を求めた。
警察は実況見分で、店主の証言通り、厨房のコンロ付近に中華鍋があることを確認した。
出典
『糸魚川火災 「コンロに鍋かけたまま自宅に」と火元男性』
http://mainichi.jp/articles/20161224/k00/00m/040/049000c
『鍋の空だき出火原因か、新潟 発生から約30時間で鎮火』
https://this.kiji.is/184766985959653385?c=39546741839462401
(ブログ者コメント)
〇出火元のラーメン店が燃えている段階で火を消し止められなかったばかりに、これほどの大火になってしまった。
裏手からの消火活動が難航したということだが、結果的には、発災後の拡大防止活動がうまくいかなかったことになる。
最初の1時間でなんとかなっていれば・・・。
〇テレビでは、防火槽のマンホールにコンクリートミキサー車から水を補給している様子が映し出されていた。
本ブログでは、過去に何回か、大規模火災時の消火用水確保のため、地方自治体が生コン業者と協定を締結する動きがあると紹介している。
今回、糸魚川市でもそのような協定を締結していて、そのために水の補給がスムースにいったとすれば、それは事前に構築していた拡大防止策が功を奏したことになる。
〇別のテレビでは、周囲の家は焼け落ちているのに、1軒だけ無事だった、比較的新しく見える家が紹介されていた。
(映像によれば、外壁などに若干黒い部分があるものの、家の中は全く無事)
その理由として、以下の解説があった。
・家の周囲に、駐車場とか2~3m幅の道路といったスペースがあった。
・強風に備え、窓を二重にしていたので、ガラスが割れなかった。割れていれば、そこから火が中に入った。
(映像によれば網入りガラス。ヒビが入っていたが割れてはいなかった)
2016年12月21日18時58分にNHK札幌から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
空知の月形町にある少年院で、今月12日、満タンになっていた重油タンクに発注ミスでさらに給油し、あふれた重油およそ1800ℓの一部が下水に流れ出していたことが明らかになった。
月形町によると、今月16日、町の下水処理施設の職員が下水から油の臭いがすることに気がつき、町に通報した。
町が消防とともに原因を調査したところ、町内にある少年院「月形学園」から重油が流れ出ていたことを確認した。
「月形学園」によると、重油は暖房用のもので、今月12日に満タンとなっていたタンクに発注ミスで給油してしまったためにあふれ、下水に流れ出したとみられるということで、消防によると、あふれた重油の量はおよそ1800ℓで、そのうちの一部が下水に流れたという。
町は、下水処理施設に付着した重油の除去作業を始めているが、これまでのところ、施設の稼働は続けていて、住民生活に影響はないという。
出典
『少年院で重油が下水に流出』
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20161221/5469041.html
12月22日付で朝日新聞北海道版(聞蔵)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
町などによると、同学園の職員が立ち会い、業者が給油作業をしていたが、タンク内の油量を十分に確認せず、あふれ出てしまったという。
重油は庭に流出したほか、汚水管を約1.3km伝って町の排水処理施設にも流れ込んだ。
同学園が、敷地の汚染土の除去や排水処理施設での油の撤去作業をしている。
(ブログ者コメント)
誤発注した理由は?
マニュアル不順守? or マニュアル不備?
その辺が知りたいところだ。
2016年12月21日21時1分にNHK金沢から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
21日午後3時15分ごろ、小松市大野町にある市のごみ処理施設「環境美化センター」のリサイクル施設にあるごみを砕くための破砕機から火が出ていると、施設の職員から消防に通報があった。
消防車13台が出て消火にあたった結果、火は約2時間半後の午後6時前に消し止められた。
消防によると、この火事で施設の職員4人が煙を吸って病院に運ばれたが、いずれも軽いケガで命に別状はないという。
火が出た破砕機は、施設の鉄骨2階建ての建物の中に設置されているということで、消防が火事の原因を詳しく調べることにしている。
現場は、小松市の中心部から南東に5kmほどの山あいにある市のごみ処理施設で、小松市・環境共生部の職員は、「情報収集中なので、まだはっきりとお答えはできません」と話している。
出典
『市ゴミ処理施設で火災4人軽傷』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kanazawa/3025475111.html?t=1482349015411
(ブログ者コメント)
この種の事故は、原則、掲載対象外としているが、今回は4人の方が煙を吸ったということで掲載した。
2013年6月17日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正3として掲載します。(修正2もこちらに転載)。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/2943/
(2014年8月22日 修正2 ;追記)
2014年8月21日8時48分にNHK長崎から、警察が書類送検したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
清掃作業は、この旅館の経営会社で、福岡県に本社を置く「Y社」の53歳の担当者が安全管理の責任者を務めていたが、警察は、当時、この責任者がタンク内に硫化水素が充満していることを予想できたにも関わらず、従業員にマスクをつけさせたり、タンクの外に監視のための人を配置したりするなどの必要な安全管理を怠ったとして、20日、業務上過失致死の疑いで書類送検した。
出典URL
http://www.nhk.or.jp/lnews/nagasaki/5033943131.html?t=1408659128770
2014年8月20日20時21分に朝日新聞長崎版から、労基が書類送検したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
島原労基署は20日、硫化水素の特性を十分理解していない従業員に、基準値以上の硫化水素が充満する温泉タンクの清掃をさせたとして、旅館を経営する「Y社」と元管理課長を労安法違反の疑いで書類送検した。
出典URL
http://www.asahi.com/articles/ASG8N5J9KG8NTOLB00J.html
(2016年12月26日 修正3 ;追記)
2016年12月20日付で長崎放送から、死亡した2人の遺族に対する計約1億円の賠償支払い判決が出たという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月20日付で長崎文化放送から、12月20日22時34分に朝日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
死亡した男性2人の遺族が旅館側を相手取り起こした損害賠償請求訴訟で、長崎地裁は、旅館側に約1億円の支払いを命じる判決を言い渡した。
訴えを起こしていたのは、死亡した、当時59歳と35歳の男性従業員の遺族。
訴状によると、事故当時、タンク内には硫化水素が発生する可能性があったにもかかわらず、旅館側は、危険性について必要な指導を行わなかったほか、立入禁止などの対策を取らなかったとして安全配慮義務違反を訴え、当時59歳の男性の遺族が約5540万円、当時35歳の男性の遺族が約7350万円の、総額1億1200万円の損害賠償を求めていた。
20日行われた判決言い渡しで、長崎地裁の田中裁判長は、「硫化水素の有毒性や危険性を正しく理解させる説明や立ち入り禁止の明確な指示もしておらず、被告の安全配慮義務違反の程度は著しいものである」などとして遺族の訴えを認め、旅館側に、2人の遺族あわせて約1億円の支払いを命じた。
この事故をめぐり、同社と旅館の安全管理者は労安法違反の疑いで書類送検され、14年12月に、それぞれ罰金10万円の略式命令を受けた。
出典
『事故で判決』
https://www.nbc-nagasaki.co.jp/nbcnews/detail/?$dai=0
『硫化水素で2人死亡 旅館側に損害賠償命令』
『硫化水素事故で従業員死亡、温泉旅館側に1億円賠償命令』
http://www.asahi.com/articles/ASJDN4WVJJDNTOLB00K.html
2016年12月20日22時28分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
全国の救急車の出動件数が6年連続で過去最多を更新し、昨年初めて600万件を超えた。
高齢者の搬送が増えたためで、65歳以上の割合も過去最高の56.7%だった。
総務省消防庁が20日に公表した2016年版消防白書でわかった。
白書によると、昨年1年間の出動件数は605万4815件(前年比1.2%増)。
搬送人数も、過去最高の547万8370人(同1.3%増)だった。
65歳以上が占める割合は、前年比1.2ポイント増だった。
搬送された人の傷病の程度は、入院不要の軽症が最多で49.4%。
消防庁救急企画室は、「軽症の高齢者の搬送が出動件数を押し上げている」と分析する。
119番通報から現場到着までの時間は平均8.6分、通報から患者が病院に入るまでの平均時間は39.4分。
それぞれ、10年前より2.1分、8.3分長くなった。
救急隊の負担を軽減しようと、消防庁は、救急車を呼ぶべきかどうかの判断を支援する取り組みを進めている。
「♯7119」に電話すると看護師や医師に相談できる「救急安心センター」は、07年以降、東京、大阪、奈良、福岡の4都府県と札幌、横浜、和歌山県田辺の3市に開設された。
それぞれの域内から、固定・携帯電話でかけられる。
来年度は、宮城県と神戸市に新設される見込みという。
また、症状などを入力することで判断を助ける「緊急度判定支援ツール」も開発中。
スマホアプリやインターネットのサービスとして、来年3月中にも提供を始める予定だ。
出典
『救急車出動、6年連続で最多更新 全国で600万件超に』
http://www.asahi.com/articles/ASJDM61QTJDMUTIL04B.html
(ブログ者コメント)
〇平成28年版消防白書は下記参照。
http://www.fdma.go.jp/html/hakusho/h28/h28/index.html
その中の第2章第5節「救急体制」に、この記事の元ネタが掲載されている。
http://www.fdma.go.jp/html/hakusho/h28/h28/pdf/part2_section5.pdf
〇救急隊の負担を軽減するための取り組みだが、以前、110番通報についても同様な動きがあることを、本ブログで紹介している。
2016年9月18日掲載
『2016年9月11日 全国各地の警察で、緊急ではない相談専用の電話番号「#9110」をPRする催しが開かれた』
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6293/
2016年12月19日19時32分にNHK札幌から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月19日12時54分にNHK札幌からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
19日午前8時半ごろ、室蘭市寿町にある室蘭市蘭東下水処理場で、作業していた40代の男性が、およそ13mの高さからタンクの底の部分に落下し、意識不明の重体になった。
警察によると、男性は、札幌市豊平区の会社員(42歳)で、体を強く打っていて、その後、病院で死亡が確認されたという。
警察によると、男性は当時、汚泥を処理するタンクの内部に足場を組んで防水のための塗装作業を行っていたということだが、落下防止のための安全ベルトを身につけていなかったという。
タンクは下水の汚泥を微生物の働きで分解するためのもので、3つあるうちの1つの運転を止めて、作業を行っていた。
警察は、関係者から話を聞くなどして、事故の原因を詳しく調べている。
出典
『下水処理場で落下 作業員死亡』
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20161219/5384102.html
『下水処理場で落下 作業員重体』
http://www3.nhk.or.jp/sapporo-news/20161219/5384101.html
2016年12月18日19時4分にNHK熊本から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
12月19日10時21分にYahooニュース(西日本新聞)から、12月19日13時26分に西日本新聞から、12月18日17時22分に共同通信から、12月20日付で朝日新聞熊本全県版(聞蔵)からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
18日午前3時40分ごろ、熊本市役所の防災センターの職員から、「10階から黒煙が出ている」と消防に通報があった。
火は、およそ2時間後に消し止められたが、10階西側の健康福祉政策課の机にあった書類やパソコンなど、フロアの4分の1にあたる約300m2が焼けたほか、消火作業により、10階のほか、下の9階にも水が漏れ、水浸しになった。
けが人はいなかった。
熊本市によると、10階で残業していた同課とは別の課の20代女性職員が火災に気付き、防災センターに通報した。
「パチパチという音とオレンジ色の炎が上がった」と話しているという。
防災センターの職員が駆けつけたときには、フロア全体に煙が充満していたという。
当時、本庁舎には女性職員のほか、守衛4人、防災センター職員1人の計6人がいた。
18日午前0時ごろ、守衛が健康福祉政策課周辺で見回りした際には、異変はなかったという。
市によると、10階には、健康福祉政策課など健康福祉局の5つの課が入居。
約170台のパソコンが使えなくなったほか、同課が保管していた市営墓地への埋葬申請書類が焼損している可能性がある。
同課は、熊本地震に伴う罹災証明書の発行業務の指導をしているが、データは県外のサーバーに保管しており、申請受け付けや発行業務に支障は出ないという。
10階には火の気がなく、コンセント付近が激しく燃えていることから、消防局は、電気系統が原因の失火とみて調べている。
大西市長は19日に記者会見し、出火原因について、「コンセントに差し込んだ電源プラグの隙間にほこりがたまって発火するトラッキング現象か、配線のショートによる電気系統の不具合の可能性が高い」と説明した。
また、火災を発見した20代の女性職員が未明まで1人で勤務していたことについて、「今の時期は、議会対応、予算編成などで多忙。本人の責任感から出勤していた」と説明。
震災対応の業務の影響で、通常業務を含めてしわ寄せが出ているとして、1人の職員に負担がいかないよう、業務改善を指示したと明らかにした。
熊本市は、19日、全庁舎でタコ足配線になっていないか、ホコリがたまっていないかなどを点検し、清掃した。
本庁舎では、消防職員による巡回もあった。
出典
『熊本市役所の火事 火の気なく漏電が原因か』
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161218/k10010811421000.html
『熊本市役所で火災 漏電など電気関係のトラブル原因か』
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161219-00010001-nishinpc-soci
『熊本市役所火災から一夜明け 臨時窓口を開設』
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/296606
『熊本市役所の10階で火災 約300平方メートル焼く』
http://this.kiji.is/183119379288637449?c=39546741839462401
(ブログ者コメント)
〇2016年12月18日19時53分に朝日新聞からネット配信された記事には現場写真が3枚掲載されており、それらを見ると、部屋全体が全焼状態のように見える。
出典
『熊本市役所で火災、パソコンや書類が焼ける』
http://www.asahi.com/articles/ASJDL2604JDLTLVB002.html
〇「女性職員が気付いた」ということから考えると、火災感知器が作動しなかった可能性があるが、その点に関し、ブログ者の知る範囲では、何も報道されていない。
(2017年2月26日 修正1 ;追記)
2017年2月22日17時0分にNHK熊本から、机に圧迫されていた電気コードが半断線したことが原因だったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
2月25日12時4分に読売新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
(新情報に基づき、タイトルも修正した)
去年12月、熊本市役所で起きた火災は、電気コードが机に圧迫されてコード内部の銅線の一部が切れる「半断線」という状態になっため発熱し出火したことが、消防の調査で分かった。
これは、22日に開かれた熊本市議会の委員会の中で、市が明らかにした。
去年12月、熊本市役所で起きた火災では、10階の一部、およそ300m2が焼けたほか、書類やデータなども焼失し、10階のフロアは、いまも使用出来ない状態となっている。
消防が調査した結果、10階のフロアにあった電気コードの内部でショートした跡が見つかり、そこから出火したことが分かった。
市消防局によると、電気コードはいくつもの細い銅線を集めて作られているが、長い間下敷きになったり、折れ曲がったりすると、中の銅線の一部が切れる「半断線」という状態になり、その状態で使い続けると、残った芯線に過大な電流が流れて局所的に過熱し、周囲のものを発火させる恐れがある。
現場からは、一部が切れている延長コードの銅線が見つかっており、机と机の間に挟まって圧迫された状態で使われていた結果、内部の銅線の一部が切れて「半断線」となったことから発熱し、出火したと結論づけた。
出典
『市役所火災 原因は「半断線」』
http://www3.nhk.or.jp/lnews/kumamoto/5004140351.html?t=1487798406044
『熊本市役所の火災、延長コードの「半断線」原因』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170224-OYT1T50124.html
2016年12月19日7時0分に北海道新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
一昨年夏以降、ぼやが相次いでいる王子製紙苫小牧工場で、18日未明、ボイラー施設から出火、ベルトコンベヤーのベルトを焼く騒ぎがあった。
同工場では、昨年、再発防止対策をまとめ、市消防本部に提出したが、今年7月にも貯蔵サイロで木材チップを焼くぼやが起きている。
警察などによると、18日未明、同工場内のボイラー施設「第6ボイラー」で、燃料を運ぶベルトコンベヤー付近から出火した。
消防車両13台47人が出動し、約6時間後の同日午前7時10分に鎮火した。
警察などによると、施設はビル12階建てに相当する建物で、工場内の暖房や発電に使うため、石炭などの燃料を燃やして蒸気を発生させる施設。
発生当時、施設内に作業員はおらず、けが人はいなかった。
消防によると、同工場では、14年7月からの1年間で、6件のぼやなどが発生した。
消防は、昨年4月、同工場に対し、再発防止対策をまとめ文書で提出するよう行政指導。
同工場は、ベルトなどの設備の入れ替えや機械の過熱を防ぐ装置の設置を検討することなどを盛り込んだ再発防止策を提出していた。
出典
『王子製紙苫小牧工場でまたぼや 再発防止策後2度目』
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/area/doo/1-0349867.html
(ブログ者コメント)
2014年11月に起きた事例は下記参照。
2014年12月5日掲載
2014年11月28日 北海道苫小牧市の王子製紙でボイラーまで運ばれていく固形燃料が途中で出火、社員らが消し止める
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/4467/
2016年12月16日21時6分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
ガスレンジの火力調整作業が原因で一酸化炭素中毒になったとして、東京都の50代女性が、家庭用品の輸入販売会社「T社」(同)に約1900万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が、16日、東京地裁であった。
松村裁判長は、「作業が原因の不完全燃焼で一酸化炭素中毒になった」と認め、同社に約620万円の支払いを命じた。
判決によると、女性は2006年、自宅の米国製ガスレンジの火力が弱かったために、輸入販売元の同社に調整を依頼。
同社の従業員がノズル交換などで火力を強めたが、その後、女性に頭痛や吐き気などの症状が出て、10年に一酸化炭素中毒と診断された。
判決は、ノズル交換で送り込まれる空気が不足し、不完全燃焼が起きたと認定。
同社や従業員が、ガス機器の専門家として「万が一にも不完全燃焼を発生させない義務があったのに怠った」とした。
同社は取材に対し、「判決の中身を承知しておらず、現時点ではコメントできません」としている。
出典
『ガスレンジ調整後に一酸化炭素中毒 販売会社に賠償命令』
http://www.asahi.com/articles/ASJDJ5TPFJDJUTIL04V.html
(2017年9月12日 修正1 ;追記)
2017年9月7日21時18分に朝日新聞から、2審で逆転判決が出たという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
ガスレンジを修理した際の部品交換が原因で一酸化炭素中毒になったとして、東京都の50代女性がレンジの輸入販売元「T商事」(東京都)に約1900万円の支払いを求めた訴訟の控訴審判決が7日、東京高裁であった。
大段裁判長は、同社に約620万円の支払いを命じた一審・東京地裁判決を取り消し、女性の請求を棄却した。
高裁判決によると、女性は2006年、自宅に備え付けられた米国製ガスレンジの火力が弱かったため、同社に調整を依頼。
ノズルの交換で火力は強くなったが、女性は10年に一酸化炭素中毒と診断された。
16年12月の一審判決はノズル交換で不完全燃焼が起きたと認定し、同社に賠償を命じた。
だが、高裁は「交換後、しばらくは問題なかった。(中毒発症までに)同社以外の業者も調整している」と指摘。
「同社のノズル交換で不具合が生じたとは断定できない」と結論づけた。
出典
『「ガスレンジ修理で一酸化炭素中毒」 控訴審で請求棄却』
http://www.asahi.com/articles/ASK976753K97UTIL02W.html
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。