本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。 それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。 本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。 一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。 (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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(2010年7月3日 旧ブログ掲載記事)
過去に起きた様々な静電気火災のうち、類似事例が複数ある事例として以下のようなものがあります.
同様な作業をしている場合は、要注意です。
1.プラ容器の上に金属製ロートを置き、バケツからガソリンを注いでいる時に着火
これは、金属製ロートがアースされていなかったために起きた事例です。
着火に至るメカニズムを説明しますと、ガソリンを注ぐという作業によって、まず最初に、ロート付近に可燃性のガソリン蒸気が漂います。
次に、注がれたガソリンはロートやプラスチック容器と接触することでお互いに摩擦を受け、ガソリンならびにロート、プラスチック容器のそれぞれに静電気が溜まります。
そのような状況下、作業者がガソリンを注ぎ続けると、どうなるでしょう?
そうです。ロートに溜まっていた静電気が、接近してきたバケツあるいは作業者の手に向けて放電する恐れがあるのです。
そして、この場合の放電形態は、作業者に向けての放電、バケツが金属製だった場合のバケツに向けての放電であれば火花放電、バケツがプラスチック製だった場合のバケツに向けての放電であればブラシ放電となりますが、両放電ともに、可燃性蒸気に着火させるだけのエネルギーを持っていますので、ロート付近に漂っていたガソリン蒸気に火がつくことになります。
ただ、実際の火災事例では、火がついた時の作業者の記憶は、どうしても曖昧になりますので、どちらのメカニズムで着火したかは、断定するのが困難なことが多いようです。
また、当然のことながら、こういった危険性はガソリンに限った話しではなく、ヘキサンなどの可燃性溶剤を使っていても、同様な事例が起こる恐れがあります。
要は、可燃性のガス、蒸気が付近に漂うような作業を行う時は、金属製の道具はアースして使用すること、また、できるだけ、プラスチックのような電気を通し難い物質でできた道具は使わないようにすることです。
2.金属製バケツをバルブにひっかけた状態で可燃性液体を採取中に着火
金属製のバケツを金属製のバルブにひっかけているのでアース状態は問題なし、などと安心して作業していることはありませんか?
もし、あるなら、それは危険です。なぜなら、バケツの取っ手がプラスチック製であることが多いからです。そのようなバケツをバルブにひっかけて可燃性液体を採取すると、採取中にバケツに溜まった静電気が逃げていかず、火災になる恐れがあります。また、仮に取っ手が金属製であったとしても、バルブと取っ手とは、点でしか接触していない可能性があり、もし、その部分に油やゴミなどが付着していたり、あるいは電気をあまり通さないペンキが塗られていたりすると、静電気は逃げていきません。
可燃性液体をバケツに採取する時は金属製バケツを使い、かつ、そのバケツから直接、アースをとっておくことが大切です。
3.フレコンからタンクに粉体を投入中に爆発
可燃性溶剤の入ったタンクにフレコンから粉を投入中に爆発、という事例が何件かあります。
この場合、爆発したのはタンク開口部付近に漂っていた溶剤蒸気あるいは投入時にタンク開口部付近にモヤモヤっと立ち上った粉による粉じん爆発と推定されています。
着火源としては、粉体が落下する時に強く摩擦されたフレコン、あるいはアース状態になかった作業者のことが多く、そのどちらかからタンク本体などに向け、着火性の放電が起きた可能性が高いようです。
そういった作業を行う時は、開口部からタンク外に可燃性蒸気を出さないよう、投入口をしっかりシールしておく、あるいは作業者の除電対策を確実に行っておくなどの対策をとっておくことが望まれます。
(2010年12月4日 修正1;具体的な事例を追記)
コメント対応として、以下の2事例を追記しました。
両事例の共通点は、タンク内に可燃性蒸気が存在していたということ、タンク内への空気侵入を許してしまったということです
4.セルフのGSで、給油途中に給油以外の行動をしたために着火
たまにテレビで、ビックリ映像などとして給油時の着火シーンが放映されることがありますが、このケースでの着火源は、ほとんどの場合、給油者です。
給油ノズルを握った時点で人体はアースされ、安全に給油できるのですが、それが、給油終了後、すぐにキャップを閉めず、たとえば助手席まで行って別の用事を済ませ、その後、戻ってキャップを閉めようとした時に着火しています。
これは、給油ノズルを手から離した時点で、人体はアースされていない状態になってしまい、その状態で助手席まで歩いたことにより人体に静電気が蓄積。キャップを閉めようとした時に、指先から給油口に向けて放電したことが原因です。
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プロフィール Profile
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魚田慎二
性別:
男性
自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。
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