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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2023432136分付で環境金融研究機構のHPに下記趣旨の記事が掲載されていた。

関西電力は3日、京都府舞鶴市の舞鶴発電所で3月中旬に起きた火災について、バイオマスサイロ内に貯蔵していたバイオマス燃料の一部が、発酵・酸化して発熱して可燃性ガスを発生させ、発熱していたサイロ内の同燃料の自然発火によって、可燃性ガスが引火したとの判断を示した。

バイオマス燃料による火災事故は各地で相次いでおり、各電力会社の管理問題と共に、バイオマス発電そのものの安全性問題が課題となっている。 

 (写真は、燃え上がる関電舞鶴火力発電所の様子=京都新聞より) 

関電舞鶴発電所の火災は、314日夜、木質ペレットなどのバイオマス燃料を貯蔵する施設「バイオマスサイロ」の周辺で起きた。

舞鶴市消防本部によると、火災は発生から約10時間半たった15日午後830分ごろに鎮火した。

同発電所は石炭火力発電で、バイオマス燃料は混焼用に活用していた。

https://rief-jp.org/ct10/133551?ctid=

関電の火災事故分析によると、

①バイオマスサイロ内にあるバイオマス燃料の一部が、発酵・酸化して発熱するとともに、可燃性ガスが発生

②サイロ内およびバイオマス燃料をボイラへ運搬する設備内に可燃性ガスが滞留

③発熱が進んだサイロ内のバイオマス燃料が自然発火し、それが可燃性ガスに引火した

としている。

バイオマス発電からの火災事故では、今年元旦に大阪ガスの千葉・袖ケ浦バイオマス発電所で燃料サイトから火災が発生した。

同発電所では、4つあるサイロのうち、1つからは木質バイオマス燃料を搬出済み、もう一つから搬出作業中、他の2つでは白煙は消えたが、引き続き消火作業を継続中としている。

火災発生から3カ月が経過した現在でも、完全消化には至っておらず、バイオマス燃料の取扱いの難しさを象徴する事例となっている。 

また昨年9月には、JERAの常陸那珂火力発電所(茨城県東海村)で、輸入燃料による火災事故が発生している。

構内のバイオマス受入施設(ホッパー建屋)から煙が発生。

消防による消火活動によって、火は約7時間半後に鎮火確認された。

燃料は三井物産がベトナムから輸入したとされる。

https://rief-jp.org/ct4/130119

202010月には、北九州市若松区のオリックスグループの「響灘エネルギーパーク合同会社」運営のバイオマス発電所で、発電所に燃料を運ぶベルトコンベアから出火し、4時間後に鎮火した。

このほか、南九州の木質バイオマス発電所で、不純物によるクリンカー発生でのボイラートラブルが頻発したほか、関東の発電所でも発電所へ燃料を運ぶコンベヤで、不純物が原因とみられるトラブルの発生が起きたとの報告が相次いでいる。

https://rief-jp.org/ct4/107574

関電の舞鶴発電所は石炭火力発電で、バイオマス燃料は混焼用に活用している。

12号機合計出力180kWの発電能力を持つ。

315日に鎮火を確認後、2号機は同18日にバイオマス燃料消費のために 一時的に運転し、20日に運転を再開している。

同火災では、延べ面積が490㎡の「バイオマスサイロ」2基がそれぞれ全焼したほか、周辺の設備も焼損した。 

バイオマス発電の燃料となる輸入木質バイオマス燃料は、昨年、ベトナム産で大規模な認証偽装が発覚する不祥事も起きている。

しかし、所管官庁の経済産業省は、燃料偽装の実態調査を十分に行わないままの状態を続けている。

各地で相次ぐバイオマス燃料の火災事故は、こうした「不良品燃料」が原因とみられるケースのほか、バイオマス燃料からの自然発火による共通要因での火災も起きている。

自然由来の燃料を大規模に貯蔵する同発電の仕組み自体に、燃料の偽装にし易さや、自然発火を招く等の不具合要因があるとの指摘もある。

https://rief-jp.org/ct10/129368?ctid=

相次ぐ火災事故の発生は、発電所内にとどまらず、近隣への影響も懸念される。

また、いったん火災が発生すると、大阪ガス系の袖ケ浦発電所のように、鎮火までに長期間かかるほか、その間の発電が途絶えてしまうリスクも顕在化している。

だが、経産省や、同省所管の固定価格買取制度(FIT)調達価格等算定委員会(委員長:高村ゆかり東大未来ビジョン研究センター教授)も、こうしたリスク面の評価には明確な姿勢を示していない。

https://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2023/pdf/20230403_1j.pdf
https://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2023/pdf/20230315_2j.pdf
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20230315/2000071844.html

https://rief-jp.org/ct12/134147

 

 

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202224日付で秋田魁新報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

4日午後1時20分ごろ、秋田県能代市字大森山の東北電力能代火力発電所2号機(出力60万キロワット)内にある「微粉炭機」から出火しているのを、近くで作業していた関係会社の従業員が見つけた。

発電所の従業員が消火器で消し止めた。

電力供給に影響はない。
けが人はいなかった。

東北電力によると、微粉炭機は石炭を粉砕する装置。

6台あるうち1台の配管接続部から火が出ていた。
装置の内部から出火した可能性があるという。

装置の外部の被害は確認されていない。

2号機は、出力48万キロワットで運転していた。

出火した装置は非常停止。

復旧の見通しは立っていない。

残る5台のうち、点検中のものなどを除く3台は運転可能なため、2号機は出力36万キロワットに下げて運転している。

1、3号機は通常運転している。

現場には消防車両が出動したが、放水せず、出火から約25分後に鎮火を確認した。

https://www.sakigake.jp/news/article/20230204AK0019/

 

東北電力HPには24日付で、出火した微粉炭粉砕機の写真などが掲載されていた。


https://www.tohoku-epco.co.jp/news/normal/1232339_2558.html 

 

 

 

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202212281153分にYAHOOニュース(テレビ朝日)から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

27日、東京・墨田区の化学工場で起きた大規模火災で、液体せっけんを作るための配合室の近くから火が出たことが分かりました。

午前10時ごろ、墨田区立花の液体せっけんの加工などを行う化学工場で火事があり、近くの住宅など合わせて7棟、2437平方メートルが焼け、火は28日午前5時ごろに消し止められました。

火元となった会社によりますと、液体せっけんの配合室の近くで火が出ているのを従業員が発見して通報し、その後、従業員らで消火器で対応しましたが、消し切れずに避難しました。

また、この火事で会社の在庫が焼失し、出荷ができない状況だということです。

今年、都内で起きた火災では最も被害面積が大きく、警視庁などは年明けにも会社や工場の現場検証を行い、火災原因の特定を行う方針です。





https://news.yahoo.co.jp/articles/8bbe6fa72595131da36e1a5b46813df88a26be54

 

(2023年1月7日 修正1; 追記)

2023151637分にNHK首都圏からは、ヤシ油などを原料とする液体を容器に移し替える作業中だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)

先月27日、東京・墨田区立花の第一化学工業所の工場から火が出て、あわせて16棟、およそ2400平方メートルが焼け、従業員1人が煙を吸ってけがをしました。

この火事で、警視庁は5日朝から東京消防庁と合同で現場検証を行っています。

警視庁によりますと、当時、工場ではせっけんを作るためにヤシ油などを原料とする液体を容器に移し替える作業が行われていたということで、この作業中に何らかの原因で出火したとみられるということです。

警視庁は当日の作業工程などを詳しく調べ、火が出た原因の特定を進めることにしています。

https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20230105/1000088311.html

 

 

 

 

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2022318日に掲載した第2報がブログ運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第3報修正6として掲載します。
第2報は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/12359/

 

(2022年12月21日 修正6 ;追記)

20221215226分にYAHOOニュース(新潟放送)からは、休憩中にも焼き釜の火がついていたためセンベイ屑が空焚き状態で加熱され発火に至ったとする会社側の事故報告書が公表されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

三幸製菓が設置した外部の専門家を交えた事故調査委員会が15日、火災の原因などについてまとめた報告書を公表しました。

委員会は検証した内容を順次報告書にまとめていて、今回公表された二次報告書では火災の原因などについてとりまとめました。

報告書では、火が出た原因については、休憩中に焼き釜の火を止めず「せんべいくずが空焚き状態で加温され発火に至ったと推定される」としました。

また、火が燃え広がった経過については、火元と思われる焼釜室から火が天井に燃え移り、天井の発泡ウレタンを燃焼。「1階天井に沿って水平方向へ延焼していったものと考えられる」と推測しています。

火災発生のおよそ3分後には、高圧ケーブルが火災により断線し、工場全域で停電が発生。

そのため「Fスタジオ内での光源が断たれるとともに、電動シャッターの開閉が困難となった」ため、避難が困難になったともしています。

https://news.yahoo.co.jp/articles/1a3d7fb4c8ce2392161996cf14cc8aed91f22548  

 

1217725分に読売新聞からは、再現実験結果、天井に吹きつけられた発泡ポリウレタンによって延焼が拡大した可能性大などとする消防庁の中間報告書が公表されたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

総務省消防庁は16日、煎餅かすから出火したと指摘する中間報告を公表した。

同庁は今年度中に最終報告を策定する予定。

報告書によると、火災は2月11日深夜に発生。
従業員の目撃情報や屋外カメラの映像などから、乾燥機の内部を出火場所と推定した。

また、同庁は、断熱材の発泡ポリウレタンが吹き付けられた天井(横幅10メートル、奥行き5メートル)を使って再現実験を実施。

ガスバーナーを天井に近づけると、10秒程度で表面に着火、2~3分ほどで天井全体へと炎が回り、5分程度でほぼ燃え尽きたという。

下地材のみの天井で実験を行った場合は、ガスバーナーを1分ほど近づけても着火しなかったことなどから、発泡ポリウレタンが延焼を拡大させた可能性が高いと指摘した。

村上市消防本部によると、荒川工場では1988年~2019年に8件のぼやや部分焼が起きている。

その多くは、今回の中間報告でも指摘された乾燥機内にたまった煎餅のかすが発火したものだったという。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20221216-OYT1T50245/

 

1216181分に産経新聞からは、乾燥機内部からは2~3cm厚さの菓子屑が見つかっていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

総務省消防庁の報告書によると、出火場所とされる乾燥機の内部からは火災後、2~3センチ堆積した菓子くずの炭化物が見つかり、「油分を含んだ菓子くずが、熱を受けて発火点に達した可能性が最も高い」とした。

https://www.sankei.com/article/20221216-WRVMK5IZOVIKFPCZ5GRJ7JMTTY/

 

12171238分に朝日新聞からは、焼き釜上部の乾燥機が熱せられ底にたまっていたセンベイかすが燃えた、火災報知器が何回も発報していたので発報しても作業を続けるのが普通になっていたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

三幸製菓の報告書によると、当時は休憩時間で、工程は止まっていた。

せんべいがない状態で火が付いたままになっていた焼き窯から、上部に設置された乾燥機が熱せられ、底にたまったせんべいのかすが燃えたと考えられるとした。

・・・

調査委の聞き取りに、従業員のほとんどが非常口の存在を知らなかったと答えた。

報告書は、停電を想定したものになっていなかった点なども含め、避難訓練の不十分さを指摘した。

さらに、火災報知機が年に数回は誤って発報し、火災前月の1月には5回あったことを挙げ、発報しても作業を続けるのが「一般的な対応」になっていたとして問題視。

当時もそうだったとした。

・・・

https://www.asahi.com/articles/ASQDK0455QDJUOHB001.html 

 

1111日付の三幸製菓報告書要約版には、焼釜は温度制御できない状態で加温されていたなど、下記趣旨の記載があった。

・・・

第6 本件事故の分析と評価

1 出火原因についての分析

① 発火源

発火源については、焼・味付工程第 3 号焼窯のシュバンクバーナーであると推認される。
焼釜の膨化部分においては、シュバンクバーナーが密集して設置されているために、他の部分よりも高温となりやすい設備設計になっていた。

② 経過

焼窯上部に設置していた乾燥機が空焚き状態となり、底部に堆積していた煎餅屑 が高温になり発火したと想定される。
主たる要因は、乾燥機が焼窯の上部にあり温度制御できない状態で加温されていたことと考えられる。

③ 着火物

乾燥機は網コンベアが 2 段構造になっており、折り返しの部分には落差が生じるために、煎餅屑等が発生しやすい構造になっていた。

・・・

https://www.sanko-seika.co.jp/apology/pdf/news20221215.pdf

 

(2023年4月2日 修正7 ;追記)

20233311558分にNHK首都圏からは、消防庁からも事故報告書が公表されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

総務省消防庁は31日、最終的な報告書をまとめ、公表しました。
それによりますと、せんべいの乾燥機にたまった油分を含んだかけらが乾燥機の熱を受け、酸化反応を起こしたことで高温になって火が出たとしています。

また再現実験の結果から、会社が断熱材として工場の天井に吹き付けていた発泡ポリウレタンに着火し、延焼が拡大したと結論づけています。

多数の死傷者が出た要因についても検討し、火災が急速に拡大し夜間に停電したうえ、有毒ガスを含んだ黒煙が大量に発生したことから避難が困難だったと考えられるとしています。

さらに、当時、夜間に勤務していた従業員の多くは消防訓練に参加したことが無く、防火シャッターや非常時の出口が周知されていなかったことが避難をより困難にさせたと考えられると指摘しました。

https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20230331/1000091105.html 

 

(ブログ者コメント)

以下は消防庁の事故報告書(概要版)
https://www.fdma.go.jp/pressrelease/houdou/items/230331_yobou_1.pdf 

参考までに、以下は三幸製菓の事故報告書(概要版)
https://www.sanko-seika.co.jp/apology/pdf/news20221215.pdf 

 

 

  

 

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2022219日に掲載した元記事がブログ運営会社の字数制限に抵触しましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/12301/

 

(2022年3月18日 修正1 ;追記)

20223111920分にNHK首都圏からは、年2回の避難訓練ではシャッターが下りることなどを周知していなかった、5年前に埼玉県で起きた倉庫火災では作業リーダーがメンバーを集め避難口まで誘導していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

・・・・・

会社によりますと、防火シャッターは煙を感知すると自動で下りて、従業員はシャッターの脇にある非常用の扉を通って屋外に出る構造になっていました。

しかし、毎年2回程度行われる避難訓練では、防火シャッターが下りることや非常用の扉があることは周知されていなかったということです。

火災のメカニズムに詳しい東京理科大学の関澤愛教授は、工場で火災が起きた際の避難について「工場は窓が少なく、電気がついているときは見通しがきくが、停電で真っ暗になると、煙が濃くなくても、どちらに逃げていいのか方向が分からなくなる。ベルトコンベアなど製造機械が避難の妨げになる場合もある」と指摘しました。

その上で、工場に誘導灯の設置義務がなくても、火災報知機と連動してストロボライトが点滅し音声で出口を知らせる機能がついた誘導灯の設置を検討してほしいと話しました。

また今回、4人の女性従業員が防火シャッターの前で倒れていたことについては、「シャッターを迂回して避難する非常口は必ず付いているが、多くの人はふだんから意識はしないので、シャッターを実際に閉めたうえで非常口から出る訓練を行ってほしい」と述べました。

そして参考となる避難の例として、5年前(2017年)に埼玉県で起きた物流倉庫での火災をあげ、「集団で作業をしていたグループのリーダーがメンバーを1か所に集め、まとまって安全な避難出口まで避難した。集合地点を作っておいて、そこにみんなで集まって全員を確認してから逃げるという手順を習慣化しておくことが望ましい」と話しました。

https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20220311/1000077742.html

 

(ブログ者コメント)

2017年に埼玉県で起きた物流倉庫火災といえば、本ブログでも紹介したアスクルの倉庫火災だと思われるが、当時、上記のような情報は、調べた範囲では見つかっていなかった。



(2022年4月23日 修正2 ;追記)

20224212220分に産経新聞からは、会社は改善策を発表し、1ケ月後ぐらいから生産を再開するなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

「三幸製菓」は21日、2月に6人が死亡した同県村上市での工場火災を受け、夜間勤務を含む全従業員の避難訓練実施などの改善策を発表した。

5月中旬以降に順次工場の生産を再開し、6月ごろから出荷と販売を行う予定だとした。

三幸製菓によると、他の改善策として

①乾燥機の位置変更など工場レイアウトの変更
②電気配線とガス配管の点検と是正工事
③避難口誘導灯や非常灯など設備増強

などに取り組むとした。

火災を風化させないため、全焼した建物の跡地には慰霊碑を建立するという。

https://www.sankei.com/article/20220421-HLXOWCN3YNLDPIM5LYYHZJROWE/ 

 

422836分にYAHOOニュース(新潟放送)からは、該社は火災について記者会見を開いていないなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

三幸製菓は、生産を停止している各工場を5月中旬以降、順次再開させると21日にホームページ上で発表しました。

火災の後、三幸製菓は外部の専門家を交えた調査委員会を設置し、事故原因の究明と安全対策の検討を行っていました。

現在、全ての従業員への避難訓練の実施や、避難経路の見直しなど改善策を推し進めているということです。

三幸製菓は、こうした改善状況を工場ごとに評価して生産の再開を判断し、6月頃からの出荷・販売再開を予定しているとしています。

三幸製菓は火災について、記者会見は開いていません。

https://news.yahoo.co.jp/articles/17d3398b7b47fe3a3cec727845582f9b285a5638

 

(ブログ者コメント)

これだけの災害なのに記者会見を開いていないということに驚いた。

売上高500600億円、従業員数1000人程度の、結構大きい会社なのに・・・。

 

 (2022年5月12日 修正3;追記)

20225111338分にNHK新潟からは、今月中旬から工場ごとに生産を再開する方針だったが、消防からの指導?により、その方針を撤回したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

火災のあと、会社は生産を停止していますが、今月中旬以降、工場ごとに順次、再開する方針を示し、遺族からは疑問の声も上がっています。

こうしたなか三幸製菓は、荒川工場の一部の建物について安全確認が取れたとして今月中旬に再開する方針でしたが、地元の村上市消防本部からの助言を受け見送ったことが分かりました。

会社によりますと、村上市消防本部との話し合いのなかで「火災が起きた工場であり、安全を確認した建物から順次再開するのではなく、工場全体の対策が完了してから再開すべきではないか」という助言を受け、受け入れたということです。

取材に対し三幸製菓は、荒川工場だけでなく、ほかの工場についてもすべての建物の安全確認がとれるまで再開を見合わせると明らかにしたうえで、「安全安心を最優先に考えた」とコメントしています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/20220511/1030021044.html 

 

5111848分にYAHOOニュース(テレビ新潟)からは、工場再開の話しは遺族に伝えられないままホームページで発表されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

「うちの家族もそうですけど、他の家族も思っているんですけど、世間に対しての謝罪と説明責任が足りていないような気がします。ずるいというか悔しいですよね」

こう話すのは火災で亡くなった従業員の遺族の男性です。

三幸製菓は謝罪や当時の状況説明などに、これまで5回ほど訪れたということです。

しかし4月21日、会社側から知らされていないことが突然ホームページで発表されました。

<三幸製菓のホームページより>
“5月中旬以降、順次工場毎に生産を再開し、6月頃より出荷・販売再開を予定しております”

<遺族の男性>
「私もそれをニュースで知った。工場再開するには遺族に伝えてからという話だったので」

工場の再開について、事前に遺族への説明はなかったということです。

その後、三幸製菓は遺族向けの合同説明会を初めて実施しました。

・・・

<遺族>:
「再開について、遺族は誰一人いいですよと言っていない」

遺族側が再開に納得がいかないのは、対策がまだ終わっていないこと。
そして過去のボヤへの対応があります。

消防によりますと、荒川工場では2019年までに部分焼や、ぼやが8件発生しています。

こうした火災がありながら、消防訓練の徹底や誘導灯の改善などがおろそかになり、今回、大規模な工場火災が起きてしまいました。

<遺族の男性>
「何回も小さな火災とか起こしているのに、なぜ今そういう対策をとっているのか。この時代に“犠牲を払って進んでいく会社”なんてありえないと思います」

・・・

https://news.yahoo.co.jp/articles/dd42c5404fae9fd57e2fa96537e76c11663de6f1 

 

(2022年6月4日 修正4 ;追記)

20225311848分にYAHOOニュース(新潟総合テレビ)からは、初めて記者会見が開かれた、対策として避難経路に蛍光テープを貼ったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

6人が死亡した火災から約3か月半。

ようやく会社側が記者会見を開き、遺族に謝罪するとともに、火災の原因・再発防止策などについて説明しました。

遺族などは、これまで記者会見の要望をしてきましたが、三幸製菓は火災後、この日に至るまで公の場で説明責任を果たしてきませんでした。

・・・

三幸製菓は再発防止策として、停電時にも避難ができるよう、経路を分かりやすくするための蛍光テープを工場内に張ったほか、実際に停電時を想定した訓練を行ったということです。



https://news.yahoo.co.jp/articles/8c9f1458a20f4f182d81ad6f9666afded525dea8

 

622217分に毎日新聞からは、事故時の詳細な状況説明や、組織風土など極めて重要な経営課題が浮かび上がっているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

同社の佐藤代表取締役最高経営責任者(CEO)が531日、新潟市内の本社で記者会見した。

同社が設置した「火災事故調査委員会」の1次報告書に基づく説明と、会見での主なやりとりは次の通り。

【照明消失や消火用水の不足で救助遅れか】

<火災の状況>

荒川工場F棟内には火災発生当時計26人がおり、目撃者の証言では211日午後1140分前、3号焼き窯の上部に設置された仕上げ乾燥機の上方に炎が広がっていた。

初期消火は間に合わず、火災報知機が作動。

41分ごろ、「焼・味付室」と「包装室」の開口部から黒煙と火を包装工程管理者が確認。

火災の報告を受け、同工程にいた16人が避難を開始した。

断熱のために天井に使われていた難燃性の発泡ウレタンに着火し、天井に沿って水平方向へ延焼。

43分ごろには急速に黒煙が充満し、視界を失う中、製餅、切断、乾燥の各工程で勤務していた6人も避難を開始。

45分ごろ、高圧ケーブルが断線され、工場全域に停電が発生した。

通報を受けた消防が12日午前0時ごろ現場に到着、同04分ごろには消火活動が開始され、同1110分に鎮火した。

・・・

<社内対応>

・・・

<労務管理など>

・・・

<安全管理、コンプライアンス>

労務管理面を含め、コンプライアンス上の問題が確認され、極めて重要な経営課題とする。

課題を洗い出すため従業員へのヒアリングを実施。

「組織風土の問題」「体制の不備」「人材育成の不足」を認識し、抜本的な改革が必要となった。

組織風土は、「上司に相談しにくい環境」「自分で考えて解決せよという風土」があり、従業員から上司に相談できる環境が構築できておらず、問題を発見しても相談や報告をせず、問題を抱え続けてしまう状況があった。

体制については、コンプライアンスを所管する専門部署が存在せず機能が欠如していた。

人材育成は、消防関連法規の知識や経験に対する適性自体が不足していた。

<経営責任>

・・・

<工場の再稼働>

・・・

「遺族への直接謝罪と説明を優先」

Q.火災から3カ月以上たったが、これまで記者会見を一切開かなかった理由は。

A.何よりも、ご迷惑をお掛けしたご遺族に直接対面しての謝罪と説明を優先してきた。
また、メディアなど関係者については、正確な情報を説明すべきだと考えていた。
当社独自で調査してきた結果、今回、調査委員会から1次報告を受領し、一定の説明ができる段階と判断したので会見を開いた。

・・・

(以降、1問1答形式の記事が続いている)

https://mainichi.jp/articles/20220602/k00/00m/040/329000c 

 

(2022年8月7日 修正5 ;追記)

2022861723分に産経新聞からは、誘導灯の数を1.6倍に増やしたり焼き釜の上にあった乾燥機を床に移して釜の熱が伝わらないようにするなどの対策を実施したなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

「三幸製菓」は6日までに、6人が死亡した2月の荒川工場(新潟県村上市)の火災から半年を迎えるのを前に、再発防止策の進捗状況を報道各社に明らかにした。

暗い中でも避難できるよう経路を色分けし、焼き窯と乾燥機の配置を見直したとしている。

同社によると、県内3カ所の工場で対策を実施。

荒川工場の火災では停電が発生し、視界が悪い中で非常口を見つけられなかった可能性があるとして、誘導灯の数を1・6倍に増やした。

従業員に手持ちライトを配布し、夜間を想定した避難訓練を実施した。

火元とみられる焼き窯付近もレイアウトを変更。

これまで焼き窯上部に設置していた乾燥機を床に移し、焼き窯の熱が伝わらない配置とした。

https://www.sankei.com/article/20220806-Q3BSOCJVUZPTNLCKBGLAFXHHT4/ 

 

862227分に毎日新聞からは、色分けした避難通路の写真がネット配信されていた。(文章は転載省略)

https://mainichi.jp/articles/20220806/k00/00m/040/284000c  

 

 

 

 

 

 

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2022213915分に新潟日報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

11日午後11時50分ごろ、村上市長政(ながまさ)の三幸製菓荒川工場で火災を検知したと、警備会社から110番通報があった。

村上署によると、工場内で5人が死亡し、安否不明の社員もいる。

12日午前11時すぎに鎮火したが、製造ラインのある1棟を全焼。

同署は、火はこの棟の中央付近から燃え広がったとみて、詳しい状況や出火原因を調べている。

県警は業務上過失致死傷などの疑いも視野に、捜査を進めるとみられる。

消防によると、荒川工場では過去に8件の火災が起きている。

身元が特定されたのは4人で、村上市長政の71歳女性、胎内市下館(しもたて)の68歳女性、同市東牧(とうぼく)の73歳女性、同市土作(つちづくり)の70歳女性。

救急隊が駆け付けた際、4人は棟の東側付近の一角に倒れていた。
重度のやけどは確認されず、鼻や口の内側にすすが付着していた。

もう1人の遺体は棟の南側付近で発見され、身元や性別などは不明。

安否が確認できていないのは製造担当の20代男性社員2人で、ほかに50代女性社員が煙を吸って病院に搬送されたが、意識はあるという。

出火したのは複数ある棟のうち、最も南側にある棟。
この棟は製造ラインが11日午後11時ごろまで稼働しており、出火当時は三十数人が働いていた。
棟には搬入用のシャッターや、複数の出入り口があるという。

亡くなった人の親族の一人は、「避難を誘導していた男性の行方が分かっていないと聞いた」と語った。

荒川工場でアルバイトをしている女性によると、「煎餅を焼く場所から燃えかすが転がったという話が出ている」としており、県警は工場の責任者らの聞き取りを進めている。

三幸製菓のホームページによると、荒川工場の敷地面積は約7万7800平方メートル。
JR羽越線の平木田駅から北東に約1キロの、複数の工場が隣接する地域にある。

 

◆荒川工場 過去火災8件

三幸製菓の関連工場では、過去にも火災が頻発している。

今回現場となった荒川工場では、過去に8件発生。

新潟市北区にある別の工場でも過去3年間に、警察発表があった火災だけで2件起きていた。

消防によると、いずれもけが人はいなかったが、出火原因は、多くが米菓の生産過程で出たかすが炭化しての発火だった。

荒川工場は1982年に最初の棟が稼働後、88年〜2019年に部分焼4回、ぼや4回を起こしている。

消防に残る19年11月の火災の報告書によると、煎餅を乾燥させる乾燥機内と焼き窯に堆積した煎餅くずがガスバーナーの放射熱で炭化して発火したのが原因という。

同じ敷地内の別の棟での火災だった。

新潟市北区新崎2にある工場でも、19年7月と20年5月に火災があり、米菓を焼く製造ラインや乾燥機の付近から出火していた。

村上市消防本部は荒川工場を対象に2年に1度、立ち入り検査を実施。

直近の20年9月の検査では、避難誘導灯や自動火災報知器の一部作動不良などの不備があったが、工場側からは改修したとの報告書が提出されていたという。

https://www.niigata-nippo.co.jp/articles/-/25785 

 

2121918分にNHK NEWS WEBからは、焼き網にカスが落ちたらしい、死亡した4人はアルバイト従業員だった、火事が起きた時間は工場全体の休憩時間帯だった、去年は2回避難訓練していたなど下記趣旨の記事が、4人と1人が倒れていた場所の写真解説図付きでネット配信されていた。

火災当時、清掃作業のため工場にいたという女性は当時の状況について、「製品を焼く網目があって、そこにカスか何かが落ちて、火がついたような話だった」と話していました。

死亡した5人のうち、身元のわかっている60代から70代の4人の女性はアルバイトの従業員で、工場で清掃作業を担当し、夜、出勤して翌朝まで働く夜勤だったということです。

また、連絡が取れなくなっている20代の男性2人と煙を吸って病院に運ばれた女性1人は、製造工程を担当していたということです。

警察によりますと、火が出たのは、荒川工場に複数ある棟のうち、いちばん南側の棟で、会社内では「F棟」と呼ばれています。

ここには製品の生地をこねたり焼いたりする機械が置かれていて、24時間態勢で製品を作っています。

この建物には製品を出荷するトラックが出入りできるよう、シャッターが設置されているほか、複数の出入り口があったとみられています。

消防によりますと、亡くなった女性4人は、いずれも焼けた棟の北側にある玄関を入ってドア一枚を隔てたスペースで重なり合うように倒れているのが見つかったということです。

一方、身元の分かっていない1人の遺体は建物の南側で発見されたということです。

会社によりますと、火事が起きた時間帯は、火が出た棟を含め、工場全体がおよそ1時間の休憩時間だったということです。

また、この工場では去年6月と9月の少なくとも2回、従業員が参加する避難訓練を行っていたということです。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220212/k10013480181000.html

 

2122132分に読売新聞からは、清掃担当のアルバイトは約30人おり複数のチームを組んでいたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

村上市消防本部によると、同工場では1982年の操業開始以降、米菓を焼いたり乾燥させたりする過程で生じたかすが燃えるなど、軽微な火災が8件起きている。

関係者によると、清掃担当のアルバイトは約30人おり、製造ラインを止め、複数のチームで機械を清掃しているという。

同社によると、荒川工場には商品の製造ラインごとに七つの建物がある。

出火したのは敷地の一番南側の建物で、せんべいやあられの生地を練ったり、焼いたりする工程がある。

同社は本社が新潟市北区にあり、「雪の宿」や「ぱりんこ」などの米菓で知られる。
民間信用調査会社・東京商工リサーチによると、2020年3月期の売上高は約567億円。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20220212-OYT1T50250/

 

2131151分にNHK首都圏からは、4人は生産工程の担当者が休憩している時間帯に生産ラインを清掃していたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

女性4人は工場の清掃を担当していて、火事が起きた当日は夜勤だったとみられます。

会社によりますと夜勤は会社内で「遅番」と呼ばれ、午後9時20分から翌朝の5時半まで勤務することになっています。

火事が起きた棟では午後11時半ごろまで生産したあと、そこから50分間、生産工程の担当者が休憩に入る計画でした。

ふだんはこの休憩の時間帯に6人から7人ほどの清掃担当者が生産工程の清掃を行っているということです。

今回、火事が起きたのも、この休憩と清掃の時間帯だったということです。

亡くなった伊藤さんの親族によりますと、伊藤さんはせんべいの生産ラインを清掃する仕事を担当していたということです。

具体的には、せんべいの生産が終わったあと、ラインに残った砂糖やしょうゆの残りかすをクリーニングする仕事で、火事が起きた日は、午後9時ごろからの勤務だったということです。
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20220213/1000076603.html

 

2131956分に毎日新聞からは、該社の過去の工場火災事例が下記趣旨でネット配信されていた。

三幸製菓を巡る過去の工場火災

2020 5月 
新潟市北区の新崎第3工場から出火し、2階にあったせんべい乾燥機の上部などが焼ける。
火元は乾燥機付近の配管とみられ、電気系統がショートした可能性

201911月 
村上市長政の荒川工場から出火し、1階天井の一部などが焼ける。
火元は乾燥機とみられる

2019 7月 
新崎第2工場の1階部分の一部が焼ける。
25人の従業員がいたが、避難して無事。
火元はせんべいを焼くベルトコンベヤー付近で、せんべいを焼き上げる工程で植物性油脂に引火したとみられる

2011 7月 
新崎の工場でベルトコンベヤーの一部が焼ける

2006 5月 
1工場2階から出火し、ベルトコンベヤーが焼ける。
従業員3人が軽傷。
焼きすぎた菓子から燃え移ったとみられる

https://mainichi.jp/articles/20220213/k00/00m/040/133000c

 

213228分に朝日新聞からは、4人は防火シャッターの手前で倒れていた、出火直後に火報が鳴り、まもなく電気が消えたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

4人がいずれも、建物の出入り口の内側で閉じた防火シャッターの手前で倒れていたことが県警や消防への取材でわかった。

県警は、4人が暗い中で避難路を探していた最中に、煙に巻かれた可能性があるとみて調べている。

4人は12日午前120分ごろ、建物北側の出入り口近くで、2人ずつ重なるように倒れた状態で救急隊員に発見された。

出入り口内側の防火シャッターは、閉じた状態だった。

一方、通報の6分後に消防隊員が工場に到着した際に、建物はすでに停電していた。

火災後の消防の調査に対し、出火当時、現場にいた従業員は「(出火直後に)火災警報が鳴り、まもなく電気が消えた」と話したという。

https://www.asahi.com/articles/ASQ2F76RLQ2FUOHB007.html

 

2141951分に毎日新聞からは、女性4人は防火シャッター付近で倒れていた、炭化した菓子のカスから出火したとの話もあるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

女性4人はいずれも、火災があった建物の東側出入り口の手前にある防火シャッター付近に倒れていたことが判明した。

県警や消防によると、4人を発見した時にはシャッターは閉まった状態だった。

そばには迂回(うかい)扉があったが、建物内部は火災で煙が充満していたうえ停電も発生しており、4人は避難ルートを見つけられずに逃げ遅れた可能性がある。

身元不明の2遺体は建物南西側のボイラー室付近で発見され、全身が焼けた状態だった。

火災を巡っては、一部の従業員が消防に対し「炭化した菓子のかすから出火した」と話しているという。

https://mainichi.jp/articles/20220214/k00/00m/040/260000c 

 

216423分に毎日新聞からは、隣のE棟は通路のほとんどが台車1台が通れるほどの狭さだったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

同社は14日、同工場の従業員を対象にした説明を行った。

・・・

出火当時、隣の「E棟」にいたアルバイト従業員の男性(55)は「閉まりかかった防火シャッターの下半分からF棟の中が見えた。火の海で真っ赤だった」と話す。

この男性によると、E棟で煎餅の味付け機や床の清掃をしていると突然、火災報知機が鳴りビニールが溶けたような匂いがした。

直後に停電も発生。

建物内は多数の機械があるため、通路のほとんどが台車1台が通れるほどの狭さで、暗闇の中で身動きがとれなくなったという。

男性は「『ここだ、こっちから出られる』という声を頼りに手探りで出口にたどり着いた」と、緊迫した状況を振り返った。

従業員の30代女性は「巻き込まれた人たちを思うと心苦しい。(会社側は)最近、防災訓練や避難放送などで安全管理に力を入れているようだったが、火災が起きてしまい、とても残念だ」と話した。

村上市消防本部によると、荒川工場では19887月~201911月、8件の火災が確認されている。
部分焼が4件、ぼやが4件で、けが人はいなかったという。

201911月の火災は「E棟」で発生。
煎餅の乾燥機と焼き窯の上部に堆積(たいせき)した菓子くずがガスバーナーの輻射熱(ふくしゃねつ)で炭化。発火点に達して焼けたことが原因だった。

過去の8件は今回火災が起きた「F棟」とは別の建物で発生し、ほとんどが煎餅の生産工程で生地を乾燥させる機械に堆積(たいせき)した菓子くずから発火したとみられる。

https://mainichi.jp/articles/20220215/k00/00m/040/018000c 

 

2161416分に読売新聞からは、該社は2019年の部分焼事故を受け防火対策の強化に乗り出していた、一昨年に消防から避難誘導灯作動不良を指摘されたが対応したかどうかは不明など、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

同社は19年にあった火災を受け、スプリンクラーを整備するなど防火対策の強化に乗り出していた。
マニュアルに基づく避難訓練も年2回実施していたという。

一方、消防が20年9月に実施した立ち入り検査では、火災が起きた建物で

〈1〉消火器の設置場所不良
〈2〉自動火災報知設備の作動不良
〈3〉避難誘導灯の作動不良

など6項目で不備が見つかった。

同社が約1か月後に提出した改修計画書では、消火器や火災報知設備などに関する4項目は改修・交換済み、屋外消火栓設備に関する1項目は改善予定とされていたが、誘導灯の対応に関する記載はなかったという。

その後、誘導灯が改善されたかについて、村上市消防本部は取材に対し、「現時点でわからない」と説明。

同社は「きちんと設置されていたと認識しているが、出火当時、機能していたかは調査中」としている。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20220216-OYT1T50163/ 

 

2162011分にNHK新潟からは、避難訓練は日中に行われていたので夜勤アルバイトの中には参加できない人もいたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

会社によりますと、この工場を含むすべての工場で、毎年2回ほど避難訓練を行っていますが、訓練は通常、日中に行われ、夜勤のアルバイト従業員の中には参加できていない人がいたということです。

亡くなった女性従業員4人も、去年9月の避難訓練に参加していませんでした。

また会社は、火事のあと県内に3つあるすべての工場で生産を停止していますが、安全の確認が取れるまで、全工場での生産をおおむね3か月間、停止すると新たに発表しました。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/20220216/1030020166.html 

 

(2022年3月15日 修正1 ;追記)

20223141734分にNHK新潟からは、亡くなった4名は深夜従業員で避難訓練には参加できていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

会社はこれまで記者会見を開いておらず、今月11日の夜、報道各社の質問に書面で回答しました。

その中で、工場で行われていた避難訓練について「今回の火災で亡くなった深夜従業員の4名の方については、避難訓練を実施できていませんでした。勤務時間帯が避難訓練の時間に合わない一部の従業員は参加できておらず、会社としてもフォローができていなかったからです。必ず改善が必要な事項であると考えています」としています。

また、工場の安全管理体制のマニュアルはあったのかという質問に対し、「マニュアルはあります。火災時の自衛消防隊の編成表や通報連絡体制などがこれに該当し、それに沿って対応します。今回の火災については、発見の時点で火の回りが早く、初期消火活動はできなかった」と説明しています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/20220314/1030020488.html

 

3141912分にYAHOOニュース(新潟総合テレビ)からは、夜勤を対象にした訓練は実施されていなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

書面回答では、避難訓練について、年に最低2回行っていたものの、夜勤を対象にした訓練は実施しておらず、死亡したアルバイト従業員の4人も参加していなかったことを明らかにした。

https://news.yahoo.co.jp/articles/92a9eeb31d63ec4d3be826445dc429435a2111fc 

 

 

  

 

 

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202111211823分にNHK新潟から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

21日午前11時45分ごろ、長岡市塚野山にあるヨネックスの新潟工場第2南工場で従業員から「火災のような状況になっている」と消防に通報がありました。

消防車9台が出て消火にあたった結果、火はおよそ5時間後に消し止められました。

警察によりますと、この火事で50代と30代の従業員2人が煙を吸って病院に運ばれましたが、いずれも症状は軽いということです。

警察は、何らかの原因で工場内にある排気ダクトの中で出火したとみて、詳しい状況を調べています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/niigata/20211121/1030019036.html

 

 

 

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20211114179分に朝日新聞から、下記趣旨の記事が航空写真付きでネット配信されていた。

14日午前8時半ごろ、兵庫県加古川市金沢町の神戸製鋼加古川製鉄所で「黒煙が上がっている」と、通行人から119番通報があった。

市消防本部によると、工場内にある長さ約400メートルのベルトコンベヤー4基が焼けたという。
加古川署によると、けが人はなかった。

ベルトコンベヤーは鉄鉱石を運ぶためのもので、24時間稼働していたという。

出火原因を調べている。

https://www.asahi.com/articles/ASPCG5KN7PCGPIHB002.html 

 

11141325分に毎日新聞からは、2時間後に消し止めたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

14日午前8時半ごろ、兵庫県加古川市金沢町1の神戸製鋼所加古川製鉄所の敷地内から黒煙が上がっているのを、同市消防本部が高所カメラで確認した。

消防車12台が出動し、約2時間後に消し止めた。
けが人はなかった。

県警加古川署や消防本部によると、出火したのは、敷地内のベルトコンベヤー付近とみられる。

黒煙が激しく上がり、市民からの問い合わせや通報が相次いだという。

https://mainichi.jp/articles/20211114/k00/00m/040/069000c

 

(ブログ者コメント)

〇1基だけならともかく、4基が同時に火災になったのは珍しいと思い、紹介する。

〇ちなみに、この日からタイトルならびに本文太字部分の字体が、過去記事を含め、変わってしまいました。
理由不詳です。

 

 

 

 

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202110201748分にNHK福井から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

20日午前4時すぎ、勝山市遅羽町にある「O特殊合金」の勝山工場から火が出たと工場の従業員から消防に通報がありました。

消防によりますと、工場の敷地内の屋外に置かれていた、合金の製造過程で出た「チタン」などを含む金属のくずが燃えているということです。

特殊な薬剤を使った消火活動が行われ、現在,火は弱まってきているということですが、消防によりますと、金属が燃え尽きるまで鎮火は難しいということです。

警察によりますと、この火事によるけが人はおらず、工場内の建物への延焼などもないということです。

「O特殊合金」は、会社のホームページによりますと、自動車などの部品に使う特殊な合金の製造や販売を行っている会社で、現場の工場は、えちぜん鉄道の勝山駅から約100メートルほどの場所にあります。

警察と消防では、火が消えるのを待って従業員から話を聞くなどして、詳しい原因を調べることにしています。



https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukui/20211020/3050009366.html

 

10201227分にYAHOOニュース(福井放送)からは、屋外の金属くず置き場から出火したとみられるなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

20日午前4時過ぎ、勝山市遅羽町千代田のO特殊合金の勝山工場から出火。
消火活動により火の勢いは収まったものの、発生から12時間が経過してもくすぶっていて、鎮火には至っていない。

警察と消防によると、従業員が火が出ているのを発見し、消防に通報した。

周りの建物への延焼はなく、けが人はいないという。

工場では合金を製造していて、屋外にあるチタンなどの金属くず置き場から出火したとみられ、警察と消防は鎮火し次第、出火原因を調べることにしている。

同工場では2019年5月にも爆発事故が発生し、2人が重軽傷を負った。

https://news.yahoo.co.jp/articles/f4f1d56b5ef3a9cec21b33d2b4e22e1ec5ee43c9

 

(ブログ者コメント)

2019年の爆発事故は下記記事参照。

2019510日 福井県勝山市の特殊合金工場で金属片粉砕中に爆発が起こり、作業していた社員2人が重軽傷
https://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/9652/ 

 

 

 

 

 

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202177日付で秋田魁新報から、下記趣旨の記事が現場写真付きでネット配信されていた。

7日午前6時20分ごろ、秋田市向浜2丁目の日本製紙秋田工場から出火し、紙の原料となる木材チップを運搬するベルトコンベヤーを焼いたほか、コンベヤーと接続するサイロの中のチップに燃え移った。

午後10時現在、鎮火しておらず、消火作業が続いている。
けが人はいなかった。

秋田中央署などによると午前6時40分、サイロの上部から炎が上がっていると協力会社の従業員から119番があった。

通報した従業員らが消火に当たったが、消し止められず、消防車両16台が出動した。

秋田工場によると、ベルトコンベヤーはゴム製で、4基あるサイロ内にチップを搬送する。

出火当時は試運転中で、チップは載っていなかったという。

構内には夜勤の従業員や協力会社の従業員らがいたが、けがはなかった。

工場は火災を受け、パルプを製造する工程の操業を停止した。

2019年4月と20年3月にも工場内のベルトコンベヤーから出火しており、温度を感知する装置を使った設備点検などの防火対策を講じてきたという。

秋田工場の吉田総務課長(42)は、「これまでの防火対策では不十分だった。今回の火災の発生を重く受け止め、再発防止に努めたい。会社としても出火原因を追及する」と話した。

現場はJR土崎駅から南西約2キロ。

https://www.sakigake.jp/news/article/20210707AK0002/ 

 

771247分にNHK秋田からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。

7日午前6時半ごろ、秋田市向浜2丁目の日本製紙秋田工場で、紙の原料となるチップを運ぶベルトコンベヤーから煙が出ているのを従業員が見つけ、「工場から火が出た」と、従業員から消防に通報しました。

消防車など合わせて17台が出動し、5時間たった今も消火活動が続けられています。

警察によりますと、出火当時、工場は稼働していましたが、けが人はいないということです。



 
※秋田港タワーのNHKカメラ映像

https://www3.nhk.or.jp/lnews/akita/20210707/6010011006.html 

 

781253分に秋田魁新報からは、サイロ内でチップがくすぶっているためサイロに穴を開けて放水しているなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

火災は8日正午現在、鎮火に至っていない。

秋田市消防本部によると、サイロ内で紙の原料となる木材チップがくすぶっている状態で、サイロ上部に穴を開けて放水している。

消火活動は来週までかかる見込みとしている。

https://www.sakigake.jp/news/article/20210708AK0029/ 

 

771953分にYAHOOニュース(秋田テレビ)からは、この工場では過去5年で7件の火災が起きており、うち4件は朝の時間帯だったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

原料チップを貯めておくサイロの上の方から炎が上がったため消火作業は難航し、発生から11時間半以上経った午後6時時点で鎮火には至っていない。

工場は24時間操業で、出火当時、工場に従業員はいたが、全員避難し、けが人や搬送された人はいなかった。

消防によると、工場が並ぶ向浜地区では2016年から2020年までの5年間で、13件の火災が起きていて、うち7件が日本製紙で起きていて、4件が午前4時~10時台の朝の時間帯。

https://news.yahoo.co.jp/articles/f896789744a95a14969044604fd3a9985e377bb7  

 

(2021年7月22日 修正1 ;追記)

2021718日付で秋田魁新報からは、サイロ内部のチップをかき出すなどして11日ぶりに鎮火したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

秋田中央署は18日、秋田市向浜2丁目の日本製紙秋田工場で続いていた火事が、同日午後2時15分に鎮火したと発表した。
7日の発生から11日と約8時間ぶり。

秋田消防署によると、この火事で木材チップを貯蔵するサイロ4基やベルトコンベヤーなどを焼いた。

サイロ上部に穴を開けて放水したほか、内部でくすぶっていたチップをかき出して水をかけた。

秋田市消防本部は当初、鎮火まで1週間程度を見込んでいたが、木材チップの消火作業に時間が掛かったという。

https://www.sakigake.jp/news/article/20210718AK0024/

 

 

  

 

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2021181219分に北海道新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

8日午前0時ごろ、苫小牧市真砂町の出光興産北海道製油所で、原油から灯油、軽油などを分離させる常圧蒸留装置から火が出ているのを従業員が発見し、119番した。

 

火は約2時間半後に消し止められた。

20代の男性従業員1人が右手に軽いやけどを負った。

 

苫小牧署などによると、8日正午現在、装置は停止しており、復旧のめどは立っていない。

 

同署は常圧蒸留装置から漏れ出した油に火が付いたとみて調べている。

 

同製油所は、灯油などの製品の在庫は十分にあることから「出荷体制に影響はない」としている。

 

同製油所は道内唯一の製油所。

 

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/499106/

 

 

 

 

 

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今年7月、エチレン装置火災炎上事故の発端となったバルブ誤操作のいきさつなどを当事者の体験談として記事化したが、あの事故以外、ブログ者の心にひっかかったままの事故が、もう一つある。

 

それは17年前の今日、わが国で初めて起きた、危険物貯蔵タンク全面火災事故の着火原因に関することだ。

 

着火源は静電気ということで、これは疑いようがない。

心にひっかかっているのは、どこからどこに放電したのか、その放電メカニズムに関することだ。

 

最終的には、「ナフサ液面を浮遊していた消火泡の帯電が原因」という結論になった。

しかし、当時、現地に応援部隊として派遣されていたブログ者は、着火の瞬間を目撃した人から「泡放出口からポタポタと雫が垂れており、その付近から火が出た」という話しを、たまたま聞くことができ、その内容から、着火には雫が関係していたのではないかとの疑いを持った。

 

そこで、事故原因調査班には所属していなかったものの、雫が原因の可能性も考えられると意見具申したが、その説が採用されることはなかった。

 

しかし今でも、あれは雫が原因だったのではないかと思っている。

 

もう起きることはないであろう、あのような事故。

しかし、泡をタンク内に放出することは、またあるかもしれない。

 

原因が泡か雫か、定かではないが、雫だったとすれば、また同じような事故が起きる可能性がある。

 

事故の再発防止を図るためには、泡に着目した対策以外、雫に着目した対策も考慮しておいたほうがよいのではないだろうか?

 

その思い捨てがたく、今回、ブログ者が雫説を唱えた経緯などを本ブログで紹介することにした。

 

ただ、エチレン装置火災事故のほうは、当事者だったこともあって、50年近く経った今でも記憶は鮮明なのだが、ナフサタンク火災事故のほうは、本来の業務ではなかったこともあってか、記憶がおぼろげな点が多いことを、最初にお断りしておく。

 

 

 

【プロローグ】

 

2003年9月26日未明、十勝沖地震の直後にI社北海道製油所の原油タンクで火災が発生した。

それは、浮き屋根の周辺にあふれた油に火が着いたリング火災で、まあ、想定範囲内の事故だった。

 

ところが、それから2日後の9月28日、今度は直径40mのナフサタンク(容量3万kℓ)で火災が発生した。

 

こちらの事故は、地震で浮き屋根が損傷して沈み、ナフサ液面が露出していたところに火が着いた、わが国初の危険物貯蔵タンク全面火災で、全くの想定外事故だった。

 

当時、I社の子会社で安全とは関係ない仕事をしていたブログ者は、その報道に接した際、「あれ?2日前の火災を、何故また、大々的に報道しているのだろう?」と思ったことを覚えている。 

 

地震から2日後に、なぜ、またタンク火災が発生したのだろう?

それも、別のタンクで・・・。

わけが分からない。

 

しかし、親会社での出来事であり、安全とは関係ない仕事をしていたこともあって、テレビ新聞以外の情報は全く耳に入らず、気にはなっていたものの、普段どおりに仕事していた。

 

それから何日経っただろうか・・・。

顔見知りだが、さほど話したことはなかった工務部門のK氏から突然、会社に電話があった。

 

聞けば、北海道製油所応援部隊の一員として、タンク内に残ったナフサや灯油などを抜き出す方法を検討しているのだが、安全面で分からない点があるので助言して欲しいとのことだった。

 

なんとなれば、K氏、ブログ者が静電気をはじめとした安全工学的知識を、他の人よりは多く持っていることを知っていたからだ。

 

K氏からの電話は1度や2度でなく、夜間、自宅にかかってくることもあった。

 

そんなある日の朝、いつものように出社すると上司から手招きされ、「今から北海道に応援に行け」と言われた。

これ、青天の霹靂。

 

聞けば、タンクに残っているナフサなどの抜き出し方法をいろいろ検討しているが、また火災を起こすわけにはいかないので、ブログ者を派遣するよう求められたとのこと。

 

後になってK氏から聞いた話しでは、電話相談だけではラチが開かないので、ブログ者を北海道に呼ぶよう、K氏が現地の責任者に要請したとのことだった。

 

思いもかけなかった北海道行きだが、業務命令とあれば行くしかない。

その日のうちに北海道製油所に着けということで、現在の業務を概略、同僚に引継ぎ、静電気関係の資料を製油所に送る手配を終えた後、一旦、家に帰って旅装を整え、午後2時ごろ、羽田から千歳に飛んだ。

 

当日購入につき、チケットはブチ高い。

一番早い便は、当時、まだ就航していたジャンボ機だ。

係員から「2階の窓側席も空いていますが・・・」と言われ、滅多にない機会ゆえ、2階席を選ぶ。

まあ、狭いだけで、外の景色がよく見えるということもなく、乗ってみればなんということもない席だったが・・・。

 

 

【北海道製油所での応援業務】

 

北海道製油所に着いたのは、その日の夕方。

玄関を入ると応援班の受入れ窓口が設けられており、氏名を告げると、担当者からホテルや通勤方法などの説明を受けた。

 

注意点として告げられたのは、苫小牧市民の方に大きな迷惑をかけているので夜の街には出ないことなど。

そりゃあそうだろう。納得だ。

それゆえ、滞在中はコンビニに数回行っただけで、あとはホテルと製油所の往復に終始した。

 

安全助言業務は、その日から開始。

 

助言業務といっても、毎日ルーチン業務があるわけでなく、相談があった場合に検討し、助言するという、比較的束縛の少ない役割だった。

 

具体的な業務内容はほとんど覚えていないが、中で1件、覚えていることがある。

それは、検討した工事内容を消防に説明する席に同席を求められた時のことだ。

 

担当者が消防に説明中、消防から、この方法で静電気着火の危険はないかと聞かれたので、ここぞ出番と、ブログ者は「その場所ではファラデーケージが構成されるので問題ありません」と答えた。

 

その際、答えつつも、どういうことか分からないだろうから補足説明しようと心づもりしていたのだが、意外にも消防はアッサリ「なるほど、わかりました」と言って、それ以上の説明は求められなかった。

 

こう言っては何だが、地方都市の消防担当官、静電気の基礎知識はあっても、ファラデーケージの知識まであろうとは思ってもいなかった。

それも、キーワード一つで全てを理解するほどの深い知識。

仕事柄、必須ではあろうが、そこまで勉強している人もいるのだなあと、心の中で大いに感心したことを覚えている。

 

そんな感じで、1ケ月だったか2ケ月だったか、応援業務に就いていた。

 

 

(2/2に続く)

 

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(1/2から続く)

 

【なんと、ナフサ液面に着火した瞬間を目撃していた人がいた】

 

滞在が長引くにつれ、本来の業務以外、作成中の事故報告書などについての意見も求められるようになった。

 

聞けば、火災に至る経緯は、以下のようなものだった。

 

〇地震時に浮き屋根が損傷して沈み、液面が露出した。

〇強い海風に乗って異臭が市内に流れ、クレームが多発した。

〇異臭の発生を抑えようと、液面に泡を放射。

〇しかし強い風によって泡が片方に吹きよせられ、液面がまた露出。

〇都度、泡を放射して液面を覆う・・・そのような操作を繰り返し行って
 いた。

〇液面に放射された泡は、そのうち潰れて水滴となり、水はナフサより
 比重が大きいので、ナフサの液中を沈んでいく。

 その際に、ナフサ液が静電気帯電。

〇泡を放射するたびに沈降帯電が繰り返され、ナフサ液には徐々に静電気
 が蓄積されていった。

〇そして、何回か泡を放射した後に着火した。

 

静電気は、溜まっただけでは危険ではない。

放電するから危険なのだ。

 

問題は、タンク内で、どのような放電が起きたかということだが、その点に関しては、液面を単独で漂っていた泡が帯電し、タンク壁面、あるいは別の泡に向けて放電した・・・といったメカニズムが有力視されているとのことであった。

 

そういった内容について、執務場所にあてがわれていた部屋の一角で、何人かで話していたところ、なんと、そのうちの一人が、当時、複数名で状況確認のためナフサタンクの上に上がっていて、ちょうど着火した瞬間を目撃した、という話しをし始めた。

 

その人いわく。

「泡を放射し終わった後、消火用水がポタポタと雫のように垂れていて、
 その液面付近から火が上がった」

 

浮遊泡原因説を知っていたブログ者、すかさず「火が上がった周辺に泡はありましたか?」と聞けば、「泡はなかった」という答えが返ってきた。

 

そういった話しを聞いてビックリ。

着火の瞬間を目撃していた人がいようとは・・・。

これは非常に珍しいこと。貴重な証言だ。

原因究明にとって、これ以上のことはない。

 

そこで、「そういった目撃談を、誰か聴きにきましたか?」と聞けば、誰も聴きにきていないと言うではないか。

それを聞いて、またまたビックリ。

 

複数の人と一緒に目撃したということで、事故原因調査班は、別の人に聴いていたのかもしれないが、事故原因調査の基本は、まずは目撃者探しで、目撃者が複数いれば、その全員に聴くことだ。

こう言ってはナンだが、どうも基本的な調査ができていなかった模様。
 

なぜ、調査に抜けがあるのだろう?

あれもこれもやらねばならないということで、そこまで手が回っていなかったということかもしれないが、目撃者全員の話しを聞くべきではないか?

 

大いに疑問に思ったが、なにせブログ者は応援に来ている子会社の人間という、いわば傍流の立場。

また、意見を求められるようになったといっても、原因調査班に所属しているわけではないので、発言力は弱い。

よって、この疑問は疑問として、そのまま置いておくことにした。

 

 

【ブログ者は雫説を提唱したが採用されなかった】

 

調査方法に疑問を抱いた話しはさておき、その目撃談を聞いたブログ者は、一つの事例を思い出した。

 

それは、かなり昔、大型タンカーがタンク内を海水で洗浄していた際、上から垂れてきた雫が原因となって静電気放電が起こり、爆発したとされている事例だ。

 

詳細は以下の報文参照。

https://zousen-shiryoukan.jasnaoe.or.jp/wp/wp-content/uploads/item/senpaku/senpaku-vol49-04.pdf

 

当該事例から考えると、今回の着火原因も同様、垂れてきた消火水の雫に向けて液面から放電が起きた、あるいは帯電した雫から液面に向け放電が起きた・・・そういった可能性もありそうだ。

 

浮遊泡説も、可能性としては大いにあるのだが、目撃談から考えると、雫説のほうが可能性大のような気もする。

目撃者は、着火した場所の周辺に泡はなかったと言っていることだし・・・。

 

事故原因の調査はブログ者に与えられた役割ではなく、余計なことを・・・と言われそうな気はしたが、意を決して事故原因調査班の人に、目撃者がいたことと併せ、この説を伝えておいた。

 

その後、時期的にいつだったかは忘れたが、徳山事業所で勤務しているT氏(安全工学的業務の先輩)と話した際、T氏から「あれは〇〇くん(ブログ者の名前)の説のほうが正解だ」と言われた。

なぜ、ブログ者の説を徳山事業所にいるT氏が知っていたのだろうか?

詳しくは聞かなかったが、愛知製油所と同様、徳山事業所にも支援グループができていて、その場でブログ者の説が話に出たのかもしれないと、勝手に推測した。

 

一方、顔見知りだった静電気学会のオーソリティKT氏と別会合で出会った際、氏が事故原因究明にも関係していると聞いていたので、雫説について説明した。

ただ、意に反し、KT氏は聞き流すだけ。

ブログ者としては、もっと細かい点について聞かれると思っていたのだが・・・。

 

そして、その後は、どこからも雫説の説明を求められることはなく、そのまま浮遊泡説が会社としての見解になった。

 

また消防庁からも、同様の報道発表がなされた。


平成16622

「屋外タンク貯蔵所火災の火災原因調査結果」

・・・・・

種々の着火源について検証した結果、沈降帯電による可能性が残りました。

これは、泡が時間の経過とともに消え、水に戻るときに生じる水滴がナフサ中を沈降することによりナフサが帯電し(沈降帯電)、発生した電荷は液面上に取り残されている泡に蓄積され、泡の電位が上昇します。

この泡とタンク側板、あるいは、タンク側板と接触している泡との間で放電するものです。

・・・・・

http://203.137.14.179/html/new/pdf/040622_idemitsu.pdf

 

 

【事故の教訓と対策】

 

地震などでタンクの浮き屋根が沈み、異臭が強い風に乗って人口密集地に流れていく・・・そんな事故は、もう起きないかもしれない。

 

しかし、タンク内に泡を放出することは、またあるかもしれない。

そういった場合、どうするか?

 

具体的な方策としては、消防庁特殊災害室から、以下の報告書が公表されており、今回事例に関連する記述としては、27ページに注意点として、「泡シール切れが起こらないよう、シール面を監視しながら泡補給を行う」と記されている。

 

(平成2112月)

『内部浮きぶた付き屋外タンクの異常時における 対応マニュアル作成に
  係る検討報告書』

https://www.fdma.go.jp/singi_kento/kento/items/2112_uki_houkoku.pdf

 

 

しかしながら、風によって泡が流される今回のようなケースでは、泡シ-ル切れが起きる可能性、なきにしもあらず。

 

その場合、着火源が浮遊する泡だったとすれば、泡に対する対策をとることはできないので、あとは運まかせとなる。

 

ただ、雫が着火源だったとすれば、対策をとることができる。

それは、水が液面に垂れることがないよう、泡放射のタイミングを調整することだ。

 

ブログ者は泡放射設備を運転したことがないので、そういうことができるかどうかは不明だが、泡タンクに原液が残っている間に通水を止めれば、可能なような気がしている。

 

ちなみに、垂れた雫が危険なら、上からフワフワと降りてくる泡も危険ではないか?

そういう考えも、頭の中にチラっと浮かんだが、液面を浮遊する泡と同様、こちらも管理することはできないのだ。

 

 

【おわりに】

 

この記事を書くにあたり、事故の最終報告書が公表されていないかネットで調べたが、見つけることはできなかった。

 

そのため、おぼろげな記憶中心の記事になってしまったが、おおよそのアウトラインは、お分かりいただけたのではないだろうか。

 

今回の情報が、皆様にとって安全管理上の何らかのヒントにでもなれば幸いです。

 

 

                       以  上

 

 

 

 

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2020723197分にNHK四国から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

23日午前、松山市にある大手繊維メーカー「帝人」の事業所で、アルコール類液体の有機化合物「エチレングリコール」などおよそ650リットルが漏れたあと引火しましたが、まもなく消し止められ、けが人はいなかったということです。


帝人松山事業所によりますと、23日午前9時すぎ、松山市北吉田町の事業所内にある「重合第1工場」で、フィルムなどを作る際に使う触媒液で、アルコール類液体の有機化合物「エチレングリコール」など、およそ650リットルがタンクから漏れました。

 

漏れ出した液体は、その後引火しましたが、まもなく消火器などで消し止められ、けが人はいなかったということです。

 

また、漏れ出した液体の工場外への流出はなく、環境に影響はないとしています。

 

帝人では、火が出たのは、漏れ出した液体が高温の配管に付着したのが原因とみられるとしています。

 

また、液体が漏れたのは、触媒液をタンクに入れる作業中に、一定量で自動停止するはずが止まらずにあふれ出たためで、原因は現時点では不明で調査中だとしています。

 

帝人松山事業所の井上原料重合生産部長は、「火災発生という重大な事故を起こしてしまい大変申し訳ありません」と謝罪しました。


警察や消防で詳しい状況を調べています。

 

https://www3.nhk.or.jp/matsuyama-news/20200723/8000007169.html

 

 

 

(ブログ者コメント)

 

以下は、映像の1コマ。

 

 

 

熱面発火については、本ブログでも、こぼれたガソリンが電球表面に付着して発火した事例などを紹介している。

 

 

 

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【記憶に残るマスコミ取材2;何日かぶりに帰った寮で】

 

事故後、会議室で仮眠する日が続いていたが、何日か後に、ようやく独身寮に帰ることができた。

 

ここで一つのエピソード。

 

靴を脱ぎ、スリッパに履き替えて受付け窓口の前を通っていた時、ちょうどマスコミの人が来て、「〇〇さん(ブログ者の名前)いらっしゃいますか?」と受付け当番の寮生に聞いていた。

(夜間の受付けは寮監から寮生に交代)
 

その寮生とは顔なじみ。

当然、ブログ者が目の前を通っていることに気づいている筈なのだが、「さあ、まだ帰ってないんじゃないですか?」などと、とぼけてくれていた。

 

あの寮生の機転には感謝、感謝だった。

 

 

【警察での事情聴取】

 

その後、当時の直勤務者全員が警察に呼ばれ、調書をとられた。

 

警察に行く前、会社として口裏合わせとか口止めがあるかと思っていたが、呼ばれた全員を集めた席では、意外にも上司から「知っていること、思っていることは何でもしゃべっていい」との言葉が出た。

皆の反応「本当に、思っていることをしゃべっていいんですか?」
上司「いい」

この点、テレビドラマとは違っていた。

個別にどうだったかは定かでないが・・・。

 

そして警察での取り調べ時、ブログ者も当日の業務内容などを聞かれたが、IM氏の関与は隠したまま答えていた。

すると、刑事が一言。

「かばう気持ちは分かるが、IM氏のことは別の人間から話を聞いている」

それで気持ちがふっきれて、あとはスラスラと自供?した。

 

一方、会社の特異な経営体質について、どう思うかとも聞かれたが、事故のキッカケを作ってしまった負い目もあって、そこは模範的に答えておいた。

 

後日談になるが、何回も警察に呼ばれていたIS氏から、「刑事から〇〇さんは元気にしていますかと聞かれた」と言われたことがある。
ブログ者、よほど印象に残ったのか?

 
 

【装置復旧までのブログ者の業務】

 

事故の一因は、しっかりしたマニュアルがなかったこと。

 

マニュアル整備が新エチレン装置稼働許可条件の一つとなったこともあって、装置の建設と並行して、マニュアル作成が始まった。

 

ブログ者は、そのマニュアル作成班に所属したが、中で一番記憶に残っているのは、印刷屋に出向いて製本の助成を行ったことだ。

 

というのは、あまりにもマニュアルの量が膨大だったため、製本段階で印刷屋が人手不足になったためだ。

 

狭い部屋に5人だったか、10人だったか、大勢で入り込み、手伝った覚えがある。

 

 

 

【唯一の殉職者】 

 

最初に火災が発生したのはアセチレン水添塔の出口配管だった。

 

その塔では、製品ガス中に存在する微量アセチレンに水素を添加し、エチレンに変えていた。

 

装置緊急停止時、添加する水素の調整弁を閉めたのだが、バイパス弁が少し開いており(・・・とブログ者は記憶しているのだが、改めてネット情報を調べたところ、そのように記述されている記事は見つからなかった)、そのため過剰に流れ込んだ水素によって、塔内に残留していたエチレンの水添反応が起きていた。

 

水添反応は発熱反応。
それに加えて、新規にガスを流した際にエチレンの接触分解反応まで起きてしまったため出口ガスが高温となり、出口配管のフランジが赤熱した・・・とまあ、そのような状態だったらしい。

(このあたりのメカニズムは初回に部分引用した「失敗100
 選」などに詳しい)

 

配管が赤くなっている。

このままではマズイ。

口が開かないよう冷却しなくては・・・。

しかし、水をかけると逆効果。

そこで、何人かでスチームを吹きかけていたらしい。

 

その途中、N氏1人を現場に残し、他の先輩方は、足りなくなった用具類を取りに工具庫まで戻ったのだが、最初の火災が起きたのは、まさにその時だった。

 

結果、現場に残っていたN氏だけが死亡。

赤熱進展状況を監視していたのか、それとも1人でスチーム噴射作業を継続していたのかは不明だ。

 

そのN氏だが、装置停止に伴う緊急呼び出しに応じて出社し、再スタート作業に従事していた。

 

用具類を取りに戻ったことで助かった何人かのうちの1人だったIT氏は、後日、ことあるたびに、あの時、自分が死んでいたかもしれない・・・と、しみじみ述回していた。

 

ブログ者が本ブログで、しばしば、事故は運に左右されることが多いとコメントしているのは、この体験もあってのことだ。

 

現在では、フランジ赤熱といった危険な状態を見つけたら、現場には近づかないようにさせる・・・そういった人命最優先の考えが、どこの会社でも基本になっていることだろう。

しかし、当時は高度成長時代の真っただ中。
イケイケドンドン。
守りよりも攻めの姿勢が重視されていた。

そんな時代背景もあってか、これ以上、事態を悪化させないよう、自分たちの責任で対処しようと考えた・・・そういうことだったのかもしれない。  

 

N氏については後日談がある。

 

独身だったN氏の福岡県K市にある実家に、各直ごと、日勤者も分散参加して弔問に行ったのだが、その際、御母堂から以下のようなことを言われた。

 

「死んだ息子が現場で何かしたから爆発した・・・そのように言う人がいる」

 

それを聞いて全員、ビックリ。

まさか、そのように言う人がいようとは・・・。

 

即座に全員が否定したが、御母堂の心中、いかばかりだっただろうか。

 

どんな人が発信源だったかは不明だが、流言飛語の類、いつの世にも絶えないものだ。

 

 

【事故の責任】

 

この事故の責任はいずこにありや?

 

結論からいうと、責任を問われた人はいなかった。

 

まずは事故に至るキッカケを作ったIM氏とブログ者。

両名は、装置緊急停止の原因を作ったものの、その後、順調に再スタートできていたため、責任なしとされた。

 

責任を問われたのは、係長と直長、アセチレン水添塔を管理していたボードマン。

 

論点になったのは、アセチレン水添塔でエチレンの接触分解反応が起き得ることを知っていたかどうか、その1点に絞られたらしい。

 

そして、詳細な経緯は知る由もないが、結局は、当時、そのようなことを知っている人は日本の業界で誰もいなかったとして、全員に無罪判決が下った。

 

 

 

【最後に】

 

この事故には、

・閉めてはいけないバルブなのに、なぜ簡単に閉めることができたのか?

・頻繁に操作するバルブなのに、なぜ、なにも表示がなかったのか?

など数多くの教訓があり、それらの何点かは法律に落とし込まれた。

 

今、思うと、なんでそんなことができていなかった?的なことではあるが、当時の管理状態はその程度だったのだ。

 

 

今から50年ほど前に、かくも大きな事故のキッカケを作ってしまったブログ者。

反省しても、反省しきれるものではない。

 

2報掲載時に読者の方からもコメントいただいたとおり、あの苦い経験が心の奥底に刻み込まれていたため、事故防止に関する情報を本ブログで発信するようになったのかもしれない。

 

亡くなったN氏のご冥福を、改めてお祈りします。

 

 

 

             完

 

 

付記

 

数年前までは、墓場まで持っていこうと思っていたバルブ誤操作のいきさつ。

考え抜いた末、今回、掲載することにしたのだが、本当にこれでよかったのだろうか?

最終稿をアップした今でも、心は揺れている。

 

 

 

 




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2020721218分に毎日新聞から、下記趣旨の記事が空撮写真付きでネット配信されていた。

 

21日午後3時半ごろ、大阪市西淀川区御幣島2のプラスチック製品製造会社「T化学工業所」から出火した。

 

隣接する会社など3棟にも燃え広がり、計延べ約610平方メートルを焼いて約3時間後にほぼ消し止められた。

 

けが人はなく、大阪府警西淀川署が出火原因を調べている。

 

西淀川署によると、T化学では当時、従業員4人が作業をしていた。

 

延焼した会社に勤める男性(59)は「風が強くてすごい勢いで燃え広がり、みんな慌てて避難した」と話した。

 

現場はJR東西線・御幣島駅の北西約400メートルの工場や住宅が点在する地域。

 

https://mainichi.jp/articles/20200721/k00/00m/040/153000c

 

 

 

 

 

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【バルブ誤操作から火災炎上まで】

 

バルブ切り替え後、計器室に戻ってみると、ボード上の警報が多数発報し、そこにいる皆がテンヤワンヤ状態になっていた。

 

聞けば、装置が原因不明で緊急停止したとのこと。

 

その時は、バルブ誤操作が原因で緊急停止したとはツユほども思わず、すぐさまボードマンの指示に従い、現場作業に従事した。 

 

そして、緊急停止した原因を皆が知らないまま、装置は再び運転可能な状態になったため、運転再開に向けた作業に入った。

 

緊急停止直後とはいえ、運転再開作業は通常のスタートアップ作業と似たようなもの。


さしたるトラブルもなく順調に進み、遅めの夕食を食べたりして気持ちも落ち着いてきた時のこと。

 

もしかして、あの違和感を覚えたバルブ操作がやはり間違っていたのでは?・・・との疑念が頭をもたげ、IM氏が閉めたバルブを、閉まったままでありますようにと念じつつ、こっそりと見に行った。

 

すると、ゲートバルブのステムが、バルブが閉まっていれば見えないはずなのに、半分ほど見えている状態。

 

ああ・・・やっぱりか・・・。

 

「これは、すぐ直長に報告しなければ・・・」

「いや、まだ少しバタバタしているので、もうちょっと落ち着いてからのほうがよいかもしれない」

「後刻、IM氏と一緒に報告することにしようか・・・」

 

そういった、さまざまな考えが頭の中を交錯したことまでは覚えているが、肝心の、直長に報告したかどうかについては記憶に薄い。

 

そして、いよいよ運命の時。

7月7日22時13分ごろ。

 

ブログ者は計器室に背を向け、道路の側溝付近で作業の後片付けをしていたところ、急に眼の前が明るくなった。

 

時々、フレアーが大きくなった時に明るくなることはあるが、フレアーの炎にしては明るすぎる。

 

なんだろう?と思い、振り返ると、計器室の左手、コンプレッサー建屋の向こう側に、大きな炎の塊がモクモクと上がっているのが目に入った。

 

音がした記憶はない。

 

思えば、それは開口したフランジから噴き出した大量のガスに着火した炎であり、爆発ではなかったからだろう。

 

その、モクモクと上がる炎を見た瞬間に感じたこと。

「これは大変だ。装置が爆発する。いや工場全体が跡形もなく吹き飛ぶかも・・・」

 

今となっては噴飯ものだが、当時、火災爆発現象のイロハも知らなかったブログ者は、本当にそう思ったのだ。

 

そして、自分の担当する分解炉部門の近くにいたため、計器室に行くことなく、現場で分解部門の緊急停止操作を行った。

後になって振り返れば、それは全く意味のない操作だったのだが・・・。

 

その操作を現場で終えた後、近くに新入社員のO氏がいたので、そのまま一緒に逃げ出し、工場敷地境界のグリーンベルトに座って、なすすべもなく炎を見つめていた。

 

余談になるが、そのO氏、逃げる途中で植木を支えるため斜めに張られていた針金に激突し、当分の間、顔面に線条痕が残っていた。

それほど慌てて、必死に逃げたということだ。

 

逃げた2人はさておき、後で聞けば、先輩方は皆、爆発の後、計器室に集まり、直長の指示の下、

・火災発生場所を孤立させるため、大きなバルブを閉める

・系内の液化ガスを抜き出すため、ホースを仮配管する

などの作業をしていたとのことだった。

 

現在では、緊急事態発生時には一旦、全員が計器室に集合し、直長の指示のもと対応する・・・といったようなことがマニュアルに記されていることだろう。

 

当時も、そのように決められ、教育も受けていたかもしれない。

 

ただ、間近に大きな炎が見える恐怖心ハンパなく、計器室に戻るという考えはツユほども頭に浮かばずに、一目散に逃げ出してしまった。

まこと、お恥ずかしい限り。

 

事故後、何の場だったか、自分たちが行った作業内容を話し合ったことがある。

 

そこで、逃げたことをありのまま話したところ、思いのほか、皆から責められることはなく、先輩のIT氏からは、「そりゃー、仕方ないわ」的なことを言われた覚えがある。

その後も、軽口を含め、非難めいたことを言われたことは一度もなかった。

 

懐の深い上司先輩に感謝感謝だ。

 

この現場からの逃避行、事故後50年近く経った今でも、しばしば思い出すことがあるが、そのたびに恥かしさ、やるせなさがこみあげてくる。

 

 

【記憶に残るマスコミ取材1;装置炎上直後に構内で】

 

その後、系の孤立などを行っていた先輩たちもグリーンベルトに集合し、たしか、各課毎にまとまって座るよう指示があった。

 

そして、なすすべもなくグリーンベルトに座り込んでいると、どこの局だったか、テレビクルーが近くに来て、避難している社員たちをライトで照らしつつ、ゆっくりと歩きながら映し始めた。

 

事故に打ちひしがれている顔を映されたくないこと、また、煌々と照らされるライトがまぶしくて、皆、顔を伏せる。


しかし、そんなことにはおかまいなしに、テレビクルーはゆっくりと近づいてくる。

 

なんたる無神経。

人の不幸が、そんなに面白いのか!

 

そう感じたのはブログ者だけではなかったようで、先輩のM氏などは憤って、近づいてきたカメラの前で、被っていたヘルメットを地面に叩きつけていた。

当然、ライトとカメラはM氏のほうに向けられたが、M氏はそれ以上、何もしなかったので、カメラはそのままスルーしていった。

 

今では、どこの会社でも、事故が起きた場合、マスコミを現場に入れることはないだろうが、当時は入れていた。

(無理やり入ってきたのかもしれないが)

 

このこと一つとっても、安全管理、危機管理という点で、隔世の感がある。

 

 

 

【誤操作したIM氏のその後】

 

そして、時間的にいつだったのか?

場所的には、グリーンベルト上だったような気がするのだが・・・。

その辺、ほとんど記憶がないのだが、ともかく人員確認が始まった。

 

しかし、どうもIM氏だけが見当たらない模様。

 

「誰か、IM氏を知らないか?」という呼びかけがあったので、ひょっとして、あのことで?と思い、先に書いたようないきさつを説明した。

 

そのIM氏だが、責任を痛感して工場外に出ていたとのこと。

 

出た後の足取りなど詳細は覚えていないが、とにもかくにも、その後、IM氏は無事に見つかった。

 

後日、IM氏との雑談時、事故当時の状況に話しが及んだことがあるが、なぜ、あのバルブを閉めたのか、自分でもわからないと言っていた。

また、工場から出た後、死のうかと思っていたとも言っていた。

 

一方、これも後日談になるが、事故の後始末に最後まで関わっていたIS氏から聞いた話では、当時ご存命だった佐三店主、「逃げた社員がいたようだが、処罰してはいかん」と言った由。

氏の面目躍如といったところだ。

 

その言葉通り、IM氏はクビになることも左遷されることもなく、その後は普通の社員と同じように遇されていた。

(人事考課でどのように記されていたかは不明だが)

 

 

(次回最終稿は7月28日 予定)

 

 

 

 

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月日は流れ、あの事故から48年が経過した。


当時の関係者の、おそらくは全員が会社を去り、鬼籍に入った人も、ブログ者が知る限り3人いる。

 

そのような現状、事故のきっかけとなったバルブ誤操作のいきさつ・・・こんな些細なことから、あのような大事故が起きてしまったと書き残しておくことが、産業安全をテーマにブログを書いているブログ者にとって残された最後の課題ではないのか?

 

ここ数年、そのようなことを考えるようになっていた。

 

 

そして、事故発生50年の節目にあたる再来年あたりにでも本ブログに書いてみるか・・・現在、当該装置を運転している見知らぬ後輩たちにも伝承しておいたほうがよいかもしれないし・・・・。

そのようにも思い始めていた。

 

 

そういった状況下、今回の新型コロナ騒動。

 

外出を自粛しているとはいえ、ブログ者もいつ感染するかわからない。

とすれば、ブログに書くなら、今がその時か・・・。

 

とまあ、そのような考えに至ったので、節目の年ではないが、ブログ者が記憶している範囲のことを、本ブログに掲載することにした。

(一部、記憶違いがあるかもしれないが)

 

 〇一度で覚えられないようなことならメモしておく、あるいは
 先輩の模範作業をただ見ているだけでなく自分で実際に作業
 して身体に覚え込ませておけばいいものを、それをしなかっ
 た、仕事に対する真摯な姿勢の欠如。


〇どうせ分からなくても、その時は他人に聞けばいいやという
 考えの甘さ。

〇あるいはまた、通常作業時の何気ない一言。


〇プライドが邪魔をして、知らないことを知らないと言えない
  こと。


〇そして、自分でもなぜそうしたか分からない一瞬の魔。

 

そういった、日ごろ作業していて遭遇するかもしれない些細な場面が、場合によっては大事故につながることがある。

 

その一つの事例として知っておいていただければ幸いである。

 

 

【第2エチレン装置の運転体制】

 

コンビナートの装置ゆえ24時間稼働。

4直3交替制をとっていた。

 

直の編成は、たしか直長1名、直長補佐1名、計器室から遠隔操作するボードマン2名、現場作業全般を見る担当者ならびに見習い者を含めた現場担当者が計8名、それに定員外の新入社員を加えた13名だった。

 

 

【ブログ者の経歴】

 

ブログ者は前年4月の入社後、半年間、研究所で実習教育を受け、10月から工場勤務となった。

 

工場では、工場勤務に必要な教育を受けた後、第2エチレン装置に配属され、そこでも教育を受けた後、直勤務となった。

 

直では、先輩社員にくっついて各部門担当者としてのOJT教育を受けた後、一人立ちし、他の部門を経て分解炉部門を担当したばかりだった。

 

 

【バルブ誤操作に至る経緯】

 

当日は16時から24時までの勤務。

 

前述の失敗100選記載内容から逆算すると、18時半ごろだっただろうか、ブログ者はボードマンから、分解炉チューブのデコーキングのため空気配管のバルブを切り替えるよう、指示を受けた。 

※デコーキングとは

分解炉のチューブ内にはコークスが付着する。

そのため定期的に、何カ所かのバルブを切り替えた上でチューブ内に空気を送り、コークスを燃焼除去している。

 

この空気配管バルブ切り替え操作は過去に1度、先輩につれられて実施したことがあるが、その時は先輩が操作するのを見ていただけで、実際に自分で操作はしなかった。

一人でやるのは初めてで、ちょっと自信がない。

 

そこで、他の部門を担当していた先輩のIM氏に助成をお願いした。

というのは、この先輩とは何故かウマが合い、なんでもザックバランに話せる間柄だったからだ。

 

お願いした際にIM氏が放った言葉。

たしか、こんな感じだった。

「ワシも、あまりやったことがないんじゃ」

 

それに対しブログ者、たしか「またまたー、先輩がやってないことはないでしょう・・・」的なことを言った覚えがある。

 

今、思えば、この何気ない一言が、全ての始まりだった。

 

若干、気の弱いところもあったIM氏、先輩のメンツにかけて、それ以上、できないとは言えなかったのかもしれない。

後日、英会話の教材を持っているのに、また別の教材を買わされたりしていたことだし・・・。

 

その後のやりとりは覚えていないが、結局、2人してバルブ切り替えに行った。

 

切り替えバルブは、地上5~6m?の配管ラック上にある。

バルブ操作は、またしても自分でやらず、IM氏にお任せだ。

 

IM氏、1つバルブを開けた後、離れた位置にあった、もう1つのバルブを閉めにかかる。

 

その際、ブログ者は何か違和感。

以前、別の先輩が操作していたバルブと、なにか違う場所のような気がしたのだ。

 

そこで、「そのバルブは違うのでは?」的なことを言うと、IM氏からは「これでええんじゃあ」的な、そんな返事が返ってきた。

 

当該バルブ閉止で一連のバルブ操作を終え、2人してラックを降り、復命のため計器室に戻っていくと、大変なことになっていた。

 

 

(次回は7月21日 予定)

 

 

 

 

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今日はブログ者にとって運命の日、7月7日だ。

 

あの日、ブログ者さえ勤務していなければ・・・いや、そもそも、1年前にブログ者さえ入社していなければ、あの未曽有の大事故は起きなかった。

 

本日から掲載する、この記事は、掲載すべきか止めるべきか、今の今まで大いに迷ったが、あの事故を風化させてはならない・・古びた情報でも、現在、産業現場で働く人たちの事故防止に何らかの形で役立つかも・・・との思い捨てがたく、掲載することにした。

 

 

【はじめに】

 

1973年(昭和48年)7月7日の夜、山口県徳山市(現;周南市)のI社石油化学工場第2エチレン装置で火災が発生した。

 

原因は、アセチレン水添塔でエチレンの接触分解反応が起こり、出口配管が高温となって、ついにはフランジが開口してしまったことだ。

 

その際、色が赤変したフランジに現場で対応していたN氏が死亡した。

 

装置内には液化石油ガスが大量にあったため、火災は4日間続き、その間、工場の横を通る国鉄(現;JR)山陽本線はストップ。

 

後の高圧ガス取締法(当時の呼称)改正などにつながった大事故であった。

 

詳細は、以下の「失敗知識データベース・失敗100選」参照。

 

http://www.shippai.org/fkd/hf/HC0000040.pdf

   

 

当該資料中、そもそものキッカケは装置が緊急停止したことであり、その原因はバルブの誤操作だったことが、以下のように記されている。

※IAは計装用空気の略。

 

・・・・・

 

2.経過 

 

1850分頃、計器室の計器類が一斉に不調になった。

 

制御担当運転員は直ぐに原因は掴めず、緊急停止作業に入った。

 

フィールド担当運転員が、ある分解炉のデコーキングを行うため、作業用空気配管(以下 YA)の 6インチバルブを開け、2インチのバルブを閉めに行き、誤って 2インチバルブではなく、6インチバルブの近くの 4インチ IAバルブを閉めた。

 

そのため、制御計器類が failure positionに動き、装置は緊急停止となり、フレアスタックから黒煙が上がった。

 

黒煙に驚いたその運転員は IAバルブを開に戻した。

 

・・・・・

 

閉めるべきバルブを間違えて、YA の替わりに IA を停止したことが最初のトリガーである。

 

典型的なヒューマンエラーで片づけることもできる。

 

しかし、ここで考えなければならないのは、何故ヒューマンエラーを起こしたか、防止できなかったのかである。

 

図4に関連する配管とバルブの位置を示す。

 

100m 離れたバルブを取り違えた原因は分からないが、設備のあり方や管理の状態について、いくつか指摘できる。

 

先ずバルブの位置であるが、全てラック上に配置されている。

 

エチレン装置のデコーキ ングは年に何回か行われるので、YA バルブは操作バルブであり、本来は操作しやすく確認しやすい場所に設置するのが原則であろう。

 

次に、「何故 IA バルブが閉止されたか」が、運転管理面では問題である。

 

IA バルブは運転中には絶対に閉止してはならないバルブである。

 

この様に絶対に開閉してはならないバルブに対しては、運転責任者は開閉禁止の措置を取らなければならない。

 

最低でもバルブの色分けや札掛けをして注意を喚起する。

 

望ましくは、バルブを正しい開閉位置にしたら責任者が立合のもとに封印をすることである。

 

・・・・・

 

 

今ではもう、語られることも少なくなったであろう、あの大事故。

 

その事故も、元をたどればバルブの誤操作に端を発しているのだが、事故後48年の今となっては、誤操作したという事実は知ることができても、なぜ誤操作したのか、その経緯については情報が埋没している感がある。 

 

バルブ誤操作に至る経緯など、事故全体からみれば些細なことにつき、情報が埋没するのは当然かもしれないが、実は、かくいうブログ者こそがバルブ誤操作のきっかけを作った張本人なのだ。

 

 

(次回は7月14日 予定)

 

 

 

 

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2020711244分に神戸新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

1日午前6時20分ごろ、神戸市北区赤松台2のキリンビール神戸工場の従業員から「工場内の機械が燃えている」と119番があった。

従業員らは避難し、けが人はなかった。

 

同市消防局などによると、ビールの搾りかすを乾燥させる機械(直径約1メートル、高さ約8メートル)の内部から出火。

 

発生当初、機械の自動消火設備による消火活動を続けていたが鎮火せず、消防隊による放水も加わり、約4時間後に消し止められた。

 

https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/202007/0013470793.shtml

 

 

711019分に産経新聞westからは、乾燥機内部の乾いた搾りかすが燃えていたという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。

 

兵庫県警有馬署や神戸市消防局によると、ビールの絞りかすの乾燥機から出火、機械内部で乾いた搾りかすが燃えており、建物への延焼はなかった。

 

https://www.sankei.com/west/news/200701/wst2007010005-n1.html

 

 

 

 

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魚田慎二
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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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