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                                                       本ブログでは、産業現場などで最近起きた事故、過去に起きた事故のフォロー報道などの情報を提供しています。  それは、そういった情報が皆さんの職場の安全を考える上でのヒントにでもなればと考えているからであり、また、明日は我が身と気を引き締めることで事故防止が図れるかもしれない・・・・そのように思っているからです。  本ブログは、都度の閲覧以外、ラフな事例データーベースとして使っていただくことも可能です。        一方、安全担当者は環境も担当していることが多いと思いますので、あわせて環境問題に関する情報も提供するようにしています。       (旧タイトル;産業安全と事故防止について考える)
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2010629日 旧ブログ掲載記事)
 
ある物体に静電気が溜まり続け、もうこれ以上、その物体には溜めておけなくなった、あるいは放出するための条件が揃ってしまったという時に、静電気は空気中に放出されます。この現象を、放電と言います。
放電現象には、静電気が溜まっている物体の材質や形状などに応じ、以下のようなパターンがありますが、静電気トラブルの防止上、特に押さえておくべきは、「火花放電」と「ブラシ放電」の2つです。
 
1.火花放電
  金属などの電気をよく通す物質(導電性物質)に静電気が溜まった場合、そのごく近くに同じ導電性物質があれば、そこに向け、バシっという音とともに、一条の閃光を伴って放電することがあります。
それが火花放電であり、そのエネルギーは非常に大。「静電気安全指針」によれば、その値は1ジュール程度にまで達し得るということですので、可燃性ガスや蒸気はもちろんのこと、可燃性粉じんの着火源にもなります。
 
2.ブラシ放電
  火花放電は導電性物質同士の間で起きる放電でしたが、ブラシ放電は、導電性物質と非導電性物質(電気を通し難い物質)との間で起きる放電です。
たとえば、帯電したプラスチック容器から人体に向けて放電が起きる、その時の形態がブラシ放電です。この放電は、片方の物質が非導電性ゆえ、溜まった静電気の一部しか放電されず、その分、放電エネルギーは小さくなりますが、それでも、「静電気安全指針」によれば1~3ミリジュールになることがありますので、可燃性ガスや蒸気の着火源になり得ます。しかし、この程度のエネルギーですと、一般的な可燃性粉じんの着火源にはなりません。ただし、最小着火エネルギーが非常に小さい、ごく一部の粉じんに対しては、着火源になり得ることに注意が必要です。
 
3.沿面放電
  帯電した薄い非導電性物体の背後に、アースされた導電性物体が存在している場合に起きる放電です。
帯電した物体の表面を強烈な火花が走りますので、エネルギーは非常に大。「静電気安全指針」によれば10ジュール程度にまで達し得るということなので、火花放電と同様、可燃性粉じんの着火源にもなります。
印刷機稼働中に印刷ローラー付近で火が出た、という事例を耳にしたことがありますが、その着火源は沿面放電だった可能性があります。もしそうだとすれば、帯電した薄い非導電性物体が塗料、背後にあるアースされた導電性物体がローラー、ということになります。
そして、もしそれが原因だとすれば、印刷インクの中に添加されているであろう帯電防止剤の種類あるいは添加割合を変えることが、対策となります。
 
4.コーン放電
  ペレットなど、数mm程度の大きさの非導電性物質の粒を、高速でサイロに配管輸送するような場合に起きる放電です。
サイロ内にできた粒の山の表面を火花が走り、そのエネルギーは「静電気安全指針」によれば数10ミリジュール程度とされていますので、この放電も、可燃性粉じんの着火源になります。
したがって、そのような放電が起きる恐れのあるサイロなどでは、内部に可燃性ガスが存在しないことを確認しておくのはもちろんのこと、万一の崩落をも考え、内部に大量の粉が溜まったままにならないよう、定期的に清掃しておいたほうがよいでしょう。
コーン放電が原因だったかどうかは不明ですが、サイロ内壁に大量に付着していた粉が一気に崩れ、粉じん爆発を起こした、という事例が実際にあります。
 
5.コロナ放電
  帯電した物体に針のように尖った部位があれば、帯電電圧が低い時点で、その部位から弱い放電が起きます。それがコロナ放電です。
そのエネルギーは非常に微弱であり、「静電気安全指針」に値は見当たりませんが、グロー博士の本では0.1ミリジュール以下と示されています。したがって、水素など特別に着火しやすいガスは別にして、普通の可燃性ガスに対しては、着火源になりません。
産業界では、この特長を利用して、さまざまなところで、わざとこの放電を起こさせて帯電電圧の上昇を阻止し、もって危険な放電が起きることを防いでいます。
 

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魚田慎二
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自己紹介:
化学関係の工場で約20年、安全基準の制定、安全活動の推進、事故原因の究明と再発防止策立案などを担当しました。
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。

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