







2018年9月14日付で毎日新聞東京版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
気象庁は、海面の最高潮位の記録について、3時間の平均水位「平滑値」を取りやめ、3分間の平均水位「瞬間値」で示すと発表した。
短時間で水位が急激に変動した場合に、実際の測定値よりも潮位が低く数値化されるのを抑える狙いがある。
潮位は、基準となる海面の高さをもとに計測した水位から、波などの短い周期の上下変動を除いて算出する。
気象庁は、これまで、平滑値の最大値を最高潮位として、ホームページで公表していた。
しかし、今月、近畿地方を中心に大きな被害をもたらした台風21号は、日本付近の移動速度が約60km前後と速く、水位が短時間で急激に変動した。
関西国際空港は、高潮の影響で冠水した。
ただ、近くの大阪市では、瞬間値で過去最高を上回る329cmを観測しながら、平滑値は235cmにとどまるなど、データの取り方によって大きな開きが出ていた。
ほかに瞬間値が過去最高潮位を超えたのは、
神戸市 (233cm)
和歌山県御坊市(316cm)
同県白浜町 (164cm)
同県串本町 (173cm)
徳島県美波町 (203cm)
の5地点だった。
最高潮位を平滑値で示すことで、防災上の危険も「過小評価」されかねないことから、気象庁は、リアルタイムの計測値に近い瞬間値が、過去の最高潮位を一度でも上回った場合、記録を更新したと判断することを決めた。
この基準を台風21号に適用すると、大阪市など6地点について、最高潮位の記録を暫定的に更新したことになる。
今後、最高潮位記録を瞬間値で示すことを決めたことについて、気象庁の担当者は、「台風21号の高潮は、短時間でみれば、第2室戸台風(1961年)に匹敵するほど大きく、より実態に合った数値をいち早く出すことを優先した」と説明。
今後、過去の潮位データの精査を進めて、各地の最高潮位の更新作業を進めることにしている。
台風21号で瞬間値が過去の最高潮位を更新した6地点
(1)大阪市港区 329cm(第2室戸台風で293cmを観測)
(2)神戸市中央区 233cm(第2室戸台風で230cmを観測)
(3)和歌山県御坊市 316cm(2014年台風11号で163cmを観測)
(4)同県白浜町 164cm(11年台風12号で152cmを観測)
(5)同県串本町 173cm(14年台風18号で161cmを観測)
(6)徳島県美波町 203cm(14年台風11号で167cmを観測)
※気象庁調べ。カッコ内は過去の最高潮位(平滑値)
出典
『最高潮位の過小評価回避 実態に合うよう3分の平均値に』
https://mainichi.jp/articles/20180914/ddm/013/040/017000c
2018年9月15日6時14分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
和歌山県警は15日、警備部機動隊の20代の男性巡査が、和歌山市内を走行中の警察車両から実弾入りの拳銃1丁を路上に落として一時紛失し、約1時間20分後に住民が拾得物として届け出たと発表した。
和歌山市で14日に開かれた自民党総裁選の決起集会に出席した安倍晋三首相らが移動する際の車列を警護中だった。
県警によると、巡査は私服で警察車両に乗り込み、同日午後7時50分ごろ、同市橋向丁(はしむかいちょう)の県道交差点を走行中、一般車両を制止しようと、助手席から身を乗り出した。
その際、左脇の拳銃ホルスターが窓に引っかかって留め金が外れ、拳銃が窓から路上に落ちたという。
県警は約50人態勢で捜したが見つからず、散歩中に付近で拾った住民男性が午後9時10分ごろ、捜索中の警察官に届け出た。
男性は午後8時ごろに、交差点そばの歩道で拳銃を発見したという。
拳銃には実弾が装填されていたが、使われた形跡はないという。
巡査は、今回が初めての要人警護。
落下防止のために拳銃とベルトをつなぐひもは装着されていなかったが、私服の場合は装着の義務はなく、県警は、携帯方法に不適切な点はなかったとしている。
県警は、15日午前2時半から記者発表。
県警の的場警備課長は、「このような事態を招き、大変遺憾。再発防止に努めたい」とのコメントを出した。
出典
『首相車列警備で拳銃落とす 和歌山県警巡査、住民拾う』
http://www.sankei.com/west/news/180915/wst1809150013-n1.html
9月15日17時40分に産経新聞westからは、落とした際のやや詳細な様子が、下記趣旨でネット配信されていた。
9月16日0時9分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によると、最後尾の車両に乗っていた巡査は助手席の窓から身を乗り出し、身ぶり手ぶりを交えながら車載マイクも使い、進行方向左側の路地から来ようとする一般車両に停止を呼び掛けていた。
座席に戻る際、左脇の拳銃ホルスターの留め金が窓枠に引っ掛かって外れ、拳銃が窓から落ちた。
国家公安委員会規則では、私服の場合、つりひもの装着義務はないが、県警によると、自己判断でつけている警察官も多いという。
県警警備課は、「つりひもをつけていれば防げた事案」とし、今後、私服警察官にもひもの装着を義務づける方向で検討している。
出典
『男性巡査、要人警護の経験なかった』
http://www.sankei.com/west/news/180915/wst1809150056-n1.html
『拳銃落下 つりひも装着徹底へ 和歌山県警、私服警官にも』
https://mainichi.jp/articles/20180916/k00/00m/040/162000c
9月18日19時5分に朝日新聞からは、発見した男性への取材記事が、下記趣旨でネット配信されていた。
拳銃を発見した市内の自営業の男性(78)が18日、朝日新聞の取材に応じた。
男性は14日午後8時ごろ、日課の散歩に出かけようと家を出た。
家を出てすぐ、和歌山市橋向丁の交差点付近の歩道に黒光りするものがあった。
暗くてよく見えなかったが、近づくと拳銃のようだった。
重量はあったが、精巧にできたおもちゃだと思った。
男性は拳銃を拾い、ポケットに入れて1時間ほど散歩を続けた。
帰宅したのは午後9時前。
拳銃を一度家に置き、街路樹の水やりをしたが、私服警察官と思われる男性2人組が何かを捜すように近所を歩いていた。
男性は、拳銃を捜しているのではないかと思い、午後9時5分ごろ、拳銃を持ち近所の大橋交番に向かった。
交番近くには、5人ほどの警察官が集まっていた。
警察官に「捜し物はこれですか」と渡すと、「あ、これや」と、警察官は驚いた様子で受け取ったという。
出典
『拾った拳銃、おもちゃかと 警官に渡すと「あ、これや」』
https://www.asahi.com/articles/ASL9L52GYL9LPXLB00P.html
9月15日11時5分に産経新聞westからは、捜索の様子などについて、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
「落とし物を捜している。家の中を少し見せてもらえないか」。
警察官に尋ねられた60代の女性は、「捜しているのが、まさか拳銃だとは思わなかった」と言葉を失った。
和歌山市で15日、警察官が拳銃を落とし、発表があったのは発生から6時間以上経過した後。
事実を知った近隣住民は、驚きの声を上げた。
現場は、和歌山市の中心市街地と阪和自動車道を結ぶ片側2車線の道路で、昼夜を通して交通量は多い。
周辺には金物屋や工具店が立ち並ぶ。
女性は現場近くに住み、14日午後8時半ごろ、自宅から出て、多くの捜査車両が横付けされているのに気付いた。
「最初は、事故で交通整理をしていると思った」。
数人の警察官が、自宅敷地の暗がりなどを懐中電灯で照らしていたという。
近くで金物屋を営む別の男性は、朝にニュースを見るまで、状況を知らなかった。
「恐ろしい。知らせるのが遅すぎだ」と憤る。
男性巡査が拳銃を落としたのは14日午後7時50分で、午後9時10分ごろに拳銃を回収したが、県警の発表は翌15日午前2時半になってから。
記者発表の中で、県警幹部も「捜索に重点を置いていたのは事実で、発表が遅くなり、申し訳ない」と陳謝した。
出典
『「まさか拳銃とは」住民驚き 和歌山県警発表は6時間後』
http://www.sankei.com/west/news/180915/wst1809150030-n1.html
2018年9月14日11時23分に北海道新聞電子版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
14日午前11時45分ごろ、胆振管内厚真町浜厚真の北電苫東厚真火力発電所で、点検作業中の男性社員(24)が機械に右足を挟まれた。
男性はドクターヘリで札幌市内の病院に搬送されたが、命に別条はないという。
警察によると、男性は、胆振東部地震の影響で運転停止中の発電所2号機の外部にある、地上約30mの排気ダクト上部で、排気量を調整する装置を点検していたところ、調整弁を動かす金属製アームが急に作動し、転落防止柵の間に右足を挟まれた。
骨折の疑いがあるという。
北電の真弓社長は14日の記者会見で、「復旧工程に影響がないように、安全管理の徹底を指示した」と述べた。
出典
『苫東厚真火発、点検中の社員けが』
https://www.hokkaido-np.co.jp/article/228493/
(ブログ者コメント)
排ガスダンパーの作動点検中、現場とコントロールセンター間で意思疎通がうまくいかなかった・・・そんな可能性も考えられる。
2018年9月14日16時43分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月15日12時26分に下野新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
14日午前3時20分ごろ、栃木県栃木市大平町土与(どよ)で、通行人から「電柱から火が出ている」と110番通報があった。
電柱上部のカバーが燃えており、火は約45分後に消し止められた。
延焼はなく、けが人もいなかった。
警察と東京電力によると、同市大平町、境町、沼和田町の合わせて1114戸が一時停電した。
ほとんどは5分以内に復旧したが、全戸で復旧したのは約1時間後だった。
出火したのは、地上12mにある絶縁用のゴム製カバー。
鳥が電柱に巣を作っており、巣作りに使われた針金が設備に接触したのが出火原因とみられ、警察が詳しく調べている。
出典
『栃木の電柱火災で1000戸超が一時停電』
http://www.sankei.com/affairs/news/180914/afr1809140019-n1.html
『電柱から出火、栃木市内で一時停電 カラスの巣が原因か』
https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/75003
(ブログ者コメント)
下野新聞に当該電柱の写真が掲載されている。
その写真を見ると、電線と電線を接続する部分の絶縁カバーが燃えた模様、
キーワード;小動物
2018年9月13日16時48分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
横浜市西区北軽井沢の市営バスの停留所で、停車したバスがふさいだ横断歩道の後方を渡った女児がはねられ死亡した8月の事故を受け、横浜市が市営バスの他の停留所を調査した結果、横断歩道上にバスが停車して客が乗降している停留所が18か所あることが判明した。
市への取材でわかった。
林市長は12日の定例記者会見で、事故が起きた停留所は「大変危険な場所にあった」とし、「本当に悲しく、申し訳なく、残念でならない。申し訳ございません」と遺族らに謝罪。
危険な停留所について検証し、「交差点の安全性の向上に取り組む」と、対策を検討する方針を示した。
事故が起きた停留所は約55年前に設置され、横断歩道まで約5m。
死角ができないように、30m前後離すことを求めた現在の基準に適合していない。
市交通局は約2580か所の市営バスの停留所を調査し、横断歩道上に停車しているのは18か所だった。
30m前後以内の停留所はさらにあるとみられ、さらに調査を進める。
出典
https://www.yomiuri.co.jp/national/20180913-OYT1T50091.html
少し前、9月7日13時16分に神奈川新聞からは、下記趣旨の詳細な記事が現場写真や状況説明図付きでネット配信されていた。
現場は停留所と横断歩道が近接しており、ドライバー側の死角になりやすいことから、近隣住民には危険な交差点と認識されていた。
死角ができないよう、停留所と横断歩道に一定の間隔を設ける現行の基準も満たしていない。
悲惨な輪禍を二度と繰り返すまいと、市交通局は、停留所の移設を視野に検討に着手。
警察も、同様の交差点の実態把握に乗り出した。
警察によると、事故は30日午後4時20分ごろに発生。
現場は信号機のない五差路交差点で、角に停留所がある。
女児は外出先からバスで帰宅する途中だった。停留所と横断歩道との間隔は約5mと近接。
このため、事故当時、縦長で高さのあるバスの車体は、横断歩道をまたぐ形で停車していた。
女児は降車後、バスの後方を回って横断しようとしたところ、対向車線の軽ワゴン車にひかれたとみられる。
運転していた自営業の男性(35)は、「女児に気付いた時には、ブレーキが間に合わなかった」と供述。
現場の制限速度(時速30km)を超える「時速35kmぐらいで運転していた」とも話している。
道交法は、横断歩道を渡ろうとする人の有無が分からない場合、ドライバーに徐行を義務付けている。
警察幹部は、「(軽ワゴン車は)徐行するのを怠った。加えて、停車していたバスが死角になり、横断する女児に気付くのが遅れたのではないか」との見方を示す。
【基準】
県警によると、これまでに、この交差点で死亡事故などはなかった。
ただ、停留所と横断歩道が近接している形状に加え、近くの渋滞箇所を回避するための抜け道として利用され、交通量は少なくないという。
こうした点を踏まえ、市営バスの関係者は、「バス停車時には、必然的に対向車にとって死角になりやすく、危ない箇所と認識している運転手はいた」と証言する。
そもそも、バスの停留所の設置にあたっては、1997年に警察庁と運輸省(当時)が死角をなくすために、「信号機のない横断歩道から30m離す」、「交差点から30m離す」などの基準を設けている。
事故現場の停留所は、この基準を満たしていない。
ただ、この停留所は基準ができる前の63年ごろに設置されたとみられ、県警交通規制課は「法的な問題はない」としている。
【対策】
幼い命が失われた事故を受け、県警や市など関係機関は、この交差点の改良を検討する協議会を、近く開催する方針。
市交通局は、この停留所について、移設を含めた検討を開始したと明かすとともに、管理するすべての停留所2582カ所を点検する方針だ。
担当者は、「ほとんどの停留所が基準前に設置されたとみられ、問題があれば改善を検討する」としている。
事故の直後から、停車しているバスの前後から道路を横断しようとする際の危険性や注意事項を周知する車内放送も始めた。
県警も県内全域で、停留所と横断歩道が近接している箇所の実態把握を進め、事故防止を徹底する考えだ。
【「いつか事故起きるのではと」悲しむ住民】
・・・・・
この交差点を巡っては、子どもたちが事故に巻き込まれる危険性があるとして、2016年に行政や警察、保護者らでつくる地元のスクールゾーン対策協議会の要望に基づき、横断歩道の移設で死角をなくしたり、歩行者が滞留できるスペースを確保したりするなどの改善策が検討されたが、具体的な取り組みには結びついていなかった。
・・・・・
出典
『【小5女児事故死】交差点に潜む危険 横断歩道至近にバス停』
http://www.kanaloco.jp/article/358750
2018年9月13日11時22分に朝日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
車と歩行者の死亡事故を1時間あたりの発生件数でみると、日没前後の薄暮の時間帯は、昼間より約4倍多いことがわかった。
警察庁が、昨年までの5年間に発生した死亡事故の詳細を初めて分析し、13日、発表した。
薄暮時間帯の死亡事故は、10~12月にかけて急増する。
警察庁は、「視界が徐々に悪くなり、車や歩行者、自転車の発見が互いに遅れたり、距離や速度が分かりにくくなったりする」として、車の前照灯を早めに点灯し、歩行者は明るい服装をして反射材を活用するよう、呼びかけている。
2013~17年に発生した1万9754件の死亡事故を調査した。
時間帯別にみると、日没前後の2時間の薄暮時間帯は、車と歩行者の死亡事故が53%を占めた。
車と歩行者の死亡事故を1時間あたりの発生件数で比べると、薄暮時間帯は681.5件で、昼間(11時間)の167.7件の約4倍。
夜間(11時間)の321.1件と比べても、2倍を超えた。
薄暮時間帯の車と歩行者の死亡事故のうち、86%は横断中の発生が占めた。
歩行者が横断した場所の内訳をみると、横断歩道以外が79%に上った。
その中で、約7割の歩行者は、走行中の車の直前や直後の横断のほか、飛び出しや斜め横断などの法令違反をしていた。
警察庁は、薄暮時間帯に信号機がない横断歩道で発生した140件の死亡事故も調べた。
道路交通法は、車が横断歩道に接近する場合、直前で停止できる速度を義務づけている。
しかし、ドライバーが歩行者を認知した時点の速度は、時速40~60kmが多かった。
警察庁は、「歩道手前で減速して、歩行者を優先する義務を改めて知ってほしい。歩行者は、横断時や車とすれ違う際に、昼間より注意が必要」としている。
出典
『薄暮の死亡事故、昼間の4倍 警察庁が初めて詳細分析』
https://digital.asahi.com/articles/ASL9D52ZCL9DUTIL032.html?rm=392
2018年9月13日9時59分に読売新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
石川県の金沢西高校1年の野球部の松平さん(当時15歳)が昨年11月、川に落ちたボールを拾おうとして転落し、死亡した事故で、金沢西署が遺族の刑事告訴を受理していたことが12日、捜査関係者への取材でわかった。
受理は8月28日付。
県警は、野球部監督らを業務上過失致死容疑で捜査しており、容疑が固まり次第、同容疑で書類送検する方針。
捜査関係者によると、告訴の対象は、同校野球部の監督と部長、副部長の3人。
県警は事故直後から捜査し、監督らが事故の危険性が予期できたにもかかわらず、対策を怠った疑いがあるとみている。
事故当時、同校は取材に対し、川に落ちたボールを拾わないよう部員に周知する指導が以前はあったが、近年は指導が形骸化していたとの認識を示していた。
事故は昨年11月5日午前、金沢市鞍月の同校裏手を流れる新大徳川で発生。
野球の練習試合中、松平さんが岸辺の柵(約70cm)を乗り越えて川に落ちたホームランボールを拾おうとした際、足を滑らせて転落した。
松平さんは意識不明の重体で病院に搬送され、2日後に死亡した。
出典
『川の球拾いで野球部員転落死、監督ら書類送検へ』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20180913-OYT1T50026.html
9月13日10時19分に毎日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
事故は昨年11月5日午前10時半ごろ、同校グラウンドに隣接する新大徳川(水深約2.5m)で発生。
男子生徒は、練習試合中に外野ネット(高さ約8m)を越えて川に落ちたホームランボールを拾おうとした際、誤って川に転落。
2日後に搬送先の病院で死亡した。
父親は取材に、告訴した理由について「このままでは事故が風化してしまいそうだと感じた。息子は先輩たちをまねてボールを拾っただけ。指導者には、部員を指導監督し安全を守る責任があることを第三者に判断してほしい」と話した。
出典
『球拾いで川に転落・死亡 野球部員遺族が監督ら告訴』
https://mainichi.jp/articles/20180913/k00/00e/040/229000c
9月13日付で中日新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
関係者によると、監督は2015年3月に、自身がボールを拾おうとして川へ転落。
その経験を踏まえ、松平さんが入部する以前は、ガードレールを越えて川に落ちたボールを拾わないよう、全部員に注意していた。
指導は次第におろそかになり、松平さんら当時の一年生部員には、川へ落ちたボールを無理に拾う必要がないことを知らせていなかった。
父親は、「息子が亡くなった責任をうやむやにしたくなかった。指導がどうだったか、判断してほしい」と、告訴に踏み切った思いを語った。
出典
『野球部員転落死で告訴 父親 金沢西高指導者3人を』
http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2018091302100014.html
(2018年11月4日 修正1 ;追記)
2018年11月3日18時57分に読売新聞から、監督らが書類送検されたなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
金沢西署は2日、同校野球部の監督ら3人を業務上過失致死容疑で書類送検した。
発表などによると、書類送検されたのは、同校野球部の50歳代男性監督のほか、部長と副部長の計3人。
3人は、川に転落した際の危険性を予期できたにもかかわらず、川に落ちたボールを拾わないようにするなどの安全周知を怠った疑い。
同署は、3人の認否について明らかにしていない。
・・・・・
県は事故後、水難救命用の浮輪を配備したが、父親は「落ちた後の対策にはなっているが、転落の防止にはなっていない」と、対策の甘さも感じる。
第三者による調査を求め、事故から約1年で書類送検に至った。
「やっとスタートラインに立った。息子は勝手に死んだのではない。代弁者になってやらな」と声を振り絞った。
出典
『ボール拾おうとして川に転落死…監督ら書類送検』
https://www.yomiuri.co.jp/national/20181103-OYT1T50000.html?from=ycont_top_txt
11月2日22時7分にNHK石川からは、事故後にとられた再発防止策が下記趣旨でネット配信されていた。
・・・・・
事故を受けて県教委は、ことし9月、男子生徒が転落した学校前を流れる新大徳川に、およそ40m間隔で、救命用の浮き輪を7か所に設置した。
このほか、新大徳川にかかる学校近くの無量寺大橋から藤江橋にかけての、およそ2.3kmの川沿いに、県はこれまでに、川に入らないよう10基の看板を設置して注意を呼びかけていたが、今年9月には新たに11基を設置して、注意喚起を強化した。
出典
『高校球児転落死 監督ら書類送検』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kanazawa/20181102/3020000223.html
(2019年8月26日 修正2 ;追記)
2019年8月23日19時2分にNHK石川から、3人とも不起訴になったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
転落を防ぐ安全対策を怠っていたとして、業務上過失致死の疑いで書類送検された野球部の監督ら3人について、金沢地方検察庁は22日付けで不起訴にした。
検察は不起訴の理由を明らかにしていない。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/kanazawa/20190823/3020002563.html
2018年9月13日付で秋田魁新報から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
秋田県由利本荘市石脇の本荘港で今年2月に風力発電機(風車)の羽根が破損し、部品が落下した事故で、事故3日前に落雷を受けた際、事業会社「羽後風力発電」(茨城県)が目視点検しか行っていなかったことが、12日までに分かった。
同社は、「目視では損傷を発見できず、(損傷が)拡大して事故につながった。今後は精密点検も行う」としている。
同社によると、2月14日夜に落雷により発電機が自動停止。
翌15日朝に技術担当者が地上から目視で点検し、損傷がないと判断して、同日中に運転を再開した。
3日後の17日朝、羽根3枚のうち1枚が根元付近で折れ、部品が地上に落下した。
事故後の調査で、羽根に直径約10mmの穴や亀裂が生じていたことが判明。
こうした事態を受け、同社は保安規定を見直し、今後は目視点検だけでなく、ファイバースコープを使って羽根の細部まで点検することにした。
同社は、「地元住民に多大な迷惑をおかけし、申し訳ない。二度と事故を起こさないよう、安全第一で運営したい」としている。
現場では8月末から復旧工事が行われ、10月にも運転が再開する見通し。
出典
『事故3日前点検、目視しか行わず 2月の本荘港風車部品落下』
https://www.sakigake.jp/news/article/20180913AK0015/
2018年9月14日21時46分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
鳥取市は14日、同市用瀬町鷹狩の下水処理場から推計約3万ℓの汚水が漏れ出し、河川に流出したと発表した。
市は、設備の清掃・点検をしていた作業員のミスが原因としており、汚染の状況や人体への影響について調べている。
市によると、13日午後4時15分ごろ、汚水がたまる水槽の清掃や点検のため、民間の整備会社の作業員が水位計のブレーカーを切った。
終了後に再び入れるのを忘れたため、水槽内の汚水を送り出すポンプが作動せず、施設内にあふれ出した。
約16時間後の14日朝になって作業員が気付き、ポンプを稼働させた。
汚水は地面を伝って、近くの才ケ谷川や千代川に流出した。
整備会社の担当者は、「単純な人的ミスで住民に不安を与え、大変申し訳ない」としている。
出典
『下水処理場で汚水流出 作業員ミス、鳥取』
http://www.sankei.com/west/news/180914/wst1809140100-n1.html
2018年9月13日15時34分に神戸新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
13日午前9時半ごろ、神戸市垂水区青山台7、ショッピングセンター「A店」敷地内の段ボール置き場で、停車中のゴミ収集車から人の手が出ているのを従業員の男性が見つけ、119番した。
駆け付けた救急隊員らが収集車の中から男性を救出したが、死亡していた。
警察によると、男性は60代くらい。
1人で段ボールを回収しにきていたとみられる。
店舗内の防犯カメラには、同日午前8時ごろに、段ボールを持って運んでいる様子が写っていたという。
警察は、回収作業中に積み込み装置の回転板に巻き込まれた可能性が高いとみて、男性の身元の特定を急いでいる。
出典
『ゴミ収集車から人の手 男性死亡、作業中に巻き込まれたか』
https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/201809/0011635890.shtml
(ブログ者コメント)
ダンボールを束ねていたヒモに手が絡んで・・・ということだろうか?
それとも、一旦放り込んだものを引き出そうとして・・・ということだろうか?
あるいは・・・・・。
2018年9月13日8時52分にNHK滋賀から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月13日12時54分に産経新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
13日午前2時20分ごろ、JR東海道線の草津駅と栗東駅の間の線路ののり面で、電柱にのぼって地上約7mの高さで変圧器を交換する作業をしていた大阪・高槻市の作業員、藤本さん(男性、30歳)が感電したと消防に通報があった。
藤本さんは栗東市内の病院に運ばれたが、およそ1時間後に死亡が確認された。
警察などによると、当時、電線には1500ボルトの電圧で電気が流れていて、一部に焦げたあとがあることから、警察は、藤本さんが誤って電線に触れて感電したとみて、ほかの作業員から話を聞くなどして詳しい状況を調べている。
JR西日本によると、この事故による運行の影響はないという。
出典
『JR東海道線で作業員が感電死』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/otsu/20180913/2060001112.html
『工事中感電か、作業員死亡…JR東海道線 電車への影響はなし 滋賀・栗東』
http://www.sankei.com/west/news/180913/wst1809130047-n1.html
2018年8月20日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
(1/2)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/8706/
(2/2)
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/8705/
(2018年9月20日 修正1 ;追記)
2018年9月12日18時25分にNHK関西からは、備品洗浄中だったのでアクリル板を蹴破る音は聞こえなかったなど、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
樋田容疑者(30)が逃走してから、12日で1か月になる。
警察には、これまでにおよそ2500件の情報が寄せられ、のべ9万人を動員して捜査しているが、依然、行方は分かっていない。
これまでの調べで、留置場の樋田容疑者の居室からは、署員の名前や日付に印がついたカレンダー形式のメモのほか、逃走に使う道具とみられる先のとがったプラスチック片が見つかっていて、警察は、特定の担当者の日を狙って計画的に逃走したとみている。
その後の調べで、当時、留置場には当直の署員2人がいたが、1人は休憩中で、もう1人は備品を洗っていたことが捜査関係者への取材で分かった。
署員は、水の音でアクリル板を破る音は聞こえなかったと説明しているということで、警察は、監視が緩むわずかな隙を狙って逃走した可能性があるとみて調べている。
大阪府警察本部では、容疑者の逮捕に結びつく有力な情報を提供した人に、OB有志からの私的懸賞金、最高で200万円を支払うことにしている。
出典
『逃走時署員は水仕事 音聞こえず』
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20180912/0007302.html
(2018年9月30日 修正2 ;追記)
2018年9月30日付で毎日新聞東京版から、山口県で万引きして捕まったという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
富田林署から逃走し、約350km離れた山口県周南市で48日ぶりに逮捕された樋田容疑者(30)。
大阪府羽曳野市で盗まれた自転車で逃走していたとみられ、万引きで身柄を確保された際の所持金は、わずか280円だった。
「何するんか。離せ」。
29日午後6時ごろ、周南市の道の駅「ソレーネ周南」の店先で、樋田容疑者が怒鳴り声を上げた。
万引きが見つかり、警備員の女性に身柄を取り押さえられた瞬間だった。
大阪府警や山口県警などによると、坊主頭にしていた樋田容疑者は黒い帽子をかぶり、上が青、下が黒のウインドブレーカーを着用。
変装するかのように、サングラスをかけていた。
食品売り場をうろつく樋田容疑者は、餅やロースカツ、菓子パン、缶コーヒーなどを万引き。
服の中に隠す様子を警備員が確認した。
そのまま店外に出て自転車に乗ろうとした樋田容疑者に、「会計がまだですよ」と声を掛けると、「財布を取りに行っただけ」と取り合わず、別の従業員らともみ合いになったという。
自転車は大阪府羽曳野市で盗まれたもので、白色のスポーツタイプの荷台には大量の荷物が積み込まれていた。
樋田容疑者は、店の事務所に連れていかれた後も、「トイレに行く」などと話して逃げようとしたが、従業員数人で阻止した。
所持金はわずか280円。
樋田容疑者は日焼けし、目は充血していたという。
ソレーネ周南は国道2号沿いの田園地帯にあり、農産物や水産物の販売所やコンビニもある。
近くに山陽自動車道の徳山西インターチェンジがあり、観光客に人気の施設。
樋田容疑者の逮捕の報を受け、現場には報道陣が続々と駆け付けた。
・・・・・
出典
『大阪・の容疑者逃走 350キロ自転車で移動か 樋田容疑者、逮捕時所持280円』
https://mainichi.jp/articles/20180930/ddm/041/040/164000c
2018年9月11日22時42分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
福島市の市道で夜間、側溝に転落して脊髄を損傷する重傷を負い、後遺症に苦しむ同市の女性(82)が、転落防止を怠った市に管理責任があるとして、市に約1億4000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、福島地裁は11日、市に約4500万円の支払いを命じた。
判決によると、女性は平成25年10月11日午後6時ごろ、自転車を押して同市方木田の市道路側帯を歩いていて、深さ最大90cm、幅約1.2mの側溝に転落、四肢にまひが残る重傷を負った。
現場はガードレールが途切れ、街灯もない場所で、女性は道幅が広がったと思い込んで側溝へ進んだという。
遠藤裁判長は、「転落場所に柵や注意を促す看板や照明があれば、事故は回避できた」と指摘。
慰謝料のほか、リハビリや介護費用などの損害を認めた。
一方で、女性にも安全に注意して通行するべきだったとして、一部を減額した。
福島市は、「事故は、もっぱら女性の前方不注意によるものだった」と主張していた。
判決に木幡市長は、「道路は、国の基準以上に安全性に配慮して管理している。今後の対応については、判決の内容を精査し検討していく」とのコメントを発表した。
出典
『福島市に4500万円賠償命令 側溝転落、後遺症の女性に 福島地裁』
https://www.sankei.com/affairs/news/180911/afr1809110043-n1.html
9月12日7時45分に朝日新聞からも、同趣旨の記事が対策後の現場写真付きでネット配信されていた。
判決文によると、女性は2013年10月11日の午後6時ごろ、同市方木田の市道を自転車を押して歩いていたところ、段差が最大約90cmの側溝に落下。
頸髄を損傷し、寝たきりになった。
現場は車通りの多い片側1車線の道路で、歩道がなく、ガードレールはなかった。
判決では、看板などで危険を促すなどの防止策を講じなかったのは、市の安全管理に瑕疵があると認定した。
市は提訴を受け、16年10月、現場に赤いポストコーンを設置した。
原告側弁護士によると、女性は「私のような被害者を二度と出さないで欲しい」と、対策を講じた市の対応を評価しているという。
出典
『側溝に転落し後遺症、市に賠償命令 「防止措置講じず」』
https://www.asahi.com/articles/ASL9C4K6VL9CUGTB00B.html
9月20日13時0分にNHK福島からは、双方が控訴したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
この判決を不服として、福島市は19日、仙台高等裁判所に控訴した。
福島市は、「女性が転落した側溝は、それまで事故が起きたこともなく、市民などから危険だという通報もなかったため、事故を予見することは難しく、市の管理に問題はなかった。事故が起きた現場の周辺には、国の設置基準以上に防護柵が設置されている」としている。
一方、女性側も、弁護士によると、判決が「転落した女性にも4割程度の過失がある」としていることを不服として控訴する方針で、福島市に対しては、責任を認めて事故防止に努めてほしいと話しているという。
出典
『側溝転落めぐる裁判 市側が控訴』
https://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/20180920/6050002725.html
(ブログ者コメント)
朝日新聞掲載写真を見ると、まっすぐな車道に沿って設置されたガードレールが、途中で無くなっている。
そして、車道に沿って、一段低い側溝がある。
また、NHKの映像によれば、橋のような坂を上がってきて下り始める場所に、長さ数mだけガードレールが設置されている。
そして、そのガードレールは、設置用に?道路幅がその部分だけ10cm程度広がっているため、ガードレールが切れた場所以降は、それまでガードレールがあった部分が側溝との境になっている。
これでは、あたりが暗ければ、側溝に転落するポテンシャル大だと言えるかもしれない。
ちなみに、付近は住宅街とも思えない。
82歳の女性が、こんな道を初めて通った?
何回か通ったことがあるので4割過失となったのだろうか?・・・そんなことも頭に浮かんだ。
(2019年2月28日 修正1 ;追記)
2019年2月27日22時34分に産経新聞から、市と被災者の間で和解が成立したという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。(新情報に基づき、タイトルも修正した)
福島市の市道で夜間、側溝に転落して脊髄損傷や後遺症が生じた女性(83)が、転落防止策を講じなかった市に管理ミスがあったとして、約1億4000万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審は27日、仙台高裁で和解が成立した。
市が女性に解決金3750万円を支払う。
女性側の弁護団によると、女性は「今回の教訓を生かし、自身と同じような被害者を出さないでほしい」と話しているという。
出典
『福島の側溝転落訴訟で和解 市が女性に3750万円支払い』
https://www.sankei.com/affairs/news/190227/afr1902270040-n1.html
2018年9月11日21時24分に産経新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
高所作業の安全対策を怠り、男性作業員(66)が転落死する事故を起こしたとして、愛知県警は11日、業務上過失致死の疑いで、名古屋市中川区のF鉄工所の男性社長(83)と現場責任者の男性(74)を書類送検した。
社長は、「簡単な作業と安易に考えていた」と供述しているという。
県警中川署によると、5月14日、同鉄工所内でクレーンに足場を設置して作業していた男性が、別のクレーンのモーター部分を交換中、約6mの高さから転落して死亡した。
社長の書類送検容疑は、同日、安全管理をする立場にもかかわらず、事故防止の注意義務を怠って現場責任者任せにした上、男性を乗せたまま足場をクレーンでつり上げて作業させる危険な方法を了承するなどし、転落事故を引き起こしたとしている。
現場責任者は、危険な方法を計画し、安全帯やヘルメットを使わず男性とともに作業するなどしたとしている。
出典
『高所作業の安全対策怠る 鉄工所社長ら書類送検 愛知』
http://www.sankei.com/west/news/180911/wst1809110093-n1.html
9月11日18時56分にFNN PRIMEからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によると、現場責任者ら2人は、足場に男性作業員を乗せてクレーンで吊りあげて作業させていたという。
出典
『足場に男性乗せクレーンで吊り上げて作業させる 男性“転落死”で鉄工所の83歳社長ら書類送検』
https://www.fnn.jp/posts/1981THK
2018年9月11日8時13分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
吹き飛ばされたトタンが、マンションの室内にいた女性を襲った。
台風21号の犠牲者は、いずれも強風にあおられたり、飛来物の直撃を受けたりしたとみられる。
専門家は、「加害者にならぬよう、屋外の物を飛ばさない対策が必要。加害者にも被害者にもならないよう、窓ガラスの防護をしておくべきだ」と指摘する。
4日、大阪市港区のマンション8階。
警察によると、トタンが窓を突き破って室内にいた女性(77)に当たり、あごの下に切り傷を負うなどして亡くなった。
京都大防災研究所の丸山敬教授(建築耐風構造)は、建物で風に最も弱いのがガラスを用いた開口部だとして、窓を守る対策の必要性を訴える。
窓が破られると、思いがけず加害者になってしまう場合も。
室内に入り込んだ風によって壁や天井を外側に押す力が強まり、屋根が飛ぶこともあるためだという。
強風対策には、雨戸やシャッターが有効だ。
複数のガラスの間に樹脂膜を挟んだ合わせガラスを用いる方法もある。
割れてもガラス片が飛び散らず、飛来物の侵入を防ぐことができる。
室内では、カーテンを閉めて窓から離れておく方が良い。
今回ほどの暴風でなくとも、「大人が運べる重さの物は、風で飛ぶ可能性がある」と知っておくべきだという。
家の周りの飛びそうな物は、屋内に入れるか固定する。
丸山教授は、窓などの強化をした上で、強風時はとにかく外出せず、家の中にいることが大切だと呼び掛けている。
出典
『吹き荒れる風、室内にいた女性の命をも奪う トタンが窓を突き破り 窓ガラス防護ポイント』
http://www.sankei.com/west/news/180911/wst1809110016-n1.html
2018年9月11日1時31分に日本経済新聞電子版から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
経産省は、事業者や家庭から買い取る太陽光発電の価格を大きく下げる。
1KWhあたりの買い取り価格を、事業用は2022年度、家庭用は25年度にも半額にする目標を掲げる。
太陽光発電は、コストの一部を消費者が負担している。
膨らむ負担を抑えるため、コストの抑制を促す。
同省は、再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度(FIT)を見直す。
安価な電力を調達する「入札」の対象を、2000KW以上のメガソーラーから、19年度にも50KW以上に広げる案を検討する。
入札制では、事業者は、国が示す上限価格よりも低い価格で売電しなければならない。
この仕組みを通じ、22年度には買い取り価格を1KWhあたり8円程度とすることを目指す。
18年度は18円だった。
地産地消型の小規模太陽光などは例外とすることを検討する。
家庭用の太陽光も、25~27年度までに11円程度まで下げる方向だ。
太陽光発電を買い取る費用の一部は、電気料金に上乗せされている。
18年度の上乗せは2.4兆円だが、30年度には3.1兆円に達する見通し。
政府はエネルギー基本計画で、再生エネの「主力電源化」を目指している。
事業用は発電にかかるコストを25年度に7円と、現在より6割下げる方針だ。
価格が下がれば、太陽光への新規参入が滞る可能性はある。
一方で、これまでの高額買い取りは事業者のコスト削減を遅らせてきた。
再生エネの普及には、事業者が参入しやすい環境整備も課題だ。
国は全国に電力を送るための送電網の増強や、効率の良い送電の技術開発を進める必要がある。
欧州などの太陽光発電では、10円以下でも利益を出している地域も多い。
事業者は、発電効率の高い太陽光パネルの活用や、IT(情報技術)などを利用した保守管理の効率化に取り組む必要がある。
出典
『太陽光発電、買い取り価格半減へ 経産省方針』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35173060Q8A910C1MM8000/?n_cid=NMAIL007
(ブログ者コメント)
昨今、太陽光発電については、施設建設による環境破壊など、負の側面もクローズアップされてきた。
今回の買取価格大幅ダウンには、そういった事情も多少なりとも絡んでいるのだろうか?
それはともあれ、負の側面については、今年8月から産経新聞で連載されている記事がよくまとまっていると感じたので、以下、抜粋して紹介する。
『太陽光発電は人を幸せにするか』
(1)法の規制を受けず 反社会勢力、外国の土地買収…このままでいいのか
(2018.8.25 09:00)
・・・・昨今、国内では様々なトラブルが発生している。景観被害、大雨の際の土砂崩れ。
平成23年3月の東日本大震災の混乱が残る中、施行された固定価格買い取り制度は「太陽光バブル」をもたらし、乱開発ともいえる状況が生まれた。
反社会的勢力と疑われる人物が関与したり、住宅地に迫る急傾斜地に太陽光パネルが敷き詰められても、住民にはなす術がない。
太陽光発電は人を幸せにするのだろうか。
・・・・・
https://www.sankei.com/life/news/180825/lif1808250003-n1.html
(2)土台がドラム缶の太陽光発電所 ぬりかべのように迫るパネル… 「地球にやさしいまち」はいま
(2018.8.26 08:00)
・・・・平成21年秋に選定された自治体にはNEDOから認定証が授与された。
北杜市は全国有数の日射量を利用し、「太陽光発電」の華々しい先進地に躍り出たのだ。
・・・・・
https://www.sankei.com/life/news/180820/lif1808200026-n1.html
(3)気付いたら家が太陽光発電所に囲まれていた… 突然の計画に戸惑う住民
(2018.9.1 08:00)
・・・・人口5万人に満たない北杜市の30人に1カ所の割合にまで太陽光発電所が増えた結果、「平穏な生活を侵害された」として、ある民事訴訟が提起された。
・・・・・
http://www.sankei.com/life/news/180901/lif1809010001-n1.html
(4)3メートル以上の高さのパイプに太陽光パネル 豪雨、強風に耐えられるのか
(2018.9.2 08:00)
・・・・前回までにドラム缶を架台にした発電所、「ぬりかべ」のようなパネルを並べた県道沿いの発電所、民家の周囲に次々と建てられ、ついに訴訟となった発電所を紹介した。
「まだまだ、問題だと思われる施設はあるんですよ」と、中さんはさらに車を走らせた。
・・・・・
https://www.sankei.com/premium/news/180902/prm1809020003-n1.html
(5)伊東の港のそばに韓国系企業がメガソーラー 「海に土砂が流れ込む」 「反対の声」にも計画は進み…
(2018.9.8 08:00)
・・・・ここに太陽光発電所の建設計画が持ち上がった。
計画の主体は韓国・ハンファグループの日本法人「ハンファエナジージャパン」(東京都港区、ハンファ)と太陽光関連事業会社「シリコンバンク」(東京都中央区)が出資して作った「伊豆メガソーラーパーク合同会社」。
・・・・・
https://www.sankei.com/premium/news/180908/prm1809080003-n1.html
(6)想定外だった?反対運動 韓国系財閥企業は「甘くみていたんだ」 静岡・伊東
(2018.9.9 08:00)
・・・・取材を進めると、このメガソーラー計画には複雑な事情があることが分かってきた。
・・・・・
https://www.sankei.com/affairs/news/180906/afr1809060115-n1.html
(2/2へ続く)
(1/2から続く)
(7)なぜ海は突然濁ったのか 軟らかい地盤…予想される難工事 メガソーラーができたらどうなる
(2018.9.15 08:00)
・・・・平成29年11月、伊東市八幡野の伊豆高原メガソーラーパーク発電所の建設予定地そばの尾入山の山頂に、穴が開いたように黄土色の地面がむき出しになった無残な姿があった。
・・・・・
https://www.sankei.com/premium/news/180911/prm1809110009-n1.html
(8)積極誘致姿勢だった佃弘巳前市長の「影」が徘徊する静岡県伊東市
(2018.9.16 08:00)
伊豆メガソーラーパーク合同会社の発電所を建設すれば、住民の主張通り条例違反なのか、違うのか。
・・・・・
http://www.sankei.com/premium/news/180916/prm1809160002-n2.html
(2018年9月24日 修正1 ;追記)
その後に掲載された記事も紹介する。
(9)静岡・伊豆高原のメガソーラー関係者には逮捕歴がある人物も 外国資本への転売をいぶかる住民も
(2018.9.22 08:00)
「メガソーラーなんて言ったって、設計図すらまともに書ける奴なんていないんだから」
静岡県伊東市の喫茶店で、その男性は吐き捨てるように言った。
総面積100ヘクタールの大規模太陽光発電所(メガソーラー)に従事したのは「ブローカーとしか言いようのない怪しげな人物もいた」(前出の男性)という。
・・・・・
https://www.sankei.com/premium/news/180922/prm1809220016-n1.html
(10)川勝平太静岡県知事も、小野達也伊東市長も最初は歓迎だった太陽光発電 想定外の開発に「ここまでになるとは…」
(2018.9.23 08:00)
「あんたたちマスコミは反対の声ばかり取り上げて。あんな二束三文だった使い勝手のない山が役に立つんだから良いじゃない。反対しているのはごく一部の活動家よ」
伊豆高原メガソーラーパークの計画地の一部を所有していた静岡県伊東市の不動産業者は怒っていた。
この会社が伊雄山の地権者を賛成でまとめた。
・・・・・
http://www.sankei.com/affairs/news/180923/afr1809230001-n1.html
(2018年11月4日 修正2 ;追記)
(11)際限がない建設計画 千葉・鴨川では250ヘクタールが
(2018.10.20 08:00)
房総半島の南東部。太平洋が眼前に広がる漁業と観光の町。
人口約3万3千人を擁する千葉県鴨川市で大きな太陽光発電所建設計画が持ち上がっている。
・・・・・
鴨川市を南北に流れる加茂川でシラスウナギ漁を昭和28年から続けている佐藤さん(男性、83歳)は、「メガソーラーの土砂は加茂川を通って海に流れます。私の知る限り、2回、この川は氾濫しています。西日本豪雨を見ても分かる通り、今後、必ず大きな水害が起きる。そのとき、取り返しがつかないことになる」と強く反対する。
・・・・・
https://www.sankei.com/premium/news/181020/prm1810200014-n1.html
(12)中国系企業も参加 千代田区1個分を外資が開発へ
(2018.10.21 08:00)
スペイン系のエネルギー関連会社「UNIVERGY(ユニバージー)」(日本本部、東京都港区)が山形県内の2カ所に東日本最大規模の太陽光発電所を計画している。
・・・・・
建設予定地は森林保護区である上、保安林が計画地内に複数箇所ある。
また、土砂災害警戒区域に指定された急傾斜地でもあり、山形県の水資源保全条例の指定地域でもある。
こうしたことから同町の抑止区域内に当たり、町長の同意なしに建設できないことになっている。
・・・・・
https://www.sankei.com/premium/news/181021/prm1810210016-n1.html
(13)雪深い土地にメガソーラー 「雪崩が起きたら…」 困惑する住民たち
(2018.10.27 08:00)
国内最大級の規模となる北国の太陽光発電所計画は山形県飯豊町と大石田町の町民に賛否両論を巻き起こした。
・・・・・
「あそこは地滑り危険地区に指定されている。山を整地したら沢を伝って土砂が小白川(川の名前)に入る。下流域は萩生です。地元は反対が多いですよ」
・・・・・
会社側は「冬期はパネルの除雪作業を地元でやってもらう。それが雇用を生む」と説明したそうだが、地元住民は「雪が深くて、行ったら遭難しちまうよ」と笑って、本当にメガソーラーができるのか半信半疑なのだ。
https://www.sankei.com/affairs/news/181027/afr1810270001-n1.html
(14)後藤幸平・飯豊町長「外資の高い目線、許せない」「『圧力』もあった」
(2018.10.28 08:00)
・・・・・
Q.山形県は雪深く、太陽光発電所も少ない県です。なぜ、山形の飯豊町にこれほど大きなソーラーを?
A.「私に同社職務執行者の鍵川さん(UNIVERGY社長)が言ったのは『山形県では、太陽光発電は環境影響評価(環境アセスメント)の(注1)対象外であることと、ある有力者からの紹介があった』ということです。地域の活性化に資するし、今必要な電力を供給できる。是非、受け入れてほしいと言われました」
・・・・・・
https://www.sankei.com/premium/news/181025/prm1810250011-n1.html
(15)賛成の自治体も反対へ 「地元軽視」外資への募る不信
(2018.11.3 08:00)
・・・・・
さらに決定的な出来事があった。平成29年8月、山形県村山総合支庁に合同会社側が違法伐採を指摘されたのだ。
「林地開発許可を得ずに、林道を作業路として拡幅したというものです。原状復旧を命じる行政指導を行いました」(同支庁の森林整備課)
https://www.sankei.com/premium/news/181103/prm1811030013-n1.html
(16)業者は工事を強行 決め手がない伊東市は住民と業者の板挟みに
(2018.11.4 08:00)
「市長たちはどちらを見ているのか。業者の方ばかり見ているんじゃないか」
10月24日夜、静岡県伊東市八幡野の八幡野コミュニティセンターで小野・伊東市長(55)出席のもと、行われたタウンミーティングは怒号も飛び交う激しいものとなった。
・・・・・
https://www.sankei.com/affairs/news/181104/afr1811040001-n1.html
キーワード ;太陽光発電は人を幸せにするか
2018年9月11日20時15分に日本経済新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11日午後3時15分ごろ、兵庫県内を走行中だった東京発博多行き山陽新幹線のぞみ31号で「携帯電話のバッテリーが発火した」と、JR西日本から110番があった。
新幹線は緊急停車した。
警察によると、女性客(33)のかばんにあった充電用バッテリーが発火したとみられ、女性は左足首に約10日のやけどを負った。
JR西によると、のぞみ31号の1号車で別の乗客が非常ボタンを押し、午後3時5分ごろに西明石~姫路間で停車。
その後、姫路駅まで走らせ、同駅で午後3時25分ごろに運転を打ち切った。
警察によると、女性はバッテリーをナイロン製の手提げ袋に入れていて、携帯電話などには接続していなかった。
付近の乗客が備え付けの消火器で消火。
シートの一部が少し焦げたが、ほかの乗客約700人にけがはなかった。
〔共同〕
出典
『乗客のバッテリーが発火 山陽新幹線が緊急停車』
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35232010R10C18A9AC8000/
9月11日16時34分にNHK関西からは、若干ニュアンスの異なる、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
11日午後3時すぎ、兵庫県の西明石駅と姫路駅の間を走行していた東京発、博多行きの下りの新幹線「のぞみ31号」で、1号車の乗客が、持っていた携帯電話用の充電器から火が出たとして、非常事態を知らせるボタンを押し、列車は緊急停止した。
JR西日本によると、車掌が1号車に駆けつけたところ、30代の女性が持っていた携帯電話用の充電器から煙が上がっているのを確認したため、消火器を使って消火活動にあたったという。
出典
『乗客が非常ボタン 新幹線が停止』
https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20180911/0007250.html
9月11日21時50分に神戸新聞からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
警察によると、女性客(33)のかばんの中にあった充電用バッテリーが発火したとみられる。
バッテリーはスマホに接続しておらず、女性は「かばんの中で突然発火した」と話しているという。
出典
『新幹線車内、スマホ用充電器が出火、女性がやけど』
https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/201809/0011630366.shtml
2018年9月10日に掲載した元記事がプロバイダーの字数制限オーバーとなりましたので、ここに新情報を第2報修正1として掲載します。
第1報は下記参照。
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/8778/
(2018年9月19日 修正1 ;追記)
2018年9月11日23時21分に毎日新聞から、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
9月11日19時40分に産経新聞westからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
台風21号の高潮で浸水した関西国際空港の第1ターミナル(T1)の地下1階が11日、報道陣に公開され、最大で約90cmの床上まで浸水していたことが明らかになった。
電源施設などの重要設備が配置されているため、関空を運営する関西エアポートは止水板を設置するなどの対策を講じていたが、浸水を防ぐことができなかった。
公開されたのは、地下1階に6室ある「高圧電気室」。
それぞれに変電器が配置されており、関空島へ送られてきた電気の電圧を変えてT1内に送り出す役割を担っている。
台風が通過した4日、高潮による海水が、作業車などが通るスロープを下って地下に流れ込み、3室の変電器が水をかぶって故障した結果、T1の大部分の施設で、今も停電が続く。
部分的な復旧は、週内になるという。
高圧電気室は、島外からの電力供給が途絶えた場合に起動する非常用電源の電気も含め、T1で使う全ての電気が経由する重要施設。
このため、関西エアポートは何重もの浸水対策を講じていた。
普段から高圧電気室の出入り口には高さ約40cmの止水板を設置し、室内の変電器も高い所に置いていた。
加えて4日は、スロープの地上部分に土のうを積んで浸水に備えたが、防げなかった。
T1の地下の通路の壁には、水の高さが80~90cmまで達した跡が残っていた。
関西エアポートの担当者は、「対策は取っていたが、浸水の規模が想定以上だった」と説明する。
電気関連設備の浸水による停電被害は、1期島南側の国際貨物地区にも広がっていた。
このエリアでは、関西エアや航空会社が管理する倉庫など、建物18棟が並ぶが、大半が浸水した。
うち、医薬品を定温で保管できる倉庫も、輸出入を待つ医薬品約37トンがあったが、電気設備が浸水し、温度管理ができなくなった。
一方、広範囲が浸水して閉鎖が続くA滑走路(3500m)では、今回の高潮で給油ピットの一部に海水が入り込み、燃料の品質に問題がないか確認している。
出典
『関西空港 最大90センチ浸水 第1ターミナル地下1階』
https://mainichi.jp/articles/20180912/k00/00m/040/121000c
『40センチ止水板を越え電気室に浸水、停電』
http://www.sankei.com/west/news/180911/wst1809110084-n1.html
9月10日18時25分に毎日新聞からは、浸水被害に関する下記趣旨の解説的記事がネット配信されていた。
台風21号の高潮被害で一時閉鎖された関西国際空港は、防災センターや変電設備といった重要施設を、津波や高潮の影響を受けやすいターミナルビルの地下に配置していた。
いずれの施設も浸水し、利用客らに被災状況を知らせる館内アナウンスを流せなかったり、広範囲で停電したりする事態を招いた。
防災の専門家は、「電源施設は高層階に設置するなど、抜本的な浸水対策が必要だ」と注文する。
運営会社の関西エアポートによると、第1ターミナルの地下1階には、変電設備6基を配置。
台風21号で地下部分が浸水し、3基が被害を受けた。
この影響で、第1ターミナルの大部分で電気が使えなくなり、空港の全面再開に向けた大きな足かせになっている。
同じ地下1階の防災センターも、浸水で設備が故障して館内アナウンスを流せなくなり、孤立した空港から出るための船の運航見通しなどを、多くの利用客に伝えられなくなった。
関西エアポートによると、ターミナルビル地下の水は、排水作業でほぼ取り除いたといい、現在は、洗浄や清掃とともに、補修が必要な設備の特定が進む。
関西エアポートの山谷社長は8日の記者会見で、「日本の空港や大きなオフィスビルは、電気施設などがおおむね地下にある。津波も高潮も、かさ上げした護岸で守られている。通常の大雨なら、排水ポンプが機能すれば全て排水できた」と述べ、「想定外」を強調したが、インフラの重要設備の水没は、重大事案につながる。
2011年3月の東日本大震災による東京電力福島第1原発の事故は、海抜の低い場所にあった非常用ディーゼル発電機が津波で使えなくなり、原子炉を冷却できなくなったことで起きた。
関空と同様に人工島にある中部国際空港(愛知県)の護岸は、平均的な海面から3.8~5.8mの高さだが、南海トラフ巨大地震では6mの津波を想定。
同空港会社は、「高波や津波は護岸を超えることを前提に、避難計画を立てている」と説明する。
1階の電気関係設備など重要施設の入り口には可動式の防潮板を設置。
旅客ターミナルには高所へ誘導する看板を掲げ、屋外に警報サイレンを整備する。
片田敏孝・東京大大学院特任教授(災害社会工学)は、「関空は海上にあり、地盤沈下も進むなど、浸水リスクは想定されていた。重要なインフラ設備なのに、水に弱い電気設備を地下に置くのは、危機管理として問題がある」と指摘する。
出典
『関空 重要施設、台風21号で機能せず 地下配置で浸水』
https://mainichi.jp/articles/20180910/k00/00e/040/143000c
2018年9月10日9時14分に産経新聞westから、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
台風21号が直撃し、記録的な高潮に見舞われた関西地方の港湾部では、乗用車やコンテナの火災が相次いだ。
都市防災の専門家は、「塩分を含む海水が化学物質と反応して発熱し、火が出る」と指摘しており、冠水に起因する火災を防ぐ手だてが必要だと訴える。
昭和36年の第2室戸台風を上回る過去最高潮位を記録した兵庫県の神戸港や尼崎西宮芦屋港。
今回の台風で、浸水が原因とみられる車両火災が、これらの地区で約20件発生した。
同県西宮市の人工島では、車のオークション会場が冠水。
保管していた中古車など、計約190台が炎上した。
日本自動車工業会の広報担当者は、「海水は真水よりも電気を通しやすく、電気系統やバッテリーから火花が散って発火することがある。浸水したらエンジンをかけてはいけない」と、注意を呼び掛ける。
実際に、エンジンをかけたことが原因とみられる被害も。
神戸市の高速道路では6日、乗用車が底部から出火し全焼。
車は港湾部で水浸しになっていたもので、運転手は県警に「エンジンをかけたら動いた。異常音がしたので停車すると、煙と炎が上がった」と説明した。
また、港に所狭しと並べられたコンテナも被害に遭った。
神戸市東灘区の人工島「六甲アイランド」では、家具やペットフードなどが入ったコンテナ6個が炎上。
積み荷にはマグネシウムもあり、海水と反応して出火した可能性がある。
さらに、高温状態のマグネシウムは水をかけると爆発する危険性もあるため、消火活動は難航した。
首都大学東京の中林一樹名誉教授(都市防災学)は、「海水と反応する危険物があるなら、管理方法を再検討するべきだ。物流拠点の港が海水をかぶることがそもそもの問題で、防潮堤の高さを考え直す必要がある」と話した。
出典
『台風21号 港で車やコンテナの火災相次ぐ 高潮起因、防止策必要』
http://www.sankei.com/west/news/180910/wst1809100014-n1.html
9月11日12時28分に毎日新聞からは、高潮でコンテナ70個が流され18個はいまだ行方不明だという、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
台風21号が近畿地方に上陸して11日で1週間。
過去最高の高潮を観測した神戸、大阪両港では計70個のコンテナが波にさらわれ、現在も18個が未回収のままだ。
航路障害や環境被害などは報告されていないが、神戸市は「こんなに多くのコンテナが流れ出す被害は想定していなかった」と頭を抱える。
国交省近畿地方整備局や神戸市によると、10日までに確認された流出コンテナは、神戸港43個、大阪港27個の計70個で、うち神戸17個、大阪1個の計18個が未回収だ。
神戸港では、人工島・六甲アイランド(同市東灘区)のコンテナ43個が高潮にさらわれて流出した。
うち26個は、隣接する兵庫県芦屋市の浜辺や近くの海中などで見つかった。
残り17個中13個は既に見つかっており、順次回収する。
未発見の4個は海中の音波探査でも見つからず、市は港外に流されたとみている。
もともと、六甲アイランドや西隣のポートアイランドは、港湾業務に支障が出ることから防潮堤を設けておらず、高潮の被害を受けやすい。
さらに今回の台風では、強風が波を巻き上げ、地表を駆け上がって多くのコンテナを流出させた。
コンテナを回収する責任は、本来、所有業者にあるが、今回は緊急処置として、神戸市が作業にあたっている。
市の担当者は、「今後、港湾業者に、台風時にはコンテナ同士を縛って流れにくくする『固縛(こばく)』を改めて促すなど、対策を呼びかけていく」としている
出典
『台風21号 コンテナ18個流され未回収 神戸・大阪両港』
https://mainichi.jp/articles/20180911/k00/00e/040/202000c
(ブログ者コメント)
コンテナのトラブルや車両火災については、過去に別々の記事で紹介スミ。
その中で、高速道路で起きた車両火災については、今回の記事のほうが、より詳細だ。


















その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。