2017年1月6日付で大分合同新聞から、下記趣旨の記事が遠景写真付でネット配信されていた。
1月5日22時17分に読売新聞から、1月6日7時19分に産経新聞westからも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
5日午前2時ごろ、大分市西ノ洲の新日鉄住金大分製鉄所内の厚板工場から出火。
厚板工場の機材を制御するための装置やケーブルが設置されている主電気室(約900m2)が燃え、厚板工場の運転を停止した。
室外への延焼、けが人は確認されていない。
工場は24時間態勢で稼働しており、出火当時、室内は無人だった。
探知機の警報で駆けつけた従業員が火災に気付き、119番した。
火災発生後、主電気室の中は、50cm先を見通すのも困難なほど煙が立ち込めていたという。
煙と熱気で室内に入ることができず、離れた場所から放水したものの、室内まで届かなかった。
5日午前中は、延焼を防ぐため、霧状の水を工場に噴射する冷却作業に当たった。
午後、同室の外壁上部に重機で穴を開けて、排煙を促した。
排煙作業を終え、午後5時ごろから室内に入り、放水を始めた。
主電気室は鉄骨で、地上2階、地下1階。
地上部分は消防車で対応したが、地下部分への放水が難しく、工業用水を使い水没させることを決めた。
6日午前5時までに配管工事を終え、地下に水を流し込む方針。
同製鉄所によると、約3カ月周期で主電気室を点検している。
最後に点検した昨年10月6日に、異常は確認されなかった。
出典
『煙と熱気、消火難航 新日鉄住金火災』
https://www.oita-press.co.jp/1010000000/2017/01/06/JD0055349868
『大分の新日鉄住金で火災、消火活動は難航』
http://www.yomiuri.co.jp/national/20170105-OYT1T50174.html
『大分の新日鉄火災、消防隊員近づけず消火難航 出火から丸1日』
http://www.sankei.com/west/news/170106/wst1701060021-n1.html
1月5日22時53分に日本経済新聞からも、同趣旨の記事がネット配信されていた。
厚板は造船などに使われる鋼材で、同製鉄所は主力拠点の一つ。
サプライチェーン(供給網)に影響がでる恐れもある。
出火したのは厚板工場の電気系統を制御する「主電気室」で、圧延機械などにつながる多くの配線や配電盤が燃えた。
電気制御できないため、機械を動かせない状態になっているという。
厚板は、船体ブロックのほか、建設機械や橋梁などに使われる。
同製鉄所からは、主に九州や瀬戸内海沿岸にある造船所に出荷している。
被災規模の大きさから、稼働停止が長引けば君津製鉄所(千葉県君津市)などから振り替え出荷することも検討する。
大分製鉄所では、2014年にも所内の高濃度酸素を作る施設で爆発が発生。飛散した金属が建屋を壊す被害が出た。
出典
『新日鉄住金の大分製鉄所で火災 造船向けに影響も 』
http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ05HRR_V00C17A1TJC000/
1月7日付で朝日新聞大分全県版(聞蔵)からは、下記趣旨の記事がネット配信されていた。
火災は6日午後1時ごろ、発生から約35時間後にようやく鎮火した。
配線設備の保守の点から、主電気室内には、自動で散水する設備はなかった。
(ブログ者コメント)
〇2014年の事例は下記参照。
製鉄所構内のグループ会社での事故だった。
2014年12月19日掲載
『2014年12月12日 大分市の工場で液体酸素などを自然蒸発させるタンクにまた水が入ったため、液体酸素などの移送作業時に水が凍り、今回はタンクが破裂 (第1報;修正1)』
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/4502/
〇同製鉄所では昨年、4件の死亡事故が起きている。
『2016年ブログまとめ』
http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/Entry/6638/
その間、ずっと奥歯に挟まっていたのは、他社の事故情報がほとんど耳に入ってこなかったことです。
そこで退職を機に、有り余る時間を有効に使うべく、全国各地でどのような事故が起きているか本ブログで情報提供することにしました。
また同時に、安全に関する最近の情報なども提供することにしました。